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弱そうな奴(奴ら)に嬲られるシチュ
1名無しさん:2007/08/10(金) 15:08:19
筋骨隆々の腕力野郎でなく
一見弱そうな相手だとか、小さな生き物の群れだとかに
やられちゃう。
そんなシチュを語ろう!

3名無しさん:2007/08/10(金) 17:49:48
ジャンルはゲームでも漫画でもおkだよ!

4名無しさん:2007/08/10(金) 19:25:24
2chのオイラ的姉妹スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1090661677

5名無しさん:2007/08/12(日) 17:47:44
なぶりキャラは幼女キャラ(できれば妖しいかんじの幼女)がイイ。
マヴカプの隠しではいってたアニタとかすごくいいお

6名無しさん:2007/08/12(日) 18:08:46
「どうしてこんなやつに…!」的なプライドズタズタ感がたまらないよね
アイ舞ミーのえここで主人公に死体蹴りを浴びせて痙攣する姿に
「また遊ぼうね、おねーちゃん!」はああはあ(;´Д`)

7名無しさん:2007/08/12(日) 20:26:08
とりあえず蒼魔灯や影牢で、エロトラップで調教されながら
果てていく侵入者達の心境を想像してみようか。

8名無しさん:2007/08/13(月) 03:29:54
>>6
ソレですヨ。
やられる側にとっては、自分より小さくて弱そうなやつに
やられちゃうほうがミジメだよね、なさけないよね、はずかしいよね。

9名無しさん:2007/08/13(月) 16:10:39
6のシチュをくわしくしりたい。

10名無しさん:2007/08/13(月) 17:48:16
アイ舞ミーは既にKOされた相手に追撃するのが楽しいよ
あぅあぅ鳴くし(*^ー゚)v
http://i-bbs.sijex.net/imageDisp.jsp?id=ryona2&file=1186994715881o.jpg

11名無しさん:2007/08/13(月) 23:28:16
>>10
同人格闘ゲーだったか。

12名無しさん:2007/08/14(火) 18:35:31
>>6
明るく「また遊ぼうね、おねーちゃん♪」じゃなく
こばかにしたように「また遊ぼうね、おねーちゃん(プッ」
だったらなおよし

13名無しさん:2007/08/16(木) 21:47:47
エルツヴァーユのかくりねを嬲りキャラに。

14名無しさん:2007/08/22(水) 20:06:01
カリンカ→サキ
はまさに最高であった。

15名無しさん:2007/09/02(日) 01:44:52
>>14
それの動画どっかにないかな?

16名無しさん:2007/09/02(日) 17:44:23
>>15
鋼鉄天使くるみの12話で、前はニコニコ動画でみられたんだが
消されたっぽい

17名無しさん:2007/09/06(木) 02:18:39
ゲームでも、嬲り役は小さくてなおかつ残酷そうな奴をさがすな。
たとえばダークロではワライポックルとか。

18名無しさん:2007/09/11(火) 06:52:13
超能力つかいの子供キャラにもてあそばれたり

19名無しさん:2007/09/14(金) 04:34:56
半熟英雄で女子エッグモンスターを兵士でつっついて妄想してた時期がありました

20名無しさん:2007/10/28(日) 21:27:36
ところでこのシチュでSS書いてみようと思うんだが、ここに投下するのと
SS総合スレに投下するのとどっちが良いかね?

21名無しさん:2007/10/28(日) 21:50:11
SSスレかな

22名無しさん:2007/10/28(日) 22:35:06
SSのほうがよさそう。
で、書いたらこっちに投下するでおk。

23名無しさん:2007/10/29(月) 12:42:37
見た目が弱そうな相手より、態度がいかにも小物な奴にいたぶられるシチュが好き。
北斗のモヒカン的な。

24名無しさん:2007/10/29(月) 19:18:30
>>23
そっちの「弱そう」か。

26名無しさん:2007/11/03(土) 14:59:40
ライトニングレジェンドのノーティノウでまゆたんとかをデスネ

27名無しさん:2007/11/14(水) 22:22:31
婆に一方的にやられるフェチなんですけど良い漫画か映画ありませんか・・・
今日買った「あなたのそばにある異様なな話」には
そういうシーンありましたが

28名無しさん:2007/11/14(水) 22:31:27
若くて元気な女の子が死に損ないの婆にいいように嬲られて
死に損ない婆より先に逝くなんて(;´Д`)ハァハァ

2927:2007/11/14(水) 22:38:22
>>28
そういうのが大好きなんですよ(;´Д`)ハァハァ
地味で極力肌が見えないようにしている老婆と
出来るだけ肌を露出しようとしている若い女の対比もたまらん・・。
豪血寺でも婆にKOされたときなんてイかされてるみたいで興奮します。

3027:2007/11/14(水) 22:49:56
ちなみに27で買った本はオカルト系の内容なんですが
和式のトイレで用を足そうとした女性が「一寸ババア」という
妖怪に針で何回も刺されて死ぬ話しでした。
結構あっさりしてて残念だったのですが
便器に身体が半分ぐらいはまってて悲惨だった事と
かなり小さい絵でしたが、もう動かなくなった体の上に
老婆が直立して立っていたシーンがあったのでまぁまぁ良かったです。
一寸ババアの話が載っている壁女とかいう本も買ってみようと思います。

31名無しさん:2007/11/14(水) 22:50:34
>>27-28
以外と凶悪そうなキャラが多いしね

3227:2007/11/14(水) 22:53:07
もう一つお勧めが必殺シリーズの「うらごろし」です。
市原悦子さん扮するおばさんが若い女を殺すシーンはたった2話しか
ありませんが自分的にはかなり興奮しました。
第9話「家具が暴れる恐怖の一夜」と第12話「木が人を引き寄せて昔を語る」
です。ニコニコ動画で是非見てください。

3327:2007/11/14(水) 22:57:30
>>31
豪血寺なんかは凶悪過ぎて良いですね!
今まで色んな強い婆を見てきたはずですが
女がターゲットになる事が少ないので残念です・・・。
皆さんの知ってる、婆が40歳以下の女をリョナる
ゲーム漫画映画ドラマなどどんどん教えて頂けると有り難いです。

34名無しさん:2007/11/15(木) 02:18:42
>>33
以前2chのスレでお姉チャンバラvortXをすすめた人かな。

3527:2007/11/15(木) 16:09:51
>>34
恐らく99%そうですwあの時はどうもありがとうございました!。
PS2用だと思っていたので検索してガビーンでしたww。
メンヘル持ちなのでバイトも少ししか出来ずxboxもまだ買えてません。
どんな婆が出るか知りたくてムズムズしております。

36名無しさん:2007/11/15(木) 18:09:29
>どんな婆が出るか知りたくてムズムズしております。
下のほうの赤い服きた婆ァですな
ttp://gameinfo.yahoo.co.jp/news/eg/20061214n07.html

3727:2007/11/15(木) 22:18:54
>>36
OH!わざわざありがとうございます!
豪血寺の婆にも引けを取らない凶悪さですね。
リョナるには最高のキャラです。
こんなキャラがこれからたくさん出てくると良いんですがねー・・・

38名無しさん:2007/11/16(金) 00:04:36
弱そうでかつSっ気があると良い。
Sなババアの「ブザマじゃのう、この小娘めが!」もいいが
Sな幼女の「えー?なにこのお姉ちゃん、よわーい(クスクスッ)」もたまらん

3927:2007/11/16(金) 00:21:36
読んでるだけで興奮してくるなぁ・・・。
「小便臭い小娘が」っていうセリフも、対戦相手のデリケートな部分の
情けない面を想像させるのでGOOD。
対戦前には幼女相手で余裕かましてたのに、いざ戦いが始まると
攻撃が全く効かずに「効いてないアピール」されたり
挑発されたりして遊ばれて、ヘトヘトになったところで
物凄いラッシュかけられてKOされるのをギャラリーが
見てる。というシーンも最高に好き

40名無しさん:2007/11/17(土) 00:13:55
27さんとは、とことん好みが合いそうで困る

4127:2007/11/18(日) 00:26:29
そう言って頂けると非常に嬉しい。この板はオアシスだ

4227:2007/11/30(金) 15:41:50
弱そうな妖怪が出てくるオカルト話で「一寸ババア(一寸婆)」があるのですが
とても気に入っています。検索してもらうと微妙に違う3パターンぐらいの
殺され方があるのですが、歳を取っている上にかなり小さい老婆が若い女を
トイレで惨殺するという自分にとっては最高のシチュです。
そこでその話の絵が載っていそうな「壁女 真夜中の都市伝説」と
「THE都市伝説NEXT」という本を買ったので前に買った
「あなたのそばにある異様な話」の感想を書こうと思います。

4327:2007/11/30(金) 15:47:47
変な日本語になってしまった・・・

3つとも、話の内容はネットで見れる文とほとんど同じでした。
「THE都市伝説NEXT」では2ページ分しか載っていませんでした。
左側のページは丸々カラーで、ミニスカ女子高生がM字開脚で
うなだれて老婆に左太ももを針で刺されている絵です。
シャツのボタンがはずれややおっぱいが見えていたものの
上からの視点なのでパンツは見えていませんし
太ももしか攻撃されていないので不満でした。
しかし説明文の、老婆がトイレに侵入してきた時の
「驚いた女性は狭いトイレのなかを逃げ回るが、
老婆はあざ笑うように敏素早く動き針で滅多刺しにする」
という文にはかなり興奮しました。

4427:2007/11/30(金) 15:59:05
「壁女」の方は、白黒ですが絵が良かったです。
ワンピースを着た血だらけの女が右足を上げて仰向けになって
目をまん丸にしながら右目はこちら、左目は上を向いて
右手をお腹の部分に置いて倒れています。
ワンピースがずれてブラジャーも少し出ています。
トイレットペーパーの上には針を持った小さな婆が
ニヤつきながらこちらを見ています。
酷い顔と体の若い女と、余裕の婆の対比に興奮しました。
ネット上に無い文の「やがて女性はその場に崩れ落ち、
まったく動かなくなった。しかし、それでも老婆は彼女を
突き刺し続けた。彼女はなおも無残に切り刻まれていく。」
にかなり興奮しました。

4527:2007/11/30(金) 16:15:45
「あなたのそばにある異様な話」は全話漫画でした。
最初に殺された女の絵があり、「壁女〜」と同じぐらい
痛めつけられているのですが顔は見えません。和式
顔は見えません。しゃがみこんでする便器の上に倒れていて
便器の中に血が溜まっています。
犯行のシーンは、女がしゃがんで小便をしてる(写るのは顔だけ)
最中にいきなり後ろ側の縦15cmぐらいの窓?が開き
小さい何かが侵入する。トイレ中を跳ね飛び何かに驚く女。
「や、やだ、何?!」。次に2ページ分使って
驚く女と、針を持った小さな老婆がニヤつきながら女
にターゲットをしぼる絵。
次のページはニヤアアアアという効果音と婆の顔ドアップと
悲鳴を上げる女の絵。次のページは上半分が
「ブワアアア」という効果音とともに婆が飛び掛り、ひるむ女。
下半分が笑みを浮かべながら「ド シ」と両手で針を思い切り
突き刺し血が出る絵。女の絵は無し。次のページは

4627:2007/11/30(金) 16:27:35
ページの半分ぐらい使ってテレビから
「やめっ・・・ヒイィッ!」という悲鳴と
「ドッ ドスッ ドッ」という音が聞こえるシーン。
テレビが白くて中は見えない。
(これは盗撮魔が偶然これを録画してしまって
警官と一緒に検証していた。)
次のページには、テレビに映った殺された女
(顎と上半身と左足しか見えないが)とその遺体の上に立つ老婆の
背中。だんだん老婆だけの絵がアップになっていき「次は・・・」
婆の顔ドアップで「おまえの番だよっ!」でした。

笑みを浮かべる老婆が若い女に対するして性的に興奮しているように
見えたので勝手に脳内で、女がもがけばもがくほど高笑いをしたり
乳やマムコを重点的に刺すシーンを想像してオナッときました。

4727:2007/11/30(金) 16:29:28
興奮して書いたから変な文章になってもーた・・・
何か詳しく知りたい所ありましたら何でも聞いてください。

48名無しさん:2007/11/30(金) 16:52:47
何か文章見てたら興味湧いてきた
ゲームでババアが敵で主人公女ってのが全然なくて困る
それこそお姉チャンバラくらいか

4927:2007/11/30(金) 18:01:54
微妙に高いですけど、個人的には買ってみて損はしませんですたw。
豪血寺シリーズもババアいますね。
あとはソウルキャリバー(婆用のボイスあり)とか
エキプロで作るかしか・・・。ほんとに少ない。
あと映画やアニメ、ドラマでも
相手をボコボコにする爺は居ても婆は全然いませんしね。

50名無しさん:2007/11/30(金) 23:37:32
豪血寺のババアは弱そうどころか
見るからに凶悪そうなババアだからなぁ

51名無しさん:2007/12/07(金) 18:45:33
爺+ちびキャラでSFCらんま1/2のチンゲンサイで興奮した幼少のころ。
特別エッチな攻撃はなかった気がするのが残念

52名無しさん:2007/12/15(土) 12:52:14
>>51
ハッポウサイじゃないかい。チンゲンサイはKOF。
まあどっちも中華料理っぽいけど。

53名無しさん:2008/07/02(水) 00:00:46
age

54名無しさん:2008/07/02(水) 18:07:01
ひさびさにあがってたので来ました。

55名無しさん:2008/07/30(水) 23:22:01
このスレでも取り上げられてる一寸婆の
再現VTRがあったらしい。激しく見たいんですが
動画を持ってる方いらっしゃいませんか?

378 名前:名無しさん@ピンキー :03/08/06 16:14 ID:hEcqDBK9
昨日、テレビ朝日でやってた番組で都市伝説の話の中で
一寸ババアとかいう妖怪の再現シーンで
若い女性がトイレの中でその一寸ババア(小人)に針で刺されまくられて
殺されたシーンがあったよ。

56名無しさん:2008/07/31(木) 20:36:00
あれは興奮するより怖かったな。殺した後に盗撮カメラに向かってお前も同じ目にあわせてやるとか言う。トラウマ
探して見ればようつべやニコニコにあるんじゃないか?

57名無しさん:2008/08/11(月) 16:37:29
>>56
貴重な情報ありがとうございます!
お返事遅れてすみません。
自分にとったらそういうセリフも何か興奮しますね
動画はネットで色々探してるんですけどなかなか見つからないですわ・・

58名無しさん:2008/08/20(水) 03:14:13
ageてみる

59名無しさん:2008/08/20(水) 03:38:30
RPGでは小さくて攻撃が激しいザコを探し
MUGENでは相手を少し小さく設定変更する

60名無しさん:2009/03/06(金) 14:00:08
総合格闘技・キックボクシングのスレから転載

14cmも低い山田選手にボディを連打されKO負けする愛望ちゃん
ttp://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200603/at00008222.html
ttp://gbring.com/sokuho/result/result2006_03/0304_tenku.htm
ttp://gbring.com/ringsidemovie/images/060304tenku_07.jpg
ttp://joshikaku.img.jugem.jp/20060306_137059.jpg
ttp://www.boutreview.com/data/img/1141622377.jpg

61名無しさん:2009/03/06(金) 19:23:50
>>60
いいねえ

62名無しさん:2009/03/07(土) 03:27:11
自分より背の低い相手にKOされて見下ろされてる姿とかグッとくるよね(^^)

63名無しさん:2009/04/04(土) 10:02:22
お姉チャンバラだと、
普通にゾンビに嬲り殺されるのが好みなんですが・・。
適当な所でコントローラーから手を離すだけで済むし・・。
でも、このスレの流れ的には・・、ダメ・・?。

64名無しさん:2009/06/24(水) 21:00:30
昔空手教室通ってた頃当時8歳の小柄な女の子がただ喧嘩が強くなりたい
がために入門してきたヤンキー女を組み手でボコボコにしたのはすごかった。
体格差は20センチくらいあった。横っ腹けりあげられてあっけなくKOされて
思いっ切り大の字にたおれちゃったw 自称自分中学では女で一番強いと自慢し
てたけどよわすぎてみんなの笑いものだった。

65名無しさん:2009/06/24(水) 21:27:57
>>63
いや63自身が萌えればダメってこたぁないだろw
自分的にはあんま「ゾンビ=弱そうな相手」ってイメージないから
どっちかというと肉団子みたいなチビのほうがスレ的に好きだった。
>>64
ヨワイw

66名無しさん:2009/06/25(木) 19:23:51
最近のゾンビ映画をみればゾンビが弱いなんておもえなくなるだろう・・w

67名無しさん:2009/06/25(木) 21:45:45
>>64
いいねぇ!小柄なこが大きい子を倒すっていうのがぐっとくるね。
そのあと見下されて「お姉ちゃん弱すぎ!!」とか「もう終わりなの?ショボw」
とか言葉攻めが入るとなお良いのだが。

68名無しさん:2009/06/25(木) 22:22:01
俺は全裸で蜂に襲われる妄想をよくする。
全身が急所状態だから必死にもがく。
そのたびにおっぱいプルプル。お尻ぷりぷり。
最高だぞ。

69名無しさん:2009/06/26(金) 00:20:53
>67
イイ!(・∀・)

70名無しさん:2009/06/26(金) 00:32:57
>>67
分かってらっしゃる

71名無しさん:2009/06/26(金) 00:37:44
調子乗ってたけど足とか挫いたとたんに好きほうだいにされるとか好き

72名無しさん:2009/06/27(土) 00:07:31
少女「へぇ〜 お姉ちゃんまだ頑張るんだ♪」

女王「このガキっ・・はぁ・・はぁっ・・調子にのらないでっ!これで終わりよっ!!」
女王の起死回生の一撃も虚しく
「キャハハw☆ こっちだよ♪ 遅い遅いw」スピードに翻弄されてなすすべのない
女王様。艶やかな体に包まれたレオタードには汗がにじむ。
(なんでっ・・!?私の攻撃があたらない・・この私があんな小娘に負けるの?イヤよっ!絶対にイヤっ!!)
我を忘れてがむしゃらに少女をつかみにいった。
「プッw ダッサw お姉ちゃん疲れてるようだからこれでおわりねっ♪」両手を広げて無防備に突っ込んでくる
女王の腹に強烈な突きを叩き込んだ 〈ドボッ!!〉「あああんっ!!」もろにボディーをもらった女王はその
まま少女に覆いかぶさるようにバタンと倒れた。一方的なKO勝利!! 普通に公園で遊んでいそうな無邪気な少
女になすすべなく倒されてしまった。倒れた女王のムチムチのお尻を踏みつけてグリグリと遊び始めた。
「お姉ちゃ〜ん!! 起きてよぉ!!もぉ・・私飽きたから帰るね。バイバーイ♪」惨めに倒れた女王を尻目に
少女は帰路についた。  チャンチャン

暇だったからこんなシチュあったらいいなと妄想しながら書き込んでみた。長文スマソ 眠くなったから続きでも
妄想しながら寝るわ・・
みなさんよい週末を!!

73名無しさん:2009/06/27(土) 00:33:30
もっと流行ればいいと思います!

74名無しさん:2009/06/27(土) 10:37:12
流行ればいいけど少数派のフェチかもねぇ・・
よくデブスにやられる華奢な美女みたいなスレや小説はあるけどこういったパターン
のものはなかなかみつからない。妄想談や体験談をいっぱいきいてみたいです。

75名無しさん:2009/06/27(土) 21:24:09
>72
GJ!抜いた

76名無しさん:2009/06/27(土) 22:09:46
>>72
同じくGJ!!
いつもよりいっぱい出た!!

77名無しさん:2009/06/27(土) 22:39:35
>>74
デブスにやられる美女はいいかも
ドラマや漫画のいじめモノだとって美女同士か美女→ブスで逆は少ないし
でも冷静に考えたらデブスって弱そうじゃないからこのスレの趣旨とはズレるかw

地味系女子がヤンキー退治とかいいかも

78ponpon69:2009/06/27(土) 22:54:46
地味系女子がヤンキー退治はいいかもね。俺はやっぱり小柄でカワイイ
ロリ少女又は幼女が容姿実力共に自身をもってる高飛車な美女を打ち負
かすみたいなのが萌えるかも。 おなじロリキャラ同士で若さ実力で負
かされて屈辱と嫉妬にまみれる年上ってのもいいかも って考え出した
らきりがないw まぁ人それぞれだよね

79名無しさん:2009/06/27(土) 23:38:12
ありきたりかも知れんが可愛い格闘少女とかが自分より更に小さい幼女に為す術なくやられたりすると萌える。
でも倒れた女の子を罵倒してくれる幼女ってあんまし見かけんな…

無邪気だけど確信犯で悪意の込もった
「あれれー?おねえちゃんもうおわっちゃったのー?クスクス…」
とか聞いてみたい

80名無しさん:2009/06/28(日) 00:15:59
>>79
たまんないね!
大勢の観客が観てる前でうつ伏せに倒れて屈辱みまみれる小柄な格闘少女。
その更に小柄な幼女に踏みつけられて勝ち名乗りをあげられている。

見下しながら「クスクスッww お姉ちゃん悔しくないの? みんな観てるよw」
(くぅっっ・・ なんでこんな子に・・悔しいよぉっ・・でももう立てない・・)
自分では立ち上がる事ができずセコンドトレーナー達に肩をかりて退場していく
惨めな少女の背中に向かっての幼女のマイクでの勝利者インタビュー

「今度は手加減してあげるからまた遊んでね!お姉ちゃん☆」

「いやぁぁぁぁぁっ!!!」余りにもキツイ屈辱の言葉にその場にうず
くまり号泣する格闘少女!! 終

みたいなのがいい!! ついつい熱くなりましたw

81名無しさん:2009/06/28(日) 00:48:03
>80
みんな見てるよとか悔しくないのとかツボすぐるwwww共感してもらえて嬉しいww無様に這いつくばる姿想像しておっきした

82名無しさん:2009/06/28(日) 00:51:53
ヤンキーはちょっと、だけど勝ち気な少女あたりに配置変えしてゴチソウサマっした!

83ponpon69:2009/06/28(日) 00:52:27
なんか久々に盛り上がってきたね!!
良いことです

84名無しさん:2009/06/28(日) 01:21:11
なんかこのスレ見てたらゲームキャラだけど燃えジャスのももVS夏の対決
を連想した。大好きな将馬の見てるまえでチャラチャラした後輩にやられて
グロッキーなブルマ姿の夏。 
ちょっとずれてる? スマソ

85名無しさん:2009/06/28(日) 01:25:18
>80
更にその力入らないくらいボコられて無様に倒れ伏した少女、体が弛緩して意思とは関係なくお漏らしとかしちゃう、なんてのもあったら好きかも…

少女「あ…うそ…やだ…やだぁ…(ビクビクッ)」

幼女「あれあれ?お姉ちゃんどうしたのかな〜?あ〜!お漏らししちゃったんだ〜恥ずかし〜!プークスクスw(悪意たっぷり)」

少女「嫌あぁぁ…」

86名無しさん:2009/06/28(日) 01:35:42
>>84
いや、あれはなかなか良いなぶり役だと思うw確か割りと腹黒キャラじゃなかったっけ?
あれにKOされるひなたで抜いた

87名無しさん:2009/06/28(日) 02:22:06
しかも、ももは性能的にかなり強いからな
委員長がなぶられるとか

88名無しさん:2009/06/28(日) 02:22:24
80のつづきで終了後の会見(幼女の場合)
大波乱の展開にいつもにましてカメラのフラッシュの中の記者会見場
記者「あいりちゃん勝利おめでとう!!強かったね!!今若手ナンバー1の格闘少女
まおみちゃんに何もさせずに勝っちゃったね!うれしい?」

あいり「別にィ・・テレビでみるより弱っちかった。」
記者 「あれっ・・!(失笑) でも相手は17歳のおねえちゃんだよ」
あいり「う〜ん・・・ねぇママお腹すいた!!」勝利の重みを理解して
いないあどけない7才の幼女はうわのそらで隣に座っている母親におやつ
をねだる始末。大勢の報道陣が集まる会場からは大爆笑が起こった。
記者「ごめんね・・もうすぐ終わるから。じゃあ違う話をしよう!まおみちゃん
も疲れてクリンチばっかりが目立ったけど疲れてたのはわかった?あいりちゃん
そのあといっぱいパンチしてすごかったもんね!!」
あいり「ママ、クリンチってなに?」母親に耳打ちされ意味を理解したら答えた
「お姉ちゃん抱きついてくるばっかりでつまんなかった・・汗でベタベタしてるし
疲れてハァハァいってるけどお口が臭いから早く離れて倒したかったの」
言葉の罪の重さを知らない無邪気な幼女の発言にアタフタする大人たち
記者「・・じゃあお腹もすいてるから最後にしよう。じゃあ戦ってくれた
まおみおねえちゃんにお礼を言って終わろうか!!」
あいり「お姉ちゃんありがとう・・今度はもっと練習してきてねあとハミガキも」
会場は静まり返った。そしてとうとう空腹と質問ばかりのストレスで母にすがって
泣き出してしまった。会見は終了され報道陣だれもが現実を受け入れられなかった。
報道記者たち(まだこんな母のチチがないと生きていけないような幼女があの若手
ナンバー1のまおみを・・・信じられない)母親に抱っこされて泣きながら会場を
あとにするあいりを呆然と見つめる報道関係者。”格闘少女 7才の幼女に敗れる”
これは誰にも変えられない現実であった。そして次に会見を控えるまおみはその一部
始終を控え室のテレビでみていたのであった・・・。

89名無しさん:2009/06/28(日) 03:02:42
乳とか尻とか女性らしらの現れになる箇所をひねりあげて
「あ痛ぅ!」「何これ、ぜい肉?(笑」

90名無しさん:2009/06/28(日) 03:08:45
>>88
イイヨイイヨー

91名無しさん:2009/06/28(日) 07:50:09
記者会見前の控え室(まおみ編)
「このガキ!!なめくさりやがって!!」まおみの控え室であいりの会見を一緒に
みてイライラしてるのは今回の格闘技イベントの総合プロデューサーダニ川貞冬だった
ダニ川「まおみっ!!切り替えろ!もうすぐ会見の番だ!!」
まおみ「私・・・で・・でないとだめですか?私みんなの笑いものですよ・・」すっかり
自身をなくしてつぶやくように訴える。しかしダニ川はそんな体力精神共にボロボロな少
女にも容赦がない!
ダニ川「バカヤロウ!!おれの顔潰す気か!?フフフッでもまァこれからお前がどう転ぶ
かもお前の演技しだいだ!!」
まおみ「えっ?どうゆうことですか?」フテキな笑みをうかべてそれに答えるダニ川。
ダニ川「相手は7才のガキだろう!”相手に合わせてわざと力を抜いてあげる優しいお姉
ちゃん” わかるな?」状況を把握して少し明るい表情を取り戻したまおみ。
ダニ川「このままじゃ視聴者に女子格闘技自体が舐められる。これしか方法はない!!」
まおみ「やります!!気丈に振舞えばいいんですね?」現実幼女に負かされてそれを八百長
でごまかしすスポーツマンらしからぬ行為 でもそんなことを考える余裕は今の彼女にはある
はずがない。(とりあえずこの屈辱を形だけでも払拭しないとみんなの笑いものだわ・・)
ダニ川「じゃあ行くぞ!!はやく着替えろ 先に出てるぞ」 まおみ「ハイッ!!」
強い足取りで会場へと向かった。そしてまおみのウソにまみれた記者会見が始まった。
しかしまおみは全国生中継の落とし穴に落とされることになる。

92名無しさん:2009/06/28(日) 08:50:36
記者会見(まおみ編)
記者「まおみ選手 おつかれさまでした。今回の結果は残念でした。敗因は」なん
だと思いますか?」まおみは意味深な笑みをみせて答えた。
まおみ「フフッw あいりちゃん強いですね、お姉ちゃん負けちゃった〜って感じです」
記者「えっ・・悔しさはないんですか・・・ってえっ?まさか・・」
まおみ「だって・・ねぇw 相手は7才ですよ、本気で戦えると思いますか?」
記者たちは確かに現実味のあるまおみの言動に納得の顔をみせた。
記者「まァこのまま終わるのもなんなんで何個か質問してもいいですか?」
まおみ「どうぞ。なんでも答えますよ☆」可愛い笑顔をふりまくまおみ
記者「では今回の戦いどういった感じで挑みましたか?」
まおみ「挑むってもんじゃないですけどねwとりあえず相手にケガをさせない
ようにって感じでしたかね」
記者「中盤くらいからスタミナがきれて呼吸も荒くなっていた様子でしたが
あれも演技だったんですか?」
まおみ(うっ・・)「相手は7才ですからこっちがそうしてあげないと安心で
きないでしょ。」
記者「なんか実力者の余裕を感じますねぇ・・確かにあいりちゃんはクリンチ
ばかりが目立つような事いってましたもんね。汗がベタベタするとかお口がどう
とか・・・あっ・・すいませんいらない質問ですね」
まおみ(ちょっと!!そこ触れないでよ)しかし生中継なので聞こえないふりはで
きない。笑顔が一瞬緩みかけたが動じない様子でちゃんと答えた。
まおみ「そりゃあ私だって人間ですし動いたら汗もでますし運動中は口が乾くか
らお口だって・・・そりゃあ匂うときもある・・・と思いますよ。」顔を真っ赤
にして無理やり気丈に振舞うまおみからは徐々に笑顔が薄れていった。
そして記者から最後の質問「ではまおみ選手!最後にあいりちゃんに一言あれば」
(ホッ・・やっとおわりだわ) 安心したまおみはここぞとばかりにアイドル並み
の笑顔を振りまきカメラ目線で語った。
まおみ「あいりちゃん強かったね!おねちゃんもスゴイ楽しかったよ!次はあいり
ちゃんがもっと大きくなって強くなったら本気で試合しよ・・・・・う・うそっ・・」
まおみの動きが固まり会場がザワザワ言い出したがすぐに一人の記者がきづいた。
記者「あああっ!!」と会場の入り口を指差した先にいたのはアイスクリームを舐めな
がら上機嫌に立っているあいりの姿だった。「お姉ちゃんみぃーっけ☆」

93名無しさん:2009/06/28(日) 13:34:34
女子格闘技の堕落(完結)
まおみ(もおぉぉっ!!!もうすぐって時に・・ どうしたらいいの・・)
突然の出現に静まりかえる会場内、あわてて近くの関係者があいりにマイクを
渡した。冷や汗を流しながら顔をひきつらせてるまおみには動揺が隠せなかった
あいり「ねぇ♪もっ回試合やろ!今度は本気出していいよ!!」
いままでのまおみの言動をあいりも控え室で見ていてウキウキして飛んできたのだ。
あいり「早くゥ!!今度はもっと楽しめるね♪キャハ☆」
まおみと同じく呆然としてたのは隣に座るダニ川も一緒だった。まおみに耳打ちする。
ダニ川「なんでだ・・こうゆうこともあると思って栄美と森ノ下に見張らせといたん
だが・・まさかあのガキあいつらまで・・」ダニ川はあいりの控え室付近にまおみの
トレーナーとして着いてきた同じ団体のヘビー級王者小池栄美と無差別級王者の森ノ下
優樹菜に見張りをさせてたのだ。それを聞いたまおみは小刻みに震えだした。
まおみ(うそでしょ・・私もある程度注目されるようになっても栄美さんと優樹菜さんに
は全く歯がたたなかったのに・・怖い・・怖いよお・・・)
あいり「もぉ!!なにヒソヒソ話してるの?早くいこ!!」そういうとテクテクとまおみ
が座ってる席に向かって歩いてきた。 (やめて・・こ・・こないで)
座ってるまおみの前に立つあいり、立っていても目線の高さは一緒だそして横がけしたシ
ョルダーバッグから何かを取り出しテーブルに置いた。
あいり「はいっ☆ 歯ブラシもってきてあげたよ☆臭いお口をちゃんと磨いて早くあそぼ
うよ!!  もぉ早くゥ!」そういってまおみの腕をつかむあいりだったがとうとうあい
りへの恐怖と女としてさらされたくない言葉攻めをくらったまおみの緊張の糸がプツンと
切れた。「イヤァァァァァァ!!!!!!!!」あいりの手をふりはらい壁にしがみつき
なきじゃくり始めた。「イヤッ!イヤアッ!!こないで!!誰か助けて!!アアーン!!」
あいり「なーんだ・・うそだったんだ つまんないの・・ウソは絶対についたらいけないっ
てママも学校の先生もいってたよ!!じゃあ私がおしおきしてあげる☆」
そういったら背を向けてうずくまるまおみに反対に馬乗りになって履いている下のジャージを
脱がした。「ホイッッ☆」レオタードに包まれたプリッとしたお尻が報道者側に写った。
あいり「お姉ちゃんぷりぷりだねw じゃあいくよぉーっ!!」小さく可愛らしい手を目いっぱい
広げてまおみのオシリに打ち込んだ。 パチーン!! パチーン!!
「ああっ! あんっ!!いやっ!!あああんっ!!」会場内はお尻を叩く音とまおみのあえぎ声
とすごい数のカメラのシャッター音が交差してなんとのいえない雰囲気だった。
記者から「あいりちゃんこっちむいて!!」と言われ馬乗りになり17歳のお尻を叩きながらもう
片方の手でピースサインでこたえるのは7才の無垢な幼女だった。その写真は次の日のスポーツ
新聞のメインに飾られあらゆるスポーツファンに強烈なインパクトを与えることになった。そして
全国生放送だったその記者会見は最高視聴率75.2%という脅威の数字をたたき出しあいりとま
おみの存在をあっという間に世に知らしめるのであった。 END

94名無しさん:2009/06/28(日) 13:54:12
GJ!抜いた

95名無しさん:2009/06/28(日) 14:08:42
>>94
気にいってもらえてうれしいです!! 72 で初めて短編小説まがいに挑戦したので
文法もぐちゃぐちゃで表現とかも荒削りだったけど許してw
次はもうちょっと修行して投下します!!

96ponpon69:2009/06/28(日) 21:29:51
GJ!おつかれ!!戦うシーンをもっとみたかったけどシチュ的には完璧だった!

97名無しさん:2009/06/29(月) 14:05:51
古い話だけど らんまであかねが道場破りの幼女にボコボコに負ける
話があった あと同じくあかねがリンリンランランという双子幼女と
闘う話があった

98名無しさん:2009/06/29(月) 18:20:38
>>97
おぉ!!それは俺をこのフェチに目覚めさせるきっかけになった話だ!!
たまにようつべとかでもみるよ。
一番最初は小学生の時マラソンで年下の子に負けて悔しがってる同級生の
女の子をみた時なんか変な感覚を覚えて、そのあとそのらんまの回を見て
完全にフェチに目覚めた。 素朴な疑問だけどみんなはどうゆうきっかけで
こうゆうシチュがすきになったの?

99ponpon69:2009/06/29(月) 20:02:54
俺もきっかけはスポーツだったよ。小学生の頃入ってたバスケのクラブチームで
中学校の女子バスケ部の人たちが教えに来てくれた。同じ学年の子(当時小5)が
中2のお姉さんと1on1して圧倒したときなんか興奮してきた。向こうも顔真っ
赤にしながらくらいついてきたけど相手にならんくて最後は股ぬきとかされてほ
とんど遊び状態だったな!見かねた先生が終了の笛鳴らした途端両手で顔ふさい
で体育館のトイレにかけこんでずっと出てこなかった。悔しくて泣いてたのか普
通にクソしてたのかw まァ現実は小学生でも常識範囲の礼儀があるからバカにし
たりとか言葉攻めはなかったけど十分ボッキした。

100名無しさん:2009/06/29(月) 20:31:41
>>89
むちっとした女王様タイプのお姉さんがそれを幼女にされるのはいいかも!
俺がイメージしたのは相澤仁美とか相内リカだな。
以外にしょこたんとかもいいかもしれない、女王というよりもロリキャラだけど
尻もプリプリだしね。「そんなにでかいからトロいんだよぉ〜お姉ちゃん!」
とか言ってつねりあげる。

101名無しさん:2009/06/29(月) 21:03:54
チョイやパオにやられるアテナとか既出だが桃にやられるひなたとかかな。

102名無しさん:2009/06/29(月) 21:18:24
同じくジャス学のももかな。俺は夏がやられるのがいい。後は闘神伝3のナル
にやられるエリスとソフィアです。

103ponpon69:2009/06/29(月) 22:33:14
>100
相澤仁美が俺的にはたまらんな。最初は女王が舌戦で優位に立つのが理想
「あら?今日のあいてはえらくかわいいのねw3分持つの?」に対しびびった様子で「・・よ・よろしくおねがいします。」

でも実際試合が始まったら何もできない女王。
「おりゃ!! このっ!! はぁ・・はぁ・・ちょこまかと!!この小娘!!」

だんだん相手の手の内がわかってくる幼女。
<あれ?あんなに疲れてる こんなもんなんだ♪ フフッw>
「お姉ちゃんトロイねw まだ1分だよ 3分持つの? キャハハハwww」

「だまれクソガキ!!!」玉砕覚悟の全身タックルで飛び込むがさらりとかわされ
バックマウントをとられる。<・く・・くそっ!!もう足がたたない・・>

「ヤダw お姉ちゃん尻デカーいww こんなんだからトロいんだよwとってあげるよ♪」
そういって両手でこれでもかとつねりあげる 「おりゃ!!」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!ギブ!!ギブギブ!!ギブーー!!!やめ・離してぇ!!」
カンカンカーン 試合終了のゴング 格闘技会初の尻つねりでのギブアップ負け

「あれぇ??w 3分持たないのはお姉ちゃんじゃんww」

倒れたままの女王のオシリをペシペシと軽く叩いて「お疲れ様w」


みたいなのはどう?

104名無しさん:2009/06/29(月) 22:48:36
>>103
良い!!!ケツつねられてる時に我慢で力みすぎて豪快なオナラをしてしまう
とかも萌えるかも。「あぁ〜w お姉ちゃんオナラした!!くさ〜い!!」
みたいな。>88のSSで相手に口臭を暴露されるみたいに観客のまえで女として恥ずかしい
ことを言われたりさらされたりするのも屈辱的でいいかも!!

105名無しさん:2009/06/30(火) 00:56:39
>>97
あかねは他にもリンリンランランという双子の幼女とも闘っている
もっと盛大に負けてほしかった

106名無しさん:2009/06/30(火) 08:08:40
あ、でも最初に目覚めたのはスーファミのスパ2で試しに難易度最大でやったら、春麗がキャミィに何も出来ずKOされて「あら 。わたしみたいな こむすめ に まけちゃって くやしく ないの ?」とか言われた時だったかもw

107名無しさん:2009/06/30(火) 10:08:25
〉〉104
その後幼女が顔面騎乗して「お返しだよ」とオナラ攻撃

108名無しさん:2009/06/30(火) 20:20:43
>>100
相内リカとか結構マニアなとこつくねw まぁ大好きだがww
あの太い太ももとか腕から繰り出される大振りのパンチやキックを幼女に軽く
ヒョイヒョイとかわされてチクチクローキックとかで苦しめられるとかイイ!!

「そんなんじゃあたんないよw おっそい♪おっそい♪」

>>107
面白いw 笑ったw

109ponpon69:2009/06/30(火) 22:01:23
>>104
じゃあ試合に負けた罰ゲームで観客のファンの一人に口臭チェックを強要される
ってのはどうだ? 嬲りからは少しずれるけどかなり屈辱的だぞ。

幼女「はい!!じゃあこのお兄ちゃんに嗅いでもらいましょー!!パチパチ!!」(会場を煽る)

女王「うっ・・(泣)はっ・・はあ・・は・・は ・・で・できないわ・ 」

幼女「あれ〜?私に負けたくせに言う事きけないのぉ? またやっつけちゃおっかなー?ww」

女王「ヒッ!!それだけは・・・わかったわ・・・はっ・はぁ〜〜〜〜」

女王のファン「くっ!クサッッ!! ゲホ!ゲホ!うそだろ!?なんか萎えるわ・・」

幼女「キャハハハ!!(爆笑)お姉ちゃんもうお嫁にいけないね!www 尻だけじゃなくて
口からもおならだしてるの?www」会場内の客はバカにしたようにクスクス笑う。

女王「ううぅぅ・・・(泣)ひどい・・ひどすぎるわ・・・」

110名無しさん:2009/07/01(水) 00:24:01
春麗とかモリガンとかのお姉さま系のキャラを虐めてやりたい
二人とも体臭きつそうだし

111名無しさん:2009/07/01(水) 15:52:52
お前ら体臭までいけちゃうのか…

112名無しさん:2009/07/01(水) 17:02:16
>111
いや、俺はあんましだが好みの問題だろうなw

113名無しさん:2009/07/01(水) 18:20:47
>>97
リンリンとランラン調べたらようつべで出てきたよ!
ありがとう。道場やぶりの回はなにか名前わからないだろうか。

114名無しさん:2009/07/01(水) 18:35:03
「道場破りは女の子?」だったねタイトル。
自分でみつかりますた。

115ponpon69:2009/07/01(水) 19:12:55
4.5年前だけどアーケードで「拳獣」ってゆう3Dの格ゲーがあってキャラクター
に七葉ってゆう春麗並みのムチムチ太ももの持ち主がいて双子の幼女キャラも
いたぞ。当時はアルカディアってゆうゲーム雑誌とかに特集くまれててその中で
七葉VS幼女(キャラ名忘れた)で幼女の攻撃うけてる写真載っててボッキした。
背丈も相手の半分くらいだし太ももにいたっては2倍以上の太さだったな。
ロケテまでやっときながら結局稼動しないまま廃盤になったわけだが・・

116名無しさん:2009/07/01(水) 19:28:48
http://blog-imgs-40.fc2.com/d/a/s/dasaryman/spk0905051844007-p5.jpg

これがビーチバレーじゃなくて幼女からのラッシュでマットに沈む女王に置き換えたら
goodだったりする!

117名無しさん:2009/07/01(水) 20:29:58
らんまの道場やぶり、肝心のシーンでスキップですかそうですか

118名無しさん:2009/07/01(水) 20:30:56
てまりが「お姉ちゃんあたいに負けるのが怖いの?」って言って
あかねがムッとする状況がよかった!! あれをみてあかねが勝つって
予想するのも無理な話だ。欲を言えばリベンジの時もボコボコにまけて
ほしかったな!

119名無しさん:2009/07/02(木) 17:42:40
あかねVSリンリンランラン(双子幼女)でSS書きたいのだが ここはSSいいの?

120名無しさん:2009/07/02(木) 18:41:30
>119
いいと思います><

121名無しさん:2009/07/02(木) 20:20:03
>119
ワクワク!!

122学園天国:2009/07/02(木) 21:53:53
いつも楽しくみてます!!僕もこうゆうシチュエーション大好きです!!
僕も学園モノのSS書こうと思ってるんですがこうゆうシチュのSSスレがないから
ここに投下してもよいですか?

123名無しさん:2009/07/03(金) 09:32:28
>>122
多分大丈夫なんじゃないかな
期待してる

124学園天国:2009/07/03(金) 20:20:37
学園モノというより女子高生が主人公の普通の流れになってしまいましたが
とりあえず投下します。

【女子高生VS女子小学生】

「じゃあ今日はここまでね!!お疲れ様」

そう言ってリングにかけたタオルで汗を拭くのはSRS女子高等学校プロレス部主将の美月なぎさ。
後輩「お疲れ様でした!!はあ〜疲れた」

「コラ!シャキッとしなさい!私達3年も今年で終わりなんだからあんたたちがしっかりしないとね!」
呆れながらも後輩達に優しく笑う いつもの光景だ。
後輩「先輩、お客さんみたいですけど・・」
一人の後輩が言う

「お客さん?だれ?」

部室の入り口の方へ振り返るなぎさ。

「なぎさちゃーん!!遊びにきちゃった!!」

そこに立っているのは見た目は10歳ほどの黒髪を2つにくくった可愛らしい女の子だ。

「くるみちゃん!?どうしたのこんな遅い時間に!おばちゃん心配するよ!」

後輩「先輩知り合いですか?」

「知ってるもなにもうちの近所の子だよ!よくあそんであげてるの ねっ!!」

「そうだよ!!」

可愛らしい笑顔でそう答えるのはなぎさの向かいのコーポマンションに住む小学4年生の上條くるみ
両親が共働きでさみしく暮らすくるみの遊び相手になったり時には勉強を教えてあげる親しい間柄だ。

「でももうこんな時間だし、おばちゃんも帰って心配してるだろうから一緒に帰ろっか!」

「ヤーダ!!今日はおねえちゃんと対決しにきたの!!」

「対決!?こないだのテレビゲームの続き・・なわけないよね!冗談でしょ(笑)」

「冗談じゃないよ!お姉ちゃんいつもおうちの前で練習してるの見て私もやりたくなったの!」

そう呟く眼差しはどうやら本気なようだ。

「子供じゃ危ないよ?・・・・もぅ わかったわ!ちょっとだけね!」

引く様子のないくるみにしぶしぶ観念したなぎさ。

「ホント!!ヤッタァー!!」

くるみはそう言って喜びを爆発させるなりそそくさリングに上がった。

「早くやろーよ!ワクワク!!」

後輩「いいんですか?」

「ちょっと遊んであげるだけだよ!本気でケガさせちゃったら彼女のおばちゃんに叱られるもん(苦笑)
でも練習着もうビショビショだしなぁ・・ちょっと待っててね!」

そういって自分のロッカーから体操服を取り出し更衣室へ入った。
5分後更衣室からでてきたなぎさは、くるみの待つリングに上がる。

「じゃあ3分の3ラウンドね!終わったらちゃんと一緒にかえろうね!」

「うん!わかった!!」

半袖のランニングシャツとブルマーに着替えたなぎさは、サラサラで自然に茶色がかった自慢のロングヘアーをひとつにまとめ
自分の太ももを”パン!パン!”と2回叩く 練習や試合前のいつものクセだ。

「じゃあ始めよっか! ユリ!ゴング鳴らして!」

後輩「はい!じゃあ始めますね。」
”カーーン!!”
最初の1ラウンドのゴングがなった。 

続く

125学園天国:2009/07/04(土) 00:57:50
リングで双方が見つめあう。168cm 52kgのなぎさに対し134cm28kgのくるみ、
ほとんど大人と子供の戦いといった感じだ。

「じゃあいくよ!ハイッ!!」

なぎさがローキックで先制するがもちろん本気ではない。

「ホイッ!」

これを軽く交わし離れ際にローキックで返すくるみ。
”パチン”
<イタッ!へぇ〜結構やるじゃん!>
 予想以上の動きに少し驚いた様子のなぎさだが
スピードはあるけど重さのない蹴りはさほど脅威ではなかった。

「もぉお姉ちゃん本気でやって!」

「ムッ・・なかなかやるようだけど子供が調子に乗るもんじゃないよ!これでどうだ!!」

さっきより力とスピードを加えて蹴りをだすがこれも軽々とバックステップで軽くかわす。

「ハハハ!!楽勝楽勝!」

軽やかなステップでリングをぐるぐると回るくるみ。
<うそっ!? あれがかわせるの?1年の子達なら普通にもらってるはず・・>
なぎさの顔が一瞬ひるむ。
「あれぇ〜?お姉ちゃんもしかして焦ってる?クスッ!」

「そ・そんなわけないでしょ!!まだ本気出してないんだから!!」

<でも油断できないわ・・万が一の事があったら後輩達にしめしがつかないわ!こうなったら!>
なぎさの目つきが変わった瞬間、正面から力強いステップでくるみを掴みにいった。

「待ってました☆ホイッ!!」

正面から突っ込んでくるなぎさが自分の間合いにはいったタイミングでジャンプして片脇で頭をつかみ
両足をなぎさの上半身にからめた!!
”ガシッ!!”
「えっ!ちょ!ちょっと!!」

「いくよー!!」

そのまま後ろに体重を利用して”バシーン!!”なんと強烈なDDTを決めた! リングに頭を叩きつけられたなぎさ。

「ぐうっっ!!」

 前のめりに倒れたなぎさはすぐさま立ち上がるが頭部への強烈な衝撃で足にきている様子だった。

「あれぇ〜?もしかして効いちゃった?笑」

「効いてないわよっ!グッ・・」

くるみのまさかの攻撃に今までの穏やかな表情が消えた。
<くそっ!!足が・・マグレよ!マグレにきまってる!>

「お姉ちゃんやっぱ焦ってるね♪後輩さんたち心配してるよ!」

リングの下で心配そうに見つめる後輩達になぎさが口を開いた。

「そんな目で見ないで!!遊びだって言ってるでしょ!!」後輩「す・すいません・・」

<あんな怖い先輩初めて・・こんな表情みたことない・・でもこのままじゃ・・>

「そんなに怒っちゃかわいそうだよ(笑)回復するまで待っててあげよっか?」

「なめないで!!子供のくせに!!」

 ”カーン!!”ここで1ラウンド終了のゴングが鳴った。

「終わり?なんかおしゃべりしすぎちゃったね(笑)次は私もちょっと本気出してあげる!笑」

「ど・どこまで生意気なの!!絶対に許さない!!」

壮絶な舌戦であっという間に1ラウンドが終わり一分間のインターバルに入った。
 
続く

126名無しさん:2009/07/04(土) 02:57:56
どんな恥ずかしい姿で負けてくれるんだ…wktk

127学園天国:2009/07/04(土) 12:17:50
コーナーにもどるなぎさだがやはり少し足がおぼつかない様子だ。
回復をとりたいが回りに悟られたくない気持ちからあえて用意したパイプ椅子に座ろうとしない。

後輩「先輩・・座って休んだ方が・・」

「ハァ・・ハァ・・いいよ、次のラウンドで決めるから。」

ダメージを少しでも回復させたい気持ちを抑えリング中央に戻るなぎさ。
2ラウンドのゴングがなった。
1ラウンド目とはうってかわってなぎさは相手の出方をみている様子だ。
<とはいったものの何で仕掛ければ・・うかつには飛び込めないし・・くそっ!!>

「あれ?こないの?じゃあ今度は私から!!」

くるみは躊躇なく間合いをつめてなぎさの懐に細かいパンチを打っていく。
ガードをボディーに集中させて離れ際にローキックを打ってすぐに下がるトリッキーな動きだ。
くるみの打撃も重さはないが嫌がらせには十分で、うかつにもらいすぎるとチクチクとダメージが
蓄積されるものであった。 ”バチーン!”

<痛っ!!さっきよりも重く感じる・・このっ!!>

チクチクと細かい攻撃を仕掛けるくるみに苛立ったなぎさは、間合いを詰めてくるみの顔を狙って
打ち下ろすような大振りのパンチを打った。しかしそれをスルリと交わしサイドに回って赤く内出血
した太ももにしつこくローキックを蹴った。”バチーーン!!”

「ああっ!!」

同じ箇所に蹴りをもらってさすがに効いてきたなぎさはたまらなく ガクッと片足の膝をついた!

「やったァ!!ダウンだ!!・・あれっ?カウントは?・・・そっかァ!プロレスの試合だったね(笑)やっぱりプロレスの人って
本物の攻撃に弱いんだぁ!!(笑)」

「本物のってどうゆう意味よ!! わかったわ!!もうルールはどうでもいい!!どっちかが倒れるまでやればいいじゃない!」

苛立ちにまかせてつい強く出てしまったなぎさ。我に返った頃にはもう遅かった。

「そっかぁ!!そうこなくっちゃ♪じゃあちょっと強いのいくよ!!そりゃ!!」

「あ!うそ!違!!!きゃぁぁぁ!!!」

膝をついて手で足をおさえてガラ空きの顔面にドロップキックが決まった! ”バキッ!!”

完全に顔面をとらえたドロップキックをもらって後ろへ飛ばされるように大の字に倒れたなぎさ。
倒れたなぎさにまたがりチョコンと腰をおろすくるみ。

「なんかおもしろくなってきたね!!」

嬉しそうになぎさの顔を見下しながら喋るくるみ。

「ハァ・・も・もうやめて・ハァ・ハァ・・私の負け・・よ・」

128学園天国:2009/07/04(土) 12:19:17
「さっき倒れるまでやればいいっていったのはだれだったかな〜(笑)」

「ギブアップ・・もう許して・・かなわないよぉ・・・」

そう小さな声でささやくなぎさの目には涙が浮かんでいる。

「お姉ちゃん泣いてるの?ハハ!!高校生が小学生に泣かされてる!(笑)」

部員たち「もう終わりよっ!!いい加減にしなさい!」

見かねた部員達が止めに入りくるみを突き飛ばした。

「イッタ〜い・・もぅ・もうちょっと遊びたかったのに!!」

「もういいでしょ!!先輩も参ったっていってるじゃない!!」

「押さなくてもいいじゃん!お姉ちゃん喧嘩売ってるの?」

「そ・そんなんじゃ・・ただ先輩が・・  ゴ ゴメンナサイ・・」

「プッ!びびってるじゃん(笑) ほかにも文句ある人いるなら言って!勝負してあげる♪」

リングの上からそう言い放って下から見ている部員達に問いかける。

部員たち「うっ・・」

「やめて・・・もう帰って・・お願い。」

くるみが部員達を見下ろす背後で、ロープにつかまりながらヨロヨロと立ち上がるなぎさ。

「あぁもう!!動けない人は黙ってて!!」

再びなぎさに歩み寄るくるみ。

「ヤダ!こないで!!」”バタン!!”

ガードを固めようと思ったがロープにもたれないと立っていられないくらいダメージをおったなぎさは
両手をロープから離した途端足から崩れるように尻餅をついた。

「ハハハ!!ってか誰もいないの!? 高校生が揃いも揃ってなっさけな〜い(笑)なんか呆れちゃった・・
まぁキャプテンのなぎさちゃんがこんなに拍子抜けなんだからみんなもっとつまんなそうだし・・ハァ〜ア
・・あ・そうだ!さっき柔道着きたお姉ちゃんたちが体育館入って行っててた!!遊びに行っちゃおーっと!」

そういってリングから降りて出て行くくるみに何も言えずただボウ然と立っている部員達だった。

「じゃーねー!弱いおねえちゃんたち♪♪」


5年後・・・
「キャァァーーー!!!! ハァ ハァ またあの夢か・・あ!もうこんな時間!」

23歳になったなぎさは現在女子プロレス団体NEWでプロレスラーとして活躍している。お茶の間のエンターテイナーとしての人気を
確立していた。選手パンフレットの経歴には全日本高校女子プロレス大会優勝の文字があるが、もちろんその高校生時代に小学生にガチの
ファイトで無残なギブアップ負けを喫した事など表記されてるはずがなかったのである。その内々の出来事は知られることはなかった。
その3年後現役高校生の若手の新鋭の上條くるみが鮮烈なデビューを飾るまでは・・・
「フフッ・・おまたせ♪ なぎさちゃん!(笑)」

終わり

129名無しさん:2009/07/05(日) 02:31:52
言葉攻めいいね!GJw

130名無しさん:2009/07/05(日) 03:01:06
そのくるみちゃんが高校生になって更に新しい幼女に嬲られるってのもいいかもね。
その時の屈辱が時を経て自分に帰ってくる。 それをみたなぎさちゃんは虚しさがこみ上げてくる。
「ウソでしょ!?あのくるみちゃんがあんな小さい子に・・って私っていったい(泣)」

131名無しさん:2009/07/11(土) 13:38:29
そういえば>>119の人はどうしたんだろ?
ずっと全裸で正座して待ってるんだが…

132名無しさん:2009/07/11(土) 16:28:04
芸能人、アイドル、スポーツ選手等々どんな対戦カードがみたい?
もちろん勝つのは小柄で弱そうな方。

133名無しさん:2009/07/12(日) 02:52:11
昔あった実話ですが、俺が中学生の時テニス部に入ってて3年の時新入生がクラブ体験
で来た時同じ女子テニス部の同級生が一人の新入生とプレイして完璧に負かされました。
みんなの見てる前で恥ずかしい姿をさらしてしまった彼女はそうとうムカついたらしくあとで
その子を体育館の裏に呼び出してボコる計画を立てていた事を女子部の友達づてにきいたから
友達たちとおもしろ感覚でこっそり覗きにいきました。
放課後にその場所に行くともう二人はいてにらみ合ってました。先に口をひらいたのは同級生
の子で「あんた生意気なんよね!」と睨みつけながら言ったら相手の新入生も小さい割りに強気
な子で「負けたからって因縁ふっかけないでくださいよ!恥ずかしくないんですか?」と呆れ笑いで
返す。「別にそんなんじゃないよ!!1年のくせに髪の色明るいんじゃない?メイクも多少しとるし
えらそうなんよね!」顔を真っ赤にして怒る同級生にその子は全くひるむ様子はなかった。
「ハハハw嫉妬ってこわいですねw」 明らかにバカにされてとうとうシビレをきらした同級生は怒って
その子の胸ぐらをつかんだ。「マジでぶっ殺す!!」そのまま殴ろうとしたが「離してくださいっ!!」
と両手で押すようにつかまれた手を振り払って相手の太ももにかかとで思い切り前蹴りを蹴ったらモロ
あたって同級生の子はその場に崩れて泣き出してしまった。
「試合でも喧嘩でも私に負けてどうしようもないですねw マジうけるww」倒れてもなお侮辱の言葉をかけるけど
返す気力もなくずっとシクシク泣いてたのはかなり萌えた!
まぁその新入生もその生意気な態度のせいで同級生の女ヤンキーに目をつけられてイジメ
の標的になってたけどw ちなみにその同級生の子は160cmくらいで相手の新入生は140cmくらい
でした。ふたりともカワイイ子だったから結構絵になってた。

134名無しさん:2009/07/12(日) 15:56:24
>>133
おっきした。
K.O.!に脳内変換

135名無しさん:2009/07/14(火) 00:15:20
>>133
なんというか、やっぱり陰湿なのは醜いですなあ

136名無しさん:2009/07/14(火) 21:55:14
>>135
確かに女って怖くてわからんところがあるね。その泣かされた子も日常は
そこまで気が強いタイプじゃなかったしスポーツ少女って感じで試合の勝ち負け
とかは割り切れる性格だと思ってたんだけどびっくりしたしなんか残念だった。
でもその事件は萌えたw  見た目は活発なスポーツ美人VSチャラチャラしたロリ少女
みたいな感じで勝手に位置づけて楽しんでた。まぁなんか3年間練習して積み上げて
きたものをいきなり入ってきた小娘にあっけなく崩されるってのはいいもんですな!!

137名無しさん:2009/07/14(火) 22:18:23
ゆだんロボ

138名無しさん:2009/07/14(火) 22:28:38
これ結構おススメ!

ttps://www.catfight.co.jp/showitem.cgi?item=16178

139名無しさん:2009/07/15(水) 23:19:33
>>133
そのネタ、頂いても良いですか?
インスピレーションが沸きました。

140名無しさん:2009/07/16(木) 20:57:00
>>139
どうぞどうぞ!!妄想でも何でもふくらませちゃってください!!
そして巨大スラッガー級の小説でも投下してくざされば幸いです!
パンツ脱いで正座して待ってますww

141N.I.:2009/07/16(木) 23:52:30
真夜(1)

「真夜、張り切ってるね。」
「それはそうよ。折角一年生が仮入部に来てるんだから、良い所見せなくちゃ。」
 からかうような友達の声に浮き浮きした気分で微笑み返す。女子テニス部の部長として恥ずかしくないように格好良いところを見せ新入部員を獲得しなければならない。そう思うと緊張するものの、それ以上に魅せられたかのような声が上がることが気持ち良い。
「張り切るのも良いけど、一年生を泣かせないようにね。」
「わかってるわよ。そこまで子供じゃないわ。」
 これから、仮入部に来た一年生と私達三年生が試合をすることになっている。私友達も都の選抜として強化合宿に参加した私の実力を認めてくれているのか、本気を出して一年生を惨めな想いにさせてしまわないか心配しているらしい。流石にそこまで子供ではないつもりだ。相手は経験が浅い。強さよりも美しさで勝負しよう。

「私は柊真夜。よろしくね。」
「あたしは久坂咲です。よろしくお願いします。」
 私の対戦相手は久坂咲、髪を茶に染めた一年生だった。まだ中学生だというのに化粧までしている。好感は持てないものの、笑顔を向けて握手を交わした。
 ルールは二セット先取で、咲のサーブからだ。もったいぶるようにボールを二、三回地面にバウンドさせてから構えに入る咲。次の瞬間、鋭い打球が私の横を掠めた。とっさの出来事に反応ができない。
「真夜先輩、ハンディなんかいりませんからね。」
 余裕を持った咲の言葉に目を閉じて深呼吸した。確かに想定外の打球だったが、驚くほどのことではない。今までにもっと速い打球はたくさんみてきたのだ。再び目を開き、咲へと神経を集中させる。打ち込まれてくるサーブはやはり反応できるレベルだった。落ち着いて相手のコートへ打ち返す。それを逆サイドに打ち返された私は急いで反対側へ走り、ネットすれすれに鋭い打球を放った。まず取れないであろうその打球を読み切っていたかのように軽々と返され、再び逆サイドに走らされる。
「くっ……」
 どんなに打ち返しても、私を走らせるような打球を的確に返してくる咲に焦りを覚え始めた。息は上がり、体力が急激に失われていく。それでも止まる訳にはいかず、ラリーが続く。
「きゃっ……」
 身体が熱くなり頭の回転が鈍り始めたせいか、辛うじて打ち返したものの足を縺れさせて派手に転んでしまった。直後、脇腹に激痛が疾る。
「っ……」
「先輩、大丈夫ですかぁ?もっと真面目にやって下さいよぉ。」
 ボールが直撃した腹部を押さえたままコートに蹲る私に、頭上から咲の声が浴びせられた。涙が滲みそうになるのを必死に抑え込み、身体に鞭を打つようにして立ち上がる。
「ええ、大丈夫よ。ごめんなさい。」
 このままでは終われない。咲に笑顔を向けながらも、心の中では絶対に勝つのよと言い聞かせた。
「じゃあ、続き行きますねぇ。」
 わざと語尾を延ばす咲の言葉に馬鹿にされているような感覚に捉われ悔しさが込み上げてくる。どんなに打ち返しても鋭い打球を返され、一本も決められない。それどころかコート中を走り回らされ遊ばれているような気がしてくるほど、咲の打球は正確そのものだった。
「先輩、ちょっとふざけ過ぎじゃないですかぁ?」
「はぁ、はぁ……まだまだこれからよ。」
 結局そのまま一セットを取られ、その場に座り込んでしまった。心臓が破裂しそうなほど脈打ち、余りの苦しさに胸元を押さえる。さっきまで私のプレイに歓声を上げていたギャラリーがいつのまにか咲の応援に変わっていた。まだ、次のセットがあるわ。重い身体を無理矢理立ち上がらせ、ラケットを握り締めた。

142名無しさん:2009/07/16(木) 23:53:33
有難う御座います。
続きはまた後日書きますね。

143名無しさん:2009/07/17(金) 08:21:28
>>141
いいねいいね!! 続きが気になる!!

144名無しさん:2009/07/17(金) 23:44:37
コート内で振り回される真夜タン!!すでに抜けそう!! (;´Д`)ハァハァ

145N.I.:2009/07/18(土) 00:13:00
真夜(2)

 第二セットは私のサーブだ。実は都の選抜に指名されたのは私のサーブによるところが大きい。最後の一人を選択する際、私の他に候補に挙がっていた子がおり、その子と私の違いはサーブの質だった。普通サーブは速さや鋭さを重視する傾向がある。それに対し、私のサーブは若干速さに欠けるものの手首の捻りで高速回転を生み出す。つまり、地面をバウンドしたボールが回転の力で進行方向を変え、まるでボールが急に曲がったかのように見えるということだ。このサーブを確実に返せる人は都の選抜の中にも殆どいない。ましてや一年生がどうにかできるはずがない。このセットは絶対に勝つわ。そう意気込んで、本気のサーブを打ち込んだ。
「えっ?」
 咲がラケットを振るとボールが真っ直ぐ私の胸元へ飛んで来る。
「あっ……ごほっごほっ……」
 確実にアウトになるボールを、胸で受け止めた。胸を叩く激痛にバランスを崩し、私の手からラケットが転がり落ちる。そのまま尻餅をついてしまった。痛む胸元へ手を当て、激しく咳き込む。返ってくるとは思っていなかったばかりに、身体が反応できず打球を避け損ねてしまったのだ。
「あはは、何あれ。だっさぁ。」
 咲の笑い声が突き刺さる。落ち着くのよ。今のだってアウトじゃない。打ち返せてこれたのも偶然に決まっているわ。次を確実に決めれば良いのよ。もう一度、自分自身を落ち着かせるために深呼吸し、ゆっくりと立ち上がった。
「いくわよ。」
 気を取り直し、再びサーブを放つ。先程よりも威力が上がっている。しかし、咲は既に見切ったと言わんばかりに逆サイドへ打ち返してくる。ボールに走って追いつき、打ち返そうとした瞬間だった。
「う、嘘でしょ……」
 思い切りラケットを振った私は愕然としてしまう。ラケットは何も捉えることなく空を切り、ボールが無情にもコートを跳ねてゆく。間に合ったはずだったのに、地面をバウンドしたボールが急に曲がったかのように方向を変えた。
「先輩、空振りとか恥ずかしくないんですかぁ?」
 悔しさに胸が締め付けられ、涙が溢れそうになる。完全に見切られているばかりか、それを簡単なことでもするかのように返されてしまった。こんな相手に、どうやって勝てば良いの?もう嫌。

146N.I.:2009/07/18(土) 00:14:23
>>143
>>144
有難う御座います。
続きはまた後日書きますね。

147名無しさん:2009/07/18(土) 03:43:28
>>145
やばいよやばいよ!!! すでにGJだが我慢して後半に期待!!

148名無しさん:2009/07/18(土) 14:06:29
真夜タン・・(;´Д`)ハァハァ我慢できない・・
待ってる間暇だから俺も書いてみました。よかったら読んでください。

彩音(Ⅰ)
S城学園女子高等学校 
スポーツで盛んなこの高校はプロスポーツ選手を次々と輩出させてきた名門校でもある。
3年水泳部部長の本条彩音も将来プロを夢見て日々練習に励んでいる。
「ふぅ! タイムは?」
「すごい!!自己タイムまた3秒更新です!今度の大会は絶対行けますよ!」
「3秒か・・よし!!もう1セットよ!!」
「先輩まだやるんですか?選手権も近いですけど無理な作りこみもよくないですよ」
後輩も驚きながらも呆れ顔で言う。
「今年こそは勝負なんだから!のんびりしてる暇はないしね!ほら!いくわよ!」
「はァーい。」
そんなこんなで練習は夕方までおこなわれた。
「おつかれさま!みんな気をつけてかえるのよ!!」 
「おつかれさまでした。帰りにファミレスいきますけど先輩も・・あ そっか!彼氏さんまってるんですね(笑)」
「もぅ!言わせないの!じゃあね!」
怒りながらも嬉しそうに出て行く彩音だった。

「ごめん!待った?」
「俺も今来たとこ。どこいこっか?なんか食う?」
「もぅ!試合も近いし減量してるんだから少しは気をつかってよ(苦笑)」
「ハハ!言うと思ったよ。ゴメンゴメンまぁ歩こっか」
「うん!」

彼の名は竹中烈希 同じ市内のX島高校に通う彩音の恋人だった。
「そういえば烈の学校いま職場体験やってるんでしょ?どう?」
「結構めんどくさいよ・・大人にはなりたくないね(笑)」
「そうなんだぁ(笑)悠美はどこでやってるの?」
「あぁ あいつは近所のスイミングスクールで教えてるみたいだよ。日曜とかも出させられて大変らしいよ。」
「えぇ!いいなぁ!楽しそう。」

その子の名は有坂悠美 彼氏と同じ高校に通っていて水泳部の部長をつとめている。
彩音と悠美は小学生からの水泳のライバルで良き友達でもある。烈希との出会いも女子高であり
クラブに打ち込むあまり出会いがない彩音のために悠美の紹介で付き合い始めたのである。
「明日日曜だし見に行かない?悠美にも会いたいし明日うちの学校プール工事で使えないんだ。」
「いいけどせっかくの休みにプール見学かよ・・」
「いいじゃんたまには!大会終わったらゆっくりデートしよ♪」
そして次の日の朝二人はスイミングスクールに向かった。

149名無しさん:2009/07/18(土) 16:26:17
彩音(Ⅱ)
受付に入って烈希が学生証をみせる
受付の人「X島高校の子ね。入っていいよ ロッカーあそこだからよかったらおよいで帰ってね!」
「やった!一応水着もってきてたの」
ウキウキで女子更衣室に向かってた時だった。
「あっ!!悠美!頑張ってるぅ?遊びに着ちゃった!」
偶然会った悠美だがいつもと様子が違う。いつもは明くノリのいい性格だが今日は違い「久しぶり・・」とだけ
俯きかげんでつぶやいて避けるように帰ろうとする。
「どうしたの!?せっかく会いにきたんだから嬉しそうにしてよ!」そう彩音が明るく問いかけるも
「いや・・ちょっと・体調・・悪くて ゴメン帰るね。」
なぜかふるえた声で呟き、目には涙のあとのようなすこし腫れた目をしていた。
「ちょっと!!もぅ・・どうしちゃったんだろ。まぁいいか後で電話してみれば! さてと泳ぐぞー!」
プールではスクールの生徒達が練習していた。
"ハハッ可愛い"そう思いながら準備運動をしていると一人の子供が彩音に気づいた。
「ああっ!!彩音ちゃんだー!!」
その一声で生徒達は彩音にきづいて駆け寄ってきた。地元大会などで名が知られているだけあって反応もすごい。
「わぁ!本物だ!!」「握手して!!」騒ぐ子供達に戸惑いながらもちやほやされまんざらでもない彩音だった。
「わかったわかった!握手ね!押さないで!!w」
一人ずつ握手をしていく彩音だったがその様子を一歩引いてこっちをみて笑う少女が目についた。
(フフッw恥ずかしいんだ!可愛いw) 一通り握手を終えてその少女の前に笑って歩み寄った。
「彩音です!ヨロシク!」
少女は差し伸べられた手には目もくれず言った。
「彩音さんってクロールが得意なんですよね。私も得意だから勝負しませんか?」
「勝負って・・ハハ 今日は遊びにきただけだしお姉ちゃん高校生だよ?なんか楽しいことしよっ♪」
その言葉にムッとする少女だったがふと表情が変わった。プールゲートから海パンに着替えた烈希が入って
きたのだ。
「キャーー!!カッコイイ」そういって烈希のもとへ走りピョンと飛んで抱きついたのだ。
「おっと!!ハハww君小学生?かわいいねぇww」
(ちょ・ちょっと!!私だってまだ手しかつないだことないのに!!)小学生に大人気なく嫉妬する彩音だった。
「ちょっと烈!!みっともないじゃない!おろしなさいよ!」
「まぁいいじゃん!!人懐っこくて妹みたいだよw」
少女を抱っこしたまま答える烈希 その時、抱っこされたまま少女が烈希を見上げて言った。
「お兄ちゃ〜ん 私彩音ちゃんと勝負がしたいのに受けてくれないの・・負けるのが怖いんだってw」
その少女の一言についカッとなる彩音
「ちょっと!誰も怖いだなんていってないわよ!」
「そんな怒るなよ!この子もやりたがってるし一回くらい勝負してやれば?」
「キャ!お兄ちゃん優しい!大好き♪」そう言って烈希のホッペにチュっとキスをした。
(ゆ・ゆるさない!)怒る気持ちをぐっと抑え少女に言った。
「わかったわ勝負してあげる。名前は?」
「澤山めぐる!6年生です!」
「あっそ!勝負なんだから手加減はしないわよ!水泳の厳しさ教えてあげるわ!!」
「誰も手加減してとは言ってませんよw」
(ぐっ!!ムカツク!!まぁいいわボコボコに負かしてやればおとなしくなるわ・・私に勝てるはずないじゃない!)
2人がスタート台に立ち勝負の時が来た。

150N.I.:2009/07/18(土) 17:32:05
真夜(3)

「咲、頑張って。」
「このまま押し切っちゃえ。」
 同じ一年生だろうか、周囲の声が咲だけを応援している。逃げたくなる衝動に駆られながらも、もう一度ラケットを強く握った。この試合中だけでも何度目かになる深呼吸をする。胸が苦しい。それでも、もう一つだけ、浮かんでくる希望に縋るしかない。普段は使用を禁止されている打ち方に。身体が非常に柔らかい私は身体を大きく反らせ、強い捻りを加えながらラケットを振ることができる。ただし、それを使用するためには致命的な問題点があった。それは、筋肉が足りないことだ。本来なら筋肉を使って身体を戻さなければならないところを無理矢理に引き戻すことになる。それだけ身体への負担は大きく、筋や足腰、肩などを負傷してしまう危険性もあった。どちらにしろ、球速を犠牲にする高速回転サーブは見切られてしまっている。それなら、圧倒的な速度で打ち込むしか、方法は残されていない。
 大きく息を吸い込み、ボールを投げ上げた。そして息を吐きながら限界まで反らし捻った身体を一気に引き戻す。常識を超えているであろうその球速に、流石の咲も打ち返すだけがやっとなのか、緩いボールが返ってくる。それを再び全身の捻りを使って打ち込む。食らいつくように咲が走りながらラケットを振った。
「くっ……」
 咲のラケットに弾かれたボールはかなり高く跳ね上がり、目で追っていた私は思わず目を背けそうになった。太陽が眩しく、ボールが見えない。慌てて後ろに下がり、ボールを確認する。コートの外まで下がっていた私はボールがコートのラインぎりぎりに落ち高くバウンドしたのを確認し、急いで後ろに下がったその瞬間。
「あぁっ……」
 勢いよく背中からフェンスに突っ込み、激痛と共にコートの広さを認識させられた。このままではボールがフェンスにぶつかってしまう。アウトになっていれば良かったのに。そう思いながらも泣き言は言ってられない。タイミングを合わせ跳躍し、ラケットを振った。背面がフェンスである以上、身体を捻ることもできず、弱い打球しか返せない。着地と同時に全力でコートへ走った。咲の柔らかいタッチがボールをコートの前面に落とす。何とか間に合うかも知れない。

151N.I.:2009/07/18(土) 17:36:20
>> 147様
有難う御座います。
続きも頑張って書きますね。

>>148
有難う御座います。
何とも続きが気になる展開ですね。
楽しみにしています。

152名無しさん:2009/07/18(土) 18:49:01
>>150
ボールに間に合うのか届かないのか!!すでに抜けるけどやっぱりまだ我慢!!
しかも真夜と彩音の同時進行とは・・誰か俺を楽にしてくれ・・orz

153名無しさん:2009/07/18(土) 19:03:04
彩音(Ⅲ)
スタート台に立つ2人、見た目は対照的だ。彩音はSP○EDO社のウエストラインからヒップまでシャープに切り込まれた
いわゆるハイレグの競泳水着だ。綺麗な胸と締まったウエストにプリッとしたお尻でスタート台に立つ。
一方のめぐるは同じくSP○EDO社の水着だがひざ上まであるスパッツタイプだ。まだ成熟しきってない体は頼りなく彩音
と並ぶとその差は歴然だ。
「ハハハッw ここからみたらまるで先生と教え子だなw」
見学席から2人をみる烈希は言った。すると一緒に座っていた生徒の一人が口を開いた。
「めぐるちゃんちっちゃいけど速いんだよ!お兄ちゃん達が来る前もX高校の悠美ちゃんと勝負して勝ったんだから!」
その言葉を真に受けず笑う烈希。(まぁ冗談だろw 有坂も優しいなw)
生徒達とワイワイ騒いでいる烈希に彩音が口を開いた。
「ちょっと!なに楽しんでるの!?さっさとやろ!暇ならスタートの合図でもだしてよ!!」
「ゴメンゴメン!!ってゆうかその子有坂と勝負して勝ったんだってよ!油断するなよww」冗談顔で言う烈希
「えっ・・」
彩音は一瞬固まった。(まさか・・あの悠美が?さっきも様子が変だったし・・まさかそんなわけないよね!)
悠美は大会ではいつも1位2位を争う相手で彩音との戦績も全く五分なのだ。
動揺している様子の彩音に隣の台に立つめぐるが顔を見上げて言った。
「もしかしてここまできてビビっちゃいました?w やめときますぅ?さっきもお姉ちゃん泣かせちゃったし私も気が
重いですぅw 地区大会優勝候補の彩音さん!?フフッw」
(悪い冗談にきまってるわ!!) 「うるさいっ!!さっさと終わらすわよ!じゃあお願い!!」
烈希にスタート合図を促す彩音。
「じゃあいくぞ!ヨーーーイ!!  スタート!!」
烈希が両手を叩き2人は同時に飛び込んだ。
序盤は彩音のペースだった。彩音の戦法はロケットスタート。序盤にスピードで相手を翻弄する 後半スピードはやや落
ちるが最初に差をつけて相手に戦意喪失させる心理作戦だった。3メートル 5メートルとだんだん差が広がっていく。
(フッ 小学生にしてはやるみたいだけど所詮こんなもんね! 少しは思い知ったかしら!)
余裕をもって50メートルのターンを折り返した。

154N.I.:2009/07/18(土) 22:29:25
真夜(4)

「きゃあっ……」
 何故か足を滑らせてしまった私は見事に転び、ボールがコートを小さく跳ねた。どうして滑ったの?そう思って痛みを堪えながら足元を見る。空は晴れ渡っているというのに、足元が水で濡れていた。
「先輩、すごい転び方ですねぇ。今時芸人さんでもそんな転び方できませんよぉ。」
 いちいち気に触ることを絡みつくような声で言われ、何かが溢れ出しそうになる。泣いてはダメよ。それこそ咲ちゃんの思う壺だわ。私の打ち方自体は通用しているじゃない。次こそ、絶対に決めるのよ。弱りそうな心を強く叱咤し、立ち上がる。その時、私の倒れていた場所が水に濡れていることに気付いた。いや、それは紛れもなく私の汗だ。汗が背中や上腿を伝い、びっしょりと濡れたテニスウェアが肌に吸い付く。私が足を滑らせた場所、それは胸にボールを受けた時に座り込んでしまった場所だったのだ。自分の汗のせいで滑り易くなっているという最悪のコンディションを作ってしまったことに悔しさが込み上げてくる。それでも、まだ負ける訳にはいかない。
「先輩、マッチポイントですけど大丈夫ですかぁ?いい加減に本気だして下さいよぉ。」
「平気に決まってるじゃない。ここからが本番よ。」
 売り言葉に買い言葉、つい強気な発言をしてしまった。次に取られたら負ける。しかも初心者相手に一ポイントも奪えずに。そう思うと不安に押し潰されそうになる。身体の震えを悟られないようにゆっくりとサーブ位置に立った。大丈夫よ。落ち着いてやれば今からでも逆転は可能だわ。私の全てを出し切りましょう。目を閉じて大きく息を吸い込んだ。自然と落ち着きが戻り、本当に勝てそうな気がしてくる。目を開きボールを投げ上げた。未だ嘗てないほどの捻りを加えて放ったボールは私の意志を読み取ったかのように最高の打球となって咲のコートに飛んでいった。にも関わらず、私の目に映ったのは信じられない光景だった。ボールがバウンドするより速く落下地点に移動していた咲がラケットを大きく振り被り打ち返してきたのだ。幸いにも私の方へ飛んできた打球に向けて、再び全身の捻りを利用してラケットを振る。

155名無しさん:2009/07/18(土) 22:47:11
>>154
真夜タンは期待を裏切らないね!僕も今書き中だけど続きが気になって
手が止まりっぱなしですw まぁちょこちょこ投下していきます。

彩音(Ⅳ)
半分を泳ぎ終え勝利を確信しながらも一切手をぬかない彩音。
(完璧に負かせてやる!!仮にも悠美が負けたならそのお返しよ!!思い知ったかしらw  ・・えっ!!?)
ターンを折り返して10mに達した時だったすぐ後ろにめぐるの存在を確認した。
(嘘でしょ!結構差はついてたはず!!ハァ・・ハァ・・クソッ!)
水をかく手に力がはいる。しかし後半ペースダウンをする彩音とは反対にジワジワとペースがあがってくるめぐる。ついに
1m近くまでめぐるが迫ってきた。(ハァ!ハァ!なんで?・・こんなワケ! 負けるなんてイヤよ!!絶対イヤ!!)
がむしゃらにペースを上げようとする彩音だが焦るあまり息継ぎが乱れフォームも崩れだした。残り10m!激しい攻防に
見学席のギャラリーや練習している生徒たちも足を止め大きな声援を送る!そしてついにめぐるが彩音と並んだ!!
(ハッ!ハッ!ゴホッ!!く・苦しい・・でも負けない!!負けないわ!!)
ゴールが迫ってくる!!5m!・・3m!・・・1m!! ほぼ同時に手がついた。
軽く肩で息をするめぐるに対してプールの壁に手をつき苦しそうに息を切らす彩音
(どっちが勝ったの?・・怖くて聞けない・・)
息を切らしもうろうとする彩音を横目にめぐるが口を開いた。
「お兄ちゃん!!どっちが勝ち!?」
烈希も戸惑っている。「ほぼ同時だからなァ・・もう同着ってことでよくない?」
「もぉ!見てたんでしょ!!どっちが先に着いたかくらいわからない?彩音さんも聞きたいよねぇ?」
彩音も聞きたくないとは言えるはずもなく後ろめたそうに烈希を見上げ口を開いた。
「ハァ・・ハァ・・う・うん・・どっちが勝ったの?」
耳を塞ぎたい気持ちを抑え唇を噛みギュっと目を閉じた。

156N.I.:2009/07/18(土) 23:23:40
真夜(5/前半完結)

「あぅっ……」
 腕から電流を流されたかのような痺れが全身を伝い、ラケットを取り落としてしまった。咲の返してきた打球はそれほどまでに強かったのだ。痺れも無視して慌ててラケットを拾い、咲の方へ目を向ける。と、咲が身体を大きく反らせ強く捻りを加え、その全てを利用してラケットを振り抜いた。無理に身体を捻っている関係上、戻すことが大変なこの打ち方は一朝一夕でできるようなものではない。タイミングを合わせることが困難なだけではなく、アウトしないようにコートへ叩き付けることさえも大変なのだ。にも関わらず、咲のラケットは中心で見事にボールの芯を捕らえ、放たれたボールは私の目の前に叩きつけられた。
「っ……」
 コートに叩きつけられバウンドしたボールは一直線に私の方へ向かい、反応できない私の股間へと直撃した。身体を貫くような激痛に息が止まり、私はそのまま崩れ落ちてしまった。
「ごほっごほっ……」
 コートに転がり激しく咳き込みながら、両手で秘部を押さえながら痛みに耐えることしかできない。
「先輩、そんなに悶えないで下さいよぉ。見てるこっちが恥ずかしいじゃないですかぁ。」
 咲の声に爆笑が沸き上がり、私の惨めさをより一層掻き立てる。それでも喘ぐことしかできず、悔しさに涙が薄らと滲む。それでも泣いてしまったら負けだと必死に押さえ込む。そんな私を嘲うかのように咲の足が私の頭を踏みつける。
「柊真夜はあたしが討ち取ったぁ。」
 まるで遊びでもあるかのような軽いノリ。どうにか痛みが我慢できるまでに回復した私は最後の力を振り絞って咲の足をどかし、上体を起こした。これ以上は我慢できない。それでも立ち上がるだけの気力は残っていなかった。
「あ、先輩。喉渇いてませんかぁ?飲んで下さいねぇ。」
「いやぁっ……」
 上から見下してくる咲は手にしたペットボトルの蓋をあけ、私の頭に浴びせてきた。反射的に固く目を閉じ、下を向くようにして耐える。
「あ、そういえば先輩。一セット目の途中からなんですけどぉ、先輩の可愛いブラ透けてますよぉ。白いレースのついたブラなんて憧れちゃうなぁ。」
 くすくす、と周囲から聞こえてくる、堪えるような笑い声が耳に突き刺さる。視界が霞み、胸が押し潰されそうだった。その胸から目に見えない何かが溢れ出し、悔しさ惨めさ恥ずかしさが襲い掛かってくる。完全に心を折られた私はその場に泣き崩れてしまった。

157N.I.:2009/07/18(土) 23:26:36
>>152
一応前半部分は完結です。
有難う御座います。
私も彩音の方を楽しみにしています。

>>155
真夜ちゃんが期待を裏切らないのか、それとも咲が期待を裏切らないのか、どちらでしょう。
何とも先が気になる展開ですね。
続きを楽しみにしています。

158名無しさん:2009/07/18(土) 23:52:28
彩音(Ⅴ)
烈希が口を開く。それは予想外・・いや・予想どおりの言葉だった。
「わかったよ・・・ふぅ・・彩音・・お前の負けだ・・。」
目をそらして言いにくそうに烈希は呟いた。彼自身も渋々の選択だったのだ。
(小学生に負けたなんて言ったら彩音も惨めだろうが子供達の前で嘘はつけないよな・・ゴメンな。)
「やったァー!!彩音さんに勝ったァ!!」
プールからそそくさ上がりスクールメイトとはしゃぐめぐる。そのあとゆっくりとプールから上がった彩音だったが
苦しさと動揺で呼吸が乱れその場にガクッと膝をついた。恥ずかしさと屈辱感が襲い過呼吸におちいってしまった。
「彩音!大丈夫か!!」心配して背中をさする烈希だったが惨めに思えてその手を振り払った。
「やめてみっともない!ハッ!ハッ!ハアッ!!ゲホッ!ハアッ!」プルプルと小刻みに震えながらもがく彩音、無理やり
立ち上がろうとした瞬間「うっ・・」”バタン!”気を失いその場に崩れるように大の字に倒れた彩音だった。
「うわぁ!!」「キャー!!」気を失った彩音を目の前にした生徒やインストラクターたちはその光景を見て怖がっていた。
「救急車呼んでくる!!」烈希は急いでロビーの電話機まで走っていった。
そのままうつ伏せで動かない彩音に誰も怯えて近づこうとはしなかったがめぐるはひとり笑って彩音に歩み寄った。
そして倒れた彩音のそばにチョコンと腰を下ろして彼女を見下ろす。
「あぁ〜あw 小学生に負けちゃったねw 女の子がそんな大の字に寝ちゃってみっともないですよ♪」
彩音をしゃがんだまま見下しながら細い人差し指で彩音のオシリをプニプ二とつつき始めた。
しかし彩音の返答はなくプールサイドに倒れたまま動かないのであった。

159N.I.:2009/07/19(日) 00:04:42
>>158
お疲れ様でした。
凄く良かったです。
救急車は完全に意表を突かれました。

160名無しさん:2009/07/19(日) 00:32:58
>>159
ありがとうございます!!こっちもなんとか前半は終了です。
またちょこちょこ頑張って書きながら真夜タンの勇姿を見届けます!
実は私その元ネタの133です。こんな風にシチュを広げてくれてとても
うれしいです。続きも期待してます!!

161名無しさん:2009/07/19(日) 03:01:42
真夜タン股間直撃頭踏みつけ(*´д`)ハアハア

彩音タンうつ伏せで大の字でお尻ぷにぷに(*´д`)ハアハア

やべえどっちも好みのシチュエーションすぎておっき止まんねwwしかも自分の負けた自分より小さい相手にの目の前で…
お二人ともGJです!

162名無しさん:2009/07/19(日) 10:01:23
彩音(Ⅵ)1/2
「あっ!彩音!!目が覚めた!?よかったぁ・・」
「えっ・・ここは・・」
彩音が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。目を覚ましてほっとしている様子の悠美と烈希がいた。
「そっか・・私あのまま倒れちゃったんだね。」
「うん!私も竹中君から聞いて飛んできちゃった。でも目を覚まして安心したよ。」
病室で3人の中になんとも言えない沈黙が続いた。空気を察した烈希は言った。
「・・まぁ久しぶりに会ったんだから2人で話でもしろよ。邪魔者は消えるわw じゃあ あんまり無理すんなよ!」
そう言って帰っていった。
病室は悠美と彩音のふたりっきり 同じ屈辱を受けたもの同士だれもいない開放感に気持ちが緩んだ。すがるものが
いないストレスから開放され「うっ・・ううっ・・悠美・私・・うわぁぁーーん!!」悠美に抱きついて大声をあげて
泣き出した。それを受けて悠美も緊張の糸が切れ彩音にすがるように泣き出した。
やがて落ち着きを取り戻した2人 「なんか飲み物かってくるね。」そういって悠美が立った時だった。
”ガラガラ”病室のドアが開いた。「あれ?お2人おそろいでw」
そこにやってきたのはめぐるだった。お見舞いの花をもって笑いながら歩いてくる。
「何しにきたの!?帰りなさいよ!!」声をあげておこる悠美。
「コワーい!そんな怖い顔しないでください せっかくお見舞いにきたんですよw」
ベッドに花をチョコンと置いてフテキに笑うめぐる。
「もぅ・・ありがと・・もぅいいでしょ? 遅いんだから帰りなさい。」そう呟く彩音。
「なんか冷たぁい・・帰りますよ。じゃあね負け犬さんたちw」
「な・なんですって!!」
”ガラガラ”また誰かが来た。
「やっとみつけた・・! 」そこに居たのは中年のおじさんだった。
「あっ!!貞弘さん!ごぶさたしてます!」彩音と悠美はその人物を知っていた。
彼の名は某スポーツメーカーの社長で彩音と悠美は中学生の時全国大会で出会い口約束ではあるが高校を卒業してからの
スポンサー契約の話も進んでたのだ 突然の訪問に驚きながらも顔がほころんできた。
「めぐるちゃん!お姉ちゃん達今から大人の話するんだから早く出てって!」強気に笑い言葉をかける彩音だった。

163名無しさん:2009/07/19(日) 10:03:06
彩音(Ⅵ)2/2
「ちょ ちょっとまって!!今日はこの子に会いにきたんだ!」
「えっ・・」動揺する2人だった。それを尻目にめぐるに声をかける。
「さっきの泳ぎみてたよ!!すごいね!よかったら少し早いけどおじちゃんの会社に応援させてくれないかな?」
状況を把握できずキョトンとするめぐる。
「オリンピック目指したりとかさ!めぐるちゃんが望むなら今年の全日本選手権も特別推薦で水泳連盟にかけあってあげるよ!
 日本代表のお姉ちゃんたちとも戦える!!どうかな?よかったらママと話させて欲しいんだけど。」
「ホント!!?やるやる!!www」
数々の大会で結果を残してきた彩音たちでも地方大会を勝ち抜かなければ出られない大会。それを安々と小学生の少女に推薦を
進める貞弘にカッとして彩音が口を開いた。
「ちょっとまってください!!なんで私達を差し置いてこの子に!!それにスポンサーだって私達が先じゃないですか!?」
「だってまだ口約束だしさ・・今日だって君達この子に負けてるじゃないw 小学生だろうがなんだろうがよりすぐれた選手と
契約したいのが普通だと思わない?」ごもっともな言葉に黙ってしまう2人。さらにそのやり取りをみているめぐるからキツイ
言葉がかけられる。
「アハッwそうですよ!負けは認めてください♪大人の会話でしょ?ww」
そういわれながらも必死にすがろうとするが聞く耳をもたずめぐると部屋をでようとする貞弘。プライドもなにも気にしていられ
なかった。帰ろうとする貞弘の足にしがみつき泣きながら訴える彩音だった。
「ううぅぅ・・お願いです。見捨てないでください・・エエーーン(泣)」足をつかまれて困った表情の貞弘 その時
「キャハハwカッコワルーイww もぅ!離してあげなよ!! おりゃ!!」ひざをついた彩音の顔面にめぐるのキックが入った。
「イヤァッ!!」まともに蹴りをもらい仰向けに倒れた彩音 完全にノビてしまった。
「あれ?また倒しちゃったw 喧嘩でも勝っちゃった!ワーイ!」
そういいながら病室を出て行く。悠美も何も言えず腰を抜かして見ているだけだった。
そうして行われた全日本選手権 めぐるは特別推薦で出場し、予選でもシニア勢を次々と負かして決勝に残った。そして決勝も
堂々としたレースをみせ優勝はのがしたもののオリンピック出場経験のある選手とともに3位の表彰台にあがった。
終了後のインタビュー「おめでとうございます!初出場で3位!!心境はどうですか?」
「うれしいです!!」
「今年はなぜか予選落ちしてますが本条と有坂の高校チャンピオンコンビとの対決も期待されてましたが今後戦ってみたいですか?」
「別にそれはないですw予選落ちしたならそこまでの実力なんじゃないですか?弱い選手に興味はないですw」
(フフッww 私に負けたショックで落ち込んじゃったんだ!ダッサーイw)
「力強いお言葉ですね!これからも頑張ってください!!」
無邪気な笑顔とビッグマウスで一躍注目をあびためぐるはキャラをきにいられジャングルスポーツなどのスポーツバラエティーから
引っ張りだこだった。番組で彩音達とスクールで起きた事件や病院でのKO話などを実名ではないがあからさまにわかりやすいイニ
シャルで面白おかしく暴露され公共の場で恥をかかされる彩音たちであったがテレビを見ては悔しがり、泣き寝入りするしかなかったのだ。
(悔しいよぉ・・もぉイヤ・・外に顔向けできない・・これ以上侮辱しないで・・・)
スイミングスクールでであった幼い小学生は2人の水泳にかける情熱どころかこれから生きていく気力すらも奪い取ってしまったのである。

次回最終話です。

164N.I.:2009/07/19(日) 11:29:23
>>160
有難う御座います。
気に入って頂ければ幸いです。
彩音はいよいよクライマックスですね。
続きを楽しみにしています。

>>161
有難う御座います。
後編も時間を見つけて書いていきますね。

165名無しさん:2009/07/19(日) 16:42:30
彩音(完結)
〜めぐる!新たな時代への一歩!?〜

そして二年後・・めぐるは若干14歳でその年行われたオリンピックに特別出場許可がおりて出場した。
中学2年になっためぐるは体や心も少し成長し、美しいプロポーションとビッグマウスを封印した謙虚な言動のみならず水泳の技術でも
世間を魅了した。そしてかつて築き上げられた石崎恭子のオリンピック金メダル最年少記録の14歳6日にはわずかに届かないものの世
界の強豪を抑えて堂々の金メダルを獲得したのである。
しかしその栄光はその場だけで次の日には過去の出来事になってしまう。新星が現れ、そして時がたてばそれを打ち負かす新たな新星
が現れのくりかえし。それが弱肉強食のこの世界の厳しい現実だった。それが現実となる日は遠くはなくすぐそこに迫っていたのだ。

ある日のスイミングスクールの風景 準備運動を終えプールに入ろうとする生徒だったがその前にスクールの先生が口を開く。
「ハーイ!みんな!まず座って!」”ピィーーッ”先生が鳴らす笛の音でその場に三角座りで話を聞く生徒達。
「今日はみんなが待ちに待っためぐるちゃんがコーチきてくれます!うちのスクールの卒業生だからみんなしってるよね?」
「ハーイ!!」
「今日はみんなしっかり教えてもらって頑張るのよ。わかった!!」
「ハーイ!!」
「あら・・?伊織ちゃんわかったの?わかったなら返事しなさい!」
「ハイ・・フフッw」小さく呟きフテキにわらう少女がいた。
そんな様子をガラス張りの真後ろの観客席から体をほぐしながら見つめるめぐる。
(フフッwみんな可愛いwちょっと前は私もあんな感じだったんだな。)
生徒たちをみつめながら優しく笑うめぐる、そのめぐるの首をねらってフテキに笑う伊織。
そのシチュエーションは彩音とめぐるの出会いと不気味なほど似ていた。
そしてまたひとつの伝説が新たな少女の手によって崩される時がきたのだ。
「伊織ちゃんね!ヨロシク!」
「よろしくお願いします♪フフッw」
「えっ・・」(な・・なんなのこの感じ・・胸が・・苦しい・・)
伊織のフテキな笑みは、めぐるがいつか自分が彩音に対戦を申し込んだ光景を思い出させ初めて動揺という感情に襲われた。
その日はあの日と同じカラっと晴れた中にも黒い雲がのぞく不気味な天気だった。
(フフフッw 覚悟してね!金メダリストさんっ♪)
次の日のスポーツ新聞の一面は日本国民に衝撃をあたえた。

”金メダリスト澤山めぐる、小学生にあっけなく散る!!”

一緒に掲載されていた写真には膝と両手をついてうなだれるめぐるの目の前で生意気に両手を腰にあて無邪気に笑う伊織の姿だった。
(ま・まさかこの私がぁぁぁっ!!!!!!!!)
その記事を見た彩音と悠美はかつてののしられた相手の堕落に喜びつつも自分達のそれ以上の惨めさに俯き、瞳を閉じた。
それはめぐるが金メダルを手にしてまだ1週間たらずの出来事だった。

(END)

166名無しさん:2009/07/19(日) 17:08:12
最後はめぐるのもうひとつの物語って感じでそれてしまいましたが
とりあえず完結です。ありがとうございました。
>>159
気に入ってもらえてよかったです!!俺も今からは真夜タンに期待して
抜く方に戻りますww
>>163
俺はこれで終わりなんで後は真夜タンの生き様を全裸で正座して拝ませて
もらいます!!w 期待してますよ!!

余談ですが今回彩音ストーリーを書くにあたっての僕の中の脳内キャラのモデルは
本条彩音(長澤まさみ) 有坂悠美(綾瀬はるか) 成長してからの澤山めぐる(夏帆)
スクール小学生時代のめぐるや最後のキャラの伊織は、子役にはくわしくないため
適当に小柄で生意気そうだけどかわいい少女みたいなのを妄想しました。
僕はこんな感じだけどまぁ自分の理想に脳内変換して楽しんでいただければと思います。

167N.I.:2009/07/19(日) 17:43:44
真夜 後編(1)

 私が泣きじゃくっている間に一年生は笑いながら去っていき、部活も流れ解散になってしまった。副部長の明日香に助け起こされ、しゃくり上げながらも明日香を頼りに部室へと戻る。何も言わずに支えてくれる明日香の優しさが有難い。ゆっくりと時間を掛けながら、部室に辿り着く。中は静まり返っており、衣擦れの音しか聞こえなかった。居心地の悪い沈黙に押し潰されそうになりながらも、俯いたまま自分の着替えの入ったロッカーまで進む。
「最悪だよね。」
「ほんと、真夜先輩に憧れてテニス部に入ったのに。」
「これならバスケ部に入ってれば良かった。」
 わざと私に聞こえるような声でひそひそ話を始める二年生の前に、私は何も言えなかった。ロッカーの鍵に伸ばした腕は小刻みに震え、指先を動かすことができない。
「あーあ。今日から弱小テニス部って呼ばれちゃうんだ。」
「もう帰ろ。部活早く終わってラッキーじゃん。」
 脚までもが震え出し、少しでも気を抜けば立っていられなくなりそうだ。下級生の言葉一つひとつが胸に突き刺さる。お願い、もう許して。俯いた私の表情を長い髪が隠してくれていることだけがせめてもの救いだった。今にも泣き出してしまいそうな顔を見られなくて済む。
「あ、真夜先輩いたんですか?」
「影が薄過ぎて気付きませんでしたよ。」
 嫌味の込められた声色に押し殺すような笑い声が上がり、唇をきゅっと噛んだ。目に見えない力に胸を圧迫されているような感覚に捕らわれ、何かが込み上げてくる。それでも、言葉は出てこない。
「真夜先輩、お疲れ様でーす。」
 ひそひそと、私の試合内容を話し笑い合いながら二年生が部室を出て行く。扉か閉まり、再び沈黙が訪れたところで力を失い、その場にへたり込んでしまった。同級生は何も言わないが、きっと二年生達と同じように私に軽蔑の視線を向けているのかも知れない。このまま消えてしまいたい。肌を刺すような視線を感じ、一度意識してしまうとどんなに無視しようとしても肌に纏わりついてくる。
「真夜、元気出して。」
 明日香の手が、優しく私の頭を撫でる。突然の不意打ちに思わず涙が零れ落ちてしまった。暖かく優しい明日香の指先。縋りたくなるような温もりがそこにあるように感じた。

168N.I.:2009/07/19(日) 17:46:14
>>166
凄く良いですね。
子役なら大橋のぞみが良いかも知れませんよ。
今はとても良い性格になったみたいですが、ポニョの歌を歌ってた頃は相当生意気だったみたいです。

期待に副えるかどうかわかりませんが頑張って書きますね。

169名無しさん:2009/07/19(日) 18:03:48
>>168
ありがとうございました。確かに大橋のぞみはいいかも!!体系もばっちりですね。
真夜タンきてますねぇ!文章からその場の雰囲気が伝わってきます。真夜タンの
表情や仕草はなんともかわいらしい!自分がその場にいるなら慰めてあげたい衝
動にかられてますwでもブザマな姿には(*´д`)ハアハア

170N.I.:2009/07/19(日) 19:41:15
真夜 後編(2)

「起きたことは変えられない。どんな醜態晒したって、真夜は真夜だよ。」
 淡々と語る明日香の声に冷たさを感じた。私が初心者に醜態を晒して負けたという事実は変えられない、そう言われているような気がする。そう思うと髪を撫でる指先がとてもおぞましく、逃れることのできない魔の手のようだ。その指が髪から離れ、私の頬を這う。い、嫌ぁ。触らないで。背筋に怖気が疾り、身体が震え出す。跳ね除けたいのに私の意志に反して腕は動かなかった。明日香の指はそのまま首筋を這い、すっと鎖骨を撫でてから離れた。
「私、もう帰るね。真夜も風邪引かないうちに着替えなよ。」
 凍りついたまま動けない私を残して去っていく明日香。いつの間にか誰もいなくなっている。一人残された私は漸く呼吸が楽になり、ゆっくりと立ち上がった。ロッカーの鍵を外し予備のタオルを取り出すとテニスウェアとスコート、アンスコ(アンダースコート)を脱ぎ、身体を丁寧に拭いていく。アンスコまでもが汗を吸って濡れていた。それがより一層惨めさを感じさせ、恥ずかしさが込み上げてくる。当然下着もぐっしょり濡れてしまっており、肌に直接触れる部分であるだけに、肌に纏わりつくような不快感を覚える。しかし、下着の替えまでは用意していなかった。タオルを強く押し当て水気を奪うだけで我慢せざるを得ない。身体を拭き終え、セーラー服に手を通し、スカートを穿いた。全身から力が抜け落ちてしまったかのように身体が重い。のろのろとした動作でウェアなどの脱いだ服を袋に詰め、鞄にしまう。どうして負けてしまったのかを考えてみる。試合について考え始めると、私が晒してしまった醜態が思い起こされ、目を背けたくなった。それでも、逃げたら次に同じ場面に遭遇したとき、また同じ過ちを繰り返してしまうかも知れない。押し潰されそうになるのを堪えながら、一場面一場面を冷静に分析しようと言い聞かせる。それでもミスらしいミスは見当たらず、私の醜態が次々と浮き彫りにされていく。呼吸が苦しくなり始め、胸を押さえつけながら目を固く閉ざし、何度も何度も首を横に振った。嘘よ。これはきっと夢に違いないわ。そうよ。夢に決まっているじゃない。こんなこと、あって良いはずがないもの。横たわる現実を必死に否定しようと試みる。それを嘲うかのように、別の声が囁く。もし現実だったら?私は惨敗したのよ。そう、初心者に。でも、もしかしたら。
「そうだわ。」

171N.I.:2009/07/19(日) 20:45:52
真夜 後編(3)

 思わず声に出してしまった。それほどまでに素晴らしい閃きだったのだ。どうして今まで気付かなかったのかしら。私がテニスを始めたのが中学生だからといって、全ての人が中学生から始めるとは限らない。私のサーブを見切るのも、私の打ち方を真似るのも、初心者ができるようなことではない。ある程度の経験を積んでいなければできるはずがないのだ。それをいとも簡単にやってのけたのは、初心者ではなかったという証拠だ。私が勝手に初心者だと思い込んでいただけで、実際には天才小学生と呼ばれるほど名の知れた実力者に違いない。そう思うと気分が少し軽くなり、別の考えが浮かんでくる。もう一度大きく息を吸い込み鞄を手に取ると部室を後にした。

「真夜先輩、一緒に帰りませんかぁ?」
 校門を出たところで咲に呼び止められる。突然の出来事に躊躇いそうになった。でも、ここで逃げてしまったらなおさらみっともない。
「え、ええ。良いわよ。」
 少し声が震えてしまう。しかし、咲はそれを気にした風もなく私の隣に並んで歩き出した。空はまだ明るく、人通りも少ない。試合中とは別人のように穏やかで優しい表情を浮かべながら歩いている咲を見ていると、勇気が湧いてくる。さっき考えたことを咲に伝えてみよう。
「ねえ、咲ちゃん。」
「何ですかぁ?」
 相変わらず語尾を伸ばすような咲の喋り方はわざとではないのかも知れない。そんな気さえしてくるから不思議だった。
「もし良かったら、テニス部に入って頂けないかしら。咲ちゃんみたいに強い子が入ってくれると心強いわ。」
「そうですねぇ、考えてみてもいいですけどぉ。」
 余り気のない返事とはいえ、感触としては悪くない。私個人としてはともかく、テニス部部長としては何としても引き入れたい人材だ。つい嬉しくなってしまった私は微笑みながら咲の顔を眺める。さっきまでの身体の重さが嘘のように軽く感じられた。咲が私と一緒に帰るためにわざわざ待っていてくれたのも、私に好意を寄せてくれているからなのかも知れない。負けた時の悔しさよりも、今感じている嬉しさが勝り、思わず余計なことを言ってしまった。
「そういえば咲ちゃん。ちょっと髪の色が明る過ぎるのではないかしら?お化粧も年齢的にはまだ早いわよ。」

172N.I.:2009/07/19(日) 22:29:41
真夜 後編(4)

「先輩面しないで下さいよぉ。あんな負け方したのに恥ずかしくないんですかぁ?」
 本当に軽い気持ちで咲のみだしなみの乱れを指摘した私は、次の瞬間咲の口から発せられた言葉に絶句してしまった。返す言葉が浮かばない。
「あ、もしかして嫉妬ですかぁ?テニスで勝てないからってあたしの容姿にケチつけないで下さいよぉ。」
「ち、違うわ。そんなつもりじゃ……」
 謂れのない避難を浴び、否定の言葉を口にしたものの尻すぼみになってしまった。そういうつもりで言った訳じゃない。でも、確かにそう見えてしまうのかも知れない。誤解を解きたい。それでも、どう言えば伝わるのかがわからない。咲の表情が蔑むような見下すような色を宿し、怪訝な視線を向けてきている。それが辛くて咲の顔から目を背けた。無意識的に右手で胸の辺りを押さえながら、俯いて歩き続ける。
「先輩って試合中は猿回しの猿みたいですよねぇ。あたしの思い通りに走り回ってくれるんですもん。面白かったなぁ。」
 何も言えずに黙ってしまった私に追い討ちをかけるかのように、咲が意地悪く笑う。悔しさに身体が小刻みに震え、それを必死に押さえ込もうと目をぎゅっと閉じ唇を噛んだ。
「先輩みたいな雑魚でも部長になれるんだから、テニス部なんて生ゴミの集まりですよねぇ。」
「なっ、何ですって?」
 私のことは何を言われても仕方無い。辛いし、悔しいし、泣きたくなるけれど、それは負けた私が悪いのだから。でも、テニス部自体を馬鹿にされることだけは許せなかった。私の大切な友達や後輩達を侮辱させる訳にはいかない。
「聞こえませんでしたぁ?テニス部なんて生ゴミの集まりですよねぇって言ったんですよぉ。」
「もう一度言ってみなさい。テニス部を、私の友達を侮辱したら絶対に許さないわ。」
 咲の胸ぐらを掴み、きっと睨みつける。それでも咲は顔色一つ変えず平然としていた。
「テニスでも口でも勝てないからって今度は暴力ですかぁ?野蛮ですよねぇ。みともなぁい。」
 痛いところを突かれ、頭に血が昇りそうになるのを必死に抑えつけながら咲の胸ぐらを掴んだ手に力を込める。浮かんできそうになる涙も震える身体も何とか抑え込む。
「これだからテニブスとかペニス部って呼ばれるんですよぉ。所詮野蛮な猿の集まりだからしょうがないんでしょうけどぉ。」
「このっ……」
 冷静でいようと言い聞かせ続けていたものの、ついに我慢の限界を突破してしまった。咲の顔を思い切り引っ叩く。

173名無しさん:2009/07/19(日) 22:37:59
とうとう始まったぁぁぁ!!! ボッキが止まらん!!

174N.I.:2009/07/19(日) 23:48:32
真夜 後編(5)

「そ、そんな……」
 私の手が咲の頬に届く前に、咲の手が私の手首を捕まえていた。力を込めてもびくともしない。焦れば焦るほど、どうすればいいのかわからなくなってくる。
「離して下さいよぉ。」
 咲に突き飛ばされバランスを崩した私の腹部に激痛が疾る。咲の蹴りが直撃したのだ。一瞬呼吸が止まり、その場に崩れ落ちた。両腕でお腹を抱えながらも咲を睨む。
「あははっ。だっさぁい。もう終わりですかぁ?」
「ごほっ……くっ……これくらいで……」
 今まで蓄積された悔しさが一気に溢れ出し、意地で立ち上がった。余裕の篭った笑みで私を見下す咲に、テニスの時のように全身の捻りを加えて思い切り殴りかかった。
「全然遅いですよぉ。」
「きゃあぁっ……」
 渾身の力を込めた拳を軽々と受け止められ、一気に捻り上げられる。腕の筋が引き千切られそうな苦痛に思わず悲鳴を上げてしまった。それを満足そうに笑う咲。
「くすっ。それっ。」
「あぅっ……」
 腕を捻られたまま背負い投げに持っていかれ、背中同士を合わせるような状態から投げ出された私はお腹からアスファルトに叩きつけられる。顔は打ちつけずに済んだものの、膝を強かに打ちつけ余りの痛みに視界が霞む。周囲には人の気配が全くなく、私の悲鳴を聞きつけて誰かが助けに来てくれることもなかった。
「先輩、この程度で泣かないで下さいよぉ。許さないって言ったの、先輩の方なんですよぉ?」
 アスファルトに蹲って喘ぐことしかできない。それでも容赦なく髪を掴まれた私は無理矢理に立たされた。痛みを少しでも和らげようと片手で髪を押さえ、目に溜まる水で滲む景色を瞬きで払い落とす。咲の手が私の髪を離した直後、真っ直ぐに拳が打ち込まれてくる。それを辛うじて両手で受け止め、掌に感じる痺れに顔を歪ませてしまう。

175N.I.:2009/07/19(日) 23:52:38
>>169
有難う御座います。
私も真夜ちゃんが可愛く思えていますので嬉しいです。

>>173
有難う御座います。
期待に添えれば幸いです。

176N.I.:2009/07/20(月) 00:38:33
真夜 後編(6)

「両手使っちゃって良いのかなぁ?」
 咲のもう片方の手に重なった私の両手をがっちりと掴まれ、回し膝蹴りが飛んでくる。両手を掴まれ防御のしようがない私の脇腹に、容赦なく咲の膝がめり込んだ。
「うっ……」
 膝が折れ崩れ落ちる最中、肩を蹴られ背中をアスファルトへ強かに打ちつけ、また呼吸ができなくなる。もう嫌。お願い。許して。痛いよ。
「さて、次はどうしよっかなぁ。」
 獲物を前にした肉食獣の如き表情で私を覗き込む咲。そんな。まだ続くの?怖い。もう止めて。目の前に迫る恐怖に怯え、震えながら目をきゅっと閉ざす。
「もう許して……」
「ふふっ。惨めですねぇ。テニスでも口でも喧嘩でも勝てないなんてねぇ。そんなに許して欲しかったらぁ、土下座して下さいよぉ。」
 本当はこんなことはやりたくない。それでも、悔しさや羞恥よりも、痛みへの恐怖の方が勝ってしまう。痛む身体を鞭打つようにして咲に土下座する。
「ごめんなさい……私が……悪かったです……」
 胸が締め付けられ、声を出すことを拒む。私の何が悪いというの?私が一体何をしたというのよ。どうしてこんなことに。咲の足が私の頭を小突く。首を竦めるようにしてそれを逃れようとした次の瞬間には、咲の足が私の頭を踏みつけていた。そこで漸く自分自身がどんなに惨めであるかを思い知らされた。気付いた時には既に後の祭りで、どうしようもない。
「じゃあ、ちょっと可愛いからって調子に乗ってる悪い子にはお仕置きしてあげますねぇ。」
 不敵な笑いと共に私のテニスラケットをラケットケースから取り出した咲は四つん這い状態になっている私の背中に足を乗せ、ラケットを振り被り私のお尻へと思い切り振り下ろした。
「ああぁっ……」
 お尻を突き出す格好になりながら、手で地面を掻き毟るようにして必死に耐える。ラケットで何度も何度もお尻を叩かれ、恥ずかしさと痛みに喘ぐことしかできない。
「あ、そうそう。あたしをテニス部に入部させたいならもう一度勝負しませんかぁ?もし先輩が勝てたら入部してあげますよぉ。その代わり、あたしが勝ったらぁ、真夜先輩はその場で脱いで下さいねぇ。」
 暫くして咲のスパンキングから解放された私は咲の言葉に意味が飲み込めず何も言えなかった。脱ぐ?一体何を脱げというの?ま、まさか脱ぐって。
「返事は今じゃなくて良いですよぉ。ふふっ。」
 意味を理解するのに時間が掛かっている間に、咲は去っていった。まるで悪夢でも見ているような気がする。余りにも絶望的な状況に落とされた私は、その場で泣き崩れてしまった。

 翌日、沈んだ気持ちのまま投稿した私は下駄箱にラブレターのようなものを見つけた。ただ、ラブレターにしては分厚い。恐る恐る開いてみると、そこには私がコートで泣きじゃくる姿や咲に足蹴にされている姿、更には頭を踏みつけられている姿やボールが秘部に直撃した瞬間、ラケットでお尻を叩かれている姿など、とても人には見せられないような写真が何枚も入っていた。そして、同封されている一枚の紙に目を通した私は完全に脱力し、下駄箱のスノコの上に座り込んでしまった。宛名には私の名が、差出人には咲の名がそれぞれ記されている。本文は短く、僅か一行しかない。
【脱衣テニスの返事、楽しみに待ってますねぇ。】

177N.I.:2009/07/20(月) 00:44:41
真夜の話はこれで一応完結です。
長いと待つ時間がもどかしいのではないかと思うのですが、完結に纏まっているものと、こういう長ったらしいのとではどちらの方が良いのでしょうか?
長々と書いてしまいましたが、読んで下さり有難う御座いました。
ただ、元ネタに則ればこの後、咲がいじめに遭うという流れになっていますので、希望があれば多少続きを書きます。
また、以下の三つのうち、どれが好ましいのか意見を頂けると幸いです。

1、このまま完結で良い
2、咲が目をつけられいじめに遭う
3、真夜ちゃんが咲の入部と自らの脱衣を賭けて戦う

178名無しさん:2009/07/20(月) 01:41:31
お疲れ様でした。我慢してたぶんたっぷり抜きました!
僕の意見は2です。実際目にしたものですし本物はいじめられて登校拒否
になってしまいましたが咲はいじめに立ち向かうのか心が折れるのかも気になる
のでごけんとうよろしくお願いします。

179名無しさん:2009/07/20(月) 07:06:32
脱衣!脱衣!( ゚∀゚)o彡゜

個人的に負けると分かっていて健気に挑むも、無惨に負けて服剥かれてうつむいて座り込む真夜タンも見てみたいw下着でも全裸でもおk!

180N.I.:2009/07/20(月) 09:33:58
>>178>>179
意見が分かれてしまいましたね。
では、3→2という流れなら自然に持っていけると思うのですが如何でしょうか?

181名無しさん:2009/07/20(月) 10:32:11
>>180
3→2という流れが可能ならお願いしたいです!!179さんのかれてうつむいて座り込む真夜タン
というシチュも捨てがたいのでうまく合体できるならそれも(*´д`)ハアハア

182N.I.:2009/07/20(月) 11:02:54
>>181
わかりました。
では、頑張って書きますね。

183N.I.:2009/07/20(月) 11:41:56
真夜 プライド(1)

 暫くして落ち着きを取り戻した私はゆっくりと立ち上がり咲の教室に向かう。手紙には書かれていなかったが、あれは一種の脅迫だ。もしこの勝負を受けなければこの恥ずかしい写真をばら撒く、そう言っているに等しい。そうともなれば、取り敢えず試合を受ける方向で進めるしかない。とはいえ、このままでは勝てない。それなら試合日を先延ばしにして腕を磨くしか私の選択肢は残されていない。とはいえ、先延ばしにできても二週間が限度だ。それを過ぎると仮入部期間が終わってしまう。覚悟を決め、一年 B 組の扉を開いた。
「あ、真夜先輩。どうしたんですかぁ?」
 私が咲の姿を見つけるより先に咲の声が私の耳に届く。声の方へ視線を移すと無邪気な笑みを浮かべて手を振ってくる咲の姿があった。視線が私に集まる。それは心地の良い視線だ。今この教室にいる子の中で昨日の試合のことを知っているのは咲だけだった。つまり、蔑みや哀れみなどとは無縁の、興味からくる視線なのだ。
「試合についてなのだけれど、仮入部期間の最終日はどうかしら?もしそれまでに入りたい部活が決まってしまったら試合もなかったことにしてくれて構わないわ。」
 できればそうなって欲しいという希望が、少なからずあった。確かに咲がテニス部に入ってくれればこれほど力強いことはない。それでも、こんな勝負をしなくてはならないのなら、他の部活に入ってくれた方が肩の荷が降りる。
「あははっ。上手いこと言いますねぇ。大丈夫ですよぉ。安心して下さい。試合は絶対にしますからぁ。」
 心を見透かすかのような咲の言葉に微かな望みも断たれ、私は覚悟を決める。二週間本気になって特訓すれば、勝てるかも知れない。何としてでも勝ちたい。いいえ、勝たなくてはならないのよ。

 二週間はあっという間に過ぎ、遂に勝負の日を迎えた。テニス部の二、三年生と入部希望の一年生が見守る中、咲の入部と私の女としてのプライドを賭け、私と咲は対峙する。この二週間でやってきたことを信じ、全力で戦うしかない。前回とは逆に、サーブ権は私からだった。サーブ位置に立った私はボールの感触を確かめるように数回コートにバウンドさせる。空気圧は明日香が事前にベストな状態にしてくれている。問題はない。あとは私がどこまでできるのか、ということだけだ。手にしたボールを投げ上げ、身体の捻りと手首のスナップを利かせ、ラケットを思い切り振り抜いた。二週間前と球速が変わらず、しかも高速回転を掛けることが可能になるという進化を遂げた私の打球は、コートを跳ねると同時に咲のラケットから逃れるように方向を変える。不意を突かれるような形になった咲は慌てて手を伸ばし辛うじて打ち返してきた。緩く返ってくるボールの芯を完全に捉え、逆サイドに叩き込んだ。当然咲が間に合うはずもなく、コートを跳ねたボールはそのままフェンスに直撃した。確かな手応えを感じる。これなら勝てるかも知れない。そんな希望が垣間見えた。

184名無しさん:2009/07/20(月) 11:48:13
今から彩音ストーリーの前に書いてストックしてたSSを投下しようと思ってます。
完成形じゃなくほとんどベタな恋愛ものだったので多少手直ししてなんとか形にしました。
完結まで連続投下するんで暇な方は読んでやってくださいな。

185名無しさん:2009/07/20(月) 11:50:15
peaceful smile (Ⅰ)

「そっかぁ!じゃあ俺んち遊びに来ない?今日とかヒマ?」
「え?いいの?まぁ別にあいてるけど。」
ある中学校のでの風景。気になるクラスメイトの突然の誘いに嬉しさを隠し心の中で舞い上がる
少女の名は竹内のぞみ中学2年生。”やったぁ!マコト君のお家かぁ ドキドキするな!”授業も終
わりマコトがレナの席まで歩いてくる。そして耳元でささやいた。
「場所はラーメン屋の隣にある自販機の角を曲がってすぐだからわかると思うよ!着いたらメールして。」
ボソッとささやくマコトの顔を見て笑顔で頷いた。
いくら中学生でも思春期真っ只中の子供、一緒に下校したり仲が良すぎたりするとすぐクラスでの話題になり
茶化されたりすることを恐れる2人は別々に帰りマコトの家での現地集合にすることにした。
”一緒に帰りたいなぁ〜 噂になっても別にイヤじゃないしどっちかといえば・・キャハッ”
そんな妄想をしながら期待を膨らませマコトの家に向かう。
「ここかぁ・・そうだ!メールしなきゃ!!」到着のメールを打つ。そしてそのあとすぐに家の2階のベランダ
の窓が開いた。「おぉ!早かったね!今玄関開けるから!!」そういって玄関に向かうマコト。マコト自身も
意味があって言った事ではないが早かったね!!という言葉はのぞみの早く会いたいドキドキを見透かされた感じで
過剰に反応してしまった。”はずかしっ・・遠回りすればよかったかも!”ガチャッ 玄関のドアが開く。
「よく来たな!まぁ入れよ」
「う・うん お邪魔しまーす。」
「俺の部屋2階だから」そういって部屋まで案内された。
「へぇ〜結構綺麗にしてるね。マコ・・いや立花君って学校ではぶっきらぼうだから以外(笑)」
「そうかぁ?まぁお茶でも持ってくるから適当に座ってて。」
飲み物を取りに1階へ降りていった。一人部屋に残されるのぞみ、こたつに足を入れ周りを見渡し眺め始める。
”へぇ マコト君ってこんなCD聴くんだ! あっ!あの置物カワイイ!!”
思いを寄せる相手の知らない部分を次々と発見してはそれを愛おしく思うのだった。ガチャッ ドアが開いた。
笑みを押し殺して普通に振舞おうとする。ドアの方向を目をやった。
「あれっ?」

186名無しさん:2009/07/20(月) 11:51:44
peaceful smile (Ⅱ)
そこにいたのはマコトではなく知らない女の子だった。「誰?・・こんにちは」
戸惑うのぞみ、向こうもこっちを不思議そうにみている。マコトが戻ってきた。
「コラ!!レナ!!いつも勝手に入るなって言ってるだろ!」
「ええーっ!この人お兄ちゃんの彼女??いつもの!あっ・・こんなこと初めてだね!コノコノ〜(笑)」
マコトの足を肘でつつき茶化す少女は立花レナ9歳 マコトのたったひとりの妹である。
「なに生意気言ってるんだ!クラスメイトだよ!早く自分の部屋行け!!」
「えぇー!!遊んでくれないの!」
「いいからホラ!」部屋から出そうとするマコトだったがのぞみが言った。
「いいじゃん一緒に遊んであげれば。レナちゃんだったね 一緒にお話しよっか?座りなよ。」
「ホント!?ヤッター!!」嬉しそうにこたつに座り込みマコトに向かってベェーッと舌をだすレナ。
「悪いな・・変な気使わせて。」「ううん。気にしないで。」
”ふたりきりがいいけど最初は緊張するしね・・まぁこの子もずっと居るわけじゃないだろうし。”
3人での会話が始まる。
「でさぁ〜この前ね!」「へェ〜そうなんだ!ウケルね(笑)」たわいもない会話で盛り上がる2人の
会話の腰を折るようにレナがマコトにちょっかいをだす。
「竹中はどんなタイプが好みなの?」「私?ハハッ私はねぇ〜」また会話の途中でレナが邪魔をしてきた。
「チョーーップ!!」レナのチョップをくらい挑発に乗るマコト。
「この!!やったなぁ〜!!(笑)」2人でじゃれあいだしてしまった。
”んもぅ・・いい感じだったのに!!”
最初はその光景を笑ってみていたが同じことを繰り返すレナとマコトに少し苛立ちを感じていた。
”最初は冷たくあしらってたくせに・・なんだかんだで妹が大好きなんじゃない!”
苛立ちと共に嫉妬に似た感情が生まれた。しかしマコトの次の言葉にホッと息をついた。
「ハイおしまい!!せっかく友達きてるんだからそろそろ部屋もどれ。」
名残惜しそうにするレナを部屋から出すマコト。
”ホッ・・やっとゆっくり話せる”
「ごめんな!話の腰ばかり折って!やっと静かになったよ(笑)」
気分を害されてスネたい気持ちののぞみだったが素直に謝るマコトの笑顔をみたらそんな気持ちは吹っ飛んだ。
ドキッ! ”マコトってこんな穏やかな笑顔も見せるんだ。やっぱり大好きっ!”

187名無しさん:2009/07/20(月) 11:53:03
peaceful smile (Ⅲ)
2人だけの楽しい時間が続く。
「なんかお腹すいたな!お菓子とかないから買ってくるわ!」
「なら私が行って来るよ。立花君はゆっくりしてて」
「この付近コンビニとか微妙に遠いし俺チャリ持ってるから!お客さんはくつろいでてよ!」
「そぅ?なんか悪いね・・」
「気にすんな!お詫びは決まってるから(笑)20分くらいで帰ってくるわ!」 
「なによそれ(笑)わかった、待ってるね。」
”お詫びってなんだろう?デートとか?まさかキスかも!?イヤン!!”
一人残された部屋で妄想に浸るのぞみだった。またもやマコトの部屋に一人、20分近くの時間をどう潰そうか
考えていた。”写真とかおもしろいものないかな?部屋を物色するみたいで悪い感じだけど許してね!”
部屋を物色するなど決していいことではないが好きな異性のことをより多く知りたいという恋愛経験の少ない
思春期の女の子からすれば普通のことなのかもしれない。
「ゴメンねマコト君。お邪魔しまーす。」そう小さくつぶやいてすぐとなりにある棚の引き出しをそっと開けた。
”あっ・・”棚をあけてみつけたのはマコトのリコーダー(たて笛)だった。
胸の鼓動が激しくなる。ドクン!ドクン!小学校で男子が好きな子のリコーダーを舐めるのはよくある話だ。
”ダメよっ!女の子じゃない!!・・・でも・・これって間接キッス・・”
理性の前に欲を抑えきれないのぞみだった。そしてリコーダーのケースを開ける パチッ
鼓動が前にまして激しくなる。そして震えた手で吹き口に自分の唇をもっていこうとした時、
ドンドン!!「お兄ちゃーん!!入るよ!」ドアを開けて部屋に入るレナ。とっさにリコーダーを座っている
太ももに置いてこたつ布団で隠した。”またこんな時にっ・・もぅ・・!!”
「お姉ちゃんいま何隠したの?ってかお兄ちゃんは?」
「ん・・?何でもないよ。いまお菓子買いに行ってるよ。」
「お菓子!?レナも食べたい!じゃあ待ってよっと!」
そう言ってまた座り込んだ。”また居座るつもり?このっ!”苛立ちを小さく唇を噛みつつも気丈にふるまう。
レナが妙に大人しくしてるなと思ったら、こっちをみてニヤニヤと笑っている。動揺しつつも、
「どうしたの・・・?」 のぞみが問いかけるとレナは「おりゃっ!!」コタツ布団をめくりあげて中へと潜り
込んだ。”やばいっ!!”のぞみは太ももに置いたリコーダーを急いで腰の後ろに隠した。”バレたの!?”
でもそれは勘違いだった。レナはコタツに潜り込みのぞみの足をくすぐり始めた。「くらえお姉ちゃん!」
「ハハッ!ハハハハッ!くすぐったい!!や・ヤダ!やめて!」レナのくすぐりを嫌がるのぞみ。
”ああっ!!くそっ!いい加減うざい!!・あっ・・そうだっ!!!”
苛立ちのなかのぞみはなにかを閃いた。

188名無しさん:2009/07/20(月) 11:54:06
peaceful smile (Ⅳ)
くすぐられて足をジタバタさせるのぞみだがそのなかでタイミングを見計らっていた。
くすぐりに耐えて足をジタバタさせているのを自然に利用してレナを蹴飛ばそうと考えたのだ。
”ちょっとかわいそうかしら?いや!私達の邪魔をした罰よ!これだったら故意じゃないって言い訳できる!”
そしてこたつ布団を少しめくりレナの位置を確認したところで バシー−ン! レナを思い切り蹴飛ばした。
後ろに飛ばさたレナは倒れて何も言わない。
”ちょっとやりすぎたかしら?これは泣いちゃうな(笑)”そしてあたってしまったかのように口を開く。
「レナちゃん大丈夫!?ごめん、ついあたっちゃった・・」心では笑うのぞみだったが”えっ?・・うそっ・・”
レナは泣くどころかフテキに笑いながら効いた様子もなくスッと立ち上がった。
「お姉ちゃんさっきのわざとでしょ〜?」こっちに向かって歩いてくる。
「まさか・・違うよ・違うってば!!ちょ!ちょっと!!」
レナは目の前に座るのぞみの顔にワン・ツー気味に2発の平手打ちを入れた。乾いた音が部屋に響き渡る。
「あっ!ああん!!」そのまま横に倒れたのぞみ。その攻撃に重さはないもののヒリヒリとした痛みに襲われる。
そのまま顔を手でおさえ亀のように丸まってガードを固めるのぞみ。レナは容赦なくのぞみの背中に乗りのぞみの
自慢の長く自然に茶色がかった髪の毛を引っ張り始めた。
「お姉ちゃんが売った喧嘩だからね(笑)」
「痛い!痛いィー!!離してぇ!!」
「離さないよ〜ん。ハハハ(笑) あれ?」
レナが何かに気づき髪から手を離した。”あっ・・それは・・”
「あれぇ〜っ?なんでお兄ちゃんの名前の笛があるのかなぁ〜? なんてね!部屋入った時に気づいてたよ(笑)」
体の痛みと恥ずかしさを同時に受けるのぞみ。
「小学生の演技に騙されるなんてドジな人〜(笑)こんなことする子はおしおきでチュよ!!」
背中にのったままクルンとオシリをすべらせ反対方向に馬乗りになったレナはリコーダーを手に取りのぞみのオシリを
連続で叩き始めた。
「ぎゃあっ!あんっ!あんっ!痛ぁい!」激しく体を揺らし痛みに喘ぐのぞみ。
「アハハっ!!たのし〜ィ!!ロデオマシーンみたい(笑)もっと揺れて!」制服のスカートをめくり上げ笛で赤く腫れ
たオシリをペシペシと叩く。これ以上ない屈辱に精神はボロボロだった。そしてまた体を反転させてもとの体制に戻った。

189名無しさん:2009/07/20(月) 11:55:11
peaceful smile (Ⅴ)完結
「はぁっ・・はぁっ・何をするの?もうやめて!許して!」声が震えて亀の体制のまま涙を床のカーペットでぬぐった。
「そろそろフィニッシュといきますか!じゃあ最後に強いのいくよぉ〜!!」”やめてぇ!!”
背後から腕を入れのぞみの首にロックした。そして後ろに体重をかけチョークスリーパーをかけた。
「ぐうぅぅ〜〜ッ」両手でとレナの細い腕をつかみ離そうとするが弱りきった体にそれをはずすだけの力は残ってなか
った。歯を食いしばるが冷や汗と涙、そして口から垂れるよだれが流れ出した。意識が薄れかけるのぞみは変な幻覚を
見始めていた。どんどんと力が抜けつかんだ腕がダランと下に落ちる。
”私はなんで今日ここに来たんだっけ?・・そうよ・マコトくんと距離を近づけるため・・私の事どう思ってるん
だろ?私マコト君の理想の女の子になれてるかな? そう・その穏やかな笑顔・・大好きなの・・大好き・・”
「よぉぉーし!!もういいだろ!レナ お疲れさん!!」部屋に男の声が響く。
「はぁぁーい!!よいしょっと!」からめた腕を放したとたんのぞみはその場に力なく気を失いドサッと崩れ落ちた。
「いつもありがとな!どうだった今回は?」
「ヘヘッ(笑)なんか今までで一番しょぼかったかも。でも袖にヨダレたらされたよぉ〜・・くさぁ〜い・・」
レナと言葉をかわすのはなんとマコトだった。そして部屋の天井にある隠しカメラのストップボタンを押す。
そして倒れたのぞみを見下ろし満足げに笑う。
「フフッ・・なかなかいい顔してんじゃん。小学生に嬲られるクラスメイト・はぁ・はぁ・たまんねーな!」
「お兄ちゃん相変わらず変わった趣味ね(笑)それはそうといつものお駄賃回収ですよん!」
「おぉそうだったな!」 レナの手に100円玉を渡す。
「まいどありーっ!!でもそろそろ終わりにしてよね!!もう結構倒してあげたでしょ?」
「いや(笑)うちの近所にいる女子高生なんだけど美人で勝気でこいつとはまた違った魅力があるんだよ!」
「またぁぁぁっ?もぅ・・あの人ね・まぁでかいだけで大したことなさそうだけど・・」
隠しカメラから撮影したディスクを取り出し題名が書いたケースにしまうマコト
「”クラスメイト竹中のぞみ”完成!コレクションがまた増えたぜ!お詫びはきまってるって言ったろ(笑)」
スカートがめくれてお尻丸出しで倒れているのぞみの姿を見つめるマコトだがあの穏やかな笑みとは逆の冷
たい笑みで高笑いをする。真っ白なパンツに包まれたお尻はリコーダーの跡で腫れあがり惨めさを物語る。
「惨めだね(笑)この人お兄ちゃんのリコーダー舐めようとしてたけど上の棚開けられなくてよかったね。」
「ホントだよ!ちょっとヒヤッとしたぜ。」そういってのぞみがのぞいた棚の上段を開けるマコト
その中にはズラッと題名の入ったディスクケースが並んでいた。
”教育実習生のりこ””○○中学校たまき””高校水泳チャンピオン彩音””女番長あかね”などなど
今までレナに嬲られてブザマに散ってきた女達の哀れな撮影記録だった。
「でも今日の子はお兄ちゃんに本気で惚れてたみたいだね(笑)」
「そうかな?そんな素振りみせてたっけ?」
「またまたぁ〜鈍感なふりしちゃってぇ!罪な兄を持っちゃったもんだ(笑)」 
2人の笑い声が部屋中を包むがのぞみはまだ目を覚まさなかった。
竹中のぞみ 彼女はマコトの気を引くため努力して理想の相手になれるよう彼女なりの愛を注いできたのだ。
しかしマコトにとってのぞみは、夜のオカズにするためのコレクションにすぎなかった。

(END)

190名無しさん:2009/07/20(月) 12:00:39
まぁこんな感じです。つまらなかったらスルーしてください。
っていうか書き込み中に真夜タンの続編が始まってる!(*´д`)ハアハア

191N.I.:2009/07/20(月) 12:24:26
真夜 プライド(2)

「ちっ……」
 点を取られたことが不満らしく、咲が苛ついたように舌打ちする。ごめんなさい。私も負ける訳にはいかないの。だから、全力を出させてもらうわ。もう一度、高速回転サーブを打ち込んだ。さっきよりも咲の動きが良くなり鋭い打球が打ち返されてくる。それでも断然私のペースだった。身体の捻りを利用し、逆サイドに渾身の打球を放つ。それに食らいつく咲はもはや逆サイドには走れない。再び逆サイドを狙い打ち込んだボールは鋭くコートに突き刺さった。
 そして三球目。ただ高速回転をかけるだけでは簡単に見切られてしまう。咲ほどの実力があれば次には確実に打ち返してくるだろう。三球目は回転をかけない直球勝負だ。変化に対応するために外側に寄っている咲は変化せずに真っ直ぐバウンドするボールに慌てながらも、ラケットを振る。その打球は明後日の方向に飛び、アウトになった。これで三本連続、私のポイントだ。次の一球は無回転と高速回転、どちらが有効なのかお互いの心理戦になる。
「フォーティラブ(40 - 0)ね。これで終わりよ。」
 高速回転を選んだ私の読みは正しく、どちらが来るのか迷っている咲は反応が遅れ、ラケットを振ったもののネットにかかり私のコートには返ってこなかった。二週間前とは違う展開に自信が戻ってくる。これなら絶対に勝てる。
「くっ……先輩ってこんなに強かったんですか?」
 悔しそうに身体を震わせる咲に、私は優しく微笑みを向けた。私が強くなれたのは咲のお陰だ。もし咲に負けていなければ、こんな進化したサーブを打てるようにはなっていないのだから。
「そんなことないわ。咲ちゃんのお陰で、強くなれたのよ。ありがとう。」
 残る一セットも確実に取れる。咲の態度からそれを確信した。それでも咲は勝負を諦める気はないらしい。更に提案してくる。
「もしあたしが勝ったら先輩が罰ゲームを受けるっていう条件を追加してくれませんか?」
 余りに一方的な提案だ。形振りを構っていられないのだろう。心理的に揺さぶりをかけようというのね。追い詰められているのならともかく、今の私にはそんな揺さぶりが効くはずないわ。この程度の条件なら別に平気よね。
「ええ、良いわよ。」

192N.I.:2009/07/20(月) 12:28:32
>>190
読みました。
名案と思ったことが相手に恰好の口実を与えることになるとは惨めですよね。
凄く良いです。

193名無しさん:2009/07/20(月) 12:38:52
のぞみん(*´д`)ハアハア
男ひでえww白パンツGJです!好きな男の子の前でだらしなくパンツ丸出しで失神するのぞみん…イイ!
そして何気に彩音タンもヤられとるww

>真夜タンの人
>>179の者ですが何かリク受けてくれたみたいでありがとうございます。脱衣!脱衣!( ゚∀゚)o彡゜

194名無しさん:2009/07/20(月) 13:10:51
>>190
ありがとうございます!咲タン微妙にピンチですね!僕のSSはいつも一方的
に嬲る展開なんでその発想なかったわ!って感じです。僕ももっとそんな奥がある物語が
書けるようになりたいもんです。修行しますわ!続きもきたいしてます。
>>193
彩音も特別出演させてみましたwwこのSSは書いてある通り教育実習生や女番長などから
主人公選びで悩んでたけど僕も気に入ってもらえた白パンツを使いたかったのでまだ恋愛
などには経験の浅そうな無垢な女の子で書かせてもらいました。
きにいってもらえて嬉しいです!!

195N.I.:2009/07/20(月) 13:38:02
真夜 プライド(3)

 私が勝てば、咲が入部する。そしてその勝利が眼前まで迫っている。もし私が負けたら脱ぐだけでなく罰ゲームも受けなければならないことになったが、それは考えられない。条件をいくつ増やされようと、もはや関係のない話だった。
「先輩、いきますよぉ。」
「良いわよ。」
 サーブ位置に立った咲が私に声を掛ける。それが第二セット開始の合図になった。咲が私のように身体を捻りその力を利用したサーブを打ち込んでくる。すぐに落下点を見切った私はそこで身体を大きく反らしながら強く捻り、思い切りラケットを振り抜く。ラケットが空気を切る音。しかし、ボールを打つ音も手応えも何も感じない。直後、ボールがフェンスにぶつかる音が耳に飛び込んできた。
「そんな……」
 間違いなく、ボールの落下点に入ったはずだ。にも関わらず無情にも転がるボールが意味するもの、それは。空振りしたというの?確かに捉えたはずなのにどうして。心に僅かな翳りが生じる。それを押し殺すように軽く目を閉じて頭を振った。たった一球のミスじゃない。まだ大丈夫、落ち着くのよ。
 大きく息を吸い込み、目を開くと、サーブ位置に着いて私の方を見ている咲の姿が映る。二球目も同じように打ち込んでくる咲。今度こそ、打ち返してみせるわ。再び落下地点を読み、身体を捻る。そしてタイミングを見計らってラケットを振った瞬間だった。
「う、嘘でしょ……」
 私を嘲うかのようにバウンドしたボールは私のラケットから逃れるように外側へと方向を変える。気付いたときには既にラケットを振ってしまっており、再び空振りしてしまった。これなら一球目も空振りして当然だ。
「あははっ。先輩、真面目にやって下さいよぉ。二球連続で空振りしてくれるなんて余裕ですねぇ。」
 咲の言葉に思わず唇を噛む。私が二週間かけて習得した打法を、咲はいとも簡単なことでもするかのようにやってのけたのだ。背筋に冷たいものを感じ身震いしてしまう。
「次、いきますよぉ。」
 先程の悔しそうな表情とは打って変わり、余裕な面持ちでサーブを打ち込んでくる咲。私と同じサーブが打てるということは、つまり無回転か高速回転かが選べるということでもある。身体を捻る打ち方は足を止めてしまうため、ボールの軌道が読めない現状では使えない。仕方なく、どちらがきてもすぐに対応できるように通常の構えを取った。

196N.I.:2009/07/20(月) 14:15:01
真夜 プライド(4)

「くっ……」
 う、嘘でしょ。外側か真っ直ぐか、そのどちらかしか想定していなかった私は内側に変化した打球に焦り、慌てて手首を返したもののボールを捉えることはできなかった。ラケットをすり抜けた打球はその後ろにあるもの、つまり私の腹部へ直撃する。
「うっ……」
 ラケットを落とし、両腕でお腹を抱えながらその場にしゃがみ込んでしまった。周囲から嘲笑が飛んで来る。すぐに立ち上がろうとしても、痛みに負けてしまい中々立ち上がれない。
「先輩、ふざけ過ぎですよぉ。そんなに脱ぎたいんですかぁ?」
 咲の声に心臓が高鳴り、身体が熱くなる。締め付けられる胸を押さえ、乱れた呼吸を整えようと目をそっと閉ざし意識的に息を吸い、吐く。脱ぎたいはずがないじゃない。それが嫌だから二週間も特訓したのよ。それなのにどうして。
「脱ぐってどういうこと?」
 咲の言葉に反応したのは明日香だった。まるで話を飲み込めないといった明日香に、咲は満面の笑顔を向ける。
「あれぇ?真夜先輩から聞いてないんですかぁ?真夜先輩が勝ったらあたしがテニス部に入部するなんて一方的過ぎるじゃないですかぁ。だからぁ、あたしが勝ったらぁ真夜先輩は全裸でぇ罰ゲームを受けることになってるんですよぉ。」
 全裸という部分をわざと強調して明日香に説明する咲。明日香を含め、部員には咲の入部を賭けて試合をするということしか告げていなかったのだ。それをこんな形で暴露されるなんて。悔しさと惨めさを押し退けるようにして立ち上がる。勝負はまだ終わっていないわ。例えこのセットは勝てなくても、次のセットで勝てば良いのよ。
「じゃ、次いきますよぉ。」

197N.I.:2009/07/20(月) 16:19:12
真夜 プライド(5)

 マッチポイントを迎え、後がなくなった私はボールをしっかりと見極めようとし、落ち着くためにもラケットの感触を確かめるように強く握った。打ち込まれてコートをバウンドしたボールは向きを変えずに真っ直ぐに進む。僅かな捻りと手首のスナップを利かせ、それを強く打ち返した。相手コートで跳ねながら方向を変えるボールに咲は落ち着いて逆サイドに打ち込んでくる。逆サイドに走り込み打ち返した打球は更に逆サイドに返され、コート中を走り回りながらボールを追った。すぐに汗が噴き出し、息が上がってくる。心臓は跳ね上がり、急激に体力が奪われていく。
「はぁ、はぁ。」
 休む間も与えられず、必死に走り回らされる。右へ左へ、前へ後ろへと。身体が熱い。頭がぼんやりしてくる。それでも気力だけで走り続ける。負ける訳にはいかない。何としても勝たなくては。
「きゃあっ……」
 限界を感じつつも逆サイドに走り出そうとしたとき、ついに脚をもつれさせ転んでしまった。立ち上がる暇もなく、ボールがコートを跳ねていく。心臓が破裂しそうなほど脈打ち、意識が朦朧とする。呼吸が苦しい。
「第二セットはあたしの勝ちですねぇ。」
 明るい声で足音が近付いてくる。呼吸の乱れを微塵も感じさせない咲に対し、私は立ち上がるだけの体力も残っていなかった。そんな私の前に、ペットボトルが置かれる。
「先輩、汗かきすぎですよぉ。脱水症状じゃないんですかぁ?熱中症だから負けたなんて言い訳、止めて下さいねぇ。」
 咲の言葉を聞き、喉がからからに嗄れていることに気付かされた。目の前に置かれたペットボトルに手を伸ばす。夢中でペットボトルの水を飲み干した私は若干身体が軽くなるのを感じた。そしてゆっくりと立ち上がる。
「咲ちゃん、有難う。お陰で少し楽になったわ。」
 ペットボトルのお礼を述べる。いくら対戦相手とはいえ、無下にしてしまう訳にはいかない。すると咲は微笑みながら首を振り口を開いた。
「先輩のブラっていつも可愛いですよねぇ。もしかして、脱ぐこと前提で選んでるんですかぁ?」
 纏わり着くような口調で遠回しに下着が透けてしまっていることを指摘され、慌てて腕で胸元を隠す。じりじりとにじり寄ってくる咲から逃れようと、後ずさった私はフェンスに背後を塞がれてしまった。咲の手が私の手首を掴み、フェンスに押し付ける。

198N.I.:2009/07/20(月) 16:21:08
真夜 プライド(6)

「どうせ後で見せることになるんですからぁ、もったいぶらないで下さいよぉ。」
 勝利を確信しているかのような咲に、闘志が燃え上がるのを感じた。ここまでまだ五分と五分。次のセットはお互いにサーブを打てる。つまり、ストレート勝ちした一セット目と同じサーブを打つ機会があるのだ。
「まだ勝負はついていないわ。私は……」
「まだ気付かないんですかぁ?真夜先輩はぁ、猿回しの猿なんですよぉ。」
 猿回しの猿、そう言われて嫌な予感が脳裏を過ぎる。その予感を確かめるように、口に出してしまった。
「まさか、一セット目は……」
「くすっ。今頃気付いたんですかぁ?あれは演技ですよぉ。真夜先輩ってぇ、自信過剰っぽいじゃないですかぁ。ちょっと自信を取り戻したらぁ、条件を追加しても呑んでくれそうな気がしたんですよねぇ。本当に罰ゲームを受けてくれるなんてただの馬鹿ですよぉ。」
 咲の口から言葉が発せられるたびに耳を覆いたくなる。本当に自信過剰で勝てると思ってしまった私がいた。だからこそ、自分に不利な条件でも簡単に受けてしまったのだ。今更後悔しても遅い。自分自身の愚かさに言葉を失い、唇を噛んだ。咲を見ていられず、俯いてしまう。
「それにぃ、二セット目もあたしの思惑通りに走り回ってくれましたよねぇ。健気で可愛かったなぁ。ふふっ。水も別に先輩のためなんかじゃないんですよぉ?脱水症状で救急車で運ばれちゃったら、折角勝っても脱がせられないじゃないですかぁ。水分補給してくれてありがとうございますぅ。」
 完全に嵌められた。悔しさの余り、身体が震える。最初からずっと咲の掌で踊らされていたなんて。こんな相手にどうやって勝てというのよ。もう嫌。誰か助けて。
「真夜先輩ってぇ、いい人ですよねぇ。すぐに人を信じちゃうんだもん。じゃぁ、次のセットいきましょうかぁ。」
 私の反応を楽しむように、言葉で嬲ってから何事もなかったかのようにコートに戻っていく。脱力してその場に座り込みそうになりながらもフェンスに手をかけ身体を支えると、俯いたまま目を閉じて深呼吸する。諦める訳にはいかない。まだ可能性が僅かでも残されている限り。ゆっくりと歩く。万全の体制を整えるために、コートではなくベンチの方に向かって。そこに置いてあるタオルを手にし、全身の汗を拭う。それでも、ウェアや下着が肌に纏わりつくのはどうしようもなかった。そのままコートへ向かい、同じ過ちを繰り返さないために、転んでしまって汗で濡れた場所をタオルで拭う。泣いても笑っても、これが最後のセットになる。

199名無しさん:2009/07/20(月) 16:39:09
wktkw
真夜タンはほんまにえろいのう(*´д`)

200N.I.:2009/07/20(月) 17:40:58
コメント有難う御座います。
続きは少し時間が掛かると思いますので、気長に待って頂けると幸いです。
早ければ今日の23時頃、場合によっては後日ということになりそうです。

201名無しさん:2009/07/20(月) 19:18:19
peaceful smile(Ⅰ) 〜彩音の場合〜

「彩音!お茶していこうよ!」「そうだね!」
一日の講義が終わって教室を出る友達と彩音。高校時代のめぐるの一件や1ヶ月前のめぐるのさらなる惨敗で
気を落としていた彩音も少しづつ元気を取り戻していた。
水泳から逃げるように足をあらい、長い髪もバッサリショートボブにしてオシャレに歩く彼女は高校時代とは
また違ったキュートな女の子になっていた。
(そうよ!そろそろ切り替えなきゃ!!せっかくのキャンパスライフ楽しむんだから!)
オープンのカフェテラスでティータイムを楽しんでいた。
「もう烈希くんとは連絡とってないの?」
「うん。いい人だったけどね。でも今は平気!経済学部のタケル君しかみえないんだってば!」
高校時代の恋人烈希とは水泳での敗戦以来小学生に負けた惨めさからうまく甘えられずフィーリングのすれ違いが
続き、彩音の方から別れをきりだしたのだ。
そんな感じで話に盛り上がる2人を離れたテーブルから見つめる中学生たちがいた。
「おいマコト!あの子かわいくない?Perfumeののっちみたいな髪型の子!顔は長澤ま○みにそっくりだぜ!」
「確かに!でもあの子なんかみたことあるよなぁ・・あのプリッとしたお尻・・わかった!本条彩音だよ!!」
「ああっ!あの水泳かなにかのチャンピオンだった子だろ?ホントにいいケツしてるぜぇ・・」
「ふぅ〜ん・・本条彩音ねw」何かを企む様子のマコトだった。
「ただいま〜!!レナ!?帰ってるのか?お菓子買ってきてやったぞ!!」
「あっ!お兄ちゃん!おかえり〜!!チュッ♪なに?おみやげ?やったぁ!」
「チョコレートもあるぞ!・・でちょっと頼みがあるんだけど。」
それをいつものように察する妹
「またぁ?この頃ペース早いよ・・どんな人?」
「本条彩音って知ってるだろ?水泳の。」
「知ってるよ!!お尻がプリッとした伝説のチャンピオンさんでしょ?プッwじゃああの子も呼ぼうよ!」
そういって隣を指差すレナ。「おおっ!!それがあったな!!レナ!電話しておいてくれ。」
「楽しそうだからやっちゃおっかな!」隣のおうちへ電話をかけるレナ。
「〜〜〜で明日やるからうちに遊びにこない?」
「マジ??楽しそう!!行く行く!!ww」
「じゃあ明日待ってるね!」「お兄ちゃん♪OKだって!!」
「そうかよくやった!じゃあ明日は頼むぞ!明日は雨だったな!腕のみせどころだ!」
「アイアイサァ〜〜!!」

202名無しさん:2009/07/20(月) 21:03:58
peaceful smile(Ⅱ) 〜彩音の場合〜

「じゃあねぇ〜彩音!バイバイ!!」
「うん!じゃあね!!さて帰ろう!!」
駅へ向かい人道りのない高架下をあるいていると。「あらっ?」
しゃがみ込んで泣いているランドセル姿の少女がいた。
「どうしたの?お家は?」彩音は少女に問いかける。
「痛い・・痛いよぉ・・転んじゃった。うぅ・・ヒック・・」
「大変ね!お家に電話してあげる!番号おしえて!!」
番号を聞き携帯電話でレナの自宅に電話するが応答はない。
「でないわねぇ・・・」周りにも人はいない。”仕方ないわ・・”
「ほら乗って!おうちまで送ってあげる。」背中を向ける彩音。
「ほんと・・?ありがとうお姉ちゃん。」
「お家近いの?案内してね。」レナをおんぶして歩き出した。そして歩き出してしばらく天候が怪しくなった。
やがてザーザーと雨が激しくふりだした。「あっ!傘わすれてきちゃった。・・もぅいいや」
家はすぐそこまできてるからレナを抱え小走りで走る彩音。そして家に到着した。
「ふぅ・・よかったわね!じゃあちゃんと手当てするんだよ!」そういって帰ろうとする彩音
「お姉ちゃんビショビショだよ!!あがっていって!!」
「いいよ悪いし・・」とはいえ服はビショビショでタクシーを呼ぶお金も持ち合わせていなかった。
「着替えないと風邪ひいちゃうよ!タオル出すからとりあえずあがって!」
「でも・・じゃあお言葉に甘えちゃおっかなぁ・・ゴメンね・・おじゃまします。」
「気にしないで誰もいないから。フフッ」小さく笑い自分の部屋に通しタオルを取りに1階へ降りた。
1階の部屋にはマコトがまちかまえていた。「よくやったレナ!さすが俺の妹だ。」レナの頭をなでる。
「エヘッw入室完了〜♪ちょろいね!大学生のクセに猿より単純なんだもんw」
「じゃあ行って来い!出来によればお駄賃2倍だ!」
「ホント!じゃあ立花レナ行ってまいります!あ!あとあの子は5分後くらいにきてもらうようにしてね!」
「おぅ!まかしとけ!」
そういってタオルを持ち彩音の居る部屋に向かうのだった。

203N.I.:2009/07/20(月) 23:08:53
真夜 プライド(7)

「いくわよ。」
 筋を痛めるのではないかというほど限界まで身体を反らしながら捻り、手首を使って高速回転サーブを渾身の力で放つ。その直後、私は咲の姿を見て固まってしまった。私が打つと同時にボールの軌道の外側に移動した咲は足を止め、身体を反らしつつ捻る。ボールはバウンドしながら回転の力によって咲の方へと向きを変え、思い切り振り抜かれたラケットに軸を捉えられ、真っ直ぐに私の方へと突っ込んでくる。
「ああっ……」
 余りの球速に身体が反応するよりも早く、ボールが私の肩に突き刺さった。電流のような激痛が全身を駆け巡る。ラケットをきつく握りしめたまま、その手で肩を押さえた。涙を堪えようと下を向く。利き腕ではなかったのがせめてもの救いだった。疼く肩を押さえながら、再びサーブポイントに立つ。今度こそ、決めてみせる。ボールを投げ上げ、ラケットを振り抜く。しかし、普段と違う手応えを感じた。ボールは真っ直ぐにネットへ突っ込み、相手コートに入ることなく落ちる。フォールトだ。肩の痛みのせいでトスが低くなってしまったのかも知れない。自分を落ち着かせようと目を閉じ、ボールを握った手で胸を数回叩く。次も高速回転サーブを選び、思い切り打ち込んだ。
「そんな……」
 やはり、咲はボールがバウンドするより早くバウンドした後に方向を変える場所に移動し思い切り打ち返してくる。どうして曲がることがわかるの?私の二週間は一体何だったのよ。行き場をなくした悔しさを、ボールにぶつけた。どんなに強く左右に打ち分けても、咲は平然と打ち返してくる。それどころか、気付けば私が走らされ、打ち返すのがやっとになってしまっていた。再び汗が噴き出し、心臓の鼓動が速くなる。その時、咲が打ち損ない、弱い球が返ってきた。好機、これを逃す訳にはいかない。私は一気に走り込みながら思い切り打ち込んだ。その瞬間、咲が笑ったように感じられ、背筋を冷たい感覚が撫でる。直後、走り込んでネット前にいる私を嘲うかのようなロブを返され、慌てて後ろに走る。
「いやっ……」
 慌て過ぎたせいでバランスを崩した私はボールへ追いつく前に足を縺れさせ、後方に転んでしまった。背中を強かに打ちつけ、勢いでそのまま一回転し、尻餅をつくとそのまま仰向けに倒れた。
「先輩、パンツ丸見えですよぉ。」

204N.I.:2009/07/20(月) 23:10:05
真夜 プライド(8)

 咲の言葉に周囲に嘲笑の渦が巻き起こる。スコートが大きく捲れ上がり、アンスコが丸見えになってしまっていることに気付き、慌ててスコートを押さえる。いくらアンスコとはいえ、かなり恥ずかしい。
「そんな隠さなくったって、もうすぐ脱ぐんですから大丈夫ですよぉ。」
 痛む身体を起こしながら、咲を睨む。言わなくても良いようなことばかりを指摘してくる咲に、反論すらできない自分自身が悔しい。
「真夜先輩、睨まないで下さいよぉ。怖いなぁ。言いたいことがあるなら口で言って下さいよぉ。あ、口でもあたしには勝てないんでしたっけぇ。」
 咲を睨みたい訳ではなかった。本当は何も言えない自分自身を睨みつけてやりたい。俯いて唇を噛む。身体が震えそうになるのを抑えながら、ゆっくりと立ち上がった。まるで勝てる気がしない。それでも、負けたら脱がなくてはならないと思うと、諦める訳にはいかなかった。
「いきますよぉ。」
「やっ……」
 咲の思い切り打ち込んできた打球が真っ直ぐ私へと向かってくる。咄嗟に固く目を閉じながらその場にしゃがみ込んだ。ボールはコートを跳ねることなくフェンスに直撃する。
「ちっ。避けちゃったんだぁ。つまんないのぉ。」
 ノーバウンドのボールに触れてしまった場合、サーブ側の得点になってしまう。フォールトになってももう一度サーブを打つことができるためか、直接私を狙ってきたのだ。もし避けられなければ咲に点が入ってしまう。心臓がどきどきと高鳴り、ラケットを手にした腕が震えた。怖い。負けることも、咲の容赦のない攻撃も、何もかもが怖かった。
 咲の二球目のサーブはやはり私を狙うようなことはせず、コートに落としてきた。それを落ち着いて打ち返すものの、震える腕では思うような打球が返せない。結局咲のペースに持ち込まれ、打ち込まれてくるスマッシュを辛うじて捌き続ける。恐らく、咲の気が変わればすぐにでも決められてしまうような危うい状況。完全に遊ばれている。そうと気付いていてもどうしようもない。
「うっ……」
 突然、咲がミスをした。私の身体を狙っている訳でもないのにアウトするボールを打ち込んできたのだ。突然の出来事に見送るだけになってしまった私はボールにラケットを打ち抜かれ、ラケットを取り落としてしまった。ラケットに当たったボールは綺麗な放物線を描きながら咲のコートへと向かう。しまった。慌てて後方に転がってしまったラケットを拾いに走り出した刹那。

205N.I.:2009/07/20(月) 23:11:27
>>202
いつの間にか彩音Ver.が始まってますね。
あの子って誰?
凄く続きが気になります。

206N.I.:2009/07/21(火) 00:03:10
真夜 プライド(9)

「きゃあっ……」
 足を滑らせ前方に転んでしまった。脚をネット側に向けるようにしてうつ伏せに倒れた私は急いで立ち上がろうと身体を持ち上げる。そして四つん這い状態になった時だった。ボールがコートを跳ねる音と同時に、股間に激痛が疾った。
「んああぁっ……」
 身体を大きく反らし悲鳴を上げ、直後には両手で秘部を押さえながらコートを転がる。痛みと羞恥に苛まれ、胸が締め付けられた。嬉しそうな爆笑が起こり、できることなら今すぐにでも逃げ出したくなる。
「先輩、ラケットも試合中は身体の一部だってことはぁ、覚えといた方がいいですよぉ。それにぃ、もうマッチポイントですよぉ。大丈夫ですかぁ?」
 相変わらず、私を馬鹿にするような声。溢れ出しそうになるものを抑え込み、肩で息をしながら、必死に立ち上がった。逃げてはダメよ。最後まで諦めずに戦うわ。途中で逃げ出してしまったら、それこそ惨めじゃない。
「これで終わりですよぉ。」
 最後の気力を振り絞り、咲のサーブを迎え撃つ。先程のように私を直接狙ってくるか、無回転か高速回転サーブで攻めてくるか、要するに四択だ。そして一番可能性が高いのは、私を直接狙ってくること。
「ちっ。本当によく避けますよねぇ。」
 予想通り、私目掛けて一直線に飛んできたボールを軽やかに避け、次のサーブを待ち構える。見てわかる通り、咲は無謀なことはしない。確実に勝算がある時以外は。つまり、次のサーブはダブルフォールトになる可能性のあるサーブは打ってこない。高速回転で左右に曲がるか、直球勝負かのいずれかだ。大丈夫よ。絶対に返せるわ。あとは咲ちゃんの隙を突けるかどうかが勝負の分かれ目よ。咲ちゃんはわざと私を弄ぼうとするわ。それだけ、私にはチャンスがあるということよね。
「っ……」
 打ち返すことばかり考えていた私は想定から外した打球に反応できなかった。何が起きたのか一瞬判断できなくなる。その直後、ボールが私の胸元を打ち抜き、一瞬息が止まる。
「ごほっごほっ……」
 ラケットが手から零れ落ち、両手で胸を押さえながらその場に座り込み、激しく咳き込んだ。苦しい。こんなことって。絶望に打ちひしがれる私に、咲のねっとりとした言葉が絡み付いてくる。
「ふふっ。真夜先輩、あたしの勝ちですねぇ。早速脱いでもらいましょうかぁ。」

207名無しさん:2009/07/21(火) 02:08:36
真夜タン二度目のまんこ直撃(*´д`)ハアハア

208N.I.:2009/07/21(火) 07:20:56
罰ゲームというシチュを自分で追加しておきながら、良さそうな案が浮かびません。
もしリクなどがあれば是非書いて下さい。

209名無しさん:2009/07/21(火) 07:34:05
裸の真夜タンを中1面子で囲んでスマッシュ連打

210名無しさん:2009/07/21(火) 10:39:56
公開オナn(ry…って言いたいけど18禁になっちゃうしな…


ベタだけどラケットでおしりぺんぺん…だとネタが被るかな…?

211N.I.:2009/07/21(火) 19:12:30
>>209
有難う御座います。
それ良いですね。
気に入りました。

>>210
公開は私も考えたのですが、厳しそうですよね。
ベタということはそれだけ需要がある、ということかも知れません。
有難う御座います。

212名無しさん:2009/07/21(火) 20:12:50
>>205
見切り発車ですが彩音バージョン書いてみました。平日はムカツクほど
仕事が忙しいんで一気に投下はできませんが、合間で書いていきます。
あの子は次の次ぐらいで登場予定です。
あと罰ゲームは僕も209さんの意見に大賛成です!!

213N.I.:2009/07/21(火) 20:16:30
真夜 プライド(10)

「い、嫌っ……許して……」
 近付いてくる咲から逃れるように座ったままで後ろに退く。しかし、いつの間にか後ろに誰かが立っており退路を阻まれてしまった。いや、後ろだけではなくコートの半面を取り囲むように人の輪ができあがっている。見回しても、みんな嘲るような陰鬱なそれでいて楽しそうな笑みを湛えている。逃げ場は完全になくなっていた。
「ダメですよぉ。テニス経験がたった二回のあたしが勝ったんですからぁ、約束は守って下さいねぇ。」
「今更お嬢様ぶらないで下さいよ。本当は脱ぎたくて負けたんですよね。」
「そうやって焦らして注目を集めるなんて、流石ですよ。」
 口々に一年生から非難の言葉を浴びせられ、呼吸が苦しくなる。胸の前で両手を握り締め、目を閉じて俯いた。お願い。もうこれ以上私を辱めないで。
「ほんと、物分りが悪いなぁ。何なら、脱がせてあげましょうかぁ?」
『脱ーげ、脱ーげ。』
 咲の声を後押しするかのように、コールが私に降り注ぐ。聞きたくない。震える手を耳に伸ばした直後、左手の手首を掴まれ耳から外される。
「真夜。」
 柔らかい、明日香の声。恐る恐る目を開き、目の前の人影を見上げた。優しく微笑む明日香の顔。
「明日香ちゃん……」
 良かった。明日香ちゃんは私の味方になってくれるわ。救われた気持ちになり、明日香に縋ろうと手を伸ばす。
「真夜、約束は守らないとダメだよ。もし守れないなら、そんな約束しなければ良いんだから。どんな理由があろうと真夜は負けたら脱ぐって約束をした。だからそれから逃れようなんて卑怯だよ。」
 予想もしていなかった明日香の言葉に、手を伸ばしかけた状態で凍り付いてしまった。違う、違うの。本当はこんな勝負したくなかった。でも、脅迫されて仕方なかったのよ。お願い、そんなこと言わないで。
「あんな手紙見たらどうしようも……」
「真夜、いい加減にしな。例え脅迫されてたんだとしても受けたからには約束を守るべきなんだよ。」
 そんな。明日香ちゃんは私の味方じゃないの?同じ女の子なら、少しくらい私の気持ちをわかってよ。どうして。
「ほらぁ、真夜先輩。明日香先輩もそう言ってるんですからぁ、さっさと脱いで下さいよぉ。」
 最後の支えを失った私は抵抗する気力もなくなり、咲のなすがままに立ち上がらされ輪の中心へと歩かされた。私、これからどうすれば良いの?

214N.I.:2009/07/21(火) 20:18:11
>>212
無理せず、自分のペースで書いていって下さい。
楽しみに待ってます。
罰ゲームはその方向で考えています。
有難う御座います。

215名無しさん:2009/07/21(火) 21:13:43
peaceful smile(Ⅲ) 〜彩音の場合〜

「おまたせ!これつかってね!」
「ありがとう。」タオルで濡れた体や髪をふく彩音。でも服が濡れてて気持ち悪い。
「お姉ちゃんハンガーあるから服ぬいでいいよ!乾かしたげる。誰もいないし私だったら恥ずかしくないでしょw」
「恥ずかしいよぉ・・」そうは言っても下着まで水が浸入してなんともいえない感覚だった。
「今お兄ちゃんのTシャツとかもってきてあげる。」
(仕方ないかぁ・・まぁこんな小さい子の前だったらいいよね・・)
そう決めて穿いていたニーハイソックスやワンピースを脱ぎ始めた。やがてレナがもどってくる。
「持って来たよ!ズボンはこれしかなかったの。」とマコトのTシャツとジーパンを渡す。
それに腕を通すがいくら男の服でも中学生のマコトのサイズは小さかった。Tシャツを着ようとするが
胸もあってかとても窮屈だ。「あはは、なんか恥ずかしいなw」そう呟きジーパンに足を通す。
足を通しウエストを腰まであげようとした時。
「あれっ・・」足までは通せたが彩音のプリ尻のせいでお尻の手前で止まってしまった。
「あっ・小さかった?ごめんね。いくら男モノでも大人の人には小さいよね。」
小さい少女が幼いながら言葉を選びフォローをいれるのを察して恥ずかしそうにうつむく。
「ハハ かっこ悪いね・・」そう呟き床のフローリングにタオルを敷き濡れたパンツのままお尻をおいて座った。
やがて落ち着いて2人は自己紹介を始めた。「私はレナです!」「レナちゃんか?私は彩音」 
「彩音って・・やっぱり!!お姉ちゃんあの水泳の彩音ちゃんでしょ?」
「し・知ってたんだ?・・ハハッ・・」うつむいて膝に顔をうずめる。
(やだなぁ・・ってことはあの一件とかもしってるのかな・・考えたくないよ・・)
彩音の脳裏にあの時の出来事がよみがえる。
<レ〜ナ〜ちゃ〜ん!!>インターホンと共に玄関から声がする。
気づいたレナはドアを開け叫ぶ。「どおぞ!!はいっていいよ!!」
その声と共に階段を上がる音が聞こえてくる。
「レナの学校の友達!!お姉ちゃんにも紹介するよ!!」ガチャッ
現れたのはレナよりは学年は上であろうがまだ幼い少女だった。しかし顔をよく見て彩音は絶句した。

216名無しさん:2009/07/21(火) 22:26:05
peaceful smile(Ⅳ) 〜彩音の場合〜

そこにいたのはかつて屈辱をあびせられためぐるを水泳で2年後にいとも簡単に破った少女 伊織だった。
「あれ?レナちゃん彩音ちゃんと友達なの?」伊織はもちろん彩音の存在は水泳で知っていた。
固まる彩音。それを見透かすように伊織が口を開く。
「始めまして!なんかイメージ変わったね!なんかパッとした感じ。水泳の時とは違って!プッ!」
”なんて生意気なの・・!?でも何も言えない・・仮に勝負なんか申し込まれたらそれこそ大恥よ・・”
適当に理由をつけて帰りたい。でも部屋干しした自分の服を見上げるとまだ水で滲んでいる。
”こんなカッコで帰れないし無理やり濡れた服着て帰るのも逃げたと思われる・・どうしよ・・”
まんまとレナの術中にはまり身動きがとれない彩音。それを見透かし笑う伊織。
「アハッw何も言えないんだw だってあんなノロメダリストのめぐるちゃんにも及ばないんだから
しょうがないか?w」目の前の小学生に何も言えない。彩音にあの時に似た屈辱と惨めさがよみがえり
体が震えだす。
「あれっ?おねえちゃん寒いの?お得意のお尻プルプル攻撃だwwキャハハ」
彩音の目にジワジワと涙がこみ上げてくる。
「泣いちゃだめだよwあまりいじめてもかわいそうだから私は帰るよ。」
そういって伊織は部屋を出て行った。
また部屋の中は2人きりになりレナが口を開く。
「ごめんね・・伊織ちゃん怒ったら怖いからレナなにもいえなかった。」
レナはまだ3年生、6年生の伊織を怖がるのは仕方がないことだと思った。ただそれよりも小学生ながら
自分を心配してくれるレナに恥ずかしさよりも先に涙が溢れ出した。
「泣かないで彩音ちゃん。ヨシヨシ。」膝に顔をうずめシクシクと泣き出す彩音の頭を優しくなでる。
少し落ち着きをとりもどした彩音だが次の言葉で気持ちの余裕を打ち崩された。
「同情しちゃうよ。でも仕方ないよね?ノロマに負けた彩音ちゃんはもっとノロマなんだからw」
レナの言葉に火がついた。
「なんですって!!」なでている手を振り払いレナを睨みつける。
「あれっ?伊織ちゃんがいなくなったら急に強気になっちゃった!大学生が6年生にはビビッて3年生
には強気なんだwなんかダッサ−イwそんなカッコして怒んないでよww」
ピチピチのTシャツにパンツ姿で顔を真っ赤にして怒る彩音をみて笑うレナ。
ホッとした合間のレナの言葉に天国から地獄に突き落とされたような気持ちになり怒りが込み上げてくる。
「許さない!!」レナの胸元をつかんで立ち上がり壁に思い切り突き押した。
「キャッ!痛った〜い!何すんのよノロマ女!!」壁を背に腰を抑え怒るレナ。
「なめないで!!」壁を背に身動きがとれないレナの顔を思い切り殴りに行った。
「キャァー!!」幼く高い声で叫ぶレナ、そして間もなくバキイッッ!! 部屋中に鈍い音が響き渡った。

217N.I.:2009/07/21(火) 22:46:58
真夜 プライド(11)

「やっと大人しくなりましたねぇ。早く脱いで下さいよぉ。」
 誰にも助けて貰えない。逃げることもできない。どうしようもなく、俯いたままアンスコを静かに下ろし、スコートが捲くれ上がってしまわないよう気をつけながら、しゃがんで脚から引き抜いた。それをコートに置く。アンスコを下ろし始めると同時に周囲は急に静かになり、視線だけが私を突き刺す。ゆっくりと立ち上がった私はそのままウェアに手をかけ脱ごうとした。
「うわぁ、本当に脱いでるよ。」
「信じらんなぁい。」
 くすくすと笑い合う声が耳に飛び込んでくる。その瞬間、我を取り戻した私は自分がやろうとしていたことに気付き、居た堪れなくなった。身体を震わせながら座り込んでしまう。私、何てことをしているの。もう嫌。
「真夜先輩、いい加減にしないと脱がせますよぉ?あたしは別にそれでも構いませんけどぉ、そうなったら罰ゲーム追加しますねぇ。」
 咲の言葉に追い立てられ、ウェアを掴む。指先が震え、中々脱ぐ決意が固まらない。ぬ、脱ぐしかないのよ。自分で脱がないと、もっと酷い目に遭うわ。脱がされた挙句に罰ゲームを追加されるくらいなら、自分で脱いだ方が良いじゃない。唇を噛み、目を固く閉じて俯いたまま立ち上がると、ゆっくりとウェアを脱いでいく。後輩の、そしてクラスメイト達の視線を感じ、羞恥で身体が火照る。周囲が息を飲むのを、肌で感じてしまい、身体が震えた。お願い、見ないで。決して叶わぬと知っていても、そう望まずにはいられない。ウェアを腕から引き抜き、コートに落とす。
「わぁ……綺麗……」
 感歎の声が漏れ、見られているのだということを改めて認識させられた。蔑みというよりは羨望に近い空気に変わりつつあることがせめてもの慰めだった。一度深呼吸してみて、心臓の鼓動が破裂しそうなほどに高鳴っていることに気付いた。次はスコートを脱がなくてはならない。もう一度深呼吸してからスコートのホックを外し、ファスナーを下げる。ここで手を離したら、下着姿になってしまうのね。そう思うと身体の震えが止まらなくなった。どうすれば良いの?これを離してしまったら私は。

218N.I.:2009/07/21(火) 22:49:34
>>216
めぐるを倒した伊織の登場とはこれまた想定外でした。
何やら楽しみな展開ですね。
続きも頑張って下さい。

219名無しさん:2009/07/21(火) 23:45:37
>>218
ありがとうございます。
真夜タン脱衣の始まりですね。まだ見ぬパンツやブラの色を想像しちゃいます!!

220N.I.:2009/07/22(水) 00:07:05
>>220
続きはまた後日書きますね。
期待に沿えれば良いのですが。

短期間でこんなに量を書くのは久しぶりです。
気付いたらとても長くなってしまっていますね。
簡潔に纏めた方が良ければそう言って下さい。
平日は大学なので(しかも試験が近いので)書くペースが落ちそうです。

221N.I.:2009/07/22(水) 00:08:18
間違えました。
ごめんなさい。
自分にコメントしてどうするの?
正しくは>>119様です。

222N.I.:2009/07/22(水) 20:02:08
真夜 プライド(12)

「あっ……」
 迷っている間に震える指からスコートが離れてしまい、足元に落ちてしまった。突然の出来事に頭が真っ白になり、座り込んでしまう。
「真夜先輩、ブラもパンツも真っ白なんてかわいい。」
「レース付きだなんて、まさか見せるために選んだんですかぁ?」
 一年生の囃し立てる声に、反射的に胸元と秘部を両手で隠した。酷いわ。そんな言い方しなくても良いじゃない。私は好きでこんな格好をしている訳ではないのよ。それなのに。
「真夜先輩、さっさとして下さいよぉ。こっちはずっと待たされてるんですよぉ?」
 呆れたような咲の声に一年生達が思い思いに反応し、笑い声が漏れる。
「ちょっと咲、いくら何でも可哀想だよ。もうちょっと観察してあげよ。」
「どうせ真夜先輩だし、いい気味じゃん。」
 辛くて、苦しくて、逃げ場もない。目蓋が熱くなるのを必死に堪える。ここで泣いてしまったら余計に笑いものになるだけだ。絶対に泣くわけにはいかない。と、その時、私のラケットが近くに転がっていることに気付いた。ラケットを武器にすれば、ここから逃げ出せるかも知れないわ。でも、この輪から抜け出せば野球部や男子テニス部に今の姿を晒してしまうことになるのね。せめてスコートだけでも穿いていれば。どうしてもっと早く気付けなかったのかしら。このまま脱がされるのと、男の子に今の格好を見られてしまうのはどちらの方が良いのかしら。どちらも嫌。でも、もし仮にスコートを穿こうとしたらどう?咲ちゃんが黙って許してくれるとは思えないわ。それなら、ウェアとスコートで隠しながら逃げるしかないわね。
「真夜先輩、脱げないんなら手伝いますよぉ?」
 咲の声に、私の気持ちが読まれていないことを確信する。不意を突けばきっと逃げられるわ。咲が私の方へ近付いてきた瞬間、ウェアとスコートを掴みながら横へ飛び退きラケットを拾い上げた。そしてラケットを思い切り振り回して咲を倦厭しながら下半身を隠し、コートの出入り口へ走る。悲鳴をあげながら輪が崩れ、私の思惑通り、すぐに出入り口へと辿り着くことができた。迷わず、出入り口のフェンスを押す。

223名無しさん:2009/07/22(水) 20:24:42
真夜タンやばい惚れる…純白(*´д`)ハアハア

224名無しさん:2009/07/22(水) 20:28:09
peaceful smile(Ⅴ) 〜彩音の場合〜

「いやあっっ!!!」
彩音の強烈なパンチで膝から崩れ落ちた・・・のはレナではなく彩音の方だった。
「なんちゃって♪ パンチもノロマだねぇw」
彩音のパンチを頭を下げて軽くかわしたレナ。彩音は思い切り壁を殴るかたちになってしまった。
膝をつき殴った右手をおさえて悶絶する。”痛い!立ってられない”しかしレナは待ってはくれない。
「あららwガードがら空きだよ?」
しゃがんだ顔面を向けて蹴る素振りをみせる。
「こ・これは・・」かつて彩音が病院でめぐるに顔面を蹴られノビてしまった過去を思い出させる。
”それだけはイヤッ!!”慌てて顔面を両手でふさぐ。”あれっ蹴りがこない・・・”
「また騙されたw単純過ぎだよ!」そういって両手を握り高く振り上げ、両手で顔をふさいで
うつむいたの彩音の後頭部に振り下ろす。ドンッ!鈍い音が響いた。
「うっ・・!!」脳が揺れ、前のめりにゆっくりと倒れた。
一時的に意識が飛んでしまった彩音。今の状況を把握できなくなってしまった。
ぼやける視界の中かすかに自分の腕を後ろに回しレナが何かをしてる気配を感じる。
”あれっ・・?何してるんだろ?・・目が回るよぉ・・”
そしてしばらくして意識を取り戻し我にかえる。「ハッ!」
「起きた!?ヘへへw いいタイミング♪」
「このっ!!・・・えっ」まだ頭がボーっとするなか立ち上がろうとするが両手と足が動かない。
「なんで?」うつぶせのまま力をふりしぼって自分の背中に顔を向ける。
「うそっ・・こんなことって・・」両手を腰に、また足までもチェーンでガッチリと固定されていた。
「ハハハッw頑丈でしょっ!?ドンキ○−テで398円なりぃ〜♪」
自分を守る術を全て絶たれた彩音はとてつもない恐怖感に襲われた。
そしてレナはローソクに火をつけ彩音を笑って見下す。

225名無しさん:2009/07/22(水) 20:38:25
>>220
真っ白キタ!!読んでる人の好みもあると思ったんであえてリクエストは
しなかったけど希望通りでうれしい!!
220さんも忙しそうですね。試験が近いなら無理せず頑張ってください。
僕も仕事のあとひとつふたつ書き終えるのがやっとですw 楽な時にでも
投下してくださいな!

226N.I.:2009/07/22(水) 21:37:09
真夜 プライド(13)

「そんな……」
 力一杯押してもフェンスの扉は開かなかった。どうして?いつも簡単に開くのに。こんな時に限って。まさか、嘘でしょ?よく見ると、練習中は解放されているはずの扉が、使用していない時のように南京錠が掛けられていた。
「あははっ。先輩、逃げられると思ってるんですかぁ?」
 諦めきれず扉を揺さぶる私に、背後から絶望的な笑い声が飛んで来る。振り返りながら手にしたラケットを思い切り振った。
「嫌っ……」
 恐怖の余り、ラケットを手放してしまう。思い切り振ったにも関わらず、片手で軽々と受け止め口元を歪ませる咲に絶望という単語以外、何も見出せない。
「おい、あれ真夜じゃね?」
「ほんとだ、すっげーエロい。」
 背後から男の子の声が突き刺さる。嫌。見ないで。逃げることもできず、しかも男の子に見られてしまうという最悪の結果を招いてしまったことに後悔した。まさか、こんなことになるなんて。
「ほら、真夜先輩。さっさと残りも脱いで下さいねぇ。」
「きゃっ……」
 胸に抱えたウェアとスコートを抱き締めながら小刻みに身体を震わせていた私は、髪を無造作に引っ張られ、再びコートの真ん中まで連れて行かれる。先程と違いは殆どない。ただ、絶望的な違いが存在していた。私の周りに輪ができていない。それはフェンス越しに集まってきた野球部と男子テニス部の男の子達に私の姿を晒すために違いなかった。あのままの方がまだ良かった。逃げようとなんてしなければこんなことにはならなかったのに。もう許して。髪で表情を隠すように、じっと俯く。泣かないと決めたのに、意志とは裏腹に頬を一筋、涙が伝った。
「真夜先輩、泣いてる暇があったらさっさと脱いで下さいよぉ。同じこと何回も言わせないで下さいねぇ。勿論、靴も脱ぐんですよぉ。」
 咲に急かされ、観念せざるを得ない私は静かに座ると、ウェアとスコートを置き、シューズの紐を緩めた。時間を掛け、ゆっくりと紐を解き片方ずつシューズを脱ぐ。どんなに時間を稼いでも、きっと最後には脱がなくてはならない。そうわかっていても、動きは遅くなってしまう。靴下も脱ぎ、そっとコートに置いた。

227N.I.:2009/07/22(水) 21:39:38
>>223
有難う御座います。
気に入って頂けて嬉しいです。

>>225
有難う御座います。
お互いに頑張りましょう。
彩音も凄い良い状況になってますね。
その後の展開が楽しみです。

228名無しさん:2009/07/22(水) 23:50:41
こういうシチュ全然興味なかったけどお二方の小説読んでトップシチュになりつつある。


応援してます。

229N.I.:2009/07/23(木) 00:13:12
真夜 プライド(14)

「真夜先輩、見やすいように立って脱いで下さいよぉ。」
 座ったまま、ブラのホックに震える手を伸ばした時、咲の意地悪い注文が飛んで来る。一体どこまで私を辱める気なの?嫌。でも、もしこれ以上逆らったら一体どんな目に遭わされるの?怖い。従うしか、ないのよ。立たないと。咲に対する恐怖心にじわりじわりと囚われてしまう。震えて力の入らない脚を数回叩き、ゆっくりと立ち上がった。そして、再び震える手をブラのホックに伸ばす。
「うわぁ、ほんとに脱ごうとしてる。」
「私なら脱げないなぁ、男の子の見てる前でなんて。尊敬しちゃう。」
「実は見られたくて仕方なかったんだよ。そうじゃなきゃ自分から男の子に見付かるようなことしないって。」
「きゃはは、確かに。清楚なお嬢様ですってふりしてすっごい変態だったんだね。」
 違うわ。お願い。そんなこと言わないで。一年生がはしゃぎ合う声に自分がどんなに惨めな姿を晒しているのかを嫌というほど思い知らされた。それでも、どうすることもできない。結局男の子の視線を集めた上で脱がざるを得ない状況を作ってしまった私は反論すらできなかった。ブラに手を掛けたまま、中々ホックを外せない。
「先輩、あと十秒以内にブラジャー外さなかったらぁ罰ゲーム追加しますねぇ。じゅーぅ、きゅーぅ、はーちぃ……」
 突然、咲がカウントを始め、焦りが生じる。慌てて震える指でホックを外し、肩のワイヤーを掴んだ。そこでまた躊躇ってしまう。
「さーん、にーぃ……」
 迷っている暇はない。目を固く閉じて覚悟を決めると、ブラを腕から引き抜いた。コートに落とし、急いで胸を隠す。もう、引き返すことはできないのね。試合を受けた時点で、いや、最初に咲と試合をした時点で、こうなることは決まってしまっていたのだ。そのことに、今更気付く。
「先輩、次はパンツですよぉ。準備は良いですかぁ?じゅーぅ、きゅーぅ……」
 片腕で胸を押さえたまま、片方の手をパンティにかけた。周囲の視線が熱を帯びてくるのがわかる。カウントダウンが開始され、完全に退路を断たれてしまった。

230N.I.:2009/07/23(木) 00:20:01
>>228
有難う御座います。
今後も頑張っていきますね。

231名無しさん:2009/07/23(木) 20:17:27
peaceful smile(Ⅵ) 〜彩音の場合〜

”まさか!?まさか!!!??やめてぇ・・”すぐに状況を察した彩音は叫ぶように訴えた。
「イヤァァァ!!!やめて!!やめて!!それだけは!!ううううぅぅぅ・・・」
「泣くのはまだ早いよw 一回やってみたかったんだよなぁww」
そして倒れた彩音の真上に立ったレナはゆっくりとローソクを傾けた。ポタッとロウが彩音の背中に
落ちた。
「熱いっ!!」ビクッと体が反応する。
「次はどこにしよっかなぁ?やっぱり彩音ちゃんはお尻だよねw」
「ヤダ!ヤダよぉ!!やめて・・」
「なんかパンツが邪魔だな・・脱がすのも華がないし・・そうだ!!」
レナは彩音のパンツを尻の割れ目に食い込ませた。まさにTバックのような状態だ。
「キャハハハww彩音ちゃんったら大胆♪ww」
そしてお尻にロウソクを傾ける。ボタボタッ さっきよりも大量のロウが落ちる。
「ぎゃあああっ!!!」熱さで気がくるったように縛られたまま左右上下にジタバタとばたつく。
「キャハハハ!エビみたぁ〜いww」
体があつくなり胸が締め付けられるように苦しい。
”はぁ・・はぁ・・もうだめ・・息が・・くるし・・う・うそぉ・・”
彩音にあの時と同じ過呼吸が襲ってきた。それを前にしてもレナは手をやすめない。小刻みに息を切らす
彩音に容赦なくロウをたらす。
「ハッ!ハッ!アツッ!!ああっ!!ハァ!ゲホッ!いやぁ!!」
呼吸を整えたいがそれをあざ笑うようにロウをたらし続ける。まさに生き地獄だった。
”なんでいつもこうなの・・屈辱ばっかり・・私が何したっていうのよ・・・”
薄れゆく意識の中、彩音はそう心でつぶやいた。
「あれっ?動かなくなっちゃった!お兄ちゃぁん!!終わったよw」
「終わったか!!へへwやっぱ噂の生尻はたまんねぇな!」
パンツが食い込んだ小さくも丸みを帯びた彩音のお尻を触るマコト。汗でしっとりと濡れていた。
「お兄ちゃんだけズルイ!レナにもやらせて!!」マコトに変わってレナは小さい手でお尻を叩く。
叩くとお尻は波打つようにプルンと揺れる。「ハハハ!!たのし〜wプリンみたいw」
「明後日はクラスメイトののぞみをつれてくるから頼むぞ!じゃああとはかたしとけよ!」「はぁい!!」
カメラからディスクを取り出し自分の部屋に戻った。
「さぁてと!かたずけ・・そうだ!!いいこと考えた!!フフッw」

232名無しさん:2009/07/23(木) 20:32:05
>>228
気に入ってもらえてうれしいです!これからも御贔屓に!!
>>229
1年生の憧れだった真夜タンがいまや変態扱い・・どんどんおちていく
真夜タンにボッキがとまらん!!

233N.I.:2009/07/23(木) 20:39:20
真夜 プライド(15)

「ろーくぅ、ごーぉ……」
 手を掛けたまま、動けない。頭では急がないととわかっていても、心では脱ぐことを拒んでしまっていた。
「にーぃ、いーち……」
 きゅっと唇を噛む。静かに下ろし始めた瞬間、周りが生唾を飲み込む気配が伝わってくる。痛いほどの自然が肌を突き刺す。
「ぜーろぉ。はい、罰ゲーム追加ですねぇ。じゅーぅ、きゅーぅ……」
 楽しそうに罰ゲームの追加を宣言し、更にカウントを始める咲。片手では思うように下ろすことができず、焦りが生じてきた。
「よーん、さーん……」
 このままではまた罰ゲームを追加されてしまうわ。ここは我慢するのよ。目を固く閉ざし俯いたまま、意を決して胸から腕を外し震えが止まらない両手をパンティにかける。
「いーち、ぜーろぉ。はい、またまた罰ゲーム追加でぇす。」
 両手を掛けても躊躇いは消えず、のろのろとした動作になってしまった。ゆっくりと膝付近まで下ろすと、片脚ずつ持ち上げ、パンティから引き抜く。羞恥心が罰ゲームを二つも追加してしまい、絶望のままパンティをコートに落とした。もう限界だった。全身の力が一気に抜け、そのままコートに座り込んでしまう。胸と秘部を庇うように両腕で隠し、込み上げてくる何かを必死に抑えつけた。
「さて、罰ゲームの前にぃ、逃げようとした悪い子にはぁお仕置きしなくちゃねぇ。真夜先輩、四つん這いになって下さいねぇ。」
「い、嫌……」
 これ以上、一体何をしようというのよ。お願い、本当にお願い。もう許して。俯いたままの私の視界に、咲の足が見える。手には私のラケットが提げられていた。それがふと視界から消え、咲の影が動く。咲がラケットを振り上げたのだ。思わず身体を縮み上がらせ、衝撃に耐えようと歯を食い縛り、目をぎゅっと閉じる。
「先輩、四つん這いになって下さいよぉ。」
 衝撃の変わりに咲の声が降ってきた。明らかな脅迫。言う通りにしないと殴られるという恐怖に、私は咄嗟に動き出してしまっていた。
「ああっ……」

234名無しさん:2009/07/23(木) 20:43:03
>>232
終わりそうで終わらない地獄って感じで良いですね。
続きが気になります。

235名無しさん:2009/07/23(木) 21:57:07
peaceful smile(Ⅶ) 〜彩音の場合〜

「うっ・・ううっ・・・ハッ!!」
「目がさめた?お姉ちゃん寝すぎだよw 」
目が覚めるとそこにはレナと帰ったはずの伊織がいた。
「うわぁ・・みっともなぁ〜いw 元水泳チャンピオンの面影なしだね!!後輩として情けないわw」
伊織がチクリと言葉をかけるが返す余裕もなく呟く。
「もう満足でしょ・・早くチェーンはずして・・。」
「わかった!開放してあげる!!それつけてたら卑怯な手つかったとおもわれるし!!普通でいいよね伊織ちゃん?」
「そうだね!自然なのが一番説得力があるんじゃない?でもパンツはTバックのままで!!キャハハw」
意味不明な会話のやりとりをしながら彩音の体に跨りチェーンをはずす。
「まだ動いちゃだめだよ!動いたらまたイジメちゃうからw」
その言葉に恐怖がはしり手足のチェーンをはずした後もそのまま倒れたままジッと待つ。そしてお尻に固まったロウソクの
ロウをモクモクとはがしていく。はがれた跡は真っ赤に変色しブツブツと小さく腫れあがっていた。
「よし終わった!」レナはそう言い彩音の頭正面に立ち頭を足でゆっくり踏みつける。
「な・何するの?何もしないって・・」
「何もしないよ!ただ最後に記念撮影♪」
「や・・やめてよ!!みっともない!!」倒れたまま訴える彩音。
「このまま頭つぶしちゃってもいいんだよw 」踏みつけた頭に力を入れグリグリと踏みにじる。
「痛い・・やめて・・」
「別に誰にも見せないから!ネッ♪ じゃあ伊織ちゃん!準備OK!!」デジカメを構え2人に位置をあわす。
「ハハッ!いいアングル!!じゃあレナちゃんポーズとって!!」
頭を踏みつけニッコリ笑ったレナはピースサインでカメラをみる。彩音はカメラを見ることができず顔を反対側にそらす。
「もぅ彩音ちゃんこっち向いてよ!」しかたなく顔を向けるがカメラを見ることができず苦痛の表情でギュッと下唇を噛む。
「いいじゃん!!その方が屈辱的って感じ!彩音ちゃんわかってるじゃん!ww」再びカメラを構える伊織。
「じゃあいくよ〜!ハイ!!」カシャッ
乾いた音が響きフラッシュの光が部屋を包む。
「ハイ終わり!!じゃあ彩音ちゃん帰っていいよ!」
干していた着替えを彩音に投げて遊びに飽きたように言う。心を折られて何も言えない彩音はモクモクと着替えだした。
「ほんとにいいの?・・」
「だからいいって言ってるじゃん!もしかして気持ちよくなっちゃった!?彩音ちゃんMなの?www」
「違うよ・・じゃあ・帰るね・・」2人の爆笑の中ゆっくりと部屋をでた。
玄関を出るとすっかり日はおち真っ暗だった。
乾いた服でまた雨の中を歩く。乾いた服は1分もしないうちにビショビショに濡れてしまった。雨にうたれ火傷した背中や
お尻がピリピリとうずく中キュッと体に力をいれる。俯きながらゆっくり歩いていく彩音の背中はとても小さくみえた。

次で最終話になります。

236名無しさん:2009/07/23(木) 22:35:20
倒れた後お尻で遊ばれるのはもはや彩音タンの宿命なんですね(*´д`)ハアハア
彩音タンかわいいよ彩音タン

237名無しさん:2009/07/23(木) 22:47:51
>>236
そうなんですw 前はそうでもなかったんだけど彩音物語を書き出して
から重度の尻フェチになっちゃいましたw

238N.I.:2009/07/23(木) 23:46:45
真夜 プライド(16)

 言われた通りに四つん這いになると、お尻に激痛が疾った。ラケットで思い切り叩かれたのだ。そのまま、二度、三度と叩かれる。
「やっ……くっ……やめっ……」
「あははっ。お仕置きなんですからぁ、我慢して下さいねぇ。」
 そう言いながら、咲は躊躇うこともなく更にラケットを振り下ろしてきた。周囲から失笑が漏れる。余りの恥ずかしさに逃げたくなり、それを上回る恐怖がそれを押し殺す。生きた心地がしない。苦痛と羞恥と悔しさに涙が零れて止まらない。
「真夜先輩、そんなに泣かないで下さいよぉ。あたしが悪者みたいじゃないですかぁ。途中で逃げようとした先輩へのお仕置きなんですよぉ?反省してますかぁ?」
 喋りながらも手は決して休めず、澱みすら感じさせないほどに一定のリズムで私のお尻を叩く咲。痛み、熱を帯びてしまっている。一刻も早く逃れたい私は必死に首を縦に振った。
「ふふっ。しょうがないなぁ。反省したならぁ、許してあげますよぉ。」
 そう言いながら、今まで以上に強烈な一撃を私のお尻に振り下ろし、漸く解放してくれた。その場に泣き崩れる私に容赦のない咲の声が飛ぶ。
「先輩、次は罰ゲームですよぉ?さっさと立って下さいねぇ。それとも、お仕置きが足りませんかぁ?」
 まだ、続くの?お願い、もう許して。私にこんなことをして、一体何が楽しいというのよ。消えてしまいたい。立ち上がるだけの力も残っていなかった。それでも、立たなければ何をされるのかと思うと、恐怖に押し潰されそうになる。最後の気力を振り絞り、ふらつく身体に鞭を打つようにしてゆっくりと立ち上がった。
「それにしてもぉ、真夜先輩ってぇ凄く白いですよねぇ。淫らしい。」
「ほんと、すっごくエッチな身体ですよ。」
「変態だと肌も白くなるんですか?」
 違うわ。止めて。私は変態なんかじゃないわ。一年生に肌の色を指摘され、意地悪い批判を浴びせられ、身体が震え出す。変えられない肌の色を非難してくるなんて。肌の白さに自信を持っていただけに、辛かった。
「真夜先輩、いくら嬉しいからって震えないで下さい。」
「本当ですよぉ。そんなに震えなくてねだらなくてもぉ、罰ゲームはちゃんと受けてもらいますからぁ。」

239N.I.:2009/07/23(木) 23:48:56
>>235
写真に残されるのはこの上ない屈辱ですよね。
弱々しい彩音が可愛いです。

240N.I.:2009/07/24(金) 00:06:23
連投ごめんなさい。
普通にミスしていました。

×「本当ですよぉ。そんなに震えなくてねだらなくてもぉ、罰ゲームはちゃんと受けてもらいますからぁ。」
○「本当ですよぉ。そんなに震えてねだらなくてもぉ、罰ゲームはちゃんと受けてもらいますからぁ。」

241名無しさん:2009/07/24(金) 19:29:47
peaceful smile(完結) 〜彩音の場合〜

次の朝、目を覚ました彩音だが腰を起こすと頭痛と気だるさを感じる。
「ヤダ・・風邪ひいちゃったかな・・」
昨日雨に打たれ帰路に着いた彩音は軽い風邪を拗らせてしまった。昨日の出来事が頭をよぎる。
”はぁ・・切り替えないと・・そう決めたばっかりじゃない! でも今日は寝てたいな・・。
学校を1日休む事を決めてまたゆっくりと眠りに着いた。
何も変わることなく1日が始まる。
しかしこの日は彩音の沈む心とは反対に異様に盛り上がる大学の朝の風景。
「おはよ!!・・ってどうしたんだ!!みんな集まってなにしてんの!」
校舎内の掲示板の前には異様な人だかりができている。
「おお!!おはよう!!ちょっと見ろよ!!朝からびっくりだぜww」
男子学生は友達からそう言われ掲示板を見る。
「うへへ・・マジかよ・・」
掲示板には昨日の伊織が撮った写真が大量に貼り付けられ掲示板を埋め尽くしていた。レナは目元にモザイクがか
かっているが彩音の苦痛にゆがむ顔はばっちりと激写されていた。
そしてその上には<小学生と喧嘩したけど負けちゃった・・彩音です。>と大きな張り紙が張られていた。
「みっともな〜い・・クスクスw」「Tバックかよ!・・でも・・・汚ねえww」
その写真に興奮する人や合成写真だろうと気にせずスルーしていく人たちもいたがそれはほんの一部の人間だった。
人だかりからはクスクスと薄ら笑いが広がる。そしてもちろん彩音が思いをよせるタケルもその光景を見ていた。
「おいタケル!こいつ教育学部のやつだよな?お前気になるって言ってなかったっけ?」
「・・そうだけどちょっとこれは引くわ・・いいケツしてると思ったけどブツブツだらけじゃん。・・ないなw」
「ほんとだな・・男の夢をこわすなってのw」
お尻の火傷を吹き出物と勘違いし苦笑いするタケルや生徒たち。
その様子をこっそり覗くレナと伊織。
「ハハwレナちゃん大成功だね!」
「そうだね!!まだお兄ちゃんに頼まれてる人いっぱいいるからレナはモザイクでww」
「確かにw 変に有名なっても困るしねw ”マドンナキラーれな”みたいな?ww」
「それうけるww 満足満足!!じゃぁ学校行こっか!」  「うん!!」
そういってランドセル姿で大学をあとにする2人だった。
一日休養をとった彩音はなんとか体調ももどり自分の部屋で次の日のシタクをする。
”もう忘れなきゃ!私には楽しいキャンパスライフがあるんだから!!”
完全には心は癒えないものの少しずつ気持ちに余裕も持ち始めた。そして次の日がくる。
玄関で靴を履く彩音だがその表情は明るい。
”気持ちを前向きにするだけでこんなに楽なんだ!!そうよ!前向きにいかなきゃ!タケルくんに会いたい♪”
靴を履いてスッと立ち上がり玄関を開けると明るい日の光が入ってきた。
「わぁいい天気!イイ感じ!!さて行こっかな!!」
軽い足どりで学校へ向かう彩音の背中はあの夜の帰り道とはちがいとても晴ればれとしていた。

<終わり>

242名無しさん:2009/07/24(金) 19:41:33
なんとかこれで完結です。読んでくださった方ありがとうございます!
>>239
精魂尽きて幼女相手に言葉すら反抗できないっていうのが表現したかったので
うまく伝わってよかったです。引き続き楽しみにしてます。

243名無しさん:2009/07/24(金) 20:56:18
GJです!散々やられて気絶した後お尻で遊ばれてるシーンで10回は抜けたww彩音タンはいやらしい娘じゃのう(*´д`)ハアハア

244名無しさん:2009/07/24(金) 21:06:16
>>243
ありがとうございます!最後のお尻で遊ぶシーンは自分で書いておきながら
興奮して自分で抜きましたw

245N.I.:2009/07/25(土) 00:07:25
真夜 プライド(17)

 いくら何でも酷過ぎる。何もかもを歪めて解釈され、悔しさが一気に溢れそうになった。それでも、大人しく罰ゲームを受けるしかない自分自身が惨めで情けない。二年生も三年生も私と一年生達のやりとりを楽しそうに笑って見ているだけだった。明日香でさえも、止めてくれそうな気配すらない。みんなに裏切られたような気がして、悲しくなる。負けた私が悪いのよ。みんなは私と咲ちゃんの間にある勝負を見守っているだけなのだから。それなのに、裏切られたなんて思うこと自体が間違っているのよ。
「じゃぁ、先輩の可愛い声で泣き叫んで下さいねぇ。」
 いつの間にか私を取り囲むように一年生達が立っている。しかも手にはラケットを持って。そして、ボールの入った籠が一年生達の脇に置かれていた。
「い、嫌……そんな……や、止めて……」
 一年生達がボールを手に、ラケットを構える姿に、身体の震えが激しくなる。まさか、あのボールを全て私に?そんなはずないわ。何かの間違いよ。
「あははっ。別に虐めてる訳じゃないんですよぉ?止めてって罰ゲームなんですからぁ。真夜先輩ってドMっぽいからぁ、きっと大丈夫ですよぉ。」
「違うわ、私は……きゃあっ……」
 反論の間も与えず、咲が私に向かってスマッシュを打ち込んでくる。それを合図にするように、一年生達が一斉にスマッシュを放ち始めた。必死に顔と頭部を守ろうと両腕で庇う。
「うっ……くっ……嫌っ……ああっ……」
 脚やお腹、背中、全身を激痛が疾り抜け想像を絶する苦しさに思わず声を上げてしまう。お腹を庇いたくなるのを必死に堪え、隠れることもできずに身体をボールの嵐に晒し続けるしかなかった。
「ふふっ。そんなに嬉しそうな声出さないで下さいよぉ。淫らしいなぁ。」
「真夜先輩、気持ち良いですか?我慢しなくて良いんですよ?」
「やんっ……止めっ……きゃんっ……」
 痛みに耐えようとすればするほど身体が強張り、余計な力を使ってしまう。痛みと体力の限界を迎え、膝が折れた。そのまま崩れ落ちるように倒れ、顔を庇っていた腕を外してしまった。その瞬間を狙い済ましたかのような一撃が咲から放たれる。
「ひっ……」

246N.I.:2009/07/25(土) 00:08:44
>>241
学校に着いてからの彩音の顔が目に浮かぶようです。
とても良かったです。
お疲れ様でした。

247名無しさん:2009/07/25(土) 17:37:07
>>246
ありがとうございます!僕もこんなに立て続けに書いたの初めてだったけど
なかなか楽しめました。これからはまたインスピレーションが沸くまで見る側
で楽しませてもらいます。頭を両腕で庇う真夜タンいいですね!!

248N.I.:2009/07/25(土) 22:52:14
真夜 プライド(18)

 迫り来るボールに目を固く閉ざし歯を食い縛ると同時に下唇にボールが直撃した。歯を食い縛るより先にボールがぶつかり、下唇を思い切り噛んでしまった。口内に鉄の独特な味が広がる。反射的に顔を押さえながら反対側に身体を回転させる。
「あぁんっ……」
 回転させる際に広がった脚の隙間を縫って、秘部にボールが突き刺さった。激痛の余り手を伸ばしそうになる。それをなんとか押さえ込み、脚を必死に閉じ合わせ痛みを堪えた。
「真夜先輩、そんなに脚摺り合わせながら喘がないで下さいよぉ。」
「ほんと、そんなに悶えちゃって恥ずかしくないんですか?」
「いくらドMだからって酷過ぎでしょ。同じ女として軽蔑します。」
 言いたい放題に言われても、反論する余裕もない。一刻も早く終わって欲しいと思いながら痛みに耐えることしかできない。何かを喋ろうとしても、それが全て悲鳴に書き換えられてしまう。と、そこで急にスマッシュが止んだ。やっと、終わってくれたのね。
「さて、そろそろ真夜先輩のために真夜先輩が喜びそうなことをしてあげますねぇ。」
 咲の言葉に一年生四人が一斉に私の方へ向かってくる。まさか、まだ何かあるの?嘘でしょ。お願い、もう止めて。四人のうち二人は私の両腕をコートに押し付けるようにして押さえ込み、残りの二人は私の脚を開いた。そして私の腰が浮くくらいの位置に合わせる。
「真夜先輩のためにやるんですからぁ、喜んで下さいねぇ。」
 そう言いながらラケットを構える咲に、戦慄が疾った。体力も限界を迎えている上に四人掛かりで押さえられてしまっている。どれほど必死に暴れようとも、逃げられる気配がない。咲がラケットを振り被り、スマッシュを放つ。
「っ……」
 咲の打ち込んできたボールは私の股間を抉り、周囲に笑いの輪を振りまいた。次々と打ち込まれてくる激痛に頭が真っ白になる。
「くすっ。そんなに腰を振って喜ばないで下さいよぉ。見てるこっちが恥ずかしいじゃないですかぁ。」
 咲の笑い声を遠くに聞きながら、意識が次第に遠退いていく。

249名無しさん:2009/07/25(土) 23:25:10
>>248
秘部直撃で悶える真夜タンはいつ見てもいいもんですな!反論する余裕も
なくうなだれる女は魅力的ですよね!
僕はのぞみ彩音と立て続けに学生少女だったんで次は高飛車で艶やかな
感じの女王キャラを考えてます。今日明日休みなんでゆっくり妄想しな
がら書いていこうと思うんでまたできた時には読んでやってください!

250N.I.:2009/07/25(土) 23:36:42
>>249
女王様キャラですか。
楽しみにしてますね。
真夜の方はもう少しだけ話は続きます。
長引かせることもできるので状況によっては続けますが。

251N.I.:2009/07/26(日) 00:39:20
真夜 七海(1)

 いつの間にか眠ってしまっていたらしい。気が付くとコートには誰一人としていなくなっていた。身体を起こそうと動いた瞬間、全身に痛みを感じた。それと同時に自分が何も着ていないことに気付き、状況を思い出す。私は咲との勝負に敗れ、罰ゲームと称して嬲り者にされていたのだ。慌てて周囲を見回したものの、私の服はどこにも見当たらない。コートには私のラケットが転がっているだけだった。絶望のまま、それでも諦めきれずにコート中を視線で探す。と、ベンチの上に私のタオルが残っているのが見えた。痛む身体を無理矢理動かし、ベンチへ急ぐ。何もないより、良いわよね?タオルを下半身に巻きつけ、左側の腰の部分でタオルの両端を合わせるようにして右手でそっと押さえた。左腕で胸元を隠しながらコートに落ちているラケットの元に向かう。
 どうして、こんなことになってしまったのだろう。私が何か悪いことをしたのだろうか。私の犯した罪に対する、正等な罰なのだろうか。どんなに考えても、私の何が悪かったのかわからない。ラケットを左手で拾い上げ、ラケットを手にしたままで再び胸を隠す。唯一わかっていることは、このまま部室に戻らなければならないということだった。誰にも見付かりませんように。心の中でそう念じながら、コートの出口へと急いだ。幸い、鍵は掛けられていなかった。
 部室は校舎の二階にある。それだけに、慎重にしなければならなかった。耳を澄ませ、足音がないことを確認してからそっと覗き込み様子を伺う。入ってはいけない場所へ侵入するかのような緊張感に心臓が高鳴る。誰もいない。足音を忍ばせて校舎に入る。廊下を歩き始めた直後、職員室の扉が音を立てた。心臓が爆発しそうなほど跳ね上がり、慌てて走り出す。思うように身体が動かない。疲労と痛み、そして焦りが入り乱れ、意志に脚がついて来ず、足を縺れさせ前のめりに転んでしまった。ラケットが音を立てて廊下を転がり、タオルは外れてしまった。職員室の扉がゆっくりと開く。もうすぐ階段なのに。階段に辿り着ければ、いくらでも隠れようがある。一階の階段の下は物置になっており、滅多に人も来ない。そこなら物も多いため、万が一、人が来ても十分隠れることができる。
「きゃっ……」
 突然階段から姿を現した人影に腕を強く引かれた。その勢いに任せて立ち上がると、引かれるままに階段の方へと向かう。私より背の高い、女の子だった。階段下の物置に連れて行かれ、振り返る女の子。桜川七海、女番長として校内一恐れられている少女。
「真夜、その格好は何だ?」

252名無しさん:2009/07/26(日) 00:59:47
携帯電話用無料ゲーム『まちつく!』は自分だけの街である「まち」を育成していくゲームで、位置情報を利用した「位置ゲー」の要素を持つ点が特徴だ。

まちは、掲示板への書き込みやアクセス数にしたがって発展していく。
ゲーム内通貨である「銭」を住民からの寄付などで貯めることで、アイテムを購入したり、設置したりできる。

また地域連動もしており、位置情報を送信すると入店できる「おみやげ屋」で、全国各地の名産品やシンボルを購入できる。

http://mt9.jp/top/what?t=d%2FGAVmxeudEfY7vBQxItRrU51ZA%3D&guid=ON

253名無しさん:2009/07/26(日) 01:27:14
>>251
いよいよイジメ物語のはじまりですね!どんなふうになっていくかウキウキ
です!

254名無しさん:2009/07/26(日) 15:33:20
麗子(Ⅰ)

都内某トレーニングジム
ジム内はさまざまな野望を持ち練習に励む選手や練習生で活気に満ち溢れている。
その中の一人、百瀬麗子(24)は総合格闘ファイター5年目の中堅ヒールファイターだ。
「おい!!百瀬!ちょっとこい!」
ジムの会長が麗子を呼ぶ。
「今度試合で無差別級の企画があるだろう?やらないか?」
「ホントですか!?やります!!」
会長の言葉に即答してすさまじい喜びをみせる麗子。それにはワケがあった。
19歳でデビューし、若さと勢いで次々と強豪相手に打ち勝ち時代を築いてきた麗子だがこ
こ最近は調子が上がらずスランプに落ち込んでいた。しかし結果をのこさなければ当たり前のよ
うに淘汰されていくこの世界でなんとしても生き残る術を探していたのだ。
麗子は気持ちを高めていた。
”絶対勝つわ!また私の強さを世に知らしめるのよ!”
「それで今度の相手なんだけどな、こいつだ。」
相手選手のプロフィールをコピーした紙を渡す。
「な・なんですかこれ!?っていうかこんな子いました?現役中学生ってw」
「1ヶ月前まではそこのジムのフィットネスボクシングをしてた子で今回特例でデビューするそうだ。」
プロフィールをみた麗子は首を傾げ力が抜けたように鼻で笑う。"フィットネスって・・”
”身長150cm体重38kg 総合格闘技歴なし 趣味ボクササイズ・・ふざけてんの・・?”
しかしどんな相手でも試合がしたい麗子はなにも語らず「わかりました。」と会長に告げた。
「まぁ絶対に油断だけはするなよ!」
「わかってますよw」
”久々の勝利がこんな小娘相手になるなんて物足りないけど・・まぁいいわ!ww”
そして時は経ち、試合前日の記者会見がおこなわれた。

255名無しさん:2009/07/26(日) 15:48:41
麗子(Ⅱ)

「それでは初めてとなる無差別級スーパーファイト1回戦 百瀬麗子 VS 芦田ゆりあ の会見を始
めます!両者入場お願いします!!」
司会者の声で2人が登場する。出てきた足で中央でお互いファイティングポーズをとりお互いの顔を合わし
自分の用意された席に座る。
”なによw実物はもっとチビね!本当にやれるのかしら?”
お互いの自己紹介が終わり記者の質問にはいる。
「じゃあ最初に百瀬選手。久しぶりの登場となりますが今回はどんな戦いを?」
「戦いになるのかしら?こんな可愛らしい小娘ちゃんw まぁ10秒もあれば終わるんじゃないの?」
「そうですか。久しぶりの白星を飾れるよう頑張ってください。」
突き刺すようにヒール全開の麗子の毒舌だが、ここ最近結果を残してないため、いつものことと言わんばか
りにスッと流される。皆の注目はそんな麗子ではなく初出場のゆりあだった。
「では芦田選手!初めてのDEEPSのリングですがどうですか?」
「はい!緊張するけど一生懸命頑張ります!!うふっ♪」
一昔のアイドル張りのベタな言葉と振る舞いで会場を笑わせる。
そんなゆりあに記者たちはデレデレとした様子で次々と質問する。
”チッ!いちいち癪に障る子ね!!っていうか私を差し置いてなんであの子ばっかり質問されるのよ!!”
その質問を腕を組みいけすかない様子で見ている麗子だったが、
「初めての相手はキャリアはもちろん階級も上の選手との戦いですがやっぱり怖いですか?」
「怖さはないです!キャリアって言っても百瀬選手も全盛期の勢いはないみたいですしw 女王キャラで
やってるみたいだけど弱い女王様ってなんか風格なしって感じじゃないですかぁ?」
盛り上がる会場内。”なんですって!!”さすがに黙っていられずマイクで割ってはいる。
「ちょっと・・wwあまり大人をからかうもんじゃないわよ。そんな体で何ができるの?w」
怒りを抑え冷静に笑って振舞うものの怒っている表情は誰が見てもわかった。
「大人とか子供とか関係なくないですかぁ?新しい世代を作っていくのは若者ですしもちろん長年やって
結果を残しているレジェンドファイターの方達は尊敬しますけど百瀬先輩は・・ハハッw 言わせないでくださいよw」
「なんですって!」怒った麗子は席を立ちゆりあの顔をギッと睨みつける。
「そんな怒らない怒らないw世代交代は否めないですし、腹が立つならリングで私を倒せばいいじゃないですかw」
「グッ・・・」生意気だがゆりあのファイターらしい一言に完全に黙り込んでしまう。
記者たちも驚いていた。”あの麗子が舌戦で押されている・・いままでみたことないぜ・・”
試合にも心理的に影響してくる会見での舌戦は大事なファーストコンタクトだがそれは麗子も周りの記者の
人間も気にすることではなかった。麗子の圧倒的有利は動かないと考えていたのだ。
”ふぅ・・落ち着け!落ち着くのよ!たかが口げんかじゃない?本当の怖さをおしえてあげる!フフッw ”
開き直り落ち着きを取り戻した麗子は微笑んで口を開いた。
「そうね。リングで全てわかるんじゃない?明日は逃げずに来ることねw」
そう言い残し会見場を後にした麗子。
ゆりあだけ残されそのまま会見は自然に終了された。
そして1日が終わり大会は開催された。

256N.I.:2009/07/26(日) 19:26:22
真夜 七海(2)

 七海の声が、冷たく響く。どう答えて良いのかわからず、俯いて七海の脚へ視線を落とした。そんな私の顎を七海の手が強引に持ち上げる。その拍子に七海と視線が合ってしまい、慌てて目を反らした。何か言いたそうに七海の口が動きかける。しかし、言葉が発せられる前に口の動きが止まった。近付いてくる足音。七海は私を積まれたダンボールの影に押しやり、階段の下から出て行く。
「真夜、そこから動くなよ。」
 私にだけ聞こえるような、小さく、確固たる七海の言葉が耳に飛び込んできた。七海ともう一人の誰かの足音が廊下辺りで止まる。二人の正確な位置が掴めない以上、ここから動くことはできない。タオルは廊下に落としてきてしまっており、身体を隠すものが何一つないのだ。
「おい、それはわたしのだ。返してもらおうか。」
「桜川か。お前はテニス部じゃないだろ。本当にお前のなのか?」
 会話から察するに、どうやら男性が私のラケットを拾ったらしい。七海がそれを奪い返そうとしているようだ。声から男性は保健・体育の先生だとわかる。
「わたしのだよ。部活なんて関係ないから。」
「テニス部から取ってきたんじゃないだろうな。お前のだという証拠がないならこれは預かっておく。」
 先生の口調からは七海の態度を普段から快く思っていないということがありありと窺えた。再び歩き出す足音。それを再び止めたのは七海の痛烈な一言だった。
「女子の汗を吸ったタオルを持ち帰る変態教師。」
「なんだと?」
 女子の汗を吸ったタオル、それは紛れもなく私のタオルのことを指している。つまり、私のタオルは今、先生の手に。急に今まで感じていた以上の恥ずかしさが込み上げてきた。
「そのタオル、どう見ても女物だろう?それを証拠がないなんて理由にならない理由で持ち帰ろうというんだからただの変態教師だな。明日が楽しみだよ。ふふ。」
「くっ……わかった。持っていけ。」
 不敵に笑い、先生を脅迫する七海。それが余りにも的確過ぎて効果が高い。口を開かず黙って座っていれば、その美しさに誰もが目を奪われるに違いないだけに、相手からしてみれば一層質が悪い。足音が一つ遠ざかってから、もう一つの足音が近付き、ラケットとタオルを手にした七海が戻ってきた。

257N.I.:2009/07/26(日) 19:33:19
>>255
両方とも良いキャラしてますね。
続きが凄く楽しみです。

258名無しさん:2009/07/26(日) 20:44:03
麗子(Ⅲ)

試合真っ只中のアリーナは熱気でムンムンとしていた。
いつもにましてKO決着の試合が続き観客のボルテージも最高潮に達していた。
そしていよいよ麗子たちの試合。
負けが続いている麗子だが初の試みである無差別級スーパーファイト、そして異色の相手との対決ということもあり
観客は大きい声援で沸いていた。アリーナの照明がフッと消え、リングだけにブルーのライトがあたる。
「それでは!DEEPS初となる無差別級スーパーマッチを行います!青ゲートより百瀬麗子選手!入場です!」
音楽がなり青ゲートに艶やかなワインレッドのライトがあたる。トレードアイテムのムチを持って登場した。
麗子の入場曲はJim○ Hendrix ”Purple Haze”幽玄でノイジーなギターリフが響いて静かな中にも、これからの
恐怖を予感させるような雰囲気をかもちだしていた。観客もその雰囲気にのまれ期待の声援をおくる。
ゆっくりと歩きムチを投げ捨てリングインしてゆりあを待つ。
「赤ゲートより!芦田ゆりあ選手!入場です!」
麗子とは一転してカラフルなライトがあたりコミカルなイントロが流れ出す。ゆりあの入場曲は大○愛の”さくらんぼ”
軽くステップを踏み観客に愛想を振りまきながらゆっくりと進む。
「うわっ!音楽古っ!!w 面白いねあの子!!」「いいキャラしてるぜ!!wがんばれよぉ〜!!」
笑いが交じりの声援の中リングに着き、手を使いピョンとロープを飛び越えゆりあもようやくリングイン。
そしてついに対決の時。お互いがリングインしてリング中央に歩み寄る。
「よく逃げずにきたわね。もう引き返せないけど大丈夫?口は達者だけどそれだけで生き残れるほど甘くはないわよw」
「ハハハw よく喋りますね!今更動揺させようとしても無駄ですよん♪」
「ムッ・・覚悟しなさい!この小娘!」
コーナーに戻り着ていた豹柄のガウンを脱ぐ。麗子は女王ムード満開の真っ黒のレオタードに対し青のスパ
ッツに同じく青のタンクトップのゆりあ。ルックスボディー対決では麗子が勝利していた。”フフッw 主役は私よ!”
「ただいまより本日第6試合!DEEPS無差別級スーパーファイトを始めます5分3Rを行います!!!!青コーナー
163cm 53kg 百瀬〜レ〜イ〜コ〜!!」
茶色がかった巻き髪ををフッとかきあげ両手を挙げ観客を煽る。
「赤コーナー 150cm 38kg 芦田 ゆ〜り〜あ〜!!」
オープンフィンガーグローブの感覚を確かめパンパンと拳をあわせ片手をあげ笑いながらグルンと回る。
そして両者がまたリング中央に顔を合わす。バカにしたような笑みで見下す麗子に対し負けじと笑いながら腰に手を置
いてニコッと笑いながら麗子を見上げるゆりあ。もはやレフェリーのルール説明など二人には聞こえてなかった。お互
いグローブをあわせいよいよ試合開始のゴング!
「ジャッジ!! ジャッジ!! レディーー!!  ゴォーー!!!」

259名無しさん:2009/07/26(日) 20:49:46
>>257
ありがとうございます。新キャラ七海いいですねぇ!女ヤンキーって
こうゆう頭だけは不思議と働くんですよねw いいとこついてると思います!

260N.I.:2009/07/26(日) 21:50:18
真夜 七海(3)

「さて、何でそんな格好なんだ?」
 タオルとラケットを見せつけながら改めて質問してくる七海。答えなければ返さない、そう七海の目が言っている。私は迷いながらも、少しずつ話し始めた。仮入部に来ていた一年生に手も足も出ずに負けたこと。その帰り道にテニス部を馬鹿にされて思わず手を上げてしまったものの結局何もできずに逆に負かされてしまったこと。更に脱衣テニスを受けなければその時の写真をばら撒くということを暗に示す手紙が下駄箱に入れられていたこと。そして、その脱衣テニスで惨敗し、脱がされた挙句に罰ゲームと称して一年生全員にスマッシュの的にされたこと。話しながら、自分がとても惨めな姿を晒し、これ以上ないくらいの恥を掻かされたことを再認識した。悔しさと苦しさに身体が震える。と、不意に身体を強く引き寄せられ、七海の胸に顔を埋める形になった。
「そうか、辛かったな。よく耐えた。もう泣いて良いぞ。」
 私の髪を七海の優しい指が撫でる。それと同時にそれまでずっと我慢していたものが全て切れた。七海のセーラー服をぎゅっと握り締め、七海の胸に顔を押し付けて泣きじゃくった。ここ数年、まともに口を利いたことがなかった七海。それでも、七海は私の知っている七海のままだった。まるで子供に戻ってしまったかのように、涙が零れて止まらない。ずっと抑えつけてきた悔しさと悲しさが後から後から溢れ出し、七海に身体を預けるようにして泣き続けた。

 随分と時間が経った気がする。漸く落ち着きを取り戻した私は同級生に甘えてしまったことに恥ずかしさを覚え、しゃくり上げながらも七海から少し離れた。そんな私の顔に手を伸ばし指先で涙を拭うと、タオルを手渡してくれる七海。受け取ったタオルを急いで下半身に巻きつける。
「さて、行くか。」
 周囲を慎重に確かめた後、私の手を取って歩き出す。階段を上りながらさっきまでとは違う安心感に包まれていた。七海の手の温もりが、伝わってくる。誰かに見つかってしまったらどうしようという不安よりも、七海と一緒なら大丈夫だという気持ちの方が強かった。
 それからは何事もなく部室に着くと、ロッカーの前のベンチにスコートが置かれていた。しかし、ウェアや下着は何処にも見当たらない。仕方なくロッカーの鍵を開け、セーラー服に腕を通し、スカートを穿いた。そしてスコートを片付けようと手にした時、スコートの下に紙が置かれていることに気付いた。私が手を伸ばすよりも早く、七海が紙を拾い上げる。

261N.I.:2009/07/26(日) 21:53:19
>>258
いよいよ試合開始ですね。
試合前にお互いに相手を見下すのって良いですよね。
どちらが負けても恥ずかしいという。

262名無しさん:2009/07/26(日) 22:28:40
麗子(Ⅳ)

腰を低く構えるレスリングスタイルの麗子に対しガードを高く上げたボクシングスタイルのゆりあ。
”あらあらwそんなに高く構えちゃって!足がら空きじゃないw”
お互いが距離を確かめる静かな立ち上がりだ。
”フフッ 怖くてはいれないのかしら?それにしてもなにブツブツいってるの?”
開始10秒たった頃だった。ゆりあは軽い体を活かし軽やかなステップインで懐に入り左ジャブを放った。
”しまった!!”意表を突かれた麗子は急いでガードを上げる。しかしその打撃は麗子の顔寸前でフッと止められた。
「ゼロォ〜!何ボーっとしてるんですか!?10秒で倒すんじゃなかったんですか?w」
伸ばしたままの手で麗子のおでこをコツンと押す。
「くっ・・このガキっ・・」
急いで後ろへさがりまたにらみ合いの展開になる。
一瞬のできごとで静まり返りその直後「おおぉ〜〜!!」という大歓声に包まれた。
”うっかりしただけよ!!なにそんなにみんな驚いてるのよ!これからよ!!”
そう言い聞かせる麗子だったがゆりあの打撃のスピードには驚いていた。
”速いわ・・!パンチ自体は軽いだろうけど不用意にもらいすぎたらポイントとられちゃう・・でもね”
麗子はまだ冷静だった。
”フッ でもね、これは総合の試合なの。打撃だけじゃかてないわよw みてなさい!!"
にらみ合いの中からタックルのタイミングを見計らっていた。そしてタイミングをみてゆりあの片足に得意の片足タッ
クルをしかけた。ゆりあの片足の感触を確認する。
”フフッ やっぱりねw たかがアマちゃんだわ。よし!!ここから倒して・・あれ・うそっ!?”
ゆりあは片足をスピードよく上げ強引に引っこ抜いたのだ。
「クッ・・!」不用意に立ち上がることを警戒した麗子は尻をつき受身の体勢をとりゆりあを見上げる。
「寝技には付きあいませんよ!ホラ立ってくださいw」
もちろんゆりあはその挑発にのることなくグローブでクイクイと手首をつかって立って来いと合図をだした。
観客からは驚きと期待を織り交ぜた大声援がおくられる。
「おいおい!あの子すげぇよ!ミルコ張りの振る舞いだぜ!」「すげぇ!!麗子の焦った顔ざまぁねえなw」
序盤にもかかわらず五分だった声援もゆりあコールが目立ち始めた。自分を凌ぐ声援を体で受ける麗子。
”な・なによ!!ただ強引に引っこ抜いただけじゃない!あんなの技術とはいえないわ!!”
すぐさま立ち上がりゆっくり構える。”これでどう!?”上体を上げて距離をつめ、打撃を打つとみせかけ
相手がガードを上げた瞬間腰を下げ両足をタックルにいった。次はがっちりと両足をとらえマットに叩きつける。
「キャッ!イタッ!!」ゆりあのかよわい声が麗子の耳に入る。
”やっぱりw こんな単純な手にのるなんて。ボクササイズだけじゃ強くなれないのよww。”
逃れようとジタバタするゆりあをあざ笑うように細かいパウンドでチクチク攻めながらその隙に足を移動させる。
「ええぇ・・マジでぇ・・ヤバイよ・・」そしてあっという間にマウントポジションをとった。
「ウフフッw 頑張ったみたいだけど所詮こんなものね。どうしたの子猫ちゃん♪」
ゆりあに跨り自慢の巻き髪をかきあげ見下す。劣勢にたたされたゆりあからは余裕の笑みが消えた。
「動けない・・クソッ・・・!まだまだこれからですよ!!」

263名無しさん:2009/07/26(日) 22:35:32
今日はこんな感じです。明日からはちょっとづつですが頑張って書いて
いきます。
>>261
ですよねw負けたら言い訳も言うほど虚しくなるというw

264N.I.:2009/07/26(日) 23:56:23
真夜 七海(4)

「なんだ?」
 怪訝な表情を見せる七海の横から、紙を覗き込んだ私は絶句した。私に宛てられた、手紙。いや、むしろ命令文に近いものだった。
『真夜先輩のブラとパンツは記念に貰っておきますねぇ。それからぁ、先輩達と検討した結果罰ゲームの残りは次のようになりましたぁ。一つ目はぁ、明日から毎日真夜先輩一人でコートの片付けと部室の掃除をすることでぇす。二つ目はぁ、アンスコやブルマなどのぉ着用禁止でぇす。また今度脱衣テニスしましょうねぇ。』
 絶望と恐怖に凍りつく私に対し、七海は怒りを露にする。紙をびりびりに破きぐしゃぐしゃに丸めて隅にあるゴミ箱に投げつけた。
「成程な。この一年の名前は?」
「く、久坂……咲ちゃんよ……」
 いつも冷静で冷たい印象の強い七海がこんなに怒っている姿を見るのは始めてだった。私のために怒ってくれているというのに、私が怖くなってしまい、声が震える。
「久坂咲か。わかった。帰るぞ。」
「あ、待って。まだ準備が……」
 慌ててスコートを仕舞い、ラケットをラケットケースに入れ、鞄とラケットを腕に掛けてからロッカーの鍵を閉めた。部室を出ると七海の隣を並んで歩く。さっきまでの怒りが嘘のように姿を潜め、普段と変わらない七海に戻っていた。
「一緒に帰るのは久しぶりね。何年ぶりかしら?」
「そうだな。もう五年以上経つのか。こんなに近くにいながら話もしていないんだからな。」
 靴を履くのに手間取った私は、懐かしそうに空を仰ぐ七海に遅れて玄関を出る。綺麗な夕日が空を紅に染め上げている。並んで歩きながら校門を出ようとしたその時だった。
「真夜先輩、随分遅かったですねぇ。待ちくたびれちゃいましたよぉ。一緒に帰りますよねぇ?」
 不意に咲の声が耳に届く。それと同時に、門の影から一人の女の子が姿を現した。
「あ、桜川先輩ですよね?あたし、先輩に憧れてるんです。どうして真夜先輩なんかと一緒なんですか?」
「別に、偶然遭遇しただけだ。わたしに憧れるなんて相当な物好きだな。まあ良い。三人で一緒に帰るか?」

265N.I.:2009/07/27(月) 00:00:09
>>263
二人のやりとりを見ていると麗子を応援したくなりますね。
今後の展開が凄く気になります。
続きも楽しみにしていますね。

266名無しさん:2009/07/27(月) 01:22:45
真夜タンのぱんつ俺も欲しい(*´д`)ハアハア

267名無しさん:2009/07/27(月) 20:26:18

麗子(Ⅴ)

マウントポジションの状態で作戦を考える麗子。
”腕もとれるし締め上げるもよし!!でももぅちょっと圧倒しちゃおうかしら?ウフフ・・覚悟しなさい!”
麗子は下にいるゆりあの体や顔に強烈なパウンドを叩き込む。
「くっ!! キャッ!痛い・・!あーもう!うざい!!」
全ての攻撃はもらわないものの体格差のある麗子の打撃はガードの上からでもダメージのあるものだった。
「いったあ〜い!!どうしよ・・やばいかも・・」
「なにブツブツ言ってんのwやめたくなっちゃった?ハハハハハハ!!」
高飛車な麗子の高笑いがリングを取り巻く。
「オラオラァ〜!!さっきまでの元気はどうしたの!?ハハハハ!!!」
次々と鉄槌を落とし続ける麗子にだんだんガードを固め抵抗ができなくなってくるゆりあ。
「麗子嬢手加減なしだな・・やっぱ強えぇよ!!」 「とめた方がいいんじゃね?頑張ったけど荷が重すぎたよ。」
観客も麗子の勝利を確信しはじめ、麗子コールが盛り返してきた。
”フフッwやっと私の実力に気づいたようね。素人どもめw もっと盛り上がりなさい!!”
パウンドを打つ中で片手で観客を煽る。
「はぁ・・はぁ・・どう?小娘ちゃん!そろそろ潮時じゃなくって?w」
「マジでどうしよっかな・・そうだ!!」劣勢の中何かを閃く。そして打ち疲れて手が止まった麗子に囁く。
「麗子センパァイ?なにチクチクやってるんですか?顔はここですよw顔殴るの怖いんですかぁ?」
マウントの状態ではガードしても上半身への攻撃は交わせないが顔オンリーの打撃ならよけることができる。
グローブで自分の頬をパシパシ叩き挑発をするゆりあ。「ここですよん♪ハハハ」
「なめやがってこのガキ!!」
まんまと挑発に乗り狂ったようにゆりあの顔面に強烈なパウンドを落とす。それを体をうまくつかって軽やかに
かわす。「ホイッ♪ホイッ♪総合の打撃って単純w ハイ右! 左! 右!ハハッw顔はここですよ先輩♪」
「このっ!!このっ!調子にのらないで!!くそっ!!おりゃ!!」
つい熱くなって腰を浮かせて連続でパウンドを落とす。腰が浮いた瞬間をゆりあは待っていた。
「待ってました!♪」腰を浮かせた麗子の内腿に手を掛けそのまま股をくぐり抜けるように体をすべらせマウン
トポジションから脱出したのだ。”しまった!!”
「う・うそでしょ・・」みたことのない脱出光景につい声を出してしまう麗子。麗子の後ろに回りすっと立ち上がる。
急いでゆりあと向き合いファイティングポーズをとる。
「ハハッw 先輩の太もも柔らかぁ〜い!先輩のお股真上でみちゃったww」
「ハァ・・ハァ・・」マウントでの打ち疲れで息を切らす麗子。ゆりあも息は切れてないものの体に受けた打撃で
若干顔を歪める。
「痛かったぁ・・!先輩重いんだもんwだからパンチも遅いんですよ♪あれっ?疲れてますぅ?w」
「ハァ・・ハァ・・なんですって!!」 
カーーン!!1R終了のゴングが鳴る。一進一退の攻防に観客のテンションもドンドンあがっていった。

268名無しさん:2009/07/27(月) 20:33:47
>>264
七海の咲タンへの対応が普通ですね。これは嵐の前の静けさって事でしょうか。
続きがめっちゃ気になります!!

269N.I.:2009/07/27(月) 23:59:33
>>268
緊張感溢れる対戦ですね。
続きが楽しみです。
私の方の真夜ちゃんは今日は時間が取れないので明日以降にまた書きますね。

270N.I.:2009/07/28(火) 20:18:32
真夜 七海(5)

 咲が七海に憧れている。その言葉に強い衝撃を受けた。七海はまだ、この子が久坂咲だということを知らない。もし、咲が七海に取り入ってしまったら、咲が何かを言い出したときに七海は咲の味方になってしまうかも知れない。そんな不安が胸を掠める。口でも勝てなかった私が何を言っても、咲の言葉の方を七海が信じてしまっても不思議はない。それでも。きっと大丈夫よ、ね?七海ちゃんを信じるわ。七海ちゃんは私の味方よ。そうよね。咲ちゃんだって、告げた方が良いのかしら?でも、それはやっぱり卑怯だわ。咲ちゃんが名乗るまで待つのよ。不安を胸に抱えたまま、結局私は咲の名を告げられなかった。嬉しそうに、楽しそうにひたすら話し掛ける咲に、微笑みを浮かべて答える七海。
「ちょ、ちょっと何やっているのよ……」
 突然、咲が七海の左腕に腕を回し、ぴったりと寄り添うように歩き出した。それまで会話に入れなかった私は焦りからつい大きな声を出してしまった。そんな私の気も知らず、咲の頭を右手で優しく撫でる七海。
「別に良いじゃないですかぁ。あ、真夜先輩、ひょっとしてぇ、嫉妬してますぅ?桜川先輩って凄く優しい人ですよぉ。この前、桜川先輩は怖いから近付かない方が良いわ、なぁんて言ったのはぁ、独占したいからですかぁ?」
「わ、私はそんなこと言ってないわ。」
 想像もしていなかった事態に、むきになってしまう。訴えかけるような目で七海を見ると、複雑な表情で苦笑された。そこに咲の追い討ちが飛んでくる。
「そんなむきになるほど桜川先輩のことが好きなんですねぇ。真夜先輩ってかっわいい。でもぉ、独り占めはダメですよぉ。桜川先輩の悪口を言って人を近付けないようにするなんてぇ、卑怯じゃないですかぁ。」
「なっ……私は……」
 私は七海の悪口なんか一言も口にしていないわ。そう言いかけて、言葉に詰まってしまった。咲の戦略に完全に嵌められてしまったことに気付いた。否定すればするほど、七海の前では良い子ぶっているように見えてしまう。かといって、否定しなければ認めたことも同然だ。どうすれば良いの?
「真夜、あとでお仕置きだな。たっぷり可愛がってやるよ。」
 私へ嗜虐的な微笑みを向ける七海に、心臓の鼓動が速くなり、身体が熱くなってくる。突然の身体の変化に戸惑いつつも、首を横に振った。七海の後ろで笑いながら舌を出す咲に胸が締め付けられそうになり、唇をきゅっと噛む。
「あははっ。真夜先輩、嬉しそう。もしかしてぇ、本当にドMなんですかぁ?」

271N.I.:2009/07/28(火) 20:20:05
>>266
有難う御座います。
きっと真夜ちゃんもそう言って貰えて嬉しいはず。

272名無しさん:2009/07/28(火) 21:40:36
麗子(Ⅵ)

インターバルに入りコーナーで体を休める両者。
「おい百瀬!大丈夫か!疲れてるぞ!」
「はぁ・・はぁ・・平気です!ちょっと打ち疲れただけですよ!」
息を切らし口を濯ぐための水をグビグビと飲む。
「コラ!飲んじゃいかん!!あとでこたえるぞ!!とにかく次からは打撃には付き合わずだな・・」
「作戦なんかいりません!!」
会長のアドバイスを最後まで聞こうとせずイライラと足を小刻みに揺らす。反対側のゆりあは座って軽く汗を
拭いてこっちを笑ってみている。
「このっ!!とにかく私の試合です!!好きにやらせてください!!あいつだけは絶対許せない・・」
「うっ・・しかしだな・・・」麗子のすさまじい表情に何もいえない。
そして短いインターバルが終わり2Rのゴングが鳴った。
ファイティングポーズをとるがスタミナが完全に戻りきらないため足を滑らせジリジリと距離を確認する麗子
に対し軽やかなステップを踏むゆりあ。総合格闘技の打撃をバカにされプライドが許さなかった麗子は疲れてい
る事を悟られないようにあえて打撃で仕掛ける。牽制のジャブを放つが紙一重でかわされる、しかしひるまずジャブ
 フック ストレートと次々打っていくがやはりゆりあの顔を捉えることができない。”な・なんで・・”
「先輩もプライド高いですねw私のフィールドで戦うなんて。疲れて終わるのがオチですよ♪」
自分より大きい麗子に全く怖がることなく懐に飛び込んでいく。そして左ジャブと右ストレートが麗子を襲う。
パン! パーン!軽いパンチが麗子の顔を左右に揺らす。
「グッ・・そんな軽い打撃きかないわよ・・それにあなたのフィールドってボクササイズでしょ?笑わせないで。」
「でもそんなボクササイズ経験しかない私に押されてるのは事実でしょw 先輩自分で自分の首絞めてるのわからな
いんですか? 笑わせないでってこっちのセリフですよ♪」
”うぐっ・・挑発にのっちゃだめよ!あの子の思うツボだわ!・・でもどうすれば・・”
距離を詰めるゆりあに対しジリジリと距離をとろうと後ろにさがる麗子。
”くそっ!!くそっ!!どうしよう・・えっ・うそでしょぉぉ・・・”背中に固い感触を感じる。
ジリジリ後退する麗子はあっという間にコーナーを背にしていた。
「じゃあ効くまでやっちゃお♪」ゆりあは距離をつめコーナーを背にする麗子に連続してパンチを放つ。
コーナーにもたれたままガードを固めるが回転力のはやいパンチに対応できない。
顔面 ボディーと次々繰り出される。いくら軽いパンチでももらいすぎてダメージが蓄積されてきた。
かろうじて返した打撃もスルリと交わされ左右からのラッシュをもらい続ける。
「うっ!・・ああっ!!・・ああんっ!・・いやっ!!」
「へぇ〜 女王様でもそんなカワイイ声出すんだw イヤン♪だってぇww」
”なんで・・こんなパンチへでもなかったのに・・痛い・・!・・うっ・!?”
顔面にガードを集中させている麗子に対して強烈なボディーを叩き込んだ。ドボッ! その時。

273名無しさん:2009/07/28(火) 21:48:07
>>270
まだあの咲タンだとは気づいてないんですね!ちょっと焦り過ぎましたw
それにしても咲タンは意地が悪いですねぇ!ホッペをツネりたいww
真夜タンガンバレ!!

274N.I.:2009/07/28(火) 22:58:25
真夜 七海(6)

 楽しくて仕方ないといった感じの咲に、悔しさが込み上げてくる。こんなことなら、咲ちゃんだってことを言ってしまえば良かったわ。でも、今咲ちゃんの名前を出したら、逃げたも同然よね。そんな負けに等しい逃げなんてできないわ。
「変なことを言わないで頂戴。私は嬉しくなんか……」
「嬉しくないのか?」
 嬉しくなんかない、と思う。しかし、七海に遮るような形で問い掛けられて言葉が出てこなくなる。嬉しいとは思わない。でも、嫌だとも思わない。もし本当に七海にお仕置きされたとしたら?ごくりと唾を飲み込む。胸元に手を当て、俯いた。
「嬉しくないのか?」
 再び、七海に問い掛けられる。どちらなのか自分でもよくわからない。否定しなければならないと頭ではわかっているのに、心では否定することを拒んでいる気がする。複雑に揺れる中、ふるふると首を横に振りながらも、それが何を否定しているのかわからなかった。
「そ、それは……」
「否定しないなんてぇ、やっぱり真夜先輩って変態ですよねぇ。」
 絡み付くような咲の声にはっと我に返る。いつの間にか、咲の存在を忘れ去ってしまっていたことに気付く。完全に自分の世界に入り込んでいた。自分の愚かさに身体が震える。
「真夜、どうした?置いてくぞ。」
 立ち止まってしまった私を振り返りながら、咲に腕を引かれながら歩く七海。呼吸が苦しく、泣いてしまいそうになる。それでも、意識的に呼吸をしながら二人の後を追いかけた。
「お前、良いキャラしてるな。真夜の可愛い姿も見れたし。」
「桜川先輩に喜んでもらえるなんて嬉しいです。折角なんで悪い子の真夜先輩にお仕置きしちゃいませんか?」
 七海に対しては絡みつくような語尾を伸ばした話し方をしない咲の言葉に、寒気が疾った。七海は確実に咲を気に入ってしまっている。この流れでは二対一になってしまうに違いない。知ってか知らずか、咲は七海の嗜虐心を絶妙に刺激していた。
「それは良いな。そういえば、まだ聞いてなかったが、お前の名は?」

275N.I.:2009/07/28(火) 23:00:55
>>272
なんとも続きが気になる展開ですね。
麗子ちゃんファイトッ!って応援したくなります。

276名無しさん:2009/07/28(火) 23:15:48
麗子(Ⅶ)

「うっ・・ううっ・・ゴホッ!ゴホッ!ゲボッ!!オエッ!!」
麗子はボディー攻撃に耐えられず立ったまま腹をおさえその場で嘔吐してしまった。
インターバルで飲んだ水が嘔吐物としてリングに落ちる。
「やだ!先輩汚い!!レフェリー!!?拭いてよ!!」
吐いたのは水なので見た目のグロテスクさはさほどなかったが会場が静まり返る。
「マジかよ・・きたねぇな!!」「おい吐いちゃったぜw」
観客たちも驚いた様子で見ている。
「ストップ!ストップ!!ゴングだ!」レフェリーが止めて終了のゴングが鳴る。
”恥ずかしい・・でも倒れてないじゃない!まだやれるわ!!倒さないともっとわらいものよ!!”
麗子がレフェリーに猛抗議する。観客席からもブーイングの嵐だった。
完全決着が見たいのか女王の屈辱をみとどけたいのか会場は異様に荒れ始めた。
「ふうぅ・・まだやれるか?」レフェリーが訪ねる。
「もちろんよ!はぁ・・はぁ・・」おぼついた手でファイティングポーズをとる。普通の相手ならギブアップ
していただろうが相手はキャリアなしの初心者の少女、負けるわけにはいかなかった。
「次こんなことがあったら止めるからな!! よし!  ファイト!!」再開のゴングがなった。
抗議したとはいえ攻めるすべがわからない麗子はずっとポーズをとったままフラフラと立っている。
「あきらめ悪いですねw 2Rあと2分ないですよ?ガンバレ!ハハハッww」
「ふぅ・・ふぅ・・はぁ・はぁ・・なめないで小娘が・・」
「さぁどおぞ!なんならタックルでもいいですよw」
構えていた腕を下ろしノーガードにして自分の足を叩き挑発をする。
「こ・このぉぉ・・・!」
腰を落としフラフラとした足取りでゆりあの足をつかみにタックルへいく。しかし疲れとダメージでスローな
タックルは見切られ簡単につぶされる。軽くバックステップしてタックルを交わされた麗子はそのまま前のめ
りにバタンと倒れた。
「ハハッwなんですかそれ?小学生でも交わせますよw っていうか先輩タックルするってことは打撃では私に
かなわないって事みんなにさらしてるようなもんですよw ハイ!立ってください!」
手をついている麗子に追撃することなく立つのを待っているゆりあ。普通なら絶対的有利な状態であるが
仕留めようともせずただ笑って待っている。完全になめられている証拠だ。
ヨロヨロと立ち上がりクリンチに行くように正面からゆりあを捕らえようと全身で捕まえにいく。
「キャッ・・ヤダ先輩!抱きつかないでください!・・私レズじゃないですよww」
そのままグイグイと押しながら前へ進んでいく。力なくそのまま後退されられる麗子。
「おいおい・・力比べで負けてるぜ・・」「プッww大きい方が押されてどうすんだよ?w」
観客席から薄ら笑いが聞こえる。 ”くそっ・・なんでよ・・なんでこんな子に・・”
そのままロープに背中がついた状態で2R終了のゴングがなった。
「ヘッヘーw力比べでも私の勝ちですね!次は最後だから頑張ってくださいね♪」
そう言い残し自分のコーナーに戻るゆりあだった。
”はぁ・・はぁ・・このままじゃ負けちゃう・・?どうすればいいの?・・”

277名無しさん:2009/07/28(火) 23:21:44
>>274
めちゃめちゃいいトコで終わりますね!!勝手に妄想してボッキしそうですw
麗子嬢はまた明日続きを投下します!僕も書きながら麗子に情がでちゃって困っ
てます!ゆりあの言葉を借りれば自分で自分の首絞めてるって感じですねw

278N.I.:2009/07/29(水) 00:01:19
>>277
私も書き始めた当初から真夜ちゃんに情が移ってます。
書きたい様に書けば良いと思いますよ。
どうしても、と思うなら最後の最後まで書かずに反撃に移る場面で終わらせても良いでしょうし。
反撃が成功するのか失敗に終わるのか妄想させる、みたいなのもありですよね。

279名無しさん:2009/07/29(水) 20:17:34
麗子(Ⅷ)

インターバルに入った。
「百瀬!もういいだろ・・」片手にタオルをもって麗子に訴えかける会長。
「イヤです・・はぁ・・この試合は・・はぁ・絶対勝たないと・・負けたらクビでも構いません!!はぁ・はぁ・・
あいつだけには絶対負けられないんです。」
麗子のこの試合にかける気持ちを胸に感じ何もいえない。そしてその間にインターバルは終わり各セコンド陣が椅子を
リングから下ろそうとする。麗子が座っていたパイプ椅子は汗で水をこぼしたようにベットリと濡れていた。
そして最終ラウンドのゴングがなる。
「よく逃げずにきたわね!フフッw 先輩の言葉ですよ?そっくりそのままお返しします♪」
「まだ終わってないわよ・・ふぅ・・ふぅ・・私に勝ってからいいなさい・・」
「素直じゃないなぁ・・もう死んじゃえ!!w」
ゆりあのスピーディーな右ストレートが顔面をとらえガクッとゆりあに倒れ掛かるように倒れる。
「ええ〜っw いきなり終わりですかぁ〜?つまんな・・えっ!?」
麗子は倒れると見せかけてその流れでゆりあの足をガッチリとつかんでいた。そのまま足を持ち上げリングに叩きつける。
「ギャッ!!わざとですか!?くそぉ〜!!」
一発を犠牲にしてゆりあをつかまえた麗子。
「覚悟しなさい!はぁ・・はぁ・・」
もうゆりあを挑発する余裕はない。ゆりあの体に力をふりしぼりパウンドを落とす。
「ああん!!痛ったぁい!」
ゆりあは前のように自分のグローブで頬を叩き挑発するがそれにはのらずボディー中心に鉄槌を落としていく。
「くそっ!はぁ・・ううっ!!・・こんな・・もんですか?・・はぁ・・はぁ」
「はぁ・・はぁ・・しつこいわね!!さっさとギブしなさいよ!!このっ!!このっ!!くっ!」
麗子万全の状態での攻撃をもってならとっくに終わっていただろうがやはり疲れは隠し切れなくなかなか仕留める
ことができない。ゆりあも負けず打ち終わりの腕をつかんで両足を麗子の首に絡めてロックする。
「おお!!三角絞めだよ!!」 「あんなのもできるのかよ!!すげぇじゃん!!ってかすげぇ試合だよ!!」
「うううぅぅっっ・・!!このぉぉぉっ!!!」
「ふぅ・・はぁ・・さすがにパンチだけじゃ危ないから練習したんだ!!どぅ先輩?」
足の力を振り絞り麗子の頚動脈を締め上げる。
”ううっ・・苦しい・・でも寝技では負けられない・・”顔がみるみる真っ赤になっていく。
「おりゃぁぁぁぁ!!!!!!」
三角の状態から無理やりゆりあを持ち上げマットへたたきつけた。ドスン!!鈍い音が響く。
「パワーボムだ!!女子格でみるとは思わなかったよ!!」「すげぇ・・!どっちも頑張れ!!」
「きゃぁぁぁぁ!!!」
背中に痛烈な痛みを受けてそのまま悶えるゆりあ。麗子も締め上げられたダメージで立った直後フラフラと尻餅をつく。
レフェリーもこの状況に迷って止めることができない。
2人は同時に立ち上がるが両方フラフラの状態、しかし距離を詰め殴り合いを始める。
それは打撃というよりも子供同士の喧嘩のような叩き合いだった。お互いが我を忘れ我武者羅に殴りあう。
会場は割れんばかりの歓声でアリーナの熱気もあがっていった。 カン!カン!カーーン!!
試合終了のゴングが鳴る。しかし2人には聞こえず殴り合う中、レフェリーが強引に2人を引き離す。
「只今より!!判定の結果を発表します!!」

280名無しさん:2009/07/29(水) 20:23:06
>>278
たしかにそうゆう手もありますね!次かその次が完結の予定なので
もう少し試行錯誤してみます。アドバイスどうもです!!

281N.I.:2009/07/29(水) 22:49:25
真夜 七海(7)

「あたし、咲です。久坂咲。」
 ついに咲が名乗りを上げた。とはいえ、一概には喜べない。七海の中で、咲の印象はかなり良いはずで、最悪の場合、咲の味方になってしまうかも知れないからだ。それでも、今の私にできることは七海を信じることだけ。七海に咲をどうこうして欲しいとは思わない。ただ、二人が仲良くしていることが怖い。だからこそ、七海が咲を遠ざけてくれれば、と願ってしまう。もし二人がこのまま仲良くなってしまったら、私は一体どうなってしまうの?お願い、七海ちゃん。咲ちゃんとは関わらないで。
「お前が久坂咲、か。」
 相変わらず、表情も口調も変わらない七海に不安が募る。七海ちゃんは私と違って感情を表に出さないだけよ。咲ちゃんに好意を持っているとは限らないわ。今は七海ちゃんを信じるのよ。
「あれ?桜川先輩、あたしのこと知ってるんですか?」
「ああ、一応名前は耳にしたよ。」
 ぱっと顔を輝かせる咲に、七海が無表情に微笑む。浮き浮きとした明るく弾んだ声が耳に響いてくる。
「知っていて頂けたなんて光栄です。誰から聞いたんですか?」
「誰だったかな。どんな話だったかも思い出せない。」
 深く考え込むように目を閉じ、左手で右肘を支えながら右手の中指でこめかみの辺りを押さえる七海に、私は衝撃を受けた。ついさっきのことなのに、もう忘れてしまったの?お願い、思い出して。
「ああ、誰かをお仕置きすれば思い出せそうだ。」
 いつの間にか、私の顔を見ながら嗜虐的な表情でほくそ笑んでくる七海に、はっとした。まさか、冗談よね?忘れたふりなんかして。心臓が脈打つ。身体が熱い。うぅ。卑怯だわ。そんなこと。
「わ、わかったわよ。好きにすれば良いじゃない。」
 にやにやと笑い続けている七海に、つい折れてしまった。七海は満足そうに頷くとゆっくりと咲の方へ向き直り、静かに問いかける。
「真夜がどんな人間か知ってるか?」
「変態でドMなテニス部部長ですよね。」
 私をけなせば七海が喜ぶと勘違いしたのか、咲の辛辣な言葉が飛んで来る。思わず唇を噛む私とは対照的に笑う七海。何が可笑しいのよ。まったく七海ちゃんたら。失礼しちゃうわ。
「ふふっ。やっぱり久坂は面白いな。だが、それは違う。真夜はわたしの従姉妹なんだよ。」

282N.I.:2009/07/29(水) 22:50:27
>>280
いい感じに纏まってますね。
続きも楽しみにしてますね。

283名無しさん:2009/07/30(木) 21:51:26
麗子(完結) 1/2

「ジャッジ武田! 30−29 青!百瀬!」一人目は麗子 ホッと胸を撫で下ろす。
「ジャッジ川口! 30−28 赤!芦田!」2人目はゆりあ 笑顔で手を挙げる。
判定が割れた。そして最後のジャッジ。
”こんなところでは負けられない・・お願い・・・!!”  
「ジャッジ笹川! 30−30ドロー!! 延長戦を行います!!!!」
”こんな子に判定・・この私が・・でも3Rに攻めてなかったら負けてたわ・・”
初出場の少女にドロー判定という屈辱も、気にしていられる状況ではなかった。
お互いがコーナーに戻る。
「百瀬!!もう何も言わない!!好きにやって来い!!」
「はい!!はぁ・・はぁ・・」
休憩を終えリング中央に歩み寄る両者。
”はぁ・・はぁ・・・大丈夫よ!!向こうだって疲れてる・・・な・・なんで・・・”
リングに戻ったゆりあは苦しい表情をみせるどころか笑いながらピョンピョンとステップを踏んでいる。
「あれっ?驚いてます?w別に私スタミナがあるわけじゃないですよ!先輩と違うとしたら・・・若さかなっ♪」
動揺に襲われ今までのダメージが戻ってきたかのように頭が揺れだした。
延長ラウンド時間制限なしの完全決着だ。そしてゴングが鳴る。
「なにボーっとしてるんですか♪いくよ!それっ!」軽いパンチを放つが、立っているのがやっとの麗子はそれを
もらいバランスをくずして尻餅をついた。”くそっ・・立たなきゃ・・えっ・・”
立ち上がろうとしたがゆりあが飛び込んできたのだ。反射的に両手で顔を塞ぐ。「キャッ!」
被さるように飛び込んだゆりあは、麗子の腰部分に跨るように着地し、そのままペタンとお尻をおろした。
なんと初心者のゆりあにあっけなくマウントポジションをとられてしまったのだ。
「あれれぇ〜?先輩のフィールドですよ?こんなに簡単にとれちゃうんだ♪ショッボー!!」
5年間のプライドをあっけなく崩されたような気持ちになり、ゆりあを見上げる目に少し涙が浮かぶ。
「泣いてるの先輩?女王様に涙なんか似あいませんよ♪」
「うぅ・・汗よ・・汗に決まってるでしょ・・」震えた声で答える。
「そうなんだ!じゃあ続けるよ!」右手を高く振り上げる。
「いやあっ!」
顔面を手を開き顔をかばう。しかし・・
「うそだよ!倒せるの分かったし攻撃はやめてあげる♪」
ゆりあは麗子の肩のレオタードに手を掛ける。
「な!なにするのよ!!やめて!!!!」

284名無しさん:2009/07/30(木) 21:52:30
麗子(完結) 2/2

「フッw 先輩私なんかに負けたら女王キャラ廃業ですもんね?私が新キャラプロデュースしちゃいます!♪」
「はぁ・なにをワケの・・はぁ・・わからないこと言ってるの!?離して!!!」
レオタードをズリ下ろそうとするゆりあの手をギュッと掴む。
「もぉ・・せっかくの私の厚意を・・じゃあこれはどうかな?w」
手を掴まれたまま肘で麗子の胸をグリグリとイジり始めた。
「あっ・・」 吐息混じりの小さな声が漏れる。
「あっ・・・だってぇw先輩カワイイ♪もぅちょっと力入れたらどうなるのかなぁ?ホレホレ〜!!♪」
「あっ・・ああっ・・は・離せ!・・ううん・・あああん!!!」
手を掴まれながらも器用に肘で8の字を描くように麗子の胸を責める。
「気持ちいの?wそんな高い声だせるんですねぇ〜!!・・・ってあらあらw先輩乳首大変ですよぉww」
今の自分のおかれてる状況からなのか、それとも責められている感覚からなのか真っ黒のレオタードに包まれた
麗子の乳の先はポツンと膨らんでいた。
「おい・・なんか変な方向行ってるぜ・・俺ここで抜いていい?ww」 「静かにしろよ!!麗子の声聞こえるぜ!!」
観客は巨大スクリーンに釘付けになり会場は静まり返りアリーナ内はリングから聞こえる麗子の喘ぎ声が静かに
客の耳に届く。
「ホラホラせんぱぁ〜い?声きこえちゃいますよぉ♪」
「ぐっ・・ぐうぅぅ・・あっ・・ぁん・・」
唇を噛み声を殺そうとする麗子だが、力がだんだん抜けてゆりあを掴む手も震えてくる。
「お客さんも期待してるみたいだしここら辺で覚悟きめませんかぁ??おりゃ!!」
そういって肘の力を一気に強めた。
「あああぁん!!!!!」 ついに掴んでいる手を離してしまった。その瞬間ゆりあはフッと微笑み・・
「女王様のおっぱい皆にみせびらかせちゃえぇ〜!!」そして手を下に引き上半身を脱がせようとする。
「いやあぁぁぁ!!ギブアップ!!」それと同時に麗子陣営からタオルが投げられる。とっさに敗北宣言をした
麗子だがもう遅かった。ズルッと上半身のレオタードをはがされ麗子の大きな乳がプルンお目見えした。
アリーナに設置された巨大スクリーンにはその姿がバッチリと写っていた。
「マジかよ!!生チチだぜ!!デケェ!!」「いいもんみたぜ!!メイン試合なんかいらんから続けろよ!w」
静まりかえっていた会場内は一気に割れんばかりの声が響く。
「きゃああああああ!!!!!」
「ストップストップ!!!終了だ!!」終了のゴングが鳴らされるがゆりあは手を止めずグローブのまま麗子の乳を
ギュッと掴んで揉みまわし始めた。
「こんなでっかい物つけてるからトロいんですよ!!!ww ほらほら!!気持ちいでチュねぇ〜ww」
「うぅん!!ああっ!!ああん!!イタ・・!!ギブ・・ア・・やめ・・ああああぁん!!」
「先輩やっぱりカワイイ声♪!w そのほうが似合ってますよ!女王様は廃業ですねwwこれからはロリキャラ路線で・・
それか戦ってもザコなんだからいっそ引退して声優とかどうですかぁ!!?」
ゆりあに乗られたまま足をバタつかせ悶える。会場内は試合中を遥かに凌ぐ歓声に包まれた。
「いい加減にしろ!!」レフェリーが強引にゆりあを突き飛ばし試合終了を告げた。
DEEPS無差別級デビュー戦 圧倒的なゆりあの勝利と思われたが、レフェリーが口を開いた。
「芦田ゆりあ!!!反則負けだ!!!」結果はゆりあの反則負けだった。
「あらら・・負けちゃったww まぁどっちがホントの勝者かはみんなわかってるよねww」
体を縮めて胸を隠しながら泣きじゃくる麗子を踏みつけ、手を挙げ勝ち名乗りをあげるゆりあに観客は大興奮だった。

 ○ 百瀬麗子(24) VS ● 芦田ゆりあ(13) 延長 4分48秒 反則レフェリーストップ

屈辱とショックで自分の足では立ち上がれない麗子は胸にタオルを掛けられそのまま担架で退場ゲートまで運ばれる。
その最中観客席から「よっ♪なんちゃって女王様!w」「今度揉ませてね!ww」など屈辱的な言葉をかけられるが
何も言えずタオルをかぶされたまま退場していくのだった。
麗子は望みに望んでいた勝利を手にすることはできたが、それは観客にとっても自分自身にとっても何も価値のない
勝利だった。

285名無しさん:2009/07/30(木) 21:56:45
これで終わりです。なんだかんだ言いながら最後は情より欲をとってしまいました。
情けないですw 読んでくれた方、ありがとうございます!

286N.I.:2009/07/30(木) 22:07:32
真夜 七海(8)

「そうなんですか?全然知りませんでしたよ。真夜先輩が桜川先輩の……え?」
 七海の笑顔が一瞬遅れて硬くなった。従姉妹という単語が何を意味するのかを理解するのに時間が掛かったのかも知れない。表情を引き攣らせながら、巻きつけていた腕を離して少し距離を置く。
「あ、あたし、用事があるので……」
「待ちな。わたしの真夜を随分と可愛がってくれたみたいじゃないか。」
 泣きそうな表情を強張らせながら後ずさろうとする咲の腕を七海が捕らえる。獲物を前にしたような七海が咲の腕を強く引き寄せ、胸ぐらを掴み上げた。恐怖の余り必死に暴れる咲の腹部へ強烈な七海の拳がめり込んだ。たった一撃で咲の動きが止まり、全身を痙攣させながら両手で腹部を押さえる。
「ぐっ……がはっ……」
 苦しそうに歪む顔で息を詰まらせ咳き込む咲の姿を見ていられず、私はぎゅっと目を閉じ奥歯を噛み締めた。この程度で、七海が許すはずがないことは明らかだった。それだけに、余計に苦しくなってくる。
「きゃっ……うぅ……」
 咲の短い悲鳴とともに、金属に何かがぶつかるような鈍い音が耳に届いた。恐る恐る目を開くと、ガードレールに背中を預けるようにして座り込んだ咲の肩を、七海の脚が押さえつけている。
「さて、真夜の服を返して貰おうか。」
「も、持ってないです。謝りますから許して下さい。」
 震える咲の声。それを冷たく見下ろす七海。どうして良いのかわからず、私はその場に立ち尽くしていた。七海が咲から鞄を奪い、乱暴に開くと道路に中身をぶちまけた。
「や、やめて下さい。本当に持ってないんです。」
 教科書やノート、筆箱、ポーチなどが人通りのない道路に転がる。ポーチを拾い上げ、その中身を確認した七海はそれも容赦なく道路に落とす。
「お前が持っていったんだろ。自分でそう書いておきながらすっとぼけるな。どこに隠した?」
「ああっ……止めてっ……本当に知らないんです……謝りますから……いやぁ……」
 悲痛な声で許しを請う咲を無視し、七海はポーチから転がったルージュやファンデーションを踏み砕いた。プラスチックケースが音を立てて砕け、無残な姿へと変わり果てる。それを見てついに咲は顔を両手で覆い、嗚咽を漏らし始めた。

287名無しさん:2009/07/30(木) 22:13:00
わっふるわっふる。

288N.I.:2009/07/30(木) 22:13:55
>>285
お疲れ様でした。
判定で勝負が決まるのかと思っていたので凄く良かったです。
年齢差を指摘された挙句、屈辱的な姿を晒された麗子ちゃん萌えです。

289名無しさん:2009/07/30(木) 22:27:19
>>285
ありがとうございます!対決途中で完結っていうパターンはうまく纏める自身がなかったので
逃げるようにいつものような完結になってしまいましたが気に入ってもらえてよかったです!
七海は強いですね。咲タンを軽々と!
”咲ちゃんをあんなに軽々と・・私ってなんなの・・”みたいな真夜タンを勝手に妄想して
(*´д`)ハアハア

290名無しさん:2009/07/30(木) 22:39:41
いつもROMってた者だが
オレは何故かこれだとリョナれないんだが、リョナ抜きで普通に楽しんでるわw

七海かっこいい
真夜かわいそう
咲ざまぁwwwwww
みたいにw

文章力あってうらやましいよ

291N.I.:2009/07/30(木) 22:53:47
真夜 七海(9)

「泣けば済むなんて思うなよ?真夜に謝って貰おうか。」
 屈みながら、咲の髪を掴むとぐいと引っ張る七海。髪を引かれた咲は片手で頭部を押さえながら腰を浮かせた。そのタイミングを見計らいもう片方の手で覆われている顔を、手の上から蹴り飛ばす。何もそこまでしなくても。こんなことになるなんて。そんなつもりじゃなかったのに。私はただ、七海ちゃんと一緒にいれば咲ちゃんも迂闊に手出しはしてこないだろうと思っただけなのよ。七海ちゃん、もう止めてあげて。
「ごめんなさい……ごめんなさい……許して……」
 弱々しく謝罪の言葉を口にする咲が、とても可哀想に思えてしまう。そんな咲に七海は横から薙ぐような容赦のない蹴りを入れた。手をつく間もなく、肩から地面に倒れる咲。
「七海ちゃん、もう止めて。何もそこまでしなくても……」
「はぁ、相変わらず甘いな。真夜、お前がこいつにどんな目に遭わされたか理解してんのか?この程度じゃまだまだ甘いよ。」
 倒れた咲に七海は追い討ちをかけるように思い切り蹴りを入れようとする。
「きゃあっ……」
 堪らず動き出していた私は、庇うように咲の上に覆い被さった。背中に激痛が疾る。
「おい、真夜っ……」
 苛ついた七海の声にも、私は動かなかった。やっぱり間違っている。いくら酷い目に遭わされたからって、それをこんな風に返すなんて、間違ってる。
「ちっ……そんな甘ちゃんだから、こんなガキに負けるんだよ。」
「でも……いくら何だって……」
 言いたいことがあったのに出てこない。七海の言葉が胸に突き刺さる。私は、こんなに弱々しく泣いている子に口でもテニスでも喧嘩でも勝てなかった。それは私が甘いからなの?それとも、単に私が弱過ぎるだけなの?
「まあ良い。帰るぞ。」
「真夜……先輩……どうして……?」
 掠れた声で、不思議そうに咲が呟く。そんな咲に、私は優しく微笑みかけた。これは結局、私の弱さが招いたことなのよ。

292N.I.:2009/07/30(木) 22:58:14
>>289
校内一恐れられている七海はやっぱり強くないと。
真夜ちゃんは優し過ぎる子を目指しています。
そういうのも良いかも知れませんね。
ご意見有難う御座います。

>>290
有難う御座います。
確かにリョナ分は少ないかも知れませんね。
それでも気に入って頂けているのであれば幸いです。

293名無しさん:2009/07/30(木) 23:00:52
姉さんかっけえええええええええ!!!!
やられる真夜タンで相当抜いたけどそれとは別の意味で七海さん惚れそうですw

>私の真夜を随分と可愛がってくれたみたいじゃないか

この台詞痺れた…

294名無しさん:2009/07/31(金) 23:39:01
真夜タン優しいですね。こんな子いたらリアルに惚れそうです!ww

295N.I.:2009/07/31(金) 23:40:28
>>293
有難う御座います。
今日は時間が取れなかったので、続きは明日書きますね。

296N.I.:2009/07/31(金) 23:42:00
>>294
私的に清らかな子をイメージして書きました。
気に入って頂けると幸いです。

297名無しさん:2009/08/01(土) 11:11:04
こうゆうシチュのコミックがあればいいのになぁ。

298N.I.:2009/08/01(土) 21:23:06
真夜 七海(10)

「咲ちゃんにされたことは許せないけれど、だからといって、こんなやり方は間違っていると思うの。ちょっと、七海ちゃん。待ってよ。」
 踵を返して歩き出す七海の後を、自分の鞄を拾い上げると慌てて追いかける。
「あっ……」
「真夜先輩ってぇ、本当に甘いですよねぇ。」
 突然背後から羽交い絞めにされ、耳元で咲の声が囁きかけてきた。振り解こうと必死になって暴れてもびくともしない。そんな。七海ちゃんにあれだけ痛めつけられていたのに、どうしてこんな力が残っているの?
「真夜っ……」
「随分と可愛い獲物だな。」
 いつの間にか私たちの周りに男子生徒が四人集まっていた。目が異様にぎらついている。身体に寒気疾り、身震いしてしまう。
「あんた達、遅いよ。危うく獲物を逃すところだったじゃん。おっと、桜川先輩。動かないで下さいね。あははっ。真夜先輩、こんなぼろぼろのあたしにも勝てないんですかぁ?」
 耳元で息を吹きかけられ、おぞましい感触が這い回る。
「ほんとは真夜先輩だけのつもりだったけどぉ、桜川先輩が敵にまわっちゃうんじゃ仕方ないよねぇ。真夜先輩はあたし一人で十分だし、桜川先輩の方よろしくぅ。」
「七海ちゃんっ……逃げて……わ、私はどうなっても……構わないから……」
 七海に四人が歩み寄る。いくら七海が強いといっても限度がある。男の子四人を相手に勝てるとは思えなかった。こんな状況になってしまったのも、私の責任だ。それなら、犠牲になるのは私だけで良い。
「真夜、わたしを馬鹿にしてんのか?こんな雑魚相手に逃げる必要はないな。」
「へっ。強がっちゃって可愛いなぁ。」
「泣ける友愛ってやつか?ははっ。」
 怯えも何も見せない七海の姿が胸に突き刺さる。もし、私が七海ちゃんの立場だったら?きっと迷いながらも逃げ出してしまっているわ。それなのに、私のせいなのに。私は最低ね。何も守れない。何もできない。迷惑をかけること以外何も。それなのに。

299N.I.:2009/08/01(土) 21:53:51
真夜 七海(11)

「ふふっ。真夜先輩のせいで桜川先輩に迷惑かかっちゃいましたねぇ。どうしますかぁ?といってもぉ、あたしから逃れられないような貧弱さじゃ何もできませんけどねぇ。」
 悔しかった。許せなかった。こんな状況を受け入れられるはずがなかった。全て、悪いのは咲だ。そう思いたい。そう思ってしまいそうになる自分自身が嫌だった。本当に悔しいのは私自身の弱さだ。本当に許せないのは何もできない私自身だ。そして、受け入れられないのは、私が私の弱さを認めたくないからだ。それなのに、咲を恨みたくなってしまう私自身が嫌になる。
「はっ。誰が雑魚だって?」
 七海が腹部を殴られ、苦しそうに手で押さえる。脚を蹴られ、前屈みになった隙に背中を強打され七海の身体が崩れ落ちた。
「くっ……」
 それでも容赦なく、腕や脚を踏み躙られ苦痛な表情を浮かべる。間髪入れずに脇腹を蹴り飛ばされ、髪を掴まれると、無理やり立ち上がらされた。四人相手というだけでも分が悪いのに体格差のある男の子、しかも私が人質に取られているという最悪の状況で、七海はされるがままになっている。
「あははっ。いい気味。桜川先輩、あたしの痛み、わかりますかぁ?ほらぁ、真夜先輩。ちゃんと見て下さいよぉ。真夜先輩のせいで桜川先輩はあんな目に遭ってるんですからぁ。」
 思わず顔を背けようとする私の顎を掴まれ、無理矢理七海の方へ向けられた。立ち上がらされた七海は再び腹部を殴られ、崩れ落ちそうになるところを両側から支えられ、倒れることも許されずもう一撃、腹部に拳を受ける。
「もう嫌っ……やめて……お願い……」
 必死に泣き叫ぶことしかできない私が情けなかった。どんなに暴れても、咲に捕らわれたまま身動きができない。私って何なの?どうして満身創痍の咲ちゃんにすら勝てないの?こんなことって。
「そうだなぁ。俺らのこと雑魚呼ばわりしたこと謝るならやめてやっても良いぞ?」
 ぐったりとして両脇の二人に支えられるような状態の七海の顔を覗き込むように、正面にいた男の子が七海の顎に手をかけ持ち上げる。そんな七海の目には、未だに鋭い光が宿っていた。七海の口元が薄っすらと笑う。
「雑魚に雑魚と言って何が悪い?一人では何もできないゴミが調子に乗るな。」

300名無しさん:2009/08/08(土) 14:44:39
このスレたまらん(*´д`)ハアハア

301名無しさん:2009/08/09(日) 11:11:11
彩音タンのおかげで今まで興味すら無かった長澤ま○みを見る度おっきしてしまうw

302名無しさん:2009/08/09(日) 14:18:03
>>301
ありがとうございます。彩音はそうとういじめて自分でも楽しませて
もらいましたww

303名無しさん:2009/08/11(火) 00:18:22
最近真夜たん更新なくて寂しい

304N.I.:2009/08/11(火) 00:34:01
>>303
内容的にスレ違いになりつつあるのと、コメントがなくなったのを機会に、続きは投稿しない方が良いのでは?という結論に至っています。
もし差支えがないというのであれば、また書こうとは思いますが、どうなのでしょうか。

305名無しさん:2009/08/11(火) 01:09:31
>304
気にせず続けてください><
真夜タン気になる(*´д`)ハアハア

そして真夜タンの純白ぱんつは俺がいただkうわなにをすr七m

306名無しさん:2009/08/11(火) 18:19:49
>>304
打ち切りなんて…俺たちでリョナる気か><

307N.I.:2009/08/11(火) 23:59:53
真夜 七海(12)

 状況から見ると明らかに強がりにしか聞こえない七海の声は、それでも少しも震えていなかった。その七海の強さに余計自分自身が惨めに思えてくる。
「てめぇっ……がっ……」
 正面の子が拳を七海に叩き込むより速く、七海は地面を蹴ると両足で相手の顔面を蹴り飛ばした。両脇を支えられていた七海はそのまま倒れることなく、振り子のように脚を元に位置まで戻し着地する。蹴られた相手は不意打ちに回避も防御もできず、派手に倒れて顔を押さえながらのた打ち回っていた。その一瞬の出来事に両脇を掴んでいた力が弱まり、腕を引き抜きながら身体を捻りながら回転させ、右脚を大きく振り上げると、右側の子の首筋に踵を落とし込んだ。流れるような動きで一気に二人を倒し、残りの二人へ対峙する七海に、思わず見とれてしまう。
「きゃっ……」
「ちょ、ちょっと……動かないで下さいよっ。真夜先輩がどうなっても良いんですか?」
 私を羽交い絞めにしていた咲の腕が突然外れたかと思った瞬間、咲の腕が首に回されていた。反射的に両手で咲の腕を引き剥がそうとするものの、びくともしない。しかし、私の焦りとは裏腹に七海は落ち着き払っていた。
「やりたければやれば良い。真夜は正真正銘のマゾだから首を絞められても喜ぶだけだけどな。」
「な、七海ちゃん。ななな、何いってるのよっ……あぁっ……」
 七海にマゾと言われたことと私の首を絞めても良いと言われてしまったことに、半ば混乱しながらも否定しようとした私は咲に首を絞め上げられ言葉が続かなくなってしまった。
「さて、残る雑魚は二人か。勘違いするなよ?お前らに攻撃させてやったのは間違って殺した時に正当防衛を主張するためだからな。」
 嘘とも本気ともつかない冷たい声が響く。七海が動き出すと同時に、首の締め付けが一層強くなった。必死に歯を食い縛り、腕に力を込める。苦しさから全身に余計な力が入り、少しでも苦しさを和らげようと爪先立ちになった。と、その時。下腹部に嫌な感覚が迫る。う、嘘でしょ。こんな時に。い、嫌っ。上腿を硬く閉じ合わせ、下腹部に力を込めて必死に耐える。それでも呼吸の苦しさの方が勝り、次第に力が抜けていってしまう。く、苦しいわ。息が。助けて。
「真夜先輩が失神するのと桜川先輩が負けるのと、どっちの方が先だと思いますぅ?」

308名無しさん:2009/08/12(水) 10:02:37
これはもしや真夜タンお漏らしフラグ?wktk

309名無しさん:2009/08/12(水) 18:21:28
更新キター
おもらしくるー?

310N.I.:2009/08/13(木) 00:17:12
今後、時間がほとんど取れなくなりました。
昨日までは比較的時間が取れたのですが、続きは書く予定がなかったので書き溜めておらず、更新速度は落ちると思います。

311名無しさん:2009/08/13(木) 10:00:50
>N.I.氏
大丈夫です!
続き楽しみにしてるんでN.I.氏のペースで更新してください><

312名無しさん:2009/08/13(木) 23:10:50
続き楽しみすぎる!!真夜タン(*´д`)ハアハア
待ってる間誰か新ネタ書いてくれれば気はまぎれるものの
俺には書き上げる文章力なんてあるはずがなく…
誰か助けて〜>< 彩音タン戻ってきて〜!!w

313名無しさん:2009/08/14(金) 01:06:48
最初は負けるはずもないと自信たっぷりな女が自分より小さい少女
にペースを奪われて敗北していくってのはもはや鉄板になりつつある。
「なんで…こんなことって…」
そう小さく呟きながら崩れ落ちる女を余裕の笑みであざわらう少女幼女
みたいなのは今更だけどホント好きすぎる!!

314名無しさん:2009/08/14(金) 10:43:26
彩音タンもよかったよな。
幼女に負けてうつ伏せでお尻たゆんたゆんされる姿は何度想像しても(*´д`)ハアハア

315名無しさん:2009/08/15(土) 22:47:45
>>312
ありがとうございます!この頃はあまり思いつかないけどまたいつかいいシチュが思い
浮かんだら書きたいと思ってます。
彩音は落とし尽くしたんで続きはむずかしいですけど登場キャラなどのリクエストなど
あればまたご意見ください!

316名無しさん:2009/08/16(日) 23:15:23
春麗はキャラクター設定ではカンフー教室で生徒を指導してたみたいだから
指導中に逆に小柄な生徒にやられちゃったみたいなシチュもいいな!!
「どこからでもかかってきなさい!」で始まるが指導のはずの攻撃もあざ笑う
かのようにかわされて自慢の太ももは痙攣でガクガク状態。
「弱っ!!wwせっかくだから先生の技で終わらせちゃうね!」
足が止まってハァハァいってる所に自分のスピードを遥かに凌ぐ百裂キック
をもらってあの高い声で倒されてお決まりの大股広げたダウンポーズってのも萌える。

317名無しさん:2009/08/17(月) 20:03:54
このスレ 弱そうな「奴ら」でもいいんだね
刃牙でボクシングチャンプが素人3人にボコボコにされていた
あれを春麗でやるのはどうだろう

小学生三人に手も足もでずに敗北して体中を踏み付けられる

318名無しさん:2009/08/17(月) 20:12:56
よってたかってってのもいいかもね!いくら3人でも相手が小学生なら
屈辱感たっぷりだし。

319名無しさん:2009/08/17(月) 23:39:12
ジャス学の夏をイメージして書いてみました。よかったら読んでみてください。

カナミ(Ⅰ)

私立○×高等学校、この高校は中等部と合同で年に一度行われる体育祭で運動部対抗の競技が行われる。
教室ではその競技の候補を多数決で決めるための学級会でワイワイとにぎわっていた。
高等部3年の月島カナミはそんな様子を冷ややかに見つめていた。
「今年はなにがいいかな!?でも今年もバレー部に優勝もっていかれるんだろうな…w」
「ハハッwまだわかんないじゃん!最初から泣き言いわないの!!」
「そうだね。ってかカナミはなにって書いたの?みせて!!」
クラスメイトの友人がカナミの書いた紙を手に取る。
「腕立て対決って…w そんな固いことやらずにもっと楽しめそうなのにしたら?」
「楽しむ暇があったらトレーニングしたいもの。だったらあんたは何にしたのよ?」
「ヘッヘーww 秘密!!」
担任教師の声かけで紙が集められ、学級委員長が黒板に集められた候補内容を黒板に書き出した。
さまざまな競技が並ぶ中一人の男子生徒が口をひらいた。
「おい!!女子プロレスだってよ!!これで決まりだぜ!!」
その一声で教室内は一気に盛り上がるが女子たちはもちろんみな嫌がっていた。
「静かにしろ!!じゃあ今から多数決とるからな!まずは綱引きがいい人手を挙げろ!!」
次々と候補の多数決が始まるがありきたりな競技に挙手の手もほとんど女子によるものだった。
「じゃあ次はプロレスがいい人!?」
先生がそう言った瞬間男子生徒の8割以上がここぞと手を挙げる。
「じゃあプロレスで決まりだな。うちのクラスはこれで出しとくから。じゃああとは自主だ。」
「女子プロレスかぁ!楽しみだぜ!!」 「レオタード着んのかな!?へへへ!!」
自主時間となったクラス内はそんな男子生徒の騒ぎ声で溢れていた。
「…なんなの?男ってやつはホント…そうゆう目線でみたいだけだろ。」
「まぁいいじゃん今まで格闘なんてなかったから楽しみ♪」
「ってアンタねぇ…ってまさかあんたが書いたの?」
「バレたw まぁいいじゃん!私は怖いからでないけど!!」 
「まったく…まぁ学校全体の投票もあるんだからまだ決まったわけじゃないじゃない。」
そして2日経って競技の決定がホームルームで発表された。
「みんな喜べ!運動部対抗戦女子はプロレスに決定したぞ!!」
先生の声に歓喜の雄叫びをあげる男子と女子のブーイングで教室内は騒然としていた。
「はぁ…もうなるようになればいいじゃない。」

320名無しさん:2009/08/17(月) 23:40:19
カナミ(Ⅱ)
 
カナミは部活を終え学校を出た。
「はぁ〜あ…プロレスなんてなにがおもしろいのよ・・・キャッ!」
突然後ろから肩を叩かれびっくりした様子で後ろを振り返る。
「ハハハ!ゴメンゴメン!!ビックリしたか!?俺も今終わったトコ!」
「なんだダイキか?びっくりさせないでよ!!」
そこにいたのは同じ学校で野球部のエースを務める同級生の神村ダイキ。
いつも元気なダイキを冷たくあしらってはいるがそんな無邪気な姿にほのかに恋心を抱いていた。
「あんたそのまま帰るの?着替えたら?ほんといつも泥だらけねwちょっとよらないでよ!!」
「着替えるのかったるいんだよ!お前だって練習で汗だくだったんだろ?臭ってるぜww」
「えっ・・」
恥ずかしさで頬を赤くして俯く。それをいつものように察するダイキ。
「うそだよwwボディースプレーの匂いプンプンさせやがって!まぁお前も女だもんな!」
「ちょっと!!からかうのもいい加減にしなさい!!」
いつもの茶化しあいをしながら歩いていく。やがて落ち着いて話し出した。
「そういや今度の体育祭、女はプロレスだってな!楽しみにしてるぜ!!」
「アタシはでないわよ!くだらない。」
「おいおい!キャプテンがそんなこといってどうすんだよ!バレー部はいつも優勝候補だろ!?」
「試合でもないのに優勝候補なんてどうでもいいわよ!」
「でも強い女ってなんかカッコイイじゃん!そうゆう女魅力あると思うけどなぁ。」
そんなダイキの言葉にドキッとしながらも気丈に振舞う。
「へぇwあんたMなの?wうけるんだけど!」
「ちがうよ!まぁ楽しみにしてるからな!がんばれよキャプテン!!じゃあな!」
そういって走りながら帰っていくダイキの背中を尻目に帰路についた。
カナミは家に帰るやすぐに弟の部屋に行った。
「帰ってるの?入るよ。」
「どうしたの?」
「いや・・その・・友達がプロレス好きで前にあった試合観たいからって・・DVDとってる!?」
「うん。あるけど・・姉ちゃんなんかあったの?そんなオドオドした顔初めてじゃない?w」
「ちょっとね・・調子悪くて・・あっ・・これね!!ありがと!」
「姉ちゃんに礼言われるなんて何年ぶりだろw まぁちゃんとかえしてもらってね!!」
DVDを受け取るや逃げるように自分の部屋に閉じこもっていった。
自分の部屋で消音にして試合映像に釘付けになるカナミ。
(へぇ・・すごい!カッコイイかも。)
研究しながらも今日言われたダイキの言葉が頭をグルグル回る。
(今更言葉で好きって言えないしな・・これしかないわ!!)
試合に熱中するなかで静かに目を閉じて拳をグッと握り締めた。
(よし!!やるわ!!強い女になってやる!!)
静かな部屋の中、カナミは対抗競技への出場を決めた。

321名無しさん:2009/08/18(火) 02:18:52
春麗(1)
とある商店街の一角
二人の女が対峙していた
一人は10歳くらいの少女 もう一人は言わずと知れた女刑事春麗だった
今ここでストリートファイトが始まろうとしている
周りには興味深々の野次馬たちが人だかりを作っている
「じゃあ私が勝ったらオバサンがパンのお金払ってね」
少女が言う
「はいはい 私が勝ったらちゃんと店の人に謝りなさい」
やれやれといった感じで春麗が答えた

事の始まりは10分程前である
仕事帰りに商店街に立ち寄った春麗は少女がパンを盗むのを目撃する
春麗の本職は麻薬捜査官であるが目の前の犯罪を見逃すことは出来ず少女を追いかける
少女は追いかけてくるのが格闘家の春麗だと気付くと
なんとストリートファイトを挑んで来たのだ

322名無しさん:2009/08/18(火) 02:20:05
「じゃあ かかって来てよオバサン」
少女が軽く挑発する
春麗は溜息をつくと少女との距離を詰め拳を放つ
しかし少女はそれをかわす 続けざまに蹴りを放つが それもかわされる
(この娘 速い)
全力の攻撃で無いにしろ自分の攻撃がかわされたことに驚く春麗
「トロいよオバサン」
今度は少女の攻撃 一瞬で春麗に近づくと逞しい脚にローキックを放つ
パァーン
「うっ」
乾いた音てともに春麗が呻いた 反撃しようとするが少女は既に間合いの外に逃げてしまう
ヒットアンドアウェーだ
「ほーら やっぱりトロい」
「くっ 貴方の攻撃も軽いわよ そんなんじゃ何十発やっても倒れないわ」
若干強がりの入ったセリフだが事実少女の蹴りは軽く春麗ならば耐えられるものだった
「ふーん じゃあ何百発もやってあげる」

323名無しさん:2009/08/18(火) 06:28:26
言い終わると同時に再度春麗に近づきローキック
反撃する春麗 しかしあたらない
今度は春麗から攻撃するがやはり回避され 隙をつかれ脚を責められる

いつしか春麗は本気になっていた しかし結果は変わらない
ゴムまりの様に跳びはねる少女に春麗の攻撃は全て回避されてしまう
さらに
バシィッ
「ぐぅっ」
度重なる少女のローキックに春麗の脚は悲鳴をあげはじめていた
「はぁはぁ」
「どうしたの? まだ20発くらいだよ」
「くっ はあっ」
気合いの声と共に攻撃する春麗 だが結果は変わらず再びローキックを浴びせられる
黒のタイツで隠れているが すでに春麗の脚は真っ赤に腫れ上がっていた

324名無しさん:2009/08/18(火) 06:30:25
バシィッ
「あがあああ」
一際強力な攻撃がヒットし思わず悲鳴を上げてしまう春麗
「あれれ? もう限界なの?」
「ぐっ そんなことないわ」
ガクガクと脚を震わせながら言う春麗
「だよねぇ じゃあそろそろ攻撃を始めるね」
「えっ?」
少女の言葉に困惑する春麗 次の瞬間少女の姿が春麗の視界から消える
少女は満身創痍の春麗の後ろに回り込むと 全力の蹴りを放つ その蹴りは春麗の逞しい脚の間 股間を的確に打ち抜いた
「いぎゃああああああ」
股関節が砕ける程の衝撃によだれを垂らし悶絶する春麗
「あははは 凄い悲鳴 ひょっとしてキンタマでもついてるの?」
罵倒する少女 確かに今の春麗の行動は睾丸を潰された男のようだ


325名無しさん:2009/08/18(火) 20:27:27
春麗…(;´Д`)ハァハァ
晩飯前に抜いてしまった。

326名無しさん:2009/08/18(火) 22:45:51
カナミ(Ⅲ)

体育祭当日、カラッと晴天に包まれた学校のグランド内では徒競走や綱引きなどで盛り上がっていた。
しかし生徒達の期待はクラスの優勝ではなくプログラムの最後に行われる
”運動部対抗競技女子の部 プロレス大会 ”
午前中に体育競技はすべて終わり、出場予定の生徒達は各控えテントでの準備が行われていた。
「ついにきたか!どうせなら優勝ねらっていこうね。」
「ハイッ!!!」
女子バレー部は中等部の部員を合わせると40人近くにもなる。後輩部員はそんなカナミの言葉に
大きく返事をする。
「ハハッ 本試合じゃないんだからそんな固くならなくていいよ!でも応援ヨロシクね!絶対優勝よ!」
そんな力強くも優しい言葉に部員達の顔はほころんでいた。
「カナミ!!私達にまかせて!決勝まで勝って無傷でバトンわたすからねっ!!それまでゆっくり休んでて。」
同級生の部員がカナミに言う。
「なんか悪いね。じゃあ決勝ははりきっちゃうから!じゃあいっておいで!」
背中をバシッと叩いて送り出すカナミ。
「プッw 結構な友情ですこと。」
カナミの背後から冷ややかな声が静かに響く。
カナミは驚くこともなくヤレヤレといった様子で振り返る。
「はぁ・・やっぱりね・・くると思ったわ。何のよう?」
そこにいたのは同じ3年の君嶋麻衣子 女子テニス部のキャプテンだ。
2人は入学以来違うフィールドではあるが大会で結果を残している、いわば学校のヒーローだ。
カナミはさほど相手にしていないが麻衣子は過剰にライバル視していた。
180cmのカナミの前に堂々と立つ、カナミにくらべれば小柄だが165cmはあり、女では大きい方だ。
「あなたとは今まで五分だから今日こそ決着をつけてやるわ。この学校で歴史を残すのは私よ。」
「あっそ・・まぁお互い最後の年だしね、でもそんなカモシカみたいな細い体でたたかうつもりw?」
「フフッ なめないでね。お父様に頼んで専属のトレーナーを用意させてトレーニングしてきたのよ!」
「金にモノいわせたのね・・ご苦労ですことw」
麻衣子の挑発も本気にせず受け流す。
「ぐっ・・ふん!まぁいいわ!私は決勝まで私だけで戦うつもり!まぁ決勝ではいいハンデじゃないかしら?」
「なんですって!!」
つい熱くなってしまったカナミだったが、「カナミ!こんなヤツ相手にすんなよ!」と、同級生が割って入り
その場を落ち着かせる。やがて麻衣子は笑いながらその場を去っていった。
「なんだよあいつ!毎回毎回挑発ばっかり。」
「アホはほっときなよ。そろそろ試合始まるよ!応援しよっ!」
「ああ、そうだな。」
落ち着きを取り戻し部員達と一緒に声援をおくる。
しかし素人ばかりの、しかも女同士の格闘は、戦うというよりもじゃれあいのような感じで大声で盛り上がって
いるのはほとんど男子生徒だった。そんななか高身長のバレー部は確実に勝利を重ねていった。
(なによこれ・・wこんなんじゃ練習損だよ・・ヤレヤレ)
しかし次の試合でグランド内は静まり返る。
「おい!ストップだ!やめないか!」
先生達が止めに入るが止めることなく柔道部のキャプテン相手にフロントチョークを離さない。
やがてゆっくりと手を離すと柔道キャプテンは力なく崩れ落ちた。
マットを叩いて悔しがる相手を尻目に勝ち名乗りをあげる女はテニス部の麻衣子だった。
静まった直後、割れんばかりの歓声がグランド内に響き渡った。
(つ・強いわ・・でも私だってあれくらい!!相手にフソクなしよ!)
カナミはその場をゆっくりと立ち上がりウォーミングアップを始めた。

327名無しさん:2009/08/18(火) 22:46:55
カナミ(Ⅳ)

〔只今より運動部対抗 プロレス大会女子の部決勝戦を行います。生徒のみなさんはグランドに集合してください。〕
校内放送の呼びかけでグランドには2000人を越す生徒で埋め尽くされていた。
「只今より決勝戦を始めます!!今年の顔ももちろんあの2人だ!!バレー部!!月島カナミ!!」
スポーツ一筋でファンサービスも知らないカナミはいつもの力強い足取りでリングにあがり体をほぐす。
「その勝気な素振りがたまんないねぇ!!」
司会とレフェリーを任せられた目立ちたがりの男子生徒が生徒達を煽る。
「ヒーローは2人もいらない!!勝つのは私よ!!テニス部!!君嶋麻衣子!!」
容姿実力共に兼ね備えた麻衣子の登場前にもかかわらず男子生徒の叫ぶような声援が響く。

「あらっ・・!?」
司会の声が掛かっても一向に麻衣子が現れない。
それどころかテニス部部員達の姿もみあたらない。まだテントにいるようすだ。
そんな状況が続きしだいにまわりの生徒達のイライラが積もりだす。
「おい!!役立たず!!早く連れてこいよバカ!!」「誰もお前なんかみてねぇよ!!」
まわりのブーイングを受け、オドオドした様子でリング前の控えテントに向かう司会の生徒。
「おい!早くしてくれよ!おれの顔潰さないでくれよ・・・。」
近くにいたテニス部員がつぶやく。
「あの・・選手のエントリー変えたいんですけど。ちょっと麻衣子調子が・・。」
「まじかよ・・!?でどうすんの?」
そんな中、姿は見えないがテント内の部員が居る中に声が響く。
「センパァイ!?選手変更まだですか?・・もぉ・・とろすぎ!早くしてよ!」
司会の生徒は麻衣子に変わる出場選手だと察してその方向へ声を掛ける。
「君が出場するの!?急いでるから早くね!名前呼ばれたら出てきてよ!!?」
「はァ〜〜い!!」
近くにいる部員の子に声を掛ける。
「あの子の学年と名前教えて?」
「ああ・・名前ね・・」
「ええっ!!?ホントなの?っても・ んー・・ でもこれ以上待たせられないよ!じゃあリング戻るから!頼むよ!」
リングに急いで戻るなりマイクを持つ。カナミもしらけた顔で司会者をみる。
「ごめんみんなおまたせ!!ちょっと君嶋さんが体調悪くて出れないから選手変更です!!」
再びブーイングが襲いペットボトルなどが投げられる。
「いい加減にしろボケ!!なんでもいいから早く始めろ!!」
「ちょっと!・・・イテッ!物投げるなよ!!今始めるから!」
その一言でブーイングはおさまり、歓声に変わった。
「選手入場です!!ニューヒーローはもらった!!テニス部!・・・・・なんと中等部!・・1年!!!!」
「えっ・・」
驚きを隠せないカナミ。
大物司会者ぶってためて振舞う司会者、しかし意外な対戦相手に歓声があがる。
「大物狩りなるかァ!!? 安藤!!あさみ!!」
テニスのユニフォーム姿で登場したのは身長145cmくらいの髪を2つにまとめた女の子。
中学生とはいっても去年までランドセルをからっていた少女だった。
ゆっくりリングに上りペコッとオジギをする。
太陽の光が体をさす中、両者は始めて顔をあわせた。

328名無しさん:2009/08/20(木) 21:17:25
カナミ(Ⅴ)
  
(よりによってこんな子が相手なんて・・せっかく練習したのにぃ・・)
落ち込むカナミだったがそんな気持ちを振り払うように頬を叩く。
根っからのスポーツマン気質のカナミ どんな相手だろうと真剣に向き合い手加減はしない。
それがカナミの勝負に対する礼儀だった。
司会者が続ける。
「両者顔を合わせました!!まずはマイクアピールを!!どうぞ月島さん!!」
マイクをカナミに渡す。
「覚悟しなさい。」
そう一言呟いてあさみにマイクを投げる。
「せっかくクラブ対抗なんだからぁ〜先輩もユニフォームきてくださいよぉw」
そういって歩み寄り、持っていた紙袋を渡す。
紙袋を開けるカナミ。
「これって・・私のユニフォームじゃない!!どこからもってきたのよ!!」
「先輩のクラブの副キャプテンさんに部室開けてもらってもってきたんですよ!ほらはやくぅ!!」
周りからは着替えろコールが響き渡る。
(あゆみが!?もぅ・・でもあの子そんな簡単に他クラブの子を入れたりなんて・・てかいれちゃったのかぁ・・)
ガクッとため息をつきリングを着替えるためリングを降りた。そして5分後再びリングに向かう。
背中にエースナンバー1の入った赤のトップスに同じく赤のブルマを身に纏い勇ましくリングに上がる。地を踏む
度にハリのよいお尻や太ももがブルンと揺れる そんな姿に男たちの視線は釘付けだった。
歓声が上がる中カナミに一人の男が目に入る。そこにいたのはダイキだった。
声は歓声で揉み消されてはいるがはっきりとこっちを向いてガンバレと口が動いているのが確認できる。
(応援してくれてるんだ・・うれしい・・がんばらなきゃっ!!)
一瞬ほころんだ顔をキッとひきしめてあさみを観る。
「これで満足でしょ!さっさと始めるわよ。」
「ちょっとまだ待ってください!」
再びマイクを取りカナミをニヤッと見たあとに周りの生徒達に向かって喋り始めた。
「みなさん聞いてくださぁい!なんか今イイものみちゃいましたぁ!!もしかしてカナミ先輩って野球部の
ダイキ先輩が好きなんですかぁ?」
「な・なにいってんのよ!!そんなわけないじゃない!!」
顔を真っ赤にして怒るカナミ。
「そうなんだぁ〜wじゃあいいや!実は私ダイキ先輩のこと気になってるんです!キャッw言っちゃった!」
「えっ・・」
突然の告白に動揺を隠し切れないカナミは固まってしまう。
その姿を敏感にキャッチして盛り上がる生徒達!!「いいぞぉ〜!ってかダイキもなんかいってやれよ!!」
「はいはい静かにぃ〜!じゃあこうゆうのはどうですか!?勝ったほうがダイキ先輩とデートできるってのは!?」
そう言ってあさみはマイクをリングの最前列にいるダイキに投げる。
生徒達はレスポンスを求めるダイキコールで沸いた。
「おい男前!!空気読めよぉ!!」「どうなんだよ!?姫達が答えをまってるぜ!!」
マイクのハウリングが止み一瞬静まり返った中でダイキが口を開いた。
「・・・わ・わかったよ。勝ったほうはデート・・ってか付き合うよ!これで満足か!?」
(なにいってんのよダイキ!!周りにのまれちゃ・・でも勝ったら付き合うって・・)
うれしさと複雑さが織り交ざってなんともいえない感情に襲われる。
「ヤッター!!やっぱ男らしくて素敵!! ってことですけど先輩wどうしますぅ?」
(動揺しちゃダメ!!切り替えなきゃ!!とにかくこんな子には負けられない!)
大きい歓声で観客には聞こえないため強気にあさみに言い放つ。
「いいわ!乗ってあげる!あなたなんかに渡さないわ!!」
「さぁ〜〜とんでもない展開になってきたぞ!!強さをめぐって!!はたまた一人のダーリンをめぐって!!
とんでもない戦いが始まろうとしてます!!もぅどうにでもしてくれ!!じゃあ始めます!ファイト!!!」

329名無しさん:2009/08/21(金) 09:17:05
ついに試合開始…!
期待age

330名無しさん:2009/08/21(金) 19:04:26
もしかして彩音タンやのぞみん書いた人かな?
お尻ぶるるん(*´д`)ハアハア
肉体の描写がエロスなあ(*´д`)

331名無しさん:2009/08/21(金) 20:43:05
>>329
前フリが長くなってすいません!w 期待に添えられるかわからないけど
頑張って書きます。
>>330
その通り彩音の人です!自分、極度の尻フェチなもので・・w

332名無しさん:2009/08/21(金) 21:58:38
カナミ(Ⅵ)

「かかってきなさい!!」
そう一言いって、レシーブポーズのように腰を下げジリジリと距離をつめる。
それに対してあさみは圧力を感じているのか、リング内を回りながら後退していく。
(ずいぶんと逃げ腰ね・・じゃあ私から行くわよ!!)
腰をさらに落とし鍛えた足腰を使って先制のタックル。
スライディングレシーブの様にあさみの足をねらって飛び込む。
「えっ・・!!キャッ!!」
あさみはビックリした様子でその場でジャンプする。
スピーディーな攻撃だったがジャンプしたあさみの下を通り抜けるように、かわされたかたちになった。
飛び込んだ流れで肩からグルンと前転して即座に立ち上がりあさみと向き合う。
「びっくりしたぁ・・先輩アタシボールじゃないですよw」
「くそっ!」
ブルマーについた砂をパンパンとはらい、また構えにもどる。
(小さいだけ身軽だわ・・早いトコ捕まえないと・・・うっ・・)
カナミが一瞬顔をしかめる。
なぜか体を支えている足の太ももの一部が赤く変色していた。
試合は室内ではなく外な為、リングのマットは炎天下に照らされ熱されている。それに加えてスピードのある
スライディングタックルは熱さと摩擦により露出されたカナミの足に軽く火傷を残した。
(アツっ・・むやみにタックルはダメね。まぁスタンディング勝負でも負けっこないわ!!)
また最初と同じ展開に戻るがカナミは間をあけず捕まえようと距離を詰める。左右から手を伸ばして掴もうと
するがあさみはそれを身軽にかわして離れ際に、脅威ではないが細かいパンチやキックをヒットさせて間合い
を巧くハズしていく。
(捕まえればこっちのものなのに! くそっ!)
「おお〜っと!!カナミ選手なかなか捕まえきれません!!スピードに翻弄されているのか!?中等部による
まさかの下克上なるか!!」
レフェリーの男子生徒はマイクを使いながらギャラリーを煽り盛り上げる。
「うるさいわねっ!!そんなわけないでしょ!黙ってて!!」
レフェリーを睨みつけつい声を荒げるが声援でほとんど聞こえることはなく皆、そんな煽りに歓声をあげる。
しかしカナミの声が聞こえていた生徒も今の状況をみて、それを強がりと受け止めるのが自然だった。
(く・・悔しい!みんなどんな顔で見てるんだろ・・?)
周りを見ることができず歯を食いしばってあさみを睨みつける。
「すごいです!そんなに大きいのに速いですね!まだ疲れないんですかぁ?」
「あたりまえじゃない。こんなことでバテるほど柔なトレーニングしてないわ!」
「でもハードなトレーニングの割には当たりませんねぇw 」
「黙れっ!喋ってないでかかってきなさい!」
「あれっ!?そっちから来ないんだw 仕方ないから挑発のってあげる!」

333名無しさん:2009/08/21(金) 23:11:17
カナミ(Ⅶ)
 
先ほどとは反対にあさみは両手をあげてゆっくりこっちへ歩いてくる。
(うそ・・何をする気なの?)
その不気味さに後退しそうになるが動揺を悟られないようにぐっと踏みとどまる。そしてカナミの目の前まで
近づき顔を見上げて口を開いた。
「じゃあ力比べしませんか!?」
両手をあげたまま笑ってカナミを見る。
「くっ・・上等じゃない!!」
お互い両手をがっちりロックしてロックアップの状態になる。お互い声は上げないが歯を食いしばりながら向き合う。
しかし体格差パワーの差は歴然であり、カナミはジリジリとあさみを押して後退させる。
「ええっ!?強っ!!やっぱ力は敵わないかぁ・・くそっ!」
「こんなものなの?もう遅いわよ!あなたのその達者な口を恨むことねw ほら!もっときなさい!!」
「くっ・・なんで動かないの? 敵わないよぉぉ・・・」
ロープを背に手を泣きそうな顔で俯くあさみの手に更に力を込めて言い放つ。
「勝負なんだから泣いたって止めないわよ!イヤならギブアップしなさい!」
「うっ・うううぅぅ・・痛い・・ギ・ギブア・・」
「聞こえないわよ!?大きな声で言いなさい!!ww」
「ギブ・・ギブアッ・・・フフッw ハハハッw」
あさみはギブアップすると思いきや、急に不適に笑い出した。
「なっ?・・えっ・・?」
俯いた顔を急に上げて驚いているカナミの顔を見て無邪気に舌を出す。
「べェ〜〜ッww なんちゃって!!」
掴みあった両手をスッと引くように離した。
「キャアッ!!」
カナミはそのまま力を入れた方向にバランスを崩してしまい、あさみにスッと横にかわされてしまったためそのまま
ロープに突っ込むように派手に倒れてしまった。ロープにもたれかかったためお腹に痛みを受けぶらさがったままお腹
を抑えている姿を後ろで見つめるあさみが言い放つ。
「センパァ〜ぃ!!試合中に相手にそんなデカデカとお尻向けちゃだめですよwwここだっ!おりゃっ!!」
あさみは中指と人差し指を立てて、ブルマーの上からカナミの肛門を目がけて強烈な浣腸を叩き込んだ。
尻の割れ目に吸い込まれるように、それも指が見えなくなるくらいに割れ目にめり込む。
「ギャーーアアアアアッッ!!!!」
飛び上がるようにリングに倒れて狂ったようにジタバタするカナミ。
「こらこら!!反則だぞ!!?浣腸はダメだろ・・(苦笑)」
「ええっ!!?そんなの聞いてないですよ?」
「聞いてないって・・・普通わかるだろ? とにかく反則だ!」
レフェリー役の生徒がポケットからイエローカードをだした。
「はぁ〜い。次から気をつけまぁす。」
ダメージ回復のため10分間のタイムがとられた。
ロープに手をつき休んでいるカナミの背中に向かってマイクをとり言い放つ。
「先輩のごめんね!!ww 突っ込みすぎたからパンツにウンコついちゃってるかもですよ!ww」
グランド内を爆笑の声が包む。
恥ずかしさとお尻の痛みで言葉がでないカナミは振り返らないまま唇を噛んで耐え続けた。
(くそっ!・・くそおぉっ・・絶対にゆるさない!!!)

334名無しさん:2009/08/22(土) 05:42:09
さっそくお尻せめられるかなみん(*´д`)ハアハア

335名無しさん:2009/08/22(土) 09:48:11
カナミ(Ⅸ)
 
「カナ大丈夫!?座って休んだら?」
チームメイトが背中をゆっくりさすりながら声をかける。
「ああ 大丈夫よ。あの子、いきなりなにするかとおもったら・・ハハッw」
焦りを悟られない様、わざと気丈に振舞うカナミ。
「ホントだよね!でも手加減しすぎだよ!!w あの子生意気だからそろそろやっちゃいなよ!」
チームメイトは本気を出している事に気づいてないため、その一言がズキッとカナミの胸に突き刺さる。
「そうね・・。」
退屈そうに寛いでいるギャラリーを見てマイクを持つレフェリー役の生徒。
「ごめんね!!もうすぐ始めるから! さぁ!それにしてもすごい戦いだ!!早期決着と思われたが
あさみ選手の攻撃に女王が苦戦を強いられています!!まさかこのまま散ってしまうのか!?」
「おおぉ!!すげえぞおチビちゃん!!」 「がんばれ!!ダーリンとられちまうぜ!!w」
座り込んでいた生徒達もゾロゾロと立ち上がり声援をおくり始める。
「このやろ!!黙ってろって言ったのに・・!!」
「カナ!熱くならないで ほっときなよ。本気出したらどれだけ怖いか思い知らせてあげな!!」
「・・・そうだな。」
レフェリーが時計を確認する。
「そろそろ10分経つんだけど・・いける?」
「大丈夫よ!ってゆうかアンタ喋りすぎ!!レフェリーなら黙ってジャッジしなさい。」
体を上げてリング中央へ移動する。
「ゴメンゴメン・・w じゃあ続き始めます!!ファイト!!」
「ふぅ〜〜っ。まちくたびれて寝ちゃうトコだったw」
コーナーに腰掛けて座っていたあさみも目をこすりながら立ち上がり試合が続行された。
今度はお互いが距離をつめる。
「くらえ!!おりゃおりゃおりゃっ!!」
間合いに入ったカナミに、パンチやキック エルボーなどを次々に叩き込む。
しかしそれをもらいながらもグイグイと距離を詰めるカナミ。
「おりゃ!!それっ!!くそっ・・どうして?」
「アンタの打撃なんてかゆくもないわ!アタックをレシーブするほうがまだ効くわよ!」
そのまま距離を詰め、あさみの胸ぐらをつかんでグッと引き寄せる。
「きゃっ!」
「調子に乗りすぎたようね!!これでもくらいなさい!!」
引き寄せたまま足を絡めて背負い投げをしようとグッと力を入れた。
(いくわよ!!・・うっ・・!??)

336名無しさん:2009/08/22(土) 10:03:41
カナミ(醱)

カナミはなぜか投げるのを止めてカナミを突き飛ばすように押して後ろへ下がる。
その光景を不思議に見つめるギャラリー、そしてあさみもキョトンとした顔で首を傾げる。
(なによこれ・・痛い・・くそっ・・あっ・・)
カナミは先ほど受けた浣腸で強烈な腹痛に襲われていた。そして気を抜くとお尻からあるモノが
でてしまう位の締め付けられるような感覚を感じる。
「そんだけ体格差あんだから投げるくらい楽勝だろ!?」「おいおい!チビに手も足もでないのか!?」
外から突き刺すような野次がとぶ。
(違うよ!!違うの!!そんなんじゃないっ!!)
「あれぇ?先輩ってパワーないんですかぁ??wwそろそろ疲れてきた感じですね。」
「違うわよ・・はぁ・・はぁ・・手が滑っただけよ!!」
腹痛に耐える余り体力を大量に消耗してしまう。
「おぉ〜っと!!カナミ選手!!あさみの猛攻に足が止まってしまった!!息切れしてるぞ!どうした!?」
あさみの攻撃によるダメージと勘違いされ、猛烈に歯がゆい気持ちに襲われてしまう。違うと叫びたいけど
少しでも力を入れると脱糞してしまいそうなくらいお腹がギュルギュルと小さく響く。
(みんな勘違いしないでよぉ・・悔しい・・!)
「先輩いきますよぉ?いいですかぁ?」
「ちょっ・・まっ!」
あさみは軽やかにステップしてまたパンチやキックのコンビネーションでカナミを攻める。
「ああっ!! やっ・・!! ああん!!」
打撃がヒットする度、当たった方向へ体を曲げて呻き声を上げる。体にヒットする衝撃がお腹とお尻に刺激を
与える。
「おっと!!カナミ選手!!とうとう打撃が効いてきたか!?声をあげ苦しい状況です!!」
(違うの!!攻撃が痛いんじゃないの!!ああっ・・・出ちゃう・・)
「おりゃっ!!・・はぁ・はぁ・・んもぅ・・なかなか倒れないんだからぁ・・」
あさみも連打の打ち疲れで攻撃を止め下がって呼吸を整える。
「ギブアップ!?」
レフェリーがカナミにたずねる。
「やだ!!しないよ!やれるわ!!」
お尻をキュッと引き締め声を上げて答える。そんなやりとりの間にあさみはいつの間にか回復して笑いながら
ピョンピョンとステップを踏んでいる。
「・・・それじゃあ続けるよ!ファイト!!」
軽やかなステップを踏むあさみに対して膝に手をついて立っているのがやっとのカナミ。
「じゃあ先輩いきますよっ!!w」
そう一言いった途端、あさみがカナミの視界からフッと消えた。
「えっ・・?」

337名無しさん:2009/08/22(土) 16:14:31
カナミ(XI)

(どこ・・? どこへいったの・・??)
呆然とするカナミの背後から声が聞こえる。
「せぇ〜〜んぱいっ!!ww ここですよん!!」
「くっ!!」
カナミは反射的に手を後ろに回しお尻を庇う。
「ハハッww 先輩何やってるんですか? よいしょっと!!」
あさみはフッと体を浮かし、足をカナミの頭に掛け、右手を脇でロックする。
(うそぉぉ・・こんなことって・・・)
35〜40cmも身長差のあるカナミに見事な卍固めを決める。
「ううっ・・・・!!」
「おおおっ!!!すげぇぞチビちゃん!!そのまま倒せ!!」「おい情けねぇぞお姉さん!!wwなんかやってみろよ!!」
ギャラリーからの声があがる、恥ずかしい状況にただ耐えて小さく呻くことしかできない。
まさかの展開にリングが揺れるようなギャラリーの声で響く。そしてそんな小柄な少女の健闘に、外から見ている決勝までに
敗れてしまった女子達はその姿を悔しそうに見つめていた。そんな彼女達に男子生徒たちが言った。
「あの子強くねぇ!?お前らだったらとっくにKOされてるかもなww」
「うっ!うるさいわねっ!くっ・でも強いわ・・悔しい・・!!」「あのカナミがあんなに一方的に・・なんなのあの子・・」
あさみよりもガタイの大きい彼女たちは、そんな男子生徒の声に何も言い返せないまま唇を噛んでただ見ていることしかできない。
あさみは卍の状態のまま顔を近づけカナミにしか聞こえない程度の声で喋りかける。
「どうですか先輩??痛いですかぁ? なんか言ってくださいよ!ハハッw よっわい♪よっわい♪」
「くううぅぅっ・・ このぉ・・はぁ・・はぁ・・痛いワケ・・ないじゃない・・」
「ですよねっ!ww そんなことわかってますよ! 私の力では倒せないくらい!!w」
「えっ・・・」
そう言って左手でカナミのお尻をパチンと叩く。
<ドキッ!!> 胸が飛ぶように鼓動を打つ。
今置かれている状況を気づかれてしまっていたのだ。
「でもねぇ〜先輩。みんな誰も気づいてないですよぉ!普通に私の攻撃が効いてるとしか思ってないんじゃないですかぁ??
みんなから見れば小娘に無残にやられるヒーローってトコですか!?恥ずかしいですねぇ〜! プッww」
体力の消耗と共に刺すような日の光に照らされているため、大量の汗と冷や汗が混じり真っ赤なユニフォームを艶やかな
ワインレッドに染めていく。
「キャハッ!!ワイン色ののパンティー穿いてるみたいですね!!なんかエロぃ!ww 本当のパンティーはどんな色かなぁ?」
そう言って左手でカナミのブルマーに手を入れる。
「や!・・やめなさい!!やめ・・」
「やぁ〜ん!先輩のお尻柔らかくて暖かぁいw ああ!!みーっけ!!」
ブルマーの中からパンツの感触を確認したあさみは先を摘んで引っ張り下げる。
レッドのブルマーの内側から純白のパンティーがお目見えする。
はみパンの様な状況に男子生徒の下半身は震え上がると同時に雄叫びのような太い声がグランドに響く。
そして何百発ものカメラや写メの音が響き渡る。
(やめてぇ・・撮らないで・・くそおぉぉ・・っ)
「ハハハハッ!!私も撮ってぇ〜!ピィ〜〜ス!!ww」
見ている先生たちも呆然として止めることを忘れている。
周りの反応に満足した様子のあさみはパンツを直してカナミに声をかける。
「可哀そうだからやめてあげるよ!!優しいでしょっ?wじゃあそろそろメインディッシュですよ♪」

338名無しさん:2009/08/22(土) 22:39:12
カナミ(XII)

卍固めのままの苦しい状況が続く。
メインディッシュという言葉に過剰に反応して一瞬ビクッと体が震える。
「あん!もぅ!先輩怖がらないで!w いきなり攻撃したりしないから!先輩に選択肢を3つあげます♪」
(えっ? どうゆうこと・・?)
今の状態を耐えることが精一杯のカナミは、体を曲げられたまま言葉を出す余裕がない。
「まず選択肢1番!このまま自分でギブアップしちゃう!」
(そんなの・・できるわけないじゃない・・)
「その2番!先輩がウンチ漏らして強制終了!キャハハッww」
(いやっ!!それだけはいやあぁっ!!)
「その3番!!私がわざと負けてあげる!」
(えっ・・?)
「先輩なに安心した顔してるんですか?年下の子にわざと勝ちを譲ってもらうなんてスポーツマンとして
恥ずかしいですよww」
(そうだったわ・・私ったらなにホッとしてるのよ!プライドは捨てられない・・どうすればいいのよ・・・)
どれも究極の選択に言葉が出ない。かといって普通に形勢逆転するアイデアも浮かばない。
固められたまま沈黙が続く。
「どうしたの先輩!?せっかくこんな決まりきった試合の中で選択肢あげてるのに。普通ならこうしてるぞ!wおりゃ!」
そう言って、手を広げて打ち落とすように”パァーン!!”とカナミのお尻を叩く。
お尻が揺れると共に喘ぎ声を上げる。
「ああああぁぁん!!!」
”プスゥ〜ッ・・”
かすかだが、カナミのお尻から湿ったような音が漏れる。
(やだ・・・出ちゃった・・気づいてないわよね?? お願い・・・気づかないで・・)
ギャラリーの声援もあるため周りにはその音は聞こえてないようだ。・・しかし
「あらら・・wスカしちゃったでしょ?w もうそこまでお迎えきてるじゃないですか?www ってかくっさ〜い!!」
体を密着させているあさみにはカナミのオナラの音がかすかに届いていた。
「もうこの際漏らしちゃえば?ww 麻衣子先輩やあゆみ先輩達と一緒に仲良くトイレでブリブリやってればいいじゃ
ないですか!?ww」
「はぁ・・はぁ・・どうゆうこと・・? 居ないと思ったけどまさかあの子達はあなたが・・?」
「ばれちゃった!w だって麻衣子先輩一人でいいトコもっていこうとするんだもん!でももうお嬢様面できないね!」
「麻衣子の はぁ・はぁ・・ことなんてどうでもいいの・・はぁ・・あゆみに何したのよ!」
「だってぇ!素直に先輩のユニフォーム渡してくれればいいのになかなか部室開けてくれないんだもん!!ムカツクから
やっちゃった!w 2人とも泣きながら狂ったようにトイレに走っていきましたよ!!チョーうける!キャハハハww
あ!?でもあゆみ先輩は我慢で気ずに途中でぶっ倒れてその場で漏らしちゃいましたけどね!!」
2人の姿を思い浮かべ自分の状況と重ねあわし、ギュッと目を閉じて唇を噛む。
「さぁ!どうしますか!?敗北宣言しちゃう?それともその純白のパンティーをウンコ色に染めちゃうの?はたまた
今まで積み上げたプライドを私の演技で壊しちゃいますか?あぁもう!早く決めてよこのデカ女!!あと5秒だよ!」
カナミに顔を近づけ小さな声でカウントダウンを始める。
「ごぉ・・よん・・・・さん・・・・・にぃ」
まだカナミは口を開かない。
「いちぃ〜っ・・・ブー!!時間切れ〜!」
そう言ったあさみはまた手を広げ腕を高く振り上げた。
「くらえウンコ女ぁ!!!!!!!」
「やめてぇ!!わかったわ!!選ぶからやめて!!」
あさみは上げた手をゆっくりおろす。
「もぅ・・今頃ですか?・・で・・何番ですか?」

339名無しさん:2009/08/22(土) 23:47:14
続きを……早く続きを!!

340名無しさん:2009/08/23(日) 00:07:47
カナミ(XIII)
 
カナミはゆっくりと口を開いた。 
「さ・・3番・・」
それを聞いたあさみはフンと鼻で笑ってカナミに言い放つ。
「ふぅ〜ん。そうなんだ!なっさけなぁ〜いw そこまでして勝ちにこだわるんですねぇ。まぁいいですよ!じゃあ
私が言った通りにしてくださいね! 」
あさみが演技の筋書きをゴソゴソと伝える。
「こんな感じですけどできますか?下手したらみんなにばれちゃうから気をつけてね!」
「わかったわ・・」
「なんですかその言い方?感謝がつたわらないんですけどぉ・・?やめちゃおっかな?ww」
「いや!・・やめ・・て・・わ・・わかりました。・・くぅぅっ・・」
「フフッ・・先輩ったらかわいい♪ じゃあいきますよ。」
そうつぶやいたあさみが動いた。
「きゃあっ!!!」
バランスを崩すように自分から技を解いてそのまま後ろへ倒れた。
「おおぉ〜〜っと!!あさみ選手!!極めの卍固めが解かれてしまったぁ!!さあカナミ選手反撃なるか!?」
カナミはゆっくりと上体を起こしてレフェリーに歩み寄りマイクを奪う。お尻の穴をキュッと閉め呼吸整えてカナミに言い放つ。
「そろそろ気が済んだ?おチビちゃん?ww 頑張ったようだけどまだまだね。そろそろ本気出してあげる。」
あさみはそれを受けて肩で息を切らしおぼつかないフリをしてカナミを見上げる。
「なんだよ・・ビックリさせんなよ!!あんまりイジめんじゃねえぞ!!w」「おおっ!!女王の怖さ教えてやれっ!!」
完全に騙されきったギャラリーはそんなカナミに声援をおくった。
「はぁ・・はぁ・・わざとだったの?くそぉっ!!くらえっ!!」
あさみはカナミとの距離を詰めて大振りのパンチを打つ。
(きたっ!!よし・・ここでこうして・・)
あさみに言われたとおりそのパンチをスルリとかわし、がら空きのあさみの顔にエルボーを叩き込んだ。
「きゃああああああっ!!」
それを受けてあさみは後ろへ飛ばされるように倒れる。

341名無しさん:2009/08/23(日) 00:09:23
カナミ(XIV)

「あああっ!!!いきなり強烈なエルボーが決まった!!あさみ選手立てるか!!!?」
ぐったりと倒れたまま動かないあさみ。
「決まったー!!!たった一発で倒してしまったぁー!!!終了です!!カナミ選手KO勝利!!!!」
そんな一瞬の光景に静まり返った直後総立ちのギャラリーから大きな声援が飛ぶ。
いつもは愛想を振りまかないカナミも今回は満面の笑顔で手を振って答える。
「カナミ選手おめでとう!!見事な勝利でした!!じゃあさっそくですが!・・愛しのダーリン!呼んじゃいますかぁ!?
(あっ・・そうだったわ!・・やった!これでダイキと私は・・緊張するよぉ。)
3年B組神村ダイキ!!!リングに上がってきやがれぇぇっ!!!!!」
ギャラリーの拍手と共にゆっくりとリングにあがってカナミの前に立つ。
「おめでとう!!最初はビックリしたよ!手を抜くなんてお前らしくもないけど・・・でも最後はカッコ良かったぜ!!」
そういってマイクを下に落としてそのままカナミの肩をギュッと引き寄せ抱きしめる。
(きゃっ・・ダイキ・・・うれしい・・うれしいよぉ・・・)
気分が舞い上がりお腹の調子も不思議とやわらいで幸せな気分に浸っていく。
そしてダイキはカナミの唇に顔を近づける。
(えっ・・・私のファーストキス・・みんなの前なんて恥ずかしいけど・・幸せ・・)
緊張しているが、それを拒むことなくゆっくり目を閉じて顔を上げる。
そしてカナミの震えた肩に手を置きゆっくりとキスをした。
「大胆だねアニキぃ〜!!なんかやけるぜぇ!」「カナよかったね!!おめでとう!!!」
ギャラリーからはそんな茶化しと祝福の言葉が拍手と共に掛けられる。
5秒間ほどの長いようで短いキスが終わる。
照れた様子で下を向いたあと、またお互いが顔を合わせた。
「ハハ・・照れるなw でもやけに素直だな。てっきりビンタでもされるかってちょっと覚悟したよw」
「ひどいぃ〜w そんなことしないよ。私ね、素直になるってきめたの・・このまま突き放してばっかりだとダイキがほかの子に
目がいっちゃうかもって・・」
「変なこと言うなよ。付き合ってやるなんてえらそうに言ったけどこっちからお願いするよ。カナミ・・俺と付き・・・えっ?」
ダイキは何かが目について言葉を止める。
「えっ・・・何!?・・どうしたの?」
「カナミ!!後ろ!!」
そう言われて振り返ろうとした時だった。

342名無しさん:2009/08/23(日) 00:11:53
>>339
ありがとうございます。明日まで休日なんで、できるだけ早く書き上げれる
ように頑張ります!

343N.I.:2009/08/23(日) 00:24:20
真夜 七海(13)

 耳元に息を吹きかけられ、おぞましい感覚が背筋を走り抜ける。どうして私はこんなに力がないの?これ以上締められたら私、もうダメ。こんな時に限って、嫌なのにどうして?
「あたし的にはぁ、桜川先輩が先に負けて欲しいんですけどぉ、それまで耐えられますかぁ?あぁ、真夜先輩如きには無理ですよねぇ。あははっ。」
 下腹部の不快感と締め付けられる苦しさで一杯いっぱいになっている私は目を開くこともできず、七海がどうなっているのか全くわからない。咲の挑発に悔しさが込み上げてくるものの、身動きが取れなかった。首を絞めてくる咲の腕を掴んでいた腕に力が入らず、だらりとぶらさがった状態になってしまう。完全に咲に身体を預けたまま、下腹部に込めていた力もすぐに入れられなくなり、上腿を生暖かい液体が伝った。
「うわぁ……真夜先輩。中学三年にもなってお漏らししないで下さいよぉ。汚いなぁ。」
「うぅ……ああぁ……」
 膝から左の下腿へ流れてゆく。必死に堪えようとしても、一度堰を切ってしまった衝動は抑えることができない。次第に勢いを増して溢れ出し、右の下腿へも分岐し、ローファを濡らす。
「っ……」
 それだけでは止まらず、膝から離れ真っ直ぐに地面へと落ちてゆくほどの勢いになってしまった。こんなことって。お願い、止まって。もう嫌。
「ああ、やだやだ。みんなの憧れ真夜先輩がお漏らしなんて、ねぇ。恥ずかしくないんですかぁ?あ、恥ずかしくないんですよねぇ。何しろ自分から進んで脱衣テニスを引き受けたんですからぁ。本当は脱ぎたくて仕方なかったんですよねぇ。って、いつまで漏らしてるんですかぁ?離れよっと。」
 首を拘束していた腕が不意に外され、身体を預けるようにしていた私はその場にすとんと座り込んでしまった。いつの間にかできていた水溜りのせいでスカートがぐっしょりと濡れ、素肌に纏わりつく。同時に背中を靴で押され、座ったままの状態で顔を地面へと押し付けられた。鼻を衝くアンモニア臭に吐き気を覚える。年下の女の子に、ここまで蔑まれ、辱められたことに悔しさと辛さがのしかかってくる。私って一体、何なの?友達も、テニス部のみんなも、遠く感じられる。こんな私を見たら、妹はどんな顔をするの?嫌っ。もう誰にも顔向けできない。お父様もお母様も、きっと愛想を尽かしてしまうに違いないわ。どうしたらいいの?どうか夢であって。それから、お願い、夢なら覚めて。
「う……嘘でしょ?桜川先輩強過ぎ……」

344N.I.:2009/08/23(日) 00:26:22
>>342
お疲れ様です。
読ませて頂いています。
リズミカルでテンポがあって読みやすいですよね。
続きも楽しみにしていますね。

345名無しさん:2009/08/23(日) 00:39:50
>>344
お久しぶりです!時間が取れないっておっしゃってたのでずっと更新楽しみに
していました。真夜たんがお漏らし・・なんて屈辱・・(*´д`)ハァハァ
引き続き楽しみにしてます!

346名無しさん:2009/08/23(日) 11:40:29
カナミ(XV)

カナミが振り返ろうとした時。
「先輩いいカッコしすぎ!!!」
そんな一言のあと、また試合中に起きた感触をお尻に感じた。
プニィ〜ッと柔らかいマシュマロを突くように、またあさみの指がカナミの赤いブルマーに吸い込まれるように入っていく。
「ぎゃあああああああああぁぁっ!!!!」
”ブボッツ!!ブチブチ!!ボブゥ〜〜〜ッ!!!・・・プスゥ〜〜〜ッ・・”
叫び声と共にデカデカと大きな放屁音が響く。
あさみに背中を向けてる隙にまたもや強烈な浣腸を肛門に突っ込まれてしまった。
放屁の風圧でブルマーが一瞬膨らんだあと、ブルマーがモリモリと盛りあがる。やがてピチピチのブルマーにおさまり
きらない便がブルマーのから流れ落ちる。
今度ばかりは我慢できずとうとう脱糞をしてしまった。そのまま前のめりに力なく倒れたカナミは完全に気を失って口から
はヨダレが流れ落ちる。
リング付近は便臭が漂い、だんだんリング近くのギャラリーにもその臭いは届いた。
「おえぇっ!!マジかよ!!勘弁してくれよ!!」「クセぇ!!とりあえずみんな離れろ!!」
2000人近くいた生徒だけでなく、先生やチームメイトまで逃げるようにゾロゾロと散っていく。
リングにいるレフェリーが鼻をつまみながらダイキに声を掛ける。
「おいダイキ!!どうにかしろよ!!今からお前彼氏だろ!!?」
「彼女なんて冗談じゃねぇよ!!知らねえよ!!お前が始末しろよ!!」
一変した状況に口論になってしまう。
「知らねえって・・目ェ覚ましたらこいつにどう説明するんだよ!!」
「夢だったとでも言っとけよ!!じゃあな!!」
「俺も行くよ!!待ってくれェ!!オエッ!!」
逃げるダイキを追うようにレフェリー役の生徒も一緒に校舎内へ走っていった。
脱糞してものの5分も立たぬうちに、人で溢れていたグランドには誰も居なくなってしまった。
閑散としたグラウンドの中央にポツンとあるリングには倒れたままのカナミとあさみだけで風の音がはっきりと聞き取れる
ほど静まり返っていた。
倒れたカナミの前に腰を下ろし鼻を摘んだままあさみが声を掛ける。
「あぁ〜あw 誰もいなくなっちゃいましたね。ダーリンにも裏切られちゃうわクッサいウンコ漏らすわ・・ハハッ・・惨めなお姉
さんですねぇ。そんなデッカイ体で何もできないんだから!wじゃあゆっくり休んでくださいねぇ!バイバ〜ィ♪」
気を失ったカナミの頭をグリグリと足で踏みつけ、あさみまでもがその場を去っていった。

347名無しさん:2009/08/23(日) 11:41:48

カナミ 第一章(最終話)

「うっ・・えっ・・・ここは・・?あっ・・・そっか・・」
カナミはようやく目を覚ましたがあたりは真っ暗で校舎時計を見ると夜の10時を回っていた。
「カナ!!大丈夫!?よかったぁ・・」 「カナミさん!!しっかり!!」
「あゆみ・・麻衣子まで・・・私・・・」
「カナ!何も言わなくていいから!ねっ!とにかく目覚まして安心したよ。」
「カナミさん・・・朝はごめんなさい・・ひどい事ばかり言って。私は3年間あなたの実力に嫉妬して・・」
「いや・・それはもういいの・・ってゆうかあんた達は大丈夫だったの!?」
カナミが2人にたずねる。するとショボンと下を向いて泣きそうにあゆみと麻衣子が呟く。
「私達もね・・・あの子にやられて・・このザマ・・・」「部活の後輩に負けちゃうなんて・・悔しいわっ・・」
制服の下に体育ジャージを穿いている2人の姿をみて状況を悟るカナミ。
「そっか・・私達みんなあの子にやられちゃったのね・・あんな小さい子に・・・」
3人になんとも言えない沈黙が続く。
「帰ろっか・・」
「そうだね・・」「ええ・・でもカナミさん着替えないと。」
「そうだな・・じゃあ部室行って着替えてくる。ゴメンね・・臭うでしょ・・・」
「ぜんぜん平気だよ。私部室の鍵持ってるから一緒に行こっ。」
そう言って3人は立ち上がる。
”キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン”
そんな中、校内放送の鐘の音がなる。
「えっ?なんでこんな時間に?もう誰もいないよね?」「うん・・だとおもうけど・・」
不思議がる3人に放送の声が耳に入る。
〔校内放送でぇ〜〜す♪〕
「えっ?この喋り方・・あの子!?」「なんなの・・・」 「あの子ったら・・!」
〔もう下校の時間です!高等部のバレー部3年月島カナミさん! 鷹本あゆみさん! テニス部君嶋麻衣子さん!以上3名の
ウンコお漏らしトリオのみなさんは!中等部1年のおチビな小娘に負けちゃった悔しさはあると思いますが、もう夜遅いです
からそろそろ元気出して速やかに下校してくださぁい!! プッw キャハハww 以上!中等部1年!O×学園のニューヒーロー!
安藤あさみちゃんでしたぁ♪ あっ!あとウンコはちゃんと始末して帰ってね!臭いからw じゃあバイバァ〜イ☆〕
3人が顔を合わせたのを見計らったかのようなタイミングで流された放送は、彼女たちの精神を打ち砕いた。
「うっ・・ううぅぅぅぅ・・ああん!!」「ヒッ・・うっ・・うわあぁぁぁ〜ん!!」「イヤァァァ〜〜〜ン!!!」
立ち上がったままそれを聞いていた3人は同時にガクンと膝を着いて身を寄せ合うように泣き明かした。

○月島カナミ(18) 高等バレー部3年 180cm 62kg VS ●安藤あさみ(12) 中等テニス部1年 145cm 34kg
(エルボーアタック KO レフェリーストップ) ※試合終了後安藤の浣腸による脱糞、失神あり

●鷹本あゆみ(17) 高等バレー部3年 177cm 59kg VS ○安藤あさみ(12) 中等テニス部1年 145cm 34kg
(バレー部部室前にてのもみ合い KO 安藤の浣腸による鷹本の失禁、脱糞 失神)

●君嶋麻衣子(18) 高等テニス部3年 165cm 46kg VS ○安藤あさみ(12) 中等テニス部1年 145cm 34kg
(決勝戦出場エントリーをめぐってのもみ合い KO 安藤の浣腸による脱糞 )

348名無しさん:2009/08/23(日) 11:45:24
これでとりあえず前編は終わりです。読んでくれた方々 ありがとうござい
ます!これからはカナミのその後をちょっとづつですが書いていくので
また気が向いたら読んでやってください。

349名無しさん:2009/08/23(日) 17:37:33
かなみんの人GJ!「そんなでっかい体で〜」のくだり特におっきしますた(*´д`)ハアハア

そしてついに真夜タンお漏らしキター!

350名無しさん:2009/08/23(日) 22:10:20
>>349
ありがとうございます!ちょっと話的には汚らしくなったけど屈辱感は
出せたかなと思ってます。

351N.I.:2009/08/23(日) 22:31:15
真夜 七海(14)

 怯えたような咲の声に、薄っすらと目を開く。背中から靴の感触が離れ、上体を僅かに持ち上げた視界からは、誰かの足が見えた。
「真夜、待たせて悪い。お前の敵はわたしが取ってやるよ。久坂、自分の愚かさを呪うが良い。」
 耳慣れた声に恐る恐る視線を上げる。そこには今まで見たこともないほどの冷たい目をした七海の姿があった。弱い私にはどうすることもできない。七海ちゃん、お願い。私を助けて。もうダメ。
「あ、あ……来ないでっ……」
 咲の声が震えている。こんな咲を見たのは初めてかも知れない。七海が私の脇を通り抜け、咲の方へと進んでいく。私はもう生きられないわ。だから、せめて咲ちゃんを。私って最低ね。私が強ければ、こんなことにはならなかったのに。それなのに、咲ちゃんのせいにして七海ちゃんが復讐してくれることを望むなんて。
「うぁ……謝りますから……いやっ……許して下さ……ぐぅっ……」
「この程度で許されると本気で思っているのか?」
 咲の悲鳴が耳に突き刺さる。いい気味だわ。もっと痛い目に遭えば良いのよ。違う、違うわ。何を考えているの?私って本当に最低だわ。悪いのは私の弱さじゃない。こんな汚い感情を持ってしまうなんて。七海ちゃん、私はもう良いから。もう許してあげて。
「がはっ……もう許し……げぇっ……」
 私の苦しさに比べたら、大したことないわよ。違う、そうじゃないの。咲ちゃんをもっと痛めつけて。馬鹿。何を考えているのよ。どうして私はこんなにも弱いの?こんなやり方は間違っているわ。それなのに、どうしてそれを望もうとする私がいるの?お願い、もう止めて。視界が霞み、頭痛と嘔吐感に苛まれる。余りの息苦しさに固く目を閉ざした。
「どうした?久坂、本番はこれからだぞ?早く立てよ。」
「な、七海ちゃん……もう良いよ……許してあげて……」
 声が震えてしまう。そんな私に、七海の呆れた声が響いた。
「まったく……真夜は優し過ぎるんだよ。はぁ……今日のところはこれくらいにしといてやるよ。」
 違うわ。私は優しくなんかないのよ。このまま続けてしまったら、きっと私はどうにかなってしまうから。汚い感情に飲まれてしまいそうで怖いから。だから止めて欲しかっただけなのよ。私はそんなに、できた人間ではないから。ごめんなさい。

352N.I.:2009/08/23(日) 22:36:13
>>345
>>349
ありがとうございます。
真夜ちゃんは可哀想ですが、気に入って頂ければ幸いです。

>>348
お疲れ様でした。
屈辱感が良いですね。
いつでも楽しみに待っていますね。

353名無しさん:2009/08/23(日) 22:48:36
>>352
ありがとうございます!第二章も頑張って書きますね。
続きの展開が読めないのでなんか期待感をくすぐりますね!!
引き続き楽しみにしてます!!

354名無しさん:2009/08/23(日) 23:01:24
ってゆうか春麗のストーリーってあれで終わりなのかな?地味に気になってんだけど。

355名無しさん:2009/08/24(月) 22:48:39
確かに春麗気になる。倒したあとの甚振りや言葉攻めも醍醐味の一つ
だからね! 春麗さん!これを見てたらどうか続きを!!

356321:2009/08/25(火) 02:19:02
春麗ものは書いたのですが
浣腸→屁という流れがカナミさんとかぶってしまいました
また 文章力も遠く及ばず二番煎じ以下のものとなってしまったので
自重したいと思います
大体の流れは
少女の浣腸攻撃と股間攻撃に春麗悶絶
仰向けに転がされ腹を踏まれゲロ吐き
顔を踏まれ顔面崩壊
気絶した春麗をベンチに座らせバケツの水(掃除に使われていた汚水)
をぶっかけたたき起こした直後
百裂脚(威力もスピードも春麗より上)を叩きこみ完全勝利

その後 この事件をきっかけに警察をクビになった春麗が
復讐のために少女を探すが・・・というアフターストーリーも考えていました

357名無しさん:2009/08/25(火) 18:57:34
>>356
私、カナミを書いたものです。
僕も春麗楽しみにしてたんで残念です。
かぶってしまったのは本当に申し訳なかったです・・・
僕もこのスレに投下するまでSSなんて書いたことなかったんで文章力も
表現も見ての通りハナクソ以下ですw 春麗十分イケてますよ!
また投下してもいいなと思った時にでもお願いします。
流れを想像しただけでも抜けちゃいそうですね!(*´д`)ハアハア

358321:2009/08/25(火) 20:36:12
余りにも無様に転げ回る春麗に野次馬からも笑いが起きる
「ぐっ このぉっ」
屈辱感でいっぱいの春麗 なんとか立ち上がろうと四つん這いになる
しかしその春麗に少女はさらに追い打ちをかける
「えーい」
バシッ
「ひぎぃい」
四つん這いで突き出された巨尻にサッカーボールキックを喰らわせる
それも一発ではない キャハハハと笑いながら何度も何度も蹴り続ける
「なぁに このデカ尻 ブヨンブヨンの脂肪の塊じやない」
「うぐ ううぅ」
「ほらほら 次いくよ」
そう言うと少女は両手の人差し指を合わせて立てる
「カンチョー」
「ひぎゃああああああ」
少女の指は春麗の肛門をタイツ越しにパンツ越しに貫く
「あ・・ひぃ ひっ」
「キャハハ すごい悲鳴 豚みたーい ほらほらー」
指を連続で出し入れする
その度に悶絶し喘ぎを上げる春麗
野次馬たちも口々に春麗を笑い罵り始める

ブビビビビビィィィイ
突如下品な音が轟く
硬直する少女と野次馬たち 春麗の顔が赤く染まっていく
それは春麗の巨尻が放つ屁の音だった
「・・・ぷっ キャハハハハ くっさーい 凄い攻撃だねー」
「うっ ち・違う」
「これオバサンの必殺技だね すごい威力だよ 気絶しそうだったよ」
「だ・黙れっ」
怒りにまかせ殴り掛かる春麗
しかし少女は冷静にかわすとカウンター気味に顔面にパンチを見舞う
初めての上半身への攻撃にもんどり打って仰向け
に倒れる春麗
「ひっ・・ひぃ」
「お返しだよ」
そう言うと少女は脚を大きく振り上げ春麗の腹に振り下ろした
「おごぇエエエ」
ノーガードの腹筋を踏み潰されまたも悶絶する春麗
口から噴水の様にゲロを吐き自分自身の顔を汚す
「もういっぱーつ」
再度脚を振り上げる少女
「ひぃぃいいい」
慌てて両手で腹を防御する春麗 しかし
グシャアッ
「あ・・あがぁ ひぃ」
少女が踏み付けたのは春麗のゲロ塗れの顔面だった
白目を向き 鼻が潰れ 前歯もへし折れその顔はまさに醜いの一言だ
「わー酷い顔 でも最初からブス顔だったから特に問題ないよ むしろ綺麗になったかも」
「・・・・・・」
「・・・あれ?気絶しちゃったの? 情けないなー」
少女は春麗の体を二三発蹴り気絶を確認する
「じゃあとどめだよ」
少女は春麗を担ぎ上げるて
「重いー この脂肪オバサン」
近くにあったベンチに座らせ
「オジさーん この水使うよ」
掃除に使われていた汚水の入ったバケツを持ち上げた
「いっくよー」
バシャアアア
顔面に汚水がぶちまけられたたき起こされた春麗
「えっ な・なに・・臭い」
状況が解らず混乱する春麗
しかし目の前に少女の顔が現れたとき 自分の状況を理解した
ニコッと笑う少女
「ゃ・・て やめてえええ」
「百裂脚!」
ダダダダダダダダダダダダダダダ
少女が繰り出したのは春麗の必殺技百裂脚だった
しかし その威力も速さも春麗よりもずっと上だった
「あぎゃああああああ」
その攻撃は春麗の顔を胸を腹そして股間を破壊しついには座っていたベンチすらも破壊した

359321:2009/08/25(火) 20:37:22
「イエーイ 完全勝利ー」
少女が高々と宣言する
そね横には壊れたベンチの上に横たわる春麗がいた 体中が腫れ上がり 出血し失神している
もう水をかけたくらいでは目覚めないだろう
「死んではいないはずだから 誰か救急車呼んであげてね」
まるで手加減したような言い方をする少女
少女は春麗の懐をゴソゴソと探り 財布を取り出す「はい パン屋さん あとお肉屋さんと魚屋さんも私の盗んだ分とっていいよ 
足りない分はオバサンに体で払ってもらってね たいしたお金にならないけど」
キャハハと笑う少女
「じゃーねー」
そして風のように去っていった
最強をうたわれた女刑事は泥棒少女に完膚無きまでに敗北したのだった

360321:2009/08/25(火) 20:38:21
応援 本当にありがとうございます
期待にそえたかはわかりませんが これでとりあえず第一部完です
それからずっと「少女」となっていた女の子の名前ですが
リンにしようと思います
ビジュアルはボカロのリンみたいな感じです
今度 モリガンVSレンを書こうかと思っていますが
このスレはショタはOKでしょうか?

361春麗フリーク:2009/08/25(火) 20:56:18
いいよ春麗!!!(*´д`)ハアハア
リンと春麗の戦う姿イメージしてボッキした!!巨尻にキック GJ!
ショタは俺もいいと思うけど見る限り女同士の戦いばかりだから回りは
どう思ってるんだろ?

362名無しさん:2009/08/25(火) 21:45:02
カナミ 第二章 (1)

「はぁ・・はぁ・・なんで・・?このままじゃ!!あゆみ!私にボール上げて!」
「はぁ・・はぁぁ・・ふぅ・・うん!!わかった!!」
今、○×高校の体育館では高校バレー大会直前の調整試合が行われている。
その相手は同じく○×学園のバレー部中等部。
試合前の調整のはずが、なんと12対24と中等部にリードを許していた。
そしてマッチポイントをとられたまま相手のサーブが襲う。
中等部側のサーブをリベロの部員がなんとかレシーブする。
(あゆみ・・・お願い!!)
セッターである副キャプテンのあゆみに目で合図を送り、サイドに回る。
あゆみは返ったボールをカナミのいるレフト方向へ後がない状況の中、正確なトスを上げる。
(絶対決めてやる!)
レフト方向から渾身の力をこめてカナミがスパイクを打つ。
”バシィーン!!”
体育館にボールの音が響く。
「ヤッタァ!!!」
カナミの強烈なスパイクが突き刺さる。しかし・・それは自分たちのコートへのものだった。
「うそっ?・・負けた・・・・・」
カナミのスパイクは完全にブロックされ落ちたボールはバウンドして、やがてコロコロと自分達のコート側に転がっていった。
ボウ然とするカナミ達に、薄ら笑いを浮かべたまま中等バレー部のキャプテンが口を開いた。
「・・って先輩!?勝っちゃったんですけど・・w 作戦ミエミエでしたよww よっわ!!w」
肩で息を切らし弱りきった高等部チームの姿をバカにした様子で笑い声をあげる中等部チーム。
カナミとあゆみは体育祭の一件以来、ショックで練習が手につかずスピードやパワーも衰えてしまっていた。
「これからは私達の調整練習に付き合ってくださいね!?w まぁ根性だけは認めますよ!体育祭でみんなの前でウンコ漏らして
もノコノコと学校来れるんですからねぇ? その根性だけは見習いますw じゃああとは片付けといてね!じゃあねザコ女共♪」
そう言い放ち体育館を後にする。
「プッw 弱かったねぇ!」「なんでこんな人達に今までペコペコしてたんだろ?バカらし!」「ホントホント!さァ帰ろ♪」
ほかの部員もわざと聞こえる声でバカにしながら体育館を出て行く。
そして中学生たちが出て行ったのを確認すると、高等部員たちはバタバタと膝や尻餅をついて息を切らす。
「なんだこのザマは!立て!!お前ら大会棄権するつもりか!?3連覇かかってるんだぞ!!カナミ!!なんだ今の試合は!!」
情けない彼女達の試合に罵声を浴びせる顧問教師。
「はぁ・・はぁ・・すいませんでした・・」
いつもはそんな顧問の声に食ってかかるほど負けん気の強いカナミだがこの日は違い魂が抜けたようにコツコツとその場を
去ろうとする。
「はぁ・・はぁ・・ちょっとカナ!!どこいくのよ!!?」 「おい!・・おいっ!!人の話聞いてるのか!!?カナミ!!」
そんな声にもまったく耳をかさず体育館を後にした。
放課後の誰も居ない校門から出て行くカナミ。
(私ってなに・・?なんのために今まで・・あのコトさえなければ・・・くそっ!全部あの子のせいよ!!)
完全に参った様子で歩いていたらバッタリと一人の男子生徒と目が合う。
「あっ・・・ダイキ・・・。」
体育祭以来、ダイキとは顔を合わせてなく久しぶりの再会だったが、ダイキの表情は冷たい。
「ダイキ!・・・あのね私!!・・えっ? ちょっと!待ってよ!避けないで!!」
カナミの声に耳もかさずスッとすれちがったままその場を去る。
「こんなことって・・バカ・・ひどいよぉ・・うっ・・うううっ・・・・うえぇぇぇん!!!」
そんな自分への対応が変わりきってしまったダイキを見ることができずその場で肩を震わせ泣き崩れてしまった。
(終わった・・・全部終わっちゃった・・・)
そして次の日、カナミは学校に着いて向かったのは教室ではなく校長室。
「失礼します。おはようございます。」
「おお!月島君か!おはよう!最近調子はどうですか?来週の試合期待してるよ!!で、今日はどうしたの?」
「今日はこれを渡しに・・・」
そう呟いて校長机にあるものを置く。
「退学届!?って君!?本気で言ってるのか!?両親は何と言ってるんだ!?考え直しなさい?」
「私が自分で決めた事ですから・・お世話になりました。失礼します。」
目を丸くしてソワソワした様子の校長に浅く一礼して校長室を出る。
校門を通り登校してくる生徒とは反対に学校を出て行くカナミ。
生徒とすれ違う度にヒソヒソと心無い声が聞こえてくるが真っ直ぐだけを見て歩き校門を出た。

363名無しさん:2009/08/25(火) 21:49:47
カナミ 第二章 (2)

「お待たせいたしました!!てりやきバーガーセットのコーラですね!ありがとうございます!!次のお客様!?」
某ファーストフード店の店内はお盆の連休で賑わっていた。
やがて、混雑したままの中、遅番スタッフとのローテーションが始まる。
「月島さんお疲れ様!じゃあ交代よ。疲れたでしょ?w ゆっくり休んでね!!じゃあまた明日!」
「はい!!お疲れ様でした。」
ふぅ、と一息ついてスタッフルームに早番メンバーと共に下がっていく。
ロッカーで着替えていると隣ロッカーの先輩スタッフがカナミに声をかけてきた。
「カナミちゃんだったっけ?背高いね!ってかまだ入ったばっかりなのにたいしたものね!みんな褒めてるわよ。」
「・・そうですか?ありがとうございます!」
照れ笑いをしながらモクモクと着替えるカナミをなぜかずっとみつめている。
「えっ・・? なんですか?w」
「いや・・なんでもないの!ってゆうかカナミちゃん?今から空いてる?ちょっとお茶して帰らない?」
「いいですよ!じゃあ早いトコ着替えちゃいますね!」
2人は店を後にし、駅近辺にあるカフェにはいる。
「うわァ・・オシャレ・・!一度こんな店来たかったんですよ!!」
今までの18年間クラブ活動一筋で部活帰りにハンバーガーを食べて帰ることくらいしか経験がなかったため
店内をキョロキョロと見回し、一人で感動に浸っていた。
「ハハwもうカナミちゃん!はずかしいわよ?座ったら?」
「あっ・・・ごめんなさいw」
恥ずかしそうに呟いて通された席のアンティーク調のソファーに腰を下ろす。
「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」
店員が注文を聞きに来る。
「あぁ・・私はアイスキャラメルラテで!カナミちゃんどうする?」
「あっ・・じゃあ私は・・ペリエ・?で」
「ペリエってただの炭酸水だよ?」
「えっ?・・あっ・・じゃあオレンジジュースください・・エヘへw カッコつけたつもりが恥かいちゃいましたw」
ドリンクが届いてゆったりとした時間が流れる。たわいもない会話が続いた後、先輩が口を開いた。
「気になってたんだけど・・・カナミちゃんなんで学校やめちゃったの?」
カナミの表情が暗くなる。
「あっ・・・ゴメンゴメン・・!!いいのよ気にしなくて!忘れて!!」
(どうしよ・・でもずっと自分を閉じ込めるワケにはいかないわ。これから新しい生活が始まるんだから!この際整理しちゃお!)
俯いた顔をフッと上げ、ニコッと笑いながらカナミは口を開いた。
「喋っちゃおっかな!!ハハハッw 聞いてくれます!?ひかないでくださいね。」
カナミは体育祭から退学に至るまでの出来事を洗いざらい話した。
「〜〜〜〜で、そうゆうわけで今ここに居るって感じです・・・ハハ・・情けないですよね・・?w」
先輩スタッフの女はそれを聞いて哀れみというよりも呆然とした顔でカナミを見つめる。
「あっ・・同情なんていりませんよっ!w この通りもう吹っ切れましたから!・・ってあれ?・・先輩?」
カナミの告白を聞いてからただボォ〜ッと喋らなくなってしまったままグラスを見つめる。
「先輩!!?・・先輩ったら!!・・・・もぅ・・彩音先輩!!?」

364名無しさん:2009/08/25(火) 23:43:30
ちょwwwwwwまさかの彩音タンwwwwww
彩音タン大好き(*´д`)ハアハア

365名無しさん:2009/08/26(水) 22:06:26
カナミ 第二章 (3)

「ああ!ゴメンカナミちゃん!!なんかスゴイ話だなとおもって・・・。」
「ですよね・・これが私です・・・こんな情けない女ほかにいないですよね・・ハハッ・・」
「・・・わ・実は私もね・・・あ・・うぅ・・・」
「いいですよ!フォローなんかしなくても!なんか暗くしちゃってごめんなさい!そろそろ私帰らなきゃ・・!」
暗い空気に耐えられず、逃げる様に席を立つカナミ。
「あっ・・・そう・・?じゃあまた明日ね。私はもうちょっとゆっくりして帰るわ。」
「そうですか・・じゃあまた明日。失礼します。」
「カナミちゃん!ちょっと待って!」
店を出るカナミを呼び止め彩音が言った。
「明後日カナミちゃんもバイト休みだよね!?もし暇だったら海でもいかない?せっかくお盆だし・・もしかして彼氏とデートとか?」
「だったらいいんですけどね・・(苦笑) あいにく彼氏はいないです! 海いいですねぇ!楽しみにしてます!それじゃあ。」
カナミは店を後にした。
彩音はまたソファーにゆっくりと腰掛け、すでに氷が解け薄まったキャラメルラテを口に含んだ。
「あの子・・・・」
彩音は自分と似たような経験を持ったカナミに、私だけじゃないんだという安心と親近感を感じた。

「カナミィ〜〜!!ご飯食べないの!?カナミ!!・・・もぅ・・あとでちゃんと食べるのよ!!」
母親の声にも答えることなく部屋に閉じこもる。テレビをつけるとバレーボールの試合が行われていた。
〔おおっと!!狩○舞子!!また強烈なバックアタックをきめたぁー!!!〕
世界の強豪相手に堂々とした試合をみせる全日本チーム。そんな光景をただ何も言わずベッドに腰掛け観戦していた。
(私の人生ってこれからどうなるの・・学校やめちゃったしこのままニートのままなのかな・・もうこんな舞台には立てないよね・・)
そんなことを考えていると自然と涙が流れ落ちる。
(忘れよっ!!今日決めたばかりじゃない!とにかく今を受け入れなきゃ!!)
涙をぬぐい自分の部屋を出る。
「お母さぁん!ゴメン寝ちゃってた。 お腹すいたぁ!!」
今までの事を振り切るように笑顔で家族のいるリビングへ足を運んだ。

366名無しさん:2009/08/26(水) 22:07:35
カナミ 第二章 (4)

真夏の海水浴場 お盆休み真っ最中のこの日、家族連れや若者で賑わう中にカナミと彩音の姿はあった。
「すごい人ねぇ!早く泳ごうよ!!」
カナミは彩音の水着に目がいく。
ワントーンのけして華やかとは言えないグリーンビキニのカナミに対し、ドット柄のキュートなビキニの彩音。
「そうですね!!ってか彩音さんいいプロポーションですね・・水泳かなんかやってたんですか!?」
「えっ?!!・・まさか!w カナミちゃんだってキレイよぉ!じゃあ行こっ!」
2人は仕事のストレスを発散するように海水浴を楽しんだ。
あっというまにお昼がくる。
「楽しいねっ!!私なんか買ってくるから!座ってて!」
「あっ!それなら私が買ってきますよ!」
「いいのいいの!今日は付き合ってもらったんだから私に奢らせて!何がいい?」
「ホントですか?すいません・・じゃあフランクフルトで!」
「オッケー!じゃあ待っててね!混んでるからちょっと時間かかるけど!」
そういって彩音は売店に向かった。
レンタルパラソルの下にレジャーシートをひき、座って彩音を待つカナミ。
(いい天気ねぇ〜気持ちいい!!今までは休日といえば部活だったなぁ・・みんなどうしてるだろ?・・あっ・考えない!!)
過去を振りはらってゆっくりと寛いでいると目の前で幼い声が響いた。
「ああぁ〜〜っ!!カナミちゃんだぁ!!」
カナミの目の前に小学生くらいの同じような顔をした少女が2人立っていた。
「えっ?誰?私を知ってるの?」
「私達カナミちゃんの通ってた××小学校のバレークラブに入ってるの!!すごい!本物に会えたぁ〜☆」
「へぇ〜!!カワイイ!!何年生?名前なんていうの?」
「私がミクでこの子がリク!双子でぇす!!同じ4年生で一緒のクラスなんだ!!」
「へぇ〜!仲いいんだ!w えらいね!」
目の前で嬉しそうにはしゃぐ2人を微笑ましく見つめる。
「そうだ!!カナミちゃん!!ビーチバレーしようよ!!お友達はぁ?」
「今いないけどすぐ戻ってくるよ!楽しそうね!じゃあ一緒にやろっか!?」
「ホント!?ヤッター!!覚悟してねカナミちゃん!!」
「あら!w お姉ちゃん達だって負けないんだからぁ!w じゃあ一緒に待ってよ!座りなよ。」
3人で彩音が戻るのを待っていた。そこにまた1人の少女が現れた。

367名無しさん:2009/08/26(水) 22:13:31
>>364
お尻ネタ書いてたら彩音を思い出したんで登場させてみました!ストーリーは
まだ完結まで固まってないのでちょっとは登場させるかたちで進めていきます。
>>321さん
春麗すごくイイです!第二章も楽しみにしてます!!

368名無しさん:2009/08/27(木) 21:13:58
カナミ 第二章 (5)

「あなたは・・・・」
「カナミセンパァ〜イ!!? こんな所で会うなんて偶然ですねぇ??w」
「あさみちゃん?・・・うっ・・・」
「そんな顔しないでよ!!私達は今来たトコなんです!ダイキと2人で♪あっ!聞いてないって?ゴメンゴメンw」
(えっ・・?付き合ってるんだ・・ダイキって・・呼び捨てなんて・・・くううっ・・・)
座ったまま俯いて嫉妬と悲しみに暮れるカナミを立ったまま見下して言い放つ。
「ってか先輩なんですかその地味な水着!?プッwダッサ!!大きい体にそんな水着着てたら男もビビって一生ナンパなんか
されませんよ?私にはできませぇ〜ん! まぁせいぜい楽しんでね!ダイキ待ってるから行くね!バイバァ〜イ♪」
肩を震わせているカナミとその様子を隣でキョトンと見つめているミクとリクに手を振ってその場を去ろうとする。
「待てっ!!!」
それを聞いていたミクが立ち上がりあさみを呼び止め近づいて行く。
「なによ双子の片割れちゃん!? えっ? ・・・キャッ!!!」
ミクはあさみが振り向いたと同時に飛び込み、自分より高いあさみの太ももを踏み台にして下から突き上げるように拳を上げて、
あさみの顎を打ち抜いた。
「ああん!!!」
それを受けて仰向けに派手に倒れる。
「こ・この!!!なめないで!!!・・・・うっ・・・えっ?・・足が・・・ああっ・・・」
あさみは反撃しようと立ち上がろうとするがパンチで足がフラつきガクガクと震えた後、またその場にバタンと倒れこんだ。
ビキニ姿で横たわるあさみに、学年と名前の布あてがついたスクール水着を着たミクが言い放った。
「カナミちゃんをイジめるな!!!!」
(あさみちゃんこんなに弱いの・・?あの時私も普通に戦っていればこんな事には・・・)
座ってそれを見つめるカナミにミクが言った。
「なにこのお姉ちゃん!?弱いね!!w気分悪いからどっか場所変わろうよ!?」
「そうね・・じゃあ友達には場所メールしとくからちょっと待って。」
カナミは彩音にメールを打ち、パラソルとシートをもって立ち上がる。
「待てっ!!・・ぐうぅぅ・・このままじゃ済まさないんだから!! 」
「あれ?まだ生きてたんだ?w」「ハハハッwだったら立ち上がってみなよ?」
あさみは3人を呼び止めるが立ち上がる力は残されてなかった。
「ダメじゃん!?w」「プッwおやすみなさぁ〜い☆ じゃあいこっカナミちゃん♪」
「う・・うん!!」
体育祭でのトラウマもあり、念のためお尻に片手を回して庇うようにあさみを尻目に歩いた。
「ごめんカナミちゃん!!スゴイ混んでてやっと買えたよ!!おまたせ!」
やがて彩音が小走りで戻ってきた。
「あれっ!?この子達は?」
何もしらない彩音に、2人に変わってカナミが紹介する。
「〜〜 〜〜で、そうゆうことでこの子達と一緒にビーチバレーやろうかと思ってるんですけどどうですか?」
「楽しそうじゃん!!いいよやろうよ!!」
「じゃあ決まりね!チームはお姉ちゃんチームと私達チームでいい!?」
「べつにいいけどどっちかが入れ替わった方がいいんじゃない?」
「いいの!リクもカナミちゃんと勝負したいみたいだから私達は一緒にやるよ☆」
「そっか!フフ!舐められたものね!!w じゃあコートが空いたらやろっか!」
昼食を終え、海水場に設置されたバレーネットを使うために行列の中、順番待ちをする4人。
使用時間が終わりカナミたちの番がきた。
そして2対2に分かれて話し合いを始める。
「うわぁ〜!!カナミちゃんと対決だぁ!!緊張するぅ!リク頑張ろうね!」「うん!ドキドキ!☆」
「彩音先輩はネット側で。レシーブしたボールをトスしてくれれば私が打つんで。気楽に楽しみましょ!」
「カナミちゃんったらなんか頼もしいね!!さすが! わかった!うまくできるかわからないけど・・」
「お姉ちゃ〜ん!使用時間少ないから早くやっちゃおうね!1セット5点選先取ねじゃあ私達のサーブからいくよ!!」
「よしっ!!おいで!!」
腰を低く構えるカナミ。
そしてミクがサーブでゲームが始まった。

369名無しさん:2009/08/28(金) 21:25:42
春麗と彩音タンとかなみんのお尻が頭をグルグルまわる…

今日は久々に闘神伝3やってナルでソフィア→トレーシー→レイチェル
→エリスの順に倒して参りました!!

370名無しさん:2009/08/28(金) 22:39:52
カナミ 第二章 (6)

フワッと山なりのボールが飛んでくる。
(ビーチボールは大きいからよく見えるわ。よしもらった!! あれっ!?)
軽いゴムボールは安定しないため少しの風にも敏感に変化する。急に角度を変えて手前に落ちてきた。
手を伸ばすがカナミのギリギリ手前にポトンと落ちる。
「やったぁ!!サービスエースとっちゃった!!」
下は砂のため、ふみこみにくく動きづらい、それに加えて慣れないゴムボールの動きに対応ができなかった。
「あはは・・なんか難しいね!普通のバレーのようにいかないわ。よ〜し!次はとるわよ!」
「あぁ!カナミちゃん言い訳してるぅ〜w 」「ホントだぁ〜!!カッコわる〜いww」
(ムッ・・!)
遊びのつもりがつい負けず嫌いの性格が出てしまい一瞬ムッとするが、表情をかえてまたポーズをとる。
「1−0ね!!じゃあいきまぁ〜す!!そぉれ!」
またフワフワと揺れながら同じ場所に飛んでくる。
(同じ手はくわないわ!よしっ!!)
落下地点に移動し、ボールをレシーブする。
「先輩!トスッ!!」
帰ったボールを彩音がトスであげる。正確なトスではないが今まで難しいトスをスパイクまで繋げてきたカナミにとって
それを打つことは難しいことではなかった。
カナミが飛ぶと同時に相手セッターのリクがブロックに飛ぶ。
(へぇ・・小学生にしては結構ジャンプするわね!!でも低いわっ!見てなさい!!!・・・なんで・・?)
渾身の力でジャンプするがなぜか135cm程度のリクと同じくらいの高さにしか達していないことがわかる。
「くそっ!!それっ!!」
それでも上がったボールを思い切り打ち込んだ。
”バチーン!!”
しかしそれはリクの手にワンタッチしてゆっくりミクのいる場所に返る。
「くそっ!」
慌てて後ろへ下がるカナミ。
「しまった!!!」
ボールを正確にリクに返したミクは、その直後早くも助走にはいる。
「先輩!!速攻よ!!」
「速攻!?・・・って・・えっ?」
「とりあえずブロック飛んでください!!」
カナミの声でブロックに入ろうとした彩音。
「フフッw遅いよお姉ちゃん。」
ミクは遅れてジャンプした彩音の手の上をいく場所からトスをあげたボールをミートさせる。
”バチィ〜〜ン!!!”
打たれたボールはカナミの又下に落下し、そのまま通り抜ける様にラインの外に転がっていく。
(早い・・・反応できなかった・・・)
「ィェ〜〜イ!!2点目!!かるいかるい☆」 「ミク!ナイス!!」
見事なAクイックを決めて手を重ねあう2人。
「カナミちゃんゴメン・・」
「先輩は悪くないですよ・・・くっ・・」
彩音の犯したミスよりも自分がこんな小さい小学生のスパイクに反応できなかった悔しさにグッと目を閉じる。
「カナミちゃんってそんなにジャンプ力ないの?なんか笑えるwまさかデカいだけ?w」
(悔しい・・・でもなんで飛べないの・・クソッ!)
バレーから足を洗い、ハードなトレーニングから一切体を動かす機会がなくなったためカナミの足腰は急激に
衰えていた。しかし50cm近くの身長差があるためそれは大きな問題なではなかった。
砂が柔らかく強く踏み込む程、足がうずまってしまうため、なかなか巧く足のバネが使えない。体重が軽いミク
達にはさほど影響はないがカナミにはそれが大きなネックになっていた。
(これね・・ くそぉ!砂に力を吸い込まれる感じ・・やりづらいわ・・)
険しい表情で地面の砂を見つめるカナミ。
「あれ?気づいたみたいだよ♪」「そうみたいだね☆もっと痩せてから出直せば!?プッww」
そんな2人をあざ笑うかの様に立て続けに2点を取られあっという間に相手のマッチポイントを迎える。
(そんなぁ・・・なんで取れないの・・・?)

371名無しさん:2009/08/29(土) 09:46:31
カナミ 第二章 (7)

「はぁ・・はぁ・・・」
「あれ?またとっちゃった!マッチポイントだよぉ?なに1セット目で疲れてんの?w」
(いくら初めてのビーチバレーだからって負けられない・・あの子達だって日頃はバレーやってるんだから条件は
一緒よ!!言い訳は効かないわ・・・くそっ・・どうすればいいの・・・)
マッチポイントを迎えてサーブが打ち込まれる。
後がない状況につい力が入り、レシーブしたボールは相手側にチャンスボールとして返る。
「しまった!クソッ!絶対止めるわ!」
下がっていたカナミはすばやくネット側に移動する。
「彩音さん!!私が飛ぶタイミングで一緒にジャンプしてください!!」
「わかったわ!!」
リクのトスでミクはオープンスパイクのモーションに入る。
「きますよ先輩!! せぇ〜〜のっ!!」
タイミングを見て2枚ブロックを飛ぶ。
「とれるもんならとってみなよ♪」
ミクはボールを打ち下ろすようにすばやく腕を回してボールを思い切り叩く・・と思いきや。
”ポツン”
「しまった!! フェイント!?」
カナミ達のブロックの上にフワッとボールが通り抜けてコートに落ちようとしている。
着地したカナミと彩音はすぐさま振り返り、スライディングレシーブでボールに食らいつく。
カナミ(落ちたら負け・・・おねがい間に合って・・!!) 彩音(またこんな年下に・・・もうたくさんよっ!!)
同時に手を伸ばし滑り込む。どうにか間に合い片手でひろったボールは相手コートに返る。
「間に合った!!よし!! キャッ!!!?」
”ガチーン!!”
「きゃあ!!」「イタいっ!!」
同じ方向に飛び込んだ2人はお互いがぶつかりあってそのまま倒れてしまった。
「何2人で寝てんの!?wくらえっ!!!」
帰ったボールをネット側にいるリクがダイレクトで打ち込んできた。
そのボールは倒れたまま振り向いたカナミの顔面に派手にぶつかってそのまま手前落ちた。
「ヤァッ!! はぁ・・はぁ・・・負けた・・うそだぁ・・・」
背中を向けてそのまま重なり合うように倒れて砂だらけの2人にミクたちが歩み寄る。
「キャハハwwリクみてみてぇ〜!!ドジな人達ぃ〜ww 大きな緑と水玉の桃が重なって転がってるよ!!www」
「ホントだぁ〜〜!!ってか早く起き上がりなよぉ!!それっ!!」
倒れたまま痛みに耐える2人に足で砂をかいて浴びせかける。
「それそれっ!!ほら早く立ってよぉ!!」「桃が重くて立てないんじゃないのぉ?キャハハww」
「やっ!!やめて!!やめなさい!!」「ちょっといい加減に!!あっ・・目に!・・痛い!やめて!!」
一向に止めない2人につい熱くなってしまうカナミ。立ち上がって2人に口を開く。
「いいかげんにしなさい!!!なに調子に乗ってるの!!? 彩音さん大丈夫!?」
彩音は砂が目に入りまだ苦しそうに縮まっている。
「うん大丈夫・・ゴホッ!ゴホッ!!うぅっ・・」
「わぁ!!デカ女が怒った!怖ぁ〜いww」「体中砂だらけだよ?取り合えずはらったら?ww」
「ムゥッ・・」
倒れて砂だらけになった体をパンパンとはたいて体が揺れる様子をみて面白がる2人。
「ハハ!お尻ブルンブルンしてるよ!ww」「でも胸はあんまり揺れないねぇ?ww」
カナミはバストを指摘され顔が真っ赤になったまま口をひらく!!
「とりあえずまだ1セット目でしょ!!早く自分たちのコートに戻りなさい!!」
その時バレーコートの監視員が拡声器を使って喋り始めた。
〔本日は△▲海水場のご利用、誠にありがとうございます。お客様にお伝えいたします。大変勝手ではありますが
お客様混雑のため、ビーチバレーコート使用時間20分のところ、10分間に変更になります。〕
「ええっ!?なんでこんな時に・・・!!」
「あ〜あ!終わりだって!残念でしたカナミちゃん♪」「じゃあリクたちの勝ちだね☆」
カナミは必死に監視員に延長を説得するが首を縦には振らない。
「あぁ〜あ!あんなに必死になっちゃってw」「何回やったって一緒なのにね☆」
そんな様子をみて順番待ちするお客からの声が飛ぶ。
「おい!終わりなんだからさっさと変われよ!」「ずっと見てるけどもう勝てないっしょ!?デカいくせに情けねぇな!w」
「くっ・・・わかりました。」
ようやく立ち上がった彩音と一緒にショボショボとコートをあとにした。
「バイバァ〜イ!! なんか拍子抜けだったねぇ・・」「そうだねぇ・・あれが○×高のエースなんて笑っちゃうね!w」

372名無しさん:2009/08/29(土) 10:04:27
カナミ 第二章 (8)

「ごめんねカナミちゃん・・足引っ張ったみたいで・・・」
「先輩が落ち込むことないですよ!!ほとんど私のミスだから気にしないでください。」
落ち込む彩音を必死になだめるカナミだが自分自身も苦しかった。
(あの子達・・小学校でみんなに言いふらすんだろうな・・・)
”カナミちゃんに勝ったんだよぉ!!でも弱かったね♪””うん☆2人揃ってこっちにお尻向けちゃってw”
そんな2人の声が聞こえてきそうで今にも消えてしまいたいほど自分が情けなくなる。
「・・・帰りましょっか?そろそろ夕方ですし・・。」
カナミは彩音に告げるが答える事なく座ったまま俯いている。
「どうしたんですか?」
「・・・私も話ちゃおうかな。カナミちゃんも勇気出してくれたしね。」
「えっ・・?なにがですか?」
状況を理解できてないカナミを気にせず淡々と喋りだした。
「私もねっ!昔水泳やってて自慢じゃないけど一時は期待されてたんだよww ただ高3の時にね・・・〜〜」
「・・・うっ・・・・彩音さん・・・・・・」
今まで彩音に起こった話を驚いた表情で相槌を打つカナミ。
水泳での無残な敗北 幼女からの悲惨な嬲り 大学に写真を貼られて周囲から侮辱による自主退学 数々の過去を事細かく話す彩音。
「・・・〜〜〜見たいな感じでね・・大学も中退して働こうと思っても中退の人間なんか採ってくれる所なくてね、今バイト
してるって感じ・・長くなっちゃったね。ゴメンww えっ?どうしたのカナミちゃん?」
彩音の話をずっと聞いていたカナミからは大粒の涙が流れていた。それは同情なんかではなく、自分の弱さを憎む涙だった。
(彩音さんもそんな過去があったなんて・・・それも何度も・・私なんてかわいいもんじゃない!! 自分が情けない・・・)
カナミは彩音の胸を借りて泣きじゃくる中、今までのスポーツマンとしての正義感を捨て強い決意を固めた。
「あの子達・・!! このままじゃ終わらせないっ!! 絶対潰してやる!!」

「お疲れ様です!すみません無理言って!じゃああがらせてもらいます。失礼します。」
「日曜日にお昼早退なんていい度胸じゃない!?なんてね!ww 今日は彩音ちゃんもいないし大変だわ!!じゃああとはまかせといて!」
バイトを昼で切り上げカナミはある場所へ向かう。
(待っててね!彩音さんの分までカタキとってくるから!)
「着いたわ!よし!!」
そこはかつてカナミも通っていた××小学校 ジャングルジムやバスケットゴール、そんな懐かしいはずの風景には目もくれず
体育館へと足を運んだ。体育館前で一人の中年男と会う。
「あれっ!?月島?カナミだろ?久しぶりだなぁ!!何年ぶりだ?」
「お久しぶりです!!まだ監督やってたんですね!!」
「まぁな!でも近頃の女の子は可愛げがないよ・・なにかにつけてキモいだのウザいだの・・お前らの時代が懐かしいよ・・w」
「・・・そうですよね・・ハハッ・・」
「なんだよ!やけに素直だな!お前の事だから”責任感を持ちなさい!”なんて叱られると思ったけど・・w」
「確かに言ってたかもしれないですw・・・・昨日までの私なら・・・」
「えっ!?まぁいいや!もしよかったら子供達に会って行ってやってくれよ!!きっと喜ぶよ!!」
「いいですよ!なんなら子供達の練習指導してあげますよ!教師も正直休日くらいゆっくりしたいでしょ?w」
「ホントか!?帰るにしても校長に許可がいるけどお前だったら大丈夫だよ!OBだからな!!じゃあこれ鍵な!」
嬉しそうに体育館の鍵をカナミに渡し、スキップしながら帰っていく監督。
(子供かよ・・・w まぁこれで邪魔者は消えたわ。)
体育館の前に立つと中から幼い声が扉越しに聞こえてくる。ゆっくり目を閉じてふぅと息を吐いた後、力強く扉を開けた。
「ミクとリク!!出てきなさい!!」

373名無しさん:2009/08/29(土) 17:17:46
これは…自ら喧嘩売って返り討ちフラグ?(*´д`)ハアハア
かなみんも彩音たんも(*´д`)ハアハア

374名無しさん:2009/08/29(土) 21:12:37
カナミ 第二章 (9)

扉を開けるや大声で2人の名前を呼ぶ。
体育館でトス練習をしている生徒達はビックリして手を止め扉に目をやった。
「わぁカナミちゃんだ!」「練習教えにきたの?だったら帰れば?ww」「うわぁ・・ミクの言ってた通りデカイ尻ww」
カナミを見るなりバカにするような言葉が次々と投げかけられる。
「ぐっ・・黙れっ!!!どこにいるの!?隠れてないで出てきなさい!!」
「ここにいるよ♪☆」
「キャアッ!!」
突然の背後からの声に驚いて振り返りながら距離をとる。
「そんな所に突っ立たれたら入れないよ!!w」「ホントホント!どうしたのそんな怖い顔して☆」
2人はゆっくりと目の前まで歩み寄り、カナミを見上げる。
「表へ出なさい!!」
「表で練習!?ってワケじゃなさそうだね・・」「バレーではかなわないからケンカなんだw なんかダッサ!」
「何とでもいいなさい!!あんた達は絶対ゆるさない!!」
「はいはい!じゃあ着いてきて!」「フフフッ・・・w」
校舎の階段を上がって行く2人の後について歩いていく。
「ちょっとドコ行くのよ!?」
「外じゃ熱いでしょ?今は小学校でもエアコン付いてるんだよ♪」「カナミちゃんの時代とは違うんだから☆」
(いちいちシャクにさわる子達ね・・)
そんな2人に黙って着いていく。やがて自分達の教室と思われる場所に着く。
<4年A組>と札の掛かった扉を開けて中に入る。
机や椅子は下げられてガランとした空間はエアコンの風で冷たく不気味な雰囲気を漂わせていた。
(ん? この匂いって・・)
冷え切った教室の中なぜか覚えのあるフレグランスの甘い香りが漂うが、すぐ我に返り2人に口を開く。
「なによそれ?」
なにやらシーチングのような布キレの前に立つ2人に問いかける。何かを被せてる様子だ。
「じゃあ見せちゃおっか?」「そうだね!何が出るかな♪それっ!!」
リクは布キレを後ろに投げるようにバッとはがした。
「あ・・彩音さん!?・・あなた達・・・どうゆう事よ!!!?」
布の下に隠れていたのは全裸でグッタリと気を失った彩音の姿だった。
「なんか、こないだのお返しよっ!!とかいって来たんで返り討ちしちゃいましたw」「こんな女リク一人で楽勝だったよ☆」
「なんてことっ・・・!!このぉぉっ!!!」
「とゆうことでカナミちゃんは残念ながら2人目のお客さんよ!ミクが相手してあげる♪」
「じゃあリクは終わるまで暇だから彩音ちゃんのお尻たゆんたゆんして遊んでるね☆うわっ!?プニップニィ〜☆」
リクは倒れた彩音に跨りお尻を両手で揉みまわしながら楽しんでいる。
「ちょっと!!なにやってるの!やめなさいよ!!」
「じゃあミクに勝ったらやめてあげるぅ〜♪ww」
「こ・・このやろぉぉぉぉ〜!!!!!」
怒りを抑えきれずカナミはミクに飛び掛った。

375名無しさん:2009/08/30(日) 01:57:37
期待通りヤられてくれる彩音たん(*´д`)ハアハア
やっぱ好きだw

376名無しさん:2009/08/30(日) 15:02:48
カナミ 第二章 (10)

距離を詰めると同時に拳を固めて小学生相手に殴りかかるカナミの目は本気だった。
「キャッ!! あぶない!!? カナミちゃん本気でやる気なの?」
カナミの顔を見て驚いた様子のミク。
「あたりまえでしょ!!彩音さんをこんなめにあわせておいて冗談ではすませないわよ!!!」
カナミは近くにあったホウキを手に取る。
「ちょっと!!?そんなモノ使うなんて卑怯だよ!! ねっ? やめよ!? 謝るからさ!!」
ミクは必死にカナミを説得するが聞く耳を持たない。
「言ったでしょ?許さないって!卑怯とでも何とでも言えばいいわ!!ああああああ!!!!」
ホウキを両手で振り上げてまたミクに飛び掛る。
”パァン!!!”
「ぐうっ・・・!!」
うめき声をあげたのはカナミの方だった。
かわされて思い切り床を叩いてしまったカナミは手がシビレに襲われてゆっくりとホウキを落とす。
「今だっ!」
ミクは落としたホウキを拾って柄を掴み、先の方で立ったまま怯んだ様子のカナミの鳩尾を突く。
”ドボッ!”
「ぐうぅぅぅ・・・・!!」
カナミはたまらずガクンと膝をついてお腹を抑える。
「そっかァ・・・本気なら仕方ないね! 相手してあげる♪ さぁ立って!!」
ゆっくりとお腹を抑えたまま立ち上がったカナミに今度はミクが飛び込んでくる。
反射的に顔を両手で庇うカナミの太ももに足を置き、踏み台のようにして飛び上がり拳を上げる。
「くっ!」
これを体を反らせてなんとか紙一重でかわすカナミ。
(キャッ! あぶなかったわ・・・)
「よけた!?やればできるじゃんカナミちゃん!w パチパチ!!」
「なめないで!!あさみちゃんの様にはいかないわよ!!」
「あさみちゃん? ああ・・あの海でやっつけた人ね・・w でもカナミちゃんあの子に負けたんでしょ?w」
(うっ・・・なんでそれを・・?)
「私達あの後、あさみちゃんだったっけ?・・まぁその人また偶然会ったの!カナミちゃんあの子が来てから様子が
おかしかったから気になって聞いてみたらビビりながら全部喋ってくれたよ!w フフフwここでは漏らさないでねw 」
それを聞いて近くで見ているリクは涙をながしながら爆笑する。
「うっ・・・・・」
黙り込むカナミにリクが声をかける。
「キャハハw 漏らしちゃうなんて相当突っ込まれたんだね?じゃあこんな感じかな??」
彩音に跨って座っていたリクはスッと腰を浮かせて中腰のまま足に跨り動かない彩音のお尻を見つめる。
「ユウキくんムカツクからこれ使っちゃお!!それっ!!」
”ズブッ!”
リクはクラスの男子生徒の物と思われる縦笛を手に取り、彩音の肛門にそれを刺した。
「うわっ動いた!!キャハハw リコーダーが入っちゃうなんて日頃どんだけふっといウンコしてるの?ww」
縦笛を刺した途端ビクッと彩音の下半身が動いた。それが面白いリクはまた転げまわって爆笑する。
「ハハハッww リクったらイジワル♪ さぁどうするカナミちゃん??ってか足震えてるよ?」
「えっ?・・・あ・・うそだ・・・」

377名無しさん:2009/08/30(日) 15:04:28
カナミ 第二章 (11)

教室では2人の女が対峙している。
一人は180cmの、太ってはいないがムッチリと肉付きの良い(元)高校生、相手は140cmにも満たない小柄で華奢
な小学生 誰が見ても結末が予想できる光景。だが相手に怯え、足を震わせながら恐怖に浸っているのは紛れもなく
前者のカナミだった。
(うそっ!?・・やだ・・私ったらなにこんな子供にビビってるの? 止まって!!震えないで!!)
カナミは焦った様子で震える足を叩く。
「くそっ! くそっ!」
落ち着きを取り戻したいがそれを断ち切るかのようにミクは不適に笑いながら一歩づつこっちへ向かってくる。
そしてカナミの目の前で止まり口を開いた。
「なにやってんの?w それっ!!」
ミクが目の前で腕を振った途端、視界がが白く曇った。
「キャアッ!!ううっ・・・ああっ!!!・・な・・なにしたのよ!!?」
両手で顔を塞いで身動きがとれず困惑するカナミ。何かを撒かれたようだ。
「理科室に変な粉があったからなんとなくもってきたの。こんなトコロで使えるなんてラッキー!!こっちだよん♪」
(うそっ!!?何も見えない・・目が痛いよぉっ・・・)
「卑怯だなんて言わないでね? ってか言えないよねぇ!?w 子供相手にホウキ振り回すんだから!ww」
目の痛みで涙を流しながら目を瞑り、両手を使って回りを探るカナミ。
「こんな時に何やってんの!?阿波踊り??ww さすが大人は余裕だね!! おりゃっ!!」
立ったまま怯んでいるカナミにゆっくりと前蹴りを放つ。
「あああっ!!!」
強く蹴られたワケではないが、視界が閉ざされバランス感覚を失っているためヨロヨロと尻餅を着く。
「いい位置だね♪w フフフ・・・」
(えっ?どうゆうこと?)
ミクの意味不明な言葉に恐怖を感じ、そのまま縮こまるようにガードを固める。
「いくよ〜!!」
その言葉にビクッと体が震える。目を必死で開くが、視界はボヤけてミクのシルエットさえもうまく捕らえられない。
「くらえ!!ヒョー○ルパンチ!!」
ミクは腕を振り上げ弧を描くようにフック気味のパンチを見舞う。
身長差があるため、カナミが尻餅をついた高さはちょうどミクの絶好のパンチが打ちやすい位置だった。
顔を必死で庇うカナミをあざ笑うかのようにミクのロシアンフックがテンプルに直撃する。
”バキィッッ!!”
「ぐあああっ!!!」
鈍い音と共にカナミはそのまま横たわるように倒れた。
(い・・痛い!!! くそっ・・立たなきゃ!)
「あれ?効いちゃった?もぉ・・なんか言ってよ!!w」
しかし待つことなく立ち上がろうと四つん這いになったカナミの顔面に躊躇なくサッカーボールキックを放つ。
「ギャアアアアッ!!!!」
それを受けてまたもや仰向けに倒されてしまう。
立ち上がろうとしても何度も倒され、視界もうまく定まらないカナミはだんだんと戦う気力が薄れ次にくる恐
怖に体に震わせるだけの状況になってしまった。

378名無しさん:2009/08/30(日) 21:22:21
>>375
ありがとうございます。たぶん次で完結予定になるんで頑張ります!

379名無しさん:2009/09/01(火) 20:38:31
カナミ 第二章 (完結)
 
「いやああぁぁ・・・・やめて・・ゆるして・・・グスン・・・ううぅん・・うえぇぇぇ〜〜ん!!!」
とうとうカナミは倒れこんだまま泣き出してしまった。
「うわぁ!!泣いてるぅ〜!!巨体を制圧しちゃったぁ♪ 許さないんじゃなかったっけ??wwwほらほら〜☆」
四つん這いのような状態で顔を床に着けて泣きじゃくるカナミの後ろ襟元をグッと引っ張る。
「やっ!いやぁん!!! やめて!! もうやめてぇ!!!! 」
「ぐうぅっっ!!!!・・ダメだ・・ やめてったってカナミちゃん重くて持ち上がらないよ!!www あっ!そ〜うだ♪」
ミクは何かを閃いて突然手を止め、足音が消えてシ〜ンと静まり返る教室。
(やだ!・・・なんなのよ?・・・もうこれ以上は・・・)
「キャッ!!!」
そのまま四つん這いのまま恐怖に耐えるカナミは自分の穿いているズボンのウエスト付近に触られる感触を感じた。
「動かないで!!痛いことしないから!もし動いたら痛いことしちゃうよぉ〜♪ww」
そんなミクの声にビクッと震えた後、硬直したように言われたと通りジッと待つ。
「そうそう!w いい子だねぇ〜 ちょっとジッとしててね☆ 」
やがてミクはカナミのズボンのウエストボタンをはずしてゆっくりと脱がせ始めた。
「うわっ!きつい・・無理してこんな細身のパンツ穿いたって足の太さが強調されるだけだよ?w ほら!脱げないから足伸ばして!」
言われたとおりに足を伸ばすカナミはもはやミクの操り人形といった感じだった。
「きゃあカナミちゃん!? イマドキの18歳が白パンティーなんてww プッ!ハハハ!! 上は自分で脱いでね!!」
「な・・なんのためにこんなことするの・・・もう許してよ・・・もう・・やめて」
大量の涙で洗い流され、視界もよくなりミク達の姿もハッキリと確認はできるも反撃する余裕は今のカナミには残されてなかった。
そんな訴えにも何も答えず、へたりこんだカナミに足を上げて踏み潰すような素振りをみせる。
「わかった!!!脱ぐから!!何もしないで!!」
怯えながらゆっくりと丈をつかんで着ていたTシャツも脱いだ。
「これでいいでしょ・・・・もう解放してよ・・・」
「だれがこれで終わりって言ったっけぇ〜??」
(もうイヤ!!!)
「イヤ・・・もうイヤぁっ!!! うわああああぁぁぁ!!!!!!」
数々の屈辱に我慢の糸が切れてしまったカナミは下着姿のまま両手を振り回しミクに飛び掛る。
「あぁ〜あ・・・なぁにあれ?ww 情けなぁ〜・・」「プッw ミク!そろそろ終わらせちゃえば?ww」
"ドボォッ!!!”
飛び込んできたカナミを突き放すように放たれた前蹴りは、鳩尾に思い切り食い込んだ。
「ちょっと本気だしてあげたよ♪ お疲れ様BIGガールちゃん☆」
「ぐはああっっ・・・うっ・・あああっ・・・・あっ・・。」
カナミはお腹を抑えながら膝をついたあとそのまま前に力なく倒れてしまった。
「リク!!カナミちゃん重いから彩音ちゃんこっちに連れてきて!!」
「OK! よいしょ!よいしょ!!この女も結構重たいよ・・・ミクも手伝ってぇ〜!!」
2人は彩音の足をもってズルズルと引っ張るようにカナミの倒れている場所まで移動させる。
「よし完了!!ってか見て見てぇ〜?ブザマな人達だねぇ〜ww」「キャハハw じゃあ脱がせちゃおっか?」
ミクはブラのホックをはずして引っ張り上げると同時にリクがパンツを脱がせた。
「うわぁ!!キャハハハ!!なにこれ〜?」「ホントだ彩音ちゃんと一緒だ!ww パンティー島だね!ww」
2人の海で小麦色に焼けた肌から主張するように真っ白な水着の跡がクッキリと現れた。
「お尻は真っ白だねぇ!!w 笑える!!」「ギャハハ!!!写真撮っちゃおうよ!!みんな入っていいよ!!」
リクが声を掛けた途端今までの様子を隠れてみていた生徒達がゾロゾロと教室に入ってきた。
「うわぁ・・・!!」「弱いね!私でも勝てたかもw」「それにしても揃ってデカイ尻!ww」
川の字のように倒れた2人を小学生のちびっ子達が円を囲むようにして見下す。
「4人揃って撮ってあげるからミクちゃんたちも早くなんかして!!」
「ホント!!やった!じゃあお願いね!」「じゃあリクは彩音ちゃん踏みつけちゃおっと!!」
ミクは汚れて水の滴るモップでカナミの頭を押さえつけ、リクは彩音のお尻を踏みつける。
「じゃあ撮るよぉ〜!!」
「オッケ〜!!ピ〜ス!!」「最強姉妹!BIGガールチームを完全制圧!!☆」
”カシャッ”

2人はお互いのため、また自分自身のために挑んだリベンジマッチはまたもや悲惨な返り討ちで幕を閉じた。

380名無しさん:2009/09/02(水) 03:16:34
かなみんの人いつもGJです!今時の女の子が白パンツ…大いに結構じゃないですか(*´д`)ハアハア

381名無しさん:2009/09/02(水) 11:46:22
初カキコです

カナミンの作者の方、大変素晴らしい内容でした。

最終話の冒頭部でもう辛抱たまりませんでした。次回作も期待しております

382名無しさん:2009/09/02(水) 19:52:48
>>380
いつもありがとうございます!! なんとか完結できました。今時女の白パンツ!
今時の子はバカにしたとしても僕は大好きですw
>>380
ありがとうございます!!初カキコでコメント頂いて凄く嬉しいです!いい妄想が
膨らんだらまた書きたいと思いますので期待せずまた読んでくださいw

383名無しさん:2009/09/02(水) 20:45:07
ありがとうございます!!初カキコでコメント頂いて凄く嬉しいです!いい妄想が
膨らんだらまた書きたいと思いますので期待せずまた読んでくださいw

>>381でした。失礼しましたw

384名無しさん:2009/09/04(金) 23:48:09
誰かいいネタない〜?? いつのまにかかなみん終わってるじゃん…
寂しいよ。しばらくはかなみんと彩音タンで抜くか…

385名無しさん:2009/09/05(土) 17:07:19
のぞみ 第2章 (1)

「おう!!竹内おはよ〜!!」
マコトは教室に入るなり先に来ていたのぞみに声を掛ける。
「・・・・・っ・・・ふん!!」
もちろんマコトの声に振り向きもせずに椅子に座ったまま鞄から教科書を出して授業の準備をする。
「おい!?何怒ってんだよ?俺なんかしたか?」
「はぁ?・・別に・・」
先日のレナとの出来事が頭をよぎる。
(なによ!?シラきるつもりなの?信じられない・・でも責めれない・・)
小学生のレナに痛めつけられたことなど恥ずかしくて言葉にはできない、それをマコトにぶつける
などできるはずもなかった。
「もうほっといてよ!!大っ嫌い!!」
「・・・あっそ まぁいいや! 女くらいいくらでもいるし!まぁ白パンツだけは拝ませてもらったぜ!wじゃあな!」
(・・・ひどい!こんな人だったなんて・・・)
去っていくマコトを見向きもせず机に肘をついて両手で顔を塞いだ。

やがて午前の授業が終わり休憩時間に友達とたわいもない話で盛り上がる。
「ちょっとトイレいってくるね!」
のぞみは用を足すため教室を出てトイレに向かった。
「あっ・・・」
トイレには3年生と思われるヤンキー達が座ってタバコをふかしている。
(はるみ先輩達だ・・コワ〜・・・入りづらいよぉ・・・)
のぞみはそんなヤンキー達と目を合わさぬようゆっくりと通り過ぎてトイレのドアを開けようとする。
「おい ちょっとストップ!」
(やっぱりきた・・どうしよ・・怖いよぉ・・・)
「お前2年だろ? 素無視かよ!?あいさつは!!?」
「ご・・ごめんなさい!! こ・・こんにちは・・・」
「次あいさつなかったらシバくよ!!」
タバコを踏みつけてのぞみの前に立ち上がる。
「はいっ!!気をつけます!!じゃあ・・失礼します!!」
「ってかションベンしないのかよ?w」
「あ・・いや・・・あの・・・なんか引っ込んじゃいました・・・」
「はあぁ?? お前面白れぇな!!ww 」
オドオドとしたのぞみを見て周りのヤンキー達も爆笑する。
「ギャハハハ!!はるみがビビらせるからだよ!!ww お前名前は?」
隣で聞いていた女がのぞみに問いかけた。
「竹内・・のぞみです・・2年です・・・」
「のぞみかぁ・・つ〜かスリッパの色見たら学年くらいわかるよ!!ww やっぱお前天然だろ!!?」
(早く離れたいよぉ・・でも和んだみたいでちょっと安心・・・)
去ろうとするのぞみにはるみが声を掛けた。
「お前気に入った!!w なんかあったら私達に言ってきな!!力になってやるよ!!」
「ありがとうございます・・・じゃあ・・」
教室に戻るのぞみ。まだ恐怖の後ということもあり体が熱くなって心臓が破裂しそうなくらいドキドキしていた。
(怖かったぁ〜・・・でもなんか気に入られたみたいだしまぁいいか!)

386名無しさん:2009/09/05(土) 17:08:57
のぞみ 第2章 (2)

教室では授業も終わり、生徒達は帰り支度を始めている。
「さてと・・帰ろうかな!」
椅子から立ち上がった時、教室の扉が力強く開いた。
「お〜い!!のぞみ!!!帰ろうぜ!!!」
そこにいたのは昼間に意気投合したはるみ達の姿だった。
学校内で恐れられているヤンキートリオの登場で生徒達は氷のように固まる。
(うわぁ・・そりゃみんなビビるわ・・でもなんかいい気分♪)
生徒達が見ている中で名指しで呼ばれたのぞみは優越感に浸っていた。
「はいっ!!すぐいきますね!!」
教室を出ようとした時、扉側の席で恐れた様子で固まったマコトと目が合う。
(フフフ・・・びびってやんのww あっ!そうだ!!)
のぞみははるみ達に歩み寄り、マコトを指差して口を開いた。
「先輩!この子こないだ先輩達の悪口言ってましたよ!!バカとかヤンキーなんて古くさいだとか!」
「おい!!ちょっとまてよ!!だれもそんなこと!!・・違いますよ!!」
のぞみのいきなりの言葉に焦りを隠せないマコト。
「ほおぉ〜〜・・言ってくれるじゃん・・・体育館の裏まで来い。10分以内な 遅れたら殺す。」
そう冷静に去っていくはるみ達の後についてのぞみも教室を出た。

体育館の裏でタバコをふかすはるみ達をを立ったまま見つめるのぞみ。
「お前タバコ吸ったことないのか? ほら!」
座ったままタバコをのぞみに差し出す。
「あっ・・私は吸ったことないんで・・大丈夫です。」
「ほぉ・・私のタバコが吸えないのか?いい度胸してるなw」
「あっ・・はいっ!!頂きます!!」
周りを見渡した後、タバコを咥えてはるみの点けるライターの火に顔を近づけてゆっくりと吸い込んだ。
「どうだ?」
「フゥ〜〜ッ・・・グエッ!! ゲホ!! ゲホ!!!」
初めての喉の感触に耐え切れず咳き込んでしまう。
「ハハハハ!!! いいリアクションだ!! おっ!?坊やが来たよ!!」
そんな雰囲気の中、彼女達の前にマコトが現れた。
(来た来た!ww 私にあんなことしたバツよ!!いい気味だわ!!)
「時間は守ったようだな!!まぁよく来たよ!!!わかってんだろうな・・・」
「あ・・あの・・僕はそんなこと言ってません・・あいつがデタラメ・・・うあっ!!!」
はるみはマコトの言い分を聞くこともなく顔面に拳を叩き込む。
「ぐあっ・・あっ・・ああっ・・・違います・・・違うんです・・!!」
「まだ言うのか!」
鼻血を出して顔を覆うマコトを引き寄せて頭突きを放った後、体を曲げたお腹に何度も膝蹴りを叩き込む。
「グエエッ!!ああっ!!ぐはっ!!!うううっ・・・!!」
はるみが手を上げて1分も立たぬうちにマコトの顔は血にまみれてグッタリとその場に倒れこんだ。
「最近の男は根性ねぇな・・w まぁ今日はこれくらいで許してやるよ! のぞみ!校門で待ってるから適当に片付けとけ!」
「あ・・・はい・・」
(うわぁ・・・怖かったぁ・・あんなに強いなんて・・)
はるみ達はのぞみとマコトを残し去っていった。そしてマコトと2人きりになる。
「ぐううっっ・・・お前なんであんなこと・・・ふざけんなよ・・・・!。」
「いいザマだね! 男のクセに情けないねぇ?ww なによその目!? なんなら可愛い妹連れて仕返しにくる?ww ペッ! 」
のぞみは倒れたマコトにバカにするように言い放ち頭に唾をかける。
「このやろ・・・じゃあその妹にいいように嬲られたのはどこのどいつだよ!!まだケツ腫れてんじゃねえの・・?」
(ううっ・・・・)
「くっ・・・う・・うるさいわね!! あんたなんか一生そこで寝てれば!!? じゃあね!!」
言い返す言葉がないため、倒れたマコトを蹴り上げて逃げるようにのぞみもその場を去っていった。

387名無しさん:2009/09/06(日) 13:48:54
のぞみ 第2章 (3)

「すいませんお待たせしました!!」
のぞみは校門で待っているはるみたちと合流して学校をでる。
「こないだシバいたやつがさぁ〜・・・〜〜」「マジかよ!?でも・・・〜〜」「あいつショボかったねぇ〜ww」
のぞみはそんな彼女達の話題についていけず何も言わず後ろをついて歩く。
そんな姿を見て、はるみの仲間のリカがのぞみに声をかけた。
「おいのぞみ!!お前もなんか喋れよ?」
「あ・・はい・・・あの・・その・・・」
もう一人の仲間のアキナが口を開く。
「ってか話についていけないよな!?ゴメンゴメン!!ww じゃあ自己紹介でもするか!私はアキナ よろしくな!」
アキナははるみと同じ3年で、昔は対立していたけどタイマンではるみにボコボコに負けて今でははるみの舎弟といった感じだ。
「私はリカ ってか知ってるよね?」
リカはのぞみと同じく2年生、ほとんど授業にも出ることなく話す機会は全くなかったため初めて口を交わす。
「う・・うん・・知ってる。」
そしてはるみが口を開いた。
「まぁそんな怖がんな!!w ってかホント喋らないな! 私達と居てもつまらないか?」
「いや!!・・そうじゃないです!!・・・」
「じゃあなんか喋れよ。」
(どうしよ・・・みんな私を見てる・・・なんか言わなきゃ!!・・・)
「あ・・あの・・どうやったら皆さんみたいに強くなれますか!!?」
言葉が見つからずついそんなことを聞いてしまった。
「なんだ? お前強くなりたいのか?」
「えっ・・?・・まぁ・・・はい・・・」
「だったらそんなにいつまでもオドオドしてないでシャキッとしろ。」
「ハイッ!!!」
そんなはるみの言葉に恐れを我慢して大きく返事をする。
「ハハハハww まぁいいよ。やればできるじゃん! じゃあ仲間も一人増えたことだから社会見学でも連れてってやるか!?」
「そうだね!じゃあエサでも探すか!」「はるみさん程々にね!ホント怒ったら止まらないんだから!ww」
そう言うと3人は方向を変えて歩き出した。
「あの・・何をするんですか?」
「決まってんだろ!喧嘩だよ喧嘩!!w のぞみのデビューだから派手にやっちゃおうかな!!」
「えっ・・!?いきなり喧嘩なんて怖いです・・」
「誰もお前がやれなんて言ってないよ。私達を見てよ〜く研究しな!」
(ホッ・・・でもいつかは私も・・でも強くなりたい!!)
歩きながらはるみのアドバイスに真剣に耳を傾ける。
「喧嘩は最初が重要だ。始まれば腕の良し悪しで決まるけどその前に相手の心を折ってやるんだ ファーストコンタクトはひたすら
ガンを飛ばせ 絶対怯んだ素振りはみせるなよ!相手を心理的に追い込むんだ!怖くないヤツなんていないんだからな!」
のぞみが思っていたヤンキーとは、ただ何も考えずガムシャラに殴りにいくという印象が強かったのでその言葉は以外だった。
(へぇ〜 いろいろ考えてるんだ。 はるみ先輩も恐怖と戦ってるんだな・・なんかカッコイイ・・・)
そんなことを話しつつ歩いていたら突然後ろから声が響いた。
「こらっ!!なにポイ捨てしてるんだ!!拾え!!」

388名無しさん:2009/09/06(日) 13:50:49
のぞみ 第2章 (4)

背後から低く響いた男の声に4人は振り向いた。
「はぁ〜〜ぁん!!? なんだよおっさん!!」
その男性は道着姿で4人の前に歩み寄る。
「ゴミはちゃんと持ち帰れ!!それにまだお前ら中学生だろ!?タバコなんて何を考えてるんだ!!」
「あぁ・・ここおっさんの道場なのか。ポイ捨てくらいでガタガタ言ってんじゃねえよ!」
「いいから拾え!!」
「おまえ舐めてんな!!? いい加減シバくぞ!!」
お互い一歩も引かない大声のやり取りが続いた。
「師範どうしたんですか?」
その声に気づいて一人の門下生が道場から出てきた。
「なんだよオバサン!!関係ないから引っ込んでろよ!!」
「・・ヤダw 私まだハタチなんだけど・・・まぁ中学生からみたらおばさんか・・・ハハw」
「何笑ってんだテメエ・・・!!」「はるみ!やっちゃえよこんなババア!!」
はるみ達は出てきた門下生に早くも噛み付いた。
「あんた達そんなに暴れたいの・・? だったら今からちゃんとしたスポーツで汗を流してみない?喧嘩なんて視野が狭いもの
やってたって本当に強くはなれないわよ。」
「ほぉ〜言ってくれるじゃん!?それは宣戦布告ととっていいのか!?」
「そう思うんだったらどうぞご自由に・・・じゃあ入ったら? いいですよね師範?」
「そうだな!近頃のガキは根性叩き直してやらないとな!!まぁ怖くないなら入って来い!!逃げてもいいんだぞ?」
「バカゆうんじゃねぇよ!上等だよ!!おい!いくぞ!!」「エサ探さなくても見つかっちゃったな!w」「ホントだね!」
3人は2人の後をついて道場に入っていった。
のぞみも困惑しながらもその後について歩いていった。
扉を開け、道場にあがる4人。
「おい!ちゃんと靴脱げよ!!」
「はぁ?どんだけだよww そんくらいの常識あるっつ〜の!!」
3人は踏んだまま履いたローファーを乱雑に脱ぎすてて畳にあがる。その脱ぎ散らかった靴をのぞみはせっせと揃えていた。
「のぞみ!!そんなのいいよ!お前も早く上がれ!!」
「はいっ!!」
全員が畳に上がったのをみて道場の師範が口を開いた。
「おい!みんな集合!!」
『押忍!!』
師範の一声で大人から子供まで門下生全員が集まりその場に正座する。
「お前ら戦いたいんだろ!?」
「そうだよ!!早くしろよ!」
「そうか・・・らしいから今からこいつらの相手をしてもらいたいんだが誰かやるか?まぁ女だから女でやりたいやつは?」
師範がそう言うと正座したまま迷いもなく女門下生は全員手を挙げる。
「・・・っておいおいww 私ら舐められてる?w ってかお前ら興味ない!アンタ相手しろよオバサン!」
はるみはそんな門下生を差し置いて先ほどの女を指差す。
「あなた喧嘩は強いんでしょうけどまだ早いわ。じゃあ私が選ぶからその子達に勝ったら勝負してあげるわ。」
「はぁ〜!!? ビビッてんのか?? 黒帯はアンタだけなんだから一番手っ取り早いだろ!!??」
「戦いたければその子達に勝てばいいだけの話でしょ? それくらい容易い事じゃないの?あなた達なら?w」
「このババア・・・!口だけは達者だな!?わかったよ!!倒しゃいんだろ!!?誰でもこいよ!!」
「そうゆうこと。あと私はババアじゃなくてめぐみってゆう名前があるんだからちゃんとそう言ってねwじゃあ誰にしようかな・・」
生徒達を見渡すめぐみの目線が止まった。

389名無しさん:2009/09/06(日) 17:46:42
のぞみ 第2章 (5)

「じゃあセナちゃん立って!お姉さん達の相手してあげて。」
「押忍!!」
めぐみがそう口を開いたら幼い返事と共に1人の少女が立ち上がる。
「おいババア!!? 私らに子供イジめろってゆうのか??いいかげん舐めくさりやがって!!」
はるみが怒るのも無理はなかった。その少女は見た目は小学生の低学年くらいの背丈で華奢な柔道着に白帯を結んだ、お世辞にも
強そうには見えない女の子だった。はるみの怒りにめぐみが答える。
「舐めてなんかないわ。あなたも油断してると痛い目みるわよ?」
「このやろ・・・」
「いいよはるみさん!!じゃあこの子は私がやってやりますよ!」
はるみにそう声を掛けたのは後ろでその様子を見ていたリカだった。
「要は倒してオバサン引きずり出しゃーいい話でしょ!?ほらおチビちゃん?はやくおいでww」
リカがそう言うと、セナは静かにリカに歩み寄る。
「ルールわかんないから説明してくれよ!オバサン!」
「初めてなら特にルールは制限しないわ。ただ相手を倒したら勝ちよ。ただいくら熱くなっても殴ったり蹴ったりはしないでね!」
「わかってるよ!wそんなのなくても秒殺だよ秒殺!!」
「あっそ・・あとあなた達の柔道着も用意したから着替えなさい。」
セーラー服姿の4人を見てめぐみが言った。
「別にすぐ終わるからいいよ!そんなダッサいもん着れるか!!」
柔道着を差し出すめぐみの手をつき返し、ソックスを脱いで裸足で畳の感触を確かめるリカ。
「はぁ・・近頃の子はパンツ見えても平気なのかしら・・? じゃあ勝手にしなさい。始めるからみんな下がって。」
門下生とほかの3人は格技場の端に座って2人の姿を見守る。
「じゃあ始めるわよ?」
「OK!! おチビちゃん用意はいいの?」
「押忍!」
「押忍しか言えないのかよww 笑いもしねぇで可愛げないガキだな!!ww」
「・・・・・」
「フフッw じゃあ始めるわよ!!始め!!!」
1回戦の試合が始まった。

390名無しさん:2009/09/06(日) 17:48:31
のぞみ 第2章 (6)

リカは身長155cmで体重は50kg 3人の中では背丈は小柄だが肉付きのよい若干ポッチャリ体系で、ミニスカートを身に纏う姿は
少し無理があるが、キレイな顔立ちとパワーを兼ね備えたはるみも喧嘩の実力は認めている一人だった。
はるみ「リカ!あんまりいじめんなよ!!ww」 あきな 「ガハハ!!ww 大人とガキだなww」 のぞみ 「リカちゃん頑張れ!!」
「ほらおいで? どうしたのおチビちゃん?w」
バカにしたような笑みで、セナの襟元に手を伸ばすリカ。
”パチィ〜〜ン”
場内に乾いた音が響いた。
「イテッ!・・このガキぃ〜!!!」
セナはリカの掴もうと伸ばされた手を振り払うように叩いてそれをかわす。そして次は自分からリカの襟元を一瞬で掴む。
「このっ・・・自分から来るとはいい度胸じゃない!!? おりゃっ!!!」
リカも相手を掴んでグッと引き寄せようとする。
「はぁ!? 意味わかんねぇ・・・?」
力を込めてセナを引き寄せようとするがビクともしない。
そしてセナからすれば巨体とも言えるリカの体を意図も簡単に自分に引き寄せた。
「ああっ!!・・・なんで・・このっ!!離せガキ!!」 
掴まれた手を離そうとするがなぜかビクともしない。セナは掴んだ手を揺らしながらリカを翻弄する。
「あいつ・・・!!なにやってんだよ!」 「手加減しすぎだぞ!!早く終わらせろ!!」 「・・・・うそぉ・・」
(誰も手加減なんか・・・なんでよ・・?・・このやろぉ・・・)
リカはセナに揺らされるがまま左右前後に体を振り回される。
その様子を当然かのように見つめる門下生達と、驚いた表情で見つめる3人。
「あっ! このっ!! ああっ!! はぁ・・はぁ・・くそっ!! このやろおおおぉぉぉ!!!!」
リカは力を振り絞って地に足を着け、引き寄せる事ができないためそのまま吸い付くようにグッとセナとの距離を詰める。
「はあっ!!」
その時、セナは幼いの気合の声と共に小さい右足をリカの右後ろの足に引っ掛けて引くように蹴り上げる。
「おわっ・・!!!」
その途端リカの目線が一瞬で天井を向いたとと共に重い音が響き渡った。
”ドッス〜〜〜ン!!!!”
「ううっ・・!!! まさか・・・うそだろ・・・?」
リカはセナに見事な大外刈をもらってそのまま仰向けに倒されてしまった。
審判をしているめぐみが倒れたリカに近づいて口を開いた。
「一本ね。あなたの負けよ。」
倒れたときの後頭部への衝撃とまさかの敗北という驚きで放心状態のリカに冷静に言い放つ。
「こんな大股広げちゃって・・・パンツ丸見えよ・・早く起き上がってさがりなさい!!」
「はっ!!? く・・・くそおおっ!!!」
我に返って起き上がったリカは悔しさを畳にぶつけた。
「じゃあ次は誰なの?怖くなったんなら降参してもいいのよ?」
「くっ・・このっ!!誰が怖いって!?次は私よ!!」

391名無しさん:2009/09/07(月) 20:31:35
のぞみんキター!のぞみん第一作からファンなので続き楽しみにしてます!またやられてくれるかな(*´д`)ハアハア

392名無しさん:2009/09/07(月) 21:27:44
のぞみ 第2章 (7)

そう言って立ち上がったのははるみの右腕でもある アキナだった。
身長162cm体重45㎏とバランスのとれた体系のアキナ 茶髪で巻き髪のどこにでもいそうな中学生だが喧嘩になったら
学校でもはるみの次を争う腕っ節の強さだ。
140cmにも満たないセナと向き合ったら体格差は歴然だった。
「おい!!早くどけよ役立たず!!」
アキナは四つん這いになって悔しがるリカを蹴り上げてその場をどかせる。
「くうぅっ・・・す・すいません・・・」
リカはゆっくり立ち上がっておぼつかない足取りで格技場の隅へと移動する。
「おい!相手変えろよ!!試合して疲れたガキに勝ったってうれしくねぇからな!!」
それを聞いてめぐみがセナに尋ねた。
「セナちゃん疲れた? まだいけるよね?」
「押忍!大丈夫です。」
「みたいだから心配いらないわよ。」
意気消沈したリカとは対照的に息ひとつ切らさず、何かを考えてる表情を押し殺して無表情で答えるセナ。
「まさかこの子の強さにビックリしちゃったの?なら変えてあげようか?w」
「はぁん!!? んなワケねぇだろ!!? わかったよ!!後悔すんじゃねえぞ!!」
「じゃあ2回戦始めるわね。始め!!」
アキナVSセナ 2回戦が始まった。
声が掛かった途端アキナは素早くセナの襟を掴む。それに応じるようにセナもアキナを掴んでつかみ合いの状態になる。
(はぁはぁ そうゆうことね。重心をしっかり置けば振り回されることもないわ!)
セナも先ほどとは違う感覚を察して積極的に足を絡めてくる。
「ああもぅ!!ウザイわね!!」
それを蹴るように突き放して自分も足を絡めようとするが身軽に交わされてなかなか捕らえられない
「この!! このっ!!チョコチョコやってないでかかってこいよガキ!!」
アキナが足に気をとられている時だった。セナの足が畳から消える。
「えっ・・何!?」
セナはあきなが下を向いている隙に両手で右手を掴み、飛び上がるようにして両足をアキナの上半身に引っ掛けた。
「ぐああっ!!!離せ!!離せええぇぇっ!!!」
セナはそのままぶら下がるようにアキナの右手を捕らええて関節を曲げる。
体の軽さを活かした飛びつき腕十字固めだ。
体格差を縮めるためのセナの賢い戦略にのまれてしまい、立ったまま苦しい呻き声をあげる。
「痛い!!痛ぁいっ!離して!!離してぇぇっ!!!あああぁん!!!」
痛みに堪え切れずそのままガクン膝を着いてしまう。
「はいストップ!!終わりよ。離してってことはギブアップって事ね?」
めぐみが2人を引き離して試合がストップされた。セナはスッと起き上がり無表情で道着の乱れを直すのに対して
極められた右腕をおさえて膝を着いたまま痛みに喘ぐアキナ。
「ああぁっ!腕が・・・あああああっ!!!!」
「2回戦もあなた達の負けね。セナちゃん まだいけるわね?」
「押忍・・・」
セナは疲れた様子もなく答えるが、なぜか表情が固い。何かを我慢しているように顔をグッと引き締める。
それを察しためぐみが続けてセナに口を開く。
「セナちゃん!別に我慢しなくていいんだよ。これは本試合じゃないしちゃんとした試合でもないんだから
リラックスしていいのよ。」
「ホントですか?」
「うん!ほらリラックスリラックス!!」
そうめぐみが言ったら、セナはホッとした後、急に表情を変えた。
「プッwフフッw キャハハハ!wwwwお姉ちゃんたち超よわぁ〜〜い!wwww」

393名無しさん:2009/09/07(月) 21:39:15
>>391
新キャラの形が浮かばなかったからまたのぞみ登場させちゃいましたw
まだ完結は固まりきってないけど頑張ってみます!

394名無しさん:2009/09/07(月) 23:25:29
のぞみ 第2章 (8)

セナは最初とは別人のように無邪気に言い放つ。
そして四つん這いのような状態で尻を突き出しながら喘いでいるアキナに歩み寄る。
「次始めるから早く消えてよぉ〜。ってかパンツ丸見えだよ?さっきのお姉さんにしろピンクのパンツの次は水玉パンツ
なんてヤンキーの割には可愛いんだねぇ〜!!www キャハッ☆」
立ち上がる力がない為、赤ん坊のように這いながらその場を下がっていくあきな。
「キャハハハ!!ww 上手でちゅねぇ〜!!じゃあ次はどっちがくるの?」
残された2人を見て笑いながらセナが尋ねる。
「・・・あっ・・あ・・・ど・・どうしよう・・はるみ先輩!!!」
困惑してすがる様に隣に居るはるみの腕を掴むのぞみ。
「さ・・触らないでっ!!!」
「えっ・・・?」
のぞみの掴んだ手を振り払うはるみの表情はいままで見たことのないものだった。
(えっ?・・うそだ・・・はるみ先輩が震えてる・・・どうしよう・・・)
そんな表情をみてめぐみが口を開いた。
「あら?番長さん震えてるじゃない?w もちろん武者震いよね?w」
「あ・・あたりまえだろっ!!誰が怖がるもんか!!!」
「誰もそんなこと言ってないじゃないww」「そうだよぉww はやく座ってないでかかってきなよ??」
「こ・・このやろっ!!」
はるみは震えた足をギュッとつねってゆっくり立ち上がりセナの所へ歩み寄る。
「じゃあ始めるわね!3試合目始め!!」
「ほぉ〜〜らお姉ちゃん☆ かかっておいで。」
「この・・・やろ・・・・・ぐああああああっっっ!!!」
追い込まれたはるみはセナに突っ込みながら右腕を大きく後ろに振り、間合いに入った途端背の低いセナに打ち
下ろすように拳を振り落とす。
「あ〜あ・・殴りにきちゃったw」
それを冷静に見てフッと背中を向けて振りぬいた腕をキャッチした。
「えっ・・あっ・・・!!あああっ!!!」
”バシーーン!!!!”
セナは突っ込んでくるはるみの勢いを利用してそのまま背中に乗せて畳に叩き付けるようにはるみを投げた。
「うっ・・・」
はるみは背中と後頭部を叩き付けられそのまま気絶してしまった。
「見事な一本背負いね!!あなた達の負けよ。」
「あれ?番長さんが一番あっけなかったねww あ!まだ一人いたか?」
セナはそう言ってのぞみを見つめた。
(やだ・・・やだよ・・・恐い・・・やりたくない・・・・)
「はやくやろうよ!!ww 」
一向に立ち上がらないのぞみにシビレを切らせてこっちへ歩いてくる。
「い・・いや・・・来ないで・・来ないでよぉ!!」
尻餅を着いたまま後ずさりをするのぞみをあざ笑うかのようにゆっくりと歩いてくる。
「ほら恐がらないで!!パンツ見えてるよ??・・・ってあれぇ?」
セナは何か気づいたように立ち止まる。
「な・・・何よ・・・」
「お姉ちゃんってもしかしてのぞみちゃん?」

395名無しさん:2009/09/08(火) 01:06:49
のぞみん!のぞみん!( ゚∀゚)o彡゜

396名無しさん:2009/09/08(火) 20:17:33
のぞみ 第2章 (9)

「何で知ってるの・・・?」
「何でって・・・w レナちゃんって知ってるでしょ?」
”ドクン!”
のぞみの胸の鼓動が大きく揺れる。
「一緒のクラスだからのぞみちゃんのこと聞いたんだ☆その腫れたお尻見てわかったよ!!ww わたしもイジワルしたいなぁ〜?ww」
「いやっ!!やめて!!!お願いだから!!!」
後ずさりしたくても壁を背に逃げ場のないのぞみは大声で訴えかける。
「やめなぁ〜い!ww 私にも桃尻触らせてぇ〜〜☆☆」
セナはそう言ってのぞみのスカートを引っ張ったその時。
「いやああああああぁぁん!!!」
のぞみが大声で泣き出したと同時にお尻をついた周りの畳がジワジワと暗く湿った。
「うそぉ!!?もらしちゃったのぉ??最悪!!ww 」
「勝負あったみたいね・・・セナちゃん もういいわよ。」
「はぁ〜〜い!!お漏らし女なんか汚くて触れないよ・・ww」
めぐみはそう言って4人に声を掛ける。
「あんた達!ここに集まって正座しなさい!!」
気絶したはるみと漏らしてしまったのぞみ以外の2人は言われるがままめぐみとセナが立つ前に正座をする。
「そこの気絶してる番長も起こしなさい!あとのぞみちゃんだっけ?あなたは見た感じ仲間ってワケでもなさそうだからいいわ。」
リカとあきながはるみの体をゆすって起こす。目が覚めたはるみはさっきまでの出来事を思い出し、なにも言わずならんで正座して俯いた。
「これでわかったでしょ?喧嘩なんて視野が狭いものをいくらやったって本当の強さは身につかないの。あなた達の場合はまずそのひねくれた
心から直すことね。よし!負けたんだから土下座しなさい 負けを素直に認めることも心を鍛える大切な事なんだから。」
「そうだよ!喧嘩はどうなのか知らないけど私一人にかなわないんだからねぇ?ww ほら!?まいりましたでしょ??」
『ま・・まいりました。』
(うそでしょ・・あの3人が・・学校一恐い3人が・・・あんな小学生に土下座なんて・・・)
のぞみはその光景をただ見つめることしかできなかった。
「やればできるじゃない。もういいわ 帰っていいわよ。」
「はいはい!ザコのお姉さん達は帰った帰った! あ!?あとのぞみちゃん!パンツ早く洗濯しないと乾いたら黄色くなっちゃうよww」
そんなめぐみとセナの言葉に何も言えず 4人は道場を後にした。

397名無しさん:2009/09/08(火) 20:23:43
のぞみ 第2章 (10)

「ごめんねセナちゃん!あと片付けまで手伝ってもらって。」
「全然構いません!汚れた所一回水かけちゃいますか?」
「そうね!じゃあバケツに水入れてきて。」
「はいっ!」
4人が帰り、練習が終わった後道場に残り片付けをするめぐみとセナはいつもの教え子と生徒の顔に戻っていた。
日もだんだん暮れてきて掃除も終わり、めぐみが口を開いた。
「よし終わり!!電気は私が消しとくからセナちゃんは先に帰っていいよ!!お疲れ様。」
「あの!今から私と手合わせお願いしたいんですけど・・?」
「えっ?セナちゃんが私と??ハハッw 練習熱心だね!じゃあ新しい技の練習でもしよっか?」
「いや そうじゃなくてめぐみさんと真剣勝負がしたいんです!」
「ええ〜っ・・ww そんなまだ早いわよ!もっと成長したら勝負してあげるからまだ今は練習練習!!」
セナの言葉も真に受けないめぐみをみてまたセナは表情を変えた。
「はぁ〜あ・・そっか・・私とやるのが恐いんだね!?ww じゃあカンベンしてあげる♪」
「えっ・・・?ムッ・・!!」
そんなセナの言葉につい熱くなって返すめぐみ。
「ちょ・・ちょっと!!!なによその口の聞き方は!!? 素人をまとめて倒したくらいでいい気になってんじゃないの!!!」
「だから解ったってw 逃げる相手を追いかけるほどイジワルじゃないし柔道だけで強くなったってホントに強くなれないからね♪」
「どうゆう意味よ!!?」
「めぐみさん喧嘩だけじゃ強くなれないって言ってたよねぇ? でも柔道しか知らないめぐみさんだって喧嘩しか知らないさっきの
ザコお姉さん達と一緒じゃないのぉ〜??ww」
「なんですって!!?ただの潰しあいじゃあ私は弱いって言いたいわけ!!? 」
「誰もそんなこと言ってないじゃん♪ まぁ今言おうとしてたけど!キャハハ☆」
「このっ・・・ いいわ!!セナちゃんが望む潰しあいやってあげるわ!!手加減しないわよ!!」
「あっそ♪やるんだ?じゃあやろうよ!」
セナの挑発にまんまと乗ってしまっためぐみはその場で柔道着を脱ぎ始める。
「ハハw なにやってんの?」
「あなたと違って私は柔道を誇りに思ってるの!こんな戦いに道着を着るなんて失礼よ!!」
「生真面目なんだね?ww もっと柔らかく生きないと男にももてないよ?せっかくそこそこは可愛い顔してんだから☆」
「子供に人生教えられる覚えはないわ!!」
柔道着を脱ぎ捨て、下着姿になるめぐみ。
「なに?このシチュエーションww 下着姿で凄まれても恐くないよぉ〜だ!べェ〜ッ♪着痩せして見えるけど結構脂肪ついてるねww」
めぐみはぐっと怒りを堪えながらバッグから出したブルーのスポーツブラとスポーツショーツに着替える。
「よしいいわ!かかってきなさい!!」
ミディアムロングのしなやかな黒髪をトップに結んで構えをとる。
「着ても着なくてもあんまり変わんないじゃん?w じゃあ始めよっか!じゃあスタートねっ!!」

398名無しさん:2009/09/08(火) 21:21:41
新展開きたww

399名無しさん:2009/09/08(火) 22:04:16
のぞみ 第2章 (11)

めぐみはスタートの合図と共に間合いを詰める。
「そんなに不用意に近づいて大丈夫ぅ〜??ww これは柔道の試合じゃないんだよ?」
「あうっ・・バカにしないで!昔は空手だってやってたんだから!調子に乗ったら痛い目みるわよ!」
セナの挑発に一瞬足を止めるがまたゆっくりと近づく。
「はっ!!」
めぐみは気合の声と共に右から蹴りを出す。
”ゴン!!”
固く鈍い音が響いた。
「ぐっ!!」
先制の蹴りを放っためぐみだが、セナはそれに反応して足を曲げて、膝で蹴りをカットした。
「いい蹴りだけど自爆しちゃったねぇ??痛い?w」
脛は空手時代に頑丈に鍛えられてはいたが、自分の蹴りの威力が強いほどカットされた時に返ってくる衝撃は重かった。
(くそっ!!最初からつまずいちゃった・・・蹴りは不用意にはだせないわ・・次にカットされたら立ってられない・・・)
苦しい表情を隠すため必死に堪えるが力を入れれば汗が流れてくる。
「止まるのはやっ!!ww やっぱりやめてあげよっか?汗スゴイよ?ww」
「黙れ!! やあっ!!」
足の痛みを堪えながらステップしてセナに正拳突きのような真っ直ぐ伸びる突きを放つ。
放たれた突きはちょうどセナの顔面に位置するが、手加減は見られない。
「痛っ!!」
それをなんとか両肘をあげてガードするが腕の痛みにセナも顔を歪める。
「あっ・・痛かったぁ〜・・でももうわかっちゃった♪」
「フフッ・・漫画の世界じゃないのよ!!そんな容易く見切られてたまるもんですかっ!!はあっ!! えっ・・?」
続けて放たれた突きはセナを捕らえることなく空を切る。
「だから言ったでしょ?ほらこっちだよ〜♪」
「この・・・・っ!!はあっ!せいやぁ!!はあっ!! くそ・・・なんで・・・?」
「空手の突きは真っ直ぐだから起動が読みやすいんだよ☆ 生真面目なめぐみさんみたいだね!ハハw」
めぐみは脛の痛みと打ち疲れにより完全に足が止まってしまった。
「もう疲れたの??まだ私何もやってないんだけど・・・プッw」
「はあっ・・・はあっ・・・」
「じゃあ私もいくよっ!!それっ!」
セナは突き上げるようにめぐみに向かってパンチを放つ。
「ぐっ!!・・あれっ・・・」
ガードを固めるが一向にパンチが飛んで来ない。
「あうぅっ!!」
めぐみがガードを解いた途端ピリピリとした衝撃が足に伝わった。
セナはパンチを打つと見せかけ、めぐみの内腿に強烈なインローキックを放った。
自爆した脛と同じ右足への攻撃だったため、腰が少し崩れそうになるがグッと堪えて立つ。
「めぐみさんもこうやらないから自爆しちゃうんだよぉ!空手ってこんなものなの?w」
(・・・悔しいけど打撃じゃあ分が悪いわ・・・こうなったら!!)
意を決してめぐみは近づき道着のままのセナの襟元をグッと掴む。
「おおっ!!?あきらめて柔道スタイルに逆戻りしたんだ!?じゃあ受けて立つよ♪」
めぐみは道着を着てないためセナはスポーツブラの脇を掴んで向き合う。
組み合いでは負けるはずがないと仕掛けためぐみだったが。
(足が痛い・・・足が浮いちゃうわ・・・)
足のダメージで重心を掴みきれないためなかなか腕の力が入らない。
「ほらどうしたの先生??w 新しい技おしえてよ??ハハハハwww」
セナは足がおぼつかないめぐみをあざわらいながら腕を揺らす。
「ああっ!!くそっ!あっ!はぁぁん!!」
揺らす方向になされるがまま振り回されるめぐみ。
「ほいっ☆」
セナは掴んだ手をスッと離した。
「きゃあああん!!」
体を持っていかれた流れでめぐみは派手に倒れてしまった。
”ドッシ〜ン!!”
「わぁすごい音!!ブルン!!ってなったね!!ww ほら起きて!!」
セナは倒れためぐみの前にしゃがんで足に肘を着いて起き上がるのを待つ。
「まぁ〜だぁ〜〜?? 早く起きなよぉ〜。待ってるんだけど。ふぁ〜あっ・・・眠くなっちゃったw」
あくびをしながら眠そうに目を擦るセナ。
(くそおっ・・・・完全に舐められてる・・・くやしい!!・・・・あれっ!?)
「スゥ〜〜・・・・スウ〜〜〜ッ・・・」
しゃがんだままウトウトしているセナはそのまま目を閉じて眠り始めた。
(うっ・・・卑怯かもしれないけど・・・・教え子なんかに好きにやられてたまるもんですかっ!!!)
めぐみはセナを起こさないようにゆっくりと上半身をあげて這うように近づいてそのまま飛び掛った。
「おりゃあああっ!!」
「きゃああああああああっ!!!!!!」
道場内に幼く高い声が響いた。

400名無しさん:2009/09/09(水) 00:02:42
お漏らししちゃうなんてのぞみんは恥ずかしい子じゃのう(*´д`)ハアハア

そしてめぐみさんの負けっぷりに期待ww

401名無しさん:2009/09/09(水) 20:46:58
のぞみ 第2章 (12)

『・・・・・・』
4人はオレンジ色に染まった空の下をゆっくりと歩く。
そんな中のぞみは勇気を出して口を開いた。
「だ・・大丈夫ですか・・・?」
「うっ・・ううううっっ・・・!!!」
口を開いた途端、我慢を爆発させたようにはるみが泣き崩れた。そしてそれを見た2人もつられる様にアスファルトに
膝を着いて声を殺しながら泣き出し始めた。
「ううっ・・・のぞみ・・ヒック・・ごめんね・・・私達かっこ悪いね・・どうすればいいの・・・もうやだよぉ・・うぅぅ」
今までの3人の雰囲気とは全く違った柔らかく響く可愛い声と女の子らしい言葉使いでのぞみに語りかける。
(うそ・・・やっぱみんな気を張ってるんだね・・そりゃあ女だもん)
いくらヤンキートリオと謳われた彼女達も普通の女の子 強くありたいがために鬼の仮面を被って生活をする3人の気持ちは
のぞみにはわからないけどもそのうなだれた姿を見てなぜか涙が溢れてくる。
「なんでのぞみが泣くのよ・・?w ごめんねこんな事に付き合わせて・・私達は大丈夫・・もう帰りなよ・・・気をつけてね!」
のぞみは目を閉じてこの1日を振り返っていた。たった1日だがいろいろ出来事がよみがえる。
初めてトイレで脅された事から始まり、タバコの強要などイヤな思いをしたのは真実だが、それよりも喧嘩のアドバイスや弱い自分を
叱ってくれた汚い言葉の中にある優しさをゆっくりと感じていた。
そしてそんな3人をただ見ているだけではいけないという使命感に似た気持ちが巡り体が熱くなる。
(はるみ先輩達はただ私を茶化してただけかもしれない・・でも先輩達の言葉で弱い自分を変えようと思えたの!!なにもできないかも
しれないけどもう逃げたくないっ!!!)
何かを決意したようにキュッと顔を引き締めたあと膝を落としたはるみ達に深く頭を下げて口を開いた。
「ありがとうございましたっ!!私も勇気出してみます!!」
「ちょ・・ちょっとのぞみ!! どこ行くの!!?」
そう言うと来た道を戻るように走りながらのぞみはその場を去った。

「はぁ・・はぁ・・・まだ居るみたいね・・・」
のぞみは道場に戻り、明かりが点いている事を確認した。
いざ決意を決めて戻ってきたものの、道場の扉の前に立つとブルブルと足が震える。
(私だって・・・私だって勇気がないわけじゃないっ!!)
意を決して扉を開けた。
「あらっ?・・たしかさっきの・・・のぞみちゃんだっけ?」
扉を開けるとそこには畳の上にジャージ姿で一人座るめぐみの姿があった。
「もう終わったんですか?」
「うん そうよ。何か忘れ物?」
「いや・・・その・・・」
オドオドした様子ののぞみを見て察したようにめぐみが続ける。
「セナちゃん・・・?もう帰ったわよ。」
「あっ・・そうなんですか・・・私・・あのままじゃ悔しくて・・来ちゃいました。」
のぞみがそう言うとめぐみは笑みを浮かべて口を開いた。
「ゴメン!実はね!あなた達に生意気な事ばかり言うからちょっとおしおきしたの!w 泣かせちゃったけどね!それでもう
帰っちゃったわ。せっかく来たみたいだけど今日は帰って。」
そう言って立ち上がり荷物をまとめて帰り支度をするめぐみ。
「あの?足ケガしたんですか?さっきから引きずってるから・・」
「あっ・・・・さっきね!偶然ひねっちゃったのww ドジでしょ!?w よしっ!!じゃあ一緒に帰ろっか!?」
「あ・・・はい。」
セナが帰った事を知ってショックと同時にホッと安心してしまう自分が居た。
(さっき決めたばかりなのに・・なんで私こんなに情けないの・・・!)
”ガラッ”
のぞみたちが扉を開ける前に突然扉が開いた。
「誰?うちの生徒じゃないみたいだけど・・・のぞみちゃん友達?」「あっ・・・ああ・・・・」
そこに立っていたのはのぞみの見覚えのある少女だった。
「オバサ〜ン!?このまま帰れるとでも思ってるの?? あっ!?のぞみちゃんじゃぁ〜ん♪ww」

402名無しさん:2009/09/09(水) 20:56:32
>>400
めぐみはこのまま柔道の先生で終わらせる予定だったのですが、なぜか惜しくなって
続けて登場させちゃいましたw 期待に添えるかわかりませんが続きも頑張ってみます。

403名無しさん:2009/09/10(木) 22:45:31
のぞみ 第2章 (13)

「あっ・・ 私は関係ないでしょ・・・?帰るね。」
のぞみはそう言って扉を開ける。
「キャア!!」
扉を開けるとそこには一人の男が立っていた。
「マコトくん・・・」
「今日は世話になったな!?白パン女!!w」
はるみに痛めつけられ腫れあがった顔で不敵に笑うマコト。
「のぞみちゃぁ〜ん??お兄ちゃんお世話してくれたみだいでどぉ〜も!!もぉ逃げられないね??ww」
「ち・・違う!!これははるみ先輩たちが!!・・あっ・・・ううぅ・・・」
いざ追い込まれるとはるみたちのせいにしてしまう自分に必死にストップをかける。
(ダメよっ!!さっきまで感謝してたくせに・・!なんでいつもこうなの!!自分がイヤになる・・よしっ!)
のぞみはグッと気を引き締め、口を開いた。
「はぁ?ってかお兄さんやられて妹が仕返しなんだ!?プッw 仲の良い事ね。」
「なんだとこのやろお!!」「いいよお兄ちゃんは黙ってて。」
熱くなるマコトを冷静に宥める。
「ハハッ・・さすがにムカついちゃったぁ〜ww マジ許さないこのケツ女。」
ゆっくりのぞみに近づくレナは、笑いながらも怒った表情で歯をギリギリと噛み締める。
「ちょっと!・・何よ・・来ないでよ!!」
強気に出たのぞみもその表情をみて逃げ出そうとするがマコトが入り口に立っているため何もできぬままキョロキョロと
周りを見渡す。
「だからもう逃げれないって!ww」
「あ・・やっ・・・あ・・くっ!!くそっ!!あ゛ああぁぁぁ!!!!」
逃げ場を失ったのぞみは覚悟を決めてレナに飛び掛った。
両手をあげて向かってくるのぞみに合わせるようにレナもそれに応じて手をあげて迎える。
”パチン!”
お互いの手が合わさって乾いた音が響く。
「ぐうううぅぅぅ・・・!!!」
「へぇ・・!!そっちからくるなんて以外w くうううっ!!それっ!!」
「ぐへぇっ・・・・!!」
レナはロックアップの状態から足を振り上げてのぞみの股間を蹴り上げた。
「今日はとことん遊んであげるね♪」
秘部を蹴り上げられ悶絶するのぞみを容赦なく踏みつける。
「やっ!!あっ!!ギャッ!!ああああん!!!」
「ほらほらぁ〜☆ 声だけはいっちょまえにデカイのに弱っちいねぇ〜!!なんかのってきたよ♪w」
レナは足を止めてのぞみを見る。
「あっ・・・ぐあっ・・・はぁ・・はぁ・・」
「ちょっと黙ったら?w」
「ちょ!!やめ!!あっ!!あふっ・・!ぅぅぅぅ〜〜っ!!!」

404名無しさん:2009/09/10(木) 22:46:40
のぞみ 第2章 (完結)

レナはのぞみの庇う手をうまく祓いながら倒れた顔面に自分のお尻をのせた。
「ってか大げさじゃない!? 私の小尻なんだからそんなに苦しがらないでよぉ!ww のぞみちゃんにコレやられたら
重くてレナ動けないかもぉ〜♪ キャハハハ!!ww」
「ぅっぷ・・! ぅぅ〜・・ うぅぅぅ〜!!!」
自分より遥かに小さい相手からのフェイスシットホールドを受けて苦しさと共に恥ずかしさや屈辱感がのぞみを襲う。
(苦しいよぉ・・・!!)
無理やりにでも外したいが、秘部攻撃や踏み付けを受けた痛みで体が思うように動かない。
畳を叩く音と足をジタバタさせる音が無残に響く。
「レナ!!ちょっとそのまま動くなよ!」
2人の様子を見ているマコトが口を開いた。
「オッケー!!」
その声に無邪気に返すレナ。
(なにをする気よ・・)
顔にお尻をのせられているため状況が把握できないのぞみはそんな2人のやりとりに体が震える。
「おぉ〜!!いい位置じゃねえか!!w」
マコトは倒れた両足のある位置に移動して腰を落とす。そしてゆっくりとスカートをめくった。
「きゃああ!!!やめてよぉ・・・!!」
「じっとしてよ!!!」
スカートを掴まれた感触を感じて体を揺らすが、レナはまた押さえ込むようにグッと体重をのせる。
「ぅぅ・・・ゃめ・・ぐ・・がぁぁ・・!!」
「うへっ・・w また白パンかよ・・・ww ・・・あれぇ?? これはまさか??ww」
「えっ!? なになにお兄ちゃん!?ww」
マコトは何かに気づいて言葉を止め、その状況にレナが尋ねる。
(気づかれちゃったぁ・・・もぅイヤ・・・!!)
のぞみは今置かれている状況をわかっているようだ。
「なんで白パンなのに××部分は黄色くなってるんだ!?ww あれぇ〜おかしいなぁ??www 」
「キャハハハ!!ww もしかしてお漏らししちゃったの??ww ププッw 14歳でもお漏らしするんだぁ〜ww」
(ヤダ・・・見ないで・・・くそ・・・苦し・・もう・・・・ダメ・・・ううっ)
「あれっ?動かなくなっちゃった。」
レナはのぞみの体から抵抗がなくなったのをお尻の感触で確認した。
「ええっ・・・やばいよお兄ちゃん・・どうしよ・・・」
マコトもそんな状況に焦りながらのぞみの呼吸を確認する。
「おぉ!!・・ちゃんと呼吸はあるみたいだな!一時的に気を失ってるだけだよ!」
「ホント!? よかったぁ〜・・逮捕されるところだったぁ〜!レナまだ9歳だよ!まだのり○〜みたいにおばさんじゃないし
これからがあるんだからぁ〜!!ww」
「そうだな!!じゃあ俺はお楽しみにいこうかな!!ww 」
マコトは仰向けに倒れたのぞみに跨って口をあけたままグッタリとしている顔を見つめる。
「へへへっ・・・・うまそうな唇しやがって・・・!!」
マコトはその体勢のままの自分の舌をのぞみの無抵抗な舌にゆっくり絡めた。
「ハハハ・・・どうお兄ちゃん?のぞみんとのキスは美味しい?」
「・・・以外にマズイ・・・ヨダレでベタベタだよ・・まぁ練習代にはいいんじゃね?ww 今度デートあるし!」
「ほんとお兄ちゃんって女の子を物としか思ってないよね!?ww まぁその人とはちゃんと仲良くするんだよ!!」
「わかってるよ!でもまぁ俺がフラれたりしたらまた頼むな!!」
「はぁ〜〜・・言うと思った!ハハハハwww」
道場内を2人の笑い声が包んだ。
「よし帰るか!!」
「そうだね!明日ここ来た人びっくりするだろうね!ww そうだ!お兄ちゃん!のぞみちゃん反対向けて!」
「何するんだ?よいしょっと・・!! 結構重いな・・ww」
マコトは言われる通りに仰向けののぞみをうつ伏せにひっくり返した。
「ジャーン☆☆ これ図工の時間に作ったんだぁ!!可愛いでしょ??」
レナは自分のバッグの中からスタンプを出してのぞみのスカートを捲り上げた。
「記念に押しちゃおっと!!」
そして自作のブタの絵柄のスタンプをのぞみのお尻に強く押し込む。
「のぞみんはブタみたいなお尻してるからぴったりだね!・・・よしできた!!!キャハハww かわいいぃ〜のぞみん♪ww」
「ギャハハハ!!!いいよこれ!!!まぁこれくらいで許してやるよ!もう俺に顔向けできないだろうな!ww よし帰るぞ!」
2人は笑いながら去って行った。
明かりの点いたままの道場に1人残されたのぞみのお尻に残ったブタの顔は、今ののぞみを鼻で笑うかの様にニヒルに笑っていた。

405名無しさん:2009/09/11(金) 18:10:16
おつです!あああああああマジでのぞみん可愛いよのぞみん(*´д`)ハアハア
のぞみんにはちょっと思い入れがあったので期待通りにヤられてくれて満足ですw

406名無しさん:2009/09/11(金) 22:56:14
>>405
ありがとうございます! 自分の作ったキャラを気に入ってもらえてうれしいです!
のぞみもカナミも、ついでに彩音もみんな身近の友達の名前なんで多少後ろめたさも
ありましたが書きながら妄想に浸れたので悪くないなと思いましたww

407名無しさん:2009/09/13(日) 01:39:43
①傲慢な大柄デブス
②勝気な美女or少女
③ひかえめなおっとり美女or少女
④明るいロリ少女  
⑤クールな体育会系美女or少女

幼女に嬲られるんだったらどれが萌える?
体形はスレンダー スタンダード ムッチリ デブで。

408名無しさん:2009/09/13(日) 02:48:32
②だな
体型は格等家的に見ればスレンダーだけど性的な意味でムッチリしたボンキュッボン

409名無しさん:2009/09/13(日) 08:57:11
俺は4かな。

410名無しさん:2009/09/13(日) 10:00:34
俺は②かな。④が自分の事を可愛いと思っていていざ勝負すると実力容姿
共に幼女に劣ってしまうっていう展開ならそれもいいかも。

411名無しさん:2009/09/13(日) 20:39:22
俺は3かな

412名無しさん:2009/09/13(日) 20:40:35
あえて⑤-スレンダーで

413名無しさん:2009/09/13(日) 20:56:13
1番まだいないね笑  俺は3のスタンダードかな。

414N.I.:2009/09/13(日) 23:15:06
真夜 七海(15)

「真夜、大丈夫か?」
 背を向けるような状態で座り込んでいる私に、七海の声が届く。大丈夫だと、そう思いたい。もしも、それが叶うのならば。

「ただいま……」
「あ、お姉ちゃん。お帰り。」
 家のドアを開けると同時に、妹の真奈が勢いよく二階から駆け下りてきた。まるで私がいつ帰ってくるのか知っているかのように、毎日タイミングよく迎えてくれる。あんなことがあったあとだけに、いつもと変わらない真奈に安堵を覚えた。
「お疲れ様。鞄貸して。」
「ありがとう。お風呂に入ってくるわね。」
 裸足のことにも触れず、バッグを持ってくれる真奈に感謝しつつ、真っ直ぐに浴室へと向かう。制服はお風呂から出てからハンガーに掛ければ大丈夫。これも七海のお陰だ。思い出すと咲には申し訳ない気もするが仕方ない。制服だけを脱いだ私は浴室に入るとすぐに身体を洗い始めた。
 不始末でスカートやローファ、ソックスをびしょびしょにしてしまった私のために、七海が咲からスカートを奪い取ったのだった。私は七海に言われるがままにスカートとローファ、ソックスを脱ぎ、七海にペットボトルの水で下半身を洗い流され、タオルで強く拭き取った後、渡された咲のスカートを履いた。七海は裸足の私を抱きかかえると、嗚咽を漏らしながら横たわる咲に一言、明日から楽しみにしていろと言い残し帰ってきてしまった。身体を洗って落ち着いた今、急に咲のことが心配になってくる。あんな状態で放置してきてしまったら、悪い人に見つかった場合、最悪の事態にも陥りかねない。
「ねえ、お姉ちゃん。洗濯機に下着入ってないけど何処?」
 湯船の中で色々と考え事をしていた私は、真奈の声に現実へと引き戻された。下着は咲に奪われたまま戻ってきてはいない。嫌な予感に心臓の鼓動が高くなる。
「え?何?」
 わざと聞こえなかったふりをして訊き返した。慰め程度にしかならない時間稼ぎのために。すると、浴室の扉が開かれ、真奈が顔を出す。

415N.I.:2009/09/13(日) 23:20:20
書くのが遅くなってしまいごめんなさい。
諸々の事情によりMicrosoft wordがPCから消えてしまっていたため、手がつけられませんでした。
今は一応2000で代用しています。

ここで、今後の進展についてのアンケートを。
ご回答頂けると幸いです。
①このまま波風立てずに終わる。
②シリアスモードへ突入。
③真夜ちゃんにもっと地獄を見てもらう。
④その他

>>406
読ませて頂きました。
相変わらず、良いシチュ揃いですね。
今後も楽しみにしていますね。

>>407
私は③のスレンダーですね。

416名無しさん:2009/09/14(月) 00:04:52
N.I.氏キター!待ってました!


もうやめて!真夜のライフはゼロよ!
…って言いたいとこだけどここはやはり3をリクエストしたいですw

417名無しさん:2009/09/14(月) 00:15:20
3いがいありえない><

418名無しさん:2009/09/14(月) 22:16:35
>>415
ありがとうございます! 真夜タン待ってました!!
僕も3希望で!! 地獄を見てみたいですww

419N.I.:2009/09/15(火) 00:01:19
真夜 真奈(2)

「聞こえなかった?お姉ちゃんの下着見つからないけど何処で脱いだの?」
「えっと……」
 いくら考えても、いい答えが浮かばない。帰ってきてから浴室へ直行したことを遅れ馳せながら後悔した。部屋に立ち寄っていれば、いくらでも言い逃れる手段はあった。結局、ありきたりの答えしか返せない。
「洗濯機に入っていないかしら?」
 入っているはずがないことは百も承知だった。何しろ、真奈に入っていないと言われているのだから。それでも、そうとしか答えることができない。真奈が一度顔を引っ込めた後、洗濯機の蓋を開ける音が聞こえてきた。心臓が強く脈打つ。
「やっぱり見つからないよ?あ、もしかして……お姉ちゃん、今日ノーパンノーブラで学校に行ったの?」
「ち、違うわ……そんなはずないじゃない……」
 真奈の疑うような視線が突き刺さる。
「ほんとに?お姉ちゃんがそんな変態だってお父さんとお母さんが知ったらどんな顔するかなぁ?」
「そんな……私は変態じゃないわ……」
 お願い、私を信じて。私は真奈ちゃんが思っているような変態じゃないわ。好きで下着を着ていなかった訳ではないのよ。
「じゃあ、何処にあるの?ちゃんと着てたならあるはずでしょ?」
「それは……」
 真奈の尤もな指摘に言葉が出てこない。そんな私に呆れたような真奈の溜め息が降ってきた。
「はぁ……詳しい話はお姉ちゃんがお風呂から出てきてからで良いよ。」
 それだけ言い残して浴室の扉が閉まり、足音が遠ざかっていく。どうすれば良いの?今日遭ったことを話せば解ってくれるかしら?でも、真奈ちゃんは咲ちゃんと同じクラスなのよね。同じクラスの咲ちゃんに姉が負けて全裸に剥かれてしまったなんて知ったら、どんな想いがするかしら。言えるはずがないじゃない。他に何か手段はないの?誰に負けたかは伏せておけば大丈夫かしら?でも、テニス部の部長が部員の前で醜態を晒したなんてとてもじゃないけれど言えないわ。お父様とお母様には秘密にして貰えるようにお願いするしかなさそうね。真奈ちゃんの誤解を解くのはそれから考えれば平気よね?

420N.I.:2009/09/15(火) 00:02:19
ありがとうございます。
③で話を書き進めて行きますね。

421名無しさん:2009/09/15(火) 20:45:15
>>420
真奈タンは咲と一緒のクラスだったか・・・
続きが気になる・・・楽しみにしてます!!

422N.I.:2009/09/15(火) 22:12:48
真夜 真奈(3)

 そこまで決めた私は浴室から出ると二階にある自分の部屋へ向かい、普段着になった。着替え終わると同時に部屋のドアが開かれる。
「ちょっと真奈ちゃん。部屋に入ってくる時はノックしてよ。」
「あ、ごめんね。もう入っちゃった。」
 悪びれた様子もなく舌を出して笑う真奈。こういうところが真奈らしく、可愛い。しかし、今はそれどころではなかった。
「相変わらず少女趣味な部屋だね。お姉ちゃんらしくて良いけど。」
「真奈ちゃんも少しは女の子らしい格好すれば良いのに。可愛いのに勿体ないわ。」
 部屋を見回した後、ベッドに腰掛ける真奈。それに合わせて私もスカートの裾を押さえながら椅子に腰を下ろした。ボーイッシュで制服以外は殆どTシャツに短パンというスタイルの真奈は私とは正反対だ。
「僕はこっちの方が似合うからこれで良いの。そんなことより、お姉ちゃん。まさかとは思うけど、今もノーパンノーブラだったりしないよね?」
「なっ……当たり前でしょ。私だって好きで下着を着けていなかった訳じゃないわ。」
 真奈の挑発にむきになってしまった。家族にだけは、変態だと思われたくない。何としても誤解を解かなくてはならないわ。
「ふふっ。自分から認めちゃったね。ノーパンノーブラだったって。僕は今着てるかどうか訊いただけなのに。」
「あっ……それは……」
 しまった。真奈の笑みを見れば解る。私の性格を知り尽くした上で、巧みに誘導したのだということが。視線を落とし、口唇を噛んだ。何か良い言葉がないか必死に考えるものの、何を言っても真奈に切って捨てられそうな言葉しか浮かんでこない。
「お父さんとお母さんには内緒にしてあげても良いよ?」
 明るく弾んだ声に、思わず顔を上げて真奈の顔を覗き込むようにして見つめる。嬉しそうな楽しそうな真奈の笑顔。
「ほ、本当に……?」
「うん。ただし僕に勝てたらの話だけどね。」

423名無しさん:2009/09/15(火) 23:28:29
僕っ娘…ハァハァ

424名無しさん:2009/09/16(水) 00:51:19
そしてまたヤられる真夜タン(*´д`)ハアハア

425名無しさん:2009/09/16(水) 20:53:58
何の勝負?・・何の勝負!!!?・・・(*´д`)ハアハア気になる・・

426N.I.:2009/09/16(水) 23:50:30
真夜 真奈(4)

 真奈の提案に心が軽くなった。私は喧嘩で真奈に負けたことがない。そのことは真奈も十分に承知しているはずだ。ここ三年くらいは喧嘩していないとはいえ、文化部の真奈に負ける要素は見当たらない。勝てないと解りきっているのに、何故そんな条件を出すのかしら?勝算でもあるというの?それとも単に私に勝たせてくれるため?そうだわ。きっとそうよね。お父様にもお母様にも秘密にしておいてくれるという真奈ちゃんの意志表示に違いないわ。
「有難う。」
「あれ?もう勝った気でいるの?」
 微笑みかけてお礼を述べた私に真奈の不思議そうな視線が向けられる。勝った気も何も、明らかに私に有利じゃない。勝たせてくれるのよね?本当に真奈ちゃんは素直じゃないわね。無条件で秘密にしてくれても良いのに。そういうところが可愛いのだけれど。
「あら、私に勝てると思っているのかしら?」
「どうかなぁ。僕ってお姉ちゃんに勝ったことないんだよね。数年前までの話だけど。」
 とぼけたような真奈の返事に苦笑してしまう。本当に素直じゃない。
「あ、笑ったな。もう怒った。やってみればわかるよ。」
「ふふ。そうね。」
 勢いよく立ち上がる真奈に続いて、私もゆっくりと立ち上がった。何だかんだ言っても、真奈ちゃんはいつも私を立ててくれるのよね。負けてくれる気でいるなら、真奈ちゃんを傷つけてしまう心配もないわ。軽く伸びをしてからゆったりと構える。
「あ、そういえばルールを言ってなかったよね。」
 穏やかな微笑をたたえたままの真奈に、一瞬頭が混乱してしまった。
「え?ルール?」
「そ、ルールだよ。」
 言いながら、真奈が一歩前へ踏み出す。勝てるという確信があるにも関わらず、嫌な予感に背筋が撫でられたような感覚に襲われた。
「そんな顔しないでよ。簡単なルールだから。」
 そしてまた一歩、私の方へと歩み寄ってくる。思わず後退りしてしまいそうになるのを堪え、真奈の視線を受け止めた。
「ルールはねぇ、今から全裸にされた方が負け。簡単でしょ?」

427N.I.:2009/09/17(木) 22:00:47
真夜 真奈(5)

「え?」
 私が真奈の言葉を理解するより速く、真奈の手が私のスカートに伸びる。一瞬遅れて理解した私の手がスカートを押さえる前に、真奈がしゃがみ込んだ。次の瞬間には、スカートが私の足元に落ちていた。
「やっ……」
 慌ててスカートに手を伸ばそうとしゃがみかけた私は真奈に突き飛ばされ尻餅をついた。その隙に脚からスカートが引き抜かれてしまう。
「ふふ。こんなに簡単に脱がさせてくれるなんて、やっぱりお姉ちゃんは変態なんじゃないの?」
 手にしたスカートを後方へ放り投げ、呆然として床に座り込んでいる私を見下ろしながら満面の笑みを浮かべる真奈。一呼吸置いてから言葉を続る。
「少しは抵抗してくれないとつまんないじゃん。十秒だけお姉ちゃんに時間をあげるよ。十秒間僕は抵抗しないから脱がせにきていいからね。はい、十……九……」
 目を閉じてゆっくりとカウントダウンを始める真奈。誰かの服を脱がせるなんて経験は私にはなかった。それでも、勝つためにはやるしかない。真奈ちゃん、ごめんなさい。私は負ける訳にはいかないの。急いで体勢を整え、真奈の短パンに通されているベルトに手をかける。震える指先が思うように動かせず、予想以上に手間取ってしまう。
「五……四……」
 真奈のカウントダウンに気持ちばかりが急かされる。
「三……二……」
やっと外れたわ。次はボタンとファスナーね。急がないと。
「一……零……はい、残念でしたぁ。」
「きゃあっ……ごほっ……ごほっ……」
 ボタンを外しファスナーに手をかけたところで真奈の口から十秒経過が告げられる。と同時に胸元を蹴り飛ばされ背中から床に叩きつけられた。痛みに胸元を押さえながら咳き込む私に馬乗りになり、勝ち誇ったかのような笑みを浮かべる真奈。その指先が、私のブラウスのボタンを一つずつ外してゆく。
「や、やめて……」

428名無しさん:2009/09/18(金) 07:29:22
仕事前なのにおっきしてもうた…真夜タン(*´д`)ハアハア

429N.I.:2009/09/18(金) 23:16:42 ID:???
真夜 真奈(6)

 必死にブラウスの前を押さえながら、真奈の下から這い出そうともがく。しかし、どんなに暴れようとしても私に跨った真奈の脚に押さえ込まれ身動きが取れない。こんな勝負酷いわ。明らかに真奈ちゃんの方が有利じゃない。とにかく、ルールを変えてもらわないと。
「やっ……」
 真奈がブラウスに掛けていた手を外し、大きく振りかぶった。反射的に目を閉じて両腕を振りかぶられた手に伸ばす。
「……」
 一瞬の沈黙が流れる。真奈の息遣いを近くに感じた。微かにブラウスが揺れた。それ以外は何も起こらない。恐る恐る目を開くと、真奈の手が私のブラウスのボタンを外していた。
「ちょっと……やめてよ……」
 慌てて胸元を押さえたものの一瞬遅れで最後のボタンが外されてしまう。もう嫌。少しでも気を抜けば涙が溢れてしまいそうだった。それでも、姉としての自尊心がそれを抑え込む。それを悟られまいと、きつく真奈を睨みつけた。な、何よ、この感覚?嫌な予感がするわ。怖い。
「ふふっ。お姉ちゃん、そんなに睨まないでよ。僕が悪者みたいじゃん。怖いなあ。」
 全然怖くもなさそうな口調で笑い、再び拳を振り上げる真奈。震える身体が反応して思わず防御体勢に入ろうとするのを必死に抑え、ブラウスの胸元を強く握り締めた。防御体勢に入った隙を狙って脱がせにくることは目に見えている。
「残念だったわね。二度も同じ手には引っかからな……うっ……」
「お姉ちゃんってほんとに可愛いよね。反応が素直過ぎるっていうか、わかりやすいんだよ。僕の思ったとおりに動いてくれるんだもん。」
 全身を貫くような激痛に視線を痛みの発生源に向けると、防御体勢に入らなかったせいでがら空きになっていた腹部に真奈の拳が突き立てられていた。余りの苦しさに、息が止まる。
「ごほっ……ごほっ……」

430名無しさん:2009/09/18(金) 23:27:37 ID:MMG0FZV2
キター

期待どおりにヤられてくれる真夜タン…ハァハァ

431彩音:2009/09/19(土) 22:31:10 ID:TDaCvhbg
>>429
いい感じですね!真夜タンの表情が目に浮かぶようですでにおっきしそうですw
続きも楽しみだ…ワクワク!

432名無しさん:2009/09/19(土) 23:03:03 ID:bOSdTHDs
彩音タンがおるww

433彩音:2009/09/20(日) 02:11:03 ID:izN9pWXI
今までずっと名無しで投下してたのでなんとなく彩音に変更しますw

ミカ(1)

「ごめんなさい・・・」
「えっ・・・?ああ・・・そっか・・・ やっぱほかに好きな人とかいるのか?」
「いやそんなんじゃないの。ヒロ君はいい人だしとても魅力的なんだけど・・ゴメン・・・ううっ・・」
「あ! いや!こっちこそいきなりゴメンな!泣かないで!」
「ううっ・・・なんでそんなに優しいの・・?これからも仲良くしてね・・ミカの事嫌いにならないで・・・そんなのヤダ・・」
「も!もちろんだよ!!デヘへ・・w じゃあまた教室で!それじゃ・・」
男子生徒は告白を断られるがなぜかすっきりとした表情で屋上を後にした。
「ふぅ〜 まぁこんな感じかな?w あの子ももう私の虜だね!フフフッ!!」
男子生徒が消えた途端、表情を変えて明るく笑う少女の名は相澤ミカ 中学3年生
ミカはキュートな見た目と明るい性格で学校一の男子生徒の憧れであり、みんなの人気者だった。
しかし今まで何十人もの男がミカをねらって告白をしてきたが今だ1人としてその壁を越えた男はいない
それもそのはず、ミカは男と付き合う事よりもまわりからのチヤホヤされる優越感を楽しむがために気のない男たちでも
明るく愛想を振り撒き、壁のない会話などで気を惹いて、その状況を楽しんでいるだけだったのだ。
周りはそんな心中も知らないため、そんな明るく可愛いミカのもとへやってくる男は後を絶たなかった。
「どうだった!?ヒロ君でしょ?いいなぁ〜・・私もミカみたいにモテたいよぉ・・・」
「なんでよ!?ww ゆっこだって可愛いじゃん!? 私はたまたまだよw どぉしていいかわからなくて・・・」
「はぁ〜・・どうしていいかって・・w まぁその鈍さが憎めないのかもね・・w それがなかったら女の敵だよ!ww」
「え・・そんなぁ・・怖いよ ゆっこは見方でいてね!?」
ミカは同じ女子生徒にもそんな無知を装い、好感を下げないように振舞っていた。
(フフッw みんな単純だね! ってか可愛いなんてウソだよw みんなミカしか見てないんだから!)
そんな話で盛り上がっていたら2人の席を1人の男子生徒が横切る。
「あっ!ちょっと中田く〜ん!聞いてよ!ミカったらね!!w」
友人の優子は男を呼びとめた。
「何?」
男は足を止めて椅子に座る2人を無表情で見つめる。
「ちょ!!ゆっこ!!やめてよぉ・・」
「いいじゃん!!ってかこの子ね!今さっきヒロ君に告られたんだってぇ〜!!」
「へぇ〜 お前よくモテるな。まぁあまり男泣かせるなよw」
男は軽く笑いながらミカに言葉をかける。
「泣かせるなんて!べつにそんな悪気があるわけじゃないよ・・・もぉ!!そんな目でみないでよぉ!!ww」
「ハハハッ!wwワルイワルイ!!まぁ女同士で楽しんでくれよ!じゃあな!」
ミカの叩く手を軽く祓って笑いながら去っていく男子生徒の名は中田エイタ。同じクラスメイトだった。
「ハハッw ゴメンねミカ!ってかどうしたの!?顔真っ赤だよ?・・・・・まさかぁ〜?ww」
「ち・・違うってば!!そんなんじゃないよ!!」
「あのぉ〜? まだ何も言ってないんですけどぉ〜ww」
「あっ・・・うぅ・・もぉ・・意地悪ぅ・・」
恥ずかしそうに顔を赤らめてシュンと俯くミカの表情はいつもの演技などではなかった。
エイタは、今まで手玉にとってきた男達とは違い積極的なわけでもなく、ただそんな男達を一歩離れて笑って見ていると
いった感じの掴みどころのない男だった。
スラッと伸びた背丈に、甘い顔立ちのルックスで女子生徒の視線を集める中に交じってミカもほのかな恋心を抱いていた。
(何を考えてるんだろ・・ミカの事見てくれてるのかな・・絶対そうよ!だってこんなに可愛いんだから!!ぅ・・多分・・)
自分の容姿に自信を持ったミカも、エイタの前ではそんな気持ちが揺らいでしまう程、不安なドキドキに駆られていた。

434彩音:2009/09/21(月) 00:58:46 ID:Sek8foWo
ミカ(2)

ある朝のホームルーム風景 担任教師が口を開く。
「よ〜し!今日から2日間小中一貫教育の期間だからシャキッとしろよ! 小学生達が来ても先輩らしくいろいろおしえて
やるんだぞ!」
『はぁ〜い!!』
この中学校では今年から小中一貫教育が導入され、小学生と中学生が一貫教育の元、触れ合う期間が設けられたた。
退屈な授業をカモフラージュすることができるとあって生徒達は喜びの表情を浮かべていた。
一時間目が始まり小学生達がゾロゾロと教室にはいってくる。
「ちっちぇ〜!!ww」「かわいいぃ〜!!」
そんな言葉に迎えられ入ってきた小学生達は1人1人自己紹介を始めた。
「4年B組 ○○小学校から来ました。葉月ミナミです!よろしくお願いします。」
「あれっ!?君ってテレビかなんか出てなかったっけ??」
一人の女の子の紹介直後、一人の男子生徒が声を掛けた。
「あっ!はい!!小学生のファッション雑誌ニコ☆プニのモデルやってます!テレビも一回出たことあります!」
大勢を前にしても場慣れした雰囲気でハキハキ答える女の子に男たちは驚きの表情を浮かべ、女子はいけすかない表情で見つめていた。
「まだ3年生なのに可愛いねぇ〜!!早く大きくなってウチに入ってきなよ!!君なら間違いなくナンバー1なれるよ!wwウチの女子
なんか比にならねぇよなぁ!?」
そんな男子生徒の声にほかの男子も納得した表情でうなずく。見た目は小柄で幼いが、モデルやテレビ出演などをこなしているだけあって
幼い中にもしっかりとした可愛い顔立ちとトレンドを取り入れた薄いメイクをまとい立つ姿は子供ながら魅力的であり、目の前で見つめる
女子生徒達を凌ぐオーラを放っていた。
「ちょ・・ちょっとどうゆう事よ!!ムカツクぅ〜!!」
女子生徒からはそんな声が上がるが気にすることもなくミナミに興味深々の男子。
ミカはそんな女子生徒の声には参加せず静かに唇を噛んでいた。
(ナンバー1って・・・!私を差し置いてなに言ってるの!? あんなのただの子供じゃん!!)
悔しそうな表情でふとエイタの席に目を向けた。
(ホッ・・よかった・・エイタ君はあまり気にしてないみたい・・あんた達とは違うんだから!w・・にしてもやっぱカッコイイなぁ〜・・)
そんな状況をいつものように乾いた表情で見つめているエイタをみてホッと胸を撫で下ろす。
しかしホッとしたのも束の間だった。

435彩音:2009/09/21(月) 00:59:53 ID:Sek8foWo
ミカ(3)

「じゃあみんなは好きなお兄ちゃんお姉ちゃんの席の隣にに移動しなさい。」
担任教師がそう言った直後無邪気に思い思いの席に移動する子供達。
(ちょ!ちょっと!! なにやってんのよあの子!!)
ミナミは先生がそう言った途端、一目散に一番後ろのエイタの席に走って隣につけられた椅子に座る。
「おお!早いねw お兄ちゃんはエイタっていうんだ。よろしくな!」
「エイタ!?なんか芸能人みたいだね!!すごぉ〜い!カッコイイ!!」
「ハハッ!小学生なのに煽てるのがうまいねw 将来人気アイドルなれるかもな。ヨシヨシ」
楽しそうに離しながら頭を撫でるエイタに女子たちの視線が集まる。
「なんか楽しそうにしてるね・・なんかやな感じ・・」「頭ナデナデしてるじゃん・・ヤキモチぃ〜・・!」
そんな声が飛び交う中でミカは必死に自分に言い聞かせていた。
(・・・そんなのじゃないよ・・そうにきまってる!!相手は子供じゃん!!エイタ君が相手にするはずないよ・・・)
「あのぉ・・お姉ちゃんの隣すわってもいい?」
2人に目をとられている間にミカの隣にも小学生が来ていた。
「あっ・・ごめん・・いいよ!!よろしくね!」
そして1日の授業が始まった。
寄り添うように1つの教科書を見ながら楽しそうにする2人が気になって授業どころではなかった。
「じゃあこの問題!相澤答えてみろ?」
「えっ・・・ああ・・あの・・その」
2人に気をとられすぎて授業の内容を把握できてないミカは戸惑ってしまう。
「はぁ・・もういい。誰か分かる人いるかな?」
「はぁーい!!」
小学生の中でただ一人ミナミが手を挙げた。
「おおっ!じゃあ君答えてみて!」
「この主人公は〜〜で〜〜だったからです!!」
(聞いてなかった・・・くそぉ・・間違いよ!ハズレにきまってる!!)
「正解だ!よくわかったね!!相澤!お姉さんが教えられてどうする!ww」
クラス中に笑いが響く。そして後ろに目を向けると、エイタもミナミと一緒にこっちを向いて笑っていた。
(くそ・・!!聞いてればわかった問題なのに・・もぅ!)
そんな2人に気をとられたまま長い1日が終わり生徒達は帰宅していく。
1日中気を張っていたせいか体が重く、気分的な疲れを感じた。
「ミカ!帰ろうよ!どっか寄ってく!?」
「あ・・ごめん・・今日用事あるから一人で帰るよ。ゴメンね」
「そっか・・わかった!!じゃあまた明日ね!!」
友達の誘いを断ってゆっくり重い腰を起こしたあと、誰もいない教室を後にして学校を出た。
(はぁ・・疲れた もうヤダよ・・・でもあと1日よね・・我慢しよっと。)

436名無しさん:2009/09/21(月) 09:16:17 ID:aom.YWFQ
彩音タンの人待ってました!
今からミカちゃんのヤられっぷりが楽しみで仕方ありませんw

437彩音:2009/09/21(月) 10:34:48 ID:Sek8foWo
ミカ(4)

「あれ?まだこんな時間かぁ・・はぁ〜寝れないよ・・」
2人の事を考えるとなかなか寝つけずうとうとしていると、とうとう朝を迎えてしまっていた。
「どうせ寝れないし早めに学校行っちゃおっかな。」
ミカは起き上がりメイクをするため鏡で自分の顔を見る。
(やっぱり私のほうが可愛いじゃん!・・みんな勘違いしすぎ!!)
相手は年の離れた小学生のため、エイタが奪われてしまうという心配はさほどなかったが、日頃そこまで表情にださないエイタが
声を荒げて楽しそうにしている姿をみるとなぜか小学生相手に嫉妬の気持ちが湧き上がって来る。
「じゃあいってきまぁす。」
まだ太陽も完全に上がりきらない薄暗い空の下をゆっくりと歩いて学校へ向かった。
学校へ着いて教室の扉を開ける。
”ガラッ”
「あれっ・・・エイ・・中田くん? なんでこんなに早いの?」
「ああ おはよう。お前こそ早いな?」
エイタは教科書を開いてなにやらノートにまとめている。
「何やってるの?」
「これな。ミナミちゃんがわかりづらいって言うからわかりやすく公式をまとめてるんだ。あの子勉強熱心だよな!?」
「ぅ・・そうなんだ・・優しいんだね・・・」
ミカはそうポツリと呟いて少し離れた自分の席に座った。
2人っきりの教室はエイタがペンを進める音がはっきりわかるほど静まり返っていた。
(なんで・・?なんでなにも言ってくれないの・・・)
そんな状況に耐えられなくなったミカは深く息をして背中を向けたまま口を開いた。
「中田君・・・」
「ん? 何?」
「そんなことしないで・・・」
「えっ?何でだ?いいじゃん小学生だし、問題の答え教えてるわけじゃないんだからw」
「そうゆう意味じゃないよっ!!!」
ミカは机を叩いてつい声を荒げてしまう。
「・・・なんだよいきなり?デカイ声だすなよ・・・」
「ヤダ・・いくら小学生でもほかの女の子に優しくしないで・・」
「なんだよそれ?w まさか俺に惚れてんのか?ww 」
"ドクン!!”
エイタの言葉に鼓動が揺れて、また沈黙が続く。
「ハハハw なんてな! ・・って黙るなよ・・俺がスベったみたいじゃん・・w」
「ゴメン・・・・でもまさかなの・・・」
「ま・・マジで・・? いつもの冗談だろ?ハハ・・みんな騙されてるけど俺は知ってるぜ!w お前男誑かして楽しむのが好きな
んだろ?あんまり男バカにしたら・・・・・・って泣いてんの!?」
エイタからみるミカの背中は小刻みに震えていた。ミカはグッと涙を堪えて振り向き口を開いた。
「冗談で涙流せるほど器用じゃないよ・・・・・私・・・エイタ君のこと・・ずっと・・好」
”ガラッ!!”
2人の静かな空気を破るように扉が開いた。
「おはよぉ!!あっ!お兄ちゃん早いね!!・・何やってるのぉ??」
突然現れたのはミナミだった。
「バカっ・・」
ミカは涙を気づかれぬようスッと背中を向けて教室から出て行った。
「おい!? おい相澤!? はぁ・・なんなんだよ・・・」
「可愛い人だね。お兄ちゃん行かなくていいの?」
「ああ・・いいんだ・・もう少しで落とされるトコだったよw 俺もまだまだだなww」
「落とされるってなにが?」
「ハハハ まだ小学生は知らなくて良し!ww」
「ふぅ〜ん・・はぁはぁ そうゆうことねw」
「えっ?」
「ううん!何でもないよっ!! 早く勉強教えてよ!w」
ミナミはそんなエイタの言葉に静かに頷いて出て行った教室の扉を見つめた。

438彩音:2009/09/21(月) 17:15:52 ID:Sek8foWo
ミカ(5)

一貫教育も最終日を迎えた。
最後の授業は体育でドッジボールが行われ、ペアチームでの対決に体育館は盛り上がっていた。
「お姉ちゃん!!また勝ったよ!!優勝できるかもね!!」
「うん!アツシ君小学生なのにうまいんだね!ビックリしちゃった!」
ミカとペアの男の子は嬉しそうに飛び跳ねる。
「先生〜 次はどことやるの!?」
審判係の先生は勝敗表をみながらミカ達に言った。
「えぇ〜っと・・・次はDチームとだな!じゃあ両方集まれ!」
「はぁ〜い!!頑張ろうねお兄ちゃん!」「おぅ!」
(あっ・・・)
先生の呼びかけで姿をみせたのはエイタとミナミのペアだった。
体育館のテープで仕切られたコート中央に4人が集まる。
「じゃあ決勝Gチーム対Dチームの試合始めるぞ。じゃあ握手して。」
「ハハハ!お姉ちゃんよろしくね!」
「う・・うん!よろしく!」
笑顔で握手を求めてくるミナミにゆっくりと応じて握手をして試合が開始された。
ミカとミナミはお互いの外野位置につけいるため内野ではエイタとアツシの対決となる。
「いくよお兄ちゃん!おりゃっ!!」
エイタはアツシから放たれたボールを両手でガッチリと受け止める。
「イテッ!!なかなかやるじゃん!w じゃあ俺も行くぞ!!」
手加減してボールを返すが、体格差もあるため素早く伸びたボールはアツシの足にあたってコートに落ちる。
「ああっ!!くそぉ・・やっぱお兄ちゃん強いや・・お姉ちゃん!あとは任せたよ!!」
アウトになったためアツシとミカは入れ替わってミカが内野に入る。
エイタとの対決になるが朝の一件もあったためうまくエイタの顔を見れない。
「おお相澤か! よし来いっ!!」
エイタは全く気にしていない様子で腰を落として構えをとる。
(うっ・・・やっぱり冗談だと思ってるんだ・・・なんで・・!? こんなに好きなのに・・もぅ・・バカ!!)
ミカは怒りに任せるようにボールをぎこちないフォームでエイタに投げた。
「おわっ!!」
速いボールではないがコントロールが定まっていなかったためエイタの顔面に向かってボールが飛ぶ。
”バチン!”
エイタは顔を反射的に庇ったためボールをキャッチすることができずそのまま跳ね返ってコートに落ちた。
「マジかよ!!w くそぉ・・やっちゃったぜ・・・じゃあミナミちゃん頼むよ!」
相手チームも入れ替わりで次はミナミがコートに入ってきた。
2人が見つめあうコートの周りにはほかの生徒も集まってきた。
「よぉ〜し!来いお姉ちゃん!!負けないんだからぁ〜!!ww 」
(くそっ!あんたさえ・・あんたさえいなければ!!)

439彩音:2009/09/21(月) 17:18:56 ID:Sek8foWo
>>436
どうもです!
続きも頑張って書いていきます。

440彩音:2009/09/21(月) 22:32:49 ID:Sek8foWo
ミカ(6)

「がんばれミカ!!」 「こんなガキ早く倒しちゃえ!!」ミカを応援する女子生徒とは反対に
「新旧アイドル対決じゃん!!w 」「ミナミちゃんがんばれ!!」
茶化すようにミナミのチームに声援を送る男子生徒。
(新旧って・・私は旧ってこと!!? ・・なによ!こないだまでは私にチヤホヤしてたくせに!!)
「いくよっ!それっ!!・・あっ!」
力むあまりミカのボールは目の前でバウンドしてミナミのもとへと渡る。
「ハハッw ラッキー!!今度はこっちの番だよ!それっ!!」
「あっ!?」
ミカは構えをとるがミナミの放ったボールはゆっくり頭上を越えて外野のエイタのもとに渡る。
「いくぞ!それっ!」
「キャッ!!・・あ・・また・・」
エイタもフェイントを入れて同じように内野のミナミにボールを返す。
そんなボール回しが続いて前後に振り回されながら攻撃を警戒するミカ。
「はぁ・・はぁ・・もぅ!!・・くそっ・・キャッ!!」
振り回されるミカはバランスを崩してその場に転んでしまった。
「イッタぁ〜い・・」
転んだまま痛みに耐えているミカ頭上から声が掛けられる。
「あぁ〜あ!こけちゃったね!ww お疲れ様!!ホイッ!」
ミナミは転んだままのミカの頭上にボールを落とすように両手からゆっくりと離した。
”ポン”
「あんっ!・・・あぁ・・・」
そのままミカの頭にあたったボールは静かに跳ねながら外へ転がっていった。
「はい終了!!優勝はDチームだ! おめでとう!!」
「キャーー!!やったよお兄ちゃん!!」
ミナミは喜びを爆発させてエイタに抱きつくように飛び込んだ。
(こんな負け方って・・・最悪・・くそっ!くそぉっ・・・!!)
そんな2人をまっすぐ見れないまま両足を地面に広げたまま俯いて唇を噛む。
「お兄ちゃん優勝したらなんかゆうこときいてくれるっていってたよね!?」
「ああ!なにがいいんだ?」
(なによ・・・?どうゆうこと・・・?)
2人の会話に耳を傾ける中、ミナミが口を開いた。
「う〜ん・・・じゃあミナミとチューして!?テヘへw」
(えっ・・!!? ちょっと待ってよ・・・ヤダ!それだけはヤダぁ!!!)
「いやぁっ!!やめて!!!!・・・・あっ・・」

441彩音:2009/09/22(火) 08:54:43 ID:hoyIaMeU
ミカ(8)

突然のミナミの要求につい声がでてしまった。
(言っちゃった・・・どうしよ・・・)
「なんだよぉ〜・・本命はエイタかよ・・まぁ俺も振られたしあいつにはエイタを諦めてもらうか? おっしゃ!チューしろチュー!w」
男子生徒はそんな状況をみて2人のキスを煽りだした。
「キスなんてダメだよ!!」「そうよ!!そんなのダメだよ!!ねぇ先生!!」
女子生徒はそれを止めさせるよう先生に答えを求める。
「そうだな。教育的にもそれは認められないな。でもまぁせっかく優勝したならホッペにしてやるくらいはいいんじゃないか?w」
そんなやりとりを見ているミナミが口を開いた。
「お姉ちゃん達嫉妬みえみえだよぉ??ww チューなんて普通のことじゃん!?・・まさかお姉ちゃん達まだチューもした事ないのぉ?
ミナミはあるよ!!お姉ちゃん達みたいに幼稚じゃないんだからぁ〜ww」
「何ですって!!?あるわよキスくらい!!」「嫉妬なんかしてないわ!!」
見下すようなミナミの言葉に女子達も強がりながら答える。
「ふぅん・・あっそ!wってかみんな顔真っ赤だよw ミカちゃんはどうなの?」
そんな女子生徒の返しをサッと受け流し、ミカに答えを求める。
「あたりまえでしょ・・キスくらいとっくに済ませてるよ・・・」
「だよねぇ〜!!w じゃあミナミとどっちが上手か勝負しようよ! もちろん私なんかより上手だよねぇ〜??ww」
(あうっ・・どうしよう・・・キスなんてした事ないのに・・・)
男に思わせぶりな態度をとり、弄ぶことには慣れていたミカだが、肝心の恋愛には臆病でキスの経験すらなかった。
「っ・・・そんな事して何になるのよ!?バカバカしい・・やるわけないじゃん!」
「あっそ! じゃあお兄ちゃんの唇独り占めしちゃおっと!!」
「やめ・・・あ・・う・・・わかった!やればいんでしょ!!?」
「ハハハッw ミカちゃん単純!w じゃあ決まりねっ!」
(くぅぅ〜〜っ!!ムカツク・・・!!落ち着いて!落ち着かなきゃ・・!)
ゆっくりと立ち上がりミナミに歩み寄った。
「で?どうするの?勝負ったって誰が勝敗決めるの!?」
「そんなのお兄ちゃんに決まってるじゃん!!どっちが気持ちよかったかでよくない??ね!お兄ちゃん!?」
「ホントにやるのか!?まぁ俺はいいけどな・・ハハハw でも恥ずかしいなww」
男子生徒も冗談で煽ったつもりがこの状況に静まり返っていた。
「じゃあミナミからいくねっ!! キャハッww うぅ〜〜ん・・・」
ミナミは腰を落として座っているエイタに跨り首に腕をまわして強引に唇を奪った。

442彩音:2009/09/22(火) 08:57:24 ID:hoyIaMeU
ミカ(9)

「チュ・・プチュッ・・・ん・・ぅん・・ううん・・チュッ」
体育館はミナミのかすかな幼い声と舌を絡める音が静かに響く。
「マジかよ・・・ホントにやっちゃったぜ・・なんか俺勃ってきちゃったよ・・w」「何考えてんの変態・・ってかエイタ君の唇奪われた・・」
2人の邪魔をしたくないわけではないが、なぜか生徒たちはボソボソと雰囲気を壊さないように小さく喋る。
「っておい?みろよ エイタもノッてきたぜ。」「うそだぁ・・・なんか悔しい・・もぉ・・エイタくぅ〜ん・・(泣)」
床に手をついたままだったエイタも、吸い込まれるように跨ったミナミの華奢な腰に手をまわす。
(もぉっ!!!長いよ!早く終わって・・・見たくないっ!!!)
ミカはそんな2人の姿に耐えられず背を向けて両手で顔を塞いだ。
「チュ・・んん・・プッ・・プハァ!!・・ハハッw・・お兄ちゃんそろそろ終わろうよ!?w 」
「はぁ・・はぁ・・・あぁ!・・ゴメン・・つい・・」
エイタは魂が抜けたように壁にズルズルともたれ掛かる。
「なにお兄ちゃん!? 気持ちよくなっちゃった?ww ハハッww まだまだ子供なんだから!!w お姉ちゃん達みたぁ??こうやって
やるんだよ!!キスしたこともないくせに強がる暇があるなら今の思い出して勉強しなよぉ?キャハハww」
「あ・・そんなわけ・・・あっ・・・」「・・うぅ・・・・・」
そんな声に何も言い返せないまま呆然とミナミを見つめる女子達。
「えっ・・!?ホントにみんなしたことないの・・? ダッサぁ〜ww あっ!?そうだ!ミカちゃんの番だったね!w ミナミなんかよりずっと
上手いはずだからお姉ちゃん達と一緒に勉強しよぉっと!!ww ほら!? お兄ちゃん待ってるよ!!ファイト!!ww」
「あっ・・うん。」
ミカはゆっくりと周りの目線を受けながらエイタに歩み寄った。
「さすがに同い年に跨られるのは恥ずかしいから・・」
エイタは立ち上がってミカを見下ろす。
「う・・うんわかった・・ってかそのままするつもり?・・ほかの子としたあとなんて・・口ぐらいゆすいでよ・・・」
「あぁ!そうだよな!!ゴメンゴメン!!」
エイタはミカに言われて口を濯ぐため水を口に含んだ。
「これでいいよな?・・ってかどうすればいい?」
「どうすればって・・・普通に・・届かないから少ししゃがんで・・」
「こ・・これくらいか?」
「うん・・じゃあいくね・・・」
少し腰を落としたエイタの首にゆっくりと手をまわした。

443彩音:2009/09/22(火) 21:13:49 ID:hoyIaMeU
ミカ(9)

(どうしよ・・どうしよ!!・・近い・・もうやめるなんて言えないよ・・)
目の前のエイタの顔が真っ直ぐ見れないミカは、腕をまわしたままエイタの胸元に俯くように目を逸らす。 
「あれぇ〜!!なんか戸惑ってる雰囲気だね!? もちろん演技よね?ww ムード出すのがうまいんだから!w ミナミも見習わならおっと!ww」
戸惑うミカにミナミの茶化す声がチクリとささる。
(うれしいはずなのに・・なんでこんな事になるの・・もぅごまかせないよ・・よしっ!)
ミカは決意を固めたように目を閉じて、少し高い位置にあるエイタの唇に爪先を立てて自分の唇を重ねた。
先ほどと同じく生徒達は静まり返っていた。
(うまくできてるかな・・みんな反応がないからわからないよ・・!!恥ずかしい・・みんなどんな顔で見てるの・・?)
「チュッ・・ピチャッ・・あがっ・・あふっ・・ビチュッ・・あはっ・・」
ミナミの時とは違い、ミカの若干苦しそうな声と乾いたような音が響く。
(ああっ・・うまく動かせない・・どうすればいいのよ!!)
エイタは受けの立場のため、レスポンスのない状況にミカはとてつもない不安に駆られていた。
しかしこのままやめるわけにはいかないため、その不安と焦りに身を任せて強引に舌に絡める。
「ビチャッ! ジュルッ!!あはっ!・・はぁ・・ブチュッ!・・はうっ・・!」
「おい・・w?あれってどうなの・・? なんかわかんないや・・」「うん・・なんか強引よね?あれが上手いのかな?」
ミカが動作を激しくしたと同時に、そんな疑問の声が周りからボソボソと聞こえる。
そんな声に気持ちが落ちるがミカはそれと同時に何かを感じていた。
(なにコソコソいってるのよ・・?・・でもミナミちゃんは何も言わないわね・・まさかうまくいってるの?・・そうよ!きっとそう!
あの子なら普通は茶化してくるはず!何も言ってこないってことはきっとびっくりてるんだ!フフッ やった!)
ミカは不安な状況を打破するため、無言のミナミをつい自分の都合のいいように捕らえてしまう。
そして自信をつけたまま、また強引に舌を絡める。
「ブチュッ!!あん・・ううん・・チュッ・・ああん!・・ピチュッ!・・好き・・ジュッ・・ビチャッ!!」
「うっ・・うぐぐっ・・!イテッ!!ブハッ!・・はぁ・・離せ・・い・・いい加減にしろよ!!!」
「キャッ!!・・えっ・・・なんで・・?はぁ・・はぁ・・な・・なに?」
エイタは強引に唇と唇の間に手を入れてミカを突き放した。
(ええっ・・?私なにかしちゃった・・?・・・なんなの・・・)
エイタは歪めた顔で唇を手で拭い口を開いた。
「お前唇噛んだだろ!?・・っつ・・イッてぇ・・・」
「あっ!ゴメン!!・・ただ私は・・・」
思ってもいない状況に困惑したミカの胸はドクドクと揺れる。
「はいお終ぁ〜い! 」
そんな中、ミナミの声が口を開いた。
「すごかったぁ・・やっぱ大人は大胆だねwでも判定はお兄ちゃんだからね!w ミナミとミカちゃんどっちがよかった!?」

444彩音:2009/09/22(火) 21:14:59 ID:hoyIaMeU
ミカ(10)

「どっちって・・言わなくてもわかるだろ?w」
「えぇ〜っ!!?はっきり言ってよぉ・・ミカちゃん凄い迫力だったからミナミの負けだと思うけどぉ〜?ww ちゃんとお兄ちゃんの
口から聞きたいなぁ〜? フフフッw」
ミナミは自分の言葉とは裏腹に勝ち誇った笑顔でエイタに答えを煽る。
「わかったよ・・・よくできました!ヨシヨシw これでいいか?」
エイタは溜息をついたあとフッと笑いながらミナミの頭を撫でた。
「えっ!?私の勝ちってこと? やったぁ〜!!www ミカちゃんドンマイ!w」
(負けた・・・ほかならともかく・・・女としてこんな子供に・・・)
笑いながらはしゃぐミナミとは反対に、放心状態で立ち尽くすミカ。
「ミカ!気にすることないよ!!子供だからエイタ君も気を使ってるだけだって!!」
何も言わず立ち尽くすミカの肩を擦りながら友人の優子は必死にフォローを入れる。
「優しいお友達だねぇ〜w でも哀れな女の慰めあいって感じ!w 見てて痛いよ?キャハハッ!w」
「なんですって!!」
ミナミの言葉に怒った優子は険しい表情でミナミに歩み寄る。
「怖ぁ〜・・・てかこないでよ! それっ!!」
近づいてくる優子を警戒したミナミは、履いているシューズを脱いで投げつけた。
「ギャァッ!!」
投げられたシューズは優子の顔面を直撃したためそのまま両手で顔を押さえて膝をついた。
「ありゃりゃ・・ついてないねww これでもくらえ!!」
ミナミは膝をついた優子に向かって走った流れで体を浮かし、庇う両手の上から跳び膝蹴りを放った。
「ぐへぇっ・・・!!」
それをもらった優子は長い髪の毛を乱しながら蹴られた方向へ派手に倒れた。
”ドスン!!”
「やったァ!w 一度やってみたかったんだ!どうだ山本K○D流飛び膝蹴り!!ってか大股広げちゃって・・w うける!ww」
「あっ・・・ああっ・・痛い・・痛いよぉ・・・うぅ・・うわぁぁ〜ん!!!」
「泣かしちゃったw へへへ!お姉ちゃん敗れたりぃ〜!!やっぱ私つえぇ〜!! キャハハ! 似てる?ww」
鼻血を出したまま力なく倒れる優子に向かって自慢げにVサインを構えるミナミ。
「コラッ!!何やってるんだ!!・・それより大丈夫か!?保健室連れて行くから誰か手を貸してくれ!」
先生は何人かの男子生徒と一緒に優子を担ぎ上げて保健室へ向かった。
「あっ・・!!私も行きます!!」
そしてミカもそれについて行くように体育館を出た。
「へへ・・ごめんなさぁ〜い・・ww みんなはやく帰ってきてねぇ〜!!w」

445彩音:2009/09/22(火) 21:16:29 ID:hoyIaMeU
ミカ(11)

「どう?まだ痛む?」
「うん・・だいぶ落ち着いてきた。ゴメンねミカ・・・」
「なんでゆっこが謝るの?私のせいだよ・・ゴメン・・・」
ミカは保健室のベッドで休んでいる優子の顔に氷水の入った袋をゆっくりとあてる。
「さすがにあの一言はムカついちゃった。でもちょっとお仕置きするるもりがこのザマなんて・・w ハハッw 」
「私のためにそんなことしなくても・・私が言い聞かせるのが普通なのにね・・ほんとゴメンね・・・」
「ハハハ!そんなこと気にしないの!w 私の可愛いミカちゃんをけなすのは許せないんだから!もぅ・・泣かないで! ヨシヨシ」
「うううっ・・・・・ゆっこ・・・」
優子は丸椅子に座って涙を流すミカの頭を、ベッドで横になったまま手を伸ばしゆっくりと撫でた。
男に気を惹かせるためのダシに過ぎなかった女友達だが、こうして自分のために体をはってくれた優子を見ていると猛烈に申し訳ない
気持ちがこみ上げてくる。
(こんなに思ってくれてたなんて・・・私いままで何してたのよ!!最悪・・ ゴメンね・・ゴメンね・・・・・!!)
自分の醜さに気づいたミカは涙を流したまま心の中で何度も謝っていた。
「私ちゃんとあの子と話してくる。謝らせないと気がすまないよ・・」
「いいよミカ!私は大丈夫だから!」
「友達がこんなにされて黙ってられないよ。ゆっこは休んでて」
ミカはそう言うと静かに立ち上がり涙を拭いて保健室を後にした。
「ちょっとミカ!!? ・・もぅ・・・」
ミカは泣いた事を気づかれないよう化粧を直して体育館に戻った。
「あっ!おかえりぃ〜!! ・・・って怖ァ〜い・・ミカちゃん怒ってる?」
「あたりまえでしょ!!あんなことしていいと思ってるの!?優子に謝りなよ!!」
「あの人優子ってゆうんだ。でもミナミは正当防衛だから悪くないもぉ〜ん!ww」
(ムカツクぅ〜!!・・・我慢しなきゃ・・大人なとこみせないと・・)
「・・・あのね。ミナミちゃんがけなしたりするからでしょ?勝ったからって負けた相手を侮辱するなんて最低だよ?わかるよね?」
「えっ!?ミカちゃんミナミに負けたの認めるんだ!?w」
「うっ・・・いや・・そうじゃなくて・・・」
「あれ!?困った顔!ww 自分で墓穴掘っちゃった!?キャハハハww」
「話逸らさないでよっ!!!」
落ち着いて言い聞かせようとするがあざわらうかのように話を逸らすミナミについ声が大きくなる。

446彩音:2009/09/22(火) 21:17:58 ID:hoyIaMeU
ミカ(12)

「もぉ〜 すぐ熱くなっちゃってぇ〜w やっぱミカちゃん子供だね!!ww」
「ぐぅぅぅっ・・・・!!」
「おいおい!ガキに言い負かされてるぜ!ww」「ミナミタン気ぃ強いねぇ〜!ハハハハ!!w」
男子生徒達はそんな様子を止めることなく楽しんでいた。女子生徒も止めたい気持ちはあるが優子のサマを見ているだけあって言葉が
出ないままその様子を静かに見つめる。
「なめないでっ!!」
シビレを切らしてしまったミカは笑って見つめるミナミの胸ぐらを掴んだ。
「あれぇ〜?殴るの?じゃあ殴ればいいじゃん!?ハハハッ!!w」
掴まれても怯むことなく少し足を浮かされた状態からミカを見上げる。
「このぉっ・・・・・!!!!!」
”パチーン!!”
体育館に乾いた音が響いた。
「あっ・・ああっ・・・うっ・・・うわぁぁぁぁぁん!!!!」
ビンタをもらったミナミはその場で大声を上げて泣き出した。
(いいの!これでいいの!!これくらいしないと気が済まないわ!!挑発する向こうが悪いんだからっ!!これ以上エイタ君の前で恥ずかしい
トコみせたくないよ!!)
「おまえ何やってんだよ!!」
「えっ・・・・」
泣いているミナミを冷ややかに見つめるミカを見て口を開いたのはエイタだった。
「ううぅぅ・・・痛い・・痛いよぉ・・お兄ちゃぁ〜ん・・・ううぅぅぅっ・・・」
ミナミは泣いたままエイタの足にしがみつく。
「えっ・・・・あっ・・・だ・・だってこの子が!!」
「ガタガタいってんじゃねぇよ!!相手子供だろ!!?何考えてんだよ!!頭おかしいんじゃねぇ!!?」
「わかって!わかってよ!!ただ私はエイタ君に」
「消えろボケ!!!」
「・・・・」
怒鳴るように突き放す言葉をかけられたミカはビクッと固まってまた目蓋からスッと涙がこぼれた。
「あっ・・・ゴメン・・言い過ぎたよ・・・」
「もぅいいよ・・・」
ミカは諦めたようにスッと背中を向けてその場から去った。
(ただ私はエイタ君が好きだから・・ただそれだけなのに・・・なんでわかってくれないの・・?)

447彩音:2009/09/22(火) 21:19:04 ID:hoyIaMeU
ミカ(13)

「2日間お疲れ様!まぁいろいろあったけど〜〜・・・〜〜。」
一貫教育も終わり、ホームルームでは反省会が行われていた。
(たった2日だったけど長かった・・・もうエイタ君には嫌われちゃったかな・・・)
そう思いながらエイタの席に目を向けるとタイミングよく目が合った。
「あっ・・・」
エイタは冷たい表情で視線を逸らし、窓の外を見る。
しかしミカはそんな表情さえも魅力的に感じてしまうほどエイタに惚れてしまっていた。
(つらいよぉ・・でも諦められない・・・やっぱり好き・・・)
そんな状況のままホームルームは終わり、生徒たちは教室を後にする。
なかなか腰の上がらないミカは教室に一人残されていた。
(はぁ・・ずっとこんなトコいてもな・・・帰ろっかな・・)
そう思って腰を上げて立ち上がろうとした瞬間教室の扉が開いた。
”ガラッ”
「わっ!!・・びっくりした・・・なんだユカか・・」
「ユカで悪かったわねw ってか何してんのよ一人で?」
一人教室に残るミカを不思議そうに見つめる女は 相澤ユカ ミカの一つ下の妹だ。
「何でもいいでしょ・・何か様?」
「今日友達のウチ泊まるからお母さんに言っといてね!」
「そう・・うんわかった。」
”ガラッ”
ユカが去ろうとした時、また教室の扉が開いた。
「ん??誰?」「あっ・・ミナミちゃん・・」
そこに立っていたのは帰ったはずのミナミの姿だった。
「戻ってきちゃった!フフッ!!」
「お姉ちゃんこの子誰?知ってるの?」
「・・うん・・一貫教育の小学生だよ・・」
「はぁはぁ そうなんだ!ハハッ可愛いぃ〜!何年生?」
しゃがみこんでミナミの目線でユカが声を掛けた。
「ミカちゃんの妹!?へぇ〜・・ってかどうでもいいからw ミカちゃんと話がしたいの。出てってくんない?」
「ん・・なによこの子ぉ〜・・ムカツクぅ〜!プゥ〜〜ッ!」
ユカはミナミの言葉に顔を歪めて頬を膨らませる。
「じゃあ出て行ってあげなぁ〜い!!ww 」
「もぉうざいなぁ・・泣かしちゃうよ?いやなら消えてよ。」
「泣かすって私を?? ハハハハハ・・・・キャッ!!!」
”バチィン!!”
ミナミはしゃがんだまま出て行こうとしないユカの頬に平手打ちを打ち込んだ。
「イッタぁ〜!!なにすんのよ!!」
不意にもらったビンタで熱くなったユカは立ち上がって声を荒げる。
「すぐ熱くなる所はミカちゃん譲りだねw もういいでしょ?早く消えてよw」
「プッ・・w」
そんな2人を見ていたミカが突然笑い出した。
「ハハッw ミナミちゃん?私に文句があるならユカを倒してみれば?そしたら聞いてあげるよ! まぁあんなビンタで泣く
ようじゃ無理だと思うけどね!ww こうみえても妹格闘技習ってるんだから!」
「ハハハッ!さすがお姉ちゃん!私もこの子にはムカついちゃったよ!じゃあかかっておいで!ってコラ逃げるな!?」
”ガラガラ!カチャッ”
ミナミは2人に背を向けて扉に歩いていくと、出て行くワケでもなく開いていた扉を閉めて鍵をかけた。
「逃げるなんて人聞き悪いなぁ〜w これだったら誰にも邪魔されないでしょ?w」
「お気遣いありがと・・!ハハッ・・いい度胸じゃない!!」
閉め切られた教室の中2人は向かい合った。

448彩音:2009/09/22(火) 21:20:10 ID:hoyIaMeU
ミカ(14)

「ミナミちゃんだっけ?ホント度胸のある子だね!w 実はミカちゃんも格闘技やってるんだよ!私より少し小さいけど私より
ずっと強いんだから!まぁ男に印象悪いから隠してるみたいだけどw だから油断しないようにねっ!まぁその前に私を
倒せたらの話だけど!ハハッ!w」
「へぇ〜w」
ミナミはそれに頷きながら持っている体操服に着替え始めた。
「確かにこの格好じゃね・・w 私も着替えよっと!」
ユカも制服姿のため、自分のカバンから体操服を取り出して着替え始めた。
「へぇ〜!2年生はグリーンのブルマーなんだ!! ってかパッツンパッツンだよ?大丈夫?キャハハハっ!!」
ミナミはユカの性的にムッチリとした足を包む若干食い込みぎみのブルマー姿に笑みを浮かべながら声を掛ける。
「ホント一言余計な子ね! あんたなんかちょうちんブルマーじゃない?w 華奢すぎて足折れちゃうんじゃない?w」
「ユカちゃんと違って小尻なのw 一応モデルですからぁ〜!!ww」
「ムぅっ・・・!!ほんと可愛くないわね!!かかってきなよ!!」
「じゃあ始めよっか!」
ユカが構えたのを見て、上履きをトントンと履きなおしミナミも構えをとった。
「ほらどうしたの? かかっておいでよ?w」
ユカは圧力をかけながら挑発するがミナミは動じることなく不敵に笑ったまま構えている。
ミカ(フフフっ・・妹もイジワルだわw すぐ倒せばいいものの・・ミナミちゃん!笑ってられるのは今だけだよ!ww)
そんな状況が5分・10分と続いたがまだお互い動きをみせないまま時間が過ぎていった。
向かい合う中、我慢を切らせてイライラとした表情をみせるのはユカの方だった。
ユカ(なによ・・せっかく待ってあげてるのに・・!あぁもぅイライラする!!)
「ユカちゃんこないのぉ?w 無理ならミカちゃんと変わってよぉ?」
「ハハッ・・私からいっていいんだ・・ありがとぉっ!!!」
そう言った途端ユカが動いた。
ステップで間合いを詰め飛び込むようにノーモーションでパンチをを放つ。総合格闘技特有の腰を使った攻撃だ。
「おっと!おぉコワ〜・・!」
「えっ・・うそだ・・」
相手は子供のため、試しで打った打撃だが、それを身軽にかわすミナミについ声がでてしまう。
「ヘヘッ!うそじゃないよ!ミナミ格闘技好きだからK-○とかUF○みて研究してるんだ!」
ユカ(バ・・バカバカしい・・!マグレに決まってるじゃない!!)
「へぇ〜そうなんだ!見るだけで強くなれるんなら私もそうしたいものだわ!w それっ!!」
ユカは偶然かを確かめるように先ほどより少し力を入れて左ジャブ、右ストレート、左ローキックと連続のコンビネーションを放つ。
「ほっ!おわっ!おっとっと!! ほらね!?w」
まるで子供同士の鬼ごっこで鬼からのタッチを警戒するような動作で確実に攻撃をかわしていく。
ユカ(なんで・・?なんであんなのでかわせるのよ・・?)
「はっ!おりゃっ!なんでよっ!このっ!!くそっ!!はぁっ!」
熱くなるうちどんどん本気に打撃を打ち込んでいくがどうしても捕らえることができない。
ミカ(ユカったら・・!熱くなっちゃダメ!そんな大振りじゃ当たらないし疲れるばかりよ!)
「はっ・はぁ・・はぁ・・こんなことって・・」

449彩音:2009/09/22(火) 21:22:33 ID:hoyIaMeU
ミカ(15)

ミカの心通り、ユカは打ち疲れで足が止まってしまった。
「こんなことってぇ〜・・だってぇ!!w キャハッw ユカちゃんも格闘好きならわかるでしょ!?パンチが当たらないならココだよねw」
そう言ってミナミは自分の太ももをパンパンと叩く。
「なめないでっ!!タックルに来いなんて私にチャンスでも与えたつもりでいるの!?」
「そのつもりだよん♪」
「ふざけないでよぉっ!!」
ユカはまた間合いを詰めてパンチを出そうとした瞬間・・
「やっぱりきた!!ww みえみえだよぉ〜??」
ユカはパンチを打つとみせかけて間合いにはいった瞬間両足タックルを試みるが完全に読まれてしまっていた。
飛び込んだユカの上半身を冷静に抱えて被さるようにタックルを潰した。
「あんな事いって油断させようとしたんでしょ?甘いよ!?w お尻ペンペン! キャハハハ!!!!」
ミナミは被さって下にうつ伏せの状態のユカのお尻を軽く叩いた。
「ぅぅぅぅぅ〜っ!!!!このぉぉぉぉっ!!!」
「鍛えてる割にはお尻柔らかいねぇ〜プルン!プルルン!キャハハハっ!www 力むのはわかるけど距離近いんだからオナラとかこかないで
よぉ?そしたら私の失神KO負けかもねっ!?プッw」
「このぉぉ!!はぁ・・はぁ・・は・離せ!離せぇぇぇっ!!!」
ミカ(確かにユカの戦略はみえみえだけどタックルまで潰すなんて・・・)
「離せって?わかった! 離したげるよ!ほらっ!立ってミカちゃん!あっユカちゃんだったね・・? ゴメンゴメンww」
自ら腕を解いて立ち上がりユカを見下しながら声を掛けるが、ユカは息を切らしたままなかなか立ち上がることができない。
「ほらミカちゃ〜ん?妹さん苦しがってるよ!?助けてあげれば??プッw」
「・・ぐっ・・ユ・・ユカ!!!何グダグダやってんのよ!!立って!私に恥かかせないでよぉ!!」
「はぁっ・・はぁ・・あん・・はぁん・だ・だって・・お・・お姉ちゃ〜ん・・・はぁ・・はぁ・・くそぉ・・」
ユカは壁をつかってヨロヨロと立ち上がるが、体力の消耗と想定外の展開での精神面の乱れでガクガクと足が震えてたっているのがやっとの状態だった。
「そろそろ弱ってきたみたいだね♪ じゃあ攻撃しちゃおっかな!?初めての!!!ハハッ!w」
そう言ったミナミは間合いを詰めて初めての攻撃を放った。
「ほらほらぁ!レイセ○ォーのブーメランフックだよ!お次はホー○ト流のローキック!!ほらほらどうしたのぉ!!?」
ユカは160cm ミナミは130cmと身長差があるため、顔面をとらえることさえできないがボディーやふらついた足へのローキックで確実に
ダメージを蓄積させていった。
ユカ(あんっ!!はぁん!!はぁ・くそぉ!普通ならこんな攻撃かゆくもないのにいぃぃっ・・・!!あっ・・うそ?もぅいや・・・!)
体をくの字に曲げたまま後退させられるユカは突き出されたお尻が壁に着く感触を感じた。
「あぁ〜あ!残念だね!w もう逃げられないよぉ?ほらどんどんいくよぉぉ!!それそれ!!」
「ぐっ・・あうっ!・・あっ・・い・・いや・・ああん!!も・・もぅ・・ああっ!!や・・やめ・・て・・ううっ・・」
「ええっ!!?なぁにぃ!!?聞こえなぁい!!ww キャハッ!楽しぃ〜い!!!ハハハハ!!!ww」
壁に貼り付けにされたまま攻撃に耐えるユカは苦痛に喘ぐように呟くがそれをワザと聞き流しながら攻撃を止めないミナミ。
ミカ(何?何か言ってるの!?)
そんなユカの力ない声はミカの耳には届いてなかった。
「ぁん!!あぁぁん!!や・・やめ・・お・・きゃあぁん!!お・おね・・え・ちゃ・・あうっ・・たす・・け・て・・ぐふうぅっ・・!」
「ユカちゃんったら!甘えん坊なんだから!!カワイイww プッ・・w じゃあ楽にしてあげるよ♪ おりゃっ!!!」
”ドボォッ!!!”
「はぅぁぁっ・・・・」
壁に貼り付けられたユカのお腹にミナミは前蹴りをめり込ませた。
「フィニッシュだよ♪」
”ガコッ!!”

450彩音:2009/09/22(火) 21:23:34 ID:hoyIaMeU
ミカ(16)

お腹を抑えながら体をくの字に曲げて上体の下がったユカの顎に突き上げるようなアッパー気味のフックを放った。
「あがっ!・・・・・・・・・・・・・・ぁっ・・」
固い骨の乾いた音と共にユカはガクンと膝をついた。
ミカ(もう十分だわ・・・・ユカじゃ勝てない・・・)
「ストップ!!!!もぅ終わりよ!!!十分でしょ!!!」
「そうだね♪はぁ〜〜い!」
ミカの呼びかけに軽く返事をしたミナミはユカに背を向けて少し距離をとった。
「イエェェェェ〜ィ!!!!!」
”ドサッ!”
ミナミが背を向けて飛び上がるようにガッツポーズをみせたと同時にユカは前のめりに崩れ落ちた。
「どぅミカちゃん!?いいタイミングじゃない!!? なんか格ゲーのヒロインになった感じ!!w 」
「ユカっ!!大丈夫!!?」
ミカはミナミの言葉を無視して倒れたユカに駆け寄った。
「・・お・・おねえ・・ちゃん・・ごめん・・ね・・ユカ頑張ったんだけど・・もぅ・・だ・・だめ・・」
「うん!!うんっ!!いいの!!ごめんね!!よく耐えたね・・・!!うっ・・」
顔面への傷はないものの露出された足は度重なるキックの衝撃でうっすらと赤く腫れていることや、艶のないグリーンのブルマー
が汗でしっとりと暗く変色している姿は、ユカにとってどれだけきつい戦いだったかを物語っていた。
「はぁ・・はぁ・・痛い・・ううっ・・立てない・・立てないよぉっ・・・うぅぅぅぅっ・・・」
「無理しなくていいから!ねっ!?ほらつかまって!!」
倒れたまま泣き崩れるユカの肩を抱え上げてゆっくりと教室のそでまで移動させる。
「ここでゆっくりしててね。お姉ちゃんユカの分までお返ししてあげるからね!ヨシヨシw 」
「ぐぅぅっ・・ヒック・・お姉ちゃん・・・」
”パン!パン!”
そんな2人の背後からミナミの手を叩く音が聞こえる。
「はいはい!!そこらへんにしといてよ!ミナミそんなの見るために来たんじゃないんだからぁ〜・・今時そんな姉妹の絆なんて
流行らないよ?w ミナミそうゆうカユイの苦手なのぉ〜絆とか情熱とか・・あぁ〜あクッサぁw みてらんないよ・・」
ミカはそんなミナミの言葉に振り返りギッと睨みつけた。
「よくも妹をやってくれたわね・・・許さないっ!!!」
「はぁ?ちょっとちょっと!w ミカちゃんがやれって言ったんでしょ?w ほらそんな甘えん坊の負け犬ほっといて早くぅ〜!!」
「ユカは負け犬なんかじゃないっ!!妹を侮辱するなんて許さないんだから!!!今度は私が相手してあげる!!」

451名無しさん:2009/09/23(水) 00:09:08 ID:/9H2B1ls
むちむちユカたん(*´д`)ハアハア

これはミカたんにも期待せざるをえないww

452名無しさん:2009/09/23(水) 20:57:18 ID:RmFgV1yo
なんてユカたんは甘えんぼうな子なんだ!けしからん!(*´д`)ハアハア

453彩音:2009/09/27(日) 00:42:38 ID:2dg.glz2
ミカ(17)

「はぁ? ってか誰が戦いたいなんていったっけ?」
「えっ!!?・・・あっ・・・そうだった・・」
ユカと戦った流れで次は自分というふうに自然になっていたが、ミナミ自身は一言もそんなことは言っていない事に気づいた。
「私はミカちゃんに話があるだけ。最初に言ったよね?だから言うとおりにユカちゃん倒したの これで文句ないでしょ?」
「くっ・・・じゃあ話ってなによ?」
「 ただミナミに謝って。それだけだよ!」
「なんでそんなこと・・?」
「シラきるの?もぉ性格悪いなぁ〜w こんな可愛いモデルの私の顔を叩くからだよ・・まぁエイタ君には嫌われちゃったみたい
だけどね!?ご愁傷様ぁ!ww なんなら土下座でもしちゃう?w」
確かにあの時先に手を出したのはミカだが相手の挑発があってのこと、その上にそんな理不尽な要求をもとめるミナミに再び
怒りが込み上げてきた。
「そ・そんなあんたが茶化すからでしょ!?また泣かされたいの!!?」
「フッw 完全に騙されてるね!大成功!」
「ど・・どうゆうこと!?」
ミナミの不可解な言葉に疑問の表情を浮かべる。
「私今度TVドラマ出るんだ!泣き虫の役だからちょっと練習させてもらっちゃった!うまいでしょ?オンエアーチェックしてね♪」
(騙された・・あの子の思う壺だったわけ? そんな練習のために私はエイタ君に誤解されて・・・)
「まぁイジワルしたかったってのも本音だけどね!w 今日の朝2人きりの所見て邪魔したのも計画!w ミカちゃんもう少しで
言えてたのにね!? ”エイタ君の事・・好”ガラガラ!で私登場!みたいな!?w告白程度で緊張しちゃってカワイイね!?w」
「なんて・・・謝るのはそっちじゃない!!」
「う〜ん・・まぁそうかもね!w 恥かかせちゃったしね?まぁファーストキスにしては頑張った方じゃない!?ww お口モゴモゴ
させちゃって馬みたいだったよ!w 隠してたみたいだけど見れば初めてかそうじゃないかくらいわかるんだから♪」
(ちょっと・・!!今そんな事言わないでよ・・妹に聞かれるじゃない・・・)
ミカの予想通り、そでに座っていたユカはそんなミナミの言葉に反応した。
「えっ?・・うそだよね?」
「あっ・・・ぅ・・」
ユカは答えを求めるが俯いたまま答えることができない。
「あれぇ〜?なんで答えられないのかなぁ〜??w もしかして妹さんにもウソついちゃったの?」
「お姉ちゃんはウソなんかつかないよ!モテるんだから!キスくらい済ませてるにきまってるじゃん!!私聞いたもん!!学校一カッ
コイイ人とチューしたって!そうだよねお姉ちゃん!?・・・えっ・・?・・お姉ちゃんってば・・」
(もぅユカ・・・余計なこと言わないで・・)
「ユカちゃ〜ん。その人の名前ってまさかエイタっていうの?w」
「そうだよ!!知ってるんならデタラメ言わないで!」
(やっぱりこうなるじゃん・・・最悪・・)
姉を信じて強気に言い放つユカだったが、黙りこんで一向に口を開かないミカに徐々に不信な表情を浮かべ始める。
「お姉ちゃん・・何か言ってよぉ・・ウソって言って・・」
「プッw 何か言ってあげれば!?まぁ私には初めてに見えたけどこればかりはミカちゃんしかわからないからね!ただ私は今日
ミカちゃんとキスの勝負してエイタ君が小学生のミナミとのチューの方が気持ちぃ〜♪って言ったからもしかして初めてだった
のかなぁ〜って思っただけだよ!キャハ!全部言っちゃった!w 喋りすぎ?w」
「じょ・・冗談だよ・・デタラメばかり・・言わないで・・・。」
オドオドとした様子で口を開くミカに間をあけずミナミが口を開く。
「あっそうなんだ!?誤解してゴメンねぇ〜!!w でもまぁユカちゃんもハッキリしたいだろうから本人に電話してみようか?w」
(やめて・・・完全にバレちゃう・・・)
ミナミは携帯電話を取り出してミカへ向けた。
「番号聞いといてよかった!じゃあ掛けるね!?聞こえるようにスピーカーホンにしてあげる♪wプチッっと。」
ミナミは机に腰掛けたあと通話ボタンを押して持った手を高く伸ばした。
《プルルルルル・・プルルルルル・・》
教室内に電話の待ち受け音が鳴り響く。
(だめ!!だめ!!!出ないで!!!お願い!!!!)
《プルルルルル・・ブツッ・・はいもしもし?》
(だめ!!!!)
「だめぇっ!!!やめてぇぇぇ!!!!!」

454彩音:2009/09/27(日) 00:44:25 ID:2dg.glz2
ミカ(18)

エイタの声が聞こえた途端、飛びかかるように携帯を奪おうとミナミに近づいた。
「ププッw 焦ってる焦ってる! ホラ!!」
携帯を奪うため飛び掛るがミナミはそれを嘲笑うかのようにスッと机から降りて軽やかにかわした。
”ガッシャーーン!!!”
「きゃああああぁん!!!」
ミカはその勢いのまま固められた机や椅子にぶつかって派手に転んでしまった。
「うわぁ・・・鈍くさぁ〜・・w 本当に格闘技やってるの??ww」
「ああっ・・いったぁい・・・このぉ・・・ああっ・・・」
《もしもし!? ミナミちゃん? ってか相澤の声もするけど一緒にいるのか? あっ・・まさかあいつ・・もしもし!!?》
ミナミは倒れたまま痛みに喘ぐミカを笑って見下しながら電話越しのエイタに答えた。
「お兄ちゃぁ〜ん・・・ミナミ帰ろうとしたらミカちゃんに連れて行かれちゃったぁ・・勝負して負けたのが悔しいからってミナミをい
じめようよするの・・・教室に居るから助けに来て・・・怖いよぉ・・グスン・・うぅぅぅ・・」
《あいつ・・・!! 急いで行くから待ってて!!》
「ああっ・・・ちょ!ちょっと中田君!!?聞こえる!!?誤解なの!ミナミちゃんがデタラメ言ってるだけよ!!信じて!!」
「ハハハ!w 残念 もう切っちゃったぁ〜♪ エイタ君怒ってたねぇ〜?ww ミカちゃんは悪者だね!」
痛みに堪えながら必死に声を張り上げるがその声は届くことなく電話は切られた。
「ど・・どこまで意地悪すれば気が済むのよっ!!」
「飽きるまでだよん♪w ってかそれよりユカちゃん?これでわかったでしょ?見栄張りなお姉ちゃんもって恥ずかしいねぇ!w」
「あっ・・!ユカ!違うの!!これは・・その・・」
「うそだ・・お姉ちゃんのウソつき・・・」
立ち上がったユカは脱ぎ捨てた制服とカバンをもって走りながら教室から出て行った。
「ちょっとユカ待って!!ユカ!!?・・・キャッ!!」
追いかけようとするが机にぶつかった衝撃で足が痺れて立ち上がることができなかった。
「あぁ〜あ・・ユカちゃん私にやられた上に姉のウソを知っちゃうなんてかわいそうだね!?w もう姉としての権威ゼロじゃん?ww」
「だまれ!!あんたのせいで・・あんたが現れたせいで!!!エイタくんもユカも・・全部あんたのせいよ!!!なんでよ!?私が
何したっていうのよ!!?ああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
怒り狂ったミカは立ち上がると同時に両手で自分の髪の毛を乱雑に掻き毟りながら机を何度も叩く。
「あれっ・・?おかしくなっちゃった!?怖っ・・w でもどう足掻いても今までのミカちゃんではいれないかもね!男受けもよかった
みたいだけど・・その程度の顔で!ww」
「なんとでも言えばいいわ・・・あんただけは・・・」
(もう方法は一つしかない・・エイタ君が来る前にミナミちゃんを潰して口実を合わせさせるしかない・・私が負けるはずないもの!)
ミカはスゥ〜っと息を吐いてファイティングポーズを構えた。
「あっ・・そうゆうことね・・じゃあ買ってあげるよ♪」
ミカの心中を察したミナミもそれに続いてゆっくりと構えをとった。

455名無しさん:2009/09/27(日) 01:32:07 ID:/vmbacC.
うわ…なんつークソむかつくガキ…


だがそんなガキにヤられればヤられるほどミカたんの可愛さも倍増(*´д`)ハアハア

456彩音:2009/09/27(日) 21:56:08 ID:2dg.glz2
ミカ(19)

「じゃあいくよぉ!!それっ!」
ミナミは開始早々距離を詰めて細かいパンチや蹴りを打っていくが、ミカはそれを紙一重でかわす。
「ありゃ・・ユカちゃんみたいにはいかないね。さすがお姉さん!w」
(やっぱりスピードはあるみたいね。確かにユカには荷が重すぎたわ・・でも私ならどうってことない!!)
「ふんっ!あたりまえじゃん!ってかそれが本気?なわけないよね??ww」
構えを解いたミカは髪を掻きあげながら強気に言い放つ。
「うん!!もちろんだよ!! まだ3割程度かな? 足が鈍って仕方ないよ!w」
「あうっ・・」
ミナミを心理的に追い込むため強気にでたミカだったが、そんな予想外の言葉に掻く手が止まる。
強がりにもとれる言葉だが、満面の笑みで答えるミナミに焦りや怯んだ表情はみえない。
(そんなわけ・・あのスピードで本当に3割の力だとしたらどうなるのよ・・本気出されたらとてもじゃないけどついていけない・・)
「つ・・強がってんじゃないわよ!!」
「じゃあホントに強がりか試してみる? かかっておいでよ!w」
そう言った後ゆっくりと手を広げてミカの顔を見上げた。
(その自信はなんなの・・? そんな目でみないで・・くそっ!やるしかない・・・)
表情を変えないミナミに怯みそうになるが意を決して間合いに飛び込んで左右のパンチを放った。
「はっ!はあっ!!!」
”パチーン!!”
小さな声で気合を込めてパンチを放つが拳に手ごたえはなく、逆にヒリヒリとした痛みがミカの太ももを襲った。
「ああんっ・・! くっ・・・何したのよ!!?」
「何って・・普通にキックしただけだよ?・・まさかわからなかったの?ああんっ・・だってw 可愛いね♪w」
「うっ・・うそだ・・・」
「だから嘘じゃないって!!ww 口癖までユカちゃんそっくりだね!?w さっきのでまぁ5割くらいかな?」
ミナミはパンチの打ち終わりをねらってローキックを放つが、ミカはディフェンスどころかモーションさえもとらえることができなかった。
(みえなかった・・・しかもなんでこんなに痛いのよ・・あんなに小さい体で・・)
「ほらほらぁ〜??早く倒さないとエイタ君来ちゃうよ?」
「くうっっ・・・!!!調子にのらないでっ!!」
攻めるしか後がないミカはミナミの言葉で我にかえった後、また距離を詰めてコンビネーションの打撃を放つ。
(はあっ!それっ!!はあっっ!!!・・・くそっ・・・なんで当たらないの・・?これじゃあユカと一緒の展開だよ・・・)
「はあっ・・はあっ・・な・・なめ・・ないで・・はあっ・・」
「キャハハハ!ww 姉妹でどこまでそっくりなの?ってかよ〜わぁ〜すぅ〜ぎぃ〜!!ww ユカちゃんと変わんないじゃん?見た目もソックリ
だし 学年別のブルマーの色で見分けないとわからないよ!?w だから着替えたら?」
膝に手をついて息を切らすミカを近くの机に腰掛けて笑顔で見つめる。
「着替えるってなんの意味があって・・・はぁ・・はぁ・・意味わかんない・・」
「えっ?だって蹴りで足上げたときとかパンツ丸見えだし!w それにもしもねっ!もしもだよ!!ミカちゃんがミナミに負けるようなことが
あったらエイタ君の前でパンツ丸出しで這い蹲った姿みられちゃうよ?いいの??w あっ!?小学生なんかに負けるわけないよね!?プッw」
(やだよ・・・負けたくないけどもしそうなったら・・・絶対引かれちゃうよ・・)
ミカは自分のそんな状況を頭で想像しながら膝に手をついたまま考え込む。
「考えてる考えてる!!w まぁブルマーでも十分恥ずかしいと思うけどねっ!さぁパンツかブルマーかどっち!? ってか考えてる時点で
負け認めてない?ww 必死だねぇ〜!!キャハハッ!!w」
「はぁ・・勘違いしないでね・・はぁ・・ただスカートじゃ蹴りも出せないから・・フェアじゃないでしょ?」
ミカはそう言いながら自分の体操着袋を開けて体操着に体を通した。
「ハハッ!やっぱブルマーは紺ブルだよねぇ?似合ってるよ♪ 無駄に大きい胸もプリッとしたお尻もユカちゃんそっくり!でもユカちゃん
よりは痩せてるね!?だから体重は35㎏くらいかな?そんなに重くないって??ゴメンゴメン!!そんな怖い顔しないでよ!!ww」
ミカの体重は48㎏あり、どうみても30キロ台の体型にはみえないがそれを認識した上での皮肉タップリの言葉を投げかける。
「ム・・ムカツク!!いくよっ!!」
ミカは恥ずかしい気持ちを振り払うかのように歯を食いしばってミナミの懐に飛び込んだ。
「じゃあ軽く遊んじゃおっかな♪最初は・・・フフッ」

457名無しさん:2009/10/03(土) 17:00:22 ID:743RaN/A
ミカたん!真夜たん!( ゚∀゚)o彡゜

458N.I.:2009/10/03(土) 17:28:25 ID:???
>>457
最近は私のモチベーションが上がらず、更新できていません。
ごめんなさい。

>>彩音様
毎回読ませて頂いております。
中々コメントできずにごめんなさい。
今後も楽しみにしていますね。

459名無しさん:2009/11/10(火) 01:51:21 ID:???
某妖精戦争のボーナスステージで
妖精さん二人にボコボコにされる巨人姉さんに萌えた

460名無しさん:2009/11/19(木) 01:46:02 ID:vfCzu85o
久々に読みに来て抜いたage
職人さんもう来ないんだろうか…

461N.I.:2009/11/19(木) 19:13:06 ID:???
>>460
私は一応、毎日覗きに来ていたりします。
ただ、モチベーションが上がらないので、忙しさを理由に書いていないのですが……

462名無しさん:2009/11/20(金) 01:50:48 ID:???
>>N.I.氏
そうなんですか…大丈夫です!気長にお待ちしています!

463名無しさん:2009/11/22(日) 02:46:23 ID:FWci99.U
「あれっ? お姉ちゃんどうしたの??」

「ぁぁっ…あっ…くそっ…はぁ・はぁ…」

「もしかして痛いの?私すごぉい!!キャハハ!」

「はぁ・はぁっ…そ・そんなわけないでしょ!くあぁっ…」

「だったらなんで立てないの?汗凄いよ?」

「そ・それは…ううっ…」

「立たないなら踏みつけちゃうぞ!w エイ!おりゃ!おりゃっ!!」

「あうっ!!あっ!あぁ〜ん!!」

「キャハハ!そりゃっ!そりゃっ!!お姉ちゃん私より大きいのになんで
そんなに弱いのぉ〜!!?ww ねぇ〜っ?なんでなんでぇ〜?キャハハッ!
それそれそれぇ〜っ!! 」

「ああっ!ぎゃっ!!ぐうっっ…!!やめ…て・ギ…ギブァ…」

「ほらほらお客さんビックリしてるよ?w ってあれ?お姉ちゃん?あれ?
お姉ちゃ〜ん!…ねぇねぇレフェリーさぁん この人動かなくなっちゃっ
たよ?」

「ああ…あが・だ…だずげ…て・・あはぁぁぁ〜〜ん!!うえぇぇ〜ん!!(泣)」

「もしかして勝っちゃったの!?やったー!!こんなので勝てちゃうんだぁ!w
お漏らししてるし…プッw 今度は泣かずにもうちょっと頑張ってね!お姉ちゃん!
よいしょっと!」

体を縮めて泣きじゃくる女の背中にちょこんと座って観客に手を振る少女。

464名無しさん:2009/11/23(月) 01:11:27 ID:JelBEYCQ
>>463
GJ(*´д`)bハアハア

465鳥くん:2009/11/23(月) 01:43:47 ID:n0IoAKPY
こんなシチュエーションが好きな人がいるだね!
26年間生きてきて僕だけかと思ってたからなんか安心した…w
SSとか書く技術ないから俺の昔あった体験談を…

俺の高校生時代付き合ってた彼女の話なんだけど一応軽いプロフィールを。
名前は麻美 身長は160cm 見た目は太くないんだけど中学までバリバリ
陸上やってたから若干筋肉質で体重は55kgくらいあった。
もともとスポーツマンだったからヤンキーとかには染まらなかったけど勝負
とかにはなにかと負けず嫌いな勝気な子だった。
もちろん付き合ってる当事は麻美のことが好きだったんだけど同時にこんな
力自慢な彼女がより小さくて弱そうな女の子に屈服させられたらどれだけ興奮
するだろうと会うたびに思ってたもんです。
でも現実にそんなシチュを作り出すのは無理だと思ってた。
いくらなんでも女の子だから力は男の俺にはかなわないけど喧嘩した時とか乱暴
でよく体をグーで殴ってくるのが癖だったんだけど結構痛くてこれを小学生の女
の子とかがくらっちゃうと確実に泣いてしまうだろうと思ったから。
結局いいように妄想膨らまして楽しんでるだけだった。
そんであるとき同じバイト先の友達Aにバイト帰りに飯を誘った時。
「飯くっていかない?」 (田舎で方言わかりずらいとおもうから標準語で…笑)

A「ごめん今日妹迎えに行かないといけないから…」

「ふぅん 妹なんか習い事やってるの?」

A「うん。柔道やってる!なんか今週大会あるみたいで遅くまでやってるんだよ。」
友達のその言葉になんかビビッときていろいろ聞いてみた。
「へぇ〜 妹ちゃん結構強いんだ? 」

A「どうかわからないけど結構いいとこまでいけるんだって。チビのくせに生意気に家では自慢してるよ(笑)」

「ハハ かわいいね! 今何歳?年近いの?」

A「生意気なだけだよ…今小5だよ。」
俺の質問に対しておもしろいくらい好都合な答えが返ってきて段々と体が熱くなっていった。
〈小5 チビ 生意気 柔道が強い〉すごく都合のいいキーワード。
もし麻美と柔道で勝負したら…もしかするかも! 空手とかだったらいくら技術があるガキでもあのパンチくらえば
負けるだろう。でも柔道なら打撃もないし力だけではできないから勝負できるかも!
「そうか!!じゃあ早く迎えに行ってやれよ。妹ちゃん寂しがってるぜ! あ!今度お前の家遊びに行くわ!」

A「ああ…うんわかった。ってかなんでいきなりテンション上がってるの?(笑)」

「いや別に… あと俺の彼女も連れて行くよ!見たがってただろ?」

A「そうだな!じゃあ一緒に来いよ!それじゃあね。」
そんな感じのやりとりをしたあとその日は家に帰った。
それでその何日後かの学校帰りに友達の家に向かった。

466名無しさん:2009/11/23(月) 03:38:43 ID:JelBEYCQ
構わん。続けてくれ

467鳥くん:2009/11/23(月) 11:34:40 ID:n0IoAKPY
麻美「バイト先の友達?」

「うん!いいやつだし話しやすいから緊張することないよ。」

麻美「別に緊張とかしないし(笑)ってかもっとゆっくりこいでよぉ!お尻痛いじゃん!」

俺の自転車の後ろに座りながら勝気に怒ってこぐ足を蹴ってくる麻美。
こんな勝気な彼女がもうすぐ… そんな都合のいい妄想をしながら友達の家に向かった。
家に着いて部屋に通されAと麻美の3人で喋ってくつろぎながら自然に妹の話題をふった。
麻美「えぇ!?A君妹いるの?みたいみたい!!」
彼女がいい感じにのってくれた。
A「じゃあちょっと呼んでくるよ。」
Aが部屋を出て妹を呼びに行く。
麻美とAの妹の初顔合わせ。無性にドキドキしながら待った。
A「ほら!ちゃんとあいさつしろ!」

A妹「こんにちは…」

Aの背中に隠れて恥ずかしそうに口を開くA妹をみて俺は焦った。
確かに小柄で可愛らしいけどちょっと小さすぎかも…大丈夫かな…

麻美「キャー!!可愛い!名前は?」

A妹「みなみです…」

A「ハハ!こいつ緊張してるよ!いつもはえらそうに喋るくせに!(笑)」

みなみ「うるさい!!ばか兄貴!!」
茶化すAを怒ってこずくみなみちゃん。

みなみ「じゃあごゆっくり。」
ぺこっと俺らにおじぎをして部屋を出ようとするから引きとめようとするけど言葉がみつからなかった
けど彼女が幸運にも呼び止めてくれた。
麻美「もういっちゃうの? もっとお話しようよ!? お姉ちゃん寂しぃ〜!」
その言葉で緊張がほぐれたのかにっこりと笑って麻美の隣に座った。
なんとかここまでは作戦成功。(というよりほとんど麻美に助けられた。)
一番の問題はここからどうやって二人を交じり合わせるかだけどちゃんと作戦を考えていた。

468鳥くん:2009/11/23(月) 11:39:29 ID:n0IoAKPY

「そういえばみなみちゃん柔道やってるんでしょ?」

みなみ「うん!大会で2番になったよ!」

麻美「へぇ〜すごいじゃん!!」

A「まぐれだよまぐれ!調子に乗るな!(笑)」

作戦開始。
「すごいね!おい麻美!いくらお前でもみなみちゃんだったら秒殺されるな!?(笑)」

麻美「はぁ?! 意味わかんない!(苦笑)」

笑ってるけど明らかに少しイラっとしてる感じだった。

A「ハハハ!!いくらなんでもそれはないだろ?こんなチビすぐ倒せちゃうよ(笑)」

いくらガキと比べても侮辱されたら負けず嫌いな麻美がムキになるのはわかっていたためどんどんと
挑発し続けた。

「イヤイヤ…お前もスポーツマンならわかると思うけど力だけじゃなんともならないこともあるよ?
ハハハ無理無理!!あ!?元スポーツマンか?(笑)」

麻美「…でも小学生なんかに負けるわけないじゃん!!」
ついムキになって顔が真っ赤になる彼女。

「なんかって…(笑)みなみちゃんに失礼じゃない?」

麻美「あ…!ごめんねみなみちゃん!!ハハハ…」

みなみ「ハハハ!いいよ全然!!」

「ホラみろよ!みなみちゃんのほうが全然大人じゃん?ごめんねみなみちゃん大きい声出して。このお姉
ちゃん大人げないよね…」

麻美「……。」

なんともいえない表情で悔しそうに歯を食いしばった後俺の方をギッと睨みつける。

若干静かな空気が流れたがまた日常会話に戻す。いろんな話で盛り上がってたけど麻美だけは愛想笑いを
うかべてうかない表情。いい感じになってきた。
会話をずらしても馬鹿にされたまま泣き寝入りする性格じゃないのをわかってたのでずっと見返すことを
考えているのだと確信していた。一旦間をおいてまた攻撃開始。(性格悪くてすいません 笑)

「麻美まだ怒ってんの?」

麻美「ちがうよ…ただ…」

「ハハハ!悔しかったの?じゃあみなみちゃんと勝負してみれば?もちろん柔道で!殴るのは危険だからね!」

A「ハハ!麻美ちゃんって負けず嫌いなんだね。まぁ遊び感覚でやってみれば?(笑)」
予想もしてないAのナイスフォロー!そんでもって予想通り麻美の目が輝いた。

麻美「別にそんなのじゃないけど…(笑)まぁおもしろそうだからやろっかみなみちゃん?」

やりたいくせに笑ってごまかしながら明らかに闘志を燃やしている感じだった。

みなみ「おもしろそー!!やりたい!!でも手加減してね!」
みなみちゃんものってくれたから俺はAと一緒にテーブルを隅に移動させてスペースをつくった。
8畳くらいの狭い部屋でみなみちゃんと麻美が向かい合った。
見た感じ身長は30cmくらい差があったからいくら柔道経験がない麻美でも勝ってしまうだろうなとあきらめの
気持ちがあった。
でも夢にまでみたシチュが現実になったから少しでも麻美が怯んだ様子をみせれば満足しようと決めてた。
俺が始めの合図で手を叩いて念願の対決が始まった。

469鳥くん:2009/11/23(月) 14:51:53 ID:n0IoAKPY
二人とも笑いながらお互いをつかんだ。(柔道の知識は全然ないから見たままを書きます。)
身長差があるから麻美はみなみちゃんの肩を、みなみちゃんは麻美の腕をつかんでお互いが出方を探りあっていた。
でも実際はキャッキャッ言いながらじゃれあっているように見えたからこのまま進展なく終わるんだろうなと思って
みてた。
そしたらいきなりみなみちゃんが動いた。
足を出したと思ったらその足を麻美の片足の後ろに移動させて後ろに蹴るようにグッとひいた。
麻美「うわっ!?」

麻美は後ろにバランスを崩してみなみちゃんを必死につかんでたけど体重が軽いからそのまま麻美に覆いかぶさるように
一緒に倒れた。

麻美「……。」

「これって勝負ありだよね?」

A「うん。これは一本だね。」

なんともあっけない戦いだったけど彼女が負けたっていうのが現実になったからまぁよかった。でもこのまま彼女が黙って
いるわけないと思ったから次もやりたがるだろうと期待していた。

みなみ「やったぁ!麻美ちゃ…わあっ!!!」

終わったはずなのにみなまで言わせず立ち上がろうとしたみなみの腕をつかんで強引に引き込んだ。
たぶん彼女も負けたことはわかっていたはずだけどルールの無知を装って戦いを続けた。

A「あれっ…(笑)なんで?」

「おいおい…もう終わったじゃん。」

俺はそう言いつつも心は興奮していた。たぶんみなみちゃんの言おうとしたことは。
「やったぁ!麻美ちゃんに勝ったぁ!!」
「やったぁ!麻美ちゃんの負けだよ!!」
弱いねぇ?どうしたのぉ〜??もう終わり?とか言葉攻めがあればベターだけどたぶん現実はこんな感じだろう。

麻美もそれを言われたら終わりだとわかっていただろうから必死にそれを阻止させたんだと思う。
みなみちゃん…その言葉は麻美を屈服させた後にとっておいてくれ!そう思いながらまた二人の様子を見つめた。

470鳥くん:2009/11/23(月) 14:52:56 ID:n0IoAKPY
結局倒れた状態からの再スタート。麻美も倒れたままみなみを引き込んだのはいいが完全なるマウントポジション
の状態。麻美のお腹に跨って笑いながら下の麻美を見ている。とてもいい絵だった。
みなみ「もぉ…(笑)私勝ったのに…。」

あっ…それを言ったら終わっちゃうって思ったけど麻美は大人気なく返す。

麻美「えぇ…?(笑)だってウチルール知らんし、わかっとったら倒れてなかったよ?どっちかが参ったまででいいじゃん?」

笑いながら苦し紛れの言い訳をする。その言葉にみなみちゃんも少しムッとした様子で

みなみ「もぉわかった…じゃあなんか動いてみれば(笑)」

この言葉で完全に笑顔が消えて完全に怒った様子の麻美。

A「おいみなみ!調子にのるな!麻美ちゃんにあやまれ!」

高校生の麻美相手に生意気な言葉をかけるみなみにAが怒る。このまま終わられたら困るから俺がなだめる。
「いいじゃんA…(笑)こいつが怒らせるから悪いんだよ。」

みなみ「そうよ!!私何も言ってないもん!」

A「ん〜…まぁ…。」

俺とみなみちゃんのダブルパンチで黙り込むA。それでまた2人の戦いに戻る。

麻美はこの状態から抜け出そうと体をジタバタさせるけど体をうまく移動させながら完全に押さえ込んでた。

麻美「もぉ…!!調子にのらんでや!!くぅ…!!」

みなみ「なんでそんなに熱くなるん? ハハハ!!悔しかったら動いてみ?(笑)」

確かにAが言ってた通り俺らに慣れた途端急に生意気になったみなみちゃん。
小さくて華奢な体に完全に操られてる若干筋肉質な彼女の体をバタつかせる姿はなんとも惨めでおれの下半身を
活性化させた。そろそろ少しおちょくってみようと思った。

「言ったとおりじゃん(笑)何もできんとかなさけないねぇ〜(笑)」

麻美「うるさいなぁ!!くそぉぉぉ!!!」

みなみ「わっ!!?」

俺の言葉がよほど効いたらしく強引に上にいるみなみを押しのけた。
でもみなみちゃんは冷静に起き上がろうとする麻美の首に腕をまわしてまたしても押さえ込む。

みなみ「ハハハハ!!残念じゃねぇ〜? もう参ったぁ?」

麻美「んなわけないじゃん…くそ…ハァ…ハァ…。」

麻美の疲れた吐息がゆっくりと俺の耳に響く。まさに理想としていた戦いだった。

それからは進展もなくずっとその状態で30分程が過ぎた。

Aもみなみちゃんもそんな状況にそろそろ飽きがきてたようだったが俺には一分一分がすごい貴重だった。
最初は体をジタバタもがいてたが体力も尽きてきた感じで後は何分かに一回体をそるだけになってしまっていた。

みなみ「はぁ…まだやるん?疲れたけーもうやめよぉ?もう降参して…」

麻美「はぁ…はぁ…ヤダ…」

何分か後。

みなみ「まだぁ〜??もういいじゃん…弱いのに往生際悪いなぁ…。」

とうとう”弱い”という一番麻美の嫌がる言葉をかけて問いかけるみなみ。でも麻美はそれに噛み付く元気も残って
いなくてなんとか首を横に振り降参の意思がない事を訴えるのがやっとだった。

そんな一方通行のやり取りが続いてとうとうその時はきた。

471鳥くん:2009/11/23(月) 14:53:57 ID:n0IoAKPY
麻美「はぁ…はぁ…まいっ…た……。」

みなみ「え!?(笑)なに?なんか言った??」

降参の声を聞き取ったみなみはたまったストレスをぶつけるようにまわした腕に力を入れて締め上げた。

みなみ「最後にくらえぇぇ!!」

麻美「あ!ああっ!!イタ…イタい…やめて…まいった…ギブ…ギブアップゥ…」

A「ほら!!参ったっていってるだろ!!離してやれ!」

Aがそう言うとみなみちゃんはすっと手を離して起き上がった。

みなみ「あぁ〜スッキリした! あ!?ごめんねお兄ちゃん!彼女さんいじめちゃった。」

みなみちゃんは戦いをやめた途端我にかえったように申し訳なさそうな表情で俺にあやまってきた。

麻美「帰る…もう帰る…」

麻美はフラフラと起き上がって壁をつたいながら部屋を出て行った。

「麻美大丈夫か? あ!俺も一緒に帰るわ。何かごめんな また来るわ。」

A「ああ…わかった。また遊びに来いよ」

そんなへんな空気のままAの家を後にした。

自転車に乗ろうとせず俯きながら歩いていく麻美を追いかけながら声をかけた。

「後ろ乗れよ?」

麻美「いい…一人で帰る。」

「無理だって…(笑)かなり距離あるじゃん!」

いくらひきとめても聞かないから強引に肩をつかんで引き止めたらようやく足を止めて俺の自転車のケツに
のった。帰り道も会話が弾むわけがなかった。

「ごめんな…ちょっと調子に乗りすぎたよ。」

さすがに可哀想だったので一言そう謝った。

麻美「別に…もういいよ。」

「俺もわるかったよ…………あ…その…今度気晴らしにちょっと遠出して遊びに行こっか?」

俺は口下手だったから苦し紛れにそんな感じで機嫌をとった。運よくその言葉が効いたらしく麻美は自転車を
こぐ俺の体に腕をまわして背中に顔をうずめて泣き出した。

麻美「…ううぅ…うん…行きたい。でももうA君のお家は行かない…うううっっ…。」
勝気で俺にすがるような子ではなかったけどこの日ばかりは精魂つきた感じで家にに送るまでずっと俺の背中で
泣きじゃくってた。
いくら勝気な彼女でもこんな屈辱があったらたまらないんだろうなと同情した。
でもなんだかんだで彼女をそこまで追い詰めた相手が小学5年生の女の子という現実がそこにはあった。
家に帰って俺はティッシュを手に取り速攻でマイベットに向かったのであります。
麻美は現在は別れてるけど一緒に飯を食ったり遊んだりする仲だけど相変わらずの勝気です。みなみちゃんも
相変わらず小柄で今大学に行ってるそうです。約8年越しの2人の再開、そして因縁のリベンジマッチなんて
ことがあればうれしいけどそんなうまい話があるはずもなくそれ以来はひたすら妄想で抜いてます(笑)

472名無しさん:2009/11/23(月) 15:19:18 ID:JelBEYCQ
GJ!あさみんかわええのう(*´д`)ハアハア

473N.I.:2009/11/23(月) 20:11:45 ID:???
>>鳥くん様
お疲れ様でした。
凄く良いですね。
体験談ということで、私も中学校の女バレでエースをやっていた頃のことを思い出しました。

474鳥くん:2009/11/23(月) 21:32:34 ID:n0IoAKPY
>>472
この感覚がわかってもらえる人がいてうれしいよ!
>>473
始めまして!N.I.氏のSS大好きです。ってかN.I.氏は女性だったんだね!
ずっと男だと思ってた(笑)中学校のエースの頃とはすごい興味深い!!
そんな感じの経験あったの?またよかったら聞かせてくださいな!!

475N.I.:2009/11/24(火) 06:39:57 ID:???
>>鳥くん様
私は小柄だったので、よく他のチームのエースに馬鹿にされていました。
ただ、負けず嫌いな性格なので、意地で一回り大きい相手に勝ちにいったという程度の話ですよ。
大した内容ではなくて申し訳ないのですが……

476鳥くん:2009/11/24(火) 19:22:13 ID:sWZH8b3c
>>N.I.氏
なんか催促したみたいでごめんなさい…
でも負けず嫌いの女の子はこうゆうシチュでは絵になりますな!

477N.I.:2009/11/24(火) 21:14:21 ID:???
>>鳥くん様
いいえ、気にしないで下さいな。
大した内容ではありませんが、希望があれば息抜きに書いてみても構いませんし(苦笑)。
考えてみると、負けず嫌は本人からしてみたら損なのかも知れませんね。

478鳥くん:2009/11/24(火) 21:31:55 ID:sWZH8b3c
>>N.I.氏
確かに(笑)俺も多少そうゆうとこあるんで相手が茶化してるのがわかってても
ついカッとなって相手の口車にのってしまうことが多々あります…

あやまった後でなんなんだけど書いても構わないと言われたら見てみたいかも(笑)
希望いたします。

479N.I.:2009/11/24(火) 22:45:55 ID:???
>>鳥くん様
了解致しました。
今週は忙しいので来週以降になるかと思いますが、試しに書いてみますね。
真夜ちゃんの方は、それでモチベーションが上がったら書こうかと思います。

480鳥くん:2009/11/25(水) 20:46:12 ID:RpoyTHyE
>>N.I.氏
ありがとうございます! 
書ける時に書いてもらえたら全然待つんで。真夜ちゃんの方も気長に待ってます!

481N.I.:2009/11/28(土) 17:36:30 ID:???
Past(Ⅰ)

 季節は夏。どの部活も中学校生活最後の大会を迎えていた。無論、私の所属しているバレーボール部も例外ではない。

 地区予選最終日、午前中を三戦三勝と好成績で終えた私達は昼休みに最後の調整を行っていた。
「どう?夏希。」
「ばっちりよ。問題ないわ。」
 真奈美は一人ひとりに合わせてボールを上げてくれる。そのお陰で、三学年合わせても、部内で二番目に背が低く小柄な私が裏エースを張っていられる。それは私自身の努力も多少はあったにしても、真奈美の力による所が大きい。アタッカーとしては私を遥かに凌ぐ実力を持っているにも関わらず、ツーセッターの座に収まっている真奈美。真奈美が光なら、私は影だった。
「じゃあ、次はオープンね。」
 真奈美の言葉に、大きく息を吸い込んだ。エースとして必要なこと。それはベストな状態のオープンなら、確実に決められることだ。ネット上三メートルの高さまで上げるオープンは私の最も苦手な球でもある。エースとしては致命的ね。
「ええ、解ったわ。」
 私がオープンを苦手としていることは、チームメイト全員が知っている。背の低い私の場合、僅かなタイミングのずれが命取りになる。私の課題は、如何にタイミングを合わせ切れるのかということだった。考えていても仕方ないわ。真奈美にボールを上げて貰い、タイミングを見て踏み込み跳躍。
「っ……」
 完全にタイミングが合い、ジャストミートしたスパイク(アタックのこと)をブロックされてしまった。目の前にはすらっとした感じの綺麗な女の子が不敵な笑みを浮かべて立っている。面識は薄いものの、ユニフォームには次の対戦相手校の名前がプリントされていることから、敵であることが認識できる。
「ちっちゃいねぇ。」
 笑いを堪えるように上から見下ろしてくる視線に言葉が出てこない。そのまま視線を反らし、祥子からボールを受け取った。無視よ、無視。調整なのだからタイミングを掴めればそれで良いわ。寧ろ、ブロックがいた方が調整になるものね。

482鳥くん:2009/11/28(土) 22:51:56 ID:fVrxgIIg
ついに始まった!! どんな展開になるのか…なんとも気になる!!

483N.I.:2009/11/28(土) 23:16:03 ID:???
一応、簡単に登場人物の設定を書いておきますね。
詳細情報があった方が良いなら、言って下されば書きますね。

夏希
 主人公
 裏エース。チーム内では背が二番目に低く、華奢な体格。外見とは裏腹に高い脚力を持つ。
 
真奈美
 夏希の友人。
 セッター。部長。都の強化選手に選抜されるほどの実力の持ち主。
 

 夏希の友人。
 表エース。チーム内では一番大きな体格を持ち、パワーも絶大。
 
祥子
 夏希の友人。
 セッター。チーム内唯一のサウスポーでプレーも安定している。
 
裕子
 夏希の友人。
 センター。背は高いものの華奢。
 
咲弥
 夏希の後輩。
 センター。
 
貴子
 夏希の友人。
 リベロ。やや背は低め。肉付きが良い。

恭子
 相手校のエース。
 夏希をちっちゃいと馬鹿にした張本人。背はかなり高い。
 
由美
 恭子の友人。
 恭子のチームのセッター。

484鳥くん:2009/11/29(日) 00:07:20 ID:xBKBxaJ2
ありがとうございます。続き楽しみにしてます!

485N.I.:2009/12/03(木) 22:33:32 ID:???
Past(Ⅱ)

「真奈美ちゃん、もう一度オープン上げて。」
 再び、真奈美にボールを送りトスを上げて貰った。タイミングさえ合えばどうにでもなる。ブロックがいるなら避けて打ち込むだけの話だ。視界の端にもう一人、敵の姿が映っているものの、それも無視することにした。空中でボールを捉えると同時に手首を返す。的確に打ち込まれたボールはブロックを避けてコートへと落ちる。はずだった。
「はい、ナイスカット〜。」
 ブロックを避けたボールは落下する前に視界の端に移った相手に、いとも容易くレシーブされてしまっていた。
「逃げるなんてエースとして失格じゃない?」
 勝ち誇ったかのように嫌味な笑みを浮かべる相手に、悔しさに胸が詰まる。そんな私を見て、レシーブした子が追い撃ちをかけてきた。
「あははっ。いくらショボいスパイクだからって、あんまりいじめちゃ可哀想だよ。行こ行こ。」
 嘲笑って去っていく二人を思わず追いかけそうになった私の腕を、凛の大きな手が掴む。反射的に振り解こうとしたものの、びくともしない。
「良いじゃん、あんな奴ら放っておけば。どうせ試合では勝つんだし。」
「そうだよ。夏希だって本気じゃなかったんだから気にしないの。」
 みんなに励まされ、悔しさが若干和らいでいく。
「うぅ〜。」
「よしよし。よく耐えたね。良い子良い子。」
 泣く振りをした私を引き寄せ、顔を胸へ埋めさせてくれる真奈美。そっと優しく髪を撫でられ、本当に泣きそうになった。そうよ、試合で勝てば良いのよ。私たちなら、きっと勝てるわ。今はこんなことで一喜一憂している場合ではないわね。
「夏希の甘えんぼ。」
 そう言ってからかう周りの声が、不思議と暖かく感じられた。

486N.I.:2009/12/04(金) 06:34:44 ID:???
続きについてですが、試合は結局私のチームが勝つので試合終了後の話から始めるのか、試合の内容も書いた方が良いのか、どちらが良いでしょうか?
ある意味、背の低い私が背の高い相手に勝つので好きな人は好きかも知れませんが、至って普通の内容になると思います。

487鳥くん:2009/12/04(金) 23:07:24 ID:xmbRtYZw
また泣く素振りがなんともかわいらしいですね!
できれば試合内容もみてみたいです。めんどうでなければぜひ!

488名無しさん:2009/12/07(月) 22:28:54 ID:WoTiDEqo
「ふぅ…ふぅ…はぁ…はぁ…いつまで逃げる気なの…」

「逃げるって…w お姉ちゃんの攻撃が当たってないだけでしょ?w」

「う…うるさいわねっ!このまま終わってもあなたの負けよ!攻撃交わすだけで
なにもしてこないじゃないっ。はぁ…はぁ…フフ…怖いの?w」

「うぅ〜ん…確かに何もしてないから私の負けかもねw でもお客さんにはどうみ
えてるんだろうね!?キャハハw足ガクガクだよ?休憩する?ww」

「あうっ…」(なんで挑発にのってくれないの…こんな勝ち方イヤッ!!)

「ほらほら早くおいでよ!!時間ないよっ?ww」

「このっ…死ねッ!!! えっ…どこ!?どこよ!!?」

カンカーン! 試合終了のゴングがなる。

(終わっちゃった…どこにい…えっ?)
「カンチョー!!ww」
「ぎゃあああっ!!」

「ずっと後ろにいたのにねぇ〜w ハハw でもゴングなっちゃ
ったから一足遅かったみたい…ww よかったね勝って!プッw」

「あ…あひぃぃぃっ! あがっ…!!」

お尻をおさえて横たわる頭を踏みつける敗者。

「やっぱ小学生じゃ大人には勝てないよね!w お客さんたち応援してくれたのに
ごめんねぇ!!w 」

大歓声の観客に頭を下げる少女。

「あっ…くあぁっ…ちょ…ちょっと…待ちなさいよ…このまま」

「うっわー…あきらめ悪い女ぁ〜…いいじゃんもう勝ったんだしもう
立てないでしょ?大人しくそこで寝てれば?じゃあねデカお姉ちゃん!w」

立ち上がれない彼女のお尻をパンと軽く叩いてそそくさリングから出て行く
少女。

「ううっ…くやしいっつ!!!!ううぅぅぅ…(泣)」

489名無しさん:2009/12/14(月) 03:32:40 ID:???
みじめな勝利って良いですな
なんか新機軸かも

490N.I.:2010/01/03(日) 00:06:50 ID:???
真夜 真奈(7)

 滲んでゆく視界の先に見た真奈の表情が変化したような気がした。
「や、やめ……」
 痛みの余り、抵抗することもできず真奈のなすがままにブラウスから腕を引き抜かれ、下着姿にされてしまった。姉としての自尊心だけでは感情が抑え切れず、溢れ出した感情が頬を伝う。それでも容赦のない真奈の腕が私の背中に入り込み、胸を締め付けているブラが緩んだ。
「っ……」
 声も出せず、必死に胸元を押さえる。これ以上は脱がされる訳にはいかない。お願い。もう止めて。真奈ちゃん、どうして?どうしてこんなことをするの?私が一体何をしたというのよ。
「お姉ちゃん、下ががら空きなのわかってる?」
 私の上に馬乗りになっている真奈の身体が浮いた。と同時に一気にパンティが引き下ろされる。反射的に両手をパンティに伸ばし、脚から引き抜かれる前に引き上げる。しかし、それを待っていたかのように、真奈の手がブラを掴んでいた。
「やっ……」
「お姉ちゃん、痛いよ。そんなに暴れないで。」
 突然起きた予想外の出来事に頭が混乱してしまい、何がどうなっているのかもわからないままに暴れた。とにかく必死になって暴れ続けた。自分の手が真奈を叩くのも、脚が真奈を蹴るのも、構っている余裕はなかった。

「あー、痛かったぁ。まあ、僕が勝ったから別に良いけど。」
 最終的に押さえ込まれ身動きが取れなくなってしまった私は真奈に全裸に剥かれ完全に敗北してしまった。満足そうな真奈に、涙が溢れ出す。
「ひ、卑怯よ……真奈ちゃんに有利過ぎるルールじゃない……別のルールにしてよ……」
 泣きじゃくりながら弱々しく口を開いた。
「卑怯?でも、僕が十秒待ってあげたとき、お姉ちゃんも僕の服を脱がそうとしてたじゃん。それってルールに従うっていう意思表示だよね。負けた途端、ルールを変更しようなんて、そっちの方がよっぽど卑怯なんじゃないかなぁ?」
「それは……」

491N.I.:2010/01/03(日) 00:07:53 ID:???
真夜 真奈(8)

 淡々と言葉を並べ立てる真奈に、返す言葉がなかった。確かに、真奈の言うとおりだ。もしルールに意義を申し立てるなら、決してあの時点で真奈に手を出してはいけなかったのだ。
「でも……」
 できることなら、お父様とお母様には秘密にしておいて欲しい。その点だけは、どうしても譲る訳にはいかなかった。そんな私の心を見透かすように、真奈は口元に笑みを浮かべた。
「まあ、お姉ちゃんが負けたときにそう言うと思ってたからわざと十秒あげたんだけどね。逃げ道がなくなるようにさ。本当にお姉ちゃんはわかりやすいよね。でもそれじゃあ流石に可哀想だから、今の勝負はなかったことにしてあげても良いよ?」
「ほ、本当に……?」
 まんまと真奈の思惑に乗せられたことを気付かされ、悔しさが込み上げてくる。とはいえ、そんなことを言っていられる状況ではなかった。ここは下手に出て今の勝負を無効にして貰う以外に方法はない。涙を拭いながら、そっと真奈の目を見上げた。
「うん、今回のは無効にしてあげる。」
「有難う……」
 無効にすると断言した真奈の言葉に、少し気分が軽くなる。どんなルールにせよ、次は確実に勝たなくてはならない。
「じゃあ、どちらかがギブアップするまで喧嘩でもする?」
「そうね……私は別に構わないわ。」
 真奈の提案に承諾し、ゆっくりと立ち上がった。いくら妹とはいえ、恥ずかしいことに代わりはなく、胸を左腕で、秘部を右手で隠すようにして真奈と対峙する。そんな私の姿を見て、真奈が吹き出した。
「ぶっ……お姉ちゃん、まさかそのまま裸でやるの?僕は別に構わないけどさぁ。」
「着て良いの……?」
 言葉からして良いということは明白なのに、つい、恐る恐るそう尋ねてしまう。
「着ちゃダメなんて言ったっけ?」
「言ってないわね。それなら、着させてもらうわ。」

492N.I.:2010/01/03(日) 00:12:47 ID:???
謹賀新年

 新年明けましておめでとう御座います。
皆様お揃いで新春、良いお年をお迎えのこととお慶び申し上げるとともに、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
また、旧年中は大変お世話になり、心より御礼申し上げます。
本年も宜しくお願い致します。


諸々の事情でPCの電源すら入れられない状況でした。
更新が遅くなってしまい申し訳御座いません。
今後も時間の取れないことがあるかと思いますが、気長にお待ち頂けると幸いです。

493HIRONA:2010/01/10(日) 23:52:35 ID:xdCjIGTo
某トレーニングジム
ジム内は乾いたミット打ちの音とカメラのフラッシュ音が響いていた。

「よしここまで!いい仕上がりだ!」

「ふぅ〜っ」

トレーナーの一声でふっと構えを解きコーナーにかけたタオルで汗を拭く少女の名は
HIRONA 女子総合格闘技 ”DREAMING”の選手だ。
幼少の頃からスポーツ万能で何をやっても一番だけをとってきたHIRONAが次に狙いを定めたのは
この格闘技という世界だった。
もちろんのみこみの早いHIRONAは短期間でメキメキと実力をつけ、デビュー以来最短最年少18歳で
グランプリファイナルトーナメントのチケットを手にしたのだ。

「HIRONAちゃん!!こっち向いてなんかポーズとって!」

「アハハ…私そんなアイドルとかそんなのじゃないんですからそんな…(笑)」

HIRONAは報道陣のそんな声に恥じらいながらファイティングポーズで応じる。

「今度のトーナメントは最年少での出場となりますがどんなお気持ちですか?」

「はい。こういった大会に出場させて頂くことができたのもファンの皆様の応援や周りの支えがあって
の事なんで最年少とかそんな事は気にせず一生懸命頑張るだけです。」

「ハハ 謙虚なお言葉ですね。ファンの方々もそれを聞いたら喜ぶとおもいますよ。あ!そういえば今度
ファンの方々との握手会を行うらしいですね。」

「はいっ!いつも手紙をくれたり応援してくれるファンの方たちにの声にお答えしようと思って。私も
パワーを頂けると思いますので試合前にモチベーションも上がると思ってます。」

「そうですか!今日はありがとうございました。では試合でのご活躍期待していますね!」

「はいっ!」

494HIRONA:2010/01/10(日) 23:54:42 ID:xdCjIGTo
グランプリトーナメント一週間前に控えたこの日、HIRONAの所属するジムで握手会が行われた。
応募総数5万人の中から抽選で選ばれた5名だけが参加できるファンにはよだれモノの企画
司会者、ガードマンなどを一切使わずリングの上で座って触れ合うというHIRONAの希望によって
行われた企画だった。

ジム内に通されたファン達が待つ中リングコスチュームである黄色のレオタード姿でHIRONAが
登場した。

「わぁ!本物だ!!カワイィ…」「キャー!!かっこいい!!」

ロープをくぐってリングに入るや座っていたファンは立ち上がり拍手を送った。

「ハハ…なんか恥ずかしいな…(笑)今日は来てくれてありがとうございます。ご覧の通り誰もいません
のでみなさま気を使わずに楽しくお話しましょうね。少しの時間ではありますが楽しんで頂けたらと思って
いますので今日はよろしくお願いします。どうぞ座ってください。」
少人数なためマイクも使わずのHIRONAの挨拶で緊張がとけたファン達は笑顔でマットに腰を下ろした。
和気藹々としたムードで始まった握手会はあっというまに終わりを向かえた。
「今日はありがとうございました!すごく楽しかったです!もっとお話したかったけど試合も近いので
そろそろ。試合当日は頑張って戦うんで応援よろしくお願いします!!」
HIRONAの挨拶のあと全員は立ち上がり最後の握手を始めた。
一人一人と丁寧に握手を交わし最後の一人。

「今日はありがとう凛ちゃん!よかったらお母さんと一緒に試合観に着てくれたらうれしいな!勉強頑張っ
てね!」

最後の一人の凛という少女に声をかけて笑顔で歩み寄る。
背丈は130cmくらいだろうか頭もHIRONAの腰上程度の小学生だった。

495HIRONA:2010/01/10(日) 23:56:15 ID:xdCjIGTo
「おじちゃん!!よろしくね!ちゃんとやってよ!」

「あぁ…わかった。えっ ってホントに?」

隣に立つ同じファンの中年男に注意を促す凛。

「ん?なに?」

2人のやりとりが理解できず疑問の顔を浮かべるHIRONA。

「なんでもないのっ! ってかHIRONAちゃん!一つお願いがあるの!」

「ええっ(笑)なぁに?凛ちゃんかわいいからなんでもきいちゃうよ!」

「凛と試合して!!」

「えっ!? って…ハハ試合ってどんな…ハハハ!!もう!面白いんだから(笑)」

「凛もHIRONAちゃんみたいにテレビで試合してみたぁ〜い!!」

「ハハ…それはいくらなんでも…ごめんね…それはできないわ。」

「そうだよねぇ…わかった。」

凛は諦めた様子でシュンと下を向いた。

「ハハッ!さすが凛ちゃん!我慢できたね。えらいえらい!」

そう言って凛の頭を撫でていると凛が口を開いた。

「じゃあやらなきゃいけないようにしてあげる。」

「えっ?」

凛はそう言うとHIRONAの背後を指さした。

「HIRONAちゃんあれなぁに??」

「えっ…って何が?」

HIRONAは凛に言われるがまま後ろを振り向いた。

「なにもないじゃない。どうしたの?」

そう言って振り返ろうとしたその時。

496HIRONA:2010/01/10(日) 23:57:48 ID:xdCjIGTo
「フフッ…(笑)バーカ!」

「えっ…?」

《バチィーン!!!》

「あ゛あぁぁん!! あ…あっ…あひっ…あが…あ」

乾いた音が響いたと同時にHIRONAは両手で秘部を押さえながらガクンと膝をついた。
凛はHIRONAの背後を指差し振り向いている隙に無防備なHIRONAの股間を蹴り上げたのだ。
小学生とは言えども思い切り秘部を蹴り上げられたHIRONAはヨダレを垂らしながら喘ぎ
声をあげる。

「あががっ…あっ…イタ…な・なんで…」

「おやすみHIRONAタン!!(笑)」

《バコッ!!》

「あうっ…!」

凛は前屈みになっているHIRONAの顔を勢いつけてまた蹴り上げた。
蹴り上げられ両手を仰ぐ様にして反対に飛ばされるHIRONAはその勢いでマットに後頭部を
打ちつけその場で気を失ってしまった。

「ハハッ!ドンくさっ(笑)あれっ…?あらあら(笑)」

仰向けに倒れたHIRONAの大きく広げられた股のレオタード部分がゆっくりと滲み、やがてそこから
液体がマット上にジワジワと広がる。

「あ…HIROタン失禁しちゃったぜ…」

その光景を見ている男ファンたちはゴクリと唾を飲み込んでその姿を見下ろす。

「ぅっわ〜…おじさん達気持ち悪いよ…何興奮してるの。」

「うっ…!!ま・まさか!!…そんなこと!!か!帰るよ!!」

目の前で無防備に倒れるHIRONAに男達の下半身はイカレ狂っていたが、小学生のいる前でいかがわしい
事などできるはずもなく欲求を押し殺し、歯を食いしばりながらジムを出て行った。

「凛も帰ろっと!じゃあねHIRONAちゃん!また会うと思うけど。近々ね(笑)」

意味深な言葉を発してにやりと笑いながら凛もジムを後にした。

497HIRONA:2010/01/11(月) 01:32:58 ID:FMZ4EiGM

「うっ…あれっ? あっ…会長…」

「気がついたか!!どうしたんだいったい!?」

ジムの会長に支えられ、上半身をゆっくりと起こした。

「あ…いや…その…ってかこの匂い…まさか…?ャ…ヤダ…」

股間に残る違和感とその付近のマットの染みを見て自分の便臭だと悟ったHIRONAは両手で顔を覆った。

「会長…恥ずかしいですから…出て行ってくださいよ。」

「そんなことよりどうしたんだ!?何があった!?」

「あ…いや…その…練習してたら滑って頭打って…それで…えっと・えぇっと…ハハ忘れちゃいました。」

「滑っただけでなんで顔がそんなに腫れてるんだ!!?誤魔化さずに正直にちゃんと話せ!!」

HIRONAは会長の問いかけに考えるように俯く。

(正直にって…言えないよこんなこと…。)
「い…言いたくあり…ま…せん。」

「このやろ…なめてんのか!!?」

「いいから出てってくださいっ!!一人にさせて!!!!……あっ!すいません…」

マットを叩いてつい声を張り上げてしまった。
いままで自分に異見一つしたことのなかったHIRONAをみて会長も驚いた様子だった。

「ま・まぁそうだな。言いたくないこともあるよな…わるかった まぁ目を覚まして安心したよ。じゃあ
ゆっくり休めよ。」

そう言い残し会長はジムを後にした。

「もぅャダ…」

誰もいないジムに一人残るHIRONA 呼吸をするたびにうっすらと感じる自分の便臭を感じながら何ともいえない
気持ちに胸を締め付けられていた。

「ャダ…ぅぅっ…グスン…もぉ消えちゃいたいよぉ…ううっ…うわぁぁぁぁぁん!!!!」

思い返す度誰にも言えない辛さが襲い、感情を抑え切れなくなったHIRONAはマットに顔をうずめて泣きじゃくる
事しかできなかった。

498HIRONA:2010/01/11(月) 01:33:58 ID:FMZ4EiGM
「ふあぁ〜〜っ…もぅお昼かぁ…今日はもぅいいや。」
いつもは早朝にロードワークを行うため、5時の体内時計が体に染みこんでいたHIRONAだが、昨日の出来事での
疲れだろうか気がついたら時計はお昼を12時をまわっていた。
携帯のジムからの着信履歴を見つめ、ゆっくりと電源を切る。
「今日はやすんじゃおぅ…」
重い体を起こし洗顔も歯磨きもせずテレビをつけ、飲みかけのミルクティーを飲みながらただボォーッとテレビを
見つめていた。ニュースでは5日後に迫ったDREAMINGグランプリファイナルの話題でもちきりだった。

「そっかぁ…もぅすぐ始まるんだぁ…って私でるんじゃない。ハハ…なにやってんだろ…えっ!?」

そこに映ったのは自分の姿だった。期待の新人HIRONA特集 前に行われた公開練習が流れたあと街頭インタビュー
が流れファンがテレビ越しに自分にエールを送っている。
「HIROちゃんがんばれぇ!!」「ダントツでHIRONAでしょ!!」「絶対応援行きます!!」「同じ女として誇りですっ!」
大人から小さい子供まで自分の活躍を期待して声を寄せている映像をみて、昨日とは違う涙が溢れ出してくる。

「みんなっ…ぅぅっ…ゴメンね。私頑張る!!もぅ泣かないよ!みててね!!」

グッと涙を拭って洗面台に向かい鏡を見て頬をパンパンと叩き顔を引き締めた。

(私にはみんながいる!一人じゃないもんっ!!昨日のことは忘るんだから!!)

「会長遅れてすみません!!今日もお願いします!!」

「おお!!HIRO!来たか!!何も聞かない!気合入れていけよ!!」

「はいっ!!」

ウォーミングアップを終えたHIRONAはさっきとは別人のような眼差しでリングに上がりスパーリングを始めた。
ミット打ち グラウンド練習 トレーナーも驚くほどの気迫でトレーニングに励む。昨日までのモヤモヤが嘘の
様に自分でも手ごたえを感じた1日だった。
(なんでこんな事でへこんでたんだろ…そうよ!あれは不意打ちじゃないっ!負けたわけじゃないよね!)
HIRONAは完全にあの出来事を振り払い完全復活を果たした。

499名無しさん:2010/01/11(月) 07:21:15 ID:???
いつの間にか更新きとるー!?
相変わらずのクオリティ…

500名無しさん:2010/01/11(月) 19:27:49 ID:jTqMPBi6
真夜たん復活待ってました!相変わらずやられちゃう姿がかわええのう(*´д`)ハアハア

501名無しさん:2010/01/12(火) 21:13:16 ID:qW/7mVO2
>>498
続きwktk

502HIRONA:2010/01/12(火) 22:14:06 ID:WmN5nH7k
「よしっ!!今日も頑張るぞ!!」
大会を2日後に控えて俄然やる気のHIRONAはいつもの様に歩いてジムへ向かった。
人ごみの中を歩くHIRONAだがなんだかいつもとは違う感覚を感じていた。
(えっ?なんだろう?)
メディアでもアイドル的な扱いを受けているHIRONAは通りすがる人たちに次々と握手やサインを求められ励まし
などを受ける、それがいつもの光景だった。 しかしこの日は違った。
すれ違うたびになんだかバカにしたような薄ら笑いやコソコソ話をしながらすれ違っていく。

(なによ…私なんかした?ャダなぁ)

「あのぉ〜?DREAMINGのHIRONAさんですよね?」

「えっ!あ はい、そうです。」

「握手してください!」

「あぁ…はい。」

「明後日頑張ってくださいね!」

(ふぅ〜…何もないよね!考えすぎかなっ!ハハッ!)

笑顔で握手を求めてくるファンに安心して笑顔で言葉を返した。

「はいっ!ありがとうございます!!」

「期待してますね!……でも息抜きも必要ですからゆっくりコンビニで本でも読んでリラックスしてください!…プッ…」

「えっ?ちょ!ちょっと待って!」

ファンの男性はそう言い残し走り去って行った。

「何かおかしい…うぅ〜ん…?」

”ブーッ ブーッ”携帯の着信音が鳴る。

「先輩からだ。どうしたんだろ?もしもし」

『もしもしHIRO?おつかれ。』

『お疲れ様です?今日先輩オフですよね?どうしたんですか?』

『あんた もう本みた?』

『本?さっきもファンの人に本がどうたらって言われて…』

『…いや…知らないならいいんだ。今日も頑張れよ じゃあ』

『待ってください!』

どうにも周りの様子がおかしいと感じたHIRONAは怖いと感じつつも聞いてみた。

『なんか今日おかしいんですよ。知ってるなら教えてください!絶対何も動揺しませんから!』

『…まぁいつかはわかると思うしね…どっか適当に本屋入ってエビフライデー読んでみな。
一応言っておくけど私はあんたを信じてるからね。じゃあ』

そう言って電話が切られた。HIRONAはモヤモヤを振り払うかのようにコンビニに駆け込んだ。

「いらっしゃいませ!!あっ…フフッ…」

コンビニに入るなり店員に先ほどのファンと同じように笑われるが気にせずブックコーナーへ向かい
エビフライデーを手にとった。

「な…なによこれ!!?」

503名無しさん:2010/01/13(水) 00:29:59 ID:ds8llouk
ひろなんwktk

505名無しさん:2010/01/13(水) 17:37:59 ID:???
ほうほう

506HIRONA:2010/01/13(水) 22:44:10 ID:KOX5uKlc
すいません…風邪でダウンしてるんで体調戻ったら少しずつ更新していきます。

507HIRONA:2010/01/17(日) 01:29:21 ID:i0mXEQQs
表紙にデカデカと載せられた見出しをみて驚きを隠せないHIRONA。

”DREAMINGの新星HIRONA人生初のギブアップ!? もぅ許して…”

「ま…まさか…」

震えた手で最初のページをめくった。

「こんなの…誰が撮ったのよぉ…」

そこにはデカデカとあの日の写真が載せられていた。しかし股間を蹴られた写真は一切なく、顔面を蹴り上げ
られている写真 仰向けに大股を広げ失禁した写真 そしてそんな自分の顔を踏みつけながらピースサインで
笑う凛の姿だった。

「なによこれっ……」

驚くのはそれだけではなかった。

===============================================
○握手会に参加したファンの証言

「いやぁ〜凄かったです!!最初は遊び半分でみてたんだけど始まってみてビックリ!!あのHIRONAが
なにもできないんですよ!!子供に!!(笑)」(ファンA)

「パンチもスルスルかわすしHIRONA自慢のタックルが全然決まらないんですから(笑)HIRONAもなす術
なしって感じで惨めでしたよ!おまけに最後はお漏らしだもん…見ていた俺がKO負けでしたよ。(笑)」
(ファンB)

===============================================

事実を捻じ曲げられ面白おかしく書かれたその記事を読み呆然とする。

「こんなデタラメ…信じるわけないよ……ちゃんと説明しなきゃ。」

「すいませ〜んお客様?立ち読みはお断りなんですけど…ってか震えてますけど漏れそうなんですか?
お手洗いはちゃんとトイレでお願いしますね。プッ…」

「ぅ…う…うるさい!!うるさぁい!!」

HIRONAは持っていた本を店員に投げつけ逃げるように店を飛び出し、すれ違う人ごみから目をそらしながら
ジムへと向かった。

「遅れました!!はぁ…はぁ…」

「おぉ…遅かったな…よ・よし!!今日もバシバシいくぞ。」

「知ってるんですよね?ごまかさなくていいですよ…」

「え?なんのこと……そ・そうだよな。でも明日の記者会見どうするんだ?」

「もちろん出ますっ!!変な誤解されたくありませんから!!あんなのデタラメですっ!!」

「俺も信じたい気持ちはあるんだが…おれはその…あの時リングで倒れたお前を見たわけだし、それにまだ
顔の腫れも完全に引いてないだろ?一般公開だから一般の人間もいるんだぞ?」

「あうっ…」

「気持ちはわかるが会見は欠席したほうがいいよ。試合で勝てばみんなデタラメだとわかるよ!」

「そ…そうですよね…ふぅ…」
(その通り…そうよ!試合で見せつければ誰も疑ったりしないわ!)

そして次の日、都内某所でHIRONA欠席のままグランプリの前日記者会見が開かれた。

508N.I.:2010/01/18(月) 22:45:49 ID:???
>>HIRONA様
読ませて頂きました。
私とはタイプ(趣向)が違うようですが、続きを楽しみにしていますね。
体調には気をつけて下さいませ。
お互いに頑張りましょう。

>>499
>>500
有難う御座います。
様々な理由により、更新が遅くなってしまってごめんなさい。
気長に待って頂けると幸いです。

509HIRONA:2010/01/18(月) 23:08:00 ID:buV.tVhI
「ハハハハ!!(笑)HIRONAのヤツ直前になって怖気づいたのかしら?まぁあんなの撮られたら
出てこれないよね?」

HIRONAの対戦相手YUZUKIはリラックスした表情で自分の出番を待っていた。

「まぁいいわ!今のHIRONAは精神状態もかなり深刻なはず。叩き時だわ!あんなパッと出のガキ
に主役なんか譲らないんだから!!」

YUZUKIは過去にHIRONAと対戦したことがあった。それはHIRONAのデビュー戦、万全の状態で試合に臨んだ
YUZUKIだったが、勢いで押され終始何もできず敗北を喫してしまったのだ。
実力が敵わないことは承知であったが、今のHIRONAの心情を察してチャンスとばかりに会見を待っていた。

「あいつもこの中継は見てるだろうからちょっとみんなの前でイジっちゃおっかな!?(笑)」

そう言って笑いながらテーブルに置いたエビフライデーを手にとる。

「もぅ…YUZUKIさんったらほんと意地悪ですよね?ハハハハッ!!(笑)」

チームメイトもそんなYUZUKIの素振りに笑みをうかべる。

”コンコン”

笑い声が充満した控え室の扉を叩く音が聞こえる。

「ん?もう私の番?早くない? どうぞ入って!」

「失礼します。」

入ってきたのは控え室前に立つ警備員の男だった。

「あの…どうしてもYUZUKI選手と会いたいって言われる方がいるんですけど、どうしましょうか?」

「どうしましょうかって…あんた警備員でしょ?そんなの相手にしてたらキリないじゃない!さっさと
帰しなさいよ。」

「何度も断ってるんですけどホントしつこくて…小さい子供なもんでつい…すいません。」

「子供なの!?はぁ…ならまぁいいわ。とおしてあげて。」

「わかりました、では呼んできますので。失礼しました。」

そしてその直後、控え室をノックする音が聞こえる。

”コンコン”

「どぉぞ。入っておいで!」

そしてYUZUKIが声をかけた後、ゆっくりとドアが開いた。

「こんにちわ!キャーすごい!!本物だぁ!!」

「あれっ??あなた、えっ?」

YUZUKIはなぜか見覚えのある顔に首を傾げる。

「あぁ〜っ!!!見てくれたんですか?エビフライデー!!カッコよくとれてますぅ?フフッ(笑)」

少女はそう言いってYUZUKIの手に持ったエビフライデーを指差す。

「なんか見慣れた顔だとおもったら…あなたがそうなんだ。」

「凛ですっ!初めまして!!」

510HIRONA:2010/01/18(月) 23:10:24 ID:buV.tVhI

「へぇ〜あなたがねぇ〜(笑)いいネタをありがとね凛ちゃん!!」

「ネタってなんですかぁ〜??」

「フフッ…大人の話だよ(笑)」

「記者会見でみんなにみせるんですか?」

「えっ…ってか鋭いんだけどこの子ぉ〜!ウケる!!(笑)」

YUZUKIとチームメイト達は凛の言葉にあっけにとられたのか大声で爆笑をする。

「ハハハハッ…でもね!これも心理戦っていって戦う前の大切な事なんだよ!ハハハッ!腹イタッ(笑)」

「それで有利になるんですかぁ?」

「そうだよ!まぁまだ凛ちゃんには難しいかもしれないけどね!」

「ふぅ〜ん…でもなぁ〜…う〜ん…」

YUZUKIの説明が腑に落ちない様子の凛は頭を傾げながら考え込む。

「どうしたの?やっぱむずかしいか!!?ハハッ(笑)」

「いや…考えたんだけどおかしくないですかぁ?だってYUZUKIさんは一回HIRONAちゃんに負けてるんでしょ?
でも私はHIRONAちゃんに勝ったわけだし…だからぁ…どうなるんだろ…??あっ!!そうそう!!だからこの
記事見せびらかしたって…その私に負けたHIRONAちゃんにも負けたYUZUKIさんって…ハハッ!訳わからなくな
っちゃった(笑)」

「あっ……?うっ…バ…バカにしてるの!?」

「そうだよっ!!(笑)ってか私が言わなかったら会見で恥かいてたね?それ読んだ時気づかなかったの?」

HIRONAを過剰に敵対視するあまり、落ち目を見つけた事だけに興奮し自分の立場をすっかり忘れてしまって
いたYUZUKIそんな凛の一言に呆然とする。

「だ…だまれ!!そもそもこんな記事信用なんかしてないわ!!写真だってただの合成でしょ!!?子供が
イキがって調子こかないでっ!!HIRONAがあんたみたいなチビガキに負けるわけないじゃない!!」

「こわぁ〜い…(笑)ホントだよ!ホラッ」

凛は自分のバッグから写真を取り出しYUZUKIの目の前に投げた。

「…こんなのうそだ…ふ…ふざけるなっ!!お姉さんが大人をなめたらどうなるか教えてあげる!!」

YUZUKIは手に取った写真をビリビリと破いて凛へと近づいていく。

「HIRONAちゃんもそうやって近づいてきたんだよね!(笑)どうなっても知らないよぉ〜??ハハハッ!!(笑)」

511HIRONA:2010/01/18(月) 23:11:27 ID:buV.tVhI
「あうっ…!」

険しい表情で歩み寄るも全く怯む様子もなく言葉をかける凛を目の前に足が止まってしまった。

「あれっ?大人をなめたらどうなるんだっけ??(笑)」

凛はそう言ったあと自分の足を前に進めた。

「ほらほらぁ〜??どうなるのぉ〜??次は下がるのぉ〜(笑)」

「ぐぅぅっ…あっ!…くっ…」

一歩一歩ゆっくりと歩み寄られるカタチとなったYUZUKIはさっきとは逆に後退していく。

「く…くそっ!あ・あんたたちっ!!」

YUZUKIはその様子を呆然とみているチームメイトに助けを求めるがそんなYUZUKIにも遠く及ばない彼女達は
恐怖で固まってしまっていた。

「キャハハッ!!1対3だよぉ〜??どうしたのぉ? あ!フフッもう後ろは壁ですよYUZUKIちゃん!!?」

「あっ…ああっ…!ちょ…ちょっとまっ…あっ…くぅぅぅっ…。」

壁を背にしたYUZUKIは壁にもたれたままズルズルと腰から崩れ落ちた。

「や…やめて…ゆるしてぇ…」

YUZUKIはそのままおにゃのこ座りの状態でHIRONAと同じように失禁してしまった。

「うわ…女子格闘家は今失禁ブームなのぉ〜?(笑)まぁいいや!あんたには頼みたいことがあるだけなの。」

そう言ってYUZUKIの頭をゆっくりと撫でる。

「うっ…うううっ(泣)…な…なに?」

「あんた試合棄権してよ?そんで私がHIRONAちゃんと戦うの。あとね!コソコソコソ…」

「そんな…!!?そんなこと…」

「できないってぇ〜??もしやらないなら……おじちゃーん!!入っていいよぉ!!」

凛がそう言うと控え室のドアが開いて一人の中年男性が入ってきた。

「だれ…?」

「この人私のカメラマンだよ!HIRONAちゃんのこの写真もこのおじちゃんがとってくれたよ!わかったでしょ?
もし要求のまないなら今のやりとり全部写真と動画撮ってあるからマスコミやらネットに流しちゃうから!(笑)」

「こんなやりかたって…」

「あんただってさっきまで会見でこのネタ使おうとしてたじゃん!?」

「…そ…それは…」

「あんたがHIRONAより弱いから悪いんでしょ?(笑)大人が聞き分けのないこと言わないのっ!じゃあ会見頑張って
ね!ちゃんと下着替えていきなよ?キャハハッ!!じゃあねっ!!」

凛はYUZUKIの頭をポンと叩いて控え室から出て行った。

「YUZUKIさん!!大丈夫ですか?すいません私達何もできなくて…でも…どうするんです!?」

「やるしかないわ…くそぉ…くそ!くそぉぉ!!うぅぅぅ…(泣)」

512HIRONA:2010/01/18(月) 23:18:57 ID:buV.tVhI
>>N.I.さん
読んでくれてありがとうございます。
今までの作者さんからヒントをもらって書いてるので内容や文章がかぶ
ったりしてると思いますが…というよりパクリに近くなっていますが多
めに見てやってください…(笑)N.I.さんも十分体調には気をつけてく
ださい。真夜ちゃんの続き楽しみに待ってます。

513N.I.:2010/01/25(月) 22:43:28 ID:???
>>HIRONA様
物凄く続きが気になりますね。
楽しみにしております。

514名無しさん:2010/01/28(木) 14:42:08 ID:u2obSA92
真夜たん!ひろなん!( ゚∀゚)o彡゜

515HIRONA:2010/02/08(月) 23:02:12 ID:QsFWKq.A

「続きまして第○試合HIRONA VS YUZUKI 選手登場です! 尚、HIRONA選手は都合により欠席となります。」

一般客と報道陣が待つ中、YUZUKIは力強い足取りで姿を現した。

「YUZUKI選手。明日の試合に向けて一言お願いします。」

「絶対勝ちます。前回はああいった結果になってしまったけど、明日の試合をみてもらえれば単なるラッキー
だったと思ってもらえると思います。」

「ありがとうございました。では質問のある方は挙手をお願いします。」

司会者がそういった途端、次々報道陣の手が挙がる。

「え〜YUZUKI選手!こないだのエビフライデーはご覧になりましたか?もしご覧になったんであればどうお考え
になりますか?」

「えぇもちろん。でもどうなんですかね?相手は子供みたいだしなかなか私には信じ難いんだけど…まぁホント
だとしたらそんな選手には負けられないですね(笑)……あら??もしかしてあなた?」

質問に答えるYUZUKIだったが何かに気がついた様子で一般客の中を指差す。

「えっ?どうかされたのですか?…ってえぇ!!?あの子まさか??」

YUZUKIが指差す方を振り返った報道記者が見たのは紛れもなく雑誌の少女 凛の姿だった。
周りの一般客も凛に気づいて声を上げる。

「ハハハ!凄い人気だね!!誰かその子にマイク貸してあげて。」

YUZUKIの一言に焦るようにマイクを渡そうとする報道陣。

「ハハハッ!!凄ぉい!!芸能人になった気分(笑)でもマイクは一つで十分だよ!あっ…あぁ〜〜っ」

凛はマイクを手に取り自分の声を確かめてからしゃべり始めた。

「はじめまして!凛っていいます。YUZUKI選手!また会えて…あっ…!?…初めてお会いできてうれしいですっ!!フフッ…」

「うっ…こちらこそはじめまして!凛ちゃんか!よかったら上がってこない?」

「いいんですかぁ!!?キャー!!」

一般客を掻き分けながら選手たちのいるステージにあがり、YUZUKIの耳元に顔を近づけた。

「はい ここまでよくできましたぁ〜 フフッ(笑)あとはさっき言ったとおりに動いてね。ハイがんばって!」

「わ…わかったわ…」

516HIRONA:2010/02/08(月) 23:03:16 ID:QsFWKq.A
いきなりの凛の登場に会見場は沸いていた。

「えっ…はじめまして。何喋ったらいいか…へへッ!」

マイクを持ったまま俯く凛を見て報道陣から質問がはいる。

「質問していいかな?」

「はい。」

「本当に君がHIRONA選手を?疑ってるわけではないんだけど…」

「はい!…信用してもらえないと思ったから今日こうして来たんですけどHIRONA選手は欠席みたいで…」

「はぁ…確かに(笑)じゃあこうして大勢のお客さんもいるわけだしなんか披露してみたらどうかな!?
例えば…んん〜…じゃあ…」

沈黙が続く中YUZUKIが口を開いた。

「私が相手してあげようか!?なんかやってみなよ!」

思ってもみないYUZUKIの言葉に歓声が上がった。

「あ…あの!YUZUKI選手いいんですか!?相手は子供ですし…」

「あはっ!(笑)私は何もしないですよ!でもせっかくここまで来てくれたんだから!ねっ!?」

子供相手に遊んであげるだけといった感じで関係者や観客にウインクで合図をおくり凛に歩み寄った。
2人が並ぶとその体格差に周りからは失笑がもれ、そんな凛の姿をみてHIRONAを倒したという事自体が自然に
忘れ去られたような空気が流れ始める。

「うわぁぁ…あれは無理だな。」
「こうやってみたら大人と子供じゃん…まぁHIRONAが負けるわけないよ。なんかのイタズラだったんだな…(笑)」

2人を見守る観客たちからはそんな声もちらほら聞こえ始めた。

「う〜ん…そうだなぁ〜それじゃあねぇ〜…」

YUZUKIは少し考えた素振りをみせたあと片足を凛の前へ出した。

「じゃあ私の足を思い切り蹴ってみていいよ!ほら!?」

「えっ…でも…あの…あっ」

YUZUKIの言葉に戸惑った素振りをみせる凛。

「遠慮しなくていいからほら!?HIRONAを倒したキックみてみたぁ〜い!!ハハッ(笑)」

バカにしたような言葉で関係者や観客の笑いを誘うYUZUKI。そしてそんな言葉で決意を決めた素振りをみせながら
凛はYUZUKIと向かい合った。

「じゃあ行きますね?ホントにいいんですか?」

「いいわよ!ホラおいで!」

自分の太ももを叩き挑発をするYUZUKIにようやく構えをとった凛は、ステップと共にその太ももにキックを叩き込んだ。

《パチィィーーン!!》

会場に冷たく乾いた音が鳴り響いた。

517HIRONA:2010/02/08(月) 23:08:03 ID:QsFWKq.A
>>N.I.さん
>>514さん

ありがとうございます。時間がとれなくて遅くなってますが少しずつ書いて
いきます。

518名無しさん:2010/02/08(月) 23:12:08 ID:umnx1EM.
ひろなんktkr

519HIRONA:2010/02/09(火) 21:30:41 ID:Zdlmh5EA
蹴りの音が鳴り響き一瞬会場に沈黙が流れた。

「YUZUKI選手?いかがでしょう?」

そんな沈黙を破るように記者がYUZUKIに問いかける。

「ええ。確かにいいキックでしたよ!(笑)いいものをもってるんじゃない?」

効いた様子もなく笑いながら答えるYUZUKIをみてやっぱりといった感じでホッと失笑が包む。

「そ…そうですか…ですよね(笑)でも将来が楽しみですね!!…ん?」

記者はそう答えた後なぜか疑問の表情を浮かべる。一般客も何かに気づいた様子でざわざわとしている。

「あれってオイ…冗談かな?」 「俺も思った。効いてるんじゃない?」

笑いながら答えたYUZUKIだったが、その蹴られた左足は小刻みに震えていた。

「じゃあありがとう凛ちゃん!試合頑張るからみててね!」

急に凛をステージから降ろそうとするYUZUKI。

「効いてるんじゃないのぉ!?もう一回やってよもう一回!!」「おぉ!もう一発!!凛ちゃん行け!!」

そんな不自然なYUZUKIの行動に客からはそんな煽る声があがった。

「まさかそんな…ハハ(笑)ほら凛ちゃんゆっくり降りてね。」

そんなやりとりをみていた出場選手の一人がYUZUKIに声をかけた。

「YUZUKIィ〜…みんなみたがってるんだからもう一発くらい受けてやれば?凛ちゃんもあれだけじゃ物足りないでしょ?」

「ハハ…はい…そうですね。できればもうちょっと…(笑)いいですか?YUZUKIさん…?」

「あっ…え…ええ!そうね(笑)」

NOとは言えない状況でYUZUKIはまた凛に歩み寄り、片足を出す。

「じゃあ行きますねっ!それっ!!」

凛は先ほどと同じように間合いを詰めたと同時に太ももの同じ箇所にキックを叩き込んだ。

520HIRONA:2010/02/09(火) 21:33:27 ID:Zdlmh5EA
《バチィーーン!!!》

先ほどにもまして大きな音が響く。

「あはっ…!」

蹴りを受けたYUZUKIは顔をしかめて小さな呻き声を上げる。
客達はそんな状況を目の当たりにして大声で沸き上がった。

「ほらやっぱり!!効いてるよ!すげぇ!!」「ほらもっといけよ!!」

凛はそんな声に調子づいたかのように蹴り終りに体勢を反対に入れ換えて同じ足の内ももにインローキック
を叩き込む。

しかしそれをYUZUKIは交わして逃げるようにバックステップで距離をとった。
交わしてしまったことでダメージがある事を悟られる容になってしまった。

「フフッ(笑)どうしたんですかYUZUKIさん?」

凛は人差し指を前に出し、クイクイと引きながら挑発を始めた。

「こ…この!!覚悟はできてるの!?それっ!!」

YUZUKIは挑発に怒った様子で凛を捕まえにかかる。しかしそれは凛からの指示であるため、それをわかっている
凛はそれをスルリと交わし、身軽な体でバックに周り後ろからYUZOKIの腹部に腕をまわした。

「ぁん…!このっ…!離せ!くそぉっ!!」

凛は後ろから密着した状態でYUZUKIにゆっくりと囁く。

「YUZUKIさん演技上手すぎ(笑)もしかしてさっきのキックホントに効いちゃった?フフッ…(笑)」

「そ…そんなわけないでしょ…く…くそぉ…なんで私がこんなこと…」

「今更後悔してんのぉ〜?別にやめてもいいんだよぉ?みんなに泣きながらお漏らししたトコみせちゃう??(笑)」

「ャ…ャダぁ…それだけは…くぅぅぅっ…!!」

「だったら指示通り動いてよ。じゃあ足掛けるからちゃんと倒れてよ?」

「…ぅ…ぅん…」

周りにバレないように浅く頷いたYUZUKIの前足に後ろから足を引っ掛け、密着したまま前面YUZUKIを倒した。

うつぶせの状態のYUZUKIに乗っかりバックマウントをとる凛。

突然実現したステージ上での戦い、そしてまさかの一方的凛にペースを握られたまま何もできないYUZUKIを目の当たりに
した関係者や一般客らは本番の試合以上の盛り上がりをみせ沸きあがっていた。野外で行われているため、通行人達もそ
んな声に釣られてドンドンと集まってきた。

522名無しさん:2010/02/10(水) 22:10:17 ID:???
wktk

523名無しさん:2010/02/11(木) 00:15:48 ID:???
ふと思ったが、ティナやエレナみたいなお姉様キャラがライトニングレジェンドの大悟みたいなショタキャラにボコボコにされる展開もありかなぁと思う

524HIRONA:2010/02/11(木) 21:25:08 ID:bNC6gavI
凛はバックマウントの状態からYUZUKIの首に腕をまわそうとするが、YUZUKIもそれをさせまいと腕を掴みながら耐える。

「フフッ…この期に及んでなに気張ってるの?ホラッ!!」

凛はうつぶせのYUZUKIの横っ腹を連続で叩く。

「あっ!やっ!!あぁん!!」

そしてYUZUKIが自然に脇腹を庇う隙をみてしっかりと首に腕をまわした。

「あの子やっぱすげぇよ…HIRONAもホントにやられちゃったか!?」「ホントかもね…YUZUKIも失禁か??(笑)」

単純ながらも確実な凛の攻撃に客達は驚きの表情を浮かべる。

「ハハッ!楽勝!今更無駄だよ?ってか指示を無視したなぁ〜!??(笑)罰として今ばらしちゃおっかなぁ〜??」

「あっ…やめ…やめて…ごめんなさい!許して…」

「フフッ…アタフタしちゃって可愛いんだから(笑)でもなんかテレビで見てた人たちがこんなにモロかったなんて
ちょっとショック。まぁ言うこと聞いてれば悪いようにはしないよ!じゃあ絞めるよ!?」

凛はガッチリと首をロックして後ろに体重をかけながらYUZUKIを締め上げる。

「あがが…あひっ…!かはっ!!ぐぅぅぅぅっ!!!」

エビのように体を反らしてもがくが、を満面の表情でさらに締め上げた。

「さっきの罰だよ!大人しく聞いてれば痛い目みなくてよかったのにね?(笑)」

「あぁ…もぅ…ゃめて…はぁ…もぅ…ぃぃでしょ…」

「しかたないなぁ〜…まぁもう一仕事あるんだから今日はこの辺で!じゃあ最後にいくよ!!おりゃぁ〜!!!」

凛はロックした腕にさらに力を込めた。

「あはぁぁぁ…!!ひいぃぃ!!ぎゃああああっ!!!…あっ………」

YUZUKIは苦しそうに悲鳴を上げた後、つかんだ腕がダランと落ちてそのままグッタリと倒れた。

「あっ!…本当に落としちゃった…ハハハ…ごめんねYUZUKIちゃん(笑)」

「うそだろ…?失神してるぜ…マジで勝っちまった!!すげぇぇぇぇ!!!」「何モンだよあの娘!?ヒャハハハ!!」

大歓声の中、YUZUKIの体に腰を落とした凛は立ち上がりマイクを手にとった。

「みなさん!わかって頂けたでしょうか?相手がこんな弱い選手じゃ理解しづらいかもしれませんが(笑)これ生中継
ですよね?じゃあ…えぇ…HIRONA選手!今テレビをみてると思うのでこの場を借りてHIRONAさんに宣戦布告します!私は
明日HIRONAさんと戦って今回の一件がデタラメじゃない事を証明したいです。明日みんなの前で正々堂々と勝負しましょ
う!!受けてくれますよね?お願いします!!」

幼く響いた声でマイクアピールをした凛に会場からは声援と拍手が送られた。

「笹本さんすいません!?」

報道陣の一人がDREAMINGのイベントプロデューサー笹本に声をかけた。

「私たちも確かに興味のある対戦カードではあるんですが凛ちゃんは子供ですし…どうなるんでしょう…」

「あ…はい…私も突然の出来事でなんとも…今この場では何とも申し上げられないので明日までに検討させていただきます。」

笹本の曖昧な返答にブーイングが包む中、記者会見は中断された。

(……うそでしょ…YUZUKIさんが…私が明日戦うの…?…あの子と…)

テレビ越しに宣戦布告されたHIRONAは、今起こった現実と得体の知れない気持ちに襲われ肩を震わせていた。
本心は今にでも逃げ出したい気持ちではあったが、これを断った所で叩かれる事はわかっていたため重い腰をあげて携帯電話
をとり、笹本に連絡をとった。

「もしもし…はい…もち…もちろんデタラメです…。証明する必要があると思うので…はい…明日の試合受けさせて頂きます。」

525HIRONA:2010/02/14(日) 00:37:55 ID:voojkSWM

YUZUKIの今大会棄権の申し出があり、DREAMING首脳陣による緊急会議が行われた。
小学生であるため、ヘッドギアにニーパット、スネパットの着用、レフェリーの早期判断を促すことで特別に出場許可がおりた。
HIRONAはファイナリストの出場者のため、凛とのエキシビジョンマッチをオープニングファイトとし、トーナメントは最終に試合順
をずらすカタチになった。
そして一夜明け、DREAMINGファイナルトーナメント当日を迎えた。

「HIRO。ウォーミングアップだと思って楽にやってきな。まぁ昨日のアレは見る限りYUZUKIが不用意すぎただけだからなんとも
いえないけど確かに凛って子、小柄な分身軽だから動きだけはしっかりみて。」

「はい。」

アドバイスを送る先輩の言葉にゆっくり頷きながらHIRONAは控え室で試合の時を待った。

「入るわよ?」

控え室のドアが開き、目の前に現れたのは今回YUZUKI欠場となり、リザーブマッチで出場権を得た大池栄子だった。

「あっ…!大池さん!今日はよろしくお願いします!どうしたんですか?」

「…ふんっ!相変わらず謙虚なガキだこと…その前にアンタ凛って子供とやるんでしょ?こんな大舞台であんなガキに不覚
とっちゃったらDREAMING自体がバカにされるわけ!わかるでしょ?」

「はい。それはもちろん…」

「もしアンタがあのガキに負けてそのあと私がアンタを倒したって後味悪いじゃない。仮に私がアンタに負けちゃったとしたら
もう最悪よ!私まで凛ってガキの下だと思われるんだから!まぁ仮の話よ!?アンタなんかに負けないけど!」

「……ぁあ…はい。」

「はぁ〜……まぁそれが言いたかっただけだから!みっともない試合しないでよ!?じゃあ。」

「わざわざありがとうございます。絶対勝ちますから!」

「はぁ?べつに激励するためにきたんじゃないわ。じゃあね。」

出て行く栄子の背中に深くお辞儀をして、また椅子に腰掛けた。

「なによあいつ…HIRO!あんま気にすんなよ?」

「いやそんな…(笑)大池さんなりのエールですよ。ふぅ〜っ……ちょっとトイレいってきますね。」

HIRONAは席を立ち用を足すためトイレに向かった。
先輩や大池の気遣いが逆にプレッシャーとなり少し一人になりたかったHIRONAはトイレの便座に座り込みゆっくり息を吐いた。
(絶対負けない…私怖いの…?いや!怖くなんかない!!落ち着け…落ち着け私!!)
便座に腰掛けたまま自分の胸に手をあて、深呼吸を続けた。

「ずっとこんな所で座ってたって何もかわらないわ。戻らなきゃ。」

少し落ち着きを取り戻したHIRONAは立ち上がりトイレのドアを開けた。

526HIRONA:2010/02/14(日) 01:03:05 ID:voojkSWM
《ガチャ》

「わっ!!びっくりした…って…YUZUKIさん??…なんでこんなところに…キャアアア!!」

ドアを開けた目の前に立っていたのは今回棄権を発表したYUZUKIとその後輩達の姿だった。

HIRONAを見るや突然掴みかかろうとするYUZUKI。

「危ない…いきなりなにするんですか!?……えっ?……YUZUKIさん??」

HIRONAの目の前に立つYUZUKIの目には涙が浮かんでいる。

「そんな目でみないでよ…!!昨日のテレビ観てバカにしてるんでしょ私の事!?」

「そんな…そんなこと…でもなんでこんなこと……やめてください…」

「わた…私だってこんな事…したくないわよ!!…うぅ…ヒッ…ヒック…なんで私がこんなこと…あの子さえいなければぁ〜…!」

立ったまま両手で顔を隠して泣きじゃくるYUZUKIに同情の気持ちが湧いてしまったHIRONAは逃げる事を忘れて立ちつくす。

「YUZUKIさん……あっ!?やっ!離して!!」

そうしている間にYUZUKIの後輩選手達に2人がかりで腕を掴まれてしまった。

「ヒッ…っ…悪く…思わないでね…2人とも…しっかり抑えてて。」

抑えられて身動きのとれないHIRONAを確かめてYUZUKIは歩み寄った。

「ちょ!ちょっと!!やめて!キャアアアアア!!!!」

「おぉHIROおそかったじゃん!試合前に糞でもしてたか!?(笑)ん?どうした!?顔色悪いけど…」

「あの…YUZU…いや!なんでもないです!…時間も近いしちょっと集中したいんで一人にさせてもらっていいですか?着替えも
したいし…すいません。」

「そうか。わかった!じゃあゲート前で待ってるからな!あと10分くらいだから急いでね。」

「はい。」

ジム生やトレーナーが控え室を出て一人になったのを確認したHIRONAは急いで鍵を閉めた途端その場にうずくまった。

「うぅぅぅっ…!!!はぁ…はぁ…痛い…どうしよ…でも用意しなきゃ…」

527HIRONA:2010/02/14(日) 02:13:20 ID:voojkSWM
HIRONAはへたり込んだままジャージを脱いで下着をはずし、試合着のレオタードに身を通す。
その際、腕や足を曲げる度に激痛がはしる。
(こんなのじゃ戦えないよ…でも言えない…YUZUKIさんは悪くないんだから…行くしかないわ…)

壁に手をついてゆっくり立ち上がると頬を叩いて気合を入れて控え室を後にした。

入場ゲートに立ち、凛の待つリングへ歩いて行くが観客からはいつもの声援にまして雑誌の影響から心無い声が耳に届く。

「レオタードちゃんと洗濯してきたの!!?(笑)」「なんかアンモニア臭が…あっ!?どうりでね!(笑)」

唇を噛み締めて堪えながら真っ直ぐ見つめる先にはリングのロープによりかかってはしゃぎながら自分を見つめる凛の姿。

(あの子の好き放題にはさせないっ!!)

痛みが襲う体にムチをいれて力強くリングへ上がった。
目の前には忘れもしない幼い顔立ちで無邪気に笑う凛が立っている。

「ひさしぶりだねHIRONAちゃん!(笑)」

そう言った凛はHIRONAの目の前まで歩み寄ってきた。

「綺麗な体だねぇ〜相変わらずこんな露出した水着みたいなの着ちゃって!キャハハ!ムチムチで気持ちぃ〜(笑)」

HIRONAの足やお尻を触りながら甲高い声で笑う凛。

「ちょっと…なにす…やめなさよ…!」

「ハハ!ゴメンゴメンじゃあ最後にエイッ!」

凛は意味深に親指に力を入れてHIRONAの足にめりこませる。

「ううっ…!!あぐっ…」

「うわぁ…相当痛めつけられたんだね?フフ…YUZUKIちゃんも弱っちぃなりにいい仕事してくれたもんだ!!」

「やっぱりあなたが…」

「アザとか残っちゃったらみんなそうゆう目でみちゃうでしょ!?だからわからないようにやりなさいってYUZUKIちゃんに
言っておいたの。失敗したらHIRONAちゃんみたいにお漏らし画像大公開だったのにね(笑)YUZUKIちゃんの場合は動画もあ
るからそれもそれでおもしろかったけど…ハハ!」

「あなたどこまで人をバカにしたら……!!」

「怒りは試合でぶつけてね!プロなんだから。HIRONAちゃんの体はどうであれテレビで言ったとおりこれは真剣勝負です
よ!お客さんからしたらね!(笑)」

そう言うと凛は身に着けたヘッドギアやパットをはずしてリングへ投げマイクを持った。

「みなさん!私は真剣勝負がしたいからこんな道具使いません!HIRONA選手に胸を借りるつもりで頑張ります。」

その大胆な行動と謙虚に振舞う少女の言動に会場からは大きな声援が送られた。

「フフッ。そうゆうこと!HIRONAちゃんはDREAMINGの素直で可愛いアイドルらしいけど今日は私が可愛いチャレンジャー
そしてあんたはそんな可愛い子をいじめる意地悪なお姉ちゃんってとこ?あまりいじめないでねお姉ちゃん!(笑)」

「くぅぅぅっ…そぉ!!!絶対負けないんだから!!」

『それでは本日のスペシャルエキシビジョンマッチを開始いたします!!』

ゴングが鳴り、HIRONAにとってのリベンジマッチが始まった。

529名無しさん:2010/02/15(月) 21:03:13 ID:plal4x72
お姉さまキャラはやられる絵が様になるよね。

530HIRONA:2010/02/16(火) 22:11:48 ID:MU0oG3hM


(よし!早いトコ決めなくちゃ…ぐうぅぅっ!!)

ゴングが鳴り、ステップを踏もうとマットを蹴るが、その度に激痛がはしる。
それとは逆に、凛はステップというよりは無邪気にピョンピョンとはねあがりながらHIRONAの
周囲をグルグルとまわる。
体の痛みからなかなか踏み出せないHIRONAは、そんな凛の動きに惑わされながらベタ足でそれを追いかけることしか
できない。

(くそぉ…なによちょこまかと!はぁ…痛いよぉ…目がまわる…ぁっ…)

自分の周囲を回り続ける凛を必死に追うが、スピードと時間をましていくにつれ目が回ってしまい足元がふらつく。

「やった!今だ!!」

「えっ?し…しまっ!!」

《パチィィィン!!!》


頭が回り視界がボヤけたHIRONAが足を止めた瞬間をみて、凛はその太ももにキックを叩き込んだ。

(なによこのキック?全然効かないじゃない…でも…)

体格差のある凛から放たれた蹴りは、普通ならHIRONAにとってさほどというより全く脅威のないものだった、しかし
そんな攻撃でもダメージを感じてしまうほどHIRONAの体は深刻なものだった。
YUZUKIにより締め上げられた手足の関節が体に触れられるだけで響くように痛む。

「くうっ…」

実況「おっと!凛選手のローキックで少し顔をしかめたか!!? 効いているんでしょうか?しかしHIRONA選手今日は
動きが硬いですね!なにかあったのでしょうか?」

解説「どうなんでしょう。凛選手の動きに翻弄されてるようにもみえますが…普段のHIRONA選手なら序盤から得意の
パンチでどんどん前にでるんですが今日は違いますね。相手を脅威に感じてなかなか入れないんでしょう。」

実況「そうですか!恐るべし小学生!YUZUKI選手を沈めたローキックがHIRONA選手の動きも止めてしまったか!?しかし
HIRONA選手優勢は動かないでしょうね…」

解説「そうですね。」

「くそぉっ!!いくぞっ!!」

HIRONAは歯を食いしばり凛との間合いを詰めジャブを放った。

《バコッ!》

その打ち下ろしたパンチは身長差が30センチほどある凛の顔面に的確にヒットした。

531HIRONA:2010/02/16(火) 22:15:48 ID:MU0oG3hM
「キャッ!」

凛はパンチを受けた勢いでロープに体を振られる。

(やった!やっぱり基本は素人ね…よしっ!!)

HIRONAはその勢いのまま間合いを詰めて打撃を放とうとモーションに入る。

(手加減しないわ!これで疑惑をはらせ……な!?)

よろめいたと思われた凛だが、ロープに寄りかかったバネを利用して飛び込むように顔面めがけてパンチを放つ。

「うわっ!」

HIRONAは反射的に体を反らせて後ろに足をついた。

「ぐあぁぁっ!!」

足に電流のような痛みが伝わり持ちこたえることができずそのまま尻餅をつく。

「し…しまった!あっ!!?」

レフェリー「スリップダウン!!」

攻撃を受けてのダウンではないため有効にはならずレフェリーから立ち上がるよう促される。

踏み付けをギリギリの所で交わしたHIRONAは素早く立ち上がり構えをとる。

「顔痛かったぁ〜…普通なら死んでたかも!でもねHIRONAちゃん!いいこと教えてあげよっか?今のそんな体で放つ
攻撃なんかいくらHIRONAちゃんであってもね……プッ!ぜんっっぜん効かないからぁ〜!!キャハハハハ!!(笑)」

「…そ…そんな…バカなこと言わないで!!強がれるのも今のうちだけなんだから!!」

確かにHIRONA自身もパンチを当てた際の感触で手応えは感じていなかった。しかしこれほどまで痛みをこらえながら
放った攻撃がこんなにも無力だったという現実を突きつけられ焦りを隠しきれなかった。

そして試合が再開されるが、凛は腕も自由に触れないHIRONAなど怖くもないといわんばかりに正面から飛び込んで
連続で打撃を放つ。

実況「おおおっ!!!まさか!!まさかのHIRONA選手防戦一方です!!これは演技なのでしょうか!!?凛選手
なんかめちゃくちゃな攻撃ですが凄い回転力です!!それにパンチをもらってもケロリとした表情です!!」

解説「確かに普通なら交わせる攻撃だとは思うんですが…しかし凛選手の攻撃はテクニックがない分、パンチやキック
の軌道が読みづらいですね!どこからくるかわからないのでHIRONA選手もやりづらさはあると思います。今の苦しそうな
表情をみるとまんざら演技でもなさそうですよ。凛選手もさっきのダメージはなさそうですし…いやぁ凄い…。」

実況席がそう見るように観客達も驚きの表情で声援を送る。

「あっ…いっ!…ぐぅぅっ!…やっ!」

(普通ならこんな攻撃…くそぉ!!はがゆい!!!)

腕を上げてガードをするHIRONAのがら空きの足にまたもやローキックが襲う。

《パッチィーン!!》

「くあぁぁぁん!!!!」

歯を食いしばりながらこらえたHIRONAだったがとうとう耐え切れず声を上げ苦悶の表情を浮かべながらマットへ崩れ落ちる。

レフェリー「ダウン!!!」

観客「うおぉぉぉぉ!!!!!!!!」

地響きのような歓声が飛び交う中レフェリーのカウントが始まった。

532名無しさん:2010/02/16(火) 23:31:38 ID:FFBVWb5s
くあああんとかひろなんかわええ(*´д`)ハアハア

533HIRONA:2010/02/17(水) 20:52:25 ID:/GW432iQ
レフェリー「1!2!3!」

(こんな…こんなの不条理だよっ!!くそぉ…)

凛の罠にはまってしまい最悪のコンディションでの試合。そんな中でのダウンは状況的には仕方がないことだが観ている人間は
事情を知るわけもなくファイターであるHIRONAが一般の小学生に押されているという現実しか映らない。
はがゆさと恥ずかしさ、悔しさなどいろいろな感情がHIRONAを襲い胸の鼓動がバクバクと揺れる中無残にもカウントは進む。

(くうぅぅぅ!!絶対!絶対負けないんだからぁぁ!!!)

ロープにつかまり足を震わせながらもゆっくりと立ち上がりファイティングポーズをとった。

「6!7!…大丈夫か!?いけるか?」

「はぁ…はぁ…は…はい!やれます。」

レフェリーの合図で試合が再会される。

「ハハッ!HIRONAちゃん大丈夫ぅ〜??」

「はぁ…はぁ…うるさいわねぇ…そんな…ことより…自分の心配したらどう…?」

「私!??あいにくその必要ないみたいですぅ〜(笑)」

《カーン!!》

1ラウンド終了のゴングがなった。

「わっ!びっくりしたぁ〜!1ラウンド終わりだって!よかったね!?(笑)まぁゆっくり休んできなよ!じゃ!」

「なんですって!はぁ…はぁ…ちょっとまちなさいよ!!」

HIRONAの呼び止めも聞くことなく凛は笑顔で観客にアピールしながら自分のコーナーへ戻っていく。

実況「なんと…いいましょうか。早期決着と思われましたが…HIRONA選手が1ラウンドでダウンを奪われました…
なんとも信じがたい光景ですがどうお考えになりますか?」

解説「はい…私も今ビックリしてなんとも…まぁこのラウンドは凛選手の圧勝ですね。HIRONA選手はゴングに救われた
感じです…そうですねぇ〜まぁ…はい…次に注目してみます。」

534HIRONA:2010/02/17(水) 20:55:25 ID:/GW432iQ
「HIRO!なにためらってるんだお前らしくもない!」

セコンドトレーナーは檄を飛ばしながら体から吹き出る汗をタオルで拭く。

「はぁ…はぁ…はい…イタッ!あまり強く拭かないでください…」

「なんだ?そんなに痛むのか!?」

「いえ…攻撃自体は全然たいしたことないんです……実は…」

「強がってるんじゃない!!!認めたくないのはわかるが今はそんなこと言ってる場合じゃないんだ!もしこのまま負けた
所で平気な顔してトーナメントでれるのか!?」

「そうじゃなくて……は…はい…すみません…。」

「いつもどおり足を使ってヒットアンドアウェーだ!とりあえず今は休め!」

わずかなインターバルを終え、両者はリング中央に戻る。

「HIRONAちゃん汗びっしょりだよ?大事な水着濡れちゃってるじゃん!(笑)」

「だから水着じゃないってば!!」

「もぉ〜…そんなムキに怒鳴らないでよぉ〜唾散ったじゃん…まぁまたオシッコで濡らす事になるけどね!レフェリーの
おじさんもそう思うでしょ?」

レフェリー「プッ……こ…こら!喋ってないで!!始めるぞ!!」

「キャハハ!!HIRONAちゃんみてみてぇ〜!!おじちゃんさっき一瞬笑ったよぉ〜!!酷い人だね!!」

「なっ!……っぅもぉぉ…わかったから…早く始めよ…」

HIRONAは怒りをこらえ、少し下がってファイティングポーズをとった。

「なんだつまんないのぉ〜…ぷぅ〜っ!」

イジりをかわされた凛も頬を膨らませながら構えをとった。

(おねがい…この子を倒すまでもちこたえて…!!)

HIRONAは痛めた足をゆっくりとさすりながら目を閉じる。

レフェリー「ラウンド2〜!!ファイッ!!」

(いくわよっ!!)

535HIRONA:2010/02/17(水) 22:00:55 ID:/GW432iQ
2ラウンドのゴングが鳴ったと同時に凛は飛び込みざまにパンチを放つ。

「なにお祈りしてんのよ!(笑)それっ!!あれっ!?」

HIRONAはそれをバックステップで素早く交わす。

「速っ!!えっ!?」

後ろへ下がったHIRONAはまたもや素早いステップインで凛の懐に入り、ワンツーとパンチを放った。

「きゃっ!あうっ!!このやろ…」

それをきれいにもらった凛は打ち終わりをねらって反撃をするがまたしても空を切る。

「イタッ……フフ…凛ちゃん。私はここよ!」

「うわ…何いきなり強気なのぉ!ムカつくぅ〜…こんなのかゆくもないんだから!!いくよっ!!!」

凛は怒りにまかせ飛び込んでいくが同じように交わされ、逆に細かいパンチを受ける。

実況「おっと!2ラウンドは形勢逆転したか!フットワークを駆使したHIRONA選手の得意の攻撃が
目立ってきました!しかし凛選手打たれ強いですね…」

解説「ですね。いつもの動きがでてきました。HIRONA選手は1ラウンドダウンを奪われている分ポイント
を取り戻さないとマズイでしょうね!凛選手は負けん気が強いですねぇ(笑)」

(なかなか倒れないわね…でもこれを続けるしかないわ…よしっ!!)

HIRONAは痛みを堪えながらステップを踏み、ヒットアンドアウェーを続ける。

「はぁ…はぁ…調子にのらないでよションベン女……」

「はぁ…はぁ…ふぅ〜っ…どぉ小娘ちゃん?やめたくなった?(笑)」

(だいぶ効いてきたようね!これでお客さんたちも少しは……ええっ!?)

観客「ブゥゥゥ〜〜!!!!」

会場をブーイングの声が包む。
HIRONAが相手しているのは小学生、その小学生相手に自分のフィールドに持ち込んで戦うHIRONAの姿に
観客の半数以上が立ち上がりブーイングを投げかけた。

「そ…そんな…みんな…ひどいよ…はぁ…はぁ…」

「だから最初に言ったでしょ?あんたはもうここのアイドルでもなんでもなく可愛い小娘をいじめる意
地悪なお姉さんだって…(笑)」

「くそぉぉっ!!」

振り返りざまに凛を睨み付け、渾身の力を込めて顔面にパンチを見舞った。

「きゃあああっ!!!」

それをそのままもらった凛はその勢いのままリングに横たわる。

(やったぁ!!今更やめられないわ!!負けるよりマシよ!!)

レフェリー「ダウン!!!」

2ラウンド終盤にしてようやくHIRONAは凛からダウンを奪った。

凛の時とは逆に、ブーイング交じりの歓声の中でカウントが進んでいった。

536HIRONA:2010/02/24(水) 21:14:17 ID:0SDaWqN.
レフェリー「1!2!」

力を使い果たしたHIRONAは膝に手をついて息を整えながら10カウントを待つ。

(お願い…立たないで…!!もう動けないよぉ…)

「痛ったぁぃ…グスン(泣)…やったなぁ…!」

終始笑顔だった凛は殴られた頬を押さえながら涙目でHIRONAをにらみつける。

「はぁ…はぁ…私の…はぁ…はぁ…勝ちよ…フフッ…ええっ…?」

完全に効いたと思われたパンチだったが凛はすんなりと立ち上がった。

「ヒリヒリするけどそんな軽いパンチうけても倒れないんだから!!」

「はぁ…はぁ…なん…でぇ…?はぁっ…はぁ…」

普通に打撃を打つことができればなんの問題もなく倒せる相手だが、今の状態で
はどれだけ力を振り絞っても体がいうことをきかない。
HIRONAはもどかしさで胸が張り裂けるように揺れていた。

「大丈夫!?やりたくなかったら止めるよ?」

「うるさいなおっさん!!立ったんだから早くしてよ!」

「…わ…わかった。じゃあはじめるぞ!ファイッ!!」

試合が再開され、またお互いが見つめ合う。

「どうしたのHIRONAちゃん?元気ないじゃん?(笑)」

「はぁ…泣くくらいだったらもうやめちゃえば…?はぁ…はぁ…今なら…間に合うわよ…?」

「やぁ〜だ!そんなに都合よくはいかないよ?(笑)あぁ〜!今困ったでしょ!?キャハハ!!
ほらいくよ!!」

「はっ!?ちょっとまっ!!!」

ステップすら踏めず立ち尽くしているHIRONAに正面から距離をつめていく凛。

《パン!パン!パチィーン!!!》

「あぁん!!あっ!!あああああぁん!!!!!」

無防備なHIRONAの体に左右のパンチとローキックのコンビネーションがきれいに決まった。

観客「えええっっ!??」

凛からダウンを奪ったのも束の間、その攻撃を受けたHIRONAはまたもや崩れ落ちダウンを奪い返された。

「キャハハハ!!私って強ぉい!!!のかな??(笑)なにそれ??毛虫のマネ?プッ!」

足が痙攣して立ち上がれないHIRONAは目の前のロープを掴むためマットを這うようにうつぶせのままズルズルと
体を滑らす。
お尻を突き上げながらイモムシのようにくねくねと体を曲げる様に会場からも笑いが包む。

(くっそぉ!…くっそお!!!ヤダ…もぉ最低…)

「ほらほらイモムシちゃん!餌はもうすぐでちゅよぉ〜!!(笑)」

目の前に立ち、のロープを掴み上下に揺らしながらHIRONAを見下ろす凛。

「ど…どいて…よ!はぁ…はぁ…」

ようやくロープを掴んだHIRONAは足を震わせながらヨロヨロと立ち上がった。

「8!9!!…お…おい!!?もうダメだ!!止めるぞ。」

「だ…だめぇぇぇ!!!!はぁ…はぁ…」

レフェリーは続行不可と判断し、終了の動作にはいろうとするがHIRONAの叫び声にびくっと手が止まる。

「気持ちはわかるが…もうこれ以上は無理だ!止めるぞ。」

「やだっ!!いやあっ!!」

「ダメだ!」

「やだっ!!やぁーだあっ!!!うぅぅぅぅ…グスン…やれ…はぁ…はぁ…まだやれるもん!!こんな
子に負けたくないよぉぉっ!!まだやるのぉっ!!!(泣)」

「ねぇおじちゃ〜ん??やらせてあげなよ?泣きながら頼んでるんだからさぁ〜(笑)」

「……っ……はぁ〜…じゃあ次はダウンの時点で止めるからな!!わかったな!?」

「グスン…ズズッ…ヒッ…ヒック…は…はい!!」

「よし!じゃあ…ファイッ!!」

《カーン!!》

試合再開の合図の直後、2ラウンド終了のゴングが鳴った。

537名無しさん:2010/02/25(木) 11:04:09 ID:GcSjHg9w
ひろなんてばこんなガキにアンアン言わされちゃって(*´д`)ハアハア

538N.I.:2010/02/26(金) 00:31:35 ID:???
真夜 真奈(9)

 急いで脱がされた下着を身に着けると、真奈の背後に放り出されているスカートとブラウスの方へ向かった。真奈に背を向ける形になりながらスカートを穿きブラウスの袖に腕を通す。そして、ブラウスのボタンを留めようとした刹那。
「きゃあっ……」
 ブラウスの第二ボタンに触れた直後に背中を強く蹴り飛ばされた私は、短い悲鳴と共にバランスを失ってしまった。辛うじて壁に突っ込み両腕で身体を支えることで転倒は避けられたものの、すぐには体勢を立て直せない。
「あははっ。本当にお姉ちゃんって単純だよね。着ちゃダメとは言ってないけど、誰も着るまで待っててあげるなんて言ってないよ。ほらほら。」
 壁に突っ伏した私は、突き出す形になったお尻を蹴られ壁側に押し付けられる。壁についた腕と脚に力を込め、身体を回転させつつ真奈の足を払い、真奈の方に向き直った。
「っ……」
 向き直りつつ身体の回転を利用して真奈目掛けて拳を放つ。真っ直ぐに真奈の顔へ私の拳が吸い込まれていった。確かな手応えを感じる。
「残念でした。」
「そんな……」
 顔面すれすれで、真奈の掌が私の拳を受け止めていた。そのまま真奈は私の腕を掴むと、私に背を向けるように回転し、私の腕を引っ張る。
「きゃあっ……」
 咄嗟のことに真奈の加えた力に身を委ねる形になった私の身体は次の瞬間、宙に浮いていた。世界が一瞬で反転し、直後には背中に強い衝撃が疾る。何?一体何が起こったの?
「ほら、お姉ちゃん。隙だらけだよ。」
「くっ……」
 頭の中が真っ白になってしまった私は、背負い投げされたのだということに気付くまでに時間が掛かった。その隙を逃さず、真奈は私の身体に馬乗り、私の両手首を掴んで床に押し付ける。反射的に身体を捩って力を込めたものの、びくともしない。

539N.I.:2010/02/26(金) 00:32:47 ID:???
真夜 真奈(10)

「お姉ちゃん、安心していいよ。僕がたっぷり味わってあげるからね。」
「いやぁっ……」
 私の自由を奪ったまま、真奈がぐっと顔を近づけてくる。と同時に、生暖かく湿った何かが私の頬を撫で回し始めた。嫌。止めてよ。気持ち悪い。どうしてこんなことをするの?首を竦めながら目を固く閉ざし、顔を背けながら必死に耐えようとしたものの、真奈の舌はそんな私の反応を愉しむかのように蠢く。余りの辛さに胸が押し潰され、目蓋が熱くなった。
「お姉ちゃんのって意外と美味しいね。塩加減がいいよ。」
「や、やめ……」
 頬を伝う涙を絡め取る真奈の言葉に、身体が震えた。こんなことをする真奈の心がわからない。まるで私には到底理解できない世界にいるかのような真奈の言動は私に恐怖を抱かせずにはいられなかった。
「そんなにびくつかなくていいのに。僕はお姉ちゃんの全てが欲しいだけなんだからさぁ。」
 今日の真奈ちゃんは何かおかしいわ。もしかしたら、凄く嫌なことがあったの?そうだとしたら、本当は私に甘えたいだけなのかも知れないわ。ただ、素直になれなくてこのような形になってしまっているのね。私は真奈を怖がる訳にはいかないわ。寧ろ、全てを包み込んで抱きしめてあげなくてはならないのよ。そのためにも、まずは勝たないと。勝ってこの状況から抜け出して、真奈ちゃんが素直に甘えられる環境を作らないと。そこまで考えると、私は真奈への恐怖を振り払うように、真奈の額に渾身の力で頭突きを入れた。
「痛っ……」
「うっ……」
 想像以上の痛みに私自身も顔を顰めることになったが、そんなことは構っていられない。頭を押さえようと真奈の手が離れた瞬間を逃さず、真奈の肩付近を掴み、思い切り身体を捻る。痛みに耐えかね力の抜けた真奈はあっさりと横に倒れ込み、そこで漸く自由が戻ってきた。とはいっても、すぐに立ち上がれるほどの余裕は私にもなく、横になったまま呼吸を整える。
「真奈ちゃん、これで終わりにしましょう。」
 真奈より先に立ち直った私は先程とは逆に真奈に馬乗りになった。そしてそのまま真奈の両腕を床に押さえつける。上に乗っているせいか、真奈の振り解こうとする力に押し負けることなく完全に動きを封じることに成功した。あとはこの状態からどうやって真奈ちゃんに負けを認めさせるか、ね。

540N.I.:2010/02/26(金) 00:34:29 ID:???
>>HIRONA様
更新が早いですね。
読ませて頂きました。
今後の展開も楽しみにしていますね。
最近書き込みできなくてごめんなさい。

541名無しさん:2010/02/26(金) 01:30:35 ID:ujTjsMI2
まやたんもキター!(*´д`)

542HIRONA:2010/02/26(金) 20:55:22 ID:Vedfwqfc
>>537さん
あざす!終盤なんでがんばります。
>>N.I氏
待ってました!これからの展開が興味深いですわ。僕もちょっと忙しく
なりそうですがゆっくり書いていきます。

543N.I.:2010/03/28(日) 00:33:38 ID:???
真夜 真奈(11)

「お姉ちゃん、退いて。重いよぉ。」
「なっ……失礼ね……私はそんなに重くなんか……きゃっ……」
 突然暴れだした真奈を押さえ込んでいることができない。重いという言葉に思わず腰を浮かせてしまったせいで真奈に暴れる余裕を与えてしまったのだ。後悔した時には既に遅く、真奈の上から転がり落ちるようにして逃れる。急いで立ち上がろうと仰向けの上体を起こすより早く、立ち上がった真奈が私をじっと見下ろしていた。上体を起こしかけたままで身動きが取れない。立ち上がろうとしている最中に攻撃されたら避ける術がなくなってしまう。僅かに沈黙が流れる。
「お姉ちゃん、どうしたの?立てないなら手を貸してあげても良いよ?」
「立てるに決まってるじゃない。馬鹿にしないで頂戴。」
 沈黙を破った真奈の声が私を馬鹿にしているかのような響きを含んでいた。まるで、この程度で立てなくなるの?と言われているかのように感じ、ついかっとなってしまった私は反発的に立ち上がる。
「あうっ……」
 腰を持ち上げて床から手が離れた刹那、真奈の脚が私の胸目掛けて飛び込んできた。避ける術を失っていた私は胸に強い衝撃を受けて床に叩きつけられてしまった。背中を強かに打ちつけ、身体を横にしながら抱きかかえるようにして背に手を伸ばす。
「あははっ。これで終わりにするんだっけ?ってことはお姉ちゃんの負けで良いってことだよね?」
「ふ、ふざけないで……この程度で勝った気になるなんて……」
 正直な話、辛かった。できることならもう止めたかった。咲に痛めつけられたダメージも残っており、疲労が全身を支配していた。それでも、ここで負けを認めてしまったら、私は大切な何かを失ってしまう、そんな気がしてならなかった。
「強がっちゃって、可愛いなぁ。僕はそんなお姉ちゃんが大好きなんだけどね。」
「くっ……」
 真奈の足で仰向けに転がされた私はそれ以上身動きできず、肩で息をしながら真奈を見上げることしかできなかった。満足そうに微笑みを浮かべた真奈がゆっくりと動く。そう、まるで私の恐怖を煽ろうとしているかのようにゆっくりと。真奈の右足が私の腹部にそっと触れ、軽く擦る。それにすらも反応できない私を見て満足そうに頷くと、足をすっと引き上げた。

544N.I.:2010/03/28(日) 00:34:38 ID:???
真夜 真奈(12)

「うぁっ……」
 引き上げられた真奈の足が、今までの動きを裏切る速度で私の腹部へ叩き込まれた。身体が跳ね上がり、すぐに床へ叩きつけられ全身に激痛が疾る。動かせないはずの腕で咄嗟に真奈の右足を抱え込むようにしっかりと掴んだ。大丈夫、まだ動けるわ。絶対に負ける訳にはいかないのよ。
「これはどうかな?」
「あああぁぁっ……」
 いくらしっかりと押さえ込もうとしても、真奈の足の動きを完全に止めることはできなかった。体重を乗せた真奈の足に、腹部を強く踏み躙られ、痛みのせいで思うように力が入らない。それでも、渾身の力で無理矢理身体を捻る。
「っ……」
 真奈の足が標的を外して床に落ちた。真奈の足に摺られた肌が一瞬痛む。
「わわっ……」
 そんな痛みも無視して、掴んだ真奈の足を掬うようにバランスを崩させた。バランスを失い派手に倒れた真奈の上に、再び馬乗りになる。倒れた時に打ち付けた痛みのせいか、身動きしない真奈の腕をしっかりと押さえ込んだ。
「今度こそ、これで終わりよ。」
「流石お姉ちゃん。僕の力じゃ勝てそうもないな。でも、終わりにするのはお姉ちゃんが負けを認めてからね。」
 今度こそ、私の勝ちね。もう惑わされないわ。そう思った矢先、顔を歪めながらも心なしか微笑むような表情を浮かべる真奈に嫌な予感がした。
「この状況で、何故私が負けを認めなければならないのかしら?」
「確かにこのままなら、僕の力ではお姉ちゃんには勝てそうもないよね。でも、僕はお姉ちゃんの弱点を知ってるからこの状態からでも勝てるんだよ。」
 そう言いながら、視線を私の顔から私の右肩へとゆっくり移す。釣られて自分の右肩に視線をずらした私は頭の中が真っ白になった。ボタンを留められなかったせいで、いつの間にかブラウスが肩からずり落ち、上半身が露出してしまっていたのだ。いくらブラをしているとはいえ、かなり恥ずかしい。一気に身体が熱くなるのを感じた。

545N.I.:2010/03/28(日) 00:47:00 ID:???
更新が遅くなってしまってごめんなさい。
書く時間が取れず、思うように筆が進みません。
一応、ストーリーはほぼ組み上がっていますが、現在の進行速度では今後もかなり長くなってしまいます。
なので、以下の選択を考えています。

1、ここで打ち切る
2、誰かに続きを書いて頂く
3、あらすじだけを書き連ねて終了させる
4、その他(長くなっても良いから続けろ等、ご意見があれば聞かせて下さい)

現在、普通の小説を書きたい衝動にも駆られており、時間が取れない中でどのようにしていこうかと考えています。
ここまで読んで下さった方に誠実にお応えしたいという想いもありますので、上記選択肢とご意見を聞かせて頂ければと思います。
宜しくお願い致します。

546名無しさん:2010/04/13(火) 23:26:11 ID:JkXQfaLs
レッスルネタをひとつ…シチュ的にこのスレの方が良いと思ったので投下します。
お暇な方どうぞ。

マイティ祐希子 VS 榎本綾

新日本女子プロレスのトップレスラーだったマイティ祐希子は不満と憤りを隠せなかった。
対戦相手は実力キャリア共に差のある後輩 榎本綾
実力よりもルックスとパフォーマンスで人気を得ているアイドルレスラーというのがもっぱらの評判だった。
だが、これが今の祐希子への団体からの評価だった。対角線のコーナーでは観客からの声援に手を振り笑顔で応える榎本。
レフェリーに促されてリングの中央に歩み寄り、148cmと小柄な榎本を睨みながら見下ろす祐希子に向かって榎本は不適に笑い返す。
「んふっ…w  もう先輩の時代は終わりですよ!少しでもファンがいるうちに引退しちゃった方が良いんじゃないですかぁ?」
「…余計なお世話よ。なんでこの私がこんな子と…?意味わかんないっ!!泣いても知らないからねっ!!」
「泣くのは、先輩の方だと思いますよぉ? あはっ!ww 」
「このチビっ…ゆ…許さないっ!!」
怒りをこらえコーナーへと戻る祐希子の背中を見送りながら榎本はニコリと笑う。
そしてゴングが打ち鳴らされた。

ゴングと同時に両者勢いよくコーナーから走り出た。接近して関節技に持ち込もうとする榎本に対して祐希子は跳び技を駆使して
近寄らせようとしない。
「これでもくらいなさいっ!!」
「キャッ!」
祐希子は得意のドロップキックで榎本を突き飛ばす。
「こんなものなのっ!?それっ!!」
「きゃあああ〜ん!」
榎本の起き上がりを見計らってロープへと走り、反動をつけローリングソバット。

 格下相手に自分のフィールドで戦うと祐希子に対し、会場からはブーイングが投げられる。
「あっ…あん!!いやあぁ〜〜ん!!」
その反面大げさな動作で高く悲鳴を上げる榎本に会場からは声援が送られ会場内は段々と祐希子のアウェー状態になっていった。
「分かったでしょっ!? もう先輩の時代じゃないってことですよぉ?ってかこんなもんですかぁ??」
マットに横になったままニヤリと祐希子を見上げる。
「うっ…あなたわざと…!?そ…そんなはずないわっ!!」
攻撃を受けながらも笑う榎本の姿にに動揺したのか、引き起こすと焦るように組み付き、ブレーンバスターの体勢に入る。
「だ…だまれっ!!……あぎゃぁぁっ!!!?」
挑発を受け流し投げを放とうとする祐希子だったがいきなり呻き声と共にガクンと膝を突いた。
「ちょっとなにすんのよ…反則…っ!!ぐああっ…!!!」
榎本のブーツが祐希子の脚を踏みつけ、体重をかけて踏みにじったのだ。
「あはぁ! ごめんなさ〜い!wってかその流れはもぅお見通しですよっ!ムダに現役続けるのは勝手ですけど工夫しないと
私達新人にあっという間に追い越されちゃいますよぉ〜??ってかもぅ追い越しちゃった?あはっ!w」
足を押さえて悶える祐希子の目の前で笑いながらバックに回る。
「じゃあそろそろお返し!イキますよぉ!?」
「こっ、こんな卑怯な…あ…うぅん!!!」
背後から抱きつくように腕を回してスリーパーホールド。
小柄な榎本の腕力は大したことはないが、より深く食い込ませ、いわゆるチョークスリーパーで祐希子の首を締め上げる。

547名無しさん:2010/04/13(火) 23:27:35 ID:JkXQfaLs
「……れ、レフェリー…チョー……クッ……チョークッ!!」
「ギブ!? ギブアップか?」
祐希子は締め上げられる腕を叩きながら反則をアピールするがレフェリーはアクションを起こそうとせずギブアップの意志
だけを尋ねてくる。
「残念先輩!ノーチョークですって!w 私ごときののスリーパーで落ちちゃいますかぁ?」
「あっ…ぐふぅ……え、…ぐ、ぞ…ぉ!!!!」
力ずくで引き剥がそうと力を込め体を揺らす。
榎本は背中から抱きつくように腕を絡めたまま振り回される。
「きゃっw きゃははっ!!w 楽しぃ〜♪すごい力だね先輩!もっと揺れてぇ〜♪」
一心不乱に体を揺らすが、首にガッチリと食い込んだ腕は容易には外れず祐希子はロープへ逃げ道を求める。
背中に榎本を背負ったままズルズルとロープまで這いずる。
「ほらほらもうちょっとだよ先輩!ガンバレ!w」
「はっ!…はうっ…ぐっ!!ぐぅぅぅっ!!!」
ロープに少しずつ近づくが、スリーパーは祐希子の呼吸とスタミナを奪い、なんとか手が届くが、その時には肩で息をしな
ければならないほどになっていた。
「はっ……はぁっ…はぁぁっ……ろ、ロープよ。さっさと、離れなさい…」
「はぁ〜い!!お疲れさま先輩っw そりゃっ♪」
榎本は息絶えながら喘ぐ祐希子の首から腕を放し、ロープに手を掛け立ち上がろうとする四つん這い状態の祐希子のお尻を
あざ笑うように蹴飛ばす。
「あぁん!!」
「やだ先輩!?お尻蹴られてあぁん!!だってぇ〜!みっともなぁ〜ww ほら次は邪魔しないから立って!ほらはやくぅ〜w」
「く…悔しいっ…はぁ…はぁぁっ…く…くそぉぉ…」
榎本は、ヨロヨロと立ち上がり膝に手をついていて息を切らす祐希子の髪の毛を掴み、また祐希子の首に腕を回し、ヘアホイ
ップでリングの中央の方へと投げた。
「先輩重っ…w じゃぁみんないっくよぉ〜♪」
倒れた祐希子右足を両腕に抱え、会場にアピールをする榎本。そんな声に会場が声援で揺れた直後、ステップオーバーして
片エビ固めをきめる。
「ぁっ……ぐああぁぁぁっ!!!ぅっ…あぁぁぁん!!」
格下の後輩の下に敷かれ足と腰にかかる痛みが襲い、リングに擦りついた祐希子の口から悲鳴が漏れる。
「やめたくなったらいつでも言ってくださいね先輩っ?練習嫌いのあたしでも今の先輩をギブさせることなんか楽勝でで
きるんですからねぇ?」

「あぅ…っ、だ…れがギブ…なんか…ぁっ…あぁあああっっ!!!」
榎本が体を反らすとエビのように祐希子の体が曲がり悲鳴が響く。腰がギシギシと軋み、ロープに這いずる余裕もない。
祐希子の脚を中心に痛めつけると榎本は技に飽きたように立ち上がり腰に両手を当て、祐希子を見下ろす。
「先輩これでも新女のトップだったんですよねぇ〜?プッw なんか惨めぇ〜…w」
「はぁ…はぁっ…あっ…あん…あっ…はぁぁっ…」
後輩に言葉を返す余裕もなく俯せのまま立ち上がることもできず息を切らす祐希子の姿は、榎本の言うとおり彼女が新女
のトップレスラーだったことなど到底伺えない。
榎本は祐希子の両足の脹脛部分を両脇に抱え、ズルズルとリング中央へと引き摺りながら楽しそうに目を輝かせる。
「ねぇ先輩♪ 今日は私の練習にとことんまでつきあって貰いますからね!」
「くっ…はぁ…はぁ…れ…練習…?」
「そ♪私って元は飛び技主体でやってるけど今の先輩レベルなら使う必要なしってこと!w そんで今日は関節技の練習の
つもりできたんだからもうちょっとがんばってくださいよぉ〜☆こんなのじゃ練習の成果がわかんないよぉ…まぁ練習って
言っても2日くらいしかしてないけどね!w」
「こ…このぉぉぉぉ!!!!」
自分が倒れている姿を見下されながら吐かれる榎本の侮辱の言葉に怒りがこみ上げてくる。

548名無しさん:2010/04/13(火) 23:29:34 ID:JkXQfaLs
「ふふっw 怒った怒った♪ってかまだ寝ててよ!」
祐希子が怒って立ち上がるのを見計らうように頭部を踏みつけてマットに貼り付けの状態にする。
「大人しかったらおもしろくないじゃん?でもまぁ怒ったところでもうそんな足じゃ……ねっ♪w」
榎本は膝十字固めで更に脚潰しにかかると、次には上半身に狙いを定め、アームロック、脇固めと続けて腕の力も奪っていく。
「先輩もぅギブしちゃいますかぁ〜?w」
「はっ…!!あふぅん!!あぎゃっ…イヤ…ノー…し…しないよ…」
「あっそ♪フフッ…w」
榎本は技をかけるたびに祐希子にギブアップを尋ねるが、それを拒絶されても気を悪くした素振りはなく、むしろ嬉しそうに
ボロボロのの祐希子を嬲り続ける。
息を吐くだけの祐希子を引き起こすと背後に腕を取ってチキンウィングアームロックで肘を軋ませ、そのままの流れでフェイ
スロックをきめる。
「あぅぅ…は…はな…ひて…はうぅぅ…」
密着した祐希子がくぐもった声で呻く様を間近で堪能すると、次は俯せに倒しキャメルクラッチを仕掛ける。
もう祐希子は完全に榎本のあやつり人形といった感じだ。
かつてのトップレスラーが新人レスラーに良いように嬲られる姿に会場からは祐希子が悶える姿を写そうとひっきりなしにシャ
ッター音が響く。
「っぁぁぇうあぁぁ…くっ、そぉ…ぁっ…いぎあぁぁぁぁ!!」
「ぅん? どうしたのぉぉ〜祐希子せんぱぁぁぁ〜〜い?」
 余裕の表情で微笑んだまま祐希子にアキレス腱固めをかける。
 「ぅぁぁっっっ…ひぐ、ぅっ…こ、こんな…生ぬるい、技…ぁっ」
今まで巧者の技を凌いできた祐希子にしてみればものの数ではない…はずだったが四肢を徹底的に関節技でいたぶられた今の祐
希子にしてみればそんなことは関係ないに等しい。脚の感覚は痛み以外とっくに失っているが、このチャラチャラ笑ったアイド
ル扱いの後輩にギブアップしたくないその気持ちが祐希子にギブアップを拒ませる。
「えぇ〜っ?生ぬるい技なのになんでそんなに苦しそうなんですかぁ〜? なんでなんでぇ〜?ww」
「ひっ、いやああぁぁぁぁっ!!」
 笑顔で締め上げる渡辺に対し、苦痛で激しく体を揺らす祐希子。
『もう少し…あともう少し耐えれば…』
震えながら見上げるスクリーンには残り時間3分の表示。
一本勝負のこの試合、ギブアップさえしなければ見栄えは悪くとも試合は引き分け。
とりあえず負けということはなくなる。それよりもこの苦痛から逃げられる その一心で祐希子はギブアップを拒み続ける。
「もぅ疲れてきたんですけどぉ〜…。さっさとギブしちゃえば?あきらめが悪いなぁ〜……ぁあ!まさか先輩、時間切れ狙
ってますねぇ?」
「あうっ…」

549名無しさん:2010/04/13(火) 23:30:41 ID:JkXQfaLs
祐希子は意図を見破られ、胸の鼓動と共に体がビクッと揺れる。
「えっ!?うそぉ〜ビンゴぉ!!?ダッサァ〜♪でもぉ……んふっ、でも残念でしたぁ♪」
「ぇっ…?」
榎本は実況席に目をやり、ウインクをしてなにやら合図を送っている。
 ”えぇ〜観客の皆様に申し上げます。ただいまの試合、時間制限でございますが両者のたっての希望がありまして無制限一本勝
負へと変更させていただきます!!”
 「なっ…いやっ!!ちょ!ちょっとぉぉ!!!」
 祐希子は急遽の形式変更に抗議しようと口を開けるがそれを見計らったかのように榎本がこれまでとは比べものにならない負荷
を踵にかけてくる。
「ぎゃああああああああああああ!!!!!!!」
 「ふふ、そうゆうこと♪じゃあ先輩っ!!…たぁ〜〜〜っぷりいじめてア・ゲ・ル・よん♪♪」
 そんな榎本の言葉に体中が凍りついたように寒気がはしり、スクリーンの表示が無制限に切り替わった瞬間、それまで耐えていた
心の糸がプツリと切れた。
 「い…いやぁぁぁっ!!!!ギッ…ギブアップウゥゥッ!! ギブ…!!はな…はなしてぇぇっ!!!痛いよぉぉぉっ!!うっ!
あはぁぁぁぁぁんん!!!(泣)」
 泣き叫びながらジタバタとする祐希子を見てレフェリーは試合を止めた。
「ホラねっ♪泣くのは先輩の方だったでしょっ!!」
悠々と技を解いた榎本は立ち上がるや観客に手を振りながら笑顔を振りまく。
糸の切れた人形のようにガクリと気を失い倒れる祐希子。ゴングが鳴る中、失神しながらも流れ出る涙と股付近からマットにジワジワ
と広がる聖水を流し続ける姿に会場は最高の盛り上がりをみせた。
「つまんないの…まだ試したい技がいっぱいあったのにぃ……まっ、いっかぁ。オシッコで衣装汚したくないしぃ〜!ww……みんな〜
応援ありがとねぇ〜〜♪あと最後にサプライズな演出を用意してくれた祐希子先輩に拍手ぅ〜!!!!wwwさてと…帰ろうっと♪」
榎本は先輩である祐希子を格下レスラーを見る目つきで見下ろし、さんざんもてあそんでプルプルと痙攣している脚を最後にググッと
踏みにじってリングを降りた。
うつぶせのまま失神・失禁負けを喫したマイティ祐希子は病院で目を覚ますまで涙を流したまま眠り続けた。
(完)

550名無しさん:2010/04/14(水) 02:14:31 ID:???
それ、こっちでよかったんじゃね?

レッスルエンジェルス 4
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/37271/1252155556/

551名無しさん:2010/04/20(火) 09:54:19 ID:ss4IPZeA
>>N.I.氏
久々に来たら更新来てたー!

可能ならば4の「長くなっても続ける」に一票。続きが読めなくなってしまうのは寂しいです…

552N.I.:2010/04/24(土) 12:28:14 ID:???
>>551
有難う御座います。
特に意見がないようなら、読んでいる方がいないということで打ち切ろうと思ったのですが、読んで下さっている方がいらっしゃるということがわかったので、もう少し頑張ってみようと思います。
時間は掛かるかと思いますが、今後とも宜しくお願い致します。

553名無しさん:2010/04/24(土) 22:21:56 ID:AU34msmg
>>N.I.氏
N.I.氏にも都合はあるでしょうし、まったりで構いませんwまやたんファンなので…楽しみにしています!

554N.I.:2010/05/09(日) 20:18:16 ID:???
真夜 真奈(13)

「ほら、ね?」
 露出してしまっている肩を隠そうと左手をブラウスに伸ばした私は、結果的に真奈の右腕を自由にしてしまった。それを待っていたかのように、真奈の拳が腹部へと撃ち込まれる。声も出せず両腕で腹部を押さえ込みながら倒れ込む私を突き飛ばした真奈は、立ち上がると同時に、容赦のない蹴りを放ってきた。
「あうっ……」
 避ける術を持たない私は、ただ呻くことしかできない。
「お姉ちゃんの弱点は羞恥心が強過ぎることだよ。ちょっと羞恥心を煽っただけで身動きが取れなくなっちゃうんだもん。まあ、羞恥心を失くしたら僕のお姉ちゃんとしては認めないけどね。」
「真奈ちゃん、どうして……」
 涙で霞む目で、真奈を睨みつける。頭が混乱して言葉が上手く続かない。何を言えば良いのか、どうすれば良いのかがわからい。
「ふふ。パンツ見えてるよ。」
「やっ……」
 真奈の言葉に、反射的にスカートを押さえた。そのせいでがら空きになってしまった腹部を、真奈の足が踏みつけ、躙ってくる。
「あああぁぁ……」
「言ってるそばから羞恥心に負けてるし。お姉ちゃんってほんっと単純過ぎだよね。一度で良いからお姉ちゃんを逃げ場のない羞恥地獄に落としたいなぁ。発狂しちゃったりしてね。」
 必死に抑え込もうとしても、涙が溢れて止まらない。真奈に、妹にいい様に操られ蹂躙されている自分が悔しかった。羞恥心に勝てない自分が情けなかった。そして、何よりもこの状況から逃れるためには負けを認めるしかないことが辛かった。
「そろそろ負けを認めたら?僕もこれ以上お姉ちゃんを苦しめたくないんだ。負けを認めてくれさえすれば、僕もお姉ちゃんも楽になれるんだよ。ね?僕のためにも負けを認めてよ。」
 負けを認めるなんて嫌。でも、それが真奈ちゃんのためにもなるというの?妹に負けを認めるなんて、そんな恥ずかしいことができるはずがないわ。どうすれば良いの?

555N.I.:2010/05/09(日) 20:19:57 ID:???
真夜 真奈(14)

「お姉ちゃん、お願い。これ以上意地を張って僕を苦しめないで。あのことは秘密にしておいてあげるから。」
 ブラウスの袖で、そっと涙を拭う。そんな私を、潤んだ瞳でじっと見下ろす真奈。
「わ、わかったわよ。真奈ちゃんがそこまで言うなら、私の負けということにしてあげても良いわ。」
「ほんと?それなら、これに署名してよ。僕に負けた証にさ。」
 署名?何故そのようなものを書かなければならないのかしら?瞳を潤ませていたのが演技ではないかと思われるほどの真奈の豹変具合に若干の違和感を覚えながらも、身体を起こして差し出された紙を眺める。その内容に、私は絶句した。
「真奈ちゃん……これは……」
「見ての通り、誓約書だよ?どこかわからない場所でもあるかな?」
 真奈とは対照的に、私は凍り付いていた。目を閉じて心を落ち着かせ、もう一度眺めた。それでも、内容に変化は見られない。恐るおそる、震える指先で誓約文を示して真奈の方に視線を移す。
「ここ……」
「ん?読めない?それはね、”どれい”って読むんだよ。」
 淡々とした、真奈の声。漢字が読めない訳ではなかった。ただ、敗北の証として真奈の、妹の奴隷になることを誓うという誓約書の内容が信じられなかった。そんなことを、認められるはずがない。
「冗談よね?こんな誓約書にサインできるはずがないじゃない……」
「僕は本気なんだけどなぁ……まあ、仕方ないか。」
 本当に残念そうな真奈の様子に、寒気が疾った。今まで私が見てきた真奈と、根本的に違う誰かになっているような気がする。
「もう終わりにしましょうよ。こんなことを続けても無意味だわ。」
「あれぇ?お姉ちゃん、もしかして逃げるの?僕は負けを認めてないし、お姉ちゃんも誓約書にサインしてないから、勝負はまだついてないんだけどなぁ。まあ、逃げるなら逃げるで、お父さんとお母さんには報告しておくだけだから別に良いんだけどね。」
 お父様とお母様にはいくら真奈の誤解であるとはいえ、知られたくない。言い残すようにして部屋から出て行こうとする真奈に、慌てて取り縋った。そんな私を見下ろす冷たい目をした真奈の口元が笑み形に歪む。

556N.I.:2010/05/09(日) 20:30:08 ID:???
お久しぶりです。
私の都合で、一度に二つずつ投稿しているから余計に間が空いてしまっているのですね。
真夜ちゃんの地獄は、まだ始まってすらいません的な展開になってしまいました。
無駄に長くなりそうなので、短めにとのご意見等がありましたら、気軽に言って下さい。
勿論、今後の展開に盛り込んで欲しい要素等のご意見でも、その他のご意見等でも、何でも言って下さい。
まだまだ拙いですが、よろしくお願いします。

557羊のハート:2010/06/03(木) 22:59:58 ID:Q5sHpw9c
僕の今付き合ってる彼女と元彼女が喧嘩して、かなりよかったってのも変な
話だけどぜひ聞いてほしいです。

元カノのMとは高校の3年に上がる前に訳あって別れました。それで3年に上がった時に
新入生で入ってきた現在の彼女Iと付き合うことになったんですがそんなある日の事でした。
Mとはバイト先が同じでたまたま休憩が一緒になった時に聞かれました。
「新しい彼女できたらしいね?1年のIって子でしょ?」
今更後ろめたくするのもバカバカしいから正直に全部喋りました。付き合ってることや
バイト終わりにデートがあることも。
それでバイトが終わってIと一緒にファミレスでご飯を食べていたら遠くの席で友達といる
Mの姿がありました。僕は気づかないフリをしていたらIの方もMに気づいたらしく凄く怒った
けんまくでMを睨みつけました。
やめとけとは言ったもののかなり気の強いIは僕の言葉に聞く耳をもたずひたすら睨み続ける始末。
案の定Mはそれに気づいて僕達の席に歩いてきました。
M「なによさっきから!?文句でもあるわけ!!?」

I「ってかなんですか!?こんな所までつけてきて未練たらたらじゃん!!」

M「はぁ!?そんなのじゃないし!」

周りの客の目線が集まりはずかしかったので仲裁にはいったら

M「Tくんはだまってて!!」

普段はおっとりしたMもかなり熱くなってて言われっぱなしが嫌いなIも

I「Tくんって…笑 まだ彼女気取りですか!?まじキモ〜ィ!」

何を言っても無駄な展開なのでその日は無理やりIを引っ張って店を出ました。


次の日の学校終わり Iといつも帰るんだけど今日は用事があるとのこと。嘘が下手な
Iなんですぐなにかあると感づきました。そしてまさかと思いコッソリあとをつけていったら
やっぱりの展開 スポーツ部共同の部室の裏にMの姿がありました。彼氏なのに薄情だとは
思ったけど正直関わるのは面倒だしどっちかが折れれば収まるだろうとおもってその場にいかず
影で2人を見てました。笑
Mは見た目はポッチャリというかちょいデブで笑 例えるならカーリングのマリリンの身長がちょっと
高いバージョン。IはAKBの板野をもっと小柄にした感じのギャル系 ここの題名のようにまさに強そ
うな奴と弱そうな奴って感じでした。
何よ!? 何なのよ!?みたいな口論が始まったと思ったらいきなりMのビンタが炸裂した。

558羊のハート:2010/06/03(木) 23:02:02 ID:Q5sHpw9c
「イタッ!!」

Iは涙目で頬をおさえてMをにらみつけた。すでに泣きそうだったので止めに行こうと思ったら
IはMにビンタを返した。やけくそのように勢いよく振った手は思い切りMの頬に当たってMはおもわず
顔を覆って少し膝を曲げたとおもったらIはその勢いでMの髪の毛を鷲づかみにしてぐるんぐるんと
振り回し始めた。
M「痛い!!離せ!離せよぉ!!」

I「お前マジぅぜー!!早く死ねよ!!」

凄い展開に止めるの忘れて見入ってました。

そのままグルグル回りながら勢いでMはその場にズジャっと思い切り転げてしまい、そのひょうしに
足でもすりむいたのか足を押さえたままうずくまってしまいました。
そんな状態のMを気にもせず思い切り足を上げてMを踏みつける。パンツ丸見えでも気にせず踏みつける。笑
Iも疲れて足を止めた時にはMはとっくに戦意喪失で体を丸めてうずくまったままでした。
でもそこでやめないのがIの凄いというかえげつない所…おもしろかったけどちょっと怖くなりました。

片手で携帯をつつきだしたとおもったらもう片手でスカートをめくりあげてパンツをずりおろした…
Mのお尻が思い切り丸見えになりMの泣き声が響きました。

M「いやぁ!!大号泣」

I「!!ってオイ!!ジッとしてよ!!まぁいっか!ってか屁しろよ!?」

M「ぅぅぅ…何でよ!!?」

I「だってウケルじゃん!?やらないならこの写真Tくんにみせちゃおっかな??」

まだ懲りないIはMに放屁要求をした。

I「やるの!?」

M「やるわけないじゃん!!バッカじゃない!!?」

I「あっそ?じゃあみせちゃお!!」

M「だめだってぇ〜…」

I「あっそ!じゃあ早くしてよ?笑」

M「……」

こんなやりとりが延々と続いてようやくMの決心がついたみたいだった。
ブッ…
砂だらけの制服のまま座り込んだMが下を向いてから何分か後に小さい
放屁音が聞こえた。

I「うわっ…ホントにした…笑 小さくして恥ずかしがってるつもり?しちゃったら一緒だから!ハハハ!
これに懲りたらもう邪魔しないでね先輩!笑」

シクシク泣くMに足で砂をひと蹴りあびせたIは満足げな顔でさっていった。その夜Iからどうしても会いたい
って電話があって、理由はわかっていたけどとりあえず待ち合わせてIの所に行きました。
案の定自慢げに携帯を写真を見せてきた。そこにはブレてきれいには写ってないけど必死にお尻を隠そうとする
Mの姿が写ってました。
彼氏としてはIを怒るのがスジだろうけどその光景をおもしろがってみていた僕が怒れるはずもなく 笑

I「またM先輩が邪魔するようだったら私がやっつけてあげるからね!チュッ!」

と悪気もなくキスをしてくる始末。以来学校ではMグループ周りの女からは総スカンくらってます。最後の
高校生活楽しく終えたいため僕は彼女に素直に話して謝るべきなのか悩んでます。あんなやられ方したら
言葉を選ばないとMをもっと傷つけることでしょう。まぁ自業自得なのでそれなりは覚悟しないとなと思ってます。
でもMが僕と目が合ったときキュッと唇を噛んで悔しそうな顔で目を逸らすしぐさがたまりません。笑

561ドラクエものです:2010/07/13(火) 21:31:11 ID:???
ちょっと僧侶、あれはいったいどういうことなの?」
満月の夜、見渡す限りの荒野に女戦士の甲高い声が響いた。
「『あれ』とは何のことですか?」
僧侶が答える。静かで丁寧な口調だが、僅かに苛立ちがにじみ出ている。
「さっきの戦闘のことよ。なんであそこで自分にベホイミをかけたの?私は死にかけてい
たのよ。」
「分かっていましたよ。けどあの時はパーティ全体が危険でした。回復担当の私が倒れて
は全滅の恐れもありました。」
「だからって私が倒れたらそれこそパーティ壊滅じゃない。」
次第に口論が熱くなっていく。
「ちょっと二人とも落ち着いてくれ」
見かねた一人の男性が二人を止めにかかった。
彼はこのパーティのリーダー、勇者である。

彼らは世界を救う勇者一行である。
勇者、女戦士、女僧侶、女遊び人の四人は世界を救うため日夜魔物と闘い続けている。
この日は、日が暮れたため、テントを張り休むことになったが、今日の戦闘のことで戦士
と僧侶が喧嘩を始めたのだ。喧嘩の理由は前の戦闘で、女戦士が死にかけた時に女僧侶が
自分自身に回復呪文を使ったことらしい。
女戦士は、勇者以上に攻撃力が高く、パーティの主力である。しかし、我が強くこのよう
に口論を引き起こすことがある。一方、女僧侶はパーティ唯一の回復役であり礼儀正しい
が、頑固な一面もある。また、勇者は女戦士よりも力が弱く、僧侶の回復にも世話になっ
ているため、二人に強く口答え出来ない立場にある。そのため戦士と僧侶はしばしば喧嘩
を繰り広げていた。ちなみに遊び人は二人の喧嘩の様子を見てケラケラ笑っている。役に立たない。

「もういいわ。外に出なさい、決着をつけようじゃない。」
戦士が立ち上がり、僧侶に宣戦布告をする。
「ちょっと待つんだ戦士。」
あわてて勇者が止める。
「私より非力な勇者様は黙って。それで、僧侶どうするの?まさか逃げたりしないわよね。」
さりげなく勇者を貶しながら、僧侶を挑発する戦士。
「……いいでしょう。相手になりますよ。」
僧侶も立ち上がり、外へ出ようとする。
「やめるんだ、僧侶。君では……」
必死に僧侶を止めようとする勇者。前衛の戦士と後方支援の僧侶が闘えばどうなるかは目
に見えている。
しかし勇者の言うことを無視し、外に出ていく二人。「面白そー」と呟きついてゆく遊び人。
勇者も頭を抱えながら二人を見守るべく外へ出て行った

562N.I.:2010/07/18(日) 16:55:54 ID:???
ここは人がいないので、書いても読む人がいませんよ。

563名無しさん:2010/08/11(水) 21:35:58 ID:???
ハトプリはシリーズ初の雑魚戦闘員との多人数戦を出してきたのが良い
一般人でも倒せるほど弱いけど

564名無しさん:2010/09/04(土) 16:34:50 ID:???
この前、手で振り払えるほど小さいデザトリアンが出てたな

565名無しさん:2010/09/05(日) 10:32:58 ID:l2PKdLjw
>>6
>「どうしてこんなやつに…!」的なプライドズタズタ感
それならゼノンお嬢様のほうが

566名無しさん:2010/09/28(火) 04:38:10 ID:HEsbbLrw
タクティクスがやばいぜ!!

567名無しさん:2010/10/03(日) 00:11:48 ID:IyBvlg5g
さっすが話がわかるッ!

568名無しさん:2010/12/04(土) 23:10:36 ID:kPCZnk3Y
スナッキーにタクト奪われる回はちょっと期待してたのに…

569名無しさん:2011/04/07(木) 21:19:16 ID:5RSsFBJM
最初は師匠と練習生みたいな構図がよいな!
まぁボクシングでもキャットでもなんでもよいが。
最初は妹のように可愛がって教えていた女も、幼い少女の短期間
での成長に焦りを覚えていつしかそっけない態度になる

「アハッw お姉ちゃん最近教えてくんないと思ったらそうゆうこと…w」

「は…ぁ…ぁんっ…この道10年やってきた…私がっ…ぁっ…始めて1ヶ月そ
こらのあんたみたいな子供にっ!!負けてたまるもんですかぁぁぁっ!!!」

数分後…

「ねぇ…もっと遊ぼうよぉ…?」

「ぅ…ぅそだよっ…こんなのっ……認めな……ぁっ…」

バッターン!!!!  おわり。 

何の格闘技なのか…w
真面目に武に打ち込むお姉さん VS 天才少女 のお話でした。

570名無しさん:2011/04/08(金) 20:01:18 ID:nbj/MgHM
春麗リョナスレによさげな小説があった。
春麗にとどめをさしたのが麻薬取引をしてる怖いお兄さん達じゃなくて
少女の浣腸とはかなり抜けた。
メインが男達とのバトルだったけど、少女メインで見てみたいなぁ〜

やっぱり弱そうな相手の負け役は強い春麗みたいな女がはえる!!

571名無しさん:2011/04/17(日) 07:49:17 ID:???
キューティーハニーFには毎回パンサークロー戦闘員(仮面ライダーのショッカーみたいなの)
がたくさん出てきてる。大抵ブーメラン一発でやられるけど。

よく仮面ライダーの話題で一週間休んで、次の週に怪人2体だせばいい
みたいな話になるけど、むしろ2週間分のショッカーを一気に放出するのはどうだろうか。

572名無しさん:2011/04/29(金) 09:32:43 ID:zPzLcZMQ
平成ライダーでは1話に怪人2体とか珍しくないな

573名無しさん:2011/05/07(土) 21:58:59 ID:/RQTl6ig
オーズのライダー1000回記念では怪人全放出してたなw

574名無しさん:2011/05/10(火) 14:57:58 ID:???
スレタイ見たとき真っ先にaikaを思い浮かべた。ゼロじゃなくて昔のやつね。
藍華さんが26才のやつ

575名無しさん:2011/05/19(木) 02:46:37 ID:XYmRrqBE
ジュニアレスラーっているよね。あの娘たちが栗原あゆみみたいなアイドルレスター
と闘ったりしないかな?

栗原(仮)は手加減してジュニアレスラーといい勝負をしているように演技し
ジュニアレスラーも台本(のようなもの)通りの試合を演じる。
しかし試合の後半、ジュニアレスラーが悪乗りをはじめ、台本にない攻撃を始める。
若干戸惑う栗原(仮)だがジュニアの攻撃がプロレスラーに通じるわけも無い
軽くあしらい、少々お仕置きしてやろうかと思う栗原(仮)
顔を真っ赤にして攻めるジュニアレスラー。自分の攻撃が通じないと気づき
クラスの男子が遊びでやっている浣腸攻撃を繰り出す。
これが見事にクリーンヒット。流石に悶絶する栗原(仮)
気を良くしたジュニアレスラーは、急所攻撃や顔面踏み付けなどのヒール顔負けの
攻撃を繰り出していき…

576名無しさん:2011/05/19(木) 22:49:23 ID:JCIufLy.
>>575
アイスリボンのりほとかいいかもね!もちろん攻め役で。
あの娘も小学生からやってるしすばしっこいから栗原タンを
スピードで翻弄した後、隙をついてあのプリ尻に浣腸を叩き込む
構図が想像できる。
お仕置きをするつもりがしまいには
「お願い…抜いてぇー!!」
と、叫んだ後レフェリーストップ…なんて無残だな。もちろん最後は
倒れた栗原タンを踏みつけで。

……ってもガチでやったら絶対りほタン殺されるなw

577名無しさん:2011/05/19(木) 23:29:56 ID:???
>>574
パンツ山盛りアニメだっけ?

578名無しさん:2011/05/20(金) 00:52:56 ID:???
>>576
事務所の意向とか思惑とかでそういう試合あるかもよ。
年増を追い出して若い娘を目立たせるために。浣腸はやりすぎだけどwww

>>577
無理やり画面にパンツ入れてくるアニメ。
雑魚集団と藍華が戦うシーンが毎回ある。余裕で蹴散らしているようにみえて
意外と空振りしたり反撃食らったり羽交い絞めにされたりしている。

579名無しさん:2011/05/21(土) 00:34:49 ID:yypU5T.s
>>576

そりゃガチじゃ無理でしょ?ww体格差ありすぎだし。
小学生に泣かされる中学生ならみたことあるよ。
ってゆうか泣かされたのは私だけどねwww
だから素人同士のケンカならなくもないかも。

580名無しさん:2011/05/21(土) 01:51:22 ID:???
確かに現実では無理だろうな。
まあ妄想だし、何でもありでいいじゃんwww
実際にジュニアレスラーとの試合では大人のレスラーがちゃんとやられる演技をしてくれる。
それを演技ではなく本気でやってると脳内保管すればいい。

581名無しさん:2011/05/22(日) 01:59:19 ID:RLEso5V6
だよね!
りほちゃんだろうが芦田愛菜ちゃんだろうが、脳内変換すれば
栗原も藍華も春麗も…ただ大きいだけの遊び相手ってことだ。

582名無しさん:2011/05/22(日) 04:24:47 ID:???
ジュニアレスラーのりほのくるくるリボンって技がすごいかっこいい。
小さな体を生かして相手に絡み付いてあっという間にまんぐり返しの体勢にもっていく技。

583名無しさん:2011/05/22(日) 22:46:31 ID:qD5SlF12
いいね。
あんな可愛い子供レスラーにキリキリマイさせられる
大人レスラーとかアイドルレスラーのやられ様にかなりお世話になった。
りほちゃんも中学生で身長も表情も大人びてきたから、またこの先新人の
ジュニアレスラーにやられちゃうりほちゃんにも期待したい。

584名無しさん:2011/05/28(土) 01:17:05 ID:pVV039yM
ジュニアレスラーでも一般人でも弱そうなのは小柄なイメージがある。
それ故、妄想でも一撃KOなんてのは想像しにくいからすばしっこい動き
を駆使してじっくりいたぶるのがベストかな。
いくら体格差があっても攻撃を一方的に受け続ければさすがに効くだろうし。

ハァハァいいながら小さい相手の前に平伏する姿はたまんないな。
「私がこんな小娘に……」的な心理描写は屈辱感満載だしね

585名無しさん:2011/06/06(月) 09:40:15 ID:???
このシチュだと必然的に急所攻撃や集団攻撃がメインになってくるよね。
まあ純粋に実力で強いというのもありだけど

586名無しさん:2011/06/09(木) 23:44:32 ID:VzSkp0SQ
それもいいかもね。
隠れ実力者みたいな感じで。見た目ではわからないから始めは
ケガするわよ子猫ちゃん♪ 的な挑発かましといていざ戦えば
あまりの強さにだんだん余裕を失う嬢……

587名無しさん:2011/07/12(火) 23:24:30 ID:rZOQgoLs
ttp://www.prostyle-net.jp/gallery/cat/db01/14.html

まぁ演技だけどこんなシチュじゃない?

588名無しさん:2011/08/17(水) 23:19:06 ID:elmPpVG2
「フフッ 惨めだね!」
構えもせず警戒心ゼロで笑う幼女
「ハァ…ハァ…」
対するは、格下と思っていた子供相手にリードされっぱなしの少女
どっしりとケツを突き出して構え、恐る恐る距離をさぐっている。
体中の汗がレオタードを濡らし、股から太ももをつたってリングに流れて
いく……

589名無しさん:2011/08/18(木) 19:57:34 ID:kWNfglFs
「こンのぉッ!」
意を決し、渾身のタックルを繰り出す少女だが、結果はそれまでと変わらなかった。
捕えたと確信した瞬間、幼女の姿は視界から掻き消え、無人の背景がグルリと回転する。
何をされたのかも理解できぬまま、少女は顔面からマットに突っ伏していた。
「こ…こんな…」
尻だけを高く突き上げた惨めな姿勢のまま、弱々しく顔を上げる少女。
赤く腫れたその鼻孔から、血液が滴り落ちていく。

590名無しさん:2011/08/18(木) 23:43:15 ID:aVLUb9W.
初めて聞かされた10カウント。周りの観客をみる勇気がでない

ポタポタポタ…
「あんっ!?っ冷たいじゃない…!」
四つん這いで呆然とする頭上に水を落とす幼女。
「おはよおねえちゃん!負けた時の約束ね!舐め舐めしよっか」
ドン!!
鼻血で汚れた少女は目の前に差し出された幼女の足を見つめ、ためらい
ながら息を切らす。
観客の前で敗北宣言をした後、勝者の足を舐める…試合前に観客達を前に
強気に言い放った自分が憎い…

591名無しさん:2011/08/19(金) 00:44:00 ID:b7bbRn9Q
わずか10分前。
試合開始を待つリング上の主役は間違い無く少女だった。
プロデビューから負け無しの3連勝、人気急上昇中の少女に、
エキシビジョンとしてアマチュアとの交流試合が組まれたのだ。
だが対戦相手としてそのリングに立ったのは、小柄な幼女だった。
「ハハ、可愛い子が来ちゃったな。お姉さん、こう見えても
 結構強いんだけど…。ハンデとかつけてあげよっか」
苦笑する少女に、屈託の無い笑顔で幼女が言い放つ。
「ハンデはいらないよお。代わりに、負けた人は勝った人の
 足をなめるーとか」

592名無しさん:2011/08/19(金) 20:55:28 ID:Invd1Z3Q
「舐める?プッ…プハッ。ごめん笑って…只ね、ここは台本とか
ないんだよ。そんなこといっちゃここの観客は……はぁ」
少女はヤレヤレといった様子で会場を見回す。
幼女の大胆な提案に観客は完全にその気になっているようで、大声援
がリングに集中する。

「ほらねっ… どうする?今なら説得してあげるわよ?」

「大丈夫だよ!あたしちゃんと足洗ってきたから汚くないし。
よかったねおねえちゃん!!」

幼女は相変わらず屈託のない笑みで答える。
聞く耳も持たず、また自分が負ける気など全くないようだ。
「そ…そう。ぁりがと…ハハ。じゃあお姉ちゃんもがんばるね…」
幼女の言葉で和やかなムードの中、エキシビジョンマッチが開始された。

593名無しさん:2011/08/20(土) 00:18:16 ID:8aQ3eC46
「いっくよー!」
ゴングと同時に駆け出す幼女。

「(ったく、最近の子供は生意気なんだから。ちょっとお仕置きしてあげないと)」
タイミングを合わせて放たれる少女のジャブ。対戦相手の出鼻をくじくはずだった
一撃は、しかし空しく空を切り、少女は目の前にいたはずの相手を見失っていた。
「…えっ」
少女が間の抜けた声を上げた次の瞬間、その足元にしゃがみ込んでいた幼女の膝蹴り
が、少女の股間に深く打ち込まれた。

「お…ぉぅ…」
情けないほど尻を突き出したへっぴり腰で数歩後後退した少女は、両手を
股間にあてがい、その場に丸くうずくまってしまう。

しばしの静寂の後、割れるような大歓声と共に、ダウンカウントが開始された。

594名無しさん:2011/08/20(土) 18:52:06 ID:cV9IYCus
『1!2!3!!』
逆に出鼻をくじかれてしまった少女。
股から脳天まで突き抜けるような激痛に悶える中、無常にもカウントは
数えられる……!??

しかし声援は次第に笑い声に変わる。

『4!5!!6!!!って…ハハハ。』
レフェリーもその客達の声を聞いて苦笑いした様子でカウントを
止める。

急所攻撃は勿論反則なため、ダウンとはみなされない。
エキシビジョンとして観客を楽しませるためのレフェリーの
はからいであった。
「こ…このっ…」
少女はロープに手をかけ、ゆっくりと立ち上がる。
プロ対アマの対決、また明らかな見た目のハンデもあるため、
観客達は、今までの一連の流れをパフォーマンスと勘違いしている
ようだ。
「(冗談じゃないわ…こんなこと…)」
股の痛みが和らぐ間もなく試合は再開される。
「おねえちゃんさっきのポーズおもしろかったよ。いっくよぉ!!」
幼女は再度軽快に駆け出し、ロープを背にした少女へ左右のパンチを
繰り返す。
「ちょっと…まって!…くっ…あ……えっ?」
パンチを振り回しても胸元までしか届かないほどのパンチを受けながら
驚いた表情の少女。
「(なにこれ…全く効かないわ。フフッ…しょせん子供ね。)」
活路を見出した様子の少女はしばらくガードを続けた後、素早くサイド
ステップで身をかわし、幼女との距離をとる。
「ハハッ!残念。お姉さん復活しちゃったぁ 今度はお姉さんの番ね」
「うんっ!!」
幼女はその言葉に怯む…どころか可愛らしい満面の笑みでコクリと頷いた。
「(うっ…可愛いんだか生意気なんだか…まぁみてなさい こんな小さな
相手初めてだから若干やりづらいけど、私の高速タックル!かわせるもの
ならっ!!)」
「ふっ!!」
少女は幼女の体に合わせてぐんと腰を落とし、幼女の足を視界に入れた後
力強く踏み込んで低空タックルを仕掛けた。

595名無しさん:2011/08/21(日) 16:27:44 ID:v7pyrhLw
情けないほど尻を突き出したへっぴり腰ってのがいいですね。
この少女というのはデカ尻なんですか?
できれば衣装とかも細かく知りたいですね。
尻フェチが通りますた。

596名無しさん:2011/08/22(月) 03:45:33 ID:???
「貰ったっ!(本気を出せばこんなものよ!組み伏せてお仕置きしてやる!)」
だが、少女が勝利を確信したその時、幼女の姿は眼前から掻き消えてしまった。

パチィーーーン!!
次の瞬間、尻に走る焼け付くような痛み。なんと幼女は、馬跳びの要領で正面から
少女を飛び越していたのだ。勢いそのまま、マットに転がってしまう少女。
うつ伏せのガニ股で這いつくばる滑稽な姿に、この試合をショーだと思い始めている
客席から爆笑が起こる。

だが、当の少女はたまったものではない。尻の痛みと羞恥に顔を真っ赤に染め、
目尻には涙さえたたえて、醜態を取り繕うようにバタバタと立ち上がる。
「こ、こんなの嘘…そ、そうよ本気じゃなかった! 遊んであげてたの!」
言い訳を並べながら、再び幼女へ突進する。もはや、一秒でも早く幼女を
叩きのめし、自分を笑う観客達を黙らせたい。少女の頭にはそれしかなかった。

597名無しさん:2011/08/22(月) 20:26:00 ID:E22JCPvo
エキシビジョンマッチもあっという間に後半を迎えていた。
観客もそろそろショーではなくガチの勝負を期待する時だろう。
しかし一方通行の2人の戦いであったが、野次をとばす人間は
一人もおらず、むしろ笑い混じりだった声援もいつしか割れる
ような大歓声となっていた。
少女は最初から手加減などしていない事を悟っていたのである。

少女は間を置くことなくタックルで幼女を捕らえようとするが…
「ハハ!遅いよ。」
パチィーーン!!
「ひぎぃぃっ……」
果敢に攻めるもどうしても捕らえることができない。
低い位置でのタックルは、上手く受身をとることが
できずマットで擦れた太ももは赤く腫れあがり、何度も踏み台に
された尻もビリビリと悲鳴をあげていた。
「な…なんできまらないのよっ!!」
しかし少女に悔しがる時間などなかった。残り3分…
横目で時間を確認したら、間を置かず幼女との間をつめる。
「ハハハ 全然当たんなぁーい。」
テイクダウンが困難と悟った少女は果敢にパンチとキックを
振り回すも時間に気が焦りどれもが大振りなもので、スピード
で翻弄する幼女に当たるわけがなかった。
「今だっ!」
バコッ!!
「ぅっ…」
そして打ち終わりを狙うように幼女のカウンターが顎をとらえる。
『ダウン!!』
2度目のダウン。さすがに顎に決まった打撃はこらえることが出
来ずその場に蹲ってしまった。
『6!7!8!!…』
「(私がアマなんかに…こんな子供なんかに…やだ!絶対にやだ!)」
少女は気力だけでなんとか立ち上がった。
しかし攻め手がない。タックルも見切られスタンディングも圧倒
され、ただ構えて距離を探ることしかできない少女。

「フフッ 惨めだね!」
構えもせず警戒心ゼロで笑う幼女
「ハァ…ハァ…」
体中の汗がレオタードを濡らし、股から太ももをつたってリング
に流れ落ちる。
残りは1分を切った。
勝利を確信した幼女は試合中にもかかわらず、少女に背を向けて
観客に勝ち名乗りをアピールしている。
「ぅわぁーい!!勝った勝ったぁ!プロに勝ったよぉ!!」
「(こんな…屈辱っ……私は…負けないっ!!!)」

「こンのぉッ!!!!!」
残り30秒 おそらくラストチャンス。
少女は意を決し、渾身のタックルで幼女に飛び込んだ。

598名無しさん:2011/08/23(火) 02:29:59 ID:nfWsr2ic
そして話は冒頭に戻る。

少女の全てをかけた最後の挑戦は、それまでと何ら変わらず軽々とかわされた。
避け様に足を払われた少女は顔面からマットへ突っ込み、尻を突き上げた無様な姿勢で
鼻血を垂れ流してダウンする。

ダウン! ワン! ツー! スリー!
「うあ…(起きないと…負けちゃう…)」
起き上がろうとしても、もはや体に力が入らず、突き上げた尻を弱々しくヒクつかせるだけ。

フォー! ファイブ! シックス!
「あ…ぁ…(負け…る)」
涙と痛みで歪んだ視界に、小さな足が現れた。見上げた先には、試合前と変わらぬ幼女の笑顔。

セブン! エイト! ナイン!
「…つ、強すぎ、る」

…テン!!

599名無しさん:2011/08/23(火) 21:40:01 ID:b5n.4H3s
「はやくしなよ敗者さん?」
割れるような大歓声は止み、観客 関係者全ての人間の眼が少女に
集中する。
水を掛けられ濡れた髪の毛を両手でぬぐい片手を胸に当て覚悟を
決める少女。
「やっとその気になった? ハハ!キレイキレイするんだよっ。」
幼女はリングシューズを脱ぎ捨て、小生意気に腰に両手をあて仁王
立ちで少女を見下す。
ピチュッ…
少女は恐る恐るゆっくりと足の甲に唇をつけ舌を当てた。
「あはっ!!くすぐったぁーい…あっ!やめるな!」
「っ……ご…ごめん……なさい……。」
そしてグッと目を閉じたら、大胆に大口を開け足の甲から膝までを
舐め上げるようにスゥーっと舌を滑らす。
ペチャッ……チュッ…ピチュッ…
「はぁ…んん…んっ…はぁっ…あんっ…」
うっ伏せした状態で地面の足に這うように顔を寄せながら一心不乱
に舌を上下させる。
その艶かしい光景に観客達は声援を忘れ釘付けの状態だった。
「慣れてきちゃったぁ。あったかくて気持ちぃー 私の足キレイで
しょ?ちゃんと洗ってきてあげたんだから感謝してね!ヘヘッ。」
本当にいい香りだった。柔らかく鼻をくすぐるボディーソープの香
り。幼女のは汗一つかいていないのだ。
「(バカみたい……私だけ疲れちゃってさっ……ぅ…ぅぐっ…)」
しかし……しょっぱい…そして臭い…
幼女の甘い香りの後に時間差で届く自分の汗の味、唾液の乾いた匂い。
その極端な対比が一層少女の心を惨めにさせた。
「お…おねがいっ…もう許して…なにもいらないっ!ファイトマネ
ーもあげる!!普通のお願いならなんでも聞くわ!だからっ…だか
らぁーーっ……ぅっ…ぅぅぅうっ…泣」
屈辱の限界で我慢の糸が切れた少女はへたり込んだまま後退した後、
土下座のようにマットに顔を埋めて少女に哀願する。
「プッ…泣いちゃった…ハンデいらないの?なんてつよがってたの
にさっ!まぁいっか!じゃあ最後にお願いねっ?」
「グスッ……えっ…?」
幼女はそう言うとスッと背を向けコーナーへ戻りマイクを手に取った。
「みんな聞いてぇ!!!プロのお姉ちゃんがアマチュアの私に言いたい
ことがあるらしいのっ!!聞いてあげる???」
幼女は観客を煽るとそのマイクをへたりこんだ少女の前に投げた。
もちろんそう言われてNOと答える人間はいるはずもなく静寂に包まれて
いた会場は再びヒートアップする。
「負けました。かなわないから許してくださいって言うんだよ?フフ!」
「いい加減にしてよっ!できるわけないじゃないっ!!怒ったんだから
っ!!ぁっ…くぅぅっ……」
少女の舐めきった言葉に衝天し立ち上がろうとするが体が言うことをきか
ず再びガクンと膝をついた。
「プハハハハッ!ダメじゃん!だったら時間制限なしで倒れるまでやる?
気絶するまでお尻蹴ってあげるよっ??ザコのプロフェッショナルさん。」

ダメ押しの一言だった。
膝をついて立っていた少女の腕はダランとさがり、ガクンと尻をついて
へたり込む。無表情で下を俯く少女の眼は魂が抜けたように一点を見つめて
いた。
「私の負け…です…もぅ許して…もぅお尻は蹴らないで……
もぅ……ゃだよ…。」
マイクを握った少女は泣き叫ぶわけでもなく片目から一筋の涙をスッと流し
ながら淡々と敗北宣言をした。
「ハッ…ハハッ!なんか暗ぁーい…まぁ遠慮なくお金はもらうね?私戦って
みたい人国外にいっぱいいるから飛行機代にでも遣わせてもらうよっ。」
「………」
「な…なによっ…お姉ちゃんがもてはやされるような団体でプロになった
って意味がないのっ!!弱いんだよ?バカにしてるんだよ!?なんか言っ
てよっ!!」
挑発に乗ってこない少女が退屈でミネラルウォーターをぶちまける幼女だ
ったがもはや少女は返す気力もなかったようだ。
「フッ…なっさけなーい…一生クサってなよこの尻だけ女。」
幼女は冷めたように賞金プラカードを片手に待ったまま会場を後にした。

人形のように動かない少女を関係者が抱きかかえて退場口まで移動する
少女。観客もその様子を見て茶化した言葉をかけれるはずもなくシーン
と静まり返っていた。
そして退場口をくぐる間際、観客である一人の子供が声をあげた。
「ぅわぁーい!!お姉ちゃん子供に負けたぁ〜!!ザコだザコだぁ〜」
言葉の重みを知らない無邪気な幼稚園児ゆえのキツイ一言だった。

「……ハハ…そだね…お姉さん弱いね。」

恥じらいも捨て、自分の弱さを認め最後に優しく微笑む少女の顔は
屈託のない幼女のような愛らしさを会場に残した。  終

600名無しさん:2011/09/28(水) 21:31:07 ID:dl4A0v4s
篠崎愛 栗原あゆみに挑戦

グラビアアイドル篠崎愛(19)が17日のWAVE新木場1st RING大会で女
子プロレスラー栗原あゆみ(27)の持つ王座に挑戦することが決まり、12日に調印
式を行った。篠崎は初めてリングで試合を行うが、「当然勝たせてもらう」と自信を見
せたが、栗原は「負けるわけがない」と必勝を誓った。2011年8月12日19時17分


篠崎愛新王者!栗原あゆみ下す

グラビアアイドル篠崎愛(19)が人気NO・1女子プロレスラー栗原あゆみ(27)の保持するベルト王座に挑戦した。
何もできない王者は開始と同時に一気に押し込まれ、篠崎が勝利した。
ベルトを芸能界に持ち帰ることになった篠崎は「楽勝ですね」と笑顔。栗原はリベンジ戦を要求した。
篠崎はお仕置きで選手をバットでたたく。大会を通して初めてのプロレスを満喫し
「楽しかった。また見に来たい」と喜んでいた。
2011年8月18日13時24分

日刊スポーツより大幅に切り抜き抜粋。

601名無しさん:2011/09/28(水) 23:29:27 ID:???
>>600
コレってどっかに動画とかない?
見たかったわ(´・ω・`)

602名無しさん:2011/09/30(金) 06:16:44 ID:???
>>601
調べてみたら単なるPOK王座(しり相撲勝負)だったみたいだよw

603名無しさん:2011/09/30(金) 21:50:14 ID:???
>>602
マジカヨ…
わざわざありがとう。ちょっとげんなりだわw
アイドルが水着で運動会!とか、ああいうテンションは俺にはついていけんかったw
まあ、体が資本なアイドルの方々は、わざわざプロレスなんかしねぇよなぁ…

604名無しさん:2011/10/02(日) 20:18:41 ID:???
シチュエーション的にはいいんだけどなベテランアイドルレスラー27歳vs巨乳ロリ顔グラビアアイドル19歳
実際はただの茶番だったし篠崎はダブダブのダッサいTシャツ着ていたけどね。
せめて篠崎が写真集にあるような競泳水着やビキニを着ていればなぁ。

突然だが実在の人物とは一切関係のないオリキャラで書いてみた。

POKとはただの尻相撲ではなく「尻による攻撃」と「尻への攻撃」のみで行われる格闘技である。
今日、このリングで闘うのはアイドルレスラー粟原あゆみ(27)とグラビアアイドル條崎愛(19)である。
普段はアイドルレスラーとして多くの声援を浴びる粟原も本物のグラビアアイドルの前では形無しである。
ルックスも若さも負け、粟原自慢のEカップの巨乳も條崎のGカップの爆乳の前ではその魅力を失ってしまう。
それだけに本業の格闘技で負けるわけにはいかないのだ。

試合開始早々、二人の巨尻がリング中央でぶつかり合う。当然のように條崎が押し負け吹き飛ばされる。
さらに粟原は追撃、次々にヒップアタックやヒップドロップで條崎を痛めつけていく。
まるでその若さやスタイル、ルックスに対する嫉妬のような攻撃である。
会場は條原ファンによる粟原へのブーイングに包まれる。
普段アイドルレスラーとしてリングに上がっている粟原は、このブーイングに耐え切れ條ず早く決着をつけようと
大きく助走をつけたフルパワーのヒップアタックを繰り出す。しかし、これを待っていたかのように條崎は膝を突き出した。
條崎の膝は粟原の尻に深々とメリ込んだ。喘ぐ様な悲鳴を上げ悶絶しのた打ち回る粟原。
会場は爆笑と條崎コールに包まれる。條崎はそれに答えるように手を振ると、ヒップドロップを繰り出す。
ペタンペタンと音のするような可愛らしいヒップドロップでプロレスラーの粟原には、ほとんどダメージを与えられない。
しかし、公衆の面前で年下の素人にいたぶられていることが粟原のメンタルに大きなダメージを与えていく。
それに追い討ちをかけるように條崎は、フェイスシットで粟原の顔面に競泳水着に包まれた尻を擦りつける。
呼吸を妨げられた粟原はたまらず、ブリッジで條崎をふるい落とし立ち上がると怒りのヒップアタックを繰り出す。
條崎も尻で応戦する。尻に大きなダメージのある粟原だが、プロレスラーの意地でなんとか押し勝つ。
再びとどめのヒップアタックを繰り出す粟原。今度は膝の届かない大ジャンプヒップアタック。
あせった條崎は思わず身を屈める。粟原の踵が條原の顔にぶつかり唇から血が流れる。
これが尻以外の場所での尻以外への攻撃とみなされ、ファールとなり條原に1回の攻撃権が与えられる。
條崎は粟原に後ろを向き、尻を突き出すように要求。粟原がしぶしぶ、後ろを向き尻を突き出すと
條崎はその尻に強烈なカンチョーをかます。思いもよらない攻撃に粟原は悶絶、白目を剥いて舌を出して失神
失禁さらには脱糞までして屈辱的な敗北をきした。

605名無しさん:2011/11/14(月) 22:45:33 ID:yAzYtNqw
栗原も良いが浣腸→放屁→失禁脱糞の流れが似合うのはやはり春麗だろう。
カンフー教室の門下生あたりの生意気な子娘にまさかの敗北。

「ちょっとあなた。そんなに私の指導が退屈なのかしら?」
春麗の一言にピリッと静まり返る道場内。
その静かながらも怒りに満ちた鋭い目線は、門下生達に緊張をはしらせる。

606名無しさん:2011/11/14(月) 23:31:53 ID:???
「弱そうな」ということは
「見た目不細工な下品男だが、実は皆伝級の業前持ちのステータス」というのもありか・・・?

607名無しさん:2011/12/05(月) 12:35:22 ID:???
それなりに強い娘をいいように玩具にするんだから強いに越したことはないんじゃないかな。

608名無しさん:2011/12/25(日) 18:43:27 ID:???
個人的には、

女が雑魚を蹴散らす→
ボスにやられる→
気がつくと完全に拘束されて抵抗できない状態→
雑魚「たっぷりおかえししてやるぜ……」

がすき

609名無しさん:2011/12/26(月) 04:44:06 ID:???
某18禁特撮メーカーの作品はだいたいそんな展開だなぁ
でもあそこのはリョナとしては……なんていうか、かったるくて。責めも殺陣も、もちっと臨場感がほしいかなぁ

610名無しさん:2012/01/03(火) 01:02:27 ID:1YMf3GVI
高飛車女は小娘に負けたくないっていう相場がある
から責められ役は思い切り勝気で傲慢なのがいい。

そう思えば闘神伝のソフィアはかなり良い位置に
いたと思う
エリスにアンアン言わされ、3では幼女のナルにまで
倒れざま追撃でアンアン言わされ…
大股広げて負けるダウンポーズも好きだったが
タイムオーバーでその場にうなだれる様もよかった。
屈強な女戦士が5歳そこらのガキに
「拍子抜けだね♪」
なんて言われた時の心情を妄想するだけでかなり抜い
てた。

611名無しさん:2012/01/03(火) 07:05:58 ID:coPhv60Y
割りとロリキャラも好きな俺にとっては更に年下の最年少キャラは貴重だわ

エイミに手も足も出ずにきゃあきゃあー言わされるタリム(キャリバー3)とか、郎君自慢戦で妹にディスられた上がに股でパンチラ死する大喬とか萌える

612名無しさん:2012/01/03(火) 07:39:24 ID:Y/743WhM
>エイミに手も足も出ずにきゃあきゃあー言わされるタリム

ですよね!いいですよね!
自分は4でそれやってるけどね。

613名無しさん:2012/01/03(火) 11:25:01 ID:coPhv60Y
>>612
おお同志

個人的に3の悲鳴、2衣装の短パンが好きなのと、3だとタリムが性能面でぶっちぎり弱キャラなので全力で抵抗するも敵わず何回も叫ばされて散っていくのが可愛いくて好き。

マジでアーケードモードにエイミでて来ないのが残念すぎる。
これだけのためにAEを家庭版に移植して欲しかった…
しかもAEの方がゲームオーバーなった後すぐに画面変わらないから倒れたキャラを長いこと見てられるし

614名無しさん:2012/01/03(火) 13:28:08 ID:1YMf3GVI
5のレイシャに期待したい。

615名無しさん:2012/01/03(火) 20:17:04 ID:Y/743WhM
>>613
最近のゆかりんはブリっこ声すぎるとは言われてますからね。
2の短パンとピンク衣装は自分も好きです。
ただ4はタリムにエロいかっこさせられるのとエイミの冷たいボイスが
嬲りロリにぴったりで「何いやらしい格好してるのよ・・・」的なw
まあどちらにせよいいですねw

616名無しさん:2012/01/04(水) 05:03:44 ID:???
幼女が使う呪文の前にあっけなく息の根を止められ死体となって転がる女戦士
横たわる肉体の上をはだしでぴょんぴょん飛び跳ねながら
おねえちゃんの感触を味わう幼女と踏まれる度にぎこちなく踊る肉塊
鍛え上げられた肉体がなんの役にも立たず沈む姿が好き

617名無しさん:2012/01/04(水) 13:55:32 ID:gD5PTdFo

>鍛え上げられた肉体がなんの役にも立たず沈む姿が好き

いいですねぇ!
それ相応に鍛えられたというか凶暴なモンスターに殺される
よりも鍛えてる感ゼロの子供に一蹴されるなんていい!!
死んで抵抗できずに肉塊を遊ばれる様もすごくいいですね
僕の場合ドラクエ3の女戦士が真っ先にうかんだからあの
露出多めの太い足とお尻がぶるんぶるん揺れる様を想像して
しまいました。

618名無しさん:2012/01/05(木) 02:04:49 ID:R4sl.LZQ
モンハンでも自分より小さいキングチャチャブーとかにヤられる女ハンターに萌える

619名無しさん:2012/01/05(木) 05:49:35 ID:???
>>618
ですよねー。チャチャブーは猟奇的な感じもしていいです。
ディアブロのフェティッシュとかみたい。

620名無しさん:2012/01/05(木) 13:04:59 ID:???
誰か>>616のシチュを絵で表現できる奴はいないのか!

621名無しさん:2012/01/05(木) 21:22:26 ID:OisQM6b.
ttp://thumbsnap.com/i/WygbRZGU.jpg

622名無しさん:2012/02/21(火) 21:57:54 ID:kXpuY/qs
>>621

赤毛のお姉さんが1勝してて、現時点でHPで少女がリードしているのを
みると。

「あれれ? 足が止まってるよお姉ちゃん? さっきワザと負けてあげたんだ
からもうちょっと頑張ってよぉ?W 鍛えた足も意味ないね!WW」

「うっ…で…でたらめ言わないでっ! これからよっ!!……」
(うそ…強い…さっきと全然違うじゃない…私一人で舞い上がってたわけ?
く…悔しいっ!!)

みたいなのを妄想しちゃった。
ってか何ていうゲームですか? キャラがなかなか好みでいい感じですなぁ。


()

623名無しさん:2012/02/22(水) 06:56:28 ID:???
ストリップファイターか奴隷闘士Fの系統のシリーズであろう。
名前わすれたけど「StudioS」というサイトの製作だぜ。

624名無しさん:2012/02/22(水) 08:51:34 ID:FhL07oLA
お姉チャンバラで咲とか2面のチビにやられると抜ける

625名無しさん:2012/04/06(金) 02:29:34 ID:ZUnw/Xsw
年齢差のある相手から嬲られるシーンのあるドラマとか無いかな?

626名無しさん:2012/04/07(土) 02:13:54 ID:???
ドラマってことは実写?
一応マーターズ

627名無しさん:2012/04/14(土) 02:07:58 ID:GyVkGoBY
体育会系のムキムチ体型の気の強さが表情に出てるような綺麗な
女が、年の差のある線の細い格闘に無縁そうな女の子に嬲られる
のが好き。

土下座をしてパンと張ったお尻を視点にぼやけて写る背景は
「あれ?勝っちゃったの?」と言わんばかりに不思議そうに
首をかしげ見下す女の子。

ってのが好き。

628名無しさん:2012/04/14(土) 04:05:33 ID:???
>>624
咲は暴力的だしいいよね

629名無しさん:2012/04/14(土) 10:17:25 ID:???
小さい娘もいいけど個人的にはデブもありだと思う。
このスレ的にデブは「弱そうな奴」に扱うのかな?漫画とかだと間違いなく雑魚だけど。
醜い顔せいで可愛い娘に妬みを持つデブとか、可愛い系のぽっちゃりとかが美女をボコボコにする感じで。

630名無しさん:2012/04/14(土) 21:39:55 ID:???
>>628
彩も超強気なのに(ゲーム難易度的に)無茶苦茶強い咲に為す術なく何度もやられてその度「うぅ…うぅん…」とか喘ぎながら力なく倒れるのがエロい

631名無しさん:2012/08/30(木) 00:35:13 ID:8HOC2GWI
プロレスだが老婆が大女を一方的に痛めつけるシーン。
ttp://www.youtube.com/watch?v=aVZ9OyOlRYI&hd=1

こういうシーンほかに知ってる人いないかな?

632名無しさん:2012/09/07(金) 22:05:33 ID:8HOC2GWI
チンパンジーのパ○くんが女性飼育員(20)を襲ったらしい。
あるこのスレ向きのリョナ

633名無しさん:2012/09/10(月) 14:22:17 ID:oeHQ.bWU
ガンパレの小型幻獣の設定資料より

ゴブリン (S目標) 鳥脚属 走鳥科

 小型幻獣。古代の結界を持つ熊本以外の地域では大型幻獣に率いられ、12000から15000の群れを作って実体化する。
 身長1m 体重24lg いびつな人型。
 一つ目。手足の長さがほとんど同じであり、軽快な運動性能とキックを武器に戦闘を行う。
 主戦術は一人に兵士に2〜30匹が一斉にジャンプして取り付き、よってたかって滅多蹴りにする。
 とは言え、飛び道具は持っておらず、ザコであることにかわりはない。

 甲高い声によって通信/威嚇する
「キョーキョキョキョキョォォォォ!」

ゴブリンリーダー (S目標) 鳥脚属 走鳥科

 小型幻獣。ゴブリンの群れの中に2000〜3000存在する。
 身長2m、体重160kgでいびつな人型をしており、ゴブリン型の倍以上の大きさがある。
 一つ目。手足の長さがほとんど同じであり、走行時は手を脚のように利用して高速移動する。
 ゴブリン達の先陣を切り、トマホークをなげながら、突撃を行う。
 (トマホークはリーダーの手で無限に実体化する。)
 戦闘力は高く、戦争序盤の歩兵部隊では2年生でなければ単独での戦闘は禁止されていた。
 兵士を生け捕りにし、辱めて、その仲間の兵士達が怒りに我を忘れてから来るのを待つ習性がある。

ヒトウバン (S目標) 外骨格属 浮殻科

 切り取った人の頭を前面に貼り付けて飛ぶ浮殻科の小型幻獣。
 群を成して低空を高速で飛び、新たな犠牲者をその歯で食いちぎる。
 歯は、元々の犠牲者のものとは違い、小さな外骨格属が寄生しているようである。
 幻獣がよくやるように切り取った人の頭は生きており、殺して殺してと叫ぶ。
 確認数は全世界で20万以上といわれる。

634名無しさん:2012/10/15(月) 01:49:30 ID:8HOC2GWI
バスタードの27巻で
表紙のデザインにもなってる半裸の女が
分裂して小さくなった主人公から
「おばさん動きがトロいんじゃないの?」
みたいに侮辱されるシーンが短いがあったはず(記憶違いならごめん)。
オマケに超必殺技みたいなのを食らうんだが
それが浣腸攻撃w
amazonレビューではボロクソに書かれてるけど
エロ目的に見る分にはイイ。

635名無しさん:2012/11/11(日) 02:08:38 ID:HDexs2CI
ttp://fsm.vip2ch.com/-/sukima/sukima082947.jpg

ビキニアーマーとか俺らなめてんのか!オラ!びしぃ!

ぎゃひいいいぃいごめんなさぁい! みたいな

636名無しさん:2012/12/13(木) 01:59:37 ID:SBCCH0tI
あんまり書き込みないな・・・
自分より圧倒的に弱そうな相手から
痛めつけられ半泣きにさせられっていうのめちゃくちゃ興奮するんだが。

637名無しさん:2012/12/17(月) 01:07:34 ID:???
俺も一番好きなシチュだわ

638名無しさん:2012/12/17(月) 22:03:24 ID:c3RaGXrw
遊びだけどプロレスごっこで中学生が小学生に泣かされてた。
思わずたってしまった。

639名無しさん:2012/12/18(火) 13:00:15 ID:???
精神的恥ずかしさがいいよね

640名無しさん:2012/12/18(火) 22:49:55 ID:c3RaGXrw
>>638

だよね。その負けた方(中学生)も、やられて痛いという
よりはいいようにされて悔しいあまり涙ぐんでた感じだった。

641名無しさん:2012/12/19(水) 21:24:19 ID:c3RaGXrw
間違えた。訂正
>>638 ×
>>639 〇

642名無しさん:2012/12/23(日) 01:25:32 ID:???
感情移入するとゾクゾクするな〜
リョナラーの漫画家やらアニメ作ってる人には
こういうシーンをどんどん増やしてくれるように願う

643名無しさん:2012/12/24(月) 23:18:00 ID:c3RaGXrw
力比べの状態から小学生のほうがわざと力を抜いて
中学生を転ばせたり、マットにうずめた頭に乗っかって
フェイスシットもどきで苦しめたり、たぶん無知故アドリブで
やってたんだろうけど何気に技出してておもしろかった。
息が苦しそうにジタバタしてた生足も妙にエロく感じて
僕らが実況みたく
おっと!?まさか小学生に負けてしまうのか!?
など声をかけると息が荒くなってムキになる表情もよかった。

完全表現したよな漫画があるようなら家宝にしたいよ

644名無しさん:2012/12/28(金) 23:21:48 ID:SBCCH0tI
老婆スレにも貼ったが
シワシワの老婆が若い女をいじめる絵。
ttp://kir017694.kir.jp/drawing2n.htm
ttp://kir017694.kir.jp/drawother.htm

実写でやってくれたら死ぬまでオカズに出来そうだ

645名無しさん:2012/12/28(金) 23:24:19 ID:???
( ^ω^)…

646名無しさん:2012/12/29(土) 02:00:51 ID:???
方向性としては言うこと無し

だが…

647名無しさん:2012/12/29(土) 02:16:15 ID:???
弱そうな奴に人質取られて
武装解除を脅迫されて一方的にいたぶられるとか

そんなシチュもいいと思うんですよね

648名無しさん:2013/01/03(木) 06:12:31 ID:0Vu76W9E
ホームアローンみたいにクソガキが作ったトラップで大人がボロボロにされるって言うのが好きだ。

命に関わるような怪我はしないけど、ペンキぶっかけられたり、豚に襲われたり、糞尿浴びせられたり

649名無しさん:2013/01/03(木) 09:57:22 ID:???
たしか3で女の刺客が出てきて、そいつが結構やられてたね

650名無しさん:2013/01/04(金) 09:57:13 ID:???
でも確か結構ババアだった記憶がある。

子供向けのアニメだと小中学生の正義の味方に大人の悪の幹部がやられたりするけど
あれは相当屈辱的だよな。美女の幹部ってあまりいないのが残念。

651名無しさん:2013/01/05(土) 22:00:53 ID:???
見てる子ども達が変な性癖に目覚めないように工夫してあるんです

652名無しさん:2013/01/07(月) 14:11:23 ID:???
リョナは、やっぱり動きと声があるといいね
ガキやキモオタに腹パンされる同人ゲーやったけど、もっとこういうの増えてほしいわ
mugenが(エロ方面でも)流行ってるのは、動きと声があるのが大きいんだろうね

653名無しさん:2013/01/09(水) 04:06:58 ID:???
>ガキやキモオタに腹パンされる同人ゲーやったけど
名称キボンヌ

>mugenが(エロ方面でも)流行ってるのは
スレじゃエロだらけだが普通に弱そうなのに嬲られる目的でも便利よな

654名無しさん:2013/01/09(水) 22:32:24 ID:???
>>644
なんだこの独特なwebデザインと日本人らしからぬ文章のセンスは……

655名無しさん:2013/01/12(土) 12:16:14 ID:???
>>653
ここの人間にとっては物足りない責めだと思うが
ドM退魔師ってやつ
ちょうど禅ピクを二次元にしたようなもんかね

腹パン、電マ、股間打撃、電撃、締め付け、丸呑みっぽい攻撃は確認できた
ガキに言葉攻めされながら腹パンされるのがストライクだった
もう少し攻撃パターンが多ければ良かったんだが

656名無しさん:2013/01/25(金) 09:17:21 ID:???
>>655
レスもらったのに返事遅れてすまん
検索して興味でてきた

657名無しさん:2013/06/02(日) 21:55:48 ID:???
霊媒師いずなで追っているネズミ男みたいなヒョロガリに「ごめんなさい!なんてウソでしたww」な事で油断して
口にタオルを押し込まれ押し倒され首を絞められる
んで「妖怪じゃなくこんな弱っちいやつに私は・・・」みたいな感じで涙+失禁+意識朦朧というドストライクなモノがあってヤバかった

その後にイケメン刑事がキマシタワーしちゃうけど

658名無しさん:2013/06/13(木) 04:56:44 ID:5fGO.ZiU
>>643
その小学生女児のほうが体格が逞しかったの?ブス系の小学生女児と闘って負けたら屈辱だね。
中学生の女の子のほうが背は高くても体格が細身で力負けしちゃう感じかな。

拾好はどんな感じだったの?

659名無しさん:2013/06/13(木) 22:28:46 ID:???
>>657
その漫画ちらっと読んだけどぬ〜べ〜のいずな外伝みたいな感じよね。ヤングジャンプだからエロ描写もぬ〜べ〜本編に比べて奔放だったw

660名無しさん:2013/06/20(木) 01:20:16 ID:???
>>60のがめちゃくちゃ興奮する。
動画持ってる人いないかなぁ

661名無しさん:2013/08/12(月) 17:21:16 ID:0Vu76W9E
このシチュエーション、パターン分けすると
1、敵の数が多い。
2、相手は『弱そう』なだけで実は強い。
3、相手が卑怯な手を使う。
の三種類くらいかな。

個人的には3が大好き。
定番なところで痺れ薬やスタンガン、人質、あとは急所攻撃とかだね。

662名無しさん:2013/08/12(月) 22:08:22 ID:???
DQのスモールグールが弱っちいけど分裂するしベロベロ攻撃だし中々いいね

663名無しさん:2013/08/14(水) 22:05:26 ID:???
殴ると増えるからアリーナには天敵だな
ついに力尽きて死にたてホヤホヤの死体をオモチャにしていきたい

664名無しさん:2013/08/15(木) 22:45:13 ID:???
成人漫画だけどこどものじかんはいいや
あれでせめてSM的な内容さえあればな

665名無しさん:2013/08/21(水) 19:32:59 ID:???
セーラームーンアニメやるのか。
十年以上前にチビうさ一人にセーラー戦士5人がボコられるという妄想をしていたな。
かなり詳しく背景とか状況とかを設定していたはずなのに全部忘れてる。

666(  ゚ ∇゚):2013/08/21(水) 22:55:29 ID:???
ちびうさは背が低いから攻撃が当たらないとかクソみたいな理由でセーラー戦士側5人もいるのに
幼女1人のサンドバッグにされて打楽器みたくリズミカルに鳴かされて
最後はみんな一箇所に集めてジャブ一発で全員同時に叫び声あげながら死ねば可愛いとおもう
ヴィーナスが好きです

667名無しさん:2013/08/22(木) 00:45:31 ID:???
俺も妄想してたわ
セーラー戦士5人に囲まれ身動きがとれないチビうさ
中学生がよってたかって1人の幼女を威嚇しているなんとも残酷な
光景……しかし様子がおかしい
戦士達が険しい表情なのは間違いないのだが
戦士達の額に浮かぶ汗、腕や足には無数の痣 中にはスカートが
めくれあがっている戦士まで。そして肝心のチビうさは圧倒的不利
な状況の中苦悶の表情で息絶え絶えの戦士達をあざ笑いながら堂々と
立ち尽くす。
「ねぇ…どうせなにもできないんでしょ?」
5人はそんな幼女の問いかけに答える余裕もなく、それぞれの荒い息継ぎ
が交差して虚しく響いた。
数分後……5人の叫び声が大きく絡み合った

そんな俺もヴィーナスが好きです

668名無しさん:2013/08/22(木) 19:50:15 ID:???
そのシチュエーションにいいね。ちびうさが操られているという設定でそれぞれの役割を考えてみた。

ちびうさ:闇のエネルギーみたいなやつで操られている。けどいつも通り生意気に喋る。セーラー戦士の必殺技を跳ね返すバリアとか張ってる。闇の力のおかげで肉弾戦がやたらと強い。
うさぎ:『ちびうさ目を覚まして!』みたいな感じで必死に呼びかける。他の四人が倒れた後、ちびうさを前にしてガクガクと震える。
マーキュリー:『ちびうさは操られているのよ。』とか『あのバリアは私たちの攻撃を跳ね返すんだわ。』といった後真っ先にやられる。
ジュピター:真っ先に必殺技を撃って跳ね返されて絶叫。その後肉弾戦を挑み返り討ちに合って失神。
マーズとヴィーナスは……うーん思いつかん。

669名無しさん:2013/11/08(金) 16:05:50 ID:???
強い奴にやられた後、弱い部下等に投げ与え蹂躙される女キャラか。
上のシチュだと、ちびうさが一人一人肉体的にも精神的にも穢した後、
「いいわ。好きに貪りなさい」
とかゴーサイン出す。抵抗する戦士を腹パンなどで黙らせ、犯したり啜ったり。
次の獲物へちびうさが移動するごとに上がる悲鳴が艶っぽいあえぎ声に変わり、折り重なっていく。
性的にだと生えててもいいが、そこらへんは好みか。
助けようとしてちびうさの力で動けなくなったり変な気持ちになったりしてオナニーし出すのも
出てきたり
と想像してしまった。

670age:2013/11/23(土) 08:15:49 ID:???
このスレの住民ならお姉さんと少女が敵対してるこういう絵を見てお姉さんの方が一方的にやられる図が直ぐに浮かぶ筈だよね(´・ω・`)
http://i.imgur.com/ovLtrNv.jpg

671名無しさん:2013/11/23(土) 17:20:21 ID:???
この絵なら理解せざるを得ない

672名無しさん:2013/11/23(土) 20:22:50 ID:???
>>670
おうよ
自信満々な眼鏡のお姉さんが数分後には無様に泣き叫んでる姿が速攻で思い浮かんだぜ

673名無しさん:2013/11/23(土) 22:17:48 ID:???
泣きわめくどころか白目剥いてがに股で倒れて大小失禁して痙攣してる姿が思い浮かんだ

674名無しさん:2013/11/26(火) 23:27:21 ID:9QbIhtVU
>>670
なんかその絵みたら軽く興奮しちゃったから適当ではあるが
書いてみた。


「そこ、通してくれないかしら?」

腰に手をあて、目の前の相手を見下ろす女の名は 城本 こずえ18歳
某女学院の生徒会長を務める傍ら、父の構える空手道場の一人娘として
多くの生徒を指導する腕利きの師範でもあった。

「あなた、1年生?ってかこの学校の人間じゃなさそうね。」
同じ制服を身に纏ってはいるが、明らかに幼い顔と、一回り小柄な体
で負けじと同じポーズを構える少女。
「フフ…どうかな?いくよっ!」
ビュン!!
不適に笑う少女は、少し後ろに下がるといきなりこずえの顔面めがけて
蹴りを見舞う。
柔軟な体で身長差のあるこずえの頭部に届くほどの素早い蹴りだったが
それを紙一重でかわす。

「へぇ…私に挑む相手がいるなんてね……なっ…!?」

カツン…
蹴りを交わし、涼しい表情で言い放った瞬間掛けていたピンクフレームの
メガネが地面に落ちた。
「へぇ…当てられた事に気づかないなんてね…アハッ!」

こずえの言い回しを真似てニンマリと笑う少女。
「うそ…あ…あなた誰よっ!!」

「あはは!勝ったら教えてあげる!いくよおねえさん!」

数分後……

「はぁ…はぁ…はぁ…」
白のシャツは茶色く汚れ、歪んだボウタイを緩め息を切らすこずえ。
露出した足は痛々しく赤くなっている。
バコッ!バキッ!バチン!!
「あっ…ああっ!!や…ゃめ…きゃああ!!」
「あはは!そこ!!次は上段突き…とみせかけての…!!ハハッ!
お姉さんカワイィ!」

巧みな言葉を用いたフェイントに混乱してガードを上げ下げ
するこずえを可笑しく笑いながら攻撃を続ける少女。

やがて…… バキッ!!

「ぅっ……」
真っ直ぐ顎を打ち抜くような少女の正拳突きをまともにもらい、
完全に意識が飛んでガクンと膝をついた。

「へぇ…〇×道場の娘さんって聞いて期待したのにつまんなぁい!」

ゴンッ…
膝をついたこずえにダメ押しのかかと落としが決まり鈍い音が響いた。
バタン!!
そのまま叩きつけられるようにうつ伏せに倒れたこずえ。
勢いでスカートがめくれ、パンツを露出した状態……そして

ジワーッ…
股付近から液がジワジワと流れ、グランドの砂を濃い茶色に染めていく。
ブ…ブリュ……ブリュリュ…
時間差で、シマリから開放されたような力の抜けた放屁音と共にこんもり
とパンツが膨らんでいく。
「ぅわぁ……漏らしたぁ…美人さんでもウンコは臭いんだぁ…アハハ
まぁ寝てるから聞こえないかもだけど…アタシは滝川沙璃!滝川道場
の娘だからリベンジしたいならいつでも来てね! ちなみに11歳の
小学5年生ですっw 屈辱だろうから知らないままのほうがいいかもね!」

675名無しさん:2013/11/27(水) 01:01:36 ID:???
背の低いほうはもっとおっぱい小さいほうが好みです

676名無しさん:2013/11/27(水) 03:23:26 ID:???
>>674
超GJ!
確かにこの絵は妄想を刺激するな(*´Д`*)

677名無しさん:2013/11/27(水) 20:43:24 ID:???
>>675
わかってるな!
確かにこの絵見たときただ一つ気になったのがおっぱい。
まぁ見て速攻にめいっぱい抜いたけどねw

DOAスレでも話題になってる新キャラのマリー・ローズ
なんてドストライクだな。
乳揺れしながら戦うお姉さん達の中で唯一ツルペタ最軽量
のゴスロリなんてたまらん。
レイチェル、紅葉あたりの肉付きのエロいキャラを嬲って
おきたいところだ。

678名無しさん:2013/11/28(木) 21:33:03 ID:???
背の高いお姉ちゃんの腹が小さいほうの子の手刀でぶち抜かれて
腹押さえて地面に丸まって小さい子よりもっと小さくなってる姿が愉快
何の抵抗も出来ずにぶち抜かれる自信たっぷりのボディ

679名無しさん:2013/11/28(木) 23:51:07 ID:???
「あなたが相手?お姉さんがおしおきしてあげるわ。」
「後で泣いても許しませんよw?可愛いからって舐めないでね♪」

ttp://livedoor.blogimg.jp/bonnoukage/imgs/a/a/aaf34a6b.jpg

数分後
「アハハッw 先輩もう疲れちゃったの?弱ぁいw」
「ぐはっ……!ぅ…うそよっ!」

ttp://livedoor.blogimg.jp/bonnoukage/imgs/8/8/88e3e199.jpg

決着
「ほぉらw言ったとおり!弱い弱ぁーい♪ あれ?寝ちゃった?w」
「……ぁっ…ぁん……そんな…」

ttp://livedoor.blogimg.jp/bonnoukage/imgs/1/0/10a6b78b.jpg

680名無しさん:2013/11/29(金) 05:43:44 ID:???
>>679
このスレで言うことではないんだが、ちっこい方がかわいすぎていじめたくなるなw

681名無しさん:2013/11/29(金) 07:39:10 ID:???
いい体格差

682名無しさん:2013/11/29(金) 09:26:12 ID:???
>>679
素晴らしいですね
詳細を教えて頂けるとアリガタス

683名無しさん:2013/11/29(金) 10:11:01 ID:???
巨大女王完全敗北 って題名のキャットファイトビデオです。
サンプルムービーみるからに、演技はイマイチだったんでサンプル画像で抜きました!

あと書いてる2人のやりとりは演技中のセリフじゃなく私の妄想なんであしからずw

684名無しさん:2013/11/29(金) 10:46:11 ID:???
>>683
詳細ありがとうです
もうこの図式だけでイケる

685名無しさん:2013/12/03(火) 09:11:30 ID:???
個人的に春に稼働する電撃文庫の格ゲーのアスナに期待してる
(オンゲ上でとはいえ)実力者が戦闘能力無さそうなJKや
年下のJCに翻弄されてやられる、というのを想像すると興奮する

686名無しさん:2013/12/06(金) 17:28:42 ID:???
この面子だと桐野が鬼の強さになりそうだな

687名無しさん:2013/12/08(日) 02:10:14 ID:???
突然だけど「AIKA」でリエに苦戦する藍華は個人的に今でも五本の指に入る名シーン
26歳の藍華が中学生くらいの少女リエに弄ばれるのが最高に良かった
最後は調子に乗ったリエの髪を掴んで不意打ちの形で形勢逆転するんだけど
もしリエが短髪だったら負けてただろうなとか妄想も捗る

688名無しさん:2013/12/12(木) 07:44:11 ID:???
リエ自体が可愛いすぎるのでそれはそれで

689名無しさん:2014/01/21(火) 01:08:42 ID:Ww2azOCA
aikaいいよね。
26歳というまだまだ若いけど、少しずつ衰えを感じてくる年齢が最高。
個人的には黒デルモ相手にしたときがよかったな。
藍華って生身だと黒デルモ3人くらいしかいなくても結構苦戦するんだよね。
10人くらいいればなんとかなりそう。

690名無しさん:2014/01/21(火) 15:19:34 ID:???
>>689
三十路過ぎの女キャラでも見た目さえ若く見えれば余裕でリョナれる俺は
数年後に藍華とリエが再開して闘い、藍華がボロ負けする妄想とかしてるww
天才少女のリエはあれから恐ろしい成長を遂げていて、逆に藍華は体力的に衰え始めていて
以前もあれだけ苦戦した藍華が勝てるはずもなく一方的に弄ばれるとか

691名無しさん:2014/01/21(火) 23:50:32 ID:5mjj5hZc
大きくてグラマーなお姉さんが幼女になすすべなくKOするシーンを創造して抜く

692名無しさん:2014/01/22(水) 09:31:41 ID:???
いいね。
やられてる時の心理描写とか妄想してたらキリなく萌える。

693名無しさん:2014/01/23(木) 19:10:05 ID:???
その女が高飛車だったり傲慢だったりするとさらにいい

694名無しさん:2014/01/24(金) 09:46:26 ID:???
いいよね。 こんな小娘に…みたいに肩を落とすとか、小娘相手に本気になるわけないわ!的に強がったりとかいろんな敗北シチュを想像できる。グラマー(幼女からすれば大きいおねえさん)がエロく倒れてるの想像するだけでイケる

695名無しさん:2014/01/27(月) 20:59:57 ID:???
深田恭子とか篠崎愛みたいなムチムチ系の子と子役が並んでるのテレビでみたらそんなシチュ妄想するわ。

696名無しさん:2014/01/29(水) 07:11:59 ID:RzJ9iSv.
一連の流れに妄想が捗ったので、迷惑じゃなければちょっとしたSS投稿してもいいですかね……

697名無しさん:2014/01/29(水) 07:55:16 ID:???
問題ない
待ってますわ

698名無しさん:2014/01/29(水) 19:03:16 ID:cr.JWdE.
>>697
どうもです~ 早速明日から書いてみます~
方針としては、少年漫画的なノリの学園で教員をやっている余裕たっぷりの大人のお姉さんが、
女子生徒に心身をボッコボコされてゆく過程をじっくりネチネチと、変態的に描こうと思ってます

699名無しさん:2014/01/29(水) 21:12:38 ID:4D7cgHrg
楽しみだなぁ
がんばってくださいね。

700名無しさん:2014/01/30(木) 23:47:51 ID:EkALyTj2
ふと思ったが弱そうな奴にやられるシチュって凄く少ないよな
特に最近はか弱い女の子が不細工な大男に嬲られるか
闘う女の子の場合でもゴツくてグロい化け物にやられるのが殆どな気がする・・・
もっと同士はいないものか・・・(´・ω・`)

701onzou:2014/01/31(金) 12:18:06 ID:???
先日SS書くと言ってた者です~
書き始めたらいつの間にか長くなってしまって、とりあえず前置きと言うか、前戯的な部分だけ投稿しておきます
というか、この部分自体かなり長くなってしまった……今回は直接的なリョナは無しで申し訳ないです
が、次回分ももう書き始めていて、ガッツリとリョナりまくる予定なんで許してください

702onzou:2014/01/31(金) 12:20:24 ID:???
 体熱と緊迫感に満たされた真夏の部室。大勢の生徒が見守るリングの上で、男と女が向かい合っている。道着を着た男は長身で体格も良く、緊張した面持ちで柔道の構えを取っている。
女の方は試合前だというのに、腰に手を当てて余裕の微笑みを浮かべている。優しげだが妖艶な瞳、高い鼻、栗色の髪を緩やかなウェーブのかかったボブカットにした美女だ。
パールグレーで統一されたスポーツブラとスポーツパンツを着用し、豊満で筋肉質な美しい肉体を惜しみ無く晒しており、厳つくない程度に割れた腹筋が強さの証として輝いている。
しかし体格差は歴然としている。事情を知らない者が観たら、とてもマトモな試合にならないと思うだろう。だが生徒たちは誰も慌てた様子は見せない。
そして試合開始のゴングが響き渡る。男が雄叫びをあげて女に飛び掛かって行く。女は腰を落とし、怯むことなく正面から迎え撃つ。
掴みかかろうと手を広げた男だったが、予想外の女の瞬発力に反応できず、足を取られて体勢を崩され、更に足をかけられて転倒。
そのまま女は流れるような動作で関節技を極め、男の動きを完全に封じた。再びゴングが鳴り、試合の終了を告げた。生徒たちが歓声を上げる。
「キャーッ!春町先生カッコイー!」
「エースの高原でさえ完封かよ……」
興奮した生徒たちが口々に囁く。女は先に立ちあがり、男に手を差し伸べた。
「惜しかったわね高原君。でも以前より確実に強くなってるわ、自信を無くさないでね」
優しく微笑んで励ます女。男は照た様子で立ち上がり、丁寧に頭を下げた。
「忙しいのに試合してくれてありがとうございました。やっぱり春町先生には敵わないっスよ……」
「ふふふ、武術は経験だからね。心・技・体。どれも経験によって育てられるものなの、慌てずに成長すればいいのよ」
もう一度軽く会釈し合って、2人はリングから降りる。
「はーい、今日はここまで!みんなよく頑張ったわね!」
女は自分に熱い視線を向けている生徒たちの前に立ち、張りのある声音で号令をかけた。
「ありがとうございました!」
生徒一同が一斉に頭を下げる。
「もうすぐ夏休みだけど、1ヶ月後には大会があるから気を抜かないでね!それじゃあ解散!」
 彼女の名前は“春町結衣”。27歳。血液型はO型。この学園で保健体育の教師を任される一方、この総合格闘技部の顧問も務める女傑である。サブミッションのエキスパートであり、
私闘が許可されているこの超武闘派高校で跋扈する不良生徒たちも、彼女には逆らえない。本人が掲げる「強さは経験」という信念の通り、結衣は1度も生徒に負けたことがなかったから。
鍛え上げられた肉体もさることながら、長年の経験が彼女の格闘家としての強さだった。生徒たちには肉体鍛錬以上に、精神や技の重要さを知って欲しい、と結衣は考えている。
殺伐としがちな格闘技系の部活だが、彼女の指導方針は母性的で、包容力があり弱者にも優しい。常に余裕に溢れた言動で生徒の毒気を抜いてしまう特性も持ち合わせている。
この学園において強く優しいお姉さん的な存在感を示しており、生徒からの信頼と尊敬は厚い。特に男子生徒の間での人気は絶大で、ファンクラブも存在するほどだ。

703onzou:2014/01/31(金) 12:23:07 ID:???
 しかし、部室から出て行く生徒たちを見送り、独り残った結衣の表情には暗い影が浮かんでいた。
実はここ数ヵ月間、結衣はとある女子生徒の存在に悩まされていたのだ。その名は“大蛇田黒笑”(おろちだくろえ)。15歳。1年女子。本校における最強最悪の問題児である。
3か月前に転入してきたこの恐るべき美少女は、大蛇田財閥の令嬢であり14歳にしてアメリカ女子格闘技大会優勝。しかも既に一流大学を卒業している完全無欠の超天才少女だ。
「社会見学」と称してこの高校に体験入学してきたのだが、この学園で生徒同士の決闘が許可されているのをいいことに、腕の立つ生徒と闘い次々に病院送りにしている。
結衣としては何らかの対処を施すべきだと思っていたが、正式な試合として受理された決闘である以上、第三者が干渉することは難しかった。
更に恐ろしい事に、黒笑は格闘技を学び始めてまだ数年だというのだ。それが本当なら、結衣の「強さは経験によって培われる」と言う理念が否定されてしまう。
結衣は彼女の事を考えると、不安と嫉妬で気分が悪くなった。そしてそんな弱い自分が嫌になり、更に気分が悪くなった。だから部活中は務めて考えないようにしていたのだが、
自分の強さを信じてくれる生徒たちのあの笑顔を見た瞬間、黒笑に勝負を挑まれて負ける自分の姿が脳裏をよぎってしまったのだった。
「ダメよ、しっかりしなきゃ……こんなの私らしくない……」
そう自分に言い聞かせ、結衣は部室を後にした。

 着替えを済ませた結衣は、校内の巡視を始めた。淡い桃色のグロスを塗り、動きやすさを重視したパンプスを素足で履き、控えめに香水を付けている。
肌にぴったり張り付いてラインを強調するノースリーブのシャツは、豊満な乳房が実る胸元を大胆に開いており、安産型の尻を包む黒のミニスカートも丈が短く、筋肉質で肉付き豊かな太腿を露出している。
ちょっと教師とは思えないほどにエレガントで刺激的なファッションセンスだ。そんな格好で放課後の校内の見回りをするのが結衣の日課だった。
この時間で校内に生徒が残っている場合は殆どが私用であり、大抵は善からぬ事が起こっているものだから。案の定、教室の窓から外を覗くと、校舎裏に複数の女子生徒がたむろしている。
しかし様子がおかしい。ただの雑談や暇潰しではないのは一目で分かった。1人の生徒が座り込み、それを4人の生徒が取り囲んでいる。暴力事件とみて間違いなさそうだった。
「何をしているの?今からそこへ行くから待ってなさい!」
そう言うと結衣は、迷わず3階の窓から飛び降りた。着地と同時に予想以上の反動がジワジワと足腰に響いたが、生徒の前で苦しさを見せまいと無理をして素早く立ち上がる。
常に完璧で美しく、余裕に満ちた女教師としてありたかったし、暴力事件を起こすような生徒に弱みを見せたら見下されるのは間違いないからだ。
幸い、痛みはゆっくり消えてゆき、怪我には至らなかったのを知って安心する。だが、生徒一同の顔を見回し、そのなかにあの大蛇田黒笑が微笑んでいるのを見て絶句した。

704onzou:2014/01/31(金) 12:26:40 ID:???
 日本人形のように完璧に美しい黒髪を腰の下まで伸ばし、切れ長の冷たい目は神秘的で刀のように鋭い。非の打ちどころがないその容姿は、見るたびに嫉妬すら感じてしまう。
ガラス細工のように繊細で華奢な手足、透き通った白い肌、程よい大きさの乳房、小振りな尻……このモデルのような美少女が、10人以上の生徒に試合で地獄を見せているのだ。
だが暴力が許されるのは体育館での正式な試合に限る。野外では禁止されているのだ。彼女を学園から追放する好機だ。これ以上可愛い生徒たちを嬲りものにされたくない。結衣は意を決して切り出した。
「またあなたがやったの?大蛇田さん」
「ええ、私です」
黒笑は、結衣を前にしても全く顔色を変えない。結衣が3階から飛び降りて着地したのも、この学園最強の女と呼ばれているのも、全く問題にしていない様子だ。
それどころか、見下したような冷笑を口元に浮かべている。そこに動揺や狼狽や虚勢の気配は一切見られない。結衣は腋から冷や汗が滲むのを感じた。
「どうしてこんなことをしたの?」
座り込んだ女子生徒を目の端からうかがう。黒笑の圧倒的存在感に気を取られてそれまで気が付かなかったが、口を血と唾液で汚し、腹を押えて呻いている。
全身傷だらけで失禁も少ししている。取り巻きの女子生徒3人は黒笑の陰に隠れて、ニヤニヤしながら何かを囁き合っていた。激しい怒りが込み上げてくる。
「この世は弱肉強食ですから、当然でしょう?」
大袈裟に肩を竦め、目尻を吊り下げて言う黒笑の声には侮蔑の調子が混じっている。
「答えになってないわ。ここは無法地帯じゃないの。それに、ここまでする必要だあったのかしら?」
「何度倒しても向かって来たんですもの……まったく、己の敗北を認められない人って、本当に情けないゴミですわね」
「……とにかくっ!これは正式な試合ではないんだから、あなたのした事はただの暴行よ。犯罪行為なの!」
結衣は黒笑から目を離さず、満身創痍の女子生徒に近寄る。そして身を屈め、慎重に抱きかかえて立ち上がる。
「この子は私が病院へ連れて行くから、あなた達は明日の朝、職員室へ行きなさい。詳しい事情も明日聞きます」
「春町先生。残念ですが、私を退学にしようとなされても無駄ですわよ。この学園だって、お父様の一声で右にも左にも曲がるんですから」
「調子に乗らないで!」
生徒に対して怒鳴ったのは久しぶりだった。この少女だけは許せない、結衣は心の底からそう思ったのだ。
「たとえ社会が許しても、私は許さないわ!」
「へぇ~、許さないとしたら、どうなさるんですの?」
嗜虐的な笑みを剥き出しにして、黒笑は1歩前進し、威嚇するように身を乗り出した。その眼には殺意の光が輝いていた。数年前、スパイをしていた時に殺し屋と退治た時以来の威圧感だ。
「……ッ!」
無意識のうちに1歩後退りしてしまい、またしても腋から冷や汗が滲む。一瞬だが、怒りより恐怖が優ってしまったのに驚き、抱き上げた生徒を庇うため身体に密着させる。

705onzou:2014/01/31(金) 12:29:01 ID:???
 『そんな……私が生徒に怯むなんて……やっぱり私はこの子を恐れてるの?』
余りに傲慢な黒笑の態度に、結衣は戦慄する。損傷への罪悪感も、武闘派教師による尋問や、法的制裁に対する恐怖も全く持ち合わせていないこの悪女に、どう接するべきか。
答えは既に出ている。武力行使によって強制的に過ちを認めさせること。そのために自分のような人材が学校にいるのだ。しかし、これまで結衣は黒笑との対決を避けてきた。
圧倒的な経歴と実績に嫉妬を感じながら、彼女の横暴に体を張って立ち向かおうとしなかった。“若いから血気盛んなだけ、そのうち大人しくなるわ……”そう楽観的な推測をして、理由付けて逃げてきた。
そして今も、黒笑との直接対決から逃げようとしている自分がいる。認めたくなかったが、心の何処かで彼女と闘って負けるのを恐れていたのだ。本来ならとっくに実力行使すべきだったのに。
「せんせい……」
結衣が黒笑の態度に気圧されて黙っていると、胸元から消え入りそうな声が聞こえた。抱きかかえていた女子生徒が腕の中で発した声だった。
「ひとりで、帰れます……下ろしてください……」
「でもそんな怪我じゃ……」
しかし当の女子生徒は聞く耳を持たず、低く呻いて強引に身をくねらせる。結衣が仕方なく下ろすと、彼女は足を引きずって去って行く。それから少し足を止め、振り向かずに震える声で言った。
「いくら先生でも、そいつには絶対、勝てません……闘っちゃだめです……」
ドス黒い何かが、腹の中で広がる感覚に襲われた。信じられなかった。学園最強の女として信頼されてきたはずのこの自分が、あろうことか生徒からそんな言葉を投げつけられるとは……。
「クスクス……先生ったら信用ありませんわね」
黒笑の嘲笑に伴い、取り巻きの3人も声を揃えて笑った。少し前までこの3人も、他の生徒たちと同じくら結衣に懐いていたのだ。不良に絡まれているところを助けてあげたこともある。
なのに今では、黒笑の支配下に収まってしまった。悔しさで震えそうになるのを堪え、黒笑を睨みつける。生徒に敵わないなんて、以前なら本気で恐れはしなかった。
しかし、目の前にいる超天才少女が転入して来てからは、その恐怖が急激に現実味を帯び始めたのだ。いつの間に私はこんなに弱気になったのだろう、と唖然とする。
「宜しいのですか?今、私と闘っておかなくても?」
横目使いで黒笑が言った。胸の奥底に突き刺さるような台詞だった。
「どういう意味?」
声が震えないように努力して、結衣は尋ねる。すると軽くため息をつき、いっそう目を細め、黒笑は一気に喋り出した。
「あらイヤですわ、武術教師ともあろうお方が私の世界的評価をご存じありませんの?命にかけて申せます。私、大天才です。これは誰もが認ている事実。
 高名な武闘家の方々にお会いするたびに言葉を尽くして褒めて頂いております。私を殺したいほど憎んでいる者でさえ、これは認めざるを得ないんですの。
 それもそのはず。武術を初めて僅か3年で、一生を闘いに身を捧げてきた有象無象の経験者たちを圧倒し、数々の大会で優勝を果たす快挙を成し遂げました。
 そして、14歳で世界中から屈強の未成年女子が集うアメリカ女子格闘技大会で優勝。お分かりでして?自分でも恐ろしく思う程、驚異的な成長を続けているんですの」
大勢の人間に散々聞かされた情報だ。その度に激しい嫉妬に苦しめられたのだから、忘れたくても忘れられない。結衣ですらその大会で優勝したことはない。19歳の時、準々決勝敗退だった。

706onzou:2014/01/31(金) 12:31:32 ID:???
 「だから何よっ!」
ついに声が裏返ってしまった。自分を客観視できる結衣は、今の私の姿を見たら、生徒達はその情けなさに失望するわね、と痛感した。黒笑は追い打ちをかける。
「理解力が低過ぎますわ先生。教師失格じゃなくって?せっかく先生が傷つかないように遠回しに言って差し上げていますのに。いま私と闘った上で勝っておかなくては、
 先生は一生私に勝つ機会が無くなってしまい、ひいては次に私がこのような事件を起こしましたとき、実力行使に及ぼうとしても能力的に不可能になってしまう、
 そうご忠告して差し上げているのですわ。若い私はこれからも成長を続けますが、先生はもう、その、お年ですから……クスッ」
「い、いい加減にっ……!」
手足の指を握り締めて震えた。言葉だけでこれ程弄ばれるのは初めての体験だった。それに加えて、相手は10歳以上年下の小娘である。悔しさと恥ずかしさで気が狂いそうだ。
『落ち着くのよ……もしこの子が噂通りの天才なら、悔しいけどこの子の言う通り、私が追い抜かれるのも時間の問題……叩くなら今しかない……私の手に負えなくなる前に……』
怒りと焦りが、迷いを凌駕した。結衣はようやく闘う決意をした。だか、問題はどんな形で闘うかだ。結衣は2つの選択肢を思い浮かべる。この場で闘うか、試合を申し込んで正式に闘うか。
前者はポリシーに反するが、負けても大勢に見られずに済み、敗北も公式には刻まれない。本来なら後者が望ましいが、もし負けた場合、無様な姿を無数の観衆に晒し、
その敗北が全校生徒に知れ渡り、公式に黒星が刻まれ、この学園における無敗の記録が崩れ去る……。そうなったら私は正気を保てるかしら、と結衣は自問した。
傍らで黒笑が退屈そうに欠伸をした。怪我をした生徒が去り際に言い放った台詞が、結衣の頭の中で不快に残響している。「絶対」と、彼女は言った。
そして、はからずもその忠告が、結衣のプライドに火をつけた。『絶対に勝てないですって?ふざけないで!私がこの生意気な小娘をねじ伏せる姿を、あなたにも見せてあげるわ!』
結衣は心の中で強く反駁し、深く息を吸い込んで、できる限り取り澄まし、黒笑と向き合った。
「いいわ、大蛇田さん。今週の日曜の午後3時、体育館へ来なさい!指導してあげます!」
「光栄ですわ先生。必ず参ります」
黒笑は、まるで人形を買い与えられた幼い少女のような屈託のない笑顔見せた。結衣はあまりの不快さに吐き気がした。





続く……。

707名無しさん:2014/01/31(金) 13:00:53 ID:???
やばいもう勃ってきた…
許すもなにもGJです。続きたのしみにしてますね!

708名無しさん:2014/01/31(金) 20:10:12 ID:???
天才少女にビビりまくるグラマー女教師とか最高だ(*´Д`*)
やっぱ言葉攻めいいな。精神削るのも立派なリョナだと思うわ
続きが気になる

709sage:2014/02/01(土) 07:59:59 ID:???
>>707>>708
コメントどうもです~励みになります
今後の大まかな流れ(リョナり方)は決まってるんだけど、仕事の合間にやってるので全部書き終えるのは未定です
この場合、書き上がった所から順次投稿するか、それともまとまってからの方がいいですかね

710名無しさん:2014/02/01(土) 09:04:31 ID:4D7cgHrg
>>709
書き上がった所から順次でもよいか
と思いますよ まぁ個人的に気になるから少しでも続きの展開が読みたいだけですがw

711onzou:2014/02/01(土) 19:02:56 ID:???
 試合当日、体育館は生徒達で埋め尽くされた。なにしろ、生徒を守るために立ち上がった学園最強の女と、10人以上の生徒を半殺しにした悪魔のような少女が全力でぶつかり合うのだから。
試合形式は武器や防具の使用以外ならなんでもあり、どんな攻撃も許されるデスマッチ。どちらかが完全に動けなくなるか、負けを認めるまで試合は終わらない。
ステージは広大な体育館にポールを突き立て、ロープを張って巨大な長方形に囲っただけの簡素な仕様だったが、これは激しい闘いを予想しての処置だった。
試合開始まであと5分。結衣と黒笑はそれぞれのファンに囲まれて闘いに備えていた。結衣は臙脂色をしたスポーツタイプのブラとパンツ姿。
黒笑の挑発に乗る形で試合を始めてしまったが、後悔はしていなかった。あれから地獄の特訓を始め、精神的にはかなり落ち着くことができた。
黒笑はいつもと変わらぬ制服姿だ。この少女はいつも制服を着て闘うという。しかもあの腰の下まで届く長い髪を縛らずにいる。そんな格好で闘うなど自殺行為に等しい。
『それがあなたのやり方よね……意表を突く行動で出来るだけ相手の精神を揺さぶる手口。でもそんな汚い手に私は屈しないわ!』
しかし、緊張感は尋常ではなかった。こんな身を切るような不安は成人したばかりのころ、命がけの闘いに巻き込まれた時だけだ。
そう意気込んでいると、男子生徒がこちらに歩いてくるのが見えた。2年の国崎だ。中性的な顔立ちで優しい性格の彼は、結衣の元で強くなりたいと努力を続けていたのだ。
「春町先生、頑張ってください……あいつは何をしてくるかわかりませんから……きっと卑怯な手も使ってきますよ!」
国崎は結衣の前に立ち、丁寧に会釈するなり啖呵を切った。
「大丈夫よ国崎君、先生は絶対に負けないわ」
胃が締め付けられるような緊張感を表に出さないように結衣は必死だったが、国崎はそれが自然な笑顔ではないと感知した。
結衣に惚れている国崎には、彼女の表情の僅かな違いが読み取れた。以前から結衣が黒笑の存在を不快に感じていながら、手を出せずに苦しんでいたのを知っていた。
3時のチャイムが鳴る。この学園の今後を左右する闘いがいよいよ始まるのだ。結衣は囲いの中へ入り、印がつけられた体育館の中央に確かな足取りで向かう。
黒笑もそれに倣い、体育館の中央まで軽やかに進み出る。そして至近距離で向かい合う2人。こうして並んでみると、改めて体格の違いが浮き彫りになる。
結衣は黒笑より10㎝ほど背が高く、筋肉質で豊満。特に尻の大きさは本人も気にしているくらいのサイズだ。髪は短め、鍛えられた体を露出し、非常に動きやすい服装だ。
他方の黒笑は小柄なうえに華奢で色白。結衣とは対照的な体系である。髪型、服装ともに動きやすいとはとても言い難い。生徒たちは固唾を呑んでその様子を見つめる。
重々しい沈黙が流れ、やがて生徒の一人が試合開始のゴングを打ち鳴らした。

712onzou:2014/02/01(土) 19:04:50 ID:???
 試合でも余裕の笑顔を失わない事で有名な結衣だったが、今回はその役柄を完全に黒笑に取られていた。真剣な面持ちで構え、黒笑の出方を窺う。自分から仕掛けない。
静止した結衣へ、黒笑は冷酷な微笑を浮かべながらジリジリと接近する。それが殆ど単なる歩行にしか見えないため、何をしてくるのか全く分からない。
得体の知れない威圧感に焦らされ、加えて無防備なその体勢にチャンスを見出した結衣は突撃を決意する。黒笑の手足に警戒しつつ、足腰に全力を注ぎ、踏み込む。
だが黒笑は足を軸に、僅かに体を移動させることで紙一重でそれを躱す。これは結衣としても想定内。長年磨いてきた機動性で巧みに方向転換し、黒笑が避けた方へ向き直る。
掴みかかろうと前進するが、黒笑の後退の方が早い。構わず追い続けるが逆に数メートルほど差をつけられてしまう。すると、黒笑は突然立ち止まり、
それを蹴りの準備と判断した結衣は突進しながら姿勢を低くして迎撃に備える。しかし黒笑は突っ込んでくる結衣を迎え撃とうともせず、再び紙一重で躱すと結衣の背後に回り込んだ。
姿勢を低くしていたために不安定な体勢で小回りが利かなくなっていた結衣は、背後を取られたと自覚した瞬間、嫌な汗が吹き出すのを感じた。
直ちに踵を返して振り向き手を伸ばすが、黒笑の姿を視界に収めると同時に太腿に鋭い打撃を受け、「ぐっ……!」と無様な声が漏れてしまう。
太腿を抑えて蹲りそうになるのを堪え、憎たらしい余裕の笑顔を見せ付ける黒笑を目掛けて歯を食いしばって突き進む。はためく黒髪を掴もうと改めて手を伸ばしたが、
指先に僅かな感触を残して黒笑は後方へ遠ざかってしまい、またしても結衣と黒笑との距離は数メートルほど開いた。結衣は腰を落として構えたまま、冷静さを失わずに黒笑を観察する。
相変わらず屈折した微笑が余裕を表しており、構えらしい構えもせず棒立ちしている。『なんて素早さなの……!』と結衣は思う。『しかも動きに一切の無駄がない……!』
痛みは感じるが、打撃を受けた太腿は決して致命傷ではないのに気づいた。動きに支障は無いし、今のところ体力の消費も深刻ではない。『やっぱりあの華奢な脚は非力ね』
結衣はその点に安堵感を覚える。気をつけていれば致命傷に繋がる攻撃は受けずに済むだろう。体力が尽きる前に何とかして捕まえ、技を極めてギブアップさせる。それしかない。
「どうしたの?逃げてばかりなんて、あなたらしくないわね」
結衣は無理に余裕の笑顔を作りながら、黒笑にそう言い放つ。こんな安い挑発はポリシーに反するが、これほどの化け物を前にしては手段を選んでいられない。

713onzou:2014/02/01(土) 19:09:11 ID:???
 「クスクス、そうですわね。でも、生徒である私に指一本触れられず、挑発に頼ってしまう先生もらしくありませんわね」
生徒達は2人の試合に見入り、或いは会話に耳を傾け、静まり返っている。黒笑の冷たい声が張り詰めた空気を震わせる。
「……」
言い返す言葉が見当たらない。悔しさで足の裏に汗が滲んだ。挑発を仕掛けたつもりが、逆に挑発されている。言葉を交わすのは逆に危険だ。
『落ち着くのよ……こういう状況こそ、長年の経験と技術がモノを言うんじゃない……』結衣は自分にそう言い聞かせ、精神を研ぎ澄ました。
やがて結衣は構えを維持しながら、ゆっくりと、這うように黒笑に接近し始めた。慎重に距離を縮めて逃げ場を奪う。移動速度で敵わない相手にはこの方法しかない。
黒笑は見下したように立ち尽くして身動きひとつしない。不吉な予感がしたが、ここで怯んで近づけないなら永遠に黒笑には指一本触れられない。
腕の一本くらい犠牲にしてでも黒笑を押さえつけなくては。そう、どんな形であれ技をかける事に成功すれば、余程のことがない限り自分の勝利は確実なのだ。
一歩一歩、着実に結衣は進む。黒笑の漆黒の目に出会い、底知れぬ威圧感に飲まれ、接近するに連れて心拍数が上昇する。そして、ギリギリの距離まで来た時、恐ろしいスピードで黒笑が動いた。
掲げられた結衣の2本の腕を潜り抜け、脇を素通りする黒笑。結衣は目で追うのがやっとだった。バクバクと高鳴る心臓。慌てて黒笑の姿を探し求めて、汗を撒き散らしながら振り返る。
だが逆の方向から「こっちよ」と耳元で嘲るような囁きが聞こえ、絶望感に押しつぶされそうになる。やにわに腕を突き上げ、我武者羅に振り下ろすが虚しく空を切るだけだ。
「どこ見てるの?」
また、逆方向から嘲笑が聞こえてくる。「アッ……!」と、結衣は自分でも情けなくなる声を挙げて四方八方を探るが、黒笑の姿は視界に僅かにチラつくのみで、目で追うことすらままならない。
目で追えない場合は気配や音を読むのだが、黒笑はそれさえも消している。まさに神業の領域である。それをこんな若さで自由に扱えるのだから、確かに大天才を自称しても全く不遜ではない。
その事実だけでも結衣の冷静さを奪うには充分すぎた。混乱してろくに狙いも定めず手足を振り回すが、それは当然、体力を無駄遣いするだけ。
「逃げてないで堂々と闘いなさい!」
説教じみた台詞を叫ぶが、裏返った声では負け惜しみにしか響かない。一瞬、冷静になれと思いとどまるが、常に目の前から消え続ける黒笑の攻撃を恐れて動きを止める事は出来なかった。

714onzou:2014/02/01(土) 19:12:14 ID:???
 『嘘よ!こんなことってあり得るの?完全に死角に入り続けてるとでも言うの!?』恐怖で脚が震え、思考が乱れる。早くも敗北の気配が目の前に迫っているのだから。
黒笑の移動速度は確かに早いが、人間離れして早いと言う訳ではない。にも拘らず、学園最強の女である結衣を翻弄している。これは相手の冷静さを奪った上で死角、行動パターン、
攻撃の軌道、筋肉の動きなどを完璧に読むことではじめて可能となるのだ。そしてこの状態に陥ると、相手の姿が見えない恐怖とストレスでパニックを起こし、
いっそう判断力が低下して動きが鈍るという悪循環が完成する。結衣はまんまとその術中に嵌ってしまったのだ。黒笑の存在の前に、結衣の精神力は弱体化していた。
観衆もその光景に愕然とした。結衣の応援に集まった生徒達にとっては、黒笑の強さ以上に無様に取り乱した結衣の姿の方がショックだった。
先日、結衣に完敗した高原が受けた衝撃は尚更だ。『あの春町先生が手も足も出ないなんて……いや、違う、たまたま押されてるだけさ、すぐに逆転するはずだ』
彼はそう思いたかった。ほんの少し前まで、結衣が黒笑に正義の鉄槌を下してくれると純粋に信じていたが、その信頼は早くも揺らぎ始めた。
顔を真っ赤にして歯を剥き出し、「くぅっ!この!」と悔し紛れの声を上げて、黒笑に遊ばれ地団駄踏んでいるその姿に、いつもの余裕と気品は微塵も残っていなかったからだ。
「ほらほらぁ」
と、黒笑は言う。空振りした結衣の背後に回り込んで。
「どーしたのぉ?」
と、黒笑は囁く。血眼で振り返った結衣の股の間を潜り抜けて前方の足元から。
「みんなビックリしてるわよ?」
と、黒笑は声を張り上げる。足元に視線を落とした結衣の脇に滑り込んで、すれ違いざまに。
「アナタの無様な姿に」
と、黒笑は呟く。声を頼りに目を動かした結衣と正面から向かい合ってから、残酷な笑顔で。
「ッうあああああああああぁ!!」
結衣はすかさず取り押さえようと試みるも、またしても黒笑は驚異的な跳躍力で飛び退いた。結衣は勢い余って前のめりに倒れ込み、無様に両手両膝をつく形となった。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……」
激しい息切れに苦しみながら、脇腹を抑えて必死に立ち上がる結衣。滂沱の汗が身体中から流れ出し、ポタポタとフローリングに滴り水溜りを作っている。
生徒達がざわめきだしたのが結衣には聞こえた。「嘘だろ、何やってんだよユイちゃん……」失望の声。「先生がんばってー」涙声の声援。「ダッセェ、なにあれ」嘲笑。
無数の生徒にこの姿を見られている、そう思うと泣きそうになった。いままで三年間、常に余裕に溢れた最強の女として貫いてきたアイデンティティが、音をたてて崩れてゆく。
『何かの間違いよ、こんなの……それに、なんで攻撃してこないの!?手加減さてるの!?この私が!?』
全身が茹ったように暑いのに震えが止まらない。疲労や恐怖以上に、屈辱が原因だった。結衣は半ば理解していた。『この子には勝てない』と。事実上、既に惨敗していると。




続く……。

715onzou:2014/02/01(土) 19:14:31 ID:???
>>710
後押しありがとうです
妄想は慣れてるんですが、意外と戦闘描写って不慣れで思いのほか苦労しました……
というか格闘技に関してはズブの素人なので、どうしてもB級テイストになるけど、その辺は甘く見て貰えたら助かりますw
もちろんこれで終わりじゃありません。次回は結衣ちゃんをもっと本格的にボコボコにする予定です

716名無しさん:2014/02/01(土) 19:59:53 ID:???
>>715
最も萌えるのは心理描写だと思うんで問題ないです。 もう結衣ちゃんの息遣いまで伝わってくるようで素晴らしい! ムチムチのお尻を必死に振る情けない姿がグッドです。引き続き楽しみにしてるので頑張ってください!

717名無しさん:2014/02/01(土) 21:34:45 ID:???
普段絶対に見せないし、見せたくないであろう無様な姿をあっさりっていいね〜
攻め役の黒笑ちゃんが完全に遊んでるのも良い

終わった後は黒笑ちゃんもリョナって〜って流石にクレクレかwww

718名無しさん:2014/02/01(土) 22:10:00 ID:???
確かに攻め役が後に…って展開も良いな。
さらに幼く弱そうな相手にとか、数年後に成熟した黒笑に立ちはだかったのはアメリカ大会の最年少優勝記録を塗り替えた超天才幼女とか。キリないか…w

719onzou:2014/02/01(土) 23:31:27 ID:???
どうも~読んでもらえて嬉しいです。次はちょっと遅れてしまうかもですよ
あと、参考程度にちょっとした質問なんですが、レズシーンは入れてもOKですかね?
コッテコテではないにしろ、スパイスとして使おうとしてるんですが……

>>716
そう言ってもらえて安心したw自分も細かい設定とか心理描写が好きで、長ったらしくなる癖があるから
「なげーよks」とか言われないか心配ですたw精神攻撃って良いですよね~。女同士のギスギスした会話で、どちらかが劣勢とかだとそれだけで興奮する……

>>717
黒笑はヒロインを虐げる専門の超チートキャラとして考えたので、今のところそういう計画はないです……
が、黒笑に近い黒髪ロングで高飛車なチートキャラをリョナる構想は頭の中にあるので、機会があったらチャレンジしてみますよ

720名無しさん:2014/02/02(日) 01:00:30 ID:???
冒頭であんなにカッコよかった先生が今は見る影もなくて激萌えだわ(´д`)ハアハァ
ヒロインに感情移入してリョナニーする俺には非常にツボってるwww

721名無しさん:2014/02/02(日) 08:58:28 ID:???
>>718
こういう天才系の子の場合更なる天才に…ってパターンより
しょうもない凡人未満の人にやられるほうが興奮する
フラッと参加した町試合で、浮浪者みたいな
しかも咳き込んでる老人に玩具にされるとか

努力系は才能系、才能系は俗人系に嬲られるのが俺は一番好きかな
人生を踏みにじってる感が好きw

722名無しさん:2014/02/02(日) 12:27:19 ID:???
今頃緊張と焦りで蒸れあがった結衣タンの足や腋は美貌からは想像つかないほど臭いんだろうな…

723名無しさん:2014/02/02(日) 14:34:27 ID:???
結衣の見た目は世界でいちばん強くなりたいの豊田美咲で妄想してる

724名無しさん:2014/02/02(日) 15:20:09 ID:???
>>723
まったく同感。俺も豊田美咲が
一番に浮かんだわ

725名無しさん:2014/02/02(日) 16:44:07 ID:???
>>721
天才キャラは実力を発揮させてもらえずに明らかな格下に不覚を取るのもいいね
試合では圧倒的な実力差で赤子の手をひねるように嬲り倒した相手に逆恨みされ
身動きの取れないトイレ中を襲撃されて恥ずかしすぎる失神姿をファンに晒されるとか

726名無しさん:2014/02/02(日) 16:47:03 ID:???
>>725
しかもそれで脆いメンタルがトラウマを受けて
嘘みたいな超連敗街道に陥ったりすると最高w

727名無しさん:2014/02/03(月) 02:49:16 ID:???
結衣先生既にエロい!どんなやられっぷりを疲労してくれるのか…

…それとは別に黒笑ちゃんが好みのタイプ過ぎてこの子が更に弱そうな相手(でも更に強い幼女とか)に為す術なくやられちゃうとこも見てみたい

728onzou:2014/02/04(火) 18:50:00 ID:???
 「あら、先生。そんなに汗をかかれて、体調でも悪いの?」
一滴も汗をかいていない黒笑が、周囲にも聞き取れる声でわざとらしく言う。
「はぁはぁ……平気よ……なんともないわ……」
羞恥心を煽られた結衣は、声を震わせて虚勢を張る。汗で額に髪の毛が張り付き、ブラは腋の下部分と谷間、パンツは尻の割れ目と腰周りと足の付け根にシミを作り、
黒っぽく変色している。自分の滝汗、姿勢、声……全てが大勢の生徒に見られている。しかも試合前には彼らに〝絶対に負けないからね!〟と豪語していたのだ。恥辱の極みだ。
「もうお年なのにムリなさらない方が良くてよ。いい大人が私のような小娘相手にムキになられてはしたない……」
黒笑に心酔する生徒たちが一斉に笑い出し、結衣を尊敬する生徒たちは悔しさに身を震わせた。
「くっ……!」
歯軋りして黒笑を睨みつける。
『イヤよ絶対……絶対負けたくない……ここで私が負けたら生徒達はどうなるのよ!負けられないわ……だから落ち着いて考えるのよ、なにか勝機があるはず!』
呼吸を整え、体温を下げようと努力するが、黒笑は待ってくれなかった。
「先生、どうなさったの?いつまで腰を抜かしているおつもりですか?次は私から行きますわよ」
楽しげに声を弾ませて、黒笑がステップを踏んでやってくる。今度こそ攻撃体勢だ。非力と理解しているはずなのに、刃物を突きつけられているような恐怖を感じて腋から汗が吹き出て流れる。
「ッ……!」
結衣が慌てて攻撃に備えると同時に、黒笑はまるでバレリーナのような軽やかさで飛び跳ねた。一瞬にして結衣の目前に黒笑の顔が出現する。結衣は、恐怖で顔が惨めに歪むのを隠せなかった。
「ア゛ゥッ!」
黒笑の高速の手刀は結衣の肩に刺さり、喘ぎ声が体育館に異様な響き方をした。だが、今回も致命傷にはならなかった。痛みに耐えて黒笑を掴もうとするが、
またも彼女の後退の速さに追いつけない。肩を押えて片目を瞑った結衣と、それを見て嗜虐的に笑う黒笑が絶妙な距離感で向かい合う。
『早いだけじゃないわ!技を繰り出す動作を極限まで短縮してる!』
「ちょっとだけ本気モード。ここからは私のターンですわね」
再び黒笑が動いた。攻撃の動作が加わるためか、回避に徹していた時よりは動きが読みやすい。体全体として捉えれば充分に姿を追うことができる。『見える!攻撃してきたら掴んでやるわ!』
淡い希望を感じた結衣は、覚悟を決めて両腕を広げた。真正面から黒笑を迎え撃つつもりだ。『急所さえ守れば戦闘不能にされることはないはず……どこでもいい、押さえ込んで技をかける!』

729onzou:2014/02/04(火) 18:51:54 ID:???
 だが黒笑の恐ろしいところは、攻撃に至るまでの素早さと変幻自在な動きにある。何をしてくるのか予測できない。黒笑は何の警戒も見せずに結衣の懐に飛び込んでくる。
「とうっ!」
可愛らしい掛け声とともに放たれた黒笑の中段蹴り。それは手による攻撃を警戒していた結衣の読みを嘲笑うかのように裏切り、ガラ空きの腰にクリーンヒットした。
「ぐぅっ……!」
横へ“く”の字に曲がりそうな衝撃に苦悶の声が漏れる。鈍い痛みが肛門にまで達し、顔に浮かんでいた無数の汗の粒を散らして体を屈める。
『あの姿勢から中段蹴り!?どうなってるのよこの子の体……』しかもこの威力、非力とは程遠い。恐ろしい身体能力、そして技術力。『この細い脚のどこにそんな力があるの?』
これが腰ではなく、例えば脇腹だったら一撃で戦闘不能にされていただろう。悔しさより恐怖が勝り始めた。痛みに怯んで黒笑を取り押さえる事も出来ない。
「ハイッ!」
喘いで隙だらけの結衣に休む暇を与えず、黒笑は反対側の腰にも中段蹴りを与える。
「ぅんんんッ!!」
右に左に、強烈な蹴りで揺さぶられて激痛で崩れ落ちそうになる。だが黒笑は目の前。この距離なら捕まえられる。体に鞭を打ち、息を弾ませ構え直して直進するが、
黒笑は超スピードで伏せて結衣の腕から逃れ、力んで開かれた結衣の股の間をかいくぐる。そして背後に移ると同時に床に手を着き、
飛び込んだ反動を利用して全身をバネにして、揃えた両足で結衣の突き出された尻を蹴り飛ばした。躍起になって黒笑を捕らえようと体を傾けていた結衣は、
蹴りによる後押しで容易にバランスを崩され、「はぁあん!!」という喘ぎ声を体育館中に響かせながら足もつれさせてつんのめる。転倒しそうになるがなんとか踏み留まり、
背後から接近してくる黒笑を想定して腕を振りつつ向き直るが空振りに終わる。彼女の姿は見当たらない。このとき既に、黒笑は結衣の背中に回り込み狙いを定めていた。
殺気を感知した結衣が『しまった!』と心の中で叫ぶのとほぼ同時に、黒笑はその無防備な背中へ軽妙なジャブをお見舞いする。硬質な衝撃に結衣は仰け反り、
「がっは……」と乾いた声が出て息が止まりそうになるが、そんな事を感じる間もなくひかがみを蹴り倒され、ガクッと片膝が床に着く。
「あうっ……!」と呻いて背中を丸めてうずくまった結衣の太腿へ、黒笑はすかさず爪先蹴りを叩き込む。結衣は「んぐううぅ!」と喘ぎながらも、視界に入り込んだ黒笑を掴もうとする。
が、伸ばした腕に手刀を入れられ、痛みで引かざるを得なくなる。「っう……」と叩かれた腕を抑えながら必死に立ち上がり、次の攻撃に移ろうと目の前で笑っている黒笑を迎撃するべく身構える。

730onzou:2014/02/04(火) 18:53:42 ID:???
 痛みはあるが足腰は可動性を保持しており、意外と俊敏に動くことができた。だが、体勢を整えたタイミングで黒笑のアッパーが乳房を突き上げた。小さな拳が、豊かな肉に深く食い込む。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ……!」
片手で胸を抑えつつ、もう一方の手を突き出して攻撃、または防御を試みる。2人の腕が接近する。『掴める!』と結衣が期待したのも束の間、黒笑の方が遥かに早く、
的確に結衣の手を掴み、その状態から長い脚でハイキック。高速で顔に向かってくるそれを見た結衣は咄嗟に片腕を上げてガードするが、予想以上の強打で体がよろめく。
「……!」
二の腕に激痛が走り、手足をバタつかせるが、依然として片腕は黒笑に掴まれていると気付き絶望感で息が詰まる。黒笑の連続攻撃。腕に、肩に、胸に、腹に、腰に、脚に、無数の蹴りや突きが降り注ぐ。
避けられない、見切れない、防げない。致命傷には至らないが、確実に痣と擦り傷を刻みつける打撃の雨あられ。早い。とてもついていけない。徐々に体を削られてゆくような恐怖を結衣は感じる。
「あうっ!ぬぁっ!ぎゃうん!ぐはっ!いやあっ!ぎひぃ!」
打撃音と結衣の悲鳴が入り混じり、体育館は陰惨な騒がしさで満ちた。その悲痛な音響に怯えて耳を塞ぐ生徒もいる。泣き出したり、興奮して喚声をあげる者もいる。
ある者は残酷な黒笑の猛撃に恐怖し、またある者は結衣の醜態をこれ以上見ていられず、泣く泣く退場する。部員であり熱心なファンである国崎と高原も、既に結衣の勝利を諦めていた。
彼ら2人は、憧れの結衣がここまで一方的に追い詰められるのを見て放心状態に陥っていた。目の前で繰り広げられる試合、と言うよりもはや公開処刑に見入りつつも、半ば夢を見ている気分だった。
国崎は両手を力の限り握りしめ、唇を噛んで震えた。悔しかった。どうしても結衣に勝って欲しかった。華麗に黒笑を倒して欲しかった。結衣と黒笑が試合すると友人から聞かされた時、ついにこの時が来たかと身震いしたのを、彼は思い出す。
教室中がその話題で盛り上がり、どちらが勝つか賭けが始まったのも思い出す。黒笑が勝つ、と断言した相手に激しい怒りを感じ、柄にもなくムキになって反論した。
〝絶対に春町先生は負けない!もし負けたらトイレの水でも飲んでやるよ!〟普段は大人しい国崎の憤激に生徒達は沸き立ち、それを約束させた。なのに現実は非情だった。
『あの無敵の春町先生でも、いつも余裕の笑顔をみせて僕らを安心させてくれる最強の春町先生でも、あの悪魔には勝てないのか……?信じたくない、認めたくないよ、そんなの……!
 賭けとかそんなのはどうだっていい。僕がトイレの水を飲まさせるのは別に構わない!むしろそれで済むなら気が楽だ。春町先生があいつに負ける方がよっぽど辛い……
 なんで明るくて優しくて、生徒思いで、いじめられてた僕を守ってくれて、手を差し伸べてくれた春町先生が、あんな血も涙もない女に負けなきゃいけないんだよ!こんなのおかしいだろ!』
気がつけば涙が頬を伝っていた。国崎はそれを拭くこともせず、刻々と傷ついてゆく結衣の姿を黙って凝視した。まるで、それによって得られる悔しさと絶望感が、
結衣の心身の痛みを軽減すると信じているかのように。『先生、もうギブアップしてください……先生の仇は僕が討ちますから……!』

731onzou:2014/02/04(火) 18:59:21 ID:???
 結衣は打撃の嵐に耐えながら、心の中で叫んだ。『いつまで続くの……?お願い!もうやめて!』と。黒笑に掴まれた手を振りほどこうと全力でもがいてもビクともしない。
指と指を絡めて、がっしりと繋がれている。自分より明らかに細い黒笑の腕に完全に拘束されている。結衣の大量の汗で滑る事もない。それは技術力の圧倒的な差を物語っていた。
黒笑は結衣の動きを計算し、完全に支配していたのだ。だから片足が疲れるとそちらを下ろし、もう片足で蹴る余裕さえあった。結衣は生けるサンドバックと化していた。
「先生、痛いですか?そんな丈夫そうなお体なのに」
攻撃を続けながら、黒笑は楽しそうに質問する。息が乱れている様子もなく、ごく当たり前のように喋っている。それに対して結衣は「んぎゃぁ!あはんっ……!」と、悲鳴しか返せない。
「そのご様子ですと、さぞかし痛いみたいですわね。悔しくないんですの?生徒にこんなやられ方して」
縦横無尽に動き回る黒笑の脚を片手で阻止しようとするが、やはり速さに追いつけない。それどころか爪先で汗まみれの腋の下を蹴り上げられ、痛みで腕が使い物にならなくなる。
「んああっ……!」
苦痛に身をよじる結衣。黒笑の打撃を受けるたびに汗が飛び散る。
「止めてあげてもよろしくてよ?もう一度先生が私を追いかける側になります?」
『そうよ……この際身体ごと突っ込めば……』結衣は相手の台詞にハッとして、突進しようと地面を蹴る。と、黒笑はそれを察知して向う脛を蹴り飛ばした。
「ぐひぃいいいいっ!」
堪らず絶叫が漏れ、またしても片膝を着いてしまう。
「良い悲鳴ですわ先生。たまには年増の肉だるまを嬲るのも、気持ち良いものですわね」
それでも片足だけで突き進もうとする結衣。せめて自分の手を掴んでいる黒笑の手を掴み返せば、技をかけられるはず。そう考えている最中に、黒笑の膝が腹に直撃。
「ぐほおッ……ッ!」
猛烈な吐き気が込み上げてきて、唾液が凄い勢いで湧き上がり、口から溢れる。
「ただし、ちょっと汁気が多くて臭いのが難点です、わっ」
黒笑は語尾を弾ませると同時に、結衣の股間を蹴り上げた。
「ぎゃひいぃぃいんっ!!」
急所攻撃の痛みに耐えかねて、甲高い悲鳴を上げながら崩れ落ちる。手を離してやる黒笑。結衣は自由になった両手で股間を押さえ、顔を引きつらせ、喘ぎながらのたうち回る。
「お、おぉ……ぐっうッ……あぐぅ……あううぅぅう……!」
恥骨に激痛、全身に焼き付くような痛み。歯がカチカチ鳴り、汗が止めどなく流れ、心臓が激烈な鼓動を刻んでいる。
『はやく立ち直さなきゃ……殺される……!』
ひたすら怖かった。屈辱による震えは今や、死の恐怖による震えに取って代わった。
「もっと上手くガードしてくださいまし!私はあれだけ華麗に回避したんですから、先生はその無駄なお肉を使って耐えてくださいな」
股間を押さえて地を這う結衣と、それを愉悦しながら見下ろす黒笑は目を合わせる。そして結衣は改めて感じる。『この子には一生勝てない。もう闘えない。ギブアップしなきゃ殺される』と。



続く……。

732onzou:2014/02/04(火) 19:08:07 ID:???
コメントしてくれたみなさん、ありがとうございます~
ようやっと妥協できる物が書けたので投稿させてもらいました
一応もう少し続く予定です。更なる絶望と屈辱と恐怖を考えております

733名無しさん:2014/02/04(火) 19:28:52 ID:???
更なる絶望と屈辱と恐怖にwktkが止まらない

734名無しさん:2014/02/05(水) 06:02:08 ID:zQUeqbAg
フルボッコ展開キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

735名無しさん:2014/02/08(土) 22:36:17 ID:???
>>732
相変わらずの素晴らしい心理描写。
丈夫そうな体で〜 みたいな明らかな体格差がありながら…みたいなシチュとか、臭いを指摘したりとか、黒笑ちゃんは僕の欲しい所をうまく突いてくれるからうれしいですわw 引き続き楽しみにしてますね!

736名無しさん:2014/02/12(水) 02:04:35 ID:???
だれかこれ漫画にしてくれ…素晴らしすぎる

737onzou:2014/02/12(水) 17:33:08 ID:???
励ましのコメントありがとうございます
最近仕事が忙しくなってしまって、続きがなかなか書けない状態です……
でも粗筋は決まってるので、今週の土日にはなんとか書きあがりそう

738名無しさん:2014/02/12(水) 21:11:17 ID:???
結衣ちゃんの3サイズが知りたいです

739名無しさん:2014/02/12(水) 21:30:08 ID:???
>>736
カス子とかで頑張ったらいいんじゃない?と無責任な投げ…

上の方で攻め役のリョナ話が有ったけど
魅力的な子は主役になって欲しい(今更だけどリョナの花形は受け側)とか
そもそもスレが、弱そうな奴に遣られる≒強い子がやられる。見たいな所が有るからなのかな

740名無しさん:2014/02/12(水) 23:41:41 ID:O0.SGQ.E
>>737
待ってるぞえ(・∀・)

741onzou:2014/02/15(土) 03:43:38 ID:???
 結衣は目元にうっすら涙を浮かべ、激しく乱れた呼吸を繰り返した。口元に付着した血を手の甲で拭い、逃げるように黒笑から目を逸らす。
もう何も考えたくなかった。早急に降参したかったが、辛うじて残ったプライドがそれを躊躇させた。
「あら、もう限界ですか?先生、ここに来ればご指導頂ける筈でしたわよね?まだご指導頂いておりませんが……」
『もう許してよ……私が何をしたって言うの?』
そんな思いまでが荒い呼吸とともに口から零れそうになる。だがその時、結衣は国崎が泣きながら何かを叫んでいるのを見聞きした。他の生徒の声に遮られて
何を言っているのかは聞き取れないが、確かに何かを伝えようとしていた。それから、彼以外の何人かの生徒も泣いているのに気が付く。
『そうよ……私が負けたらこの子達はどうなるの?何が何でも勝たなきゃ、生徒たちを守らなきゃ……もうこの女に好き勝手させたくない!』
再び闘志が湧いてくるのを感じるが、股間の痛みはまだ引かない。このまま立ち上がってもマトモに動けないのは明らかだ。『どうしたらいいの……?ここは一旦負けを認めてリベンジとか……?』
「退屈ですわ先生……一体いつまでお寝んねしているの?」
出し抜けに、黒笑が結衣の思考を遮った。
「いま、立つわ……」
闘志が蘇り、ある程度恐怖が軽減された事で冷静さを取り戻した結衣はしかし、生徒に立ち上がるのを待ってもらっているこの状況の異常さに気づいた。そして地獄の屈辱が戻ってくる。
「普通ならトドメを刺されていますわよ?こんな風に」
言って黒笑は足を持ち上げる。油断し切っていたのか、それまでの彼女にはあり得ない、分かりやすい動作だった。一か八か、結衣は力を振り絞り、黒笑の蹴りを受け止める準備をした。
脱力しきった蹴りが放たれる。今度ばかりは完全に結衣の読み通りだ。何の引っ掛けも捻りもない、素直なローキック。結衣はそれを両手で受け止め、捉まえることに成功した。
「えっ」
始めて黒笑の表情が変わった。
「はあああっ!」と、結衣は力を振り絞り、股間の痛みも忘れて技を掛ける。正面から受け止めた彼女の脚を押さえ込みつつ、もう片足を薙ぎ倒し転倒させる。高原に対して使ったあの技の応用だ。
そこからの動きは、自分でも驚くほど滑らかで正確だった。黒笑の片足を両手で掴んだまま離さず、脚では彼女の下半身を固定し、見事に膝十字固めを極めたのだった。
倒された黒笑も、初めての不覚に反応が遅れ、されるがままになっていた。余りに強過ぎた彼女は、劣勢に陥った時の判断力は得てして鈍くなりがちだったのである。
『やった!』と、結衣は心の中で叫んだ。掴み、押さえ、技を極めてしまえば勝利は目の前だ。過程はどうあれ、やっとこの憎らしい小娘を打ち負かし、
これまでの行いを悔い改めさせることが出来るのだ。どんな展開であろうと勝ちは勝ち。数ヶ月間の悔しさや嫉妬から解放されるのだ。ここからはじっくり反省の言葉を聞くことにしよう。

742onzou:2014/02/15(土) 03:45:58 ID:???
 『勝ったわ!勝ったのよ!散々私を馬鹿にして、可愛い生徒たちを踏みにじったこの悪魔に勝った!でも落ち着いて、まだ安心しちゃダメよ……一瞬の気の緩みが敗北に繋がる……
今のこの子みたいにね……。苦戦したのは悔しいけど、それはたまたまよ!ほら、技さえかけちゃえばビクともしないじゃない!怖いのかしら?抵抗してるけど、か弱い筋力ね!
こんなにみっともない姿をさせられたんだもの、本当ならこのまま関節を破壊したいけど、ここは大人の態度を見せるべきよね。それは私の名誉挽回にも繋がる……
 そうよ!ここで余裕を見せておかなきゃ……ギブアップさせた後、二度と勝手なことはしないって約束させる!それから、この子が泣き出すまで締め上げ続けてやるわ!』
そんな思いが幸福感と一緒に、爆発的に溢れ出す。まさかの大逆転に、生徒たちも歓声をあげる。勝利を確信した結衣の顔は、子供のように無邪気な笑顔で輝いていた。
それも当然だ。結衣と黒笑では、文字通り大人と子供の体格差がある。サブミッションのプロである結衣の技が極まったのだから、誰の目にも逆転勝利は明らかだ。
「先生……」
か細い声を出した黒笑の顔は、その長く美しい黒髪に隠れて見えない。しかし結衣は、髪の下で黒笑が痛みと恐怖で顔を引きつらせているのを想像する。
少し前の自分のように、悔しさと焦燥で泣きそうになっているのを。だが、結衣は技をかける力を緩めない。決して油断はしない。彼女の体の隅々まで注意深く観察する。
「降参する?それとも今までしてきたことを謝る?私はそう簡単には許さないわよ!さあ後悔なさい!これで……」
結衣の嬉しげな声と笑顔が、瞬時に凍りついた。そこには結衣にとって、その場に居合わせた全ての人間にとって、信じられない光景が広がっていたのだ。
膝十字固めをかけられている黒笑は、人間離れした柔軟性で胴を起こし片手を上げ、結衣の首を掴んだのだ。この世のものとは思えない動きに、体育館も一気に静まる。
「かっ……くぁ……!」
結衣と黒笑の顔が至近距離で向かい合う。結衣は流麗な黒髪越しに、黒笑の殺意の漲った瞳の存在を感じる。そして華奢な腕からは想像もできない握力で首を締め付けられる苦しみ。
『嘘でしょ……こんなの……こんなの……あり得ない!この姿勢でこんな力が出せるはずないわ……そもそも、この技をかけられて体を起こせるなんて……』
底知れぬ恐怖で失禁しそうになり、早くも意識が朦朧としはじめた。急いで関節を破壊しようとするが、自ずと技をかける手足の力も衰え始め、涙、鼻水、ヨダレが垂れ流しになる。
「ぶっ……ぶぅ……うぅん……」と、惨めな声が滲む。
『そんな……技を極めてるのは私の方なのに……!なんで私がこんな……こうなったら根競べよ!勝つのよ、私は勝つの!ここで怯んで技を解いたらダメよ!どう考えても私が有利じゃない!
 こんなの長続きしない!だから……もう少し……もう少しの辛抱よ……必ずこの子の方が先に音を上げるに決まってる……組み伏せれば私が最強なの……そうに決まってるわ……』

743onzou:2014/02/15(土) 03:48:45 ID:???
 結衣の願望的推察も虚しく、限界は訪れた。黒笑の細い腕は些かも力を減じる気配なく首を締め付け、結衣の四肢はみるみるうちに筋肉が弛緩し、萎えてゆく。
『もう……だめ……』
気を失う寸前に、結衣が両手両足を離し、黒笑も結衣の首から手を引いた。
「がっ……ゲホゲホッ……!はぁはぁはぁ……ああああああ……!あああ!」
苦しさ、怖さ、悔しさで身悶え、脂汗まみれでフローリングを転げ回る結衣を尻目に、黒笑は颯爽と立ち上がる。そして黒髪を優雅にかきあげる。何事もなかったのように。
「ふぅ……流石に、少し焦りましたわ……この学園に来て始めて冷や汗をかきましてよ……」
「うぅ……なんでよ……!こんな、うぅ……あり得ない……」
結衣は顔の穴という穴から流れる液体を拭きつつ嗚咽を漏らす。
「簡単なコトですわ。先生より私の方が、全てにおいて優れていただけのお話よ」
悪夢をみているようだった。20年以上サブミッションを研究し、実戦に身を置いてきた自分の渾身の技。それを僅か3、4年の経験しかない少女にいとも容易く打ち破られたのだ。
年齢も体格も1回り小さな美少女に、である。技さえかければ勝利は確実、と信じていたのも自惚れに過ぎなかった。最初からなす術など無かったのだ。
言葉では表せない屈辱だった。悔し涙が溢れて止められない。心の芯まで折られた。『完全に終わった……生徒にも見られた……もう、なにをやってもこの子には勝てないのね……』
「油断した私に一瞬とは言え焦りを感じさせるなんて、本校最強の女と称されるだけのことはありますわね。でもそれだけ。世界最強の女である私には勝てませんわ」
へたり込んで涙目の結衣に対して、仁王立ちの黒笑は勝ち誇った笑顔をたたえている。
「そんなことって……うぅ……」
27歳にして始めて味わう挫折。それまで信じてきた物が、たったひとりの少女に、たった1日で全否定された。最も恐れていたことが起きてしまったのだ。
「それでは先生、覚悟はよろしくて?」
「え……?」
『覚悟』という言葉が極めて不吉な響きをまとって、満身創痍の結衣を圧迫した。
「私もあの技を試してみたくなりましたの」
「や、やめてっ……」
辱められた幼い少女のように不憫な悲鳴をあげて、結衣は座りながら後退りする。生徒たちの大半は、怯え切った結衣の顔を見て、彼女への敬愛を完全に失った。
「大丈夫ですわよ先生♪ちゃんと手加減はして差し上げますわ。だからそんなに怖がらないでくださいまし」
腰が抜けた状態で、結衣は無我夢中で逃げた。逃げながら降参しようと考えたが、思うように声が出なかった。緩々と不気味に迫り来る黒笑だけに気を取られ、
その他のものは一切目に入らないまま後退りを続けた結果、いつの間にかロープを潜ってステージの外へ出ていた。続いて、背中に何かがぶつかる感触がした。
驚いて振り向き、見上げるとそこには泣き腫らした男子生徒の顔……国崎だった。いつの間にか体育館の端まで来ていたのだ。彼の泣き顔を間近で見て、結衣は胃がひっくり返りそうになる。

744onzou:2014/02/15(土) 03:52:51 ID:???
 「あっ……!国崎くんっ……?」
結衣は自分の泣き顔を見せまいと、頭を振って立ち上がる努力をする。『この子にだけは絶対に弱いところを見せたくなかったのに、こんな姿で、こんな距離で、お互いの泣き顔を見せ合うなんて……』
「ごめんね、みっともないとこ見せて……勝つからっ……大丈夫だから……」
最後の意地だった。技を破られる前の私なら、必死に負けている言い訳を並べたかもね、と結衣は思う。今では言い訳のしようもないし、する気力もなかった。
「春町先生!もうやめて下さい!今日はたまたま調子が悪かったんですよ!今回はギブアップしてまたリベンジしましょう!」
後ろで国崎が叫んだ。やはり彼も同じことを考えていた。それが嬉しいような恥ずかしいような、切ないような悔しいような、複雑な気持ちにさせる。それでも結衣は聞き入れなかった。
彼の助言を無視して、改めて震える足腰に全力を注ぎ中腰になる。その時、黒笑は既に目の前にまで迫っていた。脚をガクガク震わせる結衣を、虫を見るような目で見下ろしている。
「見苦しいわよ先生」
怯えた結衣に、情け容赦なく手を伸ばす。結衣はただ、怯えて目を細くし、身を守るための最低限の動作しか成しえなかった。黒笑の手が結衣の肩に触れたその時、やにわに国崎が飛び出した。
「やめろ!もう勝負はついてるだろ!」
結衣と黒笑の間に割り込んで黒笑に掴みかかる。しかし、黒笑は弱者には徹底的に冷淡だった。
「ゴミに用はなくってよ」
無愛想な黒笑の一声のもと、国崎は結衣の目の前で腹を押えながら倒れ、吐瀉物を吐き出した。
「国崎くん!」
「アナタの相手は私でしょう?」
黒笑は国崎の様態を確かめようとした結衣の髪を乱暴に掴み、怒りと恐怖に戦慄くその眼を覗き込んだ。
「無関係な生徒に……手を出すなんて!」
「アチラから先に手を出してきたのよ?正当防衛ですわ。そもそも、彼の元へ情けなく逃げて行ったのは先生ですわよ」
「あ……あなただけは……許さない……」
そう虚勢を張って見せても体は動かない。目の前で生徒を攻撃されたのに、まるでヘビに睨まれた小動物のように体を震わせることしかできない。
「お決まり文句ですわね。そんなに私が憎いなら一矢報いて御覧なさいな。ほら、生徒の皆さんも期待して見ていましてよ♪」
「んっ……ぐぅぅ……」
想像を絶する屈辱で息を詰まらせながら国崎の事を思う。
『ごめんね国崎くん……私を守るために立ち上がってくれたのに、私はこの子が怖くて、もう一歩も動けないわ……』
「私が憎いんでしょう?嫉妬しているんでしょう?なら実力行使して御覧なさいな。来ないなら私から行きますわよ?」
結衣の髪を掴んでいる黒笑の手に力がこもった。
「ああああああ……ッ!」
威圧感に屈した結衣は捨て身の突進を決意する。そしてもう一度、技をかけようと思い至る。両手で肩を掴み、脚を絡ませ、全身を使って倒しこむ。




続く……。

745onzou:2014/02/15(土) 03:59:37 ID:???
どうも~ 十日ぶりの投稿失礼します~
ちょっと中途半端なところで区切ってしまいましたが、続きはまた明日ということで……
いよいよ次回で最終回となります。ここまで付き合ってくれたみんな、ありがとう(*_*)

>>738
特に決めてないですね。ただ、BよりHの方が少し大きいのは確定事項なのですw

746名無しさん:2014/02/15(土) 11:55:30 ID:???
相変わらず結衣ちゃんがエロくて無様でいいです
勝ったと思ったのに逆転されちゃうとか・・・

747名無しさん:2014/02/16(日) 00:55:18 ID:???
もうフラフラの結衣ちゃんを介抱してあげたい…大量で臭い唾液と汗を拝みたいものだ。やはりバストより尻デカめか。想像通りw なにを隠そう始まりから結衣ちゃんのお尻を視点に全て妄想してた とにかくGJです!最終回は寂しいけど興奮が止みませんわ…

748onzn:2014/02/16(日) 16:25:39 ID:???
 『今度こそ逃がさない!このまま一気に関節を壊す!』と意気込んだが、前方に倒れて行く感覚はいつの間にか天井を見つめて後へ倒れて行く感覚に代わっていた。
「なっ……!」
何が起こったのか理解できず、驚愕が電流の如く全身を駆け抜けた次の刹那には、後頭部と背中に猛烈な衝撃を受け、瞼の裏に閃光が煌めいた。
「かはっ……うぁあ……」
一時的に意識が飛び、ぼやけた視界で体育館の照明を見て、やっと自分が置かれた状況に思い至る。黒笑を倒そうとした勢いを逆利用されて、背中から地面に叩きつけられたのだと。
「怖くなれば突っ込んでくるだけ?馬鹿の一つ覚えね。クスッ」
どこからともなく、あの忌々しい声が聞こえてくる。それが否応なしに結衣の闘争心を煽る。『悔しい!悔しい!どこまでも馬鹿にして!絶対にこのままじゃ終わらせない!』
心の中でそんな叫びを繰り返し、死に物狂いで起き上がる。その虚しい努力も、突然の異変に遮られた。手際良く両足のスニーカーが脱がされ、蒸れた素足が外気に晒されるのを感じる。
続いて片足が固定され、もう片足が凄い力で顔の近くまで引き上げられると、膝関節と股関節に信じられない激痛が襲来した。
「ぎゃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
絶叫しながら結衣は思う。『これはまさか……』
「こうかしら?」
黒笑の浮かれた声が耳元で聞こえた。予想通り、彼女は、結衣が先ほど黒笑に使った膝十字固めを、結衣にかけていたのだ。それも、完璧な再現どころではない。
遥かに的確かつ巧みに技を使いこなしている。この凄まじい痛みが何よりの証拠だ。悪あがきだと知りつつも、先ほど黒笑がやってのけたような脱出方法を試みる。
案の定、この体勢からは胴を起こす余裕はなかったし、自由な片腕も痛みと精神の乱れで力が入らない。『これがこの子(天才)と私(凡人)の差……!?』
「いやよ認めなああああい!こんなのあるはずないわ!うわああああああああ!」
結衣は心と体、両方の苦痛で半狂乱になって泣き叫んだ。どうにもできない無力感だけでも、彼女にとっては充分なダメージだった。
細身で長髪で制服姿の小柄な黒笑が汗1つかかず、体格も1回り大きく筋肉質で動きやすい服装の結衣が汗まみれで抑え込まれて泣き叫んでいる光景は、壮観ですらあった。
「あらまあ、レディがそんな醜態を晒すなんて……羞恥心というものが無いのかしら」
黒笑は関節への締め付けを一気に強めた。ミシミシ、とグロテスクな音が体内で響く。
「ううういやああああああああやめておねがいぃぃ!」
「お願いですって?これは女の意地と誇りを賭けた闘いですわよ?」
勿論、結衣もそんなことは百も承知だった。それでも「お願い」などと場違も甚だしい言葉を叫んでしまったのは、この苛烈な痛みのせいで思わず出てしまった失言なのだ。
「いぎゃあああああああああッ……!」
「あ~らスゴイ反応……さあ、今度は先生が脱出して見せてくださいな。サブミッション初心者の私の技の対処なんて、簡単でしょう?」
「あぐ……もうダメぇ……」
止めようと頑張っても、弱音は涙と共にポロポロと零れ出す。

749onzn:2014/02/16(日) 16:28:24 ID:???
 「できませんの?どうやらこの技も私の方が上手く使いこなせるみたいですわね。でもこれだけじゃ芸がないと思いませんこと?」
言いながら黒笑は、極めて巧妙に結衣の両脚をグングン広げ、新たな技をかけるべく迅速に準備を整える。
「いやッ!いやよ!なにをする気?いやあぁ!」
再び恐怖に負けて、結衣はあられもない泣き声で喚く。だが、結衣が最後まで言い終える前に、黒笑は残虐な大技を完成させていた。
両足を結衣の片足に絡ませて固定したまま、両腕でもう片方の脚に抱きついていた。強制的に180度開脚させられて逆“T”の時になった結衣に、
“一”の字になって結衣の両脚を押さえつけた黒笑。結衣の両脚による“一”と、黒笑の全身による“一”の線が重なる……。股裂きだ。結衣は背筋が凍りついた。
「こうでなくちゃ♪」
「だめっ……それだけはっ……」
ゆっくりと正確無比に、黒笑は結衣の両脚を左右に引っ張りつつ、自らの背中を丸めて行く。
「ぎゃやああああああああん!!ヒィいいいイィイィいいイン!!」
地獄の激痛が股関節を中心に轟き始める。本当に股が裂けて千切れるのではないかと思う程だった。両手は自由だったが、黒笑を掴むには距離が足りないし、何より痛みで正常に動かない。
「ウフフフフフ……楽しいわ先生。こんな素敵な技を思いついたのもアナタのおかげよ」
ジワジワと両脚が広げられ、ギシギシと筋肉や骨が軋む音がする。仰け反り、もがき、汗で光沢を帯びた、美しく縦に割れた腹筋を躍らせるが、股裂きは止まらない。
「ぎゅああッ!いたい!いたあああい!さ、さけっ!さけちゃううぅぅぅ!だれかたすけてえええぇ!」
断末魔のような絶叫。そしてついに、極限の痛みと恐怖が避けがたい生理現象をもたらした。今や180度を通り越して、200度にまで達しようとしている結衣の股。
その中心には既に、汗で透けたスポーツパンツの下で形がくっきり表れていた外陰部が、不吉に痙攣を始めていた。やがてそこから本人が自覚する間もなく、尿が噴出した。
それはあっという間にパンツ全体に染みわたり、フローリングに水溜りを作る。結衣は股間と尻が熱い液体に濡れてゆくのを感じて、絶望のどん底に突き落とされた。
『え……?この感覚は……うそよ!そんな!こんな大勢の生徒の前で……!?』
「きゃあっ!なんですの?」
結衣の股間に体を密着させていた黒笑もこれには驚き、技を解除した。
「この状況でお漏らし?服に付いてしまったわ……」
拷問から解放された結衣は股間を押えて、芋虫みたいに体を丸めて悶絶した。最早、結衣には闘う体力も闘志も残されていなかった。失禁が完全に彼女から力を奪ってしまった。
「いやあああああああああ!こんなのって……あああああん……」
結衣は多くを後悔した。黒笑に勝負を挑んでしまったこと、それも体育館での正式な試合を選んでしまったこと、圧倒的な実力差を見せつけられた時に潔く負けを認めなかったことなどを。

750onzn:2014/02/16(日) 16:32:30 ID:???
 でも、もう遅かった。全てを失ったのだ。無敗記録、健常な心身、生徒からの信頼、教師としてのプライド、いや、人間としての最低限の尊厳さえも。何もかも失った。
「確かに、この技に放尿は有効ね。流石です先生、私には絶対に真似のできない荒技を身を持って実演してくださったのね。尊敬しちゃうわ!こんな対処法を実践できる方なんて先生くらいだもの」
精根尽き果てた結衣を見下ろし嘲笑する。嗜虐的な笑顔は消えることなく、結衣の尿で黄色く湿った制服を気にしながらも、攻撃を続けようとする気配を漂わせている。
「こうなってしまうと、もう脚は触れませんわね……せっかく足の指も攻めようと思って靴を脱がして差し上げましたのに。次は上半身を攻めてみましょうか」
疲れを感じさせない軽やかさで結衣の背後に廻り、両腕を締め上げる黒笑。結衣は自らが作り出した尿の水たまりの上で足をばたつかせ、黄色の水滴を飛び散らせる。
「もーやめてぇーっ!ギブアップよ!おねがいもーやめてぇええ……」
ついに、今まで出なかった降伏の言葉がいとも滑らかに口から飛び出した。それは尿の失禁と同じく、恐怖と痛みに耐えきれなくなった故の不可抗力だった。ゴングが力一杯鳴らされた。
「え?聞こえませんわ先生。もっとはっきり仰ってください。『私の負けです』と」
決着がついても、黒笑は結衣の弱々しいすすり泣きを吟味するように耳を傾け、ねじり上げた腕の関節を激しく折り曲げる。
「ぎゃああああああああああああああああああ!わたっ……わ、たしのまけですぅぅぅぅぅ!」
顔から出るあらゆる液体を飛ばして叫んだ。
「まだよ、『許してください黒笑様』と言いなさい♪」
「ゆるしてくださいくろえさまぁぁぁ……」
「それとね、先生。私お願いがありますの。と言うか勝者から敗者への命令ね。明日から私の奴隷として働いてください。いいわね?返事は『私のような豚を貰ってくれてありがとうございます』よ」
「もうゆるしてよおおおお!だれかたすけて!もーしあいはおわったのよ!たすけてよおおお……!」
誰も助けに来ない。黒笑の恐ろしさに、誰もが萎縮していた。全員でかかればば勝てるだろう。それでも、大蛇田家による復讐は逃れ得ないのだ。
「は?」
黒笑はドス黒い声で不機嫌を表し、あらぬ方向へ関節を折り曲げる。骨が折れる寸前だった。
「んぎゃああああああああああ!わわわわわわわわたしのようなっ!ありがとうございますぅうううう!」
「クスクス、なにそれ。こんな短い台詞も覚えられないのかしら?本物の豚さんね。まあいいわ。許してあげる。私の勝ちね♪」
激痛から解放された結衣は、その場で体を丸めて号泣した。今すぐ死んでしまいたかった。
「もっと痛めつけてあげようと思ってたけど、体より先に心が心が壊れちゃうなんてね~」
腕を組んで、聞こえよがしに黒笑が話し始める。泣きながら結衣はその声を聞いた。
「アナタ確か、生徒に対して『強さは経験と心』とか言ってたそうじゃない?そんな偉そうなことを言っていた本人がこの有様なんですから、こんなに恥ずかしい事もないわね、クスクス」
精神は崩壊し始めていたが、黒笑の言葉は理解できた。『それを狙ってた癖に!』と、結衣は心の中で反駁する。
「これでアナタも正式に敗者。私に負けた無数の屑の1人に過ぎない存在となったわ。これからも私は好き勝手やるからよろしくね。アナタの力じゃ私を止められなかったんだから、仕方ないわよね」
そう言い終えるなり、黒笑は踵を返し、颯爽と体育館から出て行った。あたかも遊び飽きた子供が玩具を放り出し、別の玩具を探しに行くかのように。
大半の生徒たちも黒笑に続いて、逃げるように体育館を後にした。みんな揃って同じ悪夢を見たかのような、奇妙な連帯感が生まれている。
黒笑を恐れた生徒たちはできるだけ後から出口に向かい、数人で固まって行動した。明日からこの話題がどう料理されるのか、誰にも予想がつかなかった。

751onzn:2014/02/16(日) 16:36:59 ID:???
 残ったのは結衣と数人の生徒のみ。呆気にとられて立ち尽くす高原と、彼に支えられている茫然自失の国崎。それから少数の部員たち。
女子生徒の殆どは結衣につらてれ号泣している。最初に体育館の中心で丸くなって泣き続ける結衣に近づいたのは、1人の女子生徒だった。
男子生徒は皆、失禁の件もあって結衣に接近するのを躊躇していた。それは女としての尊厳を傷つけ、余計に彼女を辱める事になりそうだったから。
その点、女子生徒の方が行動しやすかった。彼女は一向に顔を上げる気配のない結衣の肩に触れ、屈みこんで優しく話しかける。
それがきっかけとなり、他の生徒達も結衣の元へ駆けつける。国崎も高原に支えられながら、血の気の失せた顔にわずかな変化を見せて覗き込む。
汗と尿の臭いが漂ってきて、国崎の絶望は度を深める。結衣は生徒の呼びかけに無反応だ。断片的に独り言を呟くが、呂律が回らず誰も意味を解さない。
「わたし、とりあえず救急車呼びますね……」
部員の女子が鼻をすすりながら携帯を取り出した。
「気にすることないですよ先生。調子が悪かっただけなんですから!もう忘れましょう」
誰かがそう励ますのが聞こえて、何名かがしきりに相槌を打つ。それでも結衣に変化は訪れない。純粋な実力差で負けたのだと、彼女自身が誰よりも理解していたのだ。
「もうダメよ……わたし、ここにはいられない……こんな負けかたして……明日からはあの子の……うぅ……」
長い沈黙のあと、生徒達にも聞き取れる声で結衣は言った。国崎は顔をひきつらせて項垂れる。『死んだ』と彼は思う。『僕が憧れてた先生は、死んだ。もう会えない』
沈痛な歔欷は体育館に良く響いた。皆は黙ってそれに耳を傾けた。誰も微動だにしない。暫くして、救急車のサイレンが聞こえてきた。

 結衣は救急車で病院に搬送され、一ヶ月間の入院が必要と判断された。肉体的外傷はそれほど深刻ではなかったが、精神的ダメージは限界を超えていた。
教職員たちは彼女の復帰を待ち望んだが、試合を観戦した者たちは誰もがそれを不可能だと理解していた。そして実際、結衣は二度と学校に戻ることはなかった。
高原をはじめ、多くの生徒が何度も見舞に行ったが、いつも面会謝絶だった。だから総合格闘技部の部員たちは、顧問不在の状態で夏休みの試合に臨まなければならなかった。
そして夏休みが終わり、季節が変わる頃になって、彼らは病院の受付で結衣が退院したことを知らされた。メッセージも残さずに。
彼女の行方は誰も知らない。自殺した、転勤した、廃人になった、などと様々な憶測が巡らされ、無数の噂が飛び交ったが、どれもそれらを裏付ける証拠はなかった。
 かくして、学園は黒笑の魔の手に落ちた。守りの女神を失った学園は、生徒会長となった黒笑の強さと権力によって支配され、恐怖政治が始まった。
結衣がいた頃には保たれていた平和は乱され、蹂躙され、黒笑に従う僅かな強い者たちだけが幅を利かせるようになった。逆らう者は駆逐された。
最後の希望であった結衣が、あれほど惨めな姿を晒して負けた今となっては、最早、誰も黒笑に逆らう者はいなかった……。



終わり。

752onzou:2014/02/16(日) 16:39:44 ID:???
以上でお終いです。二週間にわたっての駄文・長文失礼しましたm(_ _)m
自由な形で投稿できたので、つい調子に乗って長くなってしまった……
楽しんでいただけたかどうか不安ですが、個人的には書いてみて楽しかったし
ネタはある程度堪ってるんで、もしもリクエストがあればまたチャレンジしたいです
これからも可愛い女の子や凛々しい美女をリョナっていきましょう^。^

753名無しさん:2014/02/16(日) 19:10:55 ID:???
ありがとう素晴らしかった
おのれ黒笑…!(褒め言葉

754名無しさん:2014/02/17(月) 00:43:43 ID:32nPa5S.
最高だった・・・(*´Д`*)
黒笑タンにはこれからも色んなヒロインリョナって欲しいな

755名無しさん:2014/02/17(月) 04:10:14 ID:???
GJといわざるを得ない
onzou先生の次回作に御期待下さい!

756名無しさん:2014/02/17(月) 09:32:13 ID:???
超GJ!
後は黒笑ちゃんを嬲るだけだな!(強欲)

757名無しさん:2014/02/17(月) 14:32:21 ID:???
結衣せんせーが勝てないような相手と戦っても勝てるわけないし…
水泳の時間にパンツ盗むくらいしかできないよ…

758名無しさん:2014/02/17(月) 22:27:02 ID:???
描写上手くて羨ましい
いつも俺は戦闘描写で挫折する

759onzou:2014/02/18(火) 08:02:51 ID:???
何度かリクエストがあったので、黒笑の受難に挑戦してみようと思いまする
でもこの手の超天才タイプの女の子でリョナ妄想したことは殆どないので、安定して書けるか今のところ不安です(・・;)
せいぜい頑張ります

760名無しさん:2014/02/18(火) 11:21:26 ID:???
天才キャラをリョナるのって妄想がいろいろ沸き立ちますな!

さらに上を行く相手に呆然としたり、素人ゆえの予測不能な動きにてこずったりとか……
年月が過ぎて洗練された安定感が裏目にでて、かつての自分のような勢いのある若い天才に惨敗とか…

761名無しさん:2014/02/18(火) 13:43:04 ID:???
体調不良とかで明らかに実力の劣る相手に大苦戦とか
相手の動きは全部見えてるのに体が満足に動かなくて対応が間に合わないみたいなのは
相手のパンチがヒットする瞬間の拳の静脈までバッチリ見えてるのに
ガードもスウェーも間に合わないとかはじめの一歩でもそういうのあったけどマジ拷問だと思う

762名無しさん:2014/02/19(水) 02:41:34 ID:???
個人的には純粋に実力で為す術なく負けるのが好き。

763名無しさん:2014/02/19(水) 19:17:37 ID:???
>天才キャラをリョナるのって妄想がいろいろ沸き立ちますな!
素人のラッキーパンチで無様にKOする天才キャラとか
一回負けたのが原因で負け癖がついちゃう天才キャラとか
最初は強かったのに気がついたらかませ犬化してしまい
天才とは名ばかりの雑魚キャラ化しちゃう天才キャラとか
妄想しだすときりがないね

764名無しさん:2014/02/19(水) 20:50:06 ID:???
あくまで強いのは強いままで一点突破の致命的な弱点抱えててバレるとかの方が滾る

765名無しさん:2014/02/19(水) 23:07:06 ID:???
個人的には真っ向から得意分野で負けちゃうのが良いかな
パワー自慢だったら力負けして・・・
スピード自慢だったらスピードで翻弄され・・・
技巧派だったら技をより完璧な形で返され・・・

766名無しさん:2014/02/22(土) 08:26:56 ID:???
期待age

767名無しさん:2014/02/27(木) 22:45:33 ID:gxm4KsvY
>>765
凄く良く分かる!得意分野でボロ負けしてプライドズタズタ展開最高やな!
黒笑タンみたいなプライド高そうな感じのキャラは是非そういう負け方して欲しいな

今更だが結衣先生はスニーカー素足履きか、フェチには堪らん(*´Д`*)

768名無しさん:2014/02/27(木) 23:13:34 ID:???
ここまで強キャラになっちゃってるなら実力で負けるよりも体調不良とか数の暴力とかでやられる方が萌えるなぁ

こういうキャラは負けなくても苦戦したというだけで興奮する

769名無しさん:2014/02/28(金) 20:24:58 ID:???
ていうかスレの主旨的には強キャラにやられるんじゃなくて弱キャラに何らかの理由でやられないとおかしいのでは……

770名無しさん:2014/02/28(金) 20:49:02 ID:???
「弱い奴(奴ら)に嬲られるシチュ」ってスレタイならその通りだろうけど
「弱「そう」な奴(奴ら)に嬲られるシチュ」の「そう」ってあるからそれは違うと思う
見た目は弱そうだけど実際には滅茶苦茶強かった、って展開も含まれてるんじゃないの

771名無しさん:2014/02/28(金) 22:11:53 ID:???
まぁ、弱そう=弱い、じゃないからね
弱そう≒弱い、であって、弱そう=強かったも正解だしね

772名無しさん:2014/03/01(土) 02:10:51 ID:???
雑魚キャラにボコボコにされる強キャラ
見た目弱そうな子供とか老人にボコボコにされる強キャラ
どっちにしても最高だな

773onzou:2014/03/01(土) 07:48:53 ID:???
どうもお久しぶりです~
僕も黒笑ちゃんを純粋な実力で負けさせるのか、それ以外かで今でも迷ってます
以前のように前置きだけ完成してますが、今後の展開はスムーズには行きそうになかとです……

774名無しさん:2014/03/01(土) 11:43:12 ID:DDaMwG6E
>>773
お待ちしてます!

775名無しさん:2014/03/01(土) 17:10:26 ID:???
最初は搦め手で雑魚に痛めつけられる
      ↓
状況を打破して逆転、雑魚を蹴散らし首謀者を追い詰める
      ↓
しかしそれは首謀者の余興に過ぎず結局実力でも惨敗


・・・みたいな展開なら両方のシチュが楽しめるな

776onzou:2014/03/02(日) 02:07:13 ID:???
 執務室風の部屋に、独りの少年が机に向かって座っている。彼はこの学園の支配者である“大蛇田黒笑”の弟、“大蛇田白亜”。その名の通り、雪のように白い肌と銀髪が特徴的な美少年だ。
切れ長の瞳は姉とよく似ていたが、今はこれから起こる一大にイベント対する期待で興奮を抑えきれず、色欲によって卑猥に垂れさがっていた。彼の手の中には挑戦者と闘う黒笑の写真集がある。
突然、机の上のスクリーンがアラームを発した。白亜はビクりと体を震わせ、身を乗り出して画面を確認する。そこには〝Youka Memeyama〟と表示されていた。「来た来た☆」と、白亜は歓喜に震えて呟く。
キーボードを打つとスクリーンに相手の顔が映し出された。明るい茶髪を巻き髪にした碧眼の少女だ。見たところ中学生くらい。端正だがあどけない顔に化粧を施し、挑戦的な笑みを浮かべている。
「どうもどうも、待ってましたよ~!“目々山妖花”さん☆」
独特の間延びした口調で白亜が応答した。
「へぇ~、あの大蛇田一族がホントにこんなトコに居たんだ」
妖花と呼ばれた少女は冷笑を隠そうともしない。
「いやーどうもですね、姉が俗人どもとの馴れ合いにすっかり嵌り込んじゃいまして。僕もそれに付き合わざるを得ないんですよ。今じゃ〝ノブレス・オブリージュ〟なんてバカげた思想に染まっちゃって」
白亜は妖花の挑発とも取れる態度に動じず、ベラベラと喋り出した。
「あの自惚れきったオテンバ女王がねぇ~」
「そうなんですよ!以前の残酷さとか冷厳さが無くなっちゃいました!僕が罪のない善良な生徒を拷問しようとすると邪魔するし罰を与えるんです!信じられますか?生徒を本気で可愛がってます。
 俗人どもも姉を正義のヒロイン扱いですよ。姉も幸せそうだし、ハンパな挑戦者じゃ歯が立たないし、この惨状を打開するためにも貴女の協力が必要なんですよ☆依頼内容はメールで送っていた通りです」
「はいはい分かってるって、黒笑をブッ潰せばしゃーいいんしょ?」
「そう、1対1で、みんなの見てる前で、できるだけ無様に、ね☆」
「実の姉をボコるために金払うとかぁ、散々打ち合わせするしぃ、マジ外道っつーかぁ、アンタら一家ってホントありえない」
「いやだなぁ、これは愛のムチですよ☆」
「まいっか。金貰えンなら他人の事情とかどーでもいいし。じゃ、今からそっちいくねん♪」
「はーい、姉を用意して待ってマース!」
スクリーンは一瞬暗くなり、待ち受け画面に戻る。そして白亜は酔い痴れたように立ち上がり、姉の写真集を再び手にして見惚れる。
「ああ、姉さま……やっと貴女の敗北姿が見られますね……無敵にして最強だった貴女も、今日で……ああもう僕はっ……!」
そこで言葉を詰まらせて前かがみになり、机に手をついて肩で息をする。
「罪な人だなぁ姉さまは、実弟の僕ですらこんな形で魅了してしまうんだからね……☆」
彼は大型のトランクを持つと、意気揚々と部屋を後にした。

 同時刻、学園の支配者“大蛇田黒笑”は静かな生徒会室のソファに腰掛け、優雅に足を組み、挑戦者との闘いの余韻に浸っていた。
その周囲には数名の女子生徒が待機しており、憧憬と陶酔の態で女王に見惚れていた。彼女らは黒笑の強さと美しさの虜となった乙女たち。
身も心も女王様に捧げる忠誠心を持つ、黒笑のお気に入りの従者たち。慎ましやかに女王の様子を見守り、一挙一投足に気を配っている。
 黒笑は現在3年生、17歳となっていた。浮世離れした美しさは変わっていなかったが、少女特有の成長により背が高くなり、病的に細く白かった体は豊満で健康的に育っていた。
引っ切り無しにやってくる挑戦者との闘いで自ずと身体が鍛えられたことも関係している。特に今年に入ってからの挑戦者は弟の斡旋のお蔭で、質も数も段違いになっていた。
黒笑の磨きのかかった神秘的な色香たるや、同性すら悩殺する魅力を放っていた。腰の下まで届く流麗な黒髪、刀のように鋭い切れ長の瞳、鋭く小さな鼻、
いつも不敵な笑みを浮かべている唇、乳白色のきめ細やかな肌、この2年間でかなり大きくなった乳房と尻、それに黒いサイハイソックスに包まれた長い脚。
どれもが完璧に作り込まれた芸術品のようだ。激戦の後だというのに、制服には殆ど汚れが見当たらない。激しく動き回りながらも、決して身を汚すことはなかった。

777onzou:2014/03/02(日) 02:08:29 ID:???
 その異様ともいえる美貌を前に、従者の中の1人は放心状態に陥っていた。彼女の頭の中では、先刻の挑戦者との激闘が再生されている。今日の挑戦者は恐ろしい巨漢だった。
本来、女王は男との闘いは好まないが、相手が高名な殺し屋であると知るや闘志を剥き出しにした。彼女は心配になって女王を止めたが、自信に満ちた返事に黙らされた。
そして、数分後には黒笑が勝利するのを見届けた。不安はあっという間に法悦に代わり、女王への信頼と尊敬が一層高められるのを感じた。
『ああ、黒笑様……本当に素敵でした……貴女様は誰よりも強く美しく完璧な存在……』
「どうしたの繭子さん。なにを呆けているのかしら?」
不意に、最愛の女王から名前を呼ばれて、彼女は我に返った。その時の黒笑の声には夢見るような柔らかさがあった。
「えっ?あ、ごごごごめんなさいっ!失礼しました黒笑さま!」
背筋を伸ばし、直立不動の姿勢を取る。“折原繭子”(おりはらまゆこ)、それが彼女の名前。1年生。従者の中で最も黒笑への愛が激しい女子生徒である。
「クスクス、可愛い子ね。私に見惚れてたんでしょう?」
黒笑は図星を突き、悪戯っぽく笑った。
「はいっ、その通りでございます……本当に失礼しました……」
恥ずかしさで赤面し、目が潤み始める。
「あなたのそういうところ、素直で好きよ」
〝好き〟と言う言葉が繭子の胸を撃ち抜く。子宮を揺さぶられる感覚。嬉しくて腰が浮きそうになる。その場に居合わせた従者たちも俄かに色めき立った。
「そ、そんな……好きだなんて……」
繭子は礼に適った返答をしようと努めるが、混乱して何を言ったら良いのか分からない。同僚たちの羨望の視線を背中に感じて余計に焦ってしまう。
「あ、あのっ、お召し物をお代えになりますか……?」
仕方がないので繭子は話題を変えることにした。綺麗好きな黒笑は、挑戦者と闘った後は必ず予備の制服に着替えるのだが、今回はまだ着替えを済ませていなかった。
「そうですわね。お願いしようかしら」
黒笑は組んでいた足を上品に突き出す。別の従者から替えの制服を手渡された繭子は恭しく跪き、黒笑の足に手を添えた。着替えはこうして従者が足から脱がせて行くのだ。
「失礼いたします」
と繭子は言って靴を脱がそうとするが、何かが彼女を躊躇わせる。目の前には黒笑の美しい足が蠱惑的に突きつけられている。劣情で呼吸が乱れるのを抑えなければならない。
「すみません……」
繭子は涙声で作業の遅れを詫びる。何度もやっていることなのに、今日は一段と体が熱くて頭がクラクラする。先刻の女王の勇姿で煽られた淫欲が、汗と一緒に滲んでくるのだ。
「いけない子ね、そんなに私の足が好きなのかしら?」
妖艶に微笑んだ黒笑は片足を上げ、繭子の頬から顎を甘く擽った。
「あ、ああっ……」
強烈な快感に貫かれて喘ぎ声が漏れ、繭子は感極まって崩れ落ちるように土下座する。その様子を黒笑は満足気に眺め、自ら靴を脱いで繭子の後頭部に足を乗せた。
「こうして欲しかったんでしょう?」
そう、この美しい足で、大男さえ瞬く間に葬り去るこの足で弄ばれ踏みつけられたかった。華麗な動きに身を任せ、支配されたかった。
「ありがとうございます、光栄です黒笑さま……幸せです……!」
暖かく柔らかい黒笑の足裏の感触が、興奮を最高潮に導く。本当に着替えが必要なのは繭子の方になりつつあった。残りの従者たちもその様子に見入り、興奮と羞恥で動揺を隠せない。
ひれ伏す従者を見下ろして微笑む黒笑の目には、傲岸な輝きの中に確かな優しさが現れていた。それは奴隷を嬲るというよりは寧ろ、年下の恋人をアブノーマルな愛情表現で宥めている様子だ。
繭子は黒笑の足に接吻を繰り返した。それは自慰行為であると同時に、女王への狂おしい忠誠心の表現だ。服従の悦びが繭子を安心させる。身も心も黒笑に委ねてしまいたかった。

778onzou:2014/03/02(日) 02:09:55 ID:???
 しかし、その甘美な時間は突然の訪問者によって遮られた。けたたましいノックの音が聞こえ、繭子は慌てて立ち上がろうとする。生徒会室でこんな無作法な音を立てるのは1人しかいない、
と誰もが思い、ドアの向こうの人物を予想する。繭子が完全に姿勢を正す前にドアは開かれ、予想通りの男子生徒が姿を現した。白亜である。彼は姉に目を留めると他の生徒には見向きもせず、
「失礼しま~す」と、間延びした口調で言うと黒笑の前まで来て立ち止まる。従者たちは怯えて黒笑に寄り添い、痴態を見られた繭子は息を震わせて彼を睨みつけた。
ただ一人、黒笑だけが表情を変えずに黙って弟の発言を待つ。白亜は従者たちを茶化すように見つめた後、姉に視線を戻し、愛想良く微笑みながら「今日の挑戦者はどうでした?」と尋ねた。
白亜が入学してからこの半年間、挑戦者の半数は彼が招待している。だが、最近は目に見えて〝危ない〟輩が増えていた。ただ強いだけではなく、経歴や職業からして明らかに裏社会の出身者が紛れている。
つまり、純粋な実力を競おうとする健全な格闘家とは違う、殺しを生業としていたり、暴力そのものを楽しんだりする類いの連中が増えている。だから繭子はとても不安になった。
今日の巨漢にしても同じだった。なにしろ試合の申し込みを飛ばして、いきなり黒笑を襲撃したのだから。事前に挑戦者が来ると白亜は伝えていたが、相手の素性や訪問時間は伏せられていた。
なのに白亜はその件について悪びれた様子もない。繭子は、黒笑すら一目を置いているこの残虐な美少年を憎悪し、恐怖していた。いつかこの男が黒笑を陥れる気がしてならなかったのだ。
「全然ダメ。見かけ倒しもいいところね」
ため息交じりに黒笑は言う。繭子を初めとした女子生徒たちは女王の勇ましい発言に勇気づけられて、白亜に対する恐怖が薄れるのを感じる。
「そーですかぁ。アイツでもダメとなると、もう僕のリストには姉さまを満足させられるコマはないんですよねぇ……」
白亜は大袈裟に肩をすくめて、片手に持ったタブレットを振って見せた。
「当たり前でしょう?私に勝てる人間がそう簡単に見つかるはずないじゃない」
「でもねー、姉思いの弟としては、是非とも姉さんに人生初の敗北をプレゼントしてあげたくて、仕方ないんですよ☆」
「心遣いは感謝するわ。でも、私も弟思いの姉として粗悪品を送られて満足するような、安い女になりたくありませんもの♪」
「いやだなぁ、そんなこと言われると……余計に姉さまを満足させたくなっちゃうじゃないですか……」
中性的な顔を歪めて作られた白亜の笑顔を見て、繭子は悪寒を感じた。そこには満たされない欲望と嗜虐性がありありと見て取れたのだ。
この男が姉に対して倒錯した欲求を抱えていることを、繭子は以前から本能的に感じていた。なにも同クラスとして知っている白亜の異常性だけが根拠になったのではない。
確かに彼はこの学園の支配者たる黒笑の実弟として権力を持ち、気に入らない(或いは気に入った)生徒を拷問したり実験台にしたりしていたが、その多くは黒笑によって阻止されていた。
彼が姉に対して日に日に不満を募らせているであろうと、誰もが感じていた。彼が招待する危険極まりない挑戦者の数々はその証拠と言える。明らかに黒笑に危害を加えようとしているように見えた。

779onzou:2014/03/02(日) 02:11:34 ID:???
 「クスクス、やっぱりあなたは私の弟ね。以前の私にそっくり」
からかう調子で黒笑は言う。
「ええ、僕も以前の残酷な姉さまに戻って欲しいんです☆」
「イヤよ。良く考えたら私は高校生活を体験したかっただけなの。あの頃は子供だったから自分の才能に溺れてただけ。白亜はまだお子様だから、暴力だけが力だと思ってるでしょうけど」
「ははは、耳が痛いですね」
「本当に〝強い〟人間は魅力で人を支配するものよ」
そう言って黒笑は繭子の頭を撫でた。繭子は女王にすり寄って、心の底からその言葉に賛同する。
「卒業したらこの学園の優秀な人材を選抜して組織を作って指揮するの。それから強い相手を探して世界中を飛び回るつもり。そう、できれば同い年か年下に苦戦してみたいものね。夢物かしら」
従者たちは女王の言葉にうっとりと耳を傾け、白亜はいやらしく目を細めた。
「実を言いますとね、今日は挑戦者をもう1人用意しているんですよ☆」
従者たちは顔を見合わせ、息を飲んだ。白亜が1日に2人も挑戦者を招くのは異例の事だったからだが、それ以上に彼の顔に現れた、勝ち誇ったような表情が不気味だった。
それまで余裕の笑顔を保っていた黒笑も、ただならぬ予感に表情を固くする。繭子は女王の変化を見逃さなかった。再び耐え難い不安に襲われて黒笑にしがみつく。
「以前お話した例のあの子ですよ、姉さま☆」
「そう、ついに来たのね」
彼女は1週間前の弟との打ち合わせを思い出す。

 挑戦者の選抜に関する話し合いで、この生徒会室にて黒笑と白亜の2人だけで行われた。その日の弟はいつにも増して胡乱だった。
_姉さま、面白い挑戦者候補と連絡が取れたんですよ☆なんでも13歳の女の子でありながら某武力組織のリーダーを務めているらしいんです。すごいでしょおおお?_
彼は椅子に座るなりそう切り出した。
_あら、小学生でも率いているの?凄いわね_
無敗を誇っていた黒笑は興味をひかれず、生返事を返す。
_ちびっこ軍団じゃないですよー、軽く国家機密レベルの組織ですって☆超エリート軍団です。で、その人ですけど、僕の招待に応じてくれました。向こうは姉さまを知ってますよ。詳細、知りたいですか?_
_聞いてあげます_
_その人、名前は目々山妖花って言います。有名人ですよ?孤児院を引き取って人間兵器に育てる組織があるんですけど、彼女はそこで育ちました。するとあっという間に最強の生徒なりましてね、
 12歳でそこを卒業すると報酬次第でなんでも請け負う企業にスカウトされました☆そこの暗殺・および諜報機関のリーダーになるまでに1年もかからなかったそうですよ。以上、簡素にまとめました☆_
黒笑は無表情を崩さないが、微かに敵愾心で手足の指に力がこもった。
_しかもね、こんなことまで言ってるんですよ!ほら、姉さまが以前に優勝した大会あるじゃないですか。それについて〝子供のじゃれ合いで優勝しても何の自慢にもならない〟ですって!_
それを聞いた時、初めて黒笑は自分の眉が吊り上るのを感じた。弟にもそれを読まれたと思うと疎ましかった。
_面白そうじゃない。是非お呼びして頂戴_
椅子から立ち上がった黒笑は、弟を見下ろしながら冷たい声で指示を下した。
_かしこまりました☆_
白亜はタブレットを抱えると、陰惨な笑顔を花開かせるのだった……。
 黒笑はこの刺激的な弟に対して、警戒と愛情の入り混じった複雑な感情を抱いている。素行に大きな問題があると知りつつ、肉親の情が先行して退学処分にはできなかった。
歪んだ性癖の持ち主であることも知っている。弟はかつて相手を打ち負かす快楽に溺れて残酷になっていた頃の自分を思い出させる。だから余計に、目を覚まして欲しいと黒笑は思う。
それに、今回の企画も、常々強者との闘いを求めている黒笑にとっては悪い話ではない。だから白亜の不穏さは度外視しようと思った。彼が送り込んでくる刺客に勝ち続けることで威厳を保ちたかった。

「既に控え室におりますよ。〝思い上がったメスブタをボコボコにしたくてウズウズしてる〟とのことでした☆」
姉が挑戦者の詳細を思い出したのを見て取った白亜が、挑発の台詞を言伝する。
「いいわ、地下室へお呼びしなさい。私もすぐに向かいます」
黒笑は余裕を失わずに命令を下した。
「了解で~す☆」

780onzou:2014/03/02(日) 02:13:06 ID:???
 白亜が身を翻して生徒会室から出て行くのを見送り、黒笑は立ち上がった。それから不安で浮き足立っている従者たちを優しく宥める。
「安心なさい、私が負けるとでも思っているの?」
「そんな事は決してありません。ですが、お言葉ですが黒笑様、続けざまに挑戦者と闘うとなると危険です……」
顔を青くした従者の1人が、縋るように訴えた。繭子も相づちを打って黒笑の手を握る。その手はいつも通り柔らかく美しい。緊張で震えたり汗をいたりしない。
「それに白亜様のあの笑顔……なにか裏がありますよ。いつもとは明らかに様子が違いましたもの!」
もしこれが自分ならどんなに怖くて心細いだろうか、と繭子は想像する。女王として全校生徒の期待を背負って闘わなくてはならないなんて、重圧で泣き出してしまうだろう。
『黒笑様は本当に強いんだ……私なんかとは全然違う。何もかもが完璧な女性……この方について行けば間違わない、どんなことがあっても信じていられる……』
「そうですわね、でもそれは逃げるみたいで癪なのよね」
そしてこの声。恐れるものなど何も無いと言わんばかりの透き通ったこの声を聞くと安心感に包まれる。
「私は、黒笑様を信じます!」
繭子は黒笑の手に頬を当てながらそう言った。女王は無言で頷き、彼女に自信に満ちた笑顔を送った。それは、巨漢との闘いのに前にも見せた対応だった。
落ち着きを取り戻した従者たちを従えて、黒笑は生徒会室を後にする。まさか今日が、黒笑の女王としての命日になるとは、この時は誰も思っていなかった。2人の例外を除いて……

 この学園の地下室は、黒笑が財力を結集させて専門家に作らせた本格的な闘技場だ。黒笑は試合は体育館で行うというこの学園の伝統を壊し、より殺伐とした雰囲気の闘技場で闘うルールを打ち立てた。
彼女が生徒の期待と尊敬の視線を浴びながら、無数の挑戦者を退けてきたのもこのホールだ。その発案者である黒笑とその従者たちが闘技場に到着すると、
観客席は既に大勢の生徒に占められていた。そして、舞台では挑戦者と白亜が待っている。白亜は姉が堂々と歩いてくるのを見ると馬鹿丁寧にお辞儀をした。
妖花の方は、白亜が持ってきたトランクの上に腰を下ろして端末を弄っており、黒笑が従者たちを残して入場したのが目に入っても立とうとすらしない。花柄のワンピースを着こなし、
ネックレス、ピアス、指輪などの装飾品を無数に纏った彼女は、大都会で娯楽に耽る不真面目な少女といった雰囲気を醸し出していた。彼女は、目の前に黒笑が立ち止まった時、ようやく顔を上げた。
「始めまして、大蛇田黒笑です。あなたが挑戦者の目々山妖花さんね?」
黒笑は相手と目が合うと笑顔で挨拶した。一方の妖花は欠伸を返すと、持っていた端末を白亜に投げ、靴ひもを結び始めた。この余りにも無礼で不遜な態度に、観客席から怒号が噴出する。
現在の生徒たちの殆どは、完全に黒笑を女王として認めていたのである。それ故、挑戦者のこの振る舞いは顰蹙を買った。当の黒笑は呆れた様子でこそあれ、
ムキになることはなく、未だにやる気なさげな態度の少女を見下ろして微笑んでいる。弟から聞かされた驚異的なプロフィールには驚いたが、負ける気はしない。
「その可愛い顔が恐怖に歪むのが楽しみね」
黒笑は緩慢な動作で立ち上がった妖花の耳元にそう囁いた。妖花は、自分より10㎝ほど背の高い黒笑をポカンとして見上げる。
「ぷっ、なにそれ?マジで言っちゃってんの?ホンキでアタシに勝てるとか思ってんだ?」
無表情だった妖花は突然顔を綻ばせた。2人が煽り合いを始めたので、白亜は喜び勇んでマイクを手にして駆けつける。2人の間にマイクを差し出し、それ以降の会話が闘技場全体に聞こえるようにする。
「クスクス、いいわよあなた……試合が終わったらお気に入りに加えてあげますわ」
微かに性的興奮を感じて、黒笑は身をくねらせた。普通なら相反するはずの母性と嗜虐性、これが同時に発動するのが黒笑という女だったのだ。
「はっははははこりゃ傑作!噂には聞いてたけど、大蛇田黒笑ってここまで世間知らずのバカ女だったんだ!うひひひひチョーうける!」
下品に、大袈裟に笑い続ける妖花を、大人の余裕でもって黒笑は見守る。発作のような爆笑が収まるまで待ってやる。観客席からは黒笑に対するエールと、妖花に対するブーイングが入り乱れた。
「妖花ちゃん、そろそろいいんじゃないかな?」
やや苛立った様子の白亜が横やりを入れる。すると、妖花は豹変した。一瞬で笑いを止めたかと思うと、物凄い速さで白亜が持つマイクを奪い取り、それを観客席へと投げつけた。生徒の一人に直撃した。
「うっぜぇんだよゴミども」
鬼のような形相になった妖花は、観衆に向かって吐き捨てるように言った。

781onzou:2014/03/02(日) 02:16:16 ID:???
 黒笑の目は驚きで丸くなる。予想外の行動とはいえ、彼女の反射神経をもってしても妖花の凶行は阻止できなかったのだから。マイクが顔に当たった生徒は顔面を血だらけにして叫んでいる。
「落ち着いて。すぐに手当てしてあげなさい」
パニックに陥った生徒たちに指示を出しながら黒笑は考える。『油断してたわ。この子、殺しも慣れてるのよね……そんなことも忘れて生徒を守れなかったなんて、私らしくない失態ね……』
「ちょっと、妖花ちゃん……あのマイク高かったんですよ!」
怖気づいた白亜は、姉の後ろに隠れながら不平をこぼした。
「テメーもムカつくんだよ!〝ちゃん〟じゃねーだろモヤシ野郎!気安く呼ぶなっての」
それからカミソリのようになった目を黒笑に向け、「テメーはあんなモンじゃすまねーから」と指を突きつけた。
「望むところよ、目々山さん。お行儀の悪い子にはお仕置きが必要ね」
今や黒笑は表情を強張らせ、お馴染みの薄笑いをやめていた。生徒を傷つけられた怒りは勿論、妖花を止められなかった事がエベレストのように高い彼女のプライドを傷つけた。
生徒の怪我よりマイクの損失を気にしている白亜を忌まわしげに追い払い、黒笑はほぼノーモーションの蹴りを妖花に放つ。それを妖花は涼しい顔で躱し、逆に黒笑の脚を蹴ろうとする。
高速の足技が瞬間的に乱れ飛ぶが、テレパシーによってお互いの合意がなされたかの如く、突然2人は飛び退き距離をあけて向かい合った。観衆は突如として始まった試合にくぎ付けになって静まった。
「温室育ちのメスブタにしてはやるじゃん?」
脱力した構えを維持しながら妖花が言う。黒笑が見たところそれは軍用格闘技の一種だったが、今まで闘ってきた挑戦者のどれとも違っていた。
「あら、怖くなっちゃったかしら?」
負けずに黒笑も言い返す。癇癪を克服した妖花は余裕を取り戻し、舌を出して挑発する。黒笑は妖花との距離をジワジワ縮め始める。構えずに接近し、予測困難な動きで相手の意表を突く、彼女の得意技だ。
尚も妖花は舌を突き出したまま、立てた人差し指を動かして煽る。だが、そんな挑発で心乱される黒笑ではない。確実に冷静に、妖花の気を読みながら歩み寄って行く。蹴りが届くまであと一歩の距離。
そこまで来て、黒笑は一気に筋肉を引き締め爆発的な瞬発力を引き出す。相手の無防備な腰を目掛けて、高速の蹴りを打ち込んだ。常人なら身体の変化は読めず、
その加速に気付く前に倒されているのだ。しかし妖花は常人からはかけ離れていた。刀のように空気を切り裂く黒笑の蹴りを、咄嗟の判断によって紙一重で躱してみせたのだ。
「当たんないよぉ?おねーサン♪」
流石の黒笑も表情を曇らせる。こうも簡単に技を躱されたのは初めてだ。『残念だけど、なりふり構っていられないみたいね』と、彼女は反省した。
「凄いわ目々山さん!こんなに手強い相手は久しぶりよ!だから、私も誠意を見せます」
笑顔で惜しみない賞賛を送ったあと、黒笑は唐突にブレザーのボタンを外し始めた。早くも先の展開を察知した妖花はため息をつく。
「ごめんなさいね、今まで内緒にしていて」
黒笑がブレザーを脱ぐと、白いワイシャツの上には鉄製のコルセットが付けられていた。両腕にも鉄製の輪が合計6つ。彼女はそれを慣れた手つきで外して行く。
「アンタさ、マジで頭湧いてんじゃね?」
次々に腕輪を外しては舞台の隅へと投げる黒笑に、妖花は軽蔑の眼差しを向けた。
「そう、凡人には天才の行動が理解できないものよね。極限まで自分を追い込んで得られる進歩や快感を知らないんですもの♪」
最後にコルセットを外し終えると、黒笑は見せつけるように足元へ落とした。派手な音を立てて白いコンクリートがひび割れ、その重さが証明される。更に、髪留めを取り出して後ろで纏める。
これまでも黒笑は、自分にハンデを課して挑戦者と闘ってきた。腰の下まで届く長髪を縛らなかったのもそのためだ。時には眼帯をして片目を隠したり、手錠をして両手を封じたり、
断食、徹夜、排泄の我慢など、様々な方法で切迫感を追求してきた。例え危険な相手だろうと、実力的に近いと思われる相手だろうと変わらなかった。それは黒笑にとって、
自らの限界を超える為のカルマであると同時に、スリルと高揚感を高めるためのドーピングでもあった。そしてハンデを放棄したという事は、遊びを捨て、全力で闘うという決意表明に他ならない。

782onzou:2014/03/02(日) 02:18:27 ID:???
 「で?そーすりゃ勝てるとか思ってるワケぇ?」
妖花は全く驚いた様子もなく、寧ろ鼻で笑う。けれども攻撃は攻撃はしようとしない。『この子も以前の私と同じ病かしら』と黒笑は考えた。
「勿論、思っていますわよ。あなたも跪かせて可愛がってさしあげます」
精神研ぎ澄まし、体の隅々まで気を巡らせて再び妖花に詰め寄る。すると相手はしたり顔で、全く同じ格好と速度で進み始めた。これには黒笑も意表を突かれて気が乱れる。
こんな大胆な行動に出た相手は初めてだからだ。いくら妖花が実戦のプロと言えど、完全に動きを予測する自信でもなければまず不可能だろう。得体の知れない不安を感じる。
女王の顔に微かながら滲んだの動揺を生徒達も感じ取り、不安を掻き立てられた。先に加速したのは妖花だった。先ほど、黒笑がやってのけた技と寸分の狂いもない再現。
警戒心を刺激されていた黒笑は危険を感じて後退するが、妖花の異常な瞬発力はそれを逃さない。いつもなら紙一重で躱す黒笑だが、妖花の不気味さと驚異的な速さがそれを不可能にした。
後退と前進なら後者の方が早いのは当然、あっという間に追いつかれた黒笑だったが、迫り来る妖花を迎撃するべく身構える。ギリギリまで引きつける。
それでいて相手の出方次第でどんな対処もできるよう、緩やかに両手を構えるだけ。攻撃方法は定めない。体の全てを武器にする。そして、自信満々の妖花が完全に間合いに入った瞬間を見きり、
隙を見て取ると黒笑は相手に先んじて攻撃を試みる。指の第二関節を尖らせ懐へ打ち込む。しかし、妖花は片腕を黒笑の顔面に突き出し、もう片腕は逆に捻ることで勢いを付け、体を横向きに逸らした。
それにより、黒笑の突きは妖花の腹部の布を少し引き裂いただけに終わり、突きが力を持て余して通り過ぎて防御が疎かになったのその刹那には、妖花の逆襲の突きが、目潰しが目の前に……
焦りを感じた黒笑は全神経を集中させ、首と背筋の筋肉を総動員してなんとかそれを躱す。筋肉の性能を瞬時に限界まで引き出す術を心得ていた黒笑だからできた芸当だが、
当然副作用は大きく、襟足から背中にかけての骨と筋に激痛が走る。「ううっ……」と、苦悶の声をあげずにはいられなかった。反動で地に片手を付くと、脚力を全開にして一心不乱に逃げた。
妖花も逃すまいと容赦なく追いかける。観客席がどよめき始める。学園最強の女王が一回り小さな少女に押されるという異常な光景を見て、全ての生徒が衝撃に打ち震えた。
舞台の袖から観戦していた繭子は、今にも心臓が破裂せんばかりの恐怖で震えていた。どうしても目の前の光景が信じられなかった。「黒笑様……」と、祈るように呟いてみるが、事態は好転しない。
初めて精神を乱され、体の限界を感じさせられた今、黒笑は妖花の攻めに追い詰められ続けていた。今まで経験したことのない不安を感じ、更にそんな自分に驚き自尊心が傷つけられ、
彼女は徐々に冷静さを失っていった。だが、依然として妖花からの直接ダメージは受けていない。攻撃を躱すのに精一杯だが、見切りも回避も可能。さりとて、それは黒笑の攻撃にしても同様だ。
『これが敗北の恐怖なの……?落ち着くのよ……私は女王なの、負けるわけにはいかないのよ!』そう自分に言い聞かせて自我を保とうとする。だがその時、背中に何かが激突した感覚に襲われる。
「……ッ!?」声にならない声が漏れ、気配で状況を察する。舞台の端まで追い込まれて壁にぶつかったのだと。黒笑はまたしても驚愕に打ちのめされて、一瞬だけ動きが止まるが、
妖花も相当に体力を消耗しているらしく、余裕の残虐微笑が消えて黒笑の素早さに苛立っている様子。ふと黒笑が正気に戻った時、相手はトドメのつもりか大ぶりな蹴りを叩き込んできた。
比較的安易な攻撃方法だったため直撃は免れたが、遅れた反応が仇となり太腿を掠った。因みに、黒笑が年下の相手に明確な怪我を負わされたのは、この時が生まれて初めてだった。
「んッ……!」
傷は浅いが、慣れない痛みに黒笑は思わず喘ぎ声を漏らし顔を歪める。調子付いた妖花は猛攻撃を再開。背後は石の壁で、逃げ場を失った黒笑は回避の術を奪われ、情けなく身を丸めるしかできない。
「きゃははははっ!もー終わりなのおねーさん?コルセット脱がないほーが良かったんじゃない?」
「黒笑さまああああああ!」
袖口から繭子は泣き叫ぶ。それから、舞台の奥に座り込んだ白亜の姿も目に入る。彼は今、快楽の絶頂にいたのだ。数年間渇望しながら、1度も見ることが叶わなかった姉の醜態を堪能していたのだ。



続く……。

783onzou:2014/03/02(日) 02:20:33 ID:???
なんだかやたらと長くなっちゃいましたね。スレ消費申し訳ないです
情けないことに、こうしてリョナとは直接関係ない事も筋立てて書いていかないと上手くいかないタチなのです
まあ相変わらず前戯には大したリョナがないので、読み飛ばして頂いて構いませんw
こんだ引っ張たんだから、次回から気合い入れて地獄絵図に突入させたい……

784名無しさん:2014/03/02(日) 02:42:27 ID:???
別に消化して誰が困るわけでもないからガッツリ書いてくれた方が個人的には嬉しい
あと、会話文とか文末のところで改行したり、適度な空行入れた方が見栄えが良いし見やすいと思う
続きに期待

785名無しさん:2014/03/02(日) 08:54:38 ID:oKisd2Nc
いいよいいよぉ~!
無敵の黒笑タンの初黒星楽しみだ(´д`)ハアハァ

786名無しさん:2014/03/02(日) 11:51:35 ID:???
前ふり合った方が後々の展開で感情移入しやすいからね
いい子になった黒笑ちゃん可愛い
みんなキャラが濃くていいなw

787onzou:2014/03/02(日) 19:04:46 ID:???
コメントありがとうございます~

>>784
改行を少なくしてるのは、できるだけ一つのレスに収めたいのと、場面転換との区別をはっきりさせる目的もあったんですが
読みにくくなってしまいましたね……次回からもう少し工夫して見ます
なんでも気軽に指摘やリクエストしてもらえると助かります

>>786
黒笑をヒロインらしい性格にするかどうかかなり迷いました
もしかしたらえげつないままの方が好きな人もいるかもですが、そこは勘弁してください……

788名無しさん:2014/03/02(日) 20:28:15 ID:???
黒笑さん、リョナり甲斐のある性格になったな・・・
頼れるお姉様が自分を慕ってくれてる人達の前で負けちゃうシチュはたまらんね

789名無しさん:2014/03/02(日) 21:28:10 ID:???
うおおおそう来ましたか!期待

790名無しさん:2014/03/03(月) 14:53:40 ID:???
成長してトゲがなくなった所ってのはリョナるいい頃合いですね。
成長と共に胸やお尻がっていう所も個人的にツボです。かつての結衣タンのように必死で尻突き出しポーズの所をボヨンといかれるんでしょうな…

791名無しさん:2014/03/05(水) 00:19:39 ID:???
黒笑さまは格下相手に緊張感保つために試合前日徹夜でゲームしたり便秘薬大量に飲んだりしてたのかなw
トイレ我慢プレイ中に相手が中々現れなくてイライラしながら待ってる黒笑さまを想像して萌えた

792名無しさん:2014/03/05(水) 21:32:31 ID:???
どちらかというと利尿剤のイメージww
試合には勝ったけど少しだけパンツを汚しちゃって恥ずかしがる黒笑さまを妄想した(*´д`*)

793名無しさん:2014/03/08(土) 09:36:13 ID:???
二穴バイブ状態で闘って、「何か今日はエロかったな」とか話されたりw

794名無しさん:2014/03/08(土) 11:59:40 ID:???
段々と冷静を振る舞う黒笑さまの
言葉遣いも乱れてくるのだろうか…
ぅそ…まさか…なんで…
周りの人間もびっくりだろな。相手は去年までランドセルしょってた13歳の小娘でっせ

795onzou:2014/03/09(日) 19:38:33 ID:???
 壁際に追い込まれて動きを制限された黒笑は、打撃の嵐を前にして防戦一方を強いられていた。
調子に乗った妖花の攻撃は案外単調で、本来ならば天性の動体視力を持つ黒笑にとってさほど脅威ではない。だが、首筋の痛みと焦りが反応を鈍らせた。
加えて、自由な動作を封じらている。大半の攻撃は手で捌けるので無傷で済むが、一部の攻撃は避けられない。
そんな時は両腕で頭身を庇い、筋肉を固めて受け止めるしかない。
こうしてダメージは蓄積されてゆく。黒笑は耐えかねて「ぐっ……!あぅっ……!」と、呻き声をあげた。
主に顔面、首、鳩尾、股間などの急所を狙ってくるので却って規則性が生じ、予測して防ぎ易かったのがせめてもの救いだ。
黒笑は防御に徹して悶えている自分が情けなかった。許せなかった。観客席から悲鳴に近い声援が、舞台の袖からは繭子の泣き声が聞こえてくる。
『ごめんなさいね……こんな不甲斐無い姿を見せちゃって……』
苦痛と不安に苦しみながらも、気丈に反撃のチャンスを模索する。しかし、予想外の劣勢による焦りは黒笑から持ち前の対応能力をも奪っていた。
相手が年下の女でさえなければ、もっと平常心を保てたかもしれない。数年前のアメリカでも成人男性の軍人を相手に苦戦したことがあったが、
こんな焦燥感は感じなかった。年下はおろか、同年代の女に苦戦するなんて夢物語だと思っていた黒笑にとって、この展開がもたらした精神的ダメージは計り知れない。

 3分ほど経過した時、妖花は黒笑の意外な打たれ強さに痺れを切らしたのか、またも攻撃が大降りになった。無論、黒笑はそれを見逃さなかった。
彼女が腕を高々と掲げて力を蓄えたタイミングで、壁を支えにして渾身の前蹴りを繰り出す。妖花は死角から突き上がって来た黒笑の足に度肝を抜かれ、
慌てて黒笑の頭部を殴打しようと拳を振り下ろす。これを掴み取るのは、黒笑にとっては朝飯前だった。逃げ場を失った妖花は舌打ちして片手に防御を任せ、
片足も使って黒笑の蹴りから身を守ろうとした。2人の足は軽く擦過しながら行き違う。先に相手の体に入ったのは、抜群の機動性を誇る黒笑の足。
ガードと後退で威力が激減したとは言え、確かに腹部に直撃した。鈍い音が骨に伝わったのを黒笑は感じ、微細ながら妖花が呻き声を上げるのを聞いた。
『いける!』
黒笑は手応えを感じる。充分なダメージとはならなかったが、相手の優勢を崩すだけの効果はあった。妖花は掴まれた腕を抜き取り、
攻めを諦めて撤退する形となる。黒笑は妖花に刻み込まれた痛みで悲鳴を上げる体に鞭を打ち、よろめく敵に隙を与えず畳み掛ける。
それまで追い詰められて壁に密着していた黒笑の背が、優勢に転じるや否や見る間にそこから離れて行く。

 この逆転劇に繭子たちは飛び上がって喜んだ。観客席からも喝采が上がる。ただ1人、白亜だけが興をそがれて、非難がましい視線を妖花に飛ばす。
『そうよ、黒笑様があんな子供に負けるわけないじゃない……』
繭子は心の中で自分に言い聞かせる。けれども不安は拭いきれない。女王の顔からいつもの余裕は完全に消え去っているからだ。
顔を赤くして歯を食いしばり、激しいアクションの度に汗が飛び散り、ワイシャツも汗で透けている。掛け声にも苦しさが滲んでいる。
優勢になったはずなのに、どんな時でも安心感を与えてくれるあの凛々しく頼もしい笑顔が戻らない……

 慮外の事態に妖花は苛立ち、特徴的な舌打を連発する。そんな彼女を懸命に攻め続けながらも、黒笑は嫌な予感を感じ続けていた。
事実、妖花は押されてはいるのだが、技術とスピードで歴然たるリーチの差を補って決定打を許さない。鉄壁のディフェンスと言っても過言ではない。
長い脚を利用した黒笑こ蹴りも、妖花の育ちきっていない細小な脚や手に流され、抑えられ、または躱されてしまう。神業とも言える技の応酬は平行線をたどる。
『どうなってるの……この子、さっきから私の行動を予測してるような……』
攻めに回ってもストレスを募らせる一方の黒笑は弱気になり始め、疲労と吐き気を意識する。
完全無敗であるがための精神的な脆さが黒笑の唯一最大の弱点だったのだが、この場合は致し方ない話だった。
白亜から聞かされていたショッキングなプロフィール、目の前で生徒を傷つけられ、絶対の自信を寄せていた技も破られ、ハンデを取り除いても苦戦し、
勢いを取り戻しても一向に攻め落とせずにいるとなれば。しかもその相手が年下の女であるとなれば、頑強な精神力の持ち主でも狼狽を隠せないだろう。
そもそも、目潰しから頭突き、噛み付きまで様々な殺人技を乱発する妖花に対して、技の美しさにも拘りを持つ黒笑は些か不利だった。

796onzou:2014/03/09(日) 19:41:53 ID:???
 やがて、精神の乱れは肉体をも蝕み始めた。手足の震えが技の精度を落とし、空振りが増えてゆく。その悔しさが、さらに冷静さを奪う。
それは体力を消耗させ、あらゆる動作を鈍化させる。ワイシャツ・スカート、靴下・髪の毛が大量の汗を吸って重くなり、可動性を低下させた。
すっかり取り乱して顔を歪めた黒笑に魅入り、白亜は心地よい恍惚感に包まれる。彼は既に姉の敗北を確信していたのだ。
『ああもう、たまらないよ姉さま!あなたのそんな表情は初めてだ……そういう顔をずっと見たかったんだ!もうこれだけで1年分の楽しみになります、ありがとう妖花ちゃん☆』
白亜はトランクから取り出したカメラを姉に向け、何度もシャッターを切った。
『姉さま、気づいてないよね。僕が妖花ちゃんにあなたのデータや試合の動画を提供してたって☆
 だから妖花ちゃんは完全に姉さまを攻略済みなんですよ。そうとは知らずにあんなに焦っちゃって、かわいいなぁ……』

 『はやく、早くなんとかしなきゃ……このままじゃ……』
と、黒笑は苛立つ。優勢だったはずが、いつの間にか互角にまで持ち直されてしまっている。僅かな隙を狙って手足に、時に胴体に鋭利な痛みが突き刺さる。
「いっ……!」
変則的な不意打ちの連続に苦しめられ、痛みが限界に達した黒笑は退却を余儀なくされる。
すかさず妖花がトドメを刺しに遅い来るが、迎撃を得意とする黒笑にはむしろ好都合。中腰の姿勢で瞬発力を蓄え、全身を緊張させる。
狂的な笑みを浮かべた妖花が間合いに入る。角度と軌道を計算し、絶妙のタイミングでミルドキック。『やった!?』と期待が膨らむ。
が、ここでは生粋のアサシンである妖花の技能に一日の長があった。倒れ込むような動作で、紙一重で蹴りを回避し、その余勢を使って突き出した拳を黒笑の下腹部に直撃させた。
「んあぁ!」
黒笑は堪らず、背を丸めてよろよろと後退りするが、妖花は怒濤の攻めを止めない。両手を地に突いた姿勢からの足払いで、覚束ない黒笑の足を虐げる。
「んんっ……!」
足首に鈍い痛みが響き衝撃で倒れそうになるが、残った片足で辛うじて踏みとどまる。女王として、何があっても相手の攻撃で倒れるわけにはいかないのだ。
汗が噴き出るほどの激痛を堪え、痛む方の足を酷使し、地を這って奇襲を続行する妖花に応戦する。これが黒笑には珍しい決定的な判断ミスだった。
満足に動かすこともままならない片足で妖花と渡り合えるはずもなく、早々に足を掴まれ転倒させられてしまう。
「がはっ!ケホケホ……」
背中から硬い地面に叩きつけられて息が止まる。劣勢に舞い戻った恐怖と、初めて挑戦者に倒された屈辱でパニック状態に陥りかけた。
女王・黒笑が敵に倒された記念的瞬間を目の当たりにして、生徒たちも騒然となる。繭子は慄然のあまり叫び声すら忘れた。
黒笑は闇雲に蹴りを打ちまくって抵抗し、そのうちの一発が妖花の胸に入る。「ぐっ!」と、声が上がり、無我夢中で跳ね起きる黒笑。
僅かに遅れて妖花も立ち上がり、2人は臨戦態勢に戻って睨み合った。生徒一同は壮絶な激闘に圧倒されて言葉を失う。

 2人はどちらも激しく息を切らし、それぞれが相手から攻撃を受けた箇所を押えて悶えている。膠着状態は暫く続いた。
「どーしたの?ビビッてるワケ?」
出し抜けに妖花が挑発する。余裕でこそないものの、まだまだ余力を感じさせる声だった。
「あなたこそ……」
一方、黒笑の声には生気がなかった。緊張や恐怖で、胃が潰れそうな吐き気に襲われていたのだ。
敗北と死がすぐ側まで迫っている気がした。なんて無様なのかしら、と黒笑は思った。我が家同然の地下闘技場で、こんな辛酸を舐めるなんて悪夢のようだった。
彼女は確かに強者との闘いを望んでいたはずだった。苦戦を、敗北を体験してみたいと、日頃からそう公言してはばからなかった。
やっとのことで理想の相手に巡り会えたのだから、本当なら喜ぶべき状況のはず。なのに今、黒笑が感じるのは負の感情だけ。不愉快で暗澹とした情念ばかり……
『もういいわよ!お願いだから倒れて!負けたくない!負けたくないの!女王が負けるわけにはいかないのよ!』
心の中で彼女はそう叫んだ。

797onzou:2014/03/09(日) 19:44:56 ID:???
 「あんなに辛そうな黒笑様を見るの初めて……やっぱり連日の闘いで……」
繭子の隣で、従者の1人が涙声で独りごちた。彼女は生徒会室で真っ先に黒笑に棄権を奨めた3年生で、最も長く黒笑の側近を勤めている古株だ。
「でも、黒笑様は勝ちますよね?負けるなんてありえませんよね?」
思わず繭子は彼女に縋り付く。
「ええ、そうに決まってるわ……信じましょう」
相変わらず顔の青い彼女の返答では、繭子を安心させるに足らない。逆に神経過敏になり、シャッターを切り続けている白亜が猛烈に憎らしくなった。

 次に優劣が決まった時こそ、死と敗北が手を組んでやってくるだろう。だから両者とも迂闊に動けない。
張り詰めた空気で、黒笑はこの闘いの性質を悟った。寸分の遅れが生死を分ける殺し合い。ある程度やり直しが効く試合とは違う。
『私にとって敗北は死。でも、今回は比喩じゃなくて、本当に死ぬかも知れない……』
短い深呼吸のあと、黒笑は妖花の背後を取って決着を付ける覚悟を決めた。足腰を固め、全速力で突進する。
妖花の前まで来るや踏み込んだ足を軸に体を屈め、掴みかかろうとする妖花の脇を常人離れした瞬発力ですり抜ける。すると予想通り、物凄い速さの蹴りが飛んでくる。
より姿勢を低くして躱すも、刃物のような鋭さで頬を掠めて皮膚を切り裂いた。焼け付くような痛みで視界が歪むが、必死に堪えて妖花の背後に転がり込み、
態勢を整えようと片膝をついて起き上がる。そこから決死の一撃を与えるべく相手に視線を移した瞬間、黒笑は驚愕のあまり目を見開いた。

 彼女の目が捉えたものは、既に対処不能な距離まで迫っている靴底だった。妖花は振り返る手間を省き、正確無比な後ろ蹴りを繰り出していたのである。
とても避けられない。片膝をついたまま、両手を構えて受け止める他なかった。掌の張り裂けるような痛みの直後、激烈な衝撃に押されて手の甲が乳房にめり込み、
肺が圧迫されて「ぐふぅ……」と息がこぼれる。対策を練る間もなく転倒し、肩から地面に叩きつけられた。観客席で喚声が巻き起こり、興奮で席から飛び上がる物も出る。

 繭子は恐怖に貫かれて泣き叫び、白亜は我を忘れて凝視する。1日のうちに同じ相手に2度も倒されて、黒笑の誇りはズタズタにされる。
だが、危機感が屈辱感を凌駕した。彼女は何重もの痛みを耐えながら体を起こし、追い打ちに備えた。
丁度、妖花も後ろ蹴りの動作から滑らかに方向転換し、倒れた黒笑を組み伏せようと真向から飛び込んでくるところだった。
対応の遅れを懸念した黒笑は無理に立ち上がろうとせず、的確に狙いを定めて妖花の脇腹に蹴りを加える。
力が乗り切らない姿勢での蹴りは威力も速度も乏しく、妖花はそれを見切るなり防御に転じ、両手両足で受け止めてダメージを最小限に抑えつつ、黒笑の脚を抑え込んだ。
「くっ……!」
恐慌で黒笑の顔は引き攣る。余程慣れているのだろう、妖花は目にも止まらぬ早業で黒笑の脚に絡みつき関節技を極めるが、黒笑とてずば抜けたセンスの持ち主。
即座に妖花の注意が疎かになっている腕に気付いて、もう片足で何度もそこを蹴りつける。敗北と恐怖に慄き、脚を引き抜こうと一心不乱にもがきながら。

 ところが、妖花の頑丈さも並み外れていた。普段なら大男さえ瞬殺する黒笑の蹴りを数回受けても持ち応え、ついに暴れ回る黒笑の脚を完封して身を横たえた。
よって、黒笑の蹴りも妖花の腕に届かなくなる。妖花は技を極めたのだ。脚が、相手の腋と両脚で固定される瞬間を黒笑は捉える。一種のヒールホールドだ。
そう理解した途端、恐怖のあまり「いやっ……!」と裏返った声が漏れた。
とても自分の口から出たとは思えない無様な声を聞いて、耳の異常を疑った。未知の激痛が炸裂しかかったその時、黒笑は再び天性の実戦力を発揮した。
強靭な脚力で固定された脚を強引に伸ばす傍ら、自由な足で地を蹴って推進力をつけ、妖花が捻りを加えるのと同じ方向に体を回した。
これ自体は基本的な対処方法だが、限界状態において相手の捩じる方向を感じ取り、技の殺傷力が発揮される直前に実行するのは並大抵の技能ではない。
さらに黒笑は、体を回した勢いに片足を乗せて妖花の顔を狙う。流石の妖花も対応できず、黒笑の足の甲が横顔にクリーンヒットするのを防げなかった。

798onzou:2014/03/09(日) 19:48:57 ID:???
 妖花は回転気味に突き飛ばされて伏臥すると、一声も発さず完全に静止した。数秒間の沈黙の後、観客席からドッと歓声が上がる。
「勝った!黒笑様が勝ったぞ!」
「キャーッ!女王様ステキー!」
「黒笑様ばんざぁぁぁい!」
「ざまぁ見ろ小娘!黒笑様の本気を思い知ったか!」
「お疲れ様でした黒笑様!」
「黒笑ちゃあああああん!」
「俺は絶対勝つって信じてましたよ!」
「ははは、あのガキもうダメだな」
生徒たちは黒笑の勝利を確信し、思い思いの言葉を発する。繭子も黄色い声を上げ、同僚たちと抱き合い、全身で喜びを表現する。

 黒笑は女王として声援に応えようと立ち上がる努力をするが叶わず、崩れるようにへたり込む。両手をついて力なく項垂れ、体の芯から起こる震えに身を任せる。
激しく乱れた呼吸に弱々しい声が混じった。四方八方から悲鳴が聞こえる。でも、強がるだけの気力も余裕も無い。可能な動作といえば、怯えが滲んだ瞳で倒れた妖花を見ることだけ。
全く以って体験したことのない感覚だった。妖花に技をかけられた時、〝敗北〟は目の前に迫っていたのだ。敗北は女王として死を意味する。
少なくとも黒笑はそう考えていた。その〝死〟から免れたという安心感は希薄で、むしろ年下の女相手にここまで苦戦したことが未だに信じられず、屈辱と恐怖が一層鮮明に感じられた。
体中が痛かった。全力を出し尽くして筋肉が痙攣している。過呼吸で窒息しそう。心臓はまだ気持ち悪くなるほど乱暴に脈打っているし、不快な汗が随所から噴き出して止まらない。
頬から熱い鮮血が流れているのを感じる。それは汗と混じり合い、顎から白いコンクリートの上へ滴り落ちて奇妙な模様を作った。

 「黒笑様ああああ!」
衰弱した様子の黒笑を心配した繭子は不安に駆られて叫ぶ。目を凝らして舞台を観察する。妖花は地に伏したまま微動だにしない。
『あの子はもう闘えないはず。黒笑様は大丈夫、だよね……?』
繭子は同僚と抱き合う。観客席からも本格的な騒ぎが起こり始めていた。混乱の気配に黒笑は気いて、自分の弱さが恥ずかしくなった。
『立たなきゃ……みんな心配してるじゃない……』
生徒たちの声が、黒笑に女王としての自覚を取り戻させる。そう、人々から頼りにされ、彼らに希望と力を与える事こそが黒笑の本懐だったのだ。
『立つのよ……平和と秩序を守るのが女王の役目。どんな時も毅然としていなきゃ……私がしっかりしなくてどうするの、怯えてる場合じゃないでしょう』
そう思うと、急に活力が湧いてくる気がした。過呼吸も震えも収まり始め、思考も明晰になってゆく。暗黒の洞窟から抜け出し、日の当たる草原に着いたような気分だ。
それからできるだけ優雅に、余裕を装って、勝者の微笑みを誇示しようと心掛けながら立ち上がる。愛すべき生徒たちと自分のプライドのために。
「見ろ!黒笑様は無事だ!」
男子生徒が声を張り上げた。闘技場は空前の盛り上がりに達した。1度も苦戦らしい苦戦をしなかった女王がついに本気を見せ、
傷つきながらも無二無三に闘う姿は生徒達に大きな感動を与えたのである。割れるような拍手が鳴り響き、歓呼の声が溢れる。中には泣いている者もいた。
無論、繭子もその1人だった。他の従者と身を寄せ合い、舞台の袖で女王の凱旋を待っている間にも、涙が流れて止まらなかった。

 彼女は腕で涙を拭う。念のため、ポケットから携帯式望遠レンズを取り出して妖花を観察した。相変わらずピクリとも動かない。死んだのだろうか?
ついでに、反対側の壁に寄りかかっている白亜の顔色も窺う。さぞ落胆しているだろうと期待半分に眺めたのだが、思いもよらない表情に出会って我が目を疑った。
彼は自分の最終兵器が敗れたはずなのに、侮蔑とも愉悦ともつかない笑顔で姉と妖花を眺めている。まるで、これから自分にとって楽しい出来事が起こるかのように。
嫌な予感が帰ってくるのを感じて、「なんなのよ……」と、繭子は涙声で呟く。
そして、いつもの余裕の笑顔を蘇らせた黒笑が踵を返して舞台を去ろうとしたその時、妖花は何の前触れもなく起き上がったのだった。



続く……。

799onzou:2014/03/09(日) 19:56:24 ID:???
感想ありがとうです~ 一週間ぶりに投稿させてもらいました
やっぱり天才キャラの扱いってホント難しい^_^;前作の倍くらい苦戦してますw
それと、今回はちょっと改行増やして、描写も工夫してみました。まだまだ改善の余地はありまくりですが……

800名無しさん:2014/03/09(日) 21:55:52 ID:???
ふぅ…もうこの時点でヌける

801名無しさん:2014/03/10(月) 08:08:24 ID:???
黒笑さま相変わらずエロい
そして段々余裕がなくなってゆくな・・・

802名無しさん:2014/03/10(月) 18:40:19 ID:???
次回は絶望の状況発生くるな

803名無しさん:2014/03/10(月) 22:39:20 ID:gOv5cjSI
あの無敵の黒笑さまがこんなに怯えるなんて自分でも信じられないだろうな(*´д`*)
もうすぐ生意気な妖花たんに嬲りものにされて泣き叫ぶんだろうか

804onzou:2014/03/12(水) 20:24:44 ID:???
>>790
今のところ、黒笑は結衣と違ってコンプレックスの欠片もない女として描いてるつもりなので
これからジワジワとその自身やプライドを壊して行きたいですね(ゲス顔)

>>791->>793
変態チックなキャラを意識したのでそういう想像してもらえて本望ですw
前作でサイコパス風に描写してたんで不安でしたが……

今回はどうも紆余曲折し勝ちですが、これから過酷な展開にする予定なので長い目で見てやってください(´・_・`)

805名無しさん:2014/03/12(水) 23:58:31 ID:???
黒笑さまに反発する勢力が信奉者たちの前で大恥をかかせるべく差し入れとして強力下剤入りドリンク手渡した上で
生徒全員の前で黒笑さまに挑戦状を叩きつける
しかし黒笑さまは誰がどう見ても怪しすぎるそれを皆の前で一気に飲み干した上で
あっけに取られる挑戦者たちを傲然と微笑んで迎え撃つ
そして薬の効果が完全に現れる前に圧倒的な力で挑戦者全員を叩きのめし
慌てる素振りもなく長い黒髪を翻して悠然と立ち去る……
みたいなことがきっと何度かあったんだろうなと妄想

806名無しさん:2014/03/13(木) 10:38:11 ID:cnQhp2Ss
リョナ板で言うことじゃないけど、黒笑さまに踏まれたいお(´д`)ハアハァ

807名無しさん:2014/03/13(木) 20:30:51 ID:???
>>806
過疎気味だけど逆リョナスレも有るから
珠に顔出してみたらどうかね

808名無しさん:2014/03/18(火) 13:51:36 ID:???
こういう高飛車だけど仲間思いの女王様の場合、
お気に入りの従者を人質に取られて好き放題されるってパターンも捗るよね

809onzou:2014/03/23(日) 05:26:38 ID:???
 繭子は驚愕で凍りついた。我が目を疑うのは今日で何度目だろう。あってはならない光景が目の前に広がっていた。
 爆発的な喝采の中で黒笑が髪留めを外し、汗を吸った黒髪を華麗に掻き分け、繭子たちの待つ袖に向かって歩き始めた丁度その時、妖花は徐に立ち上がった。
黒笑の蹴りは熊のような巨漢さえ沈める威力を誇る。幼い少女なんてひとたまりもない。増して、顔に直撃して無事だなんて、如何に戦闘のスペシャリストと言えどありえない。
『そうよ、立てたところでなんだっていうの?もう闘える状態じゃない、あんなのただの空元気よ。すぐに倒れるに決まってる……』繭子はそう願望した。
だから黒笑にそれを知らせず、黙って待つ。もうこれ以上、黒笑が苦しみ焦る姿は見たくなかったし、強く凛々しく余裕に満ち溢れた女王として早く帰ってきて欲しかった。
だが、繭子が思案しているうちに他の従者や観客席の生徒たちも、妖花の復活に気づいて騒ぎはじめた。生徒たちの異変を瞬時に感じ取った黒笑は足を止め、勝者の笑顔を曇らせて振り返る。
「なっ……」
脱力した風に腕を垂らして立っている妖花を見て言葉を失った。あたかも浅い眠りから目覚めたかのような、不機嫌かつ気だるそうな表情。諦めや恐怖の気配は全く感じられない。
「あれ見て!あの子まだやる気みたい!」
その女子生徒の甲高い声は、女王の勝利に浮かれていた生徒たち全員の耳に届き、挑戦者へ注意を促した。挑戦者も無事だという認識が遍く共有され、ざわめきが拡大する。
「マジかよ……」
「どーなってんの?」
「モロに食らったはずだよな?」
「全然平気な顔してやがる!」
「どういう体してんだよ……」
「なにあいつ、気味悪い……」
「無理すんなよ死ぬぞ」
生徒たちは、二転三転する戦局について行けなくなりつつある。女王が挑戦者を一蹴する試合しか見てこなかった彼らにとって、妖花の理不尽な強さは受け入れがたいものだった。

 「なーにその顔?〝勝った!〟とか思ったワケ?ん?思っちゃったのぉ?」
妖花は狼狽を露わにした黒笑を嘲笑う。動悸、発汗、身震い、体のあらゆる異常が戻ってくるのを黒笑は感じた。
「そんな……確かに手応えはあったのに……」
こみ上げてくる不安。思わず弱音が声となって漏れる。怖かった。相手は明らかに自分より余力を残している。
「きゃははははっ!焦ってるビビッてるゥ!」
「っ……!」
図星で返す言葉が見つからず、歯軋りして相手を睨み付ける。勝てないかもしれないという恐れが、残酷に彼女を苦しめた。でも、生徒たちの面前で逃げる訳にはいかない……
「ははっ!どーしたの?あの完全無欠の大蛇田黒笑サマが、アタシみたいな年下のガキにムキになってさ?ブルブル震えてたっしょ?なに?怖かったんだ?
 年下のアタシが怖かったんだ?そんな豆腐メンタルが女王(笑)とか名乗って、マジ恥ずかしくないのぉ?どんな罰ゲームだよ!やっぱ所詮は温室育ちのメスブタだよねぇ」
調子付いた妖花は早口でまくし立てた。黒笑はこれまで挑戦者のどんな辛辣な挑発も、優位と自信に支えられた余裕で受け流し上手くやり返していたのだが、
どちらも失った今では妖花の言葉の1つ1つが突き刺さり、プライドを傷つけ興奮させた。悔しさで取り乱しそうになるが、手足を握り締めて感情を抑える。
「強がりは見苦しいわ目々山さん。もう立っているのがやっとでしょう?」
精一杯の虚勢を張って体面を取り繕うが、声の震えは抑えられなかった。
「はぁ?アンタと一緒にしないでもらえるぅ?」
不機嫌な顔に戻り、声のトーンを落とした妖花は、黒笑によって胸元が破られたワンピースを脱いで黒いインナー姿となった。

 余りにも素早く自然な動作だったため、黒笑はその隙を突いて攻撃するのを躊躇ってしまった。
「この服ゥ、ちょー動きにくかったんだよねぇ」
妖花は脱いだ服を丸めて投げ捨て、ヘラヘラと白亜に目配せした。平常時の黒笑なら冷やかしの言葉を入れたかもしれないが、今はそんな余裕は微塵もない。
「さっきは頭沸いてるなんてゆってゴメンねぇ~♪だってこーゆーことやっていいのって、ホントーに強い人だけじゃん?おねーさんみたいな雑魚がマネしちゃダメでちゅよー」
頭の中が真っ白になった。相手の底知れない手強さに苛立ちは頂点に達し、恐怖は絶望へ変わろうとしていた。

810onzou:2014/03/23(日) 05:28:57 ID:???
 『もういや……』
どんなことがあっても、決して言葉にはしないであろう弱々しい呟きが心の中で漏れた。こんな子供に愚弄されて泣きかけている自分が情けなくて信じられない。
求めていたはずの強敵との闘いがこれほど過酷だとは、黒笑は一度も考えたことが無かった。同性に苦戦するのがこんなに悔しいものだとは夢にも思わなかった。
自信喪失、挫折感の生々しさ、吐き気を催すような憎悪とドロドロの屈辱、敗北の予感の凄まじい恐ろしさ、不格好な劣等感……どれも自分には無縁だと信じていた感情だ。
『嘘よこんなの、私は紛れもない天才なのよ……?1日も休まず努力してきたし、ずっと勝ち続けてきたのに、こんな子供に苦しめられるなんて……』

 打ちのめされて震える黒笑を、嗜虐的な眼差しで白亜が見つめていた。
「どうしました姉さま?そんなお顔をされて、あなたらしくないですね☆生徒の皆さんも驚いてますよ?いつもの強い姉さまに戻ってくださいよ☆」
彼は黒笑に近寄りながら言う。
「あなたは下がってなさい」
弟の声から悪意を感じた黒笑は、弱さを糊塗するために冷たい声で返事をした。
「だって、姉さまが辛そうだから……心配なんです。僕も皆さんも、姉さまが負ける姿なんて見たくない……」
突然に悲愴な調子になる白亜。
「平気よ。少し、油断しただけ」
白亜は強がる姉のそばまで来ると、彼女を後ろから抱きしめ、汗に濡れた柔らかい体の感触と臭いを堪能する。それを目撃した繭子は許せない気持ちになり、駆け寄ろうとしたが先輩に止められた。
「いつもと違う臭いがするよ姉さま……震えてるんだね。心臓の音も聞こえる。怖いの?姉さまがあんな子供にこんなにボロボロにされちゃうなんて夢にも思わなかったよ。
 悔しいよ、心細いよ。姉さまは最強の女じゃなかったの?これじゃみんなが失望しちゃうよ。嫌だよそんなの、繭子ちゃんも悲しんじゃうよ……ゴメンね姉さま、今回は相手が強過ぎたね……」

 黒笑の性格を誰よりも理解している白亜は、姉が恐れる言葉を的確に選んでプレッシャーをかける。されど黒笑は我慢を続けた。サディストの白亜はこれでは満足しない。
そこで彼は姉の乳房の下を擽った。彼女の最も感じやすい場所も知り尽くしていたのだ。更に、赤らめた彼女の顔を覗き込み、頬の傷から流れる血を淫らに舐めた。
「んっ……やめなさい白亜!」
ついに黒笑は声を高くして弟を振りほどいた。肩で呼吸しながら彼と見つめ合う。ストレスに免疫が無い彼女の精神は崩壊寸前にまで差し掛かっていた。
生徒たちは黒笑がこれほど感情を露わにした姿を見たことがなかったので、驚いて刮目する。繭子は驚く以上に白亜に対して敵意を燃やし、心の中で彼を罵倒した。
「私が負けるわけないでしょ?だから黙って見てなさい」
すぐに落ち着きを取り戻した黒笑だったが、無数の戸惑いの視線に気づいて体が熱くなった。『そうよ、女王としての心構えを思い出したばかりじゃない』と、取り乱してしまった自分を叱咤する。
「姉さま……」
涙声で言い淀む白亜。姉に向ける潤んだ眼は当然演技だ。ただし迫真の演技である。こうして彼はしばしば黒笑を騙してきたのだった。
「やっすい茶番はその辺にしとかない?挑戦者そっちのけでかんどーの姉弟劇始めるなんて、大蛇田一家も堕ちたよねぇ」
ニヤニヤと2人のやりとりを眺めていた妖花が口を挟んだ。
「ええ、そうね目々山さん。お待たせして申し訳ないわ」
黒笑はもう一度髪留めを付けて髪を結び、汗を拭う。
「改めてお相手いたします、命を懸けて」
辛うじて自我を保たせているのは、夥しい生徒の視線。彼らの期待に答えたい。傷だらけにされた女王としてのプライドを支柱にして、懸命に恐怖と闘っていた。

811onzou:2014/03/23(日) 05:33:31 ID:???
 2人は約1メートルの距離で向かい合い、構えた。闘技場に凍てつくような沈黙が訪れる。身軽になった妖花は憎らしいほどの余裕を笑顔で表し、真顔の黒笑は生唾を嚥下する。
『弱気になってはダメよ。技能は拮抗していたはず。勝敗を分かつのは一瞬の気の緩み。この子は油断すると隙を見せるから、そこを突けば……』
心の準備が整わぬうちに妖花が動き出した。地を蹴り上げる音。途轍もない瞬発力に黒笑は絶句する。低めのフォームの突撃に合わせて膝を曲げ、脇腹に襲い来る高速の突きを捌く。
その一撃を境に、熾烈な攻防戦が始まる。妖花の動きは格段に、俊敏かつ正確になっていた。ワンピースを脱いだ効果が如実に表れた加速だ。他方の黒笑は心体ともに疲弊しきっている。
「おらおらぁ!どーしたのォ?もうへばっちゃってるワケぇ?それがアンタの命がけぇ?」
挑発を交えて変則的な攻撃を叩き込む妖花。黒笑は全身全霊で守りに専念する。言葉を返す余裕は無い。フェイントを経て繰り出された妖花の目潰しを紙一重で躱し、
ガラ空きになった胴を狙って左足を持ち上げる。と、妖花はそんなものはお見通しとばかりに、勢いがつく前に黒笑の足を踏み付けて阻止した。
「くひっ!」
足の甲のひび割れそうな痛みで黒笑が薄目になった隙に、妖花はその足で下腹部へ膝蹴りを打ち出す。ぼやけた視界の中でそれを確認した黒笑は、
右足を軸に身体を90度回転させつつ、腕で払って受け流す。目の前を超速で駆け抜ける妖花。彼女の不敵な冷笑が目に入る。と同時に、鋭利な痛みが大腿を貫いた。
「やっ……!」
黒笑は小さく悲鳴を上げてそこを押さえる。去り際にやられたのだと気づき、汗を散らして顔を上げ、間合いから逸脱した妖花を歯軋りして睨め付ける。
自分は足の痛みで全く反応できなかったのに、相手には見事にしてやられたのが堪らなく悔しい。妖花はとんでもない脚力で急転換し、息をつく間も与えず接近する。
「はぁっ!」
憎しみを込めた黒笑の裏拳打ち。やや斜め下から前腕ごと妖花の横顔へ向う。これに対して妖花は身を屈める事でギリギリ回避し、剥き出しの懐に侵入する。
「……ッ!」
驚愕で黒笑の顔は引き攣る。股間に放たれた妖花の拳を見定め、膝を突き出す。すると妖花は拳を開き、黒笑の膝を受け止めるや、再び滑らかに脇を通り抜ける。
今度は逃がすまいと腕を振り下ろすが、間に合わず空振り。背筋が凍る思いの黒笑は、振り返らずに真っ直ぐ走り出す。悔しいが瞬発力とスピードでは敵わない。
ここで相対しても先手を取られてしまう恐れがある。だから一旦距離を置いてから反撃に移ろうと判断しての行動だった。しかし、追ってくる気配がない。足音も聞こえない。
意を決して足を巡らせ、腹筋の力も借りて180度転換。素早く構える。なんと、妖花は数メートル先にいた。腕を組み、激しく息切れする黒笑を軽侮の念を露わに観察していた。

 「きゃははははっ!ちょー必死こいて逃げてやんの、だっさー!もー怖くなっちゃったぁ?」
妖花は観衆の耳に届くように、できるだけ声を張り上げて大袈裟に笑った。
「んぅ……!」
噛み締めた唇の間から、押し殺した嗚咽が零れる。この時、初めて人は恥辱で震えるのだと、黒笑は身を以て理解した。
生徒達の希望の星であり、女王たることを約束され義務付けられているはずの自分が、道化の如く滑稽な醜態を演じてしまった。あろうことか敵を前にして全力で逃げたのだ。
悔し紛れに、顔と目を少し動かして従者たちの様子を伺う。彼女らは女王の屈辱を共有して震えていた。顔を赤くして口を押さえている繭子。無性に敗北感を煽る光景だった。
『落ち着いて黒笑……あれは逃げたんじゃないわ……確かに不格好だっけど、これから挽回すればいいじゃない!挑発に乗っちゃダメ、これは相手の戦略よ!感情に溺れる者は力を失うんだから……』
しきりに己にそう言い聞かせるが、疾くにストレスは限界を超えていた。妖花は殺意を漲らせて此方へ歩いてくる。望むところだ。この女には刺し違えても勝て、とプライドが叫ぶ。
相手は油断しきっている。攻めるなら今しかない。迷わず黒笑は脚力を全開に跳躍し、一気に距離を詰める。忌々しい天敵の体へ、得意の中段蹴りを叩き込む。
だが、妖花は腰を落として回避し、軽々と背後へと消え去った。募る無力感が我慢ならない。空振りで浮いた脚を力いっぱい地面に叩きつけ、文字通り地団駄を踏む。乾いた音が響く。

812onzou:2014/03/23(日) 05:37:22 ID:???
 無論、それはただの癇癪ではない。踏み付けた反動を使って体半分だけ回転させ、妖花がいるであろう大凡の方向へ後ろ蹴りを仕掛けたのだ。
「だぁっ!」
悔しさで濁る黒笑の掛け声。彼女の靴底はしかし、襲撃を控えていた妖花の目の前でリーチが足りずにピタリと止まった。
余りのショックで黒笑は一瞬、脚を上げて下着を晒したままの体勢で動きを止める。妖花の方も息が止まったように、一瞬だけ凍りつく。
彼女は運よく安全な距離にいたため助かったに過ぎなかった。もしタイミングがずれていたら、黒笑の強靭な蹴りが顔にめり込んでいただろう。そして、2人はほぼ同時に我に返る。
黒笑は可及的速やかに脚を下ろし、全体を妖花に向け、歯を剥き出し涙目で突進する。妖花が絶好のチャンスをふいにした理由を余裕の誇示だと思い込んで、堪忍袋の緒が切れたのだ。
『馬鹿にしてるの!?もう許さない!絶対に後悔させてあげる!』
止まらなかった。冷静になれ、と理性の声が聞こえるがどうにもならない。怒りに支配された体験なんて、これまで一度もなかったのに。

 片や妖花は、感情の暴走を御しきれなくなった黒笑はもはや敵ではないと認識した。事実、黒笑の攻撃は乱れに乱れ、技の精度は格段に低下していた。
『さーて、どーしよーかなぁ』
と、妖花は黒笑をあしらいながら悠長に考えた。元々この女は研究済みなのだ。白亜からウンザリするほど大量の情報を与えられた。
白亜曰く、〝強過ぎる姉に始めての敗北をプレゼントしたい〟のだとか。しかも、〝生徒たちの目の前で、1対1で、できるだけ無様に〟と。
〝あなたのような年下が理想なんですよ☆〟とも言った。唯一最大の弱点は完全無敗故の精神的な脆さ。換言すれば、弱点を突かなければ負けていたかもしれない。
『どんなバケモンだよコイツ……』
でも妖花は気にしない。現場主義でリアリストの妖花にとっては、勝ちさえすれば純粋な実力なんてどうでもいい。結果がすべてだ。
だから理想主義者の黒笑のように能力の限界を感じて悩むこともない。同じ天才でありながら、黒笑とは真逆の強さを持っていた。

 尚も黒笑は我武者羅に手足を振り回すのを止めない。必死の形相で汗を撒き散らし、時折、殆ど悲鳴に近い掛け声が響く。まるでダダをこねる子供のようだ。
このまま暴れさせておけば体力が尽きて自滅するだろう、と妖花はほくそ笑んだ。もっとも、そんなつもりは毛頭ないが……
「なあ、あれホントに生徒会長だよな?」
試合を観戦していた男子生徒が、思わず隣に座る友人に問いただす。無理からぬ疑問だ。
現在、舞台で半泣きになって自分より小さな少女に遊ばれている女の姿は、彼らが知っている学園を統べる美しく気高き女王の姿とは似ても似つかない。
「ああ?もうわかんねーよ……どうしちまったんだよ今日の黒笑さん……」
問われた方の友人も頭を抱えて唖然としている。

 誰よりも舞台上の展開に拒絶反応を起こしていたのは、やはり繭子であった。同僚たちと抱き合い、すすり泣いていた。
彼女はこれを白亜による陰謀だと確信していた。物的証拠はなかったが、感情論ながら真実にたどり着いていたのである。
帰ってきて欲しい。もう闘わなくていい。これは最初から仕組まれた試合だったんだから。早く闘いを終えた女王様の身体に抱きつき、擦り寄り、匂いを嗅ぎたい。
服の着替えを手伝って差し上げたい。心を込めて〝お疲れ様でした〟と言いたい。それから観戦中に散々泣いていたことをからかってもらいたい。あの悪戯っぽくて綺麗な笑顔を見せて欲しい。
自分の心配癖を笑ってもらいたい。綺麗な声が聞きたい。踏みつけられて服従したい。顔が真っ赤になるまで弄って欲しい。そのあと優しく愛撫されたい。
いつも試合が終わったらそうしてくれるように……このまま続けたら、黒笑との幸せな時間が失われてしまう気がしてならなかった。憎い、白亜が、妖花が憎くて怖くて堪らない。
「黒笑さまあああ!もうやめてください!これは罠だったんですよぉぉ!」
繭子は力を振り絞って女王に呼びかけた。

813onzou:2014/03/23(日) 05:42:52 ID:???
 「わあああああああああ!」
喚声をあげる半狂乱の黒笑には、繭子の声は届かない。生徒たちの視線も忘れてひたすら怒りにを任せた。ゲームを楽しむかの如く身軽に、
挑発しながら躱し続ける妖花の顔に正拳突きが当たりかける。淡い希望を感じたのも須臾。拳は妖花の髪に触れただけで素通りし、冷笑をたたえた相手の顔が目前に肉迫する。
「いっ……!」と、黒笑はか弱い声を滲ませる。
何をされるのか分からず、闇雲に孤拳で顔を狙う。が、攻撃が到達する前に、下腹部にこの世のものとは思えない痛みが爆発する。見ると、妖花の地獄突きが食い込んでいた。
「ぐっ!うっ……!うぅぅぅぅぅっ……!」
獣じみた声が噴出する。苦痛に屈して両膝を地につき、患部を押さえて蹲る。繭子を筆頭とした従者一同、そして無数の女子生徒による大絶叫が方々から上がった。
「ふうぅっ……!んふっ……ううっ……!」
食いしばった歯の間から生唾が滴る。出血は無いが、膀胱にまで鋭い痛みが行き渡った。時間が停止したかのように感じられ、強烈な尿意を催した。
「たっぷり遊んでやんよ~」
片目を開けて見上げると、妖花が見下ろして嘲笑っている。彼女に“仕上げ”をする気がないのを黒笑は察知する。ジワジワと執拗に嬲るつもりなのだ。
『いけない……なんて浅はかなの……』
怪我が黒笑を冷静にさせた。恐怖の冷水で怒りの炎が鎮火されたのである。己の精神の弱さを猛省して、待ってくれている妖花に感謝すらしながら立ち上がる。
「頑張るね、おねーさん。まだ寝てていーんだけど?」
「余計なお世話よ……」
そう言いつつも、黒笑はすぐには闘えなかった。打って変わって、情けをかけられた屈辱がマグマのように溢れ始める。

 が、気が付けば妖花の拳は乳房に迫っていた。すっかり集中力が衰えていた。この位置からの回避は不可能と判じた黒笑は、捨て身のカウンターを計画する。
膝を曲げて下半身を脱力、拳を両手で受け止め後方宙返りの準備をする。再び掌の皮膚に破れそうな痛みが伝わった瞬間を的確に捉え、来たるべき体への衝撃に備えて、
意図的に後ろへ身を倒す。しかし、妖花の瞬発力に全身の捻りを加えた突きの予想を超えた威力に両腕が力負けしてしまい、相手の拳は自分の手もろとも鳩尾に直撃する。
「んふぅっ……!」
流れに身を任せ腹筋を固めていたので致命傷は逃れ得たが、有り余る力が腹部に響き、未体験の苦しみに苛まれる。
そのうえ至近距離に踏み込まれたことでカウンターに必要な距離感が崩されてしまい、蹴りで瞬殺を狙っていた黒笑の作戦は瓦解する。
頭から後ろへ倒れながら不完全な蹴りを選択するしかないが、この状況では受け身をとって頭を守れる保証すらない。命がけの蹴りは高々と伸びて相手に迫ったものの、
咄嗟に身を仰け反らせた妖花の肩を足先が僅かに掠めて空を切るに終わる。黒笑は蹴りの余勢を利用してなんとか宙返りを決める。
「ッあ!」
着地と同時に左足首に激痛が走った。無理な体勢と攻撃で正確に身体をコントロールできず、また踏み付けられたダメージも残っており、足首に大きな負担がかかってしまったのだ。
天性の運動神経を恣にしていた黒笑にとって、こんな垢抜けない失敗は初体験だった。涙が滲み始め、耐えきれず「あっ……!」と、呻いて片膝をつく。
正面を見れば妖花のローキックが目と鼻の先。全身の筋肉に防御を命じて肩で受ける。濡れた雑巾を机に叩きつけたような音が響き、薙ぎ倒され、地面に左肩を強打する。
「ぐぃい……ひぃっ……!」
蹴りの入った右肩の感覚が一時的に無くなり、やがて言い表し得ぬ激痛が広がって行く。けれども絶叫だけはしまいと、顎が外れるほど歯を食いしばる。
『こんな痛みが存在するなんておかしいわよ!』黒笑はそんな感慨すら覚えた。「また倒されたぞ!」男子生徒が怒鳴る。そう、これで3度目なのだ。
膝をついた件も含めれば4回目……しかしもう、黒笑にはカウントしている余裕は無い。患部を抱き締めるようにして押えながら両足をバタつかせ、立ち上がろうともがく以外なにもできない。

 妖花の足音が間近に迫っている。怖い。尿が漏れそうになる。どうにかして右足に体重をかけ、死に物狂いで跳ね上がる。震えでろくに構えも取れず、中腰になって敵を睨みつけた。
残虐な明るさに彩られた妖花の瞳にぶつかる。美しかった。3年もしたら自分に勝るとも劣らない絶世の美少女になるに違いない。全てにおいてこの娘に負けるのだ。
「まだまだ楽にさせてあげないかんね、おねーさんっ♪」
『なんなのよ!強過ぎる……!私、勝てないの……?私より、この子の方が優れているとでもいうの……?こんな低俗な小娘に負けて、私は死ぬの!?』





続く……。

814onzou:2014/03/23(日) 05:44:49 ID:???
どうも、投稿遅れて申し訳ないです~(待ってくれてる人がいるとしたら)
お恥ずかしながらインフルエンザで丸一週間寝込んでいました(-。-;
次あたりで完結予定です。ここまで付き合ってくれたみなさんほんとーにありがとー(^ω^)

815名無しさん:2014/03/23(日) 13:55:10 ID:n.S7D5ZA
ボロボロの黒笑たん堪らん(´д`)ハアハァ

816名無しさん:2014/03/23(日) 19:37:08 ID:???
いい感じで追い詰められてますな
今から黒笑さんの尿漏れが楽しみです

>3年もしたら自分に勝るとも劣らない絶世の美少女になるに違いない。
>全てにおいてこの娘に負けるのだ。

こういう自分に絶対の自信を持つキャラが実力でも美貌でも脅かされるのはたまらん

817名無しさん:2014/03/23(日) 23:13:21 ID:DDaMwG6E
黒笑ちゃん「ん……」

ふぅ…

その後散々やられるのもたまらん

818名無しさん:2014/03/25(火) 18:55:49 ID:???
あの無敵の黒笑さまがこんなに取り乱しちゃうなんてね
人生初の挫折って感じでもう身も心もボロボロ感が素敵です

>>816
いいよね。
敗北感とか劣等感とか一生レベルで植えつけられて性格そのものまで以前と変わっちゃうとか萌える

819onzou:2014/03/30(日) 22:13:38 ID:???
毎度どうもです~
本当は今日までには完成する予定だったんですけど、結末部分を決め兼ねていてもう少しかかりそうです

>>816>>818
その辺りはこのあともっと掘り下げようと思ってたので気合入れて書きたいですねw

820名無しさん:2014/03/31(月) 19:04:18 ID:TGRjObkk
>>819
期待してる

821onzou:2014/04/05(土) 19:03:19 ID:???
 2人は向かい合ったまま動かない。試合再開以降、興奮で上の空になっていた白亜はこの丁度良い幕間を利用して袖へ隠れ、素早く自慰を済ませた。
廊下に大量の精子を撒き散らしても興奮は収まらない。未だに手足が悦びで震えている。
数え切れない美女、美少女を拷問し犯してきた彼だったが、これほど深甚なエクスタシーを得た試しはなかった。
『やっぱり貴女は最高だ、姉さま……受難に直面した貴女は想像を絶する美しさです……姉さまの様々な負の感情が手に取るように伝わってくるようだ』
 当の黒笑は激痛を訴える右肩を励ますように押さえながら、膝を震源地とする狂ったような脚の震えを止めようと腐心した。けれども、どれだけ集中しても収まらなかった。
中腰なのがいけないのだと思って真っ直ぐ脚を伸ばそうとすれば、力の配分が逆流したみたいに痺れて腰を不格好に上下させてしまう。
数多の屈強な挑戦者を屠ってきた自慢の美脚が、急に不出来な肉と骨の塊に思えてきて泣きたくなった。
『お願い、しっかりして!言うことを聞いてよ役立たず!まだ闘わなきゃいけないの!』
無力感が憤りに変わり、心の叫びに乗せて太腿を拳で幾度も殴りつけた。されど水分を孕んだ音が虚しく鳴り、本日の試合で受けた痛みに比べれば痛みとすら呼べない感覚が残るだけ。
目を潤ませ、言い訳がましく上目づかいで妖花を見ると、相手は欠伸をして殊更余裕を強調してみせた。そうした卑俗な言動と似合わない化粧のせいで先ほどまで気づかなかったが、
彼女は強さと同じくらい驚異的な美貌を有していた。惨めさを自覚するほどに妖花の美貌は存在感を増し、許し難くなる。
まるで自分の醜態は、こんな年端もゆかぬ少女の美しさを引き立てる為の踏み台でしかないような気さえしてくるのだ。
舞台の主役は私ではなく、目々山妖花なのだろうか……常に勝者であり続けてきた黒笑にとって、過酷極まりない想像が脳裏を過った。

『なによ、これ……!』
体の奥底で、毒々しく熱い何かがうねるのを感じる。羨望と言うには余りに苦く、絶望と言うには酷く矮小な、ゾッとするほど醜くドロドロした情念。
妖花の存在を初めて知った時から萌芽していた言い知れぬ不快感が、追い詰められ、出し抜かれる度に増幅し、いよいよ認識し得るまでに成長していた。
黒笑はこの怪物の名前を知ってはいたが、己が心に巣食っているとは認めたくなかった。だが、もう否定はできない。
『これが……嫉妬なの?うそ、私が嫉妬なんて……』
最も唾棄すべき物と考えていた感情、嫉妬。一生無縁な奇病のようなものだと信じて疑わなかった嫉妬……
従来の黒笑は、優れた人間は敵であろうと評価し、お互い高め合うべきと考えていた。それはこの学園で多くの生徒たちと触れ合ううちに、
幼い頃から傾倒していた弱肉強食を是とする優生学に疑問を抱き始め、強者は弱者を守るためにこそあるのだ思想転向してからも変わらない理念だった。
だから手応えを感じた挑戦者には敬意を示して全力を出し、打ち破った後は讃辞を送り手を差し伸べてきた。実際、黒笑を倒しにやってきて撃退された挑戦者の中には、
現在も彼女に仕えている者は少なくない。黒笑はそのような寛容の精神を女王に相応しい資質だと自負し、誇っていた。でも、違ったのだ。
心置きなく相手の強さを賞賛できる寛容性は、自らの地位や名誉を脅かさぬ保証がある限りにおいて成り立つ代物でしかなかった。
従って、自分より優れている者に対しては敵愾心を燃やし、嫉妬するしかない。ただ存在するだけで耐えられない。
17年間気付かなかった己の弱さを妖花に突きつけられたみたいで、黒笑は「んぅ……」と嗚咽を漏らした。心が壊れかけていた。
こうした劣等感が僅かな間に黒笑の中で噴出し、溢れかえった。一点の曇りもなかったプライドが音を立てて傷つき、ひび割れ、砕け散ってゆく。
もう元には戻せない。散乱した破片を拾い集めて修復しようとしても、手に切り傷を作るだけなのだ。

 ワイシャツもスカートもブラもショーツも靴下も、滲み出る病的な量の汗に浸されて肌にまとわりついていた。
しかも健康的な汗とは違って粘り気があり、饐えた臭いを放って羞恥心を煽る。身体がおかしくなってしまった感覚だった。
右肩は手を離した途端に叫んでしまいそうな激痛。左足首は捻挫していてギンギンと痛むし、頬からの出血はまだ止まらない。体の随所が痛い。
脚の震えと息切れはいつまでも続くし、体力も限界で立っているのが精一杯。対する妖花の目立つ怪我と言えば、横顔に打撲傷があるのみ。顔色も良く、背筋を真っ直ぐに伸ばして自信満々。

822onzou:2014/04/05(土) 19:03:52 ID:???
 2度目の射精を終えて理性を取り戻した白亜も袖から舞台に戻り、姉と妖花の歴然たる優劣を物語る光景が持続されているのを見た。
勝敗は誰の目にも明らかだった。反対側の袖の先頭に立っている繭子は、とうとう舞台を正視できなくなり顔を手にうずめて啜り泣いていた。
『妖花ちゃん、たっぷり時間をかけて姉さんを辱めてるね。感心感心☆』
と白亜が首を縦に振っていると、妖花が一息入れて切り出した。
「ねえねえ、おねーさん♪いつまでハアハァ言ってるのォ?」
「うるさいっ……!」
黒笑の虐められた子供のような台詞と弱々しい声。妖花以外の人間には聞こえない声量だったのが唯一の救いだ。片や妖花は、一層晴れやかに破顔した。
「アタシに勝たなくていいの?じょおーサマなんでしょー?」
凄んだ妖花が一歩、前進する。
「うぅ……」
怯んだ黒笑が一歩、後退する。
「あーっ!この人ビビってるぅ!みなさーん、アンタらのじょおーサマはアタシにビビリまくってますよ~ぉ!怖くてオシッコ漏らしそで~す!キャハッ!」
完全に優位に立った妖花は構えまで解いて黒笑を指差し、観客席をぐるりと一周見回しながら爆笑した。生徒たちの喧騒がドッと高まる。黒笑は彼らのなかで信頼が揺らぎ始め、
代わりに失望、猜疑、憐憫などが渦巻き始めていると思うと死にたくなった。昨日までは快楽のシャワーだった大観衆の視線が、今や何よりも辛い拷問となっていた。

『いや……お願い、見ないで……こんな私を見ないで!』
涙腺を引き締め、より激しく震えだす脚に込めて爪を立てる。もう続けられない。勝機は限りなく0に近い。
続行すれば殺されるかもしれない。勝利を諦めかけたその時、それまで鳴りを潜めていた黒笑の敵対勢力が野次を飛ばし始めた。
「どうした大蛇田ァ!もう終わりか?」
「やられっぱなしでナニが女王だよ!」
「お前、ホントは弱いんでしょー?」
「ダサすぎー」
「今までのは八百長だったのか!?」
「いいザマだ!散々お高くまとまりやがって糞アマが!」
「オムツ持ってきてあげようかー?」
「やっちまえ挑戦者!そんな女ブッ殺せ!」
予てから黒笑に不満を持っていた少数派の彼らは、彼女の敗北が保証されつつある今が絶好の機会とばかりに調子付いた。
中には靴や石、ペットボトルや丸めたゴミなどを投げつける者までいる。それを見て激怒した黒笑親衛隊が憤然と立ち上がり、束になって叛徒へ押し寄せ乱闘が始まった。
「やめなさい!まだ試合は終わってないわよ!」
前代未聞の事態に黒笑は驚き、生徒会長として反射的に声を張り上げたが、誰も彼女の命令に従う者はいない。
どんな大混乱も黒笑の一声で秩序を取り戻すはずの従順な生徒たちが、である。最も忠実な親衛隊までもが聞く耳を持たない。
黒笑は自らの発言力の低下と、意見が聞き入れられないことの恥ずかしさを痛感して打ち拉がれた。見栄を張って試合続行を宣言してしまったのも後悔する。

「どう?アタシ1人にフルボッコにされたうえに学校全体まで引っ掻き回される気分は。手懐けた羊たちまで取り上げられてさ?」
舐めきった態度で妖花が言い放つ。彼女の声が怖い。発せられる言葉の全てが心に突き刺さる。更に、唇を噛んで俯くと、何かが右側頭部に直撃してふらついた。
「は……」
切なげな掠れ声が喉から押し出される。一時肩の痛みを忘れ、右手を伸ばして頭をさすりながら足元を探ると、学校指定のローファーが転がっていた。
投げ入れた本人と思しき男子生徒が「弱いくせに指図んすな!」と怒鳴り、彼に対して怒り狂った繭子が凄い剣幕で言い返しているのが聞こえるが、すっかり取り乱していて言葉にならい。
かなりの腕力の持ち主だったらしく、決して無視できる痛みではなかった。手を離すと髪留めが取れて金属音を鳴らし、長い髪がパサリと背中をはたいた。
「黒笑さまあ!」
「ぎゃはははは!ケッサクぅぅ!」
悲痛な繭子の叫び声と、嫌らしい妖花の哄笑が重なって響く。虚脱状態に陥りかけた黒笑に生徒たちの注目が集まる。
「さーて、アタシの手によって黒笑ちゃんはどこまで堕ちるかにゃー?」
足音はなく、しかし声が接近しているのを知覚して黒笑は顔を上げると、鼻が触れ合いそうな距離に妖花の冷酷な顔。
「きゃっ……!」
肩から耳にかけて毛虫が這うような錯覚に襲われ、か弱い声が出る。覚束ない足取りで黒笑がたじろぐが、妖花はまだ攻め込まない。
「なにがキャッだよ!まだ試合は終わってないっておねーさんが言ったんジャン?負けを認めないってことでしょーっ?」
混乱の中でもよく通る高い声で語尾を躍らせ、高圧的に手招きする。

823onzou:2014/04/05(土) 19:05:22 ID:???
「そーだ、やれやれー!」
「逃げんなよ大蛇田!」
「少しは健闘してみろよ!」
「嬲り殺されちまえええええ!」
叛徒は少数にも拘らず多勢の親衛隊と互角に渡り合い、余裕のある者は殴り合いながら2人を観戦し続け、弱り切った女王に心無い暴言を投げつけた。
「来ないならコッチからいくよー?」
妖花は殺気を纏い、攻撃の構えを取った。
「まっ、待って!まだ肩がっ……!」
情けなく声が上ずる。そして、尿道が奇怪にざわついた直後、ショーツが熱い液体で染みわたるのを感じて黒笑は愕然とした。速やかに全神経を注いで括約筋を引き締める。
間に合わず垂れ流された尿はショーツから染み出し水滴となって太腿を伝い、スカートの外へ流れ出てサイハイソックスに染み込んだ。
黒のサイハイソックスは既に汗で変色していたため染みは目立たずに済んだが、失禁してしまった事実に変わりはなく、欠損だらけのプライドに新たな亀裂が生じる。
そうした黒笑の反応を味わうかのように、妖花はゆっくりと歩を進める。そろそろ本腰を入れて潰すつもりでいるのは、彼女の目を見れば火を見るよりも明らかだった。

 やむを得ず黒笑は両腕で構える。予想よりは痛みを感じなかったが、一定以上の力を込めるとあの恐ろしい激痛が蘇る。
「お、やれそージャン?んじゃ公開処刑といきますか!」
あの地を蹴る音。見える。極度に身を屈めて猛進してくる。しかし、疲労と恐怖と怪我で身体がいう事を聞かない。思考力も判断力も著しく衰えている。
怪我の少ない右足を使いたいが、捻挫した左足で体を支えるわけにもいかず、苦し紛れに左足で蹴りつけると、当然の如く足首を弾かれてしまい神経の軋みが骨盤まで轟く。
「あぁぁん!」
左足を宙に彷徨わせたまま、射ぬかれたように身を仰け反らせて喘ぎながらバランスを取る黒笑。その右ふくらはぎに、妖花はつま先蹴りをお見舞いする。
「ひあっ!」
甲高い悲鳴は闘技場全体に響き、体を支える足を失った黒笑は胸を下にして倒れ、「ヴッ……!」と乾いた声を上げた。
「あれー?もうおやちゅみしちゃうのーぉ?つまんなーい♪」
ふざけきった口調。黒笑は気が狂いそうな屈辱と千切れそうな右肩、及び全身に蔓延する苦しみを堪え、力を振り絞り起き上がろうとする。歯がガチガチと鳴る。右肩が苛烈に疼くため両腕は使えず、
頭と左手と両膝を使って蠕動しながら腰を浮かすしかない。が、妖花は戦慄く黒笑の尻を注視して悪魔の微笑みを露わにし、突き上がってきた瞬間を狙って乱暴に踏みつけた。
「あっ……!」
微かに曲げられていた膝関節が強制的に伸ばされ、もう一度伏臥させられる。下腹部を中心に重い痛痒が漂い、吐き気が込み上げてきた。
「おねーさん、いやらしーカラダしてるね。グチャグチャにしてやりたいナ……」
悦に浸った様子の妖花の声が降りてくる。左右上下に腰を動かして抵抗を試みるが、妖花の足はビクともしない。
屈辱感は最高潮に達して頭の血管がドクドクと乱舞し、涙が勝手に流れ出した。解けた髪が顔を覆い隠していたのは僥倖だったかもしれない。
「お尻プリプリされてどーちたのぉ?ウンチでもしたいのかにゃー?ギブしちゃぅー?」
無駄と知りつつ改めて腰を振るが、妖花は絶妙な力配分で尻を押さえつけていて寝返りを打つことすら能わない。
加えてふくらはぎの痛みが本格化し、右脚が石みたいに固くなってゆく。羽を捥がれた蝶さながら、無残にのたうち地を這った。

「うんっ……!あんんっ……うっ……んうぅぅ!」
と、黒笑は嗚咽の連続で喉を詰まらせ悪足掻きを続ける。大人しく伏していた方がまだマシに見えると理解していたが、抵抗せずにはいられなかった。
そして、あられもない女王の醜態は、巧まずして生徒たちの乱闘を鎮めた。黒笑の余りにも無様な姿に、親衛隊は悲嘆にくれて立ち尽くし、
叛徒さえ一抹の同情を抱いてしまったのだ。白亜は再び劣情に屈して袖へ飛び込む。しかし、妖花による辱めは始まったばかりだった。
「ジタバタすんな。もー負けは決まってんの。あとはアタシに身も心もボロボロにされてアンタは終わりなんさ」
妖花は足に力を込めてグリグリと踏みにじる。
「ああっ!あああぁ……!」
尻の肉が蹂躙されて引き綴る苦しみより、精神的ダメージから黒笑は喘ぎ、暴れまわる。すると突然、尻の痛みがなくなると同時に、
抑圧されていた腰の運動が解き放たれて右向きに反転する。眩い照明。思いもよらぬ形で仰臥した黒笑はすぐさま上半身を起こすが、呆気に取られて状況を把握できない。
「おりゃっ!」
という妖花の掛け声でようやく敵の居場所を感知したその瞬間、彼女のつま先が下腹部に突き刺さった。

824onzou:2014/04/05(土) 19:15:49 ID:???
 「ぶっふうっ……うぅぅぅん……!」
膀胱と子宮が圧迫されて潰れかけ、背中を丸めて甲高い声を吹き出す。
「はははッ!メス豚らしい鳴き声だねー♪」
妖花は黒笑に力が残っていないのをいいことに脚を引かず、それどころかつま先をぐいぐいと食い込ませた。
「うっ……ぐうぁあああ……!んんんんんんんっ……!」
胡座をかいて両膝をバタつかせ、両手で妖花の足を押さえるが右腕は殆ど力が入らず使い物にならないし、左腕だけではどうにもならない。
腹筋を固めようとしても痛みに負けて弛緩してしまう。細い脚からは想像もつかない力で、固い靴がドリルのように捻じ込まれる。
「いたい、いたいぃぃ……!」
黒笑は艶のある、しかし粗の混じった裏声で苦痛を表現し、凛々しい美顔を歪ませ、脂汗を浮かべて身をよじる。猛烈な吐き気で涙が溢れて止まらない。
「痛い?やめて欲しい?ねえねえ、おねーさん痛がってるんだ?やめてほしーなら素直に大きな声でそーいーなよ。そしたらやめたげるからさ」
苦痛が意識を掻き乱し、妖花の嘲笑がやけに遠くに聞こえた。口内でこんこんと沸き立った生唾が口角から滴り、スカートと妖花の足を濡らす。
「きったねーなー!女王サマがヨダレでろでろなんてちょーウケるだけど。赤ちゃんでちゅかぁー?」
ゾクゾクと蠢く膀胱を危ぶんで、今さら妖花が下腹部を集中攻撃していた理由を悟る。
『漏れちゃう……!』
いつもの悪い癖でトイレに行っておかなかったのだ。〝トイレなんて試合の後に行けばいいじゃない?どうせ5分もかからないんだし〟黒笑はよく、従者にそう言ったものだった。
そう、この試合だってすぐに片付くはずだった。なのに、もう試合が始まって20分は経つ。大量の発汗で水分が流出しているとはいえ、
度重なる膀胱への衝撃に加えて耐え難い恐怖が絶え間無く失禁を誘発し続けている。既に先刻、微量の失禁をしている通り、いつ決壊してもおかしくない状況だ。

「早く立ってみせてよー、ずっとこんな恥ずかしいカッコでいるつもり?そろそろ限界かにゃー?弱っちいおねーさんだね♪」
「がふッ……!んぶぅぅッ……ぅうぅ……うッ……!」
唾液や涙だけでなく、鼻水まで出てくる。限界だった。子宮か膀胱か、どちらが先に潰れるだろうかと想像する。
「いつまで持つかにゃー?強がってると子宮イカれちゃうよ?赤ちゃん産めなくなっちゃうよぉー?あ、レズのアンタにはカンケーないか」
『違う……そんなのイヤ……』
黒笑も女である以上、いつかは子供を持ちたいし、男性と結ばれたいと思っていた。彼女は周囲からはレズと認識されていたが、実際はバイセクシュアルだった。
だから子供を産めなくなるなんて絶対に嫌だ。しかしそれ以上に、絶対に負けたくない。ギブアップなんてするくらいなら死んだ方がマシだ。ここまで辱められ、剰え負けを認めるなんて、
生粋の女王気質の持ち主である黒笑にとって如何なる拷問よりも残酷なのだ。彼女は覚悟を決める。比較的怪我の少ない左手になけなしの力を注ぎ、一本拳で妖花の脛を狙う。
身も心もボロボロな黒笑の突きは万全時のキレは見る影も無く、素人にも見切れる程度の速度しかなかった。当然、妖花は脚を引いて楽々と回避し、その脚で黒笑の横顔を蹴りつけた。
黒笑は頭を揺すられて脳がカッと熱くなるのを感じ、「ぶっ……!」という濁声を発して仰向けに倒れる。観客席で喚声が上がるが、下腹部の壮絶な苦しみと強烈な目眩で動けない。
「んな鈍臭ぇ攻撃が当たるかよバーカ!」
吐き捨てるような妖花の台詞が歪んで聞こえ、塞がらなくなった口から赤黒い血が垂れる。舌で口内を探ると、頬の肉が抉れていた。

825onzou:2014/04/05(土) 19:17:59 ID:???
 「まーだ反抗するワケ?地獄を味わいたいのかにゃ?いいよホラ、立ちなよ早く」
荒い呼吸を吐くたびに「は……は……」と高い呻き声を出しつつ必死に起き上がろうとする黒笑を、妖花は楽しげに観察した。彼女はちょうど袖から帰ってきた白亜に目を向ける。
「ちょっとー、白亜くん予備のマイク持ってんでしょ?貸してくんない?」
さしもの白亜も、妖花の残酷なアイデアに感嘆した。筋金入りのサディストとして、彼女が何を企んでいるのか直感的に理解したのだ。
「あ、ありますよ!すぐお持ちしますね☆」
彼は嬉々としてトランクへ駆け寄り、マイクを取り出す。彼女の元へ走りながら白亜は思う。
『いやー、怖いなこのヒト……そしてサイコーだ☆』
妖花は白亜から機嫌良くマイクを受け取り、未だ起き上がれずにいる黒笑の散々痛めつけられた下腹部に腰掛けた。
「ひぎぃぃ!」
またしても尿が少しだけ漏れる。前回よりかなり勢い良く尿道から飛び出したのが分かるが、脚を組んで股間を締め付けるようにする。そうしていると間も無く、マイクが口元に押し当てられた。
「はひっ、はひぃっ……」という苦しげな吐息が各所に設置されたスピーカーを通して闘技場いっぱいに響き渡る。

 これから行われる拷問を予想した黒笑は絶望感に息を詰まらせ、死に物狂いで抵抗するが満身創痍の体では手も足も出ない。
「これでみんなに聞いてもらえるねっ♪」
効果を確かめた妖花は満足気に笑い、もう片方の手で黒笑の乳房を弄り始めた。
「んひっ……!」
不意に性感帯を触れられて場違いな快感を感じ、悲痛な叫びに淫靡さが滲む。左手で相手の腕を掴んでも、阻止する力は残っていなかった。
「柔らか~い」
恐る恐る妖花の顔を直視すると、陰湿な瞳で舐め回すような視線を這わせている。それは生徒たちの中に見慣れている、憧れや羨望、陶酔や劣情に属する眼差しではなかった。
〝どこからどうやって壊してやろうかな〟という悪意の目。もう一度尿が漏れる。今回はかなりの量だったが水たまりにはならず、汗と混じり合ってショーツとスカートに染みを作った。
「そんな怖がらないでいいょ。ここが弱いんだっけ?」
白亜の見真似で、乳房の下を執拗に撫で回す妖花。
「はんっ……やぁん……」
女王の淫らな喘ぎ声を、闘技場にいる生徒たち凡そ300名が耳にした。多くの者は顔を赤らめ聞こえないふりをし、他の者は露骨な興味を示して舞台を覗き込む。

『いや!こんなはしたない声聞かないで!もういや……もう耐えられない……なんで私がこんな子供にっ……!』
「はぁん……んはっ……!ひゃぁん……」
なんとかしなきゃと黒笑は思いつつも、押し寄せる苦痛と快楽双方の波に飲まれて為す術もない。顔を一層紅潮させてキュッと目を瞑り、甘ったるい声で喘いでしまう。
「かわいー声だね、おねーさん♪じゃ、これはどう?」
そう言うと突如、妖花は乳房に爪を食い込ませ、とんでもない握力で握り締めた。5本の細い指が肉に深々と食い込む。神経をもぎ取られるような激痛を感じ、脳裏に胸を引き千切られるシーンが過る。
「いっ、いやあああああああああああああ!!」
試合において黒笑始めての大絶叫。白亜の趣味で特注された最高級マイクは音割れすることもなく、極めて鮮明に彼女の声を拡大し、耳を聾せんばかりの大音響を闘技場全域に轟かせた。
生徒らは一斉に耳を塞ぐ。妖花も予想以上の反応に顔を顰め、攻めを一時中断してマイクを持ったまま両手で耳を覆った。
「うっせー!鼓膜が破れるわブス!」
耳の痛みから立ち直った妖花は逆上し、マイクの尖った底面で黒笑の中腹部を力任せに殴りつける。
「グォっふッ!」
腹の中の一切が押し出させる苦しさで反射的に背を丸めるが、衰弱した腹筋だけで上半身を起こすなど無理な相談。背中は数センチ浮いただけですぐさま地についてしまった。

826onzou:2014/04/05(土) 19:20:24 ID:???
 「さっ、気を取り直して続けよっ♪」
傍らにマイクを置いて妖花が微笑む。
「ゲホゲホ……や……やめっ、て……」
拡声器から解放されて、これで生徒たちには聞かれずに済むという安心感が黒笑に涙声での哀願を促した。そして、拷問と死の恐怖に屈しかけている己に気が付いた。
「は?やめて欲しいのぉ?」
勝ち誇った敵の笑顔が心を掻き毟る。強情な黒笑でも完全に敗北したのだと認めざるを得なかった。そう自覚するほど妖花が憎らしくなった。死んでも負けを認めたくないと思い直した。
「ふふ……うそに……決まって……るでしょ……」
相手を挑発する目的で汗まみれの顔に笑顔を作り、息を切らしながら途切れ途切れに言う。
「へぇー、意外とこんじょーあるじゃん。こりゃ楽しみ」
妖花は右手で黒笑の左手を押さえ付け、左手で乳房を掴みなおした。
「はっじめっるよォー♪」
「ふっ……ふぅ……」
怖過ぎて自ずと息が漏れて変な声が出た。だが屈したくない。目を閉じて歯を食いしばり、叫ばないように息を止める。懸命に起死回生の術を模索しながら。
「あ、ちょっとタンマ」
やけに嬉しそうな妖花声がすると、左手と乳房を掴んでいた彼女の手が離れて胸元のワイシャツに集合した。
『まさか……!』
最悪の展開を予想して黒笑は身震いする。そして予想通り、妖花は乱暴にワイシャツを引っ張り、ボタンを飛び散らせて胸元を開いた。
紫色のブラに包まれた黒笑の豊かな乳房は汗に濡れて光沢を放ち、乱れた呼吸のたびに官能的に上下した。
「いや!ちょっと!」
黒笑は意表を突かれた。苦痛の覚悟はできていたが、このタイミングで性的辱めに戻るとは思いもよらなかったのだ。
「みんなー!ケータイの準備はできたかにゃー?せーの、3!」
妖花が片手にブラに手をかけ、片手にマイクを持ち観客席に呼びかける。そう、ここまで来たら後はどうなるか決まり切っている。
かなりの数の興奮した男子生徒たちは、ケータイを取り出し最前列に走り寄った。女子生徒も何人か加わり、混乱が高まる。
「それはダメ!お願い!」
左手で妖花の腕を掴むが、やはり対処するだけの力は残されていなかった。
「2!」
親衛隊とケータイを手にした不埒な男子生徒が揉み合いを始める。
「いやよいやぁあ!」
「1!」
「やめてえええええええええ!」
黒笑と繭子が同時に叫び、観客席の熱狂は最高潮に達した。
「うりゃあああっ!」
妖花の軽薄な掛け声と同時にブラは中央から引き裂かれる。黒笑と繭子の絶叫は、観客席の大混乱でかき消された。
彼らの無数の視線の先には、挑戦者に完敗して両手を押さえつけられ、乳首を大観衆に晒して涙する女王のこの上もなく無様な姿があった。
「わぁー、みんな見てるよおねーさん。あの人たちが見たいのはおねーさんのおっぱいかな、それとも無様さかな?」
断然後者である白亜は、姉の醜態に容量オーバーの快感を得て惚けたように薄ら笑っていた。
「ひ、ひどすぎる……」
泣いてしまったのが悔しくて、余計に涙が溢れ出る。それもあろうことか、年下の女に泣かされたのだ。世界に大天才として名を轟かせ、絶世の美少女と持て囃され、
数々の著名な武人を倒して来た自分が、中学生になったばかりの年齢の少女にこうも弄ばれ虐げられ、屈服させられるなんて……
「まだ終わってないよおねーさん♪」
すすり泣く黒笑を見下ろし、再三乳房を掴みなおす妖花。
「もーはじめちゃお♪」と呟き、恐怖を味あわせるために、ゆっくり、じっくりと力をこめ始めた。



続く……。

827onzou:2014/04/05(土) 19:23:15 ID:???
また二週間ぶり更新になってしまいました~どうも最近、速度が遅くなりがちです(-_-)
そして今回で完結予定だったんですが、色々と書き残してしまったことがあるので申し訳ないですが完結は次回になります……
何度も予定がズレしまってますが、次こそ本当にラストですwてかこんだけ長く書いといてやっと本格的なフルボッコになったなぁ(汗)

828名無しさん:2014/04/05(土) 21:34:45 ID:UMbT.KAA
黒笑さま案外結粘り強いな
豆腐メンタルですぐ折れるかと思ってたけど結衣先生より我慢しそうだ
このままどんどん拷問されてしまうのかしら(´д`)ハアハァ

829名無しさん:2014/04/06(日) 01:30:12 ID:???
漏れる毎にジワジワと量が増えていく失禁描写が良いね
これなら一度のバトルで何度も異なる漏れ方が描けるのでお得だな

830名無しさん:2014/04/06(日) 01:31:07 ID:???
えろい!こんなあられもない姿に…
個人的にうつ伏せやられが好きなので踏みつけられて腰振ってるとこ最高でした

831onzou:2014/04/07(月) 21:12:47 ID:???
感想ありがとうございます。長々と続いてるのに読んでもらえて嬉しいです(T_T)
フェチな妄想を共有するのはやっぱり楽しいものですな……

832名無しさん:2014/04/07(月) 23:24:41 ID:???
黒笑がこれからどんなふうに負けていくのか楽しみにしてる
心折れた黒笑が全裸土下座とかも見てみたいね

833名無しさん:2014/04/12(土) 01:25:02 ID:???
民衆からの信頼を失って靴を投げられる辺りがグッときた
身も心もボロボロな黒笑さま可愛いですww

834名無しさん:2014/04/16(水) 01:04:38 ID:???
黒笑がこれからどんなふうに尿漏れしていくのかな?
続きがかなり楽しみ

835名無しさん:2014/04/16(水) 05:20:36 ID:4cb3oeQI
次で最終回みたいだけど、そろそろかね?

836名無しさん:2014/04/16(水) 13:44:12 ID:GsKtZq1Y
やっと終わるか

837onzou:2014/04/16(水) 19:20:51 ID:???
どうも毎度お邪魔してます
楽しみにしてくれてる人がいるのは嬉しいです
今推敲してるところなので、今週末に投稿したいと思います

838名無しさん:2014/04/19(土) 02:48:21 ID:H3InltWg
楽しみにしてる。今日か明日かな
俺としては繭子ちゃんもなかなかかわいいと思うw

839onzou:2014/04/20(日) 22:56:50 ID:???
ごめんなさい、今日は無理ですw
先部を修正してたらどんどんダメな気がして来て、書き直してたら膨大な量になってしまったの( ; ; )
明日には纏めて投稿させて貰います。お騒がせしました。

840onzou:2014/04/21(月) 20:43:35 ID:???
 「んぐ……ふんっ……ん……」
マニキュアを塗りたくった妖花の鋭利な爪が、乳房の付け根の薄い皮膚に食い込んでゆく。張りのある丸く整った美乳が、次第に赤みを増して指の力に従って歪に潰れる。
その緊張感が絶望の余韻に浸る余裕すら奪った。親衛隊の何人かが口を極めて妖花を罵ったが、彼女は拷問に夢中になっていて意に介さない。
「ふあッ……んふっ……」
黒笑は少しでも痛みを紛らわそうと足を小刻みに動かす。いっそ妖花の背に膝を叩き込もうと考えたが、右脚はふくらはぎの痣 が更に広り、関節付近が蝕まれて棒のようになっていた。
左も足首の甚大な痛みで充分な蹴りは出せまい。反撃しても相手を倒せなかった場合、余計に酷い目に合わされる。そう思うと怖気づいてしまい、忍従を選択せざるを得ない。
本来の彼女ならあり得ない弱腰の思考だ。耐えようと決意を固めながらも、痛みと恐怖で発狂してしまわないか不安になり、腋と手足から緊張の汗が滲み出た。

「大人しくしてるねおねーさん♪えらいえらい。でもまだ全力の半分も出してないよォ?」
まるで黒笑の考えを読み取ったかのように妖花がせせ笑い、力を強めた。
「あうううううっ……ぎゃあああん!」
ついに親指の爪が皮膚を突き破り、皮下脂肪組織に到達した。深く窪んだ表皮から、薄っすらと血が吹き出る。それでも妖花は手を離さない。
「これが50%くらいネ♪」
「んぁ……んんんぁっ……んんくッ……ぐぎぃぃ……!」
50%……黒笑の頭の中でその数値が脅迫的に残響した。現時点でさえ、常にナイフが刺さっているような尋常ではない激痛で息が震え、悲鳴すら断続的になっているのだ。
100%に達した時、間違いなく五本の指は乳腺や乳管にまで潜り込み、乳房は豆腐のように握り潰されてしまうだろう。その前に気が狂ってしまうか屈服してしまうかもしれない。
『考えちゃダメ!今はひたすら耐えるのよ!この子ならいつか隙を見せるはず……』
奥歯を噛み締め身を揺すり、仰け反って気管を締め付けて声を押し殺す。殆ど自動的に、瀕死の右腕を敵の顔へ伸ばしていた。反撃したいのか、或いはギブアップの意思を示したいのか、
自分でも分からない。そうせずにいられなかった。結局、妖花の頬に触れそうなところまで来て手を止めてしまう。まるで幼い少女が怯えながら許しを乞うかのように。
「なにその手ぇ?どーせ何もできないくせに」
相変わらず妖花は右手で黒笑の左腕を封じ、左手で乳房をジワジワと破壊し続けていて、伸ばされた右手には全く警戒の様子を見せない。

「いつまで我慢できるかにゃー?んじゃ60%、いってみよーぉ♪」
一段と握力が強まり、人差し指、次いで中指の爪もブチブチと気持ちの悪い感触を残して皮膚を破る。
「あっ……ぎゃああっ!いやあああああああああああ
あ!」
あの神経が引き千切られるような痛みが再来して、涙ぐましい努力も虚しく大口を開けて叫んでしまった。マイク無しでも観客席の喧騒を貫いて聞こえるほど甲高く、痛ましい声だった。

 「もういやぁ!放してください、黒笑さまをお守りするんです!もう決着はついてるじゃないですか!」
舞台へ駆け出そうとして、両肩をそれぞれ2人の同僚に取り押さえられた繭子が泣き喚いた。
「いけません。試合中に割り込むなんて、黒笑様のお言いつけに背くことになるのよ」
例の顔色の悪い先輩が繭子の腕を抑え込みながら宥める。彼女も繭子や他の従者と同様に涙で顔を濡らしていたが、せめて自分だけは落ち着かなければと気丈に自制していた。
「そんなのッ……!黒笑様の命とどっちが大事なんですか?このままじゃ黒笑様が殺されちゃうぅぅ!」
激しく取り乱し、慟哭で声質を濁らせる。喉が壊れるほどに泣き叫んだ。
「今止めに入ったら、あなたまであの恐ろしい女に殺されてしまう」
「かまいません!黒笑様がいない世界になんて、生きていたくない!」
叫びながら、なぜ親衛隊は助けに来ないのだろう、と憤りを感じるが、実質的に黒笑を人質に取られているのだと気づく。或いは黒笑さえ勝てなかった相手に萎縮しているのか。
「いい加減にしなさい!あなたが死ぬことで、黒笑様がどれだけ悲しむと思ってるの……!」
そう怒鳴ると先輩は力を失い、手を放して泣き崩れた。
「あ……」
拘束力が半分になるが、繭子は冷水を浴びたように青ざめて動けなくなる。先輩の言う通りだ。誰よりも仲間思いの黒笑様が従者の巻き添えを望むはずがない、思い直した。

841onzou:2014/04/21(月) 20:45:06 ID:???
 生気を失った顔を舞台に戻すと、あの地獄絵図が続いている。母のように優しく、父のように頼もしく、姉のように親身で、そして偉大な女王であった最愛の人が拷問に苦しんでいる……
「ダメッ!いたい!なっ、こんなのおかしぃ……!いたいからやっ……!いやっ、いやぁああああああっ!!」
黒笑の叫び声は止まらない。凄惨な光景から逃れるために目を閉じても絶叫に脅かされる。なに もできない己の無力さが許せない。思い切り息を吸い込み、枯れた喉を酷使して繭子は叫んだ。
「やめてよおおおおおお!もうやめて!お願いだから!なんでこんな酷いことするのよおおおお!」

 悲痛な訴えを耳にした妖花は、心なしか握力を緩め、のべつ叫び続けている黒笑を少し落ち着かせた。
「やめてだってよ女王サマ。あんまり情けない声で泣いてるからバター犬が心配してるヨン♪」
妖花は身を乗り出し、ドス黒い笑顔の張り付いた顔を黒笑に見せつける。照明による逆光が悪魔的な雰囲気を悪趣味に演出した。
「んんんっ……いやっ……!」
僅かながら痛痒が軽減した分、別種の嫌悪感を感じる余地が生じて黒笑は顔を背けた。彼女は敵の台詞を予知し、危惧して悪寒が走った。
「アンタを仕留めたら、あっちも可愛がっちゃおっかなー」
予感的中。最も恐れていた台詞だ。残虐性を持て余した人間の特性を端的に表した、実に俗悪な台詞。吐き気がする。極小の何かが肌の下でふつふつと沸き立つ。
こんな品性下劣な相手に負けたのだと思うと悔しくて死にそうだ。同時に、これまでとは異質な恐怖が、心を頼りなく支えていた最後の柱さえへし折った。
 長時間の苦痛や不安に耐えるには、想像力を極力抑制する必要がある。無心になり、次の展開、相手の悪意、拷問による結果を予想しないこと。さもなければ精神的が先に壊れてしまうからだ。
黒笑もそうして心へのダメージを和らげようとしていたのだが、その防壁も妖花の無慈悲な一言で損壊してしまった。自分が死んだ後の世界。そこに残された仲間たち。
そして、どこまでも純粋で、疲れた心身を癒してくれる可愛い繭子。彼女にも牙を剥く妖花。繭子の死……それらの具体的イメージを強制的に喚起させられ、心が揺さぶられた。

「いっ……いやぁあ!やめて……それだけは……!」
黒笑の顔から対抗心の残滓が洗い流されるのを、妖花は見届けた。彼女はこういう瞬間が、こういう表情が一番好きなのだ。
「ふーん、相思相愛なんだね~♪じゃ、この状況、なんとかできたらやめたげる」
「あの子は関係ないからっ……やめてお願いっ!私と違って優しい子なの……なにも悪いことしてないの……!」
大粒の涙を双眸に貯めて暴れ回る黒笑。闘いに負け、繭子を守れず傷つけられるなんて、最悪の結末だ。絶対に許されてはならない暴虐だ。怒り、悲しみ、屈辱、焦りが一気に燃え盛る。
火事場の馬鹿力とでも言うべきか、抵抗する力を完全に奪われたはずの身体が奇妙な力を得た。蘇生した手足を妄動させ、掴まれていた左腕を振りほどき、無防備な相手の腰を膝で蹴りつけた。
「チッ……しぶてぇンだよてめーはッ!」
握力が戻り始めた妖花の手を、黒笑は両手で阻止しようと奮闘する。だが、余力を残した妖花にとってそんな抵抗は屁でもない。冷静に、狙いを定めて鳩尾へ拳を叩き込む。

「がァッ……!」
的確に急所を射抜かれて呼吸を止められ、黒笑は充血した瞳と口を開け広げて腹を鳴らす。左手でそこを押さえて涙の量を増やした。この世のものとは思えない重苦に怯んで四度目の失禁。
大量に漏れ出す事態は回避できたものの、今やショーツとスカートは尿で湿りきって肌に張り付き、不快な生暖かさで蒸れていた。されど拷問は終わらない。
「今さら善人ぶってんのかよ。白亜くんから聞いたよー?2年前まではやりたい放題だったらしいじゃん?どれだけの人間がアンタのせいで不幸になったと思ってんのォ?んー?」
 日に日に肥大化しつつあった黒笑の罪悪感。心の奥底で腫れ物になっていたそれに、妖花は手を伸ばした。しかし、思い煩う時間は与えず握り潰しを再開。
「うっ……あぁん……」
肉体と精神を同時に攻撃され、黒笑はくすんだ声をあげる。指は深々と乳房に食い込み、上半身のあらゆる関節を乱打される。そして、夥しい痛みを蓄積した右肩に新たなダメージが追加された。
痛みが度を超えて声が出ない。代わりに両脚を痙攣させ、顔を左右に激しく振って抗議する。汗や涙が飛び散って狂気の笑みを浮かべる加害者の顔に付着するが、乳房を握る手は緩まない。

842onzou:2014/04/21(月) 20:50:47 ID:???
 『痛くて死んじゃう……痛い……死にたくない……怖い、もうやめて……誰か助けて……!』
黒笑は心の中で助けを求めた。意地を張るのも限界だ。今すぐ降伏したいが声が出ない。〝何があっても試合の邪魔をしないこと〟と命じていた過去の自分の偏狭さが恨めしくなった。
「まだまだ痛くなるよォ?そりゃあ!70%ぉぉぉ!」
と、妖花が宣告する。黒笑は力の増幅するその手を、命乞いの意を込めて左手で摩った。無論、その思いは通じるはずもなく、指の爪は乳房の肉に差し込まれて行く。
間も無く、ブチブチとグロテスクな音が肌を通して聞こえた。指の先端が5つの穴を穿って潜り込み、そこから明るい鮮血が滲んで流れ、制服を染めた。余りの激痛と恐怖で気を失いかける。
「ぎゃッ!あがが……あぐ……おぇっ……!」
少しずつ呼吸器が正常化して声が戻るが、口をついて出るのは意味を成さない喘ぎや叫びだけ。オマケのように胃液と白い泡が吹き出て口元を汚した。

「うわ汚ねっ!しかも目がイッちゃってるしぃ♪弱っちぃな~」
「んぎゃあぁ……ああああああ……!」
続いて、尿が堰を切ったように溢れ出た。股間を中心に下半身が温め直されるのを感じ、えも言われぬ解放感を味わう。今度ばかりは抑えきれなかった。我慢に我慢を重ねた尿は滂沱たる勢いで噴流した。
白いコンクリートの上に、黄色い水溜りがみるみる広がってゆく。それを発見した生徒が騒ぎ立て、端末機で写真を撮る者が続出する。やや遅れて、きついアンモニア臭が黒笑と妖花の鼻をついた。
「くっさ~い!ついにお漏らちでちゅか~女王サマ?」
妖花が嗤っている間も尿は止まらず、決壊が収まってからもチョロチョロと間欠的に噴射した。ようやっと落ち着くと、下腹部が内側から斬りつけられたように痛んだ。
 だが、大量の失禁も妖花の挑発も膀胱の痛みも、今は二次的な苦しみでしかない。一刻も早く乳房攻めの激痛から解放されたい。プライドを売ってでも自分と命をりたかった。

 『お母様、お父様……ごめんなさい。私の負けです……もうわがまま言いません。これからは言うことを聞きます。だからどうか、助けてください……』
随分前から将来のあり方を巡って対立し、不仲になっていた両親に救いを求める。黒笑が独立して事業を始めることに対して、両親は批判的だった。黒笑はそんな2人に不満を募らせていたが、
今では謝りたい気持ちでいっぱいだった。〝お前はいつか、才能に溺れて身を滅ぼす〟と父に叱責された日のことを思い出し、妙に懐かしい気分になった。
もし素直に両親の忠告に従って武術を辞め、必要性のない高校生活を放棄して父親の事業を継いでいたらこんな事にはならずに済んだだろう。
『自惚れてたわ、絶対に負けないと思ってた……自分が最強だと勘違いしていい気になって……恥ずかしいわね……負けるって、こんなにも悔しいものなのね……
 私は残酷なことをしてた……わざとハンデを背負って余裕を見せつけながら勝利して、相手の気持ちなんて全然考えてなかった……結局、昔となにも変わってなかったのね……
 この学園の皆さんや春町先生には本当に申し訳ないことをしたわ……先生、今頃なにをなさっているのかしら。できることならお会いして謝罪して、責任を取りたい……
 未熟な私の気まぐれがあの方の一生を狂わせてしまったなんて……!きっと、この苦しみは天罰なのね……そうよ、私は裁かれて当然……あんなに残酷なことをしてきたんだも……』

 2年前の夏、あの蒸し暑い体育館。哀れに泣き叫ぶ結衣の姿を思い起こした。結衣は入院中に失踪してしまった。彼女の失踪事件は黒笑に罪悪感を教えた。
その陰は年々広く、濃くなって行く。大蛇田財閥の情報網を持ってしても、杳として行方が知れない。もしかしたらもうこの世にはいないのかも知れない……
 当時は闘いと勝利が齎す恍惚感に飢えていた。相手をねじ伏せる快感と己の才能に酔いしれていた。でも、どこか虚しさを感じていた。
でもある時、自分の噂を聞いてやってきた挑戦者が、負けた腹癒せに生徒を人質に取って服を脱げと要求した。その卑劣さが許せず、敵の要求に従うフリをしつつ隙を突いて撃退した。
結果的に助けることになった生徒たちは、純粋な尊敬と感謝の気持ちを表してくれた。新鮮な体験だった。武力による脅しか、財力による買収、
つまり恐怖と物欲だけが人を動かすと信じていたから。人から頼られ、愛させるというのはなんと心地よく素晴らしいことなのだろう!
以降、独善的で暴力的な選民思想と決別し、魅力で人々を支配する女王になろうと決意した。この2年間、本当に楽しかった。学園生活の思い出が走馬灯のように蘇り、乱反射して黒笑の頭の中を占めた。

843onzou:2014/04/21(月) 20:52:33 ID:???
 死にたくない。生きて罪を償いたい。繭子たちを守りたい。そのためなら負けを認めてもいい。もうこれ以上の苦しみは耐えられない。
 朦朧とする意識の中で、〝降参〟という言葉を呟いた気がした。が、そこはもう闇の中だった。黒笑は暗黒の海を泳いでいた。上も下も、右も左も、前も後ろもない。
泳いでも泳いでも先が見えぬ、無音無明の底なし沼。地獄に落ちたのかしら、と怖くなる。幼い頃、風邪をひいて寝込んだ時に良く見た悪夢にも似ていた。
熱い血潮が身体の所々から流れ、長い髪が首を締める。何も見えないはずなのに、何故かそれが分かる。ボーッ、という轟音が遠方から聞こえた。痛みが薄れ、甘い恍惚感が押し寄せる。
『もう、ほんとにダメかも……』と死を受れ、甘美な多幸感に包まれたその直後、皮膚が削ぎ取られるような痛みに全身を貫かれ、現実に引き摺り下ろされた。

 「いやあああああああああああああ!!ぎゃああああああああああっ!!」
自らの大絶叫が五感の覚醒に拍車を掛け、重い瞼をこじ開ける。鮮明さを取り戻して行く視界に映るのは、燦々と照りつける照明。目を左右に走らせれば揺れる観衆が見える。
『ここは……どこ……?』
黒笑は叫び、のたうちながら思う。思考力が回復し切らず、数秒前の状況も思い出せなかった。凄まじい心身のダメージが、脳に深刻な悪影響を齎していたのである。
「んははっ。驚いた?いよいよ80%でええぇす!おねーさん気絶してから勝手に上げちゃった♪」
キャピキャピとした声と一緒に、妖花の美しいく忌まわしい顔が視界に入り込んできた。乳房の中に入り込んだ妖花の指が、モゾモゾと禍々しくのたうつのを感じる……
何年か前に白亜と一緒に観た、低級な映画のスプラッタシーンを彷彿させた。飛んでいた意識があっという間に引き戻される。麻痺していた痛覚も元通り、
そのメーターは急上昇し、想像力も研ぎ澄まされた。痛みは際限なく膨れ上がる。『もう殺して!こんな痛いなら死んだ方がマシよ!死にたい、楽になりたい!』

「んふふふふふふふふふんんんん……!」
黒笑は発狂寸前で、笑い声にそっくりの悲鳴をあげた。
「も、もーこうさんするからっ!もうやめてよこんなのっ……!」
そう叫んだつもりだったが、妖花は聞こえないふりをして指を動かし続け、クチュクチュと血肉をかき混ぜている。四肢の感覚が錯綜し、痙攣が起こり、息が止まる。
「ガッ……!んゴふ……がぅ、ぅ……ぅぅう……!」
と、下品な濁声を吐瀉物と共に撒き散らす。本来の彼女の美麗な声とは似ても似つかぬ低く醜い声だったが、幸いにしてそれを気にする余裕はなかった。
「90%、イッてみるゥ?」
破裂寸前の風船みたいになった黒笑は無機質に痙攣を続けるのみで、妖花の呼びかけに全く反応しない。意識と痛覚を感覚を保ったまま凍り付いているのだ。
「チッ、マグロかよ……興ざめなんだけど……」
妖花はため息つき、乳房を破壊する左手を休める。だが引き抜きはしない。白く柔らかい血塗れの肉に、第一関節と第二関節の間まで埋めたまま一息つく。流石に腕が痺れていた。
『これ以上やると死ぬかな?めんどくさいなー、殺すなって依頼じゃなきゃトドメ刺してやれたのに。ちょー不完全燃焼……ま、温室育ちにしては良く持ちこたえたわな』

「もうやめてぇぇええ!」
そう妖花が考えていると、喉が張り裂けそうな悲鳴が生徒たちの大喧騒を貫いて聞こえてきた。繭子が同僚たちの制止を振り切り、舞台に躍り出たのである。
妖花は少し首を回して、駆けて来る繭子を睥睨する。しかし繭子は些かも怯まず、傍に立つと深々と頭を下げた。
「お願いです!もうやめてください!どうしてもと言うなら、私を代わりに殺してください!だから黒笑様を殺さないでっ!なんでもしますから!」
そう言い終えた繭子は激しく息を切らし、汗と涙でぐしょ濡れになった顔を上げて妖花の顔色を窺う。仰向けで痙攣する黒笑に跨ったまま、妖花は彼女を見上げる。
「自惚れンなよブサイク。なんでもしますだァ?お前にできてアタシにできないことなんてねーんだっつーの」
だが、言い終えてから妖花は考え直した。
『いや、コイツ使えるかも』

844名無しさん:2014/04/21(月) 20:55:24 ID:TfjHlSIA
 一方、繭子は絶句して目を落とした。そこには最愛の女王が黄色い水たまりの上に虫の息で倒れ、幼い少女の座布団にされていた。袖から見てはいたが、こうして至近距離で直視すると、
怪我の生々しさ、ダメージの大きさを思い知らされた。乳白色の肌と淡い桃色がかった頬からなる美顔は今、うじゃけた果実のように無数の傷に冒涜され、赤黒く変色している。
充血した目は見開かれ、緊迫し切った瞳孔を震わせている。頬の擦過傷はかなり深いらしく、そこから流れ出た血は至る所に飛び散り顔半分と襟元を赤く染めていた。
汗、涙、血、鼻水、涎、胃液……様々な体液が混じり合い、綺麗な髪を汚している。鼻腔を突く強烈な臭気。顎が外れたように開かれた口から、
喧騒のなか耳を澄ましてやっと聞こえる「あっ……あっ……」という呻き声。そして、母性の象徴に禍々しく食い込んだ鬼のような手。5本の指が柔らかな肉に埋まり、
5つの血の細流が生じてワイシャツに注ぎ込まれる。気分が悪くなり、吐き気がこみ上げてくる。卒倒しそうな惨たらしさだ。女王が如何に過酷な拷問に耐えていたかを知って、繭子は愕然とした。
黒笑はどんな下衆な挑戦者に対しても、これほどの深手を負わせたことは一度もない。少なくとも繭子の記憶には無い。寧ろ白亜の猟奇趣味を咎めていた。
なのにどうして、見ず知らずの女に乳房を握り潰されなければならないのだろうか?繭子は憤死しそうだった。なにを間違えたらここまで残酷になれるのだろうか。
今日知り合ったばかりの相手をこうも傷つけるためには、何を原動力にしたら良いのだろう。たとえ依頼だとしても酷すぎる。何か因縁でもあるというのか……

「なんでこんなひどいことするの……?」
意気揚々と妖花が発言しかけたが、僅かに先んじて繭子が静かに言い放った。口調は一変していた。
「は?」
出鼻を挫かれた妖花は不機嫌に眉間にシワを寄せる。
「よくも……誰よりも強くて優しかった黒笑様をこんな目に……」
「優しい?ああ、このコイツがしてきたコト、なんも知らないんだね♪」
「だまれ!黒笑さまは誰よりもあたしに優しかったの!始めてあたしに居場所をくださったの!この学園だって、黒笑さまのおかげでいじめが減ったのよ!ねえ!お願い、その手を抜いて!」
妖花が呆れ顔で皮肉を言おうとすると、頼りない悲鳴に遮られた。激昂した繭子を連れ戻すべく、3人の従者が泣き叫びながら駆け寄ってきたのだ。
またも発言を阻害され、妖花は怒りを乗せた鋭い眼差しで彼女らを睨み付ける。すると3人は怯えて繭子の後ろで足を止め、身を寄せ合った。
「腰抜けのあいつらと比べると、アンタは度胸があるね」
「黒笑さま!黒笑さま大丈夫ですか!?さあ、帰りましょう黒笑さま!私がなんとかしますから、もう苦しまないでくだいね……」
繭子は妖花を無視した。両膝を突き身を屈め、黒笑に顔を近づけて呼び掛けた。

「オラっ、しっかりしなよお漏らし女王サマ!バター犬がキャンキャン吠えてうるさいからアンタのオシッコでも舐めさせてやんなよ」
妖花がケラケラ笑って黒笑の頬を叩くと、彼女は電気ショックを浴びたみたいに飛び跳ねて引き攣りから救われた。代わりに目を瞑り歯を食いしばって、「ぎゅぅぅ……」と悲鳴をあげた。
「いやあああ!やめてぇええ!もう酷いことしないで!ほんとになんでもしますから!」
顔をしわくちゃにして繭子が嘆願した。
 でも、と彼女は思う。少女の言う通り、自分に何ができるだろうか。この件には学園第二の支配者・白亜も絡んでいることは間違いない。
尊敬してやまない黒笑ですら太刀打ちできなかった2人に対して、財力も権力も学識も名声も戦闘力も皆無に等しい自分が何を成し得ると言うのだろう。涙が溢れて止まらない。
 黒笑は、卒業したら一緒に事業を進めようと約束してくれた。彼女といる時は何も怖いものがなかった。どんな敵が現れてもいつでも守ってくれたから。
そして、そんな強くて優しい女王のお気に入りになれたことが誇らしかった。一種の全能感すら与えてくれた。甘美で満ち足りた時間を与えてくれた黒笑にはどれだけ感謝しても足りない。
こうして女王が散り行く今、如何に彼女に依存していたかを痛感した。本来自分はここで生きられるような人間ではないのだ。弱すぎる。従者失格だ。
まったく、どこまでも黒笑の強さと優しさに甘やかされていたのだ。だからこそ彼女を喪失するなんて耐えられない。

845onzou:2014/04/21(月) 20:56:44 ID:???
「あっ……あぅ……ま、ゆこ……さ……」
消え入りそうな声が聞こえた。涙を拭って見ると、微かな生彩を取り戻した黒笑の瞳と触れ合った。あの愛おしい瞳だ。感涙が悲嘆の涙を押し退けて溢流した。
「く、黒笑さま!ああ、黒笑さまぁ!私です!繭子です!わたしごときが、勝手な真似をして申し訳ございません……
 でも、ずっと黒笑様に守って頂いてたから、今日くらいは私が貴方をお守りしたくて……」
「きちゃ、ダメ……にげ、て……」
「え?」
黒笑は最後の力を振り絞って危険を伝えるが繭子は聞き取れず、彼女の絶え絶えの吐息がかかる距離まで耳を近づけた。
「ちょいまち。アンタなんでもするって言ったよね、2回も。ゆーこと聞くってんなら、この脂肪の塊をむしり取るのやめたげてもいーよー?」
その言葉を聞いて、繭子は俄かに面相を変える。
「き……聞きますっ!だからもうその手を放して!止血しなきゃ……」
「よし、じゃあ自殺しな」
まるでレストランでメニューを選ぶような軽々しさだった。
「じ……さつ……」
繭子は戦慄し、口ごもる。
「そ。じ・さ・つ。方法はえーと……おーい、白亜くーん!」
「は、はいー?」
舞台の端でトランクの上に腰掛け、瀕死の姉をウットリと眺めていた白亜は突然の呼び出しに面食らった。繭子は嫌な予感で失禁しそうになる。
「刃物、持ってきてよぉ~!」
血の気が失せて体を震わせている繭子と上機嫌な妖花を見比べ、白亜は状況を把握した。『今度はそう来ましたかっ!』と咆哮したくて破顔してしまう。
「yes ma'am」

 彼は軽やかに飛び上がり、トランクを開けて中を探る。やがてそこから美しく輝くバタフライナイフ取り出すや3人の女の元へと急いだ。観客席から細い悲鳴が上がる。
「さっすが、良いモノ持ってんじゃん。その子に渡してやって。自殺できたら女王サマを見逃してあげることにしたのぉ~」
妖花は繭子を顎で指して、やって来た白亜に言う。
「繭子ちゃん、姉さまを助けるために死んでくれる?」
白亜は熟練した手捌きで刃を開き、蹲った繭子に切っ先を突きつけた。件の本気か冗談か判別できない不気味な笑顔で。
「え……え……」
繭子は腰を抜かしてへたり込む。不規則な呼吸が内側から腹部を叩いた。
「はは、冗談だよ。決めるのはキミ自身さ。どうぞ」
彼は幾分態度を軟化させ、切っ先を自分に向けた。それから紳士的に片膝をついて目線をあわせると、繭子にグリップを向けて差し出す。
「そうそう、それで自分の首ブッ刺して♪そしたらご主人様の命は保証してやるから」
俗悪な笑いに乗せて妖花が言う。当然、覚悟していた要求だった。しかし、いざ仇敵から指示を受けてみるとその恐ろしさは想像を絶していた。
途端に死の魔の手に体を押し付けられ、深甚な恐怖に打ちのめされてしまう。白亜の手の上で眠る小さなナイフの凶悪な煌きと、譫言のように何かを呟いている危篤状態の黒笑とを交互に見比べる。
情けない。この後に及んでまだ黒笑に頼っているのだ。

「は、白亜さま……!お願いでございますっ!お助けください……!」
繭子はナイフの代わりに白亜の手を握りしめて嘆願する。藁にもすがる思いだった。
「この方は、白亜さまの依頼で来られたんですよね?なら、白亜さまが一言仰ってくださればっ……」
「それはできないよ繭子ちゃん。この試合は全て姉さまの意向で営まれているんだ。だから僕には決定権はないんだよ」
「だからって、この方の言いなりになるんですか?おかしいですよそんなの……」
「勝者が敗者を支配する、って言うのが姉さまの思想だったからね。悔しいけど僕らは負けたんだよ、繭子ちゃん。僕らの女王様は挑戦者に敗れたんだ」
「ちっ……違う!黒笑さまは負けてない!黒笑さまが負けるはずないもん!絶対違う!ありえない!」
あたかも自分の尊厳の一切が奪われような屈辱。血肉を沸騰させる熱気が全身を駆け巡り、白亜の手に一層の力を加えながら、我を忘れて捲し立てた。
「これはあんたの仕組んだことなんでしょ!知ってるんだから!黒笑さまに邪魔されたから逆恨みしてるんだ!だからこの人を使って黒笑さまを殺すんでしょ!?
 女の子を虐めるのが好きだから、黒笑さまも同じ目に合わせたくなったのよ!それで、自分が生徒会長に収まるつもり!最低!あんたみたいな奴が黒笑さまの弟だなんて、信じられない!」

846onzou:2014/04/21(月) 20:58:20 ID:???
 図星を突かれた白亜は苦笑いした。感情に基づいた憶測だろうと分かっていたが、普段は頭の足りないこの少女に凡その計画を看破されるとは意外だった。
「誤解だよ繭子ちゃん。僕だって姉さまに死んで欲しくないさ。でも、繭子ちゃんが死ねば姉さまは助かるんだよ?」
「あたしも、まだ死にたくない……もっと黒笑さまと一緒にいたいよ……始めてあたしを受け入れてくれたんだもん……」
「人はいつか必ず死ぬよ。遅いか早いかの違いがあるだけさ」
間の抜けた己の台詞に笑いそうになる。勿論、白亜も姉を死なせるつもりは毛頭ない。どんな歪な形であれ最愛の姉なのだ。事前に妖花には〝絶対に殺さないように〟と注文を付けてあるし、
もし妖花が逆上して殺そうとしたら迷わず制裁するつもりだった。懐に忍ばせた短銃で。彼と妖花が狙っているのは最後の演出、それは繭子に自殺させて黒笑を生かし、彼女に究極の屈辱を与えること。

「あ……あんたも人殺しだからね!分かってるの?実の姉をこ、こんな目に合わせてさあ!何考えてんのよゴミ!死ね!人殺しはみんな死んじゃえ!うっ……お願い、黒笑さまを殺さないでぇ!」
彼女の手から力が抜けて行く。白亜の手を放してしまう。
「ん?なに?できないの?できないならいいよ、アンタのご主人様サクッとやっちゃうよ♪」
妖花が力を入れるフリをすると、繭子はついに折れた。
「きゃああ!やっ!やります!じ、じさっ……しっ……うう……こわいよぉぉぉ……」
両手で顔を覆って号泣した。命懸けの駆け引きに全く慣れていない繭子には余りにも辛いやり取りだった。ついいつもの癖で『助けて黒笑様……』と、心の中で呟いてしまう。
「泣けば許してもらえると思ってんのぉー?」
「ごめんなさいっ……まだ心の準備が……でも、やりますから……」
「この体勢疲れんだけどー?早くしてくんない?早く自殺して?ほら早く、はよ死ねよ」

「やめ……なさい……!」
掠れきった黒笑の声が、妖花の罵声を遮った。しわがれて弱々しく、平時の凛々しさは損なわれていたが、何処か力強く得体の知れぬ美しさがあった。3人の視線が一斉に声の主に集中する。
その瞳には覇気が無く、焦点も定まっていないが決して虚ろではなかった。激痛と恐怖の余燼に震えながらも、静かな諦念が表れていた。激しい痙攣や息切れも収まっている。
が、妖花は寧ろ手応えを感じる。発声にすら手間取るだけの重体でありながらこの取り引きを見聞きし、心打たれている。精神的拷問の再開に踏み切ろうとしたその時、黒笑は再び口を開いた。
「ま、繭子さん……!これは……命令です……!みんなのところへ、帰りなさい!」
そう言い終えると、黒笑は「あっうぅっ……!」と苦悶の声を漏らした。
「あ……そんな、私はどうなっても……」
「私の命令が……聞けないの!?」
「うっ……」
始めて黒笑に怒られた。満身創痍の身でありながら、女王に相応しい有無を言わさぬ強制力が備わっていた。
「わかりました……」
繭子は止まらぬ涙を拭いて立ち上がり、3人を見つめながら後退って離れる。冷厳に突き放され、女王の役に立てなかった不甲斐なさで九死に一生を得た安堵は皆無だった。

「ちょっと待てよお漏らし女王サマ。死ねとか言われて無傷で帰せっての?ペットのシツケがなってないんじゃね?」
尖った妖花の声で繭子は立ちすくむ。後ろで待機していた従者の3人は繭子を連れて逃げようとしていたが、繭子同様に凍り付いた。
「どうすれば……ゆるして、もらえるの……?」
毅然とした眼差しを妖花に送る黒笑。
「土下座しろ」
妖花は即答する。黒笑は動揺を見せない。深く息をつき、生唾を嚥下した。
「分かったわ。そこをどいて頂けるかしら」
「ダメですよぉお!」
感極まった繭子は黒笑の傍にしゃがみ込んでしまう。助けに来たつもりが、却って辱めに加担してしまう結果になるなんて……
「繭子さん、これは闘いに敗れた私なりの清算なの……あなたには関係ないわ」
普段の黒笑では考えられない冷たい対応だった。繭子はその冷淡さに作為的な気配を感じ取り、切なくなる。女王は最期まで女王たらんとして、気高く振舞おうとしていた。
「どけって……自力でなんとかできねーの?」
「お、お願いします……」
妖花は肩を竦め、黒笑の乳房に深々と差し込んでいた5本の指を乱暴に抜き取った。
「いやああああああああっ!」
絶叫しながら、黒笑は自らの乳房を押さえる。そこには5つの真紅の穴が歪に穿たれていた。繭子は啜り泣き、頻りに首を振った。

847onzou:2014/04/21(月) 21:00:13 ID:???
「チッ……面白くなーい!」
計算が狂わされた妖花は不機嫌だった。勿体ぶって黒笑の下腹部から腰を上げ、尿にまみれた敗者の下半身を観察した。黒笑は身を起こそうと躍起になったが、
乳房の痛みは全く衰えず、どくどくと出血が止まらない。両手は使えないも同然、両足も然り。胴体もボロボロ。土下座なんて物理的に不可能ではないかとすら思えた。
「あああっ!う……いたい……はぁん……いたいぃ……」
と、繭子の前で喘いでしまう。
「黒笑さま……」
どうしたら良いか分からずパニックに陥った繭子は女王の側で右往左往する。
「早く立てよ!主従揃って鈍臭せぇな」
邪欲に駆られて黒笑を蹴りつけそうになった妖花だったが、即の所で新たなアイデアが舞い降り、思いとどまった。彼女は幸福を感じた。
「そーだ!ただ土下座するだけじゃつまんないし、服、全部脱いじゃおっか♪」
黒笑と繭子は絶句し、白亜はカメラを取りにトランク目掛けて走り去った。
「な……!」
抗議の声を上げかけた黒笑を無視して、妖花は白亜が置いていったナイフを片手に飛びついた。
「ほら、脱がしたげる!」
無遠慮にワイシャツを引っ張られ、重傷の右肩に地獄が息を吹き返す。
「いやっ!いやよ!痛い……!やめっ!待って……自分で、脱ぐから……!きゃあああああ!」

「やめろ!」
舞台の袖から数人の男子生徒が殺到して怒鳴りつけた。黒笑の親衛隊だ。
「黒笑様から離れろ!」
その中の一人が吼える。
「来んなよ?手ェ出したらソッコーで女王サマブッ殺す」
と、妖花は黒笑の頸動脈にナイフを突きつける。
「この、クソ餓鬼が……」
男子生徒は歯軋りする。白亜がカメラを手に戻ってきた。
「あ……いたっ……いたいっ!お願い!自分で脱ぐからっ!」
黒笑は無理やり上体を起こされて強烈な眩暈に襲われた。妖花はワイシャツをナイフで切り裂いて行く。
「すぐ終わるからね~♪」
「やめてよっ……!」
「おい!」
妖花は黒笑の髪を暴力的に掴み、自分の顔へ引き寄せた。
「うんっ……」
と黒笑が喘ぎ、2人の目が至近距離で睨み合う。先に目を逸らしたのは、言うまでもなく黒笑。
「てめーは負けたんだよ!んでこーして脱げば許してやるって言ってんの!」
一心に言葉を探したが、反論の余地がなかった。
「……はい……」
完全なる屈服。熱い水分を含んだ何かが首から頭へと上昇し、悔し涙が湧出して足の間に溜まった尿の上に落ちた。白亜のカメラはその決定的瞬間を捉えた。
「っ!」
それを見た繭子は声を詰まらせる。
『できることなら私が代わってさしあげたい……』
「はい、終わったよ~ん♪」
と微笑んで、妖花は汚れた布切れと化したワイシャツをブラと一緒に剥ぎ取った。
「あっ……!」
痣だらけの上半身が裸出する。右乳房はグロテスクに変形して鮮血で染まり、右肩は青黒く腫れ上がっていた。美しく縦に割れた腹筋は汗と血で艶めき、過呼吸で波打っている。

「さーてお次は下半身……な~んだけど、オシッコまみれでさわりたくな~い!だ・か・ら♪」
妖花は繭子に視線を移し、威圧的に指差した。
「オマエ、やれ」
「え……うそ……」
3人の従者に支えられていた繭子が顔を真っ青にする。
「自分で脱ぐわよ……!一人でできるから……」
黒笑も取り乱して哀願した。繭子を巻き込む訳にはいかない。繊細な彼女に辛い思いをさせたくない。尿に濡れて悪臭を放つ体に触られたくない。それが慕ってくれる繭子なら尚更だ。
「言う通りにしないと2人ともヤッちゃうよ?」
ナイフを振り回して2人を脅す。
「あ、ああ……黒笑さま……!」
「ほら、早くぅ~。視聴者の皆さんも飽き始めてるじゃんか」
彼女の言葉に反して、生徒たちは舞台を食い入るように見つめている。彼らは最早、黒笑の忠実な臣民ではなかった。怒涛の展開による刺激に惑溺し、骨抜きにされていた。
「ごめんなさい繭子さん……私が弱いから、こんなことに……お願いできるかしら……?」
曖昧に頷き、繭子は女王の御前へ進み出た。そして、尿で汚れた地面の上へ恭しく跪く。2人は見つめ合い、さめざめと泣いた。
「期待に答えて、あげられなかったわね……」
女王は儚い微笑みを浮かべた。繭子は首を横に振る。
「お疲れさまでした……すぐに済ませて帰りましょう……」
繭子は女王の左手を、両手でそっと包んだ。脱がそうと思っても上手くできなかった、試合前の生徒会室の記憶が蘇る。あの時に戻って、全力で黒笑を思いとどまらせたかった。
「いいのよ……いつもみたいにして……」
女王の優しい声と表情が余計に繭子の心をかき乱した。座っているのが精一杯だろう、と彼女は思う。その証拠に、女王の顎はしまりの悪い蛇口みたいに、ひっきりなしに汗と生唾が滴っている。

848onzou:2014/04/21(月) 21:03:08 ID:???
「失礼しますっ……」
泣きじゃくり、慎重に靴を脱がせた。蒸れた足に特有の臭いが、尿の臭いに混じって漂ってきた。同じようにして右足の靴も脱がせると丁寧に左右を揃えて脇に置く。
次はサイハイソッソクだ。腰を上げ太腿に手を伸ばし、ゆっくりと下ろして行く。怪我に触らぬよう気を使ううえ、大量の汗と尿を吸っていていつものように滑らかにはできなかった。
手間取りつつも作業を終えた時、繭子は改めて事の重要性に気づき慄然とした。残るはスカートとショーツのみだ。これを剥いだら文字通り、女王は一糸纏わぬ全裸である。
「ねえ、やめましょうよ……もう充分でしょ?」
と、妖花に泣きつく。
「敗者に発言権はありませ~ん♪それとも2人仲良く天国へ逝きたいの?あ、それと」と、妖花は語気を強める。「脱がした後に隠したりしたら承知しないから」
「繭子さん、お願い……続けて」
女王の声に迷いは無かった。
「は、はい……」

 スカートのホックを外す手が震えた。腰回りまで尿が染み渡っていて生暖かい。オムツを替えてもらうような恥辱が黒笑を震わせた。繭子はスカートの端を摘み上げ、思い切って広げる。
尿に浸されて黒っぽく変色した菫色のショーツが煌々たる照明の下に晒され、熱い湿気を帯びた尿臭が顔を覆う。おずおずと女王の横顔を見やる。俯いて目を瞑り、涙を堪えていた。
「さあ、いよいよおぱんちゅでちゅね~♪自分で脱ぐなよお漏らし女王サマー!」
妖花の煽りに乗せられた生徒たちが、脱げ、脱げ、とコールを始めた。繭子の怒りは頂点に達する。
「なんなのよあんたたち!黒笑さまを裏切るの!?薄情者!あんたたちが代わりに殺されればいいんだ!黒笑さま命は、あんたたちの何百倍も重いんだから!」
金切り声を張り上げ、繭子は彼らを罵倒した。
「落ち着いて、繭子さん……汚くていやかもしれないけど、おねがい……」
悔しさで押しつぶされそうだった。しかし女王の目を見た瞬間、繭子は意を決した。計り知れない屈辱に打ち拉がれていながら、
瞳の奥底には不屈の輝きが潜んでいるのが分かった。黒笑は少しでも繭子が脱がしやすいように上体を倒し、再び仰向けになった。
改めて膝をつき、嗚咽と震えを押さえつつ、繭子はショーツに手をかける。せめて自分だけは女王の秘所を見まいとして、固く目を閉じた。
「お許しください……」
咽び泣きが言葉になったような調子で許しを求めたが、繭子の声は誰にも聞こえなかった。
 びしょ濡れのショーツは肌にまとわりつき、ずりずりと少しずつ下ろさねばならない。
不器用に手こずっていると、女王は傷だらけの体を持ち上げて作業を円滑にしてくれる。その気遣いがたまらなく切なかった。
『いつもと同じだ……要領の悪い私を黒笑様が助けてくれる……こんな時まで……』
閉じた瞼から涙が溢れる。繭子は心優しい女王を虐げた妖花と白亜に対して復讐を誓った。と、観客席が割れるようにどよめいた。狂ったような怒声、罵声。女子生徒の嫌悪感に濁った叫び声。
極めて卑猥な高笑い。ついに黒笑の陰部が欲情した男たちの前に晒されたのだ。高く盛り上がった恥丘に控えめな一本の線が走っており、そこを中心に鮮やかな赤みが広がっている。

「キャーッハッハハハハハハ!じょおーサマったらパイパンなのーぉ?マジウケるんだけどっ」
繭子は目を開けられない。感情の昂りで窒息しそうだった。黒笑は手を叩いて爆笑する妖花の憎らしい姿を直視した。
人生初の敗北を与え、剰え公衆の面前で全裸にさせた宿敵の姿を焼き付け、己の無様過ぎる惨敗を全身で受け止めるために。
そして、この天罰を耐え切り、より強い女になるのだと信じた。歯噛みして、喉から噴き出しそうになる悔し泣きを噛み潰した。余りにも強く歯軋りしたせいで口内が血だらけになった。
 繭子は黒笑の足からショーツを抜き取ると、力尽きてその場に倒れた。3人の従者が彼女に駆け寄り抱き起こす。繭子は最後まで目を閉じていた。
「ははは、腹痛いっ……パイパンとかもうね……あ、終わったの?じゃ、さっさと土下座しちゃって~ェ♪」
黒笑は笑い続ける妖花を睨みつけ、微かな衝撃でも激痛を招く手足を酷使して懸命に横臥した。柔らかい乳房は揺れるたびに叫んだ。
伏臥する際には両手で体を支え、乳房が地面に接触しないようにしなくてはならない。細心の注意を払いつつ鈍重な動作で胸を下にすると、乳房は早くも喚き出した。
その予想外の痛みで手足から力が抜け、間接がガクりと折れた。その瞬間、黒笑は激痛によるショック死を覚悟しなければならなかった。

849onzou:2014/04/21(月) 21:08:12 ID:???
 柔らかい乳房は上半身の重みを引き受けて地面に叩き付けられ、圧迫されてひしゃげた。右乳房の5つの穴から血が飛び出し、一斉に激痛の合唱を始める。
「ぎゃああああああああ!ああああああっ!いたいぃぃいい!たすけてええええええええええええ!」
一心不乱に元の姿勢に戻ろうともがき、丸々とした剥き出しの尻を振って絶叫する。しかし、慌てるほどに手足が震え、もつれて乳房はコンクリートに押し付けられたまま救助されない。
「いやあああああああ!いたいいいい!できないぃぃ!こ、こんなけがじゃむりよぉぉぉ!」
左手を伸ばし、誰にともなく助けを求める。
「ヒャーハハハハハハハ……!ヒヒ……笑い殺す気かよだっせー!」
絶笑しながらも妖花は黒笑の髪を引っ張り、座り直させた。
「ははははは……もうマジ、試合より笑いで受けたダメージのほーがデカいわ」
妖花は腹を抱えて腰を曲げる。黒笑の乳房が押し付けられていた白いコンクリートには、鮮血を朱肉としたスタンプが押された。
「くっ……うぅ……」
敵に、しかも勝者に助けられた屈辱で身体が溶けて行くようだ。肩で息をして体力の回復を待つ間、何度も号泣しそうになった。
「なにしてんの~ぉ?早くしろよケツでか女」
早くしたいのは山々だ。いつまで裸体を晒していたくない。焦燥と羞恥で体温が一段と上昇し、脂汗が滲み出る。
「はい……」
残された最後の力を振り絞る。両手表膝をつき、もう一度乳房を下に向ける。肉と一緒に穴がよじれて、ポタポタと血が滴り落ちる。
「いだぃぃぃっ……!」
もう少しの辛抱だ。これさえ終わればすべて片付く。今はただ、一刻も早く独りでベッドに潜り、声を上げて泣いて眠りたかった。
この学園にはもういられないだろうけれど、その後のことは目が覚めてから考えればいい。もしかしたら自殺してしまうかも知れないが、そんな恐ろしい未来は考える気力がない。
 一瞬意識が飛んだのだろうか、気がつけば大地に接吻していた。皮肉にも、黒笑の肉体美と柔軟性はが非の打ち所がない、見事な土下座を完成させてしまっていた。

「んはは、負け犬に相応しいカッコーだね♪後ろから見たらおマンコもおアナルもまる見えでちゅよ~女王サマ♪」
妖花は好物を頬張った子供のように笑い、地についた黒笑の頭に足を乗せ、ぐりぐりと踏みにじった。観客席も最後のクライマックスを迎える。
「どーお大蛇田黒笑サマ?人生初の敗北のお味は?」
「ヒック……さいあくよっ!」
堪えていた感情が決壊した。
「あたしの完全勝利だね」
「……」
「ねえ、そうだよね?」
『もうやめて……こわれちゃう……!』
「あ、バター犬殺しちゃうよ?」
「わっ……わたしの……ま、けです……」
「よくできまちた~♪」
「うぅぅ……なにもここまでしなくていいじゃない!あああ……うんんんんんっ……ああああああああああああああああああん……!」
遅効性の慟哭。土下座なんて形式的なもので、心の持ちようで何ともなくなると思っていたのが間違いだった。この姿勢は否応なしに敗北の現実を心に突き刺すのだ。
「キャハハッ!マジ泣きかよ!ま、これ以上やったら心が死んじゃうからやめとくか」
と言って、妖花は黒笑の頭から足を下ろす。
「何を隠そう、あたしの目的は最初からアンタを殺さずに辱めることだからね、騙してゴメンちゃい♪」
 五感と思考が鈍化した黒笑は、彼女の言葉を理解するのに時間を要した。が、数秒経って相手の意図を読み取り、憤然と顔を上げる。
「なん……」
「くふぁはは!ちょーウケるそのカオ!そーで~す!アンタを殺す殺さないってハナシ、あのブスを」と、繭子に視線を移す。「自殺に追い込むための演技でちた~、キャピッ♪」
「も……もう少しでっ!繭子さんは死を選ぶところだったのよっ!」
「あん?なに?許せないの?悔しいの?じゃ、もっかいしょーぶしてみる?」
鬼の形相に早変わりした妖花は威圧的に黒笑に詰め寄った。
「い、いやぁ……!」
四つん這いになっていた黒笑だったが、足の痛みも忘れて早急に尻を突き、両手で顔を覆った。尿に濡れた恥部を4年下の少女に差し出して。
「ぷッ……〝いやぁ……!〟だってェ!これがあの天才少女、大蛇田黒笑のなれ果てかよ。いやーあたし大手柄だ。じゃあねお漏らし女王サマ、潰れたお乳見て毎日あたしのこと思い出してね♪」
最後に残っていたプライドの破片さえ粉々にされた。それだけは死守しようと思っていたのに、守れなかった。
 妖花がナイフを白亜に返し、踵を返したその時、舞台の端から数名の親衛隊が殺意を漲らせ、妖花を取り囲んだ。

850onzou:2014/04/21(月) 21:12:23 ID:???
「生まれてきたことを後悔させてやるっ!」
先ほどの男子生徒が猛り狂う。
「はぁ?やる気?今まで何を見てたワケ?アンタらの女王の女王サマはアタシになす術もなく負けたんだよ!お漏らしまでしちゃってさぁ、キャッハッハッハッハッ!」
「頼むから黙ってくれ……!じゃなきゃ俺は人殺しになっちまう!」
「堀田くん!やめなさい!」
乳房と秘所を隠しながら、黒笑が彼を制止した。
「止めないでください!今回ばかりは黒笑さんの命令でも聞けない!」
「お願いだから……!これ以上、惨めな思いさせないで……」
黒笑は項垂れて、もう一度涙した。
「……ッ!」
堀田は青筋の浮き出た顔を伏せた。そして親衛隊に指令を出し、彼ら共々舞台から撤退した。
「さすが、よーく手懐けてますね女王サマ」
勝者は黒笑を眺め、妖花は下品な笑いを残して歩き始めた。黒笑は悠然と去り行く妖花の背中を、視界から完全に消えるまで見つめ続けた。舞台には大蛇田姉弟と繭子を含めた4人の従者が残った。

 『負けた……』

深すぎる絶望が優しく自我を浸食した。すべて悪夢だった気がする。しかし無数の傷が、激痛が、悪臭が生々しく存在を主張している。
信じられない一日だった。初めて尽くしの一日だった。やはり短時間の間に降り掛かった壮絶な苦痛は現実離れしていて、苦難が去った今も事実として受け入れることを脳が拒んでいるようだった。
だから彼女は自分が全裸でいることさえ忘れていた。或はただ、衰弱の極みにあっただけなのかも知れない。が、聞き慣れた肉親の声が大音量で轟き、現実感を取り戻させた。
「はーいじゃあ解散!試合は終わりです☆もうとっくに下校時間を過ぎてますよみなさ~ん!」
それまでカメラを握りしめて欲情しながらも、ほぼ完璧に存在感を消していた白亜。気配を消すことにかけては黒笑と同等かそれ以上だろう。
『結局、この子の暴走も止められなかった……でも、それじゃあ誰がこの子の横暴から生徒たちを守れるの……?私は生徒たちを守れなかった……』
不安に駆られて観客席を見回す。殆どの者は席を立ち始めていたが、彼らの反応は様々だった。女王の敗北に落ち込み泣き続けている者。
結果を信じられず呆然としている者。開き直ってそそくさと逃げ帰る者。熱戦の興奮冷めやらぬ者。女王の拷問ショーを堪能して嬉々としている者。
だが彼らは誰も黒笑に手を差し伸べない。無敵の女王の敗北を渇望していたのは、案外白亜と叛徒だけではなかったのかも。と、黒笑はそんなことを考えてしまう。
でも生徒たちを恨めしくは思わない。何故ならこれは天罰だから。そして、妖花に敗れたのも己の無能と傲慢と虚栄の結果に過ぎないのだから。
『そう、命は助かったけど、女王としての私は死んだの……』
「黒笑さまああ……!」
 耳もとで愛おしい声が聞こえた。
意識を取り戻した繭子がいつの間にか、すぐそばで泣いていた。彼女は自らのブレザーをかけてくれる。
「ごめんなさい……負けちゃったわ……」
既に涙が枯れ果てていたのか、不思議とセンチメンタルにはならなかった。
「私こそ、ごめんなさい!私のせいで余計に黒笑まさにご迷惑を……」
他方の繭子はまだまだ大量の涙が貯蔵されているらしかった。
「もういいの……終わったことだから……終わったのよ……」
感覚の麻痺によるものなのか、自然と笑顔になれた。頭がおかしくなってしまったのだろうか、と不安にさえなる。座っている体力すら尽きて、繭子に身を預けてしまう。
「ありがとう繭子さん……負けた私なんかのために、命を張ってくれて、本当にありがとう……どこまでも優しい子……繭子さん、ごめんね……もっと強くなるから、約束するから……わたしを見捨てないで……」
意識が薄れつつあった。繭子が何やら叫んでいるのが聞こえた。閉ざされて行く視界の中、最後に映ったのは、祭りが終わった寂しさで黄昏れている子供のような白亜の顔。
 黒笑の意識はそこで途絶えた。

 そしてその後、黒笑は最小限の応急処置を施され、学園の地下にある白亜の部屋に監禁された。地獄はまだ終わってはいなかった。



終わり…… 

851onzou:2014/04/21(月) 21:18:41 ID:???
くっそ長くなっちゃって申し訳ないです
本当はもっと簡素にまとめる予定だったんですが、書き出すと妄想が止まらないものですね……
コメントくれた皆さん、ありがとうございます。>>832さんをはじめ、幾つかの素晴らしいアイデアを参考に書き足させてもらいましたw
未熟なSSに最期まで付き合って貰えたことを感謝しております( ; ; )

852名無しさん:2014/04/21(月) 23:22:25 ID:???
直前で大幅に書き直されたそうですが、お疲れ様でした!
時間を掛けて身も心も嬲り尽くす描写は非常に読み応えがありました

白亜に監禁されてからどんな目に遭わされたのか・・・
そして今回少し触れられていた結衣先生がその後どうなったのかも気になってしまう

853名無しさん:2014/04/22(火) 01:18:48 ID:???
いやー黒笑ちゃん可愛かった。ご馳走様でした!

854名無しさん:2014/04/22(火) 07:46:32 ID:HqbiKEYo
凄く良かった!特に後半の着せ替えを無理時いる精神攻撃はgj
負けた後も女王然と気高く振舞ってたのに最後の最期で・・・ってのも最高です(*´д`*)
黒笑ちゃん、ほんとに根は健気でいい子なんだな・・・

855名無しさん:2014/04/22(火) 21:09:11 ID:???
onzouさん、大作完成お疲れさまです
身も心もズタズタな黒笑さまがいじらしくて素晴らしい
機会があったらまた続編お願いします

856onzou:2014/04/23(水) 21:12:29 ID:???
読んでくれた皆さんありがとう
黒笑リョナのリクエストがあった時は正直戸惑いました
悪役として妄想していたので、書き始めても途中で頓挫するんじゃないかと不安でしたが
なんとか(完成度はともかくとして)最後まで書き上げられました
一応、結衣と黒笑のその後も頭の中にあるんですが、まだネタが揃ってないので迷惑でなければ別の機会に投稿したいと思っています

857名無しさん:2014/04/24(木) 11:29:20 ID:oE.br58.
惨敗した後の展開にも美味しいものがあるからね
そのまま心折れて廃人になっちまうのかそれとも復讐に燃えて猛特訓しているのかとか
不覚にもショックが大きすぎて幼児退行した黒笑ちゃんが繭子ちゃんに下の世話される姿を妄想してしまった(;´Д`)

858名無しさん:2014/04/24(木) 20:27:25 ID:???
>>856
リクエスト出した一人ですが、黒笑ちゃんは悪役以前に一人のキャラクターとして好みでした。ご馳走様でした。

859名無しさん:2014/04/24(木) 22:08:52 ID:???
黒笑さまはヒールでもベビーフェイスでも魅力的だな
いいものを読ませてもらいました

>>857
そのシチュエーションなら手足を拘束されて自分で自分の処理ができない状況で
あえて幼児退行していないってのも魅力的だよね

860名無しさん:2014/04/25(金) 21:44:16 ID:eQbGU.yM
>>859
いいなそれ・・・拘束されてるだけで萌えるからな(*´д`*)
このスレの趣向から逸れるがトイレに行かせてもらえず漏らしちゃったり
そういう地道な拷問を受けてじわじわ心身が蝕まれて行くサマを見たいな

ていうかSS終わっちゃって寂しい・・・このスレもう七年もあるんだよな(´・ω・`)
元々ネタが少なくて過疎スレだから定期的にSS師が投稿してくれてるんだなありがタイ

861onzou:2014/04/26(土) 23:38:56 ID:???
>>858-860
しつこいようですが、ありがとうございます

やっぱりこういうシチュエーションのネタは少ないよね
「鋼鉄天使くるみ」のサキがカリンカにやられるシーンは未だに伝説級の名場面
実を言うと、拙作の乳房握り潰しシーンもかの作品からのオマージュ(パクリ)ですw
またあんな感じのアニメ出ないかしら

862名無しさん:2014/04/27(日) 22:53:31 ID:djFKhTDk
サキ×カリンカを超える衝撃って滅多にないわ
フルメタルパニックのマオ姉がチャイナ服の女の子に押されるシーンも過ぎだけどな(*´ω`*)

863名無しさん:2014/04/28(月) 10:24:25 ID:lZSxMw/g
確かにアニメは少ないね。
前はグラマーお姉さん系に年下少女幼女キャラがいる格闘ゲームいろいろ買ってで幼女側の難易度MAXにしてやられまくって楽しんでたわ。
春麗から始まりそれだけのために無駄銭つかってたなw

864名無しさん:2014/04/28(月) 18:18:25 ID:???

黒笑さまは対人関係も含めてすごくキャラが立ってるからここで再起不能になっちゃうのは勿体ないな
リハビリに勤しむも負けたトラウマが足を引っ張って連敗地獄・・・とか想像してしまう

>>863
小学生の頃に親戚の兄が飽きたからって格闘ゲームくれたんだけど、超マイナーなのか名前も覚えてない
たぶんストファイとかのパクリゲー。でもストーリーモードで高校生のお姉さんと小学生の女の子が闘うシーンが会ってそこでわざと敵にボコられて興奮してた

865名無しさん:2014/04/28(月) 23:16:27 ID:???
格闘ゲームでCPの強さMAXにしてワザとリョナられるっていうのやってる人多いんだな
自分もよくやってた

お気に入りはPS2初期に出たデドアラ2
バトルが終わった後にリプレイで楽しめるのが良い
しかも自由に巻き戻せて一時停止も出来て、カメラアングルもグルグル変えられるという神仕様
カスミVSアヤネの組み合わせが特に好きで、
勝手に脳内で「無敵の女子高生ストリートファイターVS突然乱入してきた女子中学生」みたいな設定作ってた
前哨戦として適当な男キャラ(CP弱め)を足技中心に使って華麗に倒したり、
最初はアヤネのCPをワザと弱くして一度圧倒してからアヤネのCPを最強にしてリョナられると興奮度が倍増した
カスミ視点で「くぅ!ま、まさかこんな年下の娘にこのアタシが・・・」なんて心の声を妄想しながら観るのは勿論、
強いお姉ちゃんに憧れて淡い恋心を持った小学生とかの視点で観てもたまらないモノがあった

866名無しさん:2014/04/28(月) 23:47:28 ID:???
俺はジャスティス学園だったかな。
他キャラより学年が下だった ももに女キャラをいじめさせてたわ。
かわいい幼女的ルックスだったから
ティファニーとか夏みたいなムッチリキャラがやられるのがすきで
>>865さんのようにやられてる方のキャラ視点で妄想してた。
特にももと夏はストーリーでも同じ相手に恋心を寄せてるだけあってヤラレて悔しいプラス好きな相手にそんな醜態をさらしてしまうというダブルパンチ的な展開がよかった。
「将馬センパァ〜い、こんなデカイだけのよわっちい女ほっといてももとデートしましょぉ〜」
みたいな、ひとまわり小さい後輩に見下されながらも立ち上がれず
「う うそよ・・こんな子供なんかに!認めなぁい!!」
みたいな妄想をしてました。

ストクロの春麗vsシャオユウとかも同じ国籍同士でライバル意識あっていいなぁ。

867名無しさん:2014/04/29(火) 19:32:34 ID:???
>>866
ももは相手キャラで壁バウンドするえげつない技あるし
ちゃんと腹黒いし、挑発ゼリフも煽ってるしで良いな。
ひなたをボコってたわ。

868名無しさん:2014/04/30(水) 22:34:06 ID:???
昔のゲームだと他にはエルツヴァーユの幽弥(かくりね)という幼女キャラにやられるのも好きだった
改造コードでセツナ(制服キャラ)のスカートを外して幽弥に剥ぎ取られたって事にして、

「はあ、はあ・・・いい加減スカート返しなさいよ!」
「アタシに勝てるまで返さないよ〜だw」

・・・って感じのシチュエーションを妄想してた

869onzou:2014/05/01(木) 04:27:29 ID:???
ジャスティス学園、僕も好きですw
学園モノで男に混じって闘う女の子って言うのが良いんですよな
男8、女2くらいの割り合いでキャラが構成されてるからこそ女子の闘いも盛り上がるワケで……

870名無しさん:2014/05/02(金) 16:59:11 ID:???
体操服ブルマ委員長の体をボールの的にして遊ぶモモちゃん
会心のスマッシュで委員長の絶叫と共に全身が破裂して飛び散る
しかし誰も気に留めない 肉片は砂埃となって消える
みんなモモちゃんに夢中

871名無しさん:2014/05/03(土) 15:20:39 ID:7hz5Wxjo
なんかワロタw

872名無しさん:2014/05/06(火) 12:55:46 ID:???
>>865
かすみvsあやねは元の設定で十分抜ける。

ストーリー的には
彩「貴女はいつもヒロインだった」霞「…」→一瞬の隙を突いて霞勝利→霞「貴女に私は倒せない」彩「ハァ…ハァ…!」

って感じで多分設定上は主人公補正でかすみの方がちょっと強いんだろうけど、そのかすみがCPUレベルMAXにしたあやねに手も足も出ずボコられるのが興奮した。
あやねの勝利台詞も「バッカみたい」「片腹痛いわ」とか罵倒してくれる台詞ばかりなのもいい。
しかもあのステージは風でパンツ丸見えのまま野晒しにされる。

霞「私…行かなくちゃ…」GAMEOVER

873名無しさん:2014/05/06(火) 17:41:29 ID:???
そうゆう相手が憧れでした的なシチュっていいよね。
普通はヒロインの方が強い、強かったんだろうけどふとしたきっかけで逆転しちゃう。
初めての勝利は、年上だし憧れだったこともあって謙遜した態度で接していたが… 格下で子供同然だった存在に負けたヒロインは嫉妬で強く当たるようになる。
しかし以後変わらない結果に、
すごいわ…成長したわね→少し手加減しすぎたわ…→今日わ体調が悪かっただけよ→調子にのらないで!ガキのくせに!! みたいに堕落して感情的になるヒロイン。
そんな情けないかつての憧れに落胆する少女みたいな。

874名無しさん:2014/05/06(火) 19:12:26 ID:???
というよりあやねは抜け忍になった霞に殺意を抱いてるからな。

875名無しさん:2014/05/06(火) 22:05:03 ID:???
格ゲー女キャラって、大抵足太かったり露出多めのグラマーキャラいるし、対して幼女キャラは細くてか弱そうな体型だからまさに弱そうなって感じで妄想しやすいね。

876名無しさん:2014/06/08(日) 22:52:09 ID:IiVViTHU
身長差リョナ萌え

877名無しさん:2014/06/16(月) 12:52:19 ID:???
突然なんだけど弱そうな奴に負けるっていうシチュエーションは3種類くらいに分けられると思う。
①弱そうな奴が実は滅茶苦茶強い。
 現実的にはありえないパターンだけど、リョナ的には凄くアリなパターン。

②強そうな奴が何かの理由で一時的に弱体化している。
 達人でも完璧ではない。風邪を引くこともあるし、試合の後やトレーニングの後はものすごく疲労している。

③強そうな奴の弱点を突く。
 個人的には一番好きなパターン。「弱点を突く」と一言にまとめたけど、相手を徹底的に研究した場合や、偶然にも相手と愛称が良い場合なんかもこれに含まれると思う。

他にもいろいろあるかも知れないけど、ここの住人はどういうのが好みなんだろう?
超短編それぞれのパターンで書いてみた。
onzouさんみたいに魅力的なオリキャラが思い浮かばないので、版権キャラでやらせてもらいます。

878名無しさん:2014/06/16(月) 12:53:22 ID:???
①弱そうな奴が実は滅茶苦茶強い
モデル:春麗(ストリートファイター)

(そんな……こんなのありえないわ。)
路上で行われているストリートファイト。春麗の拳が虚しく空を切る。
「あははっ、こっちだよ〜」
どう見ても10歳程度にしか見えない少女は、春麗の渾身の攻撃にひるむ様子もなく、全て見切っているとばかりに紙一重で避けている。
「はぁ……はぁ……い、いい加減にしなさいっ!」
5分以上も本気のラッシュを繰り出し続け、すでに息が上がっている春麗。
少女の方も、春麗の攻撃を避け続けているのだから、運動量は同等のはずだが、息一つ乱さず馬鹿にしたような笑みを浮かべている。
「ぜぇ……ぜぇ……逃げてばかりいないで……ぜぇ……そっちも攻めてきたらどうかしら……」
攻めてくればスキが見えるかも知れない。そんな望みに賭けて春麗が挑発する。
「え〜、攻めてほしいの?オバサンひょっとしてマゾ?まあ、いっか。それならボッコボコに……わわっ」
攻めに転じようとした少女は、偶然転がっていた空き缶を踏みつけ体勢を崩してしまう。
「隙ありよっ」
幼子のミスに、ここぞとばかりに付け込む春麗。もはや達人の行動ではないが、こうでもしなければ負けると分かっているのだ。
「喰らいなさいっ」
大男ですら一撃で昏倒させる回し蹴りが少女の頭に向けて繰り出された。

ガシッ
「おっとっと、危ない危ない。」
「そ、そんな……」
なんと少女は、春麗の渾身の蹴りを片手で受け止めたのだ。
「さっき反撃していいって言ったよね。」
少女の小さな指が、春麗のタイツに包まれた丸太のような脹脛に食い込んでいく。
「がああああっ」
万力のような握力に悲鳴を上げる春麗。片足立ちの状態ではまともな反撃は不可能だ。
「あはっ、もう痛がっているの?まだ、こっちは攻撃すらしてないんだよ。」
「くっ……は、離しなさいっ」
「やーだよ。じゃあ、攻撃させてもらうね。えいっ」
「ひ、ひゃあっ」
なんと少女は片手で春麗の足をつかんだまま、振り回し始めたのだ。
「あははははは」
「い、いやああああ……ごはぁっ」
怪物じみたパワーで振り回された春麗が、人間離れしたパワーでアスファルトに叩きつけられる。
「ぐ……あぁ……」
「あれあれぇ?もうギブアップ?小学生相手にギブアップしちゃう?」
たった一発でダウンしてしまった春麗につまらなそうに言う。
「まあ、どっちにしてももう少し付き合ってもらうけどね。」
「い、いやぁあああああ」
再び春麗の体が宙に浮き、ブンブンと振り回される。
「おごぉ……がはぁ……ひぎゃあ……ごぼぉおお」
地面や壁にビタンビタンと何度も何度も春麗の体が叩きつけられる。
「ひ……ひぃ……ごはっ」
初めは煩いほどに響いていた春麗の悲鳴が、徐々に弱弱しくなっていく。
「むー、声聞こえなくてつまんない。それなら、これでどうだっ。」
少女が一際強く春麗を振り回すと、遠心力に引かれ、もう片方の足が大きく開かれる。
「えーいっ」
ゴンッ
「おほぉおおおおおおおお」
大きく開かれた股間が、道路標識の柱に叩きつけられる。
「あっははははは。おかしな声〜。でももう飽きちゃった。腕も疲れてきたし、そろそろ終わらせちゃうね。」
少女はいったん振り回すのをやめると、もう片方の足もがっしりとつかむ。
「おりゃああああああああああ」
「いやあああああああ」
少女のジャイアントスイングで春麗の体がとてつもないスピードで回転する。
「えーと……どこがいいかな〜。あそこのお店かな?あっ、あっちのドブ川もいいかも。うーん、あそこに決めたっ。」
少女が手を離すと、ロケットのように春麗が飛んでいき
「ぐへぇっ」
頭からゴミ捨て場のゴミの中に突き刺さった。
「いいクッションがあってよかったね。オバサン。」

879名無しさん:2014/06/16(月) 12:55:25 ID:???
②強そうな奴が何かの理由で一時的に弱体化している。
モデル:霞(DOA)
「あ、危なかったわ。」
気絶しているあやねを見下ろしながら、ほっとしたように呟く。
山篭り中に刺客のあやねに見つかったものの、なんとか返り討ちにしたところだった。
「早く場所を移さなきゃ。ここにいたら見つかっちゃう。」
痛む体を引きずるようにして、移動する霞。
「こ、ここまでくれば……」
大樹に寄りかかるように座り込み、一息つこうとする。しかし
「見つけました。」
一人の少女が目の前に現れる。年はせいぜい10歳ほど格好から察するに忍の里からの刺客のようだった。
「くっ、こんな時に……」
霞と同じく露出の多い格好をしている少女。その体つきから、実力が霞やあやねの足元にも及ばないことが分かる。

「か、覚悟ぉ〜」
少女もそれに気づいているのか、やられるのを覚悟でつっこんでくる。
「かはっ」
「えっ」
玉砕覚悟で繰り出した少女の肘打ちが霞の腹にめり込んだ。膝を突く霞、少女もあっけに取られている。
「う、くぅ」
「えっ、ええっ……はっ、なんだか分かりませんが、容赦はしません。はあっ」
「きゃあっ」
うずくまる霞の顎を少女の足が的確に捉えた。ふらふらとよろけ、木にもたれかかる霞。
「こ、このままじゃ……くっ」
「やああああああ」
木に体を預けて立つのがやっとの霞に、少女が猛烈なラッシュを繰り出す。
普段ならば全て易々と捌けるような攻撃だが、今の霞では致命傷にならないようにするのがやっとだ。
「えいっ、えいっ、やあっ」
「くっ、ふぅ、あんっ」
少しずつダメージが蓄積されていき、次第に少女の攻撃が顔や腹、股間といった急所に突き刺さってくる。
「えいっ、えいっ、はぁはぁ、とうっ」
しかし、少女も次第に疲れてきていた。

880名無しさん:2014/06/16(月) 12:56:26 ID:???
(このまま耐え続ければ……勝機が……)
霞がわずかな勝機を見出し、ガードを固める。一方少女も、このままでは倒す前に自分が体力切れになるのではないかと焦りが生まれる。
「あっ……」
直後、少女があることに閃き、はっとした声を上げ、思わず笑みをこぼす。
「えっ」
その顔に困惑する霞、次の瞬間少女が霞の股間めがけて拳を繰り出した。
「くうっ」
困惑していた霞は一瞬対応が遅れたが、それでも何とか両手で股間をガードし、ダメージを防いだ。
本来片手でも防げた攻撃。しかし直撃したときの大ダメージを恐れ、思わず両手で守ってしまった。
これが、霞の失敗だった。少女はすぐに距離をとると、隠し持っていた鎖を投げつける。
「し、しまった」
寄りかかっていた木に、体をグルグル巻きに縛られてしまう。両手で股間を守っていたため、両腕ともがっちりと固定されてしまった。
「覚悟ぉ〜」
大きくジャンプした少女の蹴りが、無防備な霞の顔面に直撃した。
「げふっ」
大きく頬が腫れ上がり、鼻血が噴出す。
「こっちも食らえぇ」
「ひぎぃ」
今度は下半身。鍛えることができない脛を思い切り蹴りつける。
「まだまだぁ」
「がぁ、いぎぃ」
下半身攻めは終わらない。またもや急所の一つである足の甲を、踵で思い切り踏みつけた。
「や、やめてっ。いぎっ、ぎゃあっ、あがあああ」
少女は脛と足の甲のみに狙いを絞り、徹底的に踏みにじっていく。
足に強烈なダメージを受けた霞は、立っていうことすらできなくなり、鎖により無理やり立たされている形になる。
「はっ、はっ、はあっ」
「がはっ」
そうなると、少女の狙いは上半身に移る。豊満な乳房や鼻血を出した顔面に拳を叩き込んでいく。

「はぁ……はぁ……す、すごい。私が、あの霞を……」
息を切らしながらも、自分のやっている偉業に恍惚の症状を浮かべる少女。
「おりゃああああ」
「げふっ」
足を大きく振り上げ、踏み潰すような蹴りを霞の顔に食らわせる。
「ど、どうです……私、まだ下忍ですらない未熟者なんですよ。はぁ……はぁ……そんな私に顔をけられるってどんな気分ですか?」
「あ、ぐぅ……」
悔しさに涙を浮かべる霞。その顔が少女を昂ぶらせる。
「し、知ってますよ。霞さんは最強の忍者だから、私の攻撃なんてなんともないんですよね。」
疲労ではなく興奮に息を荒げる少女は、霞を縛っていた鎖を解いた。すでに足に力が入らない霞は、そのまま前のめりに倒れる。
「で、でも……これならどうですか。」
「けふっ」
霞の横っ腹を蹴飛ばし、仰向けにすると、すばやい動きで木の上に上る。
(う、うそ……まさかあそこから……)
少女の考えに気づく霞。しかし、体中に攻撃を受けたせいで身をよじることすらできない。
(が、ガードしなきゃ。お、おなか?それとも顔?)
考えをめぐらせているうちに、少女はすでに跳び霞に向かって落下してくる。
(い、いやっ……いやああああ)
修行により会得した動体視力で少女の落下がゆっくりと見える。しかし、霞はそれを避けることも防ぐこともできないのだ。
ズシンっ
「おげえええええええええ」
少女の両足が、霞の腹筋をぶち抜き噴水のようなゲロをぶちまける。
霞は白目をむき、ビクンビクンと痙攣して完全に意識を失った。
「はぁ……はぁ……」
少女の頬は、強者を倒した興奮に赤く染まっている。

「ま、まさか……あなたが霞を……」
数分後、ダメージを負ったあやねが現れる。それを見て、少女がニヤリと笑みを浮かべた。
(終)

③も時間があったら書きたいと思う。

881名無しさん:2014/06/16(月) 20:45:06 ID:S7ekJEA2
>>877
素晴らしかった(´д`)
やっぱり春麗は弱そうな相手に嬲られるのが似合うな!
3番も期待してござる

882名無しさん:2014/06/16(月) 23:04:44 ID:???
俺も③好きだな。
弱点を研究されてとか、onzouさんが妄想スレで書いてた 栗原たまきちゃんみたいに、以前年下少女に負けたが故年下に苦手意識もってしまい緊張とか焦りで…みたいな展開も良いな。

883名無しさん:2014/06/17(火) 10:27:10 ID:???
>>877
どれも違う良さがあっていいよね
特に好きなのは1と3かな
今まで大男を倒してきた自信満々の美女が小柄な少女を相手に戦うも
自分より小さな相手との戦いになれていなかった+油断していたで
大観衆の前でボッコボコにされちゃったり、弱点を突かれる式の負け方

884名無しさん:2014/06/19(木) 12:08:57 ID:???
>>883

その展開は鉄板だね。
大男でもたまらない程の豪快な攻撃も小柄な相手からすれば遅く無力化されてしまう。
一発でも当たれば簡単に倒せる相手なのにそれができないまま…

885名無しさん:2014/06/19(木) 19:09:20 ID:???
>>877
複合パターンもアリだよな
②→③→変則的①みたいな感じの

要するに―――
②一体多の状況で、何らかの原因で明確に弱点が露呈してしまい(足首をひねるとか太股を撃たれるとか)…

③露骨に動きの鈍った逃亡ヒロインに襲いかかる追っ手達にヒロイン大苦戦を強いられる

①ズタボロになりながらもほぼ全ての追っ手を返り討ちにするヒロイン
残った一人は追っ手達の中では落ち零れ…普段のヒロインであれば一撃で終わる雑魚
しかし、ボロボロにされたヒロインに対して無傷の雑魚…正面からやりあっては五分になりかねない
残りの力を振り絞って速攻を仕掛けるヒロイン
しかし、その速度は落ち零れ雑魚でも対応できてしまう速度だった
押し倒されるヒロイン…ここで落ち零れ雑魚の隠された才能が開花する―――拷問士としての才能が

みたいな感じで最後滅茶苦茶のぐちょぐちょのアヒアヒにされちゃう感じの
頑張って頑張って最後の最後あと一息ってところから絶望させられる心臓が押し潰されるような鬱勃起展開、これな

886名無しさん:2014/07/08(火) 19:14:17 ID:PuTR54WU
男には強いのに女同士の闘いでは敗けが多いヒロインって燃えるよね(*´д`*)

887名無しさん:2014/07/22(火) 20:22:15 ID:???
中途半端に可愛いムチムチお姉さんが、メチャ可愛い華奢な年下小柄少女に圧倒されてさらに野次馬にも笑われながら肉体的精神的にボロボロになる展開好き。

888名無しさん:2014/07/23(水) 21:41:06 ID:???
ヒロイン娘 18歳
168cm 59kg
パワー 5(1〜5)スピード 2
スタミナ 2 経験 4
相応の実力者。真面目な努力家故、少々融通性に欠ける戦いもしばしば。多汗症である

対戦相手少女 12歳
138cm 35kg
パワー 1 スピード 5
スタミナ 5 経験 1(デビュー戦)
格闘経験なしの小学生6年生。可愛いため周りの嫉妬からイジメの標的になることも少なくないが、なぜかそんな年上達も数日後は唇を噛んで目をそらしていく。

889名無しさん:2014/08/31(日) 00:19:47 ID:???
レスラー体型っていうか、鍛えていながらも程よく脂肪の盛ったムチムチ系のお姉さんとかは嬲られ役がよく似合う。
攻め役はキュッとしまった小尻で華奢な美少女がいいな。
いつもおねえさんは綺麗系、少女は可愛い系で妄想してしまう。

尻フェチだからパロスペシャル 三角締め 卍固めみたいな技で無様に尻をさらしながらチクチク痛めつけられるような展開好き。

890名無しさん:2014/08/31(日) 02:54:01 ID:???
年下の子が携帯いじってたりジュース飲みながらみたいに適当にやってる感じで
真剣に闘ってるお姉さんの体をコントロールしていくのが好き
足で器用に自分より大きな体のお姉さんの腕や首を巻き取って
気づいたらお姉さん気絶してましたみたいな

891名無しさん:2014/08/31(日) 13:08:13 ID:PJCd5NBc
いいね。
携帯ゲームがひと段落してお姉さんに目をやるとすでに落ちちゃってたみたいな。

892名無しさん:2014/09/01(月) 10:24:46 ID:???
大きい方が立ったままバックチョークとかきめられてる展開とか良い。

周りからみればおんぶされてるような格好で、野次馬も面白がってるが本人は恥ずかしさと苦しさで一杯。

893名無しさん:2014/09/03(水) 06:40:39 ID:???
ムチムチお姉さんの目にも留まらない打撃を
線が細い感じの美少女が本とか読んだまま最小限の動きで捌いて

ムキになったお姉さんのしつこい連打をそれでも捌いて
業を煮やして繰り出された。それまでより鋭く強力な一撃に対して
「いい加減にしてよ…」とばかりに華麗にカウンター、一撃で撃破

お姉さんは無様に汗まみれで、下着も見せまくり、最後は失神
女の子は衣装も乱さず。下着も最後にキックした時に場所によってはチラリと見えるぐらい
んで、尻突き出して痙攣してるお姉さんの上でゆうゆうと読書

894名無しさん:2014/09/03(水) 12:53:46 ID:???
>>893

非常に魅力的なシチュだ。
お姉さんはワンピースレオタードなんて着用していればベターだな。
突き上げられたムチムチ尻に

「大きな柔らかいソファーだね。」
とか言いながら自分の可愛い小尻をのせて優雅に読書する美少女

895名無しさん:2014/09/03(水) 23:00:34 ID:???
>>893,894
うっはそれタマンネ!
だれかSS化してくれ

896名無しさん:2014/09/04(木) 13:27:33 ID:???
ビキニパンツとかブルマーとかで突き上げた尻から割れ目がチラリとのぞくのも良いぞ。

897名無しさん:2014/09/04(木) 16:29:57 ID:???
尻突き上げポーズでKOだとヒラヒラのスカートが捲くれ上がって中身全開になっちゃうのが良い

898名無しさん:2014/09/04(木) 20:32:18 ID:???
絵とかも付けてくれたら最高なんだが

899名無しさん:2014/09/04(木) 21:17:42 ID:???
たまらんなぁ。これ系のシチュは妄想も闘う絵も頭にはたんまりストックはあるんだが、文才も絵心も皆無故…今日の夜も妄想止まりだ…

900名無しさん:2014/09/04(木) 22:41:15 ID:???
自分で良かったらSS書こうかと思うけれど
二人がどういうきっかけで戦っているのかが、なかなか頭に浮かんでこないな

901名無しさん:2014/09/04(木) 22:48:11 ID:???
>>893だが俺も書こうと思ったが中々情景が思い浮かばない
なんてーか上に有る結衣先生の焼き直しになってしまう

そして責め役を対比させる為に大人しくし過ぎた所為で
キャラに好きに動かさせると
妙に物分りが良くなって戦いにいたらねぇw

一応俺の妄想だと、実力その他への嫉妬とか
サボって本読んでる事への注意とか色々考えたんだが…

902名無しさん:2014/09/04(木) 22:52:21 ID:???
善悪なしで一番手っ取り早いのは、バトルアリーナ的なので戦わせる感じかね

善悪つけるなら、お姉さん側に守るモノを持たせる感じか
少女は悪の組織が使わした潰し屋みたいにすれば展開的にはバッチリだとは思う

陳腐っちゃ陳腐だけども鉄板だしな!

903名無しさん:2014/09/04(木) 23:01:02 ID:???
個人的に嬲られるサイドに昭和的なネトネトしたストーリー織り交ぜられると萎えちゃうから、強さへの嫉妬とか引かれないんだよな、残念ながら
守りたいものを守れずに怒りにまかせて突っ込んできたヒロインを叩き潰すとか、サッパリした性格の熱血タイプを真っ正面から叩き潰すとか、
そういうのが好き

最強を欲しいままにするヒロインをクッソ汚い絡め手で嬲り倒すとか、そういうのも大好きだけど、
やられてる間に中途半端な嫉妬心で小物っぷりを出すのは最強っていう最高のスパイスを自分から消していってる感じで駄目
凄くもったいないって思っちゃう
あくまで俺はって話だけど

904名無しさん:2014/09/05(金) 00:34:59 ID:???
自分は逆に因縁・確執・嫉妬心とかの内面描写が無いと物足りないタイプだな
肉体的に痛めつけられる以上に精神的な苦痛を重視してる

905名無しさん:2014/09/05(金) 01:06:45 ID:???
精神的な苦痛はわかる
ただ、中途半端な嫉妬でどんどん矮小な感じになっていくのが個人的なガッカリポイントかなって
好みの描写だったり、その辺の問題なんだろうけど

906名無しさん:2014/09/05(金) 08:30:21 ID:???
>>904
禿同!
ただ即物的にリョナられてるだけだと物足りない
それまでチートキャラ扱いだったお姉さんが年下の天才に軽々叩きのめされ
持て余していた余裕や貫禄を失う過程の心理描写とか好き

907名無しさん:2014/09/05(金) 16:15:16 ID:???
だよな。
敗北も真摯に受け入れる真っ直ぐな性格だったが、それまでは自分よりも体格が良い大女か大男相手だったため納得できていた。
しかし自分より体も年も幼い美少女に圧倒されて初めて生まれる黒い感情 みたいな過程の描写は良い。というか必要だわ。

”私もまだまだ未熟ね。もっと強くならなきゃ!!”

よりは

”私がこんな小さい小娘に…”
みたいな方が好きかな。極端な比べ方だけどw

908名無しさん:2014/09/05(金) 17:04:26 ID:???
>>907
上段は普通の物語の中でリョナシーンが有る「ハイライトの一種としてのリョナ」
下段は主題的的にリョナで抜く場合って感じ「リョナのストーリー」

主観だけどね

909名無しさん:2014/09/06(土) 00:51:35 ID:???
>>907
「こんな小娘に…」っていうプライドは大事、わかる
ただ、それを負ける時まで続けると只の小物になっちゃうから、そういうのが俺は駄目だわ
追い込まれて「こいつは強い」って判断して侮りを捨てて対応した上で負けて欲しいって事よ
最後まで「こんな小娘に」って言い続けて負けるのが潔くなくて俺は駄目なのかも知れない

910名無しさん:2014/09/06(土) 08:42:41 ID:???
>>909
最初は侮って対応、カウンター貰ったりでショック「こんな奴に」という泥沼
しかし、ある程度ペースが傾くと開き直って相手を認め本気
一次は逆転しあわやという所まで追い詰めるが、今度は相手側が本気or覚醒
再び圧倒され、言い訳のしようが無い完全敗北

こういう妄想する事が結構有る

911名無しさん:2014/09/06(土) 10:14:07 ID:???
侮りを捨てれば悔しさがなくなるって言うのはなんか変じゃないか……
体格も経験も努力してきた時間も背負ってる物の重さも自負もあるのに
相手にはどれもなく遊び半分の才能だけでお姉さんヒロインのプライドを打ち砕くわけで
そうなれば侮りを捨てて賢者モードに入るなんてリョナ的に美味しくないし(他のシチュのスレなら未だしも)
むしろ本気になったからこそドロドロした感情が迸るのは小物以前に自然な反応でそれこそこのシチュの醍醐味だと思うけどね

912名無しさん:2014/09/06(土) 11:51:07 ID:???
>>911にとって変でも>>909>>910にとっては変じゃないだけ
それに>>910は知らんが>>909は言い訳じみた手加減を捨ててくれって言ってるだけに読めるし
べつに可笑しい事は何も無いでしょう。

913名無しさん:2014/09/06(土) 12:10:16 ID:???
こういうことですか?
で、普通の子が小物だということですかね?

>>911
普通の子
1.相手が幼いから油断
2.想像以上に強くて焦る
3.本気を出す
4.それでも弄ばれてしまい悔しさが込み上げてくる
5.悔しさと焦りにじりじりしながらも相手が強過ぎて惨敗
6.周囲からの目線(期待の眼差しから侮蔑の眼差しへ)の変化に惨めさが募る

>>909>>910
賢者の子
1.相手が幼いから油断
2.想像以上に強くて悔しさが込み上げてくる
3.相手が強いと判断、賢者モードで本気を出す
4.突然の本気に相手が対応できず優勢になる
5.それでも相手の方が地力が強くて惨敗
6.対戦後に「あなたみたいな強い子に会えて良かった、次に対戦する頃までには私ももっと強くなってきますのでまた対戦して下さい」みたいな清々しさ

914名無しさん:2014/09/06(土) 12:18:51 ID:???
>>913
そうそうだいたいそんな感じ
「手加減やめて本気なって負けたら侮って負けた時より精神的ダメージ多い気がする」って言いたいのよ
その方が俺としてはリョナらしいし弱そうな相手に負ける必然性が感じられるから
>>910の意見否定してるんじゃなくて>>909に違和感述べただけだってばよ

915名無しさん:2014/09/06(土) 13:51:01 ID:???
なんか荒れかけてる?基本過疎なのに珍しいね
とりあえずアレだ、疑問が有っても性癖同士なんだから
相手にはあえて言及せず、自分の好みだけぶちまけるのがコツよ?

916名無しさん:2014/09/06(土) 17:46:33 ID:???
元より>>909の言う小物泥沼敗北が大好きな人達と、強者の惨敗が大好きな人達でパックリ割れてるからね
基本的に小物泥沼派の方が声が大きいスレで、時々強者惨敗派が俺はこういう方が好きだって言うけど大体スルーされる
そして偶に会話になると小物泥沼派は相手を認めないし、強者惨敗派は俺はこういう方が好きだって譲らない
ただそれだけ
別に荒れてない

917名無しさん:2014/09/06(土) 17:53:57 ID:???
>>905辺りから別の好みに絡む流れになってるはよく分かった

918名無しさん:2014/09/06(土) 18:15:09 ID:???
>>915
お騒がせしてごめんよ
普段はそうしてるんだけどなんか相手の趣味にレッテル貼る酔うなレスが続いたから
ついうっかりマジレスしたくなってしまったんだ……悪気は無い
onzouさん続編書いてくれないかな……

919名無しさん:2014/09/06(土) 19:44:03 ID:???
>>918
【掲示板に書き込んだ設定に権利なんぞ存在しない】事を分らずにケチつけたヤツにマトモに対応しちゃったからなー
あそこから建て直すとか面倒くさいだろうし、新作ならまだしも続きは厳しいかも分らんね

920名無しさん:2014/09/06(土) 19:54:18 ID:6H8umR1c
マリーvsリサ
小娘相手と余裕ぶっていたものの、自分の技を真似られてしまうほど惨敗し、無様な姿に

http://image.i-bbs.sijex.net/bbs/ryona2/1409961586240o.jpg
http://image.i-bbs.sijex.net/bbs/ryona2/1409961620491o.jpg
http://image.i-bbs.sijex.net/bbs/ryona2/1409961657936o.jpg

921名無しさん:2014/09/06(土) 20:30:45 ID:???
>>918
妄想垂れ流しスレって所で別の書いてたけど声のでかいのが執拗に絡んだせいで渋に移住するとか言ってた(´・ω・`)
自分が気に食わない物は排除したがるやつはどこにでもいるもんだね

>>920
これは良い物だ(;´Д`)
GJ!

922名無しさん:2014/09/06(土) 22:42:24 ID:???
onzou氏のバトロワはちゃんと読みたかったな…自分のオリキャラ2名も採用してもらってただけにあんな展開になって残念だよ。

923名無しさん:2014/09/07(日) 00:52:18 ID:???
大幅短縮の上に特定キャラを「最初から存在しなかったことにしてくれ」っていう無茶振りだからなあ
しかも削除対象のキャラは他のキャラと密接に関係しているので他と比べても削りにくい部類
正直、自分が書き手だったら投げちゃうレベルだ

924名無しさん:2014/09/08(月) 13:44:38 ID:???
なんか知らんが向こうから投稿予告にいちゃもんふっかけてきておきながら
他の人に叩かれたら「叩かれて不愉快だったのでキャラの使用を止めてください」とか言い出すからびっくりしちゃった

迷惑な奴に絡まれちゃったよね これから面白くなるところだったのにさぁ・・

>>920
このシリーズ密かに楽しみにしてる
良かったら今度はエレナがやられちゃってるのとかも見たいな!

925名無しさん:2014/09/09(火) 18:23:49 ID:???
バトロワは残念だった。杏璃ちゃんが麗華お姉様をボコボコにするのを楽しみにしてたのに…

>>924
技を真似されて負けちゃうっていうのもいいよね。俺も地味に楽しみにしてるよ。

926名無しさん:2014/09/09(火) 19:34:51 ID:???
>>925
お前は俺かw
バトロワに期待してるポイントが全く同じでワロタw
ちょっと前まで素人で歯牙にもかけなかった年下少女相手にボコボコにされちゃうお姉様とかもう・・

あ、やば ここは妄想垂れ流しスレじゃないんだった
黒笑様みたいなプライド高いお嬢様・女王様キャラがプライドへし折られて屈辱を受ける展開はごちそうですわ

927名無しさん:2014/09/09(火) 23:37:54 ID:???
さすがに覚醒したばっかりの杏璃ちゃんじゃ麗華様には太刀打ち出来ないんじゃないかな…
長期連載で成長しまくればワンチャンあったのかな

928名無しさん:2014/09/10(水) 10:07:59 ID:???
適当に10歳〜18歳の女の子達でトーナメントみたいな妄想をたまにする。

幼女相手に惨敗した少女とお姉さんが観客や勝ち抜けした幼女達の嘲笑を浴びながら汗だくで必死に戦う感じ。屈辱ですなぁ

929名無しさん:2014/09/11(木) 11:52:37 ID:???
超高飛車でプライドの高い女王様

負けん気の強いスポーツマン気質のお姉さん

先祖代々道場を受け継ぎ門下生達に慕われている姉御肌の娘

やはり強かったり何かを背負っているお姉様達は自分より弱そうな幼き少女に負ける姿が絵になりますわ

930名無しさん:2014/09/27(土) 06:31:58 ID:???
麗華ファンの杏璃ちゃん兄みたいに、第三者が存在してとか恋敵的な展開もいいよね。幼馴染とか同級生がいて突然現れた年下キャラと奪い合いの末…とか彼氏を寝取られて痛めつけるつもりが返り討ちとか。

931名無しさん:2014/09/27(土) 15:52:50 ID:???
>>930
恋絡みの嫉妬渦巻く戦いとか大好き!
しかも年下に返り討ちとは堪りませんな!

932名無しさん:2014/09/29(月) 18:38:54 ID:???
痛めつけるというか言葉で嬲る感じだけど、友達の元カノVS略奪した後輩との口喧嘩が壮絶だった。
小柄で可愛い後輩ちゃんのデブ!ブス!大根足!!とか怒涛の言葉責め。
元カノちゃんも普通に可愛かったけど性格はどうあれ見た目では認めざるをえないほどの差があったから元カノちゃんは終始悔しそうにだんまり状態だった。まぁその表情が興奮したって話ですwはい。

933名無しさん:2014/10/05(日) 23:19:25 ID:DDaMwG6E
>>932 イイネ。そのままリアルファイトになって大きい子の方がKO負けするとことか想像したら捗る

934名無しさん:2014/10/06(月) 02:05:27 ID:???
>>932 ごめん妄想しちゃった。フィクションなので>>932さんの友人や実在の人物とは関係ありません
____________

「あ…久しぶり。…誰?その子」

綺麗なロングストレートの黒髪、化粧っ気の薄いそれなりに可愛らしい顔立ちの、女子高生と思われる清楚な雰囲気の少女。

道端で偶然鉢合わせた男子生徒と小柄な少女のカップルの、元彼と思わしき男子生徒の方に声をかける。

黒髪少女の身長は160cm前後、女性の平均といったところ。
身体つきは平均よりやや細めではあるが出るところはそれなりに出ており、ヒップのラインやミニスカートから覗く太股はなかなか健康的な色気を放っている。
体重は40kg台後半といったところか。

「あー、あんたの言ってたのってその小学生みたいな子?確か部活の後輩だっけ?バッカみたい。ロリコンじゃん。この性犯罪者。」

捨てられた悔しさもあり、感情に任せて侮蔑の言葉を元カレにぶつける。

一方、後輩であり、男子生徒の“今の彼女”と思われる小柄な少女の顔立ちは、キツめではあるが、まさに絵に描いたような美少女である。
覚えたてとおぼしき濃い目の化粧、茶色に染めた巻き髪のお陰で若干背伸びした雰囲気を漂わせてはいるが。いわゆる今風の女の子といった雰囲気。

元カノ少女が「ロリコン」と口にした通り、その身長は150cmにも満たない程度、145cm前後といったところだろうか。その身長に比例して、体躯も下手をすれば折れそうな程に細く、体重はあっても30kg台後半と言ったところ。小学生に見えると言われても間違いではない。

「は?何この女」

小柄な少女は、見た目通りの気の強そうな口調で因縁をつけてきた黒髪少女を一瞥する。

「は?こっちの台詞だし」

黒髪少女の方も、負けじと小柄な少女を見下ろす。一触即発の雰囲気。
やがて小柄な少女の方が、何かを察したように口を開く。

「あー、ひょっとして先輩の元カノさん?女々しくね?捨てられたんでしょ?すっこんでれば?デブ。ブス。大根足」

小馬鹿にしたようにまくし立てる小柄な少女。

一応フォローしておくと、黒髪少女は確かに体格では後輩少女より一回り大きいものの、あくまで女性の平均程度の体格であり、デブでも大根足でも…ましてブスでもないのだが。
しかし「捨てられた」という事実からくる劣等感か、この言葉に黒髪少女は悔しさと怒りで顔を歪ませる。

女同士のバトルの始まりである。

彼氏を寝取られた相手…女として負けた相手…しかも後輩で自分より小柄な少女。
そんな相手にこうまで言い捨てられ、女としてのプライドをいたく傷つけられた黒髪少女は激昂。

935名無しさん:2014/10/06(月) 02:06:35 ID:???
(続き)

「この…!」

次の瞬間には思わず先に手を出していた。
パァン!と乾いた音が響く。

「痛っ!」

頬を思い切り張り倒され、小柄な少女は思わず転倒する。ミニスカートの間から、ピンク地に黒の水玉模様のショーツが覗く。

「このクソチビ!!言わせておけば!あんた、っなんかに…!」

顔を真っ赤にして声を張り上げる黒髪少女。
清楚で大人しい筈の元カノの豹変ぶりに若干引き気味の男子生徒。
一方小柄な少女は、張り倒された頬をさすりながら徐に立ち上がる。

「痛った…はぁー。キレたんだけどマジで。くそムカつくこの女…デブ…ブス」

恨み言をぶつぶつと呟きながら。
一方、黒髪少女の怒りも収まらないどころか、一向に口の減らない小柄な少女に対し、更に怒りを爆発させる。

「まだ言っ…!?」

何かを言いかけて後輩少女の胸ぐらを掴んだ瞬間…黒髪少女の股間に強烈な痛みが走る。
後輩少女が、その小さな足に履かれたローファーの爪先で、黒髪少女の股間をめり込む程に思い切り蹴りあげたのだ。

「あんっ!!!!」

意図せずなまめかしく吐息の混じった悲鳴が漏れてしまう。
余りの痛みに股間を抑えたまま崩れ落ち、そのままうつ伏せに横たわる黒髪少女。

「…ぁっ……ぁん……ぁ…」

痛みに疼く股間を抑え、地面に倒れたまま吐息の入り交じった弱々しい声をあげて喘ぐ。

あまりの痛みに立ち上がる事が出来ず、痛みのショックによる不可抗力で、時折形の良い尻がビクン、ビクンと跳ねる。
投げ出された両足の間から、普段はミニスカートに隠れて見えない白いショーツがあられもなく覗いている。
前後の展開を抜きにして、うつ伏せで股間を抑えて尻を震わせ、悶えるその姿だけ見れば、一種の女性の自慰行為の様にも見えるが…無論彼女は単純に痛みに悶えているだけである。

後輩少女は、その無様な姿を一瞥し、嘲笑うように吐き捨てる。

「だっさ。何それオナってんの?デブ。ブス。デカ尻。白パンツ。あームカつく。ねえ先輩、もういいでしょ?こんなデカ尻白パンツほっといて行こうよ?」

最後は最早悪口でも何でもなかったが、いきなり喧嘩を吹っ掛けられ、この小柄な少女も相手を見下しつつも怒りで興奮していたのだろう。
ともかく後輩少女は男子生徒に促し、男子生徒もばつが悪そうにそれに従う。カップルは横たわる黒髪少女を尻目にその場を後にした。

「ん……ん…。う…っ」

一方、自分より年下、体も一回り小さい後輩女に彼氏を寝取られて女として敗北。
また女同士の直接対決でも、その自分より小さな相手に、女の大事な部分を蹴りあげられてKOされるという屈辱的な形で敗北。
更には元彼、恋敵、公衆の面前で無様に股間を押さえ、尻を震わせながら喘ぎ声を漏らす姿まで晒してしまった黒髪少女。

痛みが引くまで暫くそこに這いつくばっている他なかった。
だが、やがて痛みが引くと、全てを諦め、放心したような無表情のまま立ち上がり、フラフラとした足取りでその場を後にした。

その日、黒髪少女は部屋に閉じ籠り、小学生の弟を始めとする家族の呼び掛けにも応じず、一晩中声をあげて泣きはらした。

936名無しさん:2014/10/06(月) 02:08:00 ID:???
個人的な趣味でスレ汚し失礼しました

937932:2014/10/06(月) 13:34:51 ID:???
>>936

おお…なんかありがとうw
自分もこの後、ドロドロの大げんかみたいな展開を勝手に妄想してた。
安定の展開で興奮しました。
決して超絶美少女でもなく太くはないんだけど…みたいなそのラインすごくわかる!
まぁ実際その元カノちゃんは若干足は太かったかなw

938名無しさん:2014/10/06(月) 17:37:43 ID:???
>>936
あ〜いいわ〜
年下の娘に股蹴られて、股間押さえたままKOされて悶絶って( ・∀・)イイネ!!

939名無しさん:2014/10/09(木) 14:14:57 ID:???
>>937 >>938
ありがとう。優しいのね此処の人たち( ノд`)
やられ方から何から何まで個人的な性癖を垂れ流しただけなので・・・

940名無しさん:2014/11/05(水) 11:59:35 ID:???
女性らしくも逞しい体格の水泳部の先輩が、自分と同じクラスのチビヤンキーに足蹴りで一蹴されてた。

941名無しさん:2014/11/05(水) 12:40:49 ID:???
こういうの想像するだけでも滾るな

942名無しさん:2014/11/05(水) 23:51:36 ID:???
後輩部活をサボる→先輩からの説教&教育を兼ねての試合→まさかの後輩勝利→練習する意味あるんですか?あははw的な後輩からの口撃→部員達の前でメンツ丸つぶれの先輩→その場で取り乱して掴みかかるor放課後呼び出して痛めつける計画→勝者 後輩 END

こんな流れを知人の女、女優、スポーツ選手に脳内変換して遊んでるw

943名無しさん:2014/11/07(金) 13:17:18 ID:???
やっぱ後輩勝ちは自分の中での定番だな
年下とか立場の低い相手に負けるのがいい
特に注意とかししにきたところを返り討ちにされるとかいいよね

944名無しさん:2014/11/07(金) 17:18:07 ID:???
勝気だったりプライド高い女友達とか見ると、体格で劣るそのへんのロリと脳内でバトルさせてる。

945名無しさん:2014/11/10(月) 20:55:07 ID:???
女同士のドロドロ展開からの…みたいな流れが好き。
①部活のポジション争いに敗れた先輩。
②学園の女子人気投票で3年連続1位を新入生に阻止された先輩。
③話題先行で人気が上がるアイドル出身レスラーに嫉妬する中堅おねえさんレスラー。
出していったらキリがないけど当の後輩ちゃんは気にしてなかったり、それを小馬鹿にしてるみたいな余裕な現実…みたいな。

946名無しさん:2014/12/05(金) 20:32:18 ID:/cJSN7Is
onzouさんpixiv始めたで
このスレにある結衣先生のSSちょっと加筆されてた

947名無しさん:2014/12/11(木) 21:25:59 ID:???
元いじめっ子の逆高校デビューした真面目ちゃんが、才能開花したかつての虐待相手にメタクソにされる
隠してた過去話とかも全暴露され、新しく出来た友人に引かれ精神的にも打ちのめされる
逆の話のほうが好まれるのは知ってるがなw

948名無しさん:2015/01/11(日) 23:09:25 ID:???
同期で入社した32歳独身のR子に、去年の忘年会で散々愚痴を聞かされた。地元の有名女子大出身で剣道も段を持つ文武両道の彼女。
木村文乃を少しムッチリさせた綺麗な子ではあるけど、170cm近くある背丈と雰囲気で何故か男と縁がなく7.8年ほど過ぎている。
そんな彼女が密かに好意を抱いている後輩社員の男に彼女ができたのは去年のクリスマスだったらしく、相手は彼女が同じ部署で指導している若手社員の女の子のM菜ちゃん20歳。
高卒で入社してきた子で、武井咲風の可愛いルックスで結構人気もある女の子。
若いけど甘え上手で、中学から大学まで女子校で育ったR子よりも男の懐に入るテクニックは二.三枚以上上手だと思われる。

そんなこんなもあり、忘年会中終始浮かぬ顔のR子に誘われ2人でショットバーに行った。

実話です。嫁が風呂あがったのでまた書きますね
R子とどうこうなったって話じゃないので…w

949名無しさん:2015/01/12(月) 07:10:02 ID:???
ほほう 期待
修羅場があるといいな

950名無しさん:2015/01/12(月) 15:38:03 ID:???
ショットバーでしっぽりと延々とM菜ちゃんの愚痴を聞かされた。高卒のくせに!媚び売りすぎウザい!生意気!……言い方は悪いが、世渡り上手な後輩に嫉妬するR子は負のオーラが漂いまくってた。周りからは気が強いキャリアウーマン的に見られてるR子も、ただ男慣れしていないだけで上手く溶け込めば不自由なんかしないだろうに…なんて思いながら話を聞いていた。そして仕事始めの日、「でもこうした方が早くないですか?」R子にM菜が問うている。マニュアル通りにきっちりと仕事をこなすR子と、知識は劣るが頭が柔らかくスマートに事を成すM菜。結局早く話が纏まり喜んでいるM菜と、笑ながらも顔をひきつらしているR子。正直、プライベートでも仕事中でも魅力を感じるのはM菜ちゃんだ。上司がしみじみ「5年後には彼女達逆転してるかもね。」と漏らしていたが、周りも認めているように出世面でも高卒のM菜に負けているだろう。そんな雰囲気をいくらか感じているであろうR子もここ何年か常にピリピリしているようすだ。学歴も知識も教養も下のはずの相手に仕事も恋愛も不覚をとられかなりの屈辱だろう。3日前の金曜日、仕事の定時前の談笑中に、M菜ちゃんと彼氏の話になり盛り上がっていた。僕達おっさん連中に茶化されるM菜ちゃんも嬉しそうで、きっと充実した三連休になるんであろう。そんな雰囲気を壊すように口を開いたのはR子だった。「もぅ!早く帰りましょうよ!私消灯の日なんですけど…」冗談っぽくもイラついた物言いにシーンとなった直後、僕らは退室して帰路についた。最後にみたのは女子更衣室に入っていくR子とM菜の姿。ここまでが3日前までの実話です。だからどうした?という話ですが、この後更衣室で掴み合いのキャットファイトが始まったり?なんて妄想してるうちにダラダラ書いてたらこんな長文になっちゃいました…wまた暇があれば2人の妄想ファイトでも書いてみます。因縁とゆうか、女同士の嫉妬渦巻く背景がすきなもので。

>>949
修羅場になればうれしいんですけどね。期待に添えず申し訳ない…

951名無しさん:2015/01/12(月) 21:07:34 ID:???
>>950
ファイトの前の味付けとしては申し分ないシチュだね
そこから何かあれば美味しいが その辺は今後の妄想ファイトに期待したい

952名無しさん:2015/01/14(水) 12:45:24 ID:???
武道を嗜む小学生に、知らずカツアゲをしようとしたヤンキー中高生とか見てみたい。
ギャルでも清楚でも今は亡きスケバン女でもいいさ

953名無しさん:2015/01/14(水) 23:46:19 ID:???
>>952
清楚が小学生相手にかつあげする姿が想像できんw
ガラの悪い取り巻き侍らせてその中心で微笑んでる感じかな

こっちの方から手を出して返り討ちってのはそそるよな

954名無しさん:2015/01/15(木) 10:38:29 ID:???
子供の頃家のベッドでよくキン肉マンごっこをして遊んでたけど

うちの姉に(当時中1)近所の子(小3か4)がパロスペシャルをかけた時、俺の中では怖い姉が(よく泣かされたので…)声をあげてワンワン泣きはじめた時はさすがにタったな。

955名無しさん:2015/01/15(木) 20:58:33 ID:???
>>952

  よ う こ そ

【逆リョナじゃ】おねリョナ総合【ないよ】http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1418712780/l50

956名無しさん:2015/03/18(水) 11:47:35 ID:???
やられる方も元々はそれなりに強いってか、学校一とかグループの長的な設定がよい。

格下とか新入生相手に動きはキレッキレだけど、攻撃パターンを研究されてとか、先制されて動揺したりとか。

単純にボコボコもいいけど焦ってドツボにはまる展開とかも好き。

957名無しさん:2015/03/28(土) 22:15:50 ID:???
>>956
やっぱもともと強い子がやられるのがいいね

958名無しさん:2015/03/29(日) 15:26:04 ID:???
定番だけど、ルールの決まったスポーツの強者を反則技で倒すシチュが好き。
柔道の投げが得意な奴に全裸で挑むみたいな感じのアホなシチュエーションとか。

服着てないせいで投げられないから勝てないみたいな……柔道馬鹿にしているみたいですまん。

959名無しさん:2015/03/31(火) 22:30:19 ID:???
身体の成熟が著しい思春期真っ只中の女の子が天真爛漫な少女に完膚なきまで叩きのめされるとか良い。

感情盛んな時期に同級生とか好きな異性のみている前で、年下の同性に嬲られる屈辱。

960名無しさん:2015/04/08(水) 02:34:02 ID:???
>>958
俺は得意分野で挑んで専門外の奴に負けるってのが好きだな
女性ボクサーが関節技使いに殴られて負けるとか

961名無しさん:2015/04/08(水) 23:03:23 ID:???
技術派ボクサーと、未熟ながら当て勘のある総合格闘家のボクシングルール。
総合の打撃を見下すもボクシングとは違う間合いに苦しみ自分のフィールドでKOされるボクサー。みたいなのいいな

962名無しさん:2015/04/09(木) 22:43:27 ID:???
俺の姉貴 高校時代レスリング部で当時はショートカットでそれこそボーイッシュな典型スポーツ少女だったわけだが、結構美人。ある日うなだれて遠征から帰宅してきた。
当然のごとく全国に出ればすごい子達は大勢いるわけで、強豪校と練習した時に自分より小柄の年下に手も足も出ずフォール負けしてしまった事が相当こたえたらしく、投げやりに「もうやめたい…」と涙目で言ってたのが思い出深い。

今は普通にOLしてるけど、鍛えて太くなってしまった下半身は健在で、見ていると 小柄な年下に支配されて喘ぐ姉貴を妄想しちゃってなんか変な気持ちと半分興奮みたいな感じになるんだな…

963名無しさん:2015/04/16(木) 20:25:29 ID:???
>>962
いいねいいね。
勝手に練習中の小柄年下娘に何を言われたのか妄想してしまったが許してくれw

「○△先輩って去年のインターハイ個人戦何位なんですか?
あ、県のベスト8。
やっぱ県レベルなんてこんなものなんですね。はい、フォール一本もらい。
続けてお願いします。
ぶっちゃけ○△先輩相手だと休憩になるんで。ウチの3年相手にすると雑巾にされちゃうんですよ。
あ、怒りました?
でも、よっと……ほら、逃げて下さいよ。フォールしちゃいますよ。
それにしても○△先輩、足腰すごいっすね。□×高校って基礎練何時間やっているんですか?
うわ、そんなに!? ウチの高校より多いじゃないっすか!
でも階級が下の私にフォール取られちゃうんですけどね。はい、もう一本もらい。
続けていきま――えっ、監督!? はい……わかりました。
もう、○△先輩が弱すぎるから監督にサボっているのがばれちゃったじゃないですか」

964名無しさん:2015/04/17(金) 01:28:29 ID:???
何の努力もしてない才能だけの小柄な年下に転がされて喘ぐ先輩(*´Д`)ハアハア
一生懸命鍛えたムチムチの肉体が後輩に小さく折り畳まれて床の上で力無くピクピクと抵抗する姿が可愛いです

965名無しさん:2015/04/17(金) 09:09:42 ID:???
強豪校っていろいろ妄想が捗るわ。
>>963 のように 才能豊富な天才少女で2年に上がる前には先輩を楽々凌いでたり、逆に層の厚い強豪校故、中高一貫の学校って設定でその少女自体も中学部の後輩の中では弱い先輩とか言われてたり…

966名無しさん:2015/04/19(日) 01:12:35 ID:???
>>963
いいね。GJだ。
自分の姉貴をネタに妄想されるって結構興奮したよw

967名無しさん:2015/04/21(火) 11:48:26 ID:???
たまたま遭遇したケンカ。
止めようとした女子プロレスラーの説得にも応じることなく睨みつけるチビギャルの制服娘。
「威勢がいいねお嬢ちゃん。身体でわからせてやろうか?」
顔面蹴りで歯を折られ、うずくまる背中をローファーで踏み付けられるプロレスラー。
「路上じゃあんたなんか肉塊にすぎないんだよおばさん!笑 台本でも読んで遊んでなっ!」

みたいな漫画ないかな。笑

968名無しさん:2015/05/11(月) 12:57:15 ID:???
>>964
自分もそうゆう構図がグッとくる。
やられる方は思い切り一生懸命の努力型の真面目キャラで、攻めは至って努力しない天才型の弱そうな小娘。

969名無しさん:2015/05/11(月) 19:10:37 ID:???
此処は精神的リョナって需要ある?てか好きな方いますか?
肉体的ダメージももちろん好きなんだけど、自分が通ってた高校はスポーツ推薦とかで入ってくる生徒とかも結構いてそれなりにスポーツが盛んな学校だったから、3年生が陸上とか水泳とか体操とかで体格が劣っている新入生に負かされる下克上的な展開がわりと頻繁にありました。呆然と放心状態になったり思い切り悔しそうな顔したり泣いたり、肉体的なダメージはないけど、年上の立場の女の子達が魅せる様々な表情が萌えてしかたなかったです。
あまり味気ないと思う方もいらっしゃるでしょうけど笑

970名無しさん:2015/05/12(火) 00:50:12 ID:???
やってみるよろし

971名無しさん:2015/05/12(火) 07:51:49 ID:???
俺は大歓迎

972名無しさん:2015/05/13(水) 17:39:45 ID:???
>>969
堪らんなぁ
そこから先輩が感情に任せてガチ喧嘩を仕掛けて返り討ちにあう、まであるともう言うことなしなのだが
前段階の精神リョナだけでも十分いけるぜ
プライドを傷つけるのは何も肉体的な屈辱だけに限ることはない

973名無しさん:2015/05/13(水) 18:36:48 ID:???
試合に負けて濡れたままムチムチ競泳水着姿で掴みかかる水泳部3年生。返り討ちで負けた後、足蹴りでプールに落とされる…

974名無しさん:2015/05/14(木) 20:46:13 ID:???
>>970 971 972

ありがとうです。
確かにその先の喧嘩〜返り討ち の流れは理想ですよね。

一応何人かを…
①ユウミ 陸上部3年 VS 1年
②ミドリ 陸上部3年 VS 2年(JC)
③ノゾミ テニス部2年 VS 1年
④ナツナ 水泳部3年 VS 1年

文才皆無なのでSSは書けませんが、ご希望があれば、上の4人なら彼女らのスペック、簡単なシチュはあげれます。

975名無しさん:2015/05/18(月) 18:01:03 ID:???
どれがいいって どれも素敵だな
水泳部と陸上部が特に気になるかな

976名無しさん:2015/05/18(月) 18:30:33 ID:???
>>974
文才とアウトプット能力ってのは別モノだから頑張って欲しい

1、ネタを考える(アイディア力
2、書き出す(国語力
3,体裁を整える(整理力
4、人様に見せられる程度に整理する(構成力
5、構成した物に肉付けをして小説にする(文才

1が出来れば4までは割りとなんとかなるもんだから

1はもうアイディアだから個人次第
2は箇条書きでもなんでもいいからアイディアを外に出す作業
3は外に出したものを順序立てにする作業
4で順序立てしたのを組み立てる、この時点でリョナレポートとして成立するんだ

まぁ、最低限の語彙なんかは必要になってくるけども
5に必要なのはセンスと引き出しだから無理には言わないけど

977名無しさん:2015/05/18(月) 23:15:28 ID:???
>>976
どうもです!とりあえず覚えてる範囲で書き出す感じにはなってしまいますが、なんとかやってみます。

>>975
では、自分が初めて見たシチュが②の陸上部のミドリなので、それを書いていきます。スリーサイズとか身長はあくまで覚えてる範囲の推測ですので…。

978名無しさん:2015/05/18(月) 23:20:17 ID:???
楠本 ミドリ 陸上部3年

158cm B79 W63 H82

容姿

吊り目で唇が厚いのが印象的。背中にギリギリ届くかくらいのミディアムヘア(練習中は決まってポニーテール)日焼けにはそれなりに気をつかっていたっぽく、ほかの部員よりは白いが薄っすら小麦色に焼けていた。


当時私が高1の頃、ミドリは2個上の先輩。一度陸上部の友達が廊下で基礎トレ中、帰宅部の私が冷やかしに行った時に監視役のミドリに注意をされたのがたった一度のカラみで、それ以降面識なし。ドライかつクールな物言いで綺麗系ではあるけど余り良い印象はありませんでした。

ある日、地元の市民競技場で陸上部の友達が地区大会に出るという事で、女子のランニングショーツ姿も見たく見学に行った時の事。

何種目かが終わって迎えたのが女子100m。レーンに並んだ際に赤いレーシングブルマーを履いたミドリらしき人物を発見。もらったパンフレットを見ていると気になる選手がもう一人。

丘山 ノリコ 中学2年生

身長は140cm前半程、体格もまだ発展途上で隣レーンで並ぶミドリと比べるとかなり華奢な印象で、前髪をピンで斜めに止めてフィット感の緩いランニングパンツを履いた出で立ちは幼く見えました。ノリコの中学は陸上が有名で、私の高校に推薦でくる生徒も多くいたので、この子もそれなりの実力は想像出来たが、さすがに高校3年のミドリに勝つようなことはないだろう…それこそ負けたらミドリ悔しいだろうなとか想像していました。

実際ミドリも、手足をプラプラ慣らしながら隣にいるノリコに目を合わせないながらも意識している様子で、何度も深呼吸をしていました。数分後、開始のアナウンスで女子100mのスタート。

開始わずか数秒で唖然。
4位を走るミドリの先にいるのは中2のノリコ。
ミドリは中間地点くらいで一人追い抜いて3位に順位をあげるも2位を走るノリコとの距離は縮まなく、逆にノリコは1位を走る他校の選手(多分高校2年だった)と体ひとつ分もない位につけてほぼ同時にゴールした。


1位 他校の高2
2位 ノリコ
3位 ミドリ

集団で応援していたノリコの友達らしき子達が「あと数メートルあれば…」「ノリコの方が(1位の子)より前でてなかった?」というような会話が聞こえてきたが、大袈裟な話ではなく接戦だった。

1位をとれず浮かぬ表情を見せつつも笑って客席に手を振る愛らしいノリコとは対照的に、膝に手をついて、レーシングブルマーがぱつんぱつんに張る程上体を下げた姿でゼエゼエと肩を揺らしているミドリ。第一印象が良くなかっただけに、正直ざまあみろという気持ちはありましたが、それ以上に彼女の表情が素晴らしかった。

最高に悔しそうな顔で背を向けるノリコを睨みつけ、声はもちろん聞き取れませんでしたが、明らかに「くそぉ…」と口が動いてました。この後が気になって、部員が待機する客席に移動すると、

「ミドリ!別に本戦じゃないし気にする必要ないよ!!」

的な慰めをしながら女子部員達がミドリの背中をさすっていました。さすがに女子達だけだったので、ミドリの姿を覗き込む事はできませんでしたが、明らかに肩が震えている様子でした。

逞しく鍛えたムチムチの体を小さく縮こませて落ちているミドリは、「邪魔するなら帰ってよ1年!」と私にクールに言い放った時のような勝ち気な表情は微塵もありませんでした。

ミドリ達3年は、進路もあり早めに部活を引退したのでそれ以降は試合を見ることもなく卒業していき…私が成人したくらいに、介護の仕事に就きすぐに結婚したという噂もききました。
彼女が学生時代の陸上生活を思い出すことがあるならば、あの日負けたノリコという少女の存在は、中学生に負けた自分のプライドを傷つけた存在として浮かび上がるのかな?とか思ってます。

おわり

979名無しさん:2015/05/21(木) 11:54:05 ID:???
>>978
亀レスで申し訳ないが、悪くないね
クールな娘がムキになるっていいよね
ムチムチ描写が好きだ

980名無しさん:2015/05/24(日) 14:53:22 ID:???
>>978
良いな ただこういうの見たら先を想像しちゃって勝手に妄想してみた。


「なんですか?こんな所で?」

競技場裏のひとけのない場所に呼び出された少女は、キョトンと相手をみつめる。

「あんたさ…別に今日は何も絡まないただの地区大会。本気出してるわけじゃないんだから!勝ったからって調子にのらないでよね!」

少女に凄む女は、まだ競技終わり間もなく額とユニフォームを汗で滲ませている。

「わざわざそれを言いにきたんですか?先輩?笑」

即座に嘲笑う中学生の少女。競技も終わりリラックスする姿は憎いほど細く可憐で愛くるしく、速く走るために鍛えた自分の身体など意味がないと無言にも言い放たれてるようだった。

「なんか…私A高校志望なんですけど高2でそのレベルなら張り合いないってゆうか…プッ笑」

「このっ!!」

少女のひやかしに思わず突っかかり胸ぐらを掴もうとするが、逃げるように交わされてしまう。

「え…?まさかの武力行使ですか。そんな太い足で蹴られたら死んじゃうよ?だけどそんなにトロけりゃ意味ないですね笑」

手足を振り回し少女に殴りかかろうとも、どうしても先ほどの競技と同じく捕まえられない。

「あ…ああん!!」
ドシャッ

突進しても体を引いて交わされ、背中を向けた瞬間に逆に少女の蹴りが決まった。思い切りお尻に蹴り込まれ前のめりにに倒れこんでしまう。

「高校生が競技でも喧嘩でも私に負けちゃうの?笑 」

薄いランニングブルマー越しに直に放たれた蹴りの痛みで尻を抑える手をまたつぶすように少女が踏みつける。

「きゃああ!!やめて!痛い!痛いよぉ!!」

グリグリと手の甲に爪先をえぐり込まれ悲痛のこえをあげて手を引けば、庇えなくなったガラ空きの尻の割れ目を爪先が刺激する。

「いや!いや!!もういやああ!!」

うつ伏せの体を四つん這いに起こしハイハイするように急いで距離をとり立ち上がると、一目散に走って逃れようとするが、直ちに追いつかれ…

「あはは笑 もう追いついちゃった。」

なにやってもこの子には勝てないのね…

「ゆる…ごめんなさ…ハウっ…!?」

諦めて振り向いた瞬間、股間に激痛が走り、意識がなくなってしまった。

「うわっ!?追いかけた勢いで蹴っちゃった…大丈夫ですかぁ〜??あらら失神してる…まぁ喧嘩売ってきたのお姉さんの方だし、私しらないも〜ん笑」

ブルマーの股間部から太ももを伝って流れ落ちる液体で染めた地面に倒れこんだまま、深い眠りについた。

981名無しさん:2015/05/25(月) 00:39:18 ID:???
>>980
回りこまれて尻を蹴られたり踏みつけられたりって屈辱的でいいねえ!
しかも相手は中学生‥屈辱が加速しますな!
これはいい追加妄想ですわ

さて、>>978氏の水泳部の方のシチュはまだかな?

982978:2015/05/25(月) 09:59:47 ID:???
>979
どうもです。自分はムチムチ(肥満ではなく適度な)体型が好きで上の四人がそれにあてはまったんですね。

>>980
興奮しました。またお願いします笑

>>981
水泳部のナツナ 書きますね。ミドリ同様簡単なプロフィール&シチュにはなりますが…

983978:2015/05/27(水) 18:33:50 ID:???
津久井 ナツナ 水泳部3年

165cm B85 W65 H96

容姿

競泳独特の脂肪をまとったプリプリの下半身にガッチリとした肩幅、長身という事もあって制服姿の時は着痩せして見える。髪はお団子でよくフレームの太いウェリントン型の伊達眼鏡を愛用していた若干サブカルおたく気のあるオシャレなブサカワ。

ナツナは私と同級生、2.3年と同じクラスでした。性格は非常に穏やかで優しく、J-POPをこよなく愛しながらも、長らく厨二病をわずらわせていた私の音楽仲間でライブにも一緒に行ったりしてました。

生真面目で器用ではなかったですが、人より努力して上をいくタイプ。
しかし、生真面目故、プレッシャーに非常に弱く本番試合で好成績を残していた記憶はあまりありませんでした。

3年の夏休み
学校の補習の休憩時間、お昼前に校門を出ると、プールでは水泳部が炎天下の中バシャバシャと練習してる様子で、友達としばし見学していると、1人の少女が目につきました。

石村 マユ 水泳部1年
とにかく可愛くて人気がある子だったのですが、それより気になっていたのが水泳でのナツナとの対決。
以前ナツナが言っていた言葉が蘇った。

「マユって人気あるよね。あれで水泳も早いしなんか凹むわ…顔では勝てないし泳ぎくらいは負けたくないな…ハハハ笑」

笑い混じりながらも追い上げられるプレッシャーと、マユをライバル視する心情が伝わってきました。

何組かが泳ぎ終えた後、ナツナとマユは同じ平泳ぎだったため、一緒になるのは必然でした。

5人飛び込み台に並ぶ。
ナツナや他の4名の中で1年はナツナ1人。皆同じ濃紺の競泳水着を見に纏いスタートポーズを決める。大柄な4人の中で小柄なマユが逆に目立った。

バシャン!

水しぶきが上がった後、静かに潜水から皆手足をかき始めた。

序盤はナツナが1位でマユは4位。体二つ分ほど離れた状態で25mを折り返してもあまり変化なし。200mの半分を折り返したくらいで動いた。

マユが追い上げるとゆうより、スピードが落ち始めた4人がバテていくカタチでスルスルと2位に上がった。その時トップを泳いでいたナツナとの差は体半分。存在に気づいたのかナツナがペースを上げていく。
彼女の性格上かなり焦っているのは明白で、フォームも大きくなり息継ぎであげた時にみえる表情は真剣というより焦りのようにみえて…残り50m切った所でとうとうマユに逆転されてしまった。抜かれた後はあっけないもので、ペース配分を失敗したであろうナツナは3位に落ち、マユがゴールした5秒後くらいに泳ぎ終えた。

当分の間壁に手を着いたままゼエゼエ肩で息をしてプールから上がれない様子でした。

やはり気になるのは直後のナツナの表情でしたが、悔しさで感情が歪むわけでもなく『とうとう負けちゃった〜笑』的な困り笑顔で部員達と談笑する始末で味気ないななんて思っていました。
しかしその日の学校帰り、部活終わりのナツナに声をかけて駅まで歩いていた時、

「今日お昼あっくん(友達)と居たね。練習見てた?」

ナツナの問いかけに頷くと、数秒沈黙が流れた後、急に泣きはじめた。

「なんか超ショック…なんで私こうなんだろ…マジ悔しい…負けたくなかった…」

負かされた1年のマユに対して文句を言う訳でもなく、ただひたすら自分を責めながら泣きじゃくるナツナ。
プール上がりのパサパサの髪をあげてクマさん柄のタオルで涙を拭く姿がなんとも女の子らしくて、初めてナツナを異性的に意識してしまった日でした。

理想をいえば、『あの1年…私に恥かかせたわね…可愛いからって調子こくな!』みたいに小柄な年下相手に思い切り歪んだ嫉妬や感情をぶつける言葉が聞きたかったのは本心ですが、マユとのルックスにコンプレックスを持ち、得意の水泳でも及ばなかった自分に悔し泣きするのも、争い嫌いであがり症のナツナならそんな表情も悪くないなと思いました。

おわり

984名無しさん:2015/06/12(金) 01:06:12 ID:9qIUkCIk
弱そうスレ新しいの来てた。GJです

985名無しさん:2015/06/13(土) 03:14:18 ID:???
反発せずに凹むよりも、一度敵対心出してぶつかってこてんぱんに遭って欲しかった
最初から最後までネガティブだと同情心が湧いてしまうんだ

986名無しさん:2015/06/13(土) 07:23:25 ID:???
珠にだけど、明らかなかませをリョナるスレになる
様式美ができちゃってるからそう見えるだけなんだけどね

987名無しさん:2015/06/13(土) 13:34:39 ID:???
腹いせに下着隠したりなんなりして小物キャラに落とした後、喧嘩でコテンパンにやられちゃうみたいな感じかな。

まぁ内気キャラが段々ゆがんでいく
様も萌えるが、強そうな方は余裕綽々自身に満ち溢れた勝気なのが自分は好きかも。

988名無しさん:2015/06/21(日) 03:52:45 ID:???
ムチムチパツンパツンの汗臭そうなブルマー姿ではぁはぁ言いながら年下小娘に嬲られる先輩なんていいなと思ったら燃えジャスの鮎原夏と軽井沢ももを思い出した。

あの2人って因縁あるしなかなかいけるわ。
最近はもっぱらDOAでマリー使って女キャラボコりまくってる。

989名無しさん:2015/06/28(日) 01:04:33 ID:???
ももの的にされて地面に転がる委員長ですねわかります

990名無しさん:2015/06/30(火) 18:36:45 ID:???
努力的な描写があるキャラはいいよね 風紀を守る委員長とかスポーツで鍛えてる夏とか。もも自体も一応テニス部少女という設定だけど、努力とは無縁で天真爛漫キャラの年下だから攻め役にはグッド。よっわい!の挑発も好きだ。

991名無しさん:2015/07/03(金) 02:22:14 ID:???
そろそろ誰か次スレ立てられる?

992名無しさん:2015/07/08(水) 08:11:16 ID:???
立てた


弱そうな奴(奴ら)に嬲られるシチュ Part.2
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1436310615/

993名無しさん:2015/07/08(水) 15:18:30 ID:???
>>992
乙ですー!

994名無しさん:2015/07/15(水) 00:15:53 ID:???
乙ですー、埋めたほうがいいのかな?

995名無しさん:2015/07/15(水) 02:57:02 ID:???
2が進行してるし埋めたほうがいいかな

996名無しさん:2015/07/15(水) 08:06:21 ID:???
だね 梅

997名無しさん:2015/07/15(水) 09:58:42 ID:???
スピニングバード…ァー ァーァー

you lose…

998名無しさん:2015/07/15(水) 10:00:20 ID:???
10!9!8!7!6!5!…

999名無しさん:2015/07/15(水) 10:02:15 ID:???
4…3…2…1!!

ァー ァーァー
game over…

1000名無しさん:2015/07/15(水) 10:05:08 ID:???
あら わたしみたいなこむすめにやられてくやしくないの??

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