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すぱろぐ大戦BBS・SS投下スレ

215名無しのも私だ:2008/06/10(火) 12:45:08 ID:qOJeTAII
 かなり、驚いた。
「あ、それでDCのことを……」
「ああ……テンザンのお袋さんは、何も知らないみたいだったけどな……あの時のエアロゲイター襲撃事件でテンザンが行方知れずになって、しばらくの間、現金書留が送られてたらしいんだ」
「それって……!」
「ああ、多分テンザンだろうな。金が来なくなったのも、ビアン総帥が戦死した日と大体一致する。手紙も何もなかったけど、お袋さんの方もそう思ってるらしい。けど、リョウトの話を考えると、あいつも何かしら手紙を出してはいたのかもしれねぇ」
 デスクに向き直り、肘をついて頭を掻く。
「テンザンがそう言う事をしてたってのも意外だったけどよ、そんなもんなのかもな、やっぱ」
「血は水よりも濃いって言うしね。誰しも、親は大切だよ」
「……はぁ……」
「リュウセイ、ひょっとして落ち込んでる?」
「落ち込むっつーよりかは、へこんでる。
 ……後悔はしてないぜ?あいつはもう、ああしなきゃ止まらなかった。ゲイム・システムに取り込まれた時も、ゲーザにされちまった時も。けどなぁ……ああして親御さんとかに会うと……」
「テンザンの事、言ったの?」
「まさか、言えるかよ……テンザンがまだどこかで生きてるって信じてるんだぜ?金が来なくなったのも、きっと好きなゲームにでも注ぎ込んでるんだろって、むしろちゃんと生活できてるのかって、そんな心配してる人に、言えねぇよ……」
 目を伏せるリュウセイの一方、リョウトは背中に冷たい物を感じていた。
 何しろ、テンザンの状況はあながち他人事ではない。
 もし、自分がハガネ隊に救助されず、あのまま自爆させられていたら、家族に消息が知られる事もなく、行方知れずとして……
「リュウセイ、その人の住所、知ってる?」
「いや、しらねぇけど……リョウト、お前まさか」
「伝えなきゃいけないよ……例え死んでいるんだとしても、家族が自分の行方も知らないのって、当人にしてみればやりきれないもの」
 もし自分なら、耐えられないから……


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