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すぱろぐ大戦BBS・SS投下スレ

105差無来!!:2008/01/28(月) 13:02:16 ID:8d0pWAYw
「何の話してたか忘れたけど……それより、今日のご飯は何スか少佐?」
「む……いかん。忘れてた」
 余計な事に精神を消耗させられたアラドはイングラムの言った長話には興味がないらしい。今の彼にとって重要なのは晩飯だった。
 そんなアラドの言葉に先生はハッとさせられた。今日の飯炊きは自分だと言う事をすっかり忘れていたのだ。
「いいっ!?そんなあ!」
「献立は冷蔵庫の中身次第だな。何も無いなら今日は外食だ」
「ええ?……少佐の作るご飯が食べたいんスけど」
「そう言われても、な」
 あからさまに肩を落としたアラドは先生の手料理を心待ちにしていたらしい。味云々ではなく、心の篭った大量の料理を食べたい年頃なのかも知れなかった。
 イングラムはアラドには悪いが冷蔵庫の食材で全てを決めようとした。何かあれば何とかなる。何も無くても何とかなる。
 そうして先生は冷蔵庫の扉を開けた。
「む?これ、は」
 中を覗いた先生は首を傾げる。中には大量の野菜類、魚類がゴロゴロしていた。
 ……こんなに沢山買ったかしらん?記憶の糸を手繰り寄せても、買った覚えが無い食材がそこにはあった。
「あ、さっき補充しときましたよ。田舎から送ってきて食べきれないから」
 復活を果たしたおっぱい忍者が手をヒラヒラさせていた。
「お前かセレーナ」
「あ、そう言えばそうだった。ぐっじょぶっス!セレーナさん」
 犯人はセレーナだった。彼女は手ぶらで飯を集りに来る事があれば、こうして頼んでもいないのに食材を補充する事がある。
 ……そして毎回気になる事だが、この女の故郷は何処なのだろうか?スペイン辺りだと踏んでいる先生にもいよいよ判らなくなってきた。
 どこからどうみても日本の食材としか見えないものが其処には含まれているのだ。
「大した事無いわよ。と、そう言う訳で少佐?愛の篭った男の手料理を一丁お願いします♪」
「……お前への愛なぞ無い」
「少佐、なるべく早くお願いするっス!」
「直ぐには出来ん。酒か煙草でもやって待っていろ」
 ギャラリーとの会話をそこそこに、先生は煙草に火をつけ、煙をふかしながらキッチンへと向かう。
 先生はキッチンドランカーでは無いが、キッチンスモーカーではある。……やっぱり先生は不良だった。


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