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FFDQかっこいい男コンテスト 〜ファイナルファンタジー12部門〜

1名無しの勇者:2006/03/31(金) 02:28:18
FF12の小説専用スレです。
書き手も読み手もマターリと楽しくいきましょう。

*煽り荒らしは完全放置。レスするあなたも厨房です*

95バッシュ×レックス-8:2006/05/30(火) 01:19:58
そういって、バッシュはレックスのおでこをちょっと撫でた。
レックスはびくっとして引いた。バッシュがそれを追いかけてきた。
一瞬キスをされるのかと思った。
でもされなかった。
それだけでもレックスはドキドキしていた。
赤らめた顔をバッシュに見せまいとして顔をそらした。
そんな動揺しているレックスに気が付いたバッシュは、
レックスの方を向き、わざと横からじいっと見つめた。
子供をからかうものではないのだが。
そしておでこを撫で続けたり鼻の先をくるくる撫でたり
ちょっかいをだしてみた。
レックスは抵抗することもなく、思った通り硬直したままでいて、
顔だけがみるみる紅くなっていく。
それを見て、バッシュは確信した。

『もしかしてレックス、お前…まだ俺の事を?』

レックスはこちらに顔を向けてバッシュを見る。

『あ、あの…リーダー、…じゃなくてバッシュ……えと…』

恥ずかしくなって顔を赤らめ横に顔をそらしたレックスに
バッシュはもう一度、確認するべく
今度はきちんとレックスをみて、聞き直した。

『レックス、俺の事をまだ好きか?』

レックスは即答した。

『あの、僕は、ずっと好きでした…。今も…今もバッシュの事好きです!
あれからずっと忘れられなくて…
でも忘れようとして…
自分の気持ちが伝われば、それだけで良かったと思っていたのに、
伝えても苦しくてそれで気持ちを殺そうと頑張ったけど…
それでも気持ちは消えなくて…
でも仕事はどんどん厳しくなっていくし、任務も増えていって、
それで気持ちが紛れてただけだと思います。
最近元気なのは、仕事や生活で紛れてただけなんだって思ってます…
だから…今日バッシュから言われたこと、暫く泊まらせてって言われて、
気持ちがまた復活してしまって押さえられなくて、
でも押さえなくっちゃってでもどうしていいか解らなくて…!…』

バッシュはレックスに口づけをした。
レックスは一瞬何が起こったのか解らないまま更に硬直していた。

96バッシュ×レックス-9:2006/05/30(火) 01:20:35
(俺の中でこいつの存在が大きく為りつつある、
もうこいつを悲しませてはいけない。
何が何でも受け止めてやらないといけないと思った。)

唇を離すとレックスを抱き包んだ。

『もう何も言わなくていい。解ったから。』

『バッシュ…』

『お前は充分苦しんだのだ。俺が受け止めなかった罰を受けよう。
もう悲しませないと誓う』

『……』

バッシュはレックスの首に腕を回して、腕枕をした。

『俺の腕の中で今日は寝たらいい。』

レックスはほろりと涙を流した。
それに気づいたバッシュはよりいっそう強く抱き寄せた。

レックスがこんなにバッシュの事を思っていると解って、
今日は襲いに来たというのに、
この純粋な気持ちでまっすぐ想っている少年レックスの心を汚す事なんて
できないと思い、どうにか欲望を抑えた。

(俺はなんて汚らわしいんだ。ただヤルことだけを考えていたなんて。)

『レックス、俺も他に居ながらお前の事が好きだ。許してくれ』

『バッシュ…他に居てもいい…好きな気持ち受け止めてくれた。
それにこうしてされるだけでそれだけでもう、とろけそう。
だからこうして腕枕明日もされたい。』

『ああ、解っている。レックス、してほしい事があれば
いつでも遠慮無くいいなさい。』

抱きしめられたあたたかい腕の中で安堵を覚え、
レックスはいつの間にか涙を忘れて自然と笑顔に戻っていた。
レックスのほうから抱きついてバッシュののど仏に
キスをしたりするほどの余裕も見せた。
しかしバッシュはやはりこのままストレートに先を急ぐことは出来なかった。
この気持ちをしっかり受け止めて俺は性欲を我慢するべき!
なんてかっこいいことを思いながら眠りについた。

97バッシュ×レックス-10:2006/05/30(火) 01:21:00


――――明け方――――

まだ空が青い、薄暗い朝、まだ少し肌寒い、
太陽が完全に昇らなければ肌がけが必要な涼しさの中。
バッシュは熟睡したせいか、少し早めに目が覚めてしまった。
レックスは腕の中ですやすやと眠っている。
レックスの呼吸する息がバッシュの胸元に触れてくる。
こそばゆい。
裸体が美しければ寝顔も美しい。
美少年とはこういうことを言うのだなと頭の中で独り言を唱えながら、
可愛い顔を眺めていた。
周りにはあまりいないパールがかった白い髪を手でそっとすくいあげ
しっとりした感触を手で楽しんでいた。
こんなゆっくりした時間、久しぶりだ。
バッシュは最近、しょっちゅう残業で深夜遅く帰宅したり、
翌朝早出だったりした事が多かったせいか、
愛する人に毎晩求めたり、このような軽い交わりをすることも出来なく、
ここのところ、落ち着いた時間をもてなかったのだ、
朝立ちしたムスコの具合が恐ろしく元気なので、今日はただごとではないと
思っていた。
バッシュはパジャマだったが、レックスは短パンにランニングという姿。
もうそれだけで萌えるのに、それなのに、こんな可愛い寝顔で
それが腕の中で静かに眠っているとなれば!

もう、昨日の悠長な状態はあり得なかった。
あんだけカッコイイことを言っておきながら、
バッシュの性欲は極限の状態にまで押し上げられていた。


ハァハァ…ハァハァ…チュ…チュッ‥…

バッシュはレックスの寝起きを待つ事が出来ず
ただ欲望の求めるがままに激しく体を愛撫し
首筋に何度も舌を這わせてキスマークを付けるかと思うほどの強い刺激で
口づけをしていた。レックスの白い肌に桃色の痕が作られていく。
そんな激しい行いに静かに眠っている事もできるはずもない、
レックスが異変に気づいて目を覚ました事をバッシュは素早く察知し、
何も言わせまいと素早く唇を口付けで封じた。

『んん…‥ん…』チュパ…

バッシュの肉厚なごつごつしている骨太の大きな手が、レックスの小山に添えられた小さな乳首を
なでまわし、片方でも休むことなくレックスの髪を荒くかきむしる。

『ん…ん…ぁッ…ちょッ…』

ハァハァ…ハァハァ

98バッシュ×レックス-11:2006/05/30(火) 01:21:19
半ば強引に、軽いレイプと思える勢いでバッシュはレックスのランニングと短パンを
素早くはぎ取る。
しかしレックスは求めていたかの如く抵抗を全くする様子がない。
バッシュもパジャマの上下を脱ぎ捨て、お互いに身にまとうものは全くない状態になった。
お互いに静かに抱き合う。

暖かい…。

お互いの体温がまるで気持ちのバロメーターのように、抱きしめ合い、
気持ちを確かめ合った。

顔をあげそっと瞳を見つめあうと
二人とも何もいうこともなく、ただただ無言で、再び口づけた。
レックスは舌を招き入れ、そして激しく吸いあげた。

初めてにしては上手い、ねっとりと濃厚なキスを何度も何度も繰り返す。
時々熱い吐息がレックスの口から漏れた。

…ハァ

レックスのモノは朝立ちの状態で、すでに強固な状態になっており、
先程からバッシュ自信の息子が押さえきれない程に膨張し、
ぶつかりあっていることが、
更に興奮を震いたたせていると気付いていたが、
限界まで我慢することで更なる興奮を呼ぶように、
ぐっとじらしつづけていた。
背中に手をまわし、首筋に舌を這わせてキスをする。
そんな事を繰り返しながら、
股間を押しつけ腰を振る。
ペ●スがペ●スに触れたり当たったりすることで、
直接しごかれないそのまどろっこしさが
余計に興奮を呼びさまし、
レックスのほうも、そろそろ我慢が出来なくなっていた。

バッシュは手を股間を撫でさすった。

『はぁはぁ…もっと触ってほしい…バッシ…ュ』

サオを握り離さず軽くしごいた。

『ぁぁ…!!…はぁはぁ…ぁん…』

ふぐりとサオのどちらともいえない
全体的に撫でまわしサオの筋を指でなぞった。

『ぁぅ!!…ぅぅ…ダメ…だよ…』

99バッシュ×レックス-12:2006/05/30(火) 01:21:39
口づけを続けながらバッシュは背中から下へ手を下ろしていき
尻のふくらみに手を這わした。
丸みを確認するかのように執拗になで回し、
悟られないように少しずつ位置をずらしていく。
まだ開発されていないレックスの尻窟を掘るためには、
少し緊張をほぐしてやらねばと、
レックスの尻の穴まわりに手をのばす。

『!!!…何』

レックスは先程まで気持ちよがり続けていたが、尻をつぼめて足を閉じた。

『レックス…痛くしないから、足を、ほら開いて。気持ちよくする。』

『痛いなら、やめて…』

『痛くしないから、ほら、ここは?』

バッシュは指を優しく尻の穴のそばに置くと、ゆっくりなぞり始めた。

『ほら、こう…痛くないだろう?どうだ?』

『………ぁぁ…気持ちいい…』

指を更に穴に近付け指をあてがう

『ここが入れるところだが今日は入れないから安心しなさい。
今日はウォーミングアップだ。するときはちゃんと綺麗にしてからな。』

それを聞いてレックスはホッとしたのか、足をグイっと左右に開かれても抵抗はしなかった。
レックスの巨根が真ん中にそびえたち、露な格好にされる。
足の間からバッシュがみて言う。

『レックス。可愛いぞ…』

レックスは照れたように天井に目を反らす

『バッシュ…なんだか恥ずかしいよ…こんな格好…オムツ以来だし…』

バッシュは片手でレックスのペ●スを握りしめると、
上下にしごき始めた。
そして両方の手で包み込むと、顔をうずめて頂上から亀頭をクルクルと舐め始めた。

『あぁ…!!!ぁぅ!はぁぁぁ…。』

舌先を上へ下へと這わし、唇で横に挟み尺八の如く動かした。
チロチロと上下に素早く動かし左右に振りながら…

100バッシュ×レックス-13:2006/05/30(火) 01:21:57
『ぁぅぁぁぁ…』

バッシュは亀頭の回りをネットリ舐めまわしてから不意をついて一気にくわえた。

『はぅ!…ぁぁッ…!…ぁぁ!きもちぃ!ぁぁん』

バッシュはレックスの気持ちが高ぶっている最中に素早くローションを小指に塗り
少しずつ、指をすべり込ませて行く。

『ぁぅ!いやダ!入れないっていったのに!』

『俺にまかせろ。痛くはしない。』

そういうなりバッシュは器用にレックスのペ●スを口で愛撫しながら、
指をゆっくり肛門に挿入して行く…

『どうだ?痛いか?』

『…痛く…ない…ぁぁ…はぅ……』

バッシュは小指を奥まで入れたのを確認すると今度は中指を挿入した。

『ぁあ……!ヤダ!』

『大丈夫だ、ゆっくりするから。どうだ?気持ちいいか?』

『ぅ…ぁぁなんか変だよっ!おしりが変だよッぁぁ…!』

バッシュはゆっくり、しかし少しスムーズに指を出し入れしていく。

『はぅ!ぁぁぁぁぁぅ!ダメだ!バッシュ!ぁぁヤダ!
ダメ!…きもちぃいょ…!!ぁぁ変だよ!』

バッシュはただ無言で尻をいりつづける。

『レックスそうだ、いいぞ。』

バッシュはそういうと再びペ●スを頬張りしゃぶり始めた。

『ぁぁぁ!気持ち良い!』

更に激しく頭を動かしていき、やがて、絶頂を向かえた。

ハァハァハァハァ

101バッシュ×レックス-14:2006/05/30(火) 01:22:15
バッシュは近くにあったティッシュで優しく拭いてやると、
レックスが枕元に隠してあったローションをバッシュに差し出した。

『凄く気持ちよかった…ごめんなさい。僕だけ行って…
今度入れて。僕、頑張ってバッシュ向きの体になりたい』

『レックス…。これは?なぜこれを持っているんだ?』

『時々、ひとりエッチするときに、使っているんだ。少し塗ってから
すると他の人にされてる気分になるから…いつもバッシュにされてるのを
想像しながらしてた。』

『そうか…。でも、嫌ではないか?俺は本気でやるぞ、いざ入れたら、
とまらんかもしらんぞ、お前の中が気持ち良すぎてな?いいのか?』

レックスはバッシュを見つめてコクリと頷いた。

バッシュは自分のいきりたったペ●スにコンドームを被せ、
ローションをタップリ塗ると、まず、先だけ当てがい、
腰をクリクリまわしはじめた。

『レックス、力抜いてごらん。腰の力だ、尻の穴の力もだ、
脱力して、ほら、怖くないから。すぼめてると逆に痛いぞ?』

レックスは怖いながらも一生懸命に緩める努力をした。
バッシュは止まることなく攻め続ける。

『あぁ、そうだいいぞー。ほら、もうこれだけはいったぞ。
すこし動かしてみる。』

バッシュは腰をゆっくりピストンした。

『うッ!重い…ぁぅ〜!なんかお尻が変だよ。』

『気のせいだ。そういう感覚があるだけた。そら、もう少し入れるぞ。』

バッシュは少しずつ挿入していく。

『ぅ!…ぁぁ、頑張る…痛くはないんだ…』

しかしレックスの目には涙が溢れて来ている。
今にも泣きそうだ。バッシュはレックスを優しく抱き込むと、
頭を撫でて優しくキスをした。

『レックス、辛かったらまた今度にしようか。な?
俺は無理にしなくても平気だから、気にするな。』

102バッシュ×レックス-15:2006/05/30(火) 01:23:01
『やだ…バッシュに嫌われたくない…バッシュの喜ぶ体になりたいんだ…』

涙が耳に伝う…。泣きながら抜かないでと哀願してくる。

『レックス、お前の気持ちは解るから、泣くな。ほら、泣くなって。
また今度にしよう。な?』

バッシュはレックスの涙を指で拭った。

『でも……』

『いや、今日はもうやめよう。お前の事は大切にしたい。可愛いな、ホントに』

(`大切にしたい´だなんて…。
優しさに飢えてる僕はそんな言葉を掛けられただけでもう何もいらないよ。
バッシュがこんな風にだきしめてくれたら幸せすぎるよ。
何度も振られたのに…。
こんなことになるなんて夢みたいだ。

バッシュの腕の中は、とっても暖かい。
こんな兄さんを持ってるあいつが羨ましい。
バッシュって僕よりもずっとずっと大人なんだ。
こんな風に愛を沢山浴びるとなんだか心がしっとりしてくるんだ。
これからもずっとこうして行きたい。)

『レックス、もう、ぬいぐるみは卒業だな。』

『数日の間ずっと腕枕してくれるの?』

『数日じゃないぞ。365日だ。』

『!!』

幸せな夜はいつまでも続いていった。




どもありがとうございました。
初カプ連続するかどうか未定です。
また機会があれば投下します。

103名無しの勇者:2006/05/30(火) 01:33:17
職人さんGJ!
リアルタイムでみてますた(*´Д`)ハァハァ

104バッシュ×レックス-15:2006/05/30(火) 02:02:08
>>103
どうもありがとうございます。お粗末様で誤字脱字いぱーい発見してしまいました。
次は気をつけたいと思います。

105名無しの勇者:2006/05/30(火) 19:39:22
男が書くとすぐわかるな…

106バッシュ×レックス-15:2006/05/30(火) 22:18:44
>>105
えと・・・書いた私はリアル女なのですが( ´・д・`)しょぼーん

107バッシュ×レックス-16:2006/05/31(水) 03:16:32
そして懲りる事もなく更にひたすら続編を投下してみる(・ε・)

最近は自室に帰ってからレックスの部屋に直行する日々が多くなっていた。
口実で部屋に置いてくれと頼んだ日から、その数日をはるかに超えて、
もう2週間目に突入する程になっていた。
このままでは、あいつらに申し訳が立たないとは思いつつも
この艶やかな体と、水晶のような汚れなき心に惹かれ、
自室で一人寝るのが寂しいと感じてしまうまでになっていたのだった。

ガブラスとウォースラにはレックスの剣の手合いの個人レッスンということで、
話を合わせてあるのだが限度というものがある。
二人とも、研修は城の中で行っているし、おおよその期間なども知っている。
あまり長くなればなるほど疑われるのは目に見えていた。

(このままではまずい。隠し通すのは俺の理に反している。なんとかせねば。)

バッシュは罪悪感を押し殺せず、二人には正直に話すつもりでいた。
長年自分を信じて慕ってきてくれた弟と、愛するウォースラに対しての裏切りの行為に対し、
後悔しても今更遅いのは解っている。
あの晩で終わりにして、一夜限りの浮気程度にすませば良かったのだ。
いや、当初はそうするつもりだったのだ。しかし、計画はあくまでも計画にすぎなかった。
気持ちまで計画通りにいくわけではないのだから。
ただこのまま隠し通しても自分も辛い。
それに言い訳など、女々しいだけだ。だから正直に話したい、そう思っていた。

だが、その話のタイミングは非常に重要であるということ。
以前ウォースラは赤の他人と浮気しようもんなら切れると言っていた。
確かに逆の立場なら間違いなく、殴っていることと思う。
信じたものに裏切られた時のきもちはその立場にしか理解できないものである。
何倍もの辛さを味合わなければならない、それは自分も相手も同じこと。

今夜は行くのは止めておこう。とりあえず断りだけはいれて置かなくては。
バッシュは城から戻って自室に入ると、荷物を置き、とにかく心を静めようと、
一杯のウォッカを用意した。

一口含んで飲む。心と気持ちを消毒しようとした。
度数の高い酒に一気に体が熱くなり、余計レックスの事を考えてしまった。

『そろそろ帰ってくるころだろうな、今日も元気に仕事出来ただろうか』

108バッシュ×レックス-17:2006/05/31(水) 03:17:25
独り言を言い、そしてまた一口飲む。

―――ふぅ〜。

『このまま終わりにするのは気持ち的に不純ではあるが、致し方ない。』

(悲しませないと約束したのに。俺はいったい何をやっているんだ。)

結果的に3人とも悲しませる結果を作ってしまったバッシュ。

『ああ、俺は最低だ!最低の男だ…馬鹿やろうだ。』

バッシュは残りのウォッカを一気に飲み干した。

コン。
テーブルの上に空のグラスを置く。
火照る体、そして重たい頭をソファに預けたまま、いつのまにか眠ってしまっていた。


ペチペチ!

誰かが頬を叩いている。

誰かが俺の肩を揺さぶっている。

…誰かが…?

霞む目をこすり、焦点を合わせる。はっきりと顔が確認できた。
目を開けると真上にレックスの顔があった。

『んあ?レ…っくす?どうしてここに?』


仰向けのバッシュをのぞき込むレックス。

109バッシュ×レックス-18:2006/05/31(水) 03:17:55

『今日は来ないからどうしたかと思って。帰ってる筈なのに、
城にも探しに行ったけどもう帰ったと言われて…部屋にいる筈だと思って、
ノックしたけど、返事がないし、電気点いてるしドアノブ開けたら開いたからそれで、
悪いとは思ったけど入ってしまいました…そしたら、意識のない
バッシュが寝ていたから、つい、起こしちゃいました。ごめんなさい。』

レックスは必死に弁解するように早口でまくし立てた。

『んあぁ。そうかー…別にかまわんがな…あとでお前の所に行く予定だったんだが、
いったい俺はどのくらい寝ていたんだ?』

バッシュは時計を見る、時刻は8時半をさしていた。

『1時間くらいはねていたのか。心配かけてすまんな。』

レックスは、安心したような顔をして、バッシュの脇に腰を下ろした。

『いつも7時くらいにくるから、今日は来なくて、どうしたかなあと思って、
心配になったんだ。早く会いたかったし、それに今日は報告があって。』

レックスは急に目を輝かせてそういった。

『俺もお前に報告があるんだ…。ちょうどよかった。』

バッシュは喜んでいるレックスに対して罪悪感を感じ、そっと目をそらした。

『バッシュも報告があるの?なんだろう〜?わくわくするな〜。バッシュの報告から聞きたい』

良い知らせだとばかり思っているレックスが本当に気の毒になってきた。
このままこの気持ちを伝えれば間違いなくレックスは墜ちていくことになるだろう。
レックス側の報告は良い報告に違いない。
そんな気分が上昇している幼き少年の気持ちを奈落の底に落とす事なんて俺にする権利はないはずだ、と
バッシュは報告を伝えるかどうしようか悩む所だった。

『俺の報告は…レックス、お前の後でいいぞ。先に、お前の話が聞きたい。』

110バッシュ×レックス-19:2006/05/31(水) 03:18:32
レックスはバッシュの気持ちなどに気づきもせず、今日行った訓練の話や、
討伐ランクが昇格した話などを楽しそうに報告した。
バッシュとこういう関係になってからレックスの成長が目に見えて上昇していっていることに
喜びを隠せなかった。

『レックス!やったな!やっぱりお前には素質があるのだ。その調子でどんどん頑張っていけば、
きっと将来立派な将軍になれるぞ!お前の剣さばきは見事だしな。良い戦士になれるぞ!』

この報告は先ほどまで深々と悩んでいたバッシュの悲しい気持ちを奥へと追いやってくれた。
しかしやっぱり、きちんとすることはしなくてはならないと元のテンションに戻そうとした。
頭の中で反省の気持ちを込めて、仰向けのまま両手をレックスの方向へのばして抱き寄せた。

『レックス…、おいで。』

レックスはほほえんでバッシュの胸の中に飛び込んだ。同時にレックスもバッシュに抱きつき、
酒で熱くなったバッシュのぬくもりを存分に味わっていた。
バッシュは言うタイミングをどうにか計算していた、頭では解っている。
言い出さなくては、と。しかし最初の言葉が出てこないのだ。
言葉に詰まって、口が全く思うように動かない。
どうでもいいことは言えるのに、肝心な事は何一つ言えてない。

(落ち着け。落ち着け。)

バッシュは心で唱えていた。

『バッシュ…幸せ…ずっとこうしていたい…。ずっとこうしてて…もう離れないで』

レックスが力強く抱きしめてきた。バッシュも答えて抱きしめる。

『ああ…。』

一言発することが精一杯だった。とてもじゃないけど別れるなどと言えなかった。
でも言わなくてはいけないのだ。
俺は二人を裏切っているのだから。

111バッシュ×レックス-20:2006/05/31(水) 03:18:57
レックスの呼吸する息がバッシュの頬にかかる。側にいるという安心感。
小さなこの生命を守ってやらねばとおもう使命感。
一生尽くしてやるとの約束を守れぬ罪悪感。
そんなものが複雑に絡み合いバッシュを襲ってくる。


バッシュの中ではもう、どれが自分の気持ちに正直なものなのか解らなくなっていた。
正直にいうならば、三人と付き合うのがベストなのだ。
脳に正直に、理性に従うなら、二人を裏切らないようにしなくてはならないのだ。

でも自分の気持ちに正直になるには?

『レックス…好きだ…』

(ああもうだめだ。俺はこいつからは離れられない!!しかし…)

『レックス…。俺の報告なんだが…』

レックスが上体を上げてバッシュを見おろす。
レックスは本当に無邪気だ。子供だといっていい。
俺がこんなに最悪な話をしようとしているのに、何の疑いもなく
いい話だと思いこんでいる。そして、楽しそうな笑顔でバッシュを見つめてくる。

(俺は言えるのか?別れ話を。)

言葉に詰まっているバッシュにようやく不安を覚えたレックス。

『ねえ、それっていい報告?悪い報告?』

『……。ああ…』

それでもレックスは首をかしげて、解らないという態度を示した。

『バッシュ?僕に関係する事?』

『……。ああ…』

112バッシュ×レックス-21:2006/05/31(水) 03:19:26
バッシュはレックスを自分の胸元にそっと抱き寄せた。
顔を見て言えるほど余裕はなかった。
こんな愛しい顔を見て、酷なことが言えるほどバッシュは度胸がなかった。

『レックス。あのな。もう会うのを止めようとおもうのだ。』

びっくりした顔をして頭をあげるレックスと目を合わせられなかった。
レックスはバッシュの目を見ようと、必死に体勢を動かして目を追う。

『なんで?!どうしてもう会わないなんていうの?ねえ、365日腕枕してくれるって
約束したじゃないか!!裏切らないって、悲しませないって言ってくれたじゃないか!』

仰向けで寝ているバッシュの上からレックスが必死に言葉を投げかけてくる。
しかしバッシュは目を合わせられずに、まぶたを閉じた。

『許してくれ。二人を裏切った事は消せない事実だ。しかしこれ以上裏切り続けるのは
俺にとっても辛いのだ。それに、お前のことも裏切っている事になる。』

『ヤダ!ヤダよ!僕の気持ちに答えてくれたじゃないか!なんで今更、な、なんでだよー!』

ポタ。

バッシュの頬に落ちてきた。
レックスの涙の粒が落ちてきた。

ポタッポタッ。

バッシュは目を開けてレックスを見上げる。
目に一杯涙をためてそれがそこで受けきれずに落ちてくる。

『答えてくれよ!なんでもう会っちゃいけないんだ!?ねえ!バッシュ!』


ポタッポタッポタッポタッ。

もう止められなかった。涙が次々と流れては落ちてくる。
レックスはバッシュに抱きついきた。バッシュが離そうとしても、離れようとしない。

113バッシュ×レックス-22:2006/05/31(水) 03:19:52
『レックス、すまない。俺の気持ちに正直にと思うと、どうしてもその選択しか
ないのだ。たぶんウォースラもお前と交わってる俺の事を知ったら、黙っていないと思う。』

『やだよ!そんなのやだ!』

『本当に俺は罪作りですまない。』

バッシュは、自分の心に嘘をついている事に悲しくて泣いてしまった。
涙があふれて耳へ流れた。上から流れてきた涙にレックスも気が付き、
本当に辛い選択なのだと思い知らされた。
突然レックスは思い立ったように、起きあがり、ソファから立ち上がった。

『僕、ウォースラさんに話してきます。解って貰えるように説得してきます!』

さっきとは全く違う凛々しい男の顔に変化している。
手の甲で涙を拭うと、バッシュの側に膝をたて、手を握りしめてこういった。

『ウォースラさんとガブラスさんにも解って貰うように言ってきます』

バッシュはまずいと思い、ソファから飛び起きた。

『レックス。待て。そんなことをしたら、俺たちの立場がますます悪くなる。
始めに俺は時期をみてあいつらにもお前のことを話すつもりだったんだ、
お前にも、本当に申し訳ないんだが
俺の優柔不断で尻軽な性格がここまでみんなを振り回すことになっている。
レックスも、巻き込まれたほうの一人なんだ。
こんなことをいうのは間違っているが、
もしレックスも同じ痛みを分かち合ってくれるというのなら
少し時間をくれないか?
俺はあいつらにお前のことを解って貰うために
きちんと自分で正直に話す。』

レックスはバッシュの肩におでこをあてて、こういった。

『バッシュ、僕のこと、まだ好きでいてくれてるの?』

114バッシュ×レックス-23:2006/05/31(水) 03:21:16
『お前の事はずっと好きだ。忘れた事はないよ。おいで。』

バッシュはレックスを引き寄せて自分の膝の上に座らせた。
お互いに向き合い、見つめ合い、頭を優しく撫でてやる。
そしてどちらからともなく口づけをした。
長い長い口づけは今の悲しいやりとりを忘れさせるかのように、
そして舌を絡め合いながらバッシュはレックスの腰を引き寄せて
堅い股間を押しつけた。

『んぁ!!はぁ…バッシュ…』

はぁはぁ…

お互いの唇を、舌を、激しくむさぼり合った。

ちゅっ…はぅはぅはむはむ。

かなり長い間の沈黙が続いた。

唇を離し、そっと抱きしめる。

バッシュはソファの前のテーブルに目をやった。
今まで白熱していて気が付かなかったが、
ウォッカの空のグラスの横に、小さなモーグリのマスコットが二つ置いてあった。

『モーグリ…、あれはなんだ?』

レックスが顔を起こし、答える。

『あれね、訓練の昇格で、チームリーダーがくれたんだ。
二つの訓練で二つとも昇格したから二回表彰されて…それでくれたものが
たまたま同じだったんだ。だからお揃いで、バッシュと持ちたいと思って。』

『そうか…。』

バッシュはこれほどまでに無邪気にそしてまっすぐに自分の事を思ってくれている
可愛いレックスに辛いことを思わせてはいけないと、改めて思いなおした。

『レックス…悪かった。もう悲しい思いをさせないと改めて誓う』

バッシュはレックスをぎゅーっと抱きしめた。

『バッシュ、大好きっ!!』

ふざけたように何度も口づけてくるレックス。
そしてバッシュは再び抱きしめた。



私の趣味に付き合ってくださりありがとうございましたm(__)m
物語はまだまだ続きそうです。(続けます)
その際はよろしくお願い致します。

115バッシュ×レックス-24:2006/06/03(土) 07:26:28
続編を朝から投下させていただきます。ヾ(・ω・)



朝、城門でレックスをみつけたバッシュは手招きして呼び寄せる。

「おはようレックス。今ちょっといいか?」

「おはようございます、リーダー、何かごようですか?」

城の中では上司と部下だ。言葉使いは元通りに。

「レックス、今週末何か予定は?」

「いいえ、特にありませんが」

バッシュは周りを見回し、誰もいない事を確認するとレックスの耳元で囁いた。

「レックス、今晩うちに泊まりにおいで。
残業で遅くなるかもしれないが、早くあがれるように努力する。一緒に帰ろう」

レックスは急に笑顔になりバッシュの腕に飛びついた。

「あ、え…本当?…本当ですか?リーダー!嬉しいです!」

バッシュは首を縦に振ると更に耳元で囁いた。

「レックス、静かにしなさい…周りに聞こえるとまずい」

レックスは無邪気に笑っていたが、落ち着いて直った。

116バッシュ×レックス-25:2006/06/03(土) 07:27:07
「リーダー、すみません。興奮してしまって」

「ははは。仕方がないさ。今日の任務頑張ってな。じゃあ後で」

バッシュはそう言ってレックスの背中を押し出すと
軽い足どりで階段をかけあがって行くのをそっと見送った。
途中レックスは踊り場でこちらを振り返るとにっこり笑い軽く手を振った。

…ふう。アイツは可愛い。
しかし、城内では緊張するな。
バッシュは自分の控室に向かった。別れ話以来久しぶりに会う。
それも三日間の長いデートを計画しているバッシュは心が踊り、
今にも心臓が飛び出そうなくらい、ドキドキしていた。
夕方まではアッと言う間に過ぎて行った。
終了のチャイムが鳴り、みんな帰路へと捌けて言ったが、
向こう三日分の仕事をこなさねば、休む事も困難である、
当然今日一日で終わる筈もなく、残業に突入していた。

――コンコン

バッシュ以外は誰もいない作業場。
ノックされた方向に目をやると、そこにはレックスの姿があった。
ガラス越しにこちらを見ているレックスに手招きすると、
ドアを開けて入って来た。
机の側まで来ると近くの椅子を引き寄せて隣に腰かけた。

「レックス、もう、終わったのか。さすがに早いな。
俺はこの通りまだ終わりそうにない。
まあ、本来なら祝日出勤する所なのだが、休みをとったからな。
すまないが、先に帰って部屋で待っててくれないか?」

バッシュは部屋の鍵を手渡すと、頭を軽く撫でた。

117バッシュ×レックス-26:2006/06/03(土) 07:27:52
「どれくらいで終わる?何時頃帰ってくる?」

レックスはしょんぼりして聞いてくる。

「そうだなあ、今からだと……11時位になりそうだ。
一緒に帰れなくてすまんな。その代わり日曜まで一緒にいられるぞ」

その言葉でレックスの愛らしい笑顔が復活した。

「じゃあ先に行って待ってる!本読んでるから気にしないで。仕事頑張って」

ニッコリ笑うとドアから出て行った。バッシュはそれを見届けると、作業を再開した。


一方レックスは足早に寮に向かって歩いて行く。

「は〜。仕事大変そうだったな〜。
リーダーになるとあんなに沢山の書類相手にしなきゃいけないんだ。鍵は……えっと……」

もらった鍵を改めて見直す。

(バッシュがいつも握ってる鍵……)

レックスは寮につくとバッシュの部屋がある3階に行った。
廊下には誰もいない。預かった鍵を使って中に入る。

「おじゃまします」

誰もいない部屋に足を踏み入れる。
部屋の中はバッシュの匂いでいっぱいだった。
いつも付けてる香水の残り香、流しにある飲み残しの酒のにおい。
ベッドは整えてあるけどソファには読みかけの新聞が無造作におかれている。
テーブルの上にレックス宛ての手紙が置いてあった。

『レックス、お疲れ様。疲れただろう。俺がまだ帰れない場合は
適当に食堂でご飯を食べてきなさい。汗かいたらシャワーを。
暇なら本棚の本を読んでいいし、映画もあるから観たらいい。
自由にしていなさい。タオルは洗面所の隣の棚に、
バスローブとパジャマはベッドの上に置いたから。
それと冷蔵庫にレックスの大好きなチョコボバーを入れておいたから。
それでは後で』

118バッシュ×レックス-27:2006/06/03(土) 07:28:41
レックスは冷蔵庫を開けた。棚にチョコボバーが10個あった。

「うわ〜大人買い!凄い。こんなに食べたら鼻血でちゃうな。1本にしとこう」

チョコボバーはビスケットの上にチョコレートを何層にも重ねがけしている
人気のお菓子でラバナスタ中の人々に長年愛されている。

レックスは荷物を置くとバーを食べて食堂へ足を運んだ。
既に数人の同志が食事をしていた。
テーブルに目をやるとガブラスが食べ終わる所だった。
レックスは少し離れた所に座り目を合わせないようにしていたが、
向こうからやってきた。

「ここ、いいか?」 

顔を上げると少し恐い顔のガブラスがいた。

「え、あ、どうぞ…」 

真っ正面に座るとレックスが食事をしているそのさまを、無言で見つめ続ける。

(なんだろう?不気味だなあ。何か用かな)

レックスはただ食べ続けていたが食事が終わる頃に、
ガブラスが話しかけて来た。

119バッシュ×レックス-28:2006/06/03(土) 07:29:21
「レックス、兄さんを知らないか?」

「え?」

「最近兄さんの姿を見ないんだ。何か知らないか?」

「えと…、残業があるみたいで。今日も残業しているようです。
行ってみたらわかるんじゃないですか?」

ガブラスは何か考え込んでいる様子だったが椅子から立ち上がりこう言う

「解った。行ってみよう」

そう言うと、食器を片付け、食堂から出て行った。
レックスは神経質なガブラスとは極力関わりたくなかったが、
いずれ仲良くしなくてはならない、揉め事は避けたかった。

(問題にならなきゃいいけど。でもなんで僕がバッシュの事を知ってると思ったんだろう)

レックスも食器を片付け、バッシュの部屋に向かう。
先程のガブラスとの件で冷や汗などかいてしまって気持悪かった。
シャワーでも浴びて嫌な事は忘れようと思った。
脱衣所でシャツを脱ぎ脱衣カゴへ入れる。

洗面所をみるとシェービングムースと髭そりが置いてあった。
手にとって自分の顔に当てて見る

「いつもこうやって剃っているのかなー」

元に戻し今度は、洗顔フォームを手にとって見る。
蓋を開けてにおいを確認した。

「シトラスの良い匂いだ」

洗顔料を元の場所に戻し、隣の棚からタオルを出した。
いつもバッシュが使っているタオルだ。

「洗ってあるけど、これでいつも拭いてるんだね」

120バッシュ×レックス-29:2006/06/03(土) 07:29:59
タオルが入っていた下の引き出しを開ける

(!!)

バッシュの下着が無造作に入れられていた。
黒や白のトランクスに、ぴっちりタイプのボクサーパンツ、
鎧着用時のブリーフまで。
レックスは無意識にそれを手にとり抱きしめた。

「バッシュのぱんつ!!」

そして広げて観察する。
自分のより大きいトランクスを、自分にあててみる。

「ウエストがずいぶん違うね」

畳んで元に戻し引き出しを閉めた。
レックスは自分のトランクスを脱ぐと脱衣カゴへ入れた。
自分の体のプロポーションチェックの為に姿見でポーズをとってみる。

「こうかな?いや、こっちか」



自分の筋肉の付き具合を確かめ、バッシュの筋肉と比較していた。

(バッシュの……)

突然変な所を想像してしまい、自分のものがムクムクと堅くなってきてしまった。

「今はダメだよ」

レックスは自分にいいきかせ、シャワールームに入った。
ぬるめのお湯を出し体に浴びる。

「あぁ〜気持ちいい!」

今日一日の汚れとオサラバだ。髪をシャンプーで洗う。

(バッシュとおんなじシャンプーだ。良いにおい)

121バッシュ×レックス-30:2006/06/03(土) 07:30:33
髪を洗い終わると今度は、シャワーを止めて石鹸を泡立てた手を体に滑らせて行く。
クビ、肩、胸、ワキ、両腕、腰、おしり、せなか、足、そして一度シャワーで綺麗にする。
再び石鹸を泡立てて自分のペ●スを洗って行く。
最初は特に何とも思っていなかったが、撫でれば撫でる程、バッシュにされてる事を
思い始めてしまい、どんどん勃起してゆく。

「はぁはぁ…はぁはぁ…あぁ気持ちいいよぅ…ん…」

レックスは擦る手をやめない。
だんだん手の動きは早くなって行く。

「ぁ……ぁぁ…ん…はぁはぁ…ぁぁ…」

先日バッシュにされていた事を想像してしまう。
そして更に強固になっていき手の動きが更に早くなる。

「ぁぁっバッシュ……もっとしてっ…もっと…ぁぁ…ぃぃょぉ…
ぁぁ…もぅいっちゃ…もぅだめ…ぃっちゃぅょ…
ぁ!……ぁ!…ぃく!ぃくぃく!!ぁぁ!!」

ぴゅ。

我を忘れてレックスは自慰してしまった。

「はぁはぁはぁはぁ…」

見るとさっき泡立てていた固形石鹸の上に精液がぶちまけられている。
レックスは無言のままシャワーで体と石鹸を洗い流した。
収縮していく自分のムスコを見て少し情けなく思った。

(バッシュは仕事で頑張っているのに僕は)

122バッシュ×レックス-31:2006/06/03(土) 07:31:24
でも別れ話のあれから性欲すら消えて元気が無かった。
今日久しぶりにこうなった事を、仲直りの記念に思い、
あまり自分を責めないようにした。

シャワー室を出て時計を見ると9時になろうとしていた。
頭を乾かし下着を身に付け、ソファに座る。
本を読みあさり没頭しすぎた。
ふと時計を確認する。時刻は23時になろうとしていた。

「もうすぐ帰って来るかな」

と眠い目を擦りながら頑張って起きていたが、23時半になっても帰らない。
いつも22時には寝ているレックスには限界だった。もう眠い。

「ダメ。もう寝よう」 

本を置き、書き置きをして電気を消しベッドに入る。
独りだと寂しくてなかなか寝付けない。

「バッシュ早く帰ってきて……」

いつの間にか眠っていた。

かたやバッシュは、急いで終えるつもりが、祝日来ないと解った同期が、
次々と仕事を持ち込むため、終りの時間が大幅に遅れてしまった。

「ふぅ。もうキリがない。今日はこれくらいにして上がろう」

バッシュは職場を後にした。
部屋に着いた時刻は午前1時を回っていた。

「やれやれ遅くなりすぎた」

123バッシュ×レックス-32:2006/06/03(土) 07:31:55
テーブルの上の書き置きを読む。
『バッシュおかえりなさい。11時半まで待ってたけど
眠くなったから先に寝るね。チョコボバーありがとう。いっぱいあってビックリしたよ。
残りはまた来た時に食べるから食べないでね。
後、帰ってきたら、早く迎えに来て。おやすみなさい。レックス』

バッシュはベッドに様子を見に行くとレックスはすやすや寝息を立てて眠っていた。
月明かりに照らされて見える寝顔がとても幸せそうだ。
バッシュはしゃがんで、見つめていた。
そして`ただいま´とささやきオデコに口付けをした。

`迎えに来て´。その意味を早くかなえてやらねばと、
バッシュはシャワーを浴びに脱衣所へ向かった。

――ふぅ。

ふと棚を見るとバッシュのバスタオルがおかれている。

「俺はここに置いてない…とするとレックスか…気が利くな」

バッシュは愛を感じ、急いでシャワーをすませた。
Tシャツにトランクスを身につけると、軽く頭を乾かしベッドへ向かった。

ベッドに滑り込むとレックスを軽く抱き上げて腕枕をする。
動かしたためにレックスが目を覚ました。

「んん〜?バッシュ?」

「ああ、起こしてしまったか、すまん。」

「バッシュおかえりなさい」

抱きついてくるレックス。

124バッシュ×レックス-33:2006/06/03(土) 07:32:26
「ああ、ただいま。遅くなってしまってすまんな。
全力を尽したのだが。
遅くまで待っていてくれたのだろう?ありがとな」

優しく頭を撫でる。半乾きのしっとりした頭から
ふんわりシャンプーの香りがした。

「うん。でもいいんだ、こうしてるだけで僕は幸せなんだ。
バッシュがいてくれたらそれでいいんだ、何もいらないよ」

バッシュは抱きしめた。

「レックス。寂しかったか?」

「うん。少しだけ。でも大丈夫だよ。
本があったから読んでたら時間過ぎてた」

バッシュはレックスの目尻の辺りに指を這わせる。
涙の乾いた跡をとらえた。

(レックス、寂しかったんだな、ごめんな)

バッシュは心の中でつぶやいた。

ふわぁ〜あ。

レックスは欠伸をした。

「さあ、もう寝よう。明日はお前を楽しい所に連れていくぞ。だからおやすみ」
「え?どこに行くの?」

「ああ、ナルビナまで行こうかと思っているのだ。
そこにはマニアックな魔法やガンビットが売られている。
それに強い武器や防具もあるぞ。気に入ったのがあれば買ってやろう」

125バッシュ×レックス-34:2006/06/03(土) 07:35:21
レックスは喜んでいる

「ヤッタ〜!嬉しい!楽しみ、ますます眠れないよ」

「ハハハ。でも眠らないと明日昼はつらいぞ。さあ、もう寝よう」

「うん。寝る!」

「じゃあ、ほら、毛布をかけて風邪ひかないようにな。オヤスミ」

「オヤスミ。……ねぇバッシュ?」

「……ん、どうした?」

「うん……」

「どうしたレックス」

「なんでもない……」

毛布を頭まで被って黙り込む。

「どうした?なんだレックス言ってごらん」

「あのね。ちゅう。……ちゅうして、おやすみのチュウ」

ジラし好きなバッシュはレックスが恥ずかしそうに言うのを見て楽しんでいる。
勇気を出して言ったレックスの顔を無言でわざとらしくジーっと見つめる。
レックスは恥ずかしさの重圧に耐えられなくなり、顔が紅くなっている事だろう、
暗くて確認出来ないのが非常に残念だが。
両方の手で顔を覆い照れまくっていた。
バッシュは笑いながら手をどける。
「ゴメン」と言い、優しく口付ける。
ぽーっとしたままのレックスを胸に寄せ、バッシュは「おやすみ」と言って
眠る体勢を取った。
「もっと…もっとして?」レックスの我が儘がエスカレートする。
バッシュはクスッと鼻で笑い、濃厚なキスをする。
レックスはキスが大好きだ。ねっとりと舌を絡ませるキスが大好きだ。
バッシュからキスをやめようと顔を離すとレックスの方から追尾される。
いつまでも寝られない幸せな甘い夜は続いて行く…。
「ってか!早く寝ないとレックス!こら!寝るぞ!」


はぁ〜また妄想を炸裂させていただきました。
どうもありがとうございました。

126ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:09:33
エチ無しです。
ネタバレ少々ありです。

127ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:13:10
「待って、待ってください!」

長い廊下の向こうから聞きなれた声がして、ガブラスは歩みを止めた。
甲冑が立てる耳障りな金属音が止み、ぱたぱたと少年の軽い足音だけが背中に届く。
先を急いでいた。このまま扉の向こうの発着所へと気付かないフリで向かう事もできた。
ためらいの後、ガブラスは振り向いた。

「どうかなされましたか、ラーサー様」
「急いでいるのは解っています、でも少しだけ、5分いえ3分でいいんです。」

弾む息を落ち着かせながら切れ切れに言う。清澄で人を傷つけぬ強さを持った瞳が向けられて
ガブラスは甲冑の下で視線をそらした。復讐と血に汚れた今の自分に、無垢なまなざしが胸を刺す。
ラーサーはガブラスに兜を取るようにと命じた。言われたとおりに脱ぎ、冷たいそれを小脇に抱える。

「卿に、また剣の稽古をつけて頂きたいのです。」
「それは構いません。時間が取れましたら、何れ。」

128ハイポ王子:2006/06/04(日) 23:14:44
「では、あまり無謀な事はなさらないで。必ず、帰ってきてください。」

父親を亡くしてからまだ間も無い。立て続けにジャッジマスターが3人も死んだ。
幼いながらも聡明なラーサーは、自分のしてきた事を敏感に感じ取っているのかもしれない。
ガブラスはどうしようもない後ろめたさに襲われ、また視線をそらした。

「ラーサー様の洞察力には感服いたします。
この所、確かに冷静さを欠く行動があったかもしれません。」

肝に銘じます、とガブラスは反省の言葉を口にした。
もしも、ラーサーが真実を知ったら、その先を思うのが怖かった。
知られたくない、ラーサーにだけは。
ガブラスのそんな悲痛な思いとは裏腹に、ラーサーは屈託の無い声で言う。

「じゃあ約束です。ガブラス、小指を出して。」
「小指、ですか。」
「そう、東の国に古くから伝わる強力なまじないなんです。」

129ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:16:20
差し出した自分の小指に、ラーサーが細い指を絡めてくる。

「こうして小指を繋いで、ガブラス、僕を見て。」

そうして繋いだ指を上下に降り始めた。ガブラスはラーサーの行動が何を意味しているのか
わからず、それでもされるがままに一緒に腕を上下に振った。

「ユビキリゲンマンウソツイタラ…」

ラーサーが妙なメロディーをつけて呪文を唱え始めた。が腕の上下と一緒に、旋律も途中でぴたりと止まる。
そしてまた一からやり直し、また同じところで止まり、考え込んでまたはじめ、それを三回繰り返した。

「どうしよう、最後まで言わないと効力がないのに、どうしても思い出せない・・・
この後に何か凄まじい言葉が続くのです。ガブラスでも震え上がるような言葉が。
それを唱えてから指を離さないと、意味が無いのに」

130ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:17:33
困った顔で何とか思い出そうとしている様を見て、ガブラスは思わず頬が緩んだ。
決して子供だましとバカにしたわけではない。だが、ラーサーはそうは思わなかったようだった。

「僕には、最近の貴方が、何か思い詰めている様に見えて。それで、心配で。」

ごめんなさい急いでいるんでしたね、と力なく呟いて、ラーサーが繋いだ小指を離そうとするのを、
ガブラスは反対の手で慌てて押さえた。
繋いだ右手の小指をぐっと曲げて、離せないように結びつきを強めると、歯で左手のグローブを引き抜く。
そして素手になった手でそっとラーサーの前髪をかき上げる。
少し癖のある猫っ毛が指の間をさらりとくすぐり、ガブラスは目を細めた。
ラーサーは少しびっくりしたのか目を丸くしていたが、嫌がる素振りは見せない。
ガブラスは背をかがめ、まだあどけなさを感じさせる主の丸い額にキスをした。
絡めた小指がピクンと動いた。

131ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:18:10
「失礼しました。
私が産まれた国では、額への口付けは誓いを守るという意味を持っていたのです。」

とっさについて出た嘘だ。人を落としいれる為の、謀略の嘘をいくつも重ねてきた自分が、
今はこんな優しい嘘をついている。それも全てラーサーを安心させたい、その一心で。
ガブラスは小指を繋いだまま、左手でラーサーの小さな肩を抱いた。
まっすぐにその黒い瞳を見つめて言う。

「これで契約の証と致しましょう。誓って、最後まで貴方を守ります。」
「最後だなんて。僕はただ、卿のことが、」

真剣な瞳の色に、ラーサーがどれだけ自分を心配しているのかということが解り、
ガブラスは胸が熱くなった。

132ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:18:48
「必ず、帰ってきてください。」

その言葉にしっかりとうなずくと、両手の間で、ラーサーが安堵したように微笑んだ。

「ジャッジ・ガブラス、お急ぎください、艦が出ます!」

発着所のほうから、部下の鋭い声が聞こえると、ガブラスはラーサーからすっと身を引いた。
指に馴染んだグローブをはめ、兜をかぶる。

「では失礼します」

それら全てが主張するジャッジマスターという立場に
すっかり戻ると、軽く一礼して踵を返した。

「約束ですよ。」

背中に声を受けて、ガブラスは自分を待つ艦へと急いだ。

133ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:22:25
最後までラーサー様を守ります。
誓いを胸にすると、ガブラスは心が温かく満たされるのを感じた。
私にもまだこのような感情が残されていたのだと、
ガブラスは遠い昔に感じたきりだった懐かしい感覚にほっと息をついた。
乗り込んだ艦の窓から下を覗くと、ラーサーが細い首をいっぱいに反らして、こちらを見上げていた。
軍艦が速度を上げて上昇すると、小さな主の姿はますます小さくなっていった。
窓に顔を寄せ、ガブラスは空を見上げているラーサーの姿を、いつまでも見つめていた。
ラーサーもまた、この艦が空の中で小さな黒い点になるまで、自分を探し続けているのだろう。
憎しみ以外の感情を失くしかけている自分には、もう、赦される時などこないと思っていた。
それなのに、そんな自分に、ラーサーは人の温もりと優しさを与えてくれた。
「必ず帰ってきて」その言葉を大切に胸の奥にしまい込む。
あの方を生涯守り抜こう。握った拳の中で、繋いだ小指がいつまでも熱かった。

134ハイポ王子&ガブラス:2006/06/04(日) 23:33:39

エチ無しで申し訳ないです。
ガブラスのイノセンスにはげ萌えです。
ハイポ&バッシュにコメント下さった方ありがとうございました。

135名無しの勇者:2006/06/04(日) 23:48:18
あああやっぱりハイポ王子&バッシュの作者さんだった!
リアルタイム投下に遭遇してwktkしながら待ってました
今回のゆびきりも萌え萌えでした…(*´Д`)ハフゥ
エチ無しでもウマー
むしろプラトニックが一番エロイとか思う私は病気かもしれない

乙でした!ゼヒゼヒまた投下して下さい〜

136ギース×ウォースラ:2006/06/30(金) 03:24:22
倒錯的なエチ有りです。
ネタバレも含みます。

137ギース×ウォースラ:2006/06/30(金) 03:24:46
衣服を乱しもしないギースの粘ついた視線に、ウォースラは露にした背中を晒し、
うつ伏せにシーツへ沈み込んだ。

闇の中、灯された明かりが二人の男をおぼろげに照らし出す。
戦場で敵に背を向けたことは一度もないと自負する彼の背は滑らかで、
戦士然とした過不足ない筋肉の隆起には刀傷らしきものは一つもなかった。

つと、値踏みをするように腰へ伸ばされて背筋を辿り項へ向かうギースの冷たい指は、
微妙な力加減で的確に熱を拾い、触れられた部分からざわりとした悪寒がウォースラの
全身へと広がってゆく。
先刻から何一つ反応を見せまいと耐える頑なな風情に嗜虐心を煽られ、ギースは暗い悦びに
満足げに目を細め、唇の片端を引き上げた。

「アルケイディスでは、こういった類の戯れに用いるものに事欠かない。あなた方が考

えもつかない様な奇をてらったものが数限りなくあるのです」

「それが……どうした……」

「いくつかあなたにも試してさしあげよう。気に入るものもあるでしょうな。未知なる自分を
知る良い機会かと――貴殿は存外に淫蕩であるに違いない」

138ギース×ウォースラ:2006/06/30(金) 03:29:03
(――下種が。)

ギースが語り聞かせるおぞましい内容に、嫌悪感にどす黒く染まる胸の内で短く吐き捨てる。
今や蛇蝎の本性を剥き出しにしている帝国のジャッジマスターは、ウォースラから戦士の尊厳を奪い、
色子の如く貶めようとしていた。

(これほどの辱めを受けて尚、俺は帝国との協調を望むのか――)

人に頭を下げたことすらなかった自分が、女のように組み敷かれて身体を開かれる。
ウォースラは軋むほどにきつく奥歯を噛み締めて屈辱に胸を焼く。
与えられるものが苦痛であれば頭を上げて耐えてみせる、自分1人のことであるならば
剣を下ろしはしなかった。

だが、自分には守るべき王女がいた。彼女を玉座に就かせることができるなら、ダルマ

スカを正当な主の手に取り戻すことができるなら、己の持てる何を引き換えにしようと

もかまわない――そう誓った。

「勇猛なるアズラス将軍。貴殿は2年もの間、我々の手を煩わせてくれた。その代価が

いかほどのものか身をもって知るがいい」

――バッシュ。
ナルビナの闇も、同じように深く濃かったのか?

きつく目を閉じれば、あの春の日差しのように明るい髪の色が脳裏をかすめた。
願わくば、唾棄すべき行為の間に殿下の面影だけは浮かぶことのないように。穢れなき主君よ、どうか。
そう、ウォースラは祈った。

139ギース×ウォースラ:2006/06/30(金) 03:35:43
「……っく――」

引きつるように、吐息すら自由にならないもどかしさに身をよじり、
薬で鋭敏にされた感覚を散らそうとあがく。
小指ほどに細い奇妙な形の玩具を香油で濡らされた後孔に差し入れられ、
一定の動きで抜き差しされ、念入りにとき解されていく。腰を上げさせられて
同時に前を弄られ、それが快感であることを時間をかけて身体に刻み込まれていった。

滑らかで柔らかな布を噛み裂こうとするかのように強く、シーツを噛み締めて声を
殺して身の内に生まれた得体の知れない熱から逃れようとする。

ギースはウォースラの黒くかたい髪に指を差し入れて頭を撫で、まるで幼な子に
言い聞かせるような口調で言った。

「堪えることはない、良い声で鳴きたまえ。
どうせ逃れられないのだから貴殿も楽しむといい。」

揶揄と嘲りを含んだ声が吐息と共に耳に吹き込まれ、それだけの刺激にも肌を粟立たせる。

――誰が、貴様に声などきかせてやるものか。

「私が知りたいのは貴殿の真意だ。何一つ、包み隠すことはないと私に示されよ」

140ギース×ウォースラ:2006/06/30(金) 10:56:49
ギースが手にした黒い布で目を覆われる。視界を閉ざされた身体は
残された感覚を研ぎ澄まして懸命に音を拾い、肌の感覚をさらに尖らせてしまう。
むずがゆい異物感に苛まれた後孔がきつく収縮して含まされたものを締め上げ、
緩めてはまた締め付けた。

「ふふ、案外気に入ったようですな」
「っ……」
これを、と言いながらギースはわざとそれを意識させるように抜き差しする。
得体の知れない感覚にウォースラは腰を疼かせ、行き場のない熱が股間に集まり
固く凝っていくのがわかった。

「これではもう物足りないでしょう」
排泄感とまごうほどの緩慢な動きで体内の異物を抜き取られ、替わりに一回りほど
質量を増した無機質なものが押し当てられ、ぬるつく入り口付近を慣らすように
何度も浅く、抵抗がなくなるまで出し入れを繰り返される。時折深く抉られて鋭く息を呑み、
緩慢で時に容赦のない動きに、見えていないにもかかわらず、その玩具の奇妙な隆起や突起を
まざまざと想像してしまう。

「っ……ぅ…ん…」
鼻に抜ける音がごまかしようのない甘さを含んでいて、ウォースラは羞恥に頬を赤く染めた。
不意に唇を乾いたそれでふさがれて呼気を奪われ、割り入ってくるぬるりとした塊にねっとりと
粘膜の内側を辿られる。
「……ぅ、ぅ」
酷く緩慢に、おそろしく淫靡な動きで口腔を犯していく、それ自体が別の生き物のような舌が、
わざとたてる濡れた音さえ刺激となり熱を煽る。
しこる胸の突起を摘みあげられてきつく擦り合わされ、びくりと身体が震えた。指が離れた後も
じくじくと疼いては存在を主張する。
愛撫の手を予想することも出来ず、唐突に右の胸を吸われ、足の間でゆるく立ち上がったそれに
口付けられ、翻弄されていく。
うっすらと肌に汗が滲み、噛み殺しきれなくなっていく、くぐもった声がギースを楽しませた。
そうして身体中に熱は広がり、脳裏を霞ませ正気を奪っていく。

141ギース×ウォースラ:2006/06/30(金) 13:03:12
そうして数刻。鍛えられ、まるで齢を感じさせない身体をギースは思うままに苛み、
解きほぐして堪能する。意識が混濁する彼の手をとって先走りの雫を滲ませるそこに導き、
手を重ねて幾度か擦りたてて促せばウォースラは意味も解さずそれに従った。
上ずる息がすすり泣いているかのように聞こえる。

ただ、いつまでも従順な人形では面白くない。正気に引き戻してはまた狂気の淵へと突き落とす。
ギースはその様をことのほか好んだ。
目隠しを取り去ると、熱と快楽に潤む灰色の目が焦点を失って揺れている。
そのこめかみに口付けを落とすと、耳元に唇を寄せて囁く。

「時に、貴殿はローゼンバーグ将軍とは無二の親友の間柄とか」
その名を耳にしてウォースラの目にかすかな正気の光が宿るのを、ギースは得心の笑みを浮かべて眺めた。
バッシュ、と、ウォースラの唇が音にならない声を形作った。
「……あいつは、貴様ら、の、卑劣な罠にかかって……何もかも失った」
強すぎる薬の作用で、ウォースラは本心を包み隠すことが出来ずに荒れた息で言葉を紡ぐ。
ギースはそれを無視して好奇の色を浮かべて問う。
「彼と寝たことはあるのかね」
「―――馬鹿な。何を」
「彼の双子の弟は皇帝陛下の寵愛を得て今の地位を手に入れたしたたかな男だ。
その兄も他国の出自でありながらダルマスカで将軍の地位にまで上り詰めたと聞けば
――如何様に振舞っていたのか興味がわく」
「よくも……そんな口を……」
「寝たくは、ないのかね」
「黙れ!」

142ギース×ウォースラ(+ガブラス):2006/07/01(土) 03:38:41

魂に刻まれる一つの名があるという。
その名を知ることは、その魂を支配するのに等しいとギースは考える。

薬が抑制力と理性を奪っているとはいえ、ままならない意識と身体で
過剰なまでに取り乱し激昂するウォースラの姿にギースはある種の感触を得る。
鋼のようなこの男の心にも触れれば血の流れる部分があるのだということを。
そして今、その柔らかな部分に刃を突き立てていることを確信した。


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「本当にダルマスカのアズラス卿だというのか」
「はい、間違いありません」
「信じられんな」
「今の内にどうか、ガブラス様――ギース様は今、オンドゥール候と会見中です」
ラーサーを迎えにビュエルバへと赴いたガブラスは、密偵としてギースの元に配していた
小姓の1人に奥まった一室へと案内された。
「ギース様が強い薬を使われて……まだしばらくは会話もできない状態ですが」
「まったく……限度というものを知らない男だな」
うんざりした口調で呟いたガブラスは、兜を脱いで小姓に手渡すと、ウォースラの傍へ歩み寄った。
ウォースラは椅子に背を預けたまま身じろぎもせず、宙空へ視線を泳がせたままだった。
衣服は小姓達がどうにか取り繕ったようだったが、彼の目は何も映していない。

「……」
ダルマスカでのバッシュの傍らには、常に大剣を背負ったこの男の姿があったと聞く。
2年前にアーシェ王女共々取り逃がし、抵抗勢力の中核を担っていたはずだ。
本人だとするなら、彼が断腸の思いでここへ赴いたのかは想像するに難くなかった。
祖国を蹂躙された恨みを抱えたまま帝国に屈するしかなかった、17年前の自分を
思い出さずにはいられない。

バッシュは――自分の知る兄であるなら彼と道を違えるだろう。
彼もまた、置いていかれるのだ。かつての自分と同じように。
目を細めてウォースラを見るガブラスの目には、哀れみとも同情ともつかない色が浮かんでいた。

ガブラスはその場に片膝をついてウォースラの顎に手を沿え、薄く開いたままの唇の間に手にした錠剤を押し込む。
そうしてグラスの水を口に含むと、口移しでウォースラに飲ませた。
小さく喉が上下して嚥下したのを確かめる。

「ガブラス様?!」
驚いた小姓の声を背に、ガブラスは立ち上がった。
「中和剤だ――ほどなくして正気を取り戻すだろう。丁重にな」
そう言い残して、彼は差し出された兜を受け取り、踵を返し部屋を後にした。


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終わりです。
投下間隔がやたら空いてしまって申し訳ありませんでした。

143名無しの勇者:2006/07/02(日) 01:57:41
職人サン、(・∀・)b < GJ でした!

144名無しの勇者:2006/07/07(金) 23:03:00
GJ!
まさか最後にガブウォがくるとは思ってなかったので不意打ちでさらに萌え


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