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303風見鶏:2015/12/19(土) 22:10:13
ここは元々は離れ小島だった。
そこにあるのは名も無き修道院と、カジノで賑わうオラクルベリーという町。
その頃はたまに旅人が立ち寄る程度だったが何年か前に橋がかけられたことで、違う陸地とも交流が盛んになってきた。
その修道院沿いの海岸に、時間差で3つのタルが流れついた。


::::


アルスの意識は、暖かい寝床で覚醒した。
しかしアルスはそれをすぐに夢だと思った。
奴隷達から『女神』と慕われ崇められていたとはいえアルス自身も奴隷の身分であるため扱いは平等なのである。
だから……夢に違いない……と。

「(早く起きないと……。鞭ぐらい全然平気だけど、面倒だからなぁ……)」

ゆっくりと目を開けるとそこにいたのは、青い髪のシスターだった。

「良かった。気がつかれたのですね。ここは名も無き修道院。あなたはタルとともにここに流れつきました。きっとこれも神様のお導きでしょう。どうぞごゆっくりなさって下さい」
「……?」

段々頭がハッキリしてくる……。
あの瞬間、強い衝撃を受けて……それから……。

「あなたの他にも、先に三人の方がタルに乗ってここに流れつきました」
「三人!?」

アルスは飛び起きようとしたものの、立ち眩みに襲われた。

「無理をなさってはいけません。何日も眠ったままだったんですから……」
「っ……!?」
「先のお三方に聞きました……。何でも酷いところから脱出してきたと。もうあなたは奴隷ではありません!なので力ずくで無理矢理働かされる事は無いのです!どうか安心して下さい……」
「……」
「……!」
「(一緒だって……言ったのに……)」

声には出せなかった。


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