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【一期】大航海時代Onlineのちょっといい話【一会】

145名も無き航海者:2007/09/07(金) 04:28:32 ID:fQSvf7HI
ちょっと長い文章で悪いけど、俺の体験談を聞いてください。

去年の暮れの話。

俺は海事職になり、本格的に海事修行を開始した。
それまで交易で資金を稼ぐ毎日、いい加減飽き飽きしてた俺にとって、
開放された気分になって、夢中になって海事をしていた。

いつものようにバルト海に行くと、小型ガレーが座礁していた。
素通りしようと思った矢先、その小型ガレーのプレイヤーが、
「助けてください!」と言って来た。
すこし面倒な気もしたけどPTを組んで安全海域を出てコペンハーゲンへと向かった。
到着して、そのプレイヤーを街まで誘導し、フレンド登録を希望したので受け入れ、
別れを告げ街を出ようとした時「お礼にコレどうぞ^^」と言って来た。

それは耐久の減ったプレートアーマーだった。
なんでも、そのプレートアーマーを前日バザールで買ったらしいが、
自分は海事職じゃないから着れなかったらしい。
俺は「ありがとう」とお礼を言い、そのプレイヤーと別れ海事修行へ戻った。
しかし持ち物の枠がほとんどなく、レア収奪も目的としていたから、
俺は躊躇なく、そのプレートアーマーを海へ投げ捨てた。

それからと言うもの、俺がINする度に、そのプレイヤーがいて、
嬉しそうに「海事頑張ってますか?」「一緒に遊べますか?」と聞いてきた。
俺は内心、そのプレイヤーに対し、距離を置こうとしていた。
自分は軍人で、そのプレイヤーは冒険家だ、一緒に出来る事なんてほとんど無かったからだ。

ある時、そのプレイヤーは「紡績商になれました!^^」と言って来た。
俺は「おめでとう、頑張ってね」とそっけなく返した。
プレイヤーは俺がログインする度に「○○が作れるようになりました!」
「○○を作れるように頑張ってます^^」とか嬉しそうに語ってきた。

俺はある時から仕事が忙しくなり、まともにINすら出来ない日々が続いていた。
一ヶ月ほどすると、仕事もようやく落ち着きを見せ、待ちわびた大航海へ戻ってこれた。
ある事に気がついた、そのプレイヤーがフレンド登録から消え去っていた。
俺は「どこかの商会にでも入れて、俺の事を必要としなくなったか」と嘯いた。
だが内心ホっとした反面、どうも落ち着かなかったのも否定できなかった。

それから数日ほどしてINすると商会のメンバーが俺を見つけるなり、
「おお○○やっと会えたな!」と言って来た。
話を聞くと、俺にある人から伝言があるとの事だ。
商会メンバーが伝言を俺に話した。

「○○さん、最近ログインしていないので、とても寂しいです。
私は○○さんの為に作った服をどうしても手渡ししたかったです・・・・・
○○さんに似合うと思って、一生懸命作りました。
ぜひぜひ着て活躍してくださいね^^」

その伝言を告げると商会メンバーからアイテムを受け取った。
『コットン製コタルディ』だった。

商会メンバーが話を続ける。
「お前がいない間、俺にTELL送ってきて伝言とアイテム預かったんだ。
彼女は中学生らしく、親からネットゲームを禁止されたらしいんだよ。
更に、近いうちに引越しもしなければならないらしく、大航海を引退することになったらしいよ」

俺は過去の自分に石を投げつけてやりたくなった。
自分を必要としてくれる人がいるうちには気がつかなかったが、
いなくなって初めて“友達”の大事さを実感したからだ。
あの時もらって海へ投げ捨てたプレートアーマーの事や、
TELLが来ても、そっけない返答に終始した事など、全てが許せなくなった。

1ヶ月ほど経ち、自分の国が大海戦に参加する事になった。
固定メンバーが揃い、海戦開始前に広場で談笑していた時、ある艦隊メンバーの一人が聞いてきた。

「○○、そんな装備でいくのか?w」
俺は自信を持ってこう応えた、

「ああ、このコットン製コタルディは大事な友達から貰った物だからね」


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