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第2回東方最萌トーナメント 九本目
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その時。たまたま湖の端に目が行くと……ほんの僅かだが、うっすらと凍っていた。
「…………あ」
寄っていって、指先で軽くつつくチルノ。
パキン、という音と共にあっさり砕けてそこは何でもない只の湖面に戻る。
ただ、ほんの僅かの時間、僅かの場所だったが……そこは確かにチルノが凍らせた所だった。
「…………」
しばらくの間湖面をじっと見ていたチルノだったが、袖でごしごしと涙を拭う。
「ふ、ふん! あとほんのちょっとだけ私の力が足りなかっただけじゃない!! 見てなさいよ湖、絶対にあんたは私が凍らせてやるから!!」
べーっと舌を出して再戦を誓うチルノ。
例え今はほんの僅かでも繰り返せば、段々と大きくできるに違いない。そんな強い思いがあった。
負けず嫌いとも言う。
そうして、ゴロンと寝転がる。いっぱいいっぱいで、休まないと飛ぶ事も出来そうに無かったから。
「すー……すー……」
夢の中で、チルノは自分が凍らせた湖の前で胸を張る……そんな光景をきっと見ていただろう。
それからというもの、蛙の凍らせに飽きたチルノは、湖に何度も挑戦状を叩きつけるようになった。
それは今も続いている。
【湖上の氷精〜一人ぼっちの夏】 完
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