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【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 七冊目【SS】

891 ドワーフ :2010/06/21(月) 21:24:16 ID:HW/cTXWU0
 "最後の舞台"から少し離れた宮殿の屋根から、アスティマは彼らの様子を眺めていた。走り出したルメーユを見送って、彼女はハンカチの端を噛み締

めて涙を流していた。
「ああ、あんなに必死になって。なんていじらしいの」
 さめざめと流れる涙と拭って、拍手した。
「運命の人でない人と、あそこまで愛し合えるなんて!これこそ運命を超えた真実の愛ってやつね」
 止まらない彼女のスタンディングオベーション。まるで演劇でも鑑賞していたかのようである。
「ああなんて素晴らしいの。なんて美しいの…」
 そう言ってアスティマは屋根から高く跳躍すると、ぼろぼろになって横たわるキリウスのそばにふわりと着地した。そして、意識のない彼に向かって

再び拍手した。
「本当に素晴らしい舞台だったわ。もうキスしてあげたいくらい。でも、奥さんに悪いからやめておきましょうか」
 返事などあるはずもないのに、アスティマは一人で話しかけ続けた。
「そんな残念そうな顔をしないで。代わりに取って置きのプレゼントを用意したわ。第二幕は感動の再会から始まるから楽しみにしてて!」
 そう言うと、アスティマはキリウスに背を向けた。
「それじゃあ、元気になったらまたお会いしましょう」
 アスティマの姿が黒い霞となって空に消えた。
 キリウスは知らない。運命から外れた人間が、その死後どうなるのか。運命から外された存在がどんなものなのか。

 かつて、貧民の身から一代で古都一番の大富豪となった男がいた。彼は通常なら許されない貴族の女との婚姻を認められた唯一の男だった。しかし娘

の死をきっかけに心を病み、やがてすべての財産を処分すると妻と共にいずこかへと姿を消したという。その後、彼らの姿を見たものは居ない。


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