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【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 七冊目【SS】

267 白猫 :2008/07/05(土) 22:25:09 ID:W4Rh7kXM0


 「グァアアアアアアアアッッッ!!!」
イグドラシルに突入したネルとルフィエは、早速無数の魔物達による奇襲を受けていた。
感じられるだけで三桁、視界に入る魔物だけでも十五体はいる。
 「右に4、後ろに8」
目の前の魔物を爆砕し、その爆音の中で小さくネルは呟いた。
その言葉に返事はせず――しかしルフィエは、的確に光弾を生み出し、ネルの指示通りの方向へと全て放った。
ネルはともかく、ルフィエは戦っているというより踊っているに近い。
フワリと壁から壁へと跳び、舞い、返す手で光弾を生み出し、撃つ。
ルフィエの弾が全て魔物に着弾したのを感じ、ネルはそろそろか、と槍を旋回させる。
240日間では大した威力にはならなかったが、今はグングニルとルフィエの唄が底上げをしてくれるだろう。
宙を舞うルフィエに合図し、目の前の魔物の集団を睨み、叫ぶ。
 「――行きますよ、[ワーリングアサルト]ッ!!」
瞬間、
槍を旋回させたまま、ネルは魔物の集団へと突進する。何の防御態勢も取らず。
当然の如く魔物がドス黒い炎を吐き出してくるが、[深紅衣]を纏うネルには何の障害にもならない。
迫り来る炎を槍の回転で搔き消し、槍の破壊力に任せて魔物達を物凄い勢いで薙ぎ払ってゆく。
同時に発動する[爆風]がネルと魔物達の姿を包み隠し、傍から見れば爆弾をばら撒きながら進む、無駄に小回りの

利く戦車にしか見えない。
と、
 「――早速お出まし、ね。傀儡」
ネルを追おうとした矢先、後方に感じる、巨大な魔力。
魔物たちはネルが薙ぎ払っていってしまったというのに、ルフィエは大軍の中に置いてけぼりを食ったような感覚

に陥る。
それもそうだろう――後方の魔物から放たれる魔力が、まるで包み込むように自分を狙っている故に、気配がその"

何者かの魔力"以外感じられない。
だが、この魔力には記憶があった。
 「……あのときの、ハーピー」
 【ハーピーと呼ぶんじゃないよ】
ルフィエが振り向いた先、紫色の翼を広げ、地面へと舞い降りた一体の鳥人。
古都で自分が倒したはずの――しかし倒すことのできていなかった、一体の傀儡。
 【ムームライトと呼べ。虫唾が走る】
 「……行くよ、マペット」
 〈はい〉
傀儡――ムームライトを見やり、ルフィエは胸の十字架に手を当てる。
[唄]はまだ必要ない。一年以下の修行による付け焼刃では、自分は[三人唱]しか覚えることはできなかった。
しかも使いすぎれば喉が潰れてしまう――満足に使えるのは精々四回、それ以上は発動できる保証はなかった。
 「神格化――『 [神の母]、発動 』」
瞬間、
ムームライトは、ルフィエの体から放たれる凄まじい閃光に、思わず翼で顔を防いだ。
強すぎる光に目を抑え、ムームライトは心中で呟く。
 〈なんだアレ……前となんかチガくないか〉
徐々に収まってゆく光に翼を直し、ムームライトはルフィエの姿を見据える。
地面にまで付いてしまいそうな長い茶髪、
海の色の様でもあり、空の色の様でもあるような、思わず見惚れてしまいそうな水色の瞳。
戦うことには適していない、[目で見る美しさ]――その場に余りに不釣り合いな、クリーム色のドレスローブ。
その手には、そこにあるべき神器はなく、ただ十字架が握られていた。
以前戦った時と違う点といえば、髪の長さに――威圧感。
放たれる威圧感が、前回とは桁違いに上がっている。一体、どこでこれほどの力を得てきたというのか。
と、
握りしめていた十字架をゆっくりと離し、ルフィエはそれを胸へと戻す。
両の掌をゆっくりと重ね合わせ、呟いた。
 「 ――これが、"私"。ルフィエでありマペット。貴方達を裁く、[断罪者] 」
ひとつの口から紡がれる、ルフィエとマペット、二つの声。
その言葉にようやく戦闘体勢へと入ったムームライトは、その両の翼で空中へと飛び出した。


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