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「Sammy社立ギルティ専門高等学校5時限目」
546
:
名無しさん@2周年半
:2007/06/22(金) 22:29:23 ID:DlKrHdo.
>>540
の続き
「私」こと壱本 弧満(いちもと こみち)は、詩帆のソルが好きだった。
彼女の立ち回りは、その素直な性格によるものなのか、攻め、守りがはっきりと分かれていて、どこか清々しい。
つい今しがた繰り広げられていた対戦もまさにそのとおりで
詩帆は、相手の闇慈の起き攻めに対して、リバサを打つ時は思い切って打ち、
そうでない時はFDでガードに徹するといった、一切の迷いのない捌きかたをしていた。
また、攻めにまわっても彼女らしさは如実で、打撃と投げの二択を、ほとんど同じ頻度で繰り出していた。
ぶっきらで崩したら次は下段。打撃でダウンを奪ったら次はぶっきら。
ここまで分かりやすい起き攻めを仕掛けるのも、彼女くらいのものだろう。
私は何だけおかしくなってきて、僅差で負けてしょんぼりしている詩帆に話しかけた。
「いまのは惜しかったね」
「うーん、最後リバサ読んでくると思ったんだけどなぁ」
「疾からダッシュ投げされたんだっけ?」
「うん。あーあ、ヴォルカ打っときゃよかったよ」
私の脳裏には、直ガ>ジャンプという選択肢もちらついていたのだが、
詩帆には「ヴォルカを打つ」か「しっかりガードする」という選択肢しか浮かばないのだろう。
彼女にかかると、読みあいでもなんでも、単純に見えるから不思議だ。
私は、そういったクリアな視点を持てる彼女に、少しあこがれている。
以前、彼女にそう言ったところ、
「どうしたの? 君、悩みでもあるの? 相談に乗るよ」
と、心配された。
本当に、素直な友人を持ったものだ。
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