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「Sammy社立ギルティ専門高等学校5時限目」
43
:
20
:2006/06/28(水) 01:21:29 ID:p0rL5HfM
「肝試しとか、やらないか?」
すべての事の発端は佐藤愛が発したこの一言であった。
まだ怪談話が最盛期を迎える前の、6月下旬のむしむしした一日だった。
汗がじっとりと肌に纏わり付くような、想像するだけで風呂に浸かりたくなるような嫌な一日だ。
「随分唐突かつちょっと時期外れなお誘いね。」
級友の五所川原樹が答えた。
愛のおかしな誘いに呆れている、といった風を装っているが、その実、目には好奇の光が射している。
イスに座っているだけでも不快感を覚える、そんなこの時期から、少しでも離れたいという希望の光とも取れるが…。
「はいはい!愛ちゃん、キモダメシってなんですか??」
こちらは違う意味の好奇と希望を投げ掛ける。飽くまでその視線は一途で純粋だ。
もっとも、彼女――― 一二三・エア・プロヴォークの視線はいつでも純真無垢で真っ直ぐであるが、、、
兎にも角にも、三人は既に『肝試しに行く』という合意に達しているらしかった。
肝試しを上手く言葉で説明するのが地味に難しかったので、一二三には適当なことを言っておいた。
それもかなり適当な、「MONONOKEをSYURIKE-NでSISSYO!!するんだZE!!」くらい適当なノリで説明した。
「それで?もう場所くらいは調べてあるんでしょ?」
「まぁな」
「それで、どこですか?やっぱりMONONOKEが出るくらいですから、フジヤマの樹海とかですか!?」
――もちろん、一二三以外の二人が、そこまでヘヴィなものを考えていなかったのは言うまでも無いことだろう。
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