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新ストーリーです♪

11あずみ:2004/11/08(月) 23:54
「あ・・従兄上、だれかいるよ?」
「だよな・・?」
二人の間にも警戒の表情がただよう。
「あれれ?こんなところに他の人が??」
 湯煙の向こうからあらわれたのは少し日に焼けた褐色の肌で、肩まで伸びたやや茶色がかったしっとりした髪を揺らし、利発そうな顔でくりっとした瞳にも茶色がまじる女性、いや歳は二人と同じぐらいであろう少女だった。
「わっわわわ!?」
湯から上がりかけていた二人は慌てて湯の中に戻る。
「このへんでは見かけない人たちだね?」
対して少女は不思議がっていたが、ちっとも怯まない。
「す、す、すまん・・ここは女湯だったかな?」
さきほど清光をからかっていた宗隆も赤面しながらたずねた。
「ん?ああ・・別に私は気にしないわ」
「僕たちは気にするよね・・」
小さく清光がつぶやく。
「あら?あんたは女の子みたいに綺麗な顔だねぇ!髪も肌も綺麗だね。もう少し髪が長かったらわからないよ」
その少女が清光を見ながら言う。
「そ、そんなことないよ!」
言われた清光はさらに顔を赤らめながら返す。
「あの・・な・・お嬢さん。俺らはそろそろ湯から上がりたいんだが・・申し訳ないがちょっと背を向けててくれないか?」
 湯につかるのが限界に近づいてきた宗隆がすまなさそうに言う
「あらー?私にお気遣いなく。別に大して違うところなんて無いじゃないの。あ、最近はこの胸が膨らんできたから邪魔だな」
「いや・・やっぱり俺らが気にするんだが・・お嬢さん」
相変わらずちっとも気にかける様子のない少女に対して宗隆も同じことを言った。
「まったく、大してはずかしがるようなものでもないのにねぇ・・いいわ、しばらく後ろ向いてるから。そうそう、あなた達はあの小屋で休むんでしょ?私も行くから待っててね。名乗りおくれたけど、私は蓮花っていうの。よろしくね」
蓮花と名のった少女は言われた通りに二人に背を向けてくれた。そうして二人は急いで湯を飛び出した。
「あ、従兄上・・すごい娘でしたね」
「ああ・・都では、いや・・蒼月にはあのような女性はいなかったぞ・・」
 長湯した二人は旅の疲れとは別の疲れがあらわれていた。二人は少し落ち着いてから服を着て、言われた通りに例の小屋で待つことにした。


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