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「繋がれない首輪をはずして」寸評依頼

1寸評依頼人:2005/07/14(木) 00:05:45
間違えて書き込みました。

再度、書き込ませていただきます。


はじめまして。
この度初めて「規定枚数」を意識した作品を書き、それに対する寸評を頂きたく書き込みさせていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
原稿用紙換算枚数が、今回は50枚ですが、徐々に増やしていきたいと思っています。
目標はミステリを書くことなのですが、現在の力量ではタンタンとブラックな内容を書くにとどまっています。
ミステリを書くこつなどありましたら、教えていただければ幸いです。
(トリックがどうしても思い浮かばないのです・・・)。

作品URL:http://honeypeco.easter.ne.jp/novel/kubiwa.html
タイトル:「繋がれない首輪をはずして(仮題)」
ジャンル:ブラック
長さ:原稿用紙換算枚数50枚
酷評:希望します。お願いします。

2カイリ:2005/07/14(木) 21:04:30
かなり良く出来ている話だと思います。
言葉一つ一つにまで丁寧に仕込みがなされていて、序盤を読んでいる内に抱く違和感を
種明かしの段階でするりと飲み込ませる書き方はなかなかの物だと思いました。
最後のオチは少々読めてしまうのですが、落とし所としては問題ないです。
欲を言えば初音さんの事に触れてからオチまでが気持ち短くしてほしかったと思いましたが、
これは個人の好みの範疇なのかもしれません。

ただし、見せ方が巧い故に気になるところというのもあります。

例えば啓太郎。
物語の見せ方として、仲間の為にはどんな事もするって言ってもここまでするか?
という疑問を持たせた今回の方法を結末までに巧く解決しきっているとは思えませんでした。
啓太郎の退場があっさりしすぎてしまっていた事も原因であるとは思うのですが、
もう少し啓太郎自身の気持ちや行動原理のようなものがわかるエピソードなりが
挿入されていれば良かったのではないでしょうか。

次に表現が巧く、そこに伏線をはれるテクニックをお持ちなのは良い事なのですが、
そのテクニックが勝ちすぎているというところが時折見られます。
例えば、隠そうとしている情報の為に必要以上に遠まわしにしてしまう表現。
そういった所はもう少し隠そうとしている情報の方に寄せた方がいいと思います。
つまり「臭わせるべきトコロは臭わせる」ということでしょうか。
啓太郎の登場シーンなどは巧いと思わせるだけに、その後、マドレーヌ云々のくだりで
ぼかしすぎてしまったのは勿体無いですね。
こう言った作品はネタが割れたときの驚きが大事な作品であるだけに、
「なるほど、だからこう言う書き方だったのか!!」と読者に思わせる読ませ方を今以上に
巧妙に狙ってほしいのです。

後半、佐助による冷静な分析も少々過剰な印象があります。
作品の性質上、ある程度の補足は必要ですが、やりすぎてしまってはいけません。
もしかして、作品の構造が読み解けていない読者のことが心配になってしまったのかな?
とも思ったのですが、それをつらつらと説明してしまう見せ方は、判っている読者にとっては
しつこく感じられてしまいます。
この辺りも先に触れた「臭わせるトコロ」をきちんと臭わせていれば、
もっと巧みに処理できたように思います。

さて、ミステリを書くことが目標であるとのことですが、
トリックを書くコツについては門外漢なのでなんともいえませんが、
所謂「本格」か「変格」かでトリックの位置付けも変わってきますし
トリックそのものも、ロジカルなモノからメンタルなモノと様々にあると思います。
幸いにして、ミステリ小説はジャンルそのものからトリックまで、多くのファンや
作家自身の手によって細かく分類され、どう言ったモノがミステリの範疇なのかが定義されており、
それらは書籍化されていたり、あるいはネット上でもテキスト化されていますので、
一度そういった物に目を通されるのも良いかもしれません。
そのような構造を知ることでトリックそのものを思いつくかもしれませんし、
トリックは思いつかないにしてもかけそうなジャンルに行き当たるかもしれません。
広い意味での「ミステリ」であるならば、トリック重視でない作品も含まれますしね。
その辺り、気構えをすこし楽にして、まずは一本書かれてみてはどうでしょうか?

最後にタイトルですが、テクニカルなタイトルで小器用さがうかがえるのですが
その小器用さが先行してしまって、ぼんやりとした印象になってしまっている気がします。
これに関しては先の「臭わせるトコロは臭わせる」とは逆で、もう少し遠い場所から
落とし込んでも良かったかもしれません。
「ぼかすトコロはしっかりとぼかす」という感じでしょうか。
そういうポイントポイントでの使い分けにもう少し意識が払えるようになると
さらに良い作品が書けると思います。

3寸評依頼人:2005/07/15(金) 00:18:08
ありがとうございます!!
すごくしっかりした寸評で嬉しいです。

啓太郎に関しては、いつフェードアウトしていいかがわからず、うやむやにしてしまいましや。
ご指摘のオチ、ラストの「私」の文章も、同じくうやむやにしてしまったところ
(自分で納得いかないかったところ)で、やはり読者に伝わるのだなと反省しました。

ただ、「隠そうとしている情報のタメに・・・」という部分が自分ではわからず、もしよかったら教えていただけたら、と思います。

今回の寸評を参考に、書き直しをさせて頂きます。
また作品を書いたらこちらへお邪魔したいと思います(頻繁に来たいと思います)。

よろしくお願いします。

4カイリ:2005/07/15(金) 21:11:17
依頼人様

少々、ネタバレな書き込みで解答させていただく事をご容赦ください。

隠そうとしている情報というのは、茜や啓太郎たちの正体が実は・・・・・・
と言う事に他なりません。
これを別のモノ、つまり「両親や弟」と書かれている者と同じであると
読者に思わせる事がこの作品の肝心な部分であると思います。
ですが、地の文や彼等の台詞回し一つ一つを細かく見ていくと
終盤で彼等が何者であるかはっきりと書かれた時にひっかかりを覚える事が
あるのです。
つまり「両親や弟」と呼ばれる存在に近く書かれすぎていると思えるのです。

それについて、例えば特徴的な行動をさりげなく入れてあれば、
(啓太郎の「高いところが好き」というセリフや屋根伝いに現れるというのは
巧いと思います)
例えばもう少しサイズ(彼等本来の大きさ)やその目線が考慮されていれば、
もっと巧く情報をコントロールできたのではないかと思うのです。

もちろん、そういった情報を書いてしまうことは、ともすれば致命的なミス
(序盤で正体が割れてしまう)に繋がる可能性も秘めているのですが、
このレベルで書ける人がそれを恐れてしまうのは勿体無いと思います。
私が遠まわしにしてしまっていると書いたのは、
その辺りをほんの少し怖がってしまったのかなと思ったからです。
隠さなければならない事でも、それを全て隠すのではなく
ギリギリのところまで踏み込んで書くということも必要ですので
その辺りのバランス調整に今後は挑戦してみてください。

5寸評依頼人:2005/07/17(日) 07:46:13
なるほど・・・。
たしかにそのあたりは必死でぼかしてました。

友人いわく前半がとても読みづらい(導入の語りが多い)との指摘があったので、
それもふまえて書き直しをしていきたいと思います。

ありがとうございます。


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