[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
| |
応援提出スレ
32
:
ヒロとセント
:2017/02/11(土) 12:48:56
「いや、これは俺達の責任だ。どうやら全力少年のスペックを過信し、君の操縦能力を過小評価していたようだ…… 姉崎氏、まさか試合直前になってもまだまだ成長しているとはな。本番でも、期待しているぞ!?」
「あ、ありがとうございます、任せてください部長さん!! この姉崎、まだまだ進化してみせます!」
「ははは、心強いな!! それではヒトロク式全力少年も更に君に合った形で改修を施すべきかな? よし、ついて来い姉崎氏、君のデータを測り直し、機能に反映させよう! 紅組の諸君、それでは失礼する!」
「すみません皆さん、私も失礼します!!」
ロボ研と姉崎氏がその場から去ると、そこには生徒会長孤守悪斗、伊藤早矢梨、天満宮ベガ、くまのみが残った(クマノミではない)。否、正確には彼らの戦闘素体も残った。
「あのー、会長。私達、というか会長以外の戦闘素体、動きが停止していません?これは大丈夫でしょうか。テストはこのまま継続しますか?」
「うーん、私も機械にはそこまで強くないからな。運動停止している機体にこのまま触れていいかも分からない。機械の専門家であるロボ研の皆が早く帰って来るのを待つべきだろう」
「私は良いですけど、あの二人はどうします?このまま待っていてもロボ研がいつ戻って来られるか分からない以上は、家に帰してあげてもいいのでは無いでしょうか」
「いや、セント君の例があるからな…… 急に自我が芽生えて逃げ出すか、いや場合によっては襲い掛かってくるやもしれん。その時には身を守るのに人数が必要だろう」
「はあ、それではこのまま待機ということで……」
しかし、それにしても退屈だ、と早矢梨は感じていた。会長は真面目だし男子だしで趣味の話をするのも難しいし、ベガはずっと架空の夜空の星を数えているし、くまははちみつを舐めている。誰かと会話しようとしても間が持たない。
彼女が軽い絶望に襲われていると、外から自身に満ち溢れた足音が聞こえた。
「わ〜っはっは! 困っているようだな紅組諸君、天才が駆けつけてやったぞ感謝しろ!」
現われたのはロボット部の自称天才、彩羽根彩羽である。右手にはコードレスハンダゴテ、左手には謎の基盤、抵抗、極小CPU、そしてハンダ! いかにもロボに詳しそうだ!
「ああ、君で良い。彩羽根君、どうやらそこの戦斗素体が動作不良に陥ったようだ。どうなっているのか調べてみてもらいたい。そしてできれば修理もお願いしたい」
「は〜っはっは、天才にかかればお安い御用だ。そもそも戦斗素体なんて使ってるから不具合なんて起きるのだ。まあ、それが分かってたら戦斗素体のテストなんか行かないだろう。だけど人の良い私はこうやって困っている皆を放っておけず、ついついここに来てしまったというわけさ」
「それで…… 君は今何をしているんだ?」
「え? 修理だが……」
「今君が弄っているのは、特に不具合の起きていない私の戦斗素体だが……」
「どうせ戦斗素体のことだ、後で不具合なんていくらでも起きるだろ、っと完成!!」
生徒会長が止める前に、彩羽が弄りまわしていた戦斗素体はいつの間にかスチール缶から作ったようなロボットに変わってしまっていた。
「メカラッタ!!」
そのロボットは怪奇な鳴き声を発し、目を光らせた。
「どうだ会長、これが私の考えた最強のロボット、アキカン大王だ。これで試合にも…… 勝利確実!」
「き、今日は戦斗素体の実験テストだったのに、これでは意味が無いじゃないか! ああっ、くま君のはちみつを盗み食いしようとして弾き飛ばされ…… 大破した! 明らかに弱体化してる、これで勝てる訳が無いだろう!!」
「ちっ、会長さんも私の才能を理解できないようだな。まあいい、そっちの奴らも今改良してやるからな」
「彩羽根君、ストップ! ストップだ。もういい!」
「わ〜っはっは!! そうはいくか〜〜!!」
彩羽が停止中の戦斗素体3体に詰め寄るのを会長と早矢梨が止めている時、彼らは新たに部屋の中に入ってくることには、誰も気づいていなかった。
「こんにちはー、すみません遅れましたー」
「……」
新たな侵入者はヒロインモドキのヒロと、自我を持つ戦斗素体のセントであった。
「ああ、セント君。丁度良い所に来た。君は自分の身体がどうなっているか分かっているかね? そこの戦斗素体が動作不良なので見てもらえると嬉しいのだが…… くっ、彩羽根君、そろそろ諦めてくれ。私は君のこれ以上の魔改造を見逃すわけにはいかない」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板