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持ち帰ったキャラで雑談 その二
579
:
もう1つのFirst Order 2/2
:2017/05/27(土) 20:02:38 ID:nA56LhoE0
シュヴェルトライテは平和の恩恵よりも戦場の狂気に身を委ねることを元々好んでいた人物である。
先代皇帝がパルパティーン死後の混乱を収め、未知の脅威と戦っていた間は重宝された。
しかし、先に見ていたものがお互いに違うことに気付かなかった、あるいは気付かないふりをしていたのだった。
先代皇帝はもたらされる平和によって、旧共和国の最盛期のような自由で豊かな社会を望んだ。
シュヴェルトライテは平和は次の戦争の為の準備期間程度にしか考えていなかった。
シュヴェルトライテは不満を感じていた。あまりにも危機感が無さすぎる、と。
皇帝であり、夫でもある彼は腐敗しきった取り巻き達の言いなりになり、色欲に溺れている。
シュヴェルトライテは飢えを感じていた。あまりにもこの世界は退屈である、と。
戦意を掻き立てる炎、闘争心を煽る硝煙の匂い、緊張感と高揚感をもたらす兵士達の怒声が彼女には必要であった。
だが、彼女を取り巻く世界はあまりにも静かで、清潔で、安全で……生の実感を認識することは困難であった。
「こんな世界はいらない」
戦いを取り上げられた彼女は自分を守る為に自ら戦いの幕を上げた。
今までの児戯に等しい突発的なものではなく、永遠に戦いを楽しむ為に。
願わくはその最中で、戦塵に塗れて斃れることができるようにと願って。
「一体、何が不満なのか」
皇帝も居並ぶ高官達も首をかしげていた。
半世紀に渡って皆が求めていたものがようやく手に入ったのに。
三度に渡る戦争で銀河系は荒廃し切ったが、ユージャン=ヴォングの生命工学とどんなところでも開拓するデス達の組み合わせは、
難民と化した人々に新しい故郷を与え、停滞と閉塞感に悩まされていた生き残った人々に希望と未来を与えた。
再び、銀河系が活力に満ちた時代がやってきたのである。その矢先に皇后の一人が行動を起こした。
軍人は戦いに生きることもあるかもしれない生き方である。しかしながら、必ずしも好戦的ではない。
皇帝は彼が帝位を簒奪する契機となった敗戦を経験していただけになおさらそうであった。
戦わずに済むのであればそうしたい、というのが彼の生き方であり、指導者となっていく彼の子息達にもそう教えていた。
願わくば次の世代は戦争を、そして荒廃を知らない人々になって欲しいと願って。
「皇帝は老いた」
ダーラ大提督とファズマ将軍をはじめとする人々は考えが違った。
パルパティーンの帝国の最盛期を理想とする彼女達は今の皇帝と取り巻き達は柔弱であり、それは老いによるものと決めてかかっていた。
最盛期の頃とほぼ指導者達は変わっていないにもかかわらず、帝国は大きくそのあり方を変えていた。敵であった反乱同盟軍のように。
元老院を復活させ、禁じていた宗教を復活させ、再び銀行家や大企業が経済を牛耳るようになっていた。
軍人は帝国のヒエラルキーの中で一番高い位置を占めていた。しかし、今は宮廷もその外も政治家や科学者、銀行家が幅を利かせていた。
皇帝は神に赦しを求め、科学者達は政治顧問として好き勝手な政治を行い、政治家達は総督達に自らの決定を追認させ、官僚達は民間とパーティに明け暮れていた。
「唯一の法、唯一の思想が銀河を一つにする……」この言葉で幕を開けた帝国は完全に変貌してしまっていた。
「ならば新しい帝国をシュヴェルトライテ陛下の下で」
彼女達は各国の戦友達を同志にし始めた。自分達が選ばれた階級であり、世界を導く存在だと信じて。
シェブール動乱が国王・フェリペの退位をもって幕が引かれた数年後、ファーマス皇帝を退位に追い込んだ統合軍戦争が幕を開ける。
餓えた狼の群れが満ち足りた羊達を恐怖に陥れようとしていた……。
父から衣鉢を受け継いだ3人の皇帝、退位に追い込まれた皇帝、市民を守ると誓いを立てていた人々、自分達のコミュニティを守る為に立ち上がる人々……。
もう1つのSTAR WARSはまだ終わらない。
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