[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
954
:
境界原理のフラクタル
◆.4U5FmAuIw
:2017/08/01(火) 17:12:22
「結局、西尾さんは、そのちっぽけなプライドが一番大事なんですよ。
本音は、白のユニットにもバラバラなままでいてほしい。
白に共感した奴らを引っぱって戦うなんて、そんな器じゃない」
「そんな……」
「どっちつかずなまま、白のリーダー気取ってる。その状態が一番楽なんだ。
黒に抵抗する奴らが、自分のふがいなさを責めないから、西尾さんは
内心ホッとしてたんじゃないですか?」
「そんなこと、あるわけないやろ!勝手な憶測で話すな!」
「だったら、なんで嵯峨根さんをほっとくんですか?」
まだ床に転がったままの嵯峨根を指さして、上田が言う。
「俺たちなんか簡単に倒せる力があるのに。それで相方を助け起こしてやらない。
たった一つ、自分を許してくれる大義名分を失うのが怖いから」
「ちゃう……俺は、ほんまに……」
何も言い返せない西尾の前で、有田は嵯峨根の首に手をかける。
ぎり、と力がこもって、嵯峨根が苦しそうに眉をよせた瞬間。
「やめろぉぉぉ!!!」
涙と共に、西尾の絶叫が響いた。
□ □ □ □ □ □
静かな大部屋。扉を開いてみると、寝かされた松本が
無邪気な笑みでごろんっと寝返りを打つ所だった。
世話をしていた芸人たちが収録で出て行ったので、部屋にはこいつ一人だ。
近づく足音にも、起きる気配はない。
俺は眠る松本の上にかがみこんで、額にかかった髪をどけてやる。
のんきな寝顔してやがんな、有田にバッシングさせてやるか。
「お前があんまり辛そうだからよ……丸ごと記憶を消しちまえば、
楽になれるかと思ったんだよ。まあ、半分だけだけどな。
お前の中から罪悪感を消して、黒に染めちまおうってのも、まあ、あった」
俺は言葉を切って、少しずつ自分の顔を近づけていく。
「お前はこんな結果、望まねえんだろうな。……物騒な能力だからよ。
誰かのために使おうなんて、多分今回だけだ。だから、人助けと思って、
俺のエゴに付き合ってくれ」
額を合わせて、目を閉じる。俺たちの体を、青い光が包みこんだ。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板