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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

1名無しは星を見ていたい:2020/05/23(土) 19:46:51
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

906『転送してください』:2021/07/13(火) 21:40:51
>>905

『「ルール」はさっき送られてきただろう?』
『一つ前の「宿主」から送られてきた「不幸のLINE」だよッ!クケケケ』
『目的…目的ねぇ…。そんなん忘れちまったな! なんせ随分長いこと旅してるからな!クケケケ』

 『クマ』は暴れるのをやめ、ニタニタと嗤っている。

907ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/13(火) 21:53:13
>>906
「お前は『スタンド』だな?なら本体がいるはずだ。
『スタンド』というのは本体から離れて好き勝手に動き回れるものなのか?」

ジョンはスタンド使いになってまだ日が浅く、出会ったことのあるスタンドも数えるほどしかいない。
その数少ないスタンド達は必ず本体のすぐ傍にいた。

自身の『グラム・スラム』も本体であるジョンから一定以上の距離を離れることはできないため、スタンドというのはそういうものだと思っていた。

「『ルール』、、、誰かにメッセージを転送しないと不幸になるというヤツか。
 不幸になるだって?お前がそうするのか?ならお前を潰せばそれで解決じゃないか?」

『クマ』を握るスタンドの手にさらに力を込める。

908『転送してください』:2021/07/13(火) 22:01:19
>>907

    ぽひゅん

 『グラム・スラム』が力を強めると間抜けな音を立てて『クマ』は消えた。
 だが、一呼吸ほど経ってまた声が聞こえた。

『クケケケ! 無駄なんだよ!』

 消えたはずの『クマ』は最初と同じように『スマートフォン』の上に再度現れていた。
 おそらく何度試しても同じ結果に至るだろう。

909ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/13(火) 22:12:24
>>908
「こいつ、、、!」

咄嗟にカッとなるが、衝動を理性で押し留める。

(とりあえず、こいつが直接何かをしてくるということはなさそうだ、、、とすれば、まずは、、、)

スマホを操作し『ユキナ』にメッセージを送る。

【今送ってきたメッセージについて詳しく話を聞かせてほしい。なぜこんなことを?】

910『転送してください』:2021/07/13(火) 22:23:17
>>909

『おっ、前の「宿主」にか?』


  ピロン

 送信してから数分、『スマートフォン』が着信を告げた。
 どうやら『ユキナ』からの返信らしい。

【ごめんなさい、これは私のま】

 文章が途中で途切れて送信されてしまったらしい。
 『スマートフォン』を覗き込んでいた『クマ』はニタニタ嗤いながら語る。

『クケケケ…あいつ、善人だからギリギリまで送るか悩んでたからな』
『眠れてなかったしな、今頃おねむのお時間じゃねぇの? クケケケ』

911ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/13(火) 22:28:55
>>910
「、、、、、、お前が何かしたのか?」

『クマ』を睨む。

【どうした?何かあったのか?】

もう一度メッセージを送信して、既読が付くか確認したい。

912『転送してください』:2021/07/13(火) 22:34:45
>>911

『俺様は前のにはもうなーぁんにもできやしないさ』
『「不幸のLINE」は次のヤツに届いちまったんだからな、クケケケ』

 そう言いながら『スマートフォン』の上で笑っている。

 LINEの既読は即座についたようだった。
 『クマ』の言葉を信じるのであれば『スマートフォン』を開いたまま眠ってしまったのだろう。

913ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/13(火) 22:57:18
>>912
「駄目か、、、」

『クマ』の言葉をそのまま信じることはできないが、向こうから返事が来ない以上はどうしようもない。
本当に眠ってしまっただけなら、そのうち連絡がくるだろう。そうであることを祈るしかない。

「それで、メッセージを転送しないと不幸になるって話だったが、
 話し相手が寝落ちするのがお前の言う『不幸』か?それなら大したことはなさそうだな」

『クマ』を再び『グラム・スラム』で掴む。

(こいつが出てきたのはスマホの上、一度消えてまた出てきた時もスマホの上、、、。
 こいつ、このスマホに取り憑いているのか?)

『クマ』を部屋の端に放り投げて、スマホから引き離せるか試す。

914『転送してください』:2021/07/13(火) 23:05:23
>>913

 『クマ』を放り投げる。そのことそのものは成功した。
 だが、1mほど離れたところでまた間抜けな音を立てて消え、ここが定位置だとばかりに『スマートフォン』の上に戻ってしまった。

『クケケケ、離そうとしても無駄だよッ!』
『よぉく「不幸のLINE」を見てみるんだな、今日はまだ「一日目」だ』

>【これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります】

 『スマートフォン』の時間を見ると、もう夜も更けてきているようだ。
 寝落ちてしまったであれば『ユキナ』からの連絡は今日はもう望めないだろう。

915ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/13(火) 23:26:36
>>914
「なるほど、じゃあ七日経つまではお前は何もできないってことだな」

自分のスマホがこんな状態になったままにするのは非常に不本意だが、『クマ』の言う通りなら長丁場になるかもしれない。
下手に徹夜して時間を浪費するよりも睡眠をしっかり取って体力を温存して、明日『ユキナ』からしっかり話を聞くべきだろうか。

「、、、とはいえ、こいつ、ずっとこの調子で喋り続けるのか?地味に嫌だな、、、」

試しにスマホの電源を落としてみる。
『クマ』がスマホに取り憑いているなら何らかの影響があるかもしれない。

916『転送してください』:2021/07/13(火) 23:31:48
>>915

 『クマ』はクケケケと変わらず笑っている。
 おそらく図星なのだろう、答えるつもりはなさそうだ。

『あ、ちょっ、待t』

 『スマートフォン』の電源を切った途端、『クマ』は姿を消した。

917ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/14(水) 00:06:05
>>916
「出てこない、、、か、、、?」

『クマ』が消え、しばらく待っても再び出てこないことを確認して、安堵の溜息を漏らす。
そのまま、力尽きたようにベッドに倒れ込む。

見れば、自分の拳が小刻みに震えている。

―――ジョンが敵対的なスタンドと出会ったのはこれが初めてだった。
その経験は、自分が思っていた以上に神経をすり減らせていたらしい。
今までは虚勢を張っていたが、気が抜けたことで抑えがきかなくなったようだった。

「あー、くそ、あんなのにビビってんのか、俺は」

自分に毒づきながら、目を閉じる。

918『転送してください』:2021/07/14(水) 20:00:25
>>917
《二日目》

 昨日、『クマ』がいないことでゆっくりと眠れたジョンは『ユキナ』からの連絡を待っていた。
 朝、もしジョンが『スマホ』を開いたのであれば、【寝てしまいすみません、日中は忙しいのでまた夜に】と届いていたのを確認できただろう。

  ピロン

 夜、『スマホ』の電源をつけていたのなら昨日と同じように『スマホ』が着信を告げる。
 送信元は『ユキナ』だ。

【昨日は寝てしまいすみません】
【この『不幸のLINE』は私の住んでいる街で流行っているもので、私もあなたと同じように受け取ったんです】

919ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/14(水) 20:38:46
>>918
「よし、、、!」

覚悟を決めて、スマホの電源を入れる。
ユキナからメッセージが来ていることを確認して、安堵する。
何が起こったか心配していたが、『クマ』の言った通りだったようだ。

ユキナに返事をする。

【まず始めに、こちらは君を責める意図は無いということを理解してほしい】
【その上で、君に聞きたいことがある】
【ただの悪戯でこのメッセージを送ったわけじゃないことはこちらも理解している】

恐らくユキナはこちらに『不幸のメッセージ】を送ったという負い目があるから返事をしてくれている。
だが、詳しくはわからないがかなり怖い思いをしたようだ。
内心ではあまりこちらと関わり合いになりたくないと思っていても不思議ではない。。

まずはユキナをできるだけ安心させたい。

920『転送してください』:2021/07/14(水) 20:53:48
>>919

『クケケケ…言ったとおりだったろ?』

 昨晩と変わりない様子で『クマ』は嗤っているようだ。
 『ユキナ』は責められている訳ではないことにすこしほっとしたようで返信をしてきた。

【ありがとうございます】
【そう言っていただけると助かります】

【ごめんなさい、あなたに迷惑をかけてしまって…】
【もう私には送る先がなかったんです…】
【友達もみんな、このLINEを受け取ってしまっていて…送り返すと…】

 おそらく、送る先がなかったので『電話番号をテキトーに入れたら貴方のところに届いてしまいました』と言いたいのだろう。

921ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/14(水) 21:18:06
>>920
「よぉ、昨日は俺のおかげでぐっすり眠れただろ?」

気持ちで負けないために、『クマ』を煽りながらユキナに返事をする。

【話をする前に一つお願いがある】
【このやりとりは君に怖いを思いをさせた何者かに『見られている』】
【何を言っているのかわからないかもしれないが信じてほしい】
【できれば、LINE以外の連絡手段を使いたい。こちらのメールアドレスを送るので、そちらでやり取りをしたい】

続けて、自分のPC用のメールアドレスを送信する。

922『転送してください』:2021/07/14(水) 21:37:00
>>921

『クケケケ…そうさな、おかげさまで俺様は元気いっぱいだ』

【見られて…?】
【よくわかりませんが…メール送りますね】

 『ユキナ』はそうLINEするとメールをジョンに送った。

[ユキナです。メール、届いていますか?
 ……見られてるって、どういうことなんですか?
 まるでオカルトみたいな話です…。
 不幸のLINEって… やっぱり 本当のオカルト…なんですか…?]

 どうやら『ユキナ』は一般人のようだ。
 少なくとも『クマ』は見えていなかったのだろう。

923ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/14(水) 22:00:04
>>922
「そうか、じゃあまたゆっくり休んでくれ」

スマホの電源を切って『クマ』を消す。
これで、『クマ』に見られずにユキナとのやり取りをできる。

[あまり時間が無いので細かくは説明しないが、君を脅かしていたモノがメッセージを経由して俺に取り憑いたようだ]
[偶然だが、君がメッセージを送った相手はこの手の存在に対処できる人間だ]

「、、、まあ、実際には対処できる見当なんか全然ついてないんだけどな」

強がり以外の何物でもないのだが、そう言った方がユキナは安心するだろう。

[『ヤツ』はこちらで何とかする。ただ、そのためには情報が必要だ]
[君がメッセージを受け取った後に何が起こったか、それを詳しく教えてほしい]





ユキナから返事が来るまでに多少時間はあるだろう。
返事を待っている間、ネットで『不幸のLINE』について調べる。

ユキナやクマの口ぶりからすると、それなりの数の人間の間で、このLINEメッセージは出回っているようだ。
であれば、ネットで言及している人間もいるかもしれない。

>【これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります】

このメッセージをキーワードにしてそのまま検索をかける。

924『転送してください』:2021/07/14(水) 22:33:16
>>923

『クソッ! 第二第三のおr』

 間抜けな音を立てて『クマ』は消えた。
 PCにLINEのアプリが入っていない限り、落ち着いていられるだろう。

[オカルトに対処できる…んですか…?
 お坊さん…とかですか?
 それなら…私の知ってることをできるだけお話します]

 どうやら『ユキナ』は困惑しながらも協力してくれるようだ。

[私が『不幸のLINE』を受け取ったのは友人からでした。
 周りでも最近ずっと話題になっていて、
 ○さんが怪我をしたとか、×くんが筋肉質な男の人に熱視線を向けられて…とか、
 送らなかった人が不幸になっていることを知っていました。
 ……噂では宝くじが当たるとかいいことがあった人もいたみたいですが…]

[私のところにLINEが届いて、最初はなにもありませんでした。
 ですが数日して、また似たLINEが届きました。
 送信した相手に聞いても送ってないと言われて不気味でした。
 ……私は、不幸から逃げるために7日経つ直前に送ってしまいました…。なのでLINEが来て怖かった止まりです]

 メールはその文面で終わっていた。



 インターネットでジョンが調べると同じ文面のLINEのほかに、似たような文面のものや『不幸の手紙』や『不幸のメール』がヒットした。
 どうやら類似のものは『50年』ほど前の『不幸の手紙』ブームの頃からあるようだった。

『これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります』
『これは死のLINEです。受け取った人は7日以内に6人に転送しなければ死神に狙われるようになります』
『受け取った人は3日以内に転送しなければなりません。これは不幸のメールです。そうしなければあなたは不幸になります』
『14人の不幸をお返しします。これは死の手紙です。知らない人から私のところに来た死神です。
 受け取った人は3日以内に14人にこの手紙をそのまま写して転送しないと死にます。
 実際○○大学の××さんは止めてしまったから死にました。本当です』

 様々な文章が並んでいる。

925ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/15(木) 20:00:43
>>924
「いや、何も起きてないのかよ!」

これは予想外だった。
てっきり何らかの怪奇現象に襲われて精神を疲弊した挙句、冷静な判断力を失ってこちらにメッセージを送ってきたものとばかり思っていた。

「今どきこんなメッセージが来ただけででビビッて言う通りにするか?普通、、、
 2回目のLINEの送り主も自分で送っておいてバツが悪いから送ってないと嘘をついただけと考えそうなものだが、、、」

カタカタカタ、、、
メールの文章を書く。

[それだけか?他に不思議な現象が起きたりはしなかったのか?]
[先ほどは君を心配させまいと黙っていたが、君に今後被害が及ばないようにするためにはこちらで適切な『後始末』をする必要がある]
[君の身に起きたことを正確に把握しておかないと、それが適切に行えない危険性がある」
[君のためにも見逃した事実が無いようにしてほしい]

これはもちろんデタラメだが、あのメッセージだけで怖がるような相手なら引っかかってくれるだろう。







メールを送信したら、また待ち時間にネットを検索する。

「まあ、そりゃあ似たような話はいくらでもあるよな」

今度は検索期間を絞る。
検索条件を今日から過去3か月間くらいに絞り、情報の速報性があるSNSを主に調べていきたい。

926『転送してください』:2021/07/15(木) 20:35:41
>>925

[わかりました。思い返してみます。
 ……そういえば、LINEが増えるに連れて知らないうちに物が動いたりすることが増えていった気がします…。
 私が怖がりでそう思い込んだだけかもしれないですが…。
 あ、あと…文章…。私、間違えて一回文章を変えてしまったんですが…文章が勝手に元に戻って…]

 どうやらかなりの怖がりらしい。
 寝不足も純粋に怖がっていたから眠れなかった可能性もありそうだ。

 SNSでも似たような文面がヒットした。
 中には『なんか昔、こういうピンクのクマのツールあったよね』という文章が添えられているものや『これこそ幸運』のような言葉が添えられているものもある。
 おそらく『ピンクのクマ』について言及しているのは『スタンド使い』だろう。
 今や『スタンド使い』も当たり前にSNSを使いこなす時代だ。

927ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/15(木) 20:51:44
>>926

カタカタカタ、、、

[文章が勝手に戻って?戻る瞬間は目撃した?どんな風に戻った?]

送信する。





「お、それらしいのが見つかったな」

『不幸のLINE』に言及しているアカウントのその前後の投稿を確認する。
何か不可思議な現象が起こったとか、それにどう対処したか、とかその手の投稿を確認したい。

928『転送してください』:2021/07/15(木) 21:05:37
>>927

[戻る瞬間は…巻き戻るようでした。undoを押したような…。
 間違えてしまった…というか正確にはうっかり『不』の文字を消してしまったんです。
 『これは幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります』みたいに]

 メールの返信は淀みない。
 時間を見るとそろそろ夜も更けてきたようだが…。

 SNSで『ピンクのクマ』について言及している人物はその数日後『クマが増えた、ウザい』と言っている。
 辟易としたのか、面倒になったのか、その人物は次の相手に送ったようだ。

 もう一人の『幸運』について言及している人物はどうやらなにかに気付いた結果、『クマ』を消すことに成功したようだ。
 その後、高そうな寿司を食べに出かけている様子が書かれている。

929ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/15(木) 21:24:35
>>928
[なるほど。ありがとう。また必要があれば連絡すると思う]

ユキナとの会話は一旦打ち切る。
あまり夜分まで突き合わせて機嫌を損ねられても困る。






「うげ、増えるのかあいつ、、、、そういえば第二第三の、とか言っていたな。
 いや、それよりもこの『クマ』を消せたらしきアカウント、、、!」

そのアカウントにメッセージを送る。

[突然のDM失礼します。貴方の話している『クマ』についてお話をお聞かせ願いたく、ご連絡差し上げました]
[現在私のスマホに貴方が話しているのと同じと思われる『クマ』が取り憑いています]
[差し支えなければ貴方がこれにどのように対処したのかお聞かせいただけないでしょうか?]

930『転送してください』:2021/07/15(木) 21:28:01
>>929

 ジョンはDMを送った…が、どうやら反応はない。
 その人物の最終投稿は1時間前、もう寝てしまったのかもしれない。
 今日はもう返事は期待できないだろう。

931ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/15(木) 21:38:11
>>930
「まあ気長に待つとするか。この調子なら明日くらいには解決するかもな、ははは」

希望が見えてきたので大分気持ちが軽くなってきた。
良い気分のまま今日は寝てしまおう。

932『転送してください』:2021/07/15(木) 21:41:11
>>931
《三日目》

 ジョンが気分よく寝た翌朝、SNSに連絡が届いているようだ。
 どうやら昨晩DMを送った相手からのようだった。

[DMありがとうございます。
 あの鬱陶しい『クマ』が憑いているとのこと、お疲れさまです]
[対処法ですが、『LINEを送ること』です。
 ただし、文面は変更して]
[文章の変更にはルールがあるようです。
 変更するところを間違えると送信に失敗します]
[私はそれで『幸運』を手に入れました]

 文章はそこで終わっている。

933ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/15(木) 22:26:56
>>932
「お!」

期待以上に核心に触れている内容に眠気が覚める。

[ご連絡ありがとうございます]
[ルールについて、貴方が知る範囲で構いませんので教えていただけないでしょうか?]

934『転送してください』:2021/07/15(木) 22:37:42
>>933

 返答はなかった。
 SNSを見ると、どうやら相手は仕事に行ってしまったようだ。
 文面は試行錯誤する必要があるだろう。

935ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 19:49:13
>>934
「、、、まあ、自分でも考えてみるか。あのクマ公の声を聞かなきゃいけないのは憂鬱だが」

スマホの電源を入れる。『クマ』は出てくるだろうか?

936『転送してください』:2021/07/16(金) 19:59:38
>>935

『クケケケケ! 俺様がいなくて寂しくなったかー?』

 当然のように『クマ』が出てきた。
 どうやら『ユキナ』からLINEが一通届いているようだ。

937ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 21:17:06
>>936
「逆に聞くが、取り憑いてる奴から今までに一度でも寂しいって言われたことがあったか?
 っと、これはと『ユキナ』からか?」

『クマ』に適当に返事をしながら、ユキナのLINEを確認する。

938『転送してください』:2021/07/16(金) 21:29:08
>>937

『「スタンド使い」には言われたこたーないな、クケケケケ!
 みーんな、うるさいってよ!』

 ジョンがLINEを開くとそこにはこう書かれていた。

【これはやばいやつからのLINEです。受け取った人は5日以内に転送しなければ不幸になっちゃいます】

 そして、開いたのと同時に『桃色のクマ』のスタンドがもう一匹現れた。

『キャハハハハ! イェーイ! 不幸をプレゼントフォーユー!』

 『クマ』同士がハイタッチしている。

939ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 21:37:25
>>938
「、、、、、、、、、、おい」

『ユキナ』に返信。

【これはどういういことだ?】

940『転送してください』:2021/07/16(金) 21:43:23
>>939

 すぐに『ユキナ』からLINEの返信が来たようだ。

【も、もしかして…私からLINEが来ましたか…?】
【私の時もそうでした…】
【でも…】

 『ユキナ』のスマートフォンのスクショだろう。

>【見られて…?】
>【よくわかりませんが…メール送りますね】
>【これはどういういことだ?】

【私は送ってないんです…】

『キャハハハハ!』『クケケケケ!』

 『クマ』たちはスマートフォンの周りで周りながら遊んでいる。

941ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 22:03:33
>>940
「なるほど、こうやって増えるのか、、、、、、、」

二倍煩くなったクマに渋い顔をしながら考える。

【失礼した。君の言っていた現象とはこれのことか】
【こちらも一応の進展はあった。何らかの方法でメッセージの文面を変える必要があるらしい】
【知っての通り、普通に変えようとしても元に戻ってしまうようだが】





ユキナへのメッセージはこれくらいにして、メッセージの改変ができるか試してみることにする。

>【これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります】

「さて、これをどうやって文面をいじるか、だが」

まずは試してみないと始まらない。

【これは幸福のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ幸福になります】

文面をこう変えてみて、何が起こるか確認する。

942『転送してください』:2021/07/16(金) 22:10:30
>>941

【文面を変える…】
【で、できるんですか??】

 連続してLINEが送られてきている。

『クケケケケ! お、もうリタイアか? 送っちまうのか?』
『キャハハハハ! アタシの文章転送しちゃう? それともこいつ?』

 相変わらずうるさい『クマ』たちはジョンが文章を改変しようとしたのを見て、スマートフォンに張り付く。
 改めてスマートフォンを見ると、文面が元に戻っているようだった。

【これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります】

943ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 22:14:13
>>942
「なるほど、こいつらがスマホを弄ってるのか、、、、『グラム・スラム』!」

スタンドで、『クマ』二匹を同時に掴む。

スタンドが『クマ』たちを抑えている隙に、先ほどと同様の文面の改変を試みる。

944『転送してください』:2021/07/16(金) 22:26:17
>>943
『くっそー! 離しやがれ!』

 二匹の『クマ』は強い力で暴れている。
 明らかに最初に捕まえた時よりも強く、しかし『グラム・スラム』の力を越えることはできないようだ。

 文面は――

【これは幸福のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ幸福になります】

 ――変わっていない。

945ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 22:38:31
>>944
「よし!これなら!」

文面をさらに変える。

>【これは幸福のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ幸福になります】

             ↓

  【これは幸福のLINEです。受け取った人は幸福になります】

文章を消すだけだ、そう時間はかからないだろう。

「送り先は、、、」

一瞬迷った後、連絡先として登録しておいた一人の少女の名前に目が留まる。
―――赤月ナカレ―――
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1607077443/328)

彼女に向けて、メッセージを送る。

946『転送してください』:2021/07/16(金) 22:48:39
>>945

【これは幸福のLINEです。受け取った人は幸福になります】

 文章の変更は成功した。
 しかし――

 スマートフォンに浮かぶのは送信失敗の文字だった。

『クケケケケ! こいつルール間違えやがった!』
『キャハハハハ! 残念でしたー! まだまだアタシたちと一緒だねー!』

 おそらく文章そのものに決まったルールがあるのだろう。

947ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/16(金) 23:02:31
>>946
「はあ!?エラー!?なんでだ!?」

>『クケケケケ! こいつルール間違えやがった!』

「ルールだって?他にも何かあるのか、、、!」

ユキナにメッセージを送る。

【一定のルールに従えば文章を改変できるらしい】
【君や、その友人で、改変ができた事例を聞いたことがあるなら教えてほしい】
【それと、君のところに来た二度目のメッセージ、最初の文面と何か違ったことは無かったか?】

948『転送してください』:2021/07/16(金) 23:11:16
>>947

 ピロンとすぐにスマートフォンが鳴る。『ユキナ』からだ。

【私の友達は変えられなかったって言ってました…】
【あ、でも…もしかしたら、宝くじが当たったって噂の人は変えられてたのかも…】
【私の二度目のメッセージは↓でした】

>【受け取った人は6日以内に転送しなければなりません。これは不幸のLINEです。そうしなければあなたは不幸になります】

 この文面をジョンはどこかで見たような気がするかもしれない。

『不幸になっちまおうぜー? クケケケケ!』『なっちゃおうよー! キャハハハハ!』

 『グラム・スラム』の手の中で『クマ』たちは騒いでいる。

949ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/17(土) 16:37:47
>>948
「うん?この文面はどこかで、、、あ!ネットで検索した(>>924)時の!?」

「そうだな、文章の変更にルールがあるとして、巷に出回っているLINEメッセージは全てそのルールをクリアしているはず、、、」

今までに見たメッセージを書き出してみる。

>『これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります』
>『これは死のLINEです。受け取った人は7日以内に6人に転送しなければ死神に狙われるようになります』
>『受け取った人は3日以内に転送しなければなりません。これは不幸のメールです。そうしなければあなたは不幸になります』
>『14人の不幸をお返しします。これは死の手紙です。知らない人から私のところに来た死神です。
> 受け取った人は3日以内に14人にこの手紙をそのまま写して転送しないと死にます。
> 実際○○大学の××さんは止めてしまったから死にました。本当です』
>【これはやばいやつからのLINEです。受け取った人は5日以内に転送しなければ不幸になっちゃいます】

文章を眺めてしばし思案する。

「とりあえず、LINEじゃなくて『メール』や『手紙』になっている奴は除外するか」


>『これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります』
>『これは死のLINEです。受け取った人は7日以内に6人に転送しなければ死神に狙われるようになります』
>【これはやばいやつからのLINEです。受け取った人は5日以内に転送しなければ不幸になっちゃいます】


「共通しているのは『これは〇〇のLINEです。受け取った人は〇〇以内に転送しなければ〇〇になります』
 、、、このフォーマットを満たせばOKってことか?」

試しにメッセージを作成してみる

【これはハンサムなジョン・ロブからのLINEです。受け取った人は1秒以内に転送しなければ幸せになります】

これで再度赤月当てにLINEを送ってみよう。

950『転送してください』:2021/07/17(土) 17:32:04
>>949

『何で変えちまうんだよー!』
『そんなに変えちゃったらアタシたち…消えちゃう…!』

 『グラム・スラム』は相変わらず『クマ』たちを握りしめている。
 『クマ』は暴れているが、スマートフォンには近付けない。――つまり、文章は修正されない。

>【これはハンサムなジョン・ロブからのLINEです。受け取った人は1秒以内に転送しなければ幸せになります】

 LINEは、無事送信された。
 そして同時に間抜けな音を立てて『クマ』たちは『グラム・スラム』の手の中から消え、室内には静寂が訪れた。

 LINEを確認すると、先ほど送信した文章は消えていた。
 転送は成功したはずだが、『クマ』が消えた影響だろうか。

  ピンポン

 ジョンの部屋のチャイムが鳴った。
 来客かもしれない。

951ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/17(土) 19:24:01
>>950
「なんとか、、、なった、、、か?」

しばらく待って、何も起きないことを確かめてから大きく息を吐く。

「はぁーーー、、、一時はどうなることかと思ったが、、、」

>ピンポン

「うぉっ!?」

身体の力を抜こうとした瞬間に耳に届いたチャイムに背筋が伸びる。

「な、なんだ、このタイミングで、、、まさか、スタンドの本体か?」

恐る恐るドアを開ける。

952『転送してください』:2021/07/17(土) 19:44:10
>>951

 ジョンは様子を見ていたがチャイムが鳴った以外はなにもなかった。
 恐る恐るドアを開けたジョンの目の前には……誰もいなかった。
 『ピンポンダッシュ』。子供の悪戯かもしれない。

 よくよく玄関先を確認すると『宝くじ』が落ちているのを見つけるはずだ。
 どうやら改変した文章が作用したのはハンサムなジョン自身のようだった。随分と即物的な『幸せ』が訪れたものだ。
 ネットで調べればこれが『20万円』相当の『当たりくじ』だということがわかるだろう。

953ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/07/17(土) 19:52:45
>>952
「なんだ、悪戯か、ん?宝くじ?ハハ、まさかな」

宝くじを拾って部屋に戻る。


その後、それが当たりくじであることを知って大喜びするも、『アリーナ』の金網を破壊した弁償に消えてしまったことはまた別の話。

954『転送してください』:2021/07/17(土) 20:00:39
>>953

 ジョンの元に届いた『クマ』は消え、赤月の元には現れなかった。
 ……だが、『50年』拡散し続けた『不幸の手紙』は、今もどこかで同じように送られ続けている。
 またこの星見町に現れるか、それとも現れないか。
 それはまた、別のお話。

                        『転送してください』end.

----------------------
最終結果

ジョン・ロブ『グラム・スラム』→ミッションクリア!
                  『20万円』相当の宝くじget!

955『転送してください』:2021/07/17(土) 20:02:36
スタンド名『4U』
破壊力:E(C) スピード:E 射程距離:D(『文章』から1m)
持続力:A 精密動作性:B 成長性:D

桃色クマの姿をした、小指ほどの大きさの群体型スタンド。文章に宿っている。
DFや視聴覚リンクはないがそれぞれが独自の意志を持っている。
能力は受け取り手に対して書かれた定型文を叶えること。
現在の文章はLINEに届いたものであり、【これは不幸のLINEです。受け取った人は7日以内に1人に転送しなければ不幸になります】と記載されている。

定型文について
・定型文は【これは○○の××です】【受け取った人は△△以内】【転送】【□□に〜ます】であり、この文章がすべて含まれていれば転送は成立する。
・上記文面のいずれかが欠けている場合は転送失敗となる。
・この文章はそのまま転送する場合であれば『一般人』でも可能だが、改変を行おうとするとスタンドが変更を阻止し、書き換えた文章を元の形に修正しようとする。その際の力はC相当である。

ペナルティについて
・ペナルティが記載されている場合、書かれていた内容を守れない際はペナルティとなる。
・現在のペナルティは『不幸』である。
・『不幸』の場合、ペナルティは3日ほど続き、以下のいずれかでPCにとって一番『不幸』なもの、もしくはこれらと同程度の『不幸』となる。
  ・腹痛が断続的に続く
  ・金縛りや恐ろしい存在の幻覚に遭う
  ・毒虫との遭遇やそれによる被害に遭いやすくなる
  ・筋肉質で怪しい男が熱視線を浴びせ迫ってくる
  ・スタンドの1ランク弱体化(パA→B等)

解除および再出現について
・本体が解除することは可能。
・転送が行われた時点で解除が行われる。
・スタンドを攻撃することで解除可能だが、『一呼吸ほどの時間』で再出現する。
・『文章』の射程範囲から外れると解除されるが、『一呼吸ほどの時間』で再出現する。
・送られてきた内容と大きく意味が異なる形で転送されると完全に解除され、転送した文章も消滅する。

時間経過について
・時間が経過することで転送元から新たに転送先に自動で文章が送られる。

同一人物への再転送について
・過去に送られたことがある相手への転送は可能。
・その場合、スタンドによる文章の改変が発生する場合がある。

スタンドの本質
・既定のルールに従った行動を取ることで記載された内容を『叶える』スタンドである。
・宿っている文章をルールとして行動する。
・現在は本体が昔出した『不幸の手紙』に宿っているため、ルール違反を行うと『不幸』を発生させるスタンドとなっている。
・結果を引き起こすトリガーは『送る』ことにあり、文章が届いた人ではなく送った人に効果が発生する。
・『現在設定されている文章』をルール通り送ると【送られてきた不幸のLINEから7日以内に転送する】というルールを守ったことになり『何も起こらなかった』という結果が得られる。
・仮に【これは幸福のLINEです。受け取った人は7日以内に転送すると幸福になります】と文章を改変し、そのルールを守った場合は『幸福』となる。

本体
・現在62歳の女性である。
・50年前の『不幸の手紙』ブームの際に『次々に』送られてくる『手紙』への強い恐怖からスタンドが発現した。
・最初に送った文章は【9人の不幸をお返しします。これは不幸の手紙です。知らない人から私のところに来た死神です。受け取った人は3日以内に9人にこの手紙をそのまま写して転送しないと不幸になります。実際○○大学の××さんは止めてしまったからそうなりました。本当です。】
・『不幸の手紙』を送ってからは『おばけ』が見えるようになり怯えていたが、『おばけの一番の対処法は無視すること』と知ってからは無視を貫いている。無視の達人である。
・送った当時の嫌いなものは『おばけ』『腹痛』『近所に住む男の人』『虫』『恐がりで弱い自分』。


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