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【ミ】『忘れじの瑕、コメットテイル』

46 『サヨナラ_エレジィ・タウン』 :2019/03/22(金) 01:10:41
>>43(ヨロズ)

性格は――――今はまだ分からないが、見た目は千差万別。
印象一つとっても、城井のようにジャージ姿で来た者や、
先の喪服やロリータなど『コスプレ』めいた衣装の者、
横の男女のように一般的な『春服』でコーディネートする者、
よくは見えないが、最後尾の男二人のように明らかにガラが悪い者。

「えっ? あ〜〜〜、えっと、しようと思ったんですケド。
 今の人の自己紹介、包丁とかインパクトすごめだったんで、
 そのあとにしても、ちょっとかすんじゃうんじゃないかな〜ってぇ」

「ほら、あたしって地味めだし、暗めだから〜っ」

やや大ぶりな身振り手振りを交えつつ、ベレー帽の少女はそう返してきた。

  「シャロはこういうヤツだから、ほっといていいすよ」

             「ロッちゃんひど〜い!」

横からそのような口を出してきた三つ編みの『ロッちゃん』や、
お菓子を飲みこみつつこちらを見ている銀髪の『ホーちゃん』より、
服装という意味では『オシャレ』だし、声色や振る舞いも『明るい』。

「そういうあなたはしないんですか? 『自己紹介』」

するかしないかはともかく――――その頃添乗員は別の客の方へ近づいていた。

>>44(城井)

「――城井さん、私は『小石川文子』という者です」

「どうぞ、よろしくお願いしますね……」

③に座る喪服の女性も、②の女性――――

「失礼、私としたことが申し遅れましたわ。
 『天雨 智理』です、以後お見知りおきを」

         ペコ

ロリータ服の『天雨』に続いて、挨拶を寄越してきた。人間関係の流れが良い。
ただ、天雨はともかく小石川は2席離れているのでやや『遠い』。
彼女と会話を交わすなら、やはり間にいる天雨も絡んでくる事になるだろう。
喪服とロリータ・・・車酔いしそうなほど『濃い』絵面だが、物腰が丁寧なのは救いか。

「お互い、勢いだけで上手く行くとも限らない、というところですね――――」

補足にそう返すサラリーマン風の視線は、自分ではなく『⑦』の青年に向かう添乗員を見ていた。

>全体

    「 では〜〜〜〜 」
                「 自己紹介どうぞッ 」

添乗員がマイクを向けたのは⑦に座る、『ポンチョ』を羽織る青年だ。
ワンレンボブの髪に、⑧とは毛色が違うがそれなりに整った顔立ち。
高校生か大学生か・・・城井と同年代か、少し上と言った所だろうか。

「は〜い。『緑里 主水(みどり もんど)』でェーーーーーーーす。
 『私立清月学園』大学部1年生、去年までは高等部で『テニス部』してましたケド、
 今は特にサークルとかやってなくって、バイトしてあちこち旅したりしてまーーす」

   「趣味は『旅』」
               「あとーっ……『恋愛』とかっ?」

                     ヘラッ

「実は先週、付き合ってた子と別れたばっかで〜。
 傷心旅行ってカンジの意味もあるんでー、
 目いっぱい楽しんでいい気分で帰りたいなーって。
 そーいうわけで、特に女性陣の皆さん、よろしくお願いしまーーーす」

           ヘラッ

ヘラヘラした軽い笑みには気負いや逸りは感じられず、
こうした人前でしゃべる事にも慣れているのが伺える。

      「 はぁ〜〜いッ、ありがとうございました〜〜〜ッ 」

             パチパチパチパチ……

内容が内容ではあるが、二度目だからかどこか事務的に拍手が起こった。
 
 「 緑里主水クンでした〜 」  

        「 よく旅行をされるみたいですがっ
           今回は『ミステリーツアー』ですので〜 」

            「 きっと今までにない体験が出来ると思いまぁ〜す! よ! 」

彼の視線が向く先はやはり女性――――⑱に座る茶髪ロングヘアの少女や、
宗海、②の天雨、あとは⑥の笹井など、10代後半〜20代前半の、歳の近い女性陣だ。

そうこうしているうちに――――バスは知らない町並みを抜けて、高速道路に入ろうとしていた。
添乗員は引き続き自己紹介を求めているが、雰囲気からしてやるとしてもあと一人といったところだろう。


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