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【ミ】『コメットテイル幸福奇譚』

1 『幸せ兎』 :2016/12/18(日) 18:31:00
しあわせは、いつもじぶんのこころがきめる。

                    相田みつを

★ここは『薬師丸』がGMのミッションを行うスレです。

☆過去スレ(星見板)
【ミ】『ハッピー・ハッピー・コメットテイル』 
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★過去スレ(黄金板)
【ミ】『黄金色ハッピーテール』 
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【ミ】『黄金色ハッピーテール』 #2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1439137290/

857 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/02(木) 22:55:19
>>854

「やっぱりあの形からは技に入れないよ……!」

『両腕を制するという形の都合上な』

軽めのトレーニング。
腹筋を鍛え、起き上がる。
痛みはあるが死にはしない。

「お風呂行こう」

『あぁ』

また風呂に浸かってゆっくりしよう。

858 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/02(木) 23:49:25
>>855(志田)

清々しい朝だ・・・鳥は歌い、日の光は穏やかで、林は爽やかに揺れる。
内的な喜びもあり、世界そのものが救われたような、幸せな朝を迎えた。
これほど素晴らしいこともない。こいひめにメールを送る。返事はすぐは来ない。

              ザバァーーッ

顔を洗うと、鏡に映った顔はいつもの『志田』だ。
そうして部屋を出て、昨日の晩とは別の食堂に足を踏み入れる。
人がそれなりにいるようだ。ある程度知った顔もちらほら見える。
何事もなかったように、知らない顔の仲居が朗らかに挨拶をくれる。

                 ザッ

『こいひめ』:
「あっ…………」
   
「……よう。なんか、テンション高いね…………えひ」

入り口で鬱陶しそうに前髪を払いながら歩く稗田と鉢合わせた。
昨日に増して小さく見えるのは、低血圧由来なのかもしれない。

浴衣姿で、携帯を持っているかどうかは微妙なところ。メールへの返信が無いのはそのせいか。
話を聞く必要があるなら、この場で聞いてしまっても良いかもしれない。まあべつに後でもいいだろう。

>>856(小林)

日が差し込み、『小林』は立ち上がる。戦うためではなく、朝だから。
肩は痛く、帰ったら病院に行くのが賢明にせよ、今行動を邪魔するほどではない。
こういうのは忘れた頃に痛み出す事もあるので油断は出来ないが、今は大丈夫だ。

                  ガリッ

星の味金平糖は『温泉たまご』のような味だった。
マスカットジュースとの食べ合わせはどうだろう。
いずれにせよ、石川少年のもとに向かう事にした。
今は朝だが、早すぎる朝でもない。部屋にいてもおかしくないだろう。

          ザッ
                ザッ

廊下で石川父と思われる人物とすれ違い、会釈をされた。そして部屋に向かう。
鍵は当然閉まっていたが、少し遅れてドアが開き、私服姿の義斗が姿を現す。

『義斗』:
「あ、兄ちゃんおはよう。それで……それでさ、昨日……上手く行った、んだよね!?」

              「電話かけたけど、あれでどうにかなったの?」

事の顛末をすべて知るわけではない彼も、こうして立っている『小林』を見れば事情は分かるだろう。

>>857(神原)

        ギッ……

                ギッ……

軽めのトレーニングで朝から軽めに汗を流した。
つまり、風呂に入るのには最高に適しているということだ。
鏡に映った蹴られた顔には打撲の跡が残る。死にはしない。すぐ消える。

      ガチャ

ドアを開けて外に出て、ロビーまで歩いていく。館内は通常業務に戻っている。
客たちは昨日の騒動をほとんど知らない。警備員たちも、目立つところをうろついてはいない。

『住吉』:
「あっ、神原さん。おはようございますぅ。昨晩はどうも。いろいろと助かりましたぁ」

                ペコ

知っている者もいるが、長い謝辞とか、英雄視とか、そういう気疲れするものはないようだった。
素朴な敬意と感謝の言葉も、飾られた、長いものではない。風呂に行くなら引き止められもしまい。

859 <削除> :<削除>
<削除>

860 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/03(金) 19:38:49
>>858

「おはようございます、いい朝ですね」

「どうも、お仕事ご苦労様です」

道すがら、普段よりも気さくに挨拶しつつ食堂へ向かう。
こうした人との触れ合いも旅行の醍醐味だ。
うん、素晴らしい。

「やあ、おはよう。ちょうど良かった。
 君に用事があったんだ」

こいひめに挨拶し、近くまで歩いていく。
なかなかタイミングがいいじゃないか。
後回しにする理由もないし、例の話を聞くことにしよう。
見たところ、彼女は低血圧タイプらしいな。
まあ、朝に強いような印象もなかったが。

「ははは。なあに、大したことじゃないんだけどね。
 昨日も言ったけど、『いいことした後は気分がいい』ってやつさ。
 そのお陰で、僕は今、最高に晴れやかな気分なんだ。
 どうでもいいようなつまらないことも、ついつい口走ってしまいたくなる。
 今の気分をたとえるとするなら、二週間も降り続いていた雨が止んで、
 厚い雲の間から眩しい日の光が差し込んだというのかな。
 おっと、今のもつまらない話だったな。ははははは」

「ところで立ち話もなんだし、もし食事するんだったら一緒にどうかな。
 もちろん他意はないよ。一応言っとくけどね。
 君風に言うと、『こんなことでフラグが立つなんて思ってない』ってところかな。
 まあ、なんていうかね――」

「他意はないと言ったけど、実はあるんだ。
 いや、真面目な話さ。
 『昨日の話』がどうなったか聞きたくてね」

そう言いながら適当に空いている席を探す。
周りにあまり人がいないような席だ。
聞かれて困る話でもないが、大っぴらにするような話でもないだろう。

861 小林『リヴィング・イン・モーメント』 :2017/11/03(金) 19:56:23
>>858

>兄ちゃんおはよう。それで……
>それでさ、昨日……上手く行った、んだよね!?
 
 「……」  ……ニコッ

 「えぇ……上手くいきました。……君のお陰と、ひとえに言っても良いぐらいです」

 ……簡潔ながら、スタンドの事は伏せて彼に語る。今回の『物語』を

――一人の山中で、相方も存在せずに巡回していた警備員。
 宴会場に訪れた怪盗団の挑戦状 それに集う、悪しき意思を挫く集団。

志田・神原 そして、アイドルの恋姫氏 ナギ氏 巣ノ森氏達……。

 「……君の電話の着信音。警察のサイレン音にしときました。
かけ直してくれたお陰で……彼らも随分狼狽してた。その隙を上手く
志田さんや神原さん達が利用してくれて、捕縛してくれましたから」

 ポケットから取り出す……『金のカフスボタン』

……これを受け取る資格は。私などより無限の未来がある彼に『資格』がある。

 「石川義人君」

彼の手元に、ボタンを収めつつ。傅いて彼と目線を合わせ真摯に告げる。

「君は、君が思う以上に。私に勇気をくれました
いつか、私が対峙した以上の困難は。君の元に訪れるかも知れません
 けど、忘れないで下さい。
君の中には、私を押し進めてくれた勇気があります。
 どんな時も、それを忘れないでください」

 彼が、この町『星見』にいる限り。また、私達の交錯の場所に
時は異なれど、彼が出会う可能性はある。

 その時、必要なのはスタンドもそうだが……要は心の強さだ。

 「……そう、だろ。親友」

 
 別れをすましたら、軽く入浴をすませて部屋で帰り支度を終えて外に出る。
木漏れ日と、鳥の囀りは昨日と同じく穏やかだ。

 (帰ろう、私の戻るべき場所に)

862 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/03(金) 20:14:13
>>858

「住吉さん。あぁ、あれからどうだった?」

引渡しも完了しただろう。
逃げたとかいうニュースも特に聞いていないし、なんてことはないだろうが。

「あ、今度うちの試合見に来てよ」

「僕の仕事場はほら、リングの上だし」

「警備員みたいなのはあんまり合わないかな」

863 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/04(土) 13:05:00
>>860(志田)

「おはようございます」

              「おはようございまァす」

挨拶をすれば、旅館の者からは当然のように挨拶が帰ってくる。
多少不審がられる一幕もあったが、そんなことは些事である。
空が落ちてくるわけでもないし、良い事の前では多少の影は消える。

「………………そりゃよかったじゃん……自分語り乙」

わざとらしくうざったそうな表情を作り、こいひめは少し退く。
本気で嫌というわけではないのだろう。微妙な笑みを見る限りでは。

「んん……2人で飯食っておしゃべりは、噂とかされるとヤバい……
 オンの僕はみんなのお姫様で、お前がファンなら……特別扱いだと思われる」

           「…………まあ、オフになったんだけどね」

      ペタ
             ペタ

彼女は奥の方にある、あまり人のいない席に歩いていく。
周囲にはいくつか席が空いている。関係者らしき人物はいない。

≪…………スタンドで話せば噂も何もないし、そうしようぜ。
 ……とりあえず、撮影は延期。巣ノ森の首飾り映すとヤバいわけだから、 
 前半の映像使えないし…………人手がマジで足りないから続けるのもハード≫

≪まあ、細かい事情は僕は知らない…………ナギも知らないと思う≫

千水は雑用という事になっていたが、わざわざ要らない人材を連れてはこない。
何かしら裏方の作業などをしていたのだろう、いなくなれば、実質撮影班は二人だ。

≪それで……何が聞きたいんだっけ……ああ、怪盗と千水は夜中の内に連行されたぜ≫

              ≪…………脱走フラグは立ちまくってるけど。
               どっちも怪我してるし、しばらくは大丈夫だろ……≫

こいひめは背後に浮かべた『ペスト医師』のヴィジョンだけを『志田』に向け、質問を促す。
仲居が彼女の前に朝食と思われる一式を運んできていた。『志田』も席に着けば配膳されるだろう。

>>861(小林)

「作戦とかはよくわかんないけど、上手く行ったならよかったぜ!
 アイドルとか、タイジ? とかよくわかんないけどさ……とにかくよかった」

     「うん。オレにはわかんない事ばっかだけどさ……」

                     「忘れるなってのは、覚えとく!」

彼には『小林』の弄する言葉を解する智慧はまだ備わっていない。
然し、問題はあるまい。心は伝わる。――――町にて帰りを待つ親友にも。

金のカフスボタンを手渡し、『小林』はその場を去る。
だがこれは思い出に消える出会いではない。出会った人々の『伝手』は、携帯に残った。
儚くも美しい一期一会――ではない。別れの物語は現代の現実には希少だ。そういうものだ。

                  ザッ

バスが来るまでには、まだ時間がある。外に出れば穏やかで、平和な郊外の林だ。
人はいない。少なくとも、見える範囲には。風が吹き抜ける。一時、痛みを忘れられる。

夜には星見町に帰っている。風に揺れる木々は『小林』を見送るようにも見える――やるべきことは終わった。

(★終了を望む場合は返レスは不要です。必要が生じた場合は点呼します。
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>>882(神原)

「あ〜、ええとぉ、神原さんがどこまで知ってるか私は知らないので、
 とりあえず怪盗……は。警察だか救急に引き渡してもらいましたねえ。
 そのへんは旅館の方にお任せしたので、なんともなんですけど」

「それにしても千水さん、いや千水ひたりがまさか内通者だったとは……
 首を絞められて落とされたみたいで。どこにそんな力があったのやら……」

住吉は首をさする。そこにはわずかながら痣がある。
複雑そうな声色だが、千水への同情といった様子ではない。

それから、破顔……という程ではないが笑みを浮かべた。誘いにだ。

「あっはい、もちろん見にいかせてもらいますよぉ!
 私だって、リングの上の『神原』さんのファンですんで……
 それに、影山さんもプロレスに興味あるみたいなんで、連れて行きます!」

          「今回は外でお世話になりましたけど」

「次に会う時は、リングで戦ってるところを撮影させてもらいますよ! あ、撮影禁止でなければ!」

プロレスラーの戦場は本来、そこにある。今回は寄り道をしてしまったが、得られたものもある。
住吉は特に急いでいるような様子も無いので、他に聞きたいことがあれば聞く事も出来るだろう。

864 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/04(土) 16:39:53
>>863

「なるほど」

そういえば、僕は彼女らのファンだったな。
すっかり忘れていた。
それを表には出さないように気を付けておこう。
普段から周囲に気を配るのは神経を使うだろう。
まだ小学生だろうと思うが、しっかりしているな。

「僕も余計なトラブルは御免だ」

同じように空いている席に座る。
そして、スタンドを発現する。

≪――その提案に従おう≫

昨日騒ぎが片付いたばかりなのに、またスタンドを使うというのも妙な感じだが仕方ない。

≪……聞きたいのは『首飾り』のことさ≫

≪昨日、頼んだろう?それがどうなったかと思ってね≫

≪あれが、あの男の言う通りのものなら、何か大きなこともやれるわけだ≫

≪そして、それは僕の周りにも影響を与えるかもしれない≫

≪だから、僕にとっても全くの他人事でもない≫

≪持ち主の彼女がどうするつもりか気になるのさ。
 あの石のことを知ったからといって、すぐにどうするか決められるものでもないとは思うけどね≫

昨夜の騒ぎで腹も減っている。
話しながら食事も進めよう。

865 小林『リヴィング・イン・モーメント』 :2017/11/04(土) 18:41:17
>>863(一足早く『終了』 長らくの付き合い有難う御座いました。
余り、お役に立てませんでしたが。とてもこの数か月楽しかったです)

 フゥ……

 吐息を一つ、今までの事を頭に巡らせる。

山中の旅館  アイドルのロケ  山中の警備員  玉野氏の複雑な顔
 石川  エアホッケー  宴会場  宝石  怪盗予告
グランギニョル     ハーヴェスター・オブ・ハーツ


 閉じた目を開ける。

バスを降りれば、きっと彼が愛用のバイクに凭れ掛かり。
 軽口を叩いて、私を迎えるだろう。

 「……進むべき、私の道  『ジョジョ』
その一歩を、踏みしめられたかな……」

 道は未だ険しくも  前進したと言う 『進歩』は……あるはずだ。
これが、私自身が得た かけがえのない『収穫』であると 願って

866 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/04(土) 19:14:58
>>863

「そっか。まさかって感じだったけどもう終わったことだしいいかな」

解決したことについてあれこれ悩む気分でもなかった。

「うん。影山さんも一緒にね」

「動画はダメだけど、写真ならバンバン撮って大丈夫大丈夫」

プロレスを見る人が増えるのはいいことだ。
アイドルとは違うがこちらも見てくれる人がいて成り立つ商売。

『今回の一件は俺達にとっても意味のあるものになった』

『いつまたこんなことに出くわすとも限らないからな』

師匠の言葉を心中で肯定する。
鍛えている。リングで戦うためだけでなく、スタンド使いと戦うために。

「あ、テレビ局の方でうちに取材とか来てくれたらなぁ」

867 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/05(日) 00:30:49
>>864(志田)

こいひめは小さく頷いて、食事に集中し始める。そういう様子を見せる。
もし小学生だとすればずいぶん慣れている様子。そういうものなのだろうか。

≪あ〜、首飾りは…………『小林』が先に説明してたらしい。
 プラス、僕も説明したし……ジョークとは思われなかったぜ≫

≪今捨てるとは言わなかったけど…………大事なものらしいからな。
 多分仕事に付けてくることはない……はず。100%じゃないけど……≫

                   コト

配膳されたのは和食だ。昨日の晩ほど『豪勢』な料理ではない、旅館の朝食の趣。
安心して食べられるもの、ともいえるだろう。味も良い。それに、あたたかい。

≪…………もし付けてきたら、僕が取り上げるよ。えひ≫

                  モク
                      モク

こいひめ自身は焼き魚を箸でほぐしながら、スタンドがぼう、と青い焔を揺らめかせる。

≪とりあえず……今できるのはそれくらいじゃないかな…………≫

あの石に『似た石』が本当に――――無限の可能性を秘めた流星なのだとすれば、
それが与える影響は計り知れないが、夢物語に終わる可能性もまた計り知れない。

こいひめは『楽観』の表情ではないが、今は『動きようがない』と考えるのもまた自然ではあった。

>>865(小林)

        サ 
             ァ ァ
                 ァ

親友が待つ星見町へ帰れば、話せることはいくらでもある。
―――――――『牧歌』の旅の中で得た、思わぬ収獲のことだ。

無数の出来事が、この旅館ではあった。それに比べればバス待ちの時間は一瞬で過ぎ去る。
共に進む道は永遠に続いていくだろうが――この旅で進んだのは『一歩』だけではないはずだ。

                            ――――そして物語は、『星見町』で続く。

>>866(神原)

スタンド使いとの戦闘は、日常では得られない経験値だ。
意味がある。『実戦』はリングの上とは限らないから。
『神原』はプロレスラーであり、『最強』を目指す戦士だ。

「そ、そうですねぇ、まあ、会ったばかりの人でしたし…………」

すぐ割り切るのは難しいだろうが、時間がいずれ押し流すことだ。
あるいは、闇を塗りつぶすような鮮烈なエンターテインメントが。

「取材、取材も良いですね。私の一存は決められたらいいのになぁ。
 盛り上げていきたいですねぇ、プロレスで、星見町を。完全に趣味ですけど……」

提案は二つ返事では受け入れられなかったが、逆に言えば芽はあるという事。
テレビカメラが『神原』の元に再び姿を見せる日も、現実味を持ち得る。
今度は偶然ではなく、必然として――――それがいつになるのかは、わからないが。

「まあともかく、次の興行はぜひ見にいかせてもらいます!
 他の知り合いにも声かけてみて……実際見てもらったら、話が早くなりそうですしぃ」

少なくとも住吉に関しては、乗り気なのは間違いない。これもまた、得たものと言える。

868 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/05(日) 18:50:46
>>867

あの石が特別な力を持たない偽物なら問題はないだろう。
ひとまず確かなことは、もう僕ができることはないということだ。
これから先、本当に何かが起こるまでは。

「……そういうこと、か」

小さく呟く。
会話とは関係ない。
ただの独り言だ。

≪……気を付けてくれ――としか言えないけど、あとは頼む≫

≪石に関しては、君らの意志で――≫

≪……いや、引かないでくれよ。自分で気付かなかっただけでシャレじゃない≫

≪僕の連絡先は捨てアドじゃないから、もしスタンド使いに狙われたら手助けできるかもしれない≫

≪――まあ、とりあえずは撮影を頑張って。さすがにそっちは手伝えないからね≫

元々少なかった人員が更に減った上に、撮影済みの映像も多くが使えない。
決まったスケジュールのある撮影班にとっては踏んだり蹴ったりだろう。
彼らは気の毒だが、それに関しても石と同様に、僕にできることはなさそうだ。

会話を終えたらスタンドを解除して食事に集中する。
あとは旅行を満喫するだけだが、その前に玉野さんに会って、旅館側の話を聞いておきたい。
確か、話があるならフロントへと昨日言われた気がするので、フロントへ向かってみよう。

869 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/06(月) 01:24:34
>>867

「プロレスが広まるのはいいことだよ」

もっと多くの人にもっと広くの地域に。
それが彼の望みでもある。

「よろしくね」

広報活動は自分だけではできないから。
さて、そろそろ風呂に向かおう。

870 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/06(月) 04:20:37
>>868(志田)

或いは・・・望むならば『石』について調べる事は出来るのかもしれない。
だが、それも『この場所で』『今』ではないだろうし、そうする義務もない。

この星天の郷で出来る事は終わった。あとは、やりたいことをする、旅行だ。

≪……それもジョークとは受け取らないでおく。
 …………まあ、そんな大した話にはならないと思うけど≫

≪えひ、連絡先は……消さないでおこうかな。死亡フラグになりそうだし≫

冗談っぽく笑うスタンドの声には、一種の真実味もある。

いずれまた共闘の機会もあるかもしれない。巣ノ森の石絡みとは限らない。
星見町に住むスタンド使いである限り、『何かある』日はいつでも起こり得る。

≪…………まあ、とりあえず撮影とか……石とか、いろいろ……めんどいけど≫

               ≪…………がんばるしかないな≫

会話は自然にフェードアウトしていき、食事の味に集中出来る時間が来た。
鮭の塩加減、卵焼きの甘さ、漬物の歯ごたえ。どれも突出はしない、安定した味。
旅館に泊まると朝ごはんというのはかなり重要で、その日の原動力にもなる。
まあ、今日はもう楽しんで帰るだけなのだが……とにかく、いい感じの朝餉だった。

やがて『志田』が食事を終えてもこいひめはまだ食べ終えておらず、引き止められもしない。
フロントに向かうと、ちょうどロビーには玉野がいて、目が合った。会釈と共に、挨拶を受ける。

>>869(神原)

「はぁい、上手い事やれるように頑張ってみますよぉ!
 それではお元気で。次は星見町でお会いしましょう!」

                  グッ

当初のロケはおそらく失敗なのだろうが、その反動かなにか住吉はやる気十分だ。
大々的な形になるかは分からないが、報道関係者にコネが出来たのは事実だ。

           ザッ
                ザッ

温泉棟に向かうと、朝という事もあってかまだ人はほとんどいなかった。
脱衣場や浴槽にはいるかもしれないが、少なくとも寛げない環境ではあるまい。

見覚えのある者もいる。休憩所のいすに座っているのは『嵐山ナギ』に違いない。
人を待っているのだろうか、ロビー側に目を向けており、ちょうど『神原』と目が合った。
もっとも、話すと長くなるタイプな気もするし、会釈程度に留めて風呂に行くのも得策だ。

871 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/06(月) 19:08:52
>>870

帰りの時間まで何をして過ごそうか。
贅沢な悩みではあるだろうけど、やることがないというのも困ったものだ。
とはいえ、また騒動が起こることを望んでるわけじゃないが。

「おはようございます」

こちらからも挨拶し、近付いていく。
あの騒動は旅館側としてもいい迷惑だっただろう。
改めて考えてみても、あの男は色んな所に迷惑をかけていってくれた。
全く人騒がせなやつだ。
怪盗なんて言葉にするとロマンチックな響きだが、現実にいてもロクなことにならないに決まってる。

「――昨日は、あれからどうなりました?」

「それと、本物のオーナーは無事でしたか?」

周りを気にしつつ、やや声を抑えて尋ねる。
ほとんどの客は知らないだろうが、あまり大っぴらにするのも憚られる。
本物のオーナーは見かけたことがないので、できれば帰る前に一度見てみたいが、どうだろうか。

872 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/06(月) 22:59:20
>>870

嵐山か。
住吉もそうだが彼女達はいつまで滞在するのだろう。

「やぁ」

「昨日はよく眠れた?」

声をかけてみよう。

873 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/07(火) 02:15:55
>>871(志田)

何もやるべきことが無い・・・何もしない、ということが許されるのも旅館だ。
何もしなければ、時間は流れるように過ぎ、すぐにバスの出る昼過ぎになるだろう。

「昨日はお騒がせしました、『志田』様。約束通り、あれからの事をお話しします」

玉野も抑え気味の声で返した。
人はまばらとはいえ、どこで誰が聞いているとも分からない。

「あの後、犯行グループは特に抵抗する事もなく連行されて行きました。
 彼らについては然るべき機関にお任せしましたので、それ以降の事は知りません」

警察、司法が彼らをどの程度縛れるかは不明だが、無意味ではないだろう。
スタンド使いの悪行は目に見えないゆえに縛られないが、彼らは目に見える悪行もしている。

「取材班の方との会議の結果、ロケは後日に延期して行う事になりました――――
 日程は未定です。少なくとも、現在行っていたロケは中断する事で話が付きました。
 負傷者も出ていますし、使えない映像が多すぎますので、双方の都合として」

ロケを続行しない事については双方の意向のようだ。
突っ込んだ事情はともかく、今すぐという事ではないのだろう。

「本物の阿万野さんですか? ええ、無事で……山奥の小屋に監禁されていたところを救出されました。
 当館に到着後、警備の者といたところを何者かに襲われた、という事を聞いております。
 これも怪盗の犯行です。不幸中の幸いで、怪我などは無かったようで。現在、当館に滞在しています」

であれば、会う事も叶うかもしれない・・・向こうにその気があるかは分からないが、見る事くらいできるはずだ。

>>872(神原)

いつまで滞在するのかは不明だが、まだ帰り支度の様子ではない。
とはいえ今日の午後には帰る『神原』も特に帰り支度ではないわけで、
彼女らがいつ帰るのかは見た限りではいまいちわからないわけだった。

「あっ! これはこれはお早うございます、神原さん!!
 昨夜はあの後すぐ快眠でした・・・おかげで少し早く起き過ぎてしまい!」

      「不覚にも待ちきれずに先に食事を済ませてしまったので!!」

              「ここでひめと包殿を待っている所なのです・・・」

目の下にはくま一つない。見るからに活力にあふれていた。
様子からするに、アイドル達は――少なくともナギは事後処理に関わっていないのだろう。

「それにしても、昨夜は大活躍されたようで・・・! 尊敬します、流石です」

                 ヒソ

何かと声の大きい嵐山ナギだが、この話題では声を抑える程度には自制心はあるようだった。

874 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/07(火) 22:25:59
>>873

(山奥の小屋――昨日の昼に見たあれか……)

そんな所に捕まっていようとは思わなかった。
確かに、あの場所なら見つかることはまずないだろう。
偽警備員が山の中をうろついていたのは、オーナーの監視も兼ねていたのかもしれない。

「それにしても……まさか、あのオーナーが偽者だったとはね。
 今でも驚いてますよ。
 僕達だけじゃなく従業員も騙されていたんですから」

「僕の部屋に来た時に捕まえていれば、怪我人も減っていたかもしれませんが……。
 そのまま帰したんですから、我ながら馬鹿なことをしました。
 これで解決できなかったらどうなっていたか――」

姿形が全く同じ人間がオーナーだと名乗れば、多少妙に思われたとしても押し切れる。
千水の能力は厄介だった。
あるいは、言わば収穫者である怪盗以上に。
それにしても、もう少し疑いは抱くべきだった。
まあ、もう片付いたことだ。

「差し支えなければ聞きたいんですが、オーナーは今どちらに?」

「特に用事があるわけじゃないですが、一言挨拶しておきたいので」

なんてことないが、ちょっとした興味ってやつだ。

875 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/07(火) 23:10:23
>>873

「なるほど、眠れたならよかったね」

心配になって眠れないとか軽い人間不信とかそういうのがないようでよかった。
そう言うタイプでもないのかもしれないが。

「大活躍? いや、そんな事はないよ」

「鍛えてるのがちょっとだけ噛みあっただけだよ」

そう言われると照れくさい。
自分だけの力の勝利でもないし、師匠の力も借りている。
謙遜というよりはそういうつもりではないという意思表示。

「待ってるってのは……撮影、はないかな」

「お土産選びとか?」

『でもこの子もう選んでなかったか?』

876 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/08(水) 10:52:38
>>874(志田)

不審さなど遠目には見当たらない小屋だった・・・ゆえに選んだのか。
何も無ければ『誰も気にしない』ような場所である事は、想像に難くない。

「実際に阿万野オーナーと面談したことのある従業員の方が、
 そうではない者よりも少なかったのも向かい風になりました。
 ただ、比較的接する機会の多かった私もあの変装は……言い訳にはなりますが」

スタンドの能力は推理を不可能にするような物も多い。
あくまで日ごろから旅館にはいない人物ではなかったのも、怪盗にとっては追い風だ。
まあ、すでに吹き終えて凪いだ風ではあるのだが。

「ですので、『志田』様が責任を感じられることでは御座いません。
 ――――現在ですか? 視察という事で、浴場の方に向かわれたかと」

「温泉巡りが趣味と聞いており……失礼。
 個人情報になりますので、ここまでにしておきます」

            「行ってらっしゃいませ」

                 ペコ―――

所在は聞き出せた。恐らく一般客には教えられることもない情報だろう。
常に役に立つかはともかく、そうした『信頼』も人助けの実感としては存在する。

>>875(神原)

あるいはそうした暗い要素は努めて隠しているのかもしれないが、
いずれにせよこの場で問題になる様な何かはこの少女にはないのだろう。

「こう見えて私も鍛えているのですが・・・
 力不足を感じます。アイドルとして正しい在り方だとしても」

「ゆえに、人を守るという事は私にとって尊敬すべき大活躍なのです・・・!」

熱のこもった様子で、大きな手ぶりで主張するナギ。
その腕は決して太いとは言えないが、他の2人ほどはか細くはない。
何かしら鍛えているのは間違いないのだろう。戦えるかどうかとは全く別だ。

「ああ失礼、盛り上がりすぎてしまいました!
 待っているのは、大浴場です。昨晩は結局、部屋の露天でしたので」

「せっかくなので入ろうと! それに、一人で入るよりは三人で入ろうと思いまして!」

快活な笑みでナギは語る。全員乗り気なのかは不明だが、少なくとも断固拒否はされなかったらしい。

877 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/08(水) 21:15:26
>>876

「……なるほど。いや、オーナーも無事で何よりでした」

オーナーは温泉好きなのか。
それが高じて温泉旅館を始めたわけではないだろうが。
いや、それも無関係ではないかもしれないな。

「――どうも」

彼女のように模範的なお辞儀ではないにせよ、こちらも頭を下げて立ち去る。
場所は聞いたし、浴場へ向かおう。
そういえば、昨日の夜はそのまま寝たから入浴もしていなかった。
心の垢も落ちたところだし、ついでに身体の垢も流して心身共にサッパリしたい。
トラブルはあったものの、元々この旅行のメインはそれなんだから。

(さて、どんな人かな)

前に聞いた話だと、日和見主義の性格らしいが。
目立ちたがりで芝居がかっていた偽者とは対照的といったところか。
姿は知っているから、視界に入れば見落とすことはないだろう。

878 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/08(水) 23:50:29
>>876

「殴り合いだけが人を守ることじゃないよ」

「元気づけたり、取り乱さずにいることも誰かを守るのには必要だから」

現場は自分達がすればいい。
だが待つ身のものはどうすればいいのか。
不安な気持ちに襲われた時、誰かを信じられない時に必要なのは腕力ではないから。

『心を鍛えるのは肉体よりも難しい』

「君なら出来るよ。アイドルでもある君は僕に出来ない鼓舞することが出来るはずだから」

「いざという時に必要な心が君にはあるはずだよ。その気持ちが大事なんだ」

「誰かに寄り添って、勇気づけて、不安を倒せる人なら立派に人を守れるから」

そう言って笑う。
少しだけ照れくさい気持ちもある。

「そうなんだ。楽しみだね。僕は一人旅だからなぁ」

『俺がいるだろ』

(いないも同じ)

879 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/09(木) 10:00:01
>>877(志田)

温泉棟に入ると『神原』らしき人物の背中が見えた。
話している相手は嵐山ナギ。こちらには気づいていない。
話しかければもちろん気づくだろうが、勝手には気づかないだろう。

              ザッ
                 ザッ


・・・と、ちょうど棟の奥の方に『それらしい』人影が現れた。

足湯の施設から暖簾をくぐって現れた恰幅の良い男性。
見覚えのある背格好。あれがオーナー阿万野で間違いなさそうだ。
顔も、マスクこそつけていないが・・・本人だと分かる、知った顔だ。

彼はそのまま脱衣所の方へ歩いていく。風呂好きは本当といったところか。
すれ違うスタッフが畏まった様子なのも、まあ『間違いなさ』を補強している。

>>878(神原)

「…………! そ、そうですか……! 元気づけるのも、力…………」

「ありがとうございます。そう言っていただけると、
 アイドルとしての修練にもますます! 身が入りますので!」

ナギは納得したようだった。少なくとも、彼女の思う限りでは。

「やってみせます、次に『いざという時』があれば・・・その時は!!」

何処かで『力』を求めるタイプなのだろう――――だが、力は武だけではない。
今は表層的な納得だけだとしても、いずれ『理解』する時が、彼女にも訪れるだろう。

「はい、楽しみです! 一人旅も良いですね、私も一度やってみたいのですが」

                           「中々家の許可が下りず・・・!」

一人旅といえば落ち着けるものというのが定評だが、
今回の旅はなんとも落ち着きのないものになってしまった。

もっとも、『神原』のそれが一人旅かどうかは……『神原』が思うなら一人旅なのだ。心の持ちようだ。

880 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/09(木) 22:21:38
>>879

「――おはようございます」

特に急いでいるわけでもない。
挨拶くらいはしておこう。
これはナギに対する挨拶も兼ねている。

「昨日は大変でしたね」

「さっき聞いたんですが、本物のオーナーは無事に見つかったらしいですよ」

「山の中の小屋に閉じ込められていたとか」

「それで、今はちょうどここに来ているそうです」

そう言っている間に本人の姿が見えた。
なるほど、あれなら分りやすい。

「僕は、ちょっとオーナーに挨拶してきます」

「嵐山さん達も、今回はあんなことになってしまったけど、それも今後の活動の糧に……」

「……なんていうのは少し無責任な言い方かもしれないけど、
 これからの活躍に幸運が味方することを祈ってるよ」

「――それじゃ」

それだけ言って、オーナーの後を追う。
さて、どう声をかけるか。
そもそも、向こうは僕達のことを知っているんだろうか。
知ってるなら話は早いが、もし知らなかったとしたら多少の説明が必要になるかもしれない。
まあ、まずは挨拶してみれば、その反応で判断できるだろう。

881 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/09(木) 23:06:26
>>879

「その調子その調子」

「頑張ってね」

ここから先どうなるかは彼女次第というわけだ。
もしも彼女に師匠のような人物がいたらどうだろうか。
案外相性がいいかもしれない。

「厳しい家なんだね」

『幸輔は……厳しくはないか』

厳しかったのは練習だ。
実の父も師匠も厳しいのは変わらない。

「まぁそういう時もあるか」

882 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/10(金) 06:43:01
>>880(志田)

「あっおはようございます!!」

「応援ありがとうございます、決して無責任などでは!
 これからも、われわれ『ヴェレーゾン』をよろしくお願いいたします!」

挨拶には挨拶が返ってくる。ナギは調子がよさそうだった。
少なくとも、昨日のことが彼女の『足枷』にはならないのだろう。
踏み台にして次に進めるかどうかは・・・今後のかじ取り次第、といったところか。

                 ザッ
 
                        ザッ


そしてオーナーを追うが、向こうは別に逃げているわけでもない。
つまり、簡単に追いつくことが出来るということだ。脱衣場に入ったあたりで。

「………………」

後ろに響いた足音に振り返って一瞥と会釈こそされたものの、声を掛けられはしない。
つまり向こうは、少なくとも・・・顔は知らないのだろう。まあ当然と言えば当然だが。

>>881(神原)

話していると、後ろから現れた『志田』があいさつを残して去って行った。
阿万野を追っているというころで、脱衣場方向に向かったようなので、そっちにいるのだろう。

「やはり厳しいでしょうか! 他の方もそう言われるのですが・・・!」

               「なにかと古い家でして」

そう言うナギの顔は、なぜかそれほど『疎ましさ』をにじませない。
しがらみを楽しめるような心の持ち主なのか、居心地の良さを感じているのか。

「兎も角、精進します! 助言ありがとうございました!」

                    ピシッ

アイドルというよりは何らかの『道』のような鋭い礼。
事実この時間はアイドルとファンのものというよりは、別の『道』を往く求道者同士の物と言えた。

話はひと段落した雰囲気だ。風呂場に向かうなら、今ならば引き止められもしまい。
勿論会話を続けてもいいだろう。いずれこいひめや巣ノ森もこの場に現れる……はずだ。

883 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/10(金) 21:11:54
>>882

さて、どうするか。
といっても、既に騒ぎは片付いたのだから、別に頭を捻る必要もない。
ただ普通に呼び掛ければ、それでいいだろう。

「おはようございます」

「失礼ですが、阿万野オーナーですか?」

「僕は志田といいます」

「昨日の一件に関わった人間の一人です」

「オーナーが無事に見つかったと聞いたので、一言挨拶を――と」

そう言いながら、こちらも軽く頭を下げる。
まあ、こんなところかな。
人は多くないだろうが、一応周りには聞こえないように注意する。

884 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/10(金) 23:07:49
>>882

「そう。家族は大事にね」

「いつなくなるか分からないから」

自分の父の事を思い出す。
いつだって、いつだってそうなのだ。別れは突然。

「頑張って」

嵐山にそう告げて風呂へと向かう。
連れが来るまで待っていてもいいのだけど、一人で考える時間も大事だ。
求道者、進む道は違うけれど。

885 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/11(土) 00:25:06
>>883(志田)

                  クル

「……あー、どうも。話は聞いております。
 いかにも、私がこの星天の郷、オーナーの阿万野」

         「……あまり実感はありませんが。
          随分助けられたようで。感謝しております」

やや恐縮した様子の・・・しかしどこか尊大な口調で、阿万野は返答する。
少なくとも足を止めて向き直る程度には、話の通じる人間らしい。

「あー、であるからにして…………挨拶以外に、何か用があれば、是非この機会に」

「視察という事に、なっておりますので……利用者の声は持ち帰って検討したいと」

挨拶だけ、という事なら食い下がりはしないだろう。そういう『熱』は薄い声色だった。

               ザッ

                    ザッ

そうこうしていると、ちょうど、後ろから『神原』が脱衣場に入って来る。
阿万野の視線も、少しばかり彼の方に向く。尤も、知らない顔を見る目ではあったが。

>>884(神原)

「はいっ! では神原さん、またご縁があれば!」

                ニカ!

明るい笑み。暗い影はない。少なくとも今は。
そしてこれからも、そうあり続けようとするのだろう。
彼女はアイドルだから。そして道を志す人間だから。

           ザッ

               ザッ

ナギと別れ、脱衣場へ。ちょうど『志田』を追うような形になる。
そして暖簾をくぐったところで、湯の匂いが鼻につき……
入り口付近にいる『志田』と……阿万野らしき人物が目に入る。

「あー、であるからにして…………挨拶以外に、何か用があれば、是非この機会に」

「視察という事に、なっておりますので……利用者の声は持ち帰って検討したいと」

そして、会話が耳に流れ込んでくる。

阿万野。つまり、怪盗ではなく本物だ。オーナー。マスクの下の顔は冴えない初老の男だ。
彼は『志田』と話しているようで、特に『神原』に声を掛けたりはしない。視線は向けられるが、一瞥の域だ。

886 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/11(土) 21:34:17
>>885

「……そうですね」

偽者に慣れていると、本物の普通さに対して、逆に多少の戸惑いを感じる。
性格に関しては、おおむね聞いていた通りの人物ではあるようだ。
まあ、騒動にはほぼ関わっていないのだから、仕方ないといえば仕方ないか。

「落ち着いて休める雰囲気のある施設だと……。
 接客にも不満はありませんし、料理も質が高いと感じました
 温泉も種類が豊富で……」

思いつく感想を語りつつ考える。
今回の騒ぎは、オーナーの防犯意識にも少しばかり問題があったと見ることもできる。
基本的な危機意識が若干低いというか、何というか……。
今度のことで、それも改善されるのかもしれないが。
……ちょっとおどかしておくか。

「ただ――僕がこんなことを言うのは変かもしれませんが、
 従業員の方との関わりを、もう少し密にした方がいいかもしれませんよ」

「なにしろ、この旅館の誰もが偽者だと気付かなかったんですからね」

「もし、また同じようなことが起きたら――その時はどうなるか分かりませんから」

僕からは以上だ。
オーナーと同様に、僕もオーナーに対して特に深く思うところはないわけだし。
旅館側の人間で一番お世話になったのは玉野さんだろう。
彼女が今の仕事をどう思っているかは知らないが、今後は今より少しは働きやすくなることを願う。
さて、風呂に入ろう。
確か、露天風呂にはまだ行ってなかったし、そこにしよう。

887 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/11(土) 22:49:56
>>885

『どこから行く』

「とりあえず露天かなぁ。サウナはちょっといいや」

志田のことは認識してはいるが話し中だしわざわざ声をかけて話の腰をおることもない。
服を脱いで露天風呂に向かおう。

888 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/12(日) 09:39:33
>>886(志田)

普通。確かに普通の人間だ。スタンド使いじゃないから、とかではなく、
突出した個性がないというか・・・多分どこにでもいる偉い人なのだ。
思えばこの旅館のスタッフはたいてい普通の人だったような気もする。
今回の普通じゃない事件は、歯車がズレたように起きた物なのだろう。

「む……確かに、偽物に気づかなかったのは不手際と考えていましたが、
 あー、私にも非はあった、と考えられますな……善処させてもらいましょう」

   「それから、警備員も……増員せねばなりませんな。管理体制の強化も」

ゆえにこうした普通のウィークポイントは、普通に改善されて行くのだろう。
あるいは放置されるか。いずれにせよここでも『志田』は出来る事をしたと言える。

「貴重な意見、感謝します……えー、是非この後も当館をお楽しみいただき」

「良い思い出を作っていただければ……オーナーとして、冥利に尽きます」

やはり熱は薄い言葉だったが、火が無い訳でもないようにも思えた。
この旅館も身を焦がすような鮮烈さは無いが、風前の灯火でもない。

オーナー・阿万野は会釈すると脱衣場の奥へ歩いていく。『志田』とは別方向だ。
彼も入浴するのだろうが、『志田』にそれ以上絡んでくるような様子もない。
また用が出来れば話しかける機会もある・・・というくらいだろう、無ければそれも不要だ。

                 ガララララ

風呂場は空いている。露天風呂も、同じように空いているようで、先客は・・・一人だけいた。
それは見間違える余地もなく『神原』だった。偶然にも目指す場所が一致していたようだった。

>>887(神原)

服を脱いで、風呂場に入る。空いている。どの風呂も問題なく寛げる程度には。
向かうのは露天。温泉と言えば、とすら思える『代名詞』的な風呂だ。
先客はいない。日が昇りきらない外の空気は涼しく、湯の温かさとは対比的だ。

                     パチャ

                          パチャ

と、そこに一人の男が近づいてくる……どう見ても『志田』だ。
オーナー阿万野との会話を終えたのだろう。彼も露天風呂に入るらしい。

今のところはその他に人はいないが、風呂場全体で見ればちらほら人影はある。
スタンド使い同士、あるいは共闘した者同士で話すことがあるなら、いい機かもしれない。

(☆双方『会話』は自由です)

889 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/12(日) 22:30:52
>>888

また同じようなことが起きたらとは言ったものの、多分その心配は不要だろうと思う。
星天の郷、流星の首飾り、そして怪盗の一味。
今回の騒動は、様々な要因が重なったからこそ起きた事件だった。
普通の中に怪盗という変わったものが紛れ込んでいて、普通とは少し違った僕達も混ざっていた。
そういうことだろう。
だがまあ、今なら玉野さんの気持ちも理解できる。
本物のオーナーを知っていれば、確かに驚くのも無理はない。

「――どうも」

会釈して身体を洗い、湯に浸かる。
しばらくは無言のまま温泉を堪能する。
何時間かぶりに、旅行しているという実感が湧いてくる。

「それにしても――」

「無事に片付いて安心しましたよ」

「あの場に神原さんと師匠がいなかったら逃がしてたかもしれません」

「『ストロンガー・ザン・アイアム』」

「最後の技が上手く決まりましたね」

最後の攻防を思い出しつつ、リラックスした気分で話しかける。
フィニッシュを決めたのは彼と彼のスタンドだった。
もちろん、最終的に勝利できたのは全員のチームプレーによるものだが。

890 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/12(日) 23:04:45
>>888
>>889

「どうも」

湯船につかって志田に言葉を返す。
師匠も出っぱなしだ。

「んー? いや、僕がいなくても捕まえられたんじゃないかな」

「ほら、僕だけだと動きを止めるのは出来ないからさ」

「君のスタンドでもないとね」

最後の技を打つために必要だったのは敵の隙だ。
確実に決められる場面でなければ決められない。
大掛かりな技とはそういうものだろう。

『我々のタッグとしての腕が光ったな』

「ははは」

891 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/13(月) 07:41:58
>>889(志田)
>>890(神原)

外気と湯の温度差。寒くなりすぎず、茹りすぎもしない。自然が作り出す絶妙なバランス。

・・・戦士達は湯に浸かり、健闘を讃え合う。この戦いには無数のピースがあった。
この場にはいない『小林』も含め、大きなピースもあった。最後のあの場に誰か一人でも欠けていたなら・・・

あるいは、もっと前の段階で、提案した作戦が違うものだったなら。
あるいは、林にいた第三の共犯者を予め捕らえていなかったなら。
あるいは、あるいは、あるいは…………嵌められたなかったピースは幾つもある。
それらは怪盗たちがはめたかったピースなのかもしれない。三人は、そうはさせなかった。

様々な要因が重なれば『敗北』の未来もあり得た。
そうであれば今ここで寛いでもいられなかった。
だが、結果は『勝利』だ。はめるべきピースをはめられたから。
あるいは、そのために最後まで奮闘した三人と一体がこの場所にいたから。

こうして湯に浸かり、語らう時間を楽しめる……まだ人が来そうな気配もない。会話を続けられる。
もちろん、いつまでも語り合うこともないと考えるのなら、静かに湯を楽しむのも温泉の醍醐味だ。

(☆『会話』は自由です)

892 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/13(月) 22:01:29
>>890

「それに小林君も」

「彼が足止めしてくれたお陰で僕達も間に合ったといったところですね」

「それがなかったら、千水の相手をしている間に首飾りを盗られていたかも――」

結果的に、敵を首飾りに近付けることなく捕まえられた。
事前に示し合わせたわけではないが、即興の連携にしては上手くいったものだ。

「そういえば、神原さんが林へ行った時に何か割れ物が飛んできませんでしたか」

「あれは僕です」

「少しは役に立ちましたか?」

湯の中で手足を伸ばす。
こうして思い出話ができるのもありがたいことだ。
成功していなければできないことなのだから。

「――それにしても、あれには騙されましたね」

「オーナーが僕の部屋に来た時ですよ」

「騙されたのは向こうも同じですけどね」

せっかく罠にかけておいてみすみす逃がしてしまった。
だが、向こうもデマに釣られてノコノコやってきた。
どちらも似たようなものだろう。

「作戦だったと知った時は、あいつも肝が冷えたと思いますよ」

「あの時、押入れに神原さんがいたことを教えてやれば良かったですね」

「そうすれば、もっとヒヤッとさせてやれたんですが」

今頃は警察病院にでもいるのだろうか。
大人しくしていればいいが。
まあ、少なくとも怪我が治るまでは派手に暴れたりはしないだろう。

「千水にも手を焼かされましたね」

「スタンドが見えていながら平然としてたんですから」

「大した役者ですよ」

893 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/13(月) 23:18:57
>>892

「割れ物、あぁ」

「役に立ったよ。立たなかったことなんてなかった」

それはちょっと言いすぎかもしれないけど。

「オーナーはねぇ」

「部屋来た時にふんじばっとけばよかったかなぁ」

「千水さんもなんか、いろいろ出来たかもだしね」

すべては終わってからの話だ。
あの時はあれがベストだったのだ。

894 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/13(月) 23:41:22
>>893

「まあ、最後は僕達の勝ちでしたし――」

「終わりよければ、というやつですね」

改めて考えてみれば、色々と思うことはある。
だが、勝利という結果の前では些細なことだ。

「ところで、これから何か予定はありますか?」

「もし時間があるなら、僕と少し勝負でもしませんか」

「ゲームコーナーに色々あったと思うので、その辺りのどれかで」

「卓球とかエアホッケーとか、あまり身体を動かさないやつがいいですね」

「やる前から僕の負けが見えてますから」

そう言って軽く笑う。
個人的にはインベーダーゲームなんかが得意だが、古すぎて置いてないだろうし、
一人用だから候補にならないのは言うまでもない。

895 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/14(火) 00:27:22
>>894

『最後が決まればまぁ多少のミスは許されるさ』

ミスがないほうがいいがいつでも完璧な行動というのは難しい。
いつだってそうなのだ。

「時間ならあるよ」

「こう見えても格闘ゲームだってするんだよ」

あの時の二人は元気だろうか。
元気だろうな。
きっと。

896 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/14(火) 00:52:57
>>895

「――格闘ゲームですか」

やったことがないわけではないし、体力が物を言うゲームでもない。
いい勝負になるかは分からないが、少なくとも勝負にはなるだろう。

「いいですね」

「それでいきましょう」

これでやることは決まった。
あとは温泉を楽しもう。
しばらく湯に浸かったら、浴場から出てゲームコーナーに向かうことにする。

897 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/14(火) 09:55:31
>>892-896(志田・神原)

改めて事件の事を想えば、敵も厄介な食わせものだったと言える。
その中でも……仮面使い・千水ひたりの存在が教えてくれたのは、
相手の性質について『スタンドが見えるか否か』に判断を頼る事の危うさ。
彼女が特別演技に優れていたとは限らない。今後もそういう存在には遭遇し得る。

そしてジェルマン天童も、彼女も、『大人しく牢屋行き』を望むようには思えなかった。
どれほどの罰が科されるのかは分からないが、『スタンド使い』を法で縛るのは困難。
また何かが起きるかもしれない。その時のための教訓も得られた。戦いの中で成長できた。
ミスは、あっただろう。だがもっと多くの成功が、そして努力が、勝利が得られた。問題はない。

            カポーン ・・・

……『終わり良ければ総て良し』という言葉がある。それは今は事実と言える。

そして、『終わり』を決めるのはこの二日目において、自分達だ。
遊びに熱中する時間は長く感じるだろうし、寝て過ごせばすぐに過ぎる。
ゲームの内にバスの時間が来るかもしれない。他の事をする時間が余るかもしれない。

ゲームセンターは当然、今の時間からでも空いているだろう。
そしてバスが来るまでなら、いつでも、いくらでも空いているだろう。
温泉には人がそれほどいないが、探せば知っている顔がいる可能性は十分にある。

例えば、『神原』が見たのはちょうど今温泉に入って来た、あの『男女連れの片割れ』の枝門だ。
それから、『志田』も、名前すら知らない人物だが・・・自称エッセイストのあの男がサウナから出てくるのを見る。

もちろん彼らは二人と話すために此処に来たわけではないし、話しかけずに温泉を楽しめばお互いの癒しの時間に集中できる。
締め切りがヤバいと言っていたあの男が果たして癒しの時間なんて楽しんでいていいのかは、かなり謎な所ではあるのだが・・・

898 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/14(火) 21:48:13
>>897

「どうも」

見覚えのある顔を見かけたので、軽く挨拶しておく。
あの寝不足気味の顔は目立つので、よく覚えていた。
それについては僕も人のことは言えない身ではある。
もっとも、僕は昨夜は熟睡したわけだから、多少の違いはある。
ただし、外見は彼に会った時と少しも変わっていないが。

「調子はどうですか?」

昨日ここで起きた騒動を知れば、彼にとっては良いネタになるかもしれない。
だが、それは口外するような内容ではない。
仕事が詰まっている彼には悪いが、秘密にさせてもらおう。

「そういえば、名前を聞いてませんでしたね」

「僕は志田忠志という者です」

「そちらは?」

聞いてどうなるというものでもない。
ただ、自分と似たような顔をしている人間と思いがけず出くわした記念みたいなものだ。
それに名前を知っていれば、どこかで目にする機会もあるかもしれない。

899 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/14(火) 23:07:52
>>897

「……」

彼はどうなのだろうか。
視線の中にいる枝門。声には出さないが心の中で問いかけてみる。

(楽しめたかな? 上手くいくといいね)

自分はまだ彼のように男女でこんなところに来るという縁はない。
だから自分に持っていないものを持つ彼が少し羨ましい。
まぁ、自分も彼の持っていないものを持っているのでお相子だが。

「……」

『幸多からんことを!』

師匠と二人でこっそり彼にサムズアップを送った。

900 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/15(水) 12:38:55
>>898(志田)

「どうも。原稿は漸く進みそうなところだ……
 名前? 名前は『桐野 文鳥(きりの あやと)』」

「アヤトは『文鳥(ぶんちょう)』……書店で見かけたら是非買ってくれ」

男は多少切迫したような、少なくとも良い調子ではない声。
そして顔。とはいえ彼も目のクマがよけに深くなっていたりはしない。

                  「では、また」

それ以上・・・昨日の出来事に『追及』するでもなく、男はシャワーへと去る。
昨日の件が良いネタになるのは間違いないが、彼がそれを知る由もない、のだろう。

いずれまた会う可能性はある。そんな気はする。

その時、互いがどういう立場にいるかはまだ分からないが、
教えた名前が無駄になる様なことは、きっとないはずである。

           ・・・・・・さあ、あとは『ゲーム対決』の場へ向かうだけだ。

>>899(神原)

スタンドの言葉は届かない。それでいいのかもしれない。
少なくとも、枝門は一人でも幸せな様子であり、『失敗』はなかった。
彼もこの旅行を楽しめたのだろう。あるいは、彼らも、というべきか。

               ペタ
                   ペタ

彼は『神原』に気づかず、そのままシャワーの方に向かっていった。
影ながらの応援、そして羨みを彼が知る事はないが、意味のない行いではないはずだ。

>両者

ゲームセンターに向かう中、見える全ての平穏な光景は……戦いの中で守ったものだ。
客の誰もがその事を知らない。だが、知られざる戦いが照らす風景は、誇りを後押しする。

              ザッ

                     ザッ

                                 Pastorale
        星天の郷は今日も、明日からも、きっと平穏な牧歌の中にある。
          羽を休めたくなったときは、ここに来ればそれをすべてが肯定してくれる。

901 志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』 :2017/11/15(水) 20:54:51
>>900

平穏に包まれた旅館。
おそらくは普段と変わらない光景であり、この場所のあるべき姿でもある。
しかし、それが今ここにあるということは、僕達の行動が実を結んだということだ。
心の中には確かな満足感がある。
それは、いわゆる達成感と呼ばれるものだろう。

一つの戦いは終わった。
しかし、僕には次の戦いが待っている。
いや――そんなに大層なものじゃない。
ただゲームをするというだけのことだ。
しかし、勝負は勝負だから、手抜きをするつもりもない。

目的地であるゲームコーナーに入る。
そして、対戦格闘の筐体前に腰を下ろす。
財布からコインを取り出し、投入口に滑り込ませる。
眠気覚ましの一つとして、一応やったことはあるゲームだ。
やり込んでいるかというと、そうでもないが。

「――じゃ、やりましょう」

「せっかくだから、何か賭けますか?」

「その方が盛り上がると思うので」

ランダムセレクトにカーソルを合わせて決定ボタンを押す。
何が出るか、今日の運試しだ。
個人的には、パワータイプとスピードタイプの中間辺りが使いやすい。
こういう運が絡むものは当たった試しがないが、何となく今日は上手くいきそうな気がする。
キャラクターが決定したら、頭の中で作戦を練りながら試合開始を待つ。

902 神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』 :2017/11/16(木) 10:54:23
>>900

『やりきったな』

「うん」

「勝ちきった」

「うん」

この先がどうなるかは知らない。
だが勝ち得た平穏がここにはある。
それで今は十分だ。
戦いの場がないのであれば自分を投げ出すこともない。

『生ききった』

「うす」

さぁ遊ぼう。
終わりの時間がある。それまでは今を楽しませてもらおう。
また戦いの時が来る。それまでの間羽を伸ばそう。

「賭け事かぁ」

『負けた方がトレーニングするか』

「それじゃこっちは罰にならないんじゃない?」

「……うん。じゃあ僕が勝ったら売店かでアイスでも買ってもらおうかな」

『幸輔が負けたら好きなものを好きなだけ買おう』

「勝手に決めないでよ」

『見栄の商売という側面もある。出す時はしっかり出すぞ』

師匠の調子にため息をついて筐体に向かう。
さて、誰にしようか。
本当は誰だって構わないのだけど。

『物語を繋げんとな』

「おっけ。行こうゴリランボー」

キャラを決定。
試合の時間だ。

『行くぞ幸輔』

「手加減無しで行くよ」

『ゴング鳴らせ!』

試合開始だ。

903 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/16(木) 22:01:25
>>901(志田)
>>902(神原)
>小林

          『character select!』

筐体が陽気に戦いの準備を促す。痛みも苦しみもない、楽しい戦いの。

      『ピロリ♪』

               『ピロリ♪』

キャラクターセレクトが終われば、すぐに試合はスタートだ。
向かい合うのは『特撮ヒーロー』の如きキャラクターと、筋骨隆々の戦士。

視線が交差する。ゲームの中ではあるが、『正々堂々』とした戦いが始まる。

        『レディー』

                  『FIGHT!!』




―――――――――――――――斯くして、『星天の郷』での事件は完全に幕を閉じる。


旅行はまだもう少し続くが、そこにはもう波乱はない。
それゆえに、ここで語られる物語は・・・ここまでになる。

やがてバスが来て、全員揃って乗り込んで、悪路を揺られ、星見町に戻るまで、旅行は続いている。
その最後の最後まで、もう何も波乱はない。苦悩も、何もない。混迷の一日は温泉旅行として幕を閉じるのだ。

                  ・・・そして後日。

三人の下に、封筒が届く。片方は『星天の郷』から―――『迷惑料』と『謝礼』を兼ねたものらしく、
その中身は、換金してしまえば『5万円』程度の価値はあるであろう旅館の『無料宿泊券』と、
もう一つ、『阿万野由彦』――――オーナー直々の判断らしい、現金『10万円』分の小切手だ。
後者はあまり『粋なはからい』ではないかもしれないが、彼なりの感謝や、複雑な善意の形なのだろう。

そしてもう一つ―――『30万円』相当の小切手の包み。こちらの差出人は不明だが、『協力に感謝』との書状が添えられていた。

志田忠志『イヴ・オブ・サルヴェイション』→『胸部に軽度打撲』『治療不要』
小林『リヴィング・イン・モーメント』→『両肩の骨にヒビ』『全治三週間』
神原 幸輔『ストロンガー・ザン・アイアム』→『顔面に打撲』『全治3日間』

                    →報酬として『45万円相当』獲得。

                                       ――――それが、三人が知る全ての顛末である。

                                                         『パストラーレの収穫者』→おしまい。

904 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/16(木) 22:04:18
【仮面の女】『千水 ひたり』のスタンド。
各部に華美な装飾のある、黒子の如き人型ヴィジョン。

能力は――『仮面』を作り出す事。
発現時点では周囲を旋回する『無地の仮面』だが、
生きた人間の『キャラクター性』を聞き取り、分析する事で、
その人物の顔を完全に再現した仮面に作り替える事が出来る。
作り替えには相応に時間を要するため、即席の変装には不向き。

仮面を被ると『体型』から『人格』まで完全になりきれるが、
その人物への理解が足りないまま作成してしまった仮面は、
完璧な再現にはならず、特に人格面は元の人物に強く引きずられる。
とにかく対象への知識を深めれば深める程に再現率は向上していき、
ただ単に体つきと顔を見た程度だと、その程度の再現度にしかならない。
また、どれだけ分析を深めようと『見る人が見ればわかる』。

唯一、本体『千水ひたり』の顔を模した仮面は、
完全再現を誇り、被った者は完全に『ひたり化』する。
自我もひたりと遜色ないものであり、ひたりとして行動する。
これは能力ではなく、彼女自身の徹底的な『自己分析』の賜物。

ひたり化した人間も『グランギニョル』を発現できるが、
スペックは低下しており、また仮面も特殊な効果を持たない。

なお、同時に発現しておける仮面の数は『3枚』まで。
仮面の射程はこのスタンドから『4m』までだが、
人物の顔に作り替えた場合その人物から『5km』まで。

『グランギニョル』Grand Guignol
破壊力:C(D) スピード:A(B) 射程距離:D(5m)
持続力:A   精密動作性:C    成長性:E
※破壊力、スピードの()内は『ひたり化した人間』が発現する場合。

905 『パストラーレの収穫者』 :2017/11/16(木) 22:06:31

【怪盗】『ジェルマン天童』のスタンド。
上半身は人型で、黒曜石を思わせる剛腕が特徴。
下半身は逆さにした水晶クラスターのようで、脚がない。

『光り輝く物』のすぐ傍に発現する事ができ、
任意で視界内の『光り輝く物』の傍に移動できる。
その速度は『超高速』で、『転位』と錯覚するほど。

また、このスタンドによる殴打などの動作についても、
輝く物を正確に狙って放つ場合は『超高速』が実現する。
精度と相まって、もし成立すれば見切る事は困難と言える。

光り輝く物が移動すればそれに引きずられ、
消失した場合は一緒に解除されてしまうのが難点。
また、無条件に本体の傍に発現する事も不可能であり、
本体である『ジェルマン天童』は宝石付きステッキや、
服の袖の金ボタンといった小道具でこれを補っている。

当然ながら丸腰の状況を襲われれば一切の抵抗手段はなく、
それが起こり得る温泉旅館を選んだ彼の采配は『ミス』と言える。

なお、光り輝くものの基準は『宝石』や『貴金属』の輝きか、
物理的な強い発光――例えば『暗中でのライト』などに限られる。
光の中でも携帯の画面程度のものや、明るい中での電灯などは不可。
霧中など、視界そのものを遮られるような状況では当然能力は使えない。
逆に言えば、視界に入る輝く物がありさえすれば、どこにでも発現出来る。

『ハーヴェスター・オブ・ハーツ』Harvester Of Hearts
破壊力:B スピード:C  射程距離:視界内
持続力:C 精密動作性:A 成長性:B

906 『幸せ兎』 :2017/11/19(日) 16:06:40

――――次の物語は次の場所で。

★次スレ
【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』
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