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【場】『自由の場』 その1

1『自由の場』:2016/01/18(月) 01:47:01
特定の舞台を用意していない場スレです。
他のスレが埋まっている時など用。
町にありえそうな場所なら、どこでもお好きにどうぞ。

947『Luna-Polis』:2021/04/29(木) 10:41:23

「――――――………………」

           スッ

御影は、『剥がれ落ちていたメモ』を拾い上げ、
ピンで留め直した。

――――――――――――――――――――――

         勤め人風の男(保留)
           歓楽街で発見
       出版関係の人間と思われる
   御影の姿を撮られたがデータは消去済み
       出版関係の人間と思われる
          ヴィジョンは『人型』
            能力は不明

――――――――――――――――――――――

948龍美丹『チーロン』:2021/05/02(日) 23:51:59
海、一人の少女がそこにいた。
別に潜ったりする訳でもなく、砂浜でシャドーボクシングのような動きをしている。
……ボクシングに蹴りはないのでシャドーファイトと言った雰囲気だが。

「ふん……は……っ」

少し暑い日だ、動き続けて顔に汗が浮いている。
ぐらり、と少し体勢が傾いて転びそうになる。

949関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/03(月) 00:43:45
>>948

通信制コースも学校は休み。
家族も遊びに出たり、仕事をしてたりで、
家事をあらかた終えた関は海に来ていた。
関は余暇時間も『倹約』に使いがちだ。
もっとも、今は、厳密には『仕事中』だが、
いつまでか分からない時間、『オン』ではいられない。

「ふう……」

≪……っと、人がいますねえ。           『私ハ追従者ニ ツイテイク』
  『フニクラ』は大人しくしてて下さいよう≫       『邪魔ハ シナイ』
                              『血サエ 集マレバ ソレデイイ』
『仕事仲間』であり、
『クライアント』でもある、
『リュック』に入れた存在に語り掛けつつ、
『釣り具』を手にして歩いていく……と、いうところで。

「………………あっ! 大丈夫ですか〜?」

                      ザッザッ

転びそうなのを目にして、『龍』の方へと歩いていく。
支えるとかは流石に間に合わないが、助け起こしたり、介抱するために。

『あなたの血が必要とされています!』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1617983099/70

950龍美丹『チーロン』:2021/05/03(月) 01:50:34
>>949

「よっと」

ぱっと手をついて砂浜を蹴る。
足が浮き上がればそのまま空を切りながら砂浜へと落ちてくる。
絶妙なバランスだった。
体が砂浜に着くことはなく、奇妙な体勢ではあったがなんとかこらえている状態である。

「……ふぃー」

「……なんか、声がしたような」

立ち上がりつつ、声のした方をむいて……

「おや、いつかのお嬢さんじゃないか」

951関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/03(月) 02:04:05
>>950

「わっ……」

倒れ――――なかった。
内心胸をなでおろしつつ、
歩く速度を少し遅くする。

「ええ、お久しぶりです〜。
 あの後顔を出せてなくて……
 なんだか、すみませんけれど。
 夏でもないのに海で会うなんて、
 なんだか奇遇ですねえ」  

思わぬ再会と、
覚えられていたことに、
温和な笑みが浮かんだ。
店に行けてないのは色々あるが、
特別何かがあるというわけでもない。

「今のは……トレーニングか何かですか〜?
 ダイエットの運動には、見えませんでしたけど」

                 『釣リヲ シナイノカ』
                  『時間ヲ有効ニ』 
               『持ツノハ シバラクダケ』

「……あ、ちなみに私は、見ての通りですよう」    

……関の声以外の何かが『背中』の方から聞こえる。

952龍美丹『チーロン』:2021/05/03(月) 02:23:06
>>951

「いやまぁ別に構わないさ。ボクの何かに影響がある訳じゃないからね」

「あぁ……そんなところかな」

うんうんと納得したように首を振る。
納得したの相手が自分か。

「……ん?」

なにか声がする。
その主が見えないから気になる。

「キミ、なんか音がしなかったかい?」

「スマホの着信……じゃないな。そういうのじゃなくて声っぽい……」

「リュックサックにつめた子猫でも鳴いてるんじゃないか?」

953関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/03(月) 02:47:14
>>952

「そう言ってもらえると……え。
 あ、あぁ〜。『聞こえる』んですねえ」

        スッ

「子猫なら、かわいいんですけど〜」

驚きはするが、比較的『慣れた』し、
今は内心『探して』もいるのだった。

リュックをゆっくり下ろす。
すると――

        『私ハ フニクラ』

なんだこれは?
ボール……バレーボールほどの『赤い球』だ。

「はい、まあ、自己紹介もありましたけど、
 この子は『フニクラ』って言いまして〜
 ……あ、いえ、その前に」

「寿々芽(すずめ)――
 私の名前、言ってませんでしたから。
 自己紹介しておきますね。よろしくお願いします〜」

ボールだけに自己紹介させるのは変だと思い、
自分の名前も伝えた上で、小さく頭を下げた。

「…………それで確認なんですけど。『見えてます』よね?」

そして、念のために、浮かぶ『ボール』を手のひらで示した。

954龍美丹『チーロン』:2021/05/03(月) 10:15:13
>>953

「『フニクラ』……?」

「なん……いや、えっと……」

「あぁ、スズメというんだねキミは」

喋る珠に困惑しつつ言葉を返す。
なるほど、こういうこともあるのかというふうだ。

「あぁ、見えてるよ」

記憶の中から検索する。
たしか彼女は『音仙』と呼ばれていた。
その人物から教わったことは何だったか。
あれの名前は。

「スタンド、そうスタンドだ! そうだろう?」

「他人のを見るのはそうないんだ……あぁ」

言葉を区切り舞台のように大仰に礼をする。

「龍美丹(ロン・メイダァン)だ、よろしく」

955関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/03(月) 20:15:58
>>954

「はあい、私は寿々芽(すずめ)……
 その『スタンド』を使えるスタンド使いの、
 関 寿々芽(せき すずめ)といいます」

苗字も込みの自己紹介に対し、
自分も後からそれを付け加えた。

「見えてる人に会えて、よかったです!
 お互いスタンド使いとして……
 仲良くしましょうねえ、メイダァンさん」

一応の打算はあるが、本音でもある。
笑みを浮かべて――

「……あ! 一応言っておくと、
 お返しに能力を見せてくれたりとかは、
 しなくっていいですよう」

そう言いながら、『ボール』から手を引く。
難しい顔をせざるを得ない話題だが…………

               ・・・・
「『フニクラ』は『私のスタンドじゃない』ので。
 ややこしい話には、なってくるんですけど〜」

         『寿々芽ハ 追従者』
       『追従者ニハ ツイテイクダケ』
         『本体ハ 別ニイル』
        
「……本当にややこしくて、難しい話なんですけどねえ」

龍にとっては、いきなりの『特例』だ。
ややこしさは倍増。ゆえに一気に全てを話しは、しない。

956龍美丹『チーロン』:2021/05/03(月) 20:55:35
>>955

「あぁ、よろしく頼むよ」

ニコニコ笑っている、のだが。
その顔の雰囲気も変わってくる。

「ちょっと待ちたまえよ」

ぱっ、と開いた手が関の顔の前。
この女、手足が長い。

「キミのスタンドじゃないだって?」

「なに、そんな他人の自転車借りるみたいな感覚で連れてきてるのかい……?」

「それはどういう……」

話を聞く姿勢だ。

957龍美丹『チーロン』:2021/05/03(月) 23:10:43
>>956

「……キミとその球はどういう関係なのかな?」

958関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/04(火) 02:50:27
>>956-957

関はどちらかといえばスラっとした体形ではない。
太っている、という訳では決してないのだが、
長く伸びた手足には、内心憧れも感じつつ――――

「やっぱり、驚きますよねえ。
 私もこんなスタンドって、初めてで。
 関係――――」

            『寿々芽ハ 追従者』
            『本体ハ 別ニイル』

「それじゃあ説明になってないですよう、『フニクラ』。
 ……メイダァンさんになら、隠す理由もないですね」

笑みから、真剣な表情に変わっていた。
意識したわけではない。『フニクラ』を取り巻く事情は『真剣』だ。

「関係を言うなら――『仕事仲間』、になるんでしょうか〜?」

        ス

「『この球』――――
 『フニクラ』の本体から、
 本当に『貸してもらって』いるんです。
 やるべきこと……『お願い事』と、いっしょに」

『フニクラ』に手を伸ばし、特に意味は無いが、なでる。
危険なものではない、と暗に示したかったのかもしれない。

「……『フニクラ』は、本体の人が『制御出来てない』んですよう」

なぜなら、言おうとした事実が『危険性』を想起させるものだから。

959龍美丹『チーロン』:2021/05/04(火) 22:03:04
>>958

「うーん……」

「正直、怪しいといえば怪しいしキミを取り巻く環境が心配にもなるが」

「信じよう」

『フニクラ』についても、スタンドについて無知であることを自覚している。
なので、それを信じるしかない。
疑うのもアリなのかもしれないが少なくとも龍の天秤はそちらに傾いた。

「制御できてない?」

思わずそいつは何をしているんだと言いたくなった。
龍のスタンド『チーロン』はそういうタイプではないし、自分の制御下にあると思っているがそんなことがあるのか。

「……かなり面倒なことになってないかい? なにか会ったなら相談してくれよ?」

「そいつ、決められた言葉を繰り返してるだけみたいだし本体にボクたちの話は伝わってないんだろう?」

店頭のペッパーくんみたいなものだと言いつつ言葉を続ける。

「仕事仲間ってなんの仕事?」

960関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/04(火) 22:36:17
>>959

まず小さく頭を下げる。ほとんど反射的に。

「ああ、ええ、ほんと怪しい話ですよね……
 メイダァンさん、お気遣いありがとうございます。
 ………………私の環境は、平気なんです。
 ただですねえ、平気じゃなくって、
 それに『面倒』な事になってるのは……
 この『フニクラ』の本体の人の環境なんです」

          『…………』

「仕事の内容にも、関わるんですけど――」

こんな時だけ何も言わないのは、
このボールにも罪悪感はあるのか、
単なる偶然の結果なのか。

「私も全部分かってるわけじゃないんですけど、
 この『フニクラ』…………
 他のスタンドから『血をもらう』ことで、
 何かをする、っていう能力みたいなんですよう」

     『血ガ……マダマダ』『足リナイ』

「でもそれが制御出来てないのか、何か理由があるのか、
 本体の人はずうっと、『貧血』に悩まされてまして……
 それで路地で倒れてる時に、私が偶然通りがかって」

           スゥ――

「『介抱』と……『血をあげた』のが、始まりなんです」

『フニクラ』に手を伸ばす――すると。

             グィィィーーーー ・・・

      『貴方ノ血ガ』
      『必要トサレテイマス』

「色々飛ばして答えちゃいますけど、
 仕事っていうのは――『血液提供者』を、探す事です」

献血じみた文句を口走りながら、
その全体から『ウニ』のように! 『注射器』が迫り出す。

961龍美丹『チーロン』:2021/05/04(火) 23:19:16
>>960

「血を貰う……」

復唱、なにか意図があった訳では無い。
その言葉で想起するものがあり、そちらに意識が向いてしまったからだ。

「貧血か……それは……つらいね……」

相手を慮る言葉が出てくる。
その時だった。

「!」

龍の背に汗。
衝突間際で乗っていた自転車が止まったとか、部屋ではしゃいでいるところを親に見られたとか。
そういう時に起こりうる現象、毛穴が開いて冷や汗が吹き出てくる。
そんなことが体に起こったのだ。

「おいおいおいおい!」

瞬時、体に浮かぶ赤い龍。
刺青めいて服の下からそれが覗き、それを関が認識した頃には後ろに下がっていた(スB)
手で注射器を受け流すような動きをしつつ、手のひらでウニを視界内から隠していた。

「びっくりした……」

「一旦それをしまってくれるかなお嬢さん?」

「……真剣な話だ、キミのお仕事に協力するのはやぶさかじゃないからね」

962関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/04(火) 23:51:30
>>961

「ええ、本当に…………あっ! また勝手に……!
 もう、駄目ですよ〜『フニクラ』。一旦しまって」

     ズズ

一瞬何が起きたのか分からなかったが――

         『ズットハ持タナイ』
        『合理的ニ 血ヲ 集メマス』

注射器が『出ている』事に、関も一拍遅れで気づいた。

「それはそうですけど……
 そんな風じゃ、『協力者』は集まりませんよう」

注射器はヴィジョンの中に消えていく。
集合体恐怖症というやつだろうか、
あるいは注射器自体へのトラウマか。
いずれにせよ、これは『良くない』。
『フニクラ』の前に回るようにして、
その存在自体も『美丹』の視界から隠す。

「すみません〜、驚かせてしまいまして……!
 ……そのう、『今の』を使うんです。
 『スタンドの血を集める』っていう、仕事に」

と、そこまで言ってようやく、
『美丹』本人の動作ではなく、
その体に浮かぶ『龍』に気付いた。

「『ペイデイ』」

             ズギュン

「これの表紙……は、もう治っちゃってますね。 
 『スタンド』からその、『採る』んです。
 エネルギー?みたいなものを、『血』の代わりに」

『お返し』ではないが自身のスタンドを見せつつ、
注射器、というワードを避けながら、『美丹』に説明を続ける。

963龍美丹『チーロン』:2021/05/05(水) 00:49:41
>>962

「悪いね、先端恐怖症なんだ」

「……スタンドからか」

そう呟く。

「ボクのスタンドは『チーロン』」

「僕と一体化してて、ボクの血に影響を与える」

自らのスタンドについて口にする。
見た目の変化が本質ではない。

「ボクの出血をね、龍にするんだ」

だから今この場でそれを見せることは出来ない。
正しくは、しない。

「本来これは血の龍を使って輸血をする前をなす力。血を渡すのはボクの運命だろう……その『フニクラ』越しなのは少々想定外だけどね」

964関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/05(水) 01:05:36
>>964

「いえ……恐怖症じゃあなくっても、
 急に見せたのは良くなかったです。
 『フニクラ』にも、ちゃんと言っておきますので」

          『…………』

言ってどうにかなるのか?
分からないが……
知性らしき物はなくもない。
環境が与える影響は、あると思いたい。

「まあっ、『チーロン』……!
 『輸血のスタンド』だなんて、
 こんな奇遇って、あるものなんですねえ……」

       「……でも」

「……あのう、説明しないのはズルいと思うので、
 これはちゃんと、言っておくんですけど」

            ス

「私の『ペイデイ』には……ほら、本ですから!
 叩いたりしても、私に伝わる感覚はないんですよ。
 だから注射をしたって、痛くも痒くもなかった」

それは結果論だ。
痛い可能性はあった。だが、そんな事は言わない。

「でも、メイダァンさんのスタンドの場合は……
 もしかしたら、痛い思いをさせちゃうかもしれません。
 人助けのためにも、やってる仕事ではありますけど、
 『貧血』と『恐怖』は……同じくらい辛いと思います」

「ですので……運命でも、強要というか、
 やらなきゃいけないわけではないと思います。
 やってくれるなら……それは。
 あなたが、良い人だから…………運命だけじゃ、ないですよう」

偽善かもしれないが、それくらいのことは、言っておきたかった。

965龍美丹『チーロン』:2021/05/05(水) 01:46:31
>>964

「うん、そうしてくれるとありがたいかな」

(それは、危ないからね)

汗が引いてきた。
ふぅ、と息を吐いて伸びをする。
海風の独特の感触が肌を撫でていく。

「……」

腰に手を置いて黙り込む。
それから。

「あっはっは!」

大きく笑った。

「そんなこと、些細なことさ!」

貧血もなにもかも龍美丹は気にしない。
そんなことよりも人に血を与えることを考える。

「それにしても……真了不起(素晴らしい)!」

「キミは実に良き人だ」

「だからボクも全幅の信頼をもってして血を分けよう」

袖を捲りあげる。

「血を摂るときは言ってくれよ? 目を逸らしておくからね」

966関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/05(水) 02:02:34
>>965

「――――――……ふふ。
 メイダァンさん、ありがとうございます」

             スッ

「『フニクラ』。――――お願いします」

           『血ヲ 集メル』
         『ソノタメニ ツイテイク』
           『コレデ一人目』

体で隠したまま、
『フニクラ』から注射器を取る。
大きな注射器――――それを後ろ手に、振り向く。

「メイダァンさん、目をつむって下さい。
 それと、『チーロン』は発動したままで!
 すぐ済ませますけど――――」

           ザッ

美丹がしっかりと目を閉じたのを確認したら、
浮かぶ『龍』に手早く針を突き立て――――『スタンドエネルギー』を貰う!

            『貴方ノ血ハ』

「ちょっと、チクッとするかも、しれませんよう」

    『必要ト サレテイマス』

『本体がスタンドになるタイプ』である『チーロン』なら、
絵面はともかく可能な筈だ。『チクッと』は、実際に『する』事となる。

967龍美丹『チーロン』:2021/05/05(水) 02:34:37
>>966

目を閉じて、痛みがやってきて。
息を止める。
だがそれは一切問題じゃない。
実現する意志のみが龍の中。

「ふぅ……」

ぼんやりと考え事をして気を紛らわせながら。

「ところで」

「見返りというか報酬とか求めてもいいのかな?」

968関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/05(水) 02:50:06
>>967

血を採った『注射器』は、『フニクラ』に戻す。
これで――――『1人目』だ。
ストックは後で届けに行こう。

「……お疲れ様です〜。
 痛かったですよねえ、ありがとうございます。
 これできっと、本体の人が助かりますよう」

          『血ハ マダマダ』
        『モット 集メル必要ガアル』

「まあ、そうなんですけど……」

『フニクラ』は元の状態に戻った。
『美丹』にも、不愉快な見た目ではないだろう。

「献血をしたときって、
 お菓子やジュースを貰えますよね〜。
 ――――私の『ペイデイ』は、それを出せますけど」

笑みを浮かべる。

「それとももう少し、『まごころ』のあるお返しがいいですか?」

美丹が何を求めるかにもよるが、多少のお礼はしてやりたい。

969龍美丹『チーロン』:2021/05/05(水) 03:14:01
>>968

「うーん、特に貧血とかもないかなボクは」

刺すところは見られないが抜いたところは見ておけばよかったかな、と思う。
おそらく注射器に血龍が吸い込まれているということは無いだろうが。

「そうだね……」

思案する振り。
顎に手を当てて考えてるポーズだけ。
それから、いたずらっぽく笑って。

「デートでもするかい?」

970円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/05(水) 22:38:43
>>969

「ああ、よかったです。
 私……『協力者』の人から採るのは、
 これで初めてでしたので〜」

エネルギーの消耗は若干のフラつきを生んでも、
致命的な……そうでなくとも『症状』の域には達すまい。
そして、『見返り』だが。

「まあっ! それは……………ふふ、素敵です」

「いいですよう、『デート』」

温和な笑みは自然に浮かんでいた。

「でも私、あんまり経験がありませんので……
 メイダァンさんが、エスコートしてくれますか〜?」

献血の見返りのお菓子ほど、
甘い時間にはならないかもしれないが……
同年代と見える相手と遊びに行くのは、十分嬉しい事だ。

971関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/05(水) 22:39:11
>>970(名前欄ミス)

972龍美丹『チーロン』:2021/05/05(水) 22:49:59
>>970-971

(ふうむ、からかったつもりだっけどなかなかどうして……)

ふふ、と口元に笑み。
それからウンウンと頷いた。

「じゃあ行こうか」

「デートスポットは気にしないでいい」

君は釣りをしに来たんだろう? と釣具を指さした。

「少し話し相手になってもらえればいいさ」

973関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/05(水) 23:23:32
>>972

「そうですねえ、どこに――
 ――――ああ、助かります。
 せっかく釣り具を持ってきてたので」

            ザッ

「私の方こそ、お話相手が欲しかったんです。
 それじゃあ『デート』、楽しく過ごしましょう〜」

『仕事』を終えて黙り込む『フニクラ』をカバンに収め、
『釣り具』を持って、場所へと向かう。

ポイントアプリで時間を潰すのも良いが、
今日の釣りは、『当たり』以外の時間も色よい物になりそうだ。

974『Luna-Polis』:2021/05/06(木) 11:08:33

マンション『Luna-Polis』――
薄暗い室内に三人の人間が集まっていた。
ロングコートのフードを目深に被った男。
長い前髪が顔の大部分を覆った女。
警官の制服と制帽を着用した男。
それぞれの庇が顔に陰を作り、
明確に容貌が見える者は一人もいない。

「例の『不審者』について色々と分かったよ。
 名前は『ツネハラ』。
 筋骨隆々とした体格で、ええと…………」

「…………『女装』しているらしい」

制帽の男――『桐谷研吾』が言った。

「『掃除しに来た』とか………………」

「あと………………『料理も作ってる』………………」

「………………らしい」

長髪の女――『御影憂』が続けた。

「それから『飯田さん』が言うには、
 他にも同じようなのがいるらしい。
 でも、さすがにないんじゃないかな……。
 多分、『ツネハラ』と同一人物だと考えていいと思う」

「もしかしたら………………
 ホントに二人いるのかも………………」

         ボソッ

「いや………………やっぱ『絶対ない』………………」

フードの男――『度会一生』は、
無言で二人の報告を聞いていた。
その手には『杖』が握られている。
優れた視力を持ち、遥か彼方の獲物も捉える、
『鷲』の彫刻が施された黒檀製の杖。

「――――『ツネハラ』の評定は『注意』に落とす。
 『危険ではない』という意味じゃあ無い。
 『検討の必要がある』という意味だ」

一人の相手に対して割ける労力は限られている。
その為に、『一派』は『優先順位』を設定した。
それは同時に、
対象の『危険レベル』を可視化する狙いも含んでいた。

「案外、お前と似ているのかもしれないな」

「え………………やだ………………」

度会に話を振られた御影は、露骨に嫌そうな表情をする。
御影にしてみれば当然の反応だった。
いくら同じ『スタンド使い』といっても、
『不法侵入の女装男』の同類にされたくは無い。

「『ツネハラ』は不法侵入を働いているが、危害は加えない。
 お前は人を脅かして回っているが、危害は加えない。
 一種の『共通点』がある」

「そう言われてみれば、確かに…………」

度会の言葉に桐谷が『同意』の意を示す。

「『絶対ない』………………」

       ボソッ

「………………『絶対』」

一方、御影は頑なに『否定』を続けていた。

975関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/13(木) 20:49:59

通信制コースにも時折登校日はあり、
今日の関は、その帰りだった。

「昨日見た再放送で言ってましたけど、
 ウニにキャベツを食べさせると良いんですって」

        『私ハ ウニ デハナイ』
        『私は フニクラ』

小さな公園のベンチに座り、
近場のパン屋で買った『サンドイッチ』を食べていた。

        『ソモソモ私モ 横デ 見テイタ』

「それもそうでしたっけ。食べたくなりませんか〜?」

いつものエプロンはリュックにしまい、
珍しく『清月学園』の制服を着た彼女の、
その傍らに――『赤い玉』のようなものが置いてある。

        『欲シイノハ 血 ダケ』 
        『合理的ニ 集メルベキ』

「ううん、そうは言っても、
 スタンド使いを探すのって大変なんですよう」

(『アリーナ』に頼んだりしたら、
 加宮さんに迷惑がかかる可能性が高すぎますし…………)

そして、その玉も、そもそも彼女の声すら、
一般人には見えず聞こえない――『スタンド存在とのスタンド会話』。

※『あなたの血が必要とされています!』参照
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1617983099/70

976朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/13(木) 21:13:16
>>975
本当にたまたまであった

ただちょっと家路への近道をしようと公園を通り抜けようとしただけなのである。

だが…

(…ありゃなんだ…)
同じく『清月学園』の制服を着た少女がその光景を目撃し
思わず近くの木へ身を隠してしまった。

(あれは何だ?腹話術の練習?
 それとも…アレなのか?)
少しビビりながら木の陰から覗き込む。

スタンド使いである彼女には腹話術意外に考えられることが確かにある。

977関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/13(木) 21:22:10
>>976
    
       『私ヲ 連レテ 歩キ回ル』
       『スタンド使イ 集マッテクル』

「私もあなたも『戦わない』じゃあないですか。
 集まってきても、襲われたりしたら大変ですよ」

少なくとも隠れた『朱鷺宮』に、
何かをしてくるような存在ではないらしい。

「今だって、どこかから見られてたりして」

       『ナラ好都合』

       『血 モット必要 ナルベク早ク』

「メイダァンさんは知り合いで良い人でしたけど……
 初対面のスタンド使いから血を貰うなら、
 急ぐだけじゃなくって、相手のことも考えないと」

   「慌てるこじきはもらいが少ない、ですよう」

何やら恐ろしいことを言ってるが……
お団子頭の少女は、朱鷺宮よりは少し年上に見えた。

          ヒュオ 
              オ

「きゃっ」

と、その時風が吹く。

「あっ……ゴミが飛んでっちゃいました」

          『放ッテオケバイイ』

「ダメです、そうはいきませんよう」

パンの包み紙が風に煽られ、木の陰へと飛んで行く。

        ……朱鷺宮からすると、飛んで来る。

978朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/13(木) 21:46:06
>>977
(今の言葉…スタンド使い?!って聞こえたような…
 じゃあやっぱり…)
なんとなく確信できるような話である。
そして

「っ…!!」
見られていたり、という言葉を聞いて思わずビクッとした。

(よくわかんないけど、なんかヤバそうな話だわ…
 ここはおとなしく去ったほうが…)
スタンドを持っているとはいえ、得体のしれない相手と対するのは避けたい。
と思ったところで。

「おっ…あっ…」
パンの包み紙は風に煽られて

ポスッ

っと涙音のみぞおちあたりへと飛んでいった。
まるで吸引されるかのように。

979関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/13(木) 21:50:39
>>978

    トトト

「あっ!」

ゴミを追った関は、朱鷺宮を発見して驚く。
そして、背後からついてくる『フニクラ』も。

      フヨフヨ

           『見ラレテイタ』
           『ツイテキテイタ?』

怪訝そうに……なのか? 少し揺れていた。

《分かりませんよう、何か気になっただけかも。
 少なくとも、私の知り合いではないですし〜》

「すみませぇん、私のゴミがご迷惑を。
 お洋服とか、汚れたりしてませんか〜?」

        ペコ

頭を下げ、しゃがみ、鳩尾からずり落ちたビニール袋を拾う。

980朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/13(木) 22:14:38
>>979
「あっ…と」
ちょうどよく関と目があったことによって
一瞬動きが固まる。

「えーっと…いえ、大丈夫ですよ。
 見ての通り。汚れたわけでもないですし。」
慌てて手を振った。

「なんかこっちも覗き見しちゃってたみたいで…」
視線が少し関よりも後ろに行ってしまっている。

「なにかお話…してたんでしょうかね?」
疑問に思ったことが思わず口に出てしまった。

981関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/13(木) 22:22:49
>>980

「ああっ、ならよかった……
 いえいえ、公園はみんなのものですから。
 どこに立っていたって、自由ですよう」

        『視ラレレイル』
        『追従者』
        『スタンド使イ ダ』

赤い玉が声を出す。
『朱鷺宮』の視線に気付いているのだ。

≪わかりませんよう、決め付けるのは早いです。
 もしそうだとしても、焦って説明したって、
 『協力』して貰えるとは限りませんから≫

        『ソノ方ガ 合理的ナラ』
        『スタンド使イカ 確カメルベキ』

≪……もしそうなら、
  この会話は聞こえてるんでしょうけど≫

「ええと、お話……ですか?
 『私一人だけでしてた』って言う事ですか〜?」

「それとも――――」

              チラ

少し後ろを見る。探る必要があるかは分からないが。
いずれにせよ、今すぐに要件を切り出すのは間違いに感じた。

982朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/13(木) 22:42:19
>>981
「まぁ、たしかにそうですね。」
少し焦りながら答える。

(やっぱり何か…)
赤い玉から声が聞こえる。
そう思ったため、どうしても気になる。

「えーっと…その。
 お話…そうですね。その…」
どうやら何か気になっているようだ。

「腹話術の練習…とか?でしょうかね。」
取り敢えず、スタンド使いではない可能性を考えてみる。
しかし、スタンド使いにしか聞こえない声ならば
ほとんど自分がスタンド使いと言っているようなものだろう。

983関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/13(木) 23:33:23
>>982

「……」

(私がスタンド使いなのを気付いてないのか、
 それとも気づかなかったことにしたいのか。
 普通に考えると、後者ですかね……
 つまりこの子自身も、『隠したがってる』)

そうなると難しい。
スタンド使いなのを明かさせた上に、
さらに献血の協力をお願いしなければならない。


「腹話術……」        『血ガ 求メラレテイマス』
「ええと」          『私ハフニクラ』
「腹話術では、ないですねえ」 『人形デハナイ』

とりあえず――腹話術の線はまず無いだろう。
関としても、それで通す線は断たれた。
フニクラとしては、さっさとやりたいのだろうが。

「……………………」

「……あのう、先に言っておきます。
 この子はさっきから血がどうこう言ってますし、
 私も、『血を探してる』のは本当です」

           『血ガ無イト』
           『制御ガ 出来ナイ』
           『シバラクシカ 待テナイ』

「でも、無理矢理とったりとかは、しませんから。
 危ない事をしようとしてるわけじゃないんですよ」

スタンド云々の前に、
不安がられているなら、それを説明しておく事にした。
どうせフニクラが喋るのを止められはしないわけだし。

984朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/13(木) 23:38:33
>>983
「同時に喋って…ますね。」
同時に声が聞こえてきたのを見て、可能性は考えられなくなった。


「血を探している…というと、
 輸血が必要ってことなのでしょうか…?」
彼女の様子を見て少し考える。

「先程から話しているあの赤い玉…
 血がほしいというのはどのような事情があるのでしょうか?」
どうやら関の様子を見て少し緊張がとけたようだ。

985関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/14(金) 00:04:42
>>984

「ええ、私が喋らせてるんでも無いんです。
 これは今からする『説明』にも絡みますけど、
 この『フニクラ』は――――」

          フヨ

「私の『スタンド能力』でも、ないので。
 勝手に喋ったり、ついて来たりするんです。
 私自身の能力は――」

    ポン

「この本。『ペイデイ』の方ですからね」

まず、見せておくことにした。
木に隠れて様子を見ていたあたり、
この相手は『豪胆』とか『鈍感』とかは無い。
慎重で、繊細なタイプと想像できる。

「それで……『フニクラ』はなんなのかと言いますと」

          『私ハ フニクラ』
          『本体ハ 別ニイル』

「……という、わけなんですねえ!
 この子の本体の人に、『血が必要』なんです。
 ……ああっ、そうは言っても普通の血じゃないんですよ」

「『スタンドから取れる血』……
 『精神エネルギー』が、必要なんですって」

ゆえに、不安なワードの後には安心できる話題に繋ぐ。
最悪、敵だと思われなければマイナスにはならない…………

986朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/14(金) 00:26:28
>>985
「やっぱり…スタンドなんですね。
 あなたの能力ではないということは…」

「あなたのスタンドは…なるほど、本の形…ですか。
 能力は…まぁ大丈夫です。」
頷いてから木の陰から取り敢えず完全に姿を見せた。

「スタンドから採れる血…
 スタンドに血液ってあるんですねぇ。」
スタンド血液ということばをきいて少し首を傾げたが

「そうですか…
 精神エネルギーが…」
少し考える。

「血液が必要な理由がきになりますね…
 あと吸われたら私、どうなるんでしょうか…」
取り敢えず詳しく知りたいことを聞いてみた。
すぐにどうぞ。ともいい難くはあるのだ。

987関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/14(金) 00:39:35
>>986

姿を見せた朱鷺宮に、改めて小さく頭を下げる。

「色々急に話して、驚かせちゃってすみません〜。
 でも、その人には本当に必要な事なんですよう。
 なんで必要か、と言えば……」

           『…………』

「この子を、本体の人が制御出来てないんです。
 私にはそういう経験はないので、
 どういう気持ちなのかは分からないんですけど……」

       スゥー ・・・

息を吸って間をあける。
実際それは、重たい事実だからだ。

「そのせいで、その人は『ずっと貧血のまま暮らしてます』」

「それを治して、このスタンドを制御する為に、
 スタンドから、能力で、『血を取る』……
 それをされると、貴女はちょっとだけ痛くて、
 あとは献血をした後みたいに……疲れると思いますよう」

        「他に……聞きたい事はありますか〜?」

説明を求められた以上は、全てを詳らかに話しておく。
興味を持ってくれた相手なら、それが最も信用を得られるような気がする。

988朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/14(金) 20:11:13
>>987
「スタンドを制御できてない…
 だから今離れて行動していると…」
赤い玉の方を見ながら答える。

「そのスタンドは『血を取る』のが能力というわけですか…
 とはいえずっと貧血なのは確かに辛いですね」
それどころか…とも思う。

「聞きたいこと…
 血を取られること自体はきっと私のスタンドには恒久的に影響を及ぼさない…
 とは思いますが。」

「やっぱり…このまま放置していたらいつか
 『血』が失われて…」
そう言って少し沈黙する。
聞くのがちょっと怖いとも言えるが

「…『死んで』しまうことになる…というわけですか?」
聞きたいこと。というので特に思いつくのがそれだ。

989関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/14(金) 23:32:35
>>998

「恒久的……ずっとは、影響はないはずです。
 私のスタンドはほら、『本』なので、
 動くスタンドがどうなるかは分かりませんけど」

?をつく事に抵抗は無いが……
普通に説明して済むならそれが一番いい。

「このスタンドは――――」

        スッ

      『私ハ 血ヲ溜メル』
      『溜メテ 本体ニ 渡ス』

手をかざすと――――

      『採ルノハ 追従者ノ 仕事』

「この……『お注射』で、『血を採って』、貯め込む能力なんです」

ボールから、無数の『注射器』が突き出した――――
ただし針の方がボールに刺さった状態で、持ちやすくなっている。

「私はお医者さんではないので、絶対とは言えません。
 『家庭の医学』は、読みましたけど……
 ただ、死んじゃうという感じではなかったです」

そこも、嘘はつかない。
嘘をつかなくても十分『問題がある状態』なのは伝わっているし、
それに、人の生き死にで嘘をつくというのは、
なにかお金や時間より大事なものを失う気がする。

「ですので……あなたが協力しなくっても、大変な事になったりはしないですよう。
 普通に考えて、『あやしい』話ですし……強要なんて、出来るわけもありませんから」

          「――――たいしたお礼も、出来ませんしね」

990朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/15(土) 00:08:03
>>989
「…確かに、そう見えますね。」
まだ少し疑わしそうではある。

「血を溜め込む能力…っと。
 注射器とはわかりやすいですね。」
突き出された注射器を見て少しびっくりしたようだ。
だが、すぐに落ち着きを取り戻した。

「…なるほど…
 ですがその様子だと、困ってはいる。ということでしょうね。」
腕を組みながら少し考える。

「……」
目を閉じて少し考える。

(デメリットがあるわけでもない…相手も特に死ぬようなわけではない…と思うけど…
 やっぱりそれでも…)
彼女の様子を見れば

「そうだね。」
困っていることは確かだろう。

「このまま突っぱねてもちょっと後味悪そうだし。」
そう言って頷いた。

「私にできることなら、協力しますよ。」
どうやら涙音は、了承をするつもりのようだ。

991関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/15(土) 01:08:03
>>990

「まあっ、本当ですか!
 ありがとうございます……助かりますよう」

「死にはしなくっても、本当に、困ってはいて。
 できる事でしたら助けてあげたいんです。
 ……それが、私のためにもなりますので」

ぱあっ、と顔色を明るくして、頭を下げる。

             シュッ

             『血ガ必要デス』
             『少シデモ合理的ニ』

注射器を抜き取る。
――――明らかに『デカい』が、
スタンドエネルギーを吸うならこういう物なのか?

「それじゃあ、準備が出来たら、『スタンド』を出してくださいね〜。
 あっ……目立つ所で出すのはイヤでしたら、
 そこの木に隠れながらでも、大丈夫ですよ」

取った注射器はすぐに下に下げ、
針を朱鷺宮には向けないようにする。

「あと……お礼は『献血』らしく、
 お菓子とジュースくらいは出しますけど、
 何か好きなものとかって、ありますか?」

                ニコ ・・・

温和な笑みを浮かべ、泣き黒子のある目を細める。
お菓子を『出す』――――そう言いながら、『ペイデイ』を片手で抱いている。

992朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/15(土) 01:50:37
>>991
「まぁどういたしまして。
 こちらとしても困ってる人がいるってのはちょっと…
 見て見ぬ振りはできないですし。」
完全な善意とは言えないが
それでも誰かのためになったと言うだけで機嫌は良くなるものだ。

「注射器…その、結構でかいですね。
 まぁ…刺されても大丈夫だとは思うけど…」
現れた注射器は結構針もでかそうに見える。

「まぁ、あなたにはスタンドを出してもらったみたいですし
 この場所でもいいですけどねー。」

「お菓子…お菓子は…
 そうだなぁー…」
ちらりとスタンドを見ながら答える。

「私はロールケーキ…とかが食べたいですね。
 駅前の大人気で…なかなか手に入らないタイプのやつが」
やや欲張りな気がすると自分で思ったが…
(まぁ、これくらい欲張っちゃってもいいよね。)

993関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/15(土) 02:07:41
>>992

「見ず知らずの人のために血をくれるのは……
 きっと、あなたが良い人だからだと思いますよ。
 お世辞じゃなくて……本当にそう思ってますからねえ」

こればかりは、嘘なんて一つもない。
多少自分が気持ち良くなるためでも、
それは、『善行』と言っていいだろう。

「確かに大きいですよねえ〜…………
 刺すところはどこでも大丈夫ですから、
 どこか痛くなさそうなところに刺しますか?
 それと、苦しかったりしたらすぐ止めますからね。
 それでもお礼は……渡しますので」

途中で止められるのかは知らない。
だが、引き抜けない理由もないだろうし、
そもそも苦しいようなものではないだろう。

「ふふ、ロールケーキですねえ、いいですよ。
 できたら『お店の名前』とか、教えてくれますか?」

注射器をページに挟むようにしつつ、
帳簿を開く――白紙のページを。

「私の『ペイデイ』は……
 お金で買えるものだったら、
 たいていのものは『買える』ので〜」

          「感謝の印で、贈りますよ」

能力の片鱗も開示しておく。
信用を得られれば――それはそれだけ嬉しいのだ。

994朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2021/05/15(土) 12:23:53
>>993
「そ、そうですかね?
 正直いい人って言うのは私自身は…
 そういう自覚は、ないかなー。」
どこか照れくさそうだ。
自分をたまに『性格が悪い』と思っているだけに、善意をぶつけられると
急に照れくさくなってしまう。

「…うーん、まぁ…
 どこに刺しても同じかも…
 まぁ急所以外ならどこでもいいかな。」
少し笑いながら、その針の様子を見る。

「お店の名前…えーっと、確か」
スマホを取り出し、店名を検索する。

「ああ、ありました。
 『リルカリルド』。ロールケーキがメインのケーキ屋さんです。」
そう言って店のクチコミサイトを見せる。

「それじゃあ、早速私もスタンドを出しますね。」
そう言うと、彼女は少し目を閉じてから

『フォートレス・アンダー・シージ』

   ドギュン!!

自分のスタンドを出現させる。
見た目はいかにも屈強そうな女性の兵士のような人型のスタンドだ。

「どうでしょうか。これが私のスタンドです。
 人型なので、注射感覚は普通で良さそうだと思いますけど…」

995関 寿々芽『ペイデイ』@『フニクラ』:2021/05/15(土) 20:45:28
>>994

「ふふ、それじゃあ今日からは覚えておいて下さいね。
 あなたは良い人だって言った人と、
 あなたのくれる血で、助かった人がいるってこと……」

照れる顔を見ても、褒めを自重はしない。
献身の姿勢は、自虐的な人間に強く反応する。
良いことをしたのだ、認められるべきだ――と。

「『リルカリルド』……ですね、
 はあい、分かりましたよう。
 終わったらすぐ、渡しますからね」

      『血ノ 対価ガアルノハ 合理的』

「まあっ、フニクラもそう思いますか?
 私もそう思いますよ。
 少しくらい、いい目を見なくっちゃ……ねえ」

クチコミサイトの写真を見ておき、
どのようなロールケーキがあったか覚える。
初めて聞く店だが、きっと名店なのだろう。
良い目を見たら――『20万円』を得たら、
その時は自分の分だって、買ってもいいだろう。

「とっても『強そう』なスタンドですね〜。
 これならきっと、『良い血』が採れるはずです。
 それじゃあ……『利き腕じゃない腕』を。
 すみません、前に出してもらってもいいですか〜?」

大きな注射器を構え、『スタンド』の腕を待ち構える。

果たして何が起きるのか。続きは――

【場】『自由の場』 その2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1621051851/2-

               ――にて。

996一口怪文書『花の気持ち』:2021/06/02(水) 21:00:12
ある一輪の花は人間に憧れた
人間は自由に歩き回り、考える、物を創る、言葉を交わし心を通わせ、時に諍う
そんな人間が愛おしいと思った

ある人間の少女は花に憧れた
花は同じ花をいじめたりはしない、ただその場に綺麗に咲いているだけだ

             「わたしは人間になりたい」
              「うちは花になりたい」


               ――ポエム好きの少女の落書き帳4ページより抜粋


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