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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

265修都:2020/07/26(日) 14:37:33 ID:y7S32/wE
岡本隆司『「中国」の形成』を読みました。
岩波のシリーズ物の最終巻で、清王朝から現代までを論じています。

清王朝は、多元的な中国を多元的なまま地方に任せて支配することで、東アジアに安定と平和をもたらしました。
中央政府と地方の政治・経済はまとまっていなかったのですが、それでも安定はしていました。
それが決定的に崩壊してしまったのは西洋の進出、そして日清戦争でした。
近代的な1つにまとまった国家をつくらなければいけなくなったのです。
しかし、清王朝にその力はなく、中央支配の強化に地方が反発した結果、軍閥化や「独立」が進むことになります。
辛亥革命以降、中国を1つにまとめることを一気に進めたのは中国共産党でした。
中華人民共和国は、海外の経済に頼ることが出来なかったので、自前の経済制度をつくる必要があり、そのことが社会経済を1つにすることを進めたわけです。
しかし、未だに中国が1つになっていないことは説明するまでもなく皆さんお分かりでしょう。

今の中国が清王朝の時代に戻ることは難しそうですが、果たしてどうなっていくのか、そんなことを考えさせられる1冊です


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