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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

145修都 ◆7VC/HIVqJE:2017/05/31(水) 17:06:10 ID:z68wRE6o
中村一成「ヘイトクライムに抗する在日コリアンたち」(『ひとびとの精神史第9巻 2000年以降』)
 日本には人種差別を禁止する法律はなかったが、2016年5月、罰則規定はないものの対策法が成立した
 09年に起きた旧京都朝鮮第一初級学校襲撃事件は社会に溜め込まれたレイシズムが過激な形態で噴出した最悪の嚆矢だった
 →学校側は襲撃犯を刑事告訴、街宣禁止の仮処分を経て民事訴訟を提起。学校に対する襲撃は1回目はゲリラ的だったが、後の2回はネット上で告知と呼びかけがなされていた
 →学校側は街宣禁止の申請を認められていたが、差別デモは強行され、機動隊に護られながらデモは完遂された→京都市は何もしなかった
 →法的に戦うしかなかったが、果たして「日本人」ではない自分達が法的に勝てるのかという不安があった
 子どもだけでなく、事件を思い出すと感情が制御不能になる保護者や教師は何人もいた。この事件を報じたマスメディアは東京新聞など数社のみだった
 →あまりに報道がないので事件被害者が、実は大した事件ではなかったのかと思うほどだった
 「表現の自由」という言葉も繰り返されたが、マイノリティの人権を制約し我慢を強いるのが「表現の自由」なのか
 13年春以降、レイシストに対抗するカウンターが登場、国会議員もヘイトデモを問題視し、メディアもヘイトスピーチを取り上げるようになった
 →事件被害者達にとってすれば、今まで何をしていたのか、という気持ちだった。原告団は「ヘイトクライムのない社会」と「民族教育権保障」を目標にした
 →メディアは前者に傾斜して報道。京都地裁は、民族教育権はスルー。大阪高裁は、事件で民族教育を実施する社会環境が損なわれたと明記した
 →民族教育のことを見出しにとったのは地元紙のみ。この裁判では勝てたが、一方で朝鮮学校補助金廃止は各地で強行されている
 ヘイトスピーチを批判し、対応条例を提案した橋下徹は、補助金廃止を決めた人物でもあり、そういった二重基準は存在し続けている
 裁判に関する不安は大きかった。とある在日の著名人が、傍聴に来たことすらない京都の事件を持ち出して敗訴を予測するほどであった
 この裁判からの繋がりは存在し続けている。在特会メンバーによる徳島県教組襲撃事件(朝鮮学校へのカンパに在特会が反発した)も高松高裁で完全勝訴だった
 →攻撃対象が日本人でも、人種差別意識に基づき、在日朝鮮人への支援の萎縮を狙った行為は人種差別だとされた
 一方で、差別団体のメンバーが議員を目指す動きも始まり、一定の票も取っている


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