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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

131修都 ◆7VC/HIVqJE:2017/05/13(土) 12:23:52 ID:z68wRE6o
椹木野衣「岡崎京子(漫画家)」(『ひとびとの精神史8巻 90年代』)
 1996年5月19日、岡崎京子はスピード違反・飲酒運転の車にはねられた→一命は取り留めたが、作品をかけなくなったことで宙吊りのような存在になってしまった
 戦後50年を迎えた95年は、阪神淡路大震災が起き、地下鉄サリン事件が起きた。『ヘルタースケルター』はそんな時期の作品だった
 94年『リバーズ・エッジ』で岡崎の作風は変容したと強調されているが、そうでもない→腐乱死体を発見した秘密を共有する若者たちも心の空虚は埋められていない
 →『リバーズ・エッジ』は80年代的。本当に90年代的になったのは『ヘルタースケルター』
 80年代とは→死などに対する肉体的なリアリティの希薄さ。世界の終わりを予感するようなことが「ちょっとだけ起こった(岡崎)」(チェルノブイリなど)
 『リバーズ・エッジ』の死体も無力であり、「何も起こらなかった」→次にかいたのは、生きながら死んでいる「女優」だった
 女優りりこは最新の医学=科学技術で生き、中身には「詰め物」しかない「ぬいぐるみ」になっている
 →震災やサリン事件で、日本は表皮が剥がれ、日本人が隠し持ってきたもうひとつの顔が露呈した。95年以降、00年代や10年代という言い方はもはや意味をなしていない
 →りりこのように、長期にわたって過酷である一方、一時的な快楽でかろうじて担保される詰め物のような生の渦中(日常)に投げ込まれている


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