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こっそりSSを書くスレ

1:2005/03/21(月) 00:55:43 ID:TLKy1vgI
SSを書くスレです。
感想OK。批評は作者の許可を得てからに。
当然過剰な悪口は駄目。
ジャンルは問わず。
無断転載禁止。
過剰なエログロ禁止。

2:2005/03/22(火) 01:33:19 ID:Ka4Af0Q6
一作かいたのでさっそく書き込ませていただきます。
私の書いた物に対しては感想批評大歓迎です。
(中傷は困るけど)

ジャンル:あずまんが大王
製作期間:一日強

3サークル:2005/03/22(火) 01:37:07 ID:Ka4Af0Q6
暦は自室で勉強していた。
今までしたことの無い類の勉強なので、勝手が分からず骨がおれる。
必ず一つの答えが出る問題ばかりだった高校までの勉強とは明らかに違う。
ちよちゃんだったら、こういうのも楽々やっちゃうんだろうなあ、などと
高校のときの同級生のことを思い出しながら手を進めていた。
気が付けばもう五月。新しい友人もでき、暦はそれなりに快適な大学生活に入っていた。
ちょっと休もうと思い、暦は鉛筆を置いて椅子から立ちあがった。
目を瞑って体を仰け反らせると、体中を心地よい痺れが突き抜ける。
思わず溜息がでた。我ながら親父くさい。
それにしても。
暦は思う。
智とも一ヶ月くらい会ってないな。ちゃんとした大学生になっているんだろうか・・・。
そういえば高校にいた時もそんなこと考えてたっけ。
夜更けに窓から入ってくるような奴が大学生になれるのか、なんて。
窓の外で震えながらこっちに手を振ってる姿は今でもはっきり思い出せる。
こいつは本当の馬鹿だ、と思ったものだ。今となってはいい思い出だが。

4サークル:2005/03/22(火) 01:37:31 ID:Ka4Af0Q6
ノックの音がした。
「はい」
暦は返事をする。しかし扉からは誰も入ってこなかった。
またノックの音。暦は気が付いた。
ドアからのノックじゃない。ということは、まさか。
嫌な予感がする。暦は窓に寄り、カーテンに手をかける。
既視感?いや、これはデジャビュなんかじゃない。
暦はカーテンを開けた。暗い中に赤いTシャツが浮かんでいる。
「………お、よみー。早く開けてくれー」
智がこちらに向かって震えながら手を振っていた。
暦は思った。こいつは本当に馬鹿だ。

5サークル:2005/03/22(火) 01:38:37 ID:Ka4Af0Q6
「なんの用だよ、全く。もう高校生じゃないんだからな」
暦はぶつぶついいながら智を部屋に引き上げてやった。
智は震えながらも嬉しそうに暦の肩を叩いてくる。
「いやあ、久しぶりだねえ、よみくん。なーんか相変わらずって感じだなー」
「お前は退化してんじゃないのか?」
「いいじゃんそれでも!若いってすばらしい」
「ていうかお前、何の用だよ。来るなら電話してくれればいいのに。相変わらず窓から入ってくるし」
「なんていうかさ、インスピレーションが働いてさ」
智はそう言ってベッドに腰を降ろした。
「それに今の時間じゃ玄関から入りにくいじゃん」
暦は時計を見る。午後十一時過ぎ。確かにドアベルを押すには非常識な時間だろう。
だからといって窓から入るのも非常識だよな、と暦は思う。
ここからしか入れないのか、こいつは。
「それにしても、五月になったってーのに、寒いなあ。なんか着てくりゃよかった」
「全く。もっと早く来ればいいのに」

6サークル:2005/03/22(火) 01:38:57 ID:Ka4Af0Q6
暦は智に半纏を投げてやった後、椅子に腰掛けた。
「何の用で来たんだ?わたしの顔が見たくなった、なんて言うんじゃないだろうな」
「あっはっはっは。なにそれ冗談きついなー」
智は笑いながら半纏に腕を通した。
「話を聞いて欲しいんだよ。よくあるでしょ?世にも奇妙な体験ってやつ」
「はあん、窓から人が入ってきたりとかか?」
「うん、まあそういうやつ。このあいだの土曜日にわたしと大阪が
その不思議体験をしたんだ!」
「あのな、ちゃんと聞いてるからあんまり大声だすなよ」
「わかったわかった。うん、けっこうマジで不思議な話だから、真剣に聞いてよ」
智は咳払いをして話し始めた。

7サークル:2005/03/22(火) 01:40:02 ID:Ka4Af0Q6
以下は、智の話を三人称でまとめたものである。

四月も下旬の先週の木曜日のこと。
大学のコンビニで偶然出会った智と大阪は二人で構内の生協に昼食をとりに
行くことになった。
「でも本当に久しぶりやなあ。案外会わへんもんやね」
窓際のテーブルにそれぞれランチを持って座ると、
大阪は待ちかねたように話しかけてきた。
「そうだねえ。まあ、学部も違うし、ここは人多いし、仕方ないんじゃない?」
智は日替わり定食をかきこむように食べながら答える。
遅刻しそうだったので朝食抜きだったのだ。
「そうやなあ、仕方ないなあ」
大阪はにこにこしながら頷いている。
食べるのが遅いのはいつものことだが、態度が何となく気持ち悪い。
「とうしたんだよ、ニヤニヤしてさ」
「うん、ちょっとな。その、ともちゃん、サークルかクラブかなんかに入ってる?」
なんだ勧誘か、と智は納得した。どうりで落ち着きのない動きをしているわけだ。

8サークル:2005/03/22(火) 01:40:30 ID:Ka4Af0Q6
「わたしはまだだけど、大阪はなにやってるんだ?」
「うん。わたしはな、まだ決めてへんねん」
「あ、そーなの?わたしはてっきり何かの勧誘かと………」
「うん、そう。それそれ」
大阪は大きく頷いた。相変わらずとらえどころが無い。
「なんかな、誘われたんよ。新入生集めてコンパするから来てって」
「コンパって、あのコンパ?」
「よう知らんけど、なんか友達つれてこなあかんみたいやねん。
 なあ、お金はいらんみたいやし、一緒にいってくれへん?」
「コンパにねえ………」
確かに大学生活にも慣れてきたし、バイトもまだやっていないので、
時間にも余裕があった。
ちょっと遊ぶのもいいだろう。智は頷いて見せた。

9サークル:2005/03/22(火) 01:40:44 ID:Ka4Af0Q6
「おっしゃ、行ってやる。わたしにまかせなさい」
「本当?ありがとう、ともちゃん」
「まあね。で、いつ、どこであんの?」
「えっとなあ」
大阪は横の席に置いてあった鞄から手帳を取り出して見せた。
「へへー。これ、いいやろ?これで忘れもんなくなんねんで」
「うわっ、大阪がそんなものを………。お前、刑事志望か?」
「わからんでー?えっと、確かな………。あった、土曜日の午後六時に部室集合」
「え、部室なんてあるんだ。どこの部室?」
「まかせて」
大阪はしばらく手帳を眺めたりひっくりかえしてみたりした後、言った。
「………ちゃうねん」

10サークル:2005/03/22(火) 01:41:40 ID:Ka4Af0Q6
土曜日の夕方。辺りはまだ明るい。
智と大阪は大学のグラウンドの入り口近くに立っていた。
グラウンド内では、野球やらサッカーやらアメフトやらの格好をした人間たちが
所せましとひしめき合っている。
智は、そうした面々がちらちらと不思議そうな目でこちらを
眺めてきているのに気が付いた。
「大阪、わたしたち、なんか場違いっぽいな」
「あー、ともちゃんはええよ。そんなに違和感ないし」
智は大阪の服装を改めて見てみた。
真っ白なワンピースに桃色のカーディガンを羽織っている。
彼女なりに格好つけたのだろう。
智はといえば、ジーパンに半袖のTシャツと、普段と全く変わらないスタイルだ。
どちらにしても、運動場の前に立つときの格好ではない。
もしかしたら、男を待っていると思われているのかもしれない。
「てかさー。ほんとにここにいたら迎えに来てくれんの?」
「うん。………いや、ほんまやで?」
大阪は智の懐疑的な視線に気が付いたのか、慌てて言い足した。
「だってこの手帳にも書いてあるし………」

11サークル:2005/03/22(火) 01:41:54 ID:Ka4Af0Q6
「だってその手帳じゃなあ。まあいいけど、そろそろ来てもいい頃なんじゃない?」
智は腕にはめてある時計を見た。六時二十分。
「大阪に似て時間に遅れるやつが来るとみた」
「えー、わたしは朝だけやん」
「そう、その通り。よくわかってんじゃん」
それにしても遅い。こんなに待つのなら、もっと遅く来ればよかった。
だいたい、こんな美女を相手に遅刻するなんて、どういうつもりだろう。
もしかして焦らしているのかもしれない。
焦らす、か。それもなかなか………。
智は自分の想像がみるみる膨らんでいくのを自覚した。
いやいやいや、焦らすのは古来から女の武器じゃないか。
女が焦らしてこそ男も燃え上がるというものだ。
ルパンも、不二子が焦らさなかったら、
『ふっじこちゃーん』
なんていいながら服を脱ぎ捨て飛び込んだりはしなかっただろう。
「あ、ともちゃん。来はった」
智は思考を打ち切り大阪のゆびさす方向を見た。

12サークル:2005/03/22(火) 01:42:16 ID:Ka4Af0Q6
春だというのにジャンパーを着たその男は、雷同(ライドウ)と名乗った。
「滝野さんっていうんだ、よろしく」
「よろしくお願いします」
「いいよ、敬語使わなくても。春日さんは久しぶり」
「こんにちはー」
などと、形式的な挨拶を交わしながらしばらく歩いていると、
コンクリートの長屋のような建物が見えてきた。
暗くて人気がなく、薄ら寒い雰囲気だ。
トイレがすぐ側にあるのが、建物を使用している人への嫌がらせに見える。
雷同はその建物の一角をゆびさして言った。
「あそこ、一番奥なんだ。
扉にワンダーフォーゲルって書いてあるけど、あれは前ここを使ってた部のことで
今は僕たちのサークルが使わせてもらってる」
「そういえば、どんなサークルなんです?」
重要なことを聞いてなかったな、と思いながら智は尋ねた。
「まあ、平たく言えばイベントサークルだね。詳しい説明は中でしよう」
雷同はそう言って口を濁した。

13サークル:2005/03/22(火) 01:42:57 ID:Ka4Af0Q6
部室は五畳ほどの広さで、蛍光灯の光に満ちていた。
まず智の目に入ったのは入り口からみて正面にある大きな冷蔵庫だった。
ドア近くには靴入れ、部屋の真ん中に一メートル四方のテーブル、それに
冷蔵庫の隣の食器棚など、なかなか所帯染みた雰囲気だった。
床には黒い絨毯が敷き詰められており、そこで一人の男が座って本を読んでいた。
ポロシャツにジーパンのその男に、雷同が話しかけた。
「おい相原(アイハラ)、なにやってんだ」
相原と呼ばれた男は、面倒くさそうに顔をあげ、言った。
「ああ、コンパに来た子たちか。まだ空いてるから適当に座ってて」
「こいつは相原っていって、俺と同回生なんだ。
この子たちは春日さんに滝野さん。てか相原、もてなせよ。客なんだから」
「僕は座ってもいいと言った。他にすることがない。始まる前にビールを飲んでも
 いいのか?」

14サークル:2005/03/22(火) 01:43:12 ID:Ka4Af0Q6
「………こういう奴でね。まあ、適当にくつろいでて」
雷同は苦笑いを浮かべてこちらを見る。
「あの、二人だけでやってはるんですか、このサークル」
大阪が尋ねた。
「まさか。あと、男が二人と女が三人いる。みんなまだ電車の中だろうけどね。
 あいつらは理学部だから別の学舎なんだ」
雷同はそういって時計を見た。
「でも、うん。そろそろ来るころだな。俺は迎えにいってくるから、ここにいて。
 相原、ちゃんとビールの準備しとけよ」
「わかった。今する」
相原は本を置いて立ち上がり、雷同は出て行った。

15サークル:2005/03/22(火) 01:43:33 ID:Ka4Af0Q6
「あの、手伝いましょうか?」
大阪が食器棚を覗いている相原に声をかけた。
智は、わたしたちは客なんだから、んなことしなくていいんじゃないの?と、
言おうとしたが、その前に相原が、
「じゃあ冷蔵庫の中から缶ビールを十三本出して」
と言ってしまった。客に手伝わすとは何事だ、と思ったが口にはださない。
高校時代なら確実に文句を言っていた。
わたしも成長したな、と智はひとりでほくそ笑む。
冷蔵庫は三百五十ミリリットルの缶ビールで埋まっていた。
智はその中から十三本、無造作に取り出して大阪に渡す。
大阪はそれをテーブルに並べていった。
「出した?じゃあ、これに入れるから」
「うわ、なんですそれ?」
智は相原が出した二つの白い陶器の瓶を見て、思わず吹き出した。

16サークル:2005/03/22(火) 01:43:44 ID:Ka4Af0Q6
それは大きなポットのような形で、三リットルは入りそうだった。
側面に何かを引っ掛けることのできるでっぱりがあり、
飲み物を入れる所と出す所の両方に蓋がついている。
智が笑ったのは、それぞれのでっぱりに、トイレ等にある男性、女性を示すプレートの
ミニチュアがひっかけてあったからだ。
「ポット」
相原は無愛想にそう答えた。
「いやいや、そうじゃなくて。なんでこんなのがついてるんですか?」
「男子用と女子用に区別するため。次はビールをポットに入れてくれないかな。
 男用には八本分、女用には五本分入れてね」
なんとも人使いの荒い男だ。智はしぶしぶ缶を手にとり、作業にとりかかった。
相原は食器棚からジョッキを出している。
それにしても白い陶器の入れ物にトイレのマークとは、いいセンスをしている。
智は男のプレートがぶらさがっている方のポットの蓋を取り、ビールを注ぎながら
そう考えていた。

17サークル:2005/03/22(火) 01:44:03 ID:Ka4Af0Q6
ビールをポットに入れ終わり、それぞれに蓋をすると、智はトイレに行きたくなってきた。
「ちょっとトイレ」
誰とはなしにそういうと、相原も立ち上がってついてきた。
「僕も行こう」
「なんです?場所ならわかりますよ」
「そうじゃない。僕もトイレだ」
「覗くんじゃないでしょうねー」
相原はじろりと睨み付けてきたが、何も言わなかった。さっきからノリの悪い奴。
靴を履き、外に出てみると、辺りは本格的に暗くなり始めていた。
腕時計を見ると七時五十分。ずいぶんと待たされたものだ。
「焦らすのは女の専売特許なのになー」
「え、何か言った?」
相原が大声で聞き返してきた。右手に小瓶を持っている。
「いえ、何でもないですよ。それ、なんです?」
「睡眠薬」
相原はこともなげに言った。
「僕はね、酔ったら眠れなくなるんだ」

18サークル:2005/03/22(火) 01:44:18 ID:Ka4Af0Q6
「へえ、そうですか。てか声大きすぎません?」
「大丈夫。ここらはあんまり人がいない」
ここらはあまり人がいない。智はその言葉に背筋を舐められたような感覚を覚えた。
初対面の人間と、こうして暗い中でいるのが急に恐ろしくなってきた。
そういえばこの学校にはよく変質者が出るとか、レイプサークルがあって危ないとか、
悪い噂を聞いたことがある。何故今そんなことを思い出すのだろう。
「あれ、どうしたんだろう」
相原は相変わらず大声で言う。
「え、なになになに、どーしたの?」
智は心中を悟られないようにと、大声で返した。
「ねえ、滝野さん。誰かいるのかな。声がするような」
智は耳をすませた。確かに誰かが喋っているようだ。雷同の声も混ざっている。
「はーん。そういえば雷同さんの声がしますなあ。

19サークル:2005/03/22(火) 01:44:30 ID:Ka4Af0Q6
「あ、雷同ね」
相原は納得したように言った。案外臆病なのかもしれない。
手早く用を足し、外に出ると、丁度雷同たちが近づいてくるところだった。
よっぽどゆっくり歩いていたらしい。彼は、男を二人連れていた。
背が高いのと低いののでこぼこコンビだ。
雷同が話しかけてきた。
「あ、滝野さん。一人でここまできたの?」
「いえー、相原さんと一緒です」
「そう、ここにいる」
相原が男子用トイレから出てきた。
「あれ、女は?」
「実験が長引いてるらしい。まあ、中に入ろう」

20サークル:2005/03/22(火) 01:44:51 ID:Ka4Af0Q6
部室に戻ると、大阪に女性部員が遅れることを伝えて、
先にコンパを始めることになった。
「その前に紹介だ。この子たちは新入生の春日さんと滝野さん。
 こいつは彭(パン)、あっちのちっこいのが遠藤(エンドウ)だ」
雷同の紹介に、
「彭です」
と背の高い方が言った。明るいところで見ると、なかなかの美形だ。
一方の遠藤は少し頭を下げただけで、顔もよく見えなかった。
「もうビールいれてもいいの?」
相原が言うと同時に宴会が始まった。
でこぼこコンビがスナックを沢山持ってきていたので、それを配り、
テーブルの周りに座る。
雷同が大阪と智の間にある女のマークのポットを指差して、
「女の子はそっちのポットから注いでね」
と言うので、智はポットの蓋をとり、自分のジョッキにビールを注ごうとした。
「ともちゃん………」

21サークル:2005/03/22(火) 01:45:02 ID:Ka4Af0Q6
言われて顔を上げると大阪がジョッキの底を見ながら目を見開いている。
「これ、虫眼鏡みたいやで」
「ばーか。こーした方が面白いよー」
智が自分のジョッキの口を自分の顔の前にかざしてみせると、
大阪は感動したように唸った。男たちは皆、ジョッキ一杯まで注いでいる。
「さてさて皆さん。今宵も恒例の男子一気飲み大会を開催いたします!」
雷同がそう叫び、智は間髪入れず叫び返した。
「いえ〜!まってました!」
「我がサークル選りすぐりの面々が面子を賭けて戦います!
 一杯三・五デシリットルで、何杯いけるでしょうか。女の子、応援よろしく!」
「よっしゃー。いのちすててこーい!」
やっと楽しくなってきた。こうでなければいけない。

22サークル:2005/03/22(火) 01:45:12 ID:Ka4Af0Q6
「じゃあ一杯目、レディ、ゴー」
男たちはみるみるうちにジョッキを空にした。
「すげー!やるー!」
「がんばれー」
智と大阪がそう言うと、男たちは早速二杯目を入れようとした。
「あれ、もうねえぞ、新しいの持って来い。冷蔵庫に入ってる」
「よし、今夜はマジで負けん」
「なー、大阪。見てるだけってのもなんだし、わたしたちも飲まない?」
智は男たちが楽しそうに騒ぎはじめたのを見て、自分も飲みたくなってきた。
やはり男といるときは酒をいれたほうがテンションを維持できると思う。
「あー、そうやな。飲もか」
大阪は案外あっさり頷いた。今日は久々に楽しくなりそうだ。

23サークル:2005/03/22(火) 01:45:34 ID:Ka4Af0Q6
「はっははー!これは遠藤のカメラだな!エンドウカメラ、なんちゃって、はははは!」
智は最高に愉快な気分だった。
「よっしゃー!撮りまくってやるー!」
「つっくりっましょー、つっくりっましょー。あ、あれ?こ、これは………」
「おーさかー、なにやってんだー!」
「えーとな、ともちゃん。これたべてー。ブレンドおかし〜」
「よっしゃー!………うっげまじー!なんだーこれー!罰として酒のめー!」
「えー。わたし、そんなはしたないポットから注がれたものなんてよう飲めへん」
「なにー、わがままはゆるさーん。あれ、もうないのか。ふふふ、されなら男の
 ポットからいただくとするかー!ほら、まだこんなに………」
「あー、あかんて、ともちゃん!そんなことしたら大変なことになるで。
 具体的にはな………。い、命が、その、あぶない」
「なにー!いのちが?じゃあ雷同たちはもうしんでんのかー?」
ばっかでー、と思いながら周りを見ると、智と大阪以外は全員倒れていた。
「え?………大阪、まじで寝てるぞこいつら」
「へ?」

24サークル:2005/03/22(火) 01:45:45 ID:Ka4Af0Q6
大阪も周りの様子に気付いたらしい。急に真面目な顔になっていった。
「これは事件や」
「おおっ。殺人事件か!」
「そうや。わたしたちが解決せなあかん」
「よっしゃ。さっそく現場写真とってやる!」
智は持っていたカメラを構え、手当たりしだいに撮り始めた。
「おーさか、撮った!」
「うーむ、息をしとる。ともちゃん、しぼうすいていじこくは?」
言われて智は時計を見て、驚いた。
「やっべ、もう十時じゃん。そろそろ帰らないとやばい」
「え、ほんまに?じゃあかえろーか」
「そだな」
二人は靴を履いて外に出た。外はもう暗くなっていた。
涼しい風が顔をなぶり、少しずつ酒気を抜き取っていく。
「あー。なんかさ、みんな倒れてたけどほっといても大丈夫かな?」
智は気が付いて言った。
「あとから女の先輩が来るとか言ってたけど、
 一応事務かどっかに連絡したほうがいいかも」
「こういうときは警察やで。身元がばれんように公衆電話からかけるんや」
「おー、なるほど。頭いいな、あんた」

25サークル:2005/03/22(火) 01:46:20 ID:Ka4Af0Q6
校外へ出てしばらく行くと公衆電話が見つかったので、
智はさっそくテレフォンカードを入れ、110をダイアルした。
「あっもしもーし。いまB大Bキャンパスの元ワンダーフォーゲル部室内で、
 数人の男が酔いつぶれていまーす」
「失礼ですが、あなたのお名前を教えていただけますか?」
「あ、わたしの名前ね、うぐぐ………」
大阪が智の口を塞いだ。
「匿名希望やで、ともちゃん」
「とも、さんですか。お連れのかたは?」
「うひゃー」
智は電話を切り、テレカをとった。そして今更これが必要なかったことに気付いた。
「ばれた」
「あー、ごめんな。受話器を押さえればよかったんやなあ」
「まあ、いいって。ほら、人の口に戸は建てられないっていうじゃない」
「………そっかー、そやな」
「そうそう。あっ!」
智は自分の荷物以外のものを肩に担いでいるのに気が付いた。
「カメラもってきちゃった。勝手に写真とっちゃったし、フィルム買ってかえさないと」

26サークル:2005/03/22(火) 01:46:34 ID:Ka4Af0Q6
「あー。じゃ、じゃあ、フィルムはわたしに頂戴。欲しい」
大阪に抜いたフィルムを渡しているうちに、ようやく酔いが醒めてきた。
途端に辺りの景色が見えてくる。二人は大学から駅までの途中の道にいた。
駅まで少し距離があるので全く人気がなく、薄気味悪い。
智は早く帰りたくなってきた。
「それにしても今日はいろいろあったな」
「うん。そうやね」
大阪はまだ酔っ払っているのか、声が震えている。
「ごめんな、ともちゃん」
「え、なんで?」
大阪の顔がみるみるゆがんだ。両目からいきなり涙がこぼれ落ちる。
「ごめんな、ほんまに、ごめんなあ」
「ど、どうしたんだよ、大阪。おい、くっつくなって。かえろーぜ」
これ以上こんなところにはいたくない。大阪は酔っ払っているから
なんともないかもしれないが、こちらの身にもなってほしい。
智が家に帰れたのは、突然泣き出した大阪を電車にのせ、家に送り届けてからだった。

27サークル:2005/03/22(火) 01:48:08 ID:Ka4Af0Q6
「………そんな訳でその日は終わったんだけど、月曜日にカメラを返しにいったら、
 なんとその部室はワンダーフォーゲル部が使ってたんだ!
 わたしはそのあと、事務に行って雷同とか相原とかの名前を調べてもらったんだけど、
 わたしがあの日会った人間はいなかった。あのサークルは一体なんだったのか?」
智はそこまで言うとぶるりと体を震わせ、暦にぐっと顔を近づけた。
「な、不思議な話だろ?」
「ひとつ聞いておくが」
暦は智の顔を押しやりながら言った。
「大阪は今どうしてるんだ?」
「ああ、不思議だって言ってたけど、調べたりする気はないみたいだね。
すぐどっか別のサークルに入ったよ」
「ふうん」
「なんだよ、ふうんって。めちゃくちゃ不思議な話じゃん。
もっと驚いてくれると思ったんだけどなあ」
「お前、ほんとに何にもわかんないのか?」
えっ、と智は身を仰け反らせた。
「なんだよ、そのなにもかも判ったような言い方は。ば、馬鹿だと思ってるだろー」
「何年も前から思ってるよ。いいか、お前がやるべきことを教えてやる。
もうその変なサークルを調べるのはやめろ。危険だ」

28サークル:2005/03/22(火) 01:48:42 ID:Ka4Af0Q6
「な、なんだよそれ。意味わかんないぞ。もっとちゃんとした理由を言ってよ」
「理由ね」
暦は椅子から立ち上がった。変な姿勢で座っていたせいか、腰が痛い。
「そりゃ、そいつらが嘘をついてたからだ」
「嘘?」
「そう。六時に迎えに来ない、女の部員は来ない、しかも部室は無断借用らしい。
これだけ嘘が揃えば怪しく思うのは当然だと思うがなぁ」
「うっ。で、でも」
「あのなあ………」
暦はクローゼットを開いて中からコートを出しながら、
「大学ってのは危ないサークルとかがゴマンとあるんだ。そのくらい知ってるだろう?
 偽名使ってる時点で危ないって思わないのか?」

29サークル:2005/03/22(火) 01:48:54 ID:Ka4Af0Q6
「そ、それは」
「まあ、なんともなくてよかったよ」
暦はうなだれる智にコートを投げてやった。
「もう遅いし、帰ったほうがいい。そのコート、今度の日曜に使うからそれまでに返せよ」
智が窓から暦のコートを着て帰ったあと、暦は一人机に腰掛けた。
何故、智と大阪は無事に帰れたのか?
何故、あの男たちは全員眠りこけてしまったのか?
(………考えるまでもない)
暦はしばらく迷った後、携帯電話を手に取り、ゆっくりとダイアルをした。

おしまい

30:2005/03/22(火) 01:56:12 ID:Ka4Af0Q6
おわりです。
長すぎたのは次からどうにかしないと・・・。

31名無しじゃない・・名無しじゃないぞぉー!:2005/03/22(火) 09:30:31 ID:CR0fZGXU
推理小説っぽくて良いですねえ。

私も何か書こうかな。

32サークル(蛇足1):2005/03/22(火) 15:26:36 ID:Ka4Af0Q6
コール音が耳に響く。暦は大きく息を吸い込んだ。
「………あ、もしもし。水原だけど、久しぶり」
「え、よみちゃん?久しぶりやなー。なに?」
一ヶ月ぶりに聞く大阪の声は全く変わっていなかった。少なくとも、声の調子は。
「うん、ともにさ、聞いたんだ。前の土曜日のこと。大変だったな」
「え、ああ」
受話器の向こうからの声が途切れる。暦は続けた。
「ふたつ、確認したいことがあるんだ。答えてくれなくてもいいけど、気になって」
「………」
大阪は黙っている。そのことがますます暦に自分の予想を確信させた。
「フィルムは、もう捨てた?」
無言。暦がもう一度同じことを聞くと、やっと返事が返ってきた。
「捨てた」
「………そうか」
暦は相手の様子を窺うように黙った。たまりかねて大阪が話しかける。
「それで、二つ目は?」
「………今入ってるサークル、楽しいか?」
「ああ、そうか」
受話器の向こう側からため息が聞こえてきた。
「分かってしもたんか」
「あんな連中とつき合うのはよした方がいい。言うことはそれだけだ。じゃあ」
「待って、なんで分かったん。もしかしてともちゃんが?」
「あいつは何も分かってない。でもまあ、その観察力には脱帽したけどな」
「じゃあ、なんで。あの、説明してくれへん?」
「客観的に見ても、主観的に見ても、そうとしか思えなかったからかな」
「あ、あの。できればわたしにもわかるように………」

33サークル(蛇足2):2005/03/22(火) 16:19:46 ID:Ka4Af0Q6
「じゃあ、具体的な理由を挙げていこう。
1、帰り、電話するときに本名を出したがらなかった
2、そもそもこのサークルに智を誘ったのは大阪だった
3、智が男用の酒を飲もうとするのを止めた
4、智が撮った男たちの写った写真を回収した
 まあ、こんなところだ。一つだけなら大阪らしい奇妙な行動として認められるかもしれないけど、
 こんなにあったら、もうわざとしか思えない」
「よみちゃん、どこまで知ってんの?もしかして………」
「はぼ全部分かったつもりだ。お前が睡眠薬の入ったポットを入れ替えたことも含めて」
そう、ポットは入れ替えられていた。
そうでなくては、男たちが二杯目のビールを男用ポットから足そうとして足りなかったことへの説明がつかない。
「なんや、よみちゃんまるで天才やな」
ほお、と感嘆したような声が受話器から流れてきた。
「じゃあ、わたしがポットをいつ入れ替えたんかも、分かってんのん?」
「分かってる。というか、入れ替える機会があったのは一回だけだった。
 ともと相原がトイレに行った時だろ?
 入れ替える、と言ってもただトイレのプレートを外して付け替えるだけでいいんだから
 それなりに余裕もあったはずだ」
「正解やで」
大阪はそう言ってくすくす笑い出した。
「実はな、部室の外で他の人たちが、作戦たてとったんよ。
 そこにともちゃんが出てったら大変やから、あの人は付いてって大声を上げたんや」
「もう手は切ったのか?」
「切った」
大阪は即答した。
「今はちゃんとしたサークルに入ってる。ともちゃんには悪いことしたとおもてるよ」
「そうか。手は切ったか」
ならいい。暦は体中の緊張が解けていくのを感じた。
「ともは勉強になっただろ。何もなくてよかったよ。
 大阪が防いでくれたようなもんだ」
「わたしが仕掛けたんやけどな。………ともちゃん、許してくれるやろか」
「大阪は結局、あいつらにともを売れなかったんだ。
 ともだって分かってくれるんじゃないかな」
智だったらきっと許すだろう。暦には奇妙な確信があった。

「ところであれは、よく噂になるレイプサークルなんだよな?」
暦は聞いた。
「女を使うなんて、下衆な奴らだ。ダシャレなんか使って」
「ダジャレ?何なん、それ?」
「気が付かなかったのか?名前だよ名前。
 雷同、相原、彭、遠藤。
 Raidou
 Aihara
Pang
Endou
 頭の文字を組み合わせてレイプ、だ。全くふざけた奴らだ」

34:2005/03/22(火) 16:21:23 ID:Ka4Af0Q6
蛇足終わり。
これはなかなか長く書き込めますね。

35:2005/03/22(火) 16:27:12 ID:Ka4Af0Q6
>>31
是非是非!

36◆830MIMi83o:2005/03/22(火) 20:06:45 ID:CR0fZGXU
ネタが思いついて書き出したのに……

時間軸が原作に矛盾する。。ort

37◆830MIMi83o:2005/03/22(火) 20:10:52 ID:CR0fZGXU
いよっしゃ!無理矢理こじつけてやる!

38◆830MIMi83o:2005/03/24(木) 23:08:34 ID:UJRUw71I
書けた―

39天使の贈り物:2005/03/24(木) 23:09:43 ID:UJRUw71I
「ええ……駐車違反ですか……」
私が声をかけると、短髪の女性は咥えていた煙草を手に持ち替え、呆然とつぶやいた。
「はい。ここ駐車禁止なんですよ。…運転してらっしゃったのはそちらの方?」
私は短髪の方を見た。すると一緒にいた、長髪の綺麗な女性が口を挟んできた。
「ええ、そうなんですよー…私は止めておくように言ったんですがねえ……」
「なっ……元はといえばあんたの買い物に……」
そんな二人に苦笑しつつ、
「えっと……免許証を拝見します」
私は、内心うらやましいな、と、思った。彼女らは私と同じ位の年のようだ。
かたや友達と買い物。かたや炎天下で取り締まり。
「あ……免許証です……」
「…………あ!すいません。えーっと……」
「変わった名前でしょー?」
ふいに髪の長い方が言う。
「あー……確かに…あまり聞かないですね」
私は改めて免許の名前欄を見る。うーん。変わった名前だ。
そう思い、ふと彼女を見やると、彼女はもう別の煙草に火をつけていた。
「はい。以上です。これを持って、一週間以内に銀行か郵便局で6000円の納入をお願いします」
私は髪の短い方に反則切符を渡した。
「はい…これは全部私持ちか……?」
「何言ってるの?」
「……」
楽しそうな二人だ。
そうして、私は次の現場に向かった。

40天使の贈り物:2005/03/24(木) 23:10:24 ID:UJRUw71I
その日の夜、私は今日の出来事を振り返っていた。
(もうそろそろお盆かあ…夏休みがあって良いなあ…)
(今日の二人みたいに……私も皆で買い物行きたいなあ)
(けど…この仕事は皆と休み合わせられないし…)
(この仕事……やっていけるのかな。。)

数日後、巷はお盆だと言うのに、私は相変わらず駐車違反の取締りをしていた。
「えっと…10時…40…おわ!?」
知らぬ間に、足元で女の子が絵を書き始めていた。
「あ あのね。これはお絵かきしてるんじゃなくてね?」
私はかなり戸惑ってしまった。
「えーと……」
何か上手い説明は無いだろうか。そうだ。
「悪い車にしるしをつけてるの」
出てきた答えはかなり単純だ。
「だからおえかきしないでね?」
少女は納得したのか、目を見開いている。
すると、
「あ!ねーちゃんおまわりさんだ!!」
「あ、うん。そう」
「お〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
少女はまん丸の目で私を見つめている。
こんな私でも、おまわりさんと呼んでくれている。こんな…
「これわるいくるま!?」
「うん そーなのよー」
すると、少女は持っていたバッグを漁り始めた。
「みろ!みろ!」
「ん?」
そこには水鉄砲があった。少女は細い目をしてそれを構え、しばらくするとサッとそれをしまった。
「な?」
「あ?」
…何がしたかったのだろうか…
しかし、私もこんな頃があったのだろう。
そういえば、私がこの職業を志したのも、小さい頃お巡りさんに優しくしてもらったからだっけ。
そんな事を考えていると、
「これを やる」
「え?」
手には一輪のバラ。もう開ききった、きれいな花だ。
「わぁ ありがとう」
こんな花を手にするのも久しぶりだ。
こういう安らぎを、私は忘れていたのかもしれない。
「じゃあよつばはゆく! ねーちゃんもがんばれ!」
「ありがとうねー」
少女は私に色んな物をくれて、走り去っていった。
そうだ、私は大切な事を忘れていたんだ。
「楽しむ」事。憧れて就いた職業。あの少女も応援してくれたのだから。
「がんばろう」

41◆830MIMi83o:2005/03/24(木) 23:10:48 ID:UJRUw71I
終りー

42:2005/03/24(木) 23:22:01 ID:X3gTaW/A
>>41

面白かったです。
これって原作(メル欄)ですか?

43◆830MIMi83o:2005/03/24(木) 23:26:34 ID:UJRUw71I
そ。
製作時間3時間ってのは中身が中途半端になるなあ。
今日は早く寝ます―

批評キボンヌ

44:2005/03/24(木) 23:43:37 ID:X3gTaW/A
>>43
非常に短いのにもかかわらず、物語が丁寧に展開していて好感が持てました。
ちょっとしたミスリーディングというか、
罠のようなものが、より作品としての面白みを増していると思います。
テンポもよく、読みやすかったです。
ただ、主人公が自分の仕事に疑問を感じていくシーンは短すぎて少し強引に感じました。
あの部分(>>40の最初の部分)をもっとボリュームアップさせるか、
前半部を完全に取っ払ってしまって後半部メインにしたら、
もっとよくなるかもしれないと思いました。

45◆830MIMi83o:2005/03/24(木) 23:48:49 ID:UJRUw71I
だなあ。
前半部の存在意義ねえ。
もっとあさぎと虎子が羨ましい、って描写を強くする必要があったかも。

矛盾が発生した箇所をどかっと削ったのがまずかったかな。

46:2005/03/24(木) 23:53:35 ID:X3gTaW/A
>>45
僕の場合矛盾は基本的に無視してるw
でも普通に面白かったよ。正直、想像以上だった。

47◆830MIMi83o:2005/03/24(木) 23:58:26 ID:UJRUw71I
あさぎさんが大学生、ってのを、婦警さんは知らないはずなのに、
『(夏休みかあ…うらやましいなあ…)』
みたいな文があった。5、6行削ったかな。

48◆830MIMi83o:2005/03/27(日) 01:47:40 ID:2vUW.p7.
今回は短めに。

『娘』

「ふあーあ…さすがに三時寝は辛いわ…」
もう時計は十時を指していた。
「おはよう」
リビングに入ろうとすると、ソファに男が座っていた。
「だ、誰?」
「ははは」
あ、誰も居ないのか。しかし、こういうリアクションをされると非常にやりにくい。
「リアクション薄いわねー」
「遅かったじゃないか。もう皆出かけてしまったよ」
「そういえば、お母さんも今日は出かけるって言ってたっけ」
冷蔵庫から麦茶を取り出し、コップに注いだ。2つ。
そういえば、こうやってお父さんと二人だけってのも久しぶりだ。
「ん、ありがとう」
コップをテーブルに置き、向かい側に腰掛ける。
「ああそうだ、恵那がまたこんな物くれてね」
父はポケットから数枚の紙切れを出した。
「マッサージ券…」
恵那も飽きもせず…
今回もかなり凝ったデザインだ。
「マッサージだけにこ…」
「二番煎じは見苦しいわよ」
全く。困ったものだ。
「ははは」
「うれしいわねー。一番かわいい恵那に優しくして貰えて」
「あさぎも可愛いよ」
うわっ、急に何だこのおっさんは。
「何言ってるのよー?」
「あさぎも風香も恵那も、私の可愛い娘だよ。順番なんて無い」
「真面目な顔してふざけなーい。さ、そろそろ出かけよっと」
席を立ち、服を着替え外へ出た。
「暑いわね…50度くらいあるんじゃないかしら」
外はなぜかいつもより暑い気がした。
ふと窓越しに家の中を見ると、少し古びたアルバムを広げている父の姿があった。
また、さっきより気温が上がった気がする。

49◆830MIMi83o:2005/03/27(日) 01:51:48 ID:2vUW.p7.
さて。今回は34行。ネタの柱はパクリも入ってますが気にしない。

批評・・・どうぞ。

50:2005/03/27(日) 02:39:38 ID:rmAtixzo
>>49
お疲れ様です。
内容がほとんど会話で占められているにもかかわらず、
その場面の情景が容易く目に浮びました。
それはセリフの中での描写の他に、原作から想像させる、という要素も入っており、
SSというジャンルの強みを上手く生かしていると思います。
サラッと読め、読後にはいい気持ちになれました。
ひとつ指摘するならば、3〜7行目の会話がどちらが喋っているのか少し判りにくかった
という点がありますが、ゆっくり読めば充分に読解が可能なので、あまり気にすることはないと思います。
よかったです。これは、より大勢の人に読んでもらいたい作品ですね。

51名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/01(金) 14:37:45 ID:cJQj1uLA
SUPER SHORT STORY
「桜」

4月1日(金)
今日から3年になった。3年2組。ちなみに5組まである。
桜はまだ咲いてない。そうそう、転校生が入ってきたみたいだ。
隣の3組に入ったみたいだけど、かわいいらしい。とてもかわいいらしい。興味ないけどな。


4月5日(火)
例の転校生を目撃した。

めちゃくちゃかわいい!

としか言いようのない・・・・。


4月12日(月)
体育の時間、例の転校生に話しかけられた。
整列したとき列の隣に来た。
先生の話が長くて暇だったようで話しかけてきた。
心臓がバックンバックンといっていた。
顔が引きつっていたかもしれない。


4月15日(金)
例の転校生の名前は「捷美 麗華」という名前だそうだ。
俺の家の近くに住んでいるらしい。


4月18日(月)
あああ、どんどん彼女に惹かれてゆく・・・。
「ええい!3組の転校生は小悪魔か!」


4月22日(金)
ほかの女の子が目に入らないようになってきた・・・。
「認めたくないものだな。自分自身の彼女への恋というものを。」


4月25日(月)
Eメールのアドレスを聞いた。
かわいいアドレスだ。女の子らしい。
早速送ってみた。
うっとうしくない程度に、定期的に1週間に1度くらい送ろう。


4月26日(水)
彼女が夢に出てきた。かわいかった。
彼女とぼくは結婚していた・・・・。
急に恥ずかしくなったきた・・・・。


4月29(金)
今日は祝日。彼女と話せる体育の時間がおあずけなわけだが・・・。
でもそのせいで、彼女への想いがいっそうつもった。


5月2日(月)
1週間ぶりに話した。もう天国にいった気分。


5月6日(金)
何だか恋じゃなくなってきた。猛烈に彼女が好きだ。これは・・・・愛?
「恋とは違うのだよ!恋とは!」


5月9日(月)
彼女が好きだ。あいしている。


5月13日(金)
もう抑えられません。来週、告白します


5月16日(月)
あとちょっと・・・あとちょっと・・・・ここまで出ているのに、言葉にならない。
「好きだ!」っていえない。だれか私に勇気をください・・・。
「それでも男ですか!軟弱者!」


5月20日(水)
彼女を屋上に呼んだ。
ありったけの勇気を振り絞って言った。言った!言ったああ!!!

好きです・・・。付き合ってください。

これしか言えませんでした。



この後どうなったかは、ご想像におまかせします・・・・。

52大山:2005/04/02(土) 21:18:38 ID:0KcTyXvU
>>51
おつかれさまです。
これはオリジナルですね。
ちょっと聞いたことのあるセリフが入ってましたけどw

53名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/03(日) 00:21:18 ID:ZRHhXYZY
SUPER SHORT STORY
「桜」(改訂版)


これは、私がまだ青春を突っ走ってたころの日記です。


4月1日(金)
今日から3年になった。3年2組。ちなみに5組まである。
桜はまだ咲いてない。そうそう、転校生が入ってきたみたいだ。
隣の3組に入ったみたいだけど、かわいいらしい。とてもかわいいらしい。興味ないけどな。


4月5日(火)
例の転校生を目撃した。

めちゃくちゃかわいい!

としか言いようのない・・・・。


4月12日(月)
体育の時間、例の転校生に話しかけられた。
整列したとき列の隣に来た。
先生の話が長くて暇だったようで話しかけてきた。
心臓がバックンバックンといっていた。
顔が引きつっていたかもしれない。


4月15日(金)
例の転校生の名前は「捷美 麗華」という名前だそうだ。
俺の家の近くに住んでいるらしい。


4月18日(月)
あああ、どんどん彼女に惹かれてゆく・・・。
「ええい!3組の転校生は小悪魔か!」


4月22日(金)
ほかの女の子が目に入らないようになってきた・・・。
「認めたくないものだな。自分自身の彼女への恋というものを。」


4月25日(月)
Eメールのアドレスを聞いた。
かわいいアドレスだ。女の子らしい。
早速送ってみた。
うっとうしくない程度に、定期的に1週間に1度くらい送ろう。


4月26日(水)
彼女が夢に出てきた。かわいかった。
彼女とぼくは結婚していた・・・・。
急に恥ずかしくなったきた・・・・。


4月29(金)
今日は祝日。彼女と話せる体育の時間がおあずけなわけだが・・・。
でもそのせいで、彼女への想いがいっそうつもった。


5月2日(月)
1週間ぶりに話した。もう天国にいった気分。


5月6日(金)
何だか恋じゃなくなってきた。猛烈に彼女が好きだ。これは・・・・愛?
「恋とは違うのだよ!恋とは!」


5月9日(月)
彼女が好きだ。あいしている。


5月13日(金)
もう抑えられません。来週、告白します


5月16日(月)
あとちょっと・・・あとちょっと・・・・ここまで出ているのに、言葉にならない。
「好きだ!」っていえない。だれか私に勇気をください・・・。
「それでも男ですか!軟弱者!」


5月17日(火)
帰りしに本屋に立ち寄った。
彼女の心(ハート)をつかむために、なにか参考になる本はないかな?
とおもったけど、なかった。
それに、あってもこんな近所の本屋では恥かしくてとても読めない。
明日別の本屋に行こう。


5月18日(水)
帰りに電車に乗って、大きな本屋にいってみた。
部活は、「調子悪いので」とか言ってさぼった。
ちなみにブラスバンド部ですけどー。
さすがに本店どだけあって、あった。ちょっと高かったので立ち読みで済ました。
ううん。いいかんじ!練習しよう!ううう・・・はずかしい。


5月19日(木)
昨日はこっそり練習した。
ついに明日、告白します!
「このパワーアップした告白の言葉なら!」



5月20日(金)
つ、つ、ついにきたXデー。
私は彼女を屋上に呼んだ。
ありったけの勇気を振り絞って言った。言った!言ったああ!!!

好きです・・・。付き合ってください。

これしか言えませんでした。練習したのにい。
でも、
「おれ!告ったな、おれ!」

彼女の反応は以外にも小さかった。
気づかれてたのか・・・?

「ありがとう。でも・・」

おわった・・・・・。
もうだめだあ・・・・・・。
orz
もうだめだ・・・・・「でも」って言われた時点でもうだめだあ・・・・。

「・・・・でも、私、あんまりあなたのことが分かってないわ。
その言葉、もう少ししてから、もう一度言ってくれたらうれしいなぁ・・。」

え?え?結構いいかんじ?え?
ぼくにはよく意味がわからない。どうしよう。

そんなことを考えてたら。
彼女は私の手をとって

「いいですか?」

とっさに

「もちろんです!」

その日は、まち合わせて一緒に帰った。

夢見たい!

この後どうなったかは、ご想像におまかせします・・・・。
もう昔の話です。とおいむかしの。

この物語はフィクションです。登場する人物などは現実とは関係ありません。

54【△】★★★:敵よ!!
敵よ!!

55名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/04(月) 16:01:44 ID:cGRCi7AM
批評?
ああ、なければいいよ。
テーマは「ガン○ムのセリフを恋愛の場面に重ねあわせる。」
ってだけだよ。ストーリーは考えてません。すみません。

56<font color="#0000ff">空耳=ケーキの法則</font> </B>(830MIMi83o)<B>:2005/04/04(月) 16:12:42 ID:K8yKlF.I
>>54
ものすごくばればれやんw
ま、消される前に見たけどさw

>>55
いやー現実の話っぽくて良いですねえ。
うん。。鬱になれる作品('A`)

57:2005/04/04(月) 22:02:45 ID:SL/T6O6E
>>55
おつかれさまです。
初期型とは違いハッピーエンドですね。
最初の無関心さと、五月九日辺りのギャップも、こちらに訴えかけるものがありました。
>もう昔の話です。とおいむかしの。
こう言っているわりには、主人公の話し方に熱がこもっていました。
それも読み手の想像力を刺激していて、いいスパイスになっています。
一目ぼれってこんな感じなのかもしれないですね。
某アニメのセリフも、ふざけすぎていないので良かったと思います。
一つ言わせてもらえば、曜日のずれを直してほしかったです。

58<font color="#6699cc" size="+10">△</font>:2005/04/05(火) 13:31:12 ID:u.LpjbQ.
>>56
そりゃあ、あんたは一応管理人だし?
・・・・・・・・・・・・・・・・・

うるせー!それは空耳だがね!

59<font color="#0000ff">空耳=ケーキの法則</font> </B>(830MIMi83o)<B>:2005/04/05(火) 13:38:31 ID:uSS0bNys
>>58
管理人云々以前に削除跡がねw

いや、でも不思議と文章でわかるもんよ。host見なくても。

作品自体は良かった。うん。

60ばればれじゃん!:2005/04/05(火) 14:27:12 ID:u.LpjbQ.
桜(番外編)

 山ではヒグラシが鳴いていた。
「もうこんな時間なんだ。」
なぜかヒグラシの鳴き声を聞くと悲しい気分になる。なぜ?
やっぱり、あのときの思い出が無意識に思い出させられるから?


3年前、まだ私は中学生だった。
私は転校したばかりで、何も分からなかったけど、体育の時間、
先生の話がつまらなかったから隣の男の子に話しかけてみた。
その子は、結構かわいらしくて、おもしろかった。
学校のこと聞いたり、メールアドレスを交換したりして、結構仲良くなった。
なんだか、惹かれた。日にあの子のことが好きになっていった。

5月に中ごろだったかな?突然屋上に呼び出された

「好きです・・・。付き合ってください。」

いきなり言われて、正直驚いたけど、心の整理ができてないから、平常を装って

「ありがとう。でも、私、あんまりあなたのことが分かってないわ。
その言葉、もう少ししてから、もう一度言ってくれたらうれしいなぁ・・。」

って言ってみた。そしたら、一瞬がっかりしたようなかおになったけど、
だんだんと頬をあからめて、ぼんやりとしていたから、彼の手をとって

「いいですか?」
って言ってみた。
すると彼は、おどおどした様子で、

「も、もちろんです!」
って言って、ぎゅっと握り締めてきた。

なんだか、その日幸せだった・・・・。なんだか、あたたかい・・・。


ところが、一週間後、彼は突然、交通事故で入院してしまった。
お見舞いに行くと、笑顔で迎えてくれた。

「やあ、ありがとう。わざわざこんな遠くまでお見舞いに来てくれて。うれしいよ。
ぼくは、歩けなくなっちゃったよ・・・・。」

笑顔で言われると、とても悲しい・・・・・・私は思わず泣いてしまった・・・・。

「ごめんね。これじゃあまた告白しても、デートに連れて行ってあげれないや・・・。」

「バカ!そんなこと言ってる場合じゃないじゃない!」

「でも、ぼくはもう歩けないよ・・・。」

「だめよ!弱気になったら!ブラックジャックだって子供のころの手術の後あるけなかったんだから!」

「でも・・・」

「それでも男ですか!軟弱者!」

そう言って部屋を飛び出した。

後悔した。

その後、お見舞いに行くことができなかった・・・。
私は、彼がまだ退院する前に、親の都合で急に転校することになった。
ひとこと彼に「ごめんね。」って言いたかった。
だれだってあんな状態になったら落ち込むし、弱気になるよね・・・。

車で街を離れるときに、彼のいる病院が見えた。窓を開けた。
「ごめんね!」って「ついいっちゃっただけなの!」って叫びたかった。
でも声が出なかった。

窓からは、ただヒグラシの鳴き声が聞こえるだけだった・・・。

61<font color="#0000ff">空耳=ケーキの法則</font> </B>(830MIMi83o)<B>:2005/04/05(火) 14:34:52 ID:uSS0bNys
。・゚・(ノД`)・゚・。

62<font color="#0000ff">空耳=ケーキの法則</font> </B>(830MIMi83o)<B>:2005/04/05(火) 14:43:27 ID:uSS0bNys
ううん。ひとつ言うなら同じ進行で書いて欲しかったかも。

さて。私もネタを考えようかな。

63名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/05(火) 14:44:38 ID:u.LpjbQ.
実はハッピーエンドじゃありませんですた。批評どうじょ。

64<font color="#0000ff">空耳=ケーキの法則</font> </B>(830MIMi83o)<B>:2005/04/05(火) 14:48:22 ID:uSS0bNys
ああ、批評許可が出る前に批評してしまった。

65名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/05(火) 14:52:22 ID:u.LpjbQ.
気にしない気にしないひとやくみひとやすみ

66名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/05(火) 22:38:31 ID:u.LpjbQ.
未完をおひとつだしていいですか?

先が思いつかないので・・・。

67<font color="#000099">?</font>:2005/04/05(火) 22:53:58 ID:nCoMrWmo
>>60
泣ける話ですが、
>「それでも男ですか!軟弱者!」
のセリフでギャグ路線に走っているようにもみえます。
思わずにやりとさせられるこのセリフの入れ所は素晴らしいですね。
前作の後日談ですが、女性を主人公に置き換えたのもいいと思います。
テキストゲームのザッピングのような感じですね。

>>66
是非書き込んでみてください!
もしよかったら、リレー小説とかもいいかもしれないです。

68名無しさん…もう…いないのにね…:2005/04/06(水) 00:08:23 ID:vyIO2Al6
『月の戀』

「あれ?こんなところあったっけ?入ってみようよ!」
「やめようよぉー。ねぇ・・・・」
「えりちゃんこわいのぉ?」
「だってぇー・・・・。勝手に入っちゃだめだってえ!」
「ちょがうよ!立ち入り禁止は、ご自由にどうぞって意味なんだよ?」
「うそばっかり・・・・」
「あたしが嘘ついたことある?」
「嘘ばっかりじゃない!」
「・・・・・うう・・・・ひどい!えりちゃんひどいよぉ・・・・・」
「・・・・・ハイハイいつもそうやって・・・。そうやって涙で同情誘っても無駄よ。」
「男はだませてもえりちゃんはだませないかあ・・・。」

あたしは、ゆみ。今日は友達のえりと立ち入り禁止の廃墟に入ろうとしていた。

「わたかったよ・・・・。じゃあ・・・」
「じゃあ?」
「力ずくではいってももらう!」
「ええー!ちょ!ちょっとはなしてよ、ゆみちゃん!」
「よいしょー!」
「きゃー!」

ドタン!

廃墟のドアは簡単につぶれ、えりちゃんもろとも押し倒してしまった。

「ゆみちゃん!おもいよ!きゃあ!」
「あ、ごめん・・・」

気がつくとえりちゃんのむねを思いっきり触っていた。

「やったぱりえりちゃん胸小さーい。w」
「それを言わない!自分だってえ!」
「・・・・・むう・・・・!」

廃墟の中は、概観と違い、意外ときれいだった。
窓など、所々直された跡がある。

そのとき、黒い影がさっと通った。

「きゃっ!」

見ると、ほこりまみれの猫がいた。

「あれれぇ?ゆみちゃんって、意外と怖がりなんだね〜。」
「えりちゃんだって人のこと言えないじゃない!まえだって・・・」

そのとき、家の中で人の気配を感じた。
すこし小さ目の影が一瞬見えた気がした。

「え?どうしたの?ゆみちゃん?」
「え・・・いま・・・・・・なんでもないよ。」
(気のせいかな・・・)

「ほんと?」
「う、うん。それより中に入ろうよ。」
そういって、えりちゃんの手を引っ張って廃墟の中に足を踏み入れた。


〜未完〜

69?:2005/04/08(金) 23:48:30 ID:BYKogu9E
>>68
おつかれさまです。
先がどうなるか、楽しみになる展開ですね。
これはこれで完結ということになるのでしょうか?

70永谷園 朝餉:2005/04/09(土) 00:01:19 ID:XFqFNhus
つづきは思いついたら書きます。

だれかネタ思いついたら続き書いてください。

71<font color="#6666ff">智だぞ</font><font color="#9999cc">★</font>:2005/04/13(水) 01:43:09 ID:CcxP/itU
もしも『大阪』が重度の天然ボケだったら・・・


  「あのさー、○○ってどう思う?」
大阪「ぇへへー。そういえばなぁ。前なぁー道歩いとったらなぁ、男の子が4人くらいで遊んどったんや〜」
  「へ・・?・・・・うん。それで?」
大阪「それでなぁー、ティッシュ買うたらなぁー風船くれたんやでー」
  「(・・・は?)」
大阪「あんまりおいしいもんでなー、おかわりしたんよ。そば。」
  「え・・あの・・」
大阪「それでなー、意外と安かったんやでー?なんと、うどんが150円やった〜」
  「は・・はぁ。」
大阪「それでなー、帰りの道に、バケツが置いてあったんやー。中には、いっぱいいっぱいの水が入っとったんや。」
  「おい・・」
大阪「私はもう熱くてたまらんかったんやー。だから、その部屋を出てもうたー」
  「ああ。そうなの・・・。」
大阪「ぇへへー。それで珍しくナンパされたんよー」
  「マジで!?」
大阪「そんでなー。部屋が片付いてなかったんやけどなー。疲れて寝てもうたー」
  「・・・・・・・・」

72<font color="#0000ff">空耳=ケーキの法則</font> </B>(830MIMi83o)<B>:2005/04/25(月) 06:06:43 ID:011DC0UE
‐- 、           ,. -‐-...| す 気 |
::::::::::ヽ        /::::::::::::::::! る . に !
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:/ ア    \_j`- ,,/::`':.、ー ',.イゝ::::::::`、
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73名無しさんちゃうねん:2006/10/05(木) 00:18:52 ID:ZxcmPsKY
この世の、できるだけたくさんのことを知りたい・・・

だって この世に生きているから



長い冬が終わり、秋が来た。

そして、白い一粒の雨が森の町をあをに染め

町がどんどん、くっきり地面に映りはじめる。

長い長い冬。

その間に置かれたひと時の間だけが 彼らに与えられた休息であった。

茂ることも、咲くことも、たとえ散ることをわかっていても

思う存分その時間を楽しむことを忘れなかった。

しかし、ある日のこと片割が旅に出た。

秋ももう終わるころだ。

片割を探して必死で追い求めた。

この広い星で見つかるはずもない片割を・・・


まためぐる冬の寒さに自分は絶えれずにとうとう倒れてしまった。

そして、目の前に片割があることに気がついた。

そうだ、たとえ消えうせても、片割のにおい、色、形・・・・

記憶の中に生きているのだ。そしてずっとこの宇宙にいるのだ

何世紀後も形を変えて生き続けるのだ・・・

それを知ったとき、片割を探すことをやめた。

もうさびしくなんかない。



      時はまた進み始めた

74rew:2008/08/23(土) 02:00:28 ID:o/G.9.G2
『月の戀』#2

今さっき入ってきたドアからの灯りだけが広いホールを薄暗くてらしていた。
左にはほの暗い廊下がつづいている。行き止まりはみえない。
「わー広いね。こんなに広いんだー・・・かえろ?」
「へ?冗談」
「ゆみちゃん恐くないのぉー?ねぇ・・・かえろうよ?なんかここいやだよ。」
「いいじゃないちょっとくらい。わたしはへ・・・」
そのとき先ほどの入り口からの光を、黒い影が遮って失せた。
「へ、平気よ?こ、こんなくらいで恐がらない!・・・」
入り口のほうに振り返って言ってみたものの
さすがにゆみの顔からも血の気が失せつつあった。

「う、嘘!!いま変な影が・・・・」
「か、からすかなにかだよ!・・・・たぶん」
「そんなにちいさくなかったよ!」
「あ、ちょっとトイレに行きたくなってきたなぁ・・・かえろうか?」
「ほら、ゆみちゃんも恐いんじゃない!」
「べ、べつにこわくなんか・・・・・・・・・う、うわぁーーー!!」

ゆみはえりの襟をつかんで一目散に廃墟をとびだした。
「ちょ、な、なに!?」
「廊下のほう・・・白い首・・・・すーって・・こっちに・・・」

廃墟のある林を急いで抜け出すと道路に出た。
さっきまでの静けさとはうってかわってミンミンゼミが鳴き、日差しがまぶしかった。
「今日はえりちゃんの家に泊めてくれない?」
「いいよ。あたしの親今日居ないけど。わたしもちょっとこわいんだ。」
「わたしはこわくなんか・・・いやこわかった。」
「そういえば、ランドセルどこにおいたっけ?」
「あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「まさか・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「うん・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

〜未完〜

75名無しさんはいません…どこにも…:2009/04/17(金) 02:13:25 ID:fg8GzbJA
日本人は優しすぎるんだよなあ。
アメリカは自国の戦争美化して、子供達に原爆は悪いとは教えてないし、
韓国は捏造しまくりで自分達被害者だ日本は悪だって教育してるし。
それに比べて日本は自分達が悪い、戦争は悪だ、ってある意味客観的な教えしてるけど、
在日教師どもが過剰に日本を卑下する教育してるのが最悪。
日本の為に戦った、アジアの独立の為に戦ったことくらい教えろよ、と思う。
賛美なんかしなくていいからさ。
どの国も多少は自分たちに都合良い教育してんだよな。
飽くまでも公平であろうとする日本人は立派だけど、それにつけこむ汚い連中に対抗できるくらいの
歴史は勉強しておいた方が良い。
お隣さんが教科書にまでいちいちケチつけてくるのが邪魔だな。


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