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ご質問への回答

1genius2:2011/06/05(日) 23:00:34
コメント欄より、「信用売り残は減少」と「空売り比率34.7%と過去最高と
いう報道」という矛盾した現象について、ご質問があり、文字数が
コメント欄の許容を越えてしまったので、こちらに転記します。

(ここから)
実はこの件はニュースになっていた金曜日に調べておりましたので、簡単にご報告します。
東証によると今年1月以降の月間空売り比率は以下のようになっています。5月分は未発表ですが、たぶん7日発表と思われます。
1月21.2%→2月20.6%→3月23.9%→4月26.7%

すでに信用残が発表されている5月4週(買い残89億円増、売り残118億円減)における空売り比率を見てみますと、
5/23→5/27にかけて順に、25.6%、26.3%、27.3%、25.6%、26.0%となっています。ちなみにこの週は9400円を割り込みそうに
なったものの持ち堪え、週間値幅がわずか180円にとどまった弱含み小動きの週でしたが、この少し「ひやっと」とした
週でも特に空売り比率に目立った変化はありません。にもかかわらず数字としての信用売り残は減少しています。

ちなみにその前に9400円を割り込みそうになった4/19は米国格下げでNYダウが140ドル安した翌日ですが、
この日は27.9%と「普通」より少し高い程度でした。震災後から今回に至るまで4/5、4/12、5/13などでは
スポット的に30%を越えているのですが、その後特に大きな変化は出ていません。

信用取引の場合は個人の比率が高いでしょうから、その特性としての「トレンドと逆の動きをする」ことを反映し、
一般的に高値圏では売り残が多くなり、底値圏では買い残が多くなります。現在は高値圏とも安値圏とも言えないので、
5月に入って売り残は減少傾向ではあるものの、「極端」なものではありません。

また空売り比率が5月4週において25%前後で推移しているのも、「普通」のレベルであり、特に多いとも少ないとも言えません。

先週分は5/30→6/1にかけて順に、27.0%→23.3%→25.7%とここまでは「普通」です。次の6/2→6/3が34.8%→33.3%と
「普通」ではなくなったため、新聞報道がされたのですが、そのままとると5/30〜6/3の週の信用売り残はかなり増えなければ
おかしいということになります。勝手にチャートをお借りしますが、売り残の推移は↓のようになっています。
ttp://www.opticast.co.jp/cgi-bin/tm/chart.cgi

もちろん個別銘柄においての空売りは下落タイミングで売りが膨らむことは間々ありますが、市場全体でということになると
下落のタイミングで信用売り残が増えるということは、ほとんどというより全く記憶にありません。それはリーマンショック時でも
昨年5月でも今回の震災でも同様です。それが6月になって急に個人投資家が安値で空売りを増やす行動をするはずもなく、
6/2と6/3の空売り比率増加は何かしらテクニカルな理由なのではないかと考えています。もちろん空売りとしての対象は
信用取引だけではなく貸株での売りも含まれますので、MSCIなどに絡んだ外国人の売りとも考えたのですが、空売り規制なしの部分の
増加ですから、かなり手の込んだことをしないと大口投資家による貸株売りとは考えにくいので、
逆に何か情報がありましたら、是非教えてください。

騰落レシオなども同様ですが、指標数字と天底がピタリと一致する時もあれば、全くあてにならないこともあります。
空売り比率という指標自体が歴史の浅い指標で過去のデータ蓄積が進んでいない部分もありますので、
他のものと併用して「傾向をつかむ」程度にとどめておいた方がいいのかもしれません。

2まー坊:2011/06/06(月) 01:36:30
ご丁寧な回答ありがとうございます。
モヤモヤしていた部分が解消されました。
今後も注意して見ていこうと思います。


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