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Codename[Nanasi]
:2008/11/02(日) 22:52:46 ID:l9Nh7tDo
忘れもしないあの日。
起きると隣には死体が転がっていた。
それはいい、いつものことだ。
その死体の手が握っていたものは拳銃。
このスラムでは滅多にお目にかかることは無い。 拳銃なんてものがスラムにあったらそれこそ戦争が起こりかねないからだった。
第一、スラムの人間が銃を買える訳も無い。
「盗っちまっていいよな……?」
銃は最大の武器だ。
弾が無くても駆け引きを優位に持ち込めるし、弾があるなら最強の味方となる。
幸いにも男のジャケットの内側にはマガジンが2本。 銃本体にもまだ弾は数発残っていた。
しかし、何故男はこんな状態で死んでいるのだろうか。
もう少し探ってみると、白い粉を見つけた。
――なるほど、麻薬か。
恐らく持ち出して逃げたところを撃たれたのだろう。
麻薬を回収していないところが少々気になるところだが、襲撃者が近くに居る気配は無い。
銃は、スラム育ちが立身できる唯一の手段。
日銭を奪う生活から、金を持つ生活に変えられる為の。
迷わず手に取った。
その重みは、今でもビッシリと脳にこびり付いている。
搾取される人間から、奪い取る人間へと変わる重み。
命を確実に、引き金を引くだけで奪うその銃の魅力。
綺麗な死をもたらす悪魔の兵器。
散々搾取されてきた自分。
これがあれば、世の中に知らしめてやれるのかもしれない。
弱者でしかなかった俺が、楽な思いをしてきた奴らに、ハナタレ坊主どもに死を叩きつけてやれるかもしれない。
そうしてこの日、私は殺し屋になった。
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