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【017】救世主まきちゃん
3
:
流血少女GK
:2016/07/11(月) 22:43:44
(そうだ、ぱぱだよマキちゃん。お前は昔から私を超える、救世主になると言っていたじゃないか。死んでからも、お前のことはずっと空から見ていた。お前の気持ちの強さは誰よりも知っている。まき、お前はそんな腕の痛みに負ける子じゃない。がんばれ、まきちゃん!)
「お、お父さん……!」
(そうだ、小学校の頃ちゃんばらでいつも俺を魔化していたお前なら、きっとできるはずだ!俺を倒しておいてそんな腕立て伏せに負けるなんて、ゆるさないぞ!)
「幼なじみのまもるくん!」
(『後なんかいい感じのセリフたくさん』)
「皆……!皆ありがとう!負けない……私、10回目の腕立て伏せをやりきってみせる!」
皆の心の声が、まきちゃんに力を与えました。
「うおおーっ!救世主、ファイトーっ!」
力強い動きで、まきちゃんの腕が曲げられ……そして、伸ばされました!膝は付いていません!遂に……まきちゃんは10回連続腕立て伏せを成し遂げたのです!
「うおっしゃー!しゃらーっ!っしゃああーーっ!」
嬉しさのあまり、まきちゃんは立ち上がり何度もガッツポーズを作りました。
やったなまきちゃん!おめでとうまきちゃん!10回連続で腕立て伏せなんて、誰にでもできることじゃないよ!そんな君なら、きっと世界を救うことができる……!君こそ、真の救世主だ!
「へへへ、それほどでも……。よ〜し、救世主に休んでいる暇はない……次はスクワットだ!絶対に世界を救うぞー!」
君はなんて救世主なんだ、まきちゃん!あんな過酷な修行を終えた後に、更に修行を自ら課すなんて……!やはり君は救世主になるべくして生まれた女の子だ!がんばれまきちゃん!負けるなまきちゃん!世界を救うその日まで……!
---
そして、その日の夜。日本○☓県ほにゃらら市なんちゃら町、隕石落下予定地点。そこには修業を終え、救世主装備に身を包んだまきちゃんの姿がありました。
「ありがとう、お父さん。お父さんのおかげで、私は強くなれたよ。」
父の形見である剣に向かって、まきちゃんは一人語りかけます。その顔には朝方とは違い、こう……すごい救世主っぽい感じが沢山ありました。
「見ててね、お父さん。私が、世界を救うところ!」
チャキッ。まきちゃんが剣を構えました。その視線の先には、大気圏を突き破り、今まさに地球を破壊線と迫る巨大隕石の姿がありました。
「我が名は救世主まきちゃん!この混沌なる世界を救うために現れた救世主である!世界を滅ぼそうとする巨大隕石よ、覚悟せよーっ!」
剣を構えたまま、まきちゃんは巨大隕石に斬りかかりました。隕石の表面に、剣が突き刺さります。
ですが隕石はその勢いを緩めず、地球へと突き刺さろうとします。まきちゃんの体は押され、ドンドン後ろへと下がっていきました。
……あまりにも無謀な勝負。それは、アリが人間の体重を受け止めようとするような、どうあがいても勝ち目のない勝負でした。
「……負けない。」
ですが、それでも。
「私は、絶対に負けない!」
まきちゃんは確信していました。自分こそが世界を救うのだと。それこそが、自分の生まれた意味なのだと。
突如。その気迫に応じるように、まきちゃんの剣に青白い光が灯りました。その光に押され、隕石の動きが弱まります。まきちゃんは剣を再び掲げました。
「私は救世主まきちゃん!絶対に、絶対にーッ!」
「世界を、救うんだーッ!」
――――カッ!
まきちゃんが剣を振り下ろしました。剣から伸びた青白い光がその動きと呼応し、大きな刃となって、隕石に突き刺さりました。
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