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『劇場版プリキュア』を楽しもう!

124makiray:2017/11/02(木) 21:34:00
きらら星またたく (2/3)
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 さらに、シエルが実はキラリンという妖精である、という事実もきららに伝えられる。きららはしばらく頭を抱えていた。
「ていうか、いちかちゃんたちが言ってたキラキラルってそういうパワーも持ってるんだ」
「えぇ、まぁ」
「了解」
「わかったの?」
「理屈考えてもしょうがないからね。あたしたちだって似たようなもんだし」
「つまり、きららとは、駆け出し仲間であると同時に、プリキュア仲間でもあるわけね」
「さっきは違うって言ってなかったっけ」
「認めてあげたのよ」
「って言うか、違うよ」
 きっぱりとした言い方に、一瞬、皆の表情が曇る。
「あたし、もう駆け出しじゃないし」
「…」
「シエルは知らないけどね」
 また、にし、と笑う。またからかわれたのだ。シエルの顔が赤くなる。
「私の店の『スイーツのセーヌ川』は何度も見たでしょ?
 また私のスイーツを食べられなかった、ってがっかりしてたじゃない」
「うーん、そしたら別の店にいけばいいだけだし」
「なんですって?」
「ここは花のパリ。おいしいお店はいくらでも」
「きららちゃん」
 ヒートアップしそうな言い合いを いちかの言葉が止めた。
「ん?」
「きららちゃんって、そんな言い方する人だった…っけ」
 きららの目がわずかに開いた。
「私、きららちゃんとシエルがどんな関係だったかは知らない。
 きららちゃんだって、今年の春に会ったっきりだし。
 でも、きららちゃんがそんな意地悪を言う人だなんて…思ってなかった」
 一度落ちた視線を上げるきらら。どうやら、ひまりたちも同じことを考えているようだ。
「…。
 ごめん」
 きららは小さく頭を下げた。
「スイーツだけじゃない。モデルも一緒でさ。
 スタイルが良くて、クールなウォーキングができるモデルなんて、パリにはいくらでもいるんだ。認めてもらって抜け出すんだ、ってみんな言ってるけど、そもそも見てもらう機会が少ない。
 だから、ことあるごとに、『あたしの方がきれい』『あたしの方が上手い』ってアピールしていかないといけないんだよね。
 あたし、もともと根性悪いけど、それが強くなってる、って日本のモデル友達にも言われた」
「根性悪くなんかないよ」
「いや、それは」
「根性悪い人が、プリキュアになれるはずないもん」
「…」
 またきららの視線が落ちる。シエルは、次の言葉が出ないきららを見ていた。
「そんなときは、スイーツね」
 シエルが立ち上がった。
「何か食べたいものある? 簡単なものなら作るよ」
「…。
 ミルフィーユ」
 シエルは、簡単なものって言ったのに、と笑いながらキッチンに向かった。


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