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【妄想】着ぐるみ小説スレ第11章【連載?】

1 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/05(土) 02:59:09
【ルール】
■執筆者以外の人はsage進行でお願いします。
■あなたが作ったオリジナルの文章を募集します。
■長い文章は何回かに分けて連載してください。(何話でも可)
■1回の投稿では30行以内で書いてください。
■執筆者は識別の為、名前欄には『必ず』ペンネームとトリップを入れてください。
■1度使ったトリップは変えないでください。
■題材が着ぐるみならどんな内容でもOKです。(アダルト可)
■文章を読んだ人はこのスレに感想を書いてください。(任意)
■関連・過去スレは>>2-10の辺りに記載します。


2 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/06(日) 05:06:39
【妄想】着ぐるみ小説スレ第8章【連載?】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1359121685/-100
【妄想】着ぐるみ小説スレ第8.5章【連載?】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1360227486/-100
【妄想】着ぐるみ小説スレ第9章【連載?】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1397911167/-100
【妄想】着ぐるみ小説スレ第10章【連載?】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/anime/9756/1425269239/-100


3 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/10(木) 22:17:18
スレ立て乙
さてどなたか


4 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/10(木) 22:33:30
>>3
クレクレは自分で書けや


5 : サテン好きの着ぐるみプレイ ◆bxIvIcFDJY :2016/03/12(土) 10:15:22
「ほんとすべすべしたの好きね。」
「おう。というかお前が理解ある彼女でよかったよ。」

 私の彼氏、佑都はサテンの様なすべすべした生地の物が好きだ。
 少し前も全身タイツを着せられたリ、今だってスクール水着で佑都の一物をしごきあげさせられている。


6 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/12(土) 17:41:27
ワクワク


7 : サテン好きの着ぐるみプレイ ◆bxIvIcFDJY :2016/03/12(土) 23:34:25
 時にはタイツ。
 やっぱりサテンもので、スマタプレイや、あのお姫様なんかがよくしている肘上まである手袋で手扱き等もさせられたりした。

「何見てんの?」
「ん?ちょっとな。」

 そんなある日、佑都はパソコンに噛り付くと表現したらいいのだろうか。
 そんな感じで興奮したかのような様子を見せていた。
 こういった時は大体そういったビデオを見ている時で、ただ浮気だとは言い辛い。
 何せ、全身タイツだったり、着ぐるみだったりとAV女優さんの顔が見えていない。
 いや、顔どころか肌一つ見せていないフェチビデオだからだ。

「はぁ、何これ?」
「いや、な。こう舌も着ぐるむタイプのやつだよ。」

 実際画面を覗き込めば、かわいらしい幼い目の美少女着ぐるみが映っており、面から舌がちょろちょろのぞいていた。


8 : サテン好きの着ぐるみプレイ ◆bxIvIcFDJY :2016/03/13(日) 12:46:06
「……ねぇ、これ欲しいんだけど。」
「うおっ、結構いい値段するなぁ。」

 その画面を見た私は、趣味の手作りイヤリングの本を開いて佑都に見せる。
 飾りの部分、本物の宝石を使ったシンプルなものだが、物が物なだけに値段が高い。
 だが佑都ならば出せる金額でもある。
 佑都の実家は富豪として有名で、佑都も子会社を一つ任されていたりするからだ。

「う〜ん、判った。だが、これも追加でいいか?」
「メイド服?別にいいけど……」
「よっしゃ!!」

 だからこそ買って貰えるチャンス到来に、ガッツポーズを取っていた私は知らなかった。
 この着ぐるみプレイが相当キツイ事になるとは。
 見せられたテカテカしたメイド服もそれに拍車を掛ける事になるとはこの時は思いもしなかったのである。


9 : ELL 彼女in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:00:43
第2作を書いていますので途中まで載せます。まずは登場人物から

浅見洋平

主人公。大学3回生の21歳。趣味は音楽を聴くこと。空手ができる。

茅野真理奈

洋平の彼氏の同級生、20歳、細身でスタイルが良く黒髪ロングの赤縁眼鏡。執筆、読書、音楽、料理などの趣味がある。


10 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:02:07
あれから真理奈と俺の距離は一気に縮まった。
一緒に過ごす時間も多くなったし夏休みの期間はバイトを除けばほぼ一緒にいる日々を送っていた。
そしてワンホビから一ヶ月たった8月末の週末、
俺と真理奈は音楽フェスに行くために再び幕張メッセに訪れていた。

「みんなよーへいよーへいって叫んでるー!」
「一斉に俺の名前呼んで...ホント恥ずかしいわ―...」

俺は2人ともハマってる某有名バンドのライブを一緒に見ていた。
若い男女に人気でテレビでもフェスでも常に最高のパフォーマンスをしているロックバンドだ。
そのバンドのボーカルが俺の下の名前と同じなため、みんな一斉によーへいと叫んでいる現状なのだ。

「やっぱりかっこいーねー!テレビで見ているのと全然違うよー。」

「愛してるぜえええええ幕張いいいいいいいいい!!!!」
「いええええええええええええええええいさいこおおおおおおおお!!!!」

会場はこの日最高のボルテージだった。何回もライブには足を運んでいるがやっぱり良かった。


11 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:03:16
その後俺は真理奈とお昼を食べ休憩することにした。
「次はこのバンド見たいな〜なかなか見れないよー。」
「そうだな、俺もこれ好きだし次行くか。」
「にしても暑いね〜。ワンホビと変わらないよー。」
「あのときはヤバかったと思うよ?なんせ着ぐるみ着てたし。」
「地獄だったねーあれは笑」

あの時の記憶がフラッシュバックされるが今思えばホントにすごいと思う。うん、彼女は良く頑張った。

「あ、そうだ。今度妹が遊びに来るんだけどさー。すごくよーへいに会いたがってるんだー。」
「あぁ、確か莉果ちゃんだっけ?今小5だったよね?」

真理奈には年の離れた妹がいる。写真でしか見たことないがとても真理奈に似てて可愛い女の子という印象があった。

「そそ、今度夏休み最後の思い出に遊びに来るんだ―。」
「一人で来るの?」
「うん、まぁ新幹線一本だから駅まで迎えに行けば大丈夫だよ。」

「そうなんだー。それで、いつ来るの?」
「来週の水曜日なんだけどーそれまで届くかなー。」
「届くって何が?」
「肌タイ。」
「は?」
「先週お盆実家帰った時に莉果ちゃんに私がこんなのやってるよーってこっそり見てたらちょっとやってみたいって言って
 衝動的に色々用意しちゃった。勿論、肌タイはオーダーメードだよ。それで莉果ちゃんをメジャーで全身を計ったの。
 業者さんは1週間ちょいで届くって聞いたんだけどねー。」

真理奈は嬉しそうに答えた。俺は動揺を隠せなかった。


12 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:04:25
「マジかよ...小学生にアレ着させるのかお前...」
「いやー似合うと思うよー。」
「アニメマスクとか衣装とかも買ったの?そっち系高いと思うけど?」
「全部グルコンが用意してくれるって。これを広告に載せるっていう条件で。」
「それ良いのかよっ...!」
「素顔見せないし大丈夫だと思うよー。」
「まぁいいや...いやでも新たな挑戦だなこれ...」


俺はこの後残りのライブを楽しんだがそれでも小学生に着ぐるみを着させるという新たな挑戦に対する驚きと
来週にそれを見れるということから少し動揺を隠せなかった。
折角ヘッドライナーを見ても3割くらいはそれで頭がよぎってくる。
なんせ着ぐるみを着た彼女を犯して抱いてHをしたくらい自分も変態であるからだ。
それを今度は小学生の女の子が着るのだ。いくらなんでもギャップがありすぎるしまだ早いって感じがある。

そう考えているうちに封印していた伝説の曲をヘッドライナーのバンドが演奏し始めたことでそれを忘れることができた。
マジかよ...やべえ涙がこぼれそうだ...


13 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:05:48
そして早くも水曜日、莉果ちゃんがもうこちらに着いたという連絡があり、俺は真理奈のアパートに向かった。
家に着くと俺はインターホンを鳴らし、「どうぞー入って―」という彼女の声で部屋のドアを開けた。

「おじゃましまーす。ってうわっ...!」
ドアを開けると玄関で出迎えたのはメイド服姿の美少女着ぐるみだった。
「えっ...?」
その後その着ぐるみは俺にいきなり抱きついたのだ。
「えっ...ちょおまっ...何のまn...やめんかー....」
俺が動揺を隠せずパニックになっていると奥の部屋のドアを開けた小柄で幼い顔つきの少女がクスクスと笑いながらそこに立っていた。
「ちょっと妹さん見てるよーこれ。あっどーもーこんにちはーはじめましてー。ハハハハ...」
「こんにちはー笑」
少し笑いながら莉果ちゃんはこちらを見て小声で挨拶をした。
真理奈は抱きつくのをやめて一緒に奥の部屋に向かった。


14 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:06:53
「ふぅ〜...楽しかった―。」
真理奈はマスクを脱ぎ肌タイのフードを後ろに出した。
髪はぐっしょり濡れているわけでもなく整っているので、さっき被ったばかりなのがはっきりわかった。

「どうだったー?よーへい?」
「ビビッた。」
「それは良かった―。」
「マジであれはないわ。」
「そんなにー?」
「そんなに。」
「そうだ、莉果ちゃん、これが私の彼氏のよーへいね。」
「おねえちゃんからよく聞いています。かっこいいですね。」
「いやいやそれほどでもー。面目ないっす。」
「私の自慢の妹だよー?可愛いでしょ?」
「うん可愛い。少し似てるよね。やっぱ姉妹だわ。」

ちなみに莉果ちゃんは身長が150cm程で黒髪のツーサイドテールに色白で某バンドのネズミのTシャツにスカートを履いている。
いかにも小学生って感じでの可愛い容姿である。
「じゃあ私一旦着替えるねー。」
と言って真理奈はクローゼットルームに入って着替えに行った。


15 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:07:56
「洋平さん、今日はお願いしますね。」
「いやいやいや、でもお姉ちゃんから聞いたよ。今日着るんだよね?頑張ってねー。」
「少し緊張するな〜私の年で着る人ってそんなにいないんですよね?」
「わかんないけどそうなんじゃないかな〜?」

身長が同じくらいならワンホビに何人かいたなー(男か女かはわからん!)
でもこの年ってなかなかいないなぁ...

「どうしよう、これハロウィンで使うつもりなんですけどー。」
「ハロウィンに!?」
「私の通っている英語教室ではハロウィンの仮装をしてお家を巡って歩くんですよ。」

そんなの初耳である。俺もハロウィンの日に実家でお菓子配る手伝いをしたことはあるが
こんな仮装してる女の子がいたら正直ビビる程である。たぶんやめた方が良いと思う。

「へー...おれはすごいねー。」
「大丈夫かな〜」

まぁあの時期は涼しいし熱中症の心配もないのは良いが、萌えもろくに分からない小学生が着るのはちょっと考えた方が良いと思うし
まだド○キに売ってるピ○チュウの着ぐるみパジャマの方が良いんじゃないかなー?でも俺は何も言わん!実は逆に見てみたい!
と俺は色々考えているとインタホーンの音が鳴った。

-ピンポーン-

「たぶんそれ肌タイ!取ってきてー!」
クローゼットから真理奈の声が聞こえた。俺は玄関に向い、茅野とサインし、段ボールの小包を受け取った。
俺が小包を持って部屋に戻ると、それと同時に真理奈がクローゼットから出てきた。

「よし、着ようか!莉果ちゃん!」


16 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:09:17
「早速開けよっかー。」

真理奈は早速段ボールのガムテープを破り、ナイロンの真空パックから肌タイを取りだした。

「おおー!すごくすべすべしてるー!莉果ちゃんも触ってみてー。」
「スベスベしてて気持ち良い...これが肌タイなんだ...」

莉果は指先や足先、頭のフードや背中のチャックなどを色々触りながら初めてみる肌タイツをじっくり見ていた。
真理奈は再びクローゼットに戻った。
段ボールの小さい箱とハンガーに掛かったセーラー服(夏服)の衣装を持ってきてすぐに戻ってきた。

「この段ボールも開けてみて!」

真理奈が段ボールを開け、包装材を取り除くと、そこには彼女が被るであろうアニメマスクが出てきた。
長めの金髪のツインテールでグルコン式のお面の可愛いアニメマスクである。
彼女に合わせて作っているので真理奈が被っていたものよりも小さかった。
「はいっこれが莉果ちゃんが被るアニメマスク!可愛いでしょー?」

真理奈がアニメマスクを莉果に手渡し、彼女は今度、まじまじとマスクの顔を見つめてい


17 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:10:50
た。
「可愛い...へーこうなってるんだ...」
「でーこっちがセーラー服の衣装。そーいえばまだ学生服って着たことがなかったよね?」
「うん」
「まだ早いけど2年後にこんなの着るんだよーって感じで着てみよう。」

小学校も私服登校なため、彼女は学生服自体は着たことないのである。

「よし、じゃあ早速着替えよっか、準備は良い?」
「うん...」

莉果ちゃんは少し恥ずかしそうにうなづきながら答えた。
いよいよ着替えるのか...すごくワクワクする...
「じゃあ俺はどこにいればいいかな?」
「クローゼットの部屋に入っててー。覗いちゃノーなんだから!」
「うぃーっす。」
俺はクローゼットの中に入って閉じこもった。
鼓動がドキドキする。いくらなんで小学生が着るのはヤバいって...
しかも扉越しからリアルで声も聞こえるのである。もうたまったもんじゃない...


18 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:12:03
「えーっと、じゃあまずは髪をまとめないとね。お姉ちゃんが結んであげる。」
真理奈は莉果ちゃんのツーサイドテールの髪型からヘアゴムを外し、てくしで髪の毛をとかした。
「ドキドキする?」
「ちょっと怖いかも。」
「大丈夫だよー。絶対に可愛くなるから!」
「ほんとかなー...」
「鏡で見たら驚くよー?」
真理奈は莉果の髪を後ろで軽くお団子にまとめた。

「よし、じゃあ次はtシャツとスカートを脱いでー。」
莉果はtシャツとスカートを脱いで下着姿になった。
「まず肌タイの着方なんだけど―。タイツとは冬とかにいつも履いてるよね?それと同じように履いてみてー。ちゃんと縫い目につま先を合わせてねー。」
莉果は肌タイの足を通した。普通のタイツと同じように足を通しながら腰まで肌タイに着替え終わった。
「次は右腕から順番に腕を通して。手先までシワをなくすようにして伸ばしてねー。」
これも彼女は順番に右腕から通し腕を肌タイで覆わせた。


19 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:13:20
「うわぁ、凄く伸びる―。」
「でしょー。」
「でもちょっと通しづらいかも...」

少し腕を通すのに時間がかかっていた。
うまくシワを作らず腕を通し終わった。
「感触が全然違う!」
「スベスベしてて気持ち良いでしょー?」
莉果ちゃんは肌タイに覆われた手の感触に驚きながらその感触を確かめている。
「ちょっと...気持ち良い...」
「フフフ...お姉ちゃんもこの感触がやめられないのだよー。」

「それじゃあ次はフードの穴に頭を通してくれる―?」
莉果は前に垂れているフードの穴を頭に入れ首に通した。
「それじゃあチャック閉めるねー。」
真理奈は後ろのチャックを閉め、これで頭から下はは完全に莉果は肌タイに覆われた状態である。
「それじゃあフードを被ってみて。」
「うん。」
少し力を入れながら肌タイのフードを被った。
「んー...ちょっときつい...あぁ髪が...」
「そこは今直すねー。」

どうしても肌タイのフードを後ろから覆うのは上手くいかないものである。
真理奈は彼女の髪をうまく中に入れている。


20 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:14:30

「それからこう顎も覆ってー。横にはみ出た髪も収めて〜っと、これで完成!」
これで莉果ちゃんが露出している部分は顔だけになった。
するととっさに真理奈は思いっきり莉果ちゃんに抱きついた。
「ちょちょちょっとお姉ちゃん!?」

「ああああああすべすべしてて気持ち良いいいいいいい」
真理奈は肌タイに覆われた莉果ちゃんの感触を思い切り堪能していた。
「可愛いぞ可愛いぞさすが私の妹だー。」
「うぅぅぅぅぅぅ....」
莉果ちゃんが恥ずかしそうに嫌がっている。
「で、着心地はどうかな〜?」
「ちょっときついかも...」
「ピッタリフィットしてるってことだね〜良かった。」

「じゃあ次は早速このセーラー服に着替えてー。」
莉果ちゃんはセーラー服を手に取り初めて身につける制服に着替えた。

「こんな姿で制服着るのが初めてなんて...」
「いいのいいのー。似合ってるよっ!さて、次はいよいよマスクを被りますかー。」


21 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:15:53
真理奈は小さい段ボールの箱からアニメマスクを取りだした。
「これね、被ってる時にコツがあるんだけどー被ったら静かに息をしてねー。
 深く吸っちゃうとマスクが張り付いて窒息しちゃうからさー。あと見える場所はこのまゆ毛あたりの小さな穴だからそこを除いてねー」

そう言いながら真理奈はマスクを被せた。
「息できる―?苦しくないかなー?」
「ちょっと苦しいかも...ハァー...ハァー...でもなんとかいける...」

「ちゃんと見えるかなー?」
「暗い...着ぐるみってこんなに見えなくなるんだー...」
「だから常に誰かが手つないであげないと難しいんだよねー。私なんかずーっとよーへいの腕掴んでたもん。」
「でもすごいなぁ...布団の中に潜ったときの感覚に似てる...息苦しくて暗い感じとか...」
「そうだねー。確かにそうかも。じゃあここに鏡あるからどうなってるか確かめてみよ?」

莉果は鏡に写ってる自分の姿を見た。

「すごい...!今ここになっているのに私じゃないみたい!」
「これが着ぐるみの面白いところなんだよねー。着ぐるみ着てたら色々恥ずかしくないからねー。」
「うわぁー。可愛い!」
着ぐるみを着た自分が鏡に写ってるのに興奮した莉果は色々なポーズを鏡の前でやった。
くるくる回ったり、ぴょんぴょん跳ねたり、普段控えめな少女とは違う自分がそこに写っているのだ。


22 : ELL 彼女 in the Dolls せかんど :2016/03/13(日) 13:17:14
「よーへいいいよー。でてらっしゃーい。」
ずっとクローゼット越しから聞いてたがようやく着ぐるみの姿を拝めるということで俺はすぐにドアを開けた。

「おっけーい!おお!凄いなぁこれ!」
目の前には小柄な金髪ツインテールの美少女着ぐるみがそこにいた。全体的に細く、
アニメマスクも小さいのですぐに中の人が女の子だとわかる。
「どう?莉果ちゃん?苦しくない?ちゃんと見えてる?」
莉果ちゃんは指でOKサインを出し、一言もしゃべらなかった。


すると彼女はいきなりに洋平に抱きついたのだ。


23 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/13(日) 14:26:39
shienn!!


24 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/13(日) 17:12:58
fascinately!


25 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/13(日) 20:57:25
何というレイニー止め


26 : サテン好きの着ぐるみプレイ ◆bxIvIcFDJY :2016/03/15(火) 01:27:00
 次の休みの日。
 ホテル『夜の王様』所謂休憩も可能なラブホテルだ。に私達はいた。
 佑都は大きなキャリーバックを持ち込んでいたが。

「んじゃ、まずこれな。」

 シャワーを浴び終わった私に佑都は肌色のラバ-スーツを渡してきた。

「やっぱ、ラバー素材は後処理が楽だからな。」
「そんな理由だったの!?」
「あ、ああ。丸洗い出来て楽だろう?」


27 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/15(火) 23:31:58
支援


28 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/19(土) 00:13:34

1

とあるスポーツショップの前を通りかかった。
店の前には冬の売れ残りだろうか、セールの表示の下に移動式のハンガーに光沢のあるモコモコしたロングのダウンコートがかかっている。

そのハンガーの横にもサンプルのごとく、自立したダウンコートが置かれている。
ダウンコートは中に何が詰められているようで人が着たようにボリュームがあった。

近づいていくと、時折そのダウンコートは腕を振る。
僕は中に機械でも入っているのかと思ったが、その動きは不規則、そして僕が通り過ぎたあと、その動くダウンコートは倒れてしまった。

ダウンコートはというと先ほどまでの散漫な腕の振りとは打って変わって、立ち上がろうとするような仕草を見せるが、その腕は途中で折れ曲り床を滑る。
ダウンコートが倒れていることに気づいた店員が慌てて出てきて、倒れた動くダウンコートを立てるとすぐに店の中へと戻っていった。
そして、この動くダウンコートも何事もなかったかのように、また散漫な腕の振りを始めた。

”すごく気になる!”
しかし、この場にずっと立って見ているのも、変。
そんな僕の視界にスタッフ募集の文字が飛び込んできた。
”これだ!”
一旦その場を後にし、電話をかけた。
3日後に店長が面接するので、履歴書を持ってきてほしいとのことだった。

僕はその足で履歴書を買いに向かった。


29 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/19(土) 00:43:36
2

僕は藤本康太。
大学3回生、といっても二浪したので現役合格した同級生はもう社会人。
なのにバイトもせずただダラダラと大学生活を送っていたのだが、すごく興味を引くモノを目撃し、バイトの面接を受けることにした。


指定された3日後、履歴書を持っていくとあの動くダウンコートはすでに完売したらしく、店頭にその姿はなかった。

店長は女店長、黒く焼けた肌からサーファーの雰囲気はプンプンしている。
そして、何よりキツイ印象を受けた。
Mっ気のある僕はこの店長がドSであることは直感的に分かった。
しかし、そんなことには当然触れる訳もなく、面接は終了した。

即決で採用となったが、すぐに辞めないようにと釘を刺された。
あのキツそうな店長の下では続かない人も多いことは容易に想像ができた。

シフトは明後日の木曜から。
土日が忙しくなるので、2日間で研修ということを伝えられていた。


木曜がやってきた。
あの動くダウンコートのことを忘れてしまうくらいのインパクトのある店長に少しビビりながらの初出勤。
従業員入口でスタッフジャンパーを渡され、初仕事を指示される。

在庫置き場にいる女性スタッフのお手伝いをすること。
指示された在庫置き場に向かい、緊張しながらも大きな声です挨拶をした。


30 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/19(土) 00:57:33
3

しかし、返事はない。
大きめの部屋に高い棚が並んでいる。
僕の声は十分に届いているはずなのに。
もう一度、挨拶をしようとした時、少し置くの床で動くモノが。

何か作業をしていて返事ができないのかと思い、「藤本康太といいます、今日からお世話になることになりました」と言いながら、その床で動くモノに近づく。

薄暗くよく分からなかったが、それはウエットスーツだった。
それを見て思い出したことが。
そう、あの動くダウンコート。
ウエットスーツは中に何かを詰めたように膨らんではいる。
しかし、人の頭も手も足も出ていない。

離れた場所からであったが、確かに動いていた。
恐る恐る近づくとやはり動いた。
ビクつき少し離れる。
その首なしのウエットスーツは、手首から先のない棒のような腕を支えにして立ち上がろうとするが、腕と同様に足首から先がない棒のような足では床の上を滑り、大きく転倒。

「痛ッ!」その動くウエットスーツから篭ってはいたが、女性の声がハッキリと聞こえた。
驚いている僕にそのウエットスーツは「ちょっと脱ぐの手伝って!」と、声をかけてきた。


31 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/19(土) 15:13:57
昔ロリっ子を服に詰め込む妄想をしたことあったけど同じ様な考えをする人がいるとは
支援


32 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/19(土) 17:30:26
4

動揺しながらもそのウエットスーツに近づく。
立つことを諦めたようで座り込んでいる。

ファスナーを開けようと背後に回るが、ファスナーが見当たらない。
焦っている僕のことを見透かしたように「正面に来て」と、言われるまま少し前傾になった正面に回ると、「胸の辺りにマジックテープあるから」と。
その動くウエットスーツに指示された通りにする。

ウエットスーツはネックエントリータイプのもので背中にはファスナーはなく、首から肩の部分で前後から頭を通して着るタイプのものだった。

ウエットスーツを脱がせていくと、首と肩には黒い発泡スチロールが人の形を保つようになっていた。
その下にも黒いモノがあるが、明らかに違うことそれは熱を感じること。

その黒いモノがウエットスーツの核となって動いていた女性であることは間違いないので、声をかける。
「引っ張り出しますよ」
返事はなかったが、少しその黒いモノは動いた。

了解したものと勝手に解釈して、ウエットスーツに手を突っ込む。
感触はヒトの体とは違い硬い。
よく分からないまま、ウエットスーツからそれを引き出す。
引き出されたそれは全身を黒いビニールで巻かれていた。

それにヒトとは少し形が異なる。
首はなく、頭のように突き出している部分からそのままなめらかに腕になっていた。
そして腕の長さとは対象的に短く太い足。
手も足もその先は丸くなっていた。
大きさはかなり小さい。

引き出した黒いモノから再び指示が。
「ありがとう!次は入口の棚のところにハサミがあるからそれで慎重にビニールテープを外して」と、その声は始めの時の声よりはクリアになっていた。


33 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/20(日) 11:23:35
5

ハサミを手に取り、ビニールテープを外そうとするが厳重に梱包というか、拘束されている。

動かせるのは腕と足、それに体が少し曲がる程度。
確かにこれでは立つことはできないだろう。
なんとかビニールテープが緩んでいる箇所を見つけ、切り開いていく。

解体していて分かったことがある。
短い足は曲げた状態でビニールテープを巻かれていたこと。
それにもう一つビニールテープの下にはラップも巻かれていたこと。

こんな拘束状態で、この娘は嫌じゃないのか。
そう考えながら自分の股間が熱くなるのに気づく。
いつの間にか拘束されているのは、この娘じゃなく自分だったらと置き換えて考えていた。
そうすることでこの娘の心理も理解できたような気がした。

足の方から解体を続ける。
中から出てきたのは黒いタイツに包まれた足。
痺れているようで、ゆっくりと伸ばしている。

途中から気づいていたが、改めて中身の女の子が小さいことを実感する。
そして解体を続けていくと、体の割には大きな胸がラップとビニールテープに押し潰されていたことも分かった。

最後に頭のビニールテープを外すが、中から出てきたのは女の子の顔ではなく、黒いマネキンのようなのっぺらぼうな顔だった。
それを見て、驚いている僕に黒い全身タイツの女の子が詰め寄る。


34 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/20(日) 14:42:37
6

「もう、康太!頭の方から外していかない、ふつう」
少し怒った口調の全身タイツの女の子。

僕は怒られたことよりも、動くウエットスーツに入っていた誰かも分からない女の子に下の名前を呼ばれたことに驚いていた。

「あんたって昔からそういうところ、配慮にかけるよね」
”昔から?” ”誰?”
全く見当もつかず、キョトン顔の僕の前に全身タイツから頭を出して現れたのは今井絵里。

「あ!絵里!!」
言葉が出てこない、出た言葉が「久しぶり」
道で偶然出会った訳でもないのに、変な言葉をかけてしまった。

動揺している僕に彼女は一転笑顔で「どうだった?驚いたでしょ?」
彼女の驚いたは動くウエットスーツのことを指していたが、僕はその中に幼馴染みが入っていたことに驚いていた。

そして親から絵里が短大卒業してスポーツショップに就職したことをだいぶ前にきいていたことも思い出した。

全身タイツから顔だけ出した絵里と久しぶりに話していたが、解体の時から気になっていたことを唐突に聞いてみた。

「全身タイツの下って、裸?」
ハッとした顔で胸を隠す絵里に、「乳首、立ってるみたいだから」と。
絵里の顔がみるみる赤くなるが、そんなことに気づかず「おまえ、胸大きくなったなぁ、中学の頃は… 」と言いかけた時、ビンタが飛んできた。

「あんたはそういうところ、配慮にかけるのよ!」
そして「あんただって」そういって僕の股間を指差す絵里。
僕は絵里の全身タイツ越しに浮き出る乳首を見てアソコが熱く固くそり立っていた。


35 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/22(火) 20:31:35
7

しばらく、沈黙のあと空気を変えようと絵里が嫌み混じりに「無趣味のあんたがなんで、スポーツショップでバイトなの?」と聞いてきた。

他の人なら話さないが、ちょっと絵里に悪いことを言ったこともあり、”動くダウンコートを見て、すごく気になったがずっと見ていられないところに、バイト募集を見つけて店員になれば動くダウンコートの秘密を知ることができると思った”と正直に理由を話した。

ふーんといった様子で聞いていた絵里だったが「秘密知りたい?」と聞いてきた。
僕がウンと頷くと、「じゃあ、康太くん教えてあげよう」

そういうと絵里は在庫置き場の奥へ行き、大きめのダンボールを持ってきた。
中を覗くとあの時のダウンコート、それに黒い物体。

「その動くダウンコートの中身もわ・た・し」
「秘密教えてあげるから、少し手伝ってくれる?」
絵里から一通り説明を受けてから準備を始める。

絵里は全身タイツを頭まで被り、黒いマネキンに戻る。
そして
ダンボールから黒い物体を取り出す。
黒い物体はウエットスーツの素材でできており、それを足を曲げた状態で絵里は頭から被る。
黒い物体の天辺はマネキンの首が切れた形になっており肩もある。
ダウンコートの胸の上辺りに絵里の顔がくようになる。

曲げている足は、底に当たる部分のファスナーを閉めるとキツく締め付けられ足は折り曲げられる。
中はかなり窮屈になるのは閉めてみてよく分かった。
思わず「大丈夫?」と声をかけると「うん!細いから大丈夫!」と冗談交じりに返してきた。


36 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/22(火) 21:14:32
8

僕の膝よりも少し高い程度しかない黒い物体に今度はダウンコートを着せていく。
ダウンコートの腕は中に発泡スチロールが詰まっていて、腕の付け根部分で動かせるようになっている。

ダウンコートを着せ黒い物体から出ている絵里の手をダウンコートの腕を動かせるように持たせる。
そしてダウンコートのファスナーを閉めていくのだが、閉めていくとファスナーが固く中の絵里を圧迫していくのがよくわかった。

ファスナーを完全に閉めると黒い物体はダウンコートに併せて変形し、女性らしい括れを創り出した。
絵里のことを心配したが、僕の想いに反して動くダウンコートは腕を元気に振り始めた。

バイトを始めたきっかけの動くダウンコートの秘密も分かり満足している僕の背後から店長が声をかけてきた。

「ウエットスーツはどんな感じ?」
動くダウンコートになっている絵里は返事ができないようで、反応がない。
代わりに僕が返事をした。
「大丈夫そうでした、そのあと僕が以前目撃したダウンコートのことを話したら… 」
僕が最後まで説明しないうちに店長は僕の言葉を切って「ちょっと来て」と。

「あの絵里、じゃなくて今井さんが… 」
僕の言葉を聞き入れず店長は黙々と歩いていく。
動くダウンコートになった絵里を置き去りにして。


37 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/22(火) 23:02:14
9

店長の後をついてきた僕に「更衣室に入ってシャツ一枚になって」といって、僕を更衣室に押し込むとカーテンを閉めた。

何がなんだか分からないまま、シャツ一枚になるとカーテンが開く。
店長は僕の体を簡単に測定すると、「着替えて今井さん解放してあげて」と。

さっぱり分からないまま、服を着て在庫置き場へと戻る。
そこにはまだ腕を振っている動くダウンコートがいた。

僕は動くダウンコートから絵里を解放し、店長が来たことや僕にしたことを説明したが、絵里は少し笑っただけで着替えてくるからと、全身タイツのまま在庫置き場の片隅の更衣室へと消えていった。

スタッフジャンパーに着替えた絵里が、その日僕に色々とスポーツショップのことを教えてくれたが、帰りは残業があるため一緒に帰ることはできなかった。

店長のことを話した時、少し笑った絵里のことが気になりながら家路についたが、家に着く頃にはもうそんなことは忘れていた。


38 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/03/23(水) 00:18:30
イイヨイイヨー


39 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/23(水) 21:10:31

10

スポーツショップで働き始めたて一週間。
土曜の朝のミーティングで、サーフボードとウエットスーツに力を入れていくことが店長の口から発表があり、集客のため店頭に着ぐるみを置くことも同時に発表があったが、着ぐるみに入る人については触れられなかった。

僕はウエットスーツの着ぐるみのことだとすぐにピンときた。
絵里が入る動くウエットスーツなのに、なぜか僕も店長に絵里と共に在庫置き場へと連れてこられた。

僕が頭を傾げていると、店長から「これに着替えて」と、黒い全身タイツを渡された。
店長の圧に逆らうこともできず、片隅にある更衣室で着替えて出てくると、店長と絵里の側にサーフボードが置いてあった。
そのサーフボードは中に人が入れるようになっている。
”着ぐるみってウエットスーツだけじゃないの?”僕は心の中で叫んだ。

僕が言葉を発することができずにいると、店長は僕を指差し、次にサーフボードを指差した。
僕が自分を指差すと、2人はウンウンと頷いて、サーフボードの中へどうぞといった手振りをする言葉なき会話。

まぁ、少し興味もあったので2人に誘われるように近づくと、全身タイツを頭も被るように指示され、そして店長は僕の体にラップを巻き始めた。
かなり手際よくみるみる僕の体はラップに包まれていく。

程よい圧迫感は気持ちが良かったが、足元から巻かれ徐々に顔に迫ってくる時は少し恐怖を感じた。

透明のラップの時はまだ全身タイツ越しに2人が見えたが、黒いビニールテープで完全に顔を覆ってしまうと視界を奪われ恐怖感が倍増したが、不思議とトキめいたようなドキドキ感もあった。


40 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/24(木) 20:35:23

11

完全にビニールテープでの拘束を終えると、2人がかりでサーフボードの中へ僕を詰め込み始める。
拘束された僕は抵抗することもできず、体を傾けられ、不安はあったがもう2人にされるがままだった。

サーフボードの着ぐるみは比較的柔らかい素材でできており、表面に描かれたラインに沿って、ツマミが取り外し可能なファスナーが付けられている。

サーフボードの形をしていなければ、遺体収納袋のようだと思った。
ファスナーは閉められず、台車のようなものに載せられ、状態は上を向いたまま放置。

続いて絵里を拘束し、ウエットスーツに閉じ込める作業を行っているようで、ラップやビニールテープを巻くような音が僅かだが聞こえてくる。
それをずっと聞いているとだんだん眠くなってきた。

うとうとしていると、急にファスナーを閉められ息苦しくなる。
油断していたのもあるが、かなり焦った。
拘束された状態で仰向けに寝かされていては、焦ったところで何もできないのだが。
続いてお腹の辺りに重いモノが載せられた。
何が載せられたかは、すぐに分かった。
当然今、僕が重いと思ったことを絵里には言えない。


41 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/03/25(金) 23:12:11

12

絵里改め、動くウエットスーツを載せたサーフボードは店頭へと運ばれていく。

店頭へ着くと、男性スタッフの手も借りて店長が僕の入ったサーフボードを立たせる。
思ったよりもキツイ。
だが、サーフボードは倒れないように固定されているので、無理に踏ん張らなくても大丈夫だった。
側に動くウエットスーツとなった絵里もいる。

突然、イヤホンから「動いてみて」と店長の声。
軽く体を前後に振ってみた。
「そう、ウエットスーツはいい感じ、サーフボードはもうちょっとがんばって」

さっきよりも大きく体を前後に振る。
「そう!その調子で今日はがんばって!」
「動く時は指示するから、よろしく」
返事ができないので、僕は軽く体を動かした。

店がオープンして何度か指示が飛ぶ度に体を動かした。
しかし、お昼過ぎに忙しくなってきたのか、指示が全くこなくなった。

それだけでなく、体が急に横になる。
続いて、僕の体に沿うように重みも加わる。
動揺している僕にさらに圧迫が加わる。


42 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/04/08(金) 20:58:33

13

どういう訳か分からないが、片付けられているようだ。
それだけではなく、店頭に来た時とは違う。
それは着ぐるみの外から聞こえるファスナーの音。
”まさかボードケース!”
考える間も無く、ボードケースは僕と絵里を吞み込みファスナーが閉じられた。

かなりキツい。
僕の胸の辺りで「うぅぅぅ」という声が聞こえてきた。
絵里のことが心配で声をかけようとするが、僕自身も苦しく声が出せない。

どれくらい時間が経ったのだろうか、5分、10分?
分からないが、しばらくすると体が少し持ち上がり台車に載せられているような感覚が。

台車に載せられたまま運ばれ、出して貰えると期待したがそれは叶わずそのまま放置。
僕たちの周りから先ほどまで騒がしかった音もなくなってしまった。

”どうなってしまうのだろう?なぜ出してくれないのか?”
疑問だけが湧いてくる。

しばらくすると、ファスナーの音と共に圧迫が和らいだ。
しかし、着ぐるみから出して貰えることはなく、僕の胸の上の重みは相変わらずである。

時折、動くウエットスーツの振動が僕に伝わってきた。
おそらく絵里がなんとかしようと動いていることは分かった。


43 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/04/10(日) 23:30:29
ももぴさんの新作、pixvにきたね。
俺は支援。


44 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/04/13(水) 03:33:49
④だがまとめて書いてください・・・

ももぴさんの読ませていただきました


45 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/04/27(水) 01:14:16
二週間が経ちました。気長に待ってます。


46 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/04(水) 22:06:40
スポーツショップの続きが気になるんだが・・・


47 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/06(金) 18:47:06
14

着ぐるみ越しではあるが、僕のお腹の上でどうにかしようと、悶えるように動いているウエットスーツ、その中の絵里を想像すると興奮してきた。

熱く硬くなる僕の股間に、動くウエットスーツがピンポイントで擦る様にヒットする。
少しぐらいなら耐えられたかもしれないが、狙ったように執拗にヒットする。

耐え切れなくなり、体を反らせた。
そのせいで動くウエットスーツが滑るように移動していくのが分かる。
そして、ドンっと落ちる音共に「きゃっ」という悲鳴も遠くで聞こえた。
僕の上にあった重みはなくなったが、何か寂しさを感じた。

続いて着ぐるみからの圧迫が和らぎ、そして引っ張り出された。
ミイラのようにされた拘束を解いて貰えると思っていたのだが、股間の辺りに何か感触が。

”手で股間を触られている⁉︎”
驚き抵抗するが、ほとんど体を動かすことができず、虚しく左右に揺れるだけ。
こんなことをするのは、ドSっぽい店長だろうと容易に想像はできた。
必死の抵抗とはうらはらに股間はどんどん硬く膨張していく。


48 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/06(金) 18:49:09



49 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/06(金) 18:50:25

15

股間の膨張に合わせて、その手の動きは速くなっていく。
体を上下に揺すってみたが、かえって股間への刺激を増強する。

そして呆気なく僕は逝ってしまった。
最後は拘束されている中で精一杯体を反らせて。

そしてようやく、僕は拘束から解放された。
拘束された状態で逝ってしまった僕は、どんな顔で出されたらいいのかわからない。
しかし、自分ではどうすることもできないまま拘束は解かれていく。

声は出さないように堪えたが、硬くなった股間とミイラ状態で動いた挙句、反り返えるような姿勢になってから、動かなくなったのを見れば逝ってしまったのは一目瞭然だった。

最後に顔の拘束を解かれ、店長の顔が現れると思っていた僕の前に現れたのは絵里だった。

全身タイツ越しで絵里には、僕の表情は分からないものの、僕のことを見透かしたように絵里は不敵な笑みを浮かべている。


50 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/06(金) 18:51:36
16.

”どうして!?”動揺している僕を全身タイツから頭だけを出す絵里。
抵抗しようとしたが、拘束されていて僕の腕は思うように動かない。

久々に外気に触れた僕の顔は暑さと恥ずかしさから真っ赤になっていた。

何を言っていいか分からず
「どうして絵里が?」
「動くウエットスーツに入ってたはず」
それを聞いた絵里は僕の後ろを指差す。

そこには動くウエットスーツの姿が。
まだ、床で手足を動かしている。
「え?中身は?」
その質問に絵里は「副店長よ、康太が店長だと思っていた」

「え!どうゆうこと?」
もう訳が分からない。
確かに絵里と店長は身長も同じくらいだったが。
「実は私が店長なの、康太を驚かせてやろうと思って副店長に協力してもらったんだけど、今日は予想以上に忙しくなっちゃって」

そういいながら、動くウエットスーツから副店長を解放する。
解放された僕が店長だと思っていた女性は「店長、ひどいじゃないですか!早く解放して下さいよ!」

本当に絵里が店長だということを改めて確認する。


51 : とあるスポーツショップ ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/06(金) 18:53:04
17.

「下、大変でしょ。早く着替えてきて!」
僕がすっかり忘れていたことを思い出し、顔が真っ赤になる。
「店、終わったら続きしよ!」
「え!」聞き直そうとした僕をかわして、絵里は店内へと戻っていった。



その後、僕と絵里は付き合うようになり、僕はサーフィンも始めた。
もちろん、2人とも普通のウエットスーツと人の入っていないサーフボードで。

でも、浜辺に首無しの動くウエットスーツと動くサーフボードがあったら、みんなが驚くだろうなと想像し、僕は少し笑った。


おしまい

仕事が忙しかったのと、制限がかかっていたので投稿できず、すみませんでした。


52 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/10(火) 20:32:58
乙!


53 : グリーンモンスター ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/18(水) 18:28:33
1.

映画関係の仕事をしている友人ユカから、私の大好きな俳優に会えるかもと連絡があった。
ユカの指定した場所は映画館。
言われた通り裏口へ行き、警備員にユカの会社名と結婚して苗字の変わった田村ユカさんをお願いしますというと、警備員は内線電話でユカを呼び出してくれた。

「ヒトミお待たせ!」元気な声が廊下の奥から聞こえてきた。
ユカは私の入館手続きを済ませると、ある部屋へと案内した。
部屋に入ると、大きな緑色の物体が!

驚き後ずさりする私の手を引いて、「どうぞ、入って」
中に入ると2人でパイプイスに腰掛ける。
「あれ、何?」ユカに尋ねる。
「ああ、あれね、今から説明するから焦らないで」ユカが続ける「今日は映画の試写会でその前に出演者の挨拶もあるの、で、その映画に出てくる敵のキャラクターがあれという訳」なぜか含みのある笑顔を見せるユカ。

私の大好きな俳優に会えることは分かったが、ユカの笑顔に不安がよぎる。

「実は…」ユカが切り出す。
「ヒトミの好きな俳優の横に立ってもらいたいの、あのキャラクターの着ぐるみを着て」
「えー!」私は大声を上げた。

「あの俳優さん好きでしょ」ユカが擦り寄ってくる。
「でも着ぐるみ着るなんて聞いてない!」
私が怒り気味に返すと、ユカは理由を話し出した。

当初、ユカが着ぐるみを着て出る予定をしていたが、ここ以外に他の場所でも試写会が実施されることになり、ユカが駆り出されてしまった。
そこで、ユカと高校からの友人で体型の似ている私にお願いしてきたのだった。
私の好きな俳優がいることも、もちろん考慮した上で。

親友であるユカの頼みを断れず、私は仕方なく承諾した。

しかし、一つ疑問がある。
部屋に入ってきた時からある着ぐるみは、私が入るのには大き過ぎる。
「ユカ、あの着ぐるみ大き過ぎない?」
「ああ、あれは違うの、男性用」
全身が緑、鍛え上げた人のような身体に鱗がびっしりとついている。
顔は昆虫のようになっている着ぐるみにユカは話しかけた。
「どう?大丈夫?」
ユカの質問に着ぐるみが動いた。
4本の長い指で器用にOKサインを作った。

始めは驚いたが、今日は一緒に試写会を盛り上げる者同士、私はイスから立ち上がると緑のキャラクターの前に行くと、「田代ヒトミです、よろしくお願いします」
そういうと緑のキャラクターは長い指の手を差し出し握手を求めてきた。
着ぐるみを着ると喋ることができないのだと思い私は握手に応じた。

「挨拶も済んだところで、着替えてもらえる」ユカが私を促す。
部屋の奥側はカーテンが引かれており、その奥に靴を脱いであがる。
そこには緑のキャラクターの女性版があった。
なぜ女性版と思ったかというと、細身で胸の膨らみがあった。

「え!これ着れる?」私が思わず声を上げた。
「え!ヒトミ太った?」ユカの言葉にカチンときて「太ってません!着れるわよ」
口を尖らせる私にユカは「冗談、冗談、下着も脱いでこれを着て」と黒いモノを渡してきた。

「何コレ?ゴム?」私の質問にユカは「これはラバースーツ、これを着ると身体を引き締め、さらに表面に潤滑剤を塗ってから着ぐるみに体を滑り込ませるの、そうすると着られるのよ」と、笑ってみせた。
「彼もそうしているの?」私の質問にユカは頷く。

「ゴメン、少し時間押してきたから着てもらっていい?」ユカの表情が仕事の顔に変わったことを私は感じて急いでラバースーツに足を通した。


54 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/18(水) 19:48:51



55 : グリーンモンスター ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/18(水) 19:57:10
2.

滑りの悪いラバースーツに悪戦苦闘する私に肌にも無害な潤滑剤をユカは渡してくれた。
塗り過ぎとラバースーツの中で滑るので、注意してと一言添えて。

潤滑剤を使うと先ほどとはうって変わって、スルスルとラバースーツに私の足は吸い込まれみるみる黒く鈍い光沢のある足へと変わる。
と同時に絵も言えない感触が私を襲う。
”気持ちいい!”とても友人の前でそんなことをいい出せなかった。
しかし、ユカは見透かしたように「ヒトミ、変な持ちになったりしてないよね」そう言って不敵な笑みを浮かべた。
ユカがそう思ったのは、私の乳首立っていたのを見ていったのかもとも思った、体は正直だ、嘘がつけない。

ラバースーツを着ていく内に気になっていたこと。
それは頭を収めるフードというかマスクまで一体になっているということ。
マスクを被ることに躊躇している私に、ユカはためらいもなくマスクを被せ腰の辺りから頭の天辺まで続くファスナーを閉めた。

被せられたマスクは見た目にはのっぺらぼうに見えるが、よく見ると細かい穴が多数開いていて視界と口呼吸を助ける。

「ちょっと、ユカこれ苦しいよ」
私の言葉にユカは「呼吸できるでしょ!」と。
全くできない訳でもないので、強く反論できないまま、着ぐるみが準備される。

着ぐるみを着る前に、ユカはラバースーツで覆われた私の黒い体に潤滑剤を塗りたくる。
潤滑剤を塗り終えると、今度は着ぐるみの首元を大きく開いて足を入れるように指示する。

着ぐるみは背中が大きく開くようにはなっておらず、首元の開口部がマジックテープで重ね合わせるようにして閉じるようになっていた。
体を左右に揺すりながら、着ぐるみに入っていく。
お尻が入ると、スルスル体は入っていくが、大きな胸が入口で詰まると、同時に着ぐるみのくびれでお尻も引っかかる。
ユカの力を借りて、私の体は着ぐるみへと入っていく。
腕を通し、指は4本なので、薬指と小指を一緒にして入れる。
なんか変な感じ手袋を間違ってはめたような。

先ほどまでモノとして部屋の片隅に置かれていた着ぐるみが、私の体が中へと入っていくと生命を宿した。
最後に頭を押し込み視界と呼吸を確保する。
何重にもなった開口部を押し込むようにして、ユカが閉じていく。
「ちょっと待って!」
私の声は届かずグイグイ締め付けられる。

余裕のあった頭部は、着ぐるみの顔へ押し付けられ、視界も呼吸も確保できているもののアゴはガッチリホールドされ、話すことができなくなった。

「じゃあ、準備できたら呼びに来るから彼と一緒に座って待ってて」そういうとユカは私に着ぐるみを着せた勢いそのままに部屋を飛び出していった。


56 : グリーンモンスター ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/19(木) 08:24:19
3.

机を挟んで向き合うようにして座る2体の緑色をしたキャラクター。
着ぐるみなのでもちろん、中に人が入っているのだが、話したくても顔をガッチリホールドされ話すことができない。

変な空気が部屋に流れる。
何もせずに待つことがこんなに長いとは。
そう考えていられる内はまだよかった。
ぴったりとしたラバースーツの上から、これまたぴったりというよりは窮屈な着ぐるみの中、暑くない訳がなかった。

顔の汗が胸の谷間を流れ落ちていくのが、はっきりと分かった。
全身の毛穴が開いて汗を噴き出している感じがする。
そう、目の前の彼は私が来る前から着ぐるみに入っているのだ、かなりの暑さに耐えていることは容易に想像ができた。

ユカが呼びに戻ってきた。
どれ位待っただろう?
実際にはそれほど時間は経っていないのだが、私にはもの凄く長く感じられた。

イスから立ち上がると、お尻に溜まった汗が足を伝って流れていくのが分かる程だった。

舞台袖で簡単に説明を受ける。
・舞台に上がり、観客の声援に応える
・映画出演者が出てきたら、左右に分かれて舞台の端へ
・メディアの撮影時は舞台中央へ
・出演者がはけてから、自分たちも一緒にはける
以上

いざ、映画のオープニング曲がかかり舞台へ行くように促すように背中を押される。
しかし、よく考えてみれば、着ぐるみを着ているとはいえ、こんなに大勢の人に注目されるのは初めて。
急にドキドキして足が震えてきた。
先ほどまでの暑かった時とは違う汗が噴き出してくる。
”どうしよう!?”
そう思っている私の手を隣りで立っていた彼が
私の手を握ってくれた。
その彼も緊張しているようで足が震えている。
私は彼の顔を覗き込み、一つ大きく頷くと、彼も頷き返してくれた。
そしてお互いギュッと手を握り覚悟を決め、舞台へと出ていった。


57 : グリーンモンスター ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/19(木) 15:58:07
4.

観客席からは大きな声援と共に、一部悲鳴も聞こえてきたが、いざ出てみるとスポットライトが眩しく観客席があまりよく見えず緊張が少し和らいだ。
その代わり太陽のように眩しく暑い光が私を襲う。
スポットライトがジリジリと着ぐるみを溶かしてしまうのではないかと思うほど。

しかし、次の瞬間スポットライトは舞台袖に移動し、映画の出演者を照らし出した。
歓声が大きくなる。
手を振りながら次々に舞台へと姿を現わす出演者。
その出演者の邪魔にならないように、舞台の端へと移動した。
役目を一つ終えてホッとした私の視界にあの大好きな俳優が入ってきた。

カッコイイあの俳優さんとは対照的に、着ぐるみを着て舞台の端でジッと立ちただ汗を流しているだけの自分。
せっかく近くまでこれたのに、かえって距離が開いたような。
そんな思いを舞台端でしている間も、挨拶は続いていく。
そして舞台端で出演者の挨拶を聞いている間も汗は止め処なく流れる。

挨拶も終わりいよいよメディアの撮影が始まるため、舞台中央へと移動し始めたのだが、歩き始めると汗がラバースーツの中でイタズラをする。
張り付いたり離れたり、くちょくちょと卑猥な音を立てると、同時にラバースーツが股に食い込みイタズラをし思わず声も漏れる。
外に音が漏れてることを少し心配しながら舞台中央へ移動する。

監督と主演の私の好きな俳優を中心に出演者が取り囲み、後ろに緑のキャラクターの着ぐるみを着た私たちが立つ。
何枚か写真を撮ったところで、大好きな俳優から「彼女とのツーショットいいかなぁ?」と。
”彼女?”その俳優が指差す先は私。

突然のことで戸惑っていると、スタッフが私の手を引き俳優の横へと引っ張っていく。
どんなポーズをとっていいのか、どうしていいのか戸惑っている私に、彼の香水のいい匂いが着ぐるみの中にまで入ってきた。
戸惑い彼を見ることができない。
下を向いてしまった私の肩に腕を回し、耳元で「顔を上げて」と言われ、ドキッとして顔を上げた時、シャッターが切られた。
彼は私の肩をポンポンと叩いて、観客に「ゆっくり楽しんで下さい」といって、舞台をおりていった。

残りの出演者も後に続く。
そして最後尾は緑のキャラクター2体。


58 : グリーンモンスター ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/19(木) 16:32:23
5.

「お疲れさまです、つぎは〇〇映画館になります、移動用のマイクロバスをご用意してますので、よろしくお願いします!」女性スタッフが挨拶を終えた出演者に声をかけ、誘導する。

緑のキャラクターの着ぐるみを着た私たちが元来た控え室に戻ろうとしたが、突然目の前にストローの刺さったスポーツドリンクが現れた。
「お疲れさま、君たちも水分補給してもうワンステージ頑張って!」と私たちの背中を押してマイクロバスへと誘導する。

”聞いてないよ、ユカ”声を出すことのできない 私は心の中で叫んだ。
確かに大好きな俳優に会えて、肩まで抱いてもらえたけど、こんなに暑いのがまだ続くなんて… 。

言葉を発することも抵抗もできないまま、出演者と共にバスに詰め込まれた。
バスの出入口付近に座り、スポーツドリンクを口にする。
ラバーマスク越しなので、上手く飲むことができずラバースーツを伝ってスポーツドリンクは体へと流れていく。
”冷たい!でも気持ちいい!!”
飲めない分も含めスポーツドリンクのペットボトルはあっという間に空になった。

ふいに席の後ろから声がした。
「すげぇ、一気飲み?中に入ってるのって男?」
最近売り出し中の若手俳優が、私の席の後ろに来ていた。
私は声も出せないので、何も反応しないでいると、私の後頭部を触ってきた。
その手は首元まで来た。
「あ!こうなっているんだ」
そういって着ぐるみの開口部を開こうとする。
「どんな人がはいっているのかなぁ?!」
若手俳優は調子に乗り、さらに開こうとしてくる。
私も手で押さえて必死の抵抗をするが、男性の力には敵わない。
マジックテープを外され顔のホールドが外れたことで、声が出た。
「やめて下さい!」悲鳴にも似た必死な女性の声を聞いて、若手俳優の手が止まった。

私の着ぐるみが開かれた開口部を閉めてくれたのは、同乗していた女性スタッフ。
そして開口部を閉めてもらっても私は怖くて前かがみになったままだった。
気不味さから、若手俳優は自分の席に戻っていた。
前かがみで動かない私の背中を優しく2回軽く叩き、頭を撫でてくれたのは、緑のキャラクターの彼。
なんだか懐かしく、そしてその行為は私を元気にしてくれた。
私が顔を上げた時、マイクロバスは次の映画館に到着した。


59 : グリーンモンスター ◆zYQ/uWRKn. :2016/05/19(木) 16:33:31
6.

同乗してきた女性スタッフが出演者らをバスから降ろし、次の映画館で出演者を館内へ誘導案内しているのはユカ。
最後に着ぐるみの私たちが降りた。

ユカは他のスタッフに案内を任せて、私の元へ。
「ゴメン、ヒトミ!こんなに長くなるとは思ってなくて」言葉の感じからは初めの映画館で終わる予定であり、こちらの映画館は急遽決まったようだった。
何より有名な俳優たちを乗せるには、移動してきたマイクロバスがあまりにショボかった。

ユカが何度も謝るので、手振りで大丈夫と伝えた。
それでも舞台袖まではしっかりと誘導され、再び舞台に立つことに。

もう、ぴったりとした着ぐるみに加え、これまたぴったりのラバースーツを着ているので、ラバースーツの中は汗でかなり滑ようになっていた。
そして、くちょくちょと卑猥な音はさらに大きくなり、もう完全に音が外に漏れていることは、周りの人たちが私が動く度に振り返ることで分かった。
恥ずかしい思いをしながら舞台に行く途中、先ほどの若手俳優が自分の控え室まで立っていて私に一言「すみませんでした」と謝罪してくれた。

舞台まで移動中もラバースーツの股への食い込みは私を容赦なく襲ってきたが、なんとか声を出さずに耐えたが、ラバースーツの中は私の汗といやらしい液が混じったものになっていた。

初めての時とは違い緊張はない、ただ早く終わらせて帰りたい、その想いしかなかった。
横で涼しそうに立っている緑のキャラクターの彼も着ぐるみの中では暑さと汗の気持ち悪さと闘っているのはきっと私と同じだろう。
私たちは同じ想いで、先ほどとは違う意味でお互いの手を握り舞台へ出て行った。

そこまでの記憶はしっかりとしていたが、その先はボンヤリとしか覚えていない。

記憶がハッキリとしたのは、始めの映画館に戻る移動の車の中。
車内の様子からユカ個人の車であることはすぐに分かった。
驚いたのは後部座席で、緑のキャラクターの着ぐるみの彼に膝枕をしてもらっていたこと。

「え!あ、ゴメンなさい」
私が彼に声をかけて、起き上がろうとしたが、「いいよ!このままで」
そう言って背中を優しく2回軽く叩き、頭を撫でてくれた。
着ぐるみの彼の声を初めて聞いた。

話せることに驚いて着ぐるみを脱がされ、汗だらけの顔を見られたかと頭の後ろを触るがまだ着ぐるみを着たまま。
視界も悪く、まだ暑い。
良かったのか悪かったのか分からないが、少し落ち着いた。

「すみません、甘えちゃって」私がそういうと彼は「ヒトミ、膝枕好きだったからなぁ」と。

着ぐるみの中の彼の正体が分かった。
2年前に些細なことでケンカ別れした元彼。
ユカを通じてよりを戻したいとは聞いていた。
私も彼のことは気になっていたが、変に意地になって素直になれずにいた。

私は元の映画館まで戻る間、ユカのお節介と彼の優しさに甘えることにした。



おしまい


60 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/19(木) 17:39:43
GJ!


61 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/19(木) 18:58:22
(≧∇≦)b


62 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/05/25(水) 22:22:48
よい物です。
GJ!


63 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:03:02
1.
ハリガネ人間の着ぐるみ。
とはいっても、着ぐるみなのである程度の太さはある。
手も足も棒、そして顔は丸くはなく胴体から伸びた棒の延長といった感じである。
手も足も頭も先端部分はただカットされた円筒状態になっている。
この着ぐるみは発泡ゴムで出来ており、柔らかく動きやすくはできている。
しかし、背中にファスナーはなくこの着ぐるみを着る時は、着るというよりはこの発泡ゴム内に閉じ込められるといった方が表現的にはよいだろう。

頭の円筒部分を前後に開き、そこから体を着ぐるみの中に滑り込ませる。
ハリガネ人間の着ぐるみを着ても大きさ的には中の人をひと回りほど大きくさせた程度で、頭の部分は前面が薄く造られ外からは中の様子を伺うことはできないが、中からはしっかりと外は見ることができた、もちろん話すことも。
さてこのハリガネ人間の中身はというと、テレビ局の新人女子アナウンサーが入り、街へレポートへ繰り出す。

今年の春に入社した琴乃ハルカは、ハリガネ人間の着ぐるみを着て初めてのレポート。
自分の顔が見えないことで、緊張をせずにレポートできるのではと、始められた企画であったが年を追うごとにその趣旨からはどんどん遠ざかっていた。

ハルカが渡された企画書には、カッパの街をレポートと書いてあった。
内容は緑色のハリガネ人間がカッパの町を散策し、町の人たちにインタビューし、名所を案内してレポートするもの。
最後にカッパが祀られている神社に行き、ハリガネ人間の着ぐるみを破り、中からカッパが出てきて町の人たちを驚かせて終わり、となっていた。

”カッパが着ぐるみから出てくる?”ハルカがどういうことなのか理解できないでいるうちに、衣裳さんとメイクさんが入ってきた。

「琴乃さん準備始めますね!」
衣裳さんはそう言うと、持ってきた衣裳の中から黒いゴムのようなものを取り出す。
「まず、これに着替えちゃって下さい!」
ハルカに質問する間も与えず、背中を押して更衣室へと押し込む。


64 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:05:19
2.
何がなんだかわからないまま、渡された衣裳を広げる。
”ラバースーツ?”ネットでみたことはあった。
でもこれって手や足の先、それに頭まで一体になっている。
戸惑いただ立ち尽くしていると外から衣裳さんの声がする。
「それ、ラバースーツって言います。裸で着て下さい。あと、これ使って下さい」と言ったあと、更衣室の下の隙間から小さめのボトルに入ったローションが差し入れられた。
衣裳さんに言われた通り、全裸になりローションを使いラバースーツに足を通していく。

ラバースーツはひんやりしていて冷たい。
始めはローションを使わずに着ることを試みたが、滑りが悪くうまく着ることができずに、ローションを試してみた。
ローションを使うと先ほどまでが嘘のようにスルスルと着ることができ、みるみるハルカの体は黒いゴムに覆われていった。

ラバースーツを着た時点で更衣室を出る。
すると、「これも被って下さい」と衣裳さんがハルカの胸元辺りのラバースーツから垂れたゴムの塊を指す。
ハルカはこのゴムの塊がマスクだということは分かっていた。
更衣室の中で被ろうとしたのだが、強盗が使う目出し帽のようになっていて、目と口のところだけ穴が開いていて恥ずかしくて止めた。

しかし、衣裳さんの押しに負けて目出し帽のようなマスクをハルカが被ると、衣裳さんは素早くハルカの背後に周り背中のファスナーを閉めハルカを頭から足先まで真っ黒なゴム人間にした。
このラバースーツは手はもちろんのこと、足まで5本指になっていた。
その理由はハルカも後々分かる。
全身真っ黒なゴム人間となったハルカに衣裳さんはウエットスーツで造られたカッパの着ぐるみを渡す。
カッパの着ぐるみといってもウエットスーツをベースに造られた衣裳。
違う所と言えば首の所が異常に長いくらいと見た目。
表面は黄緑色で光沢があり、特殊な加工がしてあり透明感もあり、見た感じはヌルっとしていた。

背中を開きそのカッパスーツに足を通すハルカ。
カッパスーツの中もゴムでできていて、すんなりとラバースーツの足を受け入れてくれなかったが、衣裳さんは先ほどのローションを使わせてはくれなかった。


65 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:07:23
3.
衣裳さんとメイクさんの2人がかりで着せてくれたおかげでなんとかカッパスーツを着ることができた。
後頭部辺りまである背中のファスナーをあげると、ぴったりとしたカッパスーツはハルカのボディラインを強調し、男性の目を釘付けにすることは間違いなかった。

汗だくになりカッパスーツを着せてくれた衣裳さんから「イスに座って」と言われ、近くのイスに腰を下ろす。
目の前の大きな鏡には目出し帽を被ったように目と口だけ出て顔を含めすべて黒いゴムで覆われたハルカがそこにいた。
ハルカは自分の姿に恥ずかしさを覚えながらも衣裳さんの指示に従っていく。

衣裳さんはカッパスーツの足首辺りに特殊なボンドを塗りラバースーツとカッパスーツを接着した。
そして、カッパの足、5本指に分かれた足袋のようになったものをハルカに履かせ、同じように接着していく。
この接着剤自体黄緑色をしているので、接着していくとカッパスーツとカッパの足との境界が分からなくなった。

次は手にかかる。
足にも水掻きはついていたが、手ほど顕著ではなかったが、手は指を広げると薄い水掻きがしっかりとついていた。
ハルカはグッパーをして今まで感じたことのない感覚を確かめていると、衣裳さんが注意する。
「ジッとして下さい、上手く接着できないので」
注意され大人しくなるハルカ。

続いて背中、一度閉めたファスナーを開け、ラバースーツに覆われたハルカの背中に手を入れて、手や足と同じ特殊なボンドを塗り広げていく。
ラバースーツとカッパスーツ、それに閉めたファスナーも隠れるようにきれいに接着していく。

”え!これって脱ぐことできるの?”
言い知れぬ不安を覚えたハルカが衣裳さんに尋ねようとした時、「じゃあ、カッパのメイク始めますね」
メイクさんが話しかけてきた。
ハルカが話そうとすると「このカッパのマスクを被ってもらいます」そう言ってマスクをハルカに手渡す。


66 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:09:21
4.
手渡されたマスクは天辺に皿があり、その周りには頭髪らしき毛が、鼻と耳はなく口はドス黒い黄色のクチバシがついていた。

「先ずは特殊なコンタクトをしてもらうんだけど、コンタクトしてない?」
メイクさんに尋ねられ、「してます!」と答えると手馴れた感じでハルカのコンタクトを外し、あらかじめ準備していたケースへ。
そして、緑色をした大きめのコンタクトをハルカの目に。
ハルカは目が悪くハッキリと見えないガラスに前のめりになって覗き込みと、そこには白眼の全くない緑色の不気味な目がハルカを見ていた。

「ゴメンね、時間ないから腰掛けて」メイクさんの声に反応し腰掛けると不意にハルカの口に何が入ってきた。
「これはボールギャグっていって、口の拘束具になってるの、カッパが喋ったらおかしいでしょ」そう言ってメイクさんは頭の後ろでボールギャグを固定する。

「あぁぁぃううお」言葉にならない声を上げながらハルカはベルトを外そうとしたが、水掻きのついた手では外せない。
メイクさんは「ロケが終わったらちゃんと外すから安心して」そうハルカに声をかけ軽く肩を叩く。
そしてそのまま、カッパのマスクを被せられる。

ボールギャグを自分で外すこともできず、カッパのマスクを被せられ、どうすることもできなくなったハルカはカッパのメイクの続きに応じるしかなかった。
ハッキリとは見えないが、目の前にはぼんやりとカッパのようなものが見えているだけ。
なんだか、自分の存在が消えてしまったような感覚に陥る。

ボールギャグをされ涎が溢れてくるのを必死で飲み込んでいたが、それも限界を迎えた頃、メイクさんがカッパの口を大きく開き「ハルカちゃんの口とカッパの口を引っ付けるね」と。

咄嗟に口を開かれ涎が溢れ落ちる。
「ハルカちゃん、涎凄いね!」
その言葉に恥ずかしくなり、水掻きのついた両手で顔を覆う。
「大丈夫、大丈夫!口引っ付けたら、カッパが得体の知れない液を垂らしているようにしか見えないから」

”全然、大丈夫じゃない!カッパの間私はずっと涎を垂らしているってこと?”
ハルカは怒っているが、言葉で訴えることはできない。
目で訴えかけるが、メイクさんはハルカの口元の作業で視線が合うこともなかった。


67 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:11:22

5.
そのまま、カッパのマスクの瞼とハルカの瞼をくっ付けにかかるメイクさん。
目に力を込めて訴えかけたハルカだったが、
「力を入れないで!作業できないから!」のひと言にアッサリと引き退ってしまった。

瞼と口をマスクに引っ付けられ、瞬きもでき口も動かすことができるカッパが出来上がった。

ハルカの鎖骨辺りまで隠れるカッパのマスクを丁寧にカッパスーツへと接着していく衣裳さん。
とても着ぐるみとは思えないほどの仕上がりに衣裳さんとメイクさんは満足した様子でハルカを眺めていたが、衣裳さんが甲羅を付けるのを忘れていたようで、すぐに作業に取り掛かる。

先ほど背中を開けてカッパスーツとラバースーツを接着した際、甲羅を取り付けるための金具も一緒に接着してあった。
その金具に甲羅の土台となるものを固定し、最後に甲羅を強力な接着剤で全く取れないように接着して完了。

何も言えなくなりされるがままのハルカの準備が整ったのを見ていたかのように、男性スタッフが部屋に呼びにやって来た。
”コンコン”
「琴乃さんの準備できましたか?」
「はい!」メイクさんが元気に答えた。
立ち上がったハルカだが、元気はなかった。

部屋を出て男性スタッフの後についてロケバスへと向かう。
途中、同僚ともすれ違ったがそのカッパが琴乃ハルカであることに気づくものはいなかった。

ロケバスに乗ると、ディレクターさんが声をかけてきた。
「琴乃、そのカッパ凄いだろ!まるで本物だよ」
カッパの口を動かして答えようとしたが、ハルカの口にはボールギャグを咥えていて話すことはできない。
その代わり涎が落ちそうになるのを堪えて、大きく頷いた。

「琴乃、後ろ見てみろ!」
そう言ってロケバスの最後尾の席を指差す。
そこにはハリガネ人間の着ぐるみ、しかもカッパに合わせた黄緑色。
ハリガネ人間の手にはすでにマイクが取り付けられている。
「琴乃、お前今日喋れないだろ、でも安心しろあとからアフレコして声入れるから!」
ディレクターはそう言ったが、ハルカはその言葉を信じられないでいた。


68 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:13:47
6.
ハリガネ人間の着ぐるみよりも気になるものが、ハルカの目に入っていたからだ。
それはこれからするレポートを放送する番組のメインキャスター新田マユもバスに乗っていたからだ。
”なんで?私が着ぐるみを着てレポートするのにマユさんが⁉︎”

カッパの着ぐるみにしろ、マユにしろ、ハルカが全く聞かされていないことばかり。
不安だけを膨らませながら、バスはロケ地に向けて出発した。

現地に着くと、ディレクターやマユがバスから降りるのを見送り、カッパとなったハルカは、ハリガネ人間の着ぐるみの中へ入る準備をする。

元々、ハルカがそのまま着ることを想定して造られていたので、カッパの着ぐるみを着て中に入るのはキツかった。
男性スタッフが強引にハリガネ人間の着ぐるみに押し込める形でなんとか中に収まることはできた。
そして、その男性スタッフに着ぐるみの封をしてもらった。

季節は初夏、朝晩は涼しいが昼ともなると、夏を思わせる暑さ。
窮屈な着ぐるみに押し込められた上、着ぐるみの重ね着、体力には自信のあるハルカであったがバスを降りる前から”何分耐えられるのだろうか?”と考えていた。

バスを降りてディレクターさんとマユさんの元へ行く。
「なかなか、いい感じだ!」そう言ってディレクターさんはハルカの肩とおぼしき場所を軽く叩く。
しかし、ハルカはハリガネ人間の着ぐるみを着たことでほとんど言葉が聞こえなくなっていた。
頭を傾げているハルカを見て、聞こえないことに気がついた男性スタッフがハルカにカンペを見せる。
”Dが褒めてます”それを見て、ディレクターさんに向かって礼をした。

ディレクターさん、マユさん、カメラマンや音声さんに続いて移動を始めたが、照りつける太陽と着ぐるみの重ね着の暑さにすぐに参ってしまったハルカは、ガードレールにもたれかかる。

それに気づかずに先へ進む一行に、最後尾からハルカのフォローに回っていた男性スタッフが「琴乃さん、つらそうです!」
振り向く一行、それを見たディレクターは「お前、先に彼女を例の神社まで連れて行っておいてくれ!」と行って先へ進んでいく。


69 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:16:06
7.
男性スタッフはハリガネ人間の着ぐるみで動きの遅いハルカに肩を貸して、ロケバスへと戻り運転手に「例の神社までお願いします」と。
例の神社とはカッパがよく目撃されたという神社のこと。

ロケバスには戻ったものの、ハリガネ人間の着ぐるみを脱がせて貰えず、バスは移動を始めた。
やがて、木陰でバスの中が暗くなる。
神社に到着したようで、バスは停まった。

男性スタッフに促され、バスを降りるハリガネ人間のハルカ。
しかし、その行く手にはかなりの段数のある階段が。
「さぁ、登りましょう!」男性スタッフが促す。
木陰のおかげで登り始めはよかったが、さすがに登りきった時は汗が吹き出し脱水症状寸前だった。
ハルカを支えながら登った男性スタッフも汗だくになっていた。

神社の境内が見える木陰で、適当な石にハルカに腰を下ろさせると、男性スタッフはハリガネ人間の着ぐるみの開口部を開き始める。
着ぐるみの中に新鮮な空気が吹き込む。
その空気に誘われてカッパが顔を出す。
「どうぞ!ストローを口に入れて容器を押すとスポーツドリンク出ますから」

男性スタッフからスポーツドリンクを受け取ったカッパはストローを黄色いくちばしの中に差し込み勢いよく容器を押した。
ハルカの口にはボールギャグがついている。
そのままでは飲むことができず、上を向いて再挑戦。
しかし、勢いよく入ったドリンクが気管に入り咳き込む。
「大丈夫ですか?」心配して背中をさすってくれる男性スタッフに仕草で大丈夫と返して、その後ゆっくりとスポーツドリンクを楽しんだ。

ようやく落ち着いた頃、別の階段から撮影の一行が上がってくるのが見えた。
撮影が続いているようで、撮影用の照明に続いてマユさんの声も聞こえてきた。

それを見た男性スタッフはカッパの頭をハリガネ人間の中に戻す。
”え!急になに?”
状況が分からないハルカに今度は、カメラマンと少し離れた場所でマユさんが必死に何かを話している。


70 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:17:51
8.
ハルカは男性スタッフに助けを求めて辺りを見回すが、男性スタッフの姿はどこにも見当たらない。
急にハルカは倒され強い力が加わる。
”痛い!なにするの!”
引かれてに声上げたが、ハリガネ人間の着ぐるみの中では声は消されて誰にも届かない。

地面に押し付けられた状態にされ、ハリガネ人間の開口部から腕が入ってきてハルカ、いやカッパを引きずり出しにかかる。

引きずり出されたカッパは、数人の男に抑えつけられ、ロープで縛られる。
そして、身動きの取れなくなったカッパに近づいてきたマユさんは「カッパです!私が用意していた着ぐるみを勝手に持ち出し遊んでいた、張本人です」

”え!なんでそんなことになっているの”
我が耳を疑うハルカだが、ハルカの悲劇は続く。
「この捕まえたカッパをスタジオに持ち帰り、専門家に見てもらいましょう!」
それを聞いてまだカッパの着ぐるみのままでいることが続くことと専門家に見せるというとんでもないこと。
ハルカは必死に声を上げたのだが、必死の訴えはボールギャグで塞がった口により不気味な声と涎に変わってしまった。

カッパは腕を後ろ手に縛られ、足は一本に。
そして体は亀甲縛りにされていた。
ハルカの大きな胸はカッパスーツ越しでも見事であり、股の割れ目にはロープが深く食い込んでいた。
そのため、少し動くだけでもロープの食い込みがハルカのアソコを刺激した。
ロープで縛ったカッパは頭陀袋に入れられ、ガタイのいい男性に担がれてロケバスへと戻る。
階段を一段下るだけの衝撃でも、ロープの食い込みがハルカのアソコを刺激し続ける。
階段を下りきるまでにハルカは2回の絶頂を迎えた。
ロケバスの最後部には行きのロケの内にはなかったケージが準備されていて、カッパは縛られ頭陀袋に入れられた状態のまま、そこへ押し込められた。

ロープの食い込みの刺激で絶頂を迎えたハルカは抵抗するどころか下手に抵抗するとロープでまた逝ってしまいそうなのでジッとしていた。
バスが揺れるたびに、振動で気持ちよくなりケージの中の頭陀袋はテレビ局に着くまで小さな悲鳴のような声を上げ続けた。


71 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:19:48
9.
テレビ局に到着するとケージのまま台車に載せられて運搬される。
途中、カッパはケージから出され頭陀袋からも出され、再びケージへと戻された。
スタジオに入る前にケージには布をかけられた。

そしていよいよ専門家の待つ、スタジオ内へ。
ハルカの周りで大きな歓声が上がる。
そしていよいよ、布が外されケージに入ったカッパが姿を現わす。
専門家はケージの周りを一周して興味深げに中を覗き込んでいる。

そして、ケージから外へ出すように指示をする。
縛られたまま引っ張り出されるカッパ。
歓声の中に悲鳴も混じって聞こえてくる。
布をかけられる前に、ケージの隙間から緑色をしたスライムとローションの混じったものをかけらたのが、カッパをよりリアルに見せる。

ケージから出たので抵抗を試みるハルカ。
しかし、ロープで縛られローションのついた体では虚しくスタジオの床の上を滑るだけだった。

興味深く見ていた専門家がとんでもないことを言い出す。
「解剖してみましょうか?何か分かるかもしれませんよ」
そう提案するとメインキャスターのマユさんが「そうですね、お願いします」と。
それを聞いてさらに暴れ出すが、大男2人が滑るカッパを持ち上げて透明のアクリルでできた型に入れて厳重に固定する。
”どうして、誰も助けてくれないの?”
ボールギャグをされた口で、ハルカは必死に声を出して訴える。
解剖の準備に息を飲み静まりかえるスタジオにカッパの悲痛な叫びだけが響く。

ハルカの頭を押さえつける手。
”頭から解剖されるの?もう終わりだ”
ハルカがそう思った時、口を拘束していたボールが外れた。
続いて、体を締め付けていたロープも。
すべての拘束が解かれ、自由を取り戻したカッパに近づいて、マイクを手渡すマユ。

そして「ゴメンね、ハルカ」
「あと、番組よろしくね」と。


72 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/09(木) 22:26:29



73 : ハルカ ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/09(木) 22:26:41

10.
マユは結婚を期にテレビ局を辞め、番組も降板することが決まっていた。
マユは自分の後任として、新人ながら特別なものを感じるハルカしかいないと上申していた。
ただ、経験がないので着ぐるみに入って、自分ではないものになって違う視点からモノゴトを見て欲しいというマユの想いがそこにあった。

ハリガネ人間の着ぐるみ入ることはマユから始まった。
そしてそれはマユが番組のメインキャスターに抜擢されるキッカケとなった。

ハルカはフラフラと立ち上がると、マイクを受け取り「これからがんばります!」と大きな声で答えたが、すぐに緊張の糸が切れて泣き出してしまった。

汗と涙でグチャグチャになった顔を観客に見せることはとてもできない状態なので、男性スタッフについてもらい、控え室へと引き揚げる。

控え室に入ると力なくイスに座るハルカ。
そして男性スタッフに向かって「アキラ!体、縛ったの貴方でしょ」
鏡に映るカッパの横に立って笑う男性スタッフ。
「縛るのキツすぎ!」
「でも、それがよかっただろ!」
カッパの表情がニヤける。
「もう一回、縛ってやろうか?それとも」
そういうと男性スタッフはカッパを床に体育座らせた。
ラップを取り出し、カッパの体に丁寧に巻きつけていく。

カッパは抵抗することなく、それに応じる。
ラップが全身に巻き終わると「今日ってもう終わりだよな!」カッパに話しかける。
「ええ!アキラは?」
「俺も今日はこれで終わり、じゃあ帰ろうか」
会話が終わるとカッパの後頭部で外されていたボールギャグを引っ張り、ハルカの言葉を奪い頭にもラップを巻きつけるアキラ。
そして股のところにバッテリー式の電マを強く押し込む。

ラップ拘束の上からさらに黒いビニールテープをギチギチに巻きつけていく。
黒いビニールの塊となったカッパをスーツケースへと押し込める。
スーツケースを閉める前に電マのスイッチをオンにする。
黒いビニールテープの塊からは鈍い悲鳴のような声には気にもしない様子でアキラはスーツケースを閉めると、そのまま控え室を後にした。

途中、衣裳さんとメイクさんとすれ違ったが、
「お疲れ様です」と声をかけ、何事なかったように2人は帰って行った。



おしまい

お粗末さまです。


74 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/10(金) 11:51:06
素晴らしい。GJです!


75 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/10(金) 15:25:29
この人、普段は遅筆だから毎回読んでてダレるが今回はまとめてアップしれくれたので一気に読めてよかった
次からも全部書いてから一気にお願いします


76 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/10(金) 20:47:22
GJ! 小さい着ぐるみも書いていただきたいです〜


77 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/10(金) 22:18:08
素晴らしい!


78 : 新鮮、海鮮、痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/15(水) 22:37:07
1.

エビの大きな置きものかと思いきや、動いた!
大きく2回動いた後、動きを止めてしまった。
新鮮さを売りにしている居酒屋チェーンの店頭。

機械かと見ていると時々動く、しかも不規則に。
見た目にはリアルで本物と遜色ない。
本物と違うところは1mを超える大きさだけ。

やがて夕方、仕事終わりのサラリーマンが家路に着く頃にその大きなエビは大きな金だらいに放り込まれて店内へと消えていく。
金だらいには薄く水が張られていて、放り込まれた際は本物のように激しく動いていた。


「いらっしゃい!」店は5時半を回ると活気付く。
お客さんも増え、威勢のいい声が飛び交う。
その中でも特に元気な女性アルバイトのナミ。
ナミは大学生で海鮮が好きで、バイトをすれば賄いが食べられると思い、このバイトを選んだ。
ナミの思惑通り、賄いが食べられた。
美味しく笑顔でいつも食べていたナミだったが、ある時気づいた体重が5キロも増えていることに。

途端に賄いを控えるようになったナミ。
それを心配した店長が声をかけてきた。
「どうした?食べないのか?好きなマグロだろ?」
黙ってしたを向くナミ。
「体調でも悪いのか?」
心配そうに聞く店長に、小さな声で「太っちゃって」恥ずかしそうにいうと。

「お!そんなことか、それならいい仕事があるぞー」
「?!」ナミには何のことかさっぱり分からなかった。
そんなナミに店長は一枚の紙を提示した。
それは誓約書。
内容を確認すると、着ぐるみを着ての集客業務とある。
そしてこの着ぐるみは誰でも着回すものではなく、専任業務であり特別な事由がない限り断わることはできないとあった。
ナミの目はその先に向いていた。
この業務にあったっては、特別手当として時間に関わらず5000円の手当がつくこと。

ナミの中では想像が膨らむ。
着ぐるみ(うさぎか何かの着ぐるみ)に入ってビラ配りをすると、汗をかいて痩せる上に手当がつく、月に10回以上バイトしているから5万円以上になることを。
着替えやタオルがいるなぁ、ぐらいにしか考えず気楽にサインをした。
店長からは翌日2時間早く出勤するように言われた。


79 : 新鮮、海鮮、痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/15(水) 22:40:24
2.

翌日指定された時間に行くと、見たことのない大きな発泡スチロールの箱があるだけで着ぐるみは見当たらなかった。

「お!待ってたぞ」という店長に対して「おはようございます、着ぐるみは?」と尋ねると。
「気になるか?見てみるか?」
そう言って発泡スチロールの箱を開ける。
中には大きなイセエビ?がおが屑に乗っていた。
「デカっ!」ナミが思わず口にする。
「デカイだろう、これが着ぐるみだ」
「え!」言葉に詰まり後が続かない。
それでも「こ、これどうやって着るんですか?」とナミが尋ねると。

店長は箱に腕を突っ込み、大きなエビを取り出した。
床にエビを置くと、同封されていた説明らしきものが書かれた紙を見ながら、片手でエビの頭胸甲(エビの頭部分)と腹節(ジャバラになっている尾の部分)の間を探る。
中はフック金具が付いていて中へと押し込むと、フックが外れた。

頭胸甲を引っ張りながら抜くと、大きなエビの調理前のような状態となった。
このエビは頭胸甲の中まで白い身が詰まっている。
その白い身の部分は背中側にファスナーがあり、それを開けると着ぐるみに入ることができる。

ナミはエビの腹節を伸ばしたり、曲げたりしてみる。
本物のように重なり合った腹節はそれぞれの下へと入り込み曲げ伸ばしをスムーズに行う。
”なるほど、よく出来ている”
感心して見ていたナミだったが、自分が入ることを思い出す。
そして、この巨大エビの着ぐるみに入ると、自分では脱ぐことはおろか、動くことも著しく制限されることになることに気づいた。
”どうしよう!辞めるのってダメかなぁ”
口に出せないでいるところに、「じゃあ、これに着替えて」と赤いものを店長から手渡された。


80 : 新鮮、海鮮、痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/15(水) 22:42:04
3.

それは真っ赤なラバースーツ。
ナミが広げてみると、モジモジくんのように顔のところだけ穴が空いていて、しっかり顔が出る。
”これは恥ずかしい!”
その思いを店長に伝えることもできず、「さあ、着替えてきて」と店長に背中を押された。
なぜ、こんなものを着なければいけないのかも聞けないまま、普段使用している更衣室へ向かう。

「あ!ちょっと待って!!」
店長に呼び止められて、ラバースーツを着なくていいのではと期待して振り向くと「下着つけたら汗でビショ濡れになるから」と付け加えただけで店長の言葉は終わった。

”誓約書も書いたし、仕方ない”そう自分に言い聞かせ、着替えたナミ。
ただ、モジモジくんのような格好で店長の元へ戻る気にはなれず、フードを被らずに戻った。

戻ってみると、先ほどよりも広い座敷スペースに店長も巨大エビの着ぐるみも移動していた。
それだけではなく業務用のラップまで用意されていた。

戻ってきたナミに気づくと店長は「お!カッコイイなぁ」とナミをその気にさせるためなのか、お世辞を言わない店長が褒めてきた。
「別に褒めなく良いですよ」とナミは返し、「このまま着ぐるみに入ったら、いいんですか?」と尋ねると店長は「いや」と言って、業務用ラップを見せる。
嫌な感じがプンプンするが、ナミはあえて聞いてみた「それ何ですか?」

店長は少し気まずそうに「これは業務用のラップで、これを体に巻きつけて、エビの形に固定してからエビ着ぐるみに入ってもらうんだ」最後の方は声が小さくなっていた。

「え!」明らさまに嫌な顔をするナミに、どう言って納得して貰えればいいのか、戸惑っている店長が、ナミには手に取るように分かった。
あまり困らせるのもと思ったナミは自分から、「どうやって巻いていくんですか?」と逆に店長に質問した。
店長はナミの心遣いに感謝して、「ゴメンな」と独り言のように呟いた。


81 : 新鮮、海鮮、痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/15(水) 22:45:21
4.

ラップを巻きながら店長は、今月エビ料理を推していくので、エビの着ぐるみでPRしていくことを教えてくれた。
因みに来月はタコ、その次がタイであることも。

ラップは上半身から巻いていき、ナミの両腕はボクシングのブロックの様に両腕を前にして巻いていく。
ラバースーツによく張り付くラップのおかげで店長は初めてとは思えない程手際よく巻いていく。
そして足はジャバラのように何度かに分けて巻いていった。

動きが著しく制限されたナミにいよいよ着ぐるみを着せていく。
ただ、着せ始めてすぐ、ナミが店長に尋ねた。
「これって反対じゃないですか?」
ナミがそう思ったのは、頭胸甲を被せられた時ナミの背中側にエビの脚がくるようになっていたからだった。

店長は「いや、これで合ってるよ。膝の曲がる方向はどっち?」そう言われてナミはそのことに納得したが、ただでさえ身動きの取れない着ぐるみの上、仰向け状態で入るなんて。
そんなことを思っている間も着せる作業は続く。

いつの間にか真っ赤なラバースーツの体は、エビの腹節に変わっていた。
「さあ、頭を少し上げて」そう言われナミが頭を上げると、ラバースーツのフードを被せられた。
そしてその上から、ラバースーツと同じもので作られたガスマスクを頭に被せられ、ガスマスクの呼吸口にエビの頭胸甲から伸びたホースを接続する。
エビの頭胸甲のホースの先は額角(エビの頭の先端にある角のような部分)に繋がっており、空気は通すが水などは通さない造りになっているので、ナミの呼吸はしっかりと確保された。

店長はナミが呼吸ができていることを確認すると、白い身の部分のファスナーをホースだけ飛びだした状態で閉める。
そしてホースが折れ曲がり呼吸を妨げないように注意しながら頭胸甲を被せてフックで完全に固定した。

エビの殻をコンコンと叩くと店長の目の前の巨大エビは尾を大きく振って動いた。


82 : 新鮮、海鮮、痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/15(水) 22:46:33

5.

その後金だらいに入れ、店頭へと運び予め準備しておいた展示スペースへと巨大エビをセットした後その周りにお勧めメニューや飾り付けをした。

巨大エビを運ぶ際、突然持ち上げられたりすることに慣れていないナミは少し暴れ、店長が落としそうになるシーンもあった。

巨大エビとなったナミは、近くで人の声がすると動いて立ち止まって自分を見る人を驚かせて楽しんでいた。
しかし、次第に着ぐるみの中は暑くなり、着ぐるみ業務が終わる頃にはかなり疲労困憊状態になっていた。
着ぐるみを脱いで30分から1時間の休憩後、ホールスタッフとして夜遅くまで働く日々が続いた。

巨大エビの最終日には、ナミは言い知れぬ淋しさが込み上げてきた。
その思いを店長に伝えると、店長はニヤリとして「次のタコはどんな着ぐるみだろうな」と。

巨大エビが終わると終わりだと思っていたナミ。
慌てて誓約書を広げて確認すると、小さく期間と書かれたところには一年間の表記があった。

崩れ落ちるナミに店長は、「期待している」と肩を叩いた。

さて、ナミのダイエットはというと始めては不慣れでキツかったため短期間で痩せたが、慣れてきた途中からは賄いの量が増え、一年後に体重は元に戻っていたそうです。


おしまい

エロなしです。期待していた方すみません。


83 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/16(木) 00:44:01
エロなしでも全然おkです。いつもありがとうございます。


84 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/16(木) 21:02:59
ありがとうございます


85 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/16(木) 22:48:46
よかった!
願わくばタコのもみたい!


86 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/17(金) 19:17:20
エロ希望!


87 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/18(土) 08:27:08
素晴らしい。GJ!


88 : 短編かな? ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/24(金) 20:12:29
海でサーフィンをしていて1人の女性に出会った。
波もなく、波待ちしている間会話が盛り上がった。
波が出始めると彼女の姿は見えなくなっていた。
海から上がると自分の車の隣りに停めていた赤のボックスタイプの軽ワゴン車が停まっていた。
その車は彼女の車だった。
再会に運命を感じて話が盛り上がる。
僕は上半身ウエットスーツを脱いだが、彼女はウエットスーツを着たままで話す。
話題は何故か男の子なら誰もが一度は通るウルトラマンなどのヒーローの話に。
彼女は女性ながらウルトラマンに詳しかった。
僕も昔見たウルトラマンの話を熱く語った。
彼女は楽しそうにその話を聞いていた。
お互いの車のリアゲートを開けて、そこに座り話をしていたが、話が落ち着いた時、彼女の車に誘われた。
リアゲートから中が見えないように中にはカーテンがしてあり、カーテンを開けて中に入る。
中には替えのウエットスーツもあったが、自分の目を疑うものも掛かっていた。
それはウルトラマンの着ぐるみ。
正確にはウルトラの母。
いきなり、彼女から今から着替えてもいいと。
生唾を飲み込み頷き、座ってその光景を眺める。
彼女は座りながらかつウエットスーツを着たまま、その上から着ぐるみを器用に着始めた。
足を通しみるみるうちに、足からウルトラの母になっていく彼女。
彼女がマスクを被り後ろを向く。
ファスナーを閉めて欲しいと合図していることはすぐに分かった。
彼女の長い髪をまとめ着ぐるみの中へと入れてファスナーを閉める。
彼女は僕に背を向けたまま、グローブとブーツを装着する。
そして振り返った彼女は昔テレビでみたウルトラの母、少し違うのは胸が大きいこと。
ウルトラの母は両手を広げて、ハグを要求。
僕は軽く頷くとウルトラの母のハグに応じた。
上半身が裸の僕は直にウルトラの母を感じた。
そして大きな胸の柔らかさも。
ウルトラの母はギュッと強くハグし、そのまま後ろへと倒れる。
僕もウルトラの母に覆い被さるように倒れた。
マスクの隙間から少し苦しそうな息づかいが聞こえてくる。
それを聞いていると僕の股間も熱くそそり立ってきた。
それに気づいたのか、ウルトラの母の手が動き出す。
ウエットスーツの上からでもはっきりと分かる僕の股間を優しく、そして徐々にその動きは速くなっていく。
すごく気持ちいい、そう思ったとき先ほどまで激しく動いていた手が止まる。
少し残念と思った瞬間その手は、ウエットスーツの中へと入ってきた。
そして僕の股間を力強く握る。
そのまましごき始める。
グローブはゴム手袋をはめているのか、彼女の体温も伝わってくる。
僕の体はどんどん寝つを持ち暑くなってくる。

そこで目が覚めた。
気づくと前の彼女が残していったウエットスーツが、僕の上半身に覆い被さっていた。
仕事終わりで海を目指して夜通し走ってきたせいだろう。
疲れてウエットスーツを着ている途中で、眠ってしまっていたようだ。
隣りには駐車している車も、もちろん赤いワゴン車もなかった。

あんな彼女に出会えたらいいのに。
そう思いながら僕はボードを抱え、海へと走った。
駐車場の少し離れた場所から赤いワゴン車が走り去ることを見ることなく。


おしまい


89 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/25(土) 19:29:43
短くても、こういう着る手順を想像させるものも良いですね。


90 : 1話だけ書く。 :2016/06/26(日) 18:40:39
『ピンポ〜ン』
男の家のインターホンがなった。時間は真夜中の3時。
男はドアの覗き穴から鳴らした主を見る。
パーカーを着ていて、胸の膨らみから女であることがうかがえる。
頭はフードを深く被っていてサングラスにガーゼのマスクをつけているため表情が分からない。
しかし男は女が誰なのか分かってるようにドアを開ける。
「おーお疲れ。とりあえずリビングに入って。」
女は無言でうなずき、入っていく。
女は紺のパーカー、ジーンズ、白い手袋にサングラス、マスクと肌の露出が少ない。
「そんじゃ来てすぐだけど、脱いでその姿を拝見しようかな〜」
女はうなずき、フードを下げる。女の頭は僧侶のように毛が1本も生えてない。
次にサングラス、マスクを外す。
「何も知らないで真夜中の道でこんなのと出くわしたら腰抜かすな。」
外した姿はのっぺらぼうだった。
目も鼻も口も耳もない。
次に手袋を脱ぐ。その手は爪や指紋がなく、肌色の手袋に見える。
足も同様に靴下を脱げば爪がない。
パーカーとジーパンも脱いでいく。脱ぐとすぐに肌色の肌が出てくる。
裸のはずなのに裸とは思えない。
顔がない。穴がない。爪がない。毛がない。異質な存在がリビングに立っている。
「うぉ〜やっぱすごいな。このスーツ。わざと本物に近づかないようにしたとはいえ、肌の雰囲気はそっくりだ。」
女は恥ずかしそうに胸と下を手で隠す。
「いや別に素っ裸ではないから大丈夫だよ?今君はもう一枚服を着てるんだから。」
実はこの女はもう1枚素肌の上に着ているものがある。
男はそれを『肌スーツ』と呼んでいる。素材はゴム製。簡単にいうならラバースーツなのだが、肌の質感や見た目を再現したスーツである。
そしてその肌スーツを着ているのは男が働いている会社の後輩であり、私生活ではパートナーになりつつある彼女「佐々木涼子」である。
男は肌スーツを撫でるように触る。
「試作品として生地は触ったことはあるが実際に人型にしてそれを着用したものを触るのは初めてだ。」
触っている手が胸にいき、それは揉む動きに変わる。
女は押し倒されてソファーに倒れる。
男が馬乗りになっているため逃れられない。

この先どうなるのか?それは書き手の気まぐれで決まる。つづく?


91 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/27(月) 16:41:05
>>90
GJ!!


92 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:47:58
1.

ナミが巨大エビとなって1か月、店の前の巨大エビは話題となりテレビや雑誌にも取り上げられた。
しかし、中身が自分だとは大学の友人にはとても言えないでいた。
巨大エビも店頭に出なくなり、次第に巨大エビの話題が収まってきた時、店長から早出の要請があった。
ナミは悪い予感しかなかった。

店に入ると座敷のスペースが拡げられ、そこに座る店長の傍には大きな壺があった。
大きいといっても座った店長の肩よりも低い程の高さの壺。
”私ならあの中に収まりそう”ナミはそう思った。

「これ、なんだか分かるか?」
店に入ってきたナミに問いかける店長。
「壺ですよね、何に使うんですか?」
もうなんとなく想像はできているが、ワザと惚けてみた。

「こっちに来て、中、覗いてみ!」
店長の言葉に従い、壺の中を覗くが中は薄暗くよく見えない。
「よく分かりませんよ」ナミが言うと、店長も立って中を覗き込む。
「ホントだなぁ、分からんなぁ」
そういうと手を突っ込み、中のモノを引っ張り出す。
出てきたのは赤紫色をした吸盤のついたタコの足、そして頭。

事前に聞いていた、そして前回のエビからもこのナミの前に現れたリアルなタコに少し驚いたが前回程ではなかった。
すごい出来だ、スーパーに並んでいるタコの足そのものである、大きさを除いては。

「これですか、今度の着ぐるみは!」ナミの声からテンションが下がっていることは容易に察しがついた。


93 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:49:13
2.

「じゃあ、早速だけどこれ!」
そういって店長は真っ赤なラバースーツを差し出す。
ナミは抵抗することなく、それを受け取るとそのまま更衣室へと向かった。

先月もこれを着て着ぐるみに入っていたので、要領は得ている。
簡単に着ることはできたが何かが違う。
それはラバースーツの股の下に垂れる袋状のモノ。
”変なの!”
ナミはそう思いながら店長の元へと戻る。
「店長、これ変なモノついてます」
そういうナミに店長は「ナミ、それは中に入れるんだよ!」
「入れてやろうか?」そういって近づく店長をナミは両手を突き出して制した。

この2人、巨大エビを着る側、着せる側ですっかり距離が縮まり、付き合うようになっていた。
もちろん、店長はナミがどんなことをすれば喜ぶのかもよく理解していた。
笑顔でじゃれ合う2人はまさに恋人同士、普通と違うのは拘束されることに快感を覚え始めた女と拘束することに喜びが増してきた男。

「これを中に入れるって、体の中に?」
その質問に対して店長は何も言わずに頷いた。
「自分でやるから、こっち見ないでよ!」
そういうとナミは店長に背を向けて、股の辺りをいじり始めた。
少し手こずったものの、「これでいいの?」と店長の元へ戻ってきた時は、股の下にあった袋状のモノはナミの体に収まっていた。


94 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:50:26
3.

「それでは着ぐるみを着る前のあれ、始めますか?」店長は業務用ラップを手に取る。
ナミは微笑み嬉しそうな表情ではあるが同時に恥ずかしいのか、店長の視線を逸らして下を向く。

「あ!そうそう、これ股に挟んで」
店長はナミにジャバラになったパイプ状のものを渡す。
「これ、どう挟むの?」
それに対して店長は「この辺で挟んで」
何やら先程まで袋状のモノが出ていた辺りで微調整をし、「しばらくそのまま」そういうとパイプ状のものを固定するように、ナミの太ももにラップを巻きつけていく。
ミニのタイトスカートの様になったラップの背中側にカッターで穴を開けて、その穴にパイプを通す。

「何ですか?これ?」
ナミの質問に「あとのお楽しみ」店長は笑って答えた。

次にナミが指示されたのは、立ったまま前屈になること。
ナミは中学、高校と新体操をしていたので非常に体が軟らかく、胸がひざ小僧につくほどである。
その体勢のまま、腰と太ももにラップを巻きつけていく。
しっかりと締めつけながら巻いていくと、ラバースーツに包まれたナミの赤い大きな胸はひざ小僧に潰され余った乳房は外側へと溢れ出る。

ナミの上半身の半分くらいまでラップを巻きつけると店長の手は止まった。
下を向いたままで固定されるナミは、少し苦しそうにしている。
そんな事には気にも留めず、店長はタコの着ぐるみの準備を始める。
ナミが苦しそうにしていても、それにすぐ慣れてしまうことは店長には分かっていた。


95 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:51:36
4.

タコの着ぐるみの頭のすぐ下の部分に手を入れると穴とも言えない小さな穴は開き、店長の手を呑み込んだ。
店長はその穴から何かを引き出した。
出てきたものは白い袋状のモノ、それはタコの頭と一体となっており、その先にはファスナーがついている。
そのファスナーを開けて着ぐるみに入ることができる。

ファスナーを開けると開口部を上に向けて、立ったままの前屈から逃れられないナミの元へ。
そして、背後に回り抱き抱えるようにして、持ち上げる。
身長が140cmそこそこのナミの体は簡単に持ち上がる。
ビックリしたナミは「ヒャッ!」と声を上げて店長はすぐに床へと降ろした。

タコの着ぐるみを見ていないナミは何かをされるのか分からず、動きの著しく制限された手足をばたつかせる。
「落ち着けって!大丈夫だから」
店長に言われて大人しくなるナミ。

そのナミを今度は頭が上になるように持ちかえてタコの着ぐるみへと運ぶ。
そしてそのままタコの着ぐるみの開口部へとお尻から入れていく。
タコの頭のすぐ下の穴は大きく開き、ナミの体を半分ほど呑み込んだ。


96 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:52:44
5.

次に店長は自分の腕を突っ込み一本のタコの足を着ぐるみの中から動かして見せる。
「この足にナミの足を入れてみて」ナミは店長の動かしたタコの足を着ぐるみの中に手を入れて探ってみる。
ナミはすぐに先程動かしたタコの足を探り当てた。
ナミは厳しい体勢であるが器用にその中に足を入れる。
入れていくと意外と奥まで入っていく。
膝下まで片足がタコの足になった。
もう片方の足も同じ要領で入れる。

次は腕、足の時と同じ要領で腕を二の腕までスッポリと収まると、タコの足を動かしてみた。
少し工夫して動かすと本物のように見える。
”我ながら見事だ”と楽しくなりナミは自画自賛したが、実際にはそれほどではなかったものの店長は敢えて褒めてくれた。

両手ともタコの足に腕を収めた時点で、店長がまたも着ぐるみの中に腕を突っ込んできた。
素早くナミの二の腕辺りのベルト、続けて足もベルトでタコの足が抜けないように固定した。
「えー、ちょっと!待って」と言いかけて止めた。
そんなことを言っても店長は私が着ぐるみを拒否することを認めてくれない、それにここまで来て引き返す自分にも納得できないこともあった。

「どうした?」店長の言葉に対して「この後はどうするの?」
「期待してるのか?」店長は少し嬉しそうに言う。
こういう時の店長は、何かフクミがあることをナミが思い出した時は遅かった。


97 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:53:56
6.

店長は赤いラバーマスクを持って立っていた。
そのラバーマスクはラバースーツと同じ真っ赤だった。
それはただのラバーマスクではなく目も鼻も穴が開いておらず、あるのは口のところに呼吸用のパイプがついているだけ。

店長はナミにパイプを咥えさせてから、ラバーマスクを被せる。
もうこうなるとナミは抵抗することなく、店長の奴隷のようになる。
パイプを咥えさせた後、呼吸出来ているか確認する。
それを終えると次はタコの足の一本からホースのついた足を手探りで見つけ、そのホースをラバーマスクから突き出ているパイプへと接続する。
このホースはナミの呼吸用のもので、タコの複数の吸盤に穴が開いていて呼吸できるようになっていた。
また、その穴からは空気は入るが、液体などは入らないような仕組みも付け加えておく。

ナミが苦しがらないのを確認した後、命綱となるホースが外れないように頭とホースを接続しラップで頭をグルグル巻きにした。
店内は営業前ということもあり静かなため、タコの吸盤からの少し苦しそうな呼吸音が聞こえてきた。

店長はまたもタコの着ぐるみの中へ腕を突っ込み、何か作業を始める。
タコの着ぐるみからラップでグルグル巻きにされた赤い頭を出しているナミ。
体を二つ折り状態にされ、ナミの手足はタコの足に収まり自由に動かせなくなっているため、店長が何をしても、もはやなんの抵抗もすることはできなくなっていた。


98 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:55:21
7.

タコの着ぐるみの中で店長の手は、ラップに包まれたナミのアソコへと伸びるジャバラ状のパイプを探り当てタコの口へと接続する。
店長はしっかりとパイプと口が接続されたのを確認すると、次は最後に残っていたナミの頭、いや真っ赤なラバーに覆われさらに幾重にもラップで巻かれたただの物体と化したそれを着ぐるみへと押し込む。
ファスナーを閉め、タコの頭の下から飛び出していたモノを半ば力づくで押し込んでいく。
こうしてナミはタコの着ぐるみへと収まった。

通常ならココで終わったのだが、店長はナミのためにある仕掛けを用意していた。
それがナミのアソコへと伸びるジャバラ状のパイプ。

まず、タコの口にローションをたっぷりと注ぎ込む。
それが終わるとその口を上に向けて、ローションが漏れ出ないようにする。
店長は右手には男性器を模した大人のおもちゃを手にすると、それをタコの口からゆっくりと中へと押し込んでいく。

ナミの体に達したようで、大人のおもちゃが入っていかない。
それでも大人のおもちゃを回しながら力強く挿入すると”ズブッズブッ”と音を立てよりさらに奥へ。
と同時にタコが妙な動きをし「んー、フーッ」という声も漏れ出てくる。

店長は一度奥へと入った大人のおもちゃを引き抜く。
またも「フーッ、フーッ」という声。
タコの一本の足から声混じり吐息が漏れる。
それを繰り返す店長。
その手の動きはだんだんと速くなる。
タコの足から漏れる声も徐々に大きくなるに連れて、タコの足の動きも激しくなる。

「ぁぁぁぁ、ひふー」悲鳴にも似た大きな声をあげた後、タコの足は力なくダラリと垂れた。
店長は大人のおもちゃを動かすのを辞めた。


99 : 新鮮、海鮮、少しも痩せん ◆zYQ/uWRKn. :2016/06/29(水) 18:57:08
8.

次に店長はタコの入っていた壺にクッションを詰め始めた。
ある程度詰めると今度は、横に倒れまだ荒い呼吸が聞こえてくるタコの元へいく。
そして、抱き上げると壺の外にタコの足が出るようにする。
壺の中ではナミのお尻をクッションが支えてくれている。

タコのセッティングができた時点で、壺を台車に載せてから、タコの口へ再び手を突っ込むと大人のおもちゃを奥へと突っ込む。

タコの足が大きく動くとともに「ふ、ふぅぅぅー」という声が漏れる。
タコの足が小刻みに動いているのを確認しながら、店長は何かのスイッチを入れた。
「ふぅ、ふぅ、ふぅー」何か訴えるような吐息が続きタコの足が動き出した。
その後最後の仕上げとばかりに、タコの滑りをローションをたっぷりかけて表現し、店頭へと出す。
タコは往来する人に影響することなく、足を動かし続けた。

タコの着ぐるみから出たナミは、無理な体勢での拘束に加え、暑さと快楽の攻め、そして軽い呼吸制御で店のホールに立つことはできず、ただただ休憩室で横になっているだけだった。

それでも閉店時間になるころにはようやく回復し、遅い時間に食事をとった。
それが元でやはり、痩せることはできなかった。


おしまい

続編書いてみましたが、いかがでしたか。


100 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/29(水) 20:03:54
凄くいい!!


101 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/06/30(木) 01:01:56
凄くいい 続編も期待小柄で体が柔らかいのを生かして、小さな魚とかの着ぐるみ着て更に小さなクーラーボックスとかに監禁して呼吸制御みたいなの書いていただきたい


102 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/02(土) 21:06:40
素晴らしい!!
せっかくだし…
馬とかダチョウみたいな着ぐるみで上に乗ったり馬車を牽かせるやつ希望!


103 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/10(日) 06:01:00
「おはようございます!」

いつも明るい声で挨拶をするし、礼儀正しくて感心する。

鶴山美紀は桃苫高校に通っている女の子で、アルバイトとして働き始めた。

彼女の放課後は「ぴょんぴょん」としての任務に力一杯に尽くしていた。

「お疲れ様、元気そうだね!学校も毎日楽しい?」

「ええ!」
「まぁ、でも今月末テストで、私は不安で、出題範囲のところの復習が3周目です!」

「美紀ちゃん、成績いいの?」

「数学はいつも満点とれるのに、英語と国語と歴史が全然ダメで一度も満点取れてないです!」

「学校の成績順位とか評価はないの?」

「数学の大会に学校代表として参加して、全国大会でベスト8ぐらいでした…」

「すごいね!美紀ちゃん、まさかの天才タイプだったのか!」

「数学だけです」

「はい、お水!」

「あ、いつも差し入れありがとうございます!」

「明日も頼むよ!」

「ええ!」

「私、帰ります!」
「それはまた、明日、会いましょう!」

「暗くなる前にちゃんと帰れよ!」
「はい!」


(美紀ちゃんは性格が良くて、容姿端麗だけでなく、頭も良いのか…。)
(最後の「はい!」笑顔の破壊力やばかったなぁー、一瞬ドキッとしてしまったわ…。)
(帰る後ろ姿だけでも可愛い─)

・・・

「さて、仕事も終えたことだし、ちゃちゃっと回収しよう!」

実用的な着ぐるみの機能だけでなく、高性能観測器具という裏の顔を持つという「ぴょんぴょん」には、仕事中の彼女のデータが全て保存されている。

パソコンにデータを取り込んで、集積された記録に合わせて解析し、彼女の行動パターンを調べるのが密かな楽しみになっている。

何も知らずに働く美紀ちゃんだけど、彼女は予測された通りの安定した行動パターンをとるので、とてもわかりやすい。

私は「ぴょんぴょん」の産みの親、マスターである。

彼女の仕事で優先したいこと、やりたいことが全部わかっていて、さらに、体調の異変の微熱や体重の減少なども把握できるので、超人的に的確な采配が可能になっている。

二人は不明瞭ながらも、お互いの能力に信頼し、お互いに好きな事だけを進めていた。

そして、ユニットとして最強、そう思って二人近づき、やがて全て秘密に気づき、恋に落ちた。

おわり。

おひさwハーピーエンドだよ!


104 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/10(日) 16:44:36
意味不明


105 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/10(日) 17:45:37
退院してきたのか


106 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/10(日) 23:29:18
面白くない、文才ない。設定が全然分かりにくい

っていうか、小学生低学年以下な文章なストーリーで
開かされた情報で、展開するのかと思いきや
本人は、起承転結という言葉の意味と
ストーリーを進めることが『できない』

物語、ショート小説に対して、非常に失礼な作品。
チヤホヤされたいなら、トリップつけるべき。


107 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/11(月) 01:59:43
こんなんもスルーできんのか


108 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/11(月) 08:58:39
キムチ臭い奴らが多いから、日本人の空気読んでスルーといったことはできないよ
呼吸制御で失神させたり、チューブで口に空気を吹き込んだりすると、脳が機能障害起こすよ
とてもじゃないけど民度低すぎて退くレベル、こんなののどこが面白く、気持ち良くなれるのか理解不能だよ
若い子の純粋な心身にスポットを当ててる私の方が物語としては高尚ではなかろうか?
着ぐるみで酷いことするのを、いい加減卒業した方がいいですよ?


109 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/11(月) 21:07:39
割りとまともな事言っててワロタ


110 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/11(月) 21:33:31
話が面白いか面白くないかは別にして、たまにおるんやね現実とフィクションの線が引けん奴。妄想を楽しめないなんて、かわいそう。


111 : 短編ですが ◆zYQ/uWRKn. :2016/07/12(火) 17:28:02
駅で営業の外回りをしている時、俺の5つ歳下の後輩女性の姿が目に入った。
入社して2年目ながら1人でも十分外回り営業ができるようになっていた。
彼女は短めのタイトスカートのスーツ姿で外回りをしている。
丁度いい太さの足がスカートから伸び、その先にはピンヒールのハイヒール。
胸は大きくブラウスの上からでもその大きさがしっかりと分かるほどだった。
そんな彼女のことをよく観察していることからも分かると思うが、俺は彼女に惹かれている。
だから、ひと目見て彼女と分かった。

俺は彼女の名前を呼んだが、雑踏で俺の声はかき消され彼女には届かなかった。
会社へ戻るものだと思い、人混みをかき分け彼女の後を追う。
しかし、昔バイトしていたパチンコ屋の近くで彼女を見失ってしまった。

仕方なく会社へ戻ろうとした時、再び彼女の姿が目に飛び込んできた。
しかし、遠く離れていて声は届きそうにない。
彼女はある建物の前に立って、鍵を開けそして建物の中へと消えていった。
だが、そこは俺の知る場所。

階段を駆け下り、彼女が中に入っていった場所へ向かう。
やはり!
そこはかつてバイトしていたパチンコ屋の更衣室。
しかも彼女が入っていったのは女子更衣室。
出入口はこの1箇所しかない。
待っていれば必ず彼女に会える。
しかし、なかなか出てこない。
始めは会社の給料が安いので副業かと思っていたのだが、あまりにも更衣室に入ってから時間がかかり過ぎている。

そうこうしているうちに終業時間が迫る。
俺の見間違いだったかと思い、直帰する旨を伝えてもらうために会社に電話を入れる。
後輩が出た。
俺「今日は直帰するから、課長に伝えてくれ!
あと、真紀ちゃんは戻ってるか?」
後輩「真紀さんはフレックスでもう今日は上がってます。デートじゃないっすか、金曜なんで」
俺「分かった、じゃあ、課長によろしく!」
電話を切った。

やはり、俺の目は正しかった。
目の前の更衣室に入っていったのは、彼女であることを確信したその時、カチャっと鍵の開く音がしてドアが開いた。
中から出てきたのはウルトラの母。
「え!」俺も驚いたが、ウルトラの母からも「あ!」と小さくではあるが声が漏れた。
その声を慌てて手で押さえる。
ウルトラの母にはシワひとつなく、バランスよい彼女のプロポーションをそのまま表現している。
そして、素早く俺に背中を見せると、更衣室に鍵をかけ、ゆっくりとこっちを向くと女性らしい動きで手を振りながらパチンコ屋の店内へと消えていった。

俺はウルトラの母の完全に閉じられていない背中のファスナーの間から彼女の綺麗な黒髪が出ていてドキッとさせられた。
と同時に今しがた目撃した光景を思い返し、俺の股間は暑くなり、しばらくその場を動けなかった。



おしまい


113 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/14(木) 09:40:35
乙。


114 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/14(木) 17:22:02
第2章希望。


115 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/26(火) 23:47:46
 コスプレイベント会場にいる美少女着ぐるみに中の人はいないはずだが、どうも自分よりも背が高い奴は男だと思っていた。もっともそんなことを聞いてもしゃべってくれないし、第一はなしてくれない。

 だがら、たまに話しかけたら女の子の声(年齢まではわからないのが残念)だったら、一安心だ。もっとも、自分が美少女着ぐるみに夢中なのは、中の人が野郎であってもその造形が美しかったら、それで楽しめるからだ。それだけの話だった。

 しかし、ある着ぐるみさんには不思議でならなかった。そのキャラクターはとあるアニメ作品の登場人物で身長が185センチもあるバレー部のキャプテンで、巨人だけどものすごい美少女という設定だった。その作品ではヒロインと百合百合の関係というすごい設定だった。

だからそのキャラクターを見たとき、自分は思わず百合百合としている場面を思い出してしまったからだ。

そのキャラクター「大岩基美」の顔は著名なキャラクターデザイナーが手がげているので、ものすごく可愛いのだけど、そんな身長
女なんて、あまり見たことはなかった。しかし、ウエストはものすごく細いし胸も自然なバストだ。男があそこまで変身するのは難しくないだろうか。

自分はイベント会場を行ったり来たりして他の着ぐるみさんの撮影をしていたけど、どうしてもあの巨大娘の正体が気になって仕方なかった。そこで、思い切って聞いてみることにした。

「そこの基美ちゃん。君のレイヤーの名前を教えてくれないか?」

すると「着ぐるみマスター」を名乗る不細工な女がしゃしゃり出てきて何を聞くんだと怒られてしまった。しかし基美はその不細工な女から何かを耳打ちされると、途端に態度を変えた。

「それじゃあ、あんた。この娘の”中の人”に会いたいのなら、終了直前の女子更衣室に来てみんさい。そうすれば会えるかもよ」

その言葉に中の人が女だと安心したが、こんな着ぐるみに入るぐらいだから、いましゃべっている女以上に不細工じゃないかとも思うと少し怖かった。でも怖いもの見たさという言葉もあるから、騙されたと思って待つことにした。

会場が閉まる直前。女子更衣室前に座り込んで今日デジカメで撮影した画像をチェックしていたら、聞いたことのような声が聞こえてきた。

「弘樹くん、おひさしぶりね」

その声は従姉妹の志桜里だ。そいつは結構かわいい顔をしているので従姉妹じゃなかったら結婚(うちの一族ではいとこ同士の結婚はタブーなので)そたいとおもっていたほどだった。

「なんだ志桜里ちゃんじゃないか。いつ来たんだ、もうすぐ閉まるというのに」

「わたし。最初からいたよ。弘樹君のすがたを何度も見たし」

「何度も? 君の姿みなかったよ」

「見ていたはずよ、ねえ佐倉さん!」

志桜里に佐倉と呼ばれたのは大きな荷物をカートに押しているさっきの不細工な女だった。すると、まさか?

「いったじゃないのよ、この子が大岩基美の中の人よ! あんた自分の従姉妹だとは気が付かなかったんだ」

じ、自分は従姉妹の志桜里が中の人をやっているのだと気が付かなかったんだ。しかし、ある思いが芽生えていた。志桜里が基美に変身する様子をつぶさに見てみたいと! 俺は頼み込んでみることにした。結果はいかに?

(思い付きで書きました。評判が良ければ続編を書きます。少女が着ぐるみになっていくさまを想像すると結構萌えますね)


116 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/27(水) 01:33:15
GJ!いい感じですよ〜続編希望。


117 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/27(水) 06:38:07
支援!


118 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/28(木) 00:16:35
(誤字脱字構文ミスはご容赦してください)
志桜里は俺とと一歳下で当然幼馴染だった。しかし最近は疎遠になっていた。そうなったのも俺と彼女の進路先が違っていたこともあるが、意図的にお互いさけていたのだ。互いの両親に男と女の関係にならないようにと注意されたからだ。そうなったのも彼女のある出来事が起きたとき、ディープキスをしているのをとがめられたからだ。その理由は・・・いまは直接関係ない。

そんな”元恋人”の志桜里が自分が現在おっかけている美少女着ぐるみになるのを見てみたくなった。しかし、直接言ったのでは変態扱いされるのは目に見えていた。どこの世界に着替えを見せてくれと言ってOKする女がいるだろうか?

「志桜里ちゃん。さっきの着ぐるみ姿をもう一度みてみたいなあ。こんどはこんな大勢いるイベント会場じゃなくて」

「弘樹君、それってどんな意味なのよ! まさか私があなたの部屋にいって着替えるという意味じゃ・・・ないよね。そんなことは・・・」

この時俺はやっぱりいいと断ろうと思っていた。それは冗談だったと。どだい自分だけに着ぐるみ姿をみせてほしいなんて頼むのが間違いだったんだ。しかたないことだとあきらめかけていた。するとカートを押していた佐倉がまたでしゃばってきた。

「なんじゃい、うちの基美をもう一度みてみたいというわけなんか? そいじゃあ、私んちに来てみないか? 丁度新作着ぐるみを制作していたところなんだ。それを手伝ってくれるんなら、そこの志桜里さんに私がお願いして協力してもらうから。そうすりゃ、基美を見れるじゃろ」

そういわれたが、一体何を手伝わせられるのか聞かないまま、俺は二つ返事でOKしてしまった。すると志桜里はなにかソワソワしたような表情を浮かべていた。俺がそれに気が付いたのを察知したのか志桜里は視線を逸らせてしまった。

「それじゃあ、二人が都合のいい日にうちに来なさい! 予定日などは後でメールするから」

その場から志桜里は佐倉と一緒に立ち去ってしまったが、久しぶりに会えたというのに志桜里とは最初の挨拶しかできなかったのが残念だった。それから帰宅の途についた俺のスマホに志桜里のメールが送信されてきた。

”さっき、ごめんね。話が出来なくって。でも会えてうれしかったよ本当よ。今度、一緒に私と楽しみましょうね”

俺は志桜里が何を楽しみましょうねと言っているのか見当がつかなかったが、それは俺に降りかかる大変な出来事の前触れに過ぎなかった。

(次回以降で志桜里が着ぐるみになります。とりあえず一日一話投稿させてください。予定では八話で完結させます)


119 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/28(木) 00:21:18
good


120 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/28(木) 18:12:42
(三話)
次の休日、俺は佐倉のおばさん家に向かうため電車に乗っていた。隣には志桜里が座っていたが互いに戸惑っているような気がした。こんな風に出かけるのは本当に久しぶりだったからだ。

現在乗っている電車が進むのは郊外に向かう路線なので車窓にはのどかな田園風景が広がっていた。沿線の田んぼには稲が青く高く伸びていて青いじゅうたんのように広がっていた。そのなかに家屋や小さな森が点在していた、

 ロングシートに客がまばらに座って閑散としていたけど、俺と彼女は少し間合いを詰めて座っていた。はた目から見れば俺と志桜里は恋人同士にみえるかもしれなかった。

 俺も志桜里も母親同士が姉妹なので、モノ心付いた時から互いの存在を知っていた。なので仲の良い兄妹みたいな関係だった。幼い頃などは普通に水遊びもしていたほどだった。そうあの日のキスまでは・・・

 「志桜里ちゃん。こうして二人だけで電車に乗った事って、あの時以来だね・・・」

 俺はおもわず心の引き出しに隠していたことを開けてしまった。あの高校生の時に二人で家出したことを。俺はまずいと思ったが、それは志桜里も同じで何かを言い出したい雰囲気だった。だが、彼女は心の中に飲み込むようにやめてしまった。すると彼女は居眠りを始めてしまった。

ふと、俺は居眠りしている志桜里の身体に目をやっていた。彼女の身体があの大岩基美の着ぐるみの内臓になっていたことを想像していた。この綺麗な肌も身体も人形の中に閉じ込められていたと思うと俺は萌えるものを感じていた。

それに志桜里の顔も基美の顔もどことなく似ていたけど決定的に違っていたのは髪の毛だった。本人は長い黒髪だったけど着ぐるみの方はショートカットの金髪だった。髪型が違うだけで女の雰囲気はがらりと変わるものではあったが。

 志桜里は高校二年まではバスケット部でレギュラーをしていて、インターハイでは準決勝まで勝ち抜いたチームで活躍していた。だから身長も高く178センチもあり理想的なアスリート体形だった。
 一方の俺の方はといえば身長は男としては低い161センチしかなく、友人からはお前の方が弟だと冷やかされたものだった。

 しかし不慮の事故で選手生命を絶たれてしまったので、いまは少しふっくらとしていた。だから胸の方も・・・俺からすれば好みになっていた。俺の目には志桜里と着ぐるみの基美の姿が重なって見えていた。

 それから電車はいくつかの駅を通過し、乗客の構成がどんどん変わっていっても、ずっと二人黙っていた。志桜里は眠り姫のごとく眠ったままだったからだ。もしこれがデートなら沈黙を破るために何かをしないといけないはずだが・・・

(期待に沿えるように致しますので今しばらくお付き合いしてください)


121 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/28(木) 18:19:25
(四話)
 目的地に近づき車両には俺たち以外の客がいなくなった時にその沈黙を破ってくれたのは志桜里だった。ようやく目が覚めたからだ。

 「弘樹君。今日行く佐倉さん家だけど結構豪邸なのよ。ここだけの話だけど彼女はあの”アルテミナスの少女たち”の原作者の成海涼香先生なのよ。このことは内緒ね」

 その話を聞いて俺は驚いた、成海涼香といえばあの大岩基美が出てくるアニメの原作者だ。しかも作品がいままでにも何本もの作品がアニメ化されているのに超売れっ子の小説家だった。

しかしメディアに登場したことはないという謎の作家だった。考えてみれば、あんなに美少女が出てくる作品を何本も世に送り出しているのに、作者が不細工な顔だったらイメージが崩れると思って前面に出てこなかったかもしれなかった。でも、その先生がなぜイベントに参加していたのだろうか。

 「そうなんだ。でも志桜里ちゃんはどうして先生の美少女着ぐるみを着るようになったの? 君って、その・・・かわいいのに」

 「まあ、ほめてくれても何もプレゼントできないわよ。それはねえスカウトされたのよ。わたし”アルテミナスの少女たち”が好きでね、ファンイベントに参加していた時にスタッフに呼び止められてね、それでイベントの後に控室に行ったら先生から直接頼まれたわけなの。
 そうそうイベントに参加するたびにアルバイト料も出るのよ。それに好きな作品のキャラクターになれて楽しいのよ。先生が許してくれるのならずっと続けたいわね」
 志桜里は嬉しそうに語っていた。その彼女の顔は俺にとっては太陽のように心癒されるものだった。その太陽がわざわざ着ぐるみ美少女にならなくても良いとも思っていた。でも、やっぱり着ぐるみ美少女になる姿を考えるとなぜか股間に熱いものを感じてしまった。
 俺はとっさに股間の上に持っていた紙袋を乗せてごまかそうとしたけど、志桜里にはお見通しのようだった。

 「弘樹君。いまからわたしの着ぐるみ姿を想像しているわけなの? でも今日はあなたも着ぐるみ姿になるのだからね。わたしも見たいな! あなたの着ぐるみ美少女になるのを!」

 その言葉に俺は驚いた。なんで俺も着ぐるみ美少女にならないといけないのかと?

(男が美少女着ぐるみになるのに賛否があるでしょうけど、そこが物語の核心ですのでお付き合いしてください)


122 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/28(木) 21:01:09
むしろ抜けるし萌えるので問題なし


123 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/30(土) 00:30:53

(五話)
 俺は美少女着ぐるみの着替えを見たことがあった。もちろん野郎の方だ。とあるコスプレイベント会場に被写体の警戒感を解くために友人から借りてきたゲームに登場する陸上自衛隊の制服を着ていた時の事だ。

 その時更衣室でウロウロしていたら、外から帰ってきた美少女着ぐるみ(内臓は野郎)が元の姿に戻っていくのを目の当たりすることが出来た。やっぱり男が女になるのはいろいろと難しいことなんだと思った。

 男と女では体形など違いすぎるから努力もそれなりにしないといけないようだった。まあ「男の娘」の中には本物の女よりも女らしい奴もいるけど。

 それにしても佐倉のおばさん、いや成海先生はなんで俺を着ぐるみ美少女にすると言い出したのだろうか? たしかに一度ならずも美少女着ぐるみを着てみたいと思った事はあったけど、衣装となると高価だし、着ぐるみマスクとなるとさらに高価なので、出来るわけないと諦めてはいたけど・・・

 「ちょっとまって志桜里ちゃん。俺、美少女着ぐるみなんか着たことないよ! それに衣装だって・・・似合うというのか本当に!」

 俺は色々と言いたいことがあったけど、少し気分が混乱していた。志桜里と一緒に美少女着ぐるみになれるうれしさと、本当になれるものなのかという不安が入り混じっていた。

 「それはだいじょうぶよ。先生がみんな用意するってことよ。全てあなたのサイズに合わせて。先生が言われるには”アルテミスの少女たち”のヒロインの篠崎真里亜をしてくれる人を探していたそうよ。
 そしたらあなたの背格好が先生のイメージに近いんだって。それで来てほしいという事なの。良いでしょ、一緒に着ぐるみが着れて!
 それに先生の旦那さんって美少女着ぐるみマスクの一流モデラーなんだから、出来も素晴らしいわよ!」

 俺は唖然としていた。着ぐるみ美少女が好きとは言っても自分が着ることなんか想像したことなかった。それに篠崎真里亜といえば”アルテミナスの少女たち”のヒロインで登場キャラクターの中でも最高の人気を誇るキャラクターだった。


124 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/30(土) 00:40:10
(6話)
 ”アルテミナスの少女たち”は、時代設定は昭和時代末期とされおり、人里離れた全寮制のお嬢様高校で繰り広げられる女子学生同士、時には教師も含めた青春モノだ。
 
 隔絶された女だらけの社会という環境下で、女子生徒同士の禁断の恋愛を軸にストーリーが展開していくが、その中心人物が真里亜であり彼女をめぐり多数の登場人物が花を添える展開だった。

エピソードはギャクありシリアスありで、現在の若者からすれば目新しい1980年代の文化を垣間見る事が出来るのが作品に人気が集まった理由だった。もっとも、1980年代には現在のような美少女着ぐるみを愛好するような人はいなかったようであるけど。

 その登場人物でも基美は真里亜が「お姉さま」と慕っていて、同性愛的な深い縁でつながっていた。そのせいか、この作品のコスプレをする場合は「シス」と呼ばれる女性同士のグループが参加する場合が多かった。

 この前のイベントでも真里亜のコスプレをしているレイヤーは数多くいて、当然基美とツーショットも珍しくなかった。それだけ人気があるというわけだ。でも先生はなぜ志桜里が扮する基美だけをこの前のイベントに参加させたのか不思議だと思っていたところだった。

 「志桜里ちゃん。ちょっと聞くけどどうしてこの前のイベントでは基美一人だけの参加だったの? 真里亜以外にもあの作品にはほかにも人気のあるキャラクターがあるというのに。先生ほどの力があればプロのスーツアクターでも雇うのは簡単じゃないかな?」

 「それは私も思ったのよ。それで先生に聞いたことがあるのよ。なんで私を基美にしたのかと。そしたら、私の外見も似ているし私のいままでの経験も基美に重なると言われるのよ。だから基美の”シス”である真里亜もわたしと繋がっている人がふさわしいとも言っていたわ」

 「まあ、俺たち従兄妹だから四分の一は同じ血だけどな」
 そう俺は逝ったが思い出してみると志桜里の方が基美よりも過酷な人生を歩んでいたことを思い起こしていた。もしかすると志桜里の心の影に先生は気づいているというのだろうか?

(予定よりの長尺、たぶん一五話ぐらいになりそうですのでご容赦してくださいませ。着ぐるみ美少女になる二人の運命はいかに?)


125 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/07/30(土) 01:06:37
久々の美少女着ぐるみものでありがたい


126 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/30(土) 23:32:17
(七話)
 目的地の駅に降りた俺たちの目の前に広がったのは、目立ったもののない駅前広場だった。駅は無人駅で簡素な駅舎で鉄道マニアでもなけりゃ来ないような秘境駅だとおもったほどだった。こんなところ、用がなければ一生来ないとこだと思った、

 そう思っていたところ、俺たちの前に黒いワンボックスカーが停まった。助手席から佐倉のおばさん、いや成海涼香が降りてきた。彼女の不細工さは相変わらずだったが、俺が見る目は確実に変わっていた。

 「おはようさん。よう来てくれありがとね。今日は頼むけえの。ところで明日はどうなんなね、予定は開けてくれたかなおふたりとも?」

 実は成海先生からメールで二日の予定で来てほしいと知らされていた。いろんな事をするからと。この時も何をするかを聞くのを失念していたけど、志桜里と二人でいられるのならとついOKしてしまった。

 「おはようございます。志桜里からいろいろ聞きました。とりあえずあなたを先生といっていいですか?」

 「ああ、いいよ、でもイベント会場では仮名の”佐倉”と呼んでくれよ。実はマスコミに顔を出さないのは敬愛する先輩にあやかっているからなんだ。ぐれぐれもわしが成海とは他言無用だぞ」

 俺たちは先生の旦那が運転するボックスカーに乗ったが、その男の顔はゴツゴツした岩山のようだった。この人が美少女きぐるみを作り出すように思えなかった。

 ボックスカーは五分ほど走ったところで広大な敷地のなかにある洒落た洋館に到着した。たしかに豪邸だったが一歩間違うとホラーゲームにでも出てきそうな雰囲気があった。

 エントランスから入るとそこは成海ワールドが広がっていた。ところせましと成海涼香作品のグッズが置かれていてまるで資料館だった。デビュー作の「瀬戸の海賊姫・夕凪」から「アルテミナスの少女たち」まで数多くあった。

 そのなかでも目を見張ったのが、”アルテミナスの少女たち”に登場した等身大の美少女像たちだった。もしこれが大好きなファンだったら、大喜びするのは間違いなかった。彼女たちは今にも動き出しそうな姿だった。

 この時、俺が目線を合したのは篠崎真里亜の像だった。亜麻色のセミロングのヘアカット。大きいブラウンの瞳。そして愛くるしい笑顔。妹が選べるのなら彼女みたいな娘が良いといわれるほどど天真爛漫なキャラクターだった。いままでも、彼女の着ぐるみは幾度も見たことがあったが、これからあの姿に俺がなると思うと、何故か身体の方が熱くなってきた。

(次回は必要ない? かもしれませんが弘樹が美少女着ぐるみの内臓になります)


127 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/07/31(日) 09:56:46
(八話)

 成海先生に触ってもいいと言われたので俺は篠崎真里亜の像に近づいた。その像をよく見るとマネキンに肌タイを着せて着ぐるみマスクを被せたものだった。これは着ぐるみ美少女の衣装一式だった!

 そのマネキンが着ているのは真里亜が通っている高校の制服だったが、安物のコスプレ用ではなくチャンとしたメーカーが作ったもので、おそらく一式五万円はしそうな出来栄えだった。また真里亜の周りには十数人のキャラクターがいたけど、やはる隣には基美の像がならんでいた。しかも手を固く握っていた。

 「とりあえず、お二人さんにはその姿になってもらうからのう。まあ撮影とかするけえ、拘束時間も長くなるけども、その分お小遣いをはずむけえのう」
 そういって成海先生は指を八つ立てたが、後で八〇〇〇円かと思ったら八万円だったので驚いた。しかし、それからの撮影を思ったらそれでも安かったのかもしれないと思った。

 取りあえず俺は志桜里と別れて、成海先生の旦那に別室に連れていかれた。そこでシャワーを浴びて全身をよく洗うようにと言われたので渋々応じた。そしてバスローブにくるまって出てきたら、机の上に見慣れないものが並んでいた。

 「弘樹君といったね。これから君を女の子に変身させるからな。とりあえずこのパンツをはいてくれ!」
  そうやって手渡されたのはシリコンで作られたかのような変なものだった。

 「これは性転換パンツと俗にいうものでな。男の股間を女のようにするもんだ。わかるよな」

 それを言われた時、幼い日の事を思い出してしまった。それは志桜里と水遊びしていた時にパンツがずれて彼女の股間を見たことがあった。あんなふうに女の股間はなっているんだと知った瞬間だった。いまでは彼女も・・・それは関係ないってば!

 「もっこりしないようにするためでしょ」

 「そうだ。大抵のレイヤーが女装するときには強く押さえるものだけど、このパンツがすごいのは着たまま用を足すことが出来るってことさ。もっとも、女と同じようにしゃがんでしなければならないけど」


128 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/01(月) 21:56:20
そして1時間経つと脱げなくなってしまうのじゃ


129 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/01(月) 23:30:17
(九話)
 俺は渡されたパンツを見ると変な構造になっているのに気付いた。下の方に足とは別に二つの穴が開いていて、もう一つには何かを通すようなチューブがついていた。それに戸惑っていたら旦那さんが説明書をわたしてくれた。

 「これはな、その管に君のイチモツを差し込んでな、下の穴に通するの。そしたらそこは女の子の疑似ヴァギアの溝に出てくるわけ。そしてお尻の穴が開いていているので、そのパンツを着用するとモッコリしないし女の子の股間になるわけ。そして・・・まあ着たらわかるさ! その前にこのベビーパウダーをかけてくれ」

 なんで、こんなおっさんの指示でパンツをはかないといけないかと文句を言いたいのを我慢して、俺は説明書のようにパンツの中の管にイチモツを挿入した。そういえば俺は童貞だったから女のアソコにコイツを入れたことはなかったが、まさかこんなものの中に入れるとは考えてもいなかった。すると不思議な事にぴったりと俺の体形にフィットしてしまった。

 「とりあえず、腰は完成だ。ちょっと見てみるか」

 そう言われ大きな姿見の前に立たされた俺が見たのは、腰部だけ女のようになった身体だった。ウエストに比べヒップが大きく膨れ女性らしいボディラインに変身していた。そして股間には女性器の割れ目が生じていて、毛がない所を除けば女の股間になっていた!

 「腰はこれでいいが、今度は胸に装着しよう。君は同じ身長の男取りも肩幅が細いからよかったけど、その胸は男だからな。これをつければバストも完成だ」

 そういって俺の胸にはバストスーツを装着させられてしまった。そして俺は首から下は女にされてしまった!


130 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/02(火) 06:42:38
(一〇話)
 姿見の中の俺は完全に女の子の身体だった。いつも見慣れているものがないだけでこんなに変わるとは思ってもいなかった。俺は思わず股間を触ってしまった。女の子のアソコの形にされていた。それにバストも、女の子の胸なんて揉んだことはないけど、作り物ではなく肉を揉んでいるような感覚だった。この胸が作り物とは思えないぐらいだった。

 「俺って・・・女なのか?」

 そういうと旦那はもっと恐ろしいことを言い始めた。

 「明日の昼間で、君には本当の女の子のようにふるまってもらうよ。その性転換パンツは脱ぐこともないし、もうすぐ君は真里亜になりきってもらうから。そうそう、君の体形に合わせて全てカスタマーしているから完全に一致するからね。それに君の従兄妹も完全に基美になるから」

 俺がいま履いたパンツは丸一日脱げないのか? そうおもってしまったけど、おかしなことに気付いた。蒸れそうな素材なのに自分の身体のように一体化していたのだ。

 「そうそう、いま着たのは最新型のスーツでな。特殊機能が付いていて着用者と一体化するんだよ。だから今の君は完全に女の子の身体だから」

 俺がこの時着せられたのは特殊な機能を持つアンダースーツだった。その気持ちよさに俺は虜になってしまいそうだった。目の前にいる俺の胴体は女の子そのものだった。しかも気が付かないうちに手足と色が違和感が無くなっていて、もう二度と男に戻れないと錯覚してしまいそうだった。

 そう思っていると旦那は肌色の全身タイツ、いわゆる肌タイを持ってきた。それはイベント会場の画像から解析した俺の体形に合わせて作られたもので、触り心地も変わっていた。肌があたるところは人間の皮膚のようで、外側は人形のようになっていた。


131 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/04(木) 21:52:28
(11話)
(諸般の事情で一日とびましたすいませんせした)

 俺はレイヤーから聞いたのは肌タイも含め全身タイツは第二の皮膚のような不思議な感覚がするというものだった。美少女着ぐるみをするレイヤーは多少の例外もあるけど男女とも肌タイを愛用しているので、必須アイテムみたいなものだった。

 その理由はもちろん、マスクと同系色に全身をするためだ。それに男が内臓をやっている場合はごまかすことも出来る利点があった。だから美少女着ぐるみレイヤーで男女を見分けるには肩幅と腰の幅を見れば大抵言い当てることが出来た。どんなに胸がでかくても上半身の肩幅が大きい逆三角形の体形なら男の可能性が高いと言えた。もっとも、そんなものはマスクでバランスをとるのは可能ではあったけど。

 俺は首から下を女の子体形に改変させられていた。下腹部は男のモッコリではなく女性の股間にされ、腰回りや胸は女性のようになっていた。
 俺は真里亜の設定体形とほぼ同じにされていた。設定では真里亜は背が少し他の女の子よりも高く、それがコンプレックスになっていたけど、さらに背が高い基美と知り合って仲が良くなったという事になっていた。

 俺は旦那さんに呼ばれ隣の部屋に行くと、そこには真里亜と基美の衣装と着ぐるみマスクが用意されていた。そこには志桜里が待っていた。

 「志桜里ちゃんもその姿になるわけなんだ。やっぱり・・・」

 「そりゃそうでしょ、美少女着ぐるみになるのだから当然でしょ!」

 志桜里も首から下は肌タイ姿になっていたけど、彼女の場合”純粋”な女なのでただ着ているだけではあった。もっとも彼女の手足や背中、後頭部には一生消えることのない傷跡があるので、その痛々しい傷跡を見なくてよかったと思った。

 志桜里は用意された衣装から下着を取り出した。それは真里亜の下着だった。当然だが俺はそれを着なければならなかった!

 「さあて弘樹君。あなたはこの下着をきないといけませんねえ。初めてじゃないでしょ女の下着を着るのは」

 「ちょっとまってくれ! あれって幼い日の過ちだってば!」

 俺は思わず顔を手で覆ってしまった。小学校低学年の時に志桜里と彼女の家で泥遊びをしてしまってドロドロになったんだが、着替えの下着がなかったので仕方なく志桜里のパンツを履いて家に帰ったことがあった。本当なら一生思い出したくないことだった。

 「でも今日は、あの時とは違って堂々と着れるわよ。なんだって弘樹君は篠崎真里亜にならないといけないから。そう大岩基美の”シス”のねえ」

 そういって彼女は可愛らしいレースの飾りがあるパンティーとこれも小ぶりなブラジャーを渡してくれた。真里菜はAカップという設定だったからだ。

 俺はここまで来たのだからと意を決して真里亜の下着を着始めた。

(小生、従姉とこんな風にしてもらったことは・・・ありませんけど、実際にいるのかな?)


132 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/04(木) 21:55:06
()の中はレス分けた方がいい気がする
女の子を着ぐるむ予定はある?


133 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/04(木) 22:15:15
(12話)
 俺は志桜里の前で女ものの下着を着るのを恥ずかしいと思ったけど、それは彼女も同じはずだと言い聞かせてきた。もっとも小学校の高学年になるまで二人同じ部屋で普通に着替えていた記憶があった。もっとも思春期になってからはそんなことはなかった。

 俺も志桜里も肌タイの上に下着を着てから、制服姿になった。その制服はアニメ版「アルテミスの少女たち」に登場するお嬢様学校「清稜女学院高校」のセーラー服だった。このセーラー服はお嬢様が通う高校らしいデザインだったが、用意されたのはワンピースタイプの夏服だった。だから首の上から被らないといけなかった。

 それで二人でセーラーワンピースを着た後で互いの衣装を確かめ合った。特に志桜里の方がよく見てくれた。

 「弘樹君、初めてなんでしょ! セーラー服を着るのは?」

 「そうだよう。海上自衛隊にでも入ったら着れるなんて話を聞いたことあるけど・・・まさか女子高の制服を着るだなんて・・・俺を変態扱いしないでくれ1」

 「なにいっているのよ! わたしだって弘樹君の制服を面白半分に着たことあるから、お相子でしょ!」

 そう志桜里は笑ったが、それは関係ないだろうと言いたかった。首から下は女子高生になったところで最後の関門が待っていた。着ぐるみマスクを被ることだ。その着ぐるみマスクの造形は美しく、おそらく最高レベルのモデラーによるものと思えた。もし注文したら普通のサラリーマンの一・二か月分の手取り給料ぐらい取られそうだった。

 その作者はもちろん、先生の旦那さんだった。俺がそのマスクを手に取ったとき違和感があった。中身が普通のマスクと違っていろんなギミックがありそうだった。
 普通の着ぐるみマスクは顔を固定するスポンジがあって、後頭部はマスクとウィッグが接合している網状になっていて、マスクの大きな瞳のところにスリットがあって、外の風景が見えるようになっているはずだった。

 しかし、その着ぐるみマスクは全頭を覆うヘルメットのようになっていて口のところにマウスピースのようなものがついていて目線のところには・・・スクリーンのようなものがついていた。

 それは一体何なんだと思っていると旦那さんが説明してくれた。

 「その美少女着ぐるみマスクは普通の物とは違って完全に美少女になりきるための機能が満載されているんだ。だから、君らは完全に”アルテミスの少女たち”になりきれるんだ!」


134 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/04(木) 22:30:36
(13話)
 俺は真里亜の着ぐるみマスクを手に持った。当然志桜里は基美の着ぐるみマスクを持っていたが、志桜里には緊張感はなかった。でも俺の方は・・・緊張していた。

 「君たち、そのマスクを被ってから完全になり切ってもらうよ。そうそう、志桜里さん。この前のイベントでは使えなかったボイスチェンジャー完成しているから早速試してくれ」

 「わかりました!」

 志桜里はそういってすぐマスクを被ってしまった。そしてしばらくしてから”しゃべるはずない中の人”の声がするではないか! でもそれは志桜里の声ではなかった。アニメの基美の声だった!

 「旦那さん成功ですね! この前のイベントでは試すことが出来なかったけど、よかった! これでわたし大岩基美になれたわ!」

 志桜里いや、着ぐるみ美少女の基美はそうやってうれしそうなゼスチャーをしていた。そういうことは俺もそうなるってことか?

 俺は肌タイのマスクを被ったがこの肌タイは目と口の部分に開口部があるので、変なもじもじ君みたいになっていた。そして俺もかぶった。

 最初真っ暗になったと思ったが、目の前のスクリーンが付いて口の中にマウスピースが自動的に挿入された。そして不思議な事に暑苦しくなかった。これならイベントに出て朝から夕方まで外さなくても平気なような気がした。
 俺は基美と同じようにしゃべることにしたが、その声はアニメ声だった。真里亜の!

 「俺って、こんなにかわいい声をしていないぞ!」

 すると基美の声が聞こえてきた。

 「あなたは今は真里亜なのよ! 俺なんて使わないわよ! あたいもしくはわたしと自分の事をいいなさい! まあ、姿見を先に見なさい!」

 そう手を引かれ大きな姿見を見るとそこには、セーラー服を着た亜麻色の髪とブラウンの大きな瞳をした着ぐるみ美少女が恥ずかしそうに立っていた。その内臓は・・・俺だった!


135 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/06(土) 23:22:28
(14話)

 いままで俺は撮影(もちろん入場料はいっても撮影は無料の)OKのコスプレイベントがあると聞けば、予算と日程が許す限り出かけて行って、美少女着ぐるみさんの撮影をしてきたし、一部はネットにアップして反応を楽しんでいた。

 そんな美少女着ぐるみ追っかけ男が、その着ぐるみ美少女の内臓にされたことに、自分でも驚いていた。たとえて言うなら「ミイラ取りがミイラになった」ではなく「美少女着ぐるみ撮りが美少女着ぐるみになった」といったところだろうか・・・

 しかも俺が内臓になっているのは最近お気に入りキャラクターの一人「篠崎真里亜」なのだ! この前のイベントにもいて撮影した着ぐるみなのだ! 結構気に入っていたというのに、そのキャラクターの姿に自分がいまなってしまったのだ!

 「これって私なの? すごく可愛いわよ、そう可愛い!」

 俺の声は真里亜の声になっていたけど、意識までも真里亜に上書きされつつ感覚に襲われていた。それは好きな女の子の体内に閉じ込められたかのような感覚とでもいったらいいだろうか?

 俺は姿見に写る真里亜のしぐさに見とれていた。少し背が高くぽっちゃりとしていて巨乳少女。そして手足もそれなりに細く長くしなやかな四肢。顔に少し幼さが残っていて誰にでも好かれそうな可愛い妹みたいな少女。そして穿いているプリーツスカートを風にでも舞うかのようにひらひらさせている制服美女・・・

 その内臓が俺自身と分かっていてもうっとりとせずにはいられなかった。そう、美少女着ぐるみの内臓になることで、思うがままに動かせるようになった歓びに満ち溢れていた。

 そう思っていると、後ろから抱きついてくる者がいた。志桜里を内臓にした基美だ!

「真里亜! ようやくあなたに会えたわねえ!」

 そういって基美が抱きついてきた。そのような行動は”アルテミスの少女たち”で基美がよくやる行動だった。妹以上の恋人のように扱う真里亜に対して。

 俺のマスクに基美の胸が押し付けられていたけど。柔らかい女性の身体をタイツ越しに感じていた。それはもちろん基美の内臓になっている志桜里のものだった。

 俺も作中のように基美に抱きついたけど、外から見れば俺たち二人はレズっているようにしか見えないだろう。でも内臓は男女だ!

 「もーねーちゃん! それよりも一緒に何かしましょうね」俺は思わず真里亜の作中でよく言うセリフを言っていた。もーねーちゃんとは基美お姉ちゃんの短縮形だった。

 「いいわよ真里亜! 取りあえず再開を祝して記念に写真を撮ってもらいましょ!」

 基美の内臓の志桜里は完全に役になり切ってしまった。俺もだんだん真里亜の心に浸食されきたような気がしていた。外観も声だけでなく心までも! 完全に女の子になっていた!


136 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/07(日) 18:23:29
正直中身男は苦手だなぁ…
支援


137 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/07(日) 19:16:17
>>136
まあ気持ちはわかるが好きな人もいるだろうのでそこら辺は抑えていこうぜ!


138 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/07(日) 19:55:54
>>137
失礼しました
書かなきゃよかった…
最近好みのが少なくてつい…


139 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/07(日) 22:34:22
好みのがないなら自分で書けばいいんだよ


140 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/08(月) 00:37:59
(15話)
 俺は正直なところ男が美少女着ぐるみになるという行為は嫌だと思った。実際にネットの反応などを見ると、内臓が男の場合はスルーだ、というのは珍しくもなかった。
 俺の場合は可愛ければそれでOKだったけど、なんで男が女装、しかも着ぐるみになるのかが理解できなかった。変身願望の現れといっても、騙される可能性が高いことをするのが許せなかったのかもしれないが。

 そんな男の女装美少女着ぐるみをいましているのが信じられなかった。いくら相手が元恋人の志桜里とはいえ・・・

 「そうこなくちゃねえ、わざわざ内臓になる人を選んできたんだから」

 そう言って入ってきたのは先生だった。だけど先生もコスプレをしていた。それは「アルテミナスの少女たちの」作中の登場人物の一人で、なにかにつけ生徒を指導する口やかまし英語教師兼生活指導のマーガレット・サリヴァンだった。
 ただマスク被っておらず服装のみを変えていた。しかも違和感がないので、キャラクターデザインのモデルのような感じがした、たしかサリヴァン先生は不細工で魔女なんて生徒の間で囁かれているという設定だった。

 「先生、私たちいけないことをしていましたか?」

 志桜里は完全に基美になりきっているので、アニメの何話目かで言ったセリフをしゃべっていた。たしかこれって、基美が真里亜と怪しい雰囲気だった時だったような気がした。

 「そうだねえ、うちの女子生徒としては見て見ぬふりは出来ない! 二人とも生徒指導室に来なさい! といったのはセカンドシーズン第六話だったわね。でも今日ここにいるサリヴァン先生はあなたたちの関係を許してあげるわよ。
 まあ、こんなふうに寛容なサリヴァンは絶対登場しないけど、わたしがあなたたちに着ぐるみ美少女になってもらったのは、今後の作品の発想を得るためよ! 
 知っているでしょ、続編の執筆が滞っているのを。まあ長いこと続けているので息切れ気味なのよ。わたしとしては三巻で終わりだと思っていたのにもう外伝も含めて24巻も出ているのよ!
 一応、出版社との話し合いで基美と真里亜の物語は30巻でピリオドにしたいと言っているけど、正直25巻が煮詰まっていてね。それで着ぐるみの二人を見たいと思ったのよ。そのために内臓をわざわざ好きな人同士にしたわけなのよ。
 そうでしょ? 本当ならシスと呼ばれるレズなカップルを探せばよかったんだけど、なかなか二人のイメージに合うのがいなくてね。わたしとしては真里亜は男のようなイメージがあるのでね」

 それを聞いて俺は意外だった。小説版は見たことなかったけど、アニメ版では男のようなのは基美だとばかり思っていたからだ。それってどういうことなんだろう?

 「すいません、真里亜って男っぽいのはなぜですか?」

 俺、いや真里亜の自分は聞いてしまった。すると先生はこう続けた。

 「それはねえ、小説版では真里亜が基美を女性として愛しているという描写があるのよ。でもアニメの方はシナリオライターとアニメ制作会社から逆にしてほしいと依頼されてね。
 だから、わたしは見たかったのを基美と真里亜が愛し合っている場面を! アニメでは放送コードがあるので実現できないので着ぐるみさんがするのを!
 それで真里亜になってくれる男性を探していたら、あなたがいたというわけなの!」

 先生はそういうと基美と真里亜の手を取った。


141 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/10(水) 00:26:46
俺は着る方が男の方が好きだな
自分がやってるようなイメージが捗る


142 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/11(木) 08:34:20
(16話)
「清稜女学院高校」の夏の制服を着た二人の着ぐるみ美少女が成海涼香が所有する広大な別荘の敷地内を仲良く歩いていた。二人の周りには撮影スタッフがいつのまにか随伴していた。
 二人の美少女着ぐるみの出来はよく、アニメ版「アルテミスの少女たち」のメインキャラクターが実写の風景の中で躍動しているように見えた。
 登場人物の中でも人気が高い、篠崎真里亜と大岩基美が恋人同士のように手をつないでいたが、その光景は、人によっては萌えとして受け取るだろうし、宗教的保守主義者からすれば同性愛者だという見方をされるだろう。

 そんなふうに外から見えていたはずだが、俺は不思議な気分だった。俺は今や美少女着ぐるみの内臓であったが、外の風景は目の前のモニターで二次元的に見えていた。

 それはなんかのロボットアニメのコックピットの全天球型モニターというほどでもないが、サイボーグか何かに改造されたかのように感じた。
 たしか昔見たアニメでパワードスーツを着た主人公の目の前にこいったスクリーンがある描写があったけど、まさに今の俺はそんなふうに目の前が見えていた。

 しかし、いまの俺はロボットでもなく可愛らしい真里亜の姿をしているので、無機質なものではないので、もし内臓が女の子だったら俺なら抱きしめたいという欲求が生じていたかもしれなかった。
 それほどまで完成度の高いきぐるみだった。実際、俺は購入しなかったが何人かの着ぐるみマスクのモデラーと話をしたことがあり、制作したマスクを試着させてもらったこともあった。

 そういった着ぐるみマスクは大きな瞳の部分が一部透明であったり、眉のところに小さなのぞき穴があって視界を確保していたが、いま俺がしているのは超高性能なマスクだった。しかも声をアニメ声に改変してしまうのだから。

 俺の隣は基美と一緒であったが、彼女の体温をものすごく感じていた。この日は秋の雰囲気が漂い始めた九月の連休、心地よいこぼれ陽が基美を照らしていた。その様子に俺はドキドキしていた。もし彼女の内臓が志桜里でなくても思わず抱きしめたくなるような気分になっていた。

 だからではないが、俺は真里亜として志桜里を内蔵した基美が愛おしかった、外も中も! だから余計に俺は基美を強くハグしたりしていた。

 「もーねーちゃん! 早く丘の上に行きましょう! お花畑にいきましょ!」

 真里亜になりきってしまった俺はそういった。丘の上にはコスモスが咲き始めているのが見えたからだ。

 「真里亜! そんなに急がなくてもお花は逃げませんよ。ちょっとゆっくり歩いてくれない? わたし痛めた足がうずくのよ」

 基美はそういったが、彼女の内蔵の足の骨には何本ものボルトは入ったままになっていた。彼女は事故で両足を粉砕骨折しているので仕方なかった。

 「ごめん、モーねーちゃん。痛いのに急がせちゃって!」

 二人はそんなふうに丘を駆け上がっていたが、この後は先生に言われたある場面を再現することになっていた。それは真里亜と基美が愛し合っている場面だ。


143 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/14(日) 19:56:55
超小型着ぐるみ書いて欲しいなぁ


144 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/14(日) 22:46:41
ももぴさんの新作もまだかな


145 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/14(日) 22:55:50
ももぴさんはpixivで書いてるけど…もっと読みたい
着ぐるみカフェとか
人魚とか馬車引かせるとか
自分に文才がないのが悔しい…


146 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/14(日) 23:31:37
(17話)
夕方になり基美と真里亜はベットの上にいた。これから小説版ではそれなりに描写されていたが、アニメではぼかした描写だったふたりの美少女のラブシーンだった。

これは実夫に性的暴行を受け男性不信になった基美と、両親と兄を航空事故で失い、兄の面影を基美に見出していた真里亜が心ばかりか身体も一緒になりたいと願う場面であった。いわば二人の少女が心の問題の一つの解決策として行った行為だった。

この場面はファンの間でも賛否がわかれており、デリケートなのでアニメではそれを暗示する描写と二人が水着で寄り添っている場面に置き換えられていた。しかし、この時ふたりは全裸、ひいていえば肌タイにアニメマスク姿だった。

この時俺は真里亜の中で期待と不安の入り乱れた気持ちになっていた。基美の中にいる志桜里と間接的に結ばれることに対してだ。そのようなチャンスがあったのは高校生の時以来だった。

それは志桜里の傷心旅行に付き合ったときの以来だった。部活の遠征中に乗っていたマイクロバスがダンプと衝突し谷底に転落し、途中で車外に放り出されて瀕死の重傷から回復したときの事だった。

その事故ではチームメートを何人も失い自分も全身に骨折をして生還したものの選手生命を絶たれてしまった。そう心の傷を負ってしまった。
それで俺は彼女の心の傷を癒そうと一緒に家出して旅行に行ったが、その旅先でエッチをする寸前までいった。

ただ、その時は互いの両親に見つかり引き裂かれてしまった。従兄妹が男女の関係になるのは許されないと・・・

だから俺は美少女・真里亜の中で男として燃え上がるものを感じていた。


147 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/14(日) 23:43:02
(18話)
ハダカの状態になっている二人の美少女着ぐるみはベットの上で前戯をしていた。しかも積極的に仕掛けてきたのが基美になり切っている志桜里の方だった、

彼女の手が俺のアソコを閉じ込めている真里亜の股間に刺激を与えるのだ。しかし俺のアソコは完全に疑似女性器に埋没しているので、少しずつしか膨らまないし当然上がることもなかった。

ただ狭い空間で膨張しようといしてかえって興奮度が高くなる結果になっていた。しかし俺も真里亜になりきっていたので「女性」のような反応をしてしまった。

「もーねーちゃん。そんなにわたしをいじめないでよ。まだ男の人にも触らせたことないのに!」

「そうなのね真里亜。それじゃあわたしがあなたの貞操をもらうわね!」

「そんな! でも、もーねーちゃんなら許しちゃうかな? わたしの最初の相手でよかったわ、本当に」

そういって真里亜はぎゅっと強く自分よりも背が高い基美の胸を抱きしめた。そして真里亜は顔をうずめてしまった。その真里亜は当然俺だった。

着ぐるみの中に閉じ込められた俺は、志桜里との間にあった壁などかえって飛び越えることが出来た。従兄妹と男女の関係を! いまは着ぐるみ美少女だから。


148 : 夏の日の雪だるま ◆zYQ/uWRKn. :2016/08/17(水) 12:49:25
人の往来もない日陰で、それと出逢った。
雪だるまの着ぐるみ?
周りを見渡すが、イベントどころか店もない。
雪だるまはゆらゆらと揺れてる。

気になり近づいて頭を押してみた。
揺れが大きくなる。
下に重りが入っていて起き上がり小法師のようになっているようだ。

仕事で嫌なことがあり、この夏の暑さにもウンザリしていた俺は揺れる雪だるまの頭を力いっぱい殴った。
”キャッ”
小さくではあるがどこからか声がした。
辺りを見渡すが人一人目当たらない。
ココにいるのは自分とこの雪だるまだけ。

雪だるまは全体がプールに浮かせて遊ぶフロートのように、ビニールに空気を入れて膨らませたモノであった。
今度は雪だるまの頭を掴み持ち上げてみる。
”わっ”
今度も確かにこもった感じであったが声がした。
しかし周りに人はいない。
いるのは汗を流して立っている自分と持ち上げた雪だるまだけ。

雪だるまを一旦地面へと置くと、再び辺りを見渡し、人がいないこととこの雪だるまを運ぶための道具がないか探した。
目に入ったのは大きめのダンボール。

その間にも雪だるまは体を揺すりながら、逃亡を試みているようだったが、実際には数センチも移動できていなかった。

見つけたダンボールを取り雪だるまの元へと戻り、雪だるまをその中へ。
さらに上からもダンボールを被せ、雪だるまを見えなくした。
ダンボールの中で必死の抵抗をしているのだろう小さくダンボールに当たる音だけがしていた。
ダンボールを営業用のワンボックスカーに積み込むと自分の家と向かった。


149 : 夏の日の雪だるま ◆zYQ/uWRKn. :2016/08/17(水) 12:50:38
ダンボールを自宅へと運び込む。
雪だるまの中身がどうなっているのか気になって仕方がない。
しかし、リビングに置かれた雪だるまをどう解体していいのか分からない。

自宅なのでゆっくりと雪だるまを一周し、様子を伺う。
屋外では分からなかったが、雪だるまの右手から呼吸するような音が聞こえる。
その呼吸音のする穴を発見した俺は、その穴を指で塞いでみた。
指が強く吸われ、次に温かい空気を感じる。
その動作が俺の指先で繰り返された後、雪だるまの下の部分から”うぅぅぅん”と苦しそうな声が聞こえてきた。
一旦、指を離してやると空気を必死に求め荒い呼吸が。

呼吸穴に指先を近づけ温かい空気を感じた直後、再び穴を塞ぐ。
呼吸が整わないところで、呼吸穴を塞がれたことにかなり焦ったようで、”んー!”という声と共に雪だるまは大きく揺れた。
いくら苦しくても俺に訴えることも、話すこともできない雪だるま。
必死に体を揺らして指を離してほしいと懇願していることが伝わったので呼吸をさせてやることにした。

雪だるまの右手から荒々しい呼吸音を聞きながら、雪だるまを再び調べる。

「あった!」思わず声が出た。
雪だるまの頭に両面テープで付けられていた小さな赤いバケツの下に、空気を注入する口を発見した。
空気注入口の栓を開けると膨らんでいた雪だるまから空気が抜け、同時に雪だるまのくびれ部分からファスナーが現れた。
そのファスナーは雪だるまのくびれに沿って丸く走っていた。

ファスナーを開き、空気の抜けた雪だるまの頭と胴体を切り離すと中からは、これまた雪だるまのような白い発泡スチロールの球体が現れた。
発泡スチロールの球体は初めから半分に割れており、空気で膨らんだ外側の雪だるまで押さえられているだけだったので、簡単に開くことができた。

中から出てきたのは両手足をまとめて縛られた状態で頭に袋を被せられたウルトラの母。
頭に被せられた袋からはチューブが伸び、雪だるまの右手へと繋がり雪だるまに閉じ込められたウルトラの母の呼吸を助けていた。

ウルトラの母は雪だるまの中で発泡スチロールに覆われ両手足をまとめあげられた状態で背中を下に手足を上にした状態で閉じ込められていた。
発泡スチロールを確認すると、底になる部分にはオモリが仕込まれていた。


150 : 夏の日の雪だるま ◆zYQ/uWRKn. :2016/08/17(水) 12:51:48
さあ、雪だるまから出てきたウルトラの母をどうするか。
床に手足を縛ったまま、ウルトラの母は横たわり背中のファスナーをこちらに向けている。
俺はファスナーに手をかけた。
後頭部からお尻の辺りまで続くファスナーを開けていく。

ウルトラの母は少し抵抗を見せるが手足を縛られた状態では、できる抵抗もたかが知れていた。
ゆっくりと開かれたウルトラの母の中からはゴムの臭いと共に熱気が噴き出してきた。
中から現れたのは予想していたTシャツを着た女性の背中ではなく、赤いゴムのような背中。

その背中にはファスナーはなくツルりとしていて光沢がある。
その背中に手を触れるとかなりの熱を感じる。そして背中を舐めるように触るとウルトラの母がビクッと動いた。
手にはゴムの感触しかないのだが、その下に生き物の温かみを感じ変な興奮を覚えた。

ウルトラの母の背中のファスナーを丸めるようにし開口部を大きく拡げる。
ウルトラの母の着ぐるみの内側もまた赤いゴム製であったが、先ほど触れたゴムの背中よりもゴムは厚く、生き物の温かみは感じられなかった。

少し手こずりながらも、その内容物を引き出す。
手足は縛ったままなので、下半身はお尻と太ももそれに胴体と二の腕までは引き出すことはできたが、頭はすんなりとは引き出せなかった。

汗の流れる額を腕で拭い、頭を後ろへ反らすようにして頭を引き出す。
この着ぐるみの中の女性の顔見たい一心で。

ところが出てきたのは頭までも赤いゴムで覆われた女性。
女性と分かるのは赤いゴムで覆われていても小柄で肩幅が狭く、胸には2つの大きな膨らみがある。
そして細くくびれておりきれいな張りのあるお尻。
しかし顔はのっぺらぼうで、鼻の穴辺りから短いチューブが2本出ているだけだった。

蝉が蛹から成虫へ脱皮する途中のような状態で床に転がる女性。
呼吸が苦しかったことが見て分かるくらい、体を上下させ呼吸を繰り返す。
鼻の2本のチューブからも”ヒューヒュー”という
音が聞こえ響く。


151 : 夏の日の雪だるま ◆zYQ/uWRKn. :2016/08/17(水) 12:53:16
女性を覆う赤いゴムにはファスナーなどは全くなくどうやって着たのだろと考えながら、女性の体ラインに沿って人差し指を滑らせる。
体に触れられて、こそばゆいのか女性はくねくねと体を動かした。

その指が胸の膨らみに達すると5本の指で、大きな乳房を鷲掴みにする。
一瞬、呼吸が止まり吐息が聞こえてきた。
鷲掴みにした手は乳房の表面を撫でるように動くと、手のひらに固い出っ張りを感じる。

「こんなに苦しい状況なのに、興奮しているのか?変態だなぁ」
そういって、固くなった乳首を指先でギュッと摘まんでやると、「あぁぁぁ!」という声が漏れてきた。

気分の乗ってきた俺は赤いゴムに覆われ、手足を縛られウルトラの母から体だけ外に出ているこの女性を攻め始める。
縛られているため、足を閉じている太ももの間に右手を突っ込むが、太ももはしっかりと閉じられて開かない。
左手で張りのある形のいいお尻を平手打ちすると、「うぅぅぅ!」という声と共に固く閉じられた太ももが緩んだ。
その隙をついて右手を差し込む。

赤いゴムで覆われた女性の秘部は固く隆起している。
2つの隆起した割れ目を今度は優しく撫でる。
その割れ目は俺の指を受け入れる。
驚いたことに割れ目の先もゴムで覆われていた。
つまり、穴の中まで袋状のゴムで覆われていた。

穴の中へと指を深く差し込み、そして抜く。
差し込む時も抜く時も赤いゴムで覆われた女性はビクッと体を震わせて反応した。
指はなかなかの深さまで入る。
再び指を穴の中へ入れ、中を掻き回すように動かしていると、”くちゅくちゅ”と卑猥な音を立て始める。
そしてその指の動きを徐々に速めていく。

縛られた手がギュッと握られ、快感で声が洩れないように堪えているのがよく分かる。
しかし、その指の動きは激しさを増し、穴に襲いかかる。

次第に赤いゴムで覆われた女性から声が漏れ始める。
「あぁぁぁ、ダメ。ダメ、やめて、イッちゃう、ダメ、ダメ、逝くぅぅぅぅぅ!」
そのまま、逝ってしまったようで、体を小刻みに震わせながら、鼻の2本のチューブから荒い呼吸を続ける。

目の前で起きた出来事で、俺はかなり興奮していた。
無性に自分のブツを挿入したくなり、手足を縛っていたロープを解こうと試みた。
しかし、堅く縛られて全く外れない。
その時、部屋のチャイムが鳴った。


152 : 夏の日の雪だるま ◆zYQ/uWRKn. :2016/08/17(水) 12:55:23
「はい!」出てみると、大男が立っていた。
「お時間です」
俺はガックリと頭をうな垂れる。
そして大男を玄関へと引き入れる。

実は雪だるまにあったのは偶然ではなかった。
それはスマートフォンに飛び込んできたラインがきっかけだった。
着ぐるみに入ることが好きな女性を派遣してくれるサービスの案内だった。

怪しさから、そのラインは開かずにネットで先に検索をかけた結果、同様のサービスがあることを確認できた。
またこのサービスが利用できるのは、ラインが来た本人のみと限定されていた。
ホームページの書き込みから、大丈夫であることを確認してから申し込んだのだ。

色々と面倒なアンケートに答えた後、顧客に合う着ぐるみを派遣し、サービスが気に入れば最高1万円の報酬を着ぐるみの中に入れて返却すればよいとなっていた。
もちろん、気に入らなければそれに応じた金額を着ぐるみの中に入れる。
今は初回キャンペーンで、そうなっているとあった。

俺は部屋の中に入ると、赤いゴムを纏った女性をウルトラの母の着ぐるみへと戻す。
そして、発泡スチロールの雪だるまへとウルトラの母を詰める。
楽しませてもらったので、1万円札と共に。
次に空気の抜けた雪だるまのフロートを被せようとした時、男が口を挟む。
「後はこちらでやります」
そういうと持って来たカバンの中から、ラップを取り出し雪だるまが割れないように器用にラップを巻き、その上から黒いビニールテープでグルグル巻きにした。
大男の仕事とは思えないほどの手際の良さに呆気に取られていたが、気づけば大男は肩に黒い雪だるまを担ぎ、「ご利用ありがとうございました」の言葉を残して去っていった。

もう一度、サービスを利用したいと思い、ラインからURLを開こうとしたが、すでに無効になっていた。


つづくかも…

割り込みでの駄文失礼いたしました。


154 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/17(水) 16:35:50



156 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/18(木) 05:41:49



157 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/18(木) 08:54:06
(19話)
真里亜は股間を基美に押し付けて腰を振り始めた。真里亜の股間には基美から渡されたペニスバンドが装着されていた。それを基美の大事な孔に挿入していた。

「真里亜ったらいけない娘ね! そんなかわいい顔をして男みたいにするだなんて」

「もーねーちゃんもわたしを男のようにするなんてたまんないわよ」

声がアニメ声に変換されるためか俺は完全に女の子の気分になっていた。そうなったのもおれのムスコが股間の方に収納されていたからだ。でも大きくなっているのはわかるので、いやおうなく性的興奮が高まっていた、しかし、性転換パンツのため男の弘樹は閉じ込められていた。

その間も基美と真里亜の性の戯れは続いたけど、二人とも着ぐるみ美少女なので当たり前だけど表情は変わることはなかった。でも二人とも声が変換されているとはいえ、喘ぎ声が激しくなった。特に基美は直接性的刺激を受けているのか激しくなっていた。

 「真里亜、いけないわ。わたし逝ってしまうわよ。あなた知っているよね私は男の人が苦手な事を。お父様にいじめられたから。だから、こんなことをすると思い出すのよ。
 でもね真里亜だったらいいわよ。わたしにとって素敵な恋人だから」

 基美はそういったが、これは後で志桜里に聞いたら、小説の一節のセリフといっしょだという。でも、この時志桜里はまだヴァージンだった! 
 なんと彼女にとって、この着ぐるみ美少女のセックスシーンは初体験だったという事だった。人間としてもだ。それにしても姿は二人とも少女でも中の人は若い男と女だから、燃え上がっていた。

 この時基美が着ている肌タイの下腹部の開口部からは愛液が溢れ、肌タイとシーツを汚していた。しかも赤い色が混じっていた。真里亜になりきっていた俺は内臓の志桜里のヴァージンを頂いていたのだ。事と着基美の笑顔は変わらなかったが、基美の声は少し歓喜の声と泣き声がまじりあっていた。内臓の志桜里の今の感情の現れだっだ。

 その時、体格が大きい基美が真里亜の腰を揉み始めた。腰の中に隠れた弘樹の男性自身を探し出そうとしているかのように。


158 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/18(木) 19:07:03
(20話)
 丁度その時、なぜか先生たちは別の打ち合わせのために別室にいってしまった。だから俺たち二人だけになった。俺たち、いや二人の美少女着ぐるみは天蓋のあるベットの上に取り残されていた。しかし、二人ともスイッチが入ったかのようにエッチな事を続けていた。ただ、基美と真里亜から志桜里と弘樹に戻っていた。

 「弘樹君たら、真里亜になり切っているから受けるわ! それにしてもあなたが着ている真里亜の着ぐるみよくできているわね。本当の女の子の身体みたい! そうそう、わたしレズではないわよ」

 そういいながら志桜里は女性化させられた股間を触っていた。そこは偽りの女性の秘部が再現されていたけど、「排尿のため」という名目で俺のアソコの頭がかりそめの女陰から頭をのぞかせていた。
 だから志桜里がそこを触ると、まだ膨らんだままのアソコの先っぽが刺激を受けてしまい、思わず濁った出るものが出てしまった。

 「あれ? やっぱ弘樹君感じていたんだわたしを! やっぱり友達から聞いた通りだったわね」

 「しかたないだろ! 志桜里ちゃん。俺だってその・・・中身は男なんだから! でもこんな風に触られたのは初めてだから・・・」

 「そうなんだ、弘樹君は童貞だったんだ! そういうわたしもヴァージンだったんだけど、これってやっぱロストヴァージンになるのかしらん?」

 「どうなんだろうね、コスプレしてエッチしたなんて話は聞いたことあるけど、美少女着ぐるみ同士がエッチした場合は? 志桜里ちゃんのあそこをその・・・しちゃったけど、どうなるの?」

 「まあエッチだね。でもわたしもエッチだよね。先生から聞かれたのよ。基美と真里亜がエッチするのをみてみたいけど、相手に希望があるかって聞かれたのよ。
 一応先生は真里亜に体格が似たモデルの女の子を探していたようだけど、わたしが言ったのよ。わたしを撮っている男の子がいいと。それがあなただったのよ。わたし、弘樹君とよりを戻したかったのよ」

 そういって志桜里は俺にキスをしてきた。ただ二人とも着ぐるみマスクを被ったままだったので、直接唇を触れることはなかったけど。


159 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/19(金) 08:11:09
そこで出て来たのはウルトラの母!で笑った


160 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/19(金) 18:55:17
雪だるまの続き読みたいですねぇ〜


161 : 巨大娘着ぐるみの中身 :2016/08/19(金) 22:20:23
誤字乱文お粗末様でした。

この話ですが続編はあるのですが、オチが付いたと思われているので、このあたりで終わりにします。

別の機会に推敲して発表するかもしれません。別の着ぐるみ小説を思いつくそのときまで・・・


162 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/20(土) 08:24:03
GJ!


163 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/20(土) 21:46:08
ももぴさん、こっちで書くのやめてからも
pixvのほうでいくつか新作書いてるね。
相変わらず、おれは好きだね。


164 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/21(日) 07:52:50
しかし、個人サイトとか2chとかでSS書く人少なくなったねー
みんなpixivやらノクターンやらにいってしまった


165 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/21(日) 07:54:47
タグとかあるしお気に入りとかで管理できるから楽でもあるんだけど、突然消えるのも怖い


166 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/08/29(月) 11:22:54
GJ!続編あるなら是非読ませてもらいたいなあ


167 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/09/11(日) 16:31:49
やっとInsidedoll更新したか
ひと昔は20日前後で更新していたのに、今や2か月オーバー
がっかりだな

まぁそれでも楽しみにしてるけど


168 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/09/12(月) 08:58:08
むしろ未だに更新してくれてることに感謝だわ
もう十数年近いだろあのサイト


169 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/09/12(月) 09:05:25
>>168
確かに。10年続けられるって純粋に凄い。
LEGEND級だし、もっと評価されるべき。


170 : 楽屋裏 ◆6ys.YRTmuY :2016/09/20(火) 00:59:09
投稿します。
とある女児向けキャラクターショーの楽屋裏での出来事です。
語り部は着ぐるみのサポートをする人です。
着ぐるみの中身の性別は女性or男性の好きなほうでお願いします。
適当なのでそこらへんはスルーして下さい。


171 : 楽屋裏 ◆6ys.YRTmuY :2016/09/20(火) 01:00:34
(以下本文)
お疲れ!とりあえずこれでショーはおしまいね
ほらっ座って座って
うわぁ、すごい汗・・・衣装にまでしみだしてるよ
今日暑かったもんね
すぐに握手会だけど、どうする?水分摂る?
えっ、いいの?なんで・・・?
あっ、そっかぁ・・・顔見られるの嫌なんだ
どれどれ、あそこはどうなってるかなぁ・・・
ふふっ・・・びっちょり
汗もだけど・・・なんかヌルヌルしてるね
気持ちよかった?みんなに見られながらバイブでいじめられるの?
いくら着ぐるみ着てるからって、大胆だね
普段の大人しいあなたとは大違い・・・


172 : 楽屋裏 ◆6ys.YRTmuY :2016/09/20(火) 01:02:38
そろそろバイブ抜いてほしい?抜いてほしいの?
だーめ♪だって自分で頼んだよね?
ショーの時にリモコンバイブでいじめてほしいって
それに今日一回もいけてないでしょ?
それじゃかわいそうだから
この後の握手会の時にバイブMAXにしてあげる
タイミングは・・・お楽しみってことで♪
でも普通にしてなきゃダメだよ!
今のあなたは正義のヒロインだもんね

あっ、そろそろ時間だね
ほら立って、衣装の確認するから
うん・・・OKね
じゃあ行こっか!みんなが待ってるよ
私もすぐ行くし、後ろでサポートするから安心して
じゃあ頑張ってね!ファイト!

・・・行ったみたいね
ちゃんとサポートしてあげるからね
あなたが何回もいけるように・・・ね
(以上)

駄文失礼しました。


173 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/09/20(火) 10:25:23
本当に駄文だな
予防線張るくらいならpixiv行ってやれ


174 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/09/20(火) 17:51:52
そうやって人がいなくなるんじゃん
駄文だと思うならせめて建設的な非難にしとけよ


175 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/09/21(水) 04:11:15
173はそこまで酷い事言ってないと思うぞ


176 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/10(月) 17:24:59
どなたがいらっしゃいませんか?


177 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/11(火) 20:59:43
いますよ〜
ネタも有るんですが、小説というよりは企画書みたいなものなら頭にあります


178 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/13(木) 20:42:14
書いてください。企画書、小説にしてみます。


179 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/14(金) 11:40:08
>>178
書いて下さりますか!
企画内容はズバリ着ぐるみ×人狼ゲームです
企画物AVの雰囲気でお願いします


180 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/14(金) 20:39:05
なるほど。
もっと具体的かと思っていたのですが…汗


5人の女性が登場人物、着ぐるみをまとっています。
着ぐるみの中の女性が裸かどうかをプレイヤーである1人の男が選びます。
正解すれば、裸の女性は出てきて男と交わり終了。
不正解ならば、着ぐるみの中の女性たちにさらに着ぐるみを重ね着させていく。
5回それを繰り返し、女性を裸にできなければ男の挑戦は失敗、着ぐるみの5人の女性たちにイジられ、別の男のプレイヤーに交代。

失敗を繰り返すごとに女性たちは着ぐるみを重ね着し、どんどん膨れ上がっていく。

最終的に彼女たちはどうなってしまうのか?


181 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/14(金) 20:45:04
横から失礼
せっかくだし…気が向いたら
馬とかダチョウみたいな着ぐるみで上に乗ったり馬車を牽かせるやつ希望!


182 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/14(金) 21:35:13
>>180
すいません
大雑把な説明の方が書きやすいかなと思ったんですよ
イメージとしては数人の女性と1人の男が着ぐるみ着てチャットをするんです
この1人の男が人狼役ですね
それぞれ話し合いをし、処刑対象を決めます
処刑を言い渡された人は「脱落部屋」に行き、媚薬を飲んで待機
人狼が残っていた場合は数人の女性のうち一人を選んで交わる
残らなかった場合は罰ゲームとして数人の女性たちのペット(出来ればヒトイヌ)ってイメージでした


183 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/16(日) 16:54:17
個人的には想像も異なるので、私の想像からは
>>182とは違ってしまうかもしれませんが、要素は取り込むよう配慮します。


184 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/16(日) 21:26:24
>>183
楽しみにしてます!


185 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/17(月) 16:20:05
ちなみにエロはあった方がいい感じですか?
あと、投稿ですが小出しで意見頂ければと思うのですが…


186 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/17(月) 23:00:56
あった方が良いです


187 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/20(木) 18:56:01
質問なんだけど、ウルトラ系のスーツで使われてるウエットスーツの下って実際のところ何を着ているか分かる人居ない?調べてみたんだけど、しっくり来ない。
SS書きかけてるんだけど、そこが分からなくて止まってるんだ。女性ならスポーツブラだったりするんだろうか?


188 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/21(金) 11:04:18
生で着用とかゼンタイ着用とか


189 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/21(金) 18:48:20
【ウルトラ系着ぐるみに裸で】

ウルトラの母の着ぐるみに裸で入る女性。
サイズが小さく、頭を入れると、股に食い込む。
その状況を察さずに背中のファスナーを閉めるスタッフ。
股の食い込みだけでなく、体全体が着ぐるみに押し込められていく。
スタッフが苦労してファスナーを閉めきると、ウルトラの母のスーツには皺一つなく、ピチピチに。
サイズがあっていないことは明白。
そして刺激された股の影響で、詰め物のない胸の先にはツンと勃起した乳首がしっかりと浮き出ている。
そんな彼女にスタッフはグローブとブーツを履かせて、「早く!」と促し控え室をでいく。

みたいなの読んでみたいです。
>>187の方に期待!


190 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/22(土) 17:38:00
なんだこれ


191 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/22(土) 19:17:09
普通にTシャツとかで着ます


192 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/23(日) 00:33:17
なるほど


193 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/23(日) 19:12:33
あ、そう。


194 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/26(水) 21:32:33
以前、pixivかどっかでモンスター娘のカフェで働くことになって、そのモンスター娘の着ぐるみを着て…って小説を見たこと有るんだけど
url忘れてしまった。覚えてる方教えてください
多分ここ一年くらいだと思う


195 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/26(水) 22:44:47
ttp://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7087597

これ?着ぐるみじゃなくて皮モノだけど


196 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/27(木) 03:28:31
これだ。ありがとう


197 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/29(土) 17:12:37
【第1話】

この話はとある私立のK総合大学の図書館から始まる。
図書館に常設されたパソコンを使ってチャットをする男。
男の名は岳田アキラ 芸術学部4年。
チャットは着ぐるみについてのもの。
卒業作品のネタを収集するため、何気に検索していてこのチャットの巡り合った。
チャットの参加者は女性限定となっていたが、アキラは女性になりすまし、チャットに参加していた、HNは”あき”。

チャットの中では、着ぐるみのバイトの話や見た目の可愛いさについて話しあわれていた。
たわいもない会話が続いている。

そんなアキラと1つ席を挟んで、衝立で仕切られたパソコンでチャットをしている陽野アサミ。
アサミはこの大学の経済学部の3年。
いつもならバイトに明けくれているのだが、試験前ということもあり図書館で勉強していたが、勉強は長く続かずチャットにハマってた。
それは着ぐるみのチャット、HNは”みさ”。

勉強もソコソコにチャットにハマっているアサミの前には海山ノリコがいた。
ノリコは同大学理工学部2年。
分厚いレンズを通して、パソコンと向き合っている。
普段から研究レポートの作成や資料探しで図書館にいることが多いが、今はあるチャットにはまり込んでいる。
そのチャットはいうまでもないだろう。
HNは”りこ”。

そんなノリコの隣りで並んでパソコンに向かっているのは畑田ミナコ。
同大学法学部4年 ミナコもまた図書館の常連である。
そして彼女もパソコンに集中している。
それはチャット、HNは”なみ”。

そしてその並びの一番端に陣取り、少し怠そうにパソコンを見ている人物が、同大学芸術学部4年の湯村サオリ。
卒業作品のネタ探しに来たものの、気分が乗らないのでボンヤリとチャットを眺めてはたまにキツめのコメントをする。
HNは”りさ”。

十数人がチャットに参加していたが、内5人は同じ場所ですぐ近くに相手がいることも知らずにチャットをしていた。
まさか同じ場所で向い合わせまたは隣り合わせでチャットしているとはつゆ知らず、それを繰り返していた。

同じ場所での奇妙なチャットは、それからしばらく続いた。


198 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/29(土) 18:29:42
【第2話】

当初、なんとなくだったアキラだったが、突然アキラの関心を引く話題になった。
それは本物そっくりなリアルな着ぐるみを着てみたいと言い出した娘が出てきた。
それまではゆるキャラ的な可愛いものが主だった。
言い出したのは”りさ”。

アキラは過去に課題で造った恐竜の頭から体まで創り上げ、着ぐるみにしてしまったのだ。
それを人に、それも女の子に着せてみたいという思いがあり、俄然チャットへの喰いつきがよくなった。
そしていつしか場は盛り上がり、着ぐるみを着てオフ会をしようということになった。

ただ、やり取りしている中で恥ずかしいのでお互い顔を見られたくないという意見も出たが、そこはアキラが顔まで覆ってしまう全身タイツ、ゼンタイを着てみてはということに一同が賛同。
各自がネットで、着ぐるみとゼンタイを購入してオフ会をすることが決まった。
着ぐるみは同じモノにならないように事前打ち合わせをした。

男であることを思い出しアキラは少し焦ったが、普段から声が高く細身で女性に間違えられることもあったことから、顔が見えなければゼンタイの中に胸の膨らみがあれば、十分乗り切れると考えた。
アキラはチャットの中で、自分と同じなりすましではと思っていた男どもは案の定、不参加であった。
まぁ実のところ真相は分からないのだが。

参加は”あき” ”みさ” ”りこ” ”なみ” ”りさ”の5人。
そしてこのオフ会は自ら手を挙げアキラが仕切ることになった。


199 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/29(土) 19:06:42
なんかキタ(゚∀゚)


200 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/29(土) 19:31:34
【第3話】

元々裕福な家庭のアキラは親の別荘での開催を5人に提案した。
それに対して彼女たちの反応もよく全員一致で開催の運びとなった。
ネットでも簡単に着ぐるみが買える時代になり各自、着ぐるみを持ち寄りアキラの別荘に集まることになった。

アキラは願望を実行に移すべく、リアルな恐竜の着ぐるみも用意していた。
この恐竜は肉食で、同じ学部の同学年の女子、湯村サオリをイメージして造った。
ただし、サオリは気が強くドSと呼ぶに相応しい人物。
アキラは何度かお願いしてみたが、思い通りにこの恐竜の着ぐるみを着てくれることはなかった。

別荘に5人が集まったが、皆恥ずかしいという思いから顔が分からない様に帽子を深く被ったり、サングラスをしたり、バイクで来てヘルメットを被ったままの者もいた。

彼女たちを出迎えるアキラも”あき”になりきり、ゼンタイの下に女性の体になれる女体の生皮を着る。
女体の生皮は両腕と首から上以外を完全にワンピースのシリコンの皮で覆ってしまい、表面上女体にしてしまおうというもの。
女性らしい胸の膨らみが出た上に黒のゼンタイを着る。
黒いゼンタイで全身を覆ってしまうことで、外観のシルエットでしか人を判断できなくなった。
さらに、イベントなどでよく見かけるゴリラの着ぐるみを着る。
出迎える時は、着ぐるみを着ているという理由から声を出すことを少しでも回避できる。


201 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/29(土) 22:20:41
さてこの後どうなるかな?


202 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/29(土) 23:35:52
【第4話】

”あき”がゴリラの着ぐるみを着て、準備できた時、別荘のチャイムが鳴った。
ゴリラの頭を被り、スケッチブックを持って玄関へ向かう。
そして予め書いてあった”オフ会にようこそ!”のページを開き、玄関の戸を内側から開く。

そこに立っていたのは、小柄な女性。
ニット帽を深く被り、茶髪の長い髪が揺れていた。
サングラスをしているので、表情まではハッキリと分からないが、ゴリラの着ぐるみに少し驚いたものの、スケッチブックの文字を見て「”みさ”です。よろしくお願いします」と挨拶した。

ゴリラは何も話さずに、少女のように小柄な”みさ”を別荘へと招き入れ、部屋と案内する。
”みさ”は大きくお辞儀すると部屋へと入っていった。

50畳はあろかという大きなリビングにソファとテーブルが置いてある。
そのソファにゴリラは腰を下ろした。
”みさ”は中々可愛いのではないかと、想像を膨らませる。

次に誰か来る気配もないまま、”みさ”が入った部屋の扉が開いた。
中から出て来たのは、リス。
着ぐるみが大きいのか、かなりダボダボであった。
ヒョコッと可愛い仕草で動くリスは、ゴリラの前に来て会釈しようとして、頭が半分取れそうになった。
頭が取れそうになった着ぐるみの隙間からは、ピンクの中身が見えた。

その時、再びチャイムが鳴った。


203 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/30(日) 06:00:10
【第5話】

ソファから立ち上がり、スケッチブックを持って玄関へ向かうゴリラ。

扉を開けると、そこにはヘルメットを被り、黒い革のライダースーツに身を包んだ女が立っていた。
「わ!ビックリさせんなよ!」
驚きビクついたが、すぐにスケッチブックをみてそう返してきた。
ライダースーツの女は「えーと、”りさ”でーす」とフルフェイスのヘルメットのシールドを上げて自己紹介した。

アキラはどこかで聞いたような声のような気はしたが、ゼンタイと着ぐるみを着た状態での声なので、それほど気にせずに”りさ”を部屋へと案内した。

続けてチャイムが鳴る。
ソファに目をやると、大きなソファに小さなリスが大人しく座っていた。

再びスケッチブックを持って玄関へと走る。

扉を開けると、そこには黒髪のツインテールにマスクをしメガネを掛けた女の子が下を向いて立っていた。
恥ずかしいのか顔を上げないので、肩を叩くとこちらを見て、ビックリし「ヒャあ」と声を上げたが、すぐにスケッチブックに気付いてくれた。
ツインテールのメガネっ娘は、小さな声で「”りこ”です。今日はよろしくお願いします」と挨拶をした。

そして、ライダースーツの女が着替えている隣りの部屋へと案内した。


204 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/30(日) 07:15:37
【第6話】

ライダースーツの女は、トラの着ぐるみを着て部屋から出てきた。
着ぐるみを着ているにもかかわらず、ソファのリスに話しかけている。

そうこうしているうちに、メガネっ娘もピンクのウサギの着ぐるみを着て出てきた。
すぐにトラに絡まれている。

再び、チャイムが鳴った。
最後だから”なみ”、スケッチブックには予め”なみ”さん、いらっしゃいませ!と書いておいた。

扉を開けると、やはりのリアクション。
ゴリラに驚き、スケッチブックで安堵して、会釈し「”なみ”です」と言ってお辞儀をした。
顔を隠そうともせず、普通にメガネをかけてやって来たようだった。

部屋の奥で、リス、ウサギがトラに絡まれているのを見ると、「すいません、遅くなりまして」と言い続けて、「どこで着替えてたら、いいですか?」と尋ねてきた。
そんな”なみ”はなんとなく楽しそうな表情をしていた。

部屋へ案内し、彼女の着替えを待つ。
しばらくして出てきたのは、ゆるキャラの要素がほぼない、なんともリアルな熊。
さすがのゴリラも少しビビったが、大きさ的には小さいので子熊のようであった。


205 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/30(日) 09:27:17
【第7話】

全員がリビングのテーブルへと集まる。
着ぐるみ達がテーブルを囲み、ぺこりと挨拶する。

さて、話そうとするが着ぐるみが邪魔をして上手く話せない上、話す声が聞こえない。

そこでゴリラがスケッチブックに「話したい人から挙手で着ぐるみの頭を外そうと」書いて周りに見せる。
他の着ぐるみたちも大きく頷く。

まず始めに手を挙げたのはトラ。
着ぐるみの頭を外すと、現れたのは豹柄ののっぺらぼう。
そして、「”りさ”です。よろしく!」と挨拶したが、聞こえていないようで周りの着ぐるみ達の反応がない。

大きな頭を傾げている面々を見て、”りさ”は立ち上がり、全員の着ぐるみの頭を外して回った。
テーブルを囲んでいる光景はなんとも奇妙なものになった。
着ぐるみを着て、頭はゼンタイののっぺらぼうの集団が集結しているのだから。


206 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/30(日) 13:27:01
【第8話】

体はゴリラ、頭は真っ黒ののっぺらぼう、”あき”が声色を変えて「”あき”です。今日は集まってくれて、ありがとう」と挨拶をした。

「じゃあ、自己紹介しましょうか!」トラの体に豹柄頭の”りさ”が仕切りだす。
「じゃあ、私から」
「私は”りさ”、どちらかと言えば気が強いかなぁ」
「それじゃあ、次は 」といって、見回す。
「そこのメガネしてる赤い貴女!」といって指を指す。
どうやら、”りさ”には色がしっかりと見えているようだった。
赤い色ゼンタイの上からメガネをかけ、ウサギを着ている彼女。

突然の指名に立ち上がり緊張気味に「”りこ”です。K大学理工学部に通ってます」と。

「え!私もK大!」と思わず声を挙げたのは、ピンクのゼンタイにリスを着ている小柄な”みさ”。
「私も!」と続く茶色のゼンタイに子熊の着ぐるみの”なみ”。
「え!同じ大学なの?」
「どこかで出会ったりしてるのかなぁ?」
と3人は盛り上がり始めた。
”あき”と”りさ”も同じ大学であったが、会話に乗り遅れたこともあり言い出せずじまいになってしまった。


207 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/30(日) 21:10:33
【第9話】

全員の自己紹介も終わり、雑談が始まるが明らかな3人の結束に浮いてしまっている2人。
会話に入れない”りさ”が切り出す。

「リアルな着ぐるみは?」と”あき”に向かって強めの口調。
彼女たちの会話を楽しんでいたアキラは、不意を突かれ、地声が出そうになったが、慌てて声色を変え「あ!そうね、持ってくるね」
そう言って席を立った。

アキラも正直驚きだった。
3人が全員同じ大学の学生だったことに。
そして、不機嫌な”りさ”は若い娘たちに嫉妬したおばさんではないかと、疑い始めた。

自作の肉食恐竜の着ぐるみを持って4人が待つリビングへと戻る。
全員、ゼンタイ越しでもよく見えているようで、口々に「凄い!」「リアル!」「怖っ!」等の感想。

着てみたい人を募ると1人が手を挙げた、それは”りさ”。
浮いてしまって、注目もされていないことから手を挙げたことは明らかだった。
トラの着ぐるみを脱ぎ捨てゼンタイ姿になると、均整の取れた体に大きな胸と引き締まったお尻が目を引く。
女性から見ても素晴らしいプロポーションなので、周りからも声が上がった。

おばさんかもと思ったアキラは心の中で、少し申し訳ない気持ちになっていた。


208 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/10/30(日) 21:46:47



209 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/10/31(月) 00:07:27
【第10話】

恐竜の着ぐるみのファスナーは脚の股の所にあり、それを開き頭から入っていく。

恐竜の着ぐるみの中は詰め物があるため、”りさ”の大きな胸がつかえて中々入っていかないが、”あき”が手伝い、なんとか恐竜の中へと収まった。

恐竜から突き出た豹柄の足を、恐竜の脚へと入れていく。
股のファスナーを左脚から右脚にかけて閉めていき完成。
ファスナーは恐竜の皮膚に、隠れて見えなくなった。
”あき”は恐竜の首の付け根辺りに顔を近づけ、何か呟くと恐竜から離れた。
じっとしていた恐竜だったが、頭を大きく振ると、大きく口が開き鳴き声を挙げた。

実は恐竜の着ぐるみには仕掛けがあり、恐竜の短い左の前脚を動かすと口が開き、右の前脚を動かすと鳴き声を出すことができるようになっていたのだ。

威嚇しながら3人に襲いかかる恐竜。
座っいた3人もキャーキャーいいながら、立ち上がりリビングを逃げ惑う。
”りさ”は恐竜になりきり、塊で逃げる3人を鳴き声を挙げ、頭を振りながら追っていく。

しかし、恐竜を後ろから見ていると恐竜の怖さはなく、中身が女性であることが判るような歩き方をしていた。


210 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/01(火) 07:10:35
【第11話】

その内、逃げ回っていたリスが滑って転倒、恐竜に捕まってしまった。
リスは着ぐるみの頭を被せられて、恐竜の尖った歯の並ぶ口に挟まれた。

それを逃げ回っていた他の2人が、自分の携帯のカメラに収める。

リスを離し、「私も外から見て見たい!」そう言って体を揺らす肉食恐竜。
「捕まった人が次は恐竜、よろしく!」と言って、脱がせてと”あき”に迫る。
あまりの迫力に”あき”は恐竜を脱がせた。

ファスナーを開けると、少しの時間ではあったが、3人を追いかけ走り回ったせいで、中からは湿った熱気が噴き出してきた。

1人では着ることも脱ぐことも難しいこの恐竜の着ぐるみを脚から脱がせるのを”あき”は手伝った。
中から出てきた豹柄のゼンタイは、所々汗が滲んでいた。
そして、タイツ越しではあったが、豹柄でわかりにくくはあったが、”りさ”の乳首はくっきりと勃起し恐竜の着ぐるみの中で、彼女が興奮状態であることを想像させた。


211 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/01(火) 18:01:09
【第12話】

次に恐竜の着ぐるみを着るのは、捕まったリス。
リスの着ぐるみをみんなに剥がされ、ピンクのゼンタイ姿にされた”みさ”。
140cmほどの小柄で幼児体形かと思いきや、出るとこは出て締まるところは締まった女性らしい体型をしていた。

そして周りからの無言の圧力に屈したのか、それとも自らで進んでかは、ゼンタイを着ているので表情は分からないが、”みさ”は恐竜の着ぐるみへと頭を入れていく。

中まで完全に入ってしまうと、身長の低い”みさ”は足までも恐竜の胴体の中へと収まってしまった。
”あき”は恐竜の脚を着ぐるみの中へと強引に押し込み、ファスナーを閉めた。
”みさ”は抵抗する間も無くファスナーを閉められたことで両脚の自由を奪われた。
それだけでなく、恐竜の短い腕では既に両腕の自由も奪わている。

そんな恐竜の着ぐるみでも、なんとか立ち上がろうとして前脚を必死に動かしたことで、鳴き声を挙げ、口を大きく開けた。

しかし、ほぼ身動きが取れず床を這い回る肉食恐竜から恐怖を感じることはなかった。
それどころか、見た目に反して可愛らしい動きしかできないことに”りさ”のS心を燻ってしまった。


212 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/01(火) 22:14:33



213 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/02(水) 00:11:40
とんでもなく小さな着ぐるみ登場させて欲しい〜


214 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/02(水) 07:00:51
例えば、どんなものですか?


215 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/02(水) 08:36:55
原寸大の猫とかがいいかなぁ〜着ぐるみを着た状態で
カバンの中に入ってもらってぬいぐるみだと思いきや的なw


216 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/02(水) 16:55:57
>>215
イラストでいうならコレ?
ttp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=47015177


217 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/02(水) 17:55:35
原寸大は難しいですが、参考にさせて頂きます。


218 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/02(水) 17:59:05
【第13話】

床で這いずり蠢いている恐竜を放置したまま、他の3人に提案を始める”りさ”。

「こんなのはどうかしら?普段やっているチャットでゲームをやるの。人狼ゲーム!」
「今日、帰りにくじ引きをして、狼を決めるの」
「チャットで色々情報を引き出しながら、次回集まった時、狼と思う娘を指名して1番票が多かった人が着ぐるみを着て、この娘みたいにみんなに弄られるの」と言って、床を這い回る恐竜の体を触り始めた。

他の2人も一緒になり、触り始める。
くすぐったいのか恐竜は激しく抵抗したが、手足が使えない状態では、その抵抗もたかが知れていた。
気後れし参加が遅れた”あき”も一緒に恐竜を弄る。

かなり執拗に攻めたため、恐竜からは激しい息遣いが聞こえてきた。
攻めていた2人は「いいね!」と笑顔。
そのうちの1人は「ちょっと着ぐるみの中へ入りたいかも!?」と言って床に転がっている恐竜を見た。

こうして、恐竜の中で苦しそうにしている”みさ”を差し置いて、次回のオフ会での人狼ゲームの開催が決定した。
その後、恐竜の着ぐるみから出された”みさ”も含め、狼のくじ引きをした後、解散となった。


219 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/02(水) 22:35:02
>>217
よろしくお願いいたします!


220 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/03(木) 10:25:20
【第14話】

ウサギの着ぐるみ”りこ”と子熊の着ぐるみの”なみ”は早々と帰ってしまった。
次に企画立案した”りさ”がトラの着ぐるみから、ライダースーツ姿で別荘を後にした。
最後に恐竜の着ぐるみに閉じ込められていた”みさ”はふらふらした足取りで家路についた。

心配になって声をかけたが、本人は嫌な顔一つせず、むしろ嬉しそうな口調で「次のオフ会楽しみにしてます」と言葉を残して帰っていった。

みんなが帰り、着ぐるみもゼンタイも脱いでアキラに戻り後片付けをして別荘を出たところで声をかけられた。
「アキラ!」
振り返るとライダースーツに身を包み、ヘルメットをとった湯村サオリが立っていた。

「どうした?こんなところで!」少し動揺したが、平静を装い答える。
自分が女性を装い、女の子たちと着ぐるみオフ会をしていたことは知られたくない。

「何してるの?あんたこそこんなところで」
少し嫌味混じりに質問してくるサオリ。
「ああ、ここ俺んちの別荘なんだ」
「知ってるわよ!あんた気づかないの?」

少し間が空く。
アキラにはサオリの言っている意味がさっぱり分からなかった。
しびれを切らせたサオリが「この格好どう?」
「どう?っていわれても」
気を使い「格好いいよ!」と答えた。

だいぶ、鈍いアキラにしびれを切らせたサオリがヘルメットを被り、シールドを上げ「”りさ”でーす」と。
「あ!」と言って固まるアキラ。


221 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/04(金) 10:03:38
【第15話】
「え!なんで?」
「もしかして?」と言って言葉に詰まるアキラに、「何かしら”あき”さん!」
シールドの中の目はアキラを見てにやけていた。

今思えば大学の図書館でチャットが終わって帰る時、話しかけることはなかったが、サオリにはよく見かけていた。

「どうして?」といいかけたアキラの言葉を遮って、サオリが話し始める。
「声よ!声!始めは分からなかったけど、なんか変だなぁと思って。動きを見ていると、男っぽい一面があちらこちらに出ていたし」
「それにトドメはあの恐竜の着ぐるみ!私も協力したからね」と笑みを浮かべるサオリ。

「もしかして、私に恐竜の着ぐるみを着て欲しいなら、直接言えばいいのに」と。
おそらく、断わられると思い、サオリにお願いすることはなかった。

「もう一度、着てあげようか、今から」
サオリの言葉に生唾を飲み込み、頷くアキラ。
そして、2人は別荘へと戻った。


222 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/04(金) 12:17:47
【第16話】

「どうする?オフ会で着ていた豹柄のゼンタイを着て、恐竜の着ぐるみを着たらいい?」
サオリの質問に、モジモジしながら箱を出してきたアキラ。
「これを着てみてくれないか?」
「いいわよ!」軽く引き受けるサオリ。
アキラから箱を受け取り、別荘の一室へと消えるサオリ。

しばらくして、箱を開けたのだろう、部屋から顔を出してアキラに訪ねてきた。
「これ着るの?」
顔だけ出しているサオリの肩が見えるが、肌が見えていることから今は裸のようだ。

少し間をおいて「ダメなら別にいい!」ちょっと冷たく返す。
最近はサオリの扱いにも慣れ、冷たく言いすてるように言うと、こちらの要望が通ることが分かっていた。

「これって裸で着るの?」
いつも強気なサオリの声に少し弱気な感じになっていた。
「できれば」また冷たく返す。
「分かった」扉が閉まる。


223 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/04(金) 13:55:46
【第17話】

かなりの時間が経過して、再び扉が開く。
「これって、これでいいの?」
アキラがサオリに渡したものは、ネックエントリータイプのラバースーツ、それもマスクもついていて、装着すると肌の露出が一切なくなってしまうもの。

ある程度まで着ていたので、最後の仕上げまで手伝った。
マスクで顔が隠れてしまう時は、いつも強気で可愛げのないサオリの見せる不安げな表情が可愛く見えた。
マスクを被せたサオリの視界は奪われ、外界と接することができるのは、呼吸用の鼻の穴だけになってしまった。
「これじゃあ、見えないよ!」と弱気なサオリに、「大丈夫、手伝うから」と声をかける。

そして恐竜の着ぐるみを準備し、先ほどと同じ様に着せていくが、ラバースーツの滑りが悪く中々着せることができなかった。

アキラは恐竜の着ぐるみの詰め物に仕掛けを施していた。
それは空気を抜いたり入れたりして、膨らませたり萎ませたりできる仕掛け。

一旦、空気を抜いてからサオリを恐竜の着ぐるみ中へと押し込んでいく。
恐竜の中に収まってから、詰め物を膨らませる。
そしてファスナーを閉めて完成。

周りは見えないが、オフ会の時の様に、腕を動かし鳴き声と口を広げて、リビングを歩く。
今は自分の希望を叶えてくれたサオリに感謝の意を込め、アキラはハグをし、恐竜の首元の覗き穴に向けて「ありがとう!サオリ」と呟いた。

サオリも何か言葉を返したが、ハッキリとは聞き取れなかったが、アキラには「好き」と言ったように聞こえた。
そしてそれを確認しようと思った。


224 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/04(金) 14:27:00
【第18話】

視界が奪われたまま、恐竜の着ぐるみで動き回るサオリをリビングに置いて、アキラは別荘の一室へと消えていった。

その後まもなく、アキラを求めて動き回っていた恐竜はリビングのテーブルにつまづいて転倒し、自力では起き上がることができず、寝っ転がっていた。

アキラはしばらくして部屋から出てきた、その姿は着ぐるみの中のサオリと同じ全身肌の露出の全くないラバースーツを纏っていた。
ただ、違うのは目のところに細かい穴が開いており視界が確保できている点。

リビングのテーブルの横で寝っ転がっている恐竜を見つけると近づいて、股の部分のファスナーを開ける。
サオリを解放し、アキラが代わりに着ぐるみに入るのかと思わせたが、次にとった行動は恐竜の手首をビニールテープで拘束し始めた。
続いて詰め物の空気を抜く。
詰め物は萎んだが、手が拘束され着ぐるみから抜け出せないサオリ。
その背後に別の詰め物が入ってきた。
それはアキラ、詰め物がなくなったことでこの恐竜の着ぐるみには2人で入ることができる。

アキラは手を伸ばし、股のファスナーを内側から閉める。


225 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/04(金) 14:49:58
いいですねぇ〜


226 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/04(金) 14:52:58
【第19話】

背中側に入ってきた温かい詰め物に動揺したサオリだったが、すぐにアキラであることを理解し、それを受け入れた。

そして、アキラの手がサオリの胸へと伸びる。
抵抗しようとしたが、サオリの両手は恐竜の着ぐるみにシッカリと拘束されていて動かすことができない。
それにラバーに覆われた体をなぞる指の気持ち良さも手伝って体はそれを受け入れた。

アキラの指が、サオリの大きな乳房の先端まで伸びてきて、軽くその先端をなぞる。
固く勃起した先端から、サオリの全身に衝撃が走り、体がビクつく。
2度、3度と繰り返す、衝撃。
サオリの体は抵抗することなく、アキラに体を預け声が漏れ始めていた。

左手は大きな乳房を揉み乳首を摘む。
同時に右手は股へと伸びていき、ラバースーツ越しでも分かるほどハッキリと線が入っていた。
その股の線をなぞりながら、力を加えていく。
線の割れ目はゆっくりとアキラの指を受け入れて中へと飲み込んでいく。
そして、抑えようとしているがサオリの喘ぎ声は大きくなっていった。


227 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/04(金) 20:08:56
【第20話】

着ぐるみの中で密着している2人。
アキラのペニスもサオリの喘ぐ声で興奮を掻き立てられ、大きくなる。

恐竜の着ぐるみ越しにサオリの手を拘束してあったはずであったが、右手だけがいつの間にか外れて、背後のアキラのペニスに。

アキラの手の動きに合わせて、サオリの手の動きも早くなる。
そして、ほぼ同時に2人とも逝ってしまった。
最後は着ぐるみの中で大きく声を挙げたサオリ。
そのサオリを優しく愛撫するアキラ。

2人は呼吸のし難い着ぐるみから、出ようとはせず抱きつくアキラにサオリは身を任せていた。

しかし、さすがに苦しくなってきたのか、アキラはファスナーを開け外へ。
そして、着ぐるみ越しに拘束したサオリの拘束を解いた。
だが、逝ってしまいぐったりしてしまったサオリは自力では着ぐるみから出られず、アキラが出してやった。

アキラはサオリに声をかける。
「先にシャワー浴びてこいよ」
しかし、マスクで視界を奪われたサオリは上体を起こし手探りで何か、いやアキラを探しているようだった。
その手がアキラを見つけると、ギュッと抱きついてきた。
いつもは気の強いサオリを愛おしく感じたアキラは、全身黒いゴムに覆われたサオリをお姫様抱っこし、ベッドへと連れていった。

その後、2人はラバースーツを脱ぎ捨て、生まれたままの姿で交わった、何度も、何度も。


228 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/05(土) 01:13:34
【第21話】

2人が一緒にシャワーを浴び終わった時には、もうすっかり日が暮れていた。
再びベッドに戻り、いちゃつきながら先ほどのオフ会の話になっていた。

「ところで、狼引いた?」サオリが尋ねる。
「ああ。女子ばかりの中だから本当に狼は俺だけどな!」
「確かに」サオリが頷き、何か考えている。
「オフ会で票を投じる時、2人でどの子か意見合わさない?それも初めに」
「?、どういうこと?」

「初めにに2人が1人を指名したら、周りも影響されるの、なんて言ったかなぁ?」
「集団心理か?」
「そう、集団心理、それそれ!私たちが誘導するの、どう?」
サオリが続ける「今日の”みさ”ちゃんなんて、小さくて可愛かったし」
アキラは頷き「そうだなぁ、帰りもなんとなく着ぐるみに閉じ込められたことが楽しかったみたいだし」

「じゃあ、決まり!」
「チャットでも上手く誘導して、オフ会で弄んじゃおう、今日みたいに」Sの顔をのぞかせ笑顔のサオリ。

「ところで、”みさ”ちゃん詰める着ぐるみは?」
「詰めるって」と苦笑するアキラ。
「まあ、考えてあるから、サオリも手伝ってくれる?」
「もちろん!」
そして、夜が更けていった。


229 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/05(土) 08:49:55
サオリはキツネかな?


230 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/06(日) 21:48:06
屑っすなあ


231 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/07(月) 10:58:21
【第22話】

大学の図書館。
アキラはパソコンに向かいチャットをしてそうな女の子の顔を歩きながら確認する。
まぁ、正確にはオフ会に来た女の子たちの特徴からどの子だったのか、見定めようとしていた。
可愛かったら、次回のオフ会も自分の中で盛上がられると思った。

小柄で可愛い娘がいた。
あの娘が”みさ”ではないかと、顔をよく見ようとした時、「アキラ、何してるの?」サオリが声を掛けてきた。

「あ!いや、なんでもない」
動揺を隠すように返事をし、席に並んで座りパソコンに向かう。

チャットの中には、すでに3人がオフ会の話で盛り上がっていた。
それに2人も加わる。
今は5人、人狼ゲームの話が始まる。

『誰が狼だろうね』と”りさ”が振ると、『わたしではないよ』と素早く、”あき”が返す。
”あき”が『”みさ”じゃない、恐竜の着ぐるみに喜んで入ってたし』と。
『”みさ”っぽいね』と”りさ”。
『喜んでたの?』と”なみ”や”りこ”も続く。
『え!じゃあ、”みさ”?』
”みさ”からは返答はない。
『もしかして、図星ってこと?』”なみ”が畳みかける。
”みさ”は返答なく、退室した。

その時、アキラが先ほど見ていた小柄な可愛い娘が席を立った。
その娘が去っていくのを見送っている間もチャットの中では、”みさ”への疑惑は高まっていった。


232 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/07(月) 13:28:02
【第23話】

その後のチャットにも何度か”みさ”は現れたが、コメントはなく、次のオフ会を迎える。

今回も前回と同じく着ぐるみを着て、その下にはゼンタイ。
着ぐるみの頭を取るのだから、ゼンタイだけでもいいような気もするが。
この会に”みさ”は現れないのではないかとも考えられたが、意外にもアキラとサオリに続いて3番目に別荘へと現れた。

全員揃ったところで早速、狼を予想する。

当然のように選ばれたのは”みさ”。
着ぐるみの準備にかかる”あき”。
出てきたのは、茶色のクリクリした毛で覆われたトイプードルの着ぐるみ。

小柄な”みさ”と比較してもかなりの小さい。
「これって、着られるんですか?」と不安と期待の混じった口調で質問する”みさ”。

アキラは”みさ”の姿を図書館で見た時感じたことがあった。
それは、この娘はMではないかということ。
しかし、それはアキラの直感でしかなかった。
チャット内でも自分に向けられた疑惑を覆すことが全くなかった、それどころか増幅させ、今日着ぐるみに自分が入れるように仕向けたのだとアキラは確信した。


233 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/07(月) 14:43:05
【第24話】

トイプードルの背中の毛を分け、隠れているファスナーを開けて準備は完了なのだが、”みさ”がトイプードルになるには一工夫がいる。

「ちょっと協力してもらえる?」”あき”がみんなに声をかけ説明を始める。

一工夫はこう。
”みさ”の腕と足を曲げた状態でラップを巻いて、ある程度固定した上からビニールテープをしっかりと巻いて完全に折り畳んだ状態に固定する。
そうしてから、小さなトイプードルの着ぐるみへと押し込んでいくというもの。

それを聞いて嫌がり逃げるのではと全員が思っていたが、”みさ”はすんなりとそれを受け入れ足と腕を折り畳まれて固定されていく。

そして、その姿のままトイプードルを着せられる。
到底、”みさ”が入らないと思われたトイプードルの中へ思いのほか簡単に収まったが背中のファスナーだけは少しキツかった。
”あき”が力を込めてファスナーを閉めると、トイプードルは少し体を反らせた。

ファスナーを毛で隠して、首輪とリードを取り付けて完成。


234 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/08(火) 06:39:32
【第25話】

本物の人間の入ったトイプードル。
実際のトイプードルと比較すると大きいが、とても人間が入っているとは思えないサイズだった。

トイプードルは遅い動きながらも全員の周りを歩き始めたのだが、すぐにトラに捕まり腹を上向きにされ、くすぐられる。

少し抵抗を見せたが、折り畳まれた手足ではできる抵抗はたかが知れていた。
すぐに、ウサギと子熊、ゴリラも加わり、トイプードル弄りが始まる。

トイプードルの中で声を出さないように必死に耐えていた”みさ”であったが、次第に声を挙げ始める、それは次第に荒い呼吸へと変わっていく。
それでもなお全員がくすぐったため、小さくピッタリとしたトイプードルの着ぐるみから中の”みさ”がかなり苦しんでいることは明白だった。

弄ることにもそろそろ飽きてきたので、トラがリードを取り、「散歩しましょう!」そう言って、息も整っていないトイプードルを引っ張り歩き出した。

トイプードルも必死に歩くが、不慣れな上、呼吸が整わず、首輪で首を圧迫されながら後に続く。
それを見ていたウサギや子熊も「私も散歩させたい!」と。


235 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/08(火) 18:28:01
【第26話】

トイプードルの散歩は、リビングの中で順番に行われた。
全員が散歩を済ませるとトイプードルは両手両足を床に広げて、ヘタリ込んでしまった。

しばらく呼吸を整えていたトイプードルがようやく落ち着いてきた時、”あき”が提案をする。
「もう一つ着ぐるみがあるんだけど!」
「えー!マジ?」などと周りは盛り上がる。
しかし、当のトイプードルは顔を少し上げただけだった。

「どうしますか?」
すぐに本人の同意なしに「着せよう!」や「見てみたい!」などの意見が飛び交う。
トイプードルも腹を括ったのか、ふらふらとしながら短い手足で立ち上がる。

「OK!じゃあ、準備が必要なのでしばらくお待ち下さい!」
”あき”はそういうとなんとか立っているトイプードルのリードをグッと引いて、別荘の一室へと消えていった。

少しすると、”あき”だけがリビングへと戻ってきた。
そして「今、着替え中だから」とみんなに伝えた。


236 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/08(火) 18:38:38
【第27話】

部屋の中で行われていたのは、トイプードルから”みさ”を出し、手足の拘束を解き、あるモノを着るように指示して出てきていた。

しばらくしてようやく扉が開いた。
出てきたのは、全身が真っ黒な小柄な”みさ”。
全身を覆っているのはウエットスーツ。
それも頭の先から足の先まで。
目のところには穴が開いていないようで、手探りで声のする方へと近づいてくる。
口に丸い呼吸穴があるだけ。

”あき”は部屋から出てきた”みさ”の手を取り誘導し、3人の前で横にする。
そして「さっきみたく、手足を折り曲げて拘束しちゃって!」
それを聞いて3人は返事をし、”みさ”も少し暴れがすぐに押さえつけられてしまった。

その間に”あき”は次の着ぐるみを用意する。
用意されたのはヒトデの着ぐるみ。
全体に細かい突起物があり、裏側には細い管足もしっかりと再現されており、リアルで巨大なヒトデが現れ、「キモい!」「リアル過ぎ!」の声が挙がる。

かなり研究して作製した着ぐるみ。
”あき”はその声に気分を良くしながら、作業を進める。


237 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/08(火) 18:51:03
【第28話】

ヒトデを側面から切ったように、ぐるりと防水ファスナーを開けていく。
ヒトデの中はゴム素材で人型になっており、中に収まった内臓となる人間の動きを著しく制限する。

腕と足を折り畳み拘束した”みさ”をヒトデの中へとセットする。
もう諦めたのか抵抗する様子も見せない。

そんな”みさ”が唯一外界と接している口にシュノーケルのマウスピースをねじ込み咥えさせる。
突然口に入ってきた異物に声を挙げた”みさ”だったが、抵抗も及ばず咥えることに。
そしてそのマウスピースが取れないように、今度は頭を一周するようにビニールテープでぐるぐる巻きにしていく。
マウスピースが取れないことを確認してから、先にホースを接続する。
すると「シュホー、シュホー」と苦しそうに呼吸を始めるヒトデの内臓さん。

ホースの先はヒトデの着ぐるみの外側へ出し、呼吸を確保した後、周囲のファスナーを閉めていく。

”みさ”はヒトデの着ぐるみに詰め込まれたことも分からず、今はただただ必死で呼吸しているのだろう。
そして、身動きできず人に命を預ける状態となった彼女はどんな心境なのだろうと考えていると、興奮してきたアキラ。


238 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/08(火) 19:06:09
【第29話】

床で何も見えず身動きできず、呼吸もままならない中、少しだけ手足を動かすヒトデを見て、「リアルだけど、詰まらない」という声が出た。
そう言い放ったのは、サオリ。
打ち合わせ通りである。
「ヒトデは何処で生息してますか?」”あき”の質問に子熊の着ぐるみを着た”なみ”が手を挙げて答える。
「海です!」
「そうです。ここには海はありませんが、プールはあります、プールへ移動しましょう!もちろん、ヒトデも」

そう言ってから全員でヒトデを持ち上げプールへと運ぶ。
咄嗟に持ち上げられ、ヒトデは動こうとしたが、中のゴムの型が動きを制限する。

そのままプールに運び、誰ともなくカウントダウンが始まる。
「3…2…1…せいの!」
全員が手を離し、ヒトデは綺麗にプールへ大の字で着水。

ヒトデから伸びたホースは幸い水には濡れなかったので、呼吸は大丈夫だったが、ホースからは”みさ”の泣き声が聞こえていた。


239 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/08(火) 20:38:11
あーいつもの暴行系の人か。まだやってたんだ。


240 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/09(水) 00:28:46
ももぴはトリップ違った気がする
もしかすると>>239は幼少時代虐められてたか酷い虐待を受けてた?
知り合いに暴力表現だとかに敏感な人がいて丁度同じ感じなんだよ
ここじゃスレチだからもし悩んでたら冗談なしに雑談スレにでもレスしてくれ


244 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/09(水) 17:54:07



245 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/09(水) 21:16:57
【第30話】

オフ会も日が暮れはじめ、お開きとなった。
次回は”みさ”を外したメンバーで人狼ゲームを実施することになり、またくじ引きをした。
くじ引きを済ませると、ウサギと子熊の着ぐるみの2人は着替えて、それぞれ別々に帰っていった。

”みさ”はというとヒトデの着ぐるみから出したが、長時間の拘束で手足が痺れていたのか、しばらく動かなかった、いや、動けなかった。

動けなかった訳を聞いて、アキラもサオリも驚いた。
それについては後で説明するが、”みさ”とサオリが知り合いだったことにまず驚いたことから話を始める。

あまりに動かない”みさ”を心配して、サオリがウエットスーツを脱がしていく。
ネオプレーンゴムでできた特注のマスクを豹柄ゼンタイのサオリが脱がせた。
中からはアキラが図書館で見た小柄で可愛いかった娘がでてきた。
しかし、水と汗で濡れ髪が顔に張り付き、図書館で見た時とはかなり印象が違った。


246 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/09(水) 21:47:00
【第31話】

顔を隠すことなく上げた彼女の表情は脱力しきっていた。
その時、サオリが声を上げる「アサミちゃん!」
アキラは地声で、「え!知り合い?」慌ててすぐに口を抑える。
サオリの声にアサミは豹柄ゼンタイの方を見上げたが、ゼンタイに覆われた顔は見えないので、頭を傾げている。

サオリは背中に手を回すと、ゼンタイのファスナーを下ろす。
そして豹柄ゼンタイから出てきた顔を見て、「サオリ先輩?」
後で分かったことだが、サオリとアサミは高校の水泳部の先輩後輩の関係だった。

なんでも高校時代にもサオリはアサミをよく弄っていたそうだ。
サオリは直感的に弄りやすい人間を選んでいたことになる。

「もう、立てる?」サオリが声をかける。
「はい!」と返事をして立とうとするが、よろけるアサミ。
「キツかった?」とサオリが尋ねると、アサミは左右に首を振り、うつむいて話を続ける。


247 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/10(木) 07:08:43
【第32話】

「実は……」と言って少し言葉に詰まる。
「手足を折り曲げて拘束している時から、興奮してきてトイプードルに押し込められ、ファスナーが閉められるとともにすごく気持ちよくなって濡れてきたんです」

「それで?」サオリが促す。
「で、ですね。体を弄られ、ますます興奮してきたんですが、途中でくすぐったいのが上回ってしまって…」

「で、逝けなかったワケね」とサオリが納得し、アサミは頷く。
「でも、ヒトデの着ぐるみも着ることになって」
そう言って、ヒトデの着ぐるみを見る。

「このウエットスーツに着替えた時、ゼンタイのアソコが湿ってたので、裸で着たんです」
「すると、肌にウエットスーツが張り付く感覚となんとも言えない圧迫感で、また興奮してきたんです」

「アサミちゃんは、そういうの好きだったものね」サオリが頷く。

「で、髪を纏めてマスクを被ると全身が包まれさらに興奮が高まってきちゃって」
「それで、部屋から中々出て来れなかったのね」といって納得したようにサオリが2度頷く。

「その後はご承知の通り、手足の拘束とヒトデの着ぐるみの圧迫により、興奮は最高潮に達し体が浮き上がる感覚の中で、ついに逝ってしまったんです」


248 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/12(土) 10:39:29



249 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/13(日) 15:35:59
才能あるよ!続けろ!続けろ!早くしろ!


250 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/14(月) 06:36:56
【第33話】

「一度だけ?」サオリがアサミの顔を下から覗き込みながら聞く。
「ご想像にお任せします」とアサミ。
それは絶頂に達したのが、一度だけではないことを明確にし、また着ぐるみから出た後も身動きができなかったことからもかなりの回数絶頂を迎えたことは容易に想像ができた。

サオリが腕を組んで何か考えている様子。
「そうね、次は少し背の高い”りこ”ちゃんに着ぐるみを着てもらいましようか!」
「え!」アサミが驚きの表情で、「私が着ぐるみに入るのって、仕組まれてたんですか?」

「仕組まれたというか、誘導した感じね」
サオリが軽く返す。

「次のターゲットは”りこ”ちゃんってことで、あんた達も協力してね!」
サオリは笑顔であったが、威圧感も同時にあった。


251 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/14(月) 06:49:42
【第34話】

「ところで…」と言って、サオリがあるモノを取り出した。
それは男性器を模して作られた大人のオモチャ。
「それどうするんですか?」不安そうに言うアサミ。
「どうすると思う?」と言ってサオリはアサミに詰め寄る。

顔がくっつきそうな程、接近し「これをあなたに挿入するの!」
「え!そんな大きなモノ、無理ですよ」とアサミが返すが、ココはどうかしら?!」と言ってサオリはウエットスーツの股に手をやる。
サオリが何かしらすると股のところが開いた。
そしてそのままアサミの中へと指を入れていく。
「ぐちゅぐちゅじゃない、スケベね、アサミちゃん!」
「んん〜、あぁぁぁ!」
感じたようで、内股に力を入れて崩れるアサミ。

そんなアサミを座らせることなく、サオリは立たせそのまま男性器をアサミへと挿入する。
「いやぁぁぁ、ダメ!」
言葉とはウラハラに、顔は恍惚の表情を浮かべている。

「これからどうなると思う?」サオリがより嫌らしい顔で、アサミに尋ねる。
「分かりません」「ただ、もっと…持よ…して下さい」
消え入りそうに答えるアサミ。

「え!聞こえないわよ」と対照的にハッキリと言い放つサオリ。
「もっと気持ちよくして下さい」とアサミは顔を真っ赤にして言った。


252 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/14(月) 07:00:31
【第35話】

「よし!」とサオリは言うと、アキラに向かって「あんたも手伝って」と。
サオリの迫力に押され、”あき”を演じながらサオリを手伝う。

解放されてから、それほど経っていないアサミの手足を再び拘束する。
それをアサミは何も言わずに受け入れた。

そしてサオリはアサミに口しか開いていない先ほどのゴムのマスクを被せると、その上からボールギャグを取り付ける。
「あぁ、あぁ!」
アサミが何か言おうとしているが、全く分からない。
そんなことには気にもせずに作業を続けるサオリ。

サオリはトイプードルの着ぐるみを手にすると、アサミの頭を着ぐるみへと押し込み始める。
頭の次は腕、そして足、最後に男性器を模した大人のオモチャをグッと奥まで押し込み、リモコンを尻尾に収める。
「くぅぅぅ!」犬のような鳴き声と共にトイプードルの口から涎が垂れる。


最後に背中のファスナーを閉めるのだが、ウエットスーツを着ているため、キツくて閉まりにくいが、アキラと2人がかりでなんとか閉めることができた。


253 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/14(月) 14:18:21
【第36話】

トイプードルの着ぐるみに無理矢理詰められて身動きが取れないアサミに「歩いてみて!」と声をかけるサオリ。

どうやら外の声は聞こえているようで、トイプードルは堅い動きで歩き出す。
しかし、すぐに歩みを止めてしまった。
「どうしたの、歩けないの?」サオリの強い口調に歩こうとしたが、大量に流れ落ちる自分の涎で滑って床に大の字になってしまった。

それを見て「お仕置きね」
そういうとサオリは、尻尾のリモコンを操作する。
その途端、トイプードルに衝撃が走る。

トイプードルは踏まれたように床に体を広げながら声を挙げだす。
「あぁぁぁぁ、くぅんくぅぅぅぅん!」
床で寝そべりながらピクピクと震えるトイプードルをある程度眺めたところで、リモコンをオフにする。

「どうだった?」サオリはトイプードル頭に顔を近づけて質問する。
「くぅぅぅ」先ほどとは違い落ち着いた感じで返すトイプードル。

「じゃあ、お外へお散歩に行きましょうか?」
嫌味たっぷりの顔でそう言い放ったサオリに、イヤイヤと必死に首を振り抵抗みせるトイプードルだったが、リードを引かれて外へ。


254 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/14(月) 19:01:03
【第37話】

一旦外に出たものの、着ぐるみにゼンタイという姿で外を歩くのは抵抗があったので、別荘の柵にリードを結びつけると、サオリとアキラは別荘の中へと着替えに戻った。

別荘の外は森が広がっているが、少し歩くと交通量の多い道路に出る。
アサミの耳には遠くで車が行き交う音が以上に大きく聞こえるとともに、こんな姿で外に出されていることに不安もあり、半分興奮し濡れ始めていた。

サオリを待つ時間が以上に長く感じる。
もし、誰か別荘の前を通って、自分に近づいてきたら、どうしよう?
そんなことを考えながら、サオリを待つ。

「あ!可愛い!」不意に遠くで声がした。
「デカくない?」「でも、可愛いよ!」
女性の声が聞こえ、ビクッとするトイプードル。
その声はどんどん近づいてくる。

そして、頭を撫でられ続いて体を触られる。
抵抗しようとするが、もう一人が前脚の下に手を通し抱き上げようとする。
「重っ!」
四肢に接地している感触が戻ったが、すぐに背中を撫でられ、もう一人が何かに気づき、トイプードルのモコモコの毛を掻き分ける。
「え!ファスナーあるよ!人が入ってるんじゃない?」


255 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/14(月) 20:56:08



256 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/15(火) 06:50:48
【第38話】

アサミがもうダメだと思ったその時、サオリが「どうだった?私の演技?」
それを聞いたアサミはその言葉を聞いて、力が抜けたようで、その場にヘタリ込む。
呼吸は荒く、口からは止めどなく涎が垂れていた。

「じゃあ、行こうか、散歩」
アサミは息が乱れ散歩どころではなかったが、強制的に散歩が始まった。

「どこ、行こっか?」アサミは自分に話かけられていると思ったが、違うことにすぐに気づく。
「自販機でコーヒー買って戻ろうか」男の声。
動揺して立ち止まってしまう。
『え!なんで男の人がいるの?』
鼓動が速くなる。
そして、自分の意志とは無関係に涎が垂れる。

「あ、この仔にもスポーツドリンクでも買ってあげようかな」サオリがアサミに話しかける口調とは明らかに違う口調で話している。

立ち止まっているトイプードルのリードをアサミは強く引く。
首が閉まる苦しいので仕方なく歩みを進めるアサミ。

どれ位歩いただろう。
車の音がすぐ横でしている。
実際にはそれほど歩いてはいないだろう。
しかし、曲げられた手足での慣れない四つん這いでの移動。
ウエットスーツを着て窮屈なトイプードルの着ぐるみに閉じ込められているので、着ぐるみの中はとてつもない暑さになっていた。


257 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/15(火) 10:23:25
話のつながりがおかしくない?


258 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/15(火) 18:30:57
そうですか?


259 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/15(火) 18:32:03
【第39話】

フラフラしているトイプードルを見て、サオリが「しっかりしなさい!」
そう言って、尻尾のリモコンを操作する。

「………んぅぅぅ」
男の人がいるので、我慢しているようだが、フラつきが酷くなる。
「フラついてるわよ!」そう言って尻尾のリモコンを操作し、バイブを強にする。

堪えていたアサミだったが、耐え切れず声が漏れ出す。
「あぁぁぁぁ!うぅぅぅぅ!あめあめ、いふぅぅぅ!」大きな声を挙げて、ピクピクと痙攣を起こしトイプードルは道端に横倒しに倒れた。

倒れてもなお、バイブは作動し続ける。
トイプードルは痙攣しながら、口からは止めどなく涎が溢れいた。

動かなくなったアサミ。
おそらく、気絶してしまったのだろう。
トイプードルの口元に耳を近づけると荒い呼吸が聞こえる、大丈夫のようだ。
サオリは尻尾のリモコンをオフにする。
そして、アキラが抱き上げて別荘へと戻った。


260 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/15(火) 19:04:27
【第40話】

別荘に戻り、アサミをトイプードルの着ぐるみから出してやり、ボールギャグとマスクを外し、ソファへ寝かせる。
しばらく、アサミは目を覚まさなかった。

その間に次のオフ会に向けて着ぐるみの構想を2人で練っている時、アサミが起きてきた。
アキラを見て、ペコリと頭を下げる。
「大丈夫?」少し心配そうに聞くアキラに、恥ずかしさからただ頷くアサミ。
サオリが「大丈夫!大丈夫!この娘こんなの好きだから」
それに対して何も言い返さず、アサミは下を向いたまま耳が真っ赤になっている。

「紹介するね、私と同じ歳で同じ学部の岳田アキラ。アサミちゃんには、”あき”って言った方が分かりやすいかな?」
サオリの紹介に「オイオイ、バラすなよ!」と突っ込むアキラ。
アサミはそれを聞いてビックリして、目をパチクリさせていた。

紹介も終わったところで、「アサミちゃんは次の着ぐるみなにがいいと思う?」とサオリが尋ねる。
「私なら動きにくい、魚みたいなのがいいですかね」
「あんた変態だね」とサオリ。
その言葉に頭を掻きながら、サオリは苦笑いを浮かべていた。


261 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/16(水) 06:59:23
【第41話】

しっかりと立っているアサミを見て、サオリが「アサミちゃん、シャワー行こうか?」と言って立ち上がる。
そして、サオリはアキラの方を見て「声が聞こえてきても、覗くなよ!」と。
「何する気だよ!って、覗かねぇよ!」と口では言ったものの、内心凄く気になっていた。

少しすると、シャワー室から2人のキャッキャッ賑やかな声が聴こえてきた。
時折、凄く静かになり、また騒ぎ出す。
静かになった時、あんなことやこんなことをしているのだろうかと、妄想するとアキラの股間が熱くなった。

それでも、着ぐるみの案を考えている内に、そちらに集中しデッサンを始めていた。
着ぐるみはアサミのをヒントにしたもの。
おおよそ、考えがまとまった時、不意に後ろから声をかけられた。

振り向くとサオリとアサミが胸までタオルを巻いて立っていた。
「お!今ってタオル一枚?」思わず聞いてしまった。
「さあ、どうでしょう?」2人は顔を見合わせる。

サオリはタオルで体を隠しているが、胸は上乳が覗き、下は股が見えそうな程だった。
下の秘密の花園は今、アキラが体を軽く傾けるだけで見ることができそうなほど。

サオリの怒りを買うことを承知で、体を傾けるアキラ。


262 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/16(水) 07:12:30
【第42話】

その時、傾けたアキラの体は床へ倒れると、同時にアキラの頭はサオリの足に踏みつけられた。
床に横向きに頭を踏まれたアキラだったが、視線だけはサオリの秘密の花園を捉えようとしていたが、見えない⁉︎真っ暗。
踏まれているアキラの頭上で、サオリが巻いていたタオルを外す。

タオルの下には、水球用の光沢のある黒い水着を着ていた。
「どう?この水着、光沢があってイヤらしく見えない?」サオリがアキラに近づく。
確かに光沢があり、サイズが小さいのか胸は水着から溢れそうであり、股の部分もハイレグぽくなっている。
全体的な水着の食い込み加減もイヤらしさを倍増させていた。

「アサミちゃんも取って!」そう言われ、恥ずかしそうにタオルをゆっくりと取るアサミ。
アサミの水着も水球用で光沢があったが、色は赤色でこれは黒と違い、可愛いさも秘めたイヤらしさがあった。

「凄くないコレ!」と言って、アキラの顔に体を近づけるサオリ。
「確かにコレは凄い!」
そう言ってアキラは、光沢のある黒い水着の胸の左右の真ん中に存在を強く主張している突起物を指で触る。
「キャァ!」サオリの悲鳴と共に、アキラの顔が右を向く。

サオリのビンタが炸裂した。


263 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/16(水) 20:40:39



264 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/17(木) 07:10:56
【第43話】

アキラはその後、左頬に真っ赤な手形を残したまま、サオリがネットで見つけた通販サイトの衣裳を纏ったファションショーを見ることになる。

少し前まで高校生であったサオリの高校は制服がブレザーだったため、セーラー服に憧れがあったそうで、エナメル製のセーラー服を見つけて着てみたくなったそうだ。

水球水着もそうだが、何故かアサミの分まで用意されていた。
記憶を辿るとチャット内で、着ぐるみを造るのに参考にしたいのでと、サオリは全員の身長や服のサイズを聞いていたことを思い出した。

目の前で着替え始める2人。
水着の上からパンストを履き、その上にセーラー服を着る。
ツーピースのセーラー服に着替え、短いスカートをさらに短くする2人。
目の前に立たれると、スカートの中が見えそうで見えない。
そして、先ほど目の前で着替えたにも関わらず、スカートの中が気になりドキドキするアキラであった。


265 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/17(木) 19:13:37
【第44話】

2人はアキラの両隣りに座り、テーブルに並べられた着ぐるみデッサンのラフを眺める。

可愛いアサミと気は強いがスタイルのよいサオリに挟まれ、コスプレキャバクラにでも来たような気分で2人の肩に腕を回そうとしたが、アサミは「これなんか凄く良い!」とタイミングよくかわし、サオリからは「何しようとしてる」のと、腕を叩かれた。

その後は2人に触れることなく、デッサンの中から3人で次回の”りこ”ちゃんが入ることになるであろう着ぐるみについて話し合った。

2人がコスプレをしてこれから何かあるのではと期待していたアキラだったが、結局何もなくその日は解散することになった。
収穫があるとすれば、サオリが忙しいため着ぐるみの製作などの手伝いをアサミに命じてくれたおかげで、アサミと連絡先の交換をできたことくらいであった。


266 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/17(木) 19:21:17
【第45話】

一週間後、着ぐるみがおおよそ出来たところでアサミに連絡し、試着をお願いした。
場所はオフ会で使用している別荘。

今日は顔も隠さず、メイクもバッチリで大学の図書館で見る時の可愛いアサミだった。
アキラは別荘に招き入れると、リビングに用意した着ぐるみを見せる。

今回の着ぐるみはマグロ。
全体に光沢があり、新鮮な感じが実に上手く表現されている。
「すごい!」アサミが声を挙げる。
アサミの目の前に横たわる大きなマグロは、小柄なアサミなら一飲みにしそうな大きさであった。

「触っていいですか?」アサミが尋ねると、アキラは頷いた。
マグロの頭や顔を触りながら感触を確かめるアサミ。
「本物みたいですね、実際に触ったことないんですけど」と言って舌を出す笑顔のアサミ。
実に可愛い!

「早速だけど、試着頼める?」アキラの問いに頷き、用意されていたウエットスーツを手に取ると、別荘の一室へとアサミは走っていった。


267 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/17(木) 20:33:46



268 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/18(金) 07:20:45
【第46話】

しばらくして扉が開く。
中からは黒い両面スキンのウエットスーツに着替えたアサミが出て来た。

バランスの取れたスタイルに目が釘付けになるアキラに対して、「あまり、見ないで下さい!」とアサミ。
「ゴメン!」とだけ返してマグロの着ぐるみの頭をアキラが捻じると、頭は簡単に外れた。

マグロのかぶと焼きを盛り付けるように、マグロの頭をテーブルへ置くアキラ。
そして、マグロの体の中へと手を入れて何かを確認した後、「どうぞ」と言ってアサミを着ぐるみへと促した。

アサミはヒトデの時のように、ウエットスーツと同じ素材でできた手袋とブーツを装着、さらに目のところに小さな穴の開いたマスクを被る、もちろん口のところには丸い呼吸穴。
全身真っ黒となった後、足からマグロへと入っていく。

マグロの赤身の中心へと入っていく。
アサミに着ぐるみを着せていきながら、アキラはこれだと黒い骨格だなぁと思った。

アサミの下半身がマグロに呑み込まれた時点で、足を動かしてみる。
「変わった人魚みたい!」とパタパタ足を動かすアサミ。
ただ、小柄なアサミの足はマグロの尾っぽの先までは完全には入っておらず、尾っぽは少し奇妙な動きになっていた。


269 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/18(金) 15:01:26
【第47話】

さらにアサミをマグロへと押し込んでいく。
マグロの赤身に完全に収まってしまうと、呼吸が満足にできないので、マウスピースを咥えさせ、それにホースを繋ぐ。

本来なら内臓となる人の頭はマグロの頭に収まるのだが、小柄なアサミは頭を落とされたマグロにすっぽりと収まってしまった。
「なんか、これで動くとマグロのゾンビみたいだなぁ」と呟くアキラ。

そんなアキラの呟きを聞くこともできないアサミは、マグロから赤身から生えるように伸びたホースの先からは少し苦しそうな呼吸音を発していた。

マグロの頭をテーブルの上に置いたままにし、ウエットスーツに施した仕掛けをアキラは試すことにした。
それはウエットスーツの内腿に電気が流れるというもの。
ただその電気は、強力なものではなく、自分の意思とは関係なく勝手に動いてしまう程度のものだった。


270 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 18:10:28

ここは遊園地。

今年も夏が来た。

例年通り、園内を着ぐるみが歩いている。

新品を発注して、準備した着ぐるみを着て、短期のアルバイトが働いている。

中に入っているのは、近くの高校に通っている子で、鶴山美紀という名前だったかな。

若くて、フレッシュで、可愛らしい女の子だ。


271 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 18:12:48

彼女がアルバイトを終えたら

着ぐるみの冷却装置からボトルを取り外して、管理室に入る。

着ぐるみに搭載されている熱電冷却を利用した装置には、

高性能な汗蒸れ防止の機能があり、

従来の着ぐるみよりも清潔なのである。


272 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 18:15:25

ちょっと話がくどいかな。

着ぐるみが汚れる原因は、汗が染み込むことによる雑菌の増殖だ。

冷却装置は、ほぼ一日中稼働させている。

着ぐるみの中は暑いので、大量の汗をかく。

そして、大量に発生した水がボトルに溜まる。

ペットボトルに入ったミネラルウォーターではないが、結構な量の水ができる。


273 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 18:17:21

何もないところに、水がとれると少し感動する。

まるで、除湿機のようである。

ゴミや塵を防いで殺菌するフィルターに通されて、

飲料水として利用が可能なレベルになっている。

そんなことで、笑顔の可愛い彼女の姿を見送ったあと、

ボトルの回収が密かな楽しみとなっている。

常温のぬるい水をゴクゴクと飲むと、空になったボトルを洗う。


274 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 18:20:08

着ぐるみを着るところの彼女に声をかけた。

ペットボトルのミネラルウォーターを自動販売機で買って、渡した。

その日、回収したボトルは、水で満タンなっていた。

着ぐるみの内部には、マイクが取り付けてあり、

会話を盗聴し、記録している。

とてもドキドキする新しいアイデアが浮かんでくる。

彼女はアルバイトで、着ぐるみを着ている。(終わり)


275 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 21:23:44
また仮面の紳士(笑)か
本当に空気読まないよな


276 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/18(金) 23:13:52
ただただ狂気


277 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/19(土) 05:48:55
たしかにこれは狂気
でも今の人狼ゲームもどっこいだと思う


278 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/22(火) 14:19:50
【第48話】

スイッチを操作すると、マグロから伸びるホースから「あっ!」という声と共にマグロの尾っぽが床を叩く。
2回、3回と入切を繰り返した後、スイッチを入れてアキラはソファに腰をかける。
目の前では頭をもがれたマグロが胴体だけで、ピチピチと床を跳ねる。

頭がついていれば、生きのいいマグロなのだが、頭がないのでホラーにしか見えなかった。
試着で感触と修正箇所も確認できたので、一度アサミをマグロの着ぐるみから引きずり出す。
マウスピースを外し、マスクを取ってやるとアサミは涎を垂らし、ボーッとしている。

「大丈夫?」とアキラが声をかけると、頷いたが下を向いて何か呟いた。
「え?」アキラが聞き直すと、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、「気持ちよかったです。マグロの中」と何とか聞き取れるような小さな声だった。

そんなモジモジしたアサミを見て、アキラはあることを思いつき実行に移す。
「また入る?」
アキラのその問いにアサミは頷く。
そして再び、マスクを被せマウスピースを咥えさせる。


279 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/22(火) 14:27:14
【第49話】

アキラにはサオリから頼まれていたことがあった。
それはマグロの着ぐるみと決まった時、内臓となる人の体にラップやテープを巻いてミイラ状態にして着ぐるみを着せることを試して欲しいということ。
「一体どんな動きをするのか愉しみ!」とその時サオリはドSが全面に出ていた。

そして、アサミで試してみても、彼女は嫌がるどころかむしろ喜ぶということも同時に聞かされていた。
それを実行へと移す。

「マグロの着ぐるみに戻す前に、少し試したいことがあるので、準備するね」とアキラはアサミに声をかけた。
マウスピースを咥えたアサミからは「あい!」とだけ返事が返ってきた。

アサミを立たせ、脚先からラップを巻いていく。
ラップをアサミの足、そして下半身に巻きつけた。
そのまま上半身にもラップを巻いていく。
正直、上半身は必要性を感じなかった。
しかし、上半身にラップを巻いていると、アサミから気持ち良さそうな吐息が漏れ始め、アキラのS心に火をつけた。


280 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/22(火) 14:37:37
【第50話】

そのまま頭までマウスピースを固定するように顔をラップでぐるぐる巻きにする。
既に両手は気をつけの姿勢で全く抵抗できないアサミ。
ただ、マウスピースに繋がったホースからは、先ほどよりも興奮した吐息が聞こえてきた。

ふらふらと立っているアサミの股に電マを当て、黒いビニールテープで固定する。
試しにどんなものか電マのスイッチを入れてみた。
”弱”では殆ど感じないようであったが、”中”にすると「はぅぅ!」という声がホースの先から漏れた。
面白くなり、アキラは”強”へとスイッチを切り替える。

ラップで全身を棒状にされたアサミは「うぅぅぅぅ!」と声を挙げながら、バランスを崩しソファへと倒れた。
倒れた拍子に電マがズレた。

再び電マをアサミが感じやすいところへと当て先ほどよりもしっかりとビニールを巻いていく。
腰から太腿までビニールテープを巻いてアキラは考えた。
マグロだから腰から上は動かないので、ビニールテープを巻いて固めてもいいのではないかと。


281 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/22(火) 15:44:41
【第51話】

そのまま上半身にも黒いビニールテープをキツく巻いていく。
そしてもちろん顔にも。
マスクに開いた細かい穴から得ていた視界、ラップで歪みその上から黒いビニールテープを巻かれアサミの視界は完全に閉ざされた。

アキラの目の前には人とは程遠い、ラップと黒いビニールテープを巻かれた棒状の物体となったアサミが横たわっていた。
つい1時間前まではメイクをし、小柄で可愛いアサミの姿は到底想像できなくなっていた。

僅かに動く足とホースから聞こえる呼吸だけが、アサミの証であったが、それもマグロの着ぐるみの中へと納められていく。
マグロの着ぐるみの中へ完全に収まる前に、アキラは電マのスイッチを”強”にし、押し込んでいく。

頭のないマグロの尾っぽは、ヒクヒク小刻みに動く。
そんなことには目もくれず、アキラはマグロの頭をテーブルから取り、呼吸用のホースをマグロの口に通して外へ引き出すと、マグロの頭を捻り固定した。


282 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/22(火) 17:07:59
【第52話】

マグロの口から伸びた不自然なホースからは、「あっ、あぁぁぁ」と感じているアサミの声が聞こえてくる。
目の前で大きなマグロが尾をヒクヒクさせているのを見て、アキラは思い出したかのように、ウエットスーツに電気が流れる仕掛けを思い出し、仕掛けを作動させる。

その途端にマグロの尾っぽは激しく床を叩くと同時に、ホースからは悲鳴に似た声が聞こえてきた。
次第、ホースの呼吸音が荒くなっていく。

しばらくその様子をソファに座って眺めていたアキラだったが、立ち上がるとマグロから伸びたホースを手に取り、ホースの口を親指の腹で塞いだ。

アキラは親指の腹を強く吸引する感触を感じながら、ホースの口を塞いでいる手に力をこめる。
時間経過と共にマグロの動きはどんどん激しくなっていく。


283 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/22(火) 19:41:59

一人では、抜け出せない着ぐるみ緊縛。

ローターを振動させると、力強い低いバイブ音が響いた。

美紀ちゃんは、少し動いてみるも、思ったより動けなかったようだ。

移動するたびに、猿轡から息を漏らしていた。


284 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/22(火) 19:43:56

「玉入れゲームをクリアしてね!」と、ビデオカメラを回して、記録する。

玉を見つけて、玉を咥えて、玉を放おって、高台のカゴに入れるだけである。

しかし、移動の自由を著しく制限されている着ぐるみ緊縛。

カゴから溢れた玉は、高台を転がってしまったので、やり直しである。

「ゲームは失敗で終わりじゃないの?」と、彼女は困惑しているようだ。

20分経過した。


285 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/22(火) 19:45:04

ボールを咥えたまま、彼女はゲームを放棄して、高台の下で止まってしまった。

「助けて」

「助けて」

「助けてよ」

「早く」

「嫌だ」

助けを求めているところも撮影を続けて、5分以上経過すると、猿轡された口で声を出しながら、泣いた。


286 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/22(火) 19:46:21

着ぐるみ緊縛を少し緩めて、腕を動かせるように変更した。

ローターを外して、エアクッション圧力器に変更した。

美紀ちゃんは、「泣いたのに、続けるのか」と少し恐怖していた。

移動する度に、猿轡から息を漏らしていた。


287 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/22(火) 19:47:31

ビデオカメラを回して、記録する。

先程よりも、移動速度が上がって、良い調子である。

それでも、移動の自由を著しく制限されている着ぐるみ緊縛。

高台のカゴを狙って、正確に玉を放るのは難しい。

カゴから溢れた玉は、高台を転がってしまったので、やり直しである。

罰として、加圧器を起動すると、「ぅーん」と、悲しい声で鳴いた。


288 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/22(火) 19:49:01

5度目のチャレンジで、奇跡的に玉をカゴの中に入れた。

「助けて」

「もう助けて」

「助けてお願い」

「助けてください」

「助けてください」

助けを求めているところも撮影を続けて、5分以上経過すると、猿轡された口で声を出しながら、泣いた。(終わり)


289 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/23(水) 00:16:23
どんな着ぐるみなのか、どんな状況なのか等色々抜けててよくわからない


290 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/23(水) 06:52:55
>>289

目隠しをした美紀ちゃんを連れて向かった先は、ラブホテルだった。

目隠しを取ると、部屋の空気の違いに驚き、まるで異世界に迷い込んだかのように

「ここ、どこー」と、期待と不安の入り混じった笑顔で、周りを見回していた。

彼女の体を縄で縛り上げて、着ぐるみを着せた写真撮影を済ませると、

頭の部分だけ取り外した。


291 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/23(水) 06:59:13
①.1
ポケットの中からピンポン玉を出して、

段差を利用した高台の上にカゴを置いた。

口に玉を咥えて、カゴの中に入れて見せてやった。


292 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/23(水) 07:27:03
指摘ありがとうございます。

読みにくいものを、提供してしまいました。すいません。

いつも好奇心旺盛な美紀でした。(終わり)


293 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/24(木) 19:33:12
【第53話】

頃合いをみてアキラが指を離す。
ホースからは酸素を求めて激しい呼吸音が響く。
呼吸が落ち着くに合わせて、激しく床を叩く尾っぽも落ち着いていった。

しかし、1回だけで終わる訳もなく、アキラはホースの口を塞ぐアサミへの呼吸制御を何度も繰り返した。
時にはアサミが息を吐ききったところで、ホースの口を塞ぐこともした。
この時のマグロの動きが一番激しかった。

その内にホースからは出して欲しいと懇願するアサミの声が聞こえてきたので、出してやろうかと思ったアキラの頭にあるものが浮かんできた。

それを準備する間、アサミいやマグロにはしばらくゆっくりしてもらうことにした。


294 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/25(金) 06:55:43
【第54話】

アキラが戻ってくると、リビングに横たわり尾っぽは相変わらずパタパタと床を叩いていた。

ホースに耳を近づけてアサミの呼吸を確かめる。
電マの刺激を受け「ぁぁぁ、ぁぁぁ!」と逝くに逝けない、中途半端な地獄にアサミが襲われていることは想像ができた。

そんなアサミを今度は用意した布団圧縮袋へと入れる。
そしてもちろん袋へ入れるだけでなく、封をして空気を抜いていく。
そう呼吸用のホースはきっちりと外へ出してから。

掃除機のスイッチを入れると、空気はみるみる抜けていきマグロは真空パックされてしまった。
真空パックされたことで、尾っぽが床を叩くのを抑え、床を叩く音が布団圧縮袋のカサカサという音へ変わった。


295 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/25(金) 07:12:00
【第55話】

真空パックしたマグロをアキラは動画撮影を始めた。
マグロは着ぐるみの時とはまた違った光沢を放っていた。
アサミはもはや身動きも全く取れず、着ぐるみの内臓というよりは、ただ拘束されて閉じ込められている状態となっていた。
真空パックが面白いとアキラは感じたが、アキラが送った動画を見たサオリからの返事は「動きがなく、面白くない」というものだった。

アキラの中で盛り上がっていたのだが、そのコメントで一気に冷めてしまい、アサミの拘束を解き、着ぐるみを脱がせることにした。

着せていく時は、楽しく興奮していて、どんどん進められたが、いざ脱がして拘束を解いていく作業は、異常に長く感じられた。

脱がせ終わり、ようやくウエットスーツだけとなったアサミ。
マスクを外してやると、酷く疲れている表情をしていた。


296 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/25(金) 18:48:31
【第56話】

調子に乗ってアサミにいろいろしたことに、罪悪感を感じて謝るアキラ。
「ゴメン!調子に乗りすぎちゃって」笑って誤魔化すと言われればそうだが、アサミの表情は一向に変わらない。
”どうしよう?”
心の中で呟くアキラ。
2人っきりでいるとなんだか空気が重く感じる。

アキラは話題を変えようと「さぁ!着替えて、何か美味しいものでも食べ行こ」と話しかけてみるがアサミの反応は変わらない。

アキラが困り果てていると、アサミの顔が赤くなってきた。
心配になり「大丈夫?」と声をかけると、小さな声で「…せて…?」と。
とても聞き取れない声だった。


297 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 06:52:32
【第57話】

アサミの声が聞きとれず、アキラが近寄った時アサミが首元に抱きついた。
そして、「私を抱いて!気持ち良くさせて」と。

アサミは顔が紅潮し、熱を帯びているのをアキラは首元で感じながら、アサミを抱き上げベッドルームへと運ぶ。
ベッドの上へアサミを下ろすと、ウエットスーツを脱がしにかかる。
ウエットスーツの下は何もつけていないことは、ウエットスーツの上からでも分かるくらいくっきりと浮き出た乳首でアキラは分かっていた。
その後、2人は交わった。

アサミは着ぐるみの中で、すっきりできずかなりモヤモヤしていたのだろう。
アキラが挿入して間もなく逝ってしまった。
その時のアサミの顔は清々しく見えた。

布団の中でじゃれ合いながら、アサミが先ほどの着ぐるみの感想を伝える。
「私はギュッとされるような拘束感が好きなので、すごく気持ちよかったよ」
「マグロの着ぐるみに入っていたから、外からはどう見えているかは、全くわからなかったけど」と。


298 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 06:54:21
【第58話】

「ちょっと待ってて」そう言うとアキラはベッドからスルッと抜け出し、ベッドルームからリビングに向けて歩き出す。
リビングからすぐに戻ってきたアキラの手にはスマホ。

そして先ほどマグロに入って床を叩いていた姿を見せる。
「わぁ、すごい!これ私」
目が輝くアサミ。
「すごいねぇ、アキラさん」もうすっかりタメ口調になっていた。

「あのー、もっと変わった着ぐるみって造れませんか?」
「どんなの?」アキラの返しに少し戸惑うアサミだったが、「人が入っていると思えないような!」そう言うとシーツを体に巻き「ちょっと待って」そう言うと部屋を飛び出していってしまった。

「人が入っているとは思えないような⁉︎着ぐるみ、ねぇ」と呟き、アキラは一人ベッドの上で、想像を巡らせる。


299 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 07:02:08
【第59話】

少しして扉がゆっくりと開いた。
まだ、体にシーツを巻いているアサミの手には先ほど使用したラップ。

アサミはベッドの横までやってくると、体に巻いているシーツを取る。
その下には先日サオリと一緒に着ていた赤の水球水着に着替えていた。

一体水着に着替えて何を始めるのかとアキラが見ていると、前屈を始める。
そして反り返ると、いっても普通ではない。
異常に柔らかい。
驚き見惚れているアキラに、「どうですか?子どもの頃体操やってたので、私、体柔らかいんです」と。
いろいろ技をやって見せてくれるアサミ。

それを見ながら考えていたアキラだったが、ベッドから立ち上がると「ベッドに乗って、前屈してみて」とアサミに指示した。

アサミはベッドに乗ると、顔が足にくっつけ前屈した。


300 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 07:07:57
【第60話】

アキラは前屈したアサミの胸が膝に当たるくらいしっかりと曲げた状態でラップを巻きつけていく。
アサミが「何か試すんですか?」という問いにも返すことなく、アキラはもくもくと作業をしていく。
何かを思いついた時のアキラはいつもこうである。

一心不乱にラップを巻きつけていたアキラの手が止まった。
スマホを手に取ると何かを調べている。
そしてまた、もくもくと作業を続けるアキラ。
ようやく、手が止まった時にはアサミは手と足を残して全てラップで覆われていた。

「ゴメン、つい夢中になってしまって、大丈夫?」アキラの問いにアサミは「少し苦しいですが、逆にこれ位が気持ちいいかもです」と答えると、「もう少しいい?」に対して「ハイ!」と答えたアサミはこの後、後悔する。

ベッドの上で下を向いたまま、横を向けない。
アキラが何かしている音は聞こえてくるが、アサミに許された視界は足の間から見えるベッドだけ。


301 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 07:14:28
【第61話】

そして次の瞬間、背中に何かわらないが液体のようなものが乗せられる。
それはゆっくりと重力に逆らうことなく、アサミの足の方、下へ下へと向かってくる。

それは一度だけでなく何度も何度も。
だんだん背中当たりが重くなっていく。
背中いやほぼ体全部を覆い尽くした時、アキラから「しばらく動かないで!」と。
それに対してアサミは”ラップで拘束されたこの状態では、ほとんど動けないわよ”と心で返した。
次の瞬間、アサミの視界が急に暗くなった。
焦って体を動かしてみたが、どの方向にも全く動けなくなっててしまった。

アキラにどれ位こうしていれば良いのか、聞こうとした時、部屋の扉の閉まる音が聞こえた。
アキラを呼ぼうとアサミは大きな声を出したつもりだったが、前屈した状態では満足に声もだせず、遠くからテレビの音が聞こえてくると、いつ終わるとも分からないこの状況を受け入れるしかなかった。


302 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 07:17:32
【第62話】

一週間後、アサミは別荘にいた。
新しい着ぐるみの試着のために。
気が遠くなるほどの時間、前屈姿勢をさせられたのは着ぐるみの型を取るため。

アサミが苦労し、型取りまでしてできた着ぐるみはヤシガニ。
アサミの目の前に現れた青紫色をした通常のヤシガニから見れば異常な大きさではあるが、人が入れるとは到底思えないサイズ。
というよりは、普通に人が収まることができないように見えた。

ヤシガニの着ぐるみは関節部分以外は固く本物のヤシガニを再現してあった。
今にも動きそうなヤシガニの着ぐるみを恐る恐る触ってみるアサミ。
”固い!”そして当然、動くことはない。
しかし、脅威を感じる大きなハサミは挟まれると、腕ごともがれてしまいそうだった。

ヤシガニの着ぐるみは腹部を取り外し、後甲から着ぐるみの中へと入るのだが、まず足を第1歩脚へと入れてその後前屈姿勢で上半身を着ぐるみの中へ頭から入れていけば、着ることができるとアキラが説明。
着ぐるみへの入り口は力を加えるとアサミの力でも簡単に広げることができた。
もちろん、着ぐるみについている第2歩脚以下他の脚は動かすこともできないただの飾り。

「着ぐるみを着る前に、頭から入ってみて」とアキラに言われ、アサミは上半身を着ぐるみの中へ入れてみた。
ハサミ脚はアサミの腕よりも長く、そのハサミの付け根辺りにマジックハンドの握りがついていて、それを握ると大きなヤシガニのハサミが動くことをアキラは説明したかったのだ。

あと、着ぐるみに入るのに、前のようにラップで拘束はしないが、その代わりこれを着るようにと、着ぐるみのインナーとしてヤシガニに合わせて青紫色のラバースーツを渡された。


303 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 07:19:40
【第63話】

アサミは抵抗なくそれを受け取ると、部屋へと着替えに向かったが、「ちょっと待って!着辛かったらこれ使って」とアキラがボトルを渡した。
アサミは不思議そうな顔をして受け取ると、部屋へと消えていった。

部屋へ入ると、アサミはラバースーツをベッドへと広げてみる。
妖艶でこれを着るのかと思うと、少しドキドキする。
裸になりラバースーツに足を通そうとするが、滑りが悪い。
その時アキラに渡されたボトルのことを思い出した。
「なるほどね、ローションで滑りを良くするのね」そういうとアサミは足にローションを塗り、ラバースーツに足を滑り込ませた。

このローションの意味は、滑りの悪さの解消だけではないことにラバースーツを着ていてアサミは気づく。
明らかにこのスーツは、アサミにとっては小さかった。
それでもローションのおかげで体はすべて青紫色のゴムに覆われた。


304 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 18:38:22
【第64話】

ラバースーツからの締め付けで興奮してしまったようで、乳首が勃起しその存在を主張している。
乳首だけではない、股にもスーツがしっかりと食い込み、割れ目がくっきりと現れていた。

アサミは気持ちいいと感じながらも、さすがにこれは恥ずかしいという気持ちが勝っていた。
その時、ドアがノックされる。
「どう?1人で着ることできる?」アキラの質問に条件反射的に「ハイ!」と答えたものの、とても部屋の外へは出ていけない。

仕方なくアサミは胸の上に垂れ下がるスーツと一体となったマスクを被る。
視界は青紫色一色となり、前が見えない。
おまけに呼吸はマスクと一体のホースからだけになってしまった。
著しく呼吸が制限されたこんな状況に陥りながらも、さらに興奮を高めてしまうアサミ。
アサミは自分のアブノーマルな一面を実感しながら、背中のファスナーを全部閉めた。


305 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 18:40:06
【第65話】

アサミは手探りで、ドアへと辿り着くとドアを開ける。
「おお!」とアキラの声。
そして「見えるの?」との質問に、全身青紫色になったアサミは声を出さず首を横に振る。
そんな視界の全くないアサミに、アキラが抱きついた。
びっくりして「わっ!」とアサミは声を挙げたが、抵抗はせずそれを受け入れた。
抱きついたアキラの手がアサミの体をなぞる。
”気持ちいい!!”思わず声を出しそうになったがアサミは抑えたが、ホースからは吐息が漏れた。

「シュコー、シュコー」ホースから漏れる音がどんどん大きくなる。
立っていたアサミはいつしか、ソファに寝かされて、アキラに体を触られていた。

胸を愛撫され気持ちが乗ってきたところで、アキラの手が止まる。
「じゃ、ヤシガニ 着てみようか!」
すごく気持ちよくなっていたところ、”もう少しだけ”と言いかけたが、呼吸用のホースがアサミの言葉を奪っていた。

仕方なくアキラに誘導してもらいながら、ヤシガニの着ぐるみへ。


306 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 18:48:40
【第66話】

右足を軽く叩いて着ぐるみの中へ。
続いて左足、そして呼吸のホースを延長し、ヤシガニの中の外気へと繋がるチューブへと接続する。
チューブの先はヤシガニの触覚に繋がっており細かい穴が開いていて呼吸だけでなく、そこから音も聞こえるので、中のアサミに話しかける事ができる。
ただ、マスクの中でチューブを咥えたアサミは話すことはできない。
つまり、会話は一方通行。

前屈姿勢になったアサミの頭を押し込むのを手伝う。
着ぐるみの開口部はアサミに合わせて広がり、そしてその体をすべて呑み込んだ。
事前にハサミの説明をしていたので、マジックハンドの握りを操作し、ヤシガニのハサミが動くことを確認したあと、腹部を取り付け腹部を裏側へ回しフックで固定して完成。

ヤシガニの触覚に近づくと、アキラは「ハサミと脚を使って歩いてみて」と指示を出すとヤシガニはゆっくりと動き出した。
同時にアキラは早速スマホで、ヤシガニの動画撮影を始めた。


307 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 18:58:37
【第67話】

ヤシガニは不自然な動きで脚を動かすが、固いフローリングに脚をとられて歩くどころかその場でもがいている様にしか見えない。
ヤシガニとして見れば歩くこともできないのかと思うかもしれないが、このヤシガニの中には小柄な女の子が前屈姿勢で二つ折りになって、必死に手足を動かしているのだから歩くことができないのは当然のことである。

何度もトライするが、上手くいかない。
アキラはヤシガニを抱え上げると、カーペットが轢いてあるところへ移動させてやる。

今度は脚が滑らない分どうにかこうにか進むこはできたが、なんとも変な歩き方をしていた。

触覚からは荒い息遣いが聞こえる。
アキラはヤシガニを再び抱え上げると、ソファ横の大きなビーズクッションの上に反対向き、つまり脚が上になるように置いた。


308 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/11/28(月) 19:05:50
【第68話】

アキラはヤシガニの腹部を固定しているフックを外すと、脚が密集しているその真ん中へと手を突っ込み、指を突き立てる様にすると、”ジュブッ”という音と共にヤシガニの体がビクッと動く。
そして、ホースから聞こえていた荒い呼吸は「ふー」と息を吐いた後、喘ぎ声に変わった。

アキラが指を突き立てた場所は、ヤシガニの脚の間から着ぐるみの中へと通ずる穴。
その穴の先にはアサミの充分に湿ったヴァギナ。
ラバースーツの股の部分はコンドーム状になっていて、容易にアキラの指を受け入れた。

指を突っ込み掻き回すようにすると、先ほどよりも大きな喘ぎ声を挙げて、固いヤシガニの脚をバタバタさせ始めた。

女性の力とはいえ、この固いヤシガニの脚が当たると痛いのでアキラは一旦指を抜いた。

そして、次の準備に取り掛かる。


309 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/29(火) 21:13:53
ここは、小さな遊園地。

例年通り、園内を着ぐるみが歩いている。

新品を発注し、準備した着ぐるみを着て、

短期のアルバイトが働いている。

中に入っているのは、

近くの高校に通っている子で、

鶴山美紀という名前だったかな。

若くて、フレッシュで、可愛らしい女の子だ。


310 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/29(火) 21:15:29
今日は、仕事終わりに、しばらく管理室に残るらしい。

彼女は管理室で休憩していた。

「お疲れ様です」

これからの彼女の反応だけが楽しみだった。

着ぐるみの冷却装置から、水の入ったボトルを取り出して見せた。

すると、二度見して、目を逸して、首をかしげていた。

そして、水出しのポットに注いで、空になったボトルを洗っていると。

「これは…?」彼女に空のボトルを指差して質問された。


311 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/29(火) 21:18:39
「どうしたの?」

概ね彼女に推測されることを予測し、行動をした目的は、彼女に言わせる為だった。

「え…、あ、」彼女は困惑し、言葉に詰まってしまった。

無理もない。

そんなことあるわけない。

常識的に考えてありえないことをやっているなんて、

何の確証もなく言えるはずもない。


312 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/29(火) 21:23:44
「一緒に飲むか?」

甘い匂いを放つハーブティーを一つ入れて、彼女に渡した。

「は、はい」

ぎこちない手つきで、カップを受け取ると、

カップの中身の見て、少し目を細めて、怪しんでいた。


313 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/29(火) 21:30:59
「うまーい!」

自分の好きなギャグ漫画みたいな空回りのノリの演技をした。

美味しそうに飲み干すと、彼女も、つられるようにハーブティーを飲み始めた。

飲みたくもないものを飲む姿を、じっくり観察して、とても面白かった。

「時間はもう良いの?」

ハーブティーを飲み干すと、彼女は逃げるように部屋を出た。

そして、彼女の飲んだカップで、二杯目を作った。(おわり)


314 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/30(水) 21:23:43
とりあえずトリップつけて欲しい。
>>270の続きだろうけど、冷却装置の説明が欲しい。


315 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/11/30(水) 21:30:06
自演すんなカス


316 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/12/01(木) 18:35:50
【第69話】

ヤシガニの脚が暴れないように脚とハサミをロープで縛る。
脚が密集した穴には男性器を模したおもちゃを捻じ込んでいく。
アサミは少し抵抗したようであったが、それも長くは続かず、”グチュグチュ”と卑猥な音を立てながら、中へ入っていった。
それを外れない様に固定すると、スイッチを入れる。

途端に「あぁぁぁぁ!」と大きな声が響きわたり、ロープで縛り挙げられた脚とハサミが激しく動く。
それを離れて眺めるアキラ。
ビーズクッションの上ではビーズが上手く力を逃し、ヤシガニは虚しく左右に少し揺れるだけであった。

しばらくして、大人のおもちゃにも慣れたアサミに残していた設定”強”を味わってもらう。
さらなる快感の増幅はアサミのキャパをあさっりと超え、彼女に快感をもたらす。


317 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/12/01(木) 18:42:50
【第70話】

「ああぁぁぁぁ ひふひふひぃふー!」
(「ああぁぁぁぁ いくいくいぃくー!」)
ホースからは悲鳴に近い聞き取れない声が発せられた後、力の入って暴れていたヤシガニの脚は動きを止めた。
静かになったリビングにはなおも動き続ける大人のおもちゃの音が響く。

「あぁぁ あめあめ ほわへふゃふ あめー」
(「あぁぁ だめだめ こわれちゃう だめー」)
突然動き出したかと思うと、また悲鳴のような声を挙げて動かなくなってしまったヤシガニ。

しばらくそのまま様子を見ていたが、全く動かなくなってしまったので、大人のおもちゃのスイッチを切った。

触覚辺りに耳を近づけ、アサミの荒い息遣いを確認すると、アキラはヤシガニの脚を縛っていたロープを解いて、ソファに腰を下ろした。


318 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/12/01(木) 18:51:12
【第71話】

やがて、ヤシガニの脚が動いた。
逆さまにされているので、脚は空を切る。
少し動いた後、脚の動きが止まる。
ヤシガニの中のアサミは逝ってしまい、意識を喪っていたのだろう。

動きを止め、今自分が置かれた状況が確認できたようで、ヤシガニの触覚から声が聞こえてくる。
よくは聞き取れないが、何か懇願するような感じであった。
その懇願があまりに長く続いたので、ヤシガニから出してやるとことにしたアキラ。

ヤシガニの腹部を外すと、開口部から熱気を感じる。
開口部を開いても、力が抜けてしまったアサミは自身で着ぐるみから出ることができない。
それを理解しているアキラはヤシガニに腕を突っ込み青紫色のラバースーツに包まれたアサミを引き出した。

顔をすべてラバースーツに覆われているため、表情こそ見えないが、呼吸用に突き出たホースからは涎が止めどなく流れ落ち、ぐったりしていることは見た目で分かった。


319 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/01(木) 20:06:31
全部で何話まであるんだコレ


320 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/01(木) 21:06:14
長編やな


321 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/12/01(木) 22:37:27
辞めましょうか?


322 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/01(木) 23:02:43
>>321
リクエストしたものです
自分の為にこんな長編書いてくれたことにはもう感謝感激のレベルです!
出来ることなら全員分のエピソードやってから終わって欲しいですが、辛いと感じたなら辞めても大丈夫ですよ


323 : 【リクエスト 人狼ゲーム】 ◆zYQ/uWRKn. :2016/12/02(金) 05:48:30
ありがとうございます。
概要のストーリーはできてます。

ここまできたら個人的には完結させたい気持ちの方が大きいです。


324 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/02(金) 07:41:32
やめていいよ

zYQ/uWRKn.のはどれを読んでも登場人物の性癖や小道具がほぼ一緒で代わり映えしないし
読んでて面白くないのが作品として致命的なんだよなあ

フォローするなら文章は読みやすいと思う


325 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/02(金) 11:08:56
まぁこういうのが廃れる要因
さらっと数レスでSS書いとけばみんな幸せなんだが書いてくれる人にそこにケチつけるのも野暮だし難しいところ
ただ新規に書きづらいしニッチ嗜好の中のさらにニッチな要素なんで万人受けするものでもないし
ほんと難しいところだね
なろうとかpixivに皆行くわけだわ


326 : おいその :2016/12/02(金) 16:59:06
アルバイト中に、彼女が着ぐるみに入るのは、初めてのことだった。

少し興味がわいたので、彼女が着ぐるみから出たところで調べることにした。

彼女を調べることを目的として、着ぐるみのある部屋に入る。

内側から鍵をかけると、すぐに着ぐるみを調べた。

肌面になっていた部分が汗で少し湿っている。

アルバイトの様子を観察しているときには、彼女が入っていた現物である。

着ぐるみを身につけると、彼女の匂いがふんわりと漂って、淡い果実の味のようだ。

直接的な接触はないが、アルバイトの仕事を通じて、彼女の知らないところで、

彼女にとっての現実が、この遊園地という名の牢獄に閉じ込めらようとしている。

アルバイトで働く時間を長くとることのできるのが、条件だよ。(終わり)


327 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/03(土) 14:57:20
おいその警察早く来てくれ


328 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/03(土) 16:04:39
まあ人狼さんは
・ワンパターン
・ヤマなし、オチなし
など小説の体を成していないうえに無駄に長いからなあ。

一度オフラインで書き上げて推敲してから投稿したらいいんじゃね?


329 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/05(月) 23:17:16
そして現状、pixivの方にいい書き手は移ってしまう。
あっちは面白いよ。


330 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/06(火) 01:18:28
おすすめは?


332 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2016/12/08(木) 11:38:06
日雇バイト①

大学の夏休みの時のことです。
友人から電話があり、ある場所へ行ってほしいとお願いされた。
その日は非常に暑い日だった。
私は訳も分からず友人のため、指定された場所へ向かった。
そこは遊園地の従業員入口で名前を言うと友人の根回しがあったようで、すんなりと中へ通してもらえた。

間もなく女性スタッフがやってきて、ある部屋へと案内してくれた。
部屋の中には緑色をしたトカゲの様なものがいくつか吊られていた。
そして、部屋の中央の長机の前に並べられたパイプイスには、部屋に吊られているものと同じものを着た男性が腰部分までそれで覆われ座っていた。
私が「おはようございます」と少しビビりながらも挨拶をすると、「よろしく」と声が返ってきた。
女性スタッフは私に身長を尋ね、それに答えると部屋に吊られている緑色のトカゲの様なものを取り、私に手渡すとわからないことがあったら、彼らに聞いてと言い残すと部屋を足早に出て行った。
つまり、これを着ろということだろう。

近くの男性に話を聞くと、子ども向けの番組のイベントで自分たちは悪役であるトカゲの着ぐるみを着て、正義のヒーローにやられるという役まわりであることを教えてもらった。
確かに上座に座っている人だけはタイツのような衣裳で、いかにも正義のヒーローぽかった。
早速、渡された悪役のトカゲの着ぐるみを着てみることにした。
しかし、これがなかなか大変。
着ぐるみの素材が分厚く足が通りにくい。
それでも何とか履くことができたが、このクーラーのよく効いた部屋でも汗が噴き出していた。
「この着ぐるみ着るの大変ですね」と漫画を読み座っている男性に話しかけると、チラッとこっちを見て「全身着るともっと大変だよ、それに外はもっと暑いよ」と言うと、すぐに漫画へ視線を戻した。

”え!これ着て外でやるの!?”
私の心はトカゲの様な着ぐるみを腰まで上げただけですでに折れてしまった。

座っておのおの自由行動だったが、時間がきたようで音楽が流れると、おもむろに立ち上がると着ぐるみを着始める。
慣れない私は手伝ってもらいながら、何とか腕が通った。
次に頭を入れると、汗の臭いと暑さが急激に増す。
目の前の暗闇の先に見える光を目指し頭を埋めていく。
体が着ぐるみの中に収まると、背中にある着ぐるみのファスナーが閉められていく。
「チョット待って、苦しい」私のそんな言葉は届かず、ファスナーは完全に閉じられた。
呼吸は若干苦しいながらも次第に慣れていった。
しかし、汗の量だけはハンパではなかった。

出番はまだ、ひと足先に正義のヒーローは舞台へ飛び出していった。
準備の出来た悪役トカゲは部屋で待機。
私は着ぐるみに包まれた体を触ってみたが、ほとんど感触がなく、これなら蹴られても殴られても大丈夫だと、変な安心をした。
その時、一番奥のドアが開いて別のトカゲが出てきた。
しかし、この部屋にいるトカゲとは色も大きさも違う。
明るい黄緑色をしていて、小さい。
そして何より細く見た目に華奢で、中身は女性であることは明白だった。
「よろしくお願いします」と挨拶をしたその声は女性、それに若い感じの声だった。
なぜか私はドキドキしていた。


333 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2016/12/08(木) 11:39:26
日雇いバイト②

そしていよいよ舞台へ。
舞台に上がると小さな覗き穴から、子ども連れの家族が多く見える。
ゾロゾロと登場したトカゲの後、最後にボストカゲである黄緑色をした小さなトカゲが登場。
子どもたちは正義のヒーローに必死に声援をおくっている。

トカゲのボスは下っ端のトカゲに指示を出し正義のヒーローを襲わせる。
次々に飛びかかる下っ端トカゲ。
戦闘を繰り広げた後、下っ端トカゲは床に転がる。
当然、私もやられて寝転がるがとにかく暑い。
エアコンの効いた控え室で、着ぐるみを着ただけで既にかなりの暑さだったのに、舞台は屋外しかも転がったところが悪く直射日光。
舞台に上がった時は多くの観衆を前に緊張していたこともあり、暑さをそれほど感じていなかったのだが今は全身の水分が抜けてしまうのではないかと思うほどの暑さを感じる。

そんな中での戦闘、倒されて少し経つと再び立ち上がり、ヒーローへと立ち向かうが、2度倒されると舞台裏へとはけていく。
こうして下っ端トカゲの役目は終了。

トカゲをすべて倒したヒーローはいよいよボスとの戦闘へ。
ボストカゲは小さな体ながら、機敏に動き戦闘を繰り広げるが、時間とともにはっきりと分かるくらい動きが鈍くなる。
それも当然だろう、自分たちは代わる代わるヒーローと闘い倒されて休憩できたが、彼女はそうではない。

演出上、次第にボスは劣勢になっていく。
最後は蹴られ殴られふらふらになったところを思いっきり放り投げられ、小さなボストカゲは舞台裏まで転がってきた。
その時「キャッ!」と近くにいた私には彼女の声が聞こえた。
その直後、遠くでヒーローの決め台詞と子どもたちの声援が聞こえてきた。

疲れ切った足取りで戻ってきたトカゲたちのファスナーをスタッフが順番に開けていく。
下っ端トカゲからは、汗をかいた男たちが、湯気と共に飛び出してくる。
ボストカゲはというと、パイプイスに座り頭を項垂れている。
スタッフはボストカゲのファスナーを開けることなく、ペットボトルにストローを刺して彼女の前に置いて控え室を出て行った。

私はトカゲの着ぐるみを腰まで脱いで、少し離れたところでその様子を眺めていた。
彼女はペットボトルのストローを着ぐるみの口の中へと入れると、ドリンクがみるみるなくなっていった。
もうすっかり着ぐるみを脱いで、シャワーを浴びに行こうとしている人を捕まえて聞いてみた。
「彼女かなり辛そうですけど、着ぐるみ脱がないんですか?」と。
答えてくれた人は「この後、握手会があるから脱げないだ。まぁ、彼女はいつも脱ごうとはしないけどね」そういうとさっさとシャワーへ行ってしまった。

確かに周りを見渡すと、ヒーロー役らしき人が、仮面を外して暑そうにうちわで自分の顔をあおいでいた。
トカゲの着ぐるみを着た彼女の横に座ってみると、トカゲの口からは大量の汗が滴り落ち、床に水溜りができていた。
その口からは辛そうな呼吸も聞こえてくる。

「大丈夫ですか?」思わず声をかける。
「はい!ありがとうございます」しっかりとした返事は返ってきたが、その声に元気はなかった。
でも、着ぐるみの中の彼女のことが気になり横に座って様子を眺めていると、別の人が声をかけてきた。
「彼女のこと気になるのか?」
「ええ、まぁ」私が返すと、その人は「実は俺たちも誰も彼女の顔見たことないんだよ」とだけいうとどこかへ行ってしまった。

そんなやりとりの後、スタッフがヒーロー役と疲れ切った彼女を連れて、会場へと戻っていってしまった。
彼女はあんな状態で大丈夫なのかといろいろ心配してみたが、自分が心配してみてと我に帰ると周りには誰もおらず、自分だけが着ぐるみを半分着たまま取り残されていた。
握手会場にヒーローが到着した様で歓声が聞こえてきた。

私もシャワーを終え帰る準備をしている時、ヒーローに支えられながら、小さなトカゲが戻ってきた。
子どもたち蹴られたのであろう、着ぐるみには土のついた足形がいくつも付いていた。

そのまま小さなトカゲは奥の部屋へと姿を消した。
部屋に入ると、鍵を閉める音がしたのを聞いた後、私は家路についた。

実は近くで小さなボストカゲを観察していて分かったことがあった。
それは彼女の着ぐるみだけはファスナーがないこと。
だから、控え室で着ぐるみを脱ぐこともできずひたすら堪えるしかなかった。
それを知っているスタッフは飲み物だけを差し出していたことも合点が行がいく。
そして、下っ端トカゲとは別室で着ぐるみに着替えていたことも。
彼女は誰よりも早くトカゲの着ぐるみに着替え、じっと出番を待ち、誰よりも遅く帰っていくのだろうと想像ができた。

初めはなぜ、彼女だけが別室で1人着替え、同じ女である私は男の中に放り込まれて着ぐるみを着なければいけないのか納得いかなかったが、彼女の大変さと諸事情でなんとなくだが、納得できた。


end


334 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/10(土) 20:11:17
pixiv押ししてる奴に笑う 必死すぎんだろwww


335 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/20(火) 01:22:39
>>333
なんかendって書いているけど続きみたいなぁ。


336 : 名無しさん@着ぐるみすと :2016/12/28(水) 23:28:34
クリスマスネタ読みたいな…


337 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/01(日) 10:53:27
テスト


338 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/01(日) 23:49:03
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします


340 : 河童ネタ :2017/01/03(火) 15:53:26
これはある暑い夏に起きた出来事。

私の名前はサキ。自主制作の映画を撮影するため、仲間ととある川辺に来た。
映画の題名は「河童伝説」。
ストーリーは山で遭難した主人公たちが河童と出くわし一人また一人と河童の餌食になって
最後は主人公と河童の一騎打ちで主人公が勝ち、無事山を脱出するというもの。

「じゃあ各自撮影準備できたらスタンバイして!」
監督の指示で周りが準備を始めた。

私も準備をするため着替え用のテントに入った。
「ああサキちゃん。いつでもOKよ。」
この人はサクラさん。私をサポートしてくれる人だ。
テーブルには今から着替える衣装が置いてある。それは河童の着ぐるみ。
私の役は河童。本当はヒロインをやりたかったが、誰一人河童役をやりたがらないので押し付けられた形でやることになった。

河童の着ぐるみはウェットスーツのようで、表面は魚の鱗のように全身びっしりと覆われている。
頭や手袋やブーツと一体になっている。リアルな顔つきで着る私でさえ恐怖を覚える。
背中にはチャックがあり、そこから出入りすることが推測できる。
サイズは事前にとってあるが、着るのは今日が初めてである。だからサイズが合うのか不安である。

サクラさんに説明してもらいながら進行していく。
「じゃあまず着ているもの全部脱いで。もちろん下着も」
(え?)
「だってそうじゃないときつくて着ずらいよ?」
(ま、まあ着ぐるみ着ればわからないか・・・)


341 : 河童ネタ :2017/01/03(火) 16:27:59
言われたとおり全部脱いだ。
背中のチャックを開け脚を片方ずつ通していく。
中はゴムでできてるのか通りにくい上に締め付けが強い。動くとギュムッギュムと音が鳴る。
終わると腕を通していく。指の先まで行くように念入りに引っ張る。
次に頭を入れようとした時、サクラさんが止める。
「その前にこれを付けて。」
それは鼻と口を覆うガスマスクに見えた。
「何ですか?これ?」
「それはお楽しみ♡」
サクラさんはそのマスクを私の顔に付け、ベルトを後頭部でガッチリと絞める。
息ができないわけではないが苦しい。
「試しに何かしゃべってみて。」
(え?)
『ッガ?』
(なにこれ声が)
『ガガッガガガッ』
「どう?面白いでしょ。声を変換する機械。」
(すごい!)

そのまま頭を入れて、チャックを閉めることで私は河童になる。
鱗で覆われた体。指と指の間に張られた膜。鳥のようなくちばし。頭の皿。まさに河童。
興奮しながら鏡を見ているとあることに気付く。
(甲羅は?)
背中には甲羅と思わしきものはない。あるのはリアルな鱗の中で目立つチャック。
「あ、一様言っとくけどまだ終わってないからね。」
サクラさんがスーツケースから甲羅をだす。
見た目はこれまたリアルで手足を引込めた亀に見える。
その甲羅は2つに分かれ、私を前と後ろから挟む形で装着する。
所々にネジの穴が開いており、サクラさんがネジを閉めていく。これで本当に終わり、私は完全な河童になった。


342 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/03(火) 16:32:48
支援!


343 : 河童ネタ :2017/01/03(火) 17:52:48
河童になった私はサクラさんにエスコートしてもらいながらテントから出る。
周りの視線が河童に集中する。
(恥ずかしい・・・)
するとサクラさんが背中をたたく。
「ほら!もうあなたは河童なんだから堂々としなさい!!」
そう言われ、私は撮影に挑む。

撮影といっても簡単なものばかり。
茂みから音を鳴らして姿を少し見せる。
主人公からはぐれた仲間を背後から襲って茂みに隠れるなどほとんど河童の全身が映る場面がない。

だから撮影初日は椅子に座ってるのがほとんどであった。
だが座っている間私は楽ではなかった。周りが気を使って日傘をくれたが、着ぐるみの中では熱気が籠って暑い。
それに河童のくちばしは開かず、飲み物が飲めない。
そして一番困ったのが声である。
しゃべってもこの声を変換する機械に阻まれて話ができない。

とまあ苦労したが撮影初日は終了し、ようやく河童から解放される時が来た。
が、事件はそこで起きた。
「あれ?ドライバーどこやったけ?」
(え?)


344 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/08(日) 14:08:21
誰も読んでないぞ


345 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/08(日) 16:30:15
支援


346 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/09(月) 02:42:55
読んでるよ〜


347 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/09(月) 11:48:23
このスレ、河童多くね?


348 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/09(月) 15:03:23
美少女着ぐるみの小説読みたい


349 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/12(木) 02:07:31
読むとなかなかイイ!


350 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/13(金) 03:31:43
このスレ、ゴミスレ


351 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/13(金) 15:23:38
ふかもこヌイグルミに閉じ込められる系、ホントにお願いします


352 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/14(土) 19:10:27
ドラゴン

女性が部屋でバイト情報誌を見ている。
短大を卒業し、特にやりたいこともなく、なんとなく就職した会社も今年で7年目。
給料も増えずオシャレもできない、そして結婚も。
顔にもスタイルにも自信はあったが、くそオヤジしかいない会社で良い出会いがある訳もなく、時間だけが過ぎていた。
そんな彼女の名前は早川沙織。

沙織の目に留まったのは高給日当のバイト。
内容は「着ぐるみを着てのお仕事」とある。
先日テレビで楽しそうに着ぐるみに入る女性たちを特集していて、いつもと違う自分になれるのではという思いから申し込んだ。
面接後すぐに採用となり、採寸を行なった。

バイトはターミナル駅での新作ゲームのPRイベント。
当日空気のパンパンに入ったビニール製のドラゴンの可愛い着ぐるみが、愛嬌を振りまいていた。
もちろん中身は沙織。
この手の着ぐるみはファンで空気が送られて膨らむものが、ほとんどなのだがこの着ぐるみは違った。
中に入った人を圧迫しながら膨らませ、ただ空気が抜けないようにしているだけ。
着ぐるみの可愛いらしさとは、ウラハラに着ぐるみの中では圧迫と暑さに耐え愛嬌を振りまく沙織がいた。
人が集まりだした時、ビニール製のドラゴンの空気が抜かれ、背中のファスナーが開けられる。
中からは沙織ではなくリアルなドラゴン出現。
細身のリアルドラゴンはそのままハーネスを取り付けられ、人が行き交う2メートル上空に吊り揚げられた。
可愛いビニール製のドラゴンと入れ替わりにスタイル抜群の美人2人がゲームに扮した衣装で駅を行き交う人に声をかけ始めた。

人だかりは先程よりも大きくなっていく。
そして手を挙げ人だかりの前に出た数人の男女に、美女たちは銃を手渡していた。
銃を手にした数人の男女はリアルドラゴンとなった沙織の方を見ている。
そして合図と共にそのまま銃を発砲し始めた。
銃の弾はBB弾、着ぐるみの上からでも場所によっては痛みが走る。
その度に猛獣のような声をあげ、吊られたまま蠢くドラゴン。
その迫力に行き交う人も足を止める。
どれくらい続いただろうか、発砲が止みようやく吊り揚げられていたロープが弛みゆっくりと降ろされていくドラゴン。
もうこの時には痛みで声をあげ過ぎ、体験することのない吊られた状態で動きまわり、しかも初めての着ぐるみの暑さにでグッタリとして沙織は動かなくなっていた。

ゆっくりとドラゴンが降ろされた先には大きな卵が台車に載せられた状態で置かれていて、その中へと収まるように降ろされていった。
ドラゴンが収まるとギザギザに割られた卵の殻の上半分をスタッフが被せると、接着剤でも仕込んであったのだろう卵は割れ目は綺麗に消えてしまった。
そのままドラゴンの入った卵は何処かへと運ばれていった。

END


353 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/15(日) 11:39:06
重ね着たまらん
もっとプリーズ


354 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/15(日) 18:41:42
自作自演


355 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/15(日) 19:56:11
微妙だな
着ぐるみと言うかただのリョナだし
毎回飽きずにリョナを書けるなー感心するわ


356 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/20(金) 15:44:01
ドラゴンになった私

1.

短大を卒業し、やりたいこともなく、ただなんとなく就職し、結婚し、子供を産んで育て歳を取っていくものと思っていたが、現実はそれほど甘くはなかった。
就職はできたがそこで止まってしまい、はや7年、30歳を目前に焦ってみてもどうしょうもなく日常に流されている私、早川沙織。
テレビで何か自分にできること、興味のあることを漠然と探す毎日。

現状の安月給ではオシャレも趣味も満足にできないので、アルバイト情報誌のフリーペーパーをぼんやりと眺めていた。
そこで目に留まったのが「着ぐるみを着てのお仕事」。
バイト代は日払いでしかも高額。
先日観ていたテレビの特集で、ゆるキャラに入って頑張っている女性やわざわざ自分で着ぐるみのレッスンを受ける女性が出ていた。
テレビに出ていた女性はみんな生き生きして今の私には凄く眩しく見えた。
「これだ!」勢いよく起き上がると早速、電話をした。

数日後、面接を受け、すぐに採用となり採寸までして帰った。
どんな着ぐるみを着るのだろう?上手くできるだろうか?いろいろと想いを巡らせている内に着ぐるみデビューの日がやってきた。
指定されたのはターミナル駅に隣接する百貨店のバックヤードの一室。
ノックして入ると、面接の時にもいた女性スタッフが待っていた。
そして、その女性スタッフ以外に目に入ったものは、緑色の鱗が無数についた生物いや着ぐるみ。
女性スタッフに尋ねてみる。
「着ぐるみはコレですか?」
「そう、ドラゴン」淡々と答え、何かを袋から取り出している。
「これを着て着ぐるみに入って。下着は全て脱いで裸で」そういうと袋から取り出したものを渡された。
訳もわからず受け取ったモノは着ぐるみのインナー、簡単な説明を受けると部屋の奥にある簡易の更衣室で着替えてくるよう指示された。
言われた通りに着替えるが、インナーはゴムでできたスーツで着替えるのに苦労した。
というのも滑りが悪くおまけに、私の体に合わせて作ってあるようで、ピッタリし過ぎていたからだ。
首から下が黒いゴムのスーツに覆われた時には私の顔からは玉のような汗が噴き出ていた。
汗を拭うと女性スタッフの元へ戻る。
着ぐるみは背中の大きく開いたところから入り両足、両手、頭の順に入るように言われた。
ドラゴンの指は三本になっていて、小指と薬指、中指と人差し指、親指に分けて入れること、ドラゴンの着ぐるみを着ると少し前傾になること、最後に着ぐるみは喋らないことなどの説明を受けた後、いよいよ着ぐるみに。
滑りをよくする為といって、女性スタッフはゴムのスーツに光沢が出るほど潤滑剤を塗ってくれた。
いよいよ着ぐるみに足から入っていく。
精巧に作られたドラゴンの足に命が吹き込まれる。
これから自分がドラゴンになるのかと想うと興奮してきた。
腕を通すと自分の腕が未知の生物の腕になりドキドキが増す。
指を通し三本指をグッパーしてみる。「凄い!」思わず言葉が漏れる。
しかし、少し違和感を感じる。
それはゴムのスーツが着ぐるみの内側に張り付いているような感覚。
すぐに腕を抜こうとしたが、体と着ぐるみが一体化したようで全く脱ぐことができない。
そんな私に女性スタッフは「マスクも被らないと」そう言って私の肩まである髪を束ねると、マスクを被せる。
抵抗を試みたがドラゴンの着ぐるみによって私の動きは著しく制限されていて頭をすっぽりと覆うマスクを簡単に被せられてしまった。
マスクの目の部分にはレンズが入っておりそのレンズを通して外は紅く見えた。
口の部分はガスマスクのようになっており、呼吸をするとゴム臭が肺に入ってきた。
そしてそのゴム臭を吸い込んだ次の瞬間、急に眠気が私を襲いそのまま気を失ってしまった。


357 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/22(日) 10:42:42
支援


358 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/23(月) 21:57:52
つづき早よ


359 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/24(火) 12:32:29
2.

息苦しさと圧迫で目が覚めた時は台車に載せられて運ばれている途中だった。
体を動かそうとするが上手く動かない。
開店前の百貨店のショーウィンドウが鏡のようになり、自分の姿を確認することができた。
その姿はエアーで膨らんだ可愛らしいドラゴン。
そして落ちないように台車にロープで縛り付けられている。
台車の前方には私に着ぐるみを着せた女性スタッフ、そして台車を押しているのは見たことのない男性スタッフ。
スタッフと分かるのは、2人とも同じスタッフジャンパーを着ているから。
やがて、台車は止まった。
着いたところはターミナル駅のイベントスペース。
エアーでパンパンに膨らんだ可愛らしいゆるキャラ風ドラゴンの背中のファスナーからはリードが伸びていた。
リードの先はというと、中に入っているリアルドラゴンの首輪へと繋がっている。
台車に固定されていたロープを解いた男性スタッフはそのリードを引いて手摺に括り付ける。
私は必死にこの状況から逃れようと抵抗したが、空気で膨らんだ丸い手足のドラゴンでは手脚を動かし愛嬌を振り撒いているようにしか見えなかった。
イベントが始まり、慌ただしく行き交っていた人々も足を止め人集りができ始める。
そしてイベントがスタート、愛嬌を振り撒いていたエアーで膨らんだドラゴンの空気が抜かれ背中のファスナーが開けらる。
大半の人が着ぐるみの中の女性が出てくると思ったことだろう。
なぜ、女性と思うかというと、私は141cmしか身長がなく小柄だから。
しかし、中から出てきた細身のリアルなドラゴンに驚きの歓声が上がった。
私的には息苦しさと圧迫感から解放され、ホッとしたのも束の間、気づいた時には体にハーネスを取り付けられ上空へと吊り上げられた。
驚いて声を出したがその声が自分の声でないこともまた驚いた、その声はドラゴンの鳴き声だったから。
着ぐるみに入る前に被せられたマスクに仕掛けがされていたことは容易に推測ができた。
かなりの高さに吊り上げられ、恐怖を感じ体がこわばり、動けない私とは対照的に、楽しそうにイベントは進行する。
先ほどまではいなかった、スタイル抜群の美人2人がゲームに扮した衣装で集まった人々に声を掛けている。
その中で手を挙げ人だかりの前に出た数人の男女に、美女たちは銃を手渡していた。
「チョット待って」私を声をあげたが出るのは、ドラゴンの鳴き声。
まるで銃を持った人たちを挑発するように。
銃を持った人たちは私に銃を向ける。
「やめて!」私は必死に叫んだ。
皮肉にもドラゴンの鳴き声が開始の合図となり銃が発射される。
「痛い!」もちろん全ての弾が痛いわけではない、特定の場所に当たると痛いのだ。
その時ドラゴンは大きな声をあげる。
リアルドラゴンの着ぐるみには分厚くなっているところと、そうでないところがある。
薄くなっているところは二の腕の付け根や内腿といった動くと擦れてしまうところ。
必死にその箇所を守ろうとするが、吊られた状態ではどうすることもできず弾を受け続ける。
私もこのゲームをやったことがあったので、ドラゴンの弱点は関節部分と分かっている。
ゲームをやっている人ならソコを狙うのは当然のことだった。


360 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/24(火) 19:10:08
3.

どれくらいの時間撃たれたのだろう。
実際そんなに時間は経っていなかったのだが、私は痛みに耐え吊るされている時間が永遠にも感じた。
着ぐるみの暑さもあるのだが、それ以上に弾で撃たれた部分は熱を持ち腫れている、もしかしたら内出血しているかもと思うと痛みも相まって涙が出て来た。
それでも止まない射撃。
ついにドラゴンは力なく吊るされているだけとなり、射撃が止まった。
ドラゴンを倒した参加者たちには参加賞が配られ、人集りが拍手をする中、倒されたドラゴンはうな垂れた状態で降ろされる。
「やった、終わった、なんてバイト」と痛みと暑さで意識が飛びそうな私に次なる試練が襲う。
降ろされた先には卵が、しかも中に何か入っているその中へと降ろされる。
中には緑色をしたローションが入っていて、弾で撃たれ熱を帯びた私の体を冷やし気持ち良かった。
しかし、卵に蓋がされる。
抵抗を試みたが既に腕も脚も折り畳まれた状態で卵に収まっており、何もできないまま蓋は閉じられた。
卵なので本来は白一色の世界が広がるのだが、インナーマスクのレンズにより私の目の前には血に染まったような赤い世界が広がる。
閉じられる間際、私に着ぐるみを着せた女性スタッフが「インナーに着けているマスクはローションの中でも呼吸できるから安心して」と残し卵は閉じられた。
始めは意味が分からなかったがすぐにその意味を理解した。
卵は台車に載せられて運ばれているようで、やたらと揺れる。
その度にローションが顔全体にかかる。
この時パニックにならないように、女性スタッフは声を掛けてきただろうと理解した。
どうすることもできず、ただ運ばれていく私。
しばらく運ばれ台車が止まった時には、くまなくローションが全身を濡らしていた。
もちろん顔もローションまみれで、レンズ越しにローションが流れていくのが見える。
台車が止まったところはまたも賑やかなところ、はっきりとではないがこのドラゴンが登場するゲームのオープニング曲が聞こえてくる。
突然、体が持ち上がるのを感じた。
そしてそのまま横向きにされる転がされ移動が始まる。
卵の中で私は一人慌てていたがどうすることもできず、ただただされるがまま。
スタッフの手によって私の入った卵が運ばれいたことは分かったが、この後予期せぬことが。卵は横向きから立て向きに戻ったのだか、逆向きつまり卵の中で私は逆さまにされた。
レンズの向こうはどんどんローションで満たされていく。
「息ができないよう!」私は焦ったが、私の声は誰にも届かないことは分かっていたので、声も出なくなっていた。
その時、先ほどよりも賑やかさが増した。


361 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/25(水) 00:42:34
4.

別会場に運ばれてきた卵に詰められた着ぐるみのリアルドラゴン。
この会場ではお客さんの中から選ばれた人の中から、卵を見事一回で割ることができたら、新作ゲームが貰えるというイベント。
何人が挑戦するもなかなか卵は割れない。
卵割りのチャレンジの度に、卵の中では強い衝撃の恐怖といつローションで呼吸ができなくなるのかという恐怖に耐えながら私は早くこの恐怖から解放されるべく早く卵を割ってと祈ることしかできなかった。
私の想いが届き、ようやく卵が割れた。
卵からは緑色のローションにまみれたドラゴンが這い出てきた。
立ち上がろうとするが、生まれたての動物のように上手く手脚が動かず、さらにはローションに脚を取られて立ち上がることができないでいた。

私は立ち上がろうとしたが、狭い卵に閉じ込められていたことにより着ぐるみの手脚が曲がり私の手足は圧迫され、痺れていたので思うように動かすことができなくなっていた。
加えてローションで滑り足を取られ、全く立てないでいた。
不意に首輪が掛けられた。
振り返ると戦士の甲冑を纏った女性が、笑みを浮かべ私を見下ろしていた。
その首輪にはリードが繋がれており、ろくに立てないでいる私を引っ張る。
私は仕方なくそのリードに従う。
卵を割りゲームを獲得した男性を讃えるように会場周辺を男性と戦士の甲冑を纏った女性のあとを引きずられながらついていく。
会場を一周したところで、ドラゴンの首輪が外され、用意されていた台に頭を乗せられる。
嫌な予感がするので抵抗したが、ドラゴンの体は男性スタッフに押さえつけられて動けない。
嫌な予感通り戦士の甲冑を纏った女性が腰の剣を抜いて振り上げた。
会場からは悲鳴があがり、口から緑色のローションを流しながらドラゴンの頭は斬り落とされた。
ドラゴンの頭はゲームを獲得した男性に記念品として渡された。

そこで目が覚めた私は自分の部屋にいた。
怖い夢だった、まだドキドキしている。
時計を見るといつもの時間。
出勤の準備を始める。
凄くリアルな夢だった。
そう思いながら朝食を準備し、テレビをつけて朝食を摂り始めた。
テレビではあのドラゴンを狩るゲームのCMがやっている。
なぜかそのCMから目が離せない。


362 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/25(水) 00:43:56
5.

朝食の手を止め、喰いいるように見ているとテレビの画面からドラゴンの鋭い爪の三本指が飛び出してきた。
びっくりして仰け反るが、すぐにベッドで逃げ場を失う。
ワンルームの部屋に逃げ場などない。
テレビの画面からドラゴンの体全体が飛び出し部屋を埋め尽くす。
大きな口を開き鋭く尖がった牙で襲われそうになった時、気がついた。

私は男性スタッフに背負われていた。
頭のないリアルドラゴンの着ぐるみを着たまま。
「気がついた?良かった!」男性スタッフは優しく話しかけてくれる。
私が言葉を発してもドラゴンの鳴き声にしかならないので、身振りで答える。
「ドラゴンの頭を斬られた時、驚いただろ」
ウンと頷くように、男性スタッフの背中に私の頭を当てる。
「やっぱり!斬られた瞬間、インナースーツに仕掛けてあったスタンガンで気絶させられたんだよ、女の子に酷いことするよな!」と。
確かに戦士の甲冑を纏った女性に剣を振り下ろされた時、全身に電気が走ってそのまま気を失ってしまった。
ようやく事情が飲み込めてきた。
気絶して自分の部屋でドラゴンに襲われたのが夢で、着ぐるみを着て朝から酷い目に遭わされていた今が現実であることを。
始めに着替えた控え室につくと、彼が質問してきた。
「どうしよう?女性スタッフは今はまだ会場のイベント中でしばらく戻らないんだけど」
「着ぐるみ、早く脱ぎたいよね?」
頭のないリアルドラゴンはウンと前後に体を振る。
「でも、君が着ている着ぐるみとインナースーツは特殊な接着剤でくっついていて簡単に脱げないだ、剥離剤はあるんだけど」といって彼は言葉を濁す。
女性スタッフが潤滑剤といって、インナースーツの全身に塗ったアレかと理解した。
着ぐるみを簡単には着ることはできたけど、マスクを被せられる前は、くっついて腕が抜けなかった。
剥離剤があるならなぜ?疑問に思った私は彼が手にしている剥離剤を指差し、体を傾ける。
彼は私の伝えたいことを理解したようで、「これをまた全身に少しずつ塗っていかないといけないだ」と「つまり、君の体をインナースーツ越しとはいえ触らないといけないんだ、だから嫌だろと思って」と言って下を向く彼。
私は少し考えてから剥離剤を持つ彼の手を掴んでお辞儀をした。
彼は理解したようで「ゴメンね、嫌な思いさせるけど」と先にお詫びをしてから作業に取り掛かった。
私の気を紛らわすために、彼は自分のことを話し始める。
名前は藤田康雄。
真面目だけが取り柄。
大学を卒業したが、仕事がなくなんとなく就職したイベント会社だが、あまり役に立たず雑用ばかりの日々。
華やかな仕事だが、対照的にプライベートは地味。
聞いていると自分との共通点が多く嬉しくなってきた。
そして、職場の女性からは見下され相手にされず、忙しさから恋人もいない。
話に集中し気を紛らわせていたが、それでもインナースーツ越しに体を触られているうちに変な気分になってきた。
こんなやり取りをしながら作業は進み、私は着ぐるみから解放された。


363 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/01/25(水) 00:45:05
6.

解放されたことが嬉しいはずなのに、同時に寂しさも感じながら、インナースーツを脱ぐので彼には部屋をでて行ってもらった。
早くマスクを外したかったが、彼に汗だくの顔でボサボサ髪を見せたくないので、マスクはずっと被っていた。
マスクを脱ぐと久々の新鮮な空気を味あう。
大きく深呼吸すると、簡易の更衣室に入ってインナースーツを脱ぐ。
汗が滴り落ち更衣室の中が大変なことになってしまったが、その辺りは気にしなくてよいと事前説明を受けていた。
髪を乾かし簡単に化粧もした。
部屋を出たら彼がいるかもしれない、そんな期待を込めて。
しかし、控え室を出ると彼の姿はもうそこにはなかった。
少しガッカリしながら、バックヤードを進み入ってきた時と同じように従業員出入口から、外へと出た。
駅へ向かって歩き出した私の背後から「お疲れさま」の声。
振り向くと彼が私服に着替えて立っていた。
「あ!藤田さん」私は思わず名前を呼んだ。
「ドラゴンの中身がこんな可愛い娘だったんだ」彼もちょっと照れながら返す。
「今日はありがとうございました」私がお辞儀すると、彼は少し戸惑いながらも「今日って今から予定ある?今から食事でもどうかなぁ?」彼は緊張気味に誘ってくれた。
私はその誘いに笑顔で頷くと「ハイ!」と返事をした。


END


364 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/26(木) 19:54:26
乙!


365 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/01/28(土) 12:42:54
乙です


366 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/09(木) 10:15:00
誰かいるー?
なんかネタないー?
着ぐるみメイドっていいよね


367 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/09(木) 15:25:41
僕だけのフィギュア

1.
彼女いない歴30年の僕は、フィギュアを集めを趣味にしている。
狭い一人暮らしの部屋の至る所にフィギュアが飾ってある。
中でもお気に入りは等身大のフィギュア。
とても高価だったが、お気に入りのキャラなので大枚を叩いて買った。
そのフィギュアはアニメの女子高生キャラ真奈美、可愛くそれでいてセクシーさも兼ね揃えている。
僕はそんな彼女に夢中になっていた。
等身大のフィギュアの身長はアニメの設定通りの145cm、触った感触はヒトに近づけてはいるが、少し違いフィギュア感はあるが、僕は充分に満足していた。
休みになると、いろいろな衣裳を着せ替えて眺めるのが日課となっていた。
最近ハマっているのはSMの女王様の格好をさせること。
膝上まである黒革のブーツに、ボディコン風の黒のエナメルのワンピース、黒のエナメルグローブといった具合。
そんな格好をさせ、生きているような瞳に見つめられるとゾクッとする。
飛びつき、そのままベッドに押し倒すが、体の中が空洞になっているマナミの体は凹み、さらに横になっても上を向いたまま表情の変わらないマナミを見ていると興ざめしてしまい、そこで元の立った状態に戻して眠りにつくことが多かった。

しばらく経ったある日のこと、ついに夢のようなことが起こった。
いつものように女王様の格好をさせたマナミが少し動いた。
なぜ、動いたか分かったかというと、エナメルの衣裳からギシッギシッと音がした。
それも1回や2回ではない。
ギシッギシッと音を立てて歩き出し、僕の方へ両腕を広げて近づいてきた。
マナミに命が吹き込まれた。
僕は優しくマナミを抱きしめるとベッドへとゆっくりと倒す。
少し体重がかかってもマナミは凹むことがないどころか、背中に手を回し抱きしめ返してきた。
嬉しくなった僕はさらに強い力でギュッと抱きしめると「あっッ」という吐息が、マナミの小さな口から漏れた。
興奮を掻き立てられた僕は、エナメルのワンピースの間から手を押し込む。
マナミの肌から体温は感じられない。
僕の手がマナミの体を舐め回すように動く度にマナミも体をうねらせる。
そして大きな胸に辿り着くと、ギュッと胸を揉むと、またもマナミの小さな口から「あぁぁぁ」という声が漏れた。


368 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/09(木) 15:27:27
2.
僕の名前は藤田康雄。
イベント会社で働いている。
引っ込み思案なところがあり、会社では対照的な活発な女性上司に囲まれ、パッとしない人生を送っている30歳。
そんな僕にも彼女ができた。
彼女の名前は早川沙織。
あるイベントで知り合って、いろいろ話していて意気投合して付き合うことになった。
僕はフィギュア収集の趣味を彼女には秘密にしていた。

ある時沙織と2人で飲みに行くことになった、話が盛り上がりすっかり遅くなってしまった。
沙織も僕もかなり飲んでいたこともあり、気が大きくなった僕はウチにおいでよと誘ってみた。
沙織はコクリと頷くと僕の腕にしがみついてきた。
そのまま家に帰ってきたのだが、フィギュアのことはすっかり忘れていた。
気づいたのは部屋のドアを開け沙織と一緒に部屋に入っていた。
ハッとして沙織を見ると、沙織はフィギュアを見て固まっていた。
「あの、これは … 」焦った僕は言葉が詰まって出てこない。
すると、沙織の方から「私も好きなのこのアニメ」と僕の方へ振り返り笑顔で言ってくれた。
その言葉に僕は笑顔で返した。
その後、アニメの話題で盛り上がり、
寝室の等身大フィギュアを見せた
沙織はこれって着ぐるみ?
そこでこれが着ぐるみなら入ってくれる?
(当然、等身大のフィギュアであり、着ぐるみではない)
入ってみたい?
沙織のその言葉でお気に入りの高価なフィギュアを着ぐるみへと改造することを決めた。
着ぐるみの背中を開いてファスナーを取り付け脱着できるようにした。
頭部は別パーツになっていたが、頭部の首にあたるところは首下が大きなヒダになっており胴体へと収まる。
この部分が柔らかかったのと、沙織の頭が小さかったことも幸いし、口の呼吸穴だけあけるだけの加工でフィギュアをほとんど傷めることはなかった。
正直、精巧に作られた顔や頭を加工したくなかったのが本音。
体は衣裳を着せると隠れるので、若干は自分の中でも妥協ができた。
体は自立出来るように肉厚でしっかりとしていたので、彼女が中に入って動くのはかなり困難だった。
触ることを想定し胸とお尻は柔らかく作られていた。
元々はフィギュア、着ぐるみ用には作られていないので、彼女が中に入ると肌にフィギュアの素材のバリが刺さって痛いだろうと思い内側にはウエットスーツに使われているネオプレンゴムを購入し、フィギュアの内側に隙間なく敷き詰めた。


369 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/09(木) 15:29:15
3.
こうして、等身大フィギュアから着ぐるみとなったフィギュアに沙織が入る日がやってきた。
沙織からフィギュアの中に入るのに何を着たらよいか、事前に聞かれていたが僕は何でもいいと答えておいた。
フィギュアの着ぐるみの着方の説明を聞くと、沙織は恥ずかしいからここで待っててといってフィギュアと自分の荷物を持って寝室へと消えていった。
着ぐるみの沙織を想像し待っていたが、早く見たいという気持ちばかりが先走り落ち着かない。
彼女ができ、しかも同じアニメを好み、おまけに僕の異常とも思えるお願いを聞いてくれる沙織の存在が、僕を幸せの絶頂へと導く。
裸で着ぐるみに入っているのではと、想像するだけで僕のアソコははち切れんばかりになっていた。
かなりの時間が経過したので寝室をノックすると、「あと5分だけ待って下さい。ノックして返事がなければ入ってきて、背中のファスナー閉めて下さい」と返ってきた。

その5分がすごく長く感じる。
5分を少し過ぎてから寝室をノックするが、返事がない。
「入るよ」そう声をかけて寝室に入る。
寝室はいつもと同じベッドに等身大のマナミのフィギュアがあるだけ、違うのはマナミに命が吹き込まれたこと。
マナミの口からは少し苦しそうな息づかいが聞こえてくる。
マナミの背後に周り、背中のファスナーをゆっくりと閉めていく。
ファスナーが隠れるように取り付けただけあってファスナーを閉めると、よく見ないと切れ目は分からない。
ファスナーのツマミは首の付け根までいくと、最後は頭の中へと入り、見えなくなるようにしておいた。
「やった!」我ながら着ぐるみへの改造が上手くいったことに声をあげた。
マナミも嬉しそうに、腕を動かす。
仕上げとして、裸のマナミに衣裳を着せていく。
衣裳は今お気に入りのSMの女王様風。


370 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/09(木) 15:30:26
4.
呼吸しか確保されていない沙織からは外の様子が分からないので、この衣裳を嫌がることはない。
いつものように、頭から黒のエナメルのワンピースを被せる。
普段のマナミなら、中身は詰まっていないので体が凹むことで容易に着せることができるのだが、今日はそうはいかない。
沙織が中に入ったことで、いつもより大きくなった胸がつっかえる。
いつものように少し胸を押すと、「あっっ」と声が漏れた。
ドキッとして、「ゴメン」と声をかけるが、マナミからは返事がない。
沙織は沙織なりにマナミを演じようとしていることが僕に伝わってきた。
ワンピースを着せて背中のファスナーを閉めるが、いつもよりキツイ。
ファスナーを閉めるといつもよりもさらにピッタリとし、黒光りするワンピースがボディラインを強調する。
次にグローブをはめ、最後にブーツ。
ブーツを履かせる時はいつもマナミをベッドに寝かせて履かせていた。
今日は寝かせる時「倒すよ」と声をかけ、優しくそしてゆっくりとベッドに寝かせた。
しっかりと抱き抱えるようにして倒したが、視界もなく倒されるのだ、かなり力が入り体が強張っていることが、彼女を支える手から伝わってきた。
そしてベッドに寝かせたマナミにブーツを履かせて、再び立たせる。
しかし、ヒールが高くおまけにピンヒールになっているブーツ、彼女は上手くバランスが取れずによろける。
それを僕の腕が彼女を転倒から守る。
そのまま僕たちは抱き合った。
彼女は曲がりにくい腕で精一杯僕に抱きついてきた。

これが、初めてマナミに命が吹き込まれた時のエピソードです。


END


371 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/09(木) 17:28:34

もうちょい読みたいな…
エッチなシーンとかお代わり希望!


372 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/09(木) 21:35:29
ありがとうございます。
続編のネタを思いつきましたらまた投稿します。


374 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/10(金) 14:24:18
乙乙
沙織視点のも読みたいと思った。


375 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/11(土) 01:19:09
おつ!
久々に良い物が見れた
是非とも続きが読みたい


377 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/20(月) 10:30:12
彼のフィギュア

1.
ずっと彼氏が、いなかった私にもようやく春が訪れた。
出会いは着ぐるみの日雇いバイト。
私はリアルなドラゴンの着ぐるみを着て、吊り上げられたり、銃で撃たれたり、ローションまみれにされたり、スタンガンで気絶させられたりと無茶苦茶なバイトだったが、彼との出会いがあったことで水に流すことができた。
ただ働いて過ぎていく日常から脱却した私は休みの度に時間があれば彼に会うようになっていた。

彼の名前は藤田康雄、イベント会社勤務。
私は早川沙織、2人ともアラサーといったところ。
バイトの時、私にすごく優しくしてくれた彼。
(私がそう感じただけかもしれないが)
お互い似ていることもあり、すぐに意気投合して付き合うことになった。
仕事の帰りに待ち合わせをして、2人でお酒を飲みに行くことが増えていった。
ある日、彼とずっと一緒に居たくて帰りたくない気持ちでいる私を察したように彼が自分の家へと誘ってくれた。
嬉しく彼の腕にしがみつき、そのまま彼の家へ向かった。
彼の部屋に入ると大量のフィギュアが。
正直少し引いてしまったが、私も好きなアニメのキャラクターだったので彼のことが理解できた。
そこからは彼の部屋でお酒を飲み直して、アニメ談義に花を咲かせた。
気分がよくなったようで、彼は私を寝室へと誘ってきた。
まだそこまではという思いもあったが、彼について行くとそこにはアニメの主役であるマナミの等身大フィギュアがあった。
リアルな等身大のフィギュアを見た時、ドラゴンの着ぐるみのことを思い出した。
もちろん辛い面もあったが、同時に私を快感へと導く圧迫感や息苦しさはまた体感したいと思っていた。
そしてどうみてもフィギュアなのに、「これって着ぐるみ?」と質問してしまった。
我ながら変な質問をしてしまったと思い彼をみていると、予想通り返答に困惑しているのが見て取れた。
しまったと思ったが彼から意外な答えが返ってきた。
「これが着ぐるみだったら、沙織さん入ってくれる?」と下を向き少し戸惑う彼。
私もこのアニメのキャラクター マナミが好きだった。
憧れもあり、マナミを目の前にして自分と大きさが変わらず、一目見た時からこうなってみたいと思ったのも事実。
「入ってみたい!」気づけば普通なら恥ずかしくなるような答えを彼に返していた。


378 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/20(月) 10:31:22
2.
彼からはマナミは等身大フィギュアであることと、着ぐるみに改造する時間が必要なので、時間を欲しいと言われた。
自分があのマナミになれることを楽しみに彼からの連絡を待った。

そして彼から着ぐるみへの改造ができたと連絡がきた。
彼からインナーについては特に指定はなかったが、彼が大事にしているフィギュアを私の汗で汚してしまうのは申し訳ないと思いネットでいろいろ検索してインナーを購入しておいた。
購入したのはドラゴンの着ぐるみの時に着たインナーのゴムのスーツの類似品。
全く同じものはなかったが、なんとか似たものを探し購入できた。
ゴムのスーツはラバースーツといい、着る前に体にローションを塗ってから着ると着易くなると説明書きがあったのでそのようにする。
自分で買ってきたローションを塗りながら。
「サービスでローションくらい付ければいいのに」そんなことを呟きながら、足を通して一度試着してみることに。
このラバースーツにはファスナーはなく、首の部分から体をスーツの中へと滑り込ませていくタイプのもの。
手も足も一体となっているので、スーツ内に溜まった空気を抜きながらゆっくりと着ていくと、体に吸い付くようにピッタリとして私の首から下を黒いゴムが覆ってしまった。
最後に髪を纏めスーツと同じくファスナーのないラバー製のマスクを被る。
これで完成なのだが、実はこのマスク開いているのは鼻の穴だけという代物。
被ってしまうと私の視界は黒一色となりなにも見えない。
ラバースーツをインナーとして着た自分の姿を確認しておきたかったが、これではなにも見えないので鏡で確認できない。
そこで一旦マスクを外しスマホを用意する。
スマホをテーブルの上に立てムービー撮影にしてから再びマスクを被り、撮影できるであろう範囲に移動する。
一人撮影は音も指示もなくなにをしていいか分からないので、直立姿勢からぐるっとその場で一周回ってみた。
動きがなさすぎるので、グラビアアイドルがとるようなポーズをしてみる。
そして自分の体を触った時、衝撃が走った。
ラバースーツ越しに触れた感触がなんともいえず、その場に座り込んでしまった。
胸を撫でるだけで、乳首は固く勃起する。
そして、私の右手は意思を持ったように、私の意志とは関係なく勝手に股へと伸び、アソコを弄りだした。
その後は動画撮影していることも忘れて、快楽の中へと堕ちていった。

その後、動画を確認したら大変なことになっていたのですぐに消去しました、またあの快楽を掻き立てられないように。


379 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/20(月) 10:32:30
3.
待ちに待ったマナミになれる日がやってきた。
購入したインナーと簡単なお泊まりセットを持って彼の家へと向かった。
彼は笑顔で迎え入れてくれた。
彼なりの気遣いであろう、すぐにマナミのことには触れずに、恋人同士の時間を過ごした。
着ぐるみを着せたい思いと着ぐるみを着たい思いをお互い、遠慮し合ってなかなか言い出せずに時間が過ぎる。
会話に詰まった時、私から「そろそろ」と彼に切り出した。
彼も何を指しているのか、すぐに察して「じゃあ、そろそろ」と言って立ち上がる。
同じ部屋でずっと2人の様子を見守っていたマナミの前にいく。
彼は「説明するね」と言ってマナミの頭を持ち上げる。
すると可愛い笑顔を浮かべるマナミの頭が外れ、中からは黒いマネキンが出てきた。
驚いている私に彼は「着ぐるみに改造したら、自立しなくなってしまって」と照れ笑いする。
しかし、彼はマナミが自立できなくなったことに心の中ではショックを受けていることがなんとなくではあるが伝わってきた。
彼はマナミの背後に回り背中のファスナーを開き、そして説明を始める。
「フィギュアだったんで、中に手を入れると、結構痛かったので、ウエットスーツの素材に使われているネオプレンゴムを貼ったんだ」と言って、マナミの背中を大きく開き中を見せてくれた。
「少し滑りが悪いから、ローションを使って!」そう言って棚の上のボトルを指差す。
「うん!」と私が返事を返す。
「背中のファスナーには、手が届かないと思うから僕が閉めるよ」と。
私にはその意味がその時は分からなかったが、着ぐるみを着るとその意味が理解できた。
私は説明を受けると、彼の寝室を借りて着替えを始める。
恥ずかしいので、彼にはリビングで待ってもらって。

まずは、自分で用意したインナーのラバースーツに着替える。
私はすっかりこのスーツの虜になっていた。
このスーツを纏うと興奮してくる。
それは初めて着た時からそうだったが、その後も彼の家で早く着るためと、訳のわからない理由で自分自身を納得させ、その度快楽に浸っていた。
しかし、今日はそうはいかない。
マナミにならなければならないからだ。


380 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/20(月) 10:33:35
4.
首から下が黒いラバースーツに覆われた体にローションを塗る。
そしてマナミになる為、その中に入ろうとして気づいた。
マナミの体が思っていたよりも固い。
腕が曲がるか試してみたが、ほとんど曲がらない。
彼がファスナーを閉めるよと言った意味がよく分かった。
「入るよ」寝室の外から彼の声が聞こえる。
慌てて「あと5分だけ待って下さい。ノックして返事がなければ入ってきて、背中のファスナー閉めて下さい」と返した。
どうやって着ようか、焦りながら考えて思いついたこと。
まず、下半身をマナミの中へそしてマナミの頭とローションの位置を確認した後、ラバーマスクを被る。
頭のてっぺんからローションをかけ全体に塗る。
滑りをよくしてマナミの頭を被り、両腕を着ぐるみの中へ入れ肩を押し込むようにした。
幸いマナミが固かったこととローションで滑りがよくなっていたため上手く体がマナミの中へと収まった。
厳密にいえばラバーマスクを被って視界がなくなってしまったので、上手くできたと思ったなのだが。
しかし、ここで重大なことに気づく。
体を押し込んだのはいいが、自分では脱ぐことができなくなったことに。
腕や体を動かしてみるが、マナミの中にスッポリとはまり、動けないし力が入らない。
頭に浮かんできたことは、ラバースーツ姿を彼に見られるということ。
”恥ずかし過ぎる”そう思った時ドアがノックされたが、反応できない。
そして彼が寝室に入って来た。
じっと立っている私を見て「おお!」と彼の感嘆の声が聞こえてきて、程なくしてジッジッとファスナーを閉める音。
体にかかる圧力がキツくなった。
もうどうにでもなれ!そう思った時、彼の「やった」と嬉しそうな声。
私もその声を聞いて嬉しくなり、ほとんど動かない腕を頑張って動かした。
何かギシギシと擦れるような音が続いた後、私の体が横にされる。
少し焦ったが、マナミと同じくらいの小さな体は彼の腕に抱かれゆっくりとベッドへ横にされた。
その後、私の体、いやマナミの体に何か着せているようだったが、私でなくマナミであり今の私は視界を閉ざされほとんど身動きの取れない状態であるためされるがままだった。
それでも彼が満足してくれるのなら、それでいいと思った。
衣裳を着せ終わったようで、そのまま彼が抱きついてきたのが分かった。
私はマナミを演じつつ、曲がらない腕で彼を抱きしめた。


END


382 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/20(月) 21:50:20
おつ


383 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/21(火) 01:23:19
乙です
でももうちょい読みたいかも


385 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/02/22(水) 00:03:06
★着ぐるみ★ゼンタイ★マスク★ BBS なのになんでラバーばっかりなんだ?
スレにもラバーなんてないし、全身タイツで書いたほうが人気でない?


386 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/27(月) 16:59:45
着ぐるみバイト再び

1.

ドラゴンの着ぐるみから、しばらく経ってまた着ぐるみのバイトの連絡が女性スタッフからあった。
どんなものかというと小柄な人しか入れない着ぐるみに入っての映画のPRイベントとしか教えてもらえなかった。
彼の会社なので、休みの日1人で過ごすより、彼の側にいたい気持ちと内緒にして彼を驚かせたい気持ちもあり、仕事を受けたのだがドラゴンの時より大変なことにこの時は思いもしなかった。

彼の上司でもある女性スタッフ、上原夏子に再会。
「この間は着ぐるみキツかった?」そういえば彼女に着ぐるみを着せてもらった後、彼女とは一言も交わしていなかったことを思い出した。
「ええ、まぁ」その後の言葉は彼に会えたのでと続くのだが、余計なことは差し控えた。
「また、受けてくれると思わなかったわ」不敵な笑みを浮かべる彼女を私は見逃さなかった。
彼女の笑みから、今回もキツいことは察しがついた。
「それじゃあ早速だけど、着替えてくれるかなぁ?」そう彼女に促され控え室へと向かう。
控え室へ向かう途中、舞台裏で彼が忙しそうに働く背中が見えた。

控え室に入ると、白く大きなマシュマロのようなモノが目についた。
彼女はその白く大きなモノをポンと叩くと「今日はこれに入ってもらうから」と。
「なんですかコレ?」私が質問すると、彼女は着ぐるみの説明を始めた。
森から街へと出てきたゴリラが、街中を逃げ回りとある工場へと逃げ込む。
そして誤って水槽へと落ちてしまう。
命は助かるのだが、体が特殊な素材で覆われてしまう。
それを人間たちが試行錯誤しながら、ゴリラを元の姿に戻してやるというお話らしい。
で、この白く大きな着ぐるみに入ったらいいことは理解した。
背中から入れるようになっているので、彼女は背中部分を大きく開き中を見せてくれるが、外側と同じような素材が中にもしっかりと詰まっている。
中に入ると隙間がなく押し潰されそう、そんな印象を受けた。
「じゃあ、まずは裸になってこれに着替えて」そういって渡されたのは茶色の全身タイツそれも体全体、肌の露出が全くないもの。
ゴムのインナースーツを着ることを思えば、大したことはなかった。
あの着ぐるみの中はキツそうだなぁと思いながら着替える。
頭は被らず顔を出すと、「これも着て」そういってまたもや茶色の全身タイツを2枚渡された。
「これを着てから、次にこれね」
よく分からないまま彼女に従う。
渡されたのは茶色で同じ全身タイツに見えたが1枚は胸や背中部分が肉厚にできていて、もう1枚は足や腕が肉厚になっていた。
合計3枚の全身タイツを着て更衣室から出ると、先ほどまでいなかったゴリラが目の前に。
あまりの驚きに声も出せないまま、更衣室へ後退りしながら戻ると、ゴリラの手だけが更衣室の中に入ってきて私の腕を掴む。
「やめて!」私はゴリラの手を払いのけた。
その時「ゴメン、ゴメン!」と女性スタッフ夏子の声。


387 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/27(月) 17:00:54
2.

よく見るとリアルなゴリラの着ぐるみに手を突っ込み、着ぐるみ越しに私の腕を掴んでいたのだった。
「驚かせないで下さい!」少し怒り気味に私がいうと夏子の顔は明らかにムッとした表情に変わった。
その後、手早く顔まで全身タイツの中に3度押し込められ、すべてのジッパーが閉じられた。
1枚だけならまだ見えていた視界が、3枚重ねられるとほとんど見えなくなった。
そして呼吸も息苦しくなっていった。
夏子の表情は見えなくなったが、「さぁ、次はコレ」そう声は聞こえるが全く見えない。
私は視界を奪われ、声のする方へと手探り状態でゆっくりと歩みを進める。
不意に腕を掴まれ引き寄せられる。
そして「足を上げて」と言われ右足を2回手の平で叩く感触。
私が言われるまま、右足を上げると何かに入っていく。
もう大体、想像がついた。
控え室の入口付近の白く大きな着ぐるみではなく、先ほど夏子に驚かされたリアルなゴリラに自分がこれからなることを。
自分が歩みを進めた距離からも、そして今3枚重ね着している茶色の全身タイツからも。
左足も叩く感触があり足を上げて下ろすと、右足と同じ感触。
次に背中を叩かれる、前に屈めということだろう、素直に従う。
右腕を持たれ今度はゴリラの腕へ、そして左腕も。
四つん這いの状態になり、次は想像がついた。
頭が後ろから強い力で押される。
急に息苦しくなり手をバタバタさせようとしたが、四つん這いの状態では手を上げることもできない。
グイグイ押されゴリラの首で細くなったところは通り抜けたようで息苦しさは少しマシになったが、次に襲ってきたのは顔面の圧迫と暑さ。
「キツいよ!暑いよ!」夏子には聞こえない声を私が漏らした時、背筋がピンと張る感覚とともに、ジッジッとジッパーが閉じる音がした。
これでゴリラは完成したようだが、1つ不思議なことが。


388 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/02/27(月) 17:02:04
3.

控え室に入ってきた時、夏子は確かに白く大きな着ぐるみを叩きながら、今日はコレに入ってもらうからと言っていた。
その意味を理解するのに、そう時間はかからなかった。
ヤバイ重ね着させられる。
今より暑くキツくなる。
そう思うと目が見えていないにも関わらず、走って逃げようとする自分がいた、しかし足が真っ直ぐ伸びない。
そのまま前に倒れ込む、腕も思うように動かせず手を着くことなく倒れた。
しかし、痛くない!?
何か柔らかいモノの上に倒れたようだった。
「逃げようとしちゃダメよ、まあ上手くいったからいいけど」という夏子の声。
そのまま倒れた柔らかいモノへとグイグイ押し込まれていく、腕も足も折り曲げた状態で。
そして必然次は頭が押し込められ、さらなる圧迫と暑さ、そして息苦しさに加え、音も聞こえなくなった。
着ぐるみを重ね着させられた。
暑さと焦り顔からは汗が尋常でないほど吹きでてきた。
その汗は全身タイツを濡らし、一層呼吸を苦しくさせる。
そこからは記憶が曖昧で、どうにか体を動かしていたように思います。
何かに乗せられて運ばれて、四肢を折り曲げられた状態でもなんとか体を動かしていた、いや動くようにさせられていたような気がします。
後日、イベントの動画を見て自分がどうなっていたかを確認しました。
白く大きな着ぐるみがモソモソと動いた後、その中からスタッフに助けられるようにして出てきたゴリラはキャスター付きの檻へと入れられPRイベントの最後まで舞台の端に置かれていた。
時折足や腕を動かしていたので、着ぐるみかロボットかは見た感じだけでは微妙だと我ながら思いました。

で、そのまま男性スタッフとともに檻ごと退場。
その男性スタッフにゴリラの着ぐるみから解放してもらったんですが、全身タイツを重ね着してゴリラの着ぐるみから出てきた自分の彼女である私を見て彼は少し怒ったあと、心配して私を力強く抱きしめてくれたというお話。

ただ、その場を彼の上司に夏子に見られたので2人が付き合っていることはバレちゃった。


END


390 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/01(水) 23:36:18
GOOD
全身タイツのほうがイメージしやすくていいね


391 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/08(水) 23:34:30
着ぐるみメイド…


392 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/09(木) 08:40:20
CGじゃない! 実写映画版『攻殻機動隊』に登場する光学迷彩スーツの仕組み

なんか使えそうだぜ…
ttps://www.google.co.jp/amp/www.gizmodo.jp/amp/2017/03/ghost-in-the-shell-suit.html

ttp://i.imgur.com/9vOAM18.jpg
ttps://youtu.be/nbCyXVEVpKk


393 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/10(金) 07:14:05
エビフライ小説

エビフライ専門店のメニューが並ぶショーケースの中に一際大きなエビフライが飾られている。
日によってそのエビフライはなかったり、1つだったり2つだったりする。
土日にはなく、平日にだけその巨大なエビフライは現われる。
なぜ、ディスプレイのエビフライに着目したかというと、そのエビフライは人が入っているように動くのだ。
あまりに激しく動きすぎてショーケースの食品サンプルとは反対側つまり店内側に落ちることがある。
店内側には油を模した粘性のある液体の入った大きな鍋があり、そこに落ちるとこのエビフライはさらに激しく動き、しばらくすると動かなくなる。
その後、タイミングを見計らったように男性店員がそのエビフライを鍋ごと回収していく。
一連のショーのような感じで、この動くエビフライを目当てに来店する客で店は繁盛していた。
私もその動くエビフライ目的の一人である。
何度も足を運んでいるうちに気づいたことがある。
それは巨大エビフライがディスプレイされている時、店のホール担当の女の子の数が変わるのだ。
ここによく来る理由は幾つかあり、巨大エビフライもそうだが、他にお気に入りの店員がいる。
その娘は他のホールスタッフの女の子の中でも特に小さくそして可愛い。
その子が店にいない時はいつもよりエビフライが小さいことに気づいた。
たまたまかと思ったがそうではなく、1番背の高い娘に着目すると、その子がいない時のエビフライはいつもよりも大きかった。
何故エビフライの大きさが分かるかというと、鍋に落ちたエビフライは回収されたあと、袋に入れられて真空パックされショーケースへと戻される。
そこで自分と比較してみた。
そしてその大きさからもおそらく、あのエビフライたちはホールスタッフの女の子に違いないと思った。


394 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/11(土) 22:57:59
支援!つづきが楽しみ


396 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/14(火) 21:25:59

すみません!どなたかいらっしゃっいませんか…

アウラルネを飾る喫茶店ってどうかな
ネタだけでもいいからなにか…


397 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/17(金) 20:50:31
裏で何が行われているのか知りたくなり、エビフライ専門店のバイト募集がないかチェックしていたら、あった!
早速、電話すると履歴書を持って夕方、店に来るよう言われた。
面接するのは店長、店に着くと女性の副店長が事務所兼休憩室へと案内してくれた。
しばらく、待っていたが店長は現れずその代わり私のお気に入りの店員の娘が、先ほどの副店長と共に入って来た。
簡単に挨拶を交わすと、2人は奥の部屋へと入って行った。
その後も店長は現われず、先ほど2人が入って行った奥の部屋がすごく気になる。
よく見ると扉が少し開いている。
店長はまだやって来そうもないので、その少し開いたその扉から中を覗く。
そこには私が見たかった光景が。
私のお気に入りの店員が水着姿で、真っ赤な全身を覆うウエットスーツを着せられるところだった。
このウエットスーツは普通のモノとは違い足先から頭までもスッポリと彼女を覆い、顔の部分で開いているのは口の穴のみとなった。
さらに腕はウエットスーツ内に収まるところがあるようで、彼女は気をつけの姿勢のままで腕を動かすことはできないでいた。
背中のジッパーを閉められると、腕を失った赤い人型のモノが不安定に副店長の前に立つ。
その人型のモノを副店長は抱き抱えるようにしてゆっくりと床に寝かせる。
人型のそれの両足はまだ自由が利くため、足を動かし床を滑りながらも逃亡を計るような動きをする。
そこへエビの殻を剥いたような着ぐるみの口を大きく開けてやると赤い人型のそれは自ら着ぐるみの中へと入っていった。
ある程着ぐるみの中に収まると、副店長は尾っぽを持ち上げたり、降ろしたりして彼女を着ぐるみの中へしっかりと収めると着ぐるみの口にしっかりと封をしてエビの尻尾を接着剤で取り付けた。
頭をもがれ、殻を剥かれた巨大なエビは床を尻尾で叩いた。
その姿はなぜか喜んでいるように見えた。


398 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/17(金) 21:02:02
④!


399 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/03/29(水) 22:16:29
過疎なので上げさせていただきます


400 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/04/23(日) 17:22:49
あつあげ


401 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/04/24(月) 07:07:52
着ぐるみ刑

人権を剥奪するかのようにラバースーツを着せられ黒一色となり、ゴジラの着ぐるみへと押し込まれていく。
ゴジラの着ぐるみの中には私の小さな体と着ぐるみの隙間を埋めるべく、大量の詰め物がしてあった。あまりの詰め物が多いため、私の肌の露出を全く失くしてしまった黒いラバースーツが、ゴジラの着ぐるみの中への侵入を妨げる。
滑りが悪いためか、ラバースーツに何か液体のようなモノが塗られ、ラバースーツ越しにその液体の冷たさが伝わってくる。
足、体、頭と私の体はゴジラの着ぐるみの中へとどんどん押し込められていく。
そんな私は必死に自分は何もしていないと訴えようとするが、口にはボールギャグがラバースーツの上から嵌められ、ただ行き場のない私の叫びと涎はラバースーツの中へと消えていった。
その後、グイグイ押し込められた私の体はゴジラの中へ完全に収まったようで、息苦しさが増す。そして、追い討ちをかけるように、背中をグッと強い力で押された後、ファスナーを閉める様な音がだんだん耳へ近づいてきた。

さて、私が何故ゴジラの着ぐるみを着ることになったかをご説明します。
私の身近で起こった事件がきっかけで、私は容疑者に挙げられました。
その後、刑事たちの創りあげられたストーリーに沿うように進められ、冤罪であったが無期懲役の判決を受け刑務所へ。
その刑務所では収監される囚人が、多く収監が難しくなったことから無期懲役の囚人は動きが著しく制限される着ぐるみへと押し込められた上、着ぐるみを脱ぐことができないようにして一般社会の中でスーツアクターとして働かせるシステムになっていた。このシステムの事を口外できないように口にはボールギャグを嵌めて言葉を奪い、ラバースーツと一体となっているマスクは、鼻のところの呼吸穴しか開いておらず、黒いラバーで覆われているため視覚も奪われていた。
残った聴力もゴジラの着ぐるみに押し込められて外の様子がほとんど分からなくなってしまった。なので今、感じられことは体の感覚のみ、手を引かれなされるまま誘導に従うことしかできなかった。

暑い夏の炎天下、私は屋外へ連れてこられたようで、着ぐるみの中の温度は上昇していく。
私の毛穴という毛穴から汗が噴き出ている感覚がし、間も無くラバースーツの中が汗が溜まり不快が増してくる。
暑い!出して!
両手を前に出し周りにいるであろう人に助けを求める。人がいると感じられるのは微かに悲鳴のような声が聞こえてくるから。その方へと歩みを進めて助けを求めたが、女の私の体力はゴツいゴジラの着ぐるみと夏の暑さにすぐに奪われて動けなくなる。
そして、ついには力なく倒れた。受け身を取ることなく、前倒しに。


402 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/04/26(水) 03:36:41



403 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/04/29(土) 08:38:34
5


404 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/05/06(土) 00:10:24
まだかな…


405 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/05/06(土) 11:40:02
毎回思うのだが、ここの書き手さんは逃げ癖があるな・・・


406 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/05/06(土) 21:55:39
とくに期限も報酬もないからね


407 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/05/14(日) 19:56:45
せめてちゃんと褒めたいのだけど
スレ規制や文章力のせいで…

どなたか…せめてネタだけでも…
着ぐるみメイドさんいいよね!


408 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/05/15(月) 20:24:18
体を強く揺さぶられる感覚がして、気がついた。目を開けても真っ暗で何も見えない。体中にすごい汗をかいていることから、着ぐるみの中である事は間違いない。そして今の自分の置かれた状況から暑さで気を失ってしまったことは何となく理解できた。
相変わらず、ラバースーツを着ているようで溜まった汗が冷えてさらに不快に感じる。
このままずっと着ぐるみに閉じ込められるのかと思うともう何もかもどうでもよくなって抵抗する気も体を動かす気力もなくなってしまった。
バタバタと抵抗することなく、その場にひっくり返える。
そのまま時間が過ぎる。

不意に手を引かれ体を起こされた。
そして2度と開かれることのないはずのファスナーが開かれた。
今まで私を強く圧迫していた感覚が緩む。
そしてゴジラの着ぐるみの中へと手が入ってきて私の体を外へと引き出す。
冤罪であることが分かったんだと思うと急に涙が止まらない、ボールギャグのせいで嗚咽する。
全身真っ黒なラバースーツのまま、外へと引き出されたが、力なく床に寝そべるようにして動けない私のマスクが外される。
「大丈夫ですか?」
そこには私の知っている顔がいくつも並んでいた。
私はホッとしてそのまま気を失ってしまった。




実はこれは大学の卒業レポートとして自分自身が被験者となったもの。
”人は触覚以外すべて感覚を奪われるとどれくらいの時間で無気力になるのか”というもの。
催眠術で冤罪で着ぐるみに閉じ込められる設定としてあった。
ラバースーツを着せられた後からはすべてビデオに収められていた。

着ぐるみを着せられた私はおぼつかない足取りで歩く。
ゴジラの中身が自分であることは分かっているが、何とも迫力がない。
そのまま、校舎の外へ手を引かれて出ていく。
中庭をグルッと一周して、校舎へ戻る途中で
ゴジラは前方にゆっくりと倒れてしまった。
回りに付き添ってくれていた人たちは慌てて校舎の中へと運び入れ、ゴジラから私を出していた。
時間にして30分程度。しかし、私自身気を失っていたのもあるが、少なくとも半日以上は着ぐるみの中で過ごした感覚だった。


おしまい


409 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/05/24(水) 11:20:30
乙!


410 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/14(水) 05:05:53
ネタだけでもいいから
何かお願いします!!

着ぐるみメイド、馬車、アウラルネ!!


411 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/17(土) 19:12:39
ばっちこーい


412 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:27:14
着ぐるみ小説スレまとめ
より許可を頂いて転載します


413 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:30:06
ネットでニュースが随時更新される今、新聞なんて滅多にみなくなったが、
ふと営業の合間に立ち寄った理髪店で面白いチラシを見つけた。��
それは中古車販売店で、中古車の横にマネキンが置いてあり、まるでキャンペーンガールのようにポーズをとっている。��
マネキンといっても顔はマネキン、体は全身タイツで覆われており、どうみても中に人が入っている。��
よく話題になる新車発表会などのキャンペーンガールは顔も美しくスタイルも美しいが、
こちらはマネキンなので特別顔が美しくもなく、��
素肌が出ているわけではないので実際どんな人が入っているかもわからない。そして写真を見ると日中撮っているようなので、��
行けばもしかしたら撮影に出くわすかもしれない。理髪店で前の人の髪を切り終わるのを待ちながら妄想は広がる一方だ。��
髪を切り終わった後、床屋のおばちゃんに断って中古車販売店のチラシをもらい今度の休日行ってみることにした。


414 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:42:36

休日、チラシに書いてある住所を頼りに行くと、国道にそこそこ派手な看板があり、その道を曲がり少し山道を進むと山を切り開いた広場に中古車が並んでいた。
お客様駐車場に車を停め何気なく車を眺めると営業と思われる若い男性がやってきた。
「どのような車をお探しですか?」

「いえ、国道から車みえなかったんでどんなの置いてるのかな?と思って。ほら、よくマネキンが紹介してるじゃないですか。」

「なるほど、最近チラシで紹介した車ですとこちらのハ〇ラーなんか人気ですよ。」

そんな営業のやり取りが数回続き、軽く流した後マネキンのことを聞いてみることに

「チラシのマネキンの発想、面白いですね。」

「えぇ、うちの社長がキャンペーンガールを広告に載せたいとか言い出しまして、
ただモデル事務所からキャンペーンガールを派遣して載せてしまうと車より彼女たちの方が目立つし、ここは事務所以外ひなたばかりだから日焼けもしやすい。
そこでイベント派遣事務所に頼んで週1でマネキンの格好をした人を派遣してもらっています。その面白さも手伝って少し売り上げも上がりました。
事務所が狭くて着替える場所がないんで彼女はマネキンは着たままワゴンでやってきて、撮影が終わったらワゴンに乗って帰っていきます。
話してもうなずくかダメのしぐさしかしないんでボクも演じてくれてる人はどんな人かわかんないんです。」

「へぇ、そうなんだ。うちの会社でもやってみようかな。今度撮影見学してもいい?」

「あぁ、わかりました。今度の水曜日午前に撮影入ってるはずなんでまた遊びに来てください。そういえばお客様の車のタイヤの減りそろそろ危なくないですか」
(商談。。)
「タイヤの件は考えとくよ。じゃ水曜の午前にまた来ます。」

待ちに待った水曜日、会社にはクライアントに行くと伝え早速"仕事"で中古車販売店へ
前回同様、お客様駐車場に行くとそこには撮影に使うと思われる車が並んでいた。
少しするとこの間の若い営業の男性が来て「いらっしゃいませ、今日は視察でしたね。もう少ししたら来ますんで。」とのこと
さて、どんな感じで来るんだろうと待っていると、一台の軽ワゴンがやってきた。
運転席から降りてきたのはいかにもアクション俳優という感じの金髪の中年男性。事務所から社長と思わしき中年男性も出てきて「今日もよろしく」とか言っている。
営業の男性が駆け寄り、社長とアクション俳優らしき男性に「今日は会社でマネキンを利用したいというお客様があちらにいらしてまして。」と私のことを紹介してくれた。

「おはようございます。邪魔にならないように見学させていただいてよろしいでしょうか?」と私が2人に聞くとアクション俳優らしき男性は

「ありがとう。とりあえず見学してみて、話はそのあとだね。」と親しく接してくれた。


415 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:44:24
社長と思われる男性も「申し訳ないが時間が限られてるんで早速撮影に移るけど、参考になればいいな。」との回答
カーテンで仕切られた後部座席から撮影クルーらしき男性2人も降りてきて、準備が整えばいよいよマネキン着ぐるみモデルと対面となる。

カメラや光線などを調整していよいよマネキンの撮影、撮影クルー2人が後部座席に戻り、持ってきたのは大きな黒いボストンバック。
やはり着ぐるみと言えどマネキン扱いなのだ。この中にいるだろうマネキンの中の人は窮屈なバックに詰められ肌のすべてを覆われ物扱いされる自分をどう思っているのだろうと勝手な妄想がまた爆発する。
バックが置かれチャックが開くと中には中古車販売店の店名が大きく書かれたチアガール衣装のいかにもモデルという体型をしたマネキンが入っている。
その肌は全身タイツで覆われ、顔はフィメールマスクマスクだろうか表情を変えないセミロングの美女が横たわっている。
そのマネキンを男性2人で手分けしてバックから取り出し、立たせるとスイッチが入ったようにマネキンが操り人形のようにゆっくり動き出す。

中古車販売店の社長の指示で撮影したいシチュエーションを決め、男性2人がマネキンに無線でポーズの指示を出しマネキンがそれに応えるように無言で車の前や横でポーズを素早くとっていく。
1台につき3分程度だろうか、ポーズを5パターンくらい連続で撮影して次の車へ。本当にモデル慣れしたマネキンだ。たぶん中の人も経験者なんだろう。
そしてモデルをやるくらいなんだから美しい人なんだろう。なぜこんな過酷な仕事に。。
そんなことを考えながら見学しているとあっという間に今日撮影する分はすべて終わってしまった。
社長がアクション俳優の男性に「今日はこれで終わり、また頼むよ。」というとアクション俳優は男性2人に「撤収!」を声かけ。機材を片付け始める。立っていたマネキンも無線の指示でゆっくり歩きだしバックの中に横たわってチャックが閉められるのを待っている。しばらくするとチャックが閉められ車の中に運ばれていった。本当に最後までマネキンだった。一応撮影の様子は会社のデジカメで撮影したのであとでじっくり見てみよう。
帰り際にアクション俳優の男性が「暑くて大変だったでしょ。気に入ってもらえたらまた連絡くださいな。これ名刺だし。」と名刺をくれた。こちらも名刺を渡し「また検討して連絡します。」と伝えた。
中古車販売店の2人にもお礼をいい、営業の男性に「タイヤの方考えていただけました?」と相変わらずセールトーク全開に攻められながら会社への帰路に就いた。

会社に戻り課長に「今日の取引先うまくいきそうなのか?」と睨まれた。そういえばどんな会社なのか話していなかった。というか興味本位で見学お願いしていたのでクライアントという意味合いではないのだが(汗
「もう少し煮詰めてみたらイケそうです。ところで課長、帰り際にこんなものを見つけたんですが。」とさっき撮った画像をいかにも仕事ついでに見つけましたと言わんばかりに見せつける。
「ほぉ、これはなんだね?マネキン??」
「えぇ、動くマネキンです。この近くにある会社で導入しているそうで、これを広告に使ったことで収益も上がっているそうです。」
「なるほど、面白いな。うちの商品で使えるものはあるだろうか?」
言うのが遅くなったが、うちの会社は業務用のイスを扱っている。病院用の長椅子やバーカウンターのイスなど多岐にわたる。
「カタログのカテゴリーの表紙に使用時のシチュエーションとしてこの動くマネキンに座ってもらってイメージを顧客にもってもらうというのはいかがでしょうか?
モデルがマネキンということでどの顧客にも平均的な印象をもってもらえると思います。」

「そうか。で、どれくらいの予算でできるんだ?」
「まだ撮影だけさせてもらった段階なのでこれから派遣先にアポを取りたいと思います。この話を進めてもよろしいですか?」
「あぁ、ちょっと試してみようか」
やった!話が進められる。


416 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:47:51
数日後、アクション俳優の男性に連絡をとり撮影の打ち合わせをする。
「暑いのによく来たねぇ、まぁまぁお茶でも」と俳優は庶務のお姉さんが持ってきた麦茶を差し出す。
「で、どんな撮影?おぉ、カタログのモデルってやつね。これは適任かもな。」
「はい、女性目線でモデルの方とも話しあって進めていきたいのでよかったらモデルの方も呼んでいただければと思いますが、いかがでしょうか?」
すると俳優は「う〜ん、そのモデルなんだけどね、、今ココにはいないのよ。」という
なるほど、委託かパートとかなのかな。と想像しながら
「そうでしたか、じゃ〜そのあたりは後日にして時間とか価格設定の打合せの方を進めていきましょうか?」と切り返す。
時間は着ぐるみ1人とスタッフなど含めて約1時間で15000円ほど、高いような安いような設定だ。
着ぐるみという特殊な環境上マネキンはこれ以上時間が延ばせないのだという。
1時間あれば数パターンは撮れるだろうし、失敗しても会社の損益としては大した額ではない、試しにやってみるとかということで契約した。
撮影の希望を聞かれたので来週の火曜日にうちの会社に来てもらうことにした。中の人の更衣室なども準備すると話したが「時間も限られてるし早く撮影かけたいでしょ?」ってことであちらから断ってきた。
どこまで大きなお友達への管理も徹底してるんだか。とはいいながらも、一応準備だけしておきますということで部屋は準備することとした。(相手にはナイショだが隠しカメラ付きの)

予定通り火曜日になり、例の軽ワゴンが会社にやってきた。
相変わらずアクション俳優とスタッフ二人が黒いボストンバックを持ってやってくる。
「こちらも準備があるんで少々部屋でお待ちください。」と隠しカメラがある部屋で待ってもらうことに
10分くらい待たせて撮影開始、相変わらずモデルのポーズは早く、リクエストにも的確に応じる。
いつもカタログを撮影するために来てくれる外注のカメラマンも「すごいモデルさん見つけたね。外見も中身も」
と驚いていた。予定通り1時間ほどで終了。相変わらずマネキンはボストンバックの中に入って帰っていく。
帰った後、部屋の隠しカメラを取り外し再生してみる。すると、、
部屋には男性3人とボストンバックが運ばれてきた。鍵を閉め早速3人はタバコを吸いだし、世間話を始める。そして中国語?らしき言葉を話すと、ボストンバックの中にいるだろうマネキンの女性が中国語?で返してくる。なるほどマネキンの中の人は中国人なのか?するとスタッフの男性がバックを開けマネキンの顔だけを出してマスクを外してあげる。思わずこのマネキンの中の人はどんな顔をしているんだろうと思って固唾を飲んだが、マスクの中は顔の部分がくり抜かれていないのっぺらぼうだった。ただ口の部分はチャックがあり中の人はゼンタイを着ながらでも食事などはできるようだ。どれだけ長い時間ゼンタイに入っているんだろうか。そんな感じで10分近くが経過し、俺が呼びに行くとマネキンは自分でマスクを着けバックの中にまた入っていった。
このマネキンカタログは営業先でも若干ではあるがウケて続編を作ることになった。
また俳優にアポを取り、今回は着ぐるみのままでいいのでモデルとして彼女使って打合せしたいと伝えた。
俳優に「わかりました。あと、大きなお友達やるの疲れたっしょ?実は隠しカメラあることは出る前に気付いたんだけど、
まぁあの10分間は雑談くらいのもんだったしね。興味あるなら撮影後にこのマネキンのこと話しますよ。ただし盗撮の罰金+特別授業料5000円な!(笑」
気付かれてたか!と思いながらも5000円でマネキンのこといろいろ知れるならいいかというかんじで、「わかりました。」と伝えた。
次の打合せ、そこにはロングドレスを着たマネキンがいた。ほぼ動くこともなく打合せが終わるのを待っている。
打合せが終わるとついに待ちに待った時間だ。


417 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:49:18
しかし、打合せが終わったと同時にマネキンはまたバックにしまわれてしまう。
あれ?予定が違ったか??と思ったが、俳優から「ここじゃなくて別の場所で次の打合せするか。」と言い出してきたので
場所を変えるだけか。と少し安心する。

マネキンが向かった先はアクション事務所の地下にある部屋。部屋に入るとそこは一面白く、そして窓や家具などもないあるのは部屋を照らす蛍光灯と温度調節のため取り付けられたエアコンだけ。
何なんだこの部屋は。。驚きを隠せない顔を見た俳優は
「ここがマネキンの格納場所。まぁ言い直せば住居かな」
スタッフがボストンバックからマネキンを出して声をかけると、マネキンはいつものゆっくりとした動きではなく人間らしい動きで起き上がり、バックの中から出てきて横に体育座り(三角座り)した。
「さて、ここからは特別授業だ。とりあえずマスク外すか?」と俳優

生唾を飲みながら「いいんですか?」というと「大きなお友達にはサービスせな!」というのでお願いすることに。


418 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:51:25
マネキンはスタッフの指示でうなずき、自分でマスクを外した。
すると案の定マスクの下は口だけがチャックで切り取られたのっぺらぼうだった。後ろにお団子頭があるので女性だというのは想像つく
「ヒーローショーのようにすぐに顔が出てくるわけではないんですね。」と俺が言うと
「おう、彼女の場合はな。普通は顔がくり抜かれているんだがこの子は特別だ。」
次にマネキンは立って着ていたロングドレスを脱ぎだす、ドレスの下はもちろん素肌の露出が一切ない全身タイツで覆われている。
そしてその中はどうやら全裸のようで胸が膨らみ2つのお豆さんや、女性器の形も出ている。
全身タイツだけになったマネキンはまた座りだし次の指示を待っている。
彼女の全身タイツは股の部分と口はチャックがついているがそれ以外は完全にくるまれている。え?どうやって入ったの??という疑問が湧いてくる。
「これってどうやって入るんですか?」と聞くと「縫うんだよ。」ともっともらしい回答
つまり彼女は自分では脱ぐことのできない縫われた全身タイツを着た女性。なのでほどいてもらえない間は食事は口のチャックを開けて食べ、排便は股間のチャックを開けて行う。
縫われるって、この女性はどんなに全身タイツが好きで変態なんだろう。そしてただでさえ全身タイツで呼吸が制御されているのにマスクも被ってと思うと股間も熱くなってくる。
結構長く着てるんですか?ときくと、「彼女の場合は1週間ローテだな。明日車屋行かないといけないし今日交換するわ。」との回答
1週間全身タイツのまま過ごすとはフェチの域を超えている。そしてこの後全身タイツから彼女を出すとはこの子の素顔が見てみたい。心からそう思った。
その願いもむなしく、俳優からは「ごめん、今日はこれでおしまい!5000円はツケにしとくわ」と終了宣言が出されてしまった。結局今日は彼女の素顔は見れなかった。


419 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:52:33
しかし、諦めきれない。帰りの車の中でふと思った。彼女はゼンタイから出てもずっと部屋の中にいるんだろうか?中の人の性格や年齢はわからないがなにしろモデル体型を維持している女性だ。買物や美容、体型維持に興味がないわけはない、もしかしたら外に出て買物くらいはするのかもしれない。そう思ったと同時に車を引き返し事務所の前のコンビニで雑誌を読みながら張り込みすることにした。

1時間ほどたっただろうか。事務所の電気が消えて俳優など事務所の従業員は帰って行った。特に怪しい人はいない。
彼女はさっきの話だとこの事務所に住んでいるようなので、もう脱いで今頃部屋でくつろいでいるころなんだろうか
それとももう縫われているんだろうか?そんな事を考えながらみているとパーカーをかぶりレギンスを履いた長身の女性が出てきた。ん?この人か?よくよくみると手は素肌が出ている。この人だったらゼンタイは今は脱いでいることになる。頼むこの人であってくれ!そう思った。

すると彼女は道路を渡り俺のいるコンビニにやってきた。どんな顔をしているんだろうか?ますます見たくなってくる。
しかし彼女は口にマスクをしサングラスをかけている。しかもよくよくみると顔は人の肌じゃない。ペールオレンジ(肌色)のゴム?とてつもなく怪しい人に見えるが店員は大丈夫なのだろうか。
彼女はそのまま一通り買物をし、レジで精算を済ませ帰っていく。少し経って俺も周りに客がいないことを見計らってレジに行き、どことなく店員さんに聞いてみる。
「さっきの女性、すごく怪しくなかったですか?」
すると店員はこういう
「ハイ、ココだけの話。彼女は元有名モデルなんですが、いろいろあって隣の事務所に来ましてね。事務所にはお世話になってるんで彼女の顔隠しは容認してるんです。
ちなみにサングラスとマスクの下はゴムで覆われていて顔がないんです。あれつけてなかったらもっと恐怖ですよ。」と笑いながら答えてくれた。
某有名モデル?長身で、最近見ない人か。いろいろ想像はしてみたものの手掛かりはつかめたので商品の会計を済ませ家に戻った。


420 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:55:55
コンビニで買った弁当を食べ、早速この内容で調べてみる。「長身 モデル 干される 引退」と検索を行い、某サイトの質問カテゴリーでも募ってみた。
すると彼女のことが少しづつわかってきた。
彼女と思われるモデルは鈴木ひかり、地方で発掘されたモデルでその美貌とスタイルの良さからグラビアやファッション雑誌を飾ったが、裏ではマネージャー・スタッフへの暴言が目立つ不良娘だった。
そして某サイトの質問カテゴリーの回答によるとどうやら違法薬物に手を染めていたらしく、事務所は発覚を恐れ早々に解雇し存在を消したのだという。過去のグラビアなどを見るとスタイルはたしかに彼女に通じるものがあった。
この子で間違いなさそうだ。

数日して第二回目の撮影を行う。相変わらず撮影は早々に終わり事務所の人たちは帰って行こうとする。
そこでこの間のコンビニでの話を偶然を装って俳優に言ってみる。

「マネキンの中の人、元モデルの鈴木ひかりなんですってね。」

すると俳優は「なぜわかった?」と驚きの顔をみせながらこう言った。

「あぁそうだ。彼女は公にはならなかったが覚せい剤にのめり込んでいた。それでモデル事務所を解雇され伝でココに来たんだ。そして周囲の目に触れないように存在を消した。それだけだ。」
「そしていま彼女は時折幻覚症状に陥り自分を見失っている。華やかなモデルに嫌気がさし、そしてこれからの自分の姿をも想像できないんだろうな。だから住居が真っ白なんだ。変な幻覚をもって取り乱されても困るしな。今は常に禅の道を模索してるよ。」

そうだったのか。。と納得していると最後に俳優は
「オマエから彼女にアドバイスしてやったらどーだ?うちの事務所汗臭いヤツ多いし外部の清楚な男性は新鮮だったみたいだぞ。」


421 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 16:59:08
といいだす。
彼女に話しかけていいのか?そんな驚きを隠せぬまま二人で日程を調整し鈴木ひかりという名のマネキンに後日会うことになった。

約束の日の前夜、俺は何を言うべきなのか考えた。過去のモデルのことなのだろうか、今の仕事のこと?スタイルのこと??性格。モデルと話すなんて高嶺の花だと思ってたから切り口がわからない。とりあえず感触を見よう。そんなことを考えていたら夜が明けそうになっていた。完璧に寝れなかった。日中は仕事なのに。
当然仕事にも身が入らない。事務作業をダラダラ続け、課長に「今日はおかしくないか?いやいつもおかしいか!」といじられた。
夕方になり事務所に向かう。俳優が相変わらず迎えてくれて、地下の例の部屋に案内してくれる。そしてドアを開けると前回と変わらず彼女がゼンタイ一枚に包まれたままそこに体育座り(三角座り)している。俳優は「二人っきりで話しな。俺は上で待ってるからなんかあったら電話しろ」といい俺と彼女を残しドアを閉める。白一面の部屋には俺と彼女しかいなくなった。

とりあえず話しかけてみる。
「寒くないか?服着ろよ。見ていて恥ずかしいじゃないか。」とカバンからトレパンを出し彼女の前に置く。
彼女は少し顔をあげて考えた後、トレパンを着始めた。そしてささやくように「アリガトウ、、」と言った。
次はどうしたらいいのだろうか?言葉に迷いながらしどろもどろしていると彼女から切り出してきた。


422 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 17:01:16
「ワカラナイ、、」

??こちらも意味が分からない

「ん?何がわからないの??」と聞くと彼女は何も話さなくなった。失敗か??
「ボクも君のことがわからない。ボクから見た君は人間の女性の形をした人形にしかみえないんだ。顔も性格も。だからもっと教えて」
言葉に詰まってしまうが言うことは言った。すると彼女は答えた。

「私、モデルだったの、田舎にいたときスカウトされてね。東京に行ったの、厳しい世界だったけどみんなやさしかった。そしてみんなが私のことみてくれた。田舎にいたときは目立たない存在だったけど、みんなが私のことステキ、美人っていってた。そしてみんな私のワガママを聞いてくれた、お金、服、お酒や車まで何不自由なく与えてもらった。ただその間に失っていたものがあった。。ワカラナイ」
すると彼女は発作なのか頭を抱え唸りだす、少ししたら俳優が来て「大丈夫だ。あんまりパニくらせるな。」と言う。

少ししたら収まったのか彼女は気が抜けたように無造作に大の字で倒れている。そして気が付いたのか起き上がり話し始める。
「ワタシハドコ?」

意味が分からないが答えてみる。
「キミはココにはいないよ。ココにいるのは僕と人形だけ。」
すると彼女は
「ワタシカエルバショナイカナ」

帰る場所か、彼女の帰る場所・・どこだろうか。。
彼女はづつけて
「カエリタイ」という

どこに帰そうか・・
悩みながら咄嗟に出た言葉はこれしかない
「ボクはキミのこと知らないけど帰ってきていいよ。おかえり、ひかりちゃん」


423 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 17:03:16
どこに帰そうか・・
悩みながら咄嗟に出た言葉はこれしかない
「ボクはキミのこと知らないけど帰ってきていいよ。おかえり、ひかりちゃん」

すると彼女のゼンタイの目の位置から水がにじみ始めた。泣き出したようだ。
「おかしいな。人形が泣きだしたぞ」
冗談交じりで彼女に言うと彼女は
「私人形じゃないもん、鈴木ひかりだもん。」
そしてその声は大きくなり
「コワかった。もう先に進むしかなかった。でも進むにつれて答えがわからなかった。でも知り合いがいい薬あるよ。楽になるよと言われて飲んだら楽になったけど、薬が危ないものだってわかった頃には遅かった。事務所には解雇されるし、こんな何もない部屋で怯えながら姿を隠して生活するのは嫌だった。でも自動車屋さんやイス屋さんはこんな私でもやさしくて、モデルとして雇ってくれて喜んでくれた。コンビニの店員さんも危ない人扱いしなくて笑顔でいてくれた。それでねそれでね!!!もう、私マネキンになりたくないの、あなたのこと会ううちに気になってしかたないんだもん。鈴木ひかりにも戻りたくない。私の本当の名前は藤島加奈、田舎臭いって言われるかもしれないけど私の本当のこと知ってほしいの。」

まさかの告白だった。しかも相手は元有名モデルだ。月日はたったかもしれないが絶対ファンもいるだろう。
涙でグシャグシャににんだゼンタイ。顔の表情はうっすらとみてとれたがまだ鮮明にはわからない。
やさしく言ってみた。

「そっか、人形でも鈴木ひかりでもなかったんだね。おいで加奈、脱げる?」

加奈はうなずきながらも頭の縫製をなんとか取ろうとするが取れない。しかたなくカバンからカッターを出し彼女の頭の裁縫をほどいていく
やっとマネキンの中の人の顔が出てきた。それはスッピンのはずなのに本当に美しさが際立つ田舎出身の女性「藤島加奈」だった。
「やっと帰ってきたって感じだね。おかえり加奈♪」

「ただいま♪」
ずっと泣いていた彼女に笑顔がこぼれた。


424 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 17:04:50
その後俳優に事情を話した。俳優は「困ったな。」と言いながらもこういった。
「マネキンの仕事はもう車屋だけだし事情を話して辞めることはできる。ただ当分はマスコミは避けないといけないだろうしクスリの禁断症状もあるしな。」というと俺は俳優に伝える。

「彼女の田舎に引っ越そうと思います。そして彼女と人間どうしとして付き合いたいと思います。それが彼女の禁断症状防止にもなると思うんです。熱中するものができたんですから。」

俳優は、俺の肩を叩き「そうだな。」と笑う。そして「マネキン事業の廃止と所属モデル鈴木ひかりを当事務所の任務から解任する」と宣言する。俺と俳優と顔だけ出したマネキン、もとい加奈は面白おかしくて笑う。そしていったん部屋を出て彼女はゼンタイから着替え普通の女性に戻った。


425 : 中古車販売店 :2017/06/18(日) 17:08:39
今日も彼女はゼンタイを着てカメラの前に立つ。

「加奈、イイネ。そのまんまそのまんま。」

彼女がゼンタイ越しに笑う、ずっとゼンタイの表情は見えないものだと思っていたが見えるものなんだと最近感じた。
撮影が終わったら彼女は物になるところも相変わらずかわらない、ただバックに入れるのではない。彼女をお姫様抱っこして車に運ぶ
人間だとわかっているとは思うが周りの人もマネキンとして扱ってくれる。
車に積んだマネキンはその後ホテルに運ばれマネキンから人間に戻る儀式を行う。
上から人間に戻していき、最後はお互い生まれたままの姿になることで彼女は人間の女性となり、新たな生命を宿す準備をすることで儀式は終わる。

結婚式が近づいたある日、人間に戻った彼女は言った、「今度はいつマネキンに戻してくれるの。」

戻せるものか「ごめーん、さっきマネキンに戻れない魔法かけちゃったもんね。」

彼女はクスっと笑い「そっか、もうマネキンに戻れないのか、そっちの方がイイや。」と言った。

加奈は俺の魔法により完全に人間に戻ってきた。それ以来彼女はマネキンにはならなくなった。

自分の意思でゼンタイは相変わらず着ている。でもそれは彼女にとっては普段着としてである。

今日も顔が見えない妻が料理を作り、仕事を終え帰ってきた俺の夕飯を食べる姿を興味深そうに見ている。

「おわり」


426 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 01:37:43
読みづらい


427 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 06:02:08
だめか…


428 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 12:09:11
個人的には好きだぞ
フェチとあまり関連がない会話や描写が多くて気になったけどそれも設定を練った結果だろうしな
前から聞きたかったんだけど最近の小説は拘束とかラバー、のっぺらぼうが多いが書いてるのは全部同じ人なのかな


429 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 14:49:00
どーも、例のサイトの編集委員です。
最近の作品の作者は3人ほどいるようですが、ホスト制限で書けないという人もいるため更新は停滞のようです。
傾向的に男性の美少女キャラ化→女性の美少女キャラ化→女性が特撮系着ぐるみを着る→女性もので着ぐるみ中もラバー・ゼンタイ→拘束・調教にシフトしていってるので次はなにがトレンドになるかですね。


430 : 中古車販売店 :2017/06/19(月) 17:52:41
博物館とか科学館的な場所に着ぐるみで展示とか…
いろんな方でシェアワールドとかできたら…


432 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 20:41:05
転載するなら元サイト載せたほうがよくない?


433 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 20:53:02
>>432
失礼しました

着ぐるみ小説スレまとめ
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp/pages/126.html

より
中古車販売店
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp/pages/119.html
からです


434 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 21:10:54
> したらばの小説スレ完全にこっちの運営にもってきましょうか?あっちを過疎化させてまとめサイトで運営するって方向

過疎化してるのはそうだけど過疎化させてとかすごい傲慢な発言してるのはほんとどうだかと思うわ


435 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 21:29:33
表現は良くなかったかもしれないけどそこまででは…

過疎っていてホスト制限で書き込めない人がいるし
他のスレや場所に引っ越して良くなるなら検討するべきでは?


436 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/19(月) 21:40:26
書き手が書きやすい所で書けばいいのでは?
別にここに拘る必要はないと思うし
ただ読み手は自分で探すことになるけど、今に始まった話ではないし


437 : 一夜の過ち? ◆CKfZ5HwxEk :2017/06/20(火) 11:31:24
短編ですがどうぞ

これは、盗みをしようとしたが、思わず諦めてしまった空き巣の実録(?)である
俺は簡単に言ってしまえば常習犯で、金の関係上また盗みを働かなければいけなくなってしまった
うまく羽振りの良い職に就けばそんな苦労しなくてもよかったのかもしれないが、現実はそうはいかせてはくれなかった
所謂ブラックに勤めてしまったことから、お金の事も含めた仕事のストレスを発散させるが如く空き巣に手を染めたのが事の始まりである
今日もどこかいい物件はないかと探し、辺りを探索すると、窓から数多くのキャラクターグッズが見える家を発見し、そこをターゲットに定めた
理由は簡単「オタクは金を貯めこみやすい」
好きなものには躊躇しないのが彼らの特徴だ
そんなものに貢ぐぐらいなら、生活の苦しい人に渡したらどうだと思いながら、家の裏口からピッキングで鍵をこじ開け、家に入った

「こいつは想像以上だな」

裏口の玄関からたくさんの遊園地の人気キャラ、キラリちゃんとひかるくんという星をモチーフにした双子キャラのグッズが綺麗に整頓されている(デザインは某山梨で有名なアレを想像してくれれば概ね間違いない)
さながらショーケースのない美術館のようだ
というより美術館を開いたら金取れるレベルだ
俺は静かにドアを閉め、金目のありそうな場所を探索することにした
その時だ
上の階から何かが軋む音がしたのだ
しかも近づいてくる
家の主はもう気付いていたのか?いや、一階にある寝室に向かうつもりなのだろうか?
いずれにせよまずい状況なのは変わりない
本来ならそこで逃げるのが一番なのかもしれないが、それだと足が着きやすい
好機を窺ってから逃げた方が安全だろう
そう思った矢先、寝室の向かいにある押入れの中に逃げ込み、ドアを閉めた
いや厳密には外の状況を知るために僅かに隙間を開けた
重そうな足音が段々と近づいてくる
しかも二人分
息を殺し気配を消すことに全力を注いだが、心臓の動悸は大きく響き、外に聞こえそうだった
しばらくして視界に入って来たのは家の主・・・ではなくキラリちゃんとひかるくんだった
正確にはその着ぐるみだ
寝間着ではなく、着ぐるみ
思わず吹き出しそうになったが、必死に堪えた
何せ遊園地のグリーディングに出てくるのにソックリなほどに精巧に作られている
好き過ぎて思わず盗んだのかと思うレベルの出来の良さだ
三頭身のキラリちゃんとひかるくんは寝室へと入っていった
ベッドの上で互いに見つめ合う姿は実にシュールだ
ふと、キラリちゃんがひかるくんのズボンに手を伸ばし、脱がし始めた
その逆も然り、スカートを脱がす
二人とも恥ずかしそうに目を手で覆う
遠目で良く見えないが、ズボンとスカートの下から出てきたのは中の人の肌ではなく、それぞれの性器だった
しかもその頭身に合わせた大きさだ
世界観を大切にしているのか、大切にしていないのかよく分からない光景だが、作った人の妙なこだわりを感じる
二人はそのまま交わり果てのだが、その間声を発することもなかったところにもこだわりを感じる
いつの間にか俺はこの二人に興味をもってしまったようだ
二人は体力が尽きたのかベッドの上で横たわっている
今が好機だと思いつつ、ゆっくりドアを開け、二人に悟られない様、その場を去った
金目のものは見つからなかったが、珍しいものを見てしまった俺は敗北感とも違う
何とも言えない感情に苛まされながら、道が明るくなりつつある帰路についたのであった

後日仕事が終わり、家の郵便受けに一枚の写真があった
そこには縦にパックリ割れた二つの背中と、キラリちゃんとひかるくんの頭部
そして左右に
「あなたも一緒に」
「どうですか?」
と文字が書かれていた
それに対し俺がどう対処したかは、ご想像にお任せします


438 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/20(火) 22:07:51
ももぴさん的人は現れないだろうか?


439 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/21(水) 00:28:14
>>438
これ。
本人は馬鹿なフェミに粘着されてもうここには来ないだろうし。
ほんと惜しい人を亡くしたよ。


440 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/21(水) 08:08:51
>>439
幸いpixivで書き続けて頂いてますが…
気持ちよく書ける場を用意したいなぁ…


441 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/21(水) 20:02:00
ネタだけでいいからカモン!

着ぐるみメイドが着ぐるみ家具を弄るのいいよね!


442 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/21(水) 21:27:03
できればラバーや呼吸制御や拘束じゃなくてもっとマスクオフが映える普通の着ぐるみがいいな
最近一周周って数すくないやん


443 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/23(金) 05:48:20
人間家具



来店

古ぼけた家具屋、いつも何気に前を通り過ぎていた。
部屋にソファが欲しく試しに入ってみた。
入ってみると、少し暗めの店内に家具が並んでいる。
店員の姿は見当たらない。
目的であるソファを見つけて腰を下ろす。
革張りのどっしりとしたソファ、座り心地は悪くない。
ただ一点違和感があった背もたれにあるマッサージの揉み玉のような2つの膨らみ。
マッサージ機能でもあるのかとリモコンを探してみるが見当たらない。
その揉み玉を手で掴むように触ってみる、揉み玉にしては柔らかい。
強くその揉み玉を揉むと、どこからともなく大きく息の漏れるような音がした、
耳を澄ますがもうなにも聞こえない。
値段の表示もないため、このソファがどのくらいするものか聞きたくて店員を探すが見つからない。
その時、後方で物音がした。
振り返るとロボットのような角ばったモノがバックヤードへと姿を消すのが見えた。
慌てて後を追いかけたが、バックヤードへの入口の扉には鍵がかかっておりその先へは進めなかった。
そして先程、腰をかけていたソファは姿を消していた。
その後、店内で呼びかけてみたが誰も出てこなかった。


444 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/23(金) 05:50:03
再来店

数日後、再びあの家具屋へと行ってみた。
「いらっしゃいませ」と女性店員が迎えてくれた。
「何かお探しですか」店員の質問に「ソファを」と答え店の奥へ。
例のソファのあったところへ行くと「あった」
ソファは初めて見た時と同じようにそこにどっしりと存在していた。
ソファに腰をかける、座り心地は悪くない。
ただ、違う点は背もたれの違和感がなくなっていたこと。
少し首を傾げていると女性店員が近寄ってきて「どうかされましたか」と。
ソファに気をとられていたので咄嗟に思いついたのは「いや、あの、このソファいくらですか」だった。
店員からは「セットで5万円になります」
高いなぁと心の中で思いながら立ち上がろうとして店員の言葉が引っかかった。
「セットで」ソファしかないのに「セット」って何が?
すぐに疑問をぶつけてみる。
「セットって何んですか」
私の質問に「以前、ご来店頂いていたのでご存知かと思いますが」そう言って店の奥、バックヤードへと通される。
バックヤードの棚には家具の部品やらネジが整理され置かれている。


445 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/23(金) 05:51:34
説明

案内された一番奥の開けたスペースに先程のソファと同じ革でできた人型のスーツがいくつか吊るされていた。
「貴女様の身長はわたくしと同じくらいですし、失礼ながら体型もわたくしと変わらないように思われますので」そう言って人型のスーツを一つ手に取り私に手渡した。
本革の香りが渡されたスーツから上がってくる。
スーツの裏面を見ると縦に長くファスナーが走っている。
「そのファスナーを開けてスーツを着て頂きソファと一体となることができます」
「ソファとこのスーツのセットで五万円になります」
「以前来店頂きソファに座られた際、わたくしが中に入っておりました」
ということはこの店員さんの胸を知らなかったとはいえ触り揉んだだと思うと急に申し訳ない気持ちになった。
「あの時はすみませんでした」
店員さん謝罪すると「こちらこそすみません、恥ずかしながらあまりお客様がいないもので、営業時間ながらデモ品の試着をしておりました」
「よろしければデモ品で試着されますか、それともわたくしが入るのをお見せしましょうか」
少し迷ったが店員さんに入ってもらうのをお願いすることにした。
店員さんは先日の失敗がないよう、店を一時閉店としてからバックヤードへと戻ってきた
まず、革のスーツを着るコンセプトの説明。
革のスーツを着てソファの気持ちになってもらいたいというのが製作者の意向。
そしてこの革のスーツは洗えないのでラバースーツのような汗を通さないものをインナーとして着用した方が良いとのこと。
店員さんの説明では試着ですぐに脱ぐことを前提にこの前は水着を着て革のスーツを着たらしい。


446 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/23(金) 07:12:11
支援!


448 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/23(金) 16:55:59



449 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/23(金) 17:26:26
こういった作品待ってました
頑張ってください!


450 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/23(金) 21:48:31



451 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/24(土) 07:42:02
家具になる

「それでは着替えてきますので」といって店員は別の部屋へと消えていった。
店員を待つ間、手渡されたスーツを触ってみる。
しっかりとしていて固い、ぴったりサイズだったらほとんど身動きが取れないだろう。
これを着てソファに入る事を想像すると、アソコが熱くなってきた。
自分の変態の一面を再認識する。
店員が消えていった扉が開く、現れた店員は水着姿でなく、顔から下がすでに革のスーツに覆われていた。
「ご協力お願いできますか」の店員の言葉に唾を飲み込み頷く。
「では背中のファスナーをお願いできますか」言葉なく頷き、店員の革のスーツのファスナーを上げていく。
ファスナーの間から見えていた水着を着た背中が革に覆われていく。
頭のてっぺんまでファスナーを閉めようとした時「待って下さい」と。
店員は革のスーツから頭だけを出した状態でソファの準備を始めた。
固い革のスーツだが動けない訳ではないようで、ぎこちないロボットのような動きながら、ソファの背面の左下からヘッドレストの近くを通り右下まで続くファスナーを開らいていく。
中には人一人がなんとか入れそうな空間があるだけ。
以前見た時と違い、ソファヘッドの様になっている、これはおそらく中に入り易くするためのもの。
「では、続きをお願いします」そう言って店員は背中を向けた。
顔まで革のスーツを被せ、ファスナーを閉じると目の前には革の人形が現れた。
少し動くだけでもギチギチと音を立てるこの革人形は手探りでソファへと辿り着く。
それもそのはず、革のスーツには呼吸用に鼻の部分に穴が二つ開いているだけであった。
それでも革人形は器用にソファの中へと収まっていく。
きれいに収まると革人形は動かなくなったのを合図にファスナーを閉める。
するとソファは肘掛けを支えにし立ち上がった。
脚となる部分は二つに割れている。
ソファは正座をするように座りなおすと、そこには購入を考えたソファが現れた。


452 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/24(土) 08:44:10
購入

ソファの中に入るといったいどんな気分なんだろう。
その思いを直接ソファにぶつけてみた。
しかし、私の声は聞こえていないようで、ソファは肘掛けを動かし、私に座るようにといったしぐさをする。
とりあえず、ソファに座ってみる。
初めて座った時の感覚が蘇る。
店員さんの胸が背中に当たる。
暫しの間、ソファを愉しんでいるうちに、いつしかソファに座り眠りに落ちそうになっていた。
ソファの肘掛けが動いたことでハッとした。
肘掛けの動きで店員がソファから出して欲しことを察した私は慌ててソファのファスナーを開く、ソファは脚を投げ出す。
ソファの背面を大きく開くと、革人形が頭から体を小刻みに左右に揺らしながら出てきた。
革人形の鼻からの呼吸は荒々しい、それを見て革人形の背後に回り頭のてっぺんまで閉められたファスナーを開くと、熱気と汗の匂いとともに水着姿の店員さんの上半身が飛び出してきた。
「すみません、つい気持ちよくて」
とお詫びすると、「気に入ってもらえました?」と笑顔で返してくれた。
私はこのソファの購入を決めた。
五万円でソファと革のスーツ、それに革のスーツの中に着るラバースーツもつけてもらった。
ラバースーツは店員さんが着る予定で購入していたが、私なら着ることができるだろうとおまけしてくれた。
さすがに持って帰ることはできないので、後日配送してもらうことになった。


453 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/24(土) 12:07:42
超④


454 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/24(土) 12:27:52
めちゃ④!


455 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/24(土) 23:34:32
大雨のおそれ
0oo.jp/3d5d1


456 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/24(土) 23:53:33
応援してます!!


457 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/25(日) 08:54:52
準備

待ちに待ったソファが配送されてくる日、緊張と期待で落ち着かない。
インターホンが鳴り、自分でも驚くほどの速さで対応した。
ソファには傷がつかないよう丁寧に梱包がされている。
その梱包をはやる気持ちを抑えながら剥いていく。
ソファの背面を開くとそこには革のスーツと半透明のラバースーツが折りたたまれて収まっていた。
店員さんが着ていた革のスーツは、中が汗で変色していた。
革のスーツを汚さないために、まずはラバースーツを着ることから取りかかる。
ラバースーツの着る方法は教えてもらっていないので、適当に着始めるが滑りが悪くうまくいかない。
そういえば、ラバースーツを出した際、何か付属品があったことを思い出した。
ラバースーツの梱包されていたビニール袋を探すとボトルが出てきた。
ボトルに貼ってある説明によると、ラバースーツを着るためのローションであることが分かった。
それを薄く塗りラバースーツに足を通すと今までのことが嘘のようにすんなりと着ることができた。
店員さんよりも私の方が少し太いせいか、ラバースーツの締め付けがキツく感じる。
このラバースーツはマスクも一体となっていて、マスクには鼻の部分に呼吸用のチューブが二本外側へ飛び出している。
店員さんの説明では、この二本のチューブを革のスーツの呼吸穴に通して呼吸を確保してほしいということだった。
革のスーツとソファを準備してから、マスクの内側にも伸びるチューブを鼻へと入れてラバースーツを着る。
全身をラバースーツに覆われて少しキツめの圧迫感に興奮しながら、革のスーツを着ようとするが、半透明とはいえ顔が潰されていて視界はままならない。
それでもなんとか薄っすらと見えている革のスーツに辿り着き、足を通していく。


458 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/25(日) 08:56:02
革人形

ラバースーツを着ているため、滑りが悪くなり革のスーツを着ることに悪戦苦闘することを想像していたが、吸い込まれるように革のスーツへと収まった。
店員さんが革人形になるのを見ていた時、自分が革人形になることを想像し興奮していたが、これから実際にそうなるかと思うとあの時とは比べ物にならないくらい興奮が高まる。
まずはラバーマスクから伸びるチューブを革のスーツの穴へと通していく。
半分手探りで行ったが意外も上手く通すことができた。
その後、両腕を革のスーツへ通し、予め革のスーツのファスナーには一人でも脱着出来るように紐をつけておいた。
その紐を手繰りファスナーを頭のてっぺんまで上げていく。
ファスナーが閉まっていくごとに、強まる圧迫、高まる興奮。
ファスナーが頭のてっぺんまできた時、あまりの興奮でアソコが濡れて座り込んでしまった。
興奮で呼吸が荒くなるが、鼻からしか呼吸はできない。
鼻の穴から入ってくる僅かな空気を必死で吸い込む。
革人形が床に女の子座りをした状態で、鼻の二本のチューブから必死に呼吸している様子を想像すると、興奮が増してきた。
私って変態だ。
そう思いながら手を股に擦り付ける。
ラバースーツと革のスーツを着ているため、アソコに擦り付ける感触は僅かであったが、今の私にはそれで充分だった。
あっという間に逝ってしまい、そのまま床に足を曲げうつ伏せで意識を失ってしまった。


459 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/25(日) 10:04:43
超超④


460 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/25(日) 10:07:19
がんば!


461 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/25(日) 10:13:57
作者さんは既に最後まで書き終わってるのかな
それとも、逐一続きを考えてるのか気になる


462 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/26(月) 20:32:13
逐一考えて書いてます。
では、続きを


463 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/26(月) 20:33:30
ソファ

暑さと息苦しさで意識を取り戻した。
革人形となり、視界を奪われ時計どころか周りの状況も、そしてどれくらい気を失っていたかも分からない。
ラバースーツと体の間に汗が溜まっていることから、かなりの時間が経っていることは想像ができた。
ソファに入るのは明日にしようかとも考えたが、ソファが届いた日に中に入ると決めていたことを思い返し、手探りでソファを探す。
ソファへと足を伸ばしたまま、入っていく。
ソファの中は若干の弾力はあったものの、想像していたよりも私の足をしっかりとホールドする。
下半身がソファに収まったところで、上体を捻りソファのファスナーを閉めていく。
ソファの中は一人でも脱着が出来る程度のスペースがあった。
頭や腕をソファの背もたれ、肘掛けに入れると足同様、しっかりとホールドされた。
最後に一度立ち上がり正座すると人間ソファの完成。
程よい圧迫と包まれる安心感、それに先ほどの疲れも合間って眠くなってきた。


464 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/26(月) 20:36:33
揺れ

気がついたのは体に揺れを感じたから。
地震?
視界はなく息苦しい。
そうだ、私ソファに。
そう思った時、体が後ろへと倒れる感覚。
ヤバいと思った時は遅かった。
体の前面に感じる圧迫と今まで感じていなかった背後からの圧迫。
状況がよく飲み込めないが、ある程度分かることはソファが倒れ、この中から出ることが困難になってしまったということ。
ソファに入る時には背後にスペースがあったので、ソファのファスナーを開けることはできたが、今は仰向けの状態になってそのスペースはソファから圧迫され自分がそのスペースを潰してしまっている。
どうしよう?このままソファとして生きていかなければならないのか?
汗が噴き出てくるのを感じながら、パニックにならないよう必死に落ち着こうとする。
そしてあることを思い出した。
このソファ着ぐるみみたいに動けるんだった。
安堵したのも束の間、足を伸ばすことができない。
どうして?
考えてもさっぱり分からない。
力を込めて足を伸ばそうとするがビクともしない。
また、焦りによる汗が毛穴という毛穴から噴き出してくるような感覚に襲われる。
どうしよう?
一人暮らしのこの部屋には親も来なければ、恋人がいない私には彼氏が来ることない。
誰か助けて。
そう思いながら気を失った。


465 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/26(月) 21:15:23
支援!


466 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/27(火) 00:39:08
超超超④


467 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/27(火) 22:00:20
ファイ!


468 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/28(水) 05:42:50
目覚め

どれくらい時間が経ったかも分からないが、再び息苦しさと暑さで気がついた。
目の前が真っ暗なので、ソファの中ということはすぐに分かった。
私、このまま死んじゃうのかなぁ。
悲しくて涙がこみ上げてきて流れていく。
しかし、あることに気づく。
涙は目から鼻先の方へと流れていく。
ソファが倒れた状態ならば、耳の方へと流れていくはず。
それに背中からの圧迫がない、座っているような感覚。
慌てて肘掛けから両腕を抜き、背もたれから頭を抜き、体を捻る。
ラバースーツの中を大量の汗が、足先に流れていくのを感じながら、必死にファスナーを探す。
あった!
そのままファスナーを開く、チューブから体に入ってくる空気の新鮮さを感じながら大きく吸い込む。
そして一気に両足を抜いてソファの外へ。
ソファから飛び出した革人形は鼻から伸びる二本のチューブから荒い呼吸をしている。
兎に角、ソファの外へ出られたことに安堵するとまたも疲れが襲ってきて眠ってしまった。


469 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/28(水) 05:47:09
閉店

次に目覚めた時は朝になっていた。
そして、私の体を覆っていた革のスーツもラバースーツもなくなっていて部屋着だった。
目覚めた場所は大きなビニールに覆われたソファの上。
ソファは確かに私が革人形となり中に収まったソファと全く同じ。
ソファの背面に回り、入口となっていたファスナーを探す。
あった!
開けてみたが、中には人が入れるスペースなどはなく、ごく普通のソファであることを確認できただけ。
夢でもみていたのかと思い頭を傾げる。
梅雨でジメジメしているこの時期に、ビニールで覆われたソファで寝ていれば当然汗ばむ。
現にソファの上には私の汗が見てとれるほどになっている。
それにしてもリアル過ぎる夢だったのかと思い、顔に手をやった時ラバースーツのゴムの匂いがした。
やっぱり、夢じゃない。
部屋着のまま、部屋を飛び出しあの家具屋へと向かう。
しかし、入口はシャッターが閉まっている。
人通りもまばらな早朝。
当然かと思いながら近づいていくと貼り紙が目についた。
「長らくのご愛顧いただきありがとうございました。」とある。
「閉店したの?」思わず声をあげた。
建物の裏側に周り込んでみたが、当然電気も点いていないし人の気配もない。
それどころか、ガラス越しにはバックヤードの棚もなくなっていることが分かった。
何だったんだろう?
もう訳が訳が分からない。


470 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/28(水) 05:57:10
再会

ソファは今も気に入って使っています。
時々、ソファの革の匂いを嗅ぐと革人形になりソファになっている夢を見ることがあります。
そんな日々を過ごしていたのですが、ある日ショッピングに出かけた時、何気なく通り過ぎたお店の中に、ソファを買った家具屋の店員の姿を見つけたのです。
私は迷わず店に入り、店員に声をかけました。
店員は私に向かって笑顔で「いらっしゃいませ、今度は何をお探しですか?」と接客を始めた。


おしまい


471 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/28(水) 06:06:53
作者さんお疲れ様です
久しぶりに、続きを早く読みたくなる作品でした


472 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/28(水) 19:26:37
お疲れ様でした、今後とも宜しくお願いします

更新止まって申し訳ないです。まんころさんのやつですかね?まんころさん、こっち載せて大丈夫でしょうか? - 編集

とのことですが着ぐるみ小説スレへまとめてもいいでしょうか


473 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/28(水) 20:41:19
乙です。
かなり萌えました。
主人公の内に秘める変態性とか、五感の描写が丁寧ですごく良かったです。
あと個人的に「自縛系→出れない」の展開が好きなので、グッときました。


474 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:22:52
初投稿です
おてやわらかによろしくお願いします


475 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:24:18
塾の帰り道、思わずため息が漏れた。
「はあ…暗いなあ…」
マフラー越しに出た息はしばらく漂ってから消える。
今日は昨日よりもずっと寒い。
いつも通りの帰り道なら、街灯がほとんどない寂れたこの夜道でも、
学校で習った事や塾の先生の教え方の愚痴で盛り上がっている間にあっという間に家に着いてしまうのに。
何でも、隣町で何か事件が起きたとかで、今日の塾に来ていたのはいつもの半分くらい。同じ方に帰る友達は皆来なかった。
ひゅう、と北風がブレザーの袖に入る。
「うう…」何か暖かいものが欲しくなるけど、この辺りには自動販売機すらないし、もちろん夜まで開いているお店もない。だから、急いで家に帰るしかないはずだった。


476 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:25:37
「あれ?」
眼をごしごしとこする。
見間違いじゃない。去年閉店したはずのコンビニに明かりが点いている。
小走りで近寄ると、明るく照らされた看板が見えた。
「ペットあります。臨時開店中。」
ウインドウは曇って中が見えないけど、人が何人もいる気配がある。
中は暖かそうだなあ。可愛い動物もいるかもしれない。
と、まるで引き寄せられるように入り口に近づいていた。


477 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:26:42
自動ドアが開くと、むわっとした熱気が流れて来た。
寒いのが嫌いな動物が多いのかな、と思いながら進む。
「うわあ…!」
中には、いままで見た事もないくらいたくさんの種類と数の動物がいた。
お菓子やパンがあった棚には、隙間もないくらいに檻が並んでいる。
そこでは大きなイヌやサル、今まで見た中で1番大きいネコに、何とライオンや
トラまでいて、唸り声をあげている。
アイスが入っていたケースにはイルカが二頭泳いでいて、ジュースが並んでいた場所には爬虫類のケースが並び、多分私の身体と同じくらいの太さの蛇がトグロを巻いている…。
蛇にびっくりして、思わず逆側、窓の方に体を向ける。こちらには鳥籠が5つほど置いてあり、人の背丈かそれより少し小さいくらいのオウムや鶏たちが賑やかに歌っている。


478 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:27:59
こんなお店が出来たなんて、と眼を輝かせながら見回していると、足元からがたがたと音がした。いつの間にか、お店の奥まで進んでしまっていた。
足元の檻の中にいる子ヒョウはこっちを見つめてガウガウと高い声で吠えている。
可愛い、と屈んでヒョウの檻を眺める。
檻には藁が敷き詰めてありふかふかで、舐め尽くされた餌用の器と給水器が見える。
そして檻の端には値札が置いてある。
家でペットに飼えないかなあ…と値札を眺めたけど。
「ヒョウ ♀ 体長70(130)cm ¥2200000 アフターサービス要相談」
流石にヒョウは高いよね、と他の檻を見る。


479 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:29:14
「クマ ♂ 体長160cm ¥800000」
「ヤマネコ ♀姉妹 姉体長85(160)cm 妹65(120)cm ¥5000000 ※バラ売りは受付ておりません」
一、十、百…500万円!こんな田舎に買える人はいないんじゃないかな。
でも、どの値札も普通の値段じゃない。そもそも、普通のネコがヒョウより高いなんておかしい。…そもそも、ヒョウって普通に売ってるかな。
「コモドオオトカゲ ♂ 体長75(140)cm※尻尾除く、尻尾は付属品です(単4二本) ¥950000」
電池、やっぱり普通の動物じゃないみたい。
でもどの動物も機械には見えない。手を伸ばすと、生き物の暖かさを感じる。
「ダイヤモンドガラガラヘビ 頭♀尻尾♀ 約3m SALE中!」
一匹なのに、二匹。違う、二人で一匹!
…この時、気付いた。
どの子も、私を見つめ、声を荒げている。
これは、威嚇しているんじゃない、私に…。


480 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:30:49
目の前が真っ暗になる。いつの間にか後ろにいた誰かに布を被せられ、そして何かを吸い込まされる。そのまま、意識がとおくなって…それが、私が人間生活にしばらくお別れを告げることになった瞬間だった


481 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/28(水) 23:32:05
一週間後。
倒産して使われなくなったはずのデパートの地下に、十人ほどの人間が集まっていた。
老若男女、年齢も性別も身なりもバラバラの彼等に共通するのは、これからの取引への欲望を湛えた眼差しだけである。
そして、パカラッパカラッと余りにこの場所に不釣り合いな音が何処かから響かせながら、檻を満載した三頭立ての荷馬車が到着し、男女の人形御者が重そうに檻を降ろす。
そして腕時計に目を向けていたスーツ姿の男が目線を上げ声を張り上げる。
「では、定刻となりましたので、本日の商品のご説明を開始します。
まず本日最初の品は、新入荷のメスのビアテッド・コリー犬で…」

(不思議ペットショップ 完)


482 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/28(水) 23:32:31
支援!!ちょーうれしい


483 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/29(木) 00:06:11
乙!続きを是非読みたいです
えっちな目にあうとか…

あと着ぐるみ小説スレのまとめサイトがありましてそちらにまとめてもいいでしょうか


484 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/29(木) 20:49:21
人間家具の続編です

ホビーショップ


再会

ある日ショッピングに出かけた時、何気なく通り過ぎたお店の中に、ソファを買った家具屋の店員さんの姿を見つけた。
私は迷わず店に入り、店員さんに声をかけた。
店員さんは私に向かって笑顔で「いらっしゃいませ、今度は何をお探しですか?」と接客を始めた。
その問いに慌てて店内を見回すと、ウルトラマングッズなどを扱っているホビーショップだった。
笑顔で私を見つめるその店員さんの後ろの窓からはウルトラマンとウルトラマンをアニメにしたような背が小さく顔の大きなキャラクターが行き交う人々にビラを配っていた。
「え、あのー」
ソファのこと、家具屋のことを聞こうと思っていたので言葉が出てこない。
困っている私を見て、店員さんは何かを理解したように頷き。
「お客様、こちらへどうぞ」そういって、レジをもう一人の女性に任せて、店の奥へと案内された。
店の奥は在庫置場兼事務所、思ったよりも広いスペースがあり従業員出入口の近くにはタイムカードが並んでいる。
「あのー、ソファのことなんですが・・・」と話しかけた私の言葉を切って、店員さんが「分かってます、どんな着ぐるみをご希望ですか?」
全く私の話を聞こうとしない。
それどころか着ぐるみを勧め始めた。
「え、そうじゃなくて」必死に話を戻そうとしたが、「ウルトラマンも怪獣もありますよ」といった調子。
呆れていた反面、そんな着ぐるみ売ってるんだと思い、少し値段が気になった。


485 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/29(木) 22:29:28
やったー支援


486 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/06/29(木) 23:04:02
>>483
ありがとうございます
是非よろしくお願いします


487 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/06/29(木) 23:44:00
ホビーショップの続きを投稿しようとしたのですが、NGワードで投稿できなくなりました。
着ぐるみ小説スレのまとめサイトへの投稿可能でしょうか?
可能でしたらどちらへ投稿したら良いかご教示お願い致します。


488 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/06/30(金) 00:00:50
大丈夫なはずです
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp/pages/126.html
まとめスレの…

店舗イベントでしょうか
カテゴリを投稿とか新しく作ってそこに…でもいいとは思いますが
wikiの編集ってできます?


489 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/01(土) 07:32:35
スレで出ていました。こちらへ直接投稿する方法をお知らせします。 - 編集 2017-06-30 20:17:13 New!
twitterのDMで投げるか、上の左側にあるツールから管理者にメールする方法があります。 - 編集 2017-06-30 20:24:49 New!


490 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/07/03(月) 21:57:03
スーツアクター

こちらの話も聞かずに店員さんは着ぐるみを勧めてくる。
確かにウルトラマンや怪獣が皮だけとなってビニール包まれ置かれている。
私の話を聞いてもらえないので、価格を聞いてみたがまともに取り合ってもらえない。
精巧にできていることからも相当することは予想ができた。
その時、従業員出入口が開いてビラ配りをしていたウルトラマンがアニメキャラクターを介助しながら入ってきた。
ウルトラマンの身長は165cmある私より少し高く、引き締まった筋肉が印象的、股間の膨らみが少し気になった。
「店長、お疲れ様です」と店員さんは声かけると、ウルトラマンの背中に回り後頭部の上からファスナーを開けると、中から長い黒髪をお団子にした、少しキツイ印象を受ける女性が現れた。
「そちらは?アルバイトさん?」ウルトラマンの上半身脱いだ女店長は汗を拭いながら問かけると、店員さんは「ええ、まぁ」と曖昧な返事を返した。
ウルトラマンの着ぐるみを脱いだ店長はさらに男性のような筋肉とアソコも再現したようなボディスーツを着ていた。
この女店長は以前はスーツアクトレスをしていたが、怪我をきっかけに業界を去ったが、
ウルトラマンが好きだったこともあり、今の店を立ち上げたということだった。


491 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/07/03(月) 21:58:33
書き直してNGワードクリアしました。


492 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/07/03(月) 22:01:18
ゆるキャラの中身

2人が話す足元でずんぐりむっくりのアニメキャラクターが短い手を振り脱がせて欲しいとアピールしている。
それに気づいた2人はキャラクターの大きな顔の横に立つと頭をしっかりと抑え、時計周りに周り始めた。
どうやらこの着ぐるみの頭はネジのようになっていて取り外しができるようになっているだった。
ゆるキャラのような着ぐるみの高さからも中身は女性であることは想像ができた。
しかし、中から出てきたのはウルトラマンと同じボディカラーのスーツを着た着ぐるみ。
店員さんは「彼女が着ているのはウルトラレディよ」と説明してくれた。
ウルトラレディの中の女性はそれほど身長は高くないが、ウルトラマンと違いハイヒールのブーツを履いているので、ウルトラマンと並んでも丁度良い背の高さになっていた。
それよりなにより気になることがある。
ウルトラレディのファスナーを隠しているヒダの部分が綺麗に閉じられていたこと。
これでは彼女はウルトラレディの着ぐるみを脱ぐことができない、ただでさえ先程までゆるキャラのような着ぐるみに閉じ込められていて暑くてたまらないだろう。
そんな彼女に店長は「次はお店で接客をお願い」と。
それを聞いたウルトラレディは言葉を発することなく、頷くと店舗の方へと歩いていった。


493 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/07/03(月) 22:02:35
ウルトラレディ

まだまだ、解放されない彼女の状況をもし私だったらと考えただけでアソコが熱くなり液体が太ももの辺りを伝うのを感じた。
好奇心と興味から「彼女どうやって着ぐるみを脱ぐんですか」と店員さんに尋ねてみた。
「あなたもなってみたいの?ウルトラレディに」と背後で店長の声がした後私は気を失ってしまった。

目覚めたのはあまりに暑かったから、それを追うようにゴムと接着剤のような匂いが襲ってくる。
目の前は遠くに小さな光が見えるだけ。
自分を落ち着かせると、周りの話し声が聞こえてきた。
「そちらは?アルバイトさん?」
「ええ、まぁ」
どこかで聞いたような会話。
目の前には3人立っているのが、小さな光の向こうに見えた。
そこにいるのはもしかして私?
そう思うと居ても立っても居られず、声を出そうとしたが猿轡をされているようで言葉を発することができない。
足は折り畳まれた状態で歩くことはできない。
それでも何かを訴えるように必死に手を動かす。
すると僅かな視界から2人が消え、体に強い捻りの力を感じた。
自分が今、あのゆるキャラの中にウルトラレディを着て入っているということは想像がついたが何故こうなったかはさっぱり分からない。
しかし、この後ゆるキャラから解放されることは確定している。
その状況を目の前で見ていたのだから。


494 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/03(月) 22:20:30
支援!良かった…


495 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/04(火) 01:14:48



496 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/07/04(火) 21:41:34
服従

この状況から解放されれば、店長に抗議しようと大人しくゆるキャラからの解放を待つ。
ようやくゆるキャラの頭が外れると、ゆるキャラから腕を抜き立ち上がる。
目の前にいたのは、店長と店員さんそれに見知らぬ女性、店長との身長差を見るとあの時、ウルトラレディに入っていた女性だと直感的に分かった。
可愛らしい印象を受けるその女性は、私を興味津々で見つめている。
その時、店長が私に「次はお店で接客をお願い」と。
店長の言葉には従わず、抗議しようとした時アソコの部分で何が振動し始めた。
ウルトラレディの着ぐるみで既に気持ち良くなっている私にとってその振動は耐え難いものだった。
アソコを押さえ、前傾姿勢で耐えようとすると振動は収まった。
体を起こすと店長の右手にスイッチのようなものが見えた。
笑顔でスイッチに手をかける店長。
人前で快楽に身を委ね逝ってしまうところを見られたくないと思い、仕方なく頷き店舗へと向かって歩き出した。


497 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/07/04(火) 21:42:43




困惑

店の奥から店舗内へのドアへ出たはずなのに。
先ほどの場所に立っていた。
後ろから店長が「貴女何処から入って来たの?ここは従業員以外立ち入り禁止よ」と強い口調。
「え、あのー、店員さんに勧められて怪獣の着ぐるみを・・・」私の言葉を切って、「店員なんて誰もいないじゃない、それにここにあるものは売り物じゃないから、早く出て行って」と従業員出入口へと背中を押される。
辺りを見回したがあの店員さんの姿はどこにもなかった。
そのまま、店長に押されて店の外へ出された。
何が起こったのかは全く分からない。
店の奥に案内されたかと思うと着ぐるみの中にいて、そうかと思うと従業員しか入れない場所に一人で立っていた。
キツネにでもつままれたのかと、頭を傾げ首を触る。
そして、首を触った手が顔に近づいた時、汗の匂いに混じってゴムの匂いがした。
ゴムの匂いに驚き振り返ると、従業員出入口の扉の鍵をかける音がした。


おしまい


498 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/05(水) 00:59:38
いいっすなぁ
摩訶不思議に終わると思いきや
物的証拠が残ってる感じホント好き


500 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/06(木) 23:20:18
乙!いいなぁ…

人来ないしネタだけでも書き込みましょう
馬車牽かせるとかアウラルネとして展示するとか
美術館や科学館や秘宝館で展示するとか…

カモン!


501 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/07(金) 21:31:52
まんころしか書いてねえしなんか通り一辺倒でつまらないな
ももぴと同じでpixiv行けば?

えんくろーじゃーの続き読みたいのに来ないな


502 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/07(金) 21:54:19
書いていただけるだけで有り難い
まんころさん良くかけてますよ!
ちょいエッチなシーン増量していただけるともっといいのですが

あと不思議な人さん是非続きを…


503 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/10(月) 21:19:21
誰でもいいからアイディアだけでも!!


504 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/12(水) 01:25:29
二週間ぶりの初投稿です
少し長くなったので分割で投稿させていただきます


505 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/12(水) 01:28:01
不思議な保護施設・前編

若いおっとりとした女性が、僅かにまゆを寄せて机上のベルを眺めている。
彼女の思案は3分に及んでいたが、ついに決心したようで、大きく右腕を振り上げる。
「お客様、ベルはそんなに強く叩く必要はございませんよ」
「え?あわわ、ごめんなさい!」
彼女は驚き赤面して、いつの間に現れていた警察のような制服姿の女性に頭を下げる。
「ベルを鳴らすかどうか、ずいぶんとお迷いでしたね」
おっとりとした女性は、バツが悪そうに周りを見渡し、
「はい。ここで合っているのか自信が持てなくて…
あの、事故にあったワンちゃん達を保護している施設…ですよね?ここ。
それにしては…」
「オンボロでごさいますね」
「そ、そんな事は…思っちゃいましたけど。言っちゃって良いんですか?」
制服の女性は悪びれる様子も無く、
「当財団は交通事故にあって見捨てられたなど危険な状況にある犬を確保し、安全な施設に収容、そして新しい飼い主に委託するまで保護することを使命としておりますが、現状、運用資金に大きな問題を抱えております。
この施設も、廃業となったホテルを改装もせずにそのまま保護施設として運用していたのですが、とんと老朽化してこの様になってしまいましたから、阿佐谷様の困惑も尤もでございます」
と肩をすくめて見せる。


506 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/12(水) 01:29:17
おっとりとした女性、阿佐谷は首を傾げ、
「なるほど、使命のため、何ですね。
ところで、受付さんは私のこと知ってるんですか?」
「本日新たに見学にいらっしゃるとご連絡いただいたのは、阿佐谷様だけでございました。
申し遅れましたが、私は財団職員の岸田と申します。本日は当施設のご案内を担当いたします。
どうぞよろしくお願いいたします」
「あ、はい!よろしくお願いします!」
岸田はカウンターを覗くと、小さな鍵を取り出す。
「さて、見学の前にお願い致したいことがございます」
「はい!えっと…ワンちゃんたちを刺激しないように、カメラや携帯は預けるんですよね。ここにいるワンちゃんたちは、多かれ少なかれ傷ついた経験があるから…」
と阿佐谷は大きなポーチをごそごそと探りカメラや携帯、ICレコーダーを取り出すと岸田に手渡す。「全ての記憶媒体のお預かりをお願いしております。そちらの手帳もお預かりします」
「ええっ、すぐ書かないとレポートの挿絵が…」
「当財団は、保護している犬たちの安全を第一に行動しております。どうぞご理解下さい」
「はい…」
しぶしぶと渡された手帳も小さな金庫に収めると、岸田は小さな鍵を阿佐谷に手渡す。
「では、ご案内致します」


507 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/12(水) 01:29:49
支援!!やった!!


508 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/12(水) 01:30:31
2人はホテルのロビーから、奥に続く廊下を歩く。
「本館には犬用のリハビリ施設やプール、浴場がございます」
「なるほど。でも、このまま歩くとホテル出ちゃいますよ?」
既に廊下の突き当たりに近づいており、2人の目の前にあるのはホテルの裏口である。
「このホテルは山奥の立地を活用、つまりゴルフ場が併設されておりました。
現在は野外運動場として利用しており、本日の様に晴天で過ごしやすい日は、彼らの健康と精神のためにのびのびと運動させているのです」
「ということは、ワンちゃんたちはみんなこっちにいるんですか」
「左様です。本日は当財団へ支援して下さっておられる方々も訪れていらっしゃいますので、どうぞ、ご歓談下さい。
私は少し用意がございますので、失礼致します」
と言うと、岸田は驚くほど素早く音も立てずに去る。
阿佐谷はその韋駄天に呆気にとられ、しばらくはそこで棒立ちしてしまったが、気を取り直すと期待と緊張を胸に外へと駆けだした。


509 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/12(水) 01:31:53
かつてのゴルフ場は、今では一面の草原になっていた。元々ゴルフが行われていたホールだったと思しき所は植生の違いからか何となく草の背が低く、タンポポやアブラナがふわりと花を開いている。
犬を探してきょろきょろと周りを見渡していた阿佐谷が、5分ほどかけて元1番ホールの草地に着くと、そこには既に2人の先客がいた。一人は優しい表情を浮かべる線の細い青年、もう一人は大きな白い犬を連れた、黒いフリルの服に身を包んだ少女である。
「やあ、君が阿佐谷さんかな?」
と、彼女に気がついた青年が声を掛ける。
「はい!阿佐谷と言います。
今は大学で犬の保護について勉強していて、こちらのことは福理先生に教えて頂いて、勉強になると思って伺いました!」
明るい返事にほだされ、2人も笑みを浮かべる。
「元気が良いね!
僕は兄屋、普段はブリーダーをやってる。こっちの猫被りの子は…」
「リエで良いですわ。
私達はこの財団の賛同者で、いつもは色々と協力をしております。
今日は皆の様子を見に来ましたの。
我が家の仔の運動も兼ねてね」
と、リードの先の大きな犬を指す。彼女はチラリと阿佐谷を見ると、ふわあと大きく欠伸をして、グリーン上の木陰にゆっくり向かうとだらりと四肢を伸ばして寝転んでしまった。
少女は少し呆れた様子で溜息をつく。
「ターニャは暖かくなるとすぐに眠ってしまうんですの。このままですと太ってしまいますわ」
その様を見た阿佐谷は
「あはは、最近はちょうど良い暖かさですから、私もよく眠くなっちゃいます。
それに、ピレネーの山の中に比べたら、とても暑く感じるんじゃないでしょうか、ねえターニャちゃん」
と犬に優しく声をかける。


510 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/12(水) 01:33:03
兄屋は目の奥に興味の光を浮かべて阿佐谷に話しかける。
「すぐ犬種まで分かるなんて、よく勉強しているんだね」
「ありがとうございます!
ところで、もしかしてターニャちゃんはここからリエちゃんが引き取ったんですか?」
「ええ、そうですわ。
でも、どうしてお分かりに?」
阿佐谷は少し胸を張り、
「さっきからターニャちゃんの歩き方を見ていたんですけど、少し歩き方に違和感があったんです。
ここには、交通事故に遭ってしまった子たちも多いんですよね?
だから、ターニャちゃんはここにいた子で、リエちゃんが引き取ったのかなあと」
リエは、感嘆と賞賛を顔に浮かべる。
「阿佐谷さんは本当に犬がお好きなのですね」
「はい!ありがとうございます!
それに、リエちゃんも自分で捨て犬を引き取るなんて凄いです。
私が高校生くらいの時はそんなこと出来ませんでした!」
「あらら、私もお褒め頂けるなんて。
でも、私はお父様から少しずつ活動を引き継いでいるだけですし…」
2人は和気藹々と話続けていたが、兄屋は何かに気づき、阿佐谷に話しかける。
「おっと、そろそろ『レース』が始まるみたいだ。
良かったら阿佐谷さんも見学しないかい?」
「レース、ですか?」
「うん。この施設で保護している『犬』たちは、普段はこのゴルフ場の好きな所で駆け回っているんだけど、それじゃあ皆の様子が良く分からないだろう?
だから、今日みたいに見学者が来た日には、顔見せを兼ねて、皆を集めて簡単な『レース』をするんだ」
「わあ!それは是非見て見たいです!」
阿佐谷はるんるんとした様子で二つ返事をする。
「良かった。じゃあ、良く見える所に行こうか」
と、3人と1頭は少し高台になっている丘に向かった。

後編に続く


511 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/14(金) 18:47:07
かんば!!


512 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/15(土) 07:17:04
支援!


514 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/18(火) 02:18:16
後編
元々ティーグラウンドだった高台には、岸田と四頭の大きな犬が待っていた。岸田は少し汗ばんでいて、どうやら今までゴルフ場を走り回って犬たちを集めていたようだった。
「かわいいなー」と犬を見て緩みきった顔をしていた阿佐谷のふとももを、暖かく湿ったものが撫でる。
「ひゃあ!」
と緩んだ悲鳴を挙げて振り返ると、丘の上の四頭より少し小さいコリー犬が、ふさふさとした尻尾をだらんとさせて阿佐谷を見つめていた。どうやら彼女が阿佐谷を舐めたらしい。
「ふわ、びっくりした。この子のお名前は何と言うんですか?」
と、阿佐谷はコリー犬の黒い毛並みを撫でながら尋ねる。コリー犬は、一瞬身体をびくっと震わせると尻尾を少し揺らせる。
リエは右手をポケットに入れたまま、左手でコリー犬の白い頭を撫でながら返事をする。
「リコちゃんです。
先月来たばかりで、あまりしつけが済んでいないのですけれど、貴女にはずいぶんと懐きますわね。このままですと、貴女の顔が舐め尽くされて溶かされそうですわ」
「わぷぷ。初めて会ったワンちゃんにこんなに懐かれるなんて、私も初めてです」
余りに無抵抗な阿佐谷を見かねて、リエは右手を少し動かしながらコリー犬に
「ちょっと大人しくしててね」
と彼女にだけ聞こえる程度の大きさでささやく。すると、コリー犬はまた一瞬身体を震わせると、尻尾を大きく揺らしながら一歩下がってターニャの横におすわりをする。
「こんなに元気なら、今日こそ勝てるかも知れないね」
兄屋はその様子を半歩下がって眺めながらニコニコと話す。
「いつもは負けちゃうんですか?」
「うん。身体もこの中だと小さいし、まだ足の調子も十分じゃなかったから、ずっとビリだったんだ」
「なるほど…リコちゃん、頑張ってね!」
阿佐谷のエールに、リコは尻尾を振って嬉しそうにわんと返答した。


515 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/18(火) 02:20:47
草地の上に、何度か引き直された様子のある白線が引かれ、五頭の犬が並んで座っている。
リコがやる気まんまんといった様子でスタートを待っている一方で、黒い大きなオスのニューファンドランド犬などは何となくつまらなそうな表情をしている。
岸田は白線の横で小銃を構えて声を張り上げる。
「ルールは簡単でございます。あの旗の下に一人一人の骨が置いてあります。早く持って帰って来た犬からオヤツの時間です。ではよーい、スタート」
銃声と共に五頭が駆け出す。あのオス犬はびっくりする位速く、四頭がまだ旗まで辿り着かない間に帰って来た。兄屋は彼にアイスクリームを差し出しながら、腹部を撫でている。彼はアイスを狙うターニャを唸って威嚇しながら、兄屋にされるがままに愛でられている。
一方、四頭は時間の経過と共に少しずつ尻尾の揺れを大きくしながら帰ってくるが、やっぱりリコは少し遅れている。
「がんばれー!」
阿佐谷は思わず進み出て大声で両手を振り上げて応援する。
すると、リコは歯を食いしばって速さを上げ、遂に三頭を追い抜くと、阿佐谷の胸に飛び込んだ。


516 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/18(火) 02:21:50
「わあ、リコちゃん頑張ったね」
と阿佐谷に撫でられる彼女は、尻尾を大きく振り嬉しそうにしているが、頑張り過ぎたのか、ぜえぜえと苦しそうに息をしながら座り込んでしまう。ゴールして緊張が解けたのか、足元に小さな水溜りが広がり始める。
「ちょっと張り切り過ぎちゃったみたいだね。 少し休ませて上げたほうが良さそうだ」
と彼女の身体あちこち触って様子を確かめた兄屋は、ひょいと前足の脇を抱えると、リエとともにホテルへと向かった。
その様子を心配気に見つめていた阿佐谷に岸田が声をかける。
「阿佐谷さん、あの仔は大丈夫でございますよ」
「でも、私が応援しすぎたせいであの子を頑張らせちゃって…」
「あの仔はとても喜んでおりました。きっと、また応援して欲しいと思っておりますよ」
この言葉に、阿佐谷は少しホッとした様子で
「そうですか…?じゃあ、またリコちゃんに会いに来ても大丈夫ですか?」
「ええ、阿佐谷さんでしたらいつでもご歓迎致します。
ただ、申し訳無いのですが、本日は急用のため、これ以上ご案内出来なくなってしまいましたので、残りの見学も、また後日とさせて頂きますが、宜しいでしょうか」
「はい!また近いうちに連絡させて頂きます!」
と、目を輝かせて返答すると、阿佐谷は無事に帰路に着いた。

…彼女が再びここを訪れることが二度と無いということは、まだ誰も知らなかった。

完?


517 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/18(火) 02:23:01
その日、少し後、舞台裏で


518 : 不思議な人 ◆C4pZlPpE5o :2017/07/18(火) 02:26:41
少女は階段を登りながら青年に尋ねる。
「彼女、返しておしまいに?」
「ああ、午前中に来たあの高校生男の子のみたいに鋭い訳じゃあなかったし、もう少し様子を見て見たくてね。
それに…」
と抱えた犬の下腹部を弄りつつ口角を上げる
「彼女には『飼い主』の才能がありそうじゃないかい?」
「あら、それなら、この仔をお渡しになるつもりですの?」
「この仔が君の好みだと言うのは知っているけど、最近は『犬』ばかり増えて調教が間に合わないんだ」
「仕方ありませんわね…私好みの仔はまた発注致しますから、こちらからの売り物も用立てをおねがいしますわ」
「ありがとう。早速、今日の子を調教するよ。
とりあえず、どんな仔にすれば良いかな?」
「そうですわね、大人しいレトリバー何ていかがでしょう。
確か、まだ倉庫に毛皮の在庫があるはずですわ」
「助かるよ、じゃあ、後は僕がやるから、後は二人でお楽しみに」
「ええ、お別れ前にたっぷりと楽しむことに致しますわ」
ねえ、リコちゃん。




519 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/18(火) 04:54:38
乙!


520 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/18(火) 19:43:02
お代わり希望!!
アダルト描写ましましで!


521 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/18(火) 21:14:20
あまり直接的な描写もないしなんだかなあと思う
これは着ぐるみというか皮モノじゃ?
外っつらしか書かず中がないからイマイチだな


522 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/18(火) 21:17:46
もうちょい優しく
言ってる事は間違ってなくとも言い方がちょっと…
せっかく書いてくれたのに…


523 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/21(金) 21:51:19
いや駄作
着ぐるみのフェチを分かってないわ
適当に書いてチヤホヤされたいだけだな


524 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/22(土) 07:49:51
おっ>>523
着ぐるみフェチ大満足の文章を
書いてくれるってよ!


525 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/22(土) 09:06:54
チラシの裏じゃなくて掲示板に書くってことはこういう感想も貰うこと位考えろよ


526 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/22(土) 13:37:27
感想としてフェチが分かってないって出るのはそりゃ個人の意見だしな
だからと言ってソイツに書けと言っても書かないから意味がない
書ける実力があれば端っから書いてる


527 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/23(日) 06:42:53
小説 会話が多い、でググったら、オレが思ってる
小説スレというのモヤモヤが一気に解決した

第3者の意見なのに、語尾が変わらなかったり
言葉遣いまで気が回らなかったり
稚拙なんだよね。>>524先生のように
大満足文章を書いてやる気はさらさらないけど


528 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/23(日) 21:22:20
久しぶりにヨツケモの話をよんでみたい
犬とかそんな四本足の着ぐるみ…


529 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/27(木) 14:27:52
うぇるかもーん


530 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/30(日) 14:26:51
活性化のために色々かいてくれてこれじゃ
そりゃディスりたくもなるだろうて


531 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/07/31(月) 20:43:43
みんなでアイディアを書いていこう!テーマパークとか遊園地の遊具や展示物となるきぐるみが読みたい


532 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/01(火) 02:13:31
久々に正統派の美少女着ぐるみモノが読みたい…


533 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/02(水) 23:56:19
わかる…
サテン好きの着ぐるみプレイ と
ELL 彼女 in the Dolls せかんどの続きを今でも待ってる

言われてみるとモノ系が多いかな?
大好きではあるが…


534 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/05(土) 16:08:54
かもーん


535 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/11(金) 13:38:57
どなたか…


536 : 博覧会 :2017/08/12(土) 20:59:16
色々な企業が会社の製品を展示する博覧会。一際、人が集まる企業の展示ブースがあった。
透明の円筒状のケースに赤と白のプラグスーツを身に纏ったドールが入っている。
顔はアニメを再現したリアルなアスカとレイ、思わず見惚れてしまう。
身長は2人とも160cm程でアニメから飛び出したような見事な造りであった。
円筒状のケースはターンテーブルになっており、集まったギャラリーの前でゆっくりと回転している。
ドールも見事だがプラグスーツもかなり精巧に作り込まれていて、ドールの体を皺一つないほど見事に覆っていた。
人集りの後ろでその様子を伺っていた俺だったが、気づけば人を掻き分け最前列にきていた。
何を隠そう俺は大のエヴァンゲリオンファン、中でもアスカは特にお気に入り。
一体このドールはいくらくらいするんだろうと本気で悩んだが、展示物であり売り物でないため値段の表示はなかった。
リアルなアスカが目の前で腰に手を当て大きな胸をこれでもかと突き出している。
それに対してレイは顎に手を当て、何か考えているようなポーズを取っている。
そのアスカとレイのケースの間から、長身のコンパニオンと思しき女性が現れた。
円筒状のケースに入っているアスカとレイのプラグスーツの説明を始めたその女性の格好は、ピンクの光沢のあるプラグスーツに茶色のロングヘアーをツインテールにし赤いメガネをかけ、マリを見事に再現していた。
目の前で動くマリも気になるが、やはりアスカが気になりそちらを凝視していると動いた。
僅かだが手が動いたように見えた。
目を擦り再び凝視するがそのあとは動かなかった。
マリの説明が続く。
アスカにばかり目がいってよく見ていなかったが展示ブースの外枠はよく見れば、エントリープラグになっていた。
マリの説明がなければ気づかなかったかもしれない。
そして耳を疑うようことをマリは口にした。
「今からレイとアスカにエントリープラグに乗り込んでもらいましょう」その声を合図に円筒状のケースが上へと吊り上げられる。
ケースがなくなるとアスカとレイは動き出した。
ホンモノのアスカが俺の前を歩いていく。
プラグスーツの素材がエナメルっぽいもので作られているせいか、ギシギシと音を立てている。
ブースの左右にある、エントリープラグに乗り込む2人。
人形だとばかり思っていたアスカとレイは人が演じていたと思うと興奮してきた。
歩き方やちょっとした仕草から中身が女性であることは容易に推測できたことから、俺はますます興奮してきた。
エントリープラグは大きな透明な筒の中にコックピットがある。
2人が乗り込むとマリが「それではL.C.Lを注入します」と。
その言葉と同時にオレンジ色の液体がエントリープラグに注入される。
今まで淡々とアスカとレイを演じていた2人が急に慌て出すが、コックピットから降りことができないようで首を振り呻き声を上げる。
そういえば先ほど彼女たちがエントリープラグに乗り込んだ時、スタッフが付き添い何かしていたことを思い出した。
その間もオレンジ色のL.C.Lはエントリープラグを満たしていく。
首を振り抵抗していた2人の顔も液体に飲み込まれた。
見ているこっちらにも緊張が走る。
しかし、エントリープラグ全体がL.C.Lで満たされると落ち着いたようで、時折口から泡が出ているだけとなった。
呼吸は大丈夫なのかと本気で心配するギャラリーをよそに、マリは「L.C.Lには酸素が含まれていて、直接肺に取り込むことでパイロットは呼吸ができます」と説明する。
それはアニメの話と突っ込みたくなる俺をおいて、マリは淡々と説明を続ける。
説明が終わるとエントリープラグからL.C.Lが抜かれ、アスカもレイの表情は変わらないが彼女たちの中身がグッタリしているのはなんとなく伝わってきた。


537 : 博覧会 :2017/08/12(土) 21:00:38
規制が外れたので


538 : 博覧会 :2017/08/12(土) 21:05:13
これで終わると思っていたのだが、エントリープラグから出てきた彼女たちに今度はエヴァの弐号機、零号機になってもらうと説明を始めるマリ。
脱力した2人は抵抗することなくそれを受け容れ、用意されたイスへと腰を下ろす。
スタッフが出てきて光沢のあるタイツをアスカとレイにプラグスーツの上から履かせていく。
タイツの足元は既にエヴァの足になっていた。
またタイツの前面にはエヴァの足となるパーツが付いていて、背面のパーツで挟み込みネジでとめるようになっている。
電動インパクトドライバーで、スタッフが手際よく取り付けていく。
こうなると簡単には脱ぐことはできない。
そうこうしているうちに、今度は上半身に腕のところにパーツがついたモノを着せられ、その上から胴体のパーツを挟み込み、足同様ネジで留められる。
腕のパーツ、手のパーツを取り付けられている間、変わっていく自分の体を不安そうに見つめるアスカ。
最後にエヴァ弐号機の頭部のパーツを取り付けられる前のアスカの目は変わることがないはずなのに、俺に何か訴えているように見えた。
赤のプラグスーツのアスカと白のプラグスーツのレイは、赤い弐号機とオレンジ色の零号機へと姿を変えた。
動きが制限されたエヴァ弐号機と零号機の動きは妙にリアル感があった。
最後に記念撮影ができるということで長い列ができた。
俺は少しでも長くエヴァに閉じ込められたアスカを見ていたいと思い、わざと列の最後尾へ並んだ。
待つこと30分、ようやく番が回って来た。
それまでの記念撮影はポーズを取ったエヴァの前に座っての撮影だったが、弐号機はいきなり俺と腕を組んで来た。
ドキドキが止まらないが、何か自然な感じがした。
中の女性と腕を組むのは初めてでないことを確信する。
「サキ?」俺の言葉に何か言おうとしたが言葉が出ず、先ほどのエントリープラグのL.C.Lが弐号機の口から漏れ、俺の服にかかった。
マリが気づき慌てて駆け寄ってきて、謝罪してくれたが、それより気になっていることを聞いてみた。
「弐号機の中のアスカを演じているのは、もしかして 」
驚くマリは頷く。
アスカを演じていたのは、俺の彼女のサキ。
サキは弐号機の姿のまま腕を組んで俺を何処かへ連れていく。
そもそもこの博覧会のチケットをくれたのはサキで、俺と一緒に見たいモノがあるとのことだった。
まさか弐号機の姿になったサキとそれを見にいくことになるとは思ってもみなかった。
でも、できればアスカの姿の方が良かったなぁと心の中で思った。


おしまい


539 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/12(土) 21:17:25
支援!いいぞー!


540 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/12(土) 22:00:08
乙!
もっと読みたいなぁ…


541 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/13(日) 04:29:00
macbookが当たるらしい…ttp://gameapp01.xyz/nva7


542 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/13(日) 09:54:54
サキ視点からのも観てみたいです
ありがとうございました


543 : 博覧会 裏 :2017/08/13(日) 10:16:03
会社が出展する博覧会に私の彼が喜びそうで一緒に見たいものがあったので、チケットを渡して時間を指定しておいた。
その時間に会場に来ていたら、きっと彼は私の会社のブースに来ることが分かっていた。
私の会社が出展するのはエヴァのリアルコスプレ、他にもアニメを再現したものを多数出展していた。
エヴァファンの彼が来ない筈がないと私は確信していた。
しかし、博覧会の朝、会場で予想だにしないことが起こった。
アスカ役の女の子が来ていない。
それどころか連絡も取れない。
マリとレイ役の子は既に簡単なリハーサルを始めていた。
会社のスタッフは私以外は全員が男性で、背が高かったり、腹が出ていたりととてもアスカの体型には程遠い。
そして私の体型はアスカ役の女の子とほぼ同じ、明らかに不足の事態に対応できるように私を配置していたとしか考えられない。
仕方なくアスカになることを決意し、着替え始める。
下着姿になるとシリコンでできたアスカへ。
アスカのドール着ぐるみは頭のてっぺんが開き伸縮性が高い、私の体は徐々にシリコンに呑み込まれていく。
アスカ役の女の子の方は私よりも細いようで足を通すのに少し手こずった。
足先はご丁寧に5本指に分かれている。
精巧な創りに感心しつつ、たくし上げお尻がアスカに収まる。
ショーツの型はそれほど目立たない。
そのまま片腕を通したが、ブラの肩紐がしっかりと浮き出ている。
少し迷ったがブラジャーを外し、両腕を通し指もしっかりと通した。
体がシリコンになった変な感覚、程よい締め付けが気持ちよくもある。
思っていたよりも暑くなく、エアコンの冷たい風がシリコンを通して、裸の体に伝わってくる。
胸を見るとピンクの乳首がツンと可愛く勃起している。
軽く触ると、自分の乳首にも振動が伝わりビクッとしてしまった。
いよいよ、マスクを被る。
髪を纏め、マスク内に収め顔の調整に入る。
口の呼吸用になっているマウスピースを咥え、両目が見えるように目の位置を細かく調整する。
調整が終わると頭のてっぺんの開口部分のマジックテープをしっかりと合わせて留める。
こうして髪のない丸坊主のアスカの完成。
ドールの開口部分を隠すように、既にインターフェイス・ヘッドセットの付いたオレンジ色のウィッグを固定。
アスカ役、レイ役の女の子の試着の際、着せるのを手伝っていたので、要領もわかっているので一人でアスカになることができた。
しかしこれではまだ全裸なので、プラグスーツを着ることに。


544 : 博覧会 裏 :2017/08/13(日) 10:24:19
プラグスーツは黒いラバースーツと赤色のエナメルをベースに作られている。
原作と違うところが一つだけあった。
それはブーツ部分をヒールにし、女性らしさを際立たせていること。
そのためプラグスーツもエナメルのニーハイブーツを利用している。
プラグスーツは首から肩に沿うように開き、そこから体を滑り込ませる。
プラグスーツの中はゴムでできているので、滑りを良くしてためシリコンの体にベビーパウダーをまぶしてから着ていく。
滑りがもの凄く良いというわけではないが、苦戦しながらもギシギシと音を立てながらプラグスーツを着る。
アスカになった直後には感じていなかった暑さを感じる。
マウスピースからの呼吸は思いのほか苦しく息が整わない。
それに今になって気づいたが、マウスピースのせいで話すことができなくなっていた。
ようやく着ることができたプラグスーツの肩から首へと伸びるファスナーを左右とも閉める。
ファスナーは閉めると外側からは分からなくなる。
圧迫感はずっと感じていたが、ファスナーを閉めたことで圧迫がさらに増し、呼吸が早くなる。
一段落したので、イスに座り休憩しようとした時、リハーサルをしているマリ役の女の子の声が聞こえてきた。
仕方なくイスから立ち上がり、胸のプロテクターと背中の02の番号が一体となったパーツを取り付け、リハーサルへ向かった。


545 : 博覧会 裏 :2017/08/13(日) 10:26:19
マリは司会として進行の確認をしている間、レイはショーケースの説明とポーズのチェックをスタッフと行なっていた。
話すことができないので、黙って頷いている。
私、アスカ専属のスタッフは暇そうに私を待っていた。
「桜、遅いぞ、早くしてくれ」
そう言われ、私はスタッフに駆け寄る。
「分かってるかもしれないが、一応説明するから、聞いといてくれ」そう言って説明を始める。
説明を聞いて頷いていたが、マウスピースで口が開きっぱなしなので、涎が止まらない。首を伝い胸を流れていく時、ゾクッとする。
その度、スタッフから「どうした?」と聞かれたが話せても答えられないと思った。
ターンテーブルに乗り、ポーズを取る。
その前でスタッフが鏡を持って立つ。
目の前の鏡の中には等身大のフィギュアかと見間違えるほどのアスカがいる。
着替えでバタバタしていて、全身を見ることがなかった。
私が動くとアスカも動く。
「んんん!」思わず、すごいと言ったが言葉にならなかった。
「どうした?」スタッフに尋ねられたが、首を振ってみせる。
アスカらしく腰に手を当て、偉そうな感じに振舞ってみる。
「おお、いい感じ」スタッフの言葉に気分良くポーズを取る。
「じゃあ、回すぞ」
その言葉と同時にターンテーブルが回転を始めた。
とっさのことでバランスを崩しふらつく。
転倒はしなかったものの、高いヒールのブーツに加えエナメルのプラグスーツに自由さを奪われターンテーブルで同じポーズを取り続けるのはかなり厳しかった。
ふと、レイを見ると顔に手を当て直立している。
よくあんな風に立っていられるなぁと感心して見ていたが、何か不自然。
よく見ると体を支えるように透明の板がある。
レイはそれに体を預け、ふらつくことなく立っていたのだ。
「んー」と怒ったような声を出しスタッフの体を叩いて、レイを指差す。
スタッフはそれで分かったようで、レイをチラッと見ると「向こうは期間限定の若い娘だからな、桜おまえ社員だろ、頑張れ」と。
「それにあれは余った資材で俺が作ったんだ、だからあれしかないんだ」とも言われた。
私は怒りをアピールしてみたが、軽く流された上ポーズも決まらないまま円筒状のケースが降ろされた。
怒ったまま円筒状のケースにもたれかかるようにしてポーズを取ると、意外と楽にターンテーブルの回転にも対応できた。


546 : 博覧会 裏 :2017/08/13(日) 10:28:17
そうこうしているうちに開場時間を迎える。
多く人が入場し、あっという間に私がアスカとして展示されているブースは人で一杯になった。
ポーズを取ってジッとしたまま、彼氏を探す。
いた!人集りの後方に彼の顔が見えた。
嬉しくなり一周回ってもう一度彼がいたところを見たら彼の姿はなかった。
人の多いところ好きじゃないって言ってたから帰ったのかと思い、もう一度人集りの中、彼の姿を探したがいない。
何度か回っている内にやたらと最前列で食い入るように見てくる男性がいる。
よく見ると彼氏は目の前まで来ていた。
驚いてビクッと動いてしまった。
動いたことで彼は私のことをもっと凝視してくる。
進行としてはこのあと円筒状のケースから解放され、ブースの両側にあるエントリープラグに乗り込み記念撮影をして終わりという段取りだから、少し動いてもいいかとも思った。
円筒状のケースが上がり、進行のマリの声とともにポーズを解除し、エントリープラグへと向かう。
実物大のフィギュアと思っていた人が多かったようで、私たちが動くと驚きの声が上がり、少し気持ちいい。
そのままゆっくりとエントリープラグへ乗り込む。
打ち合わせ通り座り足を伸ばすと、ブーツのヒールが引っかかり足が抜けない、足の位置が調整できず少し焦ったところへスタッフが2人乗り込んできて、手をコントローラに固定、そして細く透明のチューブがマスク越しに突っ込まれ口にまで入ってきた。
そしてマリから信じられない言葉が「それではL.C.Lを注入します」と。
え、エントリープラグに!聞いてないよ!
「うぅうぅ」声にならない声を上げ、動く頭を振ってやめてとアピールするが、無情にもエントリープラグにL.C.Lが満たされていく。
幸いピチピチのアスカの着ぐるみ内にはL.C.Lは入ってこない。
先ほど口に入ってきたチューブの意味を理解した頃には顔までL.C.Lに満たされた。
抵抗することが無駄なことは理解したので、細いチューブから入ってくる僅かな空気をゆっくりと肺へ送り込む作業に集中する。
目からL.C.Lが入ってきそうなので目は閉じた
、しかし実際L.C.Lが着ぐるみに入ってくることはなかった。
L.C.Lに満たされてどれくらい経ったのだろう、妙に長く感じる。
チューブからの空気もなんとなく薄い気もする。
どうすることもできないので、ひたすら開放される時を待つ。
目を瞑って呼吸を落ち着けていると、朝からの疲れもあり眠くなってきた。
体が重く感じていると、徐々に液体が抜けていく感じがする。
水中で聞こえにくかった周りの音もよく聞こえるようになってきた。


547 : 博覧会 裏 :2017/08/13(日) 10:30:47

L.C.Lが抜けたが、どうも体に力が入らない。
エントリープラグ内の拘束をスタッフに解かれ、引きずり出される。
フラフラしながら、用意されたイスに腰掛ける。
スタッフが私の体に何かしているが、頭がぼぉーっとして、力が入らない。
ようやく体に力が入り、頭もしっかりしてきた時には体はすっかり弐号機になっていた。
そしてアスカの顔は弐号機の頭に覆われた。
アスカの着ぐるみの上から弐号機を被せられ、固定されるとなかなかの圧迫が顔を襲う、そしてもちろん息苦しい。
マリの進行で最後にギャラリーとの記念撮影をして終わることが分かり、ホッとしてポーズを取り記念撮影へ。
記念撮影も終盤に差し掛かり彼氏とことを思い出した。
L.C.L騒動ですっかり忘れていた。
弐号機となりアスカよりも狭くなった視界で、彼氏を探す。
いた!記念撮影の最後尾に彼の姿を見つけた。
いよいよ彼氏との記念撮影、今までは離れてポーズを取るだけだったが、彼氏なので腕を組んでみた。
撮影スタッフも彼氏も驚く。
しかし、彼氏は何か感じたようで「サキ?」と声をかけてきた。
バレたことに驚いた私はむせてしまった。
その時アスカの着ぐるみ内に溜まっていた先ほどのL.C.Lが弐号機から漏れ彼氏の服にかかってしまった。
慌ててマリが飛んできて謝罪している。
そんなマリに彼氏が耳打ちする。
それを聞いたマリが私に近寄り、「桜さん、よければこのまま彼氏さんと」と。
周りのスタッフを見るとみんな笑顔で頷いてくれた。
私は彼氏としっかり腕を組み見たい展示へと向かった。
できれば、動きやすいアスカの方が良かったなぁ。
だって、弐号機は動きにくくて、足が痛いから、でもその分かなりスリムに見えるんだけどね。



おしまい


548 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/13(日) 19:48:15
その後の話も是非お願いします!


549 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:04:18
特撮


撮影

ウルトラレディとウルトラマンがある怪獣と戦っていた。
怪獣の攻撃は体を前面を開き緑色の体液をかけるというもの、この体液に触れるとウルトラマンたちの身体が溶けてしまう。
そしてその攻撃の餌食になってしまったのが、ウルトラレディ。
体液をかけられ身動きの取れないウルトラレディ。
助けに入ったウルトラマンがウルトラレディの身体に腕を廻し後ろへ飛び怪獣の体液攻撃からウルトラレディを救ったのだが。
体液で身体の前面が融解してしまったウルトラレディ。
そして助けに入ったウルトラマンも怪獣の体液により腕と身体の一部が溶け、ウルトラレディに融着してしまった。

「えー、私がですか?」
私の第一声はこうだった。
「頼むよ!」特撮監督に手を合わせてお願いをされた。
もともと、私はスーツアクトレスでなく女優を目指している。
特撮番組にはエキストラとして撮影に参加していたのだが、怪獣の体液に足を滑らせたウルトラレディ役のスーツアクトレスが足を傷めてしまったのだ。
その場にいたエキストラやスタッフは男性女性を含め、怪我をしてしまったスーツアクトレスのスタイルには程遠い人ばかりであった。
つまり、怪我をしたスーツアクトレスの代役が可能なのは現状私だけであった。
特撮監督の「アクションはしなくていいから」の言葉と強い押しに根負けして頷いてしまった。
ウルトラレディは背中のファスナーを開け、その中から面下を外した女性が片足で辛そうに立ち私に頭を下げていた。
先ほどまでウルトラレディとして派手なアクションをしていた女性の素顔は、意外にも幼い印象を受けた。
そんなことを思っていた私の背中を女性スタッフが押し、促されるように着替えに向かった。


550 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:05:24
着替え

私の名前は桜 サキ。
地元の大学を卒業後、女優を目指して上京した。
大学ではミスコンにも選ばれ、容姿には自信があり夢だった女優にもすぐになれると高を括っていたが、現実は厳しかった。
上京して3年経ったが、たまにある仕事は台詞もないエキストラ。
だから、専らバイトで生計を立てている。
バイト先ではお客からも評判がいいので、バイト先に就職させてもらって結婚、女優を諦めようかと考えていた。

それほど広くない部屋へ女性スタッフと入る。
部屋の奥には簡易の更衣室らしきものがあった。
女性スタッフから「これに着替えて下さい」と黒い全身タイツのようなものを渡された。
材質はゴム?少し重さがある。
持ち上げ広げてみると、なるほどかなり細い。
あのスーツアクトレスに合わせて作ってあることは一目瞭然だった。
「下着をすべて脱いで着て下さい、あと着る時によかったら」そう言ってペットボトルのような容器に液体が入ったものを渡された。
こんなの着たくない!そう言いたかったが、女性スタッフの表現し難い威圧感に負けて、素直にタイツに着替え始める。
私自身こういう心の弱さが女優向きでないような気もしてきた。
簡易更衣室のカーテンを閉め、着ていた服も下着も脱ぎ去り、ゴムの全身タイツに足を通すがなかなか足が入らない。
そこで先ほど渡された謎の液体を足に塗ってから足を通すと、先ほどとは打って変わってみるみる私の足はタイツの中へと吸い込まれていった。
謎の液体は少し粘性があり、ローションのようだった。
ゴムのタイツを纏った私の足は黒光りし、艶やかな印象を受けた。そして同時に今まで味わったことのない、程よい圧迫感が私を未知の領域へと誘っていく。
私自身、今まで気づいていなかったのだが少しMっ気があることに気づき始めた。
腕を通し身体全部をゴムのタイツに締め付けられると自分でも信じられないくらい、アソコが湿ってきた。
ゴムのタイツの中なので、側にいる女性スタッフに気づかれることはなかったが、私の顔は真っ赤になっていた。
そんなことは御構い無しに私にゴムタイツを着せていく女性スタッフ。
顔の所だけ開いたフードを被り、背中のファスナーを閉めてもらう。
ウルトラレディのスーツアクトレスに合わせて作ったゴムタイツのようで、私には少しキツかった。
しかし、そのキツさがまた心地良い。
ふと、表情は何事もないように振舞っていたが、胸を見ると大きな胸は少し潰されその先の乳首だけは何かを主張するように固く勃起していた。
幸い女性スタッフは私にタイツを着せ終わると、私がこれから着るウルトラレディの準備を始めていた。


551 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:06:41
スーツアクター

準備をしているウルトラレディのスーツを見ると何かが変。
やけに大きく見える。
モジモジくんのような格好で、女性スタッフに尋ねてみる。
「このスーツ大きくないですか?」
私の問いに、当たり前といった表情で、「これ2人で着るんですよ。だから、お互いの汗での不快感をなくすために、ゴムのタイツを着てもらってるです」と。
続けて「ウルトラレディ役の詩織ちゃんは、スーツの中の汗の臭いを気にして普段からこのゴムタイツ着てますけどね、暑くないのかしら?」最後は独り言のように呟いた。
確かに小太りの女性スタッフにしてみればそう思うだろう、現に少し動いただけで額に汗が滲んでいる。

そしていよいよウルトラレディとウルトラマンが、融着してしまったスーツへ。
ウルトラレディとウルトラマンがくっついてしまっているため、スーツというよりは着ぐるみというイメージを受けた。
それも二体分なので私一人だけではかなりの大きさに感じる。
ウルトラマンの背中のファスナーの開口部から中へと入る。
融着している部分は胴体部分なので、ウルトラマンの着ぐるみの中にはウルトラレディの足と腕それにマスク部分が着れるようになっていた。
ウルトラマンの背中を大きく開き、ゴムタイツでは通りが悪いので先ほどのローションを塗ってから足を通す。
太ももの付け根まで、私の足がウルトラレディの銀色の足に変わる。
ウルトラレディの足はヒールのついたブーツになっていて、足を通してから外側のファスナーを閉める。
腕も同じようにローションを塗ってから私の腕をウルトラレディの腕へと変えていく。
最後に頭を強引にマスクへと押し込んでいく。
マスクが動くので女性スタッフが押さえてくれた。苦労したものの何とか私の頭はウルトラレディのマスクに収まった。
しかし、呼吸穴が合わない、加えて覗き穴も合っていない。
両手をバタバタさせて焦っている私の腕を女性スタッフは掴み、「落ち着いて、今から調整するから」と少しドスの利いた声で諭してきた。
私はその声で落ち着きを取り戻しジッとすると、女性スタッフは私いやウルトラレディの頭を細かく動かし調整を始めた。
程なくしてマスクの口のスリットから呼吸ができるようになり、小さな覗き穴から外の世界が広がった。
その先には鏡があり、少し歪なウルトラレディの姿がそこにあった。
こうして準備ができた私は背中に負ぶさるようにくっついているウルトラマンの抜け殻とともに台車へと載せられた。
台車に載せらたのは、負ぶさっているウルトラマンの抜け殻がついており、さらには右脚がウルトラマンと融着しているので自分では上手く歩けないから。
そのまま女性スタッフにより台車で運ばれていく。


552 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:16:57
出逢い

台車は一旦止まってから別の部屋と入る。
そこはスーツアクターの控え室兼更衣室、先ほど私が着替えた部屋よりは広い。
狭い視界で辺りを見回す。
そんな私に男性が声をかけてきた。
「信条晃です。今日はよろしく!詩織ちゃんの代わりを急に頼まれたんだってね」
声のする方を向くと私好みの男性がそこにいた。
緊張して返事ができず、ウルトラレディの頭の動く限りで頷いた。
彼も私と同じようなゴムタイツを既に着ており、面下を被りモジモジくんになっていた。
挨拶もそこそこに私の背中側へ回り込んだ。
そして融着している右脚に彼の足が入ってくるのがわかった。
左足はわからなかったが、腕を入れてきたのはすぐにわかった。
なぜならウルトラマンの手はウルトラレディの胸を揉むような形で融着していたから。
本当なら不快に感じたのかもしれないが、私好みの晃さんになら少し嬉しい気分になった。
「ゴメンね」後ろから優しく晃さんが声をかけてくれたが、恥ずかしくて下を向いてしまった。
その後、ウルトラマンのマスクを被り、女性スタッフが背中のファスナーを閉めたようで、着ぐるみの中の圧迫感が一段と増すと同時に晃さんの体温がゴムタイツを通して伝わってきた。
台車は再び動き出し、撮影現場へと運ばれていった。


553 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:18:00
自己紹介

撮影現場で台車の上で待機している間も私のドキドキは止まらなかった。
小さな覗き穴から撮影の準備を見ていると、コツンとマスクに何かがぶつかった、それほど強くなく。
「聞こえる?」急に男性の声がした。
「え!」私が驚いて声を出すと、「聞こえているみたいだね」
「マスクとマスクを接触させると声が振動して伝わるだよ」と晃さんの声。
「暑くない?」その問いに「暑いですけど大丈夫です」と返す。
「こんな密着して何だけど、改めて自己紹介するね。僕は信条 晃、年齢は27。昔見たヒーローモノに憧れてこの仕事に就いたんだ」
「改めてまして、私は桜サキ年齢は25です。女優を目指し上京したんですけど、未だにエキストラとしてしか仕事がなくて、もう田舎に帰ろうかと考えているんです」とトーンダウンしながら自分のことを話した。
そんな私に晃さんは「こんなのはどうかな。スーツアクターとして頑張ってそこから女優を目指してみては」と少し落ち込み気味の私を晃さんは励ましてくれた。
私は嬉しくなり「ハイ」と明るく答えた。
「サキちゃんだったら、可愛いからスーツアクトレスとして有名になれば、女優へ近づけると思うよ」
「え、私の顔見たことあるんですか?」
「あるよ。さっきまでウルトラマンを演じていたから、監督に頼まれている時、一緒に横に居たし」
そう言われれば、確かに監督が手を合わせてお願いしている横に、手を合わせてお願いしているウルトラマンがいた。
「なるほど、そうだったんですね」
「実は僕から監督にお願いしたんだ、君だったらいいなぁと思って」
そう言われ、恥ずかしくて急に体温が上がったような気がした。


554 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:19:18
開始

準備ができたようで、セット中へと運ばれる。
そして怪獣の体液攻撃を受けている途中だったので、緑色のローションをたっぷりとかけられてからスタートの声。
私の目の前で怪獣が雄叫びを上げる。
体が融着してしまったウルトラマンとウルトラレディは素早く動くどころか動くこともままならない。
ズリズリと体を引きずりながら、後退する。
着ぐるみの中では晃さんの指示で動く。
「焦った感じで両手と左足を使って後ろへ行くよ」言われた通りにする。
暑い着ぐるみの中で必死に演じる中で違和感を感じる。
それはお尻の割れ目に沿うように固く熱いモノが当たる感覚。
それは後退する度に大きくなっているようであった。
怪獣は執拗に踏みつけ攻撃してくる。
「次は体を反転させて、怪獣に僕の背中を向けるように、1、2、3」
タイミングを合わせ怪獣の攻撃を受けていたウルトラレディをかばう形で、ウルトラマンの背中が怪獣へと向く。
その瞬間、私の胸を鷲掴みにされる感覚と供に下半身に衝撃が走った。
今までお尻に沿って固く熱くなっていたモノが私の中へと入ってきた。
ここで初めてゴムタイツの股のところが袋状になっていた意味を理解した。
そして、晃さんと詩織さんの関係も。
怪獣がウルトラマンの背中へ攻撃を加える度に、晃さんのモノが私に深く突き刺さる。
怪獣は何度も何度もウルトラマンの背中へ攻撃を加えているうちに、私は逝ってしまった。
もちろん、声を出さないように必死で堪えた。


555 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/08/14(月) 00:21:14
放心

撮影はこの後、ウルトラ兄弟たちが現れ全員で特殊な光線を浴びせると、ウルトラマンとウルトラレディの融着は剥がされ、負傷していないウルトラマンとウルトラ兄弟たちで怪獣を退治して終了となったのだが。
ウルトラマンには別のスーツアクターが入り、撮影を続けた。

融着したウルトラマンとウルトラレディはそのまま台車へと載せられ更衣室へと運ばれていく。
もちろん、密着した着ぐるみの中で固く大きくなった彼のモノは抜けることなく私に突き刺さったまま。
一度逝ってしまった私にとっては、移動する台車の振動だけでも十分過ぎ、運ばれる途中で何度も逝ってしまった。
彼が着ぐるみから出る時の振動でもさらに逝ってしまい動けなくなってしまった。
女性用の更衣室へと運ばれた時は全く動けない状態で、女性スタッフに着ぐるみから引きずりだしてもらい、その後なんとか着替えを済ませたものの、しばらくイスに座り放心状態を経てもなお、家へと帰る足取りは覚束なかった。
美男美女のスーツアクターはその後結婚し、今でも活躍していることはテレビの特集などで目にする。
私は女優を諦め、特撮関連の会社へと就職した。


おしまい


556 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/14(月) 19:33:45
乙!!
いいですよいいですよ!


557 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/19(土) 23:01:55
ああ…どえろいのがよみたいなぁ…


558 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/24(木) 22:41:11
誰でもいいですので誰か返事を…
何かいってくださいお願いします


559 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/26(土) 01:20:01
>>558
返事って上のやつの感想ですか?


560 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/26(土) 07:25:25
いえ、何か言ってくれるだけで結構です…
良かった、誰も居ない訳じゃなかった…


561 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/26(土) 19:30:09
>>558
とても楽しく読みましたよ!
ありがとうございます!


562 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/26(土) 20:33:44
アニメ関係の世界でフクロウみたいな存在が女陰をばらまいてたよ!
フクロウは青の祓魔師に出てきたような存在だったね。


563 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/31(木) 22:38:03
アイドルでは売れず、事務所からカメレオンアイドルとして売り出すと言われた女の子。
変幻自在のカメレオンのようなではなく、
着ぐるみを着て本当のカメレオンとして歌を歌ったりダンスをしたりするものの、それでも注目を浴びることない女の子についにテレビからオファーが来た。
それはカメレオンの着ぐるみを着てバンジージャンプを飛ぶというもの。
彼女の運命はそしてアイドルとして売れるのか?


564 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/08/31(木) 23:25:58
いいですねぇ…


565 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/01(金) 18:53:40
カメレオン

アイドル業務

リアルなカメレオンがマイクを握り歌を歌って踊っている。
言うまでもなくリアルなカメレオンは着ぐるみ。
歌っている声とカメレオンの大きさからも中身は女の子であることは明白。
彼女はカメレオンの着ぐるみを着たカメレオンアイドル翠ちゃんとしてテレビに出演している。
翠ちゃんはテレビ局に入る時は勿論、楽屋でもカメレオンの着ぐるみのまま。
なので、誰も中の女の子の素顔を見たことはなかった。
いつも2人のマネジャーに付き添われている。
1人は女性、もう1人は男性。
女性は翠ちゃんの身の回りの世話、それこそトイレの時も多目的トイレに一緒に入るといった徹底ぶり。
男性は着ぐるみの彼女の移動の介助とスケジュール管理。
翠ちゃんが売れるようになるまでは色々あったが、それは売り出しの章で。
まずは翠ちゃんの仕事、私生活についてのお話です。
翠ちゃんは仕事が終わると所属事務所のあるセキュリティの行き届いたビルにマネジャーたちと共に消えていきます。
事務所まで介助してもらうと男性マネジャーとはここでお別れ。
女性マネジャーと共に別室へと入っていく。
別室に入ると女性マネジャーはカメレオンの着ぐるみのトゲトゲの背ビレをある所から剥がすとその下にはファスナーが現れる。
そのファスナーを開き、カメレオンの背中から中綿を掻き分けて両腕を突っ込み、暖かくヌルッとしたものを引っ張り出す。
この引っ張りだされたモノは翠ちゃんの中身で1日頑張った私。
女性マネジャーは「2日間は休みだからゆっくり休んで、お疲れ様」そう言って、私を置いて部屋を出て行く。
「お疲れ様です」私の声が届くか届かない内に。
「ふーっ」私は大きく息を吐くと、長椅子に腰掛ける。
今日も1日長かった。
朝6時に事務所に入り、カメレオンになったのが7時、そのまま事務所を出てワンボックスで移動。
バラエティ番組の収録後、屋外でのロケ、そして歌番組のリハーサルと本番を経て事務所へ帰って来たのだから。
社長の配慮から仕事は1日十分働いて2日間休みとなっている。
だから、仕事が終わると緊張感と着ぐるみから解放され一気に力が抜ける。
部屋には今日着たカメレオンと予備のカメレオンの着ぐるみが2つ部屋の壁にかかっている。
私は今日1日共にしたカメレオンの着ぐるみに「お疲れ様」と声を掛け、シャワールームへと向かった。


566 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/01(金) 19:31:52
しえん!


567 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/01(金) 20:31:56
NGワードで投稿できなくなってしまった。


568 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/01(金) 21:19:23
ちん こ
出会い 系
熟 女

俺が知ってる禁止ワード


569 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/01(金) 21:21:40
あとひらがなで人の名前?もあった気がする。謎だけど


570 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/01(金) 21:46:51
またですか…
NGワードって問題がありましたね…

小分けにして投稿できる範囲を探って頂けますか?
>>489
着ぐるみスレまとめに投稿するという手もありますが…


571 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:26:32
徹底管理

着ぐるみを脱いだ部屋の中には階段があり、一つ下の階に行けるようになっている。
そこにはシャワールームと更衣室があり、その一つ下の階から出入りできるようになっている。
私は着ぐるみアイドルで絶対に顔を見せてはならないので、事務所とは全く別の所から帰宅する。
着ぐるみにどんな女の子が入っているのか思わせることで人々の関心を惹き、今の成功に至っているのだから。


572 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:32:56
私の素顔は翠ちゃんの身の回りの世話をしてくれている女性マネジャーも知らない。
なぜなら、私の全身は黒いゴムで覆われているから、体は勿論、頭も顔もまともに肌が露出しているのは口だけ。
目の部分は小さな穴が複数開いていて、マスクの内側から外は見えるが、外側からは私の目はほとんど分からない。
このゴムでできたラバースーツを着ているのは着ぐるみの中を汗で汚さないことと、素顔を晒さないため。


573 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:37:29
ただ、肌に張り付くラバースーツを纏い、カメレオンの着ぐるみを着ているので仕事が終わると体重がいつも3kgは痩せていた。
シャワーを浴びながらマスクと一体となったラバースーツを脱いでいく。
ラバースーツはフェイスエントリーというもので、ファスナーはなく、もじもじ君の顔が露わになるところから体をスーツの中へと滑りませる。
肩まである髪を纏め、顎の下にあるマスクをスッポリと被った上からさらに後側からもフードを被って、ようやくラバースーツを着ることができる。


574 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:41:47
継ぎ目が一切ないラバースーツのおかげで、汗が外に出ることはないが、ラバースーツの中では汗がかなり溜まる。
股の所には防水ファスナーがあり、それを開くことでトイレはできる。
その時溜まった汗もついで排出。
シャワーを浴び、1日の疲れと汗を洗い流す。
ラバースーツは裏返して中に溜まった汗をシャワーで洗い流し、シャワー室の中で乾燥させる。
次の仕事の時は新しいラバースーツを着て、今日使用したものは乾いているのを確認してから、次回用に回すといった感じ。
私服に着替え、事務所とは違うフロアの扉から外に出て家路についた。


575 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:48:36
カメレオンの翠ちゃんでなく、私、紀埜ハルカとしては注目されないのは、変な感じであり、面白くもあった。
ロケで屋外へいくと、みんなが翠ちゃんの周りに集まり、色々質問してきたり触ってきたりするが、普段の私に人が群がることはなかった。
そう、ゲームの中だけ主役でいられるようなそんな感じ。


576 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:50:17
プライベート

事務所のビルを出て雑踏に紛れると、私のことを気に留める人は誰もいない。
足速に駅へ向かう。
「ハルカ!」不意に声をかけられた。
声をかけてきたのは大学の友人の冴。
「今からバイトなんだけど、あんたも付き合いなよ」そういって私と腕を組んで強引に引っ張っていく。
彼女はいつもこんな感じ。
大学の授業で知り合い仲良くなったまでは良かったが、バイトもいいのあるからと強引に働くことになった、勿論彼女に着ぐるみを着てアイドルをしていることは内緒。
電話やLINEで連絡を取ってくるので、翠ちゃんになっている時は電話の電源はOFFにしている。
だから、会うといつも「あんた、何してたの?」って聞かれる。
そんな時は決まって「私の携帯古くってすぐ電池なくなるの」と答えておく。
家に帰ってゆっくりしたいが、冴は帰してくれそうにないのでそのままバイト先まで付き合う。
バイト先はケーキの有名なカフェで、形の悪いものや試作品などが食べられるというメリットがあった。
信号待ちをしている時、冴が私の方を向いて「この間、店に着ぐるみアイドル翠ちゃんが着たんだよ」と目を輝かせて話し出す。
「あんたにも連絡したけど、電話繋がらなくて」それはそうだろと思いながら「ゴメン」と返す。
「翠ちゃん小さかったよ、あんたと同じくらいかなぁ」といって長身の冴は私の頭を手の平でトントンと触れた。
確かに先日のロケで自分のバイト先を訪れ、店長に声色を変えてインタビューをした。
何とも変な感じだった。
冴がいることも勿論分かっていたが、接触が多いと私であることが分かってしまうかも知れないと思い、ドキドキしていたが幸い冴は奥の厨房から覗いているだけだった。
翠ちゃんの覗き穴はカメレオンの喉の部分に細かい穴が開いているだけなので、話すことはできても、飲んだり食べたりはできないので、ケーキを食べたのは同行していた女子アナウンサー、見事な食レポでロケを終えた。
その時の様子を冴は厨房から撮っていたようで動画や写真を見せてくれた。
冴は私の翠ちゃんに対するリアクションがかなりあると思っていたようで、あまりの普通さに少しガッカリしているようだった。
その後バイト先のカフェの前で、冴に用事があるからと告げ別れることができ、ようやく家路に着いた。
帰りながら興奮気味だった冴に付き合ってあげれば良かったかなぁと思った。


577 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/03(日) 00:51:31
売り出し

家に帰り着き、ソファに崩れ落ちるように横になりながら、1日を振り返る。
今日も忙しかった。
大学に入ってすぐ、ショッピングをしている時スカウトされた。
自分の容姿に少し自信もあり、歌やダンスもできることに加え、スカウトマンの巧みな話術でアイドルとして成功するような妄想も膨らんだ。
歌やダンスのレッスンを終え、デビューしたが全く売れず。
自分よりも年下の子たちは、歌やダンスも上手くデビューすると私を追い越してどんどん先へ行ってしまった。
自分の甘さを実感した私は社長に、事務所を辞めさせて欲しいと打ち明けた。
社長はしばらく考えていたが、私に一つの提案をしてきた。
それがカメレオンアイドル、変幻自在のカメレオンのアイドルのようにではなく、本当のカメレオンになるもの、着ぐるみを着て。
初めて聞いた時は意味も分からず、変な社長たと思った。
中身が女の子と判るようにワザと声を出し、歌を歌いダンスをしたが注目されたのは始めだけだった。
すぐに注目度は下がっていった。
そしてあるバラエティ番組がターニングポイントになった。
多くの共演者と共にクイズに答え、間違えた人全員がバツゲームを受けるというもの。
そして初めてのバツゲームがバンジージャンプ。
私はクイズに間違え、バツゲームを受けることに。
着ぐるみにハーネスを取り付けられる。
着ぐるみの中身である私が落ちないようにしっかりと取り付けられ、かなり痛かったことを覚えている。
間違えた共演者の中で誰も飛び出せない中、私は真っ先に飛んだ。
視界が少なくそれほど高さに対する恐怖は感じなかったから。
しかし、実際飛んでみると自分の人生が走馬灯のように流れ、悪かったはずの視界からは落下し迫ってくる地面がはっきり過ぎるくらい見え、大きな悲鳴をあげた。
そして飛び終わった後も怖さから足はずっと震えていた。
その時の番組の視聴率が良く、毎回番組に呼ばれるようになり、気づけばレギュラーになっていた。
この番組ではいろいろあった。
池に落とされたり、ペンキをかけられたり、真空パックされたり、カメレオンの着ぐるみを着ているのにさらに着ぐるみを着せられたりと死んでしまうのではないかということもあった。
そんな番組が終わる頃に、私いや翠ちゃんはすっかり人気者となりアイドルとして成功していた。
大変だった分、今の幸せがあると思いながら眠りにつく。
このあと、私は暑さから目覚めることも分かっている。

おしまい


578 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/03(日) 01:01:09
支援!


579 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/03(日) 01:25:14



580 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/16(土) 10:52:08
続 ホビーショップ

ウルトラマンの着ぐるみを着たのか、それとも着ていないのか未だにはっきりとしないがあの時の感覚だけは残っている。
また気持ちよくなりたいと考えた私はウルトラマンの着ぐるみをネットで探してみた、もちろん買うつもりで。
しかしいくら探してもウルトラマンの着ぐるみは販売はされていなかった。
その代わりコスプレ衣装として作ってもらうことを思いついた。
そしていろいろなコスプレイベントに参加してウルトラマンのコスプレをしている人を探したが見つからなかった。

そんな日々を送っていたある日、家の近くにフラワーショップがオープンした。
フラワーショップの前には、大きな植木鉢に入った人工的な植物。
その人工的な植物は人間のように腕を振り体を振り動いていた。
もちろん、これは着ぐるみで客寄せのため。
興味ありげに見ていた私の視界に何故か、店内で忙しそうに作業をしている女性に釘付けになる。
なぜならあの店員さんに後ろ姿が似ていたから。
そしてその店員さんが振り返った。
「やっぱり、あの人」そう思った瞬間に目の前が真っ暗になった。


581 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/16(土) 10:53:22
真実

気づいた時は薄暗い部屋でベッドに寝かされていた。
私の体はすでに緑色のラバースーツが着せられていた。
周りを見ると先ほどの植物の着ぐるみが大きな植木鉢に入ってたっている。
「あら、目覚めちゃった」あの店員さんが部屋に入ってきた。
「どうなってるんですか?それに私」と質問しようとすると、分かってますといった顔をして店員さんは私の横に座り話し始めた。

貴女と出逢ったのは家具屋の時ね
その時、感じたの貴女は狭い所に閉じ込められることを望んでいると。
だから貴女に催眠術をかけたの私の目を見ると眠ってしまうように、といって微笑む。
でも、だいぶ効果が薄れてきたみたいね。
途中で目覚めたの今回が初めてでしょ。
「じゃあ」と言いかけた私を制止して、「そう、貴女の部屋の出来事もホビーショップも私がしたことよ」と。
「なぜ?」という私の問いには答えず、「今回は植物になってもらいます、もう二度と出られなくなりますけど」恐ろしいことを平然と伝えてくる。
抵抗しようとしたが体は全く動かない。
「目覚めても体は動かせないから」といって、店員さんは準備にかかった。


582 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/16(土) 10:54:53
植物着ぐるみ

まず、口に猿轡をされた。
猿轡といっても単に言葉を封じるものではなく、パイプの様なものが付いているものを喉の奥まで突っ込まれた。
体の自由が利かない状態での抵抗はたかがしれていた。
猿轡をされた後、緑色のラバースーツと同じマスクを被せられる。
体の自由が利かない私にマスクを被せようとするが、手こずる店員さんは「あなたも見てないで手伝って」と声をかけると植物の着ぐるみが動き出した。
幹から伸びる腕とおぼしき枝の先の葉っぱの塊を床へと投げ捨てると、植木鉢から人工的に描かれた茶色の樹皮の足が出てきた。
植木鉢の表面に広がっていた根は、植物の着ぐるみのスカートのようになっていた。
植物の着ぐるみは先の尖った棒のような腕で上半身を起こされた私の体を支える。
店員さんは私の頭のてっぺんからマスクを被せた。
口の部分は開いているので呼吸はできるが、視界は緑色一色となり不鮮明、鼻は潰され呼吸はできない。
次に店員さんは植物の着ぐるみを目の前で脱がせ始めた。
背中側が開閉出来るようになっているようで、腕である枝がしきりに動いていたが、中身が抜けたように脱力して、すぐに植物の着ぐるみから顔が出てきた。
緑色のマスク越しだったが、その顔はなんとなくわかった。
ウルトラレディに入っていた女性。
彼女の着ていた着ぐるみにそのあと私が入る前回も、そして今回も。
人工的に描かれた樹皮に私の足が変わっていく。
伸縮性は少しあるものの、かなりピッタリしていてキツい。
その感覚に少し快感を感じている間も着ぐるみを着せる作業は続く。
ただ、同じ着ぐるみを着せられても彼女と違うところは、排尿用のカテーテルを挿入され、アソコにはバイブが挿入されていること。
「排泄は貴女が眠っている間に済ませておいたから、安心して」と店員さん。
この着ぐるみを着せられるとこのまま閉じ込められてしまうのだと改めて思ったが抵抗することもできず、ただされるがまま。
店員さんは続けて「食事は流動食になるから」と言って着ぐるみを着た時に顔の辺りにくる短い枝の中が空洞になっているのを見せ、「ここから貴女の口、いや胃へ直接流し込んであげるから安心して」といって微笑む。
嫌な寒気が背筋を走った。
抵抗できない私の体はどんどん植物の着ぐるみに変わっていく。
下はカテーテルで排尿、口には喉の奥までのゴム管をダイレクトに挿入された。
「貴女の名前って、桜サキだったよね」そう言って全身に桜の装飾を始めた。
「綺麗にしてあげるから」と言われだがもう、私自身がこの姿を見ることはできない。

おしまい


583 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/16(土) 11:28:05
支援支援


584 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/16(土) 20:45:29
続・カメレオン

私は疲れて死んだように眠っていた。
1日中着ぐるみを着ての仕事、ここ最近はカメレオンアイドル翠ちゃんの人気も出て、仕事はハードになり家に帰ると緊張の糸が切れて死んだように眠ってしまう。
今、仮に誰かに襲われても全く抵抗できないくらいに。
どれくらい眠ったかは分からないが、息苦しさと暑さで目を覚ます。
部屋の隅の姿見を覗き込むと、カメレオンの翠ちゃんになっている。
不意に後ろから声がする。
「おはよう、もうお目覚めかい?」
振り返るとそこには事務所の社長。
私は元気よく「はい!」と返事をする。
「飲むかい?」そういって社長は飲物を差し出してくれた。
「はい!ありがとうございます」
私はグラスを手に取ると、覗き穴にストローを突き刺しストローで社長の用意してくれたスポーツドリンクを一気に飲み干した。

この部屋は社長が私のために用意してくれた部屋。
この部屋のあるマンションは社長の所有で、とある仕掛けがある。
それは2階の私の部屋だけが、直接地下の大空間へ移動することができる。
その他の部屋は普通の賃貸マンションとして貸し出している。
地下室へ通じる扉は収納の奥にあり、一見しただけでは分からないようになっていた。
だから、普通に友人を部屋へと招き入れることもできた。
なぜ私の部屋に社長がいるのかというと、話せば長くなるが。
社長は爬虫類や両生類の類いが好きであり、そんな着ぐるみに女の子が入っていたらと妄想し、それを具現化したものが翠ちゃん。
まあ、それだけでは飽き足らず、こうして私は家に帰っても翠ちゃんになり、プライベートでも社長の欲求を満たしている。
社長は決まって仕事で私が疲れた時にやって来てグッタリしている私に着ぐるみを着せ癒しを求めてくる。
仕事で疲れて動きが少ないくらいがちょうど爬虫類ぽくていいのだそうだ。
この翠ちゃんはアイドルをやっている時のモノとは仕様が違う、そして中に着ているラバースーツも。
それは翠ちゃんの股のところには一見しては分かり難いが穴が空いている。
そして中に通ずるその先のラバースーツの股の部分が袋状になっており、私の中まで一直線に入っていけるようになっている。


585 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/16(土) 20:46:50
スポーツドリンクを飲み干した私は、翠ちゃんから引き出される。
社長と熱い抱擁とくちづけを交わした後、マウスピースのついた視覚を奪うマスクを被せられる。
このマスクは厚手のゴムでできていて、音がほとんど聞こえなくなる。
呼吸はというとマウスピースに小さな穴が空いていて呼吸はできるが、声は出せない。
そんな状態で翠ちゃんへと戻される。
僅かな呼吸だけを許された私は、巨大なカメレオンであり社長のペットとなる。
社長は私に首輪をつける。
首輪といっても翠ちゃんの首輪なので私の頭辺りにそれはしっかりと巻かれる。
そしてリードを引いて地下室へと降りていく。
広い地下室にはテレビやソファ、ベッドがあり、他にもペットが飼えるように大きな水槽が幾つもあった。
それに着ぐるみと思しきものがいくつか、あった。
もちろん見たのは、翠ちゃんではなくハルカとして、翠ちゃんでは呼吸がやっとだから。

地下室に着くと、社長はソファに座り私を抱き抱え膝の上に置くと体を撫でながらテレビをつける。
私の耳にも僅かにテレビの音が聞こえる。
しばらく、そのままでジッとしている。
どれくらい経ったかは分からないが私は眠くなり、社長の体に寄り添うようにすると、社長は私の体を持ち上げ膝からソファの上へ優しく下ろした。
眠くなっている私は、そのままソファに寝そべる。
どこかへ行ってしまった社長は程なくして戻って来ると、翠ちゃんの体を腹這いにし、股の穴へ何かを突っ込んできた。
無数の突起のついたものがグングン入ってくる。
潤滑剤の様なものが塗られているようで、私の中へと滑り込んだ。
しかし、マウスピースで言葉を封じられた私は体をビクンと震わせるだけ。
そして私の中に滑り込んできたものは、私の中で暴れ出す。
徐々に勢いを増しながら。
声は出せず呼吸だけが荒くなる。
「逝く、ダメ、逝っちゃうぅぅぅ!」
もちろん、声にならない。
小さな声で「ぁぁぁ、ぁぁ、ぁぁぁぁぁぁ!」と唸りながら、あっさりと逝ってしまった。
社長は私のことを見てくれているかは、分からない。
再び絶頂が訪れる。
先ほどよりも体をビクつかせ言葉にならない声を上げ、すんなりと逝ってしまった。
あまりの快感に体が痙攣を起こしたようになるのを見て、私の中で暴れ回っていたモノは引き抜かれた。
フーッと大きく息をしたのも束の間、今度は生温かく太く大きなものが入ってきた。
「あぁぁ、もうダメ!壊れちゃうぅぅぅ!」
当然私の声は言葉にならないが、太く大きなものは私の中へ出たり入ったりを繰り返す。
そして、それは勢いを増し最終的には私の体を突き上げるようにして私の中で止まった。
私は快楽の絶頂を迎えそのまま意識を失った。
こうして意識を失って、次に気がつくと社長の姿はなく、仕事から帰ってきた服でソファに横になっている。
いつも夢だったのかと思うが、社長からの置き手紙を見て、夢でなかったことが確認できた。


586 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/16(土) 20:48:09
社長と過ごす地下室へは1人では行かない約束になっている。
その約束を破って地下室へ降りようとしたことはこれまで何度かあったが、地下室への扉は内側から施錠されており外側つまり私の部屋側には鍵穴どころかドアノブもなくただの壁でしかなかった。
私が地下室へいってみたいと思うのは、社長が地下室を通って私の部屋へと来ていることは分かっていたので、あの地下室がいったい何処へ繋がっているのかという冒険心から。
いつものように、物置きの奥の壁を押してみる、すると壁は奥へと開いた。
「やった!」思わず出た声を押さえるように口を押さえる。
今度は静かに扉を開き中へと進む。
すぐにいつも私が目の見えないまま下りているステップの広めの階段が現れた。
翠ちゃんの時のように手摺りを伝いながら、階段を下りていく。
なぜ手摺りが必要かというと、照明が全くなく階段のステップが見えないから。
慎重に歩を進め、ようやく一番下まで下りてきた。
始めは暗く見えなかったが、だんだんと暗闇に目が慣れ、少しずつ見えるようになってきた。
階段の側にはついさっき、社長と戯れたソファやベッドもあった。
暗闇の中、もう一つの出口である扉を探す。
人が入れそうな大きな水槽の横を通ると何かが呼吸するような音が聞こえてくる。
それも一つではない、しかも荒々しい。
目を凝らして水槽の中を覗き込むと、カエルが2匹いる。
1匹は仰向けになり、もう1匹はそれに覆いかぶさるようになり、腰を振っている。
その時、突然灯りがついた。
眩しくて目が開けられない。
「ハルカ、入ってはダメだといっておいただろう」社長はドスの利いた声でそう言った。
「ごめんなさい」私は目が開けられないまま、声のする方へ頭を下げた。
「仕方ない、私も施錠し忘れたのだから」
「ところで、そこの水槽の中を見てしまったのかね」
私は明るさに目が慣れ、社長の顔色を伺いながら頷いた。
社長は怒った様子はなく、「それじゃあ、仕方ない」と呟いた。
明るくなり、まじまじと水槽の中を覗くとやはりカエル、光沢のある綺麗な黄緑色のアマガエル。
下側で仰向けになっているカエルは、上から覆い被さっているカエルより小さくて細い、それに人間でいう胸の辺りに2つの膨らみがあるのが分かった。
社長は「あの2匹のカエルは君のよく知っている人物だよ」と。
私がよく知る人物は男性マネジャーと女性マネジャーしかいなかった。
そう思って見ているとカエルでなく、2人のマネジャーに見えてきた。
「あのー、お二人は付き合っていたんですか?」という私の質問に対して社長は首を振りながら「いいや、彼らは動物のように交わっているが、相手が誰だか分かっていないよ」
「それにカエルの着ぐるみを着せる前に、特殊な耳栓に目隠しをし、声を出せないようにしているので、彼らは本能の赴くままなんだ」と。
それを見ていると私のアソコも熱くなり、濡れてきたので社長に謝り自室に戻ることにした。
今度は地下室への扉はしっかりと施錠された。
あのあと、2匹のカエルいや2人のマネジャーがどうなったのか、気になりながら興奮していた私はオナニーをしながら眠りについた。

後日、分かったことはあの2人は事務所のタレントで売れなくなり、今は裏方に周りマネジャーをしているとのことだった。
私も売れなくなると、マネジャーになりカエルの着ぐるみを着てだれかと交わる日が来るのかと想像すると、興奮してきた。


おしまい


587 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/17(日) 09:19:15
支援!


588 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/17(日) 12:45:14
支援


589 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/25(月) 20:11:33
特撮

営業の外回りをしていると、特撮番組の撮影に出くわした。
人集りの中、撮影を見学。
規制線の引かれた一番近くに女怪人の姿。
そういえば、スマホを取り出して女怪人役を検索してみる。
女怪人はビークィーン、蜂をモチーフにした怪人で体全体をラテックスのスーツで覆っていて、女性らしいラインが強調されている。
演じているのはスーツアクトレスの長峰瞳。
撮影がひと段落ついた所で近づいて声をかけてみた。
「さっちん!」
女怪人が振り向く。
着ぐるみ越しでも声は届いたようだ。
しかし、被りもののせいでどこを見ているかは判らない。
俺が手を振ると、ビクッとした動きをした後こちらをジッと見ていた。
彼女の本名は長野沙知、長峰瞳は芸名。
なぜ知ってるかって、幼馴染みで俺の元カノ。
歳は俺の2つ下で、高校から社会人になるまで付き合っていた。
2年前のことである。
俺が大学進学のため上京し、追うように彼女も専門学校に入学し上京した。
その後も付き合っていたが、大学を卒業し就職すると、転勤することになり俺は東京を離れた。
仕事の忙しさと彼女自身いろいろ大変だったこともあり、お互いに連絡を取らなくなり自然消滅してしまった。
彼女からアクション女優 長峰瞳としてデビューしたことは連絡が少なり始めた頃に聞いていた。
撮影が終わったようで、演者はスタッフからベンチコートを受け取り羽織っている。
もちろん、女怪人ビークィーンも着ぐるみの上からベンチコートを羽織る。
冬の寒さが身に染みる2月。
人集りもなくなり、ポツンと立つ俺の元にビークィーンいや沙知が戻ってきた。
着ぐるみ越しのくぐもった声で「久しぶり、よくわかったね」と少し恥ずかしそうに話す彼女。
俺はスマホの検索ページを彼女に見せた。
彼女は言葉なく分かったというように頷く。
そして、「車?」と。
「営業車だけどな」と俺が返すと、彼女は「時間ある?」と。
俺が頷くと、ビークィーンはスタッフの方へ走っていった。
そして何か言葉を交わした後、ロケ車の中へそして大きめのカバンを持って再び俺のところへ戻ってきた。
そして腕を組み、「行こう!」と言って恥ずかしいのかベンチコートのフードを深く被る。
そのまま車まで黙って歩いていった。
車に乗るとそのまま、フードはとってシートベルトをする。
沈黙を破り俺は話し掛ける。
「どこ行く?」俺の問いに「海!」と即答する彼女。
そして車はゆっくりと走り出した。


590 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/25(月) 20:39:34
自然消滅からその後の彼女の恋愛事情について聞きたかったが、すぐには本題にも入れず、別の話題にした。
「冬の海って寒くないか?」俺の問いに彼女は私は着ぐるみ着てるし、コートも着てるから大丈夫」と。
ならばと「車の中暑くないか?」車のヒーターは風切り音を出しながら吹き出している。
「うん、今は大丈夫?」
「着ぐるみって苦しくないの?」
その問いに「うん、少し苦しいよ、でもちゃんと見えてるし、動きだってほら」そういって拳を突き出して見せる。
「さっちんの顔見たいなぁ」その言葉に「ダメ!汗かいて髪だって顔だって大変なことになってるんだから」と。
海が見えてきた頃、俺の左手はさっちんの方へ伸びていた。
付き合っている時、ドライブ中によく手を繋いでいた。
さっちんも俺の左手に反応し、手を繋ごうとしたが、着ぐるみを着たままでは上手く繋ぐことができなかった。
それは2人の間にできた溝を感じさせた。
海に到着するとさっちんはベンチコートのフードを深く被り、手をコートの中へしまい込むようにしたが、女怪人ビークィーンの凶悪さを感じさせる長い爪はコートからしっかりと出ていた。
せっかく海に来たので車を降りる。
丈の長いベンチコートでもビークィーンの光沢のある蜂の黄色と黒の縞模様は足と一体となったブーツだけは完全に隠すことができず、歩くとその部分だけがチラチラ見え隠れした。
訪れた海は2人の田舎の海よりも穏やかで暖かかった。
彼女に俺が質問しようとした時、彼女から「2人で見た、田舎の海懐かしいね」と。
そして彼女からは鼻をすする音が聞こえてきた。
「今日は戻るのか?」俺の質問に彼女は首を振り「家、行ってもいい?」
「ああ」俺はさっちんとまだ一緒に居られる嬉しさを抑えて答えた。
車へと戻り家路に着く。
女怪人ビークィーンの着ぐるみを着た彼女を乗せたまま。


591 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/27(水) 01:50:58
支援♪


592 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/27(水) 10:42:48
ふかもこ系拘束お願い致します。


593 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/27(水) 19:36:20
自分で書いてもええんやで


594 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/27(水) 22:52:32
着ぐるみを着て女怪人ビークィーンを演じていた彼女は堂々として、大きく見えていたが、海を見て昔のことを思い出した彼女は俺がよく知るさっちんに戻って小さく見えた。
彼女の話ではあと少しこの辺りでロケをするので、俺が今いる小さな町で滞在することを知った。
そして彼女はスタッフに今日は戻らない事も伝えてあるということも。
俺は会社に連絡し、体調が悪くなったで早退させてもらうことになった。
彼女がいろいろ思い出し泣いていたようだったので、車での移動中ずっと音楽を流していた。
家は社宅で田舎だけあり、2DKの広さの部屋を与えてもらっている。
彼女を玄関に入れて少し待ってもらう。
仕事にかまけて部屋は散らかり放題だったので、急いで片付ける。
その間に彼女は太ももまであるブーツを脱いでおくといっていた。
部屋がある程度片付いたところで、リビング並みの広さのあるダイニングに入ってもらう。
女怪人ビークィーンはブーツを脱いでも脚は同じ黄色と黒の縞模様になっていた。
ベンチコートを脱いだビークィーンはかなり手の込んだ造形物で、今まではさっちんのことが気になってしっかりとは見ていなかった。
ビークィーンの周りを一周してマジマジと眺めてみる。
「何?ジロジロ見ないでよ」
会話だけならただの男女の会話のようだが、絵的には部屋の中に女怪人がいてそれを男が見ている。
「さっちん、触ってもいい?」
彼女は恥ずかしそうに下を向いて「うん」と答える。
複雑な模様の入った体を触ってみる。
凸凹していて硬いところと軟らかいところがある。
「凄いなぁ」思わず独り言。
「ここは?」と言いながら胸を触ってみる。
柔らかくない、アクション用にしっかりと作られている。
正面に回り顔を眺めて質問する。
「これってどこから見てるの?」
彼女は長く尖った爪で、この辺りと教えてくれた。
そこは複眼になっていて黒地に黄色の網目になっている。
「この黒いところ?」
「そう、でも外からは分からないよ」と。
今度は背後に回る。
「どうやって脱ぐの?」
「えー、恥ずかしいから脱ぎたくない」と彼女。
「暑いだろ、ファスナー下ろしたら浴室に行けばいいよ」
「うん」彼女は小さく返事をして頷いた。
彼女に説明を受けながらファスナーを探る。
背中にある大きな羽を外すと首から腰にかけて縦の線が現れた。
それは重なり合うようにマジックテープでくっついており、その奥にファスナーかある。
普段見ることのないような大きなファスナーを開けていく。
ファスナーの奥は暗くて彼女の体は見えない。
ジッとしている彼女を驚かせようと、中へと手を突っ込んだ。
しかし、彼女の体はそこには無かった。
俺は驚き後ずさりをした。


595 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/27(水) 22:53:43
「ドカッ」音と共に体に衝撃が走る。
辺りを見回すとそこは自分の部屋であり、ソファとテーブルの間に落ちていた。
「またか」起き上がりソファへ座りなおす。
目に涙が溢れてくる。
彼女は初めての仕事で、戦闘員役から撮影の諸事情により女怪人を急遽任される事になった。
しかし、不運な事故で亡くなってしまった。
それが2年前。
彼女が嬉しそうに自撮りし、送ってきた画像が女怪人ビークィーンだった。
だから、よくこんな夢を見る。
彼女への思いがずっと断ち切れずに。


おしまい


596 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/27(水) 23:02:21
打ち切りかよつまんね


597 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/27(水) 23:05:48
ええ…
期待を裏切るスタイルすごいなあ


598 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/27(水) 23:24:43
このオチはガッカリ
作品がどんどん着ぐるみフェチから遠ざかって来たね
二重の意味で残念


599 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/28(木) 05:35:15
見事に挙げて落としたな


600 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/28(木) 19:51:07
来たと思ったら微妙以下


601 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/28(木) 21:47:50
支援したら損した


602 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/09/29(金) 20:47:39
すみません


603 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/29(金) 23:09:44
着ぐるみフェチそのものじゃなくてエッセンス程度で書きたいならpixivでも小説家になろうでもそういうところで書いた方がいいよ、そっちのが受ける

少なくともここは着ぐるみ小説スレだから主体においてほしかった
とても残念


604 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/29(金) 23:54:48
書く方向見失って死んだ設定にしたんだろうなって思った
しばらく書くの辞めたら?


605 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/30(土) 04:36:44
過去のほかの人の作品みても迷走している人は多いし、まぁ新しい
挑戦して反応わかったしいいんじゃないかと。
たぶん死ぬのは前置きで言ったほうがよかったのかも
某漫画みたいに息子が死んだあとの妄想日記みたいなやつ


606 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/30(土) 06:39:18
迷走してるなあっていうのは同意
この人元々着ぐるみのフェチを理解できてないしこうなるのも時間の問題だったんだろうなあ
文章はキレイなんだけど着ぐるみに対する愛とかそういうのは薄いなと前々から感じてた


607 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/30(土) 10:07:36
まあ何か違うなって違和感は前から感じてたよね


608 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/30(土) 17:21:25
まんころは着ぐるみについて心から書きたいと思ってないでしょ?
ただの小説用の道具としか見てない気がしたのが今回ので確定的だなあと思った
まあそりゃそうだよな適当に書くだけで「支援」沢山のお山の大将になれんだから


609 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/30(土) 20:13:36
小説の感想ならまだしもそういう類の意見は目の毒だから書き込まなくていいよ
とりあえず王道から読んでみたいわ
女児向けショーを分けあってやることになった男主人公とか久しぶりに見たい
最近は特撮や怪人多くてちょっとねえ


610 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/09/30(土) 20:30:49
自分で書いてもええんやで


611 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/02(月) 18:20:56
また過疎化かな


612 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 21:46:01
リアルドール

140cmと小さなリアルドールを購入をした。
なぜかって、職場の事務員にこのリアルドールと同じような大きさの可愛い女性がいた。
名前は河合結衣。
僕は彼女に恋していた。
しかし、僕の思いを告げるどころか、ほとんど彼女とは話したことがなかった。
そもそも女性と話すことが苦手な僕は、仕事帰りに趣味でアニメのキャラクターのフィギュアを扱っている店に立ち寄ることがよくあった。
二次元の世界の女性になら僕にも話すことができたから。
そこで見つけたのが購入したリアルドール。
どのアニメのキャラクターにもないものが、展示されていた。
当初は非売品だったのだが、ある時店主に声を掛けられた。
「いつも君この子の見てるけど、興味あるの?」
僕は頷いた。
「そうだなぁ、お得意様の君だから売ってあげようか?」
その言葉に僕の表情はパッと明るくなった。
リアルドールは可愛いかったが、売ってもらった金額はかわいくなかった。
支払いはクレジットカードでの分割払い。
後日、宅配便で休みの土曜日午前指定で送ってもらうことになった。


613 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 21:47:19
「天野さん!お届けものです」
その声に僕、天野翔太は玄関へと走って荷物を受け取りに行く。
土曜日の午前中に大きな箱がうちに届いた。
それほど広くない賃貸の1LDKの部屋へ運び込む。
小さなリビングを占拠するほどの大きな箱を心をときめかせて開く。
中からは事務員の河合さんによく似たリアルドールが現れた。
リアルドールは裸で河合さんよりも長めの黒髪以外体毛が一つもなかった。
肌はシリコンで出来ており、人の肌よりもピンクがかっている。
マジマジとリアルドールを眺める。
それほど大きくない胸の先にはピンクの乳首がツンと勃っている。
リアルドール以外にも箱の中にはいろいろと入っていた。
下着、Tシャツ、ジーンズにメイド衣装、ナース服、セーラー服、水着など。
裸でいるのも可哀想なので、リアルドールを箱から出して下着とTシャツにジーンズを履かせた。
人形なので上手く関節が曲がらないところもあり苦労して着せた。
生きているような見た目の人形であったが、当然体温を感じることはなかった。
そして、お姫様抱っこをして優しくソファに座らせる。
昨晩から興奮して眠れなかったので、リアルドールに膝枕をしてもらい気持ち良さから眠気が襲ってきた。


614 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 21:48:29
気が着くと、すっかり外は夕方になっていた。
そして、点けた覚えのないテレビがついていた。
不思議に思いながらもテレビを消し、よく寝たせいか腹が減ったので外へ夕飯を食べに行くことにした。
よくよく考えると昼を食べていないことを思い出した。
リアルドールに話し掛ける必要もないのだが、駅前で中華でも食べて、その足で君を購入したフィギュアのお店にも立ち寄ってくることを告げ外出した。
腹も満たされフィギュアのお店へ行くと店主の方から声をかけてきた。
「どうだいリアルドールは?」
「ええ、凄いです。まるで人間みたいです。気に入りました。それに 」
少し言葉に詰まる。
「どうしたんだい?」
「え、いえ、僕は内気であまり女性と上手く話せないんですが、彼女となら話せるので僕を変えてくれる存在になるかもしれません」と笑顔で答えた。
店主もなんだか嬉しそうに笑顔でウンウンと頷いている。
店主はポンと手を叩くと「君はコスプレとか興味ないかい?」と突然聞いてきた。
それはもちろん興味があり、突然の質問に動揺しながらも「ハイ!」と答えてしまった。
すると店主は店の奥へ入ったかと思うと、紙袋を1つ持ってきた。
そして袋の中を見せて「まぁ、俺の趣味なんだが、あのリアルドールに合わせてSMの女王様の衣裳を作ってみたんだが」と。
こちらも少し恥ずかしくなりながらも興味はあったので、「おいくらですか?」と尋ぬてみる。
店主は「リアルドール高かったし、気にいって貰えたみたいだからダダでいいよ」と。
僕はお礼を言って、ワクワクしながら家に帰った。


615 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 21:50:08
一時間ほどで戻ってきた時は、すっかり日が暮れていた。
部屋に入るとリビングの照明が点いていた。
昼間、明るくて照明が点いていることに気づいていなかったのかとも思ったが、今はそんなことはどうでも良かった。
今からリアルドールをSMの女王様へと変身させる。
まずは服を脱がせる。
それから、頂いてきた袋の中の物色を始める。
出てきたモノは、黒いエナメルのワンピースでフレアのミニスカートになったもの。
そして、黒いエナメルのロンググローブに、黒いエナメルのニーハイブーツ。
そして、赤いエナメルのブラジャーにTバック。
この妖艶に黒光りする衣裳の部分部分からリアルドールの白い肌が覗くのを想像すると興奮が高まる。
さらにスカートの中の赤い下着もインパクトがある。
早速、Tバックから、ブラジャーを着けワンピースを着せる。
ワンピースを着せるのはなかなか大変。
伸縮性がないため、苦戦を強いられた。
ギシギシと素材の擦れる音を聞きながら、興奮を必死に抑えた。
ようやく着せることができ、背中のファスナーを閉める。
ジャストサイズというよりは若干小さく作られた衣裳でぴったりとし過ぎ、胸やお尻がかなり強調されてブラジャーの痕が浮き出るほど。
そしてグローブとブーツも装着する。
ソファに座っていると、スカートの中が見えそうで見えない。
その微妙さがまた興奮を掻き立てる。


616 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:04:17
座っている姿もいいが、リアルドールの利点を生かして立たせてから写真を撮ってみようと考えた。
リアルドールを立たせてバランスを取るがなかなか難しい。
ピンのハイヒールブーツのため、リアルドールの身長は10cm以上高くなっていた。
加えてエナメルのニーハイブーツはリアルドールのバランスを取るのを妨げた。
リアルドールをうまく立たせることができた時には、僕は汗まみれになっていた。
その後、写真を撮りリアルドールをまたお姫様抱っこをしてベッドへと運んで寝かせる。
僕はシャワーを浴び汗まみれになった体を綺麗に流した。
そして彼女が待つベッドへと急ぐ。
ベッドには仰向けでSMの女王様の衣裳のまま、リアルドールは待ってくれていた。
僕はベッドに潜り込むと、リアルドールを抱きながら眠りについた。
疲れていたこともあり、ぐっすりと眠れた。
だれかといると、安心感があるものだとも思った。
例えそれが人形でも。


617 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:05:27
ぐっすり眠れたこともあり、早朝に目が覚めた。
横を見るとリアルドールは昨晩と変わらない姿でそこにいる。
ただ、仰向けではなく僕の方を向いて。
そして寝息を立てていた。
寝ぼけた頭でもこの事態が異常であることはすぐに理解できた。
鼓動が早くなる。
いろいろ考えを巡らせる。
リアルドールに命が吹き込まれたのか?
そんなことは起こり得ない。
では、リアルドールに人間が入っていたのか?
しかし、140cmの女性など、どこにでもいるわけがない、子どもでもない限り。
考えるよりもまず人が入っているのか確認する。
昨晩はあまり触ることがなかった、胸を揉んでみる。
柔らかい、力を入れて揉んでみると、リアルドールの口から「んんんー」という声がして仰向けになる。
そのままリアルドールの股へと僕は手を伸ばす。
リアルドールのくっきりと浮き出たマン筋を筋に沿って触ってみる。
「あっぁぁー」確かに声がする、しかも女性の声だ。
どうしょう?店主に電話して聞こうとも考えたが、まだ店が開くような時間でもない。
リアルドールが襲ってはこないことは分かっていたので、ドキドキしながら寝ようとしたものの、しばらくは眠れなかった。
次に起きた時は、昨日リアルドールが宅配されてきた時間くらいになっていた。
リアルドールは昨晩の寝る前と同位置で仰向けになっていた。


618 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:06:38
あれは夢だったのかとも思い、口の辺りに耳を近づけてみる。
音はしない、だがリアルドールの中の女の子が息を止めているだけではと思い、しばらくそうしている。
呼吸音は聞こえないが、ぬるい風が微かに吹いてくる。
それは静かにそしてゆっくりと。
2分程経っただろうか、不意に胸を鷲掴みにしてみた。
「ふっ」という声と共に強い風が耳に。
一旦、リアルドールから離れて眺めてみる。
リアルドールは静かに呼吸をしているようで、仰向けのまま全く動かない。
中に人が入っているのは間違いなさそうだ。
どうしようかと考える。
マニアックな動画に最近ハマっており、その中に出てくるマミフィケーションがまず浮かんできた。
台所行ってラップを探す。
すぐに見つかったが、残りがわずかであった。
あきらめようかと思った時あることを思い出した。
引越しの際、引越業者が梱包のための業務用ラップを忘れていったことを。
押入れの奥を探すと、あった!
使いかけではあったが、十分な量が残っていた。
業務用ラップを片手に寝室へと戻る。
リアルドールは仰向けのまま、動いた形跡はない。
僕はラップをリアルドールの足から順番に頭へと向け巻き始める。
リアルドールは抵抗することなく、ラップに巻かれていく。
リアルドールの鼻の穴が呼吸穴になっていることは確認していたので、鼻の穴にはかからないように全身にラップを綺麗に巻いた。
ラップ越しではドールか人間かは判断できない。
リアルドールはラップを巻いている間も動くことなく、ジッとしていた。
中の女性はどんな気分なのだろう、そんなことを考えつつ次の作業のため寝室を出る。


619 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:07:49
マニアックな動画で見たマミフィケーションは、ラップの上からさらにビニールテープを巻くというものだった。
さすがに大量のビニールテープはなく、あったのはガムテープ。
引越しで大量に購入していたが、思っていたよりも使うことがなかった。
ガムテープを手に寝室に近づくとラップの擦れる音がする。
僕はワザと大きめの独り言を言うと、寝室からラップの擦れる音が止まった。
おそらく脱出を試みようとしたのだろう。
僕の前では健気にリアルドールを演じている顔も見たことのない女性のことが愛おしくなり始めていた。
ラップの上からガムテープをキツめに巻いていく。
シワなく、そして縦や横と見栄えよく。
時間をかけてようやく完成。
色こそイマイチだが、目の前のベッドの上には綺麗なミイラが横たわっていた。
鼻の呼吸穴は確保してある。
手を近づけてみると、熱い息を感じる。
それはそうだろう、リアルドールを着てラップとガムテープでぐるぐる巻きにされているのだから。
それでもミイラにされたリアルドールは動かない、いや動けないため静かに仰向けのまま横たわっている。
マニアックな動画で見たものは、ドールという設定ではないので芋虫のように動いていたが目の前のリアルドールはそうではない。
ジッとしているため、面白味はない。


620 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:09:01
そんな時頭に思い浮かんだのは、マニアックな動画にあった人間を真空パックする動画。
まるで、スーパーで並んでいるベーコンや肉のようになっていている姿は美しく見えた。
全く動かないリアルドールのミイラを真空パックしたら、さすがに助けを求めると考えた僕は早速実行に移す。
掃除機それに余っていた布団圧縮袋を用意する。
身動きの取れないリアルドールを圧縮袋へと詰めていく。
小さなリアルドールでもミイラで真っ直ぐの状態では簡単には圧縮袋に収まらず、対角になるようにして収めて封をする。
そして掃除機をセットして吸引スタート。
空気が吸い出された圧縮袋はリアルドールをクッキリと浮き出させて簡単に真空パックしてしまった。
5秒、10秒、15秒、20秒ミイラが動き出した。
始めは小さな動きだったが、それはだんだん大きくなり声をあげて激しく動く。
さすがに危険と判断し、圧縮袋を開きミイラの頭を袋の外へ出してやる。
ミイラの鼻の部分からは激しくそして速く呼吸しているのが分かる。
それを見ていて少し落ち着いた時イタズラ心が芽生える。
息を吐き切ったところで、鼻の部分を塞いだ。
これにはかなり慌てたようで、声をあげて抗議するように体を左右に揺らす。
そんなことを何度か繰り返し、十分に楽しんだ後、リアルドールをガムテープとラップから解放した。


621 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:10:14
解放されたリアルドールはかなり疲れた様子で、肩で息をしてベッドの上でSMの女王様の格好のまま、女の子座りをしていた。
少しやり過ぎたことを反省し、飲みものを準備しベッドに運んでいくと、またベッドに仰向けになりリアルドールを演じていた。
彼女は飽くまでリアルドールを演じてくれるようなので、衣裳を変えることにした。
実は送られてきた箱の中を物色している時、気になるものを見つけていた。
それは美少女着ぐるみの肌タイツのマスク、それにピンクを主体としたカラフルなかわいい衣裳。
早速それらを持って寝室に戻る。
SMの女王様の衣裳を脱がせたが、赤いエナメルの下着はそのままで、肌タイツを着せる。
肌タイツはリアルドールのシリコンの体を覆い尽くし、顔が丸く残っただけであった。
これだけ見れば、着ぐるみの舞台裏のようである。
ピンクのカラフルでかわいい衣裳を着せ、最後に美少女マスクを被せて完成。
そのままお姫様抱っこをして、ソファへと運び座らせ膝枕をしてもらう。
テレビをつけて、ぼんやりと眺める。
テレビの内容は全くといっていいほど入ってこない。
なぜなら、リアルドールに美少女着ぐるみを着せただけなら、そうでもなかったかもしれないが、リアルドールの中に女性が入っていることを知ってしまったから。
リアルドールは着ぐるみを着せられても、リアルドールを演じ、動くことはなかった。
気になっていたテレビ番組も終わり、リアルドールの衣裳を変えるべく、箱の中を物色する。
リアルドールは美少女着ぐるみのまま、ソファに座っている。
箱の中にはテディベアのような着ぐるみもあった。


622 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:11:21
今度はこれにしょうと思い、テディベアの着ぐるみを引っ張り出す。
それをソファの横まで持って行き、美少女マスクに手をかけようとして気づいた。
美少女マスクがそれほど大きくないことに。
テディベアの着ぐるみの頭を持ち上げて、美少女着ぐるみに被せてみる。
入った!
テディベアの頭を一旦外してから、服の上からそのままテディベアの着ぐるみを着せていくが、リアルドールは嫌がる素振りもせず、されるがまま。
ふかもこの短くかわいい手足の体の中はワタが詰まっていて着ると結構キツそうである。
最後にテディベアの頭を被せて、顎の下で頭を固定するヒモを結んで出来上がり。
動いたら可愛さが増しそうだが、リアルドールは飽くまで人形として動いてくれることはなかった。
抱き抱えるようにして床に座らせて、テディベアに合うようなグッズが入っていないか箱の中をさらに物色していると後ろで音がした。
振り返るとテディベアが横たわっている。
明らかにおかしな感じで。
それはそうだろう、着ぐるみの重ね着だけでも相当の暑さの上、さらにその中でリアルドールを演じているのだから。
やり過ぎた!慌ててテディベアを脱がそうとするが、顎ヒモが固結びになっている。
焦りが増す。


623 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:12:56
それでもなんとか固結びを解いて、テディベアの頭を取る。
そのまま美少女マスクも外す。
肌タイツで顔だけ覗かせているリアルドールの顔は見えるが、肝心の中の女性の様子は分からない。
テディベアの着ぐるみを脱がせ、肌タイツの背中のファスナーを開く。
リアルドールの背中にファスナーはおろか切れ目すら見当たらない。
リアルドールの脱がせ方が分からない。
焦りがさらに増し、汗が噴き出る。
焦りから肌タイツのファスナーがリアルドールの黒髪に噛み込んだ。
焦ってファスナーを引っ張った時、バリッと音がした。
焦っていたが聞き覚えのある音に少し冷静になる。
リアルドールの髪がマジックテープで留められているのを見つけた。
髪をリアルドールから一気に引き剥がす。
髪の無くなったリアルドールの頭には髪を留めていた二本のマジックテープのループ側に沿って、リアルドールの肌と同色のファスナーがあった。
それを急ぎながらも慎重に開くと、汗の臭いと嗅いだことのある香水の香り、そして熱気が吹き出してきた。
ファスナーの奥にはリアルドールの中には湿った黒髪が見える。
しかし、どうやってリアルドールを脱がせていいか分からない。
今できる事はリアルドールの頭の開口部を目一杯開いて、中の女性の頭だけでも外に出してあげることしかできなかった。


624 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:14:28
日曜も昼を過ぎた頃、リアルドールを演じていた女性が目を覚ました。
リアルドールから出てきた顔は真っ赤だったので、ソファに寝かせて顔を冷やしておいた。
「私、」女性は言葉を詰まらせる。
「ゴメン、天野くん」
その言葉に僕は「僕の方こそゴメン、酷いことしちゃって」
「うんうん」彼女は首を振る。
「水分取って」そう言って飲みものを渡す。
「ありがとう」彼女は飲みものを受け取ると一気に飲み干してしまった。
リアルドールの中に僕が片想いしていた河合結衣さんが入っていたなんて。
ドキドキして上手く話せない。
2人とも言葉に詰まってしまい沈黙が続く。
「あのー」僕の方から切り出した。
「良かったら、シャワー浴びて、この奥が浴室だから」と指差す。
「うん、ありがとう」と言って結衣は立ち上がろうとしてよろけたが、なんとか浴室へと歩いて行く。
途中、箱の中から彼女自身の着替えをどこからともなく取り出していた。
「タオル、自由に使って」僕の言葉に彼女は嬉しそうに笑顔で頷いた。
思ったよりも大丈夫そうな彼女に安心しながらも、別の不安が襲ってくる。
それは彼女に行った拘束プレイ。
きっと、嫌われたなぁ、終わった。
諦めながらも、さっきまで行っていたプレイを振り返っていると彼女が浴室から出てきた。


625 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:16:00
「天野くん、向こう向いてて」
「うん」彼女の言葉に従い彼女に背を向ける。
箱の中から何かを探している音がする。
しばらくすると「もういいよ」と。
僕が振り返ると彼女は仕事の時と同じ制服に着替えていた。
仕事で見ている河合さんが自分の家にいる違和感を感じながら見ていると、「あんまり見ないで、化粧もしてないし恥ずかしいから」そう言って彼女は湿った髪をかきあげた。
そして彼女はソファに座っている僕の隣に座った。
また、沈黙が続く。
今度は彼女から沈黙を破った。
「驚いたでしょ、人形の中に私が入っていて」
「うん」僕は頷く。
彼女はリアルドールになった経緯を説明し始めた。
それは僕にとって驚くことばかりであった。僕がよく通っていたリアルドールを購入したお店は彼女の実家だったり、僕がお店によく通っていることは彼女は知っていたり、彼女自身が店主である父親にリアルドールになりたいと希望し僕の元へやって来たこと、そして彼女が会社で僕のことを意識していたこと。
つまり、僕のことが好きだということ。
僕も当然、河合結衣さんが好きなことは伝えた。


626 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:17:13
両想いであったことが分かり、喜んだ反面調子に乗ってリアルドールにしてしまったことをすごく悔やんだ。
彼女に嫌われてしまったと思ったから。
しかし、彼女の一言で救われた。
彼女は髪が湿ったまま下を向いて、ボソッと何か言った。
「 ‥‥ったよ」
「え!」僕が聞き返すと、彼女は顔を真っ赤にして「気持ちよかったよ」「もっと攻めて欲しいかな」今度はハッキリと聞き取れたが、彼女は恥ずかしさからか顔を押さえ浴室へと走っていった。
呆気に取られ、走っていく彼女の後ろ姿を見送ることしかできなかった。
彼女にとってあの暑く息苦しい状況が気持ちよく、攻めて欲しいとは僕の中で妄想が膨らむ。
彼女ってもしかして、僕の中である程度想像が纏まった時、浴室で音がした。
そして僕の元に戻っきたのはリアルドールになった彼女。
落ちていたウイッグを拾い頭につけ、髪を梳かす。
そして僕に抱きついてきた。
あとで聞いた話だが彼女は恥ずかしくてどうしようもないが、僕とは一緒に居たかったし、また虐めて欲しかったらしい。
そしてリアルドールのマスクの構造上、話せなくなりほとんど声も出せなくなることも。
リアルドールはテーブルにあった紙とペンを使って何か書き始めた。
私は貴方のリアルドールです、好きにいじめて下さい。
それを書き終えるとソファに座り動かなくなってしまった。


627 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:18:45
どうするか悩む、リアルドールの中身が河合さんだと分かってしまった以上、動き辛くなってしまった。
悩みながらも箱の中を探る。
見つけたのは数種類の全身タイツ、肌タイツとは違い顔までも隠れてしまうもの。
全身タイツを中から覗いてみる。
シンプルな青い生地のものは、視界が青くなり若干見えにくい程度で呼吸は楽にできる。
光沢のある青いメタリックのものは、視界がほとんどなく呼吸が少しし難い。
なのでシンプルな青い生地の全身タイツを着せていくことにした。
なぜ全身タイツを着せたかというと、僕自身を見られていることが恥ずかしかったから。
リアルドールは協力的に全身タイツを着てくれた。
体はもちろんだが、顔の凹凸もある程度は分かる。
青い全身タイツに包まれたリアルドールはソファで次の指示を大人しく待っている。
僕は箱の中を再び物色していたが、目ぼしいものは見つからなかった。
しばらくすると、僕の肩をリアルドールが叩く。
振り向くと右手には青いメタリックの全身タイツと左手にソファの横に置いてあったウエットスーツ生地の抱き枕を持って立っていた。
抱き枕の中綿は既に引き出されていた。
リアルドールは右手を突き出し、次に左手を突き出してきた。
僕は「全身タイツを着てから、抱き枕に入るってこと?」と尋ねる。
リアルドールは大きく頷いてみせる。
「でも、苦しいよ、きっと」と声をかけたがリアルドールは手でOKサインをして大丈夫であることをアピールしてきた。


628 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:20:09
河合さんは呼吸を苦しくされることを自ら望んでいることは何となく理解してきた。
青いメタリックの全身タイツを着せると顔の凹凸がなくなった。
僕が愛用している抱き枕は細長くなっていたが、それでもリアルドールが簡単に入る長さではなかった。
そこでリアルドールの両膝を曲げた状態にし1つに纏めてラップでぐるぐる巻きにした。
これで長さ的には問題ないので、抱き枕へと押し込んでいく。
リアルドールがきれいに抱き枕の中に収まり、抱き枕のファスナーを閉めようとして、僕の手が止まる。
僕は彼女が喜んでくれるのではと思い、ローターを取りに行く。
戻ってくると、全身タイツ2枚の背中のファスナーを開き、ローターを握り手を突っ込んで行く。
リアルドールの股を手探りで見つけ、ローターを押し込む。
ローターは意外な程すんなりと、むしろ呑み込まれるように入っていった。
手には水とは違う粘液が付着していた。
ローターのリモコンを外に出し、全身タイツ、抱き枕のファスナーを閉めた。
ソファでは狭いので、ローターのリモコンが飛び出した抱き枕を抱え、ベッドへと向かう。
ベッドに入ると早速ローターのスイッチを入れてみる。
抱き枕は始め、少し動いたがその後はジッとしている。
体全体で抱きしめると、力が入っているのがよく分かった。
抱きしめたまま、ローターの動きを強くしていく。
耐えようとしているようで力が入るが、耐えきれずに体が小刻みに震えだした。


629 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:21:28
さらにローターを強くすると、抱き枕は声を漏らしながら動き出した。
体をくねくねと動かし這いずり回るような動きを繰り返す。
僕は抱き枕を力いっぱい抱きしめる。
「うぅぅぅぅぅ」という呻き声の後、抱き枕は動きを止めてしまったので、ローターのスイッチを切った。
そして抱き枕から青いメタリックの全身タイツに包まれたリアルドールを引っ張り出し、膝を曲げ一纏めにしていたラップを外す。
リアルドールは全身タイツに阻まれ呼吸を満足にできないため、必死に呼吸をしていることは呼吸する音からも容易に想像ができた。
しばらくすると、リアルドールは呼吸が苦しいながらも少し落ち着いたのか、僕に抱きついてきた。
そしてリアルドールの右手が僕のパンツの中に浸入してくる。
興奮していた僕は当然アソコも興奮しており大きくなっていた。
そこへ全身タイツの指で触られる。
その感触が今まで感じことのない感触で益々僕のアソコは大きくなりそそり立つ。
そこをグッと握られ擦られると、もう我慢できずに逝ってしまいそうになるが、堪えローターのスイッチを入れる。
ローターが動き出したことで、リアルドールの手の動きが遅くなった。
しかし、リアルドールの快感が絶頂に向かうに連れて、手の動きもどんどん速くなる。
そして、2人ともほぼ同時に逝ってしまった。
僕は自分のを処理した後、苦しそうにしているリアルドールの全身タイツを脱がせていく。
全身タイツの股のところには大きなシミの痕ができていた。


630 : まんころ ◆dkf/aF6sqI :2017/10/02(月) 22:23:07
全身タイツを脱がせた後、リアルドールはふらふらとした足取りで浴室へと向かった。
しばらく、浴室からは出て来なかったので、心配になり外から声をかけたところ「大丈夫」と返事が返ってきた。
浴室から出てきた彼女は、化粧もしておりいつの間にか私服に着替えていた。
「お腹すいちゃった」可愛くこちらを見て言う彼女に緊張しながら、「どこか食べ行く?」と返すと笑顔で頷く。
女性と話すのが苦手な僕はガチガチに緊張しながら彼女と食事に出かけた。
積極的に手を繋いでくれた彼女に緊張が伝わり「緊張してるの?」と尋ねられた。
僕は頷き「リアルドールなら緊張しないんだけど」とボソッと言った。
彼女は僕の前に回り「だーめ!」と。
そして僕の腕にしがみついてきた。
僕の緊張、ドキドキがさらに増す。
そのまま、2人だけで初めての食事をしたが、味は全く覚えていない。

以上

駄文にお付き合い頂きありがとうございました。


631 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/03(火) 02:48:54
ええやん


632 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/04(水) 18:43:06
とりあえずボロクソに上の方で書いた奴は一言礼くらいは言えんのかね
あれだけ言われてなお上げてくれるって相当だぞ
フェチ分からんとは全く思えない


633 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/04(水) 19:42:47
批判なんて気にせんでええやろ
いっちゃん大事なんはモチべやかんな
とりあえずわしは応援しとるで〜


634 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/04(水) 21:36:25
批評も感想のうち
批評を許さないならpixivでもTwitterでも決められた内輪で見せて駄サイクルすりゃいいじゃん
少なくともここは自由に感想書いていいんだから批評も自由だろ

そもそも着ぐるみ要素より窒息プレイ要素の方が濃いし、着ぐるみは相変わらず添え物じゃねえか


635 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/04(水) 21:46:28
まー方向を変えてきたなーとは思う
前回死ぬ話書いて叩かれたから無難な形に整えようとはしてる
でもまんころの話は着ぐるみよりマミフィケーション、拘束要素強いと感じたマミフィケーションのための土台として着ぐるみを利用してるような
性別や属性問わず変身出来る要素とかそういうのも含めるのが着ぐるみのフェチだと思うけど拘束要素強すぎて物足りない


636 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/04(水) 22:03:33
まんころ万歳!万歳!
こんなんでいいのかな?
ともかく固定1人で書いてるんだし内容が似たりよったりとかフェチがワンパターンとか仕方ない


637 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/05(木) 07:38:32
どうしても書いて欲しいとは言ってないし、そもそも書いてない輩が作者の顔を語って自論を喋ってるのは滑稽


638 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/05(木) 20:31:10
言われるとマミフィケーション強いね
過去の作品もどれもそうだし
着ぐるみ要素に近いけど違和感あるのは分からなくもない


639 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/13(金) 23:22:13
ヒトイヌ物とか読んでみたいなぁ…


640 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/14(土) 17:41:54
同意っす。


641 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/14(土) 18:02:37
ヒトイヌと言えば昔2chに連載されてたあれは未だにバイブルだわ


642 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/14(土) 18:23:54
>>641
詳しく教えていただけますか?
読んでみたいです


643 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/14(土) 18:38:38
拘束フェチ小説 ヒトイヌ でググるとヒットする
調教物だからここの趣旨とチョットずれてるかもしれないけど


644 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/15(日) 08:42:15
ヒトイヌはこれが好き
ttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=39106


646 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/16(月) 18:22:46
自分に文才があればなぁ…
感想すらまともに書けない

しかし規制が解けて書き込めるようになったなぁ
まんころさんがディスられてるときは一切駄目だったのに…
また書いてくれると良いんだけど


647 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/17(火) 23:03:23
小説の投下が無いと静かなだけで
結構人はいるのか…
みんなで読みたいネタを書き込んどけば盛り上がるかな…

洋館でメイドや家具その他が着ぐるみでエッチなのが読みたい!!


649 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/19(木) 22:51:06
またあぼーんだしクレクレ野郎ばっかだし
少しは自分で書けよ


650 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/10/27(金) 22:27:12
文才が無くてせいぜいネタしか書けない…
書ける人、本当に天才だと思う


651 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/05(日) 18:27:15
ネタと言うか小説として形になって無いけど
見てみたいシチュエーションがかかれた短文でも書き込んでくれる者が居れば
それはそれで需要はあるとおもうけどね


652 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/16(木) 10:31:24
ホームセンター

土日のホームセンターには人も多く訪れ集客を見込み特価品も多く並ぶ。そして時に着ぐるみが登場することも。
そのホームセンターに現れた着ぐるみはスプレー缶の着ぐるみ。初めはただの置物だと思えた。何故なら全く動かないから。スプレー缶の着ぐるみは制汗剤でピンクのボディに商品名を大きく表示していた。客が制汗剤を手に取りカートのカゴへと入れると真っ直ぐな体を少し曲げ会釈をした。それを見て私はこの着ぐるみに釘付けになった。
スプレー缶の着ぐるみの高さは160cm程度、中に入っている人はおそらく150cmかそれに満たない人が入っていることが想像できた。
着ぐるみがどうなっているのか気になった私は着ぐるみの周りを遠巻きに一周してみる。
背中側と思しきところにファスナーなどは見当たらない。単に足元が開いていて被るタイプだと想像した。その後も客が制汗剤をカゴに入れる度に会釈をしている。私がこの着ぐるみを見つけてから30分ほど経った。その時事件が起きた。


653 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/16(木) 11:19:04
支援!


654 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/16(木) 16:45:41
やんちゃそうな男の子の兄弟が勢いよくカートを押して走ってきた。広い通路とはいえはみ出して立っている制汗剤の着ぐるみに見事に衝突。全く男の子たちに気づいていなかった制汗剤の着ぐるみは踏ん張ることも出来ず床に倒れた。当の男の子たちは互いに責任を押し付け合いながらそのまま走って逃げていった。制汗剤の着ぐるみはいも虫のように床を這いながら立とうとしているようだったが両手がないので虚しく床を這い回るだけ。それを見ている客も着ぐるみに手を貸すことはなかった。辺りを見回しても近くに店員はいない。普通着ぐるみにはスタッフがついているのだがそれもいない。私は制汗剤の着ぐるみに近づき起こしてやった。着ぐるみは小さく中に入っている人も小さく軽かった。声は出さないが着ぐるみは体を曲げて何度も会釈してくれた。それが恥ずかしく私はすぐにその場を離れた。着ぐるみを起こす時に間近で確認したが着ぐるみの底に穴が開いていて被るタイプでもなくスプレー缶のキャップも取り外しができるものでもなかった。どうやって着ぐるみを着たのか全く想像できなくなってしまった。


655 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/16(木) 18:06:33
その後もこの制汗剤の着ぐるみの様子を離れて見る。ホームセンターが開店したのが9時。そろそろ12時になる。開店から当初から着ぐるみが立っていたからそろそろ3時間。休憩に入ると予想していたが予想に反して全く休憩はせず気づけば2時を過ぎていた。その間も私は場所を変えながら制汗剤の着ぐるみを見守り続けた。3時になり客も少し減った時スタッフらしき人が台車を押して現れた。そして制汗剤の着ぐるみを台車に載せるとバックヤードへ続く扉に消えていった。
関係者以外立ち入り禁止の扉付近で張り込むことにした私。あの制汗剤の着ぐるみに愛着が目覚めているのと同時に着ぐるみの中の人おそらくは女性の顔を見てみたい気持ちが大きくなっていた。張り込むこと30分まだそれらしき人は出て来ない。顔も見たことないが出てきたら中の人が分かると自信を持っていた。身長はある程度検討がついており倒れて起こした際に軽かったことから細身の女性であると。1時間経とうとした時バックヤードの扉が開いた。先程着ぐるみを載せた台車を押したスタッフに続いて小柄な細身の男性が出てきた。男かぁ。ため息と共にその場を後にした。


656 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/17(金) 06:17:28
男かぁ


657 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/18(土) 02:48:28
頑張って書いてるんだろうけどもう少し行間開けるとか読みやすさを考えてほしいかな


658 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/18(土) 07:04:36
すみません…出来ればもうちょっとだけ改行して頂けませんか?
ちょっと読みづらくて…

男か…


659 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/19(日) 00:04:11
制汗剤の着ぐるみの中身が女性であると確信し、一日を費やした結果が残念な結果に終わり食欲も湧かず、ホームセンター内にあるカフェで座り込む。
興奮から覚めて、体も一気に寒さを感じる。
ホットコーヒーで手を温めながら、体も温める。
コーヒーカップを両手で挟み、うつむいていた。
「相席いいですか?」不意に声をかけられた。
周りを見ると席はいつのまにか埋まっていた。
「どうぞ」力なく答える。
「どうしたの、そんなに疲れて」慣れ慣れしい口調の相手を見上げる。
そこには会社の同僚の女性が、しかも私が密かに好意を抱いてる女性。
「え、どうしたの?」思わず質問する。
「ホームセンターに来ちゃダメ?」
「そんなことないけど」
彼女は席につき、アイスコーヒーを飲む。
「寒くないの?」
ホームセンター内はある程度暖房が効いていたが、それでも天井が高く少し寒いくらいだった。
「ええ、暑いくらい」そういう彼女の額には少し汗が滲んでいる。
「ところで、今から予定ある?」
「もう、家に帰ろかと」私が答えると、彼女は「じゃあ、一緒に食事でもどう?」
そう誘われて断る余地はなかった。
「是非」その答えに彼女は笑顔になる。
「でも、どうして?」私のその質問に「今日は助けてもらったし、見守ってくれたから」
そういって私の手を引いて、カフェを後にした。
彼女からは少し汗の匂いがした。

彼女は背が低くく、細身だがスタイルはいい。

end


660 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/19(日) 00:42:11
余韻を持たせたんだろうけどイマイチ
まずは行間を勉強してから書こうね


661 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/19(日) 01:07:13
>>660がただ叩きたいだけのアホだということはわかった
普通まず突っ込む点は着脱方法の複線回収がないことだろーがw
行間(笑)

悪くなかったが次はもう少しフェチを増やして欲しい
全身タイツ要素とかさ。これじゃ着ぐるみ恋物語だし
拘束描写がない点は評価するよ。全頭マスクとかも正直もうお腹いっぱい。いつもの人かどうか知らんけど
あと少しももちを感じた

正直そこまで感想とかないが頑張って長文書いた。お前らに足りない作者への配慮とはこういうことを言う気がするぞ


662 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/19(日) 01:19:28
フェチ要素考えれば着脱に関する方法に対する情報がないのは難点だけど
まずはとにかく読みにくい
その一点に尽きるわ、フェチ云々以前の問題
そもそも作者への配慮?
読んで感想が欲しいからここに書いてるんだろう?
批評が嫌ならチラシの裏にでも書けばいいだろうが

書いてくれたことは良かったけど


663 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/19(日) 02:46:34
作者乙です。
色々書かれているけど、書いてくれたことに感謝。


664 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/19(日) 12:46:29
悪意なく小説を書いてくれるだけでありがたい
出来れば続きに挑戦して掘り下げて欲しい


665 : 中の人フェチ :2017/11/26(日) 23:01:23
自信はないですが自分なりのフェチ要素を詰めて頑張って書いてみました。


666 : 中の人フェチ :2017/11/26(日) 23:02:29
・お姫様の正体

「カツカレーとハンバーグプレートになります。1480円です。ありがとうございました!」

土曜の14時過ぎ、フードコートに来るお客さんも、ようやく疎らになってきた。

「ふぅぅ」

11時過ぎ頃から絶え間なく続いた、オーダーを捌き終え一息つく。

「生田君。お疲れさん、今日もこれで一段落だね」

社員の大野さんが声を掛けてきてくれた。

「そうですね。今日はまた一段とお客さんが多かったですからキツかったです」

俺がバイトしているフードコートは「遊びの王国」という都心から、電車でウン時間の田舎にある子供向けのテーマパークだ。
ネズミの国の様な華やかさや、立派なアトラクションはないが、田舎の限られた娯楽施設ということもあって土日には親子連れで結構な集客がある。
俺は高校生になってから毎週土日はここで働くようになって1年以上が経つ。

「これからお客さんが増えることもないし、生田君は休憩入りなよ」
「わかりました。それじゃあ、よろしくお願い致します」

大野さんの好意に甘えて、フードコート建屋の裏手にある従業員用ベンチに座って休憩に入る。
数時間、立ちっぱなしで足にはかなり疲労感があったが、少し休むと俺はベンチを立ち、フードコート建屋に隣接している表広場に向かった。
この時間は表広場でキャラクターによるパレードが行われており、それを遠目に見物するのが目的だ。
本来は休憩時間とはいえ従業員が出て行っては不味いのかもしれないが、田舎のテーマパークということもあってか注意されることはない。


667 : 中の人フェチ :2017/11/26(日) 23:03:42
パレードと言うと聞こえは良いが、これもネズミの国と比較しては実に質素なものではある。
遊びの王国という名前通り、国の住人という設定のマスコットキャラクター達の着ぐるみが広場を回り、子供たちと遊ぶというものだ。
キャラクターには王様、王子様、大臣、兵隊など、色々いるが俺はその中でもお姫様のキャラクターであるフローラ姫の着ぐるみを探していた。

広場を見渡しながら探すと……居た。
トレードマークのピンク色のドレスに栗色の長い髪の毛が揺れている。

王様のキャラクターなんかは大きな頭に寸胴な体型で、如何にもゆるキャラという感じのスタイル。
それに対し、フローラ姫の着ぐるみは頭が小さく、被っている面の大きさは人のそれより一回り大きい程度だ。
ふわっとしたドレスにより、体のラインこそハッキリと見えないが、ドレスの袖から伸びる腕は、肌を模したサテン地のタイツが密着しており、そこから着ぐるみを着ている人が細身であることが読み取れる。

子供達の輪の外からフローラ姫を遠目に見ていると一瞬、フローラ姫と目が合う。
しかし、フローラ姫は、目に留まった従業員なんかに愛想を振りまくこともなく、すぐに足元の子供の相手に戻った。
こちらに手を振ってくれない……。

「――今日は違うのか……」


668 : 中の人フェチ :2017/11/26(日) 23:04:50
俺とフローラ姫の不思議な関係は半年程前に遡る。
その日も休憩ついでに表広場を眺めていると、フローラ姫が子供に絡まれていた。
普段、着ぐるみにはアテンドが付いているが、この時のフローラ姫には何故か付いていなかったのだ。

「これって中に人が入っているんだぜ。正体を見てやろう!」
「よし! やっちゃえ!」

小学生低学年位の男の子2人組がフローラ姫のドレスのスカートを引っ張っている。
フローラ姫もイヤイヤと、抵抗するが強く跳ね除けることも出来ず、引っ張られた長いスカートからは普段見えることのない、脚が露になっていた。
腕と同様にサテン地のタイツを履いており、着ぐるみを着ている人の細い脚と、それに密着する生地の光沢が子供向けキャラクターとは思えない艶めかしさを醸し出している。
俺はハラハラしながら見ていたが、他のキャラクターに付いているアテンドも気付く素振りがなく、見兼ねてヘルプに入ることにした。

「僕たち、駄目だよ。フローラ姫も困ってるでしょ」

子供向けテーマパークでバイトしてるとはいえ、フードコートでは、お金を払う親の相手が中心で、小さい子をどう対応してよいか分からない。
正直、傍目にはかなりぎこちない感じだったと思う。

「やだよ。それにこれはフローラ姫じゃなくて、中に人がいるんだよ!」
「ん〜……」

そんなことは知っているが、小さい子供相手になんと言ったらいいのか。
「着ぐるみの中の人に迷惑だろ!」とは子供の夢的な観点から、声に出してはいけないというのは理解している。

「でもさ、いきなり服とか引っ張られたら誰でも嫌だろ。そういうことは、やったら駄目じゃないかな?」

なんとか、誤魔化しながら止めさせようと苦心していると、子供の母親が気付いたのか、やってきてくれた。

「こら! 何やってるの! ――ご迷惑お掛けして、すいません」

そう謝ると母親は子供2人の手を引いて去っていった。


669 : 中の人フェチ :2017/11/26(日) 23:05:57
ホッとしてる俺にフローラ姫は何度も頭を下げてお礼をしてくる。

「あ〜大変でしたよね。大丈夫ですか?」

フローラ姫の着ぐるみの中の人は一応、同じ職場の同僚なんだろうが、フードコートや売店を管轄する販売部と、キャラクターショーやパレードを管轄するアトラクション部は普段、繋がりがない。
こういう時、着ぐるみキャラクターと、どう接していいのか勝手が分からずトギマギしながら話し掛けると、フローラ姫は声を出さず、指でOKのサインを作って大丈夫だよとジェスチャーした。
周りにお客さんもいるし、テーマパーク側の人間とはいえフローラ姫になりきって対応をしているみたいだから俺もそれに合わせることにする。

ただ、よく見ると子供にスカートを引っ張られたせいか、スカートの裾が捲れていてドレスの向きも少しズレていた。
着ぐるみの視界が狭いせいか、それに気づいていたのだろう。

「あ、ちょっと待って下さい」

俺はドレスの向きを直して、次に足元にしゃがみ込むと捲れているスカートの裾をパンパンと引っ張って整えてやる。
直している間、それまで動きが大きめなジャスチャーをしていたフローラ姫が急にピタッと動かなくなり、なされるがままになっているのが変な感じだ。
スカートを整える際、チラッとだが間近にサテン地のタイツが密着した細足が見える。
恐らくそれは女性のものだろう。
そう意識してしまうと急に着ぐるみキャラクターではなく、女性の着衣を整えているとのだ思えてきて照れ臭くなった。

「これでOKです」

俺はフローラ姫とは目を合わせず、周りを見渡し、アテンドの人を探すとフローラ姫が子供に悪戯されそうになっていたことを伝え、1人にしない様にしてもらった。

「じゃあ、失礼します」

そう言って去ろうとすると、フローラ姫は、まるで子供を相手にする様に両手で大きく手を振ってくれた。
照れ臭くて苦笑しながら会釈で返したが、なんか可愛いな……と、ふと思っている自分がいた。


670 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/26(日) 23:06:30
期待してます!支援!


671 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/27(月) 20:39:41
いいすねぇ
あとトリップはつけよう


672 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/27(月) 22:57:51
昨日4つ目の投稿7行目
それに気づいていたのだろう。 → それに気づいていないのだろう。

へ修正です。あとトリップ付けました。


673 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/27(月) 23:04:37
それから暫くして園内でフローラ姫に会う機会があった。
遊びの王国は5時に閉園なのだが、閉園時間前に着ぐるみキャラクター達が正門前で帰るお客さんのお見送りをする。
俺が5時過ぎにバイトを上がって帰ろうと、閉園後の園内を歩いている時に、お見送りを終えた着ぐるみ集団の中に居たフローラ姫と出くわしたのだ。

お客さんがいない園内ということもあってか、フローラ姫は俺の方にトコトコと小走りで近づいてくると、いきなり俺の手を両手で包むように握手してきた。
白い手袋をしているが、生地は薄手ということもあり、人間の指の感触が伝わってくる。
俺はビックリして何事かと思ったが、何となく動きやジェスチャーから、この前、子供に絡まれていた時のフローラ姫の着ぐるみなのではないかと感じた。

「――もしかして、あの時の?」

半信半疑で尋ねるとフローラ姫は大きく頭も縦に振った。
後から付いてきた俺より少し年上位のアテンドの女性がフローラ姫に声を掛けてくる。

「フローラ姫、お城に帰るよ〜」

アテンドの女性は閉園後でも控室以外ではフローラ姫はフローラ姫……という設定を守っているのだろう。
フローラ姫は頷いて、俺に手をヒラヒラと振りながらアテンドの後ろについて園内の奥へ帰っていく。
突然のことに驚いて立ち尽くしていた俺が振り帰ると

「知り合いなの?」

アテンドの女性の問いに頷くフローラ姫の姿が見えた。
その仕草はお客さんや、さっき俺に見せた様な演技がかった動きではなく、中の人の素の動きに思えた。


674 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/27(月) 23:18:41
それからは、バイトの帰りにフローラ姫に会うと、俺のところに来ることが度々あった。
来ると言っても、すれ違う際のほんの少しの時間に、こちらを指でつついて、ちょっかいを出してきたり、ぴょんぴょん跳ねて手を振ってくるとかなのだが。
また、パレード等、お客さんがいる時は、こちらに気付くと、さり気なく手を振ってきたりと、明らかに俺のことを認識しているのが分かる。
ある時、流石に気になってフローラ姫の着ぐるみに直接聞いたことがある。

「もしかしてフローラ姫の中の人って俺の知り合い?」

するとフローラ姫は首を傾げて、「何のこと?」という感じのジャスチャー。

「ちょっと! とぼけて!」

俺が更に追及するとフローラ姫は少し俯くが、肩が小刻みに揺れていて中の人が笑っているのだと思った。
お面をまじまじと覗き込むとアニメキャラクターの様な大きな瞳の黒目の部分にスリットが入っている。
しかし、スリットには目の粗い布の様なものが張られていて、外から中の様子は分からない。

首回りは腕や脚と同様にサテン地のタイツで覆われていて、首のかなり上の方まで着ているのか、お面との繋ぎ目から素肌が見えることもない。
収縮性のある生地のせいか、首回り密着したタイツは、着ている人の呼吸の動きに合わせて僅かに動いており、キャラクターを演じていても確かに中に人がいるのだと感じさせる。
しかし、外部からフローラ姫の着ぐるみの中の人の情報を得ることは出来ない。


675 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/27(月) 23:21:42
「凄く気になるんだけど!」

しかし、フローラ姫は人差し指を口に当て、まるで「秘密だよ」とでも言う様にし、はぐらかす。
それからは中の人に絡む話をすると、いつも人差し指を口に当てるジャスチャーで逃げていくのだ。

ただ、フローラ姫の中の人は毎回同じ人ということはない様で、すれ違ってもスルーされるということもあり、ちょっかい出されると身構えていて肩透かしを喰らうこともあった。
俺に絡んでくるフローラ姫はあの時の中の人だけなのだろう。

そんなこともあって、俺はだんだんあのフローラ姫の中の人が、誰なのか気になって仕方なくなってきた。
ただ、販売部とアトラクション部は普段、繋がりがなく、末端バイトの俺にはアトラクション部の内情なんかは知る由もない。
噂話程度に着ぐるみの中身は9割がバイトの女性とか、着ぐるみはスペアも含めて同じキャラクターが3体あるなんて話は聞いたことがあるが、具体的には分からない。
社員の大野さんに聞けば分かるかもしれないが、フローラ姫の着ぐるみの中の人のことを直接的に聞くというのは抵抗があった。


676 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/27(月) 23:50:25
力作の予感。支援!


677 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/28(火) 00:31:16
支援!


678 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/28(火) 06:45:04
支援!


680 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/28(火) 20:27:19
直球でいいっすねぇ
支援


681 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/28(火) 21:36:27
期待してます!!
支援


682 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 22:41:26
そんな悶々とした日々が続いていた中で迎えたゴールデンウィーク。
1年を通しても屈指の集客がある時期で、フードコートの混雑も苛烈を極めるシーズンだ。

フードコートのバイト確保に社員の大野さんも苦心しており、その日は、どうしてもバイト人数が足りず、他の部からヘルプが複数人来ることになっていた。
当日、朝礼でヘルプの人達が紹介され元々いるフードコートのスタッフにヘルプスタッフが付いて2人1組で仕事をすることとなった。

俺に付いたのは石川さんという女性で、少し年上だろうか?
大学生という雰囲気で、短めの髪に細身のスラっとした体型だが、痩せているというよりはスポーツなんかをしていて締まっているなというのが第一印象だった。
素直に可愛い女性だなと思ったし、白状すれはコンビを組むのが彼女で心の中ではガッツポーズしていた位だ。

「石川です。今日はよろしくね」
「あ、生田です。よろしくお願いします」
「硬いなぁ。ここでは生田君が先輩なんだし、もっと砕けた感じで良いって」

想像していたより、かなりフレンドリーな感じだ。

「でも、初対面の年上の方にいきなりタメ語は抵抗があるというか……」
「初対面? ん〜確かに初対面かぁ」
「え!? 失礼しました。どこかで会っていましたっけ?」
「――まあね。って、ほら、お客さんが来ちゃったよ!」

開園から、そう時間は経っていないが早々にお客さんの一団が入って来た。
途切れた話の内容は気になったが、そこからは無駄話をしてる暇などない位、忙しい状態になる。
いつも以上の集客となったこの日は、慣れている俺でも目も回る程だったが、石川さんはテキパキと仕事をし、気が付けば俺が細かい指示を出さなくても問題がない程になっていた。
そして2時半を過ぎたころ、客足が疎らになってきた。


683 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 22:45:37
「ようやくひと段落かな?」

手の甲で額を拭いながら石川さんが一息つく。

「そうですね」

慣れているはずの俺は余裕がなく、相槌をつくので精一杯なのに、石川さんにはまだ余裕がある様に感じた。
第一印象で感じた通り、普段からスポーツでもしているんだろうか?

お客さんの数はいつも以上だったが、客足が引く時間は大体いつも通りだった。
俺と石川さんのコンビに大野さんから休憩のお許しが出たので、フードコート裏のベンチで休憩を取る。

「お疲れ様です。いや〜助かりましたよ。初めてでここまで出来るなんて凄いです」
「必死でやってただけだって。忙し過ぎて考えてる余裕なかったもん。でも噂通りだね」
「噂ですか?」
「うん、フードコートはしんどいって話で、バイトが長続きしないって。生田君も、ここじゃバイト歴が長い方じゃない?」

言われてみると結構バイトの入れ替わりが多くて、大野さんが困っていたし、自分よりバイト歴が長い先輩は数人しか思いつかない。

「確かに……って俺がここのバイト、長いの知っているんですか? そういえば今朝も初対面じゃないみたいなこと言ってたし……」
「実は私、結構前から生田君のこと知ってるんだよね。え〜わからないかな? わかんないの?」
「すみません……。どうしても思い出せないです」
「そっかぁ……。じゃあ、自分で正解を出せるまで秘密ってことで。正解したら、ちゃんと正解だって教えてあげるから!」
「ん〜駄目だ。全然思いつかない……」
「気が向いたらヒントをあげるからさ」

頭を抱える俺を見ながら石川さんは悪戯っぽく笑っていた。


684 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 22:52:48
雑談をしながら休憩していると、表広場から賑やかな声が聞こえてくる。
時間は3時過ぎで、表広場ではパレードが行われている時間。
石川さんも同じことを思った様だ。

「表広場はパレードの時間だね。ちょっと覗いてみようか」

そう言うと石川さんは俺に確認もせずに席を立ち、フードコートの裏手から表広場を目指す。
慌てて石川さんの背中を追うと、フードコートの制服の白いポロシャツから彼女の付けているスポーツブラが、薄っすらと透けていて、慌てて俺は視線を外す。

フードコートの混み方から予想はしていたが、表広場はいつも以上に人がごった返していた。
普段も従業員である以上、遠目で見ている程度にしているが、今日の混み具合では近づこうと思っても近づけそうにない。

俺は遠くからフローラ姫を目で追う。
流石に着ぐるみのお面越しの限られた視界で、これだけ離れていると俺には気付いてくれないだろう。
それに動きを見ると何となく、例のフローラ姫の中の人ではない気がする。
気になって観察しているうちに、最近は仕草や僅かな身長差で中の人の違いが分かるようになってきた。

「何? 生田君はフローラ姫がお気に入り?」
「え!? いや違いますよ! 何となくです!」

横にいた石川さんに気付かれた?俺は慌てて否定する。


685 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 22:56:46
「え〜。必死に否定するのが逆に怪しいんだけど……」
「あんまり、いじらないでくださいよ! いや、なんかフローラ姫が閉演後に会った時とか、俺にだけ絡んできたりするんですよね。それでです」

下手に詮索されるならと思い、正直に理由を白状する。

「へ〜。どうしてだろうね?」
「なんででしょう? 以前に子供に悪戯されてるのを助けたことはありますけど……。それだけですからね。中の人が俺の知り合いなんじゃないかと思っているんですけど……」
「そうじゃなくて、助けてくれたことを凄く感謝してるとかじゃない?」
「ちょっと仲裁したくらいですよ。それだけとは思えないけどなぁ」
「実は生田君のことが気になってるとか?」
「まさかぁ! 悪戯してきたり、俺が困ってるのを楽しんでる感じですよ」
「それも今更名乗れない照れ隠しとかでさ」

そんな答えの出ないやり取りをしながら、ふと時計に目をやると休憩に入ってから、いい時間が経過している。
俺達は慌ててフードコートに戻ると、お客さんも少なくなってきたことでヘルプの人たちは、自分の持ち場に戻り、解散という指示が出ていた。

「じゃあ、生田君はもう一頑張りだね。私はこれで戻るけど、今日はありがと」
「いえ、こちらこそ、ありがとうございました。ヘルプが石川さんで本当に助かりましたよ」
「嬉しいこと言ってくれるじゃん。じゃあまたね」

そう言って石川さんは去ろうとするが、俺は少なくとも、ここでバイトを始めてから今日まで石川さんと会った記憶がない。
またねと言われても全然ピンとこないし、一体どこで会えるというのだ。


686 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 22:59:56
「って、石川さんって普段はどこの職場ですか?」

フードコートを出ようとしている石川さんを呼び止めて尋ねた。
石川さんは振り返ると、人差し指を口に当てて

「さあ、どこでしょう?」

その仕草はフローラ姫が俺の追及をはぐらかす時の仕草で、動きやシルエットが、いつも見ているそれと完全に一致した。

「え!? 嘘! 石川さんが!? え???」

混乱している俺を余所に、石川さんは疑問には答えず、悪戯っぽい笑いを浮かべると小走りでフードコートを去っていった。
俺は追いかけたい気持ちで一杯だったが、職場を離れるわけにもいかず、その背中を見送った。


687 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 23:04:32
ゴールデンウイーク明けのバイト帰りに、いつものようにフローラ姫と出くわす。
フローラ姫の中の人が石川さんか違う人か確信は持てなかったが、目が合った時に一瞬、動きが止まった。
これで俺はフローラ姫の中身が石川さんだと確信する。
中の人が別人とごまかそうとしていたのかもしれないが、俺が確信しているのを察知してか観念したように、こちらに歩み寄ってきた。

「お疲れ様です。い・し・か・わ・さ・ん!」

閉演後だし、名前を出しても問題ないだろう。
俺は、なんで教えてくれなかったんですかと、抗議の視線を送る。
よく見ると、この日は5月とは思えない程暑く、30℃を超えていたせいか、首周りやドレスから伸びる二の腕を包むタイツの一部が汗で濡れて変色していた。
いつも笑顔のフローラ姫のお面の中には、あの石川さんが汗びっしょりになりながら、キャラクターを演じているのだと思うと変な気分になってくる。

そんなことを考えている隙にフローラ姫は後からきたアテンドの女性に後ろに隠れて、わざとらしく怯えるような仕草をした。
アテンドの女性は俺とフローラ姫の間に挟まれ、困り顔だ。
そしてアテンドの女性越しにフローラ姫は人差し指を口に当てる、いつもジャスチャーをした。
それはフードコートで見た石川さんの姿と一致する。
こうなると、もうお手上げ。
今日はこれ以上、追及出来ないと俺は観念した。


688 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 23:08:12
フローラ姫以外の着ぐるみ達も俺とすれ違い園内の奥に帰っていく。
いつもの俺は振り返らず、そのまま帰っていくが、この日はフローラ姫の背中を最後まで見送った。
イベント等を行うステージ横の建屋が着ぐるみ達の控室の様で皆、アテンドに誘導されながら、その中に入っていく。
きっと、あの中で石川さんは汗に濡れたフローラ姫の着ぐるみを脱いでいるのだろう。

「にしても……全く……。あの人は一体何がしたいんだよ」

俺は閉演後の寂しい園内で、周りに誰もいないことを理解しながら声に出して悪態をついた。
でも、気が付けばフローラ姫、いや、フローラ姫の着ぐるみを着ている石川さんが大好きになっていた。
もしかしたら、俺はまんまと彼女の術中に嵌っていたのかもしれない。

「今度、見つけたら絶対文句言ってやる!」

終わり


689 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2017/11/28(火) 23:09:39
拙い文章に沢山の支援頂き、ありがとうございました。


690 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/28(火) 23:23:14
もうちょい続いても…
もっと読みたいっス


691 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/28(火) 23:49:35
中の人フェチさん、ブラボー
フローラ姫の控室に生田君が呼び出されるか、潜入するかで石川さんのマスクオフ
するシーンを描写されたら、さらにドキドキします。


692 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/29(水) 20:28:29
とてもよかったです
中フェチさん、ありがとう


693 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/29(水) 21:41:09
「にしても……全く……。あの人は一体何がしたいんだよ」 つづき が 楽しみです


694 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/11/30(木) 10:14:26
正統派?着ぐるみフェチという感じでツボでした。
是非続編お願いします。


695 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/02(土) 18:31:02
乙!


696 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/03(日) 14:45:54
着ぐるみ小説スレまとめに
小説投稿道場が開設しました

着ぐるみ小説スレまとめ
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp

雑談スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1512185297/


697 : 宣伝ぶちょう? :2017/12/03(日) 14:59:11
使い方という小説
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1511998246/


698 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/03(日) 15:17:11
ホスト制限もNGワードも現状無いため
感想や小説の書き込みができずもどかしい思いをしていた方もぜひお願いします


699 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/17(日) 18:04:14
ありゃ小説まとめWikiの一部がログイン必須になってる


700 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/17(日) 18:28:18
未成年がいるからってことでいきなり掛けた

ヒント
斧などで画像ファイルを配布する際使用されるパスワードがユーザー名
パスワードはこちらでも扱っているフェチのどれかになります。
これ知ってたら年齢層高いです。


だそうですよ?
分かりますか自分は解りません


701 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/17(日) 18:31:01
いきなり自分以外の小説を過去ログ倉庫送りにしたし
ヤバメなふんいき
過去ログ倉庫に二本あるので見てみてください


702 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/17(日) 18:50:04
あっちのスレたてたやつこのスレどうするの?
さっさと消すなり他の使い道探すなりしろよ
このまま雑談とか宣伝に使うんなら削除申請しろ


703 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/17(日) 18:55:57
向こうの管理人は平行運用を希望してるけどね
安定するまではこっちをどうこうはしない方がいいと思う


704 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/18(月) 02:33:38
んー過去作品見返すって意味でWikiはありがたいんだけど、スレが1人の手の上に乗っちゃうのはな〜


705 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/18(月) 11:56:46
興味薄いから向こうも見てないけど板作った人は事前にここで相談とかしなかったの?
何か妙に批判されてるから逆に興味出たわw


706 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/19(火) 08:36:44
>>700
本人は面白いと思ってやってるんだろうけど、お前の頭の中なんかしらねーっつーの
「フェチのどれかです」って。そういうクイズいいから

wikiのトップページに「編集委員長 こまちちゃん 
@ishikawa_komati
facebook.com/mya.kigurumi」
Twitterのアカウントにも「着ぐるみ小説編集委員長とかやってます。」
とか書いてるし私物化酷いな

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1512185297/16
「twitterではすでに公告しましたが。
午後からまとめサイトの仕組みを変えます。」

知らねえよ。管理人様のTwitterはフォローして当然ってか。
自分以外を過去ログ送りにしたり、こういう奴は都合が悪いとwikiごと消して逃げるタイプだな


707 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/19(火) 15:35:25
ここは管理されるよりも書き逃げ(写真等はうp逃げ)する方が性にあってる気がする。
小説では無いだろうけど、写真とかだと
当然過去ものうpして誰かに迷惑掛ける場合もあるけど。


709 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/20(水) 22:34:59
倉庫送りになってた
このスレでは途中で終わってしまった
>>652
の続きが元に戻ったので興味のある方は是非
雑談スレとリクエストスレもありますよ?人が来ないけど


710 : 名無しさん@着ぐるみすと :2017/12/30(土) 18:48:15
どうすればいいんだろう
どうすれば活気があふれるようになるんだろう


711 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 11:59:17
ちゃんと書けてても、好みに合ってないとボコってくる輩がいるのが問題
書き手はモチベーションで動く生き物だし


712 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 15:55:35
全くだ。

好みが合わないなら自分で書けばいい。


713 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 16:05:23
批判するなら敬語ぐらい使えないものか


714 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 17:39:55
確かに批判が、うざいときあります。


715 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 17:42:40
>>661
あたりとかなあ…向こうの道場なら一応管理人に頼めばブロックや削除できるが…


716 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 18:01:14
向こうの道場ってどこのことですか?


717 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 18:02:25
向こうの道場ってどこのことですか?


718 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 18:04:37
すいません。間違えて二つ書いてしまいました。


719 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 18:51:53
着ぐるみ小説スレまとめに
小説投稿道場が開設しました

着ぐるみ小説スレまとめ
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp

雑談スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1512185297/


720 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/04(木) 18:53:20
正直雑談でもいいからしたいけど
話題がない…人割といるのかな


721 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/06(土) 18:12:52
正直あっちの編集がウザいからあっちではやりたくない
pixivでこそこそ今まで通りやるよ


722 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/06(土) 18:39:13
どこかに同じ事書いてあったが先にここの管理人に訴えかければよかったんじゃね?
ようは禁止ワード多いから小説が書けないってことなんだからそれを緩和してもらえばいいじゃん


723 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/06(土) 18:40:41
禁止ワードもそうだけど回線ブロックが…


724 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/06(土) 22:00:45
>>723
だーかーらーそれは雑談スレで延々と僻みあってる女装バカ共に言ってやれよww


725 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/06(土) 23:14:24
批判ばかり


726 : ケルネ :2018/01/07(日) 18:10:29
時計の画面が12月31日23:59から0:00になった。
「それじゃ行く準備でもするか。」
「うん」
ここから数時間は掛かる浜辺スポットがある。そこで彼と初日の出を見に行く。
私は自分の部屋にいき、準備を始める。

着ていたものを全部下着を含め脱いだ。
洋服タンスの戸を開けるとコートやマフラーが掛けてる中で右端に掛かってる『物』はそこには不似合いな物。
ウルトラマン。の着ぐるみ。
ダランと頭や腕や足が垂れている。
それをハンガーからはずし、背中のチャックを開ける。

椅子に座って足を通していく。
中はとてもヒンヤリと冷たい。
「く〜!?ストーブで軽く温めときゃよかった」
足を通したらお腹のところまでたくし上げる。
次に腕を通していく。
「ん?今回は通りにくいな。」
この着ぐるみは彼が私の体に合わせて作ってくれた特注品。ウェットスーツとラバースーツを改造して作られてるらしい。
ブーツや手袋は一体になっており、手の指のサイズまで合わせてある。
ただこの着ぐるみの欠点は採寸時の各所のサイズから変化があると着ずらくなること。まあ当然か。
なんとか腕を通し、肩まで来た。
首から下は完全なウルトラマン。だけど女性的な体のラインが出て少し違う。
ウルトラマンの頭に顔を沈め、目と口の位置を合わせる。
呼吸をする穴は口元だけ。入ってくる空気が少ないから激しい動きはできない。
そして視界も狭い。
最後に背中のチャックを閉めることで私はウルトラマンに変身するのである。

鏡の前で私は色んなポーズをとる。
「スペシウム光線!!」「おのれ!メフィラス星人!!」
大の大人が子供の用にはしゃいでる姿は自分でも笑ってしまう。

そしてその勢いで「愛と希望の戦士ウルトラマンガール参上!!」と言いながら決めポーズをとったところで横から何やら視線が。
そこにはスマホをかざしてニヤニヤしている彼が。
「いや〜かっこいいねぇ〜愛と希望の戦士ウルトラマンガールちゃん。もう一回やって。(笑)」
「ちょっ、入るならノックしてよ」
「随分楽しそうにやってたからつい。おっと、そろそろ出発しないと初日の出見れないかも」と言いながら逃げるように部屋から出ていく。
「あ、待ちなさい!たくもう」
そして私も追いかけるように部屋を出ていった。


727 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/07(日) 22:54:20
支援!


728 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/07(日) 23:27:34
こっちで書くことにしたんですか?
まぁあれはなぁ…


729 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/08(月) 09:57:50
支援
あとトリップはつけてね


730 : ケルネ ◆Dt60uNdH0c :2018/01/08(月) 20:50:32
テスト


731 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/08(月) 21:45:33
#つけてから、#1118


733 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/11(木) 22:52:18
あぼーん


734 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/01/28(日) 21:06:57
スレが停滞するよりは雑談したい
何かこんなアイディアどう?ってのあります?

ついでに再掲
着ぐるみ小説スレまとめに
小説投稿道場が開設しました

着ぐるみ小説スレまとめ
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp

雑談スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1512185297/


735 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/02/17(土) 23:28:49
やばい 事実上一ヶ月以上なにもない
誰かいない?


736 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/03/04(日) 16:26:22
2か月目突入


737 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/04/08(日) 01:26:16
そして3ヶ月


738 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/04/11(水) 00:27:51
書き込みしたくても出来ないミャ(=^・^=)


739 : 恐竜館 ◆NZ1F4OwcDg :2018/04/22(日) 22:43:55
1.
私は大学に通う麻美。
大学に入ってからの親友奈々から今の彼を紹介してもらった。
彼氏の名前は祐也、私より5つ年上の社会人。
祐也は奈々の彼氏の友人。

奈々は私とは違い170cmの長身でモデル体型、ちなみに私は140cmにも満たない小柄。
それでも、小さいながらスタイルはソコソコと自負している。
そして私にはもう1人親友がいる高校からの付き合いの明日香。
明日香にも彼氏がいて、この彼氏も奈々の紹介。



最近オープンした恐竜館で私はバイトを始めた。




平日の授業のない今日みたいな日は、彼氏の祐也の家に前日から転がり込み、ゆっくりした後昼からデートをするのが、通例となっていた。
まぁ、それも祐也の休みとカブっている日に限るんだけど。

ベッドに寝転がってテレビを観ている祐也の朝ごはんは決まって私がつくる。
そして、2人揃って遅めの朝食をとる。

祐也はスポーツショップに勤務していて、土日は仕事で平日に休みがあるシフト制。
私も土日はサービス業のアルバイトをしていて、休めないので丁度良かった。

朝食を食べながら、テレビを観ていると最近地元にオープンした恐竜館の特集をやっていた。
恐竜館は恐竜の骨や卵の化石、それに恐竜たちが生きた時代の地球を再現した展示物、そして精巧に作られた巨大な恐竜のレプリカ。
そして一番の売りにしているのは、これまた精巧に造られた着ぐるみの恐竜。

レポーターの女性が、館長にインタビューしていると、肉食恐竜がレポーターの女性の背後から鋭い歯の並ぶ大きな口を開け脅かす。
女性は驚き、「きゃあ!」と言いながら館長の後ろへと隠れる。

恐竜が女性レポーターに再び襲い掛かろうとした時、肉食恐竜の首に鉄製の首輪がかけられると恐竜は大人しくなった。


740 : 恐竜館 ◆NZ1F4OwcDg :2018/04/22(日) 22:45:08
2.
恐竜に首輪をしたのは奈々。
「あ!奈々ちゃん!」テレビを見ていた祐也が口を開いた。



奈々は探検隊のよう格好だが、それは腰から上だけ腰から下はミニスカートに白いロングブーツ姿。
長身でモデル体型の奈々は色気を醸し出している。
「大丈夫ですか?」と奈々がレポーターに声をかけると、館長の後ろから脅えた表情をしたまま頷く。

奈々は笑顔で館長に首輪に繋がるリードを手渡し、その場を去った。



恐竜のリードを館長が引きながら館内を案内。



卵から孵化する恐竜のコーナーでは、卵が動きそして割れ中から卵白とともに卵膜に包まれた恐竜の赤ちゃんが誕生。
恐竜の赤ちゃんは膜を破り、立とうとするが直ぐには立つことができず、地面を蹴っている。
「可愛いですね、ロボットですか?」レポーターの質問に対し、館長は「秘密事項です」といって次へ移動する。


その途中、首輪をしていない肉食恐竜がレポーターの前に現れる。


ビビりながらまた館長の後ろに隠れるレポーターに、恐竜が声をかけた「驚き過ぎですよ!」

恐竜が発した女性の声にキョトンとした表情で、レポーターが館長の後ろから顔を出す。

そして館長に尋ねる。
「あの恐竜には女性が入っているんですか?」

その質問に対し先ほどの女性であることをバラす館長。
そして恐竜の中から先ほどはどうもと女性の声。

レポーターは少しビビりながらも、彼女にインタビューする。
着ぐるみの中はどうなっているのかや苦しくないのか、視界はよいのか、など。
一式の質問に奈々が答えたあと、営業時間などのお知らせを案内して終了となった。


741 : 恐竜館 ◆NZ1F4OwcDg :2018/04/22(日) 22:46:17
3.
祐也は私に恐竜館行こうと誘ってきた。
爬虫類が苦手だからと私は嘘をついた。
だが結局、祐也に押し切られ行くことになった。


恐竜館の入口でチケットを買い館内へ。
平日ということもあり、人はまばら。

入口で奈々が出迎えてくれた。
祐也は早速、テレビを見たことを興奮気味に奈々に伝える。
放送日のことをすっかり忘れていた奈々は、録画予約をしてなかったことを悔やんでいたが、すぐに切り替え館内の案内を申し出てきた。

幸い受付にはもう一人女性がいたので、奈々は彼女に声をかけから、案内が始まった。

平日ということもあり、恐竜は館内にいなかった。
あと、テレビで見た卵から孵化する赤ちゃん恐竜も。

館内を案内してもらっている途中で、バックヤードへの扉があった。
扉には関係者以外立ち入り禁止の文字。
それにIDがないと中には入れない。

奈々はIDをかざして、中へと誘導してくれた。
バックヤードは殺風景であるが、時折展示スペースの裏からの景色を見ることができた。

祐也は奈々にテレビで見た肉食恐竜の着ぐるみについて質問を始めた。
「テレビで見た時、奈々ちゃんも恐竜の着ぐるみ着てたよね」
「ええ!」奈々は軽く返す。
「あの着ぐるみって見ることできない?」祐也が控えめにお願いする。
「ええ、いいわよ」奈々はあっさりと快諾した。
そして「ついてきて」と言って控え室に案内してくれた。
ドアをノックして扉を開けると、そこには恐竜に今、正に入ろうとしている明日香に遭遇。


742 : 恐竜館 ◆NZ1F4OwcDg :2018/04/23(月) 20:44:27
4.
「明日香ちゃん!?」
「そうよ、テレビの取材の時首輪をつけて館長に連れられていたのは、明日香よ」と説明してくれた。

「え!テレビの放送ってもう終わったの?」
明日香が黒い全身タイツ姿で恐竜から出てきて言った。

奈々が「今日だったらしいわよ」
「で、この2人テレビを見てデートに来たみたい」と意味ありげな笑みを浮かべる。

「そう、残念」
「あ、急がなきゃ」明日香はなにかを思い出し恐竜の着ぐるみに戻る、恐竜の腹側に開いた大きな割れ目から。
中には詰め物が入っているようで、明日香も着るのに若干苦労していた。
そして恐竜の足は低い竹馬のようになっているようで長身の明日香をさらに大きくする。

明日香の入った恐竜に近づき様子を伺う祐也。
ある程度、準備が整うと内側からファスナーを閉めて前傾になる。
体を前傾にしても尻尾でバランスが取れるようである。
手が短い前脚に収まると、バイバイと手を振り
、自動で開く大型の扉から出て行った。


743 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/05/12(土) 21:16:05
つ4円


744 : 恐竜館 ◆NZ1F4OwcDg :2018/05/13(日) 20:29:35
5.
一部始終を見せてもらい興奮する祐也。
奈々が「他にみたいものある」と聞いてきた。

祐也は少し考え「卵から孵化する恐竜の赤ちゃんを見たい」と。
奈々は困ったような顔をし「今日は難しいかも、彼女休みの日だから」と返した。

「え、あれって着ぐるみだったの?」と祐也。
奈々は思いっきりしまったという顔をしている。
「着ぐるみだけでも見てみたい」と祐也の熱意に押されて、奈々は渋々孵化する恐竜の赤ちゃんの準備スペースへ案内する。

そこには小さな恐竜の着ぐるみ、卵、卵に注入する卵白のローション、それに複数の卵膜があった。
「すごい!やっぱり人が入ってたんだ」
「ロボットの動きではないと思ったんだ」妙に興奮する祐也。

着ぐるみの中の子が気になるけど休みなら仕方ないね」と少し残念そう。
「ちなみにその子って可愛い?」と奈々に質問する。
奈々は「そうね、祐也さんが好きになりそうな子だと思うわ」と。

「見てみたかったんだ、恐竜の赤ちゃん」
奈々の質問に祐也が頷く。

「どうする?休みだけど」奈々が私に振ってきた。
それは一番恐れていたこと。
祐也に秘密にしていたこと。


745 : 恐竜館 ◆NZ1F4OwcDg :2018/05/13(日) 20:30:40
6.
祐也がキョトンとして私を見つめる。

「どうしても見てみたい?」私が祐也に尋ねると、まだ状況を理解していない祐也はポカンとした顔をしている。

「奈々が余計なこと言うからだよ!」と奈々を睨む。
「麻美、睨まないでよ!祐也さんが見たいって言うから」

呆気に取られていた祐也もさすがに状況が理解できたようで、私に「見てみたい」と。

私がここで働いていたこと、卵から孵化する赤ちゃん恐竜を演じていたことを説明した。
あと、卵にローションを入れると後始末が大変なので、赤ちゃんの着ぐるみを着ることだけを条件に見せることを約束した。

着ぐるみを着るのを奈々が当然手伝ってくれると思っていたのに、あとはお二人でどうぞと言って部屋を出て行ってしまった。


746 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/22(金) 06:55:53



747 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:11:25
イベント系の仕事を請け負う会社に勤めてた頃の話。
やめる直前は世話になった人達に感謝する反面、結構緩めに仕事をこなしてた。
そんなもんだから完璧主義な上司のカナコさんからはよく目をつけられてたんだ。
2年前だから当時21歳のちっこいクールビューティー(笑)だった。
キャンギャル派遣はとにかくブッチが多く、その度にオフの子を集めてたが
どうしても無理な状況では文句言われるのを覚悟の上でカナコさんにお願いしてた。
そして、とあるパチスロの「マスコットの着ぐるみの子がまだ来てない」
という連絡を受けたんだ。

その着ぐるみってのが、2等身のウサギみたいなキャラで
その企業の新しいマスコットらしい。
会社事態はド田舎の小さなチェーン店で、そのキャラに関する販促物も
まだ未入荷だったらしく着ぐるみだけが先に来るという適当っぷりw
店長はマスコットの詳細を把握してはいたが、この人もまた軽い人で
週末にもかかわらず当日は公休を取ってた。
とにかく欠員を埋めるべく片っ端から電話帳を漁るが、何しろ'身長制限150cm以下'だ。
見つかるわけないし面倒だったのでカナコさんに助けを求めた。

カ「え?ヤダよ暑そうだし…俺君やりなよ」
俺「いや…俺含めキャンペーンの子ってみんな165cm前後あるじゃないすか…
多分入りもしないっすよ」
カ「マジかあ…わかった。1回家寄って着替え取ってくから、ちょっと待ってて」
仕事の後に飯を要求されるか、長時間の愚痴になるかは
カナコさんの気分次第だったが
「この仕事とももうすぐお別れだし、カナコさんのお説教もこれで最後だ」
と自分を慰めつつ現場に到着した。


748 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:12:39
とりあえずブツを確認するべくスタッフに場所を尋ねると、やはりどの様なキャラが
来たのか知らないらしく目を輝かせながら楽しみにしている旨を伝えられる。
バックヤードの倉庫にある大きめの段ボールを開けると
まず目についたのはとんでもない特大サイズのウサギの頭だ。
中から出してみると見た目よりは軽いが、その下に埋もれるかの如く入っていた
胴体の小ささを見ると、やはり小柄な女性でなければキツそうだ。
どうやらマスコットの腕は内蔵されている棒で動かすタイプで
操演者の肘から下にかけて胴が位置し、その上に先程の頭を被せるらしい。

残るは別の袋に包まれた王冠の様な物だ。
ウサギの二本の耳の間には何故か穴が開いており、その周りと王冠の下部の
接合部分の一致からウサギのアイテムであることを再確認する。
箱の底には白いほっかむりの様な物体が一つ。用途は既に心得ている。
この業界にいると度々、着ぐるみを扱うが
担当するのは大概キャンペーンの女の子である。

伝えられた仕事内容とは全く別のコスチュームを手渡され
それを着用し朝礼に臨むが挨拶ということで頭部を外すことを指摘される。
その子の綺麗なご尊顔があらわになるにもかかわらず周囲は
まるで腫れ物を見るような目であった。
海外製のねんどペンギンとして人気な、そのキャラの頭があるべき場所にあるものは
胴体と比べると大変アンバランスな大きさの所謂モジモジ君である。
黒い布の中心から覗く、その沈んだ表情からは
何とも言えない心の叫びが伝わってくる様で心許なかった。


749 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:22:14
話は逸れたが、その光景をカナコさんに置き換えると何だか笑えてしまい
同時に一つの仮定と企みが俺の中に芽生えた。
すぐに王冠の側面を見ると…やはり視界確保のための穴らしきものが確認できる。
気づくのが遅くなったが、どうやら頭頂部の穴は操演者の頭が通過するためのもので
それに王冠を付けて隠す仕様らしかった。
店内のスタッフはまだマスコットのデザインを知らない…。
王冠の用途はぱっと見た感じで分かりにくい。
この着ぐるみを使ってカナコさんにイタズラ…いや…ささやかな復讐をしてしまえ。
俺の中の悪魔がそう囁いた。

こうして俺は王冠を袋の中にしまい、それを入れた段ボールを部屋の片隅へ
追いやった。そう…今回のイベントもとい復習劇にあの王冠は邪魔だったのだ。
仮に後で文句を言われても「気づきませんでした」で済む様な状況の現場だし
どうせもうすぐ退社する身だ。
そんなことを考えているうちにカナコさんが到着。
イベント開始まであまり時間がないので着用に取り掛かることになった。
胴体に足を入れるカナコさんに語りかける。

カ「え?…ああ…頭に被るヤツかあ。これ絶対付けなきゃダメなの?」
俺「汗吸い取る役目なんですから…新しい着ぐるみですし汚しちゃまずいっすよ」
そうだ。今回はこの布っ切れが主役なんだから付けてもらわないと困る。
王冠の存在がないことになってる今ならなおさらだ。
カ「もお…。ちょいあっち向いてて」
モジモジ君スタイルが恥ずかしいのか、そう催促する彼女。
どうせこの後いくらでも見られるにも関わらず無駄な抵抗だ。…そう…いくらでもね。
丸い穴から伺える少し紅潮したカナコさんのお顔を尻目に
俺は巨大な頭部を持ち上げた。


750 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:22:53
俺「んじゃ頭かぶせますよ」
カ「ん…お願い」
カナコさんにとっては一刻も早く自分の頭を隠したかったんだろうが
の願いも次の瞬間には無惨に崩れ落ちた。
カ「へぁ?!」
頭部を装着することによる蒸し暑く視界不良の世界に
未だ自分がいないことに違和感を覚えたのか
カナコさんの第一声はその姿もあいまって非常に滑稽なものだった。

俺「ぷっ…マジいいかんじっすよカナコさん」
カ「ふぇ…?この穴って何?」
ようやく登頂部の穴に気づいたらしいが、もう遅い。
王冠が無い限り、その様相どころか表情すら隠せないのだ。
俺「ん〜…このキャラの原版が手元に無いんで確認できないんですけど、
多分こういうマスコットなんじゃないんですか?
両耳の間だから、あんこうの触角みたいな…それがカナコさんの頭なんすよ…きっとw」
カ「えええ?!そんなこと聞いてないし…
じゃアタシの頭を含めて一つの着ぐるみってこと?!」

俺「そうっすねw
でも、わざわざ顔が出るように造ってあるってことは喋んなきゃダメですよ〜!
ほら!ウサギって話せないでしょ?だから人間部分が出てるとこで会話するんすよ!
触角だしw」
カ「ひぇえ?!声も出さなきゃダメなの?!」
俺「ウサギっぽくカワイイ声でお願いします。解り易い様に語尾に〜だぴょん!
…を付けなきゃですね。じゃなきゃ顔を白く塗るしかないですよおw
それなら人間部分(ちょっとだけ)消えるし…」


751 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:23:47
カ「それはヤダ!」
言い終わらない内の即答だった。ちょっと言い過ぎたかと反省し
なだめるような口調で続けた。
俺「まあ…カナコさんキレイですし、折角のお顔を汚すのはキツイっすよね。
実際、恥ずかしいと思いますけど子供達も待ってますし…
皆の夢を壊さないように、なりきって頂けませんか?」
夢ならとっくにブチ壊しちゃうわけなんですけどねw
…とは言え、これは全くの嘘ではなかった。多くの人に、この姿と
カナコさんの表情を見て貰い、そして何より俺自身が
それらの視線を恥じらう彼女の顔を見てみたかったんだ。

言い忘れてたが俺はドSだ。
目を潤めかせカナコさんは答えた。
カ「ぅう…わかったよお…やるから…もぉ…」
そして彼女は多分ドMだ。
俺「すみません…いつもながら迷惑かけます」
カ「ホントだよ…まあ欠員出たんだし…しゃあないかあ…」
カナコさんの希真面目な性格が裏目に出て結局やることになった。
それも、かなり強引な設定付けである「言葉を話すアンテナ役」
まで引き受けてくれたのである。とにかく、その場は時間が圧していたので
カナコさんには「子供達の前での振る舞い」をレクチャーすることになった。

カ「〇〇(キャラの名称)だ…ぴ…ょん…//…こう…?」
俺「とりあえず笑顔っすね。仮にも人の顔から声が出てるんですし。あとポーズ。
片脚を出して、つま先を上で。同時に手を開いて重心は出した脚の方へ。
その時カナコさん自身の頭も脚の方にくいっと…」
カ「え…?!…ちょ…アタシの頭は関係ないじゃん//」
俺「そっちの方が感情が伝わり易いですって!」


752 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:24:20
カ「そ…うかな…?んじゃ…〇〇だ…ぴょん//」
俺「」
目覚まし時計の上部の金具の様な彼女の白い頭から覗く
その時の笑顔は俺の何かを覚醒めさせた。
カ「何か言え」
俺「カワユス」
カ「死ね…//」
そして、とうとうカナコさんの出番がやって来たのだ。

今回のアミューズメント施設は所謂、大人の遊び場だ。
彼彼女らが銀色の玉や絵合わせで夢中になる、せわしい会場の一画に
その帰りを待つ子供達の楽園がある。
そこへはバックの扉から直通なので大きなお友達にはあまり出くわさないであろうが
問題は子供達の反応だ。
ここまでやっておいて何だが俺自身が不安に取り付かれていた。
カナコさんの心情ともなると尚更恐いんだろう。顔を真っ赤にして俯いていた。
しかし着ぐるみの構造上、頭を穴の中に引っ込めることは出来ず
文字通り逃げも隠れも叶わずといった状況であった。

まあそれ以前に、その扉へ辿り着くまでが大変だった。
バックルームの通路を、えっちらおっちら歩くカナコさんの姿は
スタッフの注目の的であったのだ。
女スタッフ「あ…お疲れ様です…〇〇君、初めて見ました…w」
俺「お疲れス。思ってたより本格的な造りですよね。かわいいじゃないですか。」
女ス「はいwあの…頭の上とか特に…w何かカワイイですよね…顔だけ出てるのってw」
着眼点が…やっぱりソコに目がいくわけか…。この分だと先が思いやられる。


753 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:24:53
彼女的には褒め言葉なんだろうがカナコさんにとっては羞恥を煽るのに
充分な言葉だったらしい。それを聞いた瞬間、体をびくつかせ再び涙目になり
さらに頭を沈ませてしまった。
女ス「あ…いや…ホントにカワイイですよ!モエヤンって感じで!」
モジモジ君と言わなかったのは、せめてもの女性への配慮だったのだろうが
既に着ぐるみ自体を褒める配慮は無いらしい。
カナコさんは今にも泣き出しそうだ。
何とか、この状況を打破するべく俺がとった策はコレだった。
俺「カナコさんならできます。子供の夢…叶えたげてください」

苦し紛れだったが、どうにか使命感に自らを奮い立たせたようだ。
カ「ん…大丈夫。とりあえずやってみる」
俺「今カナコさんは〇〇君ですから…それだけ考えてくれればいけますよ」
女ス「あ…それじゃよろしくお願いしますね!〇〇君、頑張ってねえ!」
女性スタッフはカナコさんに手を振りながら、そそくさとバックの奥へと消えていった。
マスコットの名で呼ばれたことで少しその気になったのか
律義なカナコさんは、恥ずかし気な笑顔で手を振り返す。
胴体の中で必死に腕の棒を上下に動かすカナコさんを想像すると、何だか可笑しかった。

そして扉の前に立つ。
マジックミラー越しから遊び場が見えるが、奥の方まではわからない。まだ朝も早いせいか子供は見えなかった。
俺は扉を開放し、〇〇君を外の世界へと誘う。
バックを出たカナコさんは心なしか歩くスピードが早かった。
大人やスタッフにはできるだけ遭遇せずに遊び場へ行きたかったんだろうが、狭い店内だとそうもいかない。
うちから派遣したキャンペーンの女の子に遭遇してしまった。
キャン「えぇ?!ちょwカナさん何やってんですか?!w超カワイイw」
俺やカナコさんと年齢は変わらない、いつでもテンションが高い美人だ。


754 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/24(日) 14:28:39
そのせいか、この子も普段からカナコさんに口煩く指摘を受ける人間の一人だ。
ニヤリと笑ったのを俺は見逃さなかった。
カナコさんはというと、初めて俺以外の知り合いに姿を見られたことにより、顔を引きつらせ硬直していた。
カ「あ…ぅ…」
キャン「これ〇〇君ですかぁ?!顔出したまんまこっち出て来るとか…よく勇気ありますねえw」
俺「いや…何かこういうキャラっぽい」
キャン「うそwカナさんハズくないですか?!頭にタイツとか体張りまくりじゃないですかww」
俺「だからこういうキャラなのwてか今は〇〇君だから!夢壊すなw」








某所でのもらいものだが誰か続きを書いてくださらないか
投稿者様にお願いしたらお忙しいとのことでしばらくは難しいので代筆は構わないとのことです
こういう晒し系は好きなのでどうかお願いします


755 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/06/26(火) 22:47:36

7.
まずは、服を脱いで全身タイツに着替える。
更衣室がないので祐也には向こうを向いてもらう。
恐竜の赤ちゃんの内部にローションが侵入してもいいように全身タイツはゴム製になっている。
着づらいゴムの全身タイツをようやく着たものの、この姿を祐也に見られるのは嫌だった。
何故なら、体のラインが出ることと、黒い全身タイツから顔だけ出ているのが、我ながら滑稽だったから。
かといって今さら引き返せない。


仕方なくこの姿を晒し、ここからは祐也に協力してもらう。

まず足を曲げた状態でしラップを巻きその上から粘着テープでしっかりと固定する。
足は自分でできるが、腕はそういう訳にはいかない。
仕方なく祐也にラップで腕を拘束した上から粘着テープでしっかりと固定してもらうが、いつもと違い異性に拘束されていると変に興奮を覚え乳首が勃起し始める。

平静を装って他のことに気を逸らそうとしたが、全然ダメ。

さらに粘着テープを巻く祐也の手が私の乳首に当たり、何度か変な声を漏らしてしまった。

それからは恥ずかしくて祐也の顔を見ることができなかったのだが、祐也の顔が喜びに満ちていることに私は気づかなかった。


756 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/06/26(火) 22:49:53
8.
次は全身を覆うラバー製のドギースーツを着るのだが、ドギースーツは文字通り犬のように四つん這いになるスーツ。
手足を折りたたんだ状態では、もちろん一人で着ることができない。

祐也に抱き抱えられ、ドギースーツへ。
抱き抱えてくれた祐也も興奮しているようで、股間の辺りが大きく膨らんでいる。

ドギースーツは私の全てを覆い尽くし、呼吸は顔から突き出ているホースだけ、そのホースを恐竜の呼吸用の穴へと接続することを説明し、ファスナーを閉めてもらった。

背中のファスナーを閉められると、私の視界は完全に奪われる。
同時にピッタリしたドギースーツは私の体をさらに圧迫し興奮が増す。

このまま、恐竜の赤ちゃんの着ぐるみを着せられる。
恐竜の着ぐるみは腹の部分にファスナーがあり、四つん這いになった私に恐竜の着ぐるみを被せるようにして着せ、呼吸用のホースを繋ぐ。

そして仰向けにされて、短くなった手足を恐竜の脚へと入れていく。
最後に腹のファスナーを閉めれば完了。
ファスナーは恐竜の皮膚が覆い隠してしまい閉めれば分からなくなった。


757 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/06/26(火) 22:51:33
9.
恐竜の赤ちゃんにされた私の周りを祐也は写真を撮りながら回っているようで、シャターを切る音がする。

仰向けにされたままなので、動けるようにうつ伏せの体勢に戻そうとするが、上手くいかない。

ホースを咥えた口で、言葉にならない声をあげて祐也に戻して欲しいことを訴えてみる。

しかし、微かに聞こえてきた祐也の声は「まーだ」

早く戻して欲しく続けて訴えていると、胸の辺りを触られる感覚。
祐也の手が私のオッパイを正確に触ってきた。

びっくりして短い腕で胸を隠すようにするが、短い腕に加えて着ぐるみで動きを制限されているので、防げるはずもなく後はされるがままとなった。

興奮を抑えられなくなったのであろう、祐也は一旦恐竜の着ぐるみのファスナーを開けて、中に手を突っ込んできた。

私の固く勃起した乳首を摘んだり、胸を揉み始めた。
そしてその手はもう愛液でグチュグチュになったアソコへと伸びる。

これにも抵抗できず、ドギースーツ、全身タイツの上からではあったが、簡単に逝かされてしまった。
声も頑張って抑えていたが、途中からは記憶がない。


758 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/06/26(火) 23:03:35
恐竜館一ヶ月以上更新なかったのに別作品が上がった途端更新してワロタw
書きためてたのか?


759 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/07/21(土) 22:51:35
チェック


760 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/07/22(日) 20:43:32
まぁまぁ…
書いてくれるだけでありがたい


761 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/07/22(日) 22:24:10
わざわざ別の掲示板作って混乱をさらに煽ったりと小説スレの住民は破滅をさらに加速させるのが好きなんだねw
ももぴを追い出したり感想の意味を取り違えてた時点でカウントダウンは始まってたんだけどねえ


762 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/07/28(土) 11:10:37
書く側としては
ホスト規制がほんと萎えた(小並感)


763 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/07/28(土) 17:31:06
全くです。

あと、誹謗中傷も


764 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/07/28(土) 18:18:27
「あと」ではなく誹謗中傷が全ての原因
ホスト規制が意味もなく行われていると思ってる限り掲示板を使うのは難しいのでは?


765 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/07/31(火) 23:58:52
以前に書いたものを修正しながら投稿します。この為、季節感が…。

・サンタコスの彼女

12月も後半に差し掛かった時期の大型ショッピングモール。
モール内の店や通路はクリスマスの装飾で華やかに彩られている。
この日はクリスマスセールに加え、日曜日ということもあり、モール内は通路を歩くのも苦労する程、混み合っていた。

俺はお気に入りのスニーカーが安売りしているので買いに来たものの、その混雑ぶりに目的だけ済まし、さっさと家に帰るべく出口を目指していた。
これだけ混んでいると、とても他の店を見る気にはなれない。

人波を避けながら歩を進めていると、少し離れたところにある、若い女性向け洋服店の前でビラを配っている人に目が留まった。


766 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 00:02:16
他にも店員が呼び込みや、ビラ配りをしている店舗が幾つもある中で、その店に目が留まったのは、ビラ配りをしている人がお面を被った女性だったからだ。

このシーズンだからか、サンタコスのワンピースに真っ赤なブーツを履いており、遠目からでもかなり目立つが、それ以上に被っているお面が目立っていた。
俺は気になって、その店の前を通り、近くで見てみることにする。

女性は行き交う客に手を振ったりしながら、ビラを配っている。
近くにいって見てみると、ただ、お面を被っている訳ではない様だ。

(着ぐるみ?)


767 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 00:15:57
素肌が露出するはずの腕、脚、首回り等は肌色のタイツで覆われおり、お面も頭からすっぽり被るもので髪の毛もウィッグの様なものだ。
ワンピースはフワフワな生地だが、タイトなラインの為、着ぐるみを着ている人の体の線がハッキリと出て、綺麗な胸の膨らみに思わず視線がいってしまう。
更にワンピースの丈の短いスカートからは肌色のタイツがピタリと密着した細い脚が窺っていた。


768 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 00:18:01
顔を隠していて、素肌もタイツに覆われて見えないが、それ以外から読み取れる情報が、この着ぐるみを着ているのは女性で、かなりスタイルが良いということを示していた。
被っているお面は、漫画キャラの様な大きな瞳に、落ち着いた色合いの薄紫色のロングの髪の毛が揺れており、派手なサンタコスと対比して彩りをより鮮やかにしている。


769 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 00:18:41
俺が近くを通ると、その着ぐるみが元気にチラシを手渡してくれた。
近づきながらマジマジと観察していたが、いざ間近にくると何か照れてしまい、視線を外す為に受け取ったチラシに目をやった。

『クリスマスセール!全品20%OFF!』

大きな文字で、そう書かれた下には

『更に今なら5,000円以上お買い上げのお客様に当店イメージキャラクター リリィのキーホルダーをプレゼント!』

チラシの下の方にはリリィという名のキャラクターが印刷されたキーホルダーの写真が載っている。
ディフォルメされたキャラクターだが、顔の特徴や薄紫色の髪の毛から、それがチラシを渡してくれた着ぐるみと同じだと分かった。
何故、着ぐるみがチラシ配りをしているのかと疑問に思っていたが、このブランドのイメージキャラクターの着ぐるみなら納得だ。

そんなことを考えながら受け取ったチラシを通路の隅で見ているとリリィの着ぐるみが、こちらに近づいてきた。
多くの人がチラシを受け取らないか、受け取っても素通りしてくのに対し、足を止めてチラシを見ている俺を脈アリの客と思ったのだろうか。
リリィは俺に近付くと、お店の中へどうぞというジェスチャーをする。

「――いや……」

店の外からでも店内にある洋服が、若い女性向けのモノばかりなのは明白だった。
着ぐるみの視界が悪くて、チラシを配る相手まで識別出来ていなかったのか、それとも相手を気にして配っていないのか。
そもそも、この着ぐるみはどこから視界を得ているのか?
お面の位置関係からは大きな瞳のどこかからと思うが、スリットや穴等は見当たらない。
黒目の部分がサングラスの様になっているのかもしれない。


770 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 00:19:28
そんなことを考えながら、まじまじと顔を見ていたせいか、リリィは『何?』という感じに、両手を口に当てて首を傾げる。
そんな動きが可愛らしくドキリとする。

「俺、男ですし……」

指摘されて店の客層とマッチしていないことに初めて気付いたのか、リリィは慌てて頭を下げた。
必死に頭を下げるリリィが少し可哀想になった俺は

「あ! でも彼女のプレゼントに良いかもな。他の店も見てから考えてみるよ」

咄嗟に、いもしない彼女の存在をでっち上げて、社交辞令で応える。
それを聞くと、リリィは下げていた頭をピョンと上げて、俺の左手を両手で包む様に握手をしてきた。
着ぐるみということで言葉は話さないし、お面の表情は変化しないのに、ジェスチャーで『宜しくお願いします』と言いたいんだなと、なんとなく伝わってくる。
肌色のタイツ越しに握られた手からは、その中にある細い指の柔らかな感触と人の体温が感じられた。
俺はチラシをポケットにしまい、立ち去ろうとすると、リリィは可愛く手を振り、見送ってくれた。

出口に続く通路を歩きながら、リリィの着ぐるみのことを思い出していた。
スタイルが良く、タイツで肌を隠していても、色っぽさを感じるサンタコス。
そして手を繋いだ時の華奢な指の感触。
そんなことを考えていたら俺は、リリィの着ぐるみの中の人が、どんな人か気になってきた。

丁度、この後は用事もなく、ただ家に帰るだけだ。
冬とはいえ、全館空調で暖房が効いたモール内では、着ぐるみでは暑くて大変だろうし、あの格好で店の前に出ているのは、そう長い時間でもないだろう。
俺は踵を返し、リリィのいる店舗の方に戻ると、店が見える位置にあるショッピングモールのベンチに腰掛けた。
ここで待っていれば着ぐるみを脱いだ中の人の素顔が見られるかもしれない。


771 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/01(水) 05:53:06
新作キター!


772 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/01(水) 11:12:23
やったー!


773 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/01(水) 13:23:37
これは良作の予感ッ!


774 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 20:45:12
今日はクリスマスセールということで、この店の店員さんがリリィの着ぐるみを着て客寄せをしているのだと俺は予想した。
店舗の中を見ると女性店員が何人かいるが、皆、アパレル店員らしくお洒落で綺麗な人が多い。
接客している店員さんのルックスを見ると、着ぐるみを着ている人も、同様に綺麗なのではないだろうか。
俺は、どんな人なのか期待に胸を膨らませリリィが着ぐるみを脱ぐ、その瞬間を待つ。

しかし、待っていてもなかなかリリィが着ぐるみを脱ぐ様な素振りはない。
俺は携帯を弄る振りをしながらチラチラとリリィの様子を伺っていた。

暫く観察していると、そもそもリリィが客寄せになっているか、かなり疑問に思えてきた。
派手なサンタコスをした着ぐるみということもあり、かなり人目は引いていて、中には一緒に写真を撮っている人もいた。
ただ、それで集まった人やチラシを貰った人が店内に入っていくかというと、そうではない。

そもそも配られるチラシも、半分以上の人が受け取らないし、受け取っても殆ど見ることなく店舗の前を素通りしていく。
俺の様に足を止め、チラシの内容まで確認するのは少数派だ。

皆、着ぐるみが何なのかと一旦は興味は示すが、近付いていくのは小さい子供や、写真でも撮ってSNSにアップするのが目的なのか店には入っていかない。
歩いてくる人達に手を振ったり、チラシを配ってはいるが、それが集客効果に繋がっている様には思えなかった。
健気に頑張っているが、報われていないのが、派手な見た目とは逆に哀愁すら感じさせる。


775 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 20:54:52
そんな時、リリィに3〜4歳くらいの女の子と、それを追ってその両親と思われる男女が近付いてきた。
女の子がトコトコと歩み寄ると、リリィはしゃがんで女の子の目線に合わせ、優しく手を上下させて握手をする。
それが嬉しかったのか、女の子は満面の笑みを浮かべてリリィに抱きつくと、リリィもハグをし返す。

俺の座る所からは2人を真横から見る角度だったが、女の子が抱き付いて、押し付けられた体によってリリィの胸の形が変わっているのが見える。
圧し潰された胸の感触を想像すると、決して同じことが出来ない自分には、素直に女の子が羨ましい。

しかし、困ったことにリリィがハグを止めても女の子はなかなか離れてくれない。

「ほら、雛乃! もう離れなさい」
「嫌! サンタのお姉さんのお洋服、フワフワで気持ち良いんだもん!」

お母さんが注意するが女の子は言うことを聞かない。
リリィは引き剥がす訳にもいかず、困惑しているのが無表情なお面をしていても挙動で見て取れる。

「いい加減にしなさい!」

とうとう、お母さんは女の子を後ろから無理矢理引き剥がした。

「もう! でも、サンタクロースのお姉さんにギュッとしたもらえて良かったねぇ」
「うん!」

すると、それを横で見ていたお父さんが思わぬ要求をした。


776 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/01(水) 21:11:35

「パパにもギュッてやって〜」
「ちょっと! やだ! 止めてよ!」

お母さんはお父さんの背中をぴしゃんと平手で叩き、リリィも想定外の要求に、手を口に当て困惑したジェスチャーをするが、お父さんは両手を広げてハグ待ちの状態だ。
のっぴきならない状況に、リリィは少し背伸びをして、お父さんの両肩に軽く両手を添えると、寄り添うような控えめなハグをする。

「ありがと〜!」

お父さんはおちゃらけた感じで、大きな声でわざとらしいお礼を言うと、寄り添うリリィを両手でガバッっと力強く抱きしめた。
突然抱きしめられたリリィがビクッとしているのが、俺が見ているところからでも分かる。
リリィを開放した後も、お父さんはニヤニヤとしてご満悦という表情だ。

「もう! 恥ずかしい! 本当にすいません……」

お母さんはリリィに謝罪するが、それは実際にはリリィの着ぐるみの中の人に向けられたものだろう。

そしてその家族は、買い物の続きをすべく俺が座っている方に歩いてくる。

「パパも雛乃と同じだね」

女の子にそう言われたお父さんの鼻の下は完全に伸びていた。
着ぐるみとはいえ、スタイル抜群のサンタコス店員とハグ出来たのだから、そうなるだろう。

「――もう! 沢山の人がいるのに止めてよね。着ぐるみ着ている人、スタイル良かったし、絶対に若い女の子よ。こんなおじさんとハグさせられて可哀想に……」
「そうかぁ?」

そう言う、お父さんの返事はとても白々しく聞こえた。
それと同時に子供をダシにハグの要求をサッとしてしまう、このお父さんの行動力が少しだけ羨ましくもあった。


777 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/01(水) 22:00:40
支援!


778 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/02(木) 20:54:06
その後もリリィの様子を見ていたが、大きな出来事もなく、ベンチに座ってから1時間程が経過していた。
モール館内は暖房が効いているし、1時間以上、面を被っていて暑くないのだろうか。
それでも、リリィというキャラクターを演じているからか、動きに疲れ等は感じさせない。

ただ、相変わらず集客効果はなさそうだなと思っていると、店内から30歳位の綺麗だがキツめの感じの女性が出て来た。
文字までは読み取れないが、胸には名札をつけており、この人も店員なのだろう。
女性店員はツカツカとリリィの方に一直線に歩いてくると

「ちょっと!」

かなり棘のある声色でリリィに肩にパンッと手を置く。
リリィはお面の視界的に死角となっていて、予期していなかったのか、思いっきりビクッという反応をした。

女性店員は周りチラリと見渡すと、モールを行き交うお客さんが沢山いるのを配慮してか、リリィに耳打ちをし出した。
俺には内容は全く聞こえないが、女性店員のキツい表情と、さっきまで行き交う人達に相手をされなくても可愛らく愛想を振りまいていたリリィが、露骨に肩を落としている感じから悪い内容だと容易に想像がつく。
一通り言いたいことを言ったのか、女性店員は踵を返すとリリィの方を振り返ることもなく、店の中に足早に戻って行った。

明らか沈んだ感じのリリィだったが、すぐに切り替えたのか行き交う人達に、これまでの様にチラシを再び配り始める。
ただ、これまでとは違う点が一つあった。
今までは通路の隅で人の邪魔にならない様にチラシを配っていたが、今度は通路の真ん中あたりに出て、チラシを配りながらお店の方へ、どうぞという感じで誘導する様にしている。
1時間以上、観察していて、これまでそういった素ぶりは全くしていなかったのだから、この変化はさっきの女性店員の指示だろうか。


779 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/02(木) 21:07:37
しかし、そんな必死の努力も効果はあまりなく、お店に入っていく人の数はあまり変わらない。
逆に通路の真ん中でチラシ配りをするリリィが、人の流れを邪魔している感じだ。
中には露骨に嫌そうな顔でにリリィを見ている人もいる。

そして、人の流れがドッと増えたタイミングで、誰かがリリィと接触した。
着ぐるみの視界の死角からの不意打ちだったのか、リリィは抵抗も出来ずに尻餅をつき、持っていたチラシが床に散らばる。
ぶつかった相手は、気にもせず歩き去ってしまった。

散らばったチラシを拾い集める人もおらず、転んだリリィとぶちまけたチラシを避ける様に人が流れ、まるでそこだけが空間から切り離された様だ。

流石に踏んだり蹴ったりの状況が不憫になり、俺は散らばったチラシを集めるのを手伝う為にベンチを立つ。
リリィは床に屈んで必死にばら撒いたチラシを集めるが視界が悪いのかお世辞にもスピードが早いとは言えない。
俺はリリィから離れた位置に散らばったチラシを優先して集めた。

一通り集め終えたところで、リリィの方を窺うが、やはりスピードは遅いままだ。
見てみると指先もタイツで覆われているせいで、床に落ちたチラシの一枚一枚を拾うのに難儀している。
仮にリリィだけで散らばったチラシを集めたら、かなり時間が掛かりそうだ。
チラシを集めるのに必死で、下に視線を送っているせいか、俺の存在には気付いていない。


780 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/02(木) 21:37:28
俺は屈んでチラシを集めるリリィに駆け寄ると、ちょうど後ろから覗き込むような形になる。
下を向いているせいか、転んだ拍子かは分からないが、リリィの薄紫色の髪が乱れ、隙間から中の人の後頭部が丸見えになっていた。
肌色のタイツは頭からすっぽり被っていて、背中のタイツのファスナーは頭の上の方まで伸びていた。
中の人が髪の毛をまとめているのか、首筋のあたりに、ぽこんとした膨らみがあり、お面を固定する為のゴムが肌タイツのファスナーと後頭部で交差している。

首筋とお面のつなぎ目の僅かな隙間からは、中の人の顎のラインも見え、もう少しで顔の一部が見えそうだ。
こういう部分を見てしまうと、どれだけキャラクターを演じていても、中には人が入っているんだと改めて実感させられる。

「――あの……これ。集めたので……」

俺が少しぶっきらぼうに声を掛けると、振り向いたリリィは、自分の周り以外のチラシが片付いているのに、やはり今、気付いた様だった。
そして俺からチラシを受け取ると深々と頭を下げた。

「通路の真ん中で配るのは危ないから、止めた方が良くない」

恐らく、あの女性店員からの指示だとは思うが、着ぐるみを着てやるには無理があると思い、アドバイスはしておく。
すると、リリィの面の中からくぐもった声で

「――ありがとうございます。気を付けます」

喋るとは思ってなかったので少し驚く。
小さい上に、お面の中で声が篭って聞き取り辛いが、女性の声なのは間違いない。
ただ、少し鼻声の様にも聞こえる。
もしかして泣いているのだろうか。


781 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/02(木) 21:42:14
「えっと……大丈夫ですか?」

俺は色々な意味を込めて問う。
するとリリィは今度は声を出さず、頷いて、以前の様に通路の隅に戻っていった。
俺はそれを見届けると、一安心して再びベンチに腰掛ける。

しかし、安心したのも束の間で、暫くすると再び、先程の女性店員がやってきた。
前回以上に棘のある雰囲気で、顔からは怒りの感情が容易に読み取れる。

「ちょっと、あなた! どういうこと!」

感情的になっているのか、先程は周りの客に配慮していた女性店員だったが、今度は公然とリリィを叱責した。
リリィが、女性に何かを耳打ちする。
先程は俺に喋ったとはいえ、他の客も見ている場で声を出すのは避けたいのだろうか。

「はぁ? もういいわ! ちょっと来なさい」

女性は吐き捨てるように言うと店内に引き返し、少し間隔を空けてリリィも店の奥に、とぼとぼとした足取りで帰っていく。
俺は、いよいよ着ぐるみを脱ぐところが見れるかもしれないという気持ちと、女性店員にリリィの中の人が何を言われるのか心配な気持ちが入り混じっていた。
しかし、座っているベンチからでは、中の様子が詳しくは分からない。
女性向けブランドのアパレル店に一人で入るのは憚られるが、ここまで1時間以上待っているという意地もあって、「彼女の洋服を見る彼氏」なのだと自分に言い聞かせて店内に入った。


782 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/02(木) 22:33:29



783 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/05(日) 09:34:49
少し距離を開けてリリィの様子を伺いながら店内に入るが、女性店員とリリィは『STAFF ONLY』と書かれたドアの中に入っていってしまった。
よくよく考えれば、着ぐるみを公衆の面前で脱ぐことはないだろうし、人目に付かない所で着替えるのは当然だが、そこまで考えが及んでいなかったことに今更気付いた。
このドアの向こうではリリィのお面を外して、中の人が素顔を晒しているのだろうが、ドアを開ける勇気は流石にない。

それでも待っていれば、スタッフルームから中の人が出てくるかもしれない。
俺は洋服を見る振りをしながら、スタッフルームの近くを周る。
何回か店員さんに声を掛けられたが、自分で選びたいからと断りを入れた。
正直、かなり恥ずかしかったが、ここまでくると、どうにでもなれという気もしていた。

10分ほど経った頃、ドア開き、中から先程の女性店員だけが出てくる。
続いてリリィの中の人も出てこないかと、暫く様子を見ていたがドアが開くことはなかった。
もしかしたらスタッフルームはショッピングモールの裏と繋がっていてリリィの着ぐるみの中の人は、そちらから出ていってしまっているのかもしれない……。
そんな風に思えてきて、半分諦め気味でもあったが、それでも俺は最後にと、店内を、もう一回りだけして待つことにした。

するとドアが開き、中から若い女性が出てくる。
年齢は20代前半という感じで、まだ幼さも感じさせるものの、可愛らしい雰囲気の人だ。
この人がリリィの中の人だろうか?
身長はリリィとあまり変わらない気もするが、着ている服がゆったりとしたワンピースで体のラインは読み取れず、確証は持てなかった。

その若い女性は店内を見回すと、誰かの元へ小走りで向かっていく。
その相手は例の女性店員だった。


784 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/05(日) 09:39:58
俺はさりげなく二人の近くに移動すると、会話の内容が聞こえてくる。

「――あの……チーフ。着替えは済んだんですけど、ちょっとお化粧崩れてしまって……。直してきても良いですか?」
「はぁ? この忙しいのに?」
「だって、その……。あれを被っていたので、少し汗もかいてしまって……」

『着ぐるみ』や『リリィ』といった直接的な単語は避けてはいるが、話の内容から、この若い女性がリリィの着ぐるみの中の人に間違いなさそうだ。

「言い訳しない! それにあなたが不注意で転んで、着ぐるみの中で泣いたりしてるから化粧が崩れたんじゃない? 着ぐるみで店頭に出ても全然集客出来なかったのに、その上、更に店を外すなんて!」

女性店員がイライラした感じで言い捨てる。
確かに若い女性の目が少し腫れぼったく見えるのは、メイクが崩れた影響だけではなさそうだ。

「――本当にすいません……」

その迫力に押されてか若い女性は平謝りで、本当に小さくなってしまっている様にすら見えた。

「もう、いいわよ。でも、10分で戻ること」
「はい! ありがとうございます」

チーフと呼ばれいる女性店員の言い分は理不尽に感じるが、そんな理不尽な叱責を受けても耐えている若い女性の姿が、店舗の前でお客さんから相手にされなくても頑張っていたリリィの姿と被る。


785 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/05(日) 09:45:46
彼女は化粧を直す為か、再びスタッフルームに戻ってくるところで、その近くをウロウロしていた俺と鉢合わせる。
暗い表情だった彼女が、俺を見るとパッと明るい表情に変わったと思うのは、自意識過剰だろうか。

「あ! いらっしゃいませ。彼女さんのプレゼントは決まりましたか?」
「え!?」

予想外の問いに言葉が詰まる。
彼女も咄嗟に、しまったという表情をし、誤魔化すように苦笑いを浮かべる。
確信をしていたものの、今の質問で彼女がリリィの中の人だということが、よりハッキリとした。

念願だった、あのサンタコスをしたリリィの着ぐるみの中の人が目の前にいる。
期待していた通りの可愛らしい女性だし、このワンピースの下は、あのスタイルの良い体が隠れているのだろう。

本当は今日あった色々なことについて、聞いてみたいのが本音だ。
しかし、彼女の雰囲気から、そこには触れない方がいいのだなと察して、心の中で涙を飲んでリリィのことは流すことにする。

「――あ、あ〜……。まだ、悩んでて決まってないんだよね……」
「イメージとかご予算とか教えて頂ければ、ご案内しますよ」
「えと……良いんですか?」


786 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/05(日) 09:47:32
俺の良いんですかは、チーフの女性から10分で戻れと言われていることに対してだが、彼女は俺がその話を聞いていたことは知らない。

「勿論です。では、彼女さんのプレゼントはどういったものをお考えですか?」

結局、その後、存在しない架空の彼女の為の服選びに付き合ってもらった。
嘘を付いていることに対しての罪悪感はあったが、それでも彼女と色々な話が出来、一緒に居られるのが楽しかったというのが勝ってしまったからだ。
そして、彼女の仕草は所々でリリィと重なるところがあり、それを見ながら、あのお面の中では彼女が笑ったり、泣いたりしながら演じていたのだと想像をしていた。

服を選んでくれる彼女を後ろから眺める。
肩より下まで伸びた髪の毛が、少し乱れていて癖も付いている。
リリィの着ぐるみを着るのに縛っていたからだろうか。

「この服はどうですかね?」

そう言って振り向いた彼女から、少しだけ汗の酸っぱい匂いがした。

おわり


787 : 中の人フェチ ◆4iSBiGGFMw :2018/08/05(日) 09:48:37
NGワードに引っ掛かって、ちょいちょい修正したので、読み辛かったらすいません。


788 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/06(月) 00:16:30
終わるのがもったいない、続きがあったりしますか?


789 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/06(月) 06:55:28
すごいよかった
彼とこの子のこの後とかもっと見たいな


790 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/23(木) 23:29:28
10.
気づいた時には再び恐竜の着ぐるみのファスナーは閉じられ、四つん這いにされて写真を撮られていた。

「中は暑いの?」祐也の声が遠くで聞こえる。
暑いに決まっている。
着ているだけでも暑いのに、逝かされたのだから。
当然の質問に腹が立ったので、唸り声をあげた。
祐也の姿が見えていれば、突進してやりたいところだが、なにせ全く見えない。
不意に体が浮いた。
祐也に抱き抱えられているようだ。

手足をバタバタさせるが、所詮折りたたまれた短い手足では抵抗しれている。

「そうそう、そんな感じ」
祐也の声ではない。
奈々の声。
私の記憶が飛んでいるうちに、奈々が戻ってきていた。

「この細いホースをここに繋いで、卵の外に出す」
え、私卵の中に入れられたの?
嫌だよ。
普段でも着ぐるみの中までローションまみれになり後始末が大変なのに。
恐竜の唸り声をあげるが、繋がれたホースのせいで声が上手く出ない。


791 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/23(木) 23:31:02
11.
「あとはローションを卵の中に注いで、卵に蓋を被せて完成よ」
「ありがとう、奈々ちゃん」
「じゃあ、また分からないことがあったら呼んで!」
その後、奈々の声は聞こえなくなった。

「じゃあ、ローションいくよ」
祐也の声とともに卵の中に液体が流れ込んでくる。

ん?

ローションの量がいつもより多い。
普段は卵の半分ほど、しかし半分を過ぎてもまだ祐也はローションを注ぎ続ける。
奈々のやつ、ちゃんと祐也に伝えなかったなぁと心の中で思う。
ローションは恐竜の赤ちゃんを完全に飲み込み始めていた。

ん?あれ?

いつもと臭いが違う?
着ぐるみの下にも何重にもラバースーツなどを重ね着しているので、分かりにくいがいつもとは明らかに違う。
シンナーのような臭い。

「じゃあ、卵閉めるよ」
卵の中を液体で満たされて祐也の声もほとんど聞こえなくなっていた。


792 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/24(金) 21:56:32
12.
ローションなら体が動くのだが、なぜか体にまとわりつくような感覚。
そしてそれは時間経過とともにどんどん強くなってくる。

私の体がほとんど動かなくなってから、奈々の声がした。
「えええ!祐也くん、コレ」
「卵にたっぷり入れたよ、で蓋もした」

「大変!」
普段慌てることのない奈々が大声で慌てているので、ただ事でないことは想像できた。
「麻美、大丈夫?」
「うぅぅ」
言葉にならない返事を返すと、
「すぐ技術スタッフ呼んでくるから」
そう聞こえてすぐ奈々の声は聞こえなくなった。

私にはこの時、自分に何が起こっているか分からなかった。


奈々の声が遠ざかっていくとともに私の意識も遠のいていった。


793 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/24(金) 21:57:21
13.
卵をノックする音で、私は再び意識を取り戻した。

「卵、今から壊すからね」
奈々の必死な声が聞こえる。

どういう意味かは、その時は分からなかった。
後で聞いた話では、祐也が卵の中にローションと間違えて接着剤を大量に投入したということ。
この接着剤は本来卵の殻の蓋をする時に使うものがたまたま大量に準備されていて、祐也によって誤って卵に投入された。

そして速乾性の接着剤は私が動くことで上手く攪拌されて、固まっていった。
しかも、卵の中いっぱいに注がれた接着剤は私の呼吸用のホースを残して今は割れることのない卵の化石のようになっている。

展示のこともあるが今は私の救出を最優先に、卵を壊し始めたのだが、それは思うように進まなかった。


794 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/24(金) 21:58:32

14.
恐竜の赤ちゃんの着ぐるみを着て卵に閉じ込められてからどれくらい経ったのだろう。
曲げた手足の痺れもピークを過ぎて、感覚がなくなってきている。


周りからの声でなんとか意識を保っていたが、それも接着剤の匂いに次第に意識を奪われていった。



私を呼ぶ声が遠くでしている。
私、何してたんだっけ。
思い返そうとするが思い出せない。
私を呼ぶ声がだんだんと近くなる。

目を開けると施設内の医務室のベッドに寝ていた。

傍らには目を真っ赤にした祐也がいた。
そして、同じく目を真っ赤にした奈々。

意識を失っているうちに、私は大変なことになっていたことは容易に想像できた。
この後、元気になった私は祐也とともに迷惑をかけたスタッフ全員に頭を下げた。


795 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/24(金) 21:59:24
15.
恐竜の赤ちゃんの着ぐるみも、卵も破損してしまったため、私の仕事ができないため、しばらく休むことになった。

私を助け出す時に、接着剤を溶かすために有機溶剤を使ったのだが、そのせいで恐竜の赤ちゃんの着ぐるみも所々溶けて恐竜のゾンビのようになってしまっていた。

祐也は責任を感じてか、恐竜の着ぐるみを買い取ることを申し出ていた。
恐竜館からの帰り、恐竜の着ぐるみは私と繋ぐ手の反対側にあった。

祐也は何か言いたそうにしているが、言い出せないでいるのが私には分かった。

「家で着てあげるよ、着ぐるみ」
私の言葉に祐也の顔がパッと明るくなった。
「でも、今日は休ませて、疲れたから」
祐也は大きく頷いて、私をハグした。



お終い


796 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/08/27(月) 17:42:59
>恐竜
久々に見たがGJ


797 : 恐竜館 ◆dkf/aF6sqI :2018/08/27(月) 22:41:48
ありがとうございます


798 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/09/04(火) 01:23:33
乙!


799 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/11/20(火) 22:13:14
小説スレの1章から7章くらいまで見れなくなってる・・・


800 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/02(日) 21:45:03
新作まだかなぁ…


801 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/13(木) 21:17:18
誰かいない?


802 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/17(月) 21:48:35
中途半端で良ければ


803 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/17(月) 22:06:15
❺花見

私、早川沙織はOLになって7年目。
つい最近彼もできて、結婚秒読みかと思いきや、彼の収入もそれほどよくないためまだ当分先の様相。
で、話は戻るけど7年目ともなると、新人OLの指導を任されることもしばしば。
その上、イベントの段取りや盛り上げまで一緒に考えなくてはならない。
そんなお話。
昨年入社した新人OL 野畑桜、名前に桜が入っていることから彼女は花見の仕切りを上司から命じられた。
何も要領が分からない彼女の指導にあたっている私が花見の仕切りも教えることとなった。
まずは桜の開花予想を調べ、候補日をある程度決める。
場所をネットから調べ、花見会場の下見。
そして宴会の準備といった具合。
盛り上げるのは、上司や同僚のモノマネ、手品やカラオケなのだが、盛り上げる前に既にお酒がまわり勝手に盛り上がっているのが通例であった。
こうなるとセクハラ上司が現われる。
コンプライアンスが取り沙汰される世の中とはいえ、やはり体に触ってくる輩はいる。
そこで思いついたのが、彼の職場で着ぐるみが借りられないかというもの。
仕事が終わってからの夜桜、私はあまりお酒が飲めないので寒くて仕方がない。
着ぐるみなら、セクハラもされず寒さ対策になる、しかもみんなが盛り上がってくれるのではと考えた。
早速彼に連絡、一度上司の上原夏子に確認してみるとの答え。
彼からの連絡をしばらく待った。



程なくして、彼から連絡が来た。
私の頼みならとはいかず、条件が提示されて返って来た。
また、イベントがあるのでその着ぐるみに入ってくれたら着ぐるみを用意してもいいとのこと。
着ぐるみにも慣れてきたし、忙しい彼とも会えるので、承諾することにした。

彼に会社の花見で使用できそうな着ぐるみと伝えていたが、まさか桜の木の着ぐるみ、いや木ぐるみとは思ってもいなかった。

春限定ビールのイベントで桜の木ぐるみとして、1日3回大型商業施設を回る。
土日のイベントを4回こなした。
その桜の木ぐるみの予備が幾つか用意されていたが、ほとんど痛めることなくイベントは終了。
予備の桜の木ぐるみを2つもらうことができたが、その分日当は安くなっていた。
私も小さいが、桜も私より少し背が高いくらいなので着ぐるみには問題なく着れると思っていたが、実際に着てみると体の凹凸が私よりも凄くピッタリとした着ぐるみは彼女のボディラインを浮き彫りにした。

そんな着ぐるみで花見はスタート。
顔の所だけ丸くくり抜き、皆と楽しく飲んだり食べたりしながら、過ごす。
セクハラ上司も登場したが、着ぐるみの上から触られても全く問題なかった。

花見が終わり、帰る時には着ぐるみを気に入った桜はそのまま着て帰ると2駅だけであったが、酔った勢いもあり着ぐるみを着て帰ってしまった。
良かったのか悪かったのか分からないが。
私は当然着ぐるみを脱いで帰りました。

おわり


804 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/17(月) 22:17:46
どうぞ!


805 : アイスくりーむ :2018/12/17(月) 22:19:02
アイスクリーム専門店の前にいつもいるキャラクターが気になり始めたのは、友人と話しながら歩いていてそれにぶつかったのがキッカケだった。

コーンにアイスクリームのまん丸の玉が1つ乗ったような形のアザラシのキャラクター。
全身がピンク、大きさは1mもなく、アイスクリームのコーンスタンドに刺さった状態で、背面のコーンの下辺りからは電気のコードが出ていた。
材質は柔らかく、夜になると点灯し、人が前を通ると短い手をパタパタ動かし、子どもたちにも人気があった。

それにぶつかったのは、そのキャラクターがいつもより道路側へ出ていたこと。
そして何より俺が180cmを超えるガタイのいい男だったこともある(自分で言うのもなんだが)。

倒してしまったことで焦ってそのキャラクターを抱き起こし元に戻そうとしたとき、太陽の光でキャラクターのヒトミの黒目の奥にこちらを見る瞳がハッキリと見えた。
瞳は瞬きし、キャラクターは手をパタパタさせた。
俺は動揺する自分を抑え、キャラクターを元の位置へと戻すと、壊したのではないかと心配する友人と足早にその場を去った。

友人の手前、その場を離れたが友人と別れた後、再びアイスクリーム専門店に戻った。
当然戻った理由は、キャラクターに人が入っているのではないかを確かめるため。
しかし、キャラクターの姿は何処にもなかっ
た。
遠目でガラス張りの店内を覗いてみるが、あのキャラクターは見当たらなかった。


806 : アイスくりーむ :2018/12/17(月) 22:19:59
「よ!タケシ!」
ビクッとして声のする方を見るとミホが立っていた。
ミホは幼馴染みで、常に偉そうだった。
俗にいうSだ、プライドは高いが背は低い。
その気の強さから20代前半にして、このアイスクリーム専門店の店長に抜擢されたことは、ミホの母親伝いに俺にも伝わっていた。

「なに覗いてるの?可愛いお客でも入っていった?それともウチの店員に興味があるの?」
ジリジリと詰め寄ってくる。
昔からなぜかこの小さいミホに逆らえず、後ずさりしてしまう。
「でっかい図体して、ハッキリしなさいよ!」

その言葉に少しカチンときて、ミホに返す。
「1つ聞いていいか?」
「なによ!」
なぜか口調が喧嘩口調になっている。
すでに聞きにくい状況だが思い切って聞いてみた。
「あのアイスクリームのピンクのキャラクターって」そう言った時、ミホが口を挟む。
「ああ、ももアイスね、で!」
途中で話を切られ、少しムッとしながら「ピンクの中身って…」
そう言った時、再びミホが話を切った。

「え!あんた見たの?」
少し萎縮しながら、「いや、偶然なんだけどぶつかって、戻す時に中の人と目が合ったというかなんというか…、で中身ってもしかして」

「私とでも言いたいの?残念、私じゃないわよ」
「私じゃないってことは、別の誰か?」
ミホはしまったという表情で、口を押さえるが、すぐに反撃に出る。
「あんた、ももアイスの中身を見るために、店の周りを彷徨いてたの?」
ももアイスの中に人が入っていることが、確認できればいいと思っていたので帰ろうとした時、「中の女の子みてみたい?」
ちょっと嫌味を込めて、ミホがいう。
俺は生つばを飲んで、大きく頷いた。


807 : アイスくりーむ :2018/12/17(月) 22:20:42
ミホが先導し、裏口の階段を登って行く。
「さっき、ももアイス回収したばかりだから」
階段を登りきった部屋の中には店の資材などがあり、部屋の奥に業務用のエレベーターがあり、それを指差すミホ。
「開けてみて!」と言われ上下に扉を開くと、鮮やかなピンクの頭が現れた。
「床に降ろして!」ミホの指示に従い横倒しのまま丁寧に床に置く。

コーンの下辺りから伸びる丸められたコードを電源へと差し込む。
そして、コードの途中にあるスイッチを入れると、ももアイスは光ることなくビクビクと床を這いずり回るように動き出した。
さらにそのスイッチをミホが操作すると、「うぅぅぅぅー」と声を挙げ始めた。
動きは激しさを増す。

「このスイッチはね、中の女の子のアソコに仕込まれたローターに繋がっているの、だから今この子は凄く気持ちよくなってるの」そう言って這いずり回るももアイスの頭をポンポンと叩いた。

このあと更にスイッチを操作すると、ももアイスは大きく反り返ると「あぁぁ、ダメぇ〜!」ハッキリと聞こえる声で床を激しく這いずり回る。


808 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/20(木) 19:29:26
支援!


809 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/29(土) 20:57:35



810 : 名無しさん@着ぐるみすと :2018/12/30(日) 14:21:35
続きが気になります!


811 : アイスくりーむ :2019/01/03(木) 00:19:55
ミホはスイッチを切り、電源を抜くと
「どうしても、ももアイスの中身見てみたかったら、ご自分でどうぞ」と手でももアイスを示す。
「あ!ただし、壊さないでよ」
「私は仕事があるので店に戻るわ、じゃあ」と言ってミホは店へ戻っていった。

俺はももアイスの中の子と2人きりになった。
初めはぐるりを回りを観察した。
着せるためのファスナーなどはない。

それはなんとなく分かっていた。

「失礼します」そう言ってからももアイスを転がすようにして着ぐるみを脱がせる糸口を探してみる。
しかし、全く糸口が見つからない。
目についたのはコーンから伸びたコード。
電源に差し込むとももアイスはピクピクと動き出した。

「何やってんだ俺」電源はすぐに抜いた。


812 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/01/03(木) 15:15:07
http://zyukuzyoderi.livedoor.blog/archives/14776067.html


813 : アイスくりーむ :2019/01/06(日) 07:54:12
しばらくももアイスを観察して分かったこと、それはアイスとコーンの間に隙間があること。
おそらくこの二つは分離できるものだと、仮定し回してみた。
アイス部分はネジのようになっていて回すと外れた。

コーンから外れたアイスをゆっくりと外す。
中から現れたのは赤いタイツのようなモノにつつまれた塊。
コーンから慎重に引き出す。
ももアイスの中身も抵抗することも暴れることもなくじっとしてコーンから引き出される。
タイツからもコードが伸びたままである。

ももアイスの外皮を外すことには成功した。
タイツの塊となったももアイスの中身は短い手を動かして喜んでいるのか、怒っているのか分からない表現をしていたが、それもすぐにおさまった。


814 : アイスくりーむ :2019/01/06(日) 07:55:15
動きのおさまったタイツの塊のさらに中身へとたどり着くため、糸口を探るべくタイツの塊を転がしてファスナーを探してみるがどこにもない。
コーンの部分だった先の部分、つまりコードが出ている部分がどうも怪しい。
コードに沿ってなかへとおさまっている部分はプラスチックの筒になっており、そこへタイツが押し込まれるように入っているのを発見、引っ張ってみる。

伸びながらもタイツは外側へと出てきた。
どんどん引っ張るとタイツが出てきて、タイツの口が現れた。
袋状になったタイツを脱がす。
タイツは三重になっていたが、全て脱がせた。

いよいよご対面かと思ったが、中から現れたのはラップの塊。
タイツの塊の時に聞こえていた“ギシギシ“という音の正体はこれだとわかった。


815 : アイスくりーむ :2019/01/06(日) 07:56:39
ラップの塊となったももアイス。
中身がどういう状態であるかが漠然とではあるが見えてきた。
足は膝で曲げられ一つにまとめられ、腕も同様に曲げられた状態でラップで固定されていた。
そのためももアイスは大人とは思えぬ小ささを実現していた。
もちろん中身の女性が小柄なこともあるのだが。

透明のラップのため、俺がももアイスを倒した時に見た目もラップの奥に見えた。
なんだか気まずく目の見えるところを下にしてラップの解体にかかった。

何重にも巻かれたラップを丁寧に外していく。

ラップを解いていくとなんとなくではあるが、中身の状態がだんだんと分かってきた。


816 : アイスくりーむ :2019/01/06(日) 07:57:33
中身が黒いことは黒いタイツのようなモノを着ていると思っていたがそうではなかった。
どうもラバースーツの様。

なぜラバースーツを知っているかって?
それは俺がラバーフェチだから。
ラップを解くスピードが上がる。

完全にラップを解くまでもなく分かったことはやはりももアイスの中身はラバースーツを着ていた。
しかも、ドギースーツという強制的に手足を折りたたんだ状態でないと着ることができないスーツを。

首元からマスクを被っている辺りを重点的にラップを解いていく。
もちろん目的はももアイスの中身である女性の顔を見るため。
それを察した中の人は始め少し抵抗を見せたが、すぐに諦めたのか抵抗は収まった。


817 : アイスくりーむ :2019/01/06(日) 08:15:22
手足を満足に使えない彼女の背中越しにラップの解体を進め、マスク部分にようやくたどり着いた。

ここで分かったことはドギースーツの内側もラバースーツを着ているということ。
内側のラバースーツは一体型になっている様で頭のてっぺんにファスナーのツマミを見つけた。

心臓の鼓動が高鳴る。
ツマミを持ってゆっくりと下ろしていく。



俺はあることを思い出していた。
それは元カノ ナオのこと。
彼女とは半年ほど前に別れた。
原因は俺の性癖。
そう、ラバースーツを着て欲しいとお願いしたらドン引きされ、そこから音沙汰なく自然消滅した。


818 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/01/06(日) 19:11:01
支援!


819 : アイスくりーむ :2019/01/06(日) 22:49:06
この娘みたいにラバースーツを着て拘束されて着ぐるみに入ってくれる様な彼女なら。
大きく頭を振ってからファスナーを下げる。

ラバーで覆われた後頭部から熱気、汗の臭いとともに彼女の肩にかかる長さの黒髪が現れた。
ゆっくりとマスクを外す。
彼女に抵抗する様子見られない。

マスクを外したあと、彼女の前へと回り込む。
何かとても悪いことをしているようで気が引けるが、もう後戻りもできない。

伏せ目がちな彼女は俺が目の前に来てからゆっくりと顔を上げた。

“ナオ!“それ以上俺は声が出なかった。


820 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/01/07(月) 16:18:29
支援!


822 : アイスくりーむ :2019/01/08(火) 22:44:52
「久しぶり、元気してた?」ナオからの言葉の後、沈黙が続く。

「いいよ、やっても」
ナオがボソッと呟くように下を向いて言った。

俺は一旦ラップをすべて外す。
そしてナオに再びラバースーツを着せる。
マスクを被せると目と口だけを残し、ナオは黒で覆われた。

ドギースーツのマスクは胸の辺りに垂れていた。
マスクは口の所から呼吸用のホースだけが飛び出している。
それをナオに咥えさせる。

言葉を失う前にナオは「あんなに拒まなくても良かったのにね」と、優しい目で言った。
俺は静かに頷くと、ナオにドギースーツのマスクを被せた。


823 : アイスくりーむ :2019/01/09(水) 23:04:06
ドギースーツの背中のファスナーを閉める。
ネットに転がっていてたまに見る俺の知ってる人犬と今目の前にいるナオの入ったヒトイヌは全く違った。
どこが違うかというと、ピッタリし過ぎている。
曲げられた手足の張りもそうだが、体も胸の形から腰のくびれ、お尻の割れ目までもクッキリと浮き出ている。

そして俺のブツもジーパン越しにクッキリと浮き出ている。

ドギースーツの股の部分はファスナーになっていて、その奥のラバースーツの股の部分。
そこはコンドームのようになっている。
そこに入っているコードが伸びる男性器を模したバイブを抜くと自分のブツを代わりに挿入した。

そしてヒトイヌに覆い被さると迷いなく腰を振り始めた。


824 : アイスくりーむ :2019/01/09(水) 23:04:40
ヒトイヌのホースから荒い呼吸とともに喘ぎ声が漏れる。
そのホースを俺は咥えると、さらに腰を振る速度を上げた。
ヒトイヌは短い手足に力を込めて、俺の体にへばり付くようにして体を強張らせている。

これまで興奮し続けて耐えてきた俺、そしてももアイスの中でバイブに逝かされたナオ。
2人とも逝ってしまうにはそれほど時間はかからなかった。

それでも何度も何度も愛し合った。


825 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/01/16(水) 23:44:31
いいねぇ…支援!


826 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/02/08(金) 13:48:19
その部屋には人型の肌タイツの物体が転がっている。胸の所には時間が刻印されている。
マネキンのように見えるが性別はない。




女に一人の男が睡眠薬と水を差し出した。
女は水と一緒に睡眠薬を受け取るとそれを水とともに飲む。
女はじきに深い眠りについた。
男は女を肩に担いでどこかへ連れて行く。



ついた先には5人の男達。
男達は20代と見られる若くスタイルの良い女の服を剥ぎ取ると、次々にストッキングでできたゼンタイを着せていく。
先ずは光沢のあるストッキングゼンタイに足を通して腕も通す。横たわる女の体を起こして顔までもストッキング地のゼンタイを着せる。
女の体はストッキングで締め付けられ、仕事で浮腫んだ足が引き締められる。
顔は押し潰され綺麗な顔がブサイクになる。
次にベージュのストッキングゼンタイ。同じように別の男が着せていく。光沢のあった体はベージュに包まれ顔はさらに潰された。
また、別の男は黒のストッキングゼンタイを着せる。生地の伸びた部分は下のストッキング地が透けて見える。
顔はさらに潰されたが、黒に覆われてブサイクさ加減は判りにくくなった。

ストッキングの締め付け効果もあり3枚のストッキングゼンタイは女の体をスリムにさせた。


しかし男達はまだ続けて女にストッキングゼンタイを着せる。光沢のあるもの、ベージュ、そして黒という順に全部で9枚ものストッキングゼンタイを着せた。動きのなかった女も苦しそうに体を動かすが目覚めてはいないようであった。
最後に白いストッキングゼンタイを着せる。
女の体は全体的に少し肉がつき、顔の凹凸はほぼなくなった。


次に男達は薄手のゼンタイを手にする。
色は赤、黄、緑、青、黒。
それを順に女に着せていく。
もう女の手は手袋をつけたようになっているが、そんなことには気にも止めない男は赤いゼンタイを着せていく。
男達は入れ替わりながら、黄、緑、青、黒のゼンタイを着せた。
ゼンタイのファスナーはツーウェイになっており、閉める度に頭の天辺と腰の辺りにツマミが交互になるようにした。これで女は簡単にはゼンタイを脱ぐことはできない。
ここまで15枚、胸は押し潰されて大きかった膨らみは僅かに確認できる程度になっていた。足や腕は男達が曲げてやると曲がる。それでも女の手は開いたままでもう物を掴むことができなくなっていた。ただそれでも呼吸は問題ないようであった。



男達はまたもゼンタイを手にする。
今度はメタリックのゼンタイ。
このメタリック地のゼンタイは呼吸がしにくくなる。それをレッド、ゴールド、グリーン、ブルー、シルバーの順で女に着せていく。
指は腫れ上がったように太くなっているので、手の部分はミトン仕様。
5枚のメタリックゼンタイを着せると女の体に凹凸がなくなり、性別を判断ができなくなった。
人の形をしているが、モノのようにしか見えない。
仕上げとばかりに厚手の肌タイを着せられる女。苦しそうに呼吸を繰り返す。

体には現在の時刻が刻印されたテープが貼られた。


827 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/02/15(金) 17:58:19
支援


828 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/03/09(土) 21:39:17
まだかなぁ


829 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/03/14(木) 06:12:09
ー刻印された時刻から2時間後ー


モノと化した女の傍には男が立っていた。
女からはただ呼吸だけが聞こえる。
苦しそうにしていた呼吸も落ち着いている。
男は女の両足にロープを巻き付けるとそれを引っ張って移動を始めた。
抗うことなく引き摺られる女。


女が連れて来られた場所は正方形の特殊な部屋。
部屋の真ん中には人が四つん這いで固定できるようになっている。
手首から二の腕と足首から太腿には固定具が備えられている。
固定されると頭を下げてお尻を突き出した形となる。

男が部屋を出て扉を閉める。
部屋を覗ける大きな窓から男が見える。
男が手元の機器を操作すると、固定されて身動き出来ない女のいる部屋の天井の機械が作動し始めた。
女が固定された真上に無数に穴の空いたプレートが降りてきた。
そしてその無数に空いた穴か赤い粘性のある液体が降ってきた。
肌タイは血が噴き出したようにみるみるうちに赤く染まっていく。


この赤い液体は特殊な蝋で均等に延びて広がり時間が立つとプラスチックのように固くなる。



赤い液体が女の背中側を全て赤く染めた。
しばらく様子を見ていた男だったが時計にチラリと目をやると、再び女のいる部屋へと入っていった。

腕から背中、足と固まっていることを確認した男は女の手足の固定具を外す。
固定具を外されても体が固まっている女は動くことができない。
そしてそのままの形で動けない女を仰向けにする。
背中側からほぼ全身を特殊な蝋で固められた女。
残っているのは固定されて手足の地面に着いていた箇所、そして腹側。
男は虫の死骸のように仰向けになった女を残して再び部屋を出た。

そして別室から先ほどと同様の操作を行うと、女は顔の部分だけを残して全て特殊な蝋で覆われた。
男は再度女の元へと戻ると、顔の部分の呼吸位置を確認しながら特殊な蝋を手で塗った。

そして男は部屋を出て行った。
部屋には虫の死骸のように仰向けで固まった女の呼吸だけが聞こえていた。


830 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/03/16(土) 23:26:10
アイスくりーむはまだ続きませんかね


831 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/06(土) 22:06:26
新作まだか


832 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/09(火) 10:56:55
ー赤い特殊な蝋で固められて1時間後ー


2人の男が台車と共に部屋へとやってきた。
女の体全体が完全に固まっていることを確認すると、お尻を突き出した形で女を台車へと載せる。

そして、台車は別の部屋へと移動を始めた。



移動した先は石膏像が並んだ部屋。
そして、2人の男がエプロンを着て待っていた。
木製の大きな机に固められた女を乗せる。
女を運んできた男たちは部屋を出て行った。


木製の机に置かれた動けない女に2人の男は石膏を貼り付けて作業を始めた。
ゼンタイの重ね着で女性らしさを失っていた女の体に肉付けしていく。
顔も元の女の顔を再現して。
そして呼吸も、作られた顔の鼻と口から出来るようにした。

こうして元の女よりもひと回りほど大きな女の石膏像ができた。
乾くまで少しの時間を要する。
乾燥を早めるため部屋のエアコンを温度をMAXにし、2人の男が部屋を出て行き女は動けないまま、また1人になった。


お尻を突き出し、鞭を求めるような格好の石膏像からはすすり泣く声が部屋に響いた。






ー石膏像にされてから3時間後ー


先ほどのエプロン姿の男2人が戻ってきた。
手には大量のペンキ。
石膏の乾き具合を確認してから部屋に予め用意されていた土台へと石膏像を移動させる。そして銅色をしたペンキを塗り始めた。
石膏の白い部分がすべて銅色一色となり男たちは出来に満足したように何度か頷いた。

【ペンキ塗りたて】と書かれた紙を土台に貼ると男たちは部屋を出て行った。


833 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/17(水) 05:38:13

ー6時間程前、とある超進学校の校長室ー


放課後、突然呼び出された女性教師。

「君はこの事態にどう責任を取るのかね」
校長が強い口調で言い放った相手は教員2年目の女性教師。

女性教師が叱責を受けているのは、ある男子生徒と関係を持ったこと。
美人で若いこの女性教師に懐いてきたのは男子生徒の方からだった。
女性教師はこの男子生徒と男女の関係を持ってしまったことで男子生徒の成績は急降下。
この超進学校ではあり得ない成績まで落ち込んだ。
それだけでも問題があるのだが、この男子生徒がテレビでよく目にする有名政治家の息子であったため、学校側は責任を取るように求められた。

そして女性教師に懲罰が科せられることになったのだ。
懲罰の内容については女性教師には伝えられず、拒否することも許されなかった。

女性教師は校長室から学年主任の女性教員に連れられて、校内の外れにある旧校舎へと向かう。

旧校舎ではこの学校の教員でない男が女性教師を引き取り旧校舎へと消えていった。


834 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/17(水) 05:39:21

ー銅像にされてから8時間後ー


銅像は校門のすぐ脇にあった。
生徒たちの登校時間、昨日までなかった銅像に群がる生徒たち。

そして銅像の土台に付けられたプレートを見て騒ぎ出した。
プレートには“淫乱女教師“そしてその下には女教師のフルネームも刻まれていた。

女の耳にはイヤホンが入っており、銅像の土台に取り付けられたマイクから外部の音がよく聞こえる。
女子生徒の
“いやらしい“
“卑猥“
“不潔“などと女を蔑む言葉が投げつけられる。
女は悲しくなり涙するのだが、同時に動くことのできない卑猥なポーズで生徒に晒され興奮し愛液も漏れていた。

男子生徒の1人がプレートの説明書きを読んで銅像の鼻の辺りに手を近づける。
「あったかい空気が出てる、この銅像生きてぜ」
騒ぎ出す男子生徒に、女子生徒の悲鳴。

女はグッと唇を噛み締めて懲罰に耐えた。
女はこれから3日間、銅像として校門近くで晒され続けた。


835 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/17(水) 05:41:05

「慎二くん、映画どうだった?」
「美琴先生、コレって本当に女性教師を演じた女優さんが銅像にされたんですかね」

美琴はDVDのパッケージの裏面を見ているがそんなことは書いていない。
「ちょっと待って調べてみる」
そういうと美琴はスマホを取り出し検索を始めた。

「あ、あった!ちょっと待ってね」
そういうと美琴は動画の再生を始めた。


そこには女性教師を演じた女優がバスローブ姿で映っていた。
見つけた動画はいわゆるメイキング映像。
「これから、初めての全身タイツ姿になります」と笑顔で話している。
「初めてなんでちょっと緊張でーす」


映像が切り替わり全身をストッキング覆われた人が画面に現れる。
「こっちですか?」
スタッフにカメラの位置を確認する。
その声は確かに先ほどの女優。
そして話し出した。
「どうですか?ストッキングでできたゼンタイを重ね着しました」
「え、10枚ですか?」
スタッフと会話しているよう。
「もう顔が分からなくなってしまいましたが、呼吸は大丈夫です」
そういうと手でOKサインをした。

また、映像が切り替わる。
黒いのっぺらぼうが顔を出す。
「え、こっち?」
スタッフに体を回されてカメラに向き直る。
「えーと、全く目が見えなくなりました、それに顔が圧迫されて話しにくいです」
「体も動かしづらくなってます」
そういってその場で足踏みをする。
「呼吸は以外と大丈夫ですね」
「もう、顔が見えないから別の人が演じていると思っているあなた、甘いですよ私は女優として懲罰を受ける女性教師を真っ向から演じ切ります」
そういうとガッツポーズをして見せた。

またまた、映像が切り替わる。
カメラの下から現れたのはシルバーののっぺらぼう。
第一声は
「呼吸がキツイです、体も思うように動きません」
「これからはされるがままになるみたいです」
「皆さん、私の頑張りを是非映画館で見てください!」
そういうと手を振り、厚手の肌タイを持ったスタッフの方へ手を引かれて歩いていく後ろ姿でメイキング映像は終わっていた。


836 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/17(水) 05:43:49
「本当に演じてたんだ」
くっつくようにしてスマホを見ていた2人は声を合わせて呟いた。

「慎二くんはあんな風に女性が閉じ込められてるの見ると興奮するの?」
美琴の問いに戸惑っている慎二。
「先生はなんだか興奮してきたわ」
笑顔で慎二を見ると、慎二もはにかみ笑いをしていた。


837 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/17(水) 05:44:34
慎二の手を引いて彼の部屋へと移動する。
「今日は親御さん旅行だからゆっくりできるわね」
「隣の部屋借りてもいいかしら」
美琴の問いにただ頷く慎二。
美琴は慎二の部屋に置いてあった大きなカバンを持つと部屋を出て行った。


838 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:33:38
NGワードで書き込みできないので、短文になります。


839 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:34:15
隣の部屋に入ると早速、裸になり着替え始める美琴。


840 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:36:35
カバンから取り出したのはドールスーツ。


841 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:37:16
シリコンでできた肌は見た目には人肌と区別がつきにくいほど。
髪はピンクで顔は可愛く、胸の先にはピンクの乳首がツンと勃っている。
美琴自身変身願望があり、このドールスーツを着ることを楽しんでいる。


842 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:38:08
このドールスーツはマンコにコンドームのような袋が付いている。
だからこれを自分の中へ押し込むことで慎二とこのままエッチもできる。


843 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:42:11
慎二は5人家族で両親と姉と兄がいる。
父親が大会社の社長をしており、お金に困ることはない。
姉は司法試験に一発合格し今は上京し弁護士をしている。
兄は誰もが知っている国立大学に通うため上京し医者を目指している。
ちなみに姉も同じ大学の卒業生である。


844 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:43:45
そのため慎二も同じ国立大学を目指すべく私立の進学校へと進んだのだが、唯一英語がふるわず家庭教師を雇うことになった。

その進学校で英語教師をしているのが美琴。
慎二の父から直々に声を掛けられて小遣い稼ぎで慎二の家庭教師を引き受けた。


845 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:44:42
家庭教師に来るうちに慎二、両親ともに親密になっていき、今回のような両親不在の時は慎二の身の回りの世話を頼まれるようになっていた。


846 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:47:15
慎二の部屋を掃除の際、慎二が隠し持っていたドールスーツを見つけた。


847 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:49:16

このドールスーツで慎二がナニをしようとしていたかは触れないが美琴にはその目的がある程度想像できた。

だから今回のような両親不在の日、行動に出た。


848 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:50:45
慎二が部屋に入るとドールが制服を着てベッドで横になっていた。
慎二は一瞬ビクッとしたが、恐る恐るドールに近づき指をつついた。
それぐらいではドールは動かない。
ドールの顔を覗き込むように見てきた時、紗羅の中の美琴は慎二に抱きついた。
そしてそのままベッドに引き摺り込みキスをした。

これが美琴が初めてドールになった日。
それ以来、慎二の成績が良かった時、そして両親不在の条件付きで美琴はドールになった。


849 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 21:54:15
美琴はドールスーツを広げて、ドールの左右の肩甲骨を繋ぐように開く重ね合わせ部分から足を通す。
ドールスーツはきちんとメンテナンスされていて中にはベビーパウダーがまぶしてある。

そのおかげで引っかかることなく、足がスルスルと入っていく。
足が入るとお尻を振りながらドールスーツを引き上げる。
お尻まで入ると自分のマンコへコンドームの袋を押し込んでいく。
次に腕を通すと自然と胴体部に美琴の体が収まる。
5指もしっかりと通す。

まるで美琴を採寸して作られたようなドールスーツであるが、実際は奇跡的に美琴の体型にマッチしていただけである。

もしかすると、理想であるドールに近い体型の美琴を慎二が自然と選んだのかもしれない。


ピンクの髪のついたマスクを被ると美しい大人の美琴は幼さいっぱいの可愛いドールへと変身する。
あとは、制服を身につけて完成。
下着はつけない。
美琴は小さな視界にもかかわらず、淡々と制服を着ていく。
その制服が自分が学生だった頃の制服と似ているため体が覚えていた。

着替えが終わると大きな姿見の前で、慎二から教わったポーズを取ってみる。
「よし!」美琴は1人呟くと自分の着替えを入れたカバンを持って慎二の部屋へと戻った。


850 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 22:01:23

慎二は心ここに在らずと分かるくらい落ち着きなく机に向かって勉強していた。
ドールは慎二の背後に回ると抱きつき頬を擦り寄せる。


851 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 22:02:42
そのまま、ドールはベッドへと誘い慎二と交わる。


852 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 22:04:05
事が終わるとドールは抱き枕カバーに入り抱き枕となる。

慎二の耳元で抱き枕は囁く。
スッキリ出して、スッキリ寝たら勉強頑張りましょう。
受験はもうすぐだから。

fin.


853 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/18(木) 22:05:26
NGワードで文書が書きたいものからどんどん遠ざかっていきました。すみません。
これってなんとかならないものですかねぇ。


854 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/19(金) 12:19:24
こっちはそういうNGワードはありませんがどうですか?

小説投稿道場

着ぐるみ小説スレまとめ
https://www63.atwiki.jp/kigurumi-novel/sp

雑談スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1512185297/


あとはpixiv行くとか?


855 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/19(金) 17:14:45
pixivに載せてリンク貼るのが一番
ここの管理人も規制しすぎだがあちらの管理人もアレだから


856 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/04/20(土) 14:02:57
また向こうの管理人が宣伝してんのか…。
しつこいから次スレのテンプレに入れとけ。


857 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/06/24(月) 03:59:13
もう二ヶ月か…早いな
誰か小説を


859 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/07/10(水) 20:06:50
あぼーん


860 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/04(日) 01:33:46
だれか。。。


861 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/04(日) 20:14:50
なんか頼む…


862 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/05(月) 01:11:12
規制が面倒で書かない人多そう(適当)


863 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/08(木) 15:11:15
投稿道場でもpixivでもいいから新作を…


864 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/09(金) 20:57:38
どんなのでもいいんですか?


865 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/09(金) 21:01:15
中身が女で若ければもう文句は…


866 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 22:23:07
女友達にフリーザのような声を出せる子がいた。
そこで思いついたのは彼女にフリーザになってもらうこと。
俺は芸大に通う学生。
学祭での出し物に頭を悩ませていた。

女友達の由利に交渉する。
「学祭の出し物にモデルとして出て欲しい」と。
少し迷った彼女だったが、自分は絵画も仕上げて余裕があることから俺の申し出を受けてくれた。


何のモデルかは明かさずに工房で全身の型を取る。事前に用意してもらっていたヌーブラにTバックで小柄な由利の全身の型を取った。もちろん、ヌーブラとTバックは俺が費用負担した。
小柄な由利だが型取りは普通の人と変わらない。これは手間隙がかかる。時間をかけて型取りが出来た。型から石膏像を作りその石膏像にフリーザを造型していく。
型取りの間もしきりに由利から何を作るのか聞かれたが、できるまで秘密と言ってはぐらかした。

石膏像を見る限り小さいながらなかなかのプロポーション。さすがは俺が惚れた女。とは言っても告白する勇気もなく友達止まりの関係なのだが。
モデルをお願いしたのも新たな展開を期待してのことだった。


867 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:37:57
由利の石膏像に液体のラバーを塗りベースを作っていく。足の装飾には歩くとフリーザ独特の足音が出るギミックも施した。
フリーザの着ぐるみは胸から下、腕と上半身、それにマスクの三つに分かれる。
全体的に柔らかいラバーを使用し動きやすくしている。部分的に硬質のパーツも取り付け完了。マスクはフリーザの目と口を由利の顔に直接付けて目や口が動かせるようにした。
装飾品として戦闘服とスカウターも作成した。

フリーザが完成し、由利に試着してもらうことになったのは学祭の3日前だった。


868 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:39:19
試着に来てもらった由利にフリーザに掛けた白い布を取ってもらう前に聞いてみた。
「なんだと思う?」
首を傾げて可愛い仕草の由利だったが、声色を変えて「この私を誰だと思っているのですか?フリーザ様ですよ」笑顔で言い当ててしまった。

え!なんで?といった顔をしている俺に由利はフリーザの声真似で「貴方の後ろを見てみなさい、スカウターと紫の戦闘服が丸見えですよ、ホホホホ」と高笑いする。

振り向くと確かにスカウターと紫をベースにしたフリーザ専用の戦闘服が丸見えだった。

「まぁ、いいでしょう、早速始めましょうか」フリーザになる前から役作りがバッチリの由利に布を取ってもらいフリーザの着ぐるみを見せる。
すると「わぁー凄い」由利は素の声でフリーザの着ぐるみに駆け寄る。「第1形態だよね」と笑顔でこちらを見てきた。
そしてまた声色を変えて「賢治さん、いい仕事してますね、ホホホホ」と。
俺は由利の頭をポンポンとすると、着ぐるみをパーツ毎にバラした。

「ねぇねぇ、早くフリーザになろ」
笑顔で訴えかけてくる由利に俺も笑顔になりフリーザの試着が始まった。


869 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:40:23
まずは由利にインナースーツとなる白い全身タイツに着替えてもらう。
顔だけ出して白い全身タイツに着替えた由利は恥ずかしそうに戻ってきた。
「モジモジくんみたいで、ちょっと恥ずかしい」由利は素の声。

「じゃあ、着てみよう」俺はそういうとフリーザの下半身を由利の前に広げる。
由利は右足からゆっくりとフリーザへ。
「足は爪先立ちのようになるのね」由利の言葉に「そうなんだ、大丈夫?」と聞くと、「私、小ちゃいからよくハイヒール履くのよ、だから慣れっこ」と返事。
両足が入り腰まで着ぐるみをたくし上げる。足踏みをする度にフリーザ独特の足音。
「おお!凄い本物のフリーザみたい!」笑顔の由利。オーバーオールのようになっていて、下半身部分が落ちないようにベルトを肩にかける。由利の大きな胸が下半身のパーツで少し持ち上げられ谷間が強調される。


870 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:41:45
下半身のお尻辺りには太い尻尾も取り付ける。こちらもネジ式、体側が雌になっているので着ぐるみには突起物はない。
尻尾は見た目には重そうに見える。重厚感がでるように作ったが実のところは軽い。

次はフリーザのマスクを被るのだが、その前に赤いコンタクトレンズを付けてもらう。
「本格的だね」由利は笑顔で言った。
マスクを被り、目、鼻、口の位置を調整する。ある程度定まったところで、特殊な接着剤でフリーザの紫色の皮膚を由利の顔へと貼り付けていく。
乾くまで少し時間がかかるので、由利に動かないように伝えて次の作業へと移る。

次は上半身部分だが、フリーザのツノが邪魔なのでそれを外す。ツノはネジ式になっているので、反時計回りに回していくと簡単に外れる。ツノが外れると腕が一体となった上半身部分を被せていくのだが、その際に腕を万歳しながら通していく。指先まで完全に入ると次は首の部分を大きく開きフリーザの頭を顔に触れないように通す。マスクの涎掛けのように広がった部分を隠すように上半身パーツが覆い首部分は伸縮性のあるゴムを使っているので、上手くマスクと上半身の境目を消した。

上半身のパーツが少し浮いて下半身との間に隙間が出来ている。
両肩に手を置き少し力を加えると、“カチッ“という音ともにそれぞれのパーツに付けてあるフックが入り込み上半身と下半身を固定する。これでちょっとやそっとでは外れる事はなく、外す際は先ほどあった隙間に手を入れ少し押し下げると簡単にフックを外すことができる。


871 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:42:59
そうこうしている間に顔の接着剤が乾いた頃。由利に声を掛ける。「もういいよ、顔動かしてみて」
俺の言葉に固まっていた表情が緩む。
上手く接着できたようで、フリーザは瞬きしている。
「話せる?」俺の問いに「賢治さん、私を誰だと思っているのですか、フリーザ様ですよ」
「おおっ!」ツノは取れているが2次元から飛び出したようなフリーザに俺も興奮する。

「さぁ賢治さん、戦闘服とスカウターをお願いします」由利はフリーザになりきり体の後ろに腕を回して俺に指示をしてきた。
「ハイ、フリーザ様すぐに」俺も由利に調子を合わせる。
戦闘服を着せてツノをつけ、スカウターを耳のところに取り付ける。
戦闘服は堅そうに見えて意外と柔らかく作った。スカウターもフリーザのマスクの左耳にフックで取り外しができるようにした。

全て着せ終わったところで由利がキョロキョロと辺りを見回している。

そしてすぐに由利が何を探しているかが、分かった。それは姿見。
俺は慌てて姿見を準備した。


872 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:43:50
姿見の中のフリーザの姿を見た由利の反応はというと、言葉を失い自分の姿に見惚れている。体のあちらこちらを触り、体を捻ったりして後ろ姿を見たり、姿見の前でポーズを取っている。
その仕草はフリーザではなく、一人の女の子であった。

たがしばらくすると、俺の方へ向き直り「賢治さん、この体気に入りましたよ、ホホホホ」と高笑いした。
本物のフリーザが目の前に現れたようで、俺は言葉もなくただ拍手した。

「さて、これから如何致しましょうか」
体の後ろに腕を回して俺に尋ねるフリーザ。

「時間があったので、もう一つ着ぐるみを作ってみたのですが」恐れながら申し上げると「どんなものですか、出してみなさい」と。


「ハハァ」調子を合わせて、ダンボールに入った着ぐるみを準備し、フリーザ様の前に差し出す。
「なんですか、これは」フリーザがダンボールを開けて中を覗く。
「は、ひ、ふ、へ、ほー、オレ様はばいきんまんだー ですか」
一瞬、ばいきんまんになったが、ダンボールを閉めてフリーザに戻る。

目を閉じ少し前傾になり沈黙が。
その沈黙はフリーザが目を見開いた時に終わる。「これを私に着ろということですか?賢治さん」強い口調。
俺がゆっくりと頷くと「いいでしょう、私の実力を見せてあげましょう」というと急に由利に戻った。
「ばいきんまんは、フリーザを脱いでから着るの?それとも」と言いかけた由利の言葉を切って俺が話す。
「そのまま、重ね着もできるように作ってあるけど、暑くなるよ」
見た目はフリーザだが、女の子の仕草で悩んでいたがすぐに「私を誰だと思ってるですか、フリーザ様ですよ」と。
かなりの迫力のある言葉に俺はばいきんまんの準備を始めた。


873 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:44:41
ばいきんまんの着ぐるみは紫色のグローブとブーツ、黒く光沢のあるボディは幼児体形を再現しており、お腹がポッコリし手足が細い。そして、大きな頭。
表面は全てラバーコーティングしているので、テカリがある。
フリーザと違い喋ったりはできない。


フリーザーの尻尾とツノを取り外し、戦闘服を脱がせる。
これでフリーザの方は準備完了。

まずは体から、ばいきんまんの首辺りはゴムで出来ていて大きく開くことができる。そこを大きく広げて由利に入るように促す。
由利はフリーザのまま、ばいきんまんの中へ。
手と足の位置を調整しながら、体を全て着ぐるみの中へと収める。
手も足も先は指はなくお団子のようになっていて何も掴めない。
その手と足にそれぞれグローブとブーツを履かせる。その後、ばいきんまんの尻尾の先にある黒い三角を外してやると空気の注入口が現れる。
そこから空気を注入すると、体も手足もひと回り程膨らみグローブやブーツが外れなくなるとともに体への圧迫感が増す。

体がばいきんまん、顔がフリーザとなった由利。
仕上げに頭を被せようとした時、由利に変化が。
潤んだ目で訴えてくる。
「ゴメン、調子に乗っちゃった、暑過ぎるから出して」
フリーザの見た目とは程遠い弱々しい声で言われると可哀想になり、ばいきんまんの着ぐるみを脱がせ、涙を拭った。


874 : フリーザの中身は ◆dkf/aF6sqI :2019/08/09(金) 23:45:39
さて、ばいきんまんは置いといて、フリーザを未来的な感じで表現したいと考えてた俺は由利に尋ねる。
「セグウェイって乗ったことある?」
俺の質問にまだ潤んだ目をしながら由利が頷く。
興味半分と由利をフリーザにした時に乗ってもらおうと思い、前々から準備していた。

戦闘服、それに尻尾とツノを付けてフリーザに戻した後、由利にセグウェイに乗ってもらう。
足は着ぐるみの中で爪先立ちのようになっているにもかかわらず由利は見事にセグウェイを乗りこなした。
「もしかして、セグウェイ持ってる?」
俺の質問にフリーザは後ろに手を回し、ゆっくりと首を振る。
「え、なんでそんなに上手なの?」

「ここで練習したからですよ、賢治さん」
「この意味お分かりになりますか?」
首を傾げている俺に、由利が抱きついてきた。

「何度も会いに来たのに、いつも補習で会えなかったから寂しかった」
そう言って俺の体に顔を押し付けてくる。

「俺も由利のこと、ずっと」そう言って強く由利を抱きしめた。


fin


875 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/10(土) 10:01:23
面白いので続きお願いします。


876 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/08/10(土) 12:00:25



877 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/09/04(水) 08:00:27
pの方で神が新作あげたね


878 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/09/07(土) 16:39:40
pの方なら、個人的には4人ほど毎回楽しみにしてる作者おるけど877の言う神が誰を指してるのか気になる


879 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/09/08(日) 01:06:54
ここでお前らに56された神だろ


880 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/09/08(日) 02:53:51
ここにupしても
・趣向に会わないと叩かれる
・規制多すぎ
だから、意欲がある人はpにupを推奨だわ。


881 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/09/08(日) 02:55:25
誤:会わない
正:合わない


882 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/09/08(日) 20:28:19
管理人さんに言えばいい
あっちの掲示板は見づらいから何とかしてほしい


884 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/03(木) 23:07:09
新作きた!!


885 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/04(金) 21:39:29
新作どこ?


886 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/18(金) 21:37:09
新作まだか


887 : ハロウィン ◆dkf/aF6sqI :2019/10/21(月) 22:40:39
病院を舞台にしたハロウィンの仮装をすることになったので、高校から現在の看護学校まで付き合いのある4人での参加を決めた。
私と美香はミイラの仮装を、朋子は人体模型、私たち3人より小柄な亜弥はダルマ少女をやる事に決まった。
因みに美香は包帯ミイラ、私はギプスのミイラ。
朋子の人体模型は着ぐるみなので、ミイラにしてもらう手伝いをお願いした。

包帯ミイラの美香は白いゼンタイを着てそのの上から包帯を巻きつけていく。こうする事でミイラが誰か判らなくした。包帯は簡単には外れないように所々ゼンタイに縫いつけていく。何重にも包帯を巻いていく作業を繰り返し美香の包帯ミイラは完成した。
なかなかのスタイルの美香はミイラになってもスタイルが良かった。ただ、手足はあまり曲がらずゆっくりとした動きしかできない。そして手はミトンになっており、自分でミイラの包帯を解くのは困難だ。しかし、それでも十分だった。美香は私の動けないギプスミイラの乗る車椅子を押すことになっていたから。


888 : ハロウィン ◆dkf/aF6sqI :2019/10/23(水) 07:49:41
続けてギプスミイラの私、文字通りギプスで体を固めていく。こちらも白いゼンタイを着て、誰か判らなくする。
ゼンタイの上にストッキネットの替わりにストッキングを代用し、全身ストッキング姿となり、その上からギプスを巻いていく。
腕や足は車椅子に乗れるように曲がったまま固定され、動くのは腕と足の付け根部分だけ。動くといっても気持ち程度。
胸の下辺りまでギプスを巻いてもらい一旦休憩。その後頭と体もガッチリと固定してもらう。

ギプスが乾くのに時間がかかるため、朋子は亜弥の手伝いを始めた。
手足を曲げた状態でしっかりとラップ、その上からビニールテープをぐるぐる巻きにし、手先や足先の痕跡を消す。
その上からシリコン製の手足の短い少女の着ぐるみを着せていく。全身が肌色で背中のファスナーも分からないように同色のシリコンを塗って隠す。
顔は目と口の所に穴が空いているので、そこを亜弥の顔に合わせて接着しウィッグをつけて完成。


889 : ハロウィン ◆dkf/aF6sqI :2019/10/24(木) 21:26:08
少しギプスが乾いてきたので、作業を続行してもらう。
美香ほどではないがギプスがしっかりと固まるまで巻いてもらったので、腕も足も曲がったまま動かすことができない。
ベンチに座り胸から上と頭にギプスを巻いてもらう。
上半身そして顔にもギプスが巻かれる。
呼吸穴と視界を確保をしてもらい固まるまで待つ。待っている間、今更ながらに考えた。
この水硬性樹脂を含んだガラス繊維製のギプスは簡単に外すことができるのだろうか。

ギプスでガチガチに固められ、手足の自由も効かない今となってはすでにそんなことを考えても後の祭りなのだが。

待つ間に朋子は自身で用意した人体模型スーツに着替える。ファスナーは腰辺りで一周するようになっていて筋肉の間に埋もれて見えなくようにできている。
健康的でスポーツマンの朋子はバランスの取れた肉体、当に人体模型に打ってつけである。不気味さの中にも美しさがあった。


890 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/26(土) 22:00:45
支援!いいよ!


891 : ハロウィン ◆dkf/aF6sqI :2019/10/29(火) 20:53:42
NGワードに引っかかってしまいました。
別のところへ移動します。


892 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/29(火) 20:54:48
残念…
具体的にどこへ?


893 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/29(火) 20:56:23
あっ見つけた
大丈夫
道場か


894 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/30(水) 00:03:07
道場とはいったい?
情弱でスマヌが教えてクレメンス
続き読みたいぜよ


895 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/10/30(水) 00:15:50
とか言いながら探してたら見つかったでござる
お騒がせしてスマソ
幾つか前に書かれていた着ぐるみ小説スレまとめにある小説投稿BBSのことですね
このページの存在自体知らなかった……orz
しばらくは着ぐるみネタに困らなそうw


897 : ハロウィン ◆dkf/aF6sqI :2019/10/31(木) 18:57:26
移動して完結しました。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1572350090/l30


898 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/01(金) 20:42:25
真夏に通気性のない着ぐるみに入り、着ぐるみを脱ぐことも休憩もできずに何時間も移動を繰り返すお話。

NGワードで引っかかってしまった場合移動することがあります。


899 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/01(金) 20:43:09
「ほら、しっかり歩いて!」
「チーフ、そんなこと言われても」くぐもった声で返したのは俺、早坂ナオキ。

俺は今、ゴジラの着ぐるみを着て歩いている。イベント会社に入社し、希望していた着ぐるみを何度も着ている。
イベント会社を選んだのは小さい時からヒーローになりたかったから。仮面ライダーやウルトラマンに。
しかし、いざ着ぐるみの中の人にはなったが、ウサギやトラといったものがほとんど。
ようやく、求めていた物に近いゴジラが回ってきたのだが。
これが意外と動けない。脚は太く大きく歩きにくい。シッポで後ろに引っ張られるような感じがする。
そして臭いこそ、新調したゴジラの為臭くはないが暑くて重く視界が狭い。


900 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/01(金) 20:44:08
バテて、ただ立っているだけの俺の目の前で腕を組んでさっきから吠えまくっているのが、チーフの新地アズサ。俺より少し年上だがやり手で以前は低身長活かし数々の着ぐるみを操演してきたツワモノだ。

そして今回のゴジラはある鉄道の沿線にミュージアムができるということで、電車に乗って移動し駅前で宣伝する為、新調された。
その宣伝に向けてゴジラの中の人になりたいと自ら手を挙げて現在それに向けて特訓中という訳なのだが。

俺が思っていたよりもこの着ぐるみは、はるかにキツイ。
初夏とはいえそれほど暑くないのに、10分で汗だくになり体力を削られ、もう動けなくなっていた。本番は真夏の8月、それも駅前で炎天下の場所もあると聞いている。
すでに俺の心は着ぐるみに入って30分足らずで折れていた。


901 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/01(金) 20:45:29
ゴジラの首元からチーフに話しかける。
「チーフ、一度休憩させて下さい!」
それを聞いたチーフは目を瞑り腕を組んで黙っていたが、ほどなくして俺の背後に回る。
しばらくすると、涼しく新鮮な風が着ぐるみ内に流れ込んできた。
俺は頭、続いて腕を着ぐるみから出す。
黒い全身タイツのフードを外すと顔を左右に振った。
「あっちぃ、しかもキツイわ」
全身タイツの所々に大きな汗染みが出来ている。
チーフは黙ってその様子を見ていたが、呆れたように「そんなにきつかったら辞める?」と。
俺は慌てて首を横に振る。
「これから体を慣らしていきます」と返すと「あっそ!」と言ってチーフは事務所へと戻っていった。

事務所からは入れ替わりに同期入社の直井サキが出てきた。彼女はチーフと違い身長が高く俺とそう変わらない。
事務職を希望し着ぐるみには新人研修の時に入っただけでそれでもキツイとボヤいていた。それも色々な着ぐるみを体験したからだろう。ゆるキャラ的なものからピッタリとしたウルトラマンまで。


902 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/01(金) 20:46:16
「チーフ怒ってたわよ」
サキの言葉に俺は無言でいる。
元々スタイルの良いサキ。夏が近づき薄着になると豊満な胸を揺らしセクシーさが増して目のやりどころに困る。大きな胸に短めのスカートはとても事務服とは思えない。
「ゴジラ、キツイの?」
「ああ!今までのものと比べものにならないよ」何となく目を合わせずに答える。
「そうなんだ、でも代わりの人いないみたいだから頑張ってね」
「ああ!見といてよ、必ずゴジラを演じてみせるから」
「期待してる!」笑顔で返されると顔が熱くなった。


そんな言葉を交わして1ヶ月が経過。俺は歩くには歩けるようになったが、とても体が暑さについて行かなくなり、1週間前についにケツをわってしまった。
チーフには予め推測ができていたようで、「あっそ!」の後に「私と一緒に期間中はアテンドに付いて頂戴」と指示を受けた。
俺は無言で頷いた。


903 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/01(金) 20:47:19
イベント当日、ターミナル駅のある控え室に俺はいた。
俺が控え室に入った時には黒い全身タイツで顔だけ出した体格のいい男がすでに下半身がゴジラになっていた。
チラッとこっちを見て、会釈するとゴジラの中へと消えていった。
顔は見えたが見たことのない男だった。

休日の午前10時、電車の利用者が増える時間に控え室から移動を始める。宣伝効果を見越したもの。
普通電車に向かう途中、多くの乗客に取り囲まれ写真撮影が始まった。
その後も力強く歩いては短い手を振って乗降客に応えるゴジラ。
手の振り方が何となくだが俺には引っかかっていた。
ゴジラに危害を加える者がいないか監視しながら付き添い、シッポを持って電車へと乗せる。

控え室を出てから電車に乗るまで30分はかかった。
スタッフTシャツを着ている俺もチーフもすでに汗だく。ゴジラの中の人が心配になる。
俺自身何度も入ってゴジラに体を慣らしたが、20分が限界だったからだ。
乗客のまばらな車内でチーフがゴジラに声をかけている。
「ナオキ、大丈夫?」
チーフの問いにゴジラは頭を縦に振る。


905 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/02(土) 21:41:46
支援


906 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/04(月) 11:29:56
てす


907 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/04(月) 19:59:35
復活?


908 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/05(火) 06:37:08
ナオキとはチーフの親類なのだろか。
俺がそう思ったのはチーフは部下のことを苗字で呼び捨てにするからだ。
俺なら“早坂“といった具合に。
それに控え室での着替えもナオキが弟と考えれば合点がいく。姉弟なら家から一緒にやってきて早々に着替えたのだろう。
そして、急にゴジラの着ぐるみに入る仕事を引き受けたことも。そう考えて見ていると妙に親しげに見えてくる。

ゴジラとチーフのやり取りを遠目で見ながらも少しゴジラの中の弟さんが心配になる。
電車の中は冷房がよく効いていたが、それはゴジラの中ではほとんど意味がないことは俺は身をもって体感していた。
ゴジラの首元の覗き穴から僅かに顔に冷気が触れる程度だろう。体を少しでも動かそうものなら体から温められた空気が上がってきて冷気を遮断する。
汗は噴き出てくるが、蒸発しないので体温がどんどん上がってくる。
こうなるともうこの悪循環が永遠と続き、耐えきれなくなりゴジラから解放されたい一心となる。

ターミナル駅で陰があるとはいえ、30分も暑い中で写真撮影などをしていたのだ。俺ならもすでに倒れているかもしれない。
そんなことを考えていると、一つ目の目的の駅に到着した。
チーフが先導し、ゴジラがそれに続く。
そのゴジラのシッポを持って俺は電車を降りた。
チーフは足速にエレベーターに向かいゴジラは自分のペースで歩きエレベーターに乗った。エレベーターには冷房がなく、かなり暑い。気持ち程度の扇風機が熱風を掻き回すだけ。
心配になり俺もゴジラに声をかける。
「大丈夫ですか?」
その問いに応えるようにゴジラは俺の肩をポンポンと叩いた。


909 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/05(火) 06:38:31
改札階に到着し、エレベーターを降り改札へと向かう。改札を抜けると電鉄会社が運営する百貨店へ連絡している。そこが一つ目の宣伝場所。事前に連絡が回っているため、フリーパスで改札を通り抜ける。

電車を降りて僅かな距離だというのに、かなり暑さ。額から汗が滴り落ちる。百貨店に入れば身震いするほどの涼しさが待っている。そう思うと自然と歩くスピードが速くなる。

自動扉が開き百貨店の中へ飛び込む。
“ ん! “
“涼しくない!!“

近くの貼り紙に気づく。
『お客様には大変ご迷惑をお掛けします。
只今、空調機の故障により冷房がこのフロアでは効かなくなっております』
そこまで読んでチーフに「別の階でやらせてもらいましょう!」とすぐに提案したが、チーフは黙って首を振る。

チーフによると、与えられたスペースは百貨店と改札の間のスペース。つまり、初めから冷房の効いたところでは出来ないことになっていたのだ。


910 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/05(火) 06:40:21
またも直射日光が当たらないとはいえかなりの暑さ。熱風が改札を抜けていく。俺の額からは汗が止め処なく流れ落ちる。
ゴジラはエスカレーターから改札へ向かう人々に短い手を振り愛想を振りまいている。
「すげーな」俺はポツリと呟いた。


30分ほどでまたも移動。行きと同じように改札を抜けてエレベーターでホームへ降りた。
普通電車は停車していたので、すぐに乗る。
よく冷房が効いていて汗が引いていくのがわかる。
しかし、ゴジラはそうはいかないだろう。
なにより休憩を取らなくて倒れてしまわないか心配になるが、チーフは休憩しようとする素振りも見せない。


急行電車を数本見送った後、普通電車は走り出した。
少しでも休憩できればと思うが、ゴジラはシッポが邪魔をして座ることもできない。
電車に揺られること、10数分で次の目的駅へと到着した。


911 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/05(火) 22:14:50
高架の線路を走っていたので、今度はエレベーターで降りて改札を目指す。エレベーターは小さくゴジラと俺が乗るだけでいっぱいになったので、チーフはエスカレーターを使用。このエレベーターは冷房が効いていたが、電車よりは弱い。

「大丈夫ですか?」俺が声をかけると声を出すことなく頷くように動くゴジラ。元々は自分が入るはずだったゴジラの中でナオキはがんばっている。
初対面のナオキに謝る。「すまない、本当なら自分が入るはずだったのに代わってもらって」ゴジラは軽く頷く。「カッコ悪いだろ、好きな女の子も期待してくれてたのに」汗に混じって涙が滲んだ。

そのあとすぐエレベーターは改札階に着いた。


912 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/05(火) 22:16:28
改札を抜けて宣伝場所を見回している俺にチーフは手で宣伝場所を指図する。俺の視界に飛び込んできたのは炎天下の広場。近くには噴水もある。
「え!あんな所でやるんですか?」俺の問いにチーフは「あんな所でやるの」とキッパリと言い切った。ゴジラは炎天下の広場に向かって歩き出す。俺もゴジラのシッポを握り後に続く。

日陰ですら暑かったのに炎天下では暑さが三割増しに感じられる。ゴジラの登場に噴水で遊んでいた子供たちが泣いたり叫んだりしている。それでも母親たちは泣きじゃくる我が子を抱いてゴジラへと近づく。
それを遠巻きで見ていた営業マンも記念撮影に集まってきた。スマホを受け取り親子や営業マンとゴジラの写真を撮る俺。その間もゴジラは炎天下に晒されてジリジリと熱を帯びていく。ゴジラの中はどれぐらい暑いのかも想像ができない。かなり熱くなっていることはゴジラと肩を組もうとした営業マンが「暑ちぃぃぃ!」の声とともにすぐに離れたことからも容易に想像ができた。

額から滴る汗を拭って撮影を続け、落ち着いた時にチーフがいないことに気がついた。


913 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/05(火) 22:17:16
周りを見渡すと日陰で電話をしている。
電話が終わると時計を確認し、チーフのいる日陰に来るような手振りをしている。
俺はゴジラのシッポを持って戻ろうとしたが熱くなったシッポを掴めない。そのままチーフの方へと戻る。


「おつかれ!今日はこの駅で終わり、明日はこの駅からスタートするから」そう言いながら歩き出した。俺とゴジラはそれに続く。
着いて行った先はこの駅のイベント用の控え室。チーフは俺に「私は急用ができたから会社戻るから、2人でお昼でも食べて」そう言うと5000円を差し出した。腕時計を見ると2時近くになっていた。
「あと、これ着替え」そう言ってチーフがずっと持っていたカバンを手渡された。「は、はい!」カバンを受け取り返事をした時にはチーフの姿は控え室になかった。


チーフのことに気を取られていたが、ゴジラから早く解放してやらないと。
そう思い振り返るとゴジラは控え室の広くなったスペースで背中をこちらに向けて横になっていた。
「あ!ごめん、急いで出すから」そう言ってゴジラに触れる。触れられないほどではなくなったがゴジラの表面にはまだ十分に熱が残っていた。


914 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/06(水) 22:34:23
慌てて背びれを外し、その奥のファスナーを開く。
この時、違和感を感じたが構わずに着ぐるみの中に腕を突っ込みナオキを引き出す。黒い全身タイツに覆われたナオキの上半身は力なくゴジラの外へ出てきた。
倒れていたので気を失ったのではないかと思い仰向けにして顔を覗き込む。
ナオキは目も口も開けたまま表情は変わらない。
顔全体に汗をかいている。黒い全身タイツもビショビショに濡れているがこの時も違和感が。

その違和感はゴジラの背中のファスナーを開いた時に噴き出してくるはずの汗の臭いが混ざった熱気がなかったこと。
かなりの時間ゴジラに入っていたにも関わらず、引き出す際に体がそれほど熱を帯びていなかったこと。
また、全身タイツは濡れているのだが、汗とは違いベタついた感じがなく、体全体に均等に濡れていた。


915 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/06(水) 22:35:23
「大丈夫ですか?」ナオキの体を揺する。
ピクッとしてスイッチが入ったように動き出すナオキ。
ゴジラから下半身も脱ごうとするので俺も手伝う。ナオキの下半身には見たことのない機械が取り付けられていた。
どうやら歩行を助ける器具のようで少し動かすだけでも力強く動く。
ナオキはその器具を器用に外すと、全身タイツを脱ぎ始めた。
背中のファスナーを開くのを手伝う。

ナオキの体には驚いたことにファスナーが付いていた。
さらにそれを開くと黒い肌が覗く。
体を反るようにして全身タイツそしてナオキを脱いでいる。
呆気に取られている俺の目の前に肌の露出が全くない、全身が黒光りした人が出てきた。顔にも穴が全く見当たらないがキョロキョロと辺りを見回している。

チーフから渡されたカバンを見つけると奪い取るようにして掴み、奥にある更衣室へと消えていった。


916 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/07(木) 10:07:03
ナオキって同期入社の子じゃないかなと思っていたが最新話ので確信した
今後が楽しみです


917 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/07(木) 21:11:36
楽しみにして頂きありがとうございます。
申し訳ございません。これからという時にまたNGワードでひっかかりました。


918 : 真夏のゴジラ ◆dkf/aF6sqI :2019/11/07(木) 21:33:29
移動先です。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17897/1573128818/l30


919 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/07(木) 21:34:46
ありゃりゃ、残念


920 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/08(金) 01:07:52
禁止ワードはアルファベットが多いっぽい
アイチューンズも書き込めないからそういった方面の対策だろう
カタカナはanime、copy
漢字はジュクジョ、デアイケイ、色のクレナイ、listenのキク
コスプレの住人が誹謗中傷してた時の名残がとにかく多数


921 : 進撃の巨人がやってきた ◆dkf/aF6sqI :2019/11/08(金) 20:17:48
ハロウィンも終わり、11月1日に日付が変わった午前4時に叩き起こされた。
当直時この時間に起こされるともう寝られないことは明白であった。

救急外来にいたのは進撃の巨人。
鎧の巨人と女型の巨人、本物ではなくもちろん着ぐるみ。
2人は抱き合う形で、診察ベッドに座っていた。

「申し訳ありません、こんな時間に」
「どうされましたか?」
私の問いに対して鎧の巨人が申し訳なさそうに説明を始める。

彼女と2人で進撃の巨人の仮装をしてハロウィンパーティーで騒いだ後、お酒を飲んでそのままホテルへ行ったんです。
そこで仮装したままHして    。
話しにくいことであるので言葉に詰まる。
この着ぐるみは用を足せるように股の部分が開閉できるようになっていて、それでお酒の勢いもありヤッたまでは良かったんでが抜けなくなってしまって。

鎧の巨人がそこまで説明した時、女型の巨人が泣き出してしまった。

「今はどうですか?」と問いかけると「ガッチリと挟まったまま離れません」と鎧の巨人。その鎧の巨人の肩を女型の巨人が平手打ちする。
「状況は分かりました、今から治療しますので」そう言って薬を投与し2人は離れることができた。

下半身が離れた2人はまだ暗い街の中へと、薄手のコートを羽織りまた寄り添うようにして消えていった。


922 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/09(土) 00:22:35
実体験だなー
こりゃ


923 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/26(火) 19:27:43
おつ


924 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/11/26(火) 19:27:59
おつ


925 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/24(火) 10:37:55
時給1500円に飛びつき大型ショッピングモールで期間限定のアルバイトを始めた。
期間は12月15日から25日まで、つまりクリスマス用の募集だった。

私には彼氏がいないので、クリスマスの予定もない。
出かけてもカップルだらけの街中では虚しさが募る。
かと言って、部屋で一人テレビを見ているのもこれまた虚しい。

そんなこともあり、高時給バイトは私には打ってつけだった。

面接に行くと聞かれたことは、体力に自信があるかと、クリスマスの予定はないのかだった。
私は女子の中では身長が高く小学生の時始めた水泳は記録が伸びるが楽しくて中学も高校もそして大学に入ってからも続けた。
しかし、大学に入ってから挫折、この秋まで頑張っていたが、周りのレベルが高くついて行けずに辞めてしまった。

なので、彼氏そっちのけで水泳に打ち込んでいたことを説明した。

面接してくれた女性は納得したように頷き、「採用です、明日早速ですがスパッツとTシャツ」と言いかけて「水泳部だったら水着の方がいいかな、水着を持ってきてくれる?」と言い直した。
私は「ハイ、よろしくお願いします」といって翌日ショッピングモールへ行くことになった。


926 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/24(火) 10:38:48
どんな仕事だろうと思いながら次の日を迎える。
昨日と同じ部屋に通されると、横のテーブルに目を引くものが置いてある。
木の着ぐるみ、人形で背中にファスナーがある。
そしてその横にはウルトラマン?

どうゆう事だろうと頭を捻っていると昨日の面接の女性が入ってきた。
「昨日はどうも、私はイベント企画室の河島 奈緒と言います」
改めて言われると私も座ったままだといけないと思い立ち上がり「真島 真由です、よろしくお願いします」と挨拶した。

「まずは座って話しましょうか」
そう言って向かい合って着席する。
「もう、気づいているかも知れないけど説明するね」
「イベント期間中、真由ちゃんには着ぐるみに入ってもらいます」
私はウンと頷く。
「狭いところとか大丈夫?閉所恐怖症の人もいるから」
「大丈夫です」と答え、チラッと木の着ぐるみを見る。

奈緒さんは説明を始めた。
真由ちゃんにはそこにある木の着ぐるみを着てモール内を回ってもらいます。
木の着ぐるみには引っ掛けるところがあって装飾を子どもたちにつけてもらいます。

この装飾には通し番号がふられていて、24日の抽選が行われ、通し番号には事前に子どもの名前と住所、欲しいものが書かれていて25日の朝にプレゼントが届くようになってます。

この装飾を回収すると今度はそれを大クリスマスツリーに装飾します。
子どもたちの夢のクリスマスツリーという訳です。

私は納得したように頷く。
モール内を着ぐるみを着て移動しないといけないので、水着を着て着ぐるみに入るのかと一人納得していた。


927 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/24(火) 10:40:17
奈緒さんからの説明は続く。
木の着ぐるみを着てモール内を歩いてもらうのは10時から12時までと16時から19時までの2回で計5時間と12時の昼休憩1時間も時給が発生します。
それを聞いて1,500円×6時間=9,000円の計算がすぐにできた。
思わず口角が上がる。

「あと、隣りにある」と言って説明を始める奈緒さん。
え!隣りにあるのってウルトラマンじゃあ。

13時30分からウルトラマンに着替えてもらって14時から15時の間、おもちゃ屋さんの前で販促で立ってもらいたいの。
特に何かすることもないから、子どもたち手を振ったり握手するだけでいいわ。
そしてなんとウルトラマンの時給は準備も含めて時給2,000円を支給しちゃいます。
つまり、13時から16時までの休憩込みの3時間。

ウルトラマンになるのは微妙だが、時給には惹かれる。
そして頭で計算する。
2,000円×3時間=6,000円
1日で15,000円はかなり熱い。
それが11日ということは165,000円
「がんばります!」気合いを入れて答えた。

おそらくこの時の私の目は¥マークになっていただろう。


928 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/24(火) 10:41:52
「早速だけど、水着に着替えてもらえるかなぁ」奈緒さんに促されて更衣室で水着に着替える。
もちろん、競泳水着でスパッツタイプのもの。
着替え終わると私の体を見た奈緒さんは、「やっぱりいい体してるね」と褒めてくれた。
「じゃあ、着てみましょうか?」
そう言って木の着ぐるみを広げる。
「こっちが前でこっちが後ろと」説明をしてくれて、背中のファスナーを大きく広げてもらい足を入れていく。
着ぐるみの中は意外と窮屈で体にピッタリする。
腕も通すと曲がらない事が分かった。
頭を入れると真っ暗な先に光がいくつか差し込んでいる。
そこまで顔を埋めていく。
光の所へ辿り着いた。
奈緒さんも見えるし、呼吸もできる。
「どう?大丈夫?」
奈緒さんの問いに「大丈夫です!」と返事を返す。
「背中閉めるわね」そう言うと奈緒さんは私の視界から消えた。
程なくして背中を引っ張られるような感覚がする。

そして再び奈緒さんが目の前に現れた。
「どう?これで完成だけど、歩けそう?」
体全体で大きく頷くと歩いてみる。
腕は真っ直ぐ曲がらず斜め下になったまま動かすことはできないが、足は曲がるので歩くのは大丈夫だ。
更衣室の中を歩いてみる。
「大丈夫そうです」
「じゃあ、背中開けるね」その声の後すぐ背中が楽になった。
体を揺すりながら着ぐるみの外に出る。
「着ぐるみの中ってもっと暑いと思ってました」
私の感想に「そうなの、よく気づいたわね、冷却素材を使用してるから操演者の体力を奪わないようにできてるの」と少し自慢気に語す奈緒。


929 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/24(火) 10:43:18
「じゃあ、次はこっちも着てみようか」
そう言ってウルトラマンを準備する。
断り切れない私はウルトラマンも試着することになった。
奈緒さんは説明してくれる。
「これは少し前のウルトラマンでウルトラマンゼロと言うの、結構細身でしょ、その当時準備したんだけど、誰も着れる人がいなくて新品なの」
確かに私が知っているウルトラマンとは違い現代的でカッコイイ。
早速着てみることにする。
先ほどの木の着ぐるみとは違いウエットスーツでできたウルトラマンは簡単に着ることはできない。
足を通すだけでも一苦労だ。
なんとか腕も通しマスクを被る。
息苦しく視界も少ない。
ブーツとグローブを装着した後、背中のファスナーを閉めてもらう。
お尻の辺りから徐々に上に上がってくる圧迫感と同時に私の体温は上がり、興奮も高まってくる。
というのもこの圧迫されていく締め付け感が堪らない。
私にこんな性癖があったことを気づかされる。
胸が少し潰され顔もマスクに密着し、ようやく圧迫感は落ち着いた。


930 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/24(火) 10:44:36
僅かな視界に奈緒さんが現れる。
「どう?大丈夫?」
変な声が出そうなので、手振りで返事を返す。
「私の思った通りだわ、真由ちゃん背が高いから凄くかっこいいよ」
そう言って姿見を見せてくれた。
そこに映ったのはいつもの私ではなく、細マッチョなクールな感じのウルトラマン。
自分の変わった姿に見惚れてしまう。

こんなウルトラマンなら、やってもいい。
いや、ぜひやりたいと思った。

この後、すぐに脱がせてもらったが結構汗をかいていたが、何か充実した感じがして気持ちよかった。

今日はこれで終わり、明後日からいよいよ仕事本番なので体調を整えて置くように言われて家に帰った。
家に帰ってからも暑かったがウルトラマンになった時の感覚が忘れられなかった。


931 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/25(水) 14:24:07
着ぐるみバイト初日を迎える。
朝、出勤して水着に着替えてから、木の着ぐるみに入る。
モール内を移動する際はスタッフが一緒に回ると説明があり、背中のファスナーも木目柄のテープで見えなくし、簡単には開けられないで心配しないでとの事だった。

モール内を移動し始めると子どもたちが目を輝かせて寄ってきて、飾り付けをしてくれる。
その周りでは保護者が写真を撮っている。
子どもが喜んでくれるのはいいし、この着ぐるみは暑くないのでいいのだが、私は心の中では早くかっこいいウルトラマンゼロになりたいと思っていた。

昼休憩の時間となり控え室にスタッフの女性と共に戻る。
背中のファスナーを開けてもらい顔を出すとスタッフの女性 長尾 美香は驚いていた。
「てっきり中は男性だと思っていました、2時間も着ぐるみを着て動き続けていたので」と。
美香さんは私より2つ年上で年末で地元に帰省していて、着ぐるみのアテンドバイトに応募したそうだ。
「体力あるね」
「はい、ずっと水泳部で鍛えてたので」
「高校はどこだったの?」
「伊庭高校です」
「えー、一緒だよ、真由ちゃん後輩だね」
「じゃあ長尾先輩ですね」
「美香でいいよ、ところで水泳部だったら大和知ってる?」
「大和 守先輩ですか?」
「そうそう、私の幼馴染みなんだ」
「大和先輩は私の憧れでした」
「彼も水泳辞めちゃったみたいだよ、怪我が原因みたいだけど」
「そうなんですか?」

大和先輩は凄く速くてオリンピックも夢ではないと思っていたのに、大学に行ってからは噂を聞かなくなったので、どうしたのかと思っていたのだが怪我で辞めていたことは少しショックだった。


932 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/25(水) 14:24:54
お昼は控え室に用意された弁当を美香さんと2人でいろいろ話しながら食べた。

「次は午後4時から7時までだよね」
「はい、またよろしくお願いします」私が答える。
美香さんは「私それまでにもう一つ仕事入ってるの、なんだと思う?」
質問形式で聞いてきた。
「うーん、なんだろう?モール内の仕事ですか?」
「そう!正解はおもちゃ屋さんでウルトラマンのアテンドをやるの」
そう言って、スマホの写真を見せてくれた。
そこにはエナメルのような光沢のある赤と銀のワンピースにブーツ姿の美香さんが写っていた。
「ウルトラのお姉さんみたいでしょ」
「そうですね」

この仕事を気に入り上機嫌で話す美香さんにウルトラマンの中身が自分だとは打ち明けられなかった。

「午後2時からやってるから、よかったら見に来てね」
そう言うと美香さんは13時前におもちゃ屋へ向かうため、部屋を出て行ってしまった。
いろいろと準備があるようだ。


933 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/25(水) 14:25:48
私はしばらくボーっと高校の水泳部の事を思い出していた。
憧れ、いや好きだった大和先輩のことに想いを巡らせていた。

知らぬ間に時間が過ぎ、慌てて準備に取り掛かる。
水着の上に着ていたジャージを脱いで、ウルトラマンゼロに着替える。
一度着たので要領は得ている。
グローブとブーツも履いて、背中のファスナーを手の届く範囲で閉めていく。
アスリートたる者体が柔らかくなくてはダメだと思い行っていたストレッチ体操がこんなところで活きる。
マスクも被り一人で着ることができた。
なんとも言えない圧迫感に内股になり、腕を組むようにして全身を撫でる。
なんともいえない感覚に一人酔いしれる。
初めて着た時にしてみたかったが、奈緒さんの前ではとても出来なかった。

「コンコン」控え室をノックする音がして、入って来たのは奈緒さんだった。
「あれ、真由ちゃん一人で着れたの?」
びっくりした様子で私を見ている。
私は左手を腰に当て、右親指を立てサムズアップをして見せた。

奈緒さんはウンウンと頷き、持ってきた袋の中身を広げる。
それはサンタクロースの衣装。
ズボンと上着がある。
「クリスマスだし、女の子だから可愛いお尻が出てるのもいかがなものかと思って用意したのよ」と奈緒さんが説明してくれた。

そう言われて、自分のお尻を見てみる。
ウルトラマンのお尻と思えばなんともないが、女性のお尻と思えば凄くエロく見えてくる。
それに水着のラインもよく見ると浮き出ている。
時間が迫っているのでサンタクロースの衣装を上から着て奈緒さんに連れられておもちゃ屋へバックヤードを移動する。


934 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/25(水) 14:26:44
10分前だが、おもちゃ屋の前は人集りが出来ている。
既に準備を終えたウルトラのお姉さんこと美香さんがいる。
傍らには目が青いウルトラマンがサンタクロースの衣装を着て立っている。
「ウルトラマンジードだ!」子ども達が駆け寄っていく。
そして私の方にも気づいた。
「ウルトラマンゼロもいる」
私は奈緒さんに引率され、人集りの中へと入っていった。

美香さんが「お友だちのみんな、ジードとゼロが来てくれたよ、今から撮影会と握手会するから並んでね」
そう言って、おもちゃ屋のスタッフ、奈緒さんとも連携して子どもたち、その保護者たちの列を作っていく。
流れは聞いていた。
初めに子どもたちと握手をしてから、数人の子どもたちと写真撮影をする。

子どもたちが並ぶのを眺めていて、すぐ横にウルトラマンジードがいることに気づかなかった。
ウルトラマンジードは私の肩を叩き、握手を求めてきた。
おそらくはこれから一緒に頑張ろうということだろう。
私は大きく頷くと握手に応じた。
その手は大きく中身が男性であることを確信させた。

程なくして握手会、撮影会が始まり大好評のうちに1時間か過ぎた。

美香さんがまだ並んでいる子どもたちに謝罪する。
「お友だちのみんな、ゴメンね、ウルトラマンジードとゼロは怪獣を倒しにいかないといけなくなりました、また明日も同じ時間にココでみんなに会いに来てくれるから我慢してね」

それを聞いてウルトラマンジードと私は子どもたちに手を振る。
すぐに奈緒さんがやってきて私をバックヤードへ連れていってくれた。

「お疲れ様、大丈夫だった?1時間はキツかったでしょ?」
奈緒さんの問いにくぐもった声で答える。
「子どもたちの相手をしていると意外と時間が経つのが早かったです」

「そう、なら良かった、ウルトラマン脱いだら、ゆっくり休憩してね」
そう言われて私は大きく頷いた。


935 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/12/26(木) 00:52:44
支援!


936 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/26(木) 18:46:19
控え室に戻りサンタの衣装を脱いでから、ウルトラマンゼロの背中のファスナーを下ろすと奈緒さんは忙しいようで、すぐに控え室を出ていってしまった。

ウルトラマンゼロの着ぐるみの圧迫感が堪らない。
後頭部からお尻の辺りまであるファスナーを開けられても、なお続く高揚感に右手が股のの所へ伸びる。

着ぐるみ越しで見た目には分かりにくいが、触るとマン筋が隆起しているが分かる。
そっと、ひと撫で。
「あぁぁふぅぅぅ」
ヤバイ、強烈な刺激にウルトラマンゼロらしからぬ、内股で立っているのがやっとといった感じでよろける。
前傾になると背中の開口部が大きく開き、新鮮な冷たい空気が入ってきて、ハッとする。
「ダメダメ、こんなところで」自分に言い聞かせる。

正気を取り戻し、美香さんのことも思い出した。
そうだ、ウルトラマンのイベントの片付けが終わったら、またここへ戻ってくるだった。
慌ててジャージを持って更衣室に飛び込む。
着るのと違い脱ぐのは簡単に脱ぐことができた。
汗も結構かいている。
タオルで汗を拭くとゴムの匂いも混じっている。
「消臭もしとかなきゃ」
更衣室から水着のまま飛び出し、持ってきていた消臭スプレーをカバンから取り出して更衣室へと戻る。
消臭スプレーをしてからジャージを着る。ウルトラマンゼロの着ぐるみはハンガーにかけて更衣室の中へ吊るした。


937 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/26(木) 18:47:08
やれやれ、一人バタバタしていると控え室をノックする音。
「はい!」と返事を返すと美香さんが部屋に入ってきた。

「お疲れ様です!」
私が何事もなかったようにイスに座り挨拶をする。
「お疲れ様!子どもたち多くて大変だったのよ」
戻ってきた美香さんはウルトラのお姉さんの格好で上着を羽織っていた。

「知ってます、でも凄く手際よく仕切ってましたね」と笑顔で話すと、「来てくれたんだ」と美香さんも笑顔。
私は愛想笑いをしながら「ええ、まあ」と返した。
「なーんだ、真由ちゃんに見せようと思って着てきたのに」と残念そう。

「近くで見せて下さいよ」そう言うと美香さんは上着を脱いで衣装を見せてくれた。
「ウルトラマンたちと並んでもカッコ良さはヒケをとらないですね」と褒める。

「でも、ウルトラマンたちはもっとカッコ良かったよ」と笑顔で話してくれた。
なんだか自分が褒められているようで嬉しくなった。
「次の時間迫ってきたね、そろそろ着替えてくるね」そう言うと美香さんは立ち上がる。

この控え室には更衣室は一つ。
更衣室の中にはウルトラマンゼロの着ぐるみが干したままだ。


938 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/26(木) 18:48:44
ウルトラマンゼロの中身が自分である事がバレてしまう。
隠すつもりはなかったが、結果的に隠す形となった。
どう、言い訳しよう。
頭をフル回転させて考える。
しかし、何も思いつかない。
諦めたその時、「チョット待っててね」
そう言うと美香さんは控え室を出て行った。

確かにアテンドしてもらっている時に着ていた服は持ってなかった。
つまり、おもちゃ屋さんでウルトラのお姉さんの衣装に着替えたのだろう。

安心してイスに腰を下ろす。
「ふぅー!」
大きく息をついたが、すぐに立ち上がると空いているロッカーにウルトラマンゼロの着ぐるみを収納した。

「あぁ!」ウルトラマンゼロの着ていたサンタの衣装がテーブルに置き去りになっていた。
バレたかなぁ?でも、クリスマス関係の物品がこの部屋にはたくさんある。
おそらくは気にしていないことを祈り、美香さんが戻ってくるのを待つ。

次の木の着ぐるみでモール内を回る時間が近づいている。
美香さんはギリギリで控え室に戻ってきた。


939 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/27(金) 06:50:24
「お疲れ様!大丈夫だった真由ちゃん?」
木の着ぐるみから顔を出した私に美香さんが聞いてきた。
「はい、最後の方はけっこうキツかったですが」
「だよね、ところであと一人でも大丈夫かな?」
私が頭を傾げていると「ゴメン、この後デートなんだ」と美香さん。

「ええ、大丈夫です」私が答えると笑顔で美香さんは控え室を飛び出していった。

「いいなぁ、彼氏」ポツリと呟く。
クリスマスなのに私は、着ぐるみに入って過ごすんだ。

自分で進んで高時給バイトに釣られたのに、後悔している。
しばらく、木の着ぐるみから上半身を出して項垂れていた。
この控え室周辺は静かで誰もやって来ないようだ。
奈緒さんも仕事が終われば着替えて帰ってもらって構わないと言っていた。
控え室に来ることはないだろう。

私は木の着ぐるみを脱ぐと控え室に鍵をかけた。
そして、まだ火照り汗の流れる体のまま、ウルトラマンゼロの着ぐるみを収納したロッカーへ向かう。
ロッカーを開けてウルトラマンゼロを取り出すと足を通す、何故かスムーズに私はウルトラマンゼロに変身した。
体を自分自身で触ってみる。
「あぁぁぁぁぁ、気持ちいい!」
そのまま右手は股のところへ。
そして、満足行くまで触る。
テーブルに寝転がり、声を押し殺し何度もイッた。

気持ちよくなり自慰をやり終えると、途端に虚しさが込み上げてくる。

水着を脱いで汗を拭い、消臭スプレーをしてから着替える。
ウルトラマンゼロの着ぐるみは、きれいに拭き取りして消臭スプレーをしてからロッカーへと戻した。
「明日もよろしく!」
元気を絞り出して言った。


940 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/27(金) 06:51:29
翌日から淡々と着ぐるみバイトは続いた。
美香さんにはウルトラマンゼロのことはバレていない。

そんな慣れてきた時のことだった。

その日は朝から体調が良くなかった。
休もうかとも考えたが、休むほどでもなく頑張れると判断してバイトに出かけた。

午前中の木の着ぐるみを終えて、グッタリしているところに奈緒さんがやって来た。
「大丈夫、真由ちゃん?顔色よくないよ」
「大丈夫です!」と元気に返すと「無理しないでね」と言ってウルトラマンゼロに着替えるのを手伝ってくれた。

おもちゃ屋の前に移動する。
ウルトラマンジードと美香さんはもう配置についていた。
今日は幸い平日ということもあり、人が少ない。
しかし、イベントが始まって程なくして私は気分が悪くなり、その場にうずくまってしまった。
心配して近くにいた奈緒さんが駆け寄り、美香さんと何か話をしているが、よく聞こえない。
「ここじゃあ、なんだから   …んで」
奈緒さんの声が聞こえた後、私の体が持ち上がった。

ウルトラマンジードが私をお姫様抱っこをしてくれている。
すぐにバックヤードに入り、抱っこされたまま移動、私の控え室へと戻ってきた。

控え室のソファに寝かされる。
「真由ちゃん、今開けるね」奈緒さんが側にいるようだ。
サンタの衣装が脱がされ、背中のファスナーが開いた。
暑くてフラフラしていた頭が冷気で、しっかりとしてくる。

顔を着ぐるみの外へ出すとだいぶ気分が良くなった。
ウルトラマンゼロのマスクは私の胸のところに垂れ下がる。
奈緒さんがサンタの上着をかけてくれた。
「真由ちゃん頑張り過ぎ!いつも帰り遅かったから疲労が溜まっているのじゃないかと思って心配してたのが、的中したわ」
奈緒さんにはタイムカードで帰宅時間がバレていたようだ。


941 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/28(土) 10:38:11
「今日はもう帰っていいよ、でも明日からは無理しない程度に頑張って」と奈緒さんは笑顔で言ってくれた。
「でも、この後も」と言いかけた私の言葉を制止し、「私が代わりをするから大丈夫、まだまだ若いのよ私だって」と奈緒さん。

「本当にすみません」深々と頭を下げる。
「真由ちゃん、もう1人お礼を言わなきゃいけない人がいるんじゃない?」と奈緒さんに言われて、居場所のなさそうなウルトラマンジードの存在に気がついた。

ウルトラマンジードに向き直り、「ご迷惑をかけた上、運んで頂いてありがとうございました」とこちらにも頭を下げる。

ウルトラマンジードは反応がない。
放ったらかしになっていたので、怒っているのかと思ったが、次の言葉でそうでないことが分かった。

「真島だよな、ビックリしたぁ!」
私も奈緒さんもその言葉に驚く。
「あなた達知り合い?」奈緒さんが私とウルトラマンジードに問いかける。
首を傾げる私に対し、ウルトラマンジードは背中のファスナーを開けようとしている。


942 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/28(土) 10:39:05
奈緒さんは慌ててウルトラマンジードの背後に周りファスナーを開く。
彼はマスクだけ外して顔を出した。
「大和先輩!」私は思わず叫んでしまった。
大和先輩は頭をかきながら照れ笑いしている。
彼曰く、ここまで運ぶ時、男性とは違い軽くて華奢な感じだったので違和感があったが、まさか女性しかも自分の知っている私がウルトラマンゼロを演じていたことにかなり驚いていた。

話もそこそこに奈緒さんは、彼と何か言葉を交わし控え室を追い出してしまった。

「さぁ、今日はもういいから着替えて」
奈緒さんはだいぶ体調の戻った私を更衣室へ追いやると着替えるのを促す。
私は自分の着替えを済ませ、ウルトラマンゼロの後片付けをして更衣室を出た。

そこには奈緒さんが水着に着替え、木の着ぐるみに入る準備に取り掛かっていた。
「後は任せて」と笑顔でガッツポーズを見せる奈緒さんにはただただ申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

「今日は帰って体調を整えて、明日からしっかり頼むわよ」と奈緒さん。
付け加えて「ちゃんと送ってもらいなさい」と。

私は後の言葉の意味は分からなかったが、「すみません、失礼します」と一礼してから控え室を出た。


943 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/28(土) 10:40:13
控え室の外には大和先輩が私のことを待ってくれていた。
「あ、大丈夫か、真島!」

私はドキッとしながら「ご心配をおかけしました」と頭を下げる。
「送っていくよ、帰ろう」と大和先輩の言葉に笑顔が溢れると共に奈緒さんの言葉の意味が理解できた。

「大和先輩がウルトラマンジードだとは思いませんでした」と私の言葉に大和先輩も「俺の方こそまさか真島がウルトラマンゼロだとは思わなかったよ」

「ウルトラマンの着ぐるみってキツくないですか?」
私の問いに「すごくキツイよ、暑いし苦しいし、だからウルトラマンは地球上で3分しか活動できないだよ」と笑顔で返してきた。

「ウルトラマンってすごくゴム臭くなりません?」
「なるよ、それに汗もかくから汗臭くって」と言って服の襟元を引っ張り中を臭う仕草を見せる大和先輩。
「消臭スプレー使いますか?」
「いいのか?そういえば、真島って臭わないよな」
「はい」そう答え、カバンから消臭スプレーを取り出し大和先輩に渡す。

ドキドキして次の言葉が出てこない。
「ウルトラマンって暑くてキツいけど、なんかそれがクセになりそうな… 」
自分で本音を口にしてしまい、言葉を濁す。

大和先輩からの返事に間がある。
次の言葉が怖い、『真島お前って変だなぁ』なんて返ってきたらどうしよう。
嫌われたらどうしよう?

大和先輩が口を開いた。
「確かになぁ、キツいんだけど、クセになるよなぁ、包まれているから安心するというか何というか」
私はホッと胸を撫で下ろしたと同時に大和先輩も私と同じ感覚なのではと嬉しく思った。


944 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/12/28(土) 11:53:18
やっと追いついた。いいぞお。
ところでこのところワード規制緩んだ?誰か管理人に進言したのか?


945 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/28(土) 12:49:58
まだ分かりませんが今のところ順調です。


946 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/28(土) 12:51:17
少し顔が熱を帯びるのを感じていると大和先輩から質問があった。
「ウルトラマンゼロのマスクって臭くないか?」
私は首を振る。
「臭くないですよ!」
私はマスクの中が臭いと感じたことがなかった。
最近では自分の汗臭さは感じることはあるが、渡された時は新品の臭いがした。
大和先輩のウルトラマンジードは臭いのだろうか?

「マスク、臭いですか?」
大和先輩も首を振る。
「臭くないんだ」
それならなぜ?と聞こうとした時、「ネットなんかでウルトラマンの着ぐるみバイトはキツいとあり、マスクは特に前の人の汗や唾液、さらにはカビ臭もありキツいとあったんだけど、全然だなぁと思ってな」と。

「真島のウルトラマンゼロなら、喜んで入らせてもらうけどな」いやらしい笑顔で言ってきたので、「もう!」と怒ったフリをして肩を叩いた。


947 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/28(土) 12:52:36
しばらく沈黙が続いた後、大和先輩が尋ねてきた。
「真島って彼氏いないのか?」
先輩に彼女がいるのか気になっていたので、質問返しをする。
「先輩こそどうなんですか?」
大和先輩はニコッと笑って「クリスマスに着ぐるみバイトしている奴に彼女がいると思うか?」と答え、「真島はどうなんだ?」と聞かれた。

私もニコッと笑って「クリスマスに着ぐるみバイトしている寂しい女に彼氏いると思いますか?」
私はこのチャンスを逃さまいと勇気を振り絞る。
「先輩、私と… 」
と言いかけた時、大和先輩の人差し指が私の唇に触れる。
「それは俺に言わせてくれ、俺と付き合ってもらえませんか、真島真由さん」

私は今日一番の笑顔で「はい!よろしくお願いします」と答え、しがみつくように大和先輩と腕を組んだ。

大和先輩は私の頭を優しく撫で、「守でいいよ、真由」と。
私はもっと強く彼の腕にしがみついた。
ウルトラマンという秘密の共有し、彼氏ができたことに自分の体調不良のことなど、きれいさっぱり忘れてしまい、その日は帰宅した。


948 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/29(日) 01:30:40
翌日はすっかり体調も良くなっていた。
それどころか早く仕事に行きたい。
理由は一つ早くウルトラマンジードに、彼に会いたい気持ちでいっぱいだったから。

午前中はいつも通り木の着ぐるみを着てモール内を回る。
奈緒さんも朝一は凄く心配してくれていたが、顔色が良くなっているのを見て安心したようだった。
ご迷惑をお掛けしたことをお詫びし、木の着ぐるみに入る。

早く彼に会いたい気持ちを抑えて、仕事に集中する。
バイトも半ばを過ぎて、ようやく気づいたことがあった。
それは私と同じ木の着ぐるみが上の階でもう一体歩いていることに。
余裕ができたのか視野も広くなっている、そして心も。
もう一体の木の着ぐるみの中の人に向けて
“お互い頑張りましょう“と念を送る。
念が通じたのか、もう一体の木の着ぐるみがこちらを見たような気がした。


949 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/29(日) 01:31:33
午前中の仕事を終えて休憩。
今日は体調も気分も優れて昼ごはんが美味しい。
まだ、時間は早いがウルトラマンゼロに着替え始める。
はやる気持ちを抑えきれなくなっている。
ウルトラマンゼロに着替えを終え、マスクだけ外してイスに腰掛ける。

その時だった、控え室をノックする音。
“ヤバイ誰か来た“
奈緒さんなら昨日迷惑かけたので、気合いを入れていたと言い訳し、美香さんだったら何て言い訳しよう。

頭の中はまだ整理できていない。

再び控え室がノックされる。

意を決してドアへ向かう。
すりガラス越しにシルエットが見えるが、私より身長が高い。
奈緒さんや美香さんではないようだ。
恐る恐るドアを開ける。

立っていたのは守。
下はジャージで、上は黒のダウンジャケットでフードも被っている。
「入っても?」
私は頷き、彼を引き入れるとドアに鍵をかけた。
「どうしたの?」私の問いに「昨日体調悪かったから心配で」と。

「ありがとう」私は彼に抱きつき、彼も私を抱きしめてくれたが、お互いの胸元の異物につっかえるが、胸元のマスクがつっかえる。

「え!守も?」
彼は笑って頷くとダウンジャケットとジャージを脱いだ。
中にはウルトラマンジードを着ている。
胸元のマスクを目立たないようにするために腕を組んで移動してきたのだとか。

私が彼に視線を送るとそれだけで察したようで彼はマスクを被る。
彼の背後に回るとファスナーを閉め、彼はウルトラマンジードになった。

続いて私もマスクを被る。
ウルトラマンジードは私の背後に回り、髪の毛を着ぐるみの中に納めてから優しくファスナーを閉め、私はウルトラマンゼロとなった。


950 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/29(日) 11:38:07
仕切り直して抱き合う。
互いのマスクの小さな呼吸穴から吐息が漏れる。
足を絡ませるようにすると、彼の太ももが私のアソコを撫でるように触れる。
“気持ちいい“
彼の手を掴むと私の秘部へと持っていく。
そして私も彼のアソコに触れると、彼も興奮しているようで陰茎の形がクッキリと浮き出ている。
私の手は陰茎の形に沿うように撫でると、彼はビクッとした後、彼の手が私の秘部を弄る速さが上がっていった。

テーブルに私は押し倒され、その上から彼が覆い被さる。
気持ち良くなりテーブルに横たわり、互いのアソコを弄り合う。
吐息は激しくなるが、声は漏らさないように必死に堪える。
密着しマスク同士が触れ合う。
「真由大好きだ」マスクの振動で意外とクリアな彼の声が聞こえてきた。
「私も守が大好き、高校生の時からずっと」
「え!そうだったの?実は俺も真島じゃなかった真由のことが気になって気になって、気づいたら好きになってたんだ」
そう言って抱きしめる力が強くなる。

息苦しさの中快楽に身を任せ始めた時、館内放送が流れた。
『午後2時よりおもちゃ屋〇〇店入口にウルトラマンがやってきます、是非家族お揃いでお越し下さい』


951 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/29(日) 11:39:40
放送が流れた後、私たちは正気を取り戻した。
「仕事終わってからだね」と守。
「そうだね」私も返す。

2人でテーブルから降りると、サンタの衣装を着る。
そして、控え室を出た。

平日は子どもたちも少なかったのだが、今日から冬休みということもありいつもより多い。
館内放送も効果があったのだと思う。
いつもよりたくさんの子どもたちの相手をしたが、隣りに守がいるだけで凄く頑張ることができた。
合間合間で、アイコンタクトを取っていたから。
とは言っても相手の目は見えないのだが。

慣れた感じで子どもたちの対応している美香さんもまさかウルトラマンジードに同級生の守、ウルトラマンゼロに私が入っていることは知らない。

クリスマスに向けてこれから忙しくなるが、乗り切れる自信は湧いてきた。


952 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/29(日) 11:41:33
ウルトラマンゼロを脱いで、美香さんを待つ。
バタバタとやって来た美香さん。
「今日は忙しかったわ、子どもたち多くて」と額の汗を拭っている。

「冬休みになったからじゃないですか?」
と私の言葉に、「それだ!大学生は年中休みみたいなものだから、忘れてたよ」と。
「ちゃんと、大学行って下さい!」と言って2人で笑った。

美香さんが落ち着くのを待って、着替えを始める。
守にはまだウルトラマンイベントの後も着ぐるみを着ることは伝えていない。
だから、【仕事終わってからだね】と言ってくれたのだろう。

もしかしたら着替えを終えて控え室の前で待っていてくれているのではと思いながら控え室を出たが守の姿はなかった。

少しがっかりした気分で夕方の着ぐるみの仕事へ向かう。


953 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/30(月) 10:18:03
「今日はこっちも多かったわね」
控え室に戻ってきた美香さんの開口一番発した言葉。
「そうですね、これからクリスマスまで大変そう」私も同意し呟く。
「そうね」そう言いながら美香さんは私が着ぐるみを脱ぐのを手伝ってくれた。

「もう一人で大丈夫?」
「はい、今日もデートですか?」
と私の問いに「今日は彼氏へのプレゼント探し、ここのショッピングモールで探すんだけど」と笑顔で答える。

「真由ちゃんなら年上の男性に何をプレゼントする?」
「うーん」プレゼントする年上の男性を想像すると守が出てきた。
「何をあげるだろう?」とっさに聞かれてもすぐに答えが出てこないので、美香さんへ質問返しをした。
「美香さんの彼氏さんは何歳なんですか?」

「えーと、私より5才年上だから27歳かな」
「そうなんですね、大人ですね、うーん、私の経験では対応できないですね」と苦笑いする。

「まぁ、適当に探してみるよ、お疲れ様」
そう言うと美香さんは控え室を出て行ってしまった。

「クリスマスプレゼントかぁ」
一人呟く、クリスマスはひとりぼっちだと思っていた、まさか彼氏ができるなんて夢にも思っていなかったので、嬉しい悩みなのだが。
守が何を欲しいのか考え悩む、出した結論は
「私もプレゼント探しに行こう」独り言の後、控え室を後にした。


954 : クリスマスバイト ◆dkf/aF6sqI :2019/12/30(月) 10:19:49
控え室を出ると「お疲れ!真由、飯行こう」と守が声をかけてくれた。
私は会えたことに嬉しくて笑顔になる。

「なんで、どうして?」
守にはこの質問だけで伝わったようで、「実は俺も木の着ぐるみでモール回ってるんだ」
目をパチクリさせる私。
もう一体の木の着ぐるみの中身が守ということは分かった。
それで今日、木の着ぐるみの私と目が合ったような気がしたのではなく、守が私を見ていたからだと理解し合点はいった。

しかし、私が疑問に思っているのはそこではない。
なぜ、私が木の着ぐるみに入っているのを知っているのかということ。

ウルトラマンの話はしたが、それ以外はしていない。
美香さんからもウルトラマンジードが守だということを聞いていないので、美香さんから聞いたとは思えない。

頭を抱える私に、「あの時だよ」と守は言った。
「初めて真由を控え室に運んできた時、ウルトラマンイベントの後の事で河島さんと話してたから」

「なるほど!」
納得して笑顔になり、守の腕に抱きつくようにしがみつく。

「どこ、食べに行く?」
守の問いに「プレゼント探しに行こう!」そう言うと強く守の腕を引っ張った。



おしまい


955 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/12/31(火) 14:55:39
ありがとう。帰省のいい読み物になった。


956 : 名無しさん@着ぐるみすと :2019/12/31(火) 14:59:32
ここは思い入れがあるから禁句が減ったのならまたこうやって投稿増えてほしい。
良作だったありがとう。


957 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/01/01(水) 22:40:25
pixivの着ぐるみ小説楽しみにしてる作品がいくつかあるけどここ最近更新頻度下がりまくってるし年末一切更新なしで
悲しい


958 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/01/25(土) 05:33:28
今年の夏コミは実質春コミでいつもと違うからね
それによって独自同人イベントのスケジュールも滅茶苦茶になってるし


959 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/03/06(金) 23:08:56
pixivやってるなら、ユーザーでももぴさん検索してみなよ


960 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/03/07(土) 00:04:32
やっぱももぴだわ。シチュのレベルが違う。


961 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/25(水) 21:01:25
1.

デビュー当初、ドラマや映画の仕事もあったマユミは5年も経った頃から仕事が激減していた。
マユミは可愛くスタイルも良かったが、身長だけは低かった。
初めは可愛さから仕事があったのだが、遅咲きで30歳が近づくと急激に仕事も減っていった。
それだけでなく、絶頂期に調子に乗り過ぎスタッフや周りの人間を粗末にしたことも原因の一因だろう。
最近では全く仕事もない中、ある映画の仕事の話が入ってきた。
役は”犬を愛する主人公に恋を抱く女性”
ということしか情報がなかったので、断ってもいいとマネジャーからは言われたが、マユミは二つ返事で仕事を受けた。

しばらくして台本が届いた。
内容を確認して愕然とする。
犬を異常なほど愛していた主人公のマサルに不幸が訪れる。
それは愛犬の死、そんな時に出会うのがアユミ。
アユミの猛烈なアタックで2人は付き合うことになるのだが、マサルはアユミに自分の愛犬のように振る舞って欲しいと懇願する。

マサルを愛するが故に、断わることができず受け入れるアユミ。
そして2人は恋人同士なのだが、飼い主とペットの関係になっていく。
次第に心が満たされたマサルはアユミを女性と見るようになり、2人は結婚してハッピーエンドというストーリー。


962 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/25(水) 21:02:10
2.

台本の序盤と終盤こそ、人としての役があったが、その他は犬として扱われることが大半となっていた。
しかし、マネジャーのアドバイスも聞かず独断で仕事を受けてしまった。何より仕事をしなければ食べていくのもキツくなってきていた。
犬でもなんでも、マユミにはやるしかなかった。

家の中で四つん這いになり、犬になりきり歩き回る練習をした。
しかし、普段全くやることのない姿勢のため、翌日には体のあちらこちらが筋肉痛になった。

そんな日々を過ごして一週間が経過し、クランクインとなった。


今売り出し中の俳優ユウイチとの共演。
マユミより2つほど歳下だが、身長はマユミよりも40cmも高い180cmあった。
2人で並ぶとまるで子どもと大人。
そんな2人で撮影は進んでいった。

序盤の出会いのシーンと終盤のシーンを先に取り終えた。
撮影は進み、いよいよアユミがマサルの思いに応えてイヌにされるシーン。


963 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/25(水) 21:03:05
3.

台本には特に”イヌとして”との表記はなかった。
マユミが考えていたのは、首輪を付けられ四つん這いになりリードを引かれる程度に考えていた。
しかし、スタッフにこれに着替えて下さいと渡されたものは黒いラバースーツ。
このラバースーツに着替えたら、教えて下さい。
そういって、更衣室へと背中を押される。
ラバースーツに着替えて出てくると、リビングのセットでマサルと向き合う。
撮影が再開、「よく似合うよ!」身長は低いがスタイルのいいマユミにとってこのラバースーツは小さいようで、ピチピチで恥ずかしいほど体のラインがくっきりと浮き出ていた。
少し動くだけでもラバースーツが擦れてピチピチと音を立てる。


964 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/25(水) 21:06:52
4.

このままイヌにされるのかと思っていると、マサルが座って腕を曲げるように指示する。
曲げた腕にマサルはラップを巻いていく。
撮影は一旦止めてスタッフが、マユミの腕、そして足も曲げた状態でラップを巻きつける。
丁寧にしっかり、そして強く。

四肢を切られたようにラップを巻きつけられ、再びカメラが回る。
「だいぶ、イヌに近づいたね」そういって微笑むマサル。
本心では泣きたくなっていたマユミだが、アユミとして笑顔を浮かべてマサルに擦り寄る。
マサルもアユミを抱きしめる。
「次はこれ!」そういってマサルは何かを広げた。

それは革でできた人型のマットのようなモノ、外観は茶色。
マットのようなモノの周囲にはファスナーが付いており、手足を折り畳まれたアユミから型をとって作られていた。
アユミがその上に大の字に寝そべると、マサルは短い手足の先4箇所からファスナーを閉めていく。
最後はお尻から背中を通り頭にかかるファスナー。
マスクは鼻のところだけ穴が開いたものを被る。
マスクを被る前に口に何か機器のついた猿轡をされた。

これを被せられるシーン。
マユミは本当に怖くなり、演技でなく本気で首を振った。
しかし、共演者も含めスタッフ全員が迫真の演技とその様子を見守る。
マサルはアユミに革のヒトイヌスーツを着せると「よく似合うよ」と言って抱きしめた。


965 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/26(木) 20:53:38
5.

マユミは革のヒトイヌスーツの中で暑さと息苦しさ、そして手足の痺れと戦っていた。
汗がラバースーツの中を伝い短くなった手足の先へと落ちていく。

もうこの状態でもキツイが生活のことを考えると、これぐらいで根を上げていられない。
この厳しい状況の中、マサルに甘えるイヌを演じる。

「アユミも気に入ってくれたか、俺も嬉しいよ」とマサル。

こんな顔も見えない状態なら、私でなくとも私と同じくらいの女性に代役を立てればいいのにと心の中で思う。

そんな事を考えているマユミのイヌのシーンは続く。
マユミは手足の自由を奪われ、視覚を奪われ、話す事も奪われた今、頼りは耳だけ。
その耳も革のマスクで外の音が阻害されている。

微かに聞こえるマサルの声。
何やら誘導されていることに気づくマユミ。
どうやらアユミは抱き抱えるようだと分かり、マサルに身を委ねる。


966 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/26(木) 20:56:38
6.

体がフワッと持ち上がり移動する。仰向けに静かに降ろされる。
背中側が柔らかい。
大の字に寝そべると、短い腕や足に何かされている感触が伝わってくる。

見えないし、抵抗すると撮影に支障を来すと思い、ジッとしているとさらに暑くなった感じがした。

何をされたか分からないマユミ。
マサルは革ヒトイヌとなったアユミを抱き抱え
、仕上げとして犬を模したファースーツに閉じ込めた。
腹側のファスナーは閉じられた後、縫われて完全にイヌにされたマユミの撮影は続く。
首輪をされた際、声を上げたが猿轡に取り付けられた機器がマユミの声をイヌの鳴き声に変換した。


このドラマ、製作費も撮影時間もなく、一気に撮り終える必要があったため、早朝から始まった撮影は深夜まで及んだ。
ヒトイヌにされたマユミは昼食後、夕食抜きで深夜までヒトイヌスーツに閉じ込められたまま撮影は続けられた。


おしまい


967 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/03/26(木) 23:57:52
ももぴさん、きたね。
いいとこ、くすぶるわ〜。


968 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/03/27(金) 00:55:10
>>961
こっちで作品見られるのはありがたい
セリフがないから淡々としてるが臨場感あって楽しかった
また書いてくれよ


969 : 売れない女優 ◆dkf/aF6sqI :2020/03/27(金) 01:16:19
ありがとうございます


970 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/03/27(金) 06:57:34
>>967
pixvのほうね


971 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/27(金) 22:01:57
A1-KAW-A10R1 通称A1は今、私の横で会社の受付をしているAIロボットのこと。
ちなみに私は28歳独身、彼氏無し、通称アラサー女こと工藤 朝陽。
もちろん、受付をするぐらいなのでスタイルも顔も自他共に認めるほどなのだが、私に見る目がないせいか独身で30歳を迎えそうだ。

つい最近まで横で一緒に受付をしていた同期は結婚し寿退社していった。
一人での受付業務はきついと上司に直談判した結果がこのAIロボットだ。
人間と違ってよく働いてくれる。
電話こそ取れないが、来客の案内を巧みにこなしている。


972 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/27(金) 22:02:56
花形である会社の受付もやる人が少なくなり、ロボットに取って替わられるのかと思うと少し寂しく思う。
にしても、銀色と水色のプラスチックパーツに覆われたロボットではやはり人間様には劣ると私は考える。
しかも、3時間毎に1時間の休憩が必要なのだとか。
時間になると、総務の課長自らAIロボットを回収に来て、私にいろいろとAIロボットのことを聞いてくる。
変な動きをしなかったか?私がロボットを壊すようなマネをしなかったか等。

相当このAIロボットにはお金がかかっていると私は見ている。
なので、課長に嫌味を言ってやった。
「AIロボットでも、もう少し人間らしくした方がいいでは?」と。
課長は頭を捻り、考えながらAIロボット固定具にしっかりと固定し回収していった。


973 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/27(金) 22:03:47
そんな日が続いたある日、私の言った通り“人間らしく“なったA1が運ばれてきた。
全身人工皮膚に覆われ顔はリアルフェイスで、髪は肩にかかる程度で少し茶色、私と同じ制服を纏っていた。

「どうだ、人間らしくなっただろう」
課長は自慢気に言ってきたが、リアル過ぎて不気味ですと返してやった。

リアルフェイスとなったA1、音声は以前と変わらないが、接客時の“笑顔“と待機時の“素の顔“の機能が追加された。


974 : sage :2020/03/28(土) 23:30:58
支援!


975 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/29(日) 20:31:58
バージョンアップはあったものの、その後は何も変わったことはなく、受付業務は続いていった。

ある日、私とA1の受付近くで新しく設立された子会社の勧誘イベントが行われた。
これは社内外に周知してもらう為のイベント。
イベントと言っても、男女のスタッフ1名ずつと着ぐるみが一体の計3名でビラやポケットティッシュを配る程度のものだった。

A1を運んできた課長からは何かあれば、イベントのフォローをするように釘を刺された。

こんな日に限って来客はなく、暇。
そんな時、事件が起きた。


976 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/29(日) 20:33:15
子会社のキャラクターの着ぐるみが倒れた。
着ぐるみはビニール製で膨らませるタイプのものだが、常時エアーを送り続けるものではなかった。
さらにイベントをやっているところは私のいる常に陰となる受付とは違い、常に陽が当たる場所。
エアーで膨らむタイプの着ぐるみで中の人の負担が少ないものだとはいえ、その中の人の体調が朝から優れなかったこともあり倒れてしまったようだ。

私が駆け寄ると既に着ぐるみからエアーは抜かれて中の女の子が出されていたが、顔色が悪い。
私と女性スタッフでその子を医務室へと運ぶ事になった。

幸い来客も少ない為、内線電話を来客者に見えるところへと置き、内線番号一覧をその横へ置く。
私が受付を離れる時、いつもやっている事だ。


977 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/29(日) 20:34:42
どうしていいかわからずに、呆然と突っ立っている男性スタッフのところへA1を連れていくと、「これに着ぐるみを着せていいから」と言い残すと私と女性スタッフは着ぐるみの中の女の子を医務室へと運んだ。

幸い着ぐるみの中の女の子は大した事はなく、医務室でしばらく休む事になった。
一安心し受付へ戻ると、A1は着ぐるみを着せられたようで、人とは違う不自然な動きをする着ぐるみがいた。

そして、程なくしてまた事件が起こった。
今度はA1が倒れてしまった。
原因はおそらくオーバーヒート。
陽の当たる場所で通気性の悪い着ぐるみを着せていたから。

“ああ、今日は全くなんて日だ“
心の中で呟くと、イベント場所へと走る。


978 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/03/31(火) 07:58:55



979 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/31(火) 21:09:29
頼りない男性スタッフはまた呆然と突っ立っている。
「すみません、お借りしたロボットを」
申し訳なさそうに女性スタッフが声を掛けてきた。

取り敢えず課長が来るまでに一次対応し、復旧すればドヤされずに済む。
受付裏の小さな控え室へとA1を女性スタッフと運び入れる。

女性スタッフには戻ってもらい、復旧作業に入る。
応急処置マニュアルは課長から貰っているが、以前のいかにもロボットの方だったがやるしかない。


980 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/31(火) 21:10:10
まずは髪の毛。
軽く引っ張ってみるが取れ気配がない。
てっきり、両面テープでくっつけているとおもっていた。
ならばと、髪の毛を頭皮に沿って触ってみる。
「あった」指先に異物を感じた。
その部分を髪を開いてみる。
固定具が見つかった、全部で4箇所。
それを全て外すと、髪が外れた。

次は人工皮膚だが、どうなっているか分からない。
正直、髪を外すとファスナーが出てくるのだろうと思っていた。
分からないので私と同じ受付の制服、ブラウスを脱がせてみるが、ファスナーは存在しない。

「一体どうなってるの!」私は床を叩いた。


981 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/03/31(火) 21:11:24
ヤケだ、スカートを脱がせハイヒール、パンストも脱がせたA1を犯すが如く荒々しく。

髪の毛がなく人工皮膚だけとなったA1、人で言う裸の状態にして私は冷静になった。
スカートで隠れていた腰の辺りを一周する切れ目に気がづいた。
パンストを勢いよく引っ張ったことで、切れ目が現われたのかもしれない。

服を脱がせる要領で上半身の人工皮膚を脱がせる。
薄く伸縮性のある人工皮膚は脱げて、以前のいかにもロボットのA1に戻った。

応急処置マニュアルにはまずプラスチックパーツを固定するビスを外すように書いてある。
ブラスドライバーで指定されたビスを外していくとプラスチックパーツが外れた。


982 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:05:56
プラスチックパーツの下から現れたのは金属の枠組みと基板や細かな配線。
文系で機械オンチの私にはサッパリ分からない代物だ。

マニュアルにはオーバーヒート(異常発熱)による場合は、ベースとなる黒いゴムも熱くなっていると説明があり、黒いゴムに恐る恐る触れてみる。

黒いゴムに触れてみると確かに熱い。
ヤケドするほどではないが。

涼しい場所で、暫く冷却することで機能が復旧するとも書いてある。

暫く様子を見ていたが、復旧する感じがしない。
“えらいものを壊してしまった(汗)“
“弁償かなぁ?“
心の中で呟く。


983 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:06:44
少し凹んだが、独身だし分割ででも弁償しようと腹をくくる。
冷却して復旧すればラッキーだし。

「さあ、仕事しよう!」自分に言い聞かせるように立ち上がろうとした時、A1が私の腕を掴んだ。
顔もなく金属の枠組みと配線剥き出しのロボットが腕を掴んできたのだ、もう恐怖でしかない。
「きゃあ!」私は力いっぱい悲鳴をあげた。

しかし、A1は私の腕を掴んだまま、いつもの電子音でこう言った。
「アサヒ ワタシ ノミモノ ホシイ」


984 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:07:25
「へ?」
思わず変な声が出る。
掴まれた腕にそれほど力はなく、オマケに『アサヒ』って私のことを呼んだ。
普段は『クドウ サン』と呼んでくる。

これまで3ヶ月間、一度も『アサヒ』なんて呼ばれたことも呼び捨てにされた事もない。
熱で故障したのかとも思ったが、他におかしい事がある。

自分の要望伝えてきた事、そしてその要望が『ノミモノ』

改めてA1の顔の部分に私の顔を近づける。

金属の枠組みと配線で分かりにくいが、ベースのゴムは人間のように呼吸している。


985 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:08:11
こうなれば仕事そっちのけで、A1を調べる。
ツンと尖った胸の金属の枠組みの内側のゴムに触れてみると、何やら勃起したものに触れる。
指に挟んで転がすようにしてから、摘み引っ張って離す。

「アァァァン」と変な電子音。

私を掴んでいた手を解くと、A1の背後に周り金属の枠組みの間から手を入れてベースとなる人型の黒いゴムの胸を鷲掴みにして優しく揉んでやる。

A1は私に体を預けて気持ち良さそうに胸を揉まれる。

私にはもう何となく全てが分かり始めていた。


986 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:08:53
こんなことをよくやって敏感に感じる人間を私は1人だけ知っている。
そう、数ヶ月前まで私と一緒に受付をしていた相川伊織。

仕事終わりに胸の大きな彼女の胸を揉んでは戯れていた。
黒いゴム越しではあるが、この感触は彼女。

金属の枠組みと配線に隠された股のところに手を持っていく。
顔もなく機器が剥き出しの容姿のA1は、私から逃れようとするが、力が入らないようだ。

股の部分は一本線が走っている。
それをなぞるように、指を走らせる。
黒いゴムから電子音の吐息が漏れる。
「フゥゥ ァァァァァン」
さらに指の動きを早めていくと、体を捩って逃れようとするロボットらしからぬ行動に出た。

しかし、私はA1をガッチリホールドすると、指の動きをさらに速めた。


987 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:09:45
A1は首を振りながら必死に抵抗する。
どんどん速まる私の指に耐え切れなくなったようで言葉が漏れる。

「アサヒ ダメ ヤメテ ワタシ ワタシ コワレチャウ」
それに対して「A1どう?私のテクニックは、気持ちいい?」

「スゴク イイ デモダメ アサヒ ワタシ イッチャウゥゥゥゥ アァァァァァァ」
感情の込もった電子音の後、A1は大きく体を揺らした後動かなくなった。

黒いベースの人型のゴムからは激しい呼吸音が聞こえる。


988 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:10:54
A1は間違いなく、相川伊織。
なんで気づかなかったんだろう。

アイカワイオリ
A IKAWA IOR I
“ I “を1に、“O “を0に換えると
A1-KAW-A10R1
となる。

それになぜ寿退社した筈の伊織が復職したのか。
ここからは彼女のことをよく知る私の想像だが、すぐに離婚したが、そのまま受付に戻る気まずさと彼女のプライドから課長と相談の上、A Iロボットとして復職したのではないか。

逝ってしまい動けないでいる伊織。
気を失っているようで全く動かない。

私は悪戯を思いつき、カバンを漁る。


989 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:11:45
私のカバンにはたまにムラムラした時に使うローターが入っている。
それを掴むとA1の股へとセットして固定する。

そしてA1を元に戻す作業にかかる。
プラスチックパーツをドライバーで取り付ける。
人工皮膚だが、上半身を前後反対に着せる。
これでプラスチックパーツの空間で呼吸は出来るが電子音が聞こえにくくなると考えた。
手の部分は指を無理やりねじ込んだ。

しっかりと上半身部分の人工皮膚を着せてからブラウスを着せてショーツ、パンスト、スカート、ハイヒールの順に履かせていく。
最後に上着を着せた。

上半身が180°回転しているのと、髪がない事以外はいつも通りだ。
髪を取り付け、ローターの電源を入れた。


990 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:13:07
なんとも奇妙なA Iロボットが動き出す。
人工皮膚に妨げられて声が少し漏れる程度。
近くで耳を傾けると何か言っている。

「アサヒ ゴメン ダマス ツモリ ナカッタノ 」
電子音で言われても、どことなくふざけているようで真実味に欠ける。

「ウゥゥゥゥゥゥ ダメ ダメ ダメ イッチャウ コワレルヨ コワレチャウ アァァァァァ アサヒ」
また、A1は動かなくなった。


その後、A1は定刻に課長に回収されていった。


991 : 受付ジョウ ◆dkf/aF6sqI :2020/04/01(水) 23:14:27
翌日、私が受付に行くとA1が既にいた。

私を見つけると一礼し、「オハヨウゴザイマス」と電子音ぽく挨拶したが、明らかにいつもと違う。

私が首を傾げるとA1は人工皮膚を脱ぎ始めた。
中から出てきたのは相川伊織。
髪の毛を軽く直すと「久しぶり」と。

私は伊織に「久しぶりじゃないわよ」と返したが、少し考えて「面と向かうのは久しぶりかも」と言って笑った。

「今日からまたよろしく」伊織の言葉に私も「こちらこそ」と返した。

来客が来た。
「いらっしゃいませ」声を合わせて頭を下げる。
そのタイミングで伊織がローターを返してきた。
「もうぉ!」私の呟きに2人で笑顔になり来客を迎えた。


おしまい


992 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/04/03(金) 13:41:14
>>991
乙です。
やっぱり伊織サイドも気になりますね。


993 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/04/09(木) 15:52:21



994 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/04/27(月) 16:47:25
おつ


995 : ゼンタイ 娘 :2020/05/06(水) 18:55:17
新しくオープンした時間貸し駐車場。
大々的にアピールする為に入口にはゼンタイ 娘が2人立っている。

全身がカンパニーカラーであるメタリックブルーのゼンタイに、これまたカンパニーカラーのシルバーのハイレグ水着を身に纏い、顔には会社のロゴが入っている。

全身でこの駐車場を運営する会社を表現している。
ピンヒールのニーハイブーツを履き、旗を振って駐車場のオープンをPR。

元気に旗を振り大きな胸を存分に揺らしているゼンタイ娘 沙知と、その横で恥ずかしそうに隠す事の出来ない光輝き目立ちまくる体をどうにか隠そうとするゼンタイ娘 真琴。

「真琴、しっかりやりなよ、誰もアンタだって分からないだから」

「でも、やっぱり恥ずかしい」
その場に座り込むとハイレグが食い込み。
張りのあるお尻が剥き出しになる。
「ヤダァ、この水着」

今にも泣きそうな真琴を引っ張り立たせる沙知。
「どうせ、今日いっぱいこれ脱げないんだから」

このゼンタイは特殊な作りでジップはなく、脱着の為の開口部は縫われており、簡単には脱げなくされていた。

「あ、もう時間だ」
近くのビルの時計を見た沙知が真琴の腕を引っ張り駐車場内に停めてあるワンボックスへ向かう。

ワンボックスの後部座席のドアを開けると、そこには沙知と真琴と同じ格好をした女性が2人。
「交代よろしく」
沙知がそう言うと、沙織と真希が立ち上がって車の外へ。

置いてある旗を手にし、振り始めた。

【終】


996 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/05/10(日) 20:18:23



997 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/05/12(火) 15:06:25
お疲れさまです


998 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/05/12(火) 23:22:24
テスト


999 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/05/12(火) 23:23:15
テスト


1000 : 名無しさん@着ぐるみすと :2020/05/13(水) 12:29:24
おわり


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