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賢い(?)世渡りの仕方教えますw

2:2008/05/12(月) 02:01:25
「いいですよ?」

また蓄えを増やすチャンスだ。師匠と一緒にいると何があるかわかったものではない。できるだけ蓄えを増やす方が先見の明というもの。僕はにっこりと笑った。確かにイカサマはよくないことだが僕だって生きてかなくちゃならない。この世は実は弱肉強食なところがある。それは大人はみんな知っているでしょう?

僕がにっこりと笑うのを見て何も知らない少年だと三人組は思ったらしい。ニカっと笑うと向こうはひそひそと耳打ちした。

僕はただ笑うだけ。ポーカーの醍醐味はそこにある...

「フルハウス!」

「ぎゃー!まただ!」男達はカードを宙に放った。それは蝶のようにひらひらと空気を切り、静かにテーブルに下りてくる。一人が僕の胸倉を掴んだ。「てめえ、イカサマしやがって!」

「してませんよ?証拠はどこです。」僕は平然としていたが回りはざわめいている。そこに一人の男がやってきた。身なりはきちんとしているが目には品がない。髪の毛はふわっとした黒い癖毛。目は釣りあがっている。ラテン系の顔だ。口は薄めだったが鼻筋は通っており、目の下にはちょんと墨で突付いたようなほくろがひとつある。白いドレスグローブを手に嵌め、煙草をくわえている。

「すみませんねぇ、お客さん。」男を何人か従えたその男は言った。「暴力はやめてもらえます?ここは賭博場、リングじゃないんでね。そんなに殴り合いしたかったらリングにでもあがったらどうですか?」声は低い。背が高い。すらりとしているがやや筋肉質の体つきなのは僕は見て取れた。ここのオーナーらしい。その男は到底三人組をのせそうにもないが後ろにいる数人は朝飯前でボコにしそうだ。

三人組が僕を離し、すごすごと引き下がるのを見てリーダーらしい男は僕にニカっと笑った。「すみませんねぇ、お客さん。ここは俺が一杯奢らせてもらいますよ。」

「僕飲酒はしませんよ?」

「まぁまぁ、硬い事は言わずに。別に酒だなんて言ってませんよ。」彼はそういうと僕の肩をポンと叩いた。


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