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ワルシャワ蜂起

1JIN:2007/10/21(日) 10:01:39 HOST:ntgnma006191.gnma.nt.isdn.ppp.infoweb.ne.jp

 随分前にNHK教育でアンジェイ・ワイダ監督の『地下水道』を見てから非常に高い関心を持ち続けている事件。

 いわば以前から武図書さんの主張されている「尊厳のための抵抗」の見本みたいなケースですが、それだけでは説明できないくらいの政治外交的な背景があるというのも特徴の一つ。


 この事件も含めてポーランドという国の実に厄介な点は、例の「分割」という事実も踏まえて「同情すべき悲劇の小国」というイメージを振り巻く反面、周囲の小国や少数民族に対しては、むしろ小中華的な覇権志向が強かったという点なんですよね。

 実際、第二次世界大戦の亡命政府期においても、チェコスロバキアとの連合協議において、むしろ事実上の吸収合併を狙うという「焼け太り」を模索し、それが逆に周囲からも外交的に孤立する結果すら招くと。

 そして結局ワルシャワ蜂起を主導したのが、むしろこうした覇権派だったというのも自分的にこの事件をいろいろと単純に思えない次第で。

2JIN:2007/10/21(日) 16:24:18 HOST:ntgnma005221.gnma.nt.isdn.ppp.infoweb.ne.jp

 その意味では実は極東事変以前の日本もそうなんですよね。

 ピクチャードラマを見るに、周囲の小国への経済進出による地域覇権を構築していた感じで。

3JIN:2007/10/23(火) 22:06:02 HOST:210-172-30-192.cust.bit-drive.ne.jp

 あと開戦前も含めてのポーランドの最大の誤算はあまりにも自己を過大評価し過ぎていたことですね。

 それが結局は自分だけでなくヨーロッパ全体をも奈落に落としたと。

4JIN:2008/04/18(金) 12:34:45 HOST:124x32x226x74.ap124.ftth.ucom.ne.jp

 意識しているかは不明ながら、自分的に非常に多くの共通項を感じるエリア11とポーランド。

 「合衆国となるには日本人の比重が圧倒的過ぎる」が「民族国家としては非日本人への依存が高すぎる」というのが現在のエリア11ですが、この辺りは「連邦となるにはポーランド人の比重が高すぎる」が「民族国家としては非ポーランド人の比重が高すぎる」と言われた戦間期を思わせる感じで。

5JIN:2008/12/27(土) 14:16:15 HOST:softbank126112104038.bbtec.net

 よく混同されますが、実はこの前年に「ワルシャワ・ゲットー蜂起」が行われてるんですよね。

 こちらは絶滅収容所に送られるユダヤ人が決死の抵抗をした物で、当時ドイツ人に劣らぬほどユダヤ人に迫害的だったポーランド人がこれに際してどう対処したのかも議論になると。


 そして特筆すべきは、戦後にポーランドを訪れた西ドイツのブラント首相がゲットー跡地で献花の上で「跪いた」ことが論議を呼ぶと。

 すなわちブラント首相が「跪いた」のはポーランド人全体かユダヤ人だけかという点で、ある意味ではポーランドにボールを投げ返した実に見事なまでの外交テクニックとも思えるわけで。

 「ユダヤ人もポーランド人と認めるかどうかはそっちが決めることだ」と。

6JIN:2009/09/03(木) 12:48:26 HOST:124x32x226x66.ap124.ftth.ucom.ne.jp

 ポーランドがロシアの歴史認識に対して、改めてクレームを付けた模様。

 ポイントは当時のポーランド分割も含めた独ソ不可侵条約の秘密協定についてだそうですが、他の部分にも波及しそうな感じも。

7JIN:2010/02/27(土) 08:32:59 HOST:ntgnma003049.gnma.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp

今日の夜、衛星第二で『地下水道』を放送予定。

『カティンの森』も今後放送か。

8叢雲 劾:2010/02/27(土) 09:50:12 HOST:proxy20062.docomo.ne.jp
ただ、ロシアからの圧力なくして名曲「革命のエチュード」は生まれなかったでしょうね

ショパンは皮肉にも故国の危機を曲で表現することしか出来なかった
自分は戻って故国の為に戦いたかった

だが、自分はポーランドの芸術の星であるという友人の忠告からやむ無く帰国を断念します

故国思いの若いショパンにとってこれほど苦痛なことはなかったでしょう
こういう精神的ストレスが彼の持病の肺結核を悪化させて早死にに至らせたのかもしれませんし

9叢雲 劾:2010/02/27(土) 09:57:21 HOST:proxy20061.docomo.ne.jp
追記
ショパンが生きた世代は19世紀末ですが、その頃から度々独立反乱を繰り返したいわばポーランドの「激動期」だった訳です

20世紀初頭ですね
ユダヤ人の虐殺が行われていたのは第二次世界対戦での出来事です

10JIN:2010/02/27(土) 13:14:32 HOST:ntgnma003049.gnma.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp

手塚治虫の『虹のプレリュード』ですね。

あのラスト場面も初めて読んだ時は感動しました。

11JIN:2010/02/28(日) 17:35:49 HOST:ntgnma003049.gnma.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp

ある意味「白黒」だったからこそ出来た『地下水道』。

なんせ「下水」ですから、「カラー」だったらとてもというか。

12JIN:2010/03/06(土) 13:16:40 HOST:softbank126112104038.biz.bbtec.net

 この映画、ひいては現実の蜂起その物の自己矛盾というか、最大撞着といえるのが、実は「ソ連軍に見殺しにされた」という批難部分。

 特にワイダ監督の影響を受けた、押井監督が後に『うる星やつら』でもパロディ引用していた、「河口での鉄格子」の場面。


 当時の製作事情では「対岸のソ連軍」を描けなかったというのが、「蜂起を見殺しにした」ことへの暗示だというのが、今回の放送の前に行われたワイダ自身の解説ですが、元々この蜂起自体が「軍事的にはドイツだが政治的にはソ連」に対する物として意図された物だとすれば、それこそソ連が救援しなければならない義理も義務もない。

 ワイダ自身も「愛国心に燃えたポーランド人が戦後支配を目論むスターリンにとって邪魔だったからだ」と語ってますが、それは同時に戦略的な意味での「見殺し」の正当性も表しているというのが皮肉。

 
 たとえ犠牲を出して救出したとしても、感謝も協力もしないというのなら、誰がそんな苦労をするもんか。

 アメリカやイギリスも事実上それを黙認しているとなれば尚更だと。

13JIN:2010/05/08(土) 13:01:32 HOST:113x35x8x178.ap113.ftth.ucom.ne.jp

 学研M文庫の新刊『ポーランド電撃戦』を購入。

 それまでのポーランドの歴史を踏まえた上での、第二次世界大戦の発火点である、ドイツのポーランド侵攻を分析した物。


 同種の作品の中で今までに無かった最大のポイントは、実はミュンヘン協定に便乗しての、チェコからのチェシン奪取に見られるように、実はポーランドがドイツと組む可能性をイギリスが相当に警戒していたということで、結果的にはこの種の「機会的」な戦前の両天秤外交が、最終的な「孤立化」の一因につながってしまったということだと。

14JIN:2017/03/14(火) 12:33:31 HOST:113x39x164x58.ap113.ftth.ucom.ne.jp

七十年記念の『リベリオン ワルシャワ大攻防戦』を初視聴。

まさに壮絶と。


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