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花丸「電気が通うのは未来じゃないよ」

1名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:21:25 ID:K6jxXcfI
はぁ…はぁ…はぁ…

っ…!行き止まり…


追い詰めたぞ!機械〈マキナ〉で縛れ!

バチッ! 

くぅ…!

拘束完了、直ちに駆除に移ります

よしっ魔女狩り終了だな…

キィィン...


や、やめてっ…!

2名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:22:15 ID:K6jxXcfI
花丸「綺麗に綺麗に…」ゴシゴシ

花丸「よいしょ…」サッサッ

花丸「ふぅ〜今日のお仕事終わりずら」

花丸「だ〜れも来ないなぁ…いつものことだけど」

「あのぅ…」

花丸「ずらっ⁉い、いらっしゃいませ〜!」

「これ、“治して”もらえませんか…?」

3名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:23:09 ID:K6jxXcfI
花丸「これはちょっと…う〜ん難しいですね」

「そうですか…」

花丸「宜しければ専門の業者さんに問い合わせてみますが…

「それはダメっ!」

花丸「…⁉︎わ、わかりました…とりあえずこちらで一旦お預かりします」

「…お願いします」

花丸「ありがとうございました!」

4名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:24:16 ID:K6jxXcfI
花丸「と、預かったはいいものの…」

花丸「うちは寂れたリサイクルショップずら」

花丸「こんな人型アンドロイドの修理なんて当然出来るわけもなく…」

花丸「どうしたらいいかな…」

花丸「HK-083…?珍しい型式番号ずら」

花丸「人型アンドロイドは10年前からUSCで統一されたと思ったけど」

花丸「もしかして初期型?まさかぁ…」

花丸「とりあえず直せそうなバグと欠損だけ修復して返そうかな」

5名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:28:00 ID:K6jxXcfI
花丸「えーとさっき渡されたメモはっと」

花丸「パスコードの解除がえーと201-008-131」

花丸「それにしても、部品毎分かれたアンドロイドなんて初めて見たけど…」

花丸「結構グロテスクずら…」

花丸「欠損、傷は特に無いから、後はバグの確認だけ!」

花丸「この子が他の型と同じならマルにもせいぜい動作確認くらいは出来るはず」

花丸「確か左の肩甲骨のあたりに…あった!遠隔通信用の端子!」

花丸「あ…でもこの店のOSだと対応してなかった…」

花丸「赤外線で繋がるかなぁ?ダメ元で…」ピッ

シュインッ

花丸「おっ点いた!」

「こんにちは!私はフ…おっと!言語対応が日本になってるね…じゃあ、ミライって呼んで欲しいな‼」

花丸「み、未来ちゃん」

ミライ「う〜ん嬉しい!ミライは人の役に立つ為に作られたアンドロイドだよっ!困ったことがあればなんでも言って!」

花丸「じゃあミライちゃん、ミライちゃんは今頭しかないよね?」

ミライ「うんうん!」

花丸「ミライちゃんの腕、胸、足…身体全部合体出来る?」

花丸(ちょっと意地悪かな…)

ミライ「もっちろん!」フワッ...

花丸「ええっ⁉」

バシュウ!  

カシャッ...

ミライ「どうかな?」

花丸「未来ずら…」

ミライ「うん?まだ何かあるかな?」

花丸「あ、違うよ!なんでもない」

花丸(これはとんでもないもの預かっちゃったよ…)

6名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:29:26 ID:K6jxXcfI
花丸「オッケーミライちゃん、料理作って!」

ミライ「は〜い!あ、お肉があるから焼くね!」

花丸「お願いずら〜」

ミライ「適切温度測定…測定完了。設定温度を90℃に設定しました。発火準備完了」

ミライ「ミライ、火をつけまーす!」

花丸「えっ…?」

ミライ「ボンッ!」ボウ

花丸「い、今のどうやったの⁉」

ミライ「え?普通にだよ?」

花丸「違う!明らかに普通じゃないよ‼今の…完全に火を噴いていた…電熱じゃなくて‼」

花丸「どうして⁉」

ミライ「どうしてって言われても…ミライにはわからないよ」

ミライ「そうやってプログラミングされてたから、としか言えないよ?」

花丸(おかしい…)

花丸「こんなこと…現在の技術だとあり得ないよ!」

ミライ「たかが火点けただけなのに大袈裟だねぇ」

花丸「そりゃそうずら…機械のアンドロイドが魔女の魔法を使うなんて…非現実的過ぎて理解出来ないよ」

ミライ「魔女?魔法?」

花丸「魔女というのはね…」

7名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:31:06 ID:K6jxXcfI
花丸「年号が変わるもっと昔の50年前…人々の暮らしには2つの力が使われていたんだよ」

花丸「水、火、風…様々なエネルギーを半ば無限に生み出すことの出来る電気、それから場にある有機物を錬成し物質やエネルギーを生成する魔法」

花丸「魔法を使える人の事を、魔女って言うんだよ」

ミライ「魔女だね、記憶回路に登録したよっ!」

花丸「魔法を扱うことの出来る人間は少なかった。特別な力だからね。だから、魔法の存在はかなり羨ましがられたみたいだよ」

花丸「魔法を扱うことが出来る人は、電気がいらなかった。電気で出来る事は、全て魔法で出来たみたいだよ。そこで、ある決まりが作られたずら」

花丸「魔法を使う人間は電気を使ってはならない…」

ミライ「なんで使っちゃいけないの?」

花丸「魔法は、場にある有機物を錬成すると言ったね?そう、魔法は錬成に決められた物質が無いと望んだものを作り出すことが出来ないずら。だから、魔法で発生させたエネルギーはとても大きいけれど保存が出来ない。これが魔法の欠点」

花丸「例えるなら、魔法は雷ずら!雷はエネルギーは大きいけれど、今の技術だとそのエネルギーを保存出来ないんだよ。一瞬で消えてしまうからね」

花丸「でも、電気があれば、その唯一の欠点を補うことが出来る…」

ミライ「危険ってこと?」

花丸「そうずら。魔女が圧倒的な力を持つ可能性があったから」

花丸「だけど」

ミライ「けど?」

花丸「1人、ある魔女が決まりを破ってしまったずら…」

8名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:33:10 ID:K6jxXcfI
花丸「物好きな魔女が、興味本位でこっそり電気と魔法を融合させたところ…大きな事故が起こってしまった」

花丸「やがて、これを真似されては危険だからと…世界中で魔女狩りと呼ばれる迫害が始まったずら…」

ミライ「酷いね。他の魔女がかわいそう」

花丸「今も魔女はほんの少し子孫が残っているそうだけど…もうほとんどいないね。少なくともマルの周りにはいないずら」

花丸「そして、魔女狩りが終わったと同時に、エネルギーの統一化が一気に進んでいったんだ。電気にね」

花丸「これまで使われてた石油やガスといった燃料は一切使われなくなった。魔女を連想させるからと…」

花丸「そうこうして今に至るってわけ。だからミライちゃんの火は今はとっても珍しいんだよ」

花丸「だって、魔女以外は目にすることのないものだから…はい、マルのお話はこれでおしまい」

ミライ「花丸ちゃんは詳しいね」

花丸「ただ興味があったから本で読んだだけだよ」

ミライ「魔女…魔法…火…」

花丸「ミライちゃんみたいなアンドロイド自体はもう結構前から作られてはいたよ。でも、そのずっと前から火は使われなくなったずら…」

ミライ「ミライはレアモノなんだねっ!」

花丸「レアモノ?まぁいいや。あ!これだけは約束して!」

ミライ「何なにー?」

花丸「さっきみたいに、決して人前で火を出さないこと!いい?」

ミライ「わかったよ…決して人前で火を出さないこと、記憶回路に登録したよっ!」

花丸(バレたら大騒ぎどころじゃ済まないね…魔法を使うアンドロイドなんて)

9名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:35:47 ID:K6jxXcfI
花丸「あれから3日経ったけど…」

花丸「まだあのお客さんは来ないずら〜」

ミライ「お客さん?」

花丸「ミライちゃんをうちのお店に持ってきたお客さんだよ」

ミライ「ふ〜ん、早く来るといいねっ!」ニコ

花丸(笑顔が眩しい…多分人間のマルよりいい笑顔が出来るなぁ)

花丸「…?ミライちゃんどうしたの?」

ミライ「誰かなぁ…人が必死にこちらへ向かって走って来るよ」

花丸「えっ?人?いないずら」

ミライ「あ、来た」

花丸「うわっ!ホントだ!よく見えたね…流石アンドロイド…」

花丸「警察とあと1人…逃げてる女の子は何だろう?」

花丸「ん?警察じゃない…SCC?アンドロイドの型式番号と同じ…特殊機動隊!」

機動隊隊長「津島善子…多数の目撃情報、監視カメラ等の映像により魔女に認定…これより討伐する」

隊長「各員!戦闘配置!」

花丸「ずらっ⁉こんな街中で…」

善子「こっちは何もしてないじゃない!」

隊員「マキナ装填…」 チャッ...

善子「チッ!ならこっちも!」

善子「マキナっ‼」キィン

善子「出でよ…我がリトルデーモン!」ポシュッ

ポポポシュッ!

善子「アザゼル‼」ビシュッ!

10名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:37:22 ID:K6jxXcfI
あ、修正ミス
×アンドロイドの形式番号と同じ…
⚪︎アンドロイドの形式番号に似てる…

11名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:39:02 ID:K6jxXcfI
隊員「ぐあっ!」

花丸「あれは…ファンネル!」

ミライ「ミライ知ってるよ!それ、記憶回路に入ってる!」

花丸「初期のタイプが漏斗の形してたからそう名付けられたんだ。充電式の遠隔脳波コントロール装備ずら。マキナの中でもかなり歴史あるモノだよあれは…」

隊長「私が出る…残りは後に続け!」

善子「全滅させれば見せたって構わない…」

ガシヤッ! 

カチッ...ブゥン

善子「冥土の土産に喰らいなさい!魔法とマキナの融合!」

善子「堕天使の微笑み〈アンジェロ・ソリッソ〉‼」

ドガァァアア!!

善子「ふん…塵と消えるがいいわ」

12名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:41:17 ID:K6jxXcfI
花丸(これが…魔法の威力…‼)

ミライ「すごかったね、あれが魔法かぁ」


善子「さて、そろそろ帰りましょ…

「こ〜らっダメじゃん暴れちゃ」

善子「まだいたの⁉誰よ!」

「魔女殲滅特殊機動隊隊長松浦果南!果南でいいよ」

善子「名前なんていいわ…今ここで死になさい!」

果南「もう、反抗期なんだから…」

善子「いけ、アザゼルっ‼」ポンッ!
 
果南「マキナの電気と魔女の魔法の融合かぁ面白いじゃん」

果南「電気なのに綺麗だね…ん、電気だから綺麗なのかなぁ」

パシュッ! 

果南「おっと!危ない危ない」

バチィ...

果南「へー威力で色が違うんだ。ピンクが一番強いの?」

善子「うるさいのよさっきから!」

果南「図星だね。確かにあれはまともに当たったら終わりかも」

果南「だから、まだピンクにしちゃダメ」ヒュッ!

善子「きゃっ⁉」グィ

果南「つーかまえた♪」

善子「っ!離せ‼」

果南「離せって言われて離す馬鹿はいないよ」

果南「はい、大人しくしてな」クッ

善子「う、うがっ…」ガクッ...

果南「もしもし?あー私、魔女ゲット。今から帰るよ」

13名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:42:51 ID:K6jxXcfI
花丸「すごいずらぁ…あれが魔女の捜査官…特殊機動隊の実力…」

花丸「…⁉あれ?ミライちゃんは?」

ミライ「ねぇ、待ってよ!」

果南「何?私急ぎたくないのに急いでるから手短にね」

ミライ「その人は何か悪いことしたの?」

果南「さぁね、私は知らないけど、魔女を捕まえるのが私らの仕事だから」

ミライ「魔女がそんなに悪いっていうの⁉」

果南「知らない。はいどいたどいた」

ミライ「駄目だよそんなの…!」

果南「何?やるの?」

花丸「しっ失礼しましたー!」ササッ

ミライ「あっ花丸ちゃん!」

花丸「ダメだよミライちゃん!ミライちゃんまで魔女ってことにされて連れてかれちゃうよ?」

ミライ「そんなことより勝手な理由で、魔女だからって酷いことする方がダメだよっ‼」

花丸「ミライちゃん…」

花丸「マルには何が正しくて何が間違ってるのかは説明出来ない。でも」

花丸「あそこで果南さんに何しようとした?彼女を傷つけようとした?」

ミライ「わからないけど…多分、そうなったかもしれない」

花丸「それは、ダメだよ」

ミライ「ごめんなさい…」

14名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:44:04 ID:K6jxXcfI
花丸「………」

ミライ「………」

ミライ「ねぇ、花丸ちゃん」

花丸「何?」

ミライ「あのね、ま…いいや。なんでもない」

花丸「…?わかったよ」

花丸「そろそろお店閉めるから手伝ってくれる?」

ミライ「わかったよ」

ガラララ...

花丸「もううちくらいかな…シャッター人力で閉じるの」

15名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:45:22 ID:K6jxXcfI
果南「松浦只今戻りました〜」

ダイヤ「お疲れ様でした。他の隊員は?」

果南「え?知らないよ。見てない」

ダイヤ「っ…そんな筈ありませんわ!第2小隊を〈堕天使〉討伐に向かわせました!」

果南「ポカしておっ死んだんじゃない?」

ダイヤ「全くあなたは…!」

果南「人ごとみたいに言うなって?」

ダイヤ「わかっているのなら直しなさい‼」

果南「嫌だよ。自分の身は自分で守れなきゃ、SCCは務まらない」

ダイヤ「ですが…!」

果南「お説教聞きに来た訳じゃないから、もう寝るよ」

ダイヤ「あっちょっと!」

果南「おやすみ〜」バタン...

ダイヤ「……はぁ」

16名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:46:26 ID:K6jxXcfI
〜SCC(魔女対策本部)〜

ダイヤ「今日の被害は?」

職員「特に目立つものはございません!」

ダイヤ「わかりました。最近動きが活発になってきているため対策の強化を」

職員「はいっ!」

ダイヤ「魔女狩りで一度は絶滅したかのように思われていた魔女…」

ダイヤ「何故今になって突然出てくるというのでしょうか…」

職員「お疲れ様です」ペコ

ダイヤ「お疲れ様です。松浦は?」

職員「トレーニングかと…」

ダイヤ「わかりました、ありがとうございます」

17名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:47:44 ID:K6jxXcfI
ダイヤ「果南さん!」

果南「おーお疲れ」

ダイヤ「どれだけ自由行動をとれば気が済むのですか!」

果南「また戦闘になったら呼んでよ」

ダイヤ「そういうわけにはいきませんわ!」

果南「だって私が一番強いんだよ?私主体で動いたっていいじゃん」

ダイヤ「それ、本気で言っていますの?」

果南「…そんなわけないじゃん」

果南「たまにはダイヤも力抜けって言いたいだけだよ私は」

ダイヤ「勝手な言動を!」

果南「堅すぎる組織は内側から壊れるのが相場で決まってんだよ」

ダイヤ「…わかりましたわ。考慮します」

果南(しないなこれは…)

ダイヤ「ですが、あなたも少しは真面目に職務をこなしてくださいね⁉」

果南「わーかってるって」

果南「相変わらずだなぁ…へへ」

18名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:48:52 ID:K6jxXcfI
果南(魔女…電気とは違うベクトルの、無限のエネルギーを操る者たち)

果南(禁忌を犯した者たち…)

果南(私たちは知らない…当時の様子を。だからこうして何の意識もなく魔女を討伐し、捕獲する)

果南(良いことなの?悪いことなの?)

果南(そもそも魔女は…

果南「あぁぁあああ私のクセに考え過ぎ‼」

果南「本能に生きてればいいんだよ。人間なんて…」

果南「あ、そうか」

果南「本能に生きたからあんな風に成り下がったんだね…なんて」

19名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:50:18 ID:K6jxXcfI
ミライ「何してるの〜?」

花丸「片付けだよ」

花丸「ミライちゃんを起動させた時のままほったらかしだったから」

ミライ「そっか、じゃあミライは掃き掃除するよっ!」

花丸「お願いずら」

花丸「…ん⁉」

花丸「あちゃーミライちゃんのマニュアルかな?こんなところにあったずら…」

花丸「どれどれ?Il futuro stile…⁉︎これは!」

花丸「ミライちゃん専用のマキナの設計図⁉」

ミライ「どうしたの?」

花丸「なっなんでもないよ!」

花丸「な、内容は…!」ペラ...

20名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:51:38 ID:K6jxXcfI
HK-083 ミライ

機械〈マキナ〉
・頭部…ファンネルジャック
脳波コントロール系機械全てを無効化し、外敵へ送り返します
・右腕…クアトロコンバータ
炎、氷、風、光の魔法を電気融合させエネルギーに変換します
・左腕…ハイドロエクスプロージョン
魔法により物質を生成、爆発させます
・両脹脛…エクスパンションバーニア
両脚に内蔵されているバーニアを展開し移動速度が格段に向上します
・両脚裏…スタビライザー
バーニアを展開させて移動する時の姿勢を管制します
・背部…オールオプションハンガー
予備の機械を2点取り付け出来ます

21名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:52:42 ID:K6jxXcfI
花丸「これ、マキナの設計図なんかじゃない…」

花丸「ミライちゃん自身がマキナで構成されているんだ…!」

花丸「どれもこれも、オーバースペックにも程があるよ。活動エネルギーは両腕から作り出すから永久に稼動するし、背中のオプションハンガーは何これ⁉」

花丸「予めマキナを複数運用されていく事を想定していた⁉だとしたら、ううん、だとしなくても…」

花丸「ミライちゃんは…アンドロイドの形をした、兵器ずら…」

ミライ「ふんふふ〜ん♪ほぇ?花丸ちゃん難しい顔してどうしたの?」

花丸「なっなんでもないよ⁉よ〜しお腹空いてきたしご飯にするずら〜!」

ミライ「おっそれならミライが手によりをかけて作っちゃうよっ!」

ミライ「料理っ料理っふっふふっふふん!」クルクル

花丸(こんなにいい子が兵器だなんて…)

花丸(ミライちゃんを戦闘に利用なんて絶対させない…!)

花丸「絶対に…」ボソ

ミライ「んっ?何か言った?」

花丸「あれ?何も言ってないよ」

ミライ「ミライは耳がいいよ。でも無理には聞かないからね」

花丸「…?」

22名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:54:04 ID:K6jxXcfI
〜SCC魔女収監場〜

ガチャガチャッ!!

善子「出して!出してよ〜!ん〜!出せっ‼」 ガシャガシャン!

果南「あ〜うるさいなぁ、出てどうするのさ」

善子「逃げるのよ!こんなカビ臭いとこから!」

果南「カビ臭い?そっか悪かったね。後で脱臭炭持ってきてあげるよ」

善子「えっ本当?」

果南「うん、いいよ」

善子「あ、ありがとう…」

果南「なんだ、お礼くらいはしっかり出来るじゃん」

善子「うっうるさい!」グゥ-

善子「ぐっ…笑うな!」

果南「笑ってないけど?ふっお腹空いてんだ」

善子「やっぱ笑ってるじゃない!ふんっ!」

果南「あんた魚好き?」

善子「ま、まぁそれなりに好きよ?」

果南「ん〜…よっしゃ!」

善子「はぁ?」

果南「ちょっと海行ってくる。待ってな、美味しいもの食べさせてあげるから」

23名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:55:34 ID:K6jxXcfI
善子「海⁉ここから遠いんじゃ…」

果南「なに、施設出てすぐだよ」

善子「えっそうなの?」

果南「そうだよ、敢えて海の近くに建てた。収監した魔女があまりに暴れる時は檻ごと海に捨てるためにね」ニヤ

善子「ひっ⁉や、やっぱすぐ逃げてやるわ!どうせこのまま時間経ったら海に捨てるんでしょ⁉」

果南「それはないよ。てか仮に檻から出てどうするの?ここ出た外には有刺鉄線に高圧電流流してるからあんたなんかぐちゃぐちゃだよ。文字通りのミンチになっちゃうよ?まぁそうなったら私が食べてあげるから♪」

果南「あ、食べるのは肉じゃなくて脳みそだよ。人間の脳は白子みたいな味がして美味いんだよ?」ニヤリ

善子「いっ嫌ぁぁあああ‼外道!鬼畜‼サイコパスよこいつ‼」

果南「バカだね嘘に決まってるじゃん」ケラケラ

善子「もう…やめなさいよ、そういうの」

果南「さて行ってくるか。期待してなよ。この場で捌いてあげるから」

果南「あんたをね」クス

善子「だからぁ〜怖いって〜‼」

24名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:56:48 ID:K6jxXcfI
ダイヤ「果南さん、どこへ行きますの?」

果南「釣り。釣れなかったら潜ってくる」

ダイヤ「ちゃんと出動命令が来たらすぐに向かえるようにしてくださいね⁉」

果南「ハイハイ…ったく小煩い姑みたいなんだから」

ダイヤ「何か言いましたか⁉」

果南「なんでもないでーす」

ダイヤ「そういえば果南さん、備え付けのお菓子が1つ無くなっていましたが、知りませんか?」

果南「知らないよ。私だったら全部食べてる」

ダイヤ「確かにそうですわね…ってこら‼」

ダイヤ「果南さんが知らないとなるとつまみ食いをする人なんて…」

果南「あっ…!」

果南「先輩だよ!先輩が来てるんだ‼」

ダイヤ「あの方が?一応後で連絡を取ってみますわ」

果南「絶対そうだよ!ふふっ嬉しいな…」

ダイヤ「しっかり時間決めて戻ってきてくださいね?」

果南「もちろん!」

25名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 00:57:41 ID:K6jxXcfI
SCC職員「すいませ〜ん!」

「は、はいっ!」

SCC「桜内梨子さんですね?」

梨子「…!」ドキッ

そ、そうですが?」

職員「突然の訪問ですみませんが、この辺りで魔女を目撃したことはありませんか?」

梨子「な、ないです!生まれてこのかた‼」

職員「そうですか、ご協力ありがとうございました」

梨子「は〜い…」バタン

梨子「ふぅ〜もうダメかと思った…」

梨子「よっちゃんから連絡来ないなぁ…今何してるんだろう」

梨子「SCCに捕まってないといいんだけど…」

26名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:03:24 ID:K6jxXcfI
ザザ...

果南「ん…」

果南「釣れないなぁ〜」

果南「よし、潜るか!」パサ...



『その人は何か悪いことしたの?』

『魔女がそんなに悪いっていうの⁉』

果南「うるさい…!」

『駄目だよそんなの…!』

果南「やめてよ…私だって悪くない‼」

果南「はぁ…やめた。今日はもう戻ろ」

果南「期待してなって言ったのに…駄目だね私」

27名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:10:29 ID:K6jxXcfI
果南「おじさーん」

魚屋「おお、果南ちゃん!」

果南「魚ちょーだい」

魚屋「あいよ!何にする?」

果南「なんでもいいよ。なんか捨てるのない?」

魚屋「そこにあるの好きなの持ってきな!」

果南「へぇ結構あるじゃん。じゃあコショウダイとホウボウもらうね」

魚屋「おう!じゃんじゃか持ってけ!」

果南「ありがと。また来るよ」

魚屋「いつでも来な!」

28名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:13:01 ID:K6jxXcfI
〜魔女収監場〜

善子「あ…」

果南「ただいま〜はい活性炭」

善子「本当に用意してくれるのね…ありがと」

果南「私は嘘はつかないよ」

善子「いやそれがもう嘘でしょ」

果南「あはは…あ、これね」

善子「わぁ…」

果南「魚。捌くとこみたい?」

善子「うん。見たことないわ」

果南「それなら、中々新鮮な絵面かもね…」スッ

スゥ...

善子「手際いいじゃない」

果南「まぁもう慣れっこだよ。小さい頃から人生の一部」ザンッ

果南「はい、完成♪」

善子「す…すごいじゃない!」

果南「えっ…」

善子「私あんたのこと舐めてた。今ちょっと感動したわよ!すごいわね」

果南「なっ何言って…そもそもあんた一瞬で私に捕まったじゃん。舐めんじゃないよバカ」

善子「照れてる?」

果南「ちょっとね。日頃あんま褒められないから結構嬉しかったりして」ニコ

善子(変なとこ素直…)

善子「ね、ねぇ…次は…

ピリリリ...

果南「あ、召集かかったからもう行くから」

善子「待って!」

果南「ダメ。私は仕事の延長であんたの相手してるだけだから」

果南「だけど、まぁ」

果南「次来ることがあったらその時は善子って呼んであげるよ」

善子「約束よ!」

果南「はーい」

善子「絶対だから!」

29名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:15:08 ID:K6jxXcfI
ダイヤ「想定よりは早かったですね」

果南「まぁそうそう迷惑ばっかかけられないよ」

ダイヤ「そうですか。いい心がけですわ」

果南「ねぇ、ダイヤ…」

果南「捕まえた魔女ってどうなるの?」

ダイヤ「私は詳しくは知りません。しかし上の方が言うには、ほとんどが焼殺されるそうですわ」

果南「えっ⁉」ガタッ

ダイヤ「どうしたのです?」

果南「あ、いやなんでもないよ…」

果南「それより、召集したのは?」

ダイヤ「ええ、実は〈堕天使〉の住んでいた近くに他の魔女もいるのでは、と捜査をしているのですが…」

ダイヤ「それらしき住居は見つけたものの、未だ魔女だという決定的な証拠が掴めていないのですわ」

果南「なるほど、それで私に捜査の協力ってことだね」

ダイヤ「話が早くて助かりますわ」

果南「場所教えて」

ダイヤ「その必要はありませんわ。こちらで現場周辺まで送りますので」

果南「はーい」

ダイヤ「では、くれぐれもお気をつけて」

果南「………」

果南(善子も…焼かれるのかな)

果南(それはちょっと嫌だな…)

果南「胸糞悪いじゃん…そんなの」

30名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:16:55 ID:K6jxXcfI
〜シャッター通り・リサイクルショップ〜

花丸「この街も寂れてきたなぁ…」

ミライ「お店の三分の一が閉まってるんだって!」

花丸「だろうね。閉まったのはどこもこの電気エネルギー統一化時代についてこれなかったお店ずら…」

ミライ「でもミライはこの街好きだよ…あっここ以外行ったことなかった!えへへ…」

花丸「…!そっか!じゃあ今度他の都市にも行こうか」

ミライ「本当⁉やったーーっ‼」

ミライ「お出かけお出かけ嬉しいな〜♪」ルンルン

花丸「あーそっち人来てるよ!」

ミライ「えっ?」

ドンッ!

ミライ「わあっ⁉」

梨子「きゃっ!」

ミライ「ご、ごめんなさい!」スッ

梨子「いえ…私も不注意でした」グッ

ミライ「お客様かな?」

梨子「あ、いえ…私は…」

花丸「ご迷惑をおかけしてすみません!他のお客さんもいないので、お茶でもどうですか?」

梨子「いいんですか?」

花丸「はい!」

梨子「ではお言葉に甘えて…」

ミライ「やった!お客さんだよっ!」

31名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:18:51 ID:K6jxXcfI
梨子「………」キョロキョロ

梨子「これが電気のある生活…」

花丸「どうかしましたか?」

梨子「あっなんでもないです!」ビク

ミライ「ゆっくりしていってね!」コト

ミライ「お茶、どうぞ」

梨子「あ、ありがとうございます!」

梨子「いただきます…」ズズ...
 
梨子「あったかい…」

ミライ「美味しい?」

梨子「はい!とても美味しいです!」

ミライ「本当⁉よかった!今日はミライが淹れたんだよっ!」

花丸「お客さんはこの辺りに住んでる方ですか?」

梨子「あ、はい、一応…」

ミライ「…?」スンスン

ミライ「花丸ちゃん!今日のお客さんね、この前嗅いだ香りがするよ!」

花丸「えっ?この前嗅いだ…?」

ミライ「ほら、ミライが怒られちゃった時の…」

花丸「えーいつの事ずら?」

ミライ「あの日だよ!SCCの人が魔女連れてっちゃった日!あの時の匂いだよ!」

梨子「それ、本当ですか⁉」

ミライ「えっ?本当だよ?」

梨子「どんな魔女でしたか?」

花丸「なんかマキナが翼の形で…あれはファンネル射出型だったかなぁ…どうしました?」

梨子「あ、あの…」

ミライ「あ、わかった」

ミライ「お客さんも魔女だよね」

花丸「…⁉」

32名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:21:00 ID:K6jxXcfI
梨子「…‼ど、どうして…」

花丸「本当なんですか?」

梨子「っ…はい」

ミライ「へぇ〜だからか…毎日大変そうだね。心拍数が乱れてるよ」

ミライ「とりあえず落ち着こうよ、ね?」

梨子「あなたは…?」

ミライ「私はミライ!アンドロイドだよっ!」

梨子「ミライさん…」

花丸「ついでに私はこのリサイクルショップの店長の花丸です。因みに店員はミライちゃんだけずら…」

梨子「私は梨子。実は最近行方がわからなくなって友達を探してるの!」

花丸「多分そのお友達があの…」

ミライ「羽の子だね」

梨子「間違いない…よっちゃんだ…!私の友達です!」

花丸「そっかぁ…これはちょっとマズいずら」

ミライ「助けに行かなきゃだね!」

梨子「はい!でも、どうしたらいいか…」

花丸「う〜ん…」

花丸「マルたちは、魔女の味方ではないし、SCCの味方でもない」

花丸「だから…やれる事は限られるけれど、これも何かの縁だし、なるべくお友達を助ける為の手伝いはしてあげたいな」

梨子「本当ですか…!」

ミライ「困った時は助け合い、だよっ!」

梨子「ありがとうございます!」

33名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:23:25 ID:K6jxXcfI
花丸「しばらくはうちにいれば大丈夫だと思うけど…」

梨子「何から何まですみません」

花丸「梨子さんは普通にしてればいいずら。捜査官が来たらマルが応対するから」

ミライ「ね、ねぇ!言ってるそばから!」

花丸「来た…!」

??「突然すみません、私はSCCの捜査官です。現在、魔女の捜査でこの街の皆さまにご協力いただいてまして…」

??「魔女やその疑いのある人物の目撃情報などはございませんか?」

花丸「えー特にありませんね」

??「わかりました。ご協力ありがとうございます。もし魔女を確認しましたら是非こちらへご連絡ください」スッ

花丸「は、はぁ…」

??「最後に一応言っておきますが」

??「魔女の隠匿は重く罰せられますよ…」

梨子「…!」

??「では、またよろしくお願いしますね」

34名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:25:34 ID:K6jxXcfI
梨子「もしかして…私の存在を知ってて…⁉」

花丸「ううん、そんな事はないはず!第一魔女はパッと見てわかるほど一般人と違いはないし…恐らくハッタリだよ」

ミライ「あのね…」

花丸「んっ?」

ミライ「ミライ、このままじゃいけないと思うんだ。だって、さっき行ってたお友達はこっちが待っていてもきっと戻ってこれないよ」

花丸「そんなはっきり言わなくても…!」

梨子「ええ、その通りよ…」

花丸「梨子さん…」

梨子「私が、動かなきゃ」

ミライ「そうだよ!動かなきゃ!言ったでしょ?可能な限り協力するって!ミライも絶対手伝うから…お友達と会わなきゃ!」

花丸「何か策はあるの?」

ミライ「本部へ侵入する」

花丸「…⁉それは無理ずら!いくらなんでも…向こうは特殊機動隊だよ?戦闘になったらまず勝ち目はない!」

梨子「私が囮になるよ…だからその間に…」

花丸「それはリスクが高すぎて…

梨子「友達のためです。やらせてください‼︎」

35名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:27:41 ID:K6jxXcfI
〜SCC本部〜

ダイヤ「本社は何のご用件でしょうか?」

ミライ「施設の中を見学したいなと…」

ダイヤ「申し訳ありませんが、現在魔女対策本部は非常に立て込んでおりますので、またの機会にお越しください」

ミライ「そこをなんとか…!」

ダイヤ「これ以上無理を言うのであれば、業務妨害及び魔女の疑いとして身柄を確保することになります。またその際安全の保証が出来なくなりますがよろしいでしょうか?」

ミライ「むむむ…」

「通してもいいでしょう、今のところ害はなさそうですよ」

ダイヤ「先輩⁉どうして…」

海未「お手数をおかけして申し訳ありません。対災害級脅威燼滅班・soldatoの園田海未です。以後宜しくお願いします」

ミライ「よろしくお願いしまっ…あー⁉」

海未「昨日、お会いしましたね」ニコ

花丸「ええ…」

花丸(これは想定外!梨子さんのことは知ってる…?)

ミライ「いいの?入って!」

海未「ええ、どうぞ」

ダイヤ「海未さん…」

海未「心配はいりませんよ」

36名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:29:16 ID:K6jxXcfI
ミライ「へぇ〜外見通り中も広いんですね!」

ダイヤ「以前処分に困っていた災害対策本部を我々の組織が丸ごと買収しまして」

ダイヤ「おかげさまで低予算ながらこのように広々とした素晴らしい空間になったのですわ」

ミライ「魔女がいない時って何してるんですか?」

ダイヤ「魔女の対策として配備された部隊は一部、救助隊を兼ねていますから、家事等の緊急時は消防に替わって出動することもあります」

花丸「初めて知りました」

ダイヤ「ええ、あまり表には浸透していない我々の活動の一環ですので」

花丸「確保した魔女の処分について…

ヴ-ヴ-

ダイヤ「魔女の魔法を確認!信号は赤!ほぼ確定ですわ!」

ダイヤ「1番隊、出動してください‼」

海未「ダイヤ、ここは任せます」

ダイヤ「えっ⁉海未さんが…?」

海未「たまには生の魔法を見てみたいものですから…」

海未「soldato…園田海未、出ます」

花丸「行っちゃった…!」

花丸(魔女って誰のことかな…梨子ちゃん大丈夫かな…)

37名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:31:38 ID:K6jxXcfI
「魔法の使用を確認!」

「マキナの発動を許可!捕獲対象を発見せよ!」

「はっ!」


梨子「はぁ…はぁ…」

梨子「これで時間は稼げるはず…!」

梨子「あとは2人が上手くよっちゃんを出してくれれば…っ⁉」ガッ

梨子「きゃっ!」ドテッ
 
梨子「痛…」

梨子「こんなもの、なんともない!こんなところで止まってられない…‼」

梨子「幸い大した捜査官はいないみたいで良かった…」

「大した捜査官でなくてすみませんね…」ヒュッ!

梨子「わっ⁉だ…誰?」

海未「対災害級脅威燼滅班の園田です。こう見えてSCCで最も強いですよ?まぁ…名前だけ覚えておいてください」チャッ  

梨子「私は…私はもう!一人で戦えます‼」

海未「いい面構えになりましたね。正々堂々勝負しましょうか」フッ...

梨子「魔法、電気融合!マキナ起動!」ピロン♪   
梨子「隠し属和音〈ドッペルドミナント〉‼」

梨子「敵を穿て…魔法の旋律!」ピキュン!

海未「むっ」

ザンッ!!

海未「本気でやりなさい」

梨子「なっ…⁉」

梨子「全く…効かな…」

海未「タイムは次で最後ですよ」

梨子「っ…!まだまだ!」

38名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:36:38 ID:K6jxXcfI
梨子「マキナ分離っ!」バシュウ

梨子「月の光〈ドビュッシー〉!」カッ!

海未「閃光ですか…小賢しいですね」

梨子「もらった!」
  
梨子「あれ?どこへ…ゔっ⁉」ドゴッ

梨子「けほっ…あっ…」

海未「視覚のみに頼るから、次を想定出来ないのですよ、あなたは」

海未「戦いとは常に二手先を考えるものです」

海未「全く残念ですね…折角こちらから猶予を与えたというのに…」

海未「あなたなんてこれで十分ですっ」パッ

梨子「木刀…?」

海未「マキナ起動…」キィイン

海未「喰らいなさい…末代の光〈イシカホノリ〉」ザンッ...

梨子「んっ…‼」ガキンッ!

海未「1発目は防ぎましたか、やりますね。ですがあと99発来ますよ」

梨子「受けきれなっ…」ドドドドドッ!!

シュウ...

梨子「かはっ…」

海未「幾ら丈夫な魔女といえど、あまり血を吐き過ぎると身が持ちませんよ」

梨子「ま……れ…」

梨子「っ……」ドサッ...

海未「手ごたえ、無しです」ブンッ

ガッ...!

39名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:37:51 ID:K6jxXcfI
海未「また貴女ですか…」

「またって何よ、別にそう何度も邪魔してないでしょ?」

海未「こちらの活動に支障が出ます…ほどほどにしてください」

「昔からの縁ってことで見逃して」

海未「はぁ…忠告だけしておきます」

海未「貴女は電気にしかなれませんよ」

「そんなのわかってるわよ、じゃあね」

海未「ズルい人です…」

40名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:39:12 ID:K6jxXcfI
職員「大変です!」

ダイヤ「何ですの?お客様がいらっしゃるのですから、静かにしてください」

職員「現場から複合信号がっ‼」

ダイヤ「…?」

職員「とにかくこれを…!」

ダイヤ「救援要請と捕獲報告が同地点に?どういうことでしょうか…」

職員「直ちに向かいましょう‼」

ダイヤ「ええ、わかりました」

ダイヤ「申し訳ございません、しばらくここでお待ちいただけますでしょうか?」

花丸「もちろんです。待機していればいいんですよね?」

ダイヤ「助かります。なにかとご不便をおかけしますが、ご理解ください」

ミライ「ミライもここにいまーす!」

ダイヤ「では私は現場へ向かいますので!」



花丸「大成功ずら…!」

ミライ「すごーい!どうやったの?」

花丸「後でね」

41名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:40:03 ID:K6jxXcfI
花丸「急いで収監場へ向かうよ!」

ミライ「よしっそれならミライの出番だよっ!」

ミライ「ミライの〜お役立ちマキナ発動!」

ミライ「両足のマキナを展開します」ガコン

ミライ「フルバーニア‼」ゴォオオ!!

ミライ「花丸ちゃん、掴まって!」

花丸「ほいきた!」ガシッ

ミライ「いっくよー!」ギュィイイイン!!

花丸「速いずら〜!」

42名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:42:09 ID:K6jxXcfI
ゴォオオ...フッ...

ミライ「到着だよっ!」

花丸「ねえミライちゃん」

ミライ「何ー?」

花丸「約束して、マキナはこれだけにするって」

ミライ「はーい!」

花丸「それじゃあ善子ちゃんだっけ?梨子さんのお友達のとこ行くよ」

ミライ「ういっ!」


花丸「どこー?」

花丸「善子ちゃーん?」

善子「ヨハネよっ!」

ミライ「顔認証システム作動…」ピピッ

ミライ「輪郭、虹彩共に写真と一致しました」

ミライ「OKビンゴ!」

善子「何なのあんた達…⁉」

花丸「梨子さんの頼みずら。マルのことは花丸って呼んでほしいな」

善子「わかった。じゃあズラ丸」

花丸「ガーン⁉ズラ丸って…ま、いっか」

ミライ「えーとこうして」ガチャガチャ

ミライ「開いたよっ!」

善子「ありがとうっ!助かったわ!本当にありがとう!」

花丸「うんうん、よーし帰ろ…

ミライ「危ないっ‼」ギュン!

ゴンッ!

花丸「あわわ…間一髪…!」

果南「あちゃー外したか」

善子「松浦っ‼」バッ

43名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:46:04 ID:K6jxXcfI
果南「果南って呼んでほしいな〜」

果南「善子…悪いこと言わない、このまま檻にいな」

善子「ふっふざけんじゃないわよ!」

果南「あんたの方こそふざけんじゃないよ!今生き急いで何があるの?何もないでしょ!どうせ近い将来、魔女は全滅になるよ!」

善子「はっ⁉」

果南「仮にここを抜け出した場合ね…私は確信してる」

善子「どういうことよ⁉」

果南「今本部は攻防最強の布陣だよ。大量の捜査官に私の尊敬する最強の先輩や、局長のダイヤ、それに私…突破出来るわけがないじゃん!」

果南「それなら…大人しくここで処分として解放されることを願った方がずっといいよ…」

善子「どうして…どうして捜査官、ましてや特殊機動隊のクセにそんなに私に肩入れるのよ‼」

果南「大事だからだよ」

果南「善子のことが…」

善子「果南…?」

果南「やっと果南って呼んでくれたね」ニコ

果南「私結構適当な人間だからさ、何かしらバカやっちゃうんだよ」

果南「それだから、いつも怒られた記憶しかないの」

果南「あんたさ…私と会って日も浅いのに目一杯褒めてくれたよね」

果南「いつも一緒にいる人ですらロクに褒められた事なんてないのに、こんな知らない人間、しかも魔女に褒められるなんて…変な話だけど、心底嬉しかったよ私は」

善子「たったそれだけで…⁉」

果南「善子にとっては小さいことかもしれないけど、私にとっては代え難いくらい大きな要素なんだ。私という個を確立している中ではね」

クルッ

果南「そこの2人、どういう因果で再開したのか全くわからないけど、善子にここにいるよう説得してくれない?」

花丸「無駄だよ」

善子「その通り」

果南「はぁ…」

果南「あんた達に…明るい未来があることを祈っといてあげるよ」キィ...

44名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:47:24 ID:K6jxXcfI
花丸「急ぐよ!」

善子「道わかってる?」

花丸「もちろん、全部覚えてきたから心配いらないずら」

タッタッタ...

果南「行っちゃった…」

果南「先輩とは会えないし善子は行っちゃうし、つまんないの」

果南「はぁ…」

果南「なんでみんな…いつもいつもすぐに私の元からいなくなっちゃうのかなぁ…」

45名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:49:54 ID:K6jxXcfI
ダイヤ「只今戻りましたわ」

ダイヤ「おかしいですわ…信号の元へ向かったはずが、何もありませんでした」

果南「そっご苦労だったね」

ダイヤ「あら?お客様がいらっしゃらないようですが…」

果南「勝手で悪いけど、混乱してたから帰したよ」

ダイヤ「そうでしたか…まぁそれが正解でしょう」

果南「………」ムスッ

ダイヤ「どうしたのです?」

果南「もっと…もっと私に構ってよ!仕事だけの付き合いしかないなんて…寂しいじゃん」

ダイヤ「…?」

果南「もういい!」

ダイヤ「いいものですか!」

ダイヤ「普段は落ち着きのる分、冷静さを欠いたあなたはひどく幼いです。思考も行動も…」

果南「子供でいいっ!馬鹿でいいよ…でも私は内面まで強くはないから、何かにすがりたいんだよ」

ダイヤ「そうですか…わかりました」

ダイヤ「あなたとはそれなりに付き合いが長かったはずですが、思っていた以上にあなたの事を知りませんでしたわ。すみません」

ダイヤ「私は…今夜暇ですわよ?」

果南「ごめん。面倒な女で…」

ダイヤ「そんなことありませんわ」クスッ

46名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:51:43 ID:K6jxXcfI
??「流石に1人で運ぶのは結構しんどいわね…」

??「よいしょ…さっ起きなさい」ドスッ!  

梨子「ッ…‼ゲホゲホ…あ……わ…」

真姫「私は真姫。あなたの命の恩人、になる予定よ」

梨子「……」ガクガク

真姫「(話せないか…)とりあえずモルヒネ打つわね」ブスッ

梨子「っ〜‼」

真姫「こら暴れないの」

梨子「…はぁ…はぁ」

真姫「喋れそう?」

梨子「は…はい」

真姫「とりあえず先に言っとくわ。今のあなたの状態を見たところ、助かる確率はフィフティーね。覚悟はいい?」

梨子「はい」

真姫「あなた、血が足りないのよ。誰かくれたらまぁ100%間違いなく助かるわね。今はちょっと場所が悪いわ」

梨子「ここ…どこですか?」

あなたたち魔女の住んでる地域あるでしょ?あの辺りの地下よ。入り口は限られた人しか知らないし、仮に見つけても入り方知らないとまずここに入れない」

真姫「だからここへ来た人は面識なくてもある程度信頼はおけるわ」

梨子「すみません、眠たくなってきました…」

真姫「あら…仕方ないわ。頃合いね、始めるわよ。どうする?部分麻酔か全身麻酔か。部分麻酔なら天才マッキーの手術を生で見られるわよ?」

梨子「……」ガク

真姫「落ちたわね。全身麻酔でいきましょ」

47名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:53:30 ID:K6jxXcfI
真姫「パックの代替血液が切れそうね。こんな時に限って運が悪いわ」

真姫「リミットは5時間…まぁ誰かに頼めば十分時間ありそうね」

真姫「ホント、魔女は魔女の血を輸血しないといけないっていうのが面倒なのよ…」

真姫「適当に魔女に繋がりそうな人をあたってみましょ。誰がいいかしら…」

真姫「全く魔女の治療で血が足りないなんて…海未ももう少し手加減したっていいのに…」

真姫「あ、もしもし…?私よ」

48名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:54:33 ID:K6jxXcfI
「真姫ちゃんから連絡来たよ。魔女の血が足りないんだって」

「じゃあ狩りに行く?」

「駄目だよ。真姫ちゃんに怒られちゃう」

「え〜めんどくさ…」

「仕方ないよ。行こ」

「あ、なんか後から画像添付されてきたよ」

「トマトとお団子…?」

「イミワカンナイ!」

「あんまり似てないよ…それ」

「多分…追加のお使いだよ」

「だろうね」

49名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:55:41 ID:K6jxXcfI
真姫「あ…間違えてお団子とトマト一緒に送信しちゃった」

真姫「トマトは食べたいだけだから関係ないって言わなきゃね…」カコカコ

真姫「…まぁ、あの子は賢いからわかるかしら」

真姫「『お団子だけ探せ』…で多分伝わるわね」

真姫「心拍数、呼吸どっちも乱れてきたわね…
いつもの腕の見せ所ってとこね」

真姫「マキナ発動、展開」

真姫「生命維持〈アンジェロ・エレスピーロ〉」バチッ!

真姫「無事正常化完了ね」

真姫「魔法だったら維持なんかじゃなくて完治させたり出来るのに…」

50名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:57:12 ID:K6jxXcfI
〜シャッター街〜

花丸「恐らく梨子さんはこの辺りに…」

善子「いるの⁉人の気配すらしないんだけど…」

善子「どこ⁉リリー!いるなら返事して‼」

花丸「あ!ちょっと声大きいよ」

善子「でも!」

花丸「落ち着こう。冷静にならないと本来見えるものも見えなくなるずら…」

善子「そうね、ごめん」

ミライ「……⁉」

ミライ「前方に2人、人影が見えるよっ!」

善子「2人⁉なんだ…」

ミライ「どうする?接触してみる?」

花丸「一応…捜査官ではないと思うし」

ミライ「よしっじゃあ明るく行こっか!こ〜んにっちは〜‼」

花丸(さっき声大きいって注意したそばから…)

「あ!お団子ってあれのことじゃないかな?」

「間違いないにゃ〜!」

花丸「お団子?あっ…ああ〜なるほど」チラ

善子「っ?何よ⁉」

51名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:58:44 ID:K6jxXcfI
花陽「はじめまして、花陽といいます。先生の依頼を受けて来ました」

凛「凛は〜右に同じ!」

花陽「それじゃ適当過ぎだよ凛ちゃん」

善子「あっアンタたち何なの…?」

凛「如何にも小者って感じの台詞にゃ〜」

善子「んなっ何よ⁉やるつもり⁉」ムカッ

花丸「やめな善子ちゃん」

花陽「あの〜一つ質問いいですか?」

花丸「あ、はい」

花陽「あなたは普通の人で、お団子さんは魔女ですよね。魔女の隠匿は重罪ですが、あなたは大丈夫ですか?」

花丸「なっ⁉どうして…」

ミライ「大丈夫だよっ!ミライが守るんだから!」

花陽「アンドロイドですか!良いですね〜」

花陽「顔触ってもいいですか?」

ミライ「えっ?うん、いいよ」

花陽「えへへ…」

凛「かよちんは自立式機械〈マキナ〉に目がないにゃ」

花丸「そ、そうなんですね…」

凛「とりあえず行こ、真姫ちゃんが待ってるから」

花丸「真姫ちゃんって?」

凛「偉大なお医者さんだよ!」

善子「そんな奴に用はないの!今は…

凛「じゃあ来なければ?凛はどうなっても知らないよ」

凛「先に言いそびれたけど、凛とかよちんはお団子に用があるからわざわざ探してたんだよ?」

善子「私…⁉」

凛「行けばわかるにゃ」

花陽「えへへ〜…」

ミライ「も、もういいかな?」

花陽「あと少しだけ〜…」

52名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 01:59:48 ID:K6jxXcfI
善子「何?ここ…ただの路地裏じゃない」

花陽「まぁ見てて」

花陽「えーと、4の3の4っと…」ビッピッピ

ブゥン...

花丸「えっ⁉何もないとこから扉が…」

花陽「何もないっていうのは間違いで、最初からあったんだよ」

花陽「扉に電子を反射させて周囲の風景を立体投影するステルス技術の応用だよ。だから知ってる人にしか見えないけど、確かにあるんだよ」

花丸「こんな技術初めて見たよ!未来ずら〜…」

ミライ「ん?呼んだ?」

花丸「あっなんでもないよ」

花陽「さ、入って入って」

53名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 02:01:40 ID:K6jxXcfI
コンコン

花陽「先生、入りま〜す」

真姫「はいどうぞ」

凛「たっだいま〜‼」

真姫「おかえり、ちゃんと連れてきたのね…花陽は賢いわ」

花陽「えへへ」

凛「ねぇ凛も頑張って探したんだよ⁉」

真姫「そうね、偉い偉い」ナデナデ

凛「ゴロニャーン♪」

花丸「あの…」

真姫「言いたいことは大体わかってるわ。よく来たわね、さっそくだけどお団子来て」

善子「お団子言うな!ヨハネよ‼」

花丸「あっ善子で大丈夫です」

善子「ズラ丸も余計な事言うなっ!」

真姫「ねぇ」

真姫「うるさい。騒ぐならバラしてミキサーかけて血だけ搾り取るわよ」

善子「ひぃ…ご、ごめんなさい‼」

真姫「さっさと始めたいから早く来なさい」

花陽「善子ちゃん」

善子「何よ」

花陽「先生怒らせちゃダメだよ」

凛「真姫ちゃんは冗談を言わないよ」

花陽「ポリタンクに入れられて本当に血のタンクになっちゃうからね?」

善子「…!あわわ…」ガクガク

善子「ズラ…丸…!」

花丸「頑張って!」

善子「何よ関係ないからって…!」

54名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 08:09:33 ID:i0ALq9rc
ラ板のとき読んでました

55名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 10:31:02 ID:ZcWPa/JA
こっちで書いてくれるのか
ありがとう

56名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 18:34:01 ID:qGOzhVkY
続き読めるの嬉しい

57名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 18:34:58 ID:Sot2KkYQ
なにこれ

58名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 19:10:51 ID:57t8.NmM
たのしみ

59名無しさん@転載は禁止:2018/09/07(金) 19:19:54 ID:UZ1Yag9U
追いついた!
ミライちゃんはオリジナルキャラなんですかね?

60名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 02:50:03 ID:X0Jo7xkQ
善子(何の説明もなしに連れて来られた挙句狂気染みた脅しをされ…)

善子(一人で殺風景な地下を歩かされる…)

善子(私が何したっていうのよ…)

善子(リリーのとこ行かなきゃいけないのに…)

真姫「来たわね、始めるわよ」

善子「な、何をですか?」

真姫「あんたの血を抜き取るの」

善子「何のためにっ…ですか?」

真姫「そこ」

善子「…?」

真姫「見ていいわよ」

善子「何…‼リリー‼」

善子「全身ボロボロじゃない…‼」

真姫「お友達でしょ、助けたくないの?」

善子「決まってるわよ、助けたい!」

真姫「魔女には魔女の血が必要なの。血液型は関係ないわ。勝手に体内で結合されて凝固しないから」

真姫「ほら、腕出しなさい」

善子「注射一回分で足りますか?」

真姫「ええ、先に人工の血液で身体を騙してあるから、後は本物を送り込んで補完させればいいわ。でもどうしてそんな事聞くのよ」

善子「その…もし余裕がないならもっと採血してもいいので…」

真姫「ふぅん…じゃあ頂戴。隣、横になってね」

善子「これでいいですか?」

真姫「いいわよ、麻酔かけるから何か言うことあったら今のうちに言いなさい」

善子「特にはないです…」

真姫「わかったわ」

真姫(思わぬ形で血液のストックが採れたわ!しかも純正…今日はツキが回ってるわね)

61名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 02:51:57 ID:X0Jo7xkQ
「お前に生きる資格はない」

「やめて、あなたと一緒にいるとろくなことがない」

「近づくな化け物」

梨子「うう…なんでみんな…」

「捕まえろ!」

「殺してやる」

梨子「もう…来ないで!」ガバッ

梨子「あれ…?」

真姫「そろそろ起きると思って来たら丁度ピッタリだわ」

梨子「あっ…そういえば私…!」

梨子「あ、あの…ありがとうございます!」

真姫「お礼なら隣のお友達に言いなさい」

梨子「えっ?あっ!よっちゃん…!」

真姫「生意気だけど良い子ね。あなたに血を提供してくれたわ。すぐ起きるからそのまま寝かしておいてもいいけど叩き起こしてもいいわよ」

花丸「梨子さん!」

梨子「花丸ちゃん!どうしてここに?というかここ何処…?」

花丸「色々あったずら〜。ここは魔女の隠れ家だって」

梨子「隠れ家⁉」

真姫「そうよ。ま、私は魔女じゃないんだけど…」

62名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 02:53:54 ID:X0Jo7xkQ
梨子「…?」

花丸「マル達をここに連れてきてくれた人達が魔女なんだって」

梨子「…!じゃ、じゃあここでも人と魔女が一緒に⁉」

真姫「人と魔女って、魔女だって人じゃない」

梨子「あ、そっか…」

真姫「とりあえずお茶でも飲んでゆっくりしてなさい。ここなら他より幾らか安全だし、そもそも治療したばかりの人をすぐに外へ出すのは私が許さないから」

梨子「至れり尽くせりで本当に頭が上がりません」

真姫「べっ別にいいのよ…私からのちょっとした餞別」

真姫「海未と一対一でやり合う馬鹿なんて久しぶりに見たから、その無謀さと勇気を気に入っただけよ」

梨子「そうでした。私…完膚なきまでに…」

真姫「ふふっでもあれは手加減してくれた方よ?」

梨子「はい…あなたなんてこれで十分と言われ、木刀でここまでやられました」

花丸「木刀で⁉」

真姫「まぁ彼女はSCC最強の職員だから、運が悪かったってとこね」

花丸「あの時の善子ちゃんを相手した捜査官より強いなんて…」

63名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 02:56:55 ID:X0Jo7xkQ
梨子「いつ頃になったら動き回れますか?」

真姫「そうね…えーと、じゃあ三日後くらいってことにしとくわ」

花丸「結構適当…」

真姫「本当は明日にでも走れるようになるけど、なんとなく動いてほしくないからよ」

凛「あ、嘘ついてるにゃ!」

花陽「ホントの本当は寂しいからすぐにここを出てってほしくないんだよ」

真姫「言ったわね〜‼」プク-

凛「それ逃げろっ!」

花陽「捕まったら八つ裂きの刑だよ〜!」

真姫「こら〜!待ちなさい‼」

凛「や〜だよっ!もう食べられるのは御免だにゃ!」

真姫「あんた達の腸でソーセージ作ってビールと一緒にいただくことにしたわ!覚悟しなさい!」

花陽「誰か助けて〜!」

ドタバタ...

ミライ「あはは、なんだか賑やかで楽しいねっ!」

花丸「もう食べられるのは御免…?」

梨子「ふ、深く考えない方がいいんじゃないかな」

花丸(まさか魔女の血欲しさで…?)

花丸(あり得な…いや、あるかも…)

善子「ほらまた考えすぎよ?」

花丸「あっ起きたんだ」

善子「ん、まぁね」

善子「なんかドタバタうるさいから…」

64名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 03:02:47 ID:X0Jo7xkQ
梨子「よかった…無事で…」

善子「そっちこそ!ボロッボロで寝ているとこ見た時なんか本当、泣きそうになったわよ」

梨子「私ドジで弱いから…仕方ないよ」

善子「そんな事ないっ‼」

梨子「よっちゃん…」

善子「リリーは命がけで身体張って私の事助けてくれた…。いつも大人しく生活していて、人前では魔法を使うとこなんて絶対に見せないリリーが囮になる為にわざわざSCCの馬鹿共の前で魔法使ったって聞いて…私、私…‼」ポロッ...

梨子「もう泣かないで。今はとにかく収監場から脱出出来たことを喜ぶべきだよ。ほら、ハンカチ」

善子「ありがと…」ゴシ

花丸「これからどうするの?2人は」

梨子「そうね、いつまでもここにいられないし…」

善子「決着をつけたい」

梨子「…⁉よっちゃん?」

善子「リリーをこんな一方的に嬲った奴をこのまま許すことなんて出来ない‼絶対に同じ目に遭わせてやるわ!」

花丸「危険だよ。やめるずら」

善子「嫌!これだけは譲らない‼」

梨子「よっちゃん、私はよっちゃんが傷つくのも誰かを傷つけるのも見たくない。だからやめて」

善子「リリー…」

善子「ダメ、私は決めたの!あいつらに一度地獄を見せてやるわ」

真姫「無駄ね」

善子「はぁ⁉」

真姫「お団子、今のあなたの力だとその辺の捜査官と相討ちになって終わりよ」

真姫「最強と名高い海未に挑んでも、何も残せず無意味な死があるだけよ」

善子「じゃあどうしろって言うのよ‼それとヨハネじゃなくていいからせめて善子って呼びなさいよ‼」

真姫「教えてあげるわ、ヨハネ」

善子「だからヨハっ…あ、合ってた」

真姫「今あなたの持つマキナの電力より遥かに強力なマキナの使い方…知りたくない?」

善子「…知りたいです」

真姫「ならついて来なさい。魔女なんでしょ?マキナの電気にばかり頼らなくても、魔法を使えばいいじゃない」

真姫「ただ融合させるんじゃない、相互触発させるのよ…その方法を教えてあげるわ」

65名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 03:04:14 ID:X0Jo7xkQ
第1部花丸編終わり
第2部ルビィ編に続きます

66名無しさん@転載は禁止:2018/09/08(土) 04:56:01 ID:JDFQOjuA
乙です!

67名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:14:25 ID:p9QanpWI
ルビィ「3…2…1…」

チ-ン♪

ルビィ「完成っ!今日も綺麗に焼けたね」

カランコロ-ン

ルビィ「あっいらっしゃいませー!」

海未「ベーコンエピとメロンパン」

ルビィ「はいっ!丁度焼きたてですよ」

海未「…運が良かったです」チャリ...

ルビィ「丁度ですね!お預かりします」

ルビィ「ありがとうございました!」

海未「あ…」

ルビィ「どうしました?」

海未「忘れていました。あなたも私も」スッ

ルビィ「あっスタンプカードですね!すみません!今日の分押しますね〜」ポン

海未「あと3つで会計の時半額ですか…」

ルビィ「はい!もうすぐですね」

海未「ありがとうございました」ペコ

ルビィ「また来てくださいね〜!」

海未「〜♪」

ルビィ「かっこいいなぁ…soldatoのバッジ…」

ルビィ「お姉ちゃんよりもすごいんだよね…SCCで一番かぁ」

ルビィ「ルビィもあんな風にかっこよくなれたらなぁ〜なんて」

ルビィ「そんなこと、ありえないんだけどね」

68名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:17:24 ID:p9QanpWI
ルビィ「人、来なくなったし…そろそろお店閉めちゃおうかな」

ルビィ「今日も普通の売り上げ、普通の天気、普通の自分…」

ルビィ「よしっお客さんいないね、閉めてこよ…

ダイヤ「いますわよ」

ルビィ「お姉ちゃん!」

ダイヤ「私が最後のお客ということで」

ルビィ「お疲れ様です。珈琲淹れるね」トポポ...

カチャ

ルビィ「はい、どうぞ。アメリカンだよ」

ダイヤ「ありがとうルビィ…ふぅ、落ち着きますわね」

ルビィ「ゆっくりしていってね…あ、そうそう!今日もあのお客さん来たんだよ!」

ダイヤ「あの?」

ルビィ「soldatoのバッジの!」

ダイヤ「ほぉ、海未さんですね。彼女はSCCの希望ですわ!」

ルビィ「希望かぁ…確かにオーラが違うからねぇ」

ダイヤ「私も同期の子も皆、彼女に憧れていますのよ」

ルビィ「いいよねみんなに尊敬されるって。いつかルビィも…

ダイヤ「駄目ですわ!」

ルビィ「まだ何も言ってないよ…」

ダイヤ「魔女と関わる仕事なんて断固認めません、この私がっ‼」

ルビィ「どうしてそんな頑なに?」

ダイヤ「可愛い妹を危険に晒さない為に決まっているでしょう?」

ダイヤ「あなたは今の職が一番の天職ですわ」

ルビィ「……そうだね」

69名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:24:47 ID:p9QanpWI
ルビィ「あ、いらっしゃいませ〜」

ルビィ「只今エンサイマダ焼きたてでーす!」

「………」

ルビィ「ん…?」

「……」

ルビィ「何かお探しですか?」

「わっ⁉びっくりした…急に話しかけないで!」

ルビィ「ピギッ⁉ご、ごめんなさい…」

「別に謝れって言ったわけじゃないんだけど」

「そのくらいにしなさい、店員さん困ってるでしょ?」

「わ、わかった…」

ルビィ「あ、あの…」

「お会計は一緒でいいですから」

ルビィ「わっわかりました!えーと1,2,3,4,5点で…


ルビィ「ありがとうございました!」

「また来ます。結構気に入りましたよ、ここ」

「行くよ、理亞」



ルビィ「理亞ちゃんかぁ…」

ルビィ「見た感じルビィと同い年なのにもうSCCの特殊機動隊…すごいなぁ」

ルビィ「ルビィ…何やってんだろ…」

70名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:28:34 ID:p9QanpWI
カランコロ-ン♪

ルビィ「いらっしゃいませー!」

理亞「………」

ルビィ「あ、理亞ちゃん!今日も来てくれたんだね」

理亞「…⁉気安く名前呼ばないで!」

ルビィ「ご、ごめんなさい…」シュン

理亞「あ…べ、別に名前呼ぶくらいならいいわよ?」

ルビィ「本当⁉ありがとう!」キラキラ

理亞「うっ…(謎の罪悪感が…)」

ルビィ「今日のオススメは塩パンだよ!あっさりしてて、でもバターが濃厚で美味しいんだ…」

理亞「…じゃあ、それにする」

ルビィ「えへへ…嬉しいな。他のも是非見てってね」

理亞「うん」

理亞「じゃあ、これも…」

71名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:32:11 ID:p9QanpWI
カランコロ-ン♪

ルビィ「いらっしゃいま…あれ?誰もいない」

ルビィ「うん〜?」

理亞「お、お邪魔します…」コソコソッ

ルビィ「今日も来てくれたんだね!ありがとう!」

理亞「ま、まぁ…今日は珈琲飲みに来ただけなんだけど」

ルビィ「そっかぁ!じゃあ今日はカフェラテにでもする?」

理亞「お願い」

ルビィ「かしこまりました!」

理亞「ねぇ、名前…なんて言うの?」

ルビィ「黒澤ルビィ!よろしくね」

理亞「鹿角理亞よ、いつもありがとう」

ルビィ「こちらこそね…はい、出来たよ」

コロ-ン♪

ルビィ「あっお客さんかなぁ…」

海未「いつものでお願いします」

理亞「……⁉」

72名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:33:53 ID:p9QanpWI
ルビィ「は、はい!ベーコンエピとメロンパンですね!少々お待ちください」

海未「………」

理亞「うそ…なんで⁉」チラ

ルビィ「はい、いつも通り焼きたてですよ!」

海未「丁度で…」チャリン

ルビィ「お預かりしますね。スタンプカードはお持ちでしょうか?」

海未「これを」スッ

ルビィ「ありがとうございます」ポンッ

海未「もう少しで貯まりますね…」

ルビィ「ですね!毎度ありがとうございます!」

海未「あ、追加で注文してよろしいでしょうか?」

ルビィ「はい!お伺いします」

海未「あの子が飲んでいるものと同じものください。テイクアウトで」チラ

理亞(目、合っちゃった…!)

73名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:36:19 ID:p9QanpWI
ルビィ「カフェラテですね、かしこまりました!すぐに出来ますのでそちらへおすわりください」

海未「はい」

海未(新作の試食ですか…興味があります)ヒョイ

海未「……」パクッ

理亞(SCCのレジェンドが…試食してる…!)

ルビィ「出来ましたよ〜」

海未「ありがとうございます」

ルビィ「またお越しください!」



理亞「…ねぇ!」

ルビィ「ぅわっ!何なに?」

理亞「いつも通りってどういうこと⁉」

ルビィ「ああ…さっきのね。あの方は常連さんなんだよ」

理亞「じゃあ何度も生で見てるってこと⁉」

ルビィ「ま、まぁそうだね」

理亞「本当⁉羨ましい…!私はずっとあの人に憧れてこの仕事続けてきてて、でも今まで一度も実際に会ったことなかったから感動した!」

理亞「毎日来ればまた会える?」

74名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:38:18 ID:p9QanpWI
ルビィ「多分ね。いつも大体このくらいの時間に来るから」

理亞「なら、毎日行くから!それで、今度は…あ、でもまたすぐ会うとなんか怪しまれるかも…」

ルビィ「そんなに心配する必要はないよ」

ルビィ「ふふっそんなにファンなんだ、海未さんの」

理亞「もうファンなんてもんじゃない!私の全てと言っても過言ではないくらい園田先輩の影響は大きいんだから!」

ルビィ「ルビィもいつもカッコいいなぁ〜って思いながら接客してるよ。落ち着いた雰囲気がいいよね」

理亞「わかる!あと、誰に対しても敬意を払うところとか」

ルビィ「あと、横顔が綺麗なとことか!」

理亞「それと、誰もが認める強さとか!それに」

ルビィ・理亞「「実はほんの少し茶目っ気があるところとか!」」

理亞「…確信した、ルビィとは気が合うと思う!」

ルビィ「今同じこと言おうと思った」

理亞「いいよね、憧れって。形は違ってもこうして人をつないでくれる」

ルビィ「もっともっとお話ししたいな、理亞ちゃんと」

理亞「私も。あっもう時間…ふふ、毎日来るから覚悟してよ?」

ルビィ「えへへ、またのお越しをお待ちしてます」

75名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:40:14 ID:p9QanpWI
ルビィ「いらっしゃいませ〜」

理亞「来たよ」

ルビィ「あっおはよう理亞ちゃん!」

理亞「おはよう、今日はまだ来てない?」

ルビィ「うん!来るといいねぇ」

理亞「流石に昨日の今日じゃわからないけど…」

理亞「珈琲ください」

ルビィ「かしこまりました。甘さは自分で調節してね」

理亞「馬鹿にしないで!そのままで全然問題ないから」

ルビィ「はい、どうぞ」

理亞「ありがと」ズズ...

理亞「苦っ…」

ルビィ「あはは、これ使って」

理亞「面目ない…」サラサラ

カランコロ-ン♪

海未「こんにちは」

ルビィ「あ!いらっしゃいませ!」

理亞(どうしよ…緊張してきた…!)

海未「……」チラ

海未「今日はクロワッサンで」

ルビィ「かしこまりました!焼きたてでなければすぐに用意できますよ」

海未「焼いてください。特に急ぐ用もありませんから」

理亞「あ、あのっ!」

海未「私ですか?」

理亞「一緒に写真撮ってもらってもいいですか?」

理亞(言った!意外と言えるんだ…)ドキドキ

海未「一つ約束してくだされば構いませんよ」

76名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:41:26 ID:p9QanpWI
理亞「な、なんでしょうか?」

海未「アプリで私の顔を弄って遊ばないこと。以前同僚にやられまして、それ以来あまり好ましくないので」

理亞「もっもちろん!絶対しません!」

海未「それならいくらでもどうぞ」

理亞「ルビィ、撮って!」

ルビィ「はーい、撮りますね」

海未「何をしているのですか」

ルビィ「ピギッ⁉」

海未「セルフィーがあるのですから、あなたも入りなさい」

ルビィ「えっ?じゃあ…」コト...

ルビィ「あと5秒ですよ〜」

ルビィ「3...2...1...」カシャッ

77名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:43:09 ID:p9QanpWI
海未「では私はこれで」

理亞「あのっありがとうございました!」

海未「…次は職場で」

理亞「…‼はいっ!」

ルビィ「嬉しいね」

理亞「本当!夢みたい」

ルビィ「よかったよかった…」

ルビィ「……」

理亞「ルビィ、何か隠してることない?」

ルビィ「えっ別に、ないよ…」

理亞「私は園田先輩に正直にお願いした結果いい方に行ったんだから、ルビィも言ってほしい」

理亞「何かの転換になるかもしれない」

ルビィ「ルビィは…マキナを上手く使えるようになって、みんなの役に立ちたい…‼」

ルビィ「今の仕事は好きだし人との繋がりも出来た大切な居場所だよ。でも…自分と同年代の人が外へ出て現場で頑張っているのを見ると、少し焦りというか情けなさというか…その…」

理亞「なら、話は早いでしょ」

理亞「SCCの実技受けたら?」

ルビィ「…!ルビィに出来るかなぁ」

理亞「出来るかな、じゃなくてやるの!」

ルビィ「そうだね。その気にならないと何も始まらないね」

理亞「私も教えてあげるから、頑張って」

ルビィ「ありがとう…!」

理亞「お礼は無事職員になれてから言って」

78名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:47:17 ID:p9QanpWI
理亞「まずはイメージから。どんな風にマキナを展開させるのか、どうやって電気を回すか…」

理亞「イメージが出来てないと、マキナを装備しても展開出来ずに関節に電気が回らない。そうすると何もできないただと鉄の重りになってしまう」

理亞「さぁ、イメージして。魔女と対峙した時、どんな自分がいる?」

ルビィ(ルビィは…善悪なんてわからないし、誰かを傷つけることなんて出来ない)

ルビィ(だから、誰かを守れる自分になりたい…)

理亞「イメージ出来た?」

ルビィ「うん」

理亞「なら、これを飲んで」

ルビィ「カプセル…?」

理亞「超小型の人体内蔵型帯電装置。飲むと体内で飛び散って身体の隅々に帯電機能を備えられる。マキナの起動になくてはならないものだから」

ルビィ「すごいね…でも、こんなの一般人に渡していいの?」

理亞「私みたいな末端の一職員は、寧ろこれを第三者に提供する役割があるの。どこに強力な適合者がいるかわからないから。まぁ闇雲にばら撒くのは流石に駄目だと思うけど…」

ルビィ「そうなんだ!てっきり企業秘密的なものかと」

理亞「本当はこの装置が量産出来たらいいんだけど、今出回っている装置はほとんどが旧式。ある程度の電導は可能でも最新のマキナを動かすレベルはまだまだ厳しいのが現実」

理亞「いずれは雷を吸収して地球一周出来るエネルギーを蓄えられるとか言ってるけどそんなのいつになることやら…」

ルビィ「具体的な訓練の仕方ってどんなの?」

理亞「一番簡単なのは、電球を持って光らせること。こんな風に…」ポッ

ルビィ「すごい!」

理亞「こんなの超初歩的なものだから。これを練習しといて」

ルビィ「わかったよ、頑張ルビィ!」グッ

79名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:48:59 ID:p9QanpWI
ルビィ「点け〜電気!」

ルビィ「むむむ…」

ルビィ「全く…ピリッとも来ない…」

ルビィ「はぁ…疲れたぁ」

ルビィ「ううん、まだまだ頑張らなきゃ‼」

ルビィ「ん〜はっ!」

ルビィ「駄目…」

ルビィ「まだまだ!回数を増やさなきゃ出来るようになんてならないんだから!」

ルビィ「むむむ…はっ!」

80名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 03:51:12 ID:p9QanpWI
〜一週間後〜

ルビィ「あ、いらっしゃいませ!」

理亞「なんだか久しぶりかも。最近仕事で来てなかったけど、どう?テストとして見てあげる」

ルビィ「あっじゃあお願いしてもいいかな」

理亞「いいけどお店の方は大丈夫?」

ルビィ「それなら…これを掛けとけばいいよ」カコン

理亞「準備中…ま、いいんじゃない。始めよっか」

ルビィ「見ててね…ふんっ!」ビリッ

理亞「おっ」

シ-ン...

ルビィ「あれれ…もう1回!」バリッ!

ルビィ「なんでだろ…全然駄目だよ〜」

理亞「…ルビィ、お店の蛍光灯外してみて」

ルビィ「…?いいよ、それなら予備の持ってくるね」



ルビィ「持ってきたよ!」

理亞「それ持って同じように力入れてみて」

ルビィ「いくよ〜…はっ!」バチッ!

理亞(予想通り…!電球がルビィの電圧に耐えられなくてショートしてたんだ)

ルビィ「あちちっ!火傷しそうだったよ〜。どうだった?」

理亞「今の蛍光灯のテスト、動画で撮って姉様に送ったわ。ちょっと待ってて」

ピロ-ン♪

理亞「はやっ⁉やっぱり姉様から…えっと」

理亞「実技試験楽しみにしていますと伝えて。だって!」

ルビィ「やったぁ…!努力の成果だね!いつ行けばいいの?」

理亞「ふふ…SCCは常に人員不足。職員はいつでも募集中ですが?」

ルビィ「ならすぐに行かなきゃ!」

理亞「頑張って。さっきの調子ならきっと問題ないから

81名無しさん@転載は禁止:2018/09/10(月) 19:28:55 ID:LV/5ZRoQ
ルビィちゃん編楽しみ

82名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 02:35:49 ID:VodRZ4mk
〜SCC訓練所〜

聖良「お久しぶりです。何度かお邪魔させていただきましたね」

ルビィ「はい!今日はよろしくお願いします!」

聖良「実技試験ですが、基本的に魔女捜査官との対人戦となっています。相手はプロですから、遠慮せずマキナを展開させて挑んでくださいね」

ルビィ「わかりました。聖良さんがお相手ではないんですね?」

聖良「はい。他の職員が対応します、誰が来るかはわかりません。楽しみにしていてくださいね」ニコ

聖良(ルビィさん、意地悪ですみません)

聖良(今日の人選、ちょっとした小細工をしました。今後当たる障壁のためですよ)

聖良(絶対に通ってくださいね…)

ルビィ「この奥ですか?」

聖良「はい。間もなく職員が到着しますので私はこの辺りで失礼します。ご健闘を」

ルビィ「ありがとうございました!」ペコ

ルビィ(どんな人かな…恐そうな人だったらどうしよう…)

ルビィ(ダメダメ弱気になっちゃあ!今からが勝負なんだから!)

「お待たせしました。実技試験、始めましょう」

ガコン...

ルビィ「うそ…」


「本日の実技担当です。よろしくお願いします」


ルビィ「お姉ちゃん…⁉」


ダイヤ「ルビィ…‼」

83名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 02:37:47 ID:VodRZ4mk
ダイヤ「ルビィ、何故ここに…⁉」

ルビィ「ルビィは…ううん、私は…今までの自分を変える為にここに来ましたっっ‼」

ダイヤ「…そうですか、わかりました。ここにいるという事は、相応の実力と覚悟を持ったという認識で手合わせ致しましょう」

ダイヤ「来なさいっ…‼」

ルビィ「やぁぁあああっ!」ガキンッ!  

ダイヤ「ぬるい!ただの鉄屑を振り回しているだけですわ!」パシンッ

ダイヤ「効率よく電気を流して!」ガンッ!

ルビィ「あぅっ!つ…」

ダイヤ「マキナを身体の一部にすること!」ブンッ!

ルビィ「うあっ!」ドスン!

ダイヤ「立ち直りが遅いっ!」グイッ

ルビィ「づっ…⁉」

ダイヤ「その程度ですか⁉あなたの努力とやらは!」ガッ

ルビィ「むぐっ⁉」

ダイヤ「遊びに来たとでも?」バキッ!

ルビィ「ううっ!」

理亞「姉様!これは…⁉」

聖良「最高の環境での実技試験よ。ルビィさんが成長する為の最良の舞台を作らせてもらったから」

聖良「2人がどうするのか、楽しみね」

84名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 02:39:16 ID:VodRZ4mk
ダイヤ「まるで基本がなっていませんわ…」ググッ

ルビィ「んんん…!くるし…ぃ」

ダイヤ「環境が悪かったのですわ。甘やかされて育ったせいで…!」グッ!

ルビィ「かはっ‼ふぅ…はぁ」

ダイヤ「一辺実際に死の間際に立った方があなたのためですわ」カチャ...

ルビィ「や、やめ…」

理亞「本気⁉あれは死んじゃ…」

聖良「理亞は黙って観てなさい」

聖良「何故ダイヤさんが局長にまで上り詰めたのか、今わかるわ」

理亞「でも…」

ダイヤ「…左肩部狙い」

ドスッ...  

ルビィ「ゔぅぅ…‼」ドサ...   

ダイヤ「痛いですか?立てませんか?」

ルビィ「がっ…は…」

ダイヤ「お終いですね。黒澤ルビィは失格と…

バッ!

ルビィ「まだ…やれ、ます…‼」

ダイヤ「…ほう」

理亞「ルビィ…!」

聖良「芯の強さは本物ですね…」

ダイヤ「威勢だけは一丁前ですわね」

ルビィ「まだ本気を出してないだけですっ!」バッ

ダイヤ「なら私も、より厳しくいくとしましょうか」

85名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 03:01:05 ID:VodRZ4mk
ダイヤ「電導トラップ、高御産巣日〈ソラソバ・ テイエイ・ソワカ〉」バチチッ

ルビィ「よっと!」 ヒョイ

ダイヤ「その身体で軽く避けたのは中々ですわ」

ダイヤ「次っ電熱煙幕、天之御中主〈オン・ベイシラ・マンダヤ・ソワカ〉!」ボォウ...

ルビィ「見失わないよ…」

ルビィ「そこっ!」ザンッ!

ダイヤ「っ!やりますわね。猪口才な罠はこれで最後ですわ」

ダイヤ「超高周波、神産巣日〈オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ〉」キィイン!

ルビィ「うっ…まだまだ!」

ダイヤ「…ふっ」

ダイヤ「あなたの本気は伝わりました。失礼のないよう私も全力で行きましょう」

ダイヤ「摩几那、起動」キュルキュル...

ダイヤ「展開」バシュッ

ガコン

ダイヤ「私の特別〈スペシャル〉ですわ」

ダイヤ「一振りで魔女を狩る電気の鉞…」ブンッ

ダイヤ「大魔鎖狩【黒金剛】‼」

ダイヤ「死ぬ前に問いましょう…あなたの名前は?」ゴオォ...

ルビィ「私は…黒澤ルビィ‼誰よりも努力してここへ来たっ‼」

ダイヤ「結構」ズバッ!!


ヴゥン...

ダイヤ「…!ようやく見せてくれましたね、ルビィ。これがあなたのマキナ…」

ルビィ「誰かを守りたい。それが私の志望理由だよ」

聖良「放熱板型のファンネル!希少機械〈マキナ〉の一種!」

聖良「電子のフィールドを展開させてシールドを張るとは…!」

ダイヤ「良い答えですわ」

パキ...

ダイヤ「鉞が…」

ルビィ「いっけぇ〜‼」ポシュッ!

バシュ!バシュ!バシュッ!

ダイヤ「ぐっ!ルビィ…よくやりましたね」

ルビィ「お姉ちゃんっ…!」

86名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 03:06:22 ID:VodRZ4mk
ルビィ「はぁ…はぁ…結果は?」

ダイヤ「…人の役に立ちなさい」

ルビィ「や…た……」ドサ...

理亞「ルビィッ!」

ダイヤ「彼女に応急処置を…う」

聖良「ダイヤさんもフラフラじゃないですか」

ダイヤ「私なんかどうとでも!」

聖良「ふふ、舐めてもらっては困ります」

聖良「理亞、準備は出来てる?」

理亞「当然!聖良…come on…!」

聖良「マキナ射出!オートリペア!」チャキッ

理亞「マキナ起動っ電力供給!」

聖良「最速回復指令〈セルフ・コントロール〉!」シャッ

聖良「早急に終わらせます。任せてください」

ダイヤ「助かりますわ」

聖良「ルビィさんの事、認められましたか?」

ダイヤ「半々ですね…正直なところまだ少し反対の気はありますわ。身体の自由を奪ってでも、最愛の妹を命を落としかねない現場には立たせたくなかった」

聖良「本気でしたね、観てわかりました。異様に、執拗な暴力です。あまり観ていて気持ちのいいものではありませんよ」

ダイヤ「恥ずかしい限りですわ」

聖良「ですがきっと、私も同じ立場なら同じ行動をとったかもしれませんね…」

理亞「姉様、ちょっと消耗が激しく…」

聖良「手当て完了。理亞、ちょうど終わったわ。ありがとう」

理亞「よかった…ルビィは医務室に?」

聖良「ええ、お願い」

聖良「ダイヤさんもほら、行きますよ」

ダイヤ「ありがとうございます。大丈夫ですわ、1人で歩けます」

87名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 03:08:01 ID:VodRZ4mk
ルビィ「うん…ここは?」

ダイヤ「本部ですわ」

ルビィ「…!お姉ちゃん」

ダイヤ「これから先は、自分の身は自分で守るのですわよ?」

ルビィ「うん、ルビィはもう、弱い自分にさよならしたよ」

ダイヤ「これから先、色々な出会いや別れがあります。その度に私は言うことになるでしょうが、今も言っておきます」

ダイヤ「自分の決断を後悔しないでください」

ルビィ「ん、約束するよ」

ダイヤ「…では、身体を休めてくださいね」

ルビィ「お姉ちゃんも」

ダイヤ「……」パタン

ルビィ「これからの出会い、別れ…」

ルビィ「ルビィにはどんな出会いがあるのかな」

88名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 03:11:13 ID:VodRZ4mk
〜SCC司令部〜

ギィ...

ダイヤ「………」ポフッ

果南「おかえり、おつかれさん」

ダイヤ「……」

果南「ちょっと、何か言ってよ」

ダイヤ「…はぁ〜〜」

果南「何?私そんなに空気読めてなかった?」

ダイヤ「あ…果南さん…」

果南「今気づいたの⁉ま、いいや。らしくないじゃん?デカいため息なんかついちゃって」

ダイヤ「妹が……職員に」

果南「ルビィが?すごいじゃん!捜査官?事務員?」

ダイヤ「捜査の方へ回されるでしょう…恐らく」

ダイヤ「実技の成績が良かったですから」

果南「最近褒めるようになったね」

ダイヤ「世代的に褒めて伸ばす方が効率がいいのですわ」

果南「かぁ〜っ!年寄りくさいこと言って…」

ダイヤ「……」

果南「ルビィはきっとダイヤが思っている以上に大人だよ。心配し過ぎるとかえって迷惑だよ」

ダイヤ「…わかってますよ」

果南「そんな心配ならダイヤが配属決めちゃいなよ。そのくらいダイヤの権限なら余裕の善子でしょ?」

果南「あっ…よし…なんでもなっ」

ダイヤ「それが、昨日の知らせで…」

果南(あっぶな。聞かれてなかった…)

果南「な、何?」

ダイヤ「総務が直々に本部へ来て配属を一新するそうですわ」

果南「本当⁉やばいなぁ…上司へのイライラの掃き溜めにしてたロッカーの落書き消さないと飛ばされちゃうよ」

ダイヤ「あなたって人は…」

89名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 03:13:35 ID:VodRZ4mk
海未「召集がかかりましたが」

ダイヤ「お疲れ様です。総務が本日から本部で指揮を執ると聞きました」

海未「…嘘ですね。彼女は不真面目で有名です。見た目に惑わされないように」

ダイヤ「ええっ⁉本当ですか?」

海未「どうせ甘いもの食べながら司令部の職員とベラベラ喋るだけです」

ダイヤ「は、はぁ…」

果南「あっ!先輩〜‼」ダダダ!

海未「…?」

果南「ハグしよっ!」ダキ

海未「こら、年甲斐もなく…」

果南「まだまだ少女で通る年齢だもん!」

海未「そこは否定しません」

果南「えへへ〜」

海未「…ダイヤ、果南」

ダイヤ「はい?」

海未「2人は早くして成果を挙げ過ぎました。この先まだまだ長いのですから、生き急がないでください」

果南「んん…?よくわかんないよ」

海未「2人共気づかないうちに命を削り過ぎている、ということです。先人からの忠告です、しっかり肝に銘じるように」

ダイヤ「わかりました(珍しいですわね…先輩がこんなこと言ってくださるのは)…」

果南「は〜い」

海未「仕事は、大抵年齢と共に熟練していくものです。片方だけが成熟してしまうと、もう片側は忽ち腐ってしまいますから…」ポツ

90名無しさん@転載は禁止:2018/09/13(木) 04:39:46 ID:CLJ4yVDg
更新来た!

91名無しさん@転載は禁止:2018/09/15(土) 03:06:39 ID:PuUO4els


92名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:30:23 ID:EHGQBYKY
「海未〜!いるの〜⁉」

海未「…うるさいのが来ました」

果南「あはは…」

海未「いますよ。静かに来なさい」

絵里「あらっ果南!久しぶりね。調子はどう?」

果南「お久しぶりです!バッチリですよー」

海未(絵里には敬語ですか)

ダイヤ「お久しぶりです。遠路はるばるお疲れ様でした」

絵里「あー誰かしら?」

ダイヤ「黒澤ダイヤですっ‼」

絵里「冗談よ。2人共大きくなったわね」

果南「身長はそんなに変わってないですよ〜」

絵里「いつぶりだったかしら。まぁそんなことより…」

絵里「知りたいでしょ?なんで総務責任者の私がわざわざ来たか」

海未「知りたいです。ですからさっさと教えてさっさと帰ってください」

絵里「つれないわねぇ…」

絵里「今日召集かけたのは他でもない、魔女掃討作戦のためよ」

絵里「超端的に言えば、現存する魔女の血を引く者を全て引っ捕らえることが目的ね」

ザワ...

ダイヤ「魔女の処罰等は?」

絵里「各自任せるけど、まぁ半分くらいは焼却炉行きね」

絵里「作戦内容は伝わったかしら?じゃあ私のお話はここまでよ。ご苦労様」

果南「掃討作戦だっけ、おっかないね〜」

ダイヤ「ええ、より一層本部の強化を求められますわ。当然支部への派遣も!ですよね海未さ…?」

海未「……?あ、はい」

海未「絵里…匂いが変わりましたね」

果南「匂い?香水かシャンプー変えたんじゃない?」

海未「そういうことではありません…」

93名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:33:25 ID:EHGQBYKY
ルビィ「総務…どんな人だろう…」

絵里「私が総務よ」

ルビィ「へぇ〜そうなんですかぁ…⁉」

ルビィ「すっすす、すみません!」

絵里「ふふっ何を慌ててるのよ。可愛いわね、新入りかしら?」

ルビィ「は、はい!先週から本部の職員として勤務させていただきます、黒澤ルビィです‼」ビシッ

絵里「ルビィね…作戦はきいた?」

ルビィ「作戦ですか?すみません、まだ…」

絵里「じきに誰かから聞くだろうけど、これ私からの直接の派遣要請ね」スッ

ルビィ「ありがとうございます!」

絵里「新人の実力試しはここの定番なの。魔女の討伐の為に島に行ってもらうわ。ちょっと遠いけど頑張って」

ルビィ「はい!頑張りましゅ!あっ…」

絵里「ふふ、期待してるわ」


ルビィ「やった!総務から直々に依頼されるなんて…!」

ルビィ「要項は…と。新人のみの部隊、魔女のえーと…討伐のみ、捕獲無し⁉」

ルビィ「ってことは…」

スッ...

絵里「確実に仕留めなさい」

ルビィ「…っ‼︎」ビクッ

絵里「よろしくね」ニコ

94名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:37:31 ID:EHGQBYKY
理亞「新人だけで派遣?」

ルビィ「詳しくはこれを見て!」

理亞「本当だ…でも、今動ける新人は私達2人しかいないから、この新人だけって要項は無くなると思う」

ルビィ「よかったぁ」

理亞「安心は出来ない。まだ魔女のランク見てないし…」

ルビィ「ランク?」

理亞「こういう討伐命令が来た時には必ず危険度が載ってるの。今回の魔女は…〈舟釣り〉?変な名称…」

ルビィ「なるほど、添付コードをスキャンすると魔女のランク見れるんだね」

理亞「…!うそ…こんなの仮に新人だけで討伐だとしたら無茶過ぎる!」

ルビィ「む、難しい?」

理亞「難しいなんてもんじゃない、相手は滅多に見られない原生種よ!」

ルビィ「原生種?」

理亞「魔女も結構色々あるの。珍しい家系とかね。この〈舟釣り〉…人魚の魔女よ‼」

ルビィ「人魚⁉ロマンチックだねぇ」

理亞「作戦を考えたいから、後でもう一度集まって!」

ルビィ「わかった!」

95名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:42:13 ID:EHGQBYKY
聖良「舟釣りの討伐ですか。これはまた難題を課せられましたね」

ルビィ「はい…」

聖良「確か脅威度はAランクだったと思います…流石に特殊機動隊を最低5人はいないと討伐不可ですね。このクラスは」

ルビィ「魔女のランクってどんな感じで見たりつけたりするのですか?」

聖良「討伐対象になった魔女には討伐難易度や危険性を考慮してDからSまでの5段階のランクをつけるんです。Aまでは一般的な捜査官や機動隊が対応しますけど、 Sになると上の人が動きます。Sは災害級ですから」

ルビィ「ご丁寧にありがとうございます」

聖良「行きますよ、私も」

聖良「舟釣りの討伐、遅くなるとは思いますが調査終了次第援護に向かいますね。その間なんとか持ち堪えてください」

ルビィ「本当ですか⁉ありがとうございます!」

聖良「理亞にも伝えておきます。では、御武運を」

96名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:45:39 ID:EHGQBYKY
理亞「姉様から聞いた。援護は助かるけど、それまではほぼ実質2人で討伐…厳しいかも」

ルビィ「珍しいね…理亞ちゃんが弱音をはくの」

理亞「私が今まで討伐に参加したのはCクラスまでだから、正直少し不安で…」

ルビィ「で、でも実際はわからないよ!魔女の特徴のところに基本的に性格は穏やかってかいてあったし」

ルビィ「それに、ルビィは理亞ちゃんと一緒でよかった。色々安心出来るからね」

理亞「ルビィ…」

理亞「ふふ、ありがと」

ルビィ「何せルビィは…こ、こここれが初の任務…」

理亞「そっか!それは運が悪かったとしか…」

ルビィ「現場までどうやって行けばいいのかなぁ?」

理亞「足は本部が出してくれるはず。いくら海に面した本部とは言っても島じゃ中々移動が大変だから」

ルビィ「わかったよ。後でお姉ちゃんに聞いてみる!」

理亞「で、ここからが本題。作戦のことなんだけど…

絵里「あっ!」

ルビィ「…!お疲れ様です!」

絵里「魔女の動き捉えたって情報入ったからすぐ向かって!本部出たら目の前に移動の担当者がいるから!」

ルビィ「了解です!」

絵里「頑張って!」

ルビィ・理亞「「はいっ‼」」

97名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:47:58 ID:EHGQBYKY
ルビィ「急ごう!」

理亞「わかってる!」

タッタッタ...

ルビィ「外に出ればすぐにわかるって…あ!あれかも」

理亞「うん、間違いない」

「遅いじゃない。待ちくたびれたわよ」

ルビィ「すみません!」

にこ「機械〈マキナ〉式換装輸送機操縦士の矢澤にこよ。あったまるまでもうちょい待ってて」

ルビィ「あったまるまで?」

にこ「充電が終わるまでよ」

にこ「んっ完了ね。マキナ起動」

ゴォン...

にこ「拡張!」バンッ!

ルビィ「標準サイズのマキナが…飛行機に⁉」

にこ「小型輸送機のSSTP〈スーパーソニックトランスポーター〉よ。愛称はラブにこ1号。気軽ににこにーって呼びなさい」

理亞「結局なんて呼べばいいの…」

にこ「なんでもいいわ。さ、乗って!」

ルビィ「はいっ」

にこ「窮屈?」

ルビィ「いえ、特には」

にこ「でしょうね」ニヤリ

ルビィ「…?」

にこ「よーし出発のコールするわよ!」

にこ「はい、にっこにっこにー‼」

理亞「………」

ルビィ「…?」ポカ-ン

にこ「ほら、あんた達もやる!」

98名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:51:42 ID:EHGQBYKY
にこ「あと10分で着くわよ」

ルビィ「速いですね!」

にこ「あったり前よ!」

理亞「にこさんは本部の職員なんですか?」

にこ「形式上はね。SCCの職員の中じゃ珍しい、実技で入った事務員よ」

理亞「…!マキナの実技で⁉」

にこ「そ。でも私は妹をちゃんと学校行かせたいからって事務の方に志願したのよ。まぁ今はパイロットみたいな扱いだけどね」

にこ「私が死んでも…まぁあの子達なら上手くやっていけるとは思うけど、やっぱり大人になるまでは面倒みたいじゃない」

ルビィ「……」

にこ「おっと今から魔女討伐に行くのに縁起が悪かったわね。ごめんごめん」

にこ「まっ無事を祈ってるわよ」

理亞「…ありがとうございます」

にこ「喋ってる間に到着ね。しっかし絵里もまたこんな辺境の地に向かわせることないじゃない」

ルビィ「はは…」

にこ「こらっ!」

ルビィ「ピギッ⁉」

にこ「何死んだような顔してんのよ!今から仕事でしょ⁉笑顔でいきなさい!」

にこ「笑顔の練習のために1枚写真撮るわよ、こっち来なさい!」

理亞「わっ!」

ルビィ「おっとと!」

にこ「はーいにこっ♪」カシャ

にこ「んーさっきよりはマシね!頑張りなさい!終わったら連絡しなさい。いつでも出れるようにしておくわ」

ルビィ「あ、あの…!」

にこ「何?」

ルビィ「ありがとうございました!勇気が出ました!」

にこ「ふんっまぁこれも私の仕事の内なんだから」

にこ「頑張ってね」

99名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:52:53 ID:EHGQBYKY
〜SCC外部待機室〜

にこ「ふぃ〜任務完了」

希「おっお疲れ様」

にこ「あ、希!ちょうどよかったわ」

希「ん?どうしたん?」

にこ「ちょっとこの子達のことみてほしいんだけど」

希「はいよーまかせとき」

希「ほいっとマキナ展開」

希「未来を見通す硝子〈レンテ・ダモーレ・プラ〉…」

希「見えた…けど…」

にこ「何よ?はっきりしないわねぇ」

希「…うん」

にこ「言いなさいよ!」

希「どっちかわからんけど」

希「死相が見えるわ、この子ら…」

にこ「…⁉」

100名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:54:06 ID:EHGQBYKY
にこ「どうすんのよ!あの子達…どうなっちゃうの⁉」

希「ウチの占いは必ず当たるわけやないし、とりあえず祈るしかないなぁ。未来は常に動き続けるで…知らんけど」

にこ「そんな適当なこと言わないでよ!」

希「じゃあウチに何しろと?この2人のとこ行って助けるん?それこそどうやって?」

にこ「………悪かったわ」

希「とりあえずは上の人っちに任しとき。あの人らはホンマに優秀な人の集まりやから、なんとかしてくれるはずや」

にこ「ま、まぁ…そうね。2人だけで魔女の討伐なんて有り得ないし」

希「そうそう。今の状況が先に続いた時に起こりうる最悪の未来ってだけやってあれは。にこっち考え過ぎ」

にこ「考え過ぎ…そう思いたいわ」

にこ「だって…」

にこ「あんたの占い、外したとこ見たことないから…」

希「…うん」

101名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:56:11 ID:EHGQBYKY
プルルル...

ルビィ「本部から?」

理亞「そうかも」ピッ

理亞「理亞です。現地到達しました」

絵里『私よ。あっ絵里よ。早かったじゃない…流石にこね。えっとね、大した内容じゃないんだけど…』

絵里『今回のミッション、無事成功…討伐完了したら、二階級特進よ。頭に入れといてね。ごめん、連絡はそれだけよ』

絵里『じゃあ、頑張って。勝利の栄光を君に♪』ツ-ツ-

ルビィ「なんだって?」

理亞「大した内容じゃない」

理亞「それより、作戦の話なんだけど」

ルビィ「あっうん、どうしたの?」

理亞「やっぱり変更で。ルビィが索敵・接近役、私が潜伏・奇襲役に変更したい」

ルビィ「うん、いいよ」

理亞「ありがと」

理亞(二階級特進…!姉様や園田先輩とより近くで仕事出来るチャンス!)

理亞(絶対やらなきゃ…‼)

ルビィ「どうしたの?顔怖いよ」

理亞「えっそう?気づかなかった…」

理亜「ごめん、気をつけるから」

102名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:58:14 ID:EHGQBYKY
渡辺曜
別称〈舟釣り〉
討伐ランクA
比較的性格は温厚
ゆったりとした日常
単体で生活
会話に異変はないが時折身体面とやや不釣り合いな精神面の未熟さが見られる(※未成年の単独生活する魔女に度々見られる特徴)
母親が原生種の〈人魚〉
愛用品の舟の動力部に魔女特有の電気不使用エネルギー反応有り
上記のエネルギー反応を確認次第討伐開始

103名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 02:59:46 ID:EHGQBYKY
理亞「魔女のデータを見る限り、とてもAクラスには見えないけど…」

理亞「ルビィ、接近をお願い」

ルビィ「うん、任せて!」

タッタッタ...

理亞「やってやる!脅威度A?だからなんだって思い知らせてやるから!」

104名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 03:02:40 ID:EHGQBYKY
曜「よーいしょっと!」

曜「へへ、釣れた釣れた!」

ルビィ「あのぉ…」

曜「ん?何〜?」

ルビィ「ちょっとお話ししませんか?」

曜「お話し…いいよ!もっちろん!ここ、普段あまり人来ないからちょっぴり寂しいんだ。いっぱい話そ?私お喋り大好きだよー!」

ルビィ「よかった!私は黒澤ルビィです。あなたは?」

曜「私は渡辺曜!夢は船長になることなんだ!」

ルビィ「ほぇ〜だから舟があるんですか?」

曜「そうだよ!あれはパパとママが作ってくれたんだ。私の1番の宝物!」

ルビィ「宝物かぁ…いいですね!」

曜「うん!あの舟の上で釣りをするのが1日の楽しみなんだよ」

ルビィ「釣りですね、ふむふむ」

曜「釣りはいいよ?美味しい魚が手に入るし、海の機嫌もわかるんだ」

ルビィ「海の機嫌?」

曜「海の機嫌が悪いと魚が釣れないんだよ。人間一生機嫌の良いことなんてないでしょ?それと一緒で、海もときどき機嫌が悪くなるんだ。機嫌が悪いと何にも釣れなかったりするんだよね」

ルビィ「へぇ…魚が釣れない以外に海の機嫌が良くないと何かありますか?」

曜「やっぱりそういう日は大抵次の日の天気が良くないね。大雨になったり、酷い時は台風が来たりもするよ」

ルビィ「じゃあずっと機嫌が悪いと困りますよね」

曜「まぁ確かに困るよ。でも大丈夫!感動すると気持ちが晴れやかになるように、海も…空も心も晴れるから!」

ルビィ(魔女相手にエールを貰っちゃった…)

105名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 03:04:06 ID:EHGQBYKY
曜「ルビィちゃんは好きなこととかないのー?」

ルビィ「私は…ええと、裁縫とか…ですかね」

曜「裁縫…!私も!結構服とか自分で作るんだよ」

曜「ここ、漂流物が多くてね、洋服がよく流れ着くんだよ。その服を寄せ集め掻き集めて綺麗な部分だけ残して繋ぎ合わせると、面白い柄の服になるんだよ。面白いよ!」

ルビィ「私もやってみたいですね!」

曜「ホント、色んな柄があるからね〜。服もそうだけど、たまーに珍しい時は楽器なんかも流れ着いたらするんだよ!勿体無いよね」

曜「あとね、惜しいのが本!せっかく勉強用の本があってもぐちゃぐちゃになってて読めないんだよ…これは本当に残念極まりないなぁ、私、もっともっと勉強したいのに」

曜「でねでね、この前見つけた本なんだけど…って私1人で喋り過ぎか!折角ルビィちゃんのお話聞く時間だったのに、ごめんね」

ルビィ「ううん、曜ちゃんのお話面白いからもっと聞かせて!すごく新鮮で興味があるもん」

曜「…!本当に⁉ありがとう!それと…やっと距離縮めてくれたね!嬉しいなぁ…じゃあ日が暮れるまで付き合ってもらっちゃうよ!」

ルビィ「うんうん、いいんだよ」

ルビィ(それにしてもめちゃくちゃ喋るね…)

106名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 03:05:40 ID:EHGQBYKY
曜「でねでね!」

ルビィ「はは…(本当に日が暮れちゃった)」

曜「あれ、暗くなってきちゃったね」

ルビィ「うん、そろそろルビィも元の場所へ帰るね」

曜「えっ待って!」

曜「舟、乗ってよ!誰もいない静かな空に眺める星空…本当に綺麗だから一度見てほしいんだ。お願い、あともう少しだけ付き合って!」

ルビィ「…!うん!」

ルビィ『舟が行くよ』

理亞『了解!海に出た1分後に奇襲かけるから!』

ルビィ(ああ…始まっちゃうんだ。魔女狩りが…)

理亞『〈舟釣り〉が人魚と呼ばれる所以は独特な魔法の使い方にある』

理亞『水中に溶けている元素を分解して酸素や窒素を取り出して呼吸、潜水を行うことからまるで魚のように自在に海を泳ぐの。水中に逃げられたら厄介だからなるべく陸へ誘導させて』

ルビィ『了解です!』

曜「んっ?どうしたのー?」

ルビィ「ああ、ちょっとね…」

107名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 03:06:12 ID:EHGQBYKY
ルビィ(始まるんだ…魔女狩りが)

ルビィ(この人を…今から…)

ムニッ

ルビィ「ぅひゃっ⁉」

曜「な〜に下向いて考えてるの⁉上を見て、ほら…」

曜「綺麗でしょ?暗いのに明るい世界…素敵だよね」

ルビィ「うん…」

曜「さてっ舟出すよ〜!」ガコン

曜「さぁ乗って!誰もいない静かな海に浮かぶよ!」

曜「全速前進〜ヨーソロー‼」

ルビィ『…出ました』

理亞『了解。こちらも出撃準備完了』

理亞『作戦、開始っ‼』

108名無しさん@転載は禁止:2018/09/17(月) 05:56:45 ID:BUgfKrgM
曜ちゃん…

109名無しさん@転載は禁止:2018/09/18(火) 01:27:51 ID:d/hE3wD.
あたしってホント馬鹿・・・

110名無しさん@転載は禁止:2018/09/19(水) 01:27:14 ID:otBvmzGc
ここほんと切ない

111名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 02:51:16 ID:x2ow21Pk
理亞(舟釣りを殺ったら…二階級特進)

理亞(今よりもっと姉様や園田先輩の近くで仕事が出来る…!)

理亞(やれる…私はやれる…)

ルビィ『…出ました』

理亞『了解。こちらも出撃準備完了』

理亞『作戦、開始っ‼』

理亞「絶対やってやるから!」

理亞「マキナ起動!」キィィイイイン!

ゴオォッ…

 
曜「のんびりしよっかぁ!」

曜「あはは、夜風が気持ちいい…」

キィイイン

ルビィ(…!理亞ちゃん!)バッ

曜「あれ?どうしたの突然立って。ゆっくりしよーよ」

ルビィ「曜ちゃん…」

曜「どうした?」

ルビィ「ごめんね」ドンッ

曜「わっ!」ドボン ...

理亞「ルビィ!」ガシッ

理亞「展開して!推力が足りない!このままだと追いつかれるかも!」

ルビィ「そ、そんなに速いの⁉」

理亞「侮れないから…原生種は秘密が多いの」

曜「ぷはっ!どうしたの急に…」

理亞「ルビィ!陸まで撤退!掴まって、マキナでスラスター展開して!」ギュン

ルビィ「わわっ…」

曜「ちょっと待ってよぉ〜‼」バシャッ  

理亞「予想通り!かなり水中の移動速度が速い!でも、これくらいなら想定内」

理亞「陸まであと150m…」

理亞「よし、到着...」

ルビィ「…はぁ。危なかった」

112名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 02:56:00 ID:x2ow21Pk
ザブッ...

曜「もぉ、舟の上で急に押したら危ないよ〜?」

ルビィ「曜ちゃん…あのね」

理亞「ルビィ、もうケリつける」

ルビィ「…!」

曜「ケリ?なんのこと?」

理亞「我々はSCCの魔女捜査官。魔法の使用を確認したためあなたに討伐令が出ました。よって直ちに処分とさせていただきます」

曜「なんで?私が⁉悪いことなんて…」

理亞「マキナ展開」カシャッ

曜「した覚えはないよッ!」

理亞「白閃〈ビアンコ・プロイエッティレ〉!」パンッ

曜「うっ!」

ルビィ「…!」

曜「いたたた…酷いよ。誰にも迷惑かけてないのに」

理亞「ほぼ無傷⁉なら、これで!」ガシュッ

理亞「白槍〈ギアッチョーロ・ディ・テンペスタ〉!」ドパパパパパ!!

曜「スキルガード!」ガギギギギィン!

曜「ふぅ。痛いなぁ」

理亞「…!クソッこれに賭ける!」

理亞「眼球一点突き〈アイスピック〉‼」バスッ!

曜「うっ!い、いったぁ…」ツ-...

理亜「反応速度が想定より速い…でも!」

曜「あ、血が…」

113名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 02:57:18 ID:x2ow21Pk
理亞「手ごたえはあった…ここで一気に攻める!」ダッ

曜「あっ!そっちはダメ!」バッ

曜「うぐっ!もう、やめてよぉ…」

理亞(舟の方を庇うような挙動…把握!)

ルビィ(どうしよう…やらなきゃいけないはずなのに)

ルビィ(身体が一歩も動かない…)

理亞「そこっ!」シュッ!

曜「ぅあっ!」

ドスッ...
 
理亞「片足を封じたわ。これで自由に逃げ回らないはず」

曜「うう…」ズルズル

理亞「どこ行くの…?」パンッ...

曜「ゔっ…はぁ…」

曜「はぁ…はぁ…よかった。舟は無事だよ」ナデナデ

ルビィ「っ…!」

ルビィ「理亞ちゃん…」

理亞「何?」

ルビィ「もう…やめてあげて…」

114名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 02:59:22 ID:x2ow21Pk
理亞「なんで⁉今逃したら…

ルビィ「見てよ曜ちゃんの顔。痛いのに、辛いのに、安心して穏やかな笑顔」

ルビィ「あの笑顔を奪うのが、私たちの仕事なの?」

理亞「…わかんない」

ルビィ「間違ってるよ、こんなこと…!」

理亞「ごめん」

ルビィ「ううん、いいんだよ」

バッ   

理亞「私には、それ以上に大切なものがあるの…‼」ガチャッ

理亞「マキナ分離…」フッ

理亜「熱変換…発炎!」ボッ!

曜「わっダメ!舟はダメ‼」

ゴオォ!

曜「やめてぇーーーっ‼」

ボゥンッ!!
 
理亞「魔法の供給先…破壊完了」

ルビィ「ああ…!」ガクッ

115名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:01:01 ID:x2ow21Pk
曜「熱っ…熱いよ…!」

理亞「なっ⁉炎の海に自分から⁉」

曜「はぁ…はぁ…消えて!お願いっ消えてぇぇ!!」

理亞「私は、間違ってない…!仕事に、忠実に実行しただけ…?」

曜「熱…助け…て…」

ルビィ(もう…見ていられない!)バシャッ!

理亞「…⁉な、何してるの⁉」

ルビィ「火を消すの!」

理亞「どうして⁉」

ルビィ「あの子にとって大切なものだから!」

理亞「わからない…何が正しい行為なのか」

理亞「私は…どうすればよかったの…?」

理亞「姉様…」

ルビィ「曜ちゃん!曜ちゃん‼」

曜「ル…ちゃ…」

ルビィ「出て!そこから!」

曜「でも…舟が…」

ルビィ「いいから!」

ルビィ「マキナ起動!」ブィイン

ルビィ「炎熱吸収〈マグネティック・コットン〉!」シュウウ...

プスプス...

ルビィ「火は、消えたけど…」

ボロ...

曜「あぁぁあああ‼舟が…パパの舟がぁ…」

曜「うっうう…うわぁぁあああ‼」ポロポロ

ルビィ「っ…」

116名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:02:11 ID:x2ow21Pk
曜「これしかなかったのにぃ…」

曜「パパも、ママも、居なくなって…最後に残った宝物なのに…」

曜「うっ…ぐす…うう…」ポロ

ルビィ「曜ちゃん…」

曜「酷いよぉ…」

理亞「ごめんなさい。でも、悪く思わないで。私にも、ちゃんと理由があるの…!」カチャ...

曜「……‼」キッ!

ルビィ「っ⁉」ゾッ

曜「許さない…いつもいつも私達の大切なものを勝手に奪って…‼」

曜「なら、私だって…奪ってやる‼」パキ...

ゴゴゴ...  

ルビィ「地鳴り…?」

理亞「マズい…これが原生種の魔力の暴走」

曜「あぁぁあああ‼」ドガァ!   

ルビィ「うゃっ⁉」

ルビィ「あわわ…!」

曜「消え去れ…!」ゴゥ

ルビィ「うわぁーっ‼」

ザッ!

117名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:04:33 ID:x2ow21Pk
ルビィ「あれ?助かった…?」

聖良「間に合ってよかったです。遅れてすみません」

ルビィ「聖良さん!助かりました…!」

聖良「理亞は?」

ルビィ「あちらに…」

聖良「迎撃に合流します。理亞…」

ルビィ「聖良さん?」

聖良「はっ…すぐ行きますよ!」



理亞「私だって…姉様や先輩に…認められたいんだから!」バシュッ

理亞「結果出さなきゃって…‼」ドカンッ!

曜「ゔゔぅ…‼」ピカッ

聖良「理亞っ!」

理亞「姉様…⁉」

聖良「下がって!神化が始まる‼」

ルビィ「神化?」

聖良「強大な魔女のタマゴが、完全な魔女になる瞬間です。原生種にのみ確認された…ある種の儀式」

聖良「ランク変更…Aから災害級のSクラスへ書き換えておかなければ」

曜「…はじめまして」 クス

聖良「ここは私が!2人は退却を‼」

ルビィ「えっ⁉でも…」

理亞「ルビィ!早く‼」

ルビィ「力を合わせた方が良くないの⁉」

理亞「足手まといになるだけ!本気でやり合うって意味だから‼」グイッ

ルビィ「心配だよ…」


聖良「正直…少し緊張してます」

曜「なんで?肩の力抜いて楽しくやろうよ」

118名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:11:12 ID:x2ow21Pk
聖良「いざ、尋常に…」ボシュッ  

聖良「勝負!」カシャン!
 
聖良「電子エンハンス、タイプ〈シルエットフォーミュラ〉!」ブゥウン!

曜「電磁誘導で可動域の加速…考えるねェ」

聖良「ふふっ現場の数は多い方ですから…この前捕らえた魔女の力だって瞬間的且つ擬似的になら使えるんですよ?まぁ持ち主には逃げられちゃったみたいですけどね」

聖良「マキナ起動!〈贄姫の角笛〉スケープゴート・ギャラルホルン‼」

聖良「擬似魔法…氷河の堕天使〈ジオコントロール〉!」

聖良「ご覧あれっ!」ビュオッ!

曜「ううっ寒くなってきた…寒いの苦手」ガタガタ

聖良「ゆっくりじわじわと動きを鈍らせて行きますから…我慢比べですよ」

曜「えぇ〜…それは嫌っ!」ドスッ!

聖良「…ッ⁉ごはっ…」

曜「ジッとしてたらつまんないよ」ゴキッ!

聖良「んんっ…‼」

曜「噛み締めてちゃだーめ!ちゃんと味わってよね…痛みをさぁ!」ボキッ!

聖良「んんん…」ギリッ

曜「もうっ逆に回しちゃうよ〜?」グリグリ

聖良「…っ‼ぁぁあああ‼」

曜「あはははっようやく声出してくれたね。じゃあこれはもうおしまいにしよ」ニコ

聖良「助かります…ふふふ」シュワッ

曜「わっ!どうしてお腹に開けた穴も曲げた腕も元に戻るの?」

聖良「さっきのマキナの効果です。元々は治療専門でしたから」ニヤ

曜「面白いね…その方がやり甲斐があるよ」

曜「次は私から行くよ」

聖良(手が読めない…どんな魔法?神化が怖いのは手の内がわからないところ…!)

曜「元素不規則変換」スゥ...
 
曜「集まれ金属!ふふふっあはははは!!」

ガチッ!

曜「電気融合…1の装備〈ベルファスト〉!」

119名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:14:37 ID:x2ow21Pk
聖良(まるで小さな巡洋艦…才能と技術に敵ながら天晴れですね)

聖良「それ、本当に魔法の力か疑ってしまいますよ…」

曜「いっくよー!主砲発射!ヨーソロー!」ドカンッ!

聖良「ふっ!」サッ

曜「避けないでよ〜!まだまだ!」ドンッ!ドンッ!

聖良「砲弾の雨ですか…このままでは避けきれませんね。ちょっとだけズルしますよ」

聖良「全天投映特殊マキナ…光学迷彩装備〈ミラージュコロイド〉!」

フッ...

曜「あれっ?消えちゃった…」

曜「どっかにいると思うんだけどな〜」

曜「よ〜しいけっ!爆雷散布!」バララッ

ドドドドンッ!

聖良「っ!バレましたか…発想が見事です!こちらの弱点をこうも短期間で…」

聖良「ならば、次はオールレンジでいきますよ!ファンネル!」ポポポシュッ!! 

チュンッ!

曜「ああっ装備崩れそう…仕方ない、次のいくよ」

曜「2の装備〈エディンバラ〉!」ガチャン!

曜「さぁ〜てとばすよ!SG徹甲弾〈ブルース・プリリング〉!」

聖良「敢えて受けましょう…シールドビット!」ガィン!

バキッ...

聖良「相殺されましたね」

曜「あはっそうだね…じゃあもっと強いのだよ!MG徹甲弾〈モルドレッド・サマー〉いけっ!」バシュッ

聖良「弾頭に運動性を持つとは…!速いですね…でも」

シュウン...

曜「あれ…?勢いが…」

聖良「弾丸処分〈アッチャイオ・チェスティーノ〉…良いものでしょう?」

曜「むむっ!ずるいずるい〜!今のは無しでしょ〜!」

120名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:19:48 ID:x2ow21Pk
曜「いいもんっ次はこれ!LG徹甲弾〈ホワイトオータム〉!」

曜「数で勝負だ!」ドパパパパッ!!  

聖良(徐々に見えてきましたね。孤独な魔女特有の言動の幼さが…)

聖良「またですか…1発しか使えないからあまり使いたくありませんが…やむを得ないですねっ」

聖良「電磁フィールド!」バチィッ!!

曜「わっ!」ビリッ

曜「感電注意だよこれ〜。2が使えなくなっちゃった。もう、これで最後だよ」

曜「3の装備〈シェフィールド〉!」ガキィン!

曜「この装備一回ポッキリなんだよね〜」

曜「だから、しっかりくらってね!」

曜「マキナ起動ッ!!」ガチィッ!

聖良「なっ…!?」

曜「充電完了…発射!PG徹甲弾〈シャドゥウィンター〉!」ドシュ!

聖良「マキナを使いこなすとは!それにこれは大きい…無理ですね。受けるしかないです」グッ
 
曜「ふふっ召し上がれ♪」ドガァ...

聖良「ぐぅっ…‼」ドサッ...

聖良「はぁ…はぁ…末恐ろしいですね…神化した途端にマキナを使いこなし、果ては魔法と融合…させるとは…」

聖良「まるで…別人格…」

121名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:23:21 ID:x2ow21Pk
曜「楽しかったね!」

聖良「え、ええ。まぁまぁやれた方でしょうか?」

曜「そうだね。私の装備使い果たしたし!」

聖良(これは…勝ちが⁉)

曜「だから生身の攻撃だよ!」バキィッ!!   

聖良「ゔっ…‼」ガシャ-ン!

聖良「くっ…まだ、これほどの力が…」

聖良「残っているとは…」

曜「ふふっ勝てそうとか思った?駄目駄目」

曜「お遊びが終わって今から真剣勝負だよ?」

聖良「そ、そうですか…圧倒…的です」

曜「かもね。何か言っておきたいことある?」

聖良「妹に…よく頑張ったと言いたかったですね…」

曜「わかったよ。今度会ったら言っとくね」

聖良「ええ、頼みましたよ…」

聖良「私の…自慢の妹ですから…」

曜「じゃっバイバイ。楽しかったよ」グキッ...

聖良「かはっ…」

曜「弱い…弱過ぎだって!ただの人間ってさぁ…脆すぎるんだよ‼︎」

曜「ふふふっあはははははは!!!」

聖良(理亞…)

122名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:24:52 ID:x2ow21Pk
ルビィ(胸騒ぎがする…すごく、嫌な予感…)

理亞「ルビィ、どうしたの?」

ルビィ「…ね、やっぱ戻った方がいいんじゃないかなぁ」

理亞「それは駄目…せっかく私達を逃がしてくれた姉様に対して失礼」

理亞「くだらない優しさはかえって誰かを傷つけるんだから!」

ルビィ「でも…」

ルビィ「ルビィね、パン屋で仕事してる時色んな人を見てきたからわかるんだ」

ルビィ「あの時の聖良さん…良くないことが起こる人の顔してた…意味わからないと思うかもしれないけど、ルビィにはなんとなくわかるの…」

理亞「それ、本当?」

理亞「ここに誓える?ルビィの判断が姉様のプライドを傷つけないことを」

ルビィ「誓う!誓うよっ!」

理亞「じゃあ…行こ!」

理亞「本当は…私も心配で仕方がない…」

123名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:25:43 ID:x2ow21Pk
理亞「姉様…どうか無事で…」

ルビィ「あっあそこ!竜巻が発生してる…」

理亞「あれで間違いない、スピード上げるから!」キィイイン!

ルビィ「わかった!」ガシッ

理亞「上空からは行けないから、低空飛行に切り換えるためにスラスター下げるよ。ルビィ、気をつけて」カシャッ

ルビィ「了解っ!」

ルビィ「マキナ分離、送電!」バチッ

理亞「助かる…!」

理亞「出力全開!」

ゴォオオ!!

ルビィ(…⁉何この空気…)

ルビィ(目に見えないのに、すごく重たい…)

ルビィ(ずっとこの中にいたら気持ち悪くなりそう…!)

ルビィ「うっ…」

理亞「大丈夫⁉」

ルビィ「う、うん…」

理亞「もう着く!姉様…」

ルビィ「竜巻が止んだね…」

124名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:27:15 ID:x2ow21Pk
理亞「いた!あいつ…‼」

ルビィ「曜ちゃん…」

曜「わぁ、自分達から来てくれるなんて!嬉しいなぁ」

理亞「姉様はどこ⁉」

曜「ああ、あれならそっちにあるよ」

理亞「姉様を…」

理亞「あれなんて言い方するなっ‼」ジャキン!

理亞「ただで済むと思うなっ!」ザンッ

フッ...

理亞「速い…!」

曜「遅いなぁ〜当たると思ってるの?」

理亞「当たらないなら当たるまでっ!」ブンッ

曜「バカの一つ覚えみたいに暴れたって仕方ないじゃん」サッ

理亞「クソっ!当たれ!当たれっ‼」

曜「…つまんないね。妹さん」

曜「お姉さんは結構強かったよ?せいぜい遊び相手にはなったし」

理亞「っ!ふざけるなっ!」ガコン

理亞「マキナフル展開!全機発射‼」ドドドドッ!!

曜「すぅ〜…」プク-

曜「ハッ!!!」ボフンッ!!

曜「ふぅ…大きな声出すと疲れちゃう」

理亞「そんな…」

曜「おっ?いい顔いい顔♪そこのお姉さんもさっき全く同じ顔してたよ?」

ルビィ「理亞ちゃん!」

ルビィ「見つけたよ聖良さん」

理亞「ルビィ!姉様は…」

理亞「ね、姉様……?」

曜「芸術的でしょ?外から傷を見えないように殺すのって難しいよ〜?」

理亞「あ…ああ…」

理亞「嫌ぁぁあああ!!!」

125名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:28:33 ID:x2ow21Pk

曜「あっはははははは‼滾るねぇ…魔女の血が!」

曜「叫びは解体ディナーに最高のスパイスだよ!」

曜「ふふっ妹さんは30に切り刻んであげるね」ニコ

ルビィ「ああ…逃げて!理亞ちゃん‼」

理亞「嫌…姉様…」

曜「じゃあまずは…あなたが私にしたように、私も足を動かせないようにしてあげる!」スッ..

ザクッ!!

理亞「きゃああああああ‼」

理亞「うっうぅぁぁああああ‼」

ルビィ「理亞ちゃんっ‼」ダッ

曜「痛いよねぇ!苦しいよね⁉でもそれ、私も同じ目にあったんだよぉ‼」

曜「あははははは‼」ポロポロ...

曜「あれぇ?あまりに可笑しいから?涙出てきちゃった」

曜「なんだよこれ〜」ゴシッ

曜「ふふふ…」ポロボロ

曜「何⁉なんだよこれっ…‼」ポロポロ

曜「止まらないじゃんか‼」ポロ...

ルビィ「理亞ちゃん!理亞ちゃん‼」

理亞「痛い…痛い!姉様、ルビィ、助けて!」ポロ...

ルビィ「あわわ…えっととりあえず血を止めなきゃ!」

理亞「寒い!足が寒いの…姉様…」

理亞「寒い…寒い…」

ルビィ「血が止まったよ!次は…」

126名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:30:11 ID:x2ow21Pk
理亞「はぁ…はぁ…」

理亞「…ルビィ」

ルビィ「何?なんでも言って!」

理亞「ルビィ…ありがとう」フッ

理亞「姉様、おやすみなさい…」ニコッ

ルビィ「ダメ!理亞ちゃん!向こうへ行かないで!死んじゃダメーーッ‼」

理亞「………」

ルビィ「うっ…うっ…」

曜「なんで泣いてるの⁉みんな!ねぇ‼」

ピシッ...
 
曜「うぐぅ…何?急に頭が痛…ゔゔぅぅううう‼」

曜「はぁ…はぁ…ぁぁあああ誰だ⁉やめろ!」

曜「まだ私はっ…」

ルビィ「どうしちゃったの…曜ちゃん…」

曜「………」ガクッ

曜「ふぅ…ふぅ…!」

ルビィ「曜ちゃん…?」

曜「ルビィ…ちゃん!」

ルビィ「…‼曜ちゃん!ねぇ、さっきの曜ちゃんはなんだったの…?」

127名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:31:32 ID:x2ow21Pk
曜「わかんない…何か大切なものを失ったと思ったらふっと私の心の中に何かが入り込んできて…」

曜「私じゃない誰かが私の身体を使って…」

曜「私はのんびり暮らすのが好きなのに…平和が大好きだったのに!なんでこんな…」

曜「私は…取り返しのつかないことを…」ポロボロ

ルビィ「曜ちゃん…」

曜「ねぇルビィちゃん、お願いがあるんだ」

ルビィ「うん?」

曜「私を…殺して」

ルビィ(たしかに狂った曜ちゃんは理亞ちゃんと聖良さん、ルビィにとってかけがえのない大切な人を2人を殺めてしまった)

ルビィ(こんなこと、許せないのに…本当だった心の底から怒りが込み上げるはずなのに…)

ルビィ(ルビィは曜ちゃんのことを恨むことが出来る?)

ルビィ(こんなに穏やかな性格の人を…?)

ルビィ(お喋りで、とても勉強熱心な真面目な人を…?)

ルビィ(魔女と人間の境のない世界を夢みた優しい人を…?)

ルビィ(無理だよ…だって)

ルビィ(一緒に星を眺めた…素敵な友達だもん!)

曜「きっとまたすぐに暴れ出していっぱいいっぱい殺しちゃうかもしれない!もし大切なルビィちゃんを傷つけることなんてあったりしたら…私、そんなの絶対嫌だよ!」

曜「それならせめて…ルビィちゃんの手で、私を…殺してッ!!」

128名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:33:49 ID:x2ow21Pk
ルビィ「でっ…出来るわけないよ!だって、曜ちゃんはルビィにとっても大切な人、魔女とか人間とか関係ない!曜ちゃんは私の友達!」

曜「ルビィちゃん…」

ピシッ...

曜「うっふふふふ…あははははは!くだらないなぁ‼低俗な人間の考えることなんて一生理解出来ないや‼」

曜「弱いくせに、すぐ何かにすがりたがるよね!友達?そんなのすぐに捨てちゃいなよ‼どうせまた新しい代わりが出来るんだからさぁ‼」

ピシッ...

曜「今のうちだよ!早く!早く私を…」

ピシッ...  

曜「もう、いいよ。つまらないつまらないつまらない!飽きたからあなたも殺しちゃっていいよね⁉」

ピシッ!  

曜「お願い…ルビィちゃん!」

ルビィ「うゅ…」

ルビィ「…出来…ないよ…!」

ピシッ...

曜「じゃあ死ね!ふふふ、あはははは!!!」 ブンッ

「マキナ起動、大魔鎖狩β」ガシャッ

ピシッ...

曜「はぁ…もう、出てこないで…!」

「さようなら、原生種の魔女」ズバンッ!!

曜「うぐっ…‼」ドサ...

曜「…ありがとう。ようやく楽になれ…る…」

「約束、覚えていますか?」

ダイヤ「捜査官たる者、後悔だけはするな。と…」

ルビィ「お…お姉ちゃん…‼」

129名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:37:11 ID:x2ow21Pk
ルビィ「お姉ちゃん…‼なんでここに⁉」

ダイヤ「聖良さんから報告が来ましたわ。〈舟釣り〉の脅威度を災害級Sに変更しろ。と」

ダイヤ「捜査官が出払っていた為、私が臨時で駆けつけたのですわ」

ダイヤ「まさかここまで甚大な被害が出るとは思いませんでした…これは私の失態ですわね」

ダイヤ「原生種…太古の魔女〈始祖〉と同じく魔法の誕生した時を知る一族。彼等には秘密が多く、神化もその一つでした。神化の瞬間に遭遇した捜査官は2人しかいませんでしたが…残念なことに今はもう1人しかいませんね…惜しい人を亡くしました」

ダイヤ「はぁ…」

ルビィ「ルビィ、見たよ。神化の瞬間」

ダイヤ「なっ本当ですの⁉」

ルビィ「怖かった。禍々しいオーラに包まれたと思ったら今度は光に覆われて…別人みたいになっちゃって」

ルビィ「元々穏やかな人だったのに…猟奇的な人に変わっちゃったんだ…!」

ルビィ「でも、一つの心に二つの顔が存在するようになっちゃったみたいで…最後は殺してくれって自分から…!だから…うぅ…」

ダイヤ「そうですか。貴重な情報を提供してくださり感謝します…」

ダイヤ「……っ」

ダイヤ「ルビィっっ‼」ダキッ

ダイヤ「よく頑張ったわね…‼」

ルビィ「お姉ちゃん…うっううっ!うわぁぁあああん‼」ポロポロ

ダイヤ「聖良さんも理亞さんも先の英霊のように殉じていき職員の生存は半ば絶望していましたわ。あなただけでもこうして抱き合えて本当に良かった…‼」

ルビィ「ルビィは…私は、もっと強くなりたい!もう二度と目の前で大切な人を失わないために…‼」

ダイヤ「ならばここで誓いなさい、私と共に。同じ過ちを繰り返さないように…」

ルビィ(ああ…綺麗だなぁ)

ルビィ(曜ちゃんと見た夜空…)

ルビィ(理亞ちゃん、そして聖良さん。まだまだ未熟なルビィはどうやったら強くなれますか?)

ルビィ(後悔しない生き方を…見つけることは出来ますか?)

130名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:39:04 ID:x2ow21Pk
にこ「遅かったじゃない。ルビィだっけ」

ルビィ「色々ありましたから…」

ダイヤ「毎度お世話になります」

にこ「いいのよ、仕事だし」

にこ「それより、なんか人数が少ないみたいだけど?」

ダイヤ「…不粋ですわ」

にこ「そ、悪かったわね(希また当てたわね…いや、いつも通りか)…」

にこ「あんた達…これからSCCは漣に揺れるわ。飽くまで予想の範疇ではあるけど」

にこ「まぁそれなりの覚悟はしておくことね」

ダイヤ「なっ⁉ソースはどこですの?」

にこ「昔の腐れ縁とでも言っておくわ。因みにそいつ、あの姉妹の末路も占いで当てたわよ」

ダイヤ「…なんてことでしょう」

ダイヤ「こうしてはいられませんわ、すぐに出発してください!」

にこ「了解、本部直行ね」

ダイヤ「ルビィ!行きますわよ」

ルビィ「は、はい!」

ルビィ「ね、お姉ちゃん…」

ダイヤ「何です?」

ルビィ「ルビィは、誰かの為に頑張れているのかな…」

ダイヤ「疑問に思う時点ではまだまだということですわ」

ルビィ「そ、そうだよね…」ショボン

ダイヤ「ですから、胸張って誰かを助けられるようになりなさい。ルビィなら、きっとできますわ」

ルビィ「…!うん!」

にこ「悪い思い出は全部ここに置いてきなさい。捨てちゃダメよ?いつか戻ってきた時に思い出せるようにね…」

131名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:40:01 ID:x2ow21Pk
ルビィ編終わり
太古の魔女編に続きます

132名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:41:00 ID:x2ow21Pk
千歌 先輩!今回の記事決まりました!

ことり おっ何かな?

千歌 魔女の〈始祖)の目撃情報がありました!

ことり (・8・)

千歌 何で顔文字だけなんですか〜?

ことり あのね、千歌ちゃん。ネット記事は新聞や雑誌以上に嘘だ捏造だって叩かれやすいんだよ。たとえ事実だとしてもね

ことり 太古の魔女なんて存在すら不確かなものちゃんと記事に出来る?

千歌 やれます!

ことり 他のニュースや報道に埋もれないようにまとめられる?

千歌 できます!!!

ことり じゃあ1人で頑張ってね👍

千歌 えぇーーーッ!?!?!?

千歌 1人でなんて、、

ことり じゃあやめる?

千歌 やめません!!!

ことり ファイトだよっ (^8^)



千歌「よ〜しやるぞー!」

千歌「魔女の取材!秘密の解剖!」

千歌「今度こそはバズらせるぞ〜!」

千歌「ふぅ…さて計画を立てよっか!」

133名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:42:34 ID:x2ow21Pk
千歌「どこで見たんですか!?」

「えっと…向こうの暗い洞窟みたいな…」

千歌「ありがとうございます!」ダダッ

千歌「洞窟…洞窟…って!ここ、洞窟じゃなくてただの土壁くり抜いた洞穴じゃん!」

千歌「しかも大して深くないし…」


千歌「それ、本当ですか?」

「うん、すげぇ炎だったよ!あんなの初めて見た!」

千歌「すごーい!でも、なんで太古の魔女だってわかったの?」

「………」

千歌「適当かぁ…」


千歌「もぉぉおおお!!!」

千歌「なんでなんでなんでだよーーーっ!!」

千歌「不確定な情報が多すぎだよ〜…」

千歌「1人で頑張ってってそういうことだったんだ…」

千歌「はぁ〜あ…」

「まだまだ若いんだからそんなに大きなため息つくんじゃないの!」

千歌「すいません…」

「何してるの?」

千歌「私は、ネットライターの高海千歌です!」

「ふぅん…なるほどね…」

134名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:44:23 ID:x2ow21Pk
「この辺りで何か探してるってとこかしら?」

千歌「そんな感じです!」

千歌「あっすいません、名前お伺いさせていただいても?」

鞠莉「鞠莉よ、チャオ!」

千歌「鞠莉さんですね、お聞きしますが、この辺りで炎の目撃情報が出ていまして。何かご存知でないですかね?」

鞠莉「知らないわ。炎?それはどこから入ってきた情報?」

千歌「タレコミです…」

鞠莉「もうっネットライターがネット記事に踊らされたらお笑いぐさもいいとこデース!」

千歌「反省してまーす…」

鞠莉「ふふ…ふぅん、取材班高海千歌ね…」

鞠莉「ちかっち、見たい?」

千歌「えっ?何を…ですか?」

鞠莉「本物の炎、見たい?」

千歌「…⁉見た〜い!!!」

鞠莉「じゃあ付いてきなさい!モタモタしてると置いてっちゃうわよー!」

千歌「よしきたー!」

千歌(こういうのは嘘でもいいからノっておけ!面白い記事を作る為の常識だよ!)

135名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:45:33 ID:x2ow21Pk
鞠莉「ちかっち、マキナは?」

千歌「あ、えーとこのカメラだけです!」カシャッ

鞠莉「Oh,これは良いモノね!撮って頂戴!」ビシッ
 
千歌「わかりました!じゃあ…はーい!撮りますよ〜」

千歌「1.2.3…?」

鞠莉「ジャーンプ!」

パシャッ
 
千歌「現像しまーす、よいしょっと」

千歌「どうですか⁉」

鞠莉「いいじゃな〜い!流石取材班ね!」

千歌「えへへ、そう言われると照れるのだ!」

千歌「ま、それはそうとして…」

千歌「炎!どこで見られるんですか?」

鞠莉「ああ、そのことなんだけど…」

鞠莉「sorry,あれ嘘なの♪」

千歌「ええぇぇえええ⁉期待してたのに〜!」

鞠莉「いやーちかっち見てたら面白くってつい…」

千歌「からかわれただけか…」

千歌「まぁいつものことだよこの程度…」

鞠莉「…ねぇちかっち、あなたは何故魔法を使ってはいけないか知ってる?」

136名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:46:56 ID:x2ow21Pk
千歌「うーん、電気と融合させると危険な物だから?」

鞠莉「ノーノー!マリーはそんな教科書通りな回答求めていませーん!」

千歌「ええっじゃあなんて答えたらいいんですか?」

鞠莉「別に模範解答なんてないわ。でも、敢えて言うなら…」

鞠莉「理由なんてない、こう言ったら正解にしてたかも!」

千歌「おお、奥が深い…ような?」

鞠莉「魔法だって迷惑かけなければ使っていいと思わない?」

千歌「ま、まぁ…」

鞠莉「魔女だって所詮社会に出たらただのヒトでしょ?」

千歌「確かに」

鞠莉「なのに今の魔女への対応は迫害に近いと思わない?」

千歌「もっともだ!」

鞠莉「ふふ…」

鞠莉「ちかっち、今の記事にしたら?」

千歌「えっ?」

鞠莉「魔女狩りの是非について…きっと話題になるわ」

千歌「ナイス!ナイスアイデアですよそれは!」

鞠莉「ネット記事なんて叩かれてなんぼでしょ?炎上上等!真っ向勝負よー!」

千歌「勇気をもらえました!ありがとうございます!」

鞠莉「早速帰って編集?」

千歌「もっちろん!」

鞠莉「ふふっ良かったわね♪またいつでも来て?この辺りに来ればいつでも会えるから」

千歌「またよろしくお願いしまーす!」

鞠莉「またね。ふふ…」

鞠莉「祖炎〈スルト〉」ボオゥ...!

鞠莉「また来なさい…ちかっち♪」

137名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:48:40 ID:x2ow21Pk
千歌「ことりさーん!」バタ-ン!

ことり「おやっ⁉千歌ちゃんかぁ…びっくりしたよぉ」

ことり「ホントびっくりして…メガネ落としちゃったよ」スッ

千歌「記事出来ましたー!」

ことり「おおっじゃあ見せてもらおうか」

千歌「はいっ!これです」ピラ

ことり「わざわざ紙に刷ったんだね…ご苦労様」

ことり「ふむふむ…これは…夜に飲むカプチーノみたいだねぇ。中々パンチの効いた文章だ」

千歌「習慣染みた記事は面白くないと思って、今回は攻めてみました!」

ことり「わかったよ。じゃあ今回は担当のとこ高海千歌って書こうか」

千歌「本当ですか⁉ぃやったーーー‼」

ことり「こんなの南ことりでホームに載せたら仕事来なくなるから」

千歌「あっ…そういう…酷いなぁ〜!」プンスカ

ことり「ことりは忙しいんですっ!他にも色んなお仕事兼ねているんだから…」

千歌「確かにそっちに影響出たらやばい…」

千歌「でもまぁ私の名前で記事載るのは初めてだから嬉しいです!」

ことり「そっか、じゃあこれ預かるよ。誤字脱字は無さそうだしそのまま貼るね」

千歌「お願いします‼」

ことり「…いやぁ〜若いっていいねぇ」

千歌「もうっことりさんだって十分若いじゃないですか!」

ことり「千歌ちゃんは知らないだけだよ〜…」

138名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:50:05 ID:x2ow21Pk
千歌「そういえばことりさんっていくつなんだろ?」

千歌「見た目的には私とそう変わらないと思うけど…」

千歌「タメだったらどうしよう…同世代でここまで立場が違うと思うとなんか焦ってくるよ!」

千歌「はぁ…あっまたため息ついちゃった。ダメダメ、良くないぞ千歌!」ペチッ

千歌「そういえば鞠莉さん、またいつでも来てって言ってたけど…今日突然行ってもいいんだよね」

千歌「よ〜し…」

果南「あれ?千歌じゃん」

千歌「あっ!果南ちゃーん!」

果南「久しぶり。まだライターやってんの?」

千歌「うん!大変だけど楽しいよ」

果南「へーそりゃご苦労なこった。今どんな記事書いてるの?」

千歌「この前のがね、結構攻めた内容書いたんだよ!魔女は本当に悪いのかって感じで…」

果南「っ…‼」

千歌「果南ちゃん…?」

果南「あ、ごめん。大したことじゃないよ…」

千歌「そう?よかった、なら続けるけど…」

果南「やっぱやめて!聞きたくない!」

果南「我儘言って悪いね…でも、今そんな内容聞くと私の仕事に影響しそうで…」

千歌「そうだよね、私も配慮が足りなかった。ごめん…」

果南「いいんだよ…」

139名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:51:31 ID:x2ow21Pk
〜居酒屋〜

果南「熱燗!」

「すぐ用意しまーす」

千歌「もう、飲み過ぎちゃダメだよ?」

果南「わーかってるって」ゴクッ

果南「んっ!はぁ〜美味っ!」

果南「ふぅ…これからさ、魔女は全てひっ捕らえろって命令が出たんだ。ほとんどは火炙りの刑だよ…」

千歌「ええっ⁉こわぁ〜」カラン

千歌(氷大きいなここ…)

果南「なんでかねェ…私そこまでする必要ないと思うんだけど」

千歌「…!私も私も!」

千歌「火炙りってことはさ、みんな死んじゃうの?」

果南「多分ね。この前もダイヤ…私の同期が1人魔女を狩ったよ。弔い合戦みたいなもんだったし仕方ないけど、よく躊躇なくいけるよね。やっぱまだ私にはキツいよ…」

千歌「へぇ…SCCの人も命を落とすんだ…」

果南「そうだよ、魔女狩りって文字通り命がけなんだよ?それなのに私何回も無傷で魔女捕まえてんだよ。すごいでしょ?褒めてくれていいよ」

千歌「よくできましたー」

果南「わっはっは…」

果南「虚しくなってきた…」ショボン

千歌「じゃあなんで褒めさせたのさ」

果南「私褒められて伸びるタイプだから」

千歌「…まったく」

千歌「じゃあ私はピーチオレンジにしようかな」

果南「何そんなお洒落なの頼んじゃって…芋焼酎にしな」

千歌「だって、カロリーが…」

果南「馬鹿言ってんじゃないよ!女の子はちょっと肉ついてるくらいが丁度いいの!すいませーん芋追加で!」

「あーい!」

千歌(もうダメだこの人…完全に気分良くなっちゃってる)

140名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:53:05 ID:x2ow21Pk
果南「見てよ千歌、私ね新しくマキナ造ってもらったんだ!いくよ〜」

千歌「やめて果南ちゃん!ここお店の中!」ガシッ!

果南「なんで〜いいじゃん」

千歌「迷惑かかっちゃうでしょ!」

果南「そうかもねー…」ウトウト

果南「すぅ…すぅ…」

千歌「寝ちゃったし…」

店主「あーあ…起こしちゃ悪いしなぁ」

千歌「すみません!すぐにお会計を…」

店主「いいよ、そのまま寝かせてやりな」

千歌「…!すみません!」

店主「魔女対策の人だろ?若いのに大したもんだ。労ってやんなよ」

千歌「はい!」

果南「むにゃ…先輩…ハグしてよぉ…」

千歌「ふふっ!みんな頑張っているんだ…私も、明日また頑張ろう」

141名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:54:19 ID:x2ow21Pk
千歌「あっことりさんからメール来てた!」

ことり 閲覧数すごいね。頑張り

千歌「途中で切れてる…誤送信かな?とりあえずことりのとこ行かなきゃ!」ダッ


〜事務所〜

千歌「ことりさんっ!」

ことり「あっ千歌ちゃん、すごいねぇ。伸びてるよ」

千歌「やったー!」

ことり「意外だったのは、ほとんど叩かれてないとこだね。みんなこの記事と同じようなこと思っているみたい」

千歌「魔女の危険性なんてないってこと?」

ことり「半分正解。迫害ってワードにみんな触れてるよ」

千歌「成る程…わからないもんですね」

ことり「中でも面白いなってコメントはね、これ」

『そもそも僻地で暮らしてる魔女なんかより太陽炉だか知らんが核積んだアンドロイドのがよっぽど危険だろ』

千歌「その通りだ…」

ことり「この記事を魔女に読んでもらえたらなぁ〜?」チラ

千歌「う…また魔女探しですか?」

ことり「お願ぁ〜い!」

千歌「いっ行きますよっ!」

ことり「頑張ってね〜♪」

千歌「本当鬼なんだから…」

ことり「何か言ったかな〜?」

千歌「いや〜楽しみだなって!」

ことり「だよねぇ!」

千歌「はは…」

142名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:55:27 ID:x2ow21Pk
千歌「鞠莉さんのとこ行こ」

千歌「鞠莉さんならまた何か面白いこと聞けるかもしれないし!」

千歌「あ、でも鞠莉ちゃんって結局どこにいるんだっけ?」

千歌「この前会ったのは洞穴の近くだったし…うわー聞くの忘れちゃったよ〜」

千歌「ん?そういえば…あの辺りに来れば会えるって行ってたような…⁉︎」

千歌「よし!行こう!」ダッ

143名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:56:22 ID:x2ow21Pk
千歌「ここら辺だったはず!あの微妙な洞穴…」

鞠莉「来たの?いらっしゃい」

千歌「あっ!こんにちは〜!」

鞠莉「どうも♪」

千歌りいらっしゃいって…この中で暮らしてるんですか?」

鞠莉「ふふん、半分正解ね♪」

千歌(なんかこの台詞最近よく聞くなぁ)

鞠莉「強いて言えば、この地域全体が私の家よ」

千歌「うへぇー何それ…」

鞠莉「もう、本当よ⁉︎」

千歌「なら、涼しくして私をおもてなししてください!」

鞠莉「お安い御用!」パチンッ

千歌「えっ?えっ?」

鞠莉「木の葉は靡き鳥は舞い、心地の良い風がちかっちに向かいますように…」ヒュオ...

千歌「涼しい…!すごいっ!」

鞠莉「でしょ?こんなの朝飯前よ〜!」

144名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 03:57:23 ID:x2ow21Pk
千歌「すごすぎ!そういえばさ…」

千歌「鞠莉さん、私をお待ちしておりましたとでも言いたいかのようにここにいたよね?」

千歌「それにあんな風に任意のタイミングで風を起こせるなんて…」

千歌「もしかして、鞠莉さんって魔女なんですか?」

鞠莉「ノンノン、どちらも偶然よ!偶然」

鞠莉「魔女の魔法…私も見たいわ!」

千歌「流石に魔女ではないか。ここ最近大規模戦闘があったらしく目撃情報は多数挙がっているんですけど私も未だに見たことないんですよ~」

鞠莉「いつか生で観られるといいわね?ふふ…」

145名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 12:43:03 ID:aG48eC6I
聖良さん…理亞ちゃん…曜ちゃん……

146名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 22:04:06 ID:E9CEGrHE
船さえ傷つけなきゃ曜ちゃんは暴走しなかったんかなぁ…

147名無しさん@転載は禁止:2018/09/21(金) 22:46:37 ID:q9mUFjLo
そもそも魔女はひっそりと迷惑かけずに生活してるだけ
わざわざちょっかいかけて被害出してるほうに問題がある

148名無しさん@転載は禁止:2018/09/23(日) 02:57:09 ID:FL9NnSxk


149名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:07:14 ID:FcZha1jw
鞠莉「良い場所でしょ?お気に入りなの」

千歌「はい!今時珍しいくらい静かで爽やか」

鞠莉「こんな風景がどこまでも広がっていったらいいと思わない?」

千歌「思…」

千歌「う〜ん…思わないかも」

鞠莉「Oh,どうして?」

千歌「その場所にはその場所でいいとこがあると思います。自然が豊かなこの地も好きだけど…人の多い都会も私は好きですから!」

鞠莉「そう…ちかっちは大人ね」

千歌「え〜?そんなことないです!この前も上司にもっと大人の余裕を持ちなさいって言われたばかりで…」

鞠莉「ふふっ!大人の余裕ね…確かにちかっちには似合わないわね!」

千歌「ちょっと〜!」

鞠莉「あははは!」

千歌「もぅ〜…あっ!そうだ!今回の目的すっかり忘れた!」

鞠莉「あら?な〜に?」

千歌「これ見てくださいよ!」スッ

鞠莉「ネットニュース?どれどれ…ふっあなたが書いたのね?」

千歌「はい!大変な反響で…」

千歌「でもこの記事への否定的な意見は少なくて驚きました!みんな魔女についてはそこまで嫌悪感とかはないってわかったから鞠莉さんにも見てもらいたいと思って!」

鞠莉「ふぅぅん…」

鞠莉「…私は、魔女の生活は今のままのひっそりとしたものでいいと思うわ」

千歌「えっどうして⁉︎」

鞠莉「何故だと思う?」

千歌「それは…」

鞠莉「少し質問を変えようか。ちかっち、人が人に対して一番恐れることってなんだと思う?」

千歌「暴力的なこと…?」

鞠莉「違うわ」

鞠莉「忘れられること」

千歌「…!」

鞠莉「だからちかっち、私のこと忘れないで」

鞠莉「いつもどこか記憶の片隅に置いていて。私のこと…」

150名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:08:11 ID:FcZha1jw
千歌(どうしたんだろ…鞠莉さん)

千歌(なんか元気なかったような…)

千歌(あんな様子じゃあ色々聞けないし、そもそも魔女の居場所なんて知らなさそう。本人も生の魔法を見たいって言ってたくらいだし)

千歌「はぁ〜あ…なんか進まないや!」

千歌「あっため息…ダメダメ」

千歌「ふぅ、どうしようかなっと」

千歌(サイトへのアクセス数が急増してる今なんか面白いこと書かなきゃいけないのに…う〜ん)

ピリリ

千歌「んっ電話⁉︎」ピッ

千歌「もしもーし!千歌です!」

ことり『千歌ちゃん!なんかちょっと大変なことになったよ!早く帰ってきて!」

千歌「…?わ、わかりました。すぐ戻ります!」

千歌「珍しいなぁ…電話で直接呼び出しなんて」

千歌「なんだろう…?」

151名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:09:23 ID:FcZha1jw
千歌「ただ今戻りましたぁ!」

ことり「来たね!見てこれ」

千歌「なんですか〜?」

ことり「SCC、正式に魔女の全滅の為に動き出すことに決定」

ことり「…自意識過剰と言われるかもしれないけど、多分うちの記事の煽り受けてるよこれ」

千歌「…!も、もしかして全面戦争ってことですか⁉︎」

ことり「そう捉えてくれていいよ」

千歌「えっ…‼︎」

ことり「…ここを逃げよう。もしかしたら私たちも魔女なんかに狙われるかもしれない」

千歌「はい…」

ことり「怖い?」

千歌「ま、まぁ…ただそれ以上に混乱してます」

ことり「大丈夫だよ。安心して」

ことり「私がついてるから」

千歌「ことりさん…!」

ことり「可愛い後輩1人守れなかったら面子がたたないよ、ね?」ニコ

千歌「どうなっちゃうのかな…この世界」

ことり「さぁ…私が予想するところ」

ことり「なるようになるってとこかな」

千歌「ほぇ?」

ことり「世界は常に一定の力によって均衡が保たれると思うの。何か大きなことが起こっても、他の大きな存在が帳尻を合わせて相殺しているんだよ。きっと、気づかないうちにね」

ことり「だから今回も大きな何かが、ただの一般人である私達を守ってくれるよ…多分」

千歌「そうだといいなぁ…」

ことり「そうなるよ。もう長いこと見て来たんだから…」

千歌「長いこと?」

ことり「あっなんでもないよ!もう、そんなのどうだっていいんです!」

千歌(気になるなぁ…今の)

152名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:10:59 ID:FcZha1jw
希「よぉ来たなぁ。まぁゆっくりしてって」

ことり「ごめんね急に押しかけちゃって」

千歌「お世話になります!」

希「いいんよ。困ってる人っちを助けるのがうちの仕事!」

希「ここはSCCと間接的に繋がりがあるからいざって時には守ってもらえるし、逆に直接的な繋がりがないおかげで魔女に狙われることはないはずだと思う」

ことり「全滅に決定したきっかけって何なの?」

希「流石にわからんけど、一番有力視されてる説はこの前の五箇所同時不自然な発火やないかな。危うく大事故になるとこだって聞いたよ」

千歌「大事故…!」

ことり「これ以上の被害を防ぐならやむを得ない判断かもね…正しいかどうかは置いといて」

千歌「全滅って…その、みんな死んじゃうってことですか?」

希「まぁそれ以外は考えられんなぁ…」

千歌「行かなきゃ…!」ポツリ

ことり「ん?千歌ちゃんどうしたの?」

千歌「私!全部カメラに収めます!何が正しいのかわからないなら、自分の目で見て確かめたい‼︎」ダッ!

ことり「あっ!待って!危ないよ!」

千歌「それでも、行かなきゃ…!」

千歌「私が伝えなきゃ!現場ってやつを!」




ことり「いいなぁ若いって…」

希「パワフルやねあの子。折角やし、御守りとして呪いをかけてあげよか」

希「ほいっとマキナ展開」ギギギ...

希「貴女の冒険の書〈ラ・プロテェッツィオネ・ディ・ディオ〉」パラ..

希「よっと」カキカキ

希「気休めにしかならんけどな…いつもいつも」

ことり「でも、その気休めを求めてみんな希ちゃんのお店に来るんでしょ?」

希「その通り。へへ、占いってのはそんなもんやから」

153名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:12:14 ID:FcZha1jw
〜SCC本部〜

絵里「災害級…ねぇ」

ダイヤ「どうしました?」

絵里「星が降るわよ」

ダイヤ「…?」

絵里「心してかかりなさい。あと」

絵里「誰にも容赦しないこと」クスッ

ダイヤ「な、なんのことかさっぱりわかりませんわ!」

絵里「甘えないの。わからないなら考えなさい」

ダイヤ「そんなこと言われましても…!」

果南「ダイヤっ!」

ダイヤ「果南さん!どうしたのです?そんなに慌てて」

果南「この近くやばいよ!隕石みたいなのが降ってきて火の海なんだから!」

ダイヤ「はあっ⁉︎」

果南「本当だって!私救助に行くから!魔女の方は頼んだよ」

ダイヤ「果南さんまで…!待ってください!」

ダイヤ「なんということでしょう…頭の整理がつきませんわ…」

海未「じっとしている暇はありませんよ」

ダイヤ「あ…」

海未「私は残されたsoldatoとして脅威の源を探ります」

海未「あなたはあなたにしか出来ないことをやりなさい」

ダイヤ「はっ…はい!」

ダイヤ「全職員、捜査官に告ぐ!」

ダイヤ「各自所有しているIDが奇数の者は災害救助へ!偶数の者は本部警備へ!」

ダイヤ「すぐに持ち場へ向かいなさい!質問等は司令室へ随時送信!局長の私が答えますわ!」

ダイヤ「作戦開始!!!」

154名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:13:25 ID:FcZha1jw
千歌「SCCの本部から職員の人が一斉に出てきた!なんだろう…あっ!」

千歌「向こうの山…真っ赤に燃えてる…‼︎」

千歌「一体誰がこんなことを…」ドンッ!

千歌「いたっ!」

ルビィ「ぴぎっ⁉︎」

千歌「あ…捜査官の方だ…すっすいませんでした!」

ルビィ「い、いえっこちらこそ前方不注意ですみません!」

千歌「どうしたんですか?山火事?」

ルビィ「魔女による侵略、というか…暴動だそうです」

千歌「やっぱりそうだったんだ…ありがとうございます」

ルビィ「いえいえ、気をつけてくださいね!この辺りは危険ですから」

千歌「はーい!頑張ってください!」

ルビィ「ありがとうございます!頑張ルビィ!」

千歌「あはは、可愛い」

ルビィ「えへへ、じゃあ私は消火に向かいますので!」

千歌(これも撮っておかなきゃ…!)

千歌(歴史に残る大事件になるかもしれない…)

155名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:14:01 ID:FcZha1jw



鞠莉「物語には悪役が必要不可欠」

鞠莉「優しい世界なんて現世にはないの」

鞠莉「さぁ、始めましょう。パーティーを邪魔する悪い子には…」




鞠莉「オシオキしちゃうんだから♪」

156名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:14:32 ID:FcZha1jw
海未(む、勢いが弱まりましたね…)

海未(きっと、本当の魔法とやらが出てくるのでしょう…」

海未「すぅ〜っふぅ」



海未「…始まりですか」

157名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:15:09 ID:FcZha1jw
プルルル...

ダイヤ「…!もしもし⁉︎」

絵里「ダイヤ、私よ」

ダイヤ「どうしたのです⁉︎突然いなくなるからびっくりですわよ」

絵里「SCCを、頼むわよ」

ブツッ

ダイヤ「ちょっ!まっ…‼︎」

ツ-ツ-...

ダイヤ「…本当にいつも勝手ですわ。海未さんの言った通りですこと」



ダイヤ「職員は直ちに避難指示を!捜査官は引き続き消火継続!」

ダイヤ「人員不足はいつでも応じますわ!」

ダイヤ「そろそろ私も行かねばなりませんわね」

ダイヤ「しかし…」

ダイヤ「ここを開けるわけには…」

バ-ンッ!!

ダイヤ「っ⁉︎何事ですの?」

ルビィ「お姉ちゃんはここにいて!」

158名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:16:23 ID:FcZha1jw
ダイヤ「…⁉︎ルビィ…!」

ルビィ「今度はルビィがお姉ちゃんを助ける番だよ!ルビィ…私が行くから、お姉ちゃんはみんなを安心させて!」

ダイヤ「…ありがとう」


ダイヤ「新入りがこんなところへ何の用です⁉︎さっさと現場へ向かいなさい‼︎まったく、近頃の捜査官は指導がなっていませんわ‼︎」

ルビィ「すっすす、すみません!早急に向かいますっ!」

ダイヤ「…ふふっ行きなさい、SCC捜査官のルビィ。ちゃんと帰ってくるのですよ?」

ルビィ「もっちろん!行ってきます!」

ガチャッ

にこ「突然悪いけど、妹預かるわよ!」

ダイヤ「まぁ!いつも頼りにしていますわ!」

にこ「さ、行くわよ!マキナ展開…!」ガコッ

にこ「さぁ乗って!にこぷりスペシャルよ!」

ルビィ「ありがとうございます!」バッ

にこ「飛ばすわよ〜!」キィイン...

159名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:17:23 ID:FcZha1jw
〜シャッター街〜

千歌「わっ!すごい!機械〈マキナ〉式航空機⁉︎」

千歌「初めて見たよ!すご〜い撮っとこ!」バシャッ

千歌「あれ…?山火事から逃げてたらなんか商店街に来ちゃった…」

千歌「商店街というには少し寂れ過ぎてるような気も…」

千歌「人気の無さが尋常じゃないし…」

千歌「仕方ないから一件一件回っていこう…」

千歌「どっかで取材名義でいさせてくれるかもしれないし!」

千歌「ごめんくださぁ〜い!」

160名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:18:25 ID:FcZha1jw
千歌「ごめんくださ〜い」ガチャ

千歌「いない…」

千歌「ごめんくださ〜い!」ガチャ

千歌「いない」

千歌「ごめんくださ〜いっ‼︎」バンッ

千歌「いない!」

ポンポン

千歌「ごめくだ…わっ!」

花丸「何してるんですか?」

千歌「ようやく人見つけたよ〜!」ニコ

花丸「どうしたんですか?」

千歌「あの、私実はこういう者で…」

花丸「ふぅん…大体わかりました」

千歌「と、いうわけで!取材してもよろしいでしょうか?」

花丸「ごめんなさい」

千歌「あちゃあ〜そうですか…」

花丸「ちょっと色々ワケありですからこの辺り」

花丸「ま、代わりと言っては何ですが、ゆっくりしていってください」

千歌「じゃ、お言葉に甘えて…」

161名無しさん@転載は禁止:2018/09/27(木) 23:20:26 ID:FcZha1jw
ミライ「何なに?お客さん〜⁉︎」

花丸「そうだよ、おもてなしして」

ミライ「はーい!私はミライ!アンドロイドだよっ!」

千歌「おお〜!初めて見たよ!私は高海千歌!ちかっちって呼んでね!」

ミライ「ちかっちー!」

千歌「へへ」

ミライ「ちかっちって良い響き!よろしくね」

千歌「うん!あ、そういえばなんだけど」

千歌「ここってお店なのかな?」

花丸「そうです!時の流れに必死にしがみついてる寂れたリサイクルショップずら…」

花丸「あ、どうぞ。みかんです」ススッ

千歌「あらまご丁寧に…ありがとうございます」

千歌「お〜いしー!私みかん大好きーっ!」

ミライ「すっごい喜ぶね!笑顔の見本みたいっ!」

花丸「千歌さんはどうしてこんなシャッター街に?」

千歌「あ、えーと…私はこの歴史に残りうる大災害を記事にしようと思って飛び出したんですけど…」

千歌「途中で危険だから逃げろって言われて逃げてるうちに偶然ここへって感じで…はは」

花丸「なるほど成る程…で、良いものは撮れました?」

千歌「まだまだ足りません!もっともっと、みんなに問いかけるような写真が無いと!」

花丸「そうですか、大変です…」

千歌「そ〜なんですよぉ!」

ミライ「花丸ちゃん、ミライちょっと行ってくるね!」

花丸「気をつけるんだよ!」

ミライ「はぁい!」

千歌「どこへ?」

花丸「内緒ずら」

千歌「内緒かぁ…」

162名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 01:11:06 ID:ZZ9k3gqc
ミライちゃんきた!

163名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 01:52:38 ID:R3QDoO0A
ミライ「みんなに会いに行くのは久しぶりだよっ!善子ちゃんはどうなったのかなぁ?」

ミライ「ふ〜んっふふ〜ん…ふぐっ⁉︎」

絵里「声出さないで!すぐ放すから落ち着いて聞いて」

ミライ「…!」コクッ

絵里「ありがとう。私はSCCのトップの絢瀬、覚えといて?ここにいる人間に用があるのに残念なことに通れないからあなたの姿を借りるわ、いい?」

ミライ「……」

絵里「助かるわ」

絵里「マキナ!」ブゥン

絵里「怪盗〈エスパイ〉」

絵里「ありがとね、お礼に後で好きなものなんでもあげるわよ!」ダッ

ミライ「…ぷはっ!」

ミライ「マズいよ!あっちには魔女がいっぱい…!」

164名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 01:53:18 ID:R3QDoO0A
絵里「なるほど、ここにステルスの扉があるわけね…」

絵里「ふふっ透過させてあるからわからないとでも思ったのかしら?残念、もうこんなのバレバレよ」

絵里「分離っ!」

絵里「黄色いハンカチ〈フェリチタ〉」ガチャン...

絵里「開いたわね♪」

絵里「さぁて行きましょうか…」

165名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 01:55:37 ID:R3QDoO0A
真姫「あら?お客よ。凛、花陽、応対して」

花陽「私が行くよ!」

真姫「よろしく」

花陽「どちら様で…あ、ミライちゃん!」

ミライ?「やっほー来たよ!」

ミライ「何してるの〜?」

真姫「…この匂い」

真姫「2人とも離れなさいっ!」ザッ

凛「にゃっ⁉︎どうしたの〜⁉︎」

真姫「いいから早く!花陽もよ!」

花陽「うっわかったよ!」


真姫「その偽物の面の皮…剥ぎ取ってやる!」

真姫「マキナ起動!」

真姫「磁力〈タロット〉!」バシュッ

真姫「型破〈アルカナ・フール・ブライト〉!」バリィン

ミライ?「うわっ!っとと…流石だね」スクッ

真姫「何の用?あなたとはもう会わない約束よ⁉︎」

ヒュオ...


絵里「悪いわね、魔女は全員駆逐することになったのよ」

真姫「それと何の関係があるっていうの⁉︎」

絵里「魔女、何人隠匿してる?少なくとも3人はいるんじゃない?」

真姫「…っ」

絵里「図星、ね。あなたのことは何でもお見通しよ?元soldatoの西木野真姫ちゃん」

真姫「許さない…‼︎」

絵里「もうっかつての同僚にそんな憎悪の顔を向けないでよ」

真姫「その腹立つ口、縫い縛ってあげる…!」ジョキッ

166名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 01:57:39 ID:R3QDoO0A
絵里「海未は甘やかしてあなたのこと見逃してあげたみたいだけど…」

絵里「私はそうはいかないから。いいわね?」

真姫「こっちだって、表へは帰さないわよ!」

絵里「あら、威勢のいいこと。よしっ!リズミカルにいきましょ♪」

絵里「ふふっ天才のスキル、見たくない?」

真姫「…しばらく見てないわね」

絵里「マキナ3連換装!」ギュルル

絵里「3つは海未にも不可能よ。さぁ、ご賞味あれ」

絵里「天賦砕氷の指揮〈フランチェスカ・ダ・リミニ〉」バシュッ!

真姫「ふん、デカい得物は隙だらけよ(そういえば善子の弱点だったわね…)」

絵里「今SCCで流行っているのよ♪」ブンッ

真姫「チッ...電磁浮遊!」フワッ

真姫「敢えて受ける…一番楽な守り方よ」ビリッ!

真姫「っ…これくらい余裕!」バチッ

絵里「流石、身体から流した電圧でダメージ相殺するなんて器用なマネするわね。でもまだまだ分子レベルでしょ?残念ね」

絵里「あなたは魔女にはなれない」

真姫「うるさいっ‼︎あんたなんかに…何がわかるっていうのよ!」

絵里(上手いことハマってくれる…付き合いのあった相手は楽だわ)

絵里「わかるわよ。ずっと3人でやってきたじゃない」

絵里「もうくだらないマネはやめなさい?周りの人間は冷たいと感じるかもしれないけど、少なくとも私はあなたのことを今でも想ってるわ」

真姫「そんな記憶はもう捨てたわ。悪いけど、私の為を思ってくれるなら…ここで死んで!今‼︎」ポゥ...

絵里「…!真姫…それは…!」

真姫「氷結〈ブフ〉!」パキキ...
 
絵里「魔法…っ!」

絵里「くっ…はぁ」

真姫「エリー、思い出したわ。昔あなたが言ったこと」

真姫「人は何にだってなれる…って」

絵里「…ふふ、やるじゃない。そうよ、そうこなくっちゃ‼︎」ニヤリ

167名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 01:59:01 ID:R3QDoO0A
絵里「天才マッキーだったわね!そりゃあ心してかからなきゃ失礼だったわ」

絵里「しっかし氷の魔法にやられるとはね…ちょっと屈辱よ」

絵里「どこで魔法を手に入れたかなんて野暮なこと聞かないわ。なんせ」

絵里「氷の弾丸なんて、私にかかれば造作もないこと!」

絵里「マキナ展開!」バッ

絵里「千発必中の粉雪〈イーゲルシュテルン〉!」ドパパパ!!

真姫「私の魔法とほとんど同じ物を作り出してしまうなんて…魔女狩りの世界は日進月歩ね…こっちが対策しなきゃ忽ち狩られるわね」ガキィン!

絵里「雷光一閃の氷槍〈ヴォカリーズ〉!」ヒュッ!

真姫「あぶなっ…!」

絵里「あら、避けられちゃった。でも次は確実に当てにいくわよ?」

絵里「No. 1の責任ってやつね。ふふ…」スッ...
 
真姫「…⁉︎」

絵里「終わりよ!真姫…

「駄目っっ!!」ボォオ!!

絵里「炎が…他の子?」

凛「真姫ちゃんをいじめるのは許さないにゃ!」

花陽「わ、私もです!」

真姫「凛!花陽!逃げなきゃダメじゃない!」

凛・花陽「真姫ちゃんを置いてなんていけないよ!」

絵里「よくもまぁぬけぬけと…あ、この台詞悪い奴みたいで嫌ね」

真姫「実際悪の権化でしょ⁉︎人の生活を脅かす!」ジャキ!

絵里「まぁ間違ってないわ。でも1つ言っておくけど」

絵里「魔女に対する無意味な殺戮は今まで一度もなかったわ。ただの一度も、ね」

真姫「この……‼︎」

168名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:01:08 ID:R3QDoO0A
絵里「あら、本当よ?現に〈堕天使〉は脱獄、〈舟釣り〉は神化、今回の未曾有の災害だって〈始祖〉の復活が有力視されてるわ。ここまで好き勝手暴れる奴等を野放しには出来ないでしょ?」

真姫「他人なんてどうだっていいのよ…ただ、私は!この子達の生活を脅威に晒すのが許せないだけっ!」

絵里「それだけじゃないでしょ。私は知ってる。ただ安全な場所でふんぞり返って喋りながらお菓子食べて適当に指示だけ出していればいい私がわざわざこんなとこまで来たのもちゃんと理由があってのこと」

絵里「どんな力に手を染めてでも、勝ちたかったんでしょ?共に組織にいた時代はずっと勝てなかった私に」

真姫「なっ⁉︎そんなこと…」

絵里「はい、図星ね。魔法に手を出したのも、医療関係の目的だけじゃないんでしょ。昔から相変わらず嘘が下手ね」

絵里「いいわよ。来なさい!あなたの魔法、もっともっとすごいんでしょ?本当の魔女と同じくらい…だったら全力でぶつかってきなさいよ!」

真姫「ごめん、2人とも。少しだけ力を貸して」

凛「いつもは勝手に盗ってくクセにやれやれだにゃ〜」

真姫「悪かったわね!」

花陽「私はいつでも歓迎だよ?」

真姫「花陽はいつでも優しいわね…」

凛・花陽「いくよ!」シュウウ!

真姫「2つの杖よ、我が力の糧となれ!」

絵里(魔女2人分の魔力を完全に吸収したか…厄介ね)

真姫「いくわよエリー!」ボウッ!

真姫「真生火炎…マハラギダイン‼︎」

169名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:02:41 ID:R3QDoO0A
絵里「あら、これは想像以上ね…どうしようかしら」

真姫「燃え尽きなさい!」

絵里「ふぅ…緊急につき魔女の焼却炉行きに関する司令を一時解除。特例により捕獲の省略を許可…ふふ、職権濫用ね」

真姫「チッ…いつもいつも、すばしっこいんだから!」

絵里「逃げの早さは仕事の早さよ♪マキナ、私の身体から全ての電子を抜き取りなさい」バシュウ...

絵里「さてと…行きましょうか」


真姫「無駄よ、マハラギダインは火炎の魔法では最強、同じ威力で相殺させなければ限り逃れることは出来ないわ」

絵里「そうなの、万事休すってわけね…残念」

170名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:03:42 ID:R3QDoO0A
絵里「なら、その力…私が頂くわ」シュゥ-!

真姫「液体窒素?そんなので魔法を止められるわけ…

絵里「ご名答。流石医療に携わってきただけあるわ。私だってこれで魔法を防げないことくらい知ってるわよ…ふふ、じゃあ何?って顔してるわね」

真姫「あっ…‼︎まさか…エリー‼︎」

絵里「鬼とでも悪魔とでも言うがいいわ…」ニヤリ

絵里「マキナ分離、発射!」

絵里「電子の流氷〈ラフマニノフ・ディ・ガヴォット〉!」ボフッ

真姫「やめて…液体窒素は…」

絵里「質量が大幅に増幅し、大爆発を起こすわ♪」カッ!

ドオォ...

171名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:05:28 ID:R3QDoO0A
絵里「あらら。捕獲省略したのに…」

真姫「げほっ…こ、これくらいじゃ死なないわよ!」

絵里「魔女3人分の生命力は恐ろしいわ…でも、死なないって言ったって、あなたもう身体半分吹っ飛んでるじゃない」

真姫「こんなの、別に…すぐ生えてくるわ…」

絵里「腕一本ならせいぜい1日で戻るのは知ってるわ。魔女の自己再生力には何度も驚かされたし」

絵里「身体半分って、一体何日かかると思っているのよ」

真姫「うるさい!私はっ…天才で!新たな電子社会で医療技術の進歩に多大な貢献をした人間よ!だから…

絵里「だから、何の医療技術も必要ない魔女の存在に憧れたんでしょ?」

真姫「………そうよ」

絵里「それなのに、魔女の再生能力を削るマキナを生み出したのも、あなただったわね…」

真姫「そうよ」

絵里「そして、憧れの存在を消し続ける自分が嫌になって突然soldatoから失踪、私と海未を残して暗闇に引き篭もった」

真姫「…そう」

絵里「海未はあなたを必死で探して、あなたがSCCから逃げ延びた魔女を治して再生能力を回復させる闇医者になった情報を掴んだ」

真姫「………」ポロ...

絵里「あの子は不器用で優しかったから、その事を黙認した。実際害のない魔女の捕獲に完全に同意はしなかったわね、海未も」

真姫「海未…」

172名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:07:52 ID:R3QDoO0A
絵里「その事に後ろめたさを感じたのか、私はSCCのトップに就いても、海未は飽くまで一組織のsoldatoに居続けた。あなたが表の世界へ帰ってくるのをずっと信じて」

真姫「っ…!」

絵里「今更後悔したって遅いわ。あの頃には戻れないし、あなたの終わる未来も変わらない」

真姫「…わかってる」

絵里「いい?私は表向きは魔女の被害から市民を守る正義のヒーローかもしれないけど、やってることは妲己や西太后にも引けを取らない悪女よ」

絵里「脅威となり得るものは全て排除。害はなくとも全て。だから私はこうして…」

絵里「目的の為なら、かつての親友をも消し去る」ザシュッ!

真姫「うぐぅ…」

絵里「リーダーってのは、汚れ仕事なのよ」カシャッ

絵里「海未は魔女は必ず生け捕り、一度として任務で魔女を殺さなかった。だから人望があったし当然のように捜査官にとって憧れの存在になった。でも」

絵里「それを続けた結果が、今まさに脅威となっている謎のとんでもない魔女を生んだのよ」

絵里「何故突然、ここまで魔法で世界を沈めようとしているのか理由はわからないけど、それを止めるSCCを指示するのが私の役目なんだから」

絵里「多少冷たい目で見られたって、厳しくしなきゃね…」

真姫「一つお願いがあるわ」

絵里「何?手短にね」

真姫「八咫鏡…持っているかしら」

絵里「もちろん。海未とあなたが知恵と力を出し合って作ったものだから…ええ、わかったわ。あなたのお願い」

真姫「やっぱりエリーは賢いわ」ニコ

真姫「私の全てを絞り出せ…マハラギダイン!」ゴオォ!

絵里「最後は魔女らしく、ね…八咫鏡!魔法を跳ね返せ‼︎」キィン!

真姫「ごめん、凛…花陽…」ボゥ...

173名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:12:04 ID:R3QDoO0A
ゴオォォ!!

絵里「消えない炎…魔法の強さの象徴」

絵里「まるで董卓を葬ったあの蝋燭の炎のように、きっと何日も燃え続けるのね」

絵里「いつだってそうね。人は強い者に憧れて身を滅ぼすんだから…」

絵里「でもその時滅ぼすのも同じ人間なのは、皮肉と言うべきなのかしらね」

プルルル

絵里「もしもし、ダイヤ?」

ダイヤ『絵里さん⁉︎心配しましたわ…今どこへ⁉︎」

絵里「魔女の討伐完了。今から〈始祖〉のとこへ向かうわ」

ダイヤ『そんなっ!無茶ですわ‼︎お身体の状態は⁉︎』

絵里「大丈夫よ。問題ないわ」

ダイヤ『ですが!!』

絵里「うるさいわね、小姑みたいよ?」

ダイヤ『なっ⁉︎それ、前にも同じ事を言われまして…

絵里「ふふっ言った子センスあるわ。じゃあ、私もう行くからそっちも頑張って」

ダイヤ『あっ⁉︎ち、ちょっと待ってくだ…

ブツッ

絵里「さて、最後の任務に行かなきゃね…」

174名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:14:34 ID:R3QDoO0A
こんなに書いてたのか…
まだまだもうちょっと続きます

175名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:15:58 ID:R3QDoO0A
〜同・シャッター街〜

ミライ「大変大変大変〜‼︎」

花丸「どうしたずら?」

ミライ「真姫ちゃんも凛ちゃんも花陽ちゃんも善子ちゃんも誰もいないよ〜‼︎」

花丸「うそっ…もしかしたらみんな…!」

千歌「どうしたんですか⁉︎」

花丸「あ……」

花丸(この人になら、本当の事を言ってもいい気がする)

花丸「魔女の棲む住処があったんです。この子はそこへ遊びに行きましたが、誰もいないと…」

ミライ「何もなかったよ!手がかりになりそうなもの!」

千歌「そりゃ大変!探すの⁉︎私も手伝うよ!」

花丸「…!千歌さん…千歌さんはやっぱり…」

千歌「私は魔女がどうとか、そういうのない社会になった方がいいと思います!でも、SCCは魔女の対策を強化するし、魔女の力らしき災害は起こるし…難しいとこですよね〜」

花丸「これまで大きな動きはなかったのにどうして突然…

ブブッ

千歌「あっ着信…」ピッ

千歌「はーい千歌です」

ことり『どこにいるの⁉︎無事?」

千歌「あっ無事ですよ〜!それよりあの…

ことり『もう!心配したんだよ!部屋を飛び出してから一切連絡ない上に災害規模は拡大してくし!』

千歌「ごめんなさい…」

ことり『とにかく無事で良かった…GPS送って!今から知り合いに乗せてもらってそっちまで行くから』

千歌「わ、わかりました!」

花丸「家出ですか?」

千歌「いえいえ、上司です。すみません、今からこちらへ向かうそうで…」

176名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:26:50 ID:R3QDoO0A
コツ...コツ...コツ...

海未「…追うのであれば、足音は消した方がよろしいのでは?」

善子「アンタね…リリーを傷つけたのは!」

海未「すみません。討った魔女の顔は覚えないようにしているのです。私も一応人の子ですから、情が移るのは嫌でして…」

善子「ナメんな!恨みの呪怨…見せてやる!」

海未「恐ろしいですね…私そういう類怖いので苦手で…あっ」

ザッ...!

善子「来たわね!」

梨子「1人じゃない…2人なら可能性は無限大!そうでしょ?よっちゃん」

海未「貴女でしたか…どのくらい強くなったか手合わせしてあげますよ」

梨子「後で泣いても…知りませんから!」

海未(そういえば久しぶりですね…魔女と一対二で戦うのは)

177名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 02:49:21 ID:R3QDoO0A
梨子「マキナサポート〈サブドミナント〉!」フワッ

梨子「初っ端から飛ばしていくよ!魔法とマキナの融合!」

梨子「よっちゃんお願い!」

善子「ヨハネよ!フフ…我がリトルデーモンよ…仇なす敵に牙を剥け!」

善子「アザゼル分離よ!魔法の力を解き放て!」ババッ!

善子「堕天使の炎〈イフリート・アウロラ〉!」

梨子「電気と魔法が融合し…」

善子「電気は新たに青い炎を帯びる!いけっ!」

梨子・善子「「蒼海の狂詩曲〈ラプソディ・イン・ブルー〉!!」」

海未「コンビネーションですか…お互い相性が良いのですね…」

海未「いいでしょう、私も受けてあげます」

海未「敢えて受ける!これが兵の矜持です!」

海未「出番ですよ、私のマキナ」ガチッ

海未「天衣無縫〈アラハバキカムイ〉」


カッ....!!

178名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 03:00:44 ID:R3QDoO0A
善子「どうなったのよ!?」

梨子「わからない…」

フッ...

海未「お見事です。素晴らしい連携でした」

海未「ここからは私も本気で行きますよ。機械遊びはこれで終いです…!」カッ!

梨子「…っ⁉︎」ゾクッ

梨子「よっちゃん!来るっ!」

海未「絶滅〈オニガシマ〉」ブンッ

梨子「危ない!」ドンッ!  

善子「わっ…リリー…⁉︎」

海未「片側撃破」

梨子「うっ……」ドサ...

善子「リリーッ!!」

海未「余所見している場合ですか?」ザンッ!

善子「いやっ…!」

善子(ありえないわよ…)

善子(何なのこいつ…わけがわからないくらい強い…)

海未「ぬっ!」ヒュン

善子「うわっ!」

海未「良い回避術をお持ちのようで」

善子「………」

善子(何言ってんのよ…もう勘よ!勘!)

善子(ダメだ…どうしたら…)

179名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 03:11:49 ID:R3QDoO0A
ピピピピピピピッッ!!

善子「…!」ビクッ

海未「む、制限時間ですね…私としたことが…」

海未「マキナ分離」ギリギリ...

海未「破魔矢〈ヨイチ・ナスノ〉」パッ

善子「がっ…」

海未「最後呆気なかったですね…では、私は眠りにつきます」

善子「ま、待ちなさ…い…」

海未「蓬莱の玉の枝〈シロカネベール〉」

海未「おやすみなさい…」

180名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 03:19:13 ID:R3QDoO0A
善子「本当に寝るなんて…」

善子「ん、再生が追いついてきたわ…」

善子「リリー!大丈夫…⁉︎」

梨子「よっちゃん…」

梨子「ごめんね…またぼろ負けしちゃった…」

善子「あ、相手が悪かったのよ!」

梨子「強かった…何もできなかったよ」

善子「悲しいことにね…?」

善子「なんか天気悪くない?」

梨子「うん、どんどんより一層暗くなってく…」

梨子「なんか心なしか…再生した分の体力が奪われていくような感覚がするんだけど…」

善子「…!リリーも⁉︎」

梨子「力が…抜けていく…」

善子「な、なんで…なんでよっ!」

善子「あ…ああ…私も…立ってられなく…」

善子「なって……き……」

バタッ...

海未「すぅ…」

181名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 03:23:36 ID:R3QDoO0A
ダイヤ「海未さんから停止信号が…完全に充電中ですわね」

ダイヤ「どなたか救助へ!信号は青ですから特に問題なしですわ!」

ダイヤ「みなさん…どうにか…!」

ダイヤ「あら?空がより黒々としてきましたわね…何でしょうか」

ダイヤ「周りの光を吸い取るかのように真っ黒な雲ですわ…」

182名無しさん@転載は禁止:2018/09/28(金) 03:29:59 ID:R3QDoO0A
〜シャッター街〜

千歌「上司が到着したみたいです!」

花丸「どんな人だろう…」

ミライ「面白い人だといいねっ!」

花丸「はは…」

千歌「ことりさーん!」

ことり「もう、ダメだよ〜危ない事しちゃあ」

花丸「あっ……!!」

ことり「…偶然じゃないよ、これは…多分」

花丸「お久しぶりです…」

ことり「………」ニコ

183名無しさん@転載は禁止:2018/09/29(土) 02:14:33 ID:y9GsfMUE

面白いけど説明不足感がある気がする
がっつり小説でも読みたい

184名無しさん@転載は禁止:2018/09/29(土) 21:32:46 ID:O.LX1iyM
初見の部分だ……!
すごいワクワクして読んでます

185名無しさん@転載は禁止:2018/10/10(水) 00:09:59 ID:VRDA.0MA
ミライ「ねぇ、誰?花丸ちゃんの知り合い?」

花丸「…一応」

ことり「立派に組んでくれたみたいだね、ありがとう」

ことり「その子は…私の古い友達」

ミライ「ええっ?ごめんなさい…ミライはあなたのこと、わかんないよ…」

ことり「いいの、わからなくて当然」

ことり「あなたは私が作ったアンドロイド」



ことり「なのに」

ことり「私はあなたに何もしてあげられなかったから」

花丸「それ、どういうことで…っ!?」

千歌「見て!急に空が晴れてきた…気味が悪いよ」

千歌「まるで向こうの人に吸収されていくみたいに黒い雲がスッと消えちゃった…」

千歌「あの人何者…??」

フッ...

千歌「わっ消えた…?」

「何者は失礼じゃない?」パッ

千歌「えっえっ……!?どうして…!」

鞠莉「みんなが楽しそうにしてるから来ちゃった♪」

千歌「今の、どうやって…」

鞠莉「そこにいるコが知ってるんじゃない?」

鞠莉「〈太古の魔女〉、ことりなら」

千歌「な、何言って…ことりさん…?」



ことり「ごめんね、千歌ちゃん」

鞠莉「まだ機械人形なんかで遊んでるの?もういい加減捨ててしまえばいいのに」

ミライ「むっ?それミライのことっ!?」

鞠莉「もちろん♪」

ミライ「ムカーっ!」

ミライ「ミライは機械人形なんかじゃない!アンドロイドだよっ!」

鞠莉「ご立派なことに今度は感情持ったみたいね」

鞠莉「感情を持てばまた『あの子』の代わりに縋るとでも思った?」

ことり「…いいじゃん。別に、何度繰り返したって。私は後悔してないから!」

ことり「失くしたものへの気持ちは、持っていなかった人にはわからない!」

千歌「ねぇ?なんなの?もうわけがわからないよっ!」

鞠莉「説明するより見るのが早いわ」

鞠莉「あなた達に見せてあげる。〈魔女の始まり〉を…」

鞠莉「始祖〈ジャーニー・トゥ・ザ・サンシャイン〉」


カッ...!!

186名無しさん@転載は禁止:2018/10/10(水) 00:11:21 ID:VRDA.0MA
最終章未来〈ミライ〉編になります

187名無しさん@転載は禁止:2018/10/10(水) 00:37:37 ID:VRDA.0MA
〜名無しの森〜

ことり「はぁ…はぁ…はぁ… 」

ことり「っ…!行き止まり… 」


追い詰めたぞ!今日こそは奪え!

バキッ! 

ことり「くぅ…」

拘束したぞ!

よしっ魔女狩り終了だな…

よこせ…その無限の生命を!

ことり「や、やめてっ…!」


ことり「心臓のない巨人〈アシェラッド・エ・ラブソング〉」~♪

カチン!

ことり「ごめんなさい…ごめんなさい!」

ことり「また人を石にしちゃった…」

ことり「ごめんなさい」

188名無しさん@転載は禁止:2018/10/11(木) 04:41:06 ID:I5ykMaL2
続きが気になる…

189名無しさん@転載は禁止:2018/10/18(木) 20:34:52 ID:gs95E7h2
続き待ってます

190名無しさん@転載は禁止:2018/10/19(金) 00:31:22 ID:R8G7GzPc
脳が蕩け出さないだけ良心的か

191名無しさん@転載は禁止:2018/10/25(木) 00:01:32 ID:gAajmNCc
ことり(こんな森にも人が来るなんて…)

ことり(もう、住処を変えようかな…」


ことり「…っ!?」

ことり(空気でわかる…魔女だ)

ことり「だ、誰っ!?」

鞠莉「マリーよ。チャオ〜!」

ことり「なんだぁ…〈悪戯〉さんかぁ」

鞠莉「他に魔女がいるとでも思った?」

ことり「…いないよ」

鞠莉「そうよ。私達が魔女の〈始祖〉、起源にして頂点なんだから」

ことり「何しにきたの?」

鞠莉「なんでも?」

鞠莉「敢えて言うなら…この辺りは人が栄えだしたから、かしら」

ことり「えっ?」

鞠莉「もう、気にし過ぎないの!〈純粋〉さん♪」

鞠莉「バーイ!」


ことり「…勝手な人だね」

192名無しさん@転載は禁止:2018/10/25(木) 00:08:25 ID:gAajmNCc
ことり(あの人は昔から悪戯好きで、人誑し)

ことり(だから、いつも人の多い所にいた)



ことり(いいな…私はいつも独りぼっちだよ)

ことり(いつも追われるばかりで…寂しいよ。もっとお話ししたいよ…)

ことり「………」ポロッ...

「ねぇねぇ、どうして泣いているの?」

ことり「ひっ!?」

「そんなにびっくりした!?ごめんごめん」

ことり「あなたは…?」

穂乃果「穂乃果だよっ!よろしくね!」

ことり「私はことり…」

穂乃果「ふぅんことりちゃんかぁ…可愛い名前だねっ!ふふふっ」



穂乃果「ねぇことりちゃん、穂乃果とお友だちになろうよ!」

193名無しさん@転載は禁止:2018/10/25(木) 00:16:54 ID:gAajmNCc
ことり「お友だち…?」

穂乃果「うん!あ、もしかして嫌だった?」

ことり「ううん、嫌ってことはなくて、寧ろその…えっと

穂乃果「じゃあ決まりっ!今日から2人は友だちさ〜♪」

ことり「ええっ!?」

穂乃果「いいじゃんいいじゃん!」

ことり「…あのね」

穂乃果「うん?」

ことり「ことりはね、今までずっと誰かに狙われてきたの。だから…その、なんて言ったらいいのかわからなくて」

穂乃果「ん〜どうして狙われてきたの?」

ことり「それは、ね…」



ことり「私、魔女なんです」

194名無しさん@転載は禁止:2018/10/25(木) 02:00:00 ID:mqs.0wNU
待ってました!

195名無しさん@転載は禁止:2018/10/25(木) 02:24:01 ID:Hwy3fPRg


196名無しさん@転載は禁止:2018/10/29(月) 23:14:10 ID:yYgHlCtM
面白いな

197名無しさん@転載は禁止:2018/12/14(金) 09:49:11 ID:YFrljcHs
最終章でエタるとかやめてくれよ…

198名無しさん@転載は禁止:2018/12/31(月) 19:26:19 ID:hd1OBYHQ
続きー

199名無しさん@転載は禁止:2019/01/18(金) 22:23:03 ID:JFrzESRY
もう無理なのか…

200名無しさん@転載は禁止:2019/02/06(水) 18:26:16 ID:RsSJ5n4Y
続き読みたいよ

201名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 02:58:38 ID:zxyeaJe2
穂乃果「えっ…?魔女ってあの魔女…!?」

ことり「うん…」

ことり(ああ…これでまた…)

穂乃果「………」

ことり「………」

穂乃果「す…すっごぉ〜いっ!!」パァ

ことり「ええっ?」

穂乃果「すごいよっ!ホントに魔女なの?炎とか出せるの?」

ことり「う、うん」

穂乃果「見せて見せて〜!」ワクワク

ことり「じゃあ、いくよ」ボボッ

穂乃果「うわぁ〜本物だ!!」

ことり「えへへ…これくらいならワケないよ」

穂乃果「ホント?もっと見たい!」

ことり「…!いいよ」

202名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 03:13:18 ID:zxyeaJe2
穂乃果「すごいね〜ことりちゃんはなんだって出来るんだ!」

ことり「そんなこと…ないよ」

穂乃果「だって炎のリングに氷の結晶、風の音楽に光の弓!どれもこれも初めて見たよ?いいなぁ〜便利だなぁ〜」

ことり「ま、まぁ便利ではあるかな…」

穂乃果「穂乃果も魔法が使えたらお母さんに怒られなくて済むのに…」

ことり「…なら、ひとつだけあげるよ」

穂乃果「えっ何なにー?」

ことり「魔法、穂乃果ちゃんには特別にひとつだけあげる」

穂乃果「えっ本当に!?どんなの??」

ことり「えへへ、それはわたしてからのお楽しみだよ…」

203名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 03:28:11 ID:zxyeaJe2
ことり「じゃあ、目をつぶってね」

穂乃果「わかった!」

ことり「祈りましょう。この空と、海と、大地に…」

ことり「新たな祝福と導きを…」

ヒュウ...

ことり「白い陽と昏い月の対話〈ステラディアロゴ〕」

フワッ...

穂乃果「わっ!」

ことり「これで、魔法が使えるようになったよ」

穂乃果「どんな魔法?どんな魔法?」

ことり「さぁ…よし、じゃあことりに向かって使ってみて」

穂乃果「いい?行くよ!」

穂乃果「ひらけ〜ゴマっ!!」バ-ン!

………

204名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 03:34:17 ID:zxyeaJe2
穂乃果「あれ〜?何にもならないよ?」

ことり「お、おかしいな…そんなはずないのに」アセアセ

穂乃果「うーん…」

ことり「あ、あのね!騙した訳じゃないの!本当に上手くいかなかったの!!」

穂乃果「ことりちゃん、それは違うよ」

ことり「うう…」

穂乃果「魔法は、既にかけられたんだよ!きっと穂乃果たちが気づいてないだけなんだよ!そんな気がするんだ」

ことり「穂乃果ちゃん…!」

穂乃果「あっ日が沈みそう…そろそろ帰らなきゃ!あっことりちゃん、明日もここにいる?」

ことり「多分…どうして?」

穂乃果「それなら明日も来るからねっ!いつか穂乃果の魔法…効果が見えるといいね!う〜ん楽しみー!」

ことり「…うん!」

205名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 03:34:56 ID:zxyeaJe2
穂乃果「あれ〜?何にもならないよ?」

ことり「お、おかしいな…そんなはずないのに」アセアセ

穂乃果「うーん…」

ことり「あ、あのね!騙した訳じゃないの!本当に上手くいかなかったの!!」

穂乃果「ことりちゃん、それは違うよ」

ことり「うう…」

穂乃果「魔法は、既にかけられたんだよ!きっと穂乃果たちが気づいてないだけなんだよ!そんな気がするんだ」

ことり「穂乃果ちゃん…!」

穂乃果「あっ日が沈みそう…そろそろ帰らなきゃ!あっことりちゃん、明日もここにいる?」

ことり「多分…どうして?」

穂乃果「それなら明日も来るからねっ!いつか穂乃果の魔法…効果が見えるといいね!う〜ん楽しみー!」

ことり「…うん!」

206名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 04:33:16 ID:oSx7YjuI
続ききた!
待ってたよ��

穂乃果ちゃんはやっぱり穂乃果ちゃんやで

207名無しさん@転載は禁止:2019/02/15(金) 07:37:46 ID:Kko63H16
続き来てたか!待ってて良かった…

208名無しさん@転載は禁止:2019/02/16(土) 20:25:29 ID:J49xrsU6
信じてた甲斐があった

209名無しさん@転載は禁止:2019/03/16(土) 01:17:44 ID:N2HF.KwM
穂乃果「やっほーことりちゃん!」

ことり「あ…穂乃果ちゃん」

穂乃果「あのねあのねっ昨日いーっぱい魔法試したんだけどね…全くわからなかったよ。どんなのなんだろうね」

ことり「ごめんね、力になれなくて」

穂乃果「ううん、いいのいいの!ことりちゃんが何かしてくれたってだけで嬉しいよっ!」

ことりちゃん「穂乃果ちゃん…!」

穂乃果「よーし今日はたくさん遊ぼう!穂乃果、この森詳しいんだよ〜?」

ことり「…ふふ、じゃあ案内してもらおうかな」ニコ

210名無しさん@転載は禁止:2019/03/16(土) 01:30:59 ID:N2HF.KwM
穂乃果「あー疲れた!」

ことり「穂乃果ちゃんはやいよ〜」

穂乃果「あはははは…」

穂乃果「…ねぇ、ことりちゃん」

穂乃果「穂乃果にかけられる魔法ってひとつだけ?」

ことり「あ、うん。残念ながらね」

穂乃果「そっかぁ〜あーあ」


穂乃果「穂乃果のアザをなくせる魔法だったらよかったんだけどなぁ」

ことり「…?アザ?」

穂乃果「ほら、見て!この腕のアザ」

ことり「わぁ…」

穂乃果「なんかね、古くからこの森に住む人達には何故か身体にこんなアザが浮かび上がるんだって〜」

穂乃果「昔は穂乃果も誇らしくて好きだったんだけどね…」

穂乃果「今は、森の住民は他所から来た人ばかりなんだ。それでね、このアザを持ってる人はみんな遠くへ追いやられちゃうんだよぉ」

ことり「そんなぁ…それで消したいんだね?」

穂乃果「うん。でもね、もういいんだ」

ことり「…!どうして?」

穂乃果「物はいつか壊れるって言うでしょ?つまり、万事全ていつかは滅びるんだ。穂乃果たちの暮らしたここも、いずれ完全に他所の人々に占拠されて原型がない程森がめちゃくちゃになるなら、穂乃果たちから去っていく方がいいんじゃないかな…」

ことり「そんな、そんなのおかしいよ!穂乃果ちゃんは…何もっ!何も悪くないのに!」

穂乃果「…仕方ないさ。でも、どうしてことりちゃんはそんなに穂乃果に肩入れしてくれるの?」



ことり「ことりも、ずっと長い間住処を追われ続けたから」

211名無しさん@転載は禁止:2019/03/16(土) 04:52:57 ID:WmhQ5clg
穂乃果ちゃん…

212名無しさん@転載は禁止:2019/03/17(日) 20:10:35 ID:6o9qLLLo
来たきた

213名無しさん@転載は禁止:2019/03/19(火) 10:26:07 ID:NwHO8tSM
もっと読みたいよ

214名無しさん@転載は禁止:2019/05/08(水) 20:37:39 ID:eKIptrLA
待ってるから・・・

215名無しさん@転載は禁止:2019/06/19(水) 17:31:40 ID:m8LUcUMo
待とう

216名無しさん@転載は禁止:2019/08/27(火) 23:50:46 ID:kUdDiMpk
まだ待ってる


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