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曜「詐欺に遭った」After
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曜「詐欺に遭った」
https://itest.5ch.net/fate/test/read.cgi/lovelive/1515387031
前作のアフターストーリーです
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鞠莉「――初めまして。貴方が佐原誠ね」
佐原「君は……小原さんか」
鞠莉「Oh、いつの間に私は有名人になったのかしら」
佐原「沼津に住んでる人間なら、Aqoursのことは誰だって知ってるよ」
鞠莉「イッツジョーク♪」
鞠莉「正直、あなたのことは懲役10年ぽっちじゃ足りないくらい恨んでるわ」
佐原「……そりゃどうも」
鞠莉「小原家の力を総動員して、沼津の海に沈めてやりたいくらい」
佐原「ここどこだか理解してる?」
鞠莉「これはジョークじゃない。本気で思ってることよ」
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鞠莉「――ま、あなたに会いたがってる子もいるわけだし? その子たちに免じて勘弁してあげる」
佐原「僕に?」
鞠莉「花丸とルビィよ。後輩だったらしいわね」
佐原「ああ……彼女たちか」
鞠莉「あの反応からして、2人の前では随分立派な先輩を演じてたみたいね。元アイドルを弄ぶのがそんなに楽しかった?」
佐原「……」
鞠莉「はい、あの二人から」スッ
佐原「なにこれ」
鞠莉「見てわからない? 手紙よ、あなた宛ての」
佐原「……」ペラ
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―――
佐原先輩へ
とても優しかった貴方が、今は刑務所にいるだなんて、正直今でも信じられません。
本当は面会に行きたかったけど、都合が合わなくて。
どうしても伝えたいことがあったので、この手紙を書くことにしました。
貴方に貸してもらったSF小説、とても面白かったです。
2年間ずっと返さないままで、ごめんなさい。
国木田花丸
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―――
沼津は、最近とても暖かくなってきました。
そちらはどうですか。
そういう施設って、エアコンとかついてるのかな。
どうかお身体に気を付けてください。
実は、私も貴方に返していなかった本があったんです。
返さないままこんなに時間が経ってしまって、ごめんなさい。
花丸ちゃんが読むような小説は、正直私には難しくて。
何を読もうか困っていた私に、貴方がおすすめの本を手渡してくれたこと、今でも覚えています。
優しい先輩でいてくれて、ありがとう。
2年間お世話になりました。
黒澤ルビィ
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―――
鞠莉「で、これがその本ね」
佐原「……懐かしいな」
鞠莉「あなたのことは、千歌と曜をたぶらかしたっていう事実以外何も知らないし。私からはもう何も言わないわ」
佐原「……これ、何? もう一通手紙が入ってるみたいだけど」
鞠莉「イタリアのカジノで会ったのよ」
鞠莉「――あなたの、母親から」
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佐原「はっ……本当に懲りない人だな」
鞠莉「日本に帰ってきて、あなたと話すよう説得したんだけどね。二言目には断られちゃったわ」
佐原「それで、この手紙か」
鞠莉「それを書いてもらうまで相当苦労したのよ。感謝しなさい」
佐原「……」カサカサ
佐原「あ……」
鞠莉「――じゃ、私はこれで失礼するわ」
佐原「あ……あぐ……うぅ……」ポロポロ
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「「かんぱーい!」」
曜「いやー、こうしてみんなと飲む機会がくるなんて。正直ビックリだよ」
梨子「今夜は精一杯楽しまなきゃね」
千歌「ほら、梨子ちゃん。二杯目きたよー」エヘヘ
梨子「ええ!? まだ半分しか飲んでないのにぃ」
果南「みんな遅い。私はもう三杯目だよ?」
ダイヤ「果南さんが飲み過ぎなだけですわよ」
鞠莉「ダイヤ! もっとテンション上げなってばー!」ギュー
ダイヤ「ひっつかないでよ、暑苦しい」
花丸「ふわぁぁぁ……このお酒おいしい」
ルビィ「私のおすすめなんだ。甘くてすっきりしてるでしょ?」
善子「ちょっとルビィ、あんたまだ未成年でしょうが……」コソコソ
ルビィ「家の付き合いでね、仕方なく飲んでるっていうか。善子ちゃんもせっかく来たんだから、ウーロン茶だけなんてもったいないよ」
花丸「善子ちゃんも飲んでみる? 甘くてフワフワするよー」
善子「わわっ、いいってばー!」
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千歌「みんなばいばーい……ふわぁ、すっかり出来上がっちゃったのだ」フラフラ
梨子「飲み過ぎよ……」
曜「じゃ、今度は私たち三人で2次会にいこー!」
千歌「オー!」
梨子「えぇ……」
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―――
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曜「ねえ、千歌ちゃん」
千歌「んー?」
曜「仕事辞めるって、ホント?」
千歌「うん……そのつもりだよ」
曜「なんで? せっかくいい職場なんでしょ」
千歌「そうだけどさ。もう、アパートは退去しちゃったし」
曜「そっか……」
梨子「――二人で住んだら?」
曜「へ?」
梨子「シェアルームよ。二人には丁度いいじゃない」
曜「そんな……シェアルームなんて……」
千歌「チカは……その……」モジモジ
千歌「よーちゃんさえ……よければ……///」
曜「うぇぇぇ!?」カァァァ///
梨子「フフッ、2人ともかわいいんだから」
曜「ま、まあでも……その方がいいかもね。千歌ちゃん、仕事辞めなくてすむし!」
千歌「それはそうだけど……いいの」
曜「うん、いいよ」
曜「一緒に住もう、千歌ちゃん」ニコッ
千歌「じゃ、じゃあ……よろしくお願いします……///」
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―――
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曜「2人ともおやすみー」
梨子「またね、よーちゃん」
千歌「また明日ー」
千歌「……ねえ、梨子ちゃん」
梨子「ん?」
千歌「梨子ちゃんさ、本当にヨーロッパ行っちゃうの?」
梨子「うん。向こうでやらなきゃいけないこと、たくさん残ってるし」
梨子「まだまだ未熟者なんだ、私」
千歌「――っ」ギュッ
梨子「千歌ちゃん……!?」
梨子「……もう浮気ですか?」
千歌「グスッ……」
梨子「……」ナデナデ
千歌「行っちゃやだ……せっかくまた会えたのに」
梨子「また戻ってくるわ」
千歌「……ほんと?」
梨子「千歌ちゃんと曜ちゃんが、帰る場所をくれたから」
梨子「私、やっぱりここが好きなんだ」
千歌「内浦が?」
梨子「それもそうだけど……なんだろう」
梨子「千歌ちゃんや、曜ちゃん……Aqoursのみんなと過ごした、色んな場所が」
梨子「だから、絶対に戻ってくるよ」
千歌「約束だよ?」
梨子「うん……」
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パタパタ
千歌「あれ……よーちゃ――」
ギュッ
梨子「ちょ、あぶなっ……」
曜「……!」ギュー
千歌「よーちゃん……」
曜「いつか、3人で暮らそうね」
梨子「――っ」
千歌「……うん、そうだね」
梨子「いいの……? 私が、一緒にいても」
曜「一緒にいてよ……いてほしいんだよ」
千歌「梨子ちゃんが一緒じゃなきゃ、やだ」
梨子「あ……ぁ……」ポロポロ
千歌「約束だよ」
曜「3人の、約束」
梨子「……うん」
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――いつか必ず、私たちはまた巡り合う。
Fin
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