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善子「Black Sheep」

1 名無しさん@転載は禁止 :2017/05/10(水) 01:37:40 ID:JFf8Mvsk
ああ、この手の人間か。


最初に思ったのはこんなことだった。

運動ができて勉強ができて、人付き合いも上手で友達もたくさん。

いわゆる典型的なリア充というやつで、それは私とは正反対の人種だった。

どうせ私のようなインドアで社交性のない人間とは馬が合わないのだろう。

そして得てして私のような人間はこのタイプの人間を嫌悪する。

こういう人のありかたが人間のあるべき姿だとわかっているし、この人自身とてもいい人だと思う。

でもだからこそ自分の人間としての不完全さが浮き彫りにされているような気分にもなった。

私みたいな社会に適合できない人間モドキとは住む世界が違うのだ。

だから私は、この人とはある程度仲良くはなれても、深い友好関係を築くことはないだろうと思った。

しかしこの人のそれは度を越していた。

694 名無しさん@転載は禁止 :2018/05/23(水) 00:05:24 ID:XjapuQEo
バッドエンドより悲しいんだが……

695 名無しさん@転載は禁止 :2018/05/24(木) 02:53:20 ID:6Kc1V9OQ


696 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/07(木) 21:35:46 ID:gScrE.yw
ドン・ファンの隠しネタ
http://bit.ly/2JVc7to

697 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/12(火) 19:02:01 ID:Bm/EGKgQ
遅れてしまい申し訳ありません
週末には更新したいと思います

698 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/12(火) 20:38:49 ID:sWW9W3xw
正座待機

699 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/18(月) 12:44:54 ID:dAVEwUSY
wkwk

700 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/18(月) 16:12:04 ID:6VEtf0Ho
すみません、深夜に更新します

701 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:00:13 ID:9vdDAIZM
それから私たちは予備予選を迎え、最大限のパフォーマンスをした。

結果は大好評で予選はトップ通過、大きな反響を呼んだようで 千歌さんと曜さんの試みはうまくいったようだった。

もちろん私も、Aqoursのみんなも全力でやった。二人の努力を無駄にしないため、梨子さんのため、ラブライブのため。

いろいろな理由があったけれど私はやっぱり曜さんのために頑張った。

曜さんの努力を、想いを無駄にしたくなかったから。

なにより、 曜さんが幸せそうだったから。

702 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:00:32 ID:9vdDAIZM
梨子さんが帰ってくる日はAqours全員で駅まで迎えに行き、みんなで梨子さんを讃えた。


千歌「お帰り梨子ちゃん!」

曜「梨子ちゃん!お疲れ様!」


梨子さんはコンクールを終え、無事に受賞を果たしたそうだ。

Aqoursの予選も梨子さんのコンクールもうまくいって私たちは一安心するとともに、その先の地区予選へむけてますます士気を高めた。

それから千歌さんの家でささやかなお祝いのパーティーをして、その日はそのままお泊まりをした。

703 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:01:02 ID:9vdDAIZM

――夜

善子「…」


私は相変わらず眠れないままで、余計なことばかりを考えている。

本当にこれでよかったのか。

いいやこれでよかったはずだ。

そんな意味のない自問自答を繰り返して、自分が正しかったのかどうかを一人で考えていた。

それはなんど繰り返しても同じ結論になり、その結論も本当に正しいのかとまた考え直し、そんな堂々巡りが終わらなかった。

そうしたまましばらく経って、やっぱり眠れそうにないので起き上がった。

当然だけどみんな眠っていて、かすかに波の音が聞こえていた。

ただ、ひとつだけ……


善子「(また、千歌さんと梨子さんがいない……)」


以前のように二人だけで……

でも、あの時とは状況が違う。

千歌さんと曜さんはああやってわかり合えて、想いだってちゃんと伝わってるはず。

だから、私が心配するようなことなんてなにもない。

……考えすぎ、だろうか。


善子「……」

704 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:01:21 ID:9vdDAIZM
――外

善子「はぁ……」


私は以前のように外に出ていた。

どうせあのまま眠るなんてできないし、風にでも当たろうと思った。

ふと、曜さんの言葉を思い出す。

――ありがとう。善子ちゃんに会えて本当に良かった!

――大好きだよ! 善子ちゃん!


善子「……」


そばにいたい。

知りたい。知ってもらいたい。

役に立ちたい。褒められたい。

それだけですべてが満たされるような気がした。

私はそれだけでいいと、本当に思っていた。

曜さんの幸せを手伝うことができれば、それ以上の幸せはないと。

705 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:01:40 ID:9vdDAIZM
そして私は曜さんの幸せに協力できた。

曜さんへ恩返しをできた。

それで、いいはずなのに……


「梨子ちゃん、やったんだね」

「うん。千歌ちゃんのおかげだよ」



……!

千歌さんと、梨子さんだ。

前と同じ場所……気づいたらここにきていた。

そうか、二人ともここにいたんだ。

そういえばコンクール前にもここへ来ていたっけ。


「それで千歌ちゃん。この前のことなんだけど……」

「……」

「返事、聞かせてくれるかな」

706 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:02:10 ID:9vdDAIZM
クッソ短くてすみません
今週中にもう一回更新できればと思います

707 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 02:53:52 ID:KdxWYKwI

きっとああなるんだと思うけどまだ怖い

708 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 04:04:12 ID:GV1TsbFs
バッドエンドは終わったにしても何をもってノーマルエンドとするのか期待

709 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/19(火) 04:24:18 ID:3B6X1eFU
乙です

710 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/21(木) 12:40:32 ID:hbFNN/sQ
待ってた

711 名無しさん@転載は禁止 :2018/06/30(土) 11:34:15 ID:GiiZzUWA
続き来てた!
千歌がどう答えるのかめっちゃ気になるな…

712 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:26:56 ID:pLefcOAY
善子「……」


二人を見つけられたのは全く偶然。

少しだけ期待はしていたけど、本当に出くわすとは思わなかった。

咄嗟に隠れて二人の会話に耳を傾ける。

いけないことだとわかっていても、止められなかった。


梨子「千歌ちゃんのおかげで、諦めてたピアノをまた始められた」

梨子「ううん、それどころか以前よりももっと前に進めた。自分でも驚いてる」

梨子「私一人じゃ絶対ここまでこれなかった。千歌ちゃんの言葉がなかったら私、もうとっくに終わってた」

梨子「全部、全部ちかちゃんのおかげだよ」

千歌「……」

梨子「……もう一度言うね」

梨子「千歌ちゃん、大好きだよ」

713 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:27:14 ID:pLefcOAY
前と同じ言葉。

あの時私は耐えきれずに逃げた。だからあの後にどんな会話があったのか詳しくは知らない。

けどこうしてまた告白をしているということは、まだ返事をしていないのだろう。

正直、今も怖い。今すぐにでもみっともなくこの場から逃げだしたい。

でも、それでも千歌さんの答えを知りたいと思った。

ここまできたら、逃げるなんて選択肢はなかった。

714 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:27:35 ID:pLefcOAY
千歌「梨子ちゃん……」

梨子「……」

千歌「ありがとう。梨子ちゃんの気持ち、すごく嬉しい」

善子「……っ」

千歌「普通でなんにもない私でも、梨子ちゃんの力になれるなんて思ってなかった。だから本当に嬉しいよ」

梨子「千歌ちゃん……」

千歌「……でもごめん。梨子ちゃんの気持ちには答えられない」

善子「……!」

梨子「……そっか」

715 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:27:50 ID:pLefcOAY
梨子「理由を聞かせてくれる?」

千歌「……私ね、普通なの」

梨子「え……」

千歌「何をやっても普通で、輝くことなんてできない。そんな、何も出来ない人間」

梨子「……」

千歌「いつか、何か大きなことができるんじゃないかって、根拠もないまま期待して、気づいたら高2になってた」

千歌「私はこのまま、何も成し遂げないまま高校を出て、なんとなくで大学に通って、就職して……普通の人生を過ごすんだろうなって思った」

千歌「でもスクールアイドルに出会って、梨子ちゃんに出会って……私の人生は劇的に変わった」

千歌「普通を抜けだして、輝けるって。本気で頑張れることを見つけて、ここまできた」

716 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:28:08 ID:pLefcOAY
千歌「……あのね、梨子ちゃんと会えたこと、本当にうれしく思ってる」

千歌「私と同じで何かに悩んでて、前に進む方法がわからなくて」

千歌「梨子ちゃんがピアノと向き合おうって頑張ってるのを見てたら、私も一緒に頑張ろうって思える」

千歌「梨子ちゃんが隣にいると一緒に成長できている気がして、不思議だけど勇気をもらえる」

千歌「そんな梨子ちゃんと出会えたのは運命だって、奇跡だって思う」

717 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:28:21 ID:pLefcOAY
千歌「でも、でもね。私考えたんだ。私が本当に大事にしていたものってなんなのかって」

梨子「……それは?」

千歌「私のずっと近くにあったもの。だけど、蔑ろにしてきたもの」

千歌「考えてみると、私の夢はそこから始まったんだって思ったの」

千歌「みんなと一緒に輝きたい。私はスクールアイドルでそれを叶えようと思った」

千歌「でも私のその夢の始まりは、もっと前……ずっと昔だった」

梨子「……」

千歌「何もない普通の私のそばに、ずっといようとしてくれた人」

718 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:28:37 ID:pLefcOAY
千歌「私はその子と違って何も出来なかった。だからその子のすごいところをずっと見てるだけだった」

千歌「いろんな人に囲まれて、いつも笑顔で、どんなこともできちゃう、私のそばにいるにはもったいないくらいの子」

千歌「私はその子とずっと一緒で、大好きで、そんな姿を誇らしいと思ってて……」

千歌「それと同時に、ああはなれないんだろうなってあきらめて、一人で勝手に壁を作ってた」

千歌「その子はね、ずっと私をいろんなことに誘ってくれた。遊びだったり趣味だったり部活だったり」

千歌「私はきっとそのどれも上手くできないから、本気になれないからその子をがっかりさせちゃうって思って、ずっと断ってきた」

千歌「……それがその子を傷つけるってわかってて、そばに居続けた」

719 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:28:51 ID:pLefcOAY
千歌「その子はいつも『仕方無いね』って優しく笑ってくれて、私はそれに甘え続けて……ずっと傷つけて」

千歌「そんな私と、それでも一緒になにかをやりたいって言ってくれた。一緒にスクールアイドルやるって言ってくれた」

千歌「何一つ返せなかったのに、傷つけ続けたのに、私の夢を一緒に追いかけてくれるって言ってくれた」

千歌「何もないって思ってた私でも、この子にできることがあるとするなら、今を一緒に、全力で駆け抜けること」

千歌「私の夢はきっと、その子と輝きたいって願いから始まったんだ」

千歌「みんなと輝くこと。それが私の夢。だけど……」

千歌「一番最初に、一緒に輝きたいって思ったのは、その子なんだ」

720 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:29:05 ID:pLefcOAY

千歌「……だから、ごめんなさい。私はその子の隣にいたいって思うから、梨子ちゃんの隣にはいられない」

梨子「……そっか」


千歌さんが言い終えると、二人はしばらく無言だった。

どういう顔をしていたのかは私の場所からはよく見えなかった。

千歌さんの言葉を聞いて、私は呆然としていた。

驚いた、嬉しい、悲しい。

いろんな気持ちがあったけれど、一番は千歌さんの想いに感動したから。

強く曜さんを想う気持ちが、私には眩しいと思った。今までの千歌さんとはあまりにも違って言葉が出なかった。

721 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:29:22 ID:pLefcOAY
梨子「……あぁーあ! フラれちゃった!」

千歌「り、梨子ちゃん?」

梨子「残念だけど、千歌ちゃんがそう言うならしかたないね」

梨子「もう、その子には告白したの?」

千歌「えっと、実はまだなんだ……」

梨子「じゃあ、もしかしたら千歌ちゃんがフラれる可能性もあるわけだ」

千歌「うぅ、そう、なのかな……」

梨子「そうなったら、私にもチャンスがあるってことだよね?」

千歌「え、えぇ!?」

梨子「なんて、冗談。ごめんね、いじわるしたくなっちゃった。でもフったんだからこれくらい許してね?」

千歌「あはは、私は何も言えないよ……」

722 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:29:37 ID:pLefcOAY
梨子「まぁ、私は千歌ちゃんには本当に感謝してる。それが伝えられたなら、いいかな」

千歌「……うん」

梨子「今度は千歌ちゃんが、夢を叶えてね」

千歌「……うん!」

梨子「じゃ、私はもう少しここにいるから、千歌ちゃんは先に戻っててくれる?」

千歌「え、でも……」

梨子「傷心なんだから、ちょっと一人になりたいの。それくらいいいでしょ?」

千歌「……わかった。先に戻ってるからね」

梨子「……千歌ちゃん」

千歌「ん?」

梨子「……がんばってね」

千歌「……うん。ありがとう梨子ちゃん」

723 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:29:53 ID:pLefcOAY
千歌さんが家に戻るのを見て、私はいまだに動けないでいた。

目の前で起こった出来事をどう受け止めればいいかわからなかった。

呆然とただ立ち尽くしてどれくらい経ったのか、私の意識を引き戻したのは


梨子「善子ちゃん? そんなところで何してるの?」


梨子さんの言葉だった。


梨子「ふふ、奇遇だね? こんなところで、こんな時間に」

善子「……」

724 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:30:17 ID:pLefcOAY
お待たせしました、今回はここまで
いつも読んでくれてる方々ありがとうございます

725 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 04:43:03 ID:1aKog8.w
乙です

726 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 07:41:59 ID:y5268qSI

みんないい子なのに辛いな、幸せになってもらいたい

727 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 13:51:59 ID:sU9Dk55g
http://pr4.work/g/kiyo

728 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/02(月) 21:07:53 ID:P9CU90dw
待ってたよ!

729 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/03(火) 01:42:33 ID:bVWZqnXA

良かったというべきか

730 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/10(火) 07:57:10 ID:WaaDhi/Y
幸せなのに切ない……

731 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:55:42 ID:rxnP88zg

善子「梨子さん……」

梨子「やっぱり今の、見てた?」

善子「…………」

梨子「ああごめんね。別に責めるつもりはないの。ただ、恥ずかしいところ見られちゃったなって」

善子「そんなこと……」

梨子「あのさ、善子ちゃん……」

梨子「ちょっと傷心で寂しいから、一緒にいてくれる? 一人だと心細くて……」

梨子「……死んじゃいそうだからさ」

善子「……はい」


それから私は梨子さんと並んで防波堤に座って、朝焼けの海を眺めていた。

薄青い空間はいつの間にかオレンジの日に照らされて、そして朝を迎える。

どこか透明な空気の中、波の音だけを聞いていた。

私も梨子さんも、一言も話さなかった。

732 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:56:00 ID:rxnP88zg
――数日後


曜「善子ちゃん!」

善子「曜さん? どうしたの?」

曜「その、報告したいことがあって」

善子「報告?」

曜「え、えっとね、その、私……」

善子「……落ち着いて曜さん。ちゃんと聞いてますから」

曜「う、うん。ごめん。あのね善子ちゃん、私……」


曜「千歌ちゃんと、お付き合いすることになったんだ」

733 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:57:14 ID:rxnP88zg
善子「……そう、なんですね」

曜「うん。善子ちゃんにはたくさんお世話になったから、一番に伝えたくて」

曜「善子ちゃんのおかげだよ。いつも支えてくれて、元気づけてくれて……」

善子「いいえ。曜さんはずっとがんばってきたんだから。それが報われただけ」

曜「……あのね、善子ちゃんがいなかったら、私はずっと何も言えないままで」

曜「ずっと千歌ちゃんとわかり合えないままだったかもしれない」

曜「もしそうなったら私、取り返しのつかないことをしたかもしれない」

曜「だから善子ちゃん、ありがとう」

734 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:57:31 ID:rxnP88zg
――


「善子ちゃん」


善子「……梨子さん」

梨子「さっき千歌ちゃんから聞いたの。曜ちゃんとお付き合いすることになったって」

善子「私も……曜さんから同じことを聞きました」

梨子「そっか。善子ちゃんもか」

善子「私もちょっとだけ焚き付けた側だから」

梨子「うん。千歌ちゃんも言ってたよ」

善子「千歌さんが?」

梨子「善子ちゃんに言われて、ずっと悩んでた大事なことの答えが出せたって」

善子「……」

梨子「それが曜ちゃんとのことだったみたいだけど……」

735 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:57:44 ID:rxnP88zg

梨子「……こんなこと考えても仕方ないんだけどさ」

梨子「もしかしたら、善子ちゃんが何も言わなければ、千歌ちゃんは私の隣に来てくれたのかな?」

善子「……」

梨子「私が東京に行かないで千歌ちゃんのそばにいて、曜ちゃんの付け入る隙もないくらい千歌ちゃんを求めたら……」

梨子「千歌ちゃんと恋人同士になれたのかな……?」

善子「梨子さん……」

梨子「……なんて、冗談だよ。変なこと言ってごめんね」

736 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:58:04 ID:rxnP88zg
梨子「私の千歌ちゃんへの想いと、曜ちゃんの千歌ちゃんへの想い。そして、千歌ちゃん自身の想い……」

梨子「単純に私が負けちゃっただけ、なんだよね」


……力なく笑う梨子さんに、かける言葉がなかった。

梨子さんが選ばれなかった理由。

私が千歌さんを焚き付けたこと。それは間違いなく原因の一つだ。

梨子さんの言う通り、私があの日千歌さんに何も言わなければ結果は違っていたかもしれない。

軽はずみな気持ちで言ったわけじゃない。

曜さんに悲しい顔をしてほしくなかった。

幸せになってほしかった。

だから私はああしたんだと思う。

私自身がどうなろうと構わないって、決めたから。

737 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:58:24 ID:rxnP88zg
梨子「……善子ちゃんは」

善子「?」

梨子「善子ちゃんはこういう経験、ある?」


こういう経験、とは……

失恋という意味だろうか

梨子さんは今まさに失恋をしたばかり。

想い人に気持ちを伝えて、そのうえで断られた。

私は、どうだろう。

……。

738 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:58:48 ID:rxnP88zg
善子「失恋なんて、とうてい言えない」

善子「もっと弱くて惨めで、土俵に上がってもいない」

善子「何も伝えられなくて……失恋すら、できなかった」

梨子「……そっか。まあ、どっちが偉いとかないけどね。私も善子ちゃんも結果は同じだし」

梨子「善子ちゃんも善子ちゃんで頑張ってたこともあるだろうし、本当にそれぞれだよ」

善子「……」




梨子「ねえ善子ちゃん。改めて聞きたいんだけど……」

梨子「善子ちゃんは曜ちゃんのこと、好き?」

739 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 03:59:31 ID:rxnP88zg
お待たせしました。今回分です。
ノーマル√はおそらく次で最後になります。
読んでくださってる方々ありがとうございます。

740 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 08:52:47 ID:BE8zISnw
善子ちゃんと梨子ちゃんの心境が心にグサグサくる……
ふたりとも良い子過ぎて辛い……

741 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/14(土) 13:19:53 ID:cDN6x2tk
ノーマルってなんだっけ……?ってレベルで切なすぎてつらい……

742 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/15(日) 02:53:02 ID:itBpi.pw


743 名無しさん@転載は禁止 :2018/07/15(日) 02:56:07 ID:PA7SHG/A
http://nazr.in/11y6


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