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唯「事件!」
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微キャラ崩壊
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〜桜が丘女子高等学校〜
………音楽室
ガチャッ
梓「すみません! 遊んでたら遅くなりまし――
梓にゃんは驚愕した。
シャツ姿の唯と、半裸の律が殴り合っていたからだ。
唯「わおおおおお!」ドグシャッ
律「ぎゃああ! こ、こんなろォ!」ぼこ
唯「いたーい!」
澪「あわわわわ……」 紬「ど、どうしよう……」
梓「な!? 何やってるんですか二人とも!」
澪「あ、あづさァ」 紬「梓ちゃん!? 今お茶淹れるねっ!」
唯「エイイッ!!」ボギャアッ
律「ひいいいいい!」
梓「唯先輩!! ストップです!」どん
唯「わあ!」どて
律「うわああああああん 澪オオオオオオ!」がばっ
澪「服を着ろ」
梓「……一体どうしたんですか!? 唯先輩が暴力を振るうなんて!」
唯「これは正当なる防衛だよー!」じたばた
梓「はあ………!? ムギ先輩、何があったんです?」
紬「分からないの……
部室に来たら既に二人が戦ってて。 止めようとしたんだけれど……」
唯「りっちゃんが私を襲ったんだよ!」
梓「襲った?」ジロ
律「ち、違うだろ! そんなつもりじゃなかった!」
唯「違わないもん!」
梓「いいから何があったか話すです! 早くです!」exdeath
律「くっ…… じ、実は……」
………
………
〜〜数十分前〜〜
律「なぁ〜 唯っ、折り入って頼みがあるんだ」
唯「ひゃあ、どうしたのりっちゃん」
律「あのさァ…… その………」
唯「?」
律「…………そ、そうだ! 唯! アタシと野球拳をやってくれ!」
唯「野球拳……? 排球拳の親戚?」
律「し、知らねーのか…… いいか、野球拳ってのはな……
………
………
唯「な、なにそれ、遊びなの?」
律「おお! スリル満点のれっきとしたプレイさ! やろうぜ!」
唯「やだなあ、流石にハズかしいよ」
律「いいだろ! なっ! なっ! 頼む!」
唯「断固拒否するよ」
律「ウ…………
どうだろう、もし唯が勝ったら今日のお菓子を全部やるけどな……?」
唯「受けて立つよりっちゃん!」
律「よし!」
………野球拳スタート!
律「おっしゃあ! まずはアタシの勝ちィ!」
唯「ひえ〜…… 一枚でいいよね?」
律「お? おー」
唯「っふぅ…… よし! 続行だよ!」
………
………
………数分後
………
………
唯は食い意地で幸運をも掴み、なんと律に五連勝した。
律「く、くそー!」バッ
唯「……あの〜、別に無理しなくてもいいよ? お菓子さえくれれば……えへ」
律「まだだ! 続けるぞ!」
………
………
律「たッふァァァッ! また負けたァ!」
唯「あの…… ホントにいいから…… もうやめない?」
律「チキチョウ! なんなんだよそのラッキーさは! 卑怯だぞ!」
唯「知らないよそんなの……」
律「もう我慢ならん! アタシがこの手で剥いてやる!」がばっ
唯「ぎゃああああああ!? やめて! やめて!」ボゴォ
律「うげぇ!? や、やったな!」
〜〜〜〜〜
………
………
律「っていう……」
梓「小学生ですか」
唯「訴訟だー! 訴訟だー!」
紬「おりゃ!」ぱっ ぱっ
唯「エフっ!? こ、こしょう!? ムギちゃんやめて!!」
-
梓「ぇキシッ! ……と、とりあえず律先輩は色々唯先輩に謝るべきです。
その後唯先輩は殴ったことを謝りましょうね」
唯「私も殴られたよぅ……」
梓「唯先輩はマジだったじゃないですか……
少なくとも私には律先輩が手加減……
いえ、一方的にやられてたように見えましたが……」
唯「え〜」
梓「ホラ律先輩」
律「……」
唯「りっちゃん……」
律「ぅ……あー………
その、なんだ、熱くなりすぎちゃったんだ、ヒドイことしてゴメンな唯」
唯「……うん………私もいっぱい殴ってゴメンね」
律「へへ…… いいよ」
唯「えへへ……」
梓「これにて一件落着です!!」バァーン
澪「待て」
梓「あ、澪先輩いたんですか」
澪「笑止。 この事件にはまだ一つ疑問点があるぞ」
梓「えっ」
澪「"なぜ律はそれほどまで唯の裸にこだわったか"だ!」
紬「もちろんりっちゃんが唯ちゃんをそーゆう目で見ているから!」ポンッ
梓「ムギ先輩、引っ込んでてください」
-
律「……」
梓「確かに、言われてみれば妙ですね……」
澪「律はエッチな女の子だったと?」
梓「いえしかし……女である律先輩が唯先輩の裸を見たがるワケないです。
そのセンはまずあり得ません」
澪「じゃあ負け続けでムキになって……」
梓「……自分が裸になるハズかしさまで
お構いナシになるほどムキになるもんでしょうか、普通」
澪「うーん…… まったくの難問だ。 どう解決しようか? 梓ん」
梓ん「ま、本人に聞いてみるのが一番でしょう」
澪「それもそうだな。 おい律」
律「お、おう」
澪「何を考えてる?」
律「……」
澪「こォいつッ!」ブウンッ
唯「澪ちゃんダメ!」がし
澪「あ、うん……」
梓ん「話す気はないんですか?」
律「話すもなにも、なんもねーし」
紬「ウソつきねりっちゃん!」
澪「違いないな」
律「な、なんでだよ!」
梓「こうなれば無理矢理口を割らせる他ないみたいですね」
紬「拷問にかけましょう♪」
澪「よし! お腹がよじれるまでくすぐってしまえ!」
律「お、おい! やめろよぉ!」
………
………
………
………
律「ふっ、ひっ、ひひっ、アヒ……」ピクピク
唯「りっちゃーん、起きてー」ゆさゆさ
澪「やりすぎたかな」
紬「口を割らせるどころか話せなくしちゃった……」
梓「けど拷問の最中でも降伏のそぶりは見せませんでしたね。 頑固な先輩です」
澪「そこまで頑なに口を閉ざすなんて、余計気になるじゃないか」
唯「みんなー、りっちゃんがかわいそうだよ」
紬「唯ちゃん、パウンドケーキ持って来たんだけど……」
唯「わあい!」
紬「生徒会室にあるから、行って食べてきていいわよ〜♪」
唯「うへへ〜、行ってきまーす」ガチャ
律「あーっ、唯ーっ」
澪「そら、助けを呼んでみるんだ。
聞いてもらえるのは、ゴキブリと金毛和牛だけだろうがなァ!」
律「ヒィーッ!」
梓「澪先輩、すっかり役にハマってますねえ」
澪「えへへ……昔の悪役みたいでかっこいいだろ? 一度やってみたかったんだ」
紬「私もやりたい! やらせて!」
梓「ダメです。 次は私の番ですから」
紬「そんなっ……」
律「な、なな、何するつもりだ! やめろ!」
梓「早いとこ吐いた方が気がラクですよ律先輩ッッ」
梓は頭を振り回し、自慢のツインテールで律を鞭打った。
バシィン!
律「きゃあああああ!!」
澪「ああっ! ひ、ひどい……」
紬「すごい音……痛そう……」
梓「どうです? もっと欲しいですか?」
律「う〜っ……」ぶるぶる
梓「そうですか。 ではもう一発」グインッ
ビシィッ!
律「あああぁん!!」
紬「そこまでよ梓ちゃん!」 澪「そうだぞ! あんまりだ!」
澪は左のツインテールを、紬は右を掴み、梓を後ろに引き倒した。
梓「あっ!?」ゴチン
紬「じゃあ今度こそ私の番!」
律「も、もうやめてくれぇぇ……」
-
紬「ぐふふ〜、金よこせ〜」ぎゅうっ
律「お、おおおおっ?」
梓「あっ、まずは律先輩から金を搾り取る腹づもりですね!」
澪「そして徐々に破滅へと追い込み、精神的に衰弱させるというわけか?」
律「へ、へへ……あったかいなあ」
紬「うふふ」
澪「……うらやましいぞ」
梓「……」ぷるぷる
梓「こんなんじゃダメですー!」どんっ
紬「きゃあ!」
律「あっ」
梓「私が手本を見せてあげます!!」グインッ
紬「さ、させない!」がしっ
ムギはすかさず中野の頭を抱え込み、勢いよく床に倒れた。
梓「ぎゃん!?――」ゴキッ
梓「」
澪「……もう辛抱ならん。 律、いい加減吐いたらどうだ?」
律「う、う……」
澪「どうしてそんなに渋っているんだよ。
私達仲間だろ? 話してくれてもいいじゃないか」
律「……」
梓「………おそらく律先輩は、恐れているんだと思います」
律「っ!」
澪「恐れる? ………真実を話すことによって私達に爪弾きにされることをか?」
紬「べ、ベースだけに?」
澪「黙ってろ」
紬「……」しゅん
梓「その通りですよ澪先輩。 まあ、だとしたら完全な杞憂ですが」
澪「そうだぞ律、全然心配することないよ。
ちょうど唯も席を外してる、話しやすいだろ?」
――がちゃ
唯「あーん! ムギちゃーん! 和ちゃんがああああん!」
ムギ「ど、どうしたの?」
唯「和ちゃんがケーキを職員室にもってったああああー!」
和「し、仕方ないじゃない。
机の上に見知らぬケーキが置いてあったら、普通先生に報告するでしょ?」
ムギ「でも、ケーキは?」
唯「さわちゃんが喰べちゃった!」
和「ごめんね唯、知らなかったのよ。 今度アイス買ってあげるから」
唯「グスン………きっとだよ……」
梓「……ナイスタイミングとでも言うべきでしょうかね澪先輩」
澪先輩「ああ、役者は揃ったか………さあ律! 打ち明けるときだ。
弁明の時間もちゃんとやるから安心しろ」
紬「観念しなさい!」
和「で、これはなんなの?」
唯「さあ?」
律「……」
律「う、お、弟と約束したんだよ………」
澪「ん?」
律「弟の誕生日が近いからさ……
あいつが喜びそうなもんを……イイもん買ってきてやるって約束したんだ」
梓「……」
律「でさ、エロ本渡してからかってやろうと思ったんだけど、
よく考えたらエロ本なんて恥ずかしくって買えねーし……」
梓「だからあんな蛮行に走ったんですか?」
澪「さしずめ唯の裸を写真に写して聡に渡す、ってところか……」
唯「え〜〜〜っ……」くねくね
律「いや、もちろん顔出しするつもりはないよ。
体だけで……ちょっとパンツとか見えてりゃ十分かなって」
ムギ「でも、どうして唯ちゃんなの?」
梓「そうですよ! どうせならムチムチの澪先輩の方が写真映えするでしょう!」
律「だってほら、澪は写真に髪が映るから分かるだろ?
聡は澪のことよく知ってるし」
律「それに澪があんなこと引き受けてくれるわけないし、
野球拳なんてもってのほかだろ」
澪「当然だ」
唯「私もお菓子につられちゃったけど引き受けたわけじゃないよ……」
"
"
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梓「というか、家族とはいえ異性であるからして、
多少なりとも壁というか……そんなのはないんですか?」
律「あ? い、いや、あんまし……」
澪「昔っからそうなんだよ」
梓「………はあ、だいたい分かりました。
ではこれより律先輩の裁判と洒落込みましょう!」
澪「よし! さあ律! そこになおれ!」
律「な、なんで……」
澪「なおれ!!」
律「わ、分かったよぉ」さっ
梓「はいっ! 裁判長はこの私、中野梓です! えへん!」サイバンチョ
澪「そして副裁判長! 秋山澪!」
和「副裁判長なんてないけど……ま、いいわ」
梓「え、えっと………そう! 陪席裁判官! 和先輩です!」
和「私もなの?」
澪「第三者の意見は重要だからな!」
ムギ「和ちゃんは今の話聞いてどうだった?」
和「そうねえ……ひどいと思います」
律「うぅ……」
梓「その通りです! いくら家族のためとはいえ、無知なる者を利用し、
さらには恥辱を与えるなど極悪非道の言葉では替え難ーい!」
澪「よし! なら判決は!?」
梓「二週間お菓子抜き!」
りっちゃん「わあああん!」
澪「よし! 異議のあるものは?」
唯「はいはーい! 私弁護士!
りっちゃんはあくまでも弟さんのために頑張ったんだから、
そこんとこ考えてあげるべきだと思う!」
和「被害者が加害者を弁護するなんて聞いたことないわ」
澪「うんうんなるほどなるほど。 他に意見のあるものは?」
梓「いないみたいですね! では判決を言い渡します! 死刑!」
律「!?」
ムギ「か、かわいそう! あんまりよっ!」わっ
唯「ちょっとー! 私の意見が無視されてるよー!」
和「裁判長、もう少し事情推量されてもよろしいのでは」
梓「そ、そうですか? では律先輩ティータイム参加禁止!」
唯「ぶーぶー!」 澪「ぶーぶー!」 紬「ぶーぶー!」
梓「せ、静粛に! 静粛に! うわああん!」ガンガンガン
和「……」
梓「みんな公務執行妨害で訴えてやるです! 覚悟してください!!」ガタンッ
澪「やってみろ! お前みたいなちんちくりんにティータイムは奪われないぞ!」グアアッ
紬「かかれ〜!」ダダッ
梓「ぎにゃああああああああ!!」
………
………
………
梓「じゃあ………罰は『おやつ数週間抜き』
『カチューシャ真っ二つ並びに前髪下ろしで数週間生活』
『死刑』『エロ本を十冊買う』
のいずれかですね……」ボロッ……
ムギ「う〜ん……合わせて
『前髪数週間抜きでエッチな本真っ二つにしておやつを買って十回死刑』
でいいんじゃない?」
和「気は確かなの?」
ムギ「冗談よ〜」
唯「とりあえず死刑はかわいそすぎるよ〜」
梓「ま、それに関しては本気じゃありませんよ。
死に等しい罰ってところです」
律「な、なんだよそれ……」
澪「そろそろお腹空いてきたし、早く決めよう」
梓「じゃあ………エロ本買います?」
唯「んー、それを弟さんにあげればいいし、罪も償えて一石二鳥だね」
澪「よーし決まり! 律の罰はエッチな本十冊買う! 決まりだ!」
律「ま、マジか……」
和「諦めなさい、罪を償うと思って」
澪「さあ律! 今から行くぞ! 私もついて行ってやるからさ!」
律「うそお! 今からか!?」
澪「ああ! ついでにファミレスかどこかで晩ご飯喰べよう!」
和「ん、じゃあ唯、そこでアイス買ってあげる」
唯「わあ! ありがとう和ちゃーんっ」
ムギ「うん♪ それじゃあみんな先に行っててね」
律「ム、ムギは来ないの……?」
ムギ「私は梓ちゃんと話があるから〜」
梓「えっ……???」
澪「ふうん……? 分かった! 私達いつものとこいるからな!」
ムギ「うん、あとで行くね」
澪「じゃあ行くぞ〜、抵抗するな」
律「くぅ……」とぼとぼ
和「私達も行こっか」
唯「うんっ♪ あずにゃんムギちゃんまたね〜」
梓「はいっ、また後で〜っ」
ムギ「ばいば〜い♪」
-
………
………
………
………
梓「ムギ先輩、一体なんです? 私達もファミレス行きましょうよ。
私ハンバーグ喰べたいです。デミグラスソースで
トロトロのチーズが乗っかったやつですよ」
ムギ「うん………それより、今日の梓ちゃんお見事だったわ〜」
梓「えっ?」
ムギ「率先してみんなをまとめ上げて、カッコよかったあ」
梓「そ、そうでした? えへへ……」
ムギ「でもね、最初の澪ちゃんとの推理ね、一つ物申したいことがあるの」
梓「はい………? 何か言いましたっけ?」
ムギ「ほら、女の子が女の子の裸を見たがるワケないって……」
梓「ああ、そんなことを言いましたね! でも、それがどうかしたんですか?」
ムギ「あのね、そんなことないのよ」
梓「?」
ムギ「いるのよ、女の子に興味のある女の子も……」
梓「はあ………そうなんですか?」
ムギ「たとえば、梓ちゃんの目の前にいる人とか……」
梓「えっ」
ムギ「ねえ…… 教えてあげる……」すすすっ
梓「ちょっ……」こてんっ
ムギ「うふふ」
梓「こ、こねーでください! あっちいってください!」
ムギ「怖がらないで、大丈夫よ……」ぎゅっ
梓「ムグーッ!?」
ムギ「ふふふふふふふふ……♪」
梓「い、いやです……やめてください……」
ムギ「心配ないわ……すぐに梓ちゃんも虜になっちゃうから……」
梓「あ ぁあ ううぅっ……」
ムギ「さあ、楽しみましょう♪」
梓「ぎにゃああぁぁあぁあぁああああーーーーーーっ!!」
――おしまい
-
軽音部がワイワイしてるのが書きたくて書きました。
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