初春「執務室にはさぞかし煌びやかな雛人形が飾られておるにちがいない。どれ、ひとつ赴くとしようかの」
提督執務室前
初春「提督。わらわじゃ、初春じゃ。入るぞ」コンコン
ショタ提督「あ、初春さん。おはようございます」
初春「おや？ ……雛人形はおろか、ひな壇すら見つからんとは……うぅむ、なんと趣のない鎮守府じゃ」
ショタ提督「ええっと、飾り付けしたいのは山々なんですけど、実は菱餅がたりないんですよ」
初春「おやおや、それは困ったのう。菱餅もひなまつりにはかかせない、重要なものじゃからな」
初春「ふむ、よいことを思いついた。ひとつここはわらわがつくってしんぜよう。材料くらいはあるんじゃろ？」
ショタ提督「本当ですか！ 嬉しいです。僕も、喜んでお手伝いしますね」
初春「おや、気が効くではないか。では、早速参ろうかの」
初春「ふぅむ、切り餅、砂糖に片栗粉、食紅に青きな粉。……これで材料は全部のようじゃな。提督、レシピは持っておるな？」
ショタ提督「はい。うぅん、と……、まずは切り餅を水につけ、耐熱容器に入れる。……らしいです」
初春「ふむ、楽勝じゃのう。わらわがやるから、しっかりと見ておれ」
……
初春「……うう、3月とはいえ、この時期の冷水はやはり冷たいのう。堪えるわ」ピチャ
ショタ提督「あ、変わりましょうか？」
初春「気持ちだけ受け取っておく。わらわは平気じゃ」ブルブル
ショタ提督「でも、見ててとっても寒そうですし、それに初春さん震えてますよ」
初春「……ふん、つくづくお主もおせっかいな男じゃのう。良かろう」チャプ
初春(ほっ、……人肌とは暖かいものじゃの)
……
ショタ提督「次は電子レンジで加熱ですね。40秒から1分の間で加熱するそうです」
初春「心得た。わらわに任せろ」ピッピッ
ショタ提督「これであとは、食紅と片栗粉をまぶして切り餅を整えれば、桃色菱餅の完成です！」
初春「なんじゃ、意外とあっけなくて、早く終わってしまいそうじゃのう。てっきりわらわは、一から餅をついて作るのかと思っておったのじゃがな。時代はだいぶ変わったのう」
ショタ提督「僕も、お餅をついてみたかったんですけどね。残念なことに餅米がなくて……。ごめんなさい、初春さん」
初春「気に負うでない。……提督と一緒に居られて、わらわは満足じゃ」
ショタ提督「初春さん……///」
ピーッピーッピーッ
初春「どうやらできたようじゃな。この勢いで残る二つも完璧にこなしてみせようぞ！」
？？「…………」ギリリッ
ショタ提督「綺麗ですね。だれか食べちゃわないか心配です」
初春「そうじゃのう。飾ったらしっかりと見張っておくのじゃぞ？ 提督」
ショタ提督「任せてください！」
初春「と、思うたのじゃが……。やはり提督では心許ない。ここには食い意地を張るやつも多いことじゃからの。どれ、わらわも今日1日、つきっきりで見張っておこう」
ショタ提督「あはは、助かります。書類を片付けていて、いつの間にかなくなっていた、たいへ……」
赤城「」モッチャモッチャ
初春「んなっ、お、お主……！ その口に入れているものは」
赤城「おいひほうはにほいはひははら、ふひふい……」モッチャモッチャ
初春「ええい、飲み込んでから喋るのじゃ、みっともない！ ……もうよい……わざわざ口に出さずとも、お主が食べているものはわかる……」
？？「パンパカパーン！ 作戦成功ね(小声)」
ショタ提督(結局、お雛様かざれなかったな……)ハァ
ショタ提督(でも、作ってるときは楽しかったな。初春さんが、ごはん作ってるお嫁さんみたいで)
コンコン
ショタ提督「ん？ どなたですか？」
？？「提督〜。愛宕、入りますねえ」
ショタ提督「ひ、ひぃっ！」ダッ
愛宕「もう提督ぅ、どうして逃げるんですかあ？ 愛宕からは、逃げられませんよ？」
ショタ提督「な、何の用ですか愛宕さん……！ 今日は遠征に行ってたはずでは……」
愛宕「うっふふ。私、見ちゃいましたよぉ？ 仲、良さそうでしたね」
ショタ提督「な、何のことですか」
愛宕「惚けなくても、愛宕は知ってますよ」
ショタ提督「わ、わあっ！！ ごめんなさい愛宕さん！ 僕、ただ初春さんと菱餅を作ってただけなんです！」
愛宕「楽しそうでしたねぇ……初春さんの言葉に、嬉しそうにデレデレしちゃって……。一緒にいれるだけで、幸せなのは、私も一緒なんですよ？」スルスル……
ショタ提督「あ、ズ、ズボン脱がさないで下さい……！」
愛宕「私が提督を一番に思ってること、身体で分からせてあげます」
ショタ提督「や、やだよお！！！！！」
画像検索したらレールガンのメスガキが出るの嫌い
おしまい
愛宕の一存により容赦ない解体
なんてことを・・・