- 1 :名無しさん@着ぐるみすと :2020/05/13(水) 13:07:57
- 【ルール】
■執筆者以外の人はsage進行でお願いします。 ■あなたが作ったオリジナルの文章を募集します。 ■長い文章は何回かに分けて連載してください。(何話でも可) ■1回の投稿では30行以内で書いてください。 ■執筆者は識別の為、名前欄には『必ず』ペンネームとトリップを入れてください。 ■1度使ったトリップは変えないでください。 ■題材が着ぐるみならどんな内容でもOKです。(アダルト可) ■文章を読んだ人はこのスレに感想を書いてください。(任意) ■関連・過去スレは>>2-10の辺りに記載します。
- 282 :推しの正体は :2025/02/16(日) 23:34:28
- 推しの正体は(11/13)前半
午後のショーが終わると会場は再びグリーティングの時間に入った。 多くのファンが列を作り、お気に入りのヒーローたちとの交流を楽しもうとしている。
俺は列に並びながら心の準備をしていた。 午前中のグリーティングで、サスティナ―――アキははっきりと「正解」と答えた。 つまり、自分がサスティナのスーツアクトレスであることを正式に認めたのだ。 そして、午後のショーを経て改めて俺は彼女のすごさを実感した。 あのキレのある動き、華麗なアクション、堂々とした立ち振る舞い――― すべて、アキ自身が培ってきたものだったんだと。 (……正直、まだ実感が追いつかないけど……) そんなことを考えているうちに俺の番がやってきた。 目の前には、紫と白のスーツに身を包んだ女戦士サスティナ。 サスティナは、俺を見るなり少し身を乗り出し、指を振って「待ってたよ」とでも言いたげにポーズを取る。 そして、俺の肩をポンと叩くと、そのまま背後に回り込み―――
「……うおっ!?」 背中に柔らかい感触が押し付けられる。 サスティナは俺に密着するように腕を回し、まるでいたずらっ子みたいに俺の耳元へとマスクを近づける。 「……どうだった、午後のショーの感想は?」 くぐもった声が耳をくすぐる。 (うわ……ヤバい、ドキドキが止まらねぇ……) サスティナのスーツに包まれたしなやかな体、マスク越しに聞こえるアキの息遣い……。 午前中と違って、もう"正体を知っている"俺には、これがアキの仕草なんだと実感できる。 俺は落ち着きを取り戻しながら答えた。 「……最高だったよ、マジで。午前中よりさらにキレてたし、決めポーズも完璧だった」 すると、サスティナは満足そうに胸を張りポンと俺の肩を叩いた。 (この感じ……いつものアキだ) サスティナはゆっくりと拳を握り、俺に向けて突き出した。 「……」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 283 :推しの正体は :2025/02/16(日) 23:35:16
- 推しの正体は(11/13)後半
「なぁ、クリオス。お前の中の人……結乃、だよな?」 すると、クリオスは一瞬だけ動きを止めた。 まるで先ほどのサスティナと同じように、時間が止まったかのような静寂。 だが――― 次の瞬間、クリオスは俺の方に一歩踏み出し突然身体を寄せてきた。 「……っ!?」 光沢のあるピンクと白のスーツが密着し、サスティナよりもさらに大きな胸が俺の腕に押し当てられる。 そして、クリオスのフルフェイスのマスクが俺の耳元へと近づいた。
「……正解、って言ったらどうする?」 (……やっぱりか) 俺は確信を得たと同時に、クリオス―――いや、結乃が少し悔しそうに言葉を続けるのを聞いた。
「……あっさりバレちゃったね」 くぐもった、けれどどこか悔しそうな声が俺の耳をかすめる。 「そりゃあ、これまでのやりとりを見てれば、気づかないわけがないだろ」 俺は、そう答えるとクリオス―――結乃は少し息を吐くような仕草を見せた。
「まぁ……そうかもね」 それは、どこか不満げな少し悔しそうな響きを持っていた。 「……でも、なんかちょっと悔しいな」 俺は驚いたようにクリオス―――結乃の顔を見た。 「悔しい?」 「だってさぁ……アキの方が先にバレるなんて、ちょっと納得いかないじゃん?」 その言葉に、俺は思わず笑いそうになった。
「はは……結乃らしいな」 クリオスは少しだけ肩をすくめたように見えたが、すぐに俺の胸を軽く小突いた。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 284 :推しの正体は :2025/02/16(日) 23:39:47
- とりあえず今日の投稿はここまで。思っていたより、楽しみにしてくださる人が居てくれて嬉しいです。
応援ありがとうございますm(_ _)m
- 285 :名無しさん@着ぐるみすと :2025/02/17(月) 00:41:53
- ④
- 286 :名無しさん@着ぐるみすと :2025/02/17(月) 00:44:58
- 支縁
- 287 :推しの正体は :2025/02/17(月) 11:34:45
- 推しの正体は(12/13)前半
サスティナのスーツアクトレスはアキ。 クリオスのスーツアクトレスは結乃。 それが、今目の前にいる二人のヒロインキャラの正体だった。 俺はその事実を噛み締めながら、二人を見つめる。 でも、サスティナとクリオスは特に何かを言うこともなく軽く手を挙げると、すぐに別のファンの方へ向かっていった。 まるで"まだ秘密のまま"とでも言いたげに。 俺は立ち尽くしながら、彼女たちのグリーティングの様子を見守ることにした。
キャラになりきってサスティナとして、クリオスとして、子供たちと触れ合い、笑顔にしていくアキと結乃。 子供が「サスティナ、カッコいい!」と叫ぶと、サスティナはしなやかにポーズを決め、ガーディアンブレイブと一緒に決めポーズを合わせる。 クリオスも横で可愛らしくポーズを取り、子供の頭を優しく撫でる。
(……すげぇ) 俺は改めて、彼女たちの凄さを実感していた。 キャラのマスクを被り激しいアクションをこなしているのに、息苦しさや暑さ、動きづらさを全く感じさせない。 そして、ただファンサービスをするのではなくキャラクターとして完璧に振る舞い、子供たちの憧れになっている。 それが、スーツアクトレスとしてのアキと結乃だった。 俺は知らず知らずのうちに、彼女たちに対する尊敬の念を抱いていた。
★☆★☆★
しばらくして、お客さんが捌けるタイミングを見計らいサスティナとクリオスが俺の元へと再びやってくる。 サスティナは俺の前に立つと、何の前触れもなく腕を回し俺の肩を抱いた。
「……うわっ!?」 突然の密着に俺は反射的にのけぞるが、サスティナは気にすることなく俺を誘導するように歩き出す。 「ちょ、待っ……どこ行くんだよ!」 俺の抗議も無視してサスティナは俺を会場の端にあるテントへと導いていく。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 288 :推しの正体は :2025/02/17(月) 11:51:13
- 推しの正体は(12/13)中
テントの中は、ヒロイン二人のための控えスペースらしくアキと結乃の私物が置かれていた。 バックや着替え、サスティナとクリオスのスペアのグローブやブーツ、そして水分補給用のドリンク類――― いかにも"スーツアクトレスの裏側"という雰囲気だった。
(……すげぇな。こういう裏側、初めて見るかも)
そんなことを考えていると、サスティナは俺の正面に立つと、ゆっくりと手を伸ばしサスティナのフルフェイスマスクを外し始めた。
カチャッ……。
フルフェイスのマスクが外される。 マスクを外しインナーフードを脱ぐと、少し汗ばんで髪が乱れたアキの素顔が現れた。
改めて、目の前で"サスティナ"が"アキ"になる瞬間を目の当たりにした俺は、息をのんだ。 「……ふぅ」 アキはマスクを脇に抱えたまま、息をついた。 長時間キャラになりきっていたことで溜まった熱気と息苦しさから解放され、肩の力を抜く。 首筋に浮かぶ汗がキラリと光り、アキは無造作に乱れた髪を指先でかき上げた。 その仕草が妙に色っぽく見えて、俺は思わず目を逸らす。 (……ヤバい、なんか見てはいけないものを見てる気が……) アキは俺に構うことなくテーブルに置かれていたペットボトルを手に取る。 グローブに包まれた手で器用にキャップを外し、のどを潤すようにゴクッ、ゴクッと喉を鳴らしながらスポーツドリンクを飲んだ。 「……っはぁ~……っ!」 飲み終えるとゆっくりと息を吐き、額を軽く払うようにして汗を拭った。 長時間マスクを被りショーやグリーティングで動き回っていたせいか、その仕草には解放感が滲んでいた。 乱れた髪、汗でわずかに濡れた肌、喉を上下させる動き……。 今まで意識してなかったけど、サスティナとして戦っていたアキは、こうしてサスティナのマスクを脱ぐと妙に艶っぽく見えた。 (……分かってたはずなのに) (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 289 :推しの正体は :2025/02/17(月) 11:53:11
- 推しの正体は(12/13)後半
テントの中、俺、アキ、結乃の3人は、ショーやグリーティングの裏話で談笑を続けていた。 「それにしてもサスティナのアクション、めちゃくちゃキレッキレだったよな!」 俺が興奮気味に言うと、アキは得意げに腕を組む。 「当然。アタシはプロだからね」 「いや、ホントすごいよ。てか、あんなに動いてて苦しくないのか? ……スーツ、結構タイトだろ?」 アキは軽く肩をすくめる。 「慣れれば平気。でもまあ、確かに息はしづらいし、暑いし、マスクの視界もそんなに良くない。特にバトルシーンのときは、動きながら敵の位置を把握しなきゃだから、感覚を研ぎ澄ませるのが大事かな」 「へぇ……やっぱりすげぇな」 俺が感心すると、横で結乃が口を挟んできた。 「サスティナだけじゃなくて、クリオスも頑張ってたんだけどな~?」 「お、おう。クリオスも……ってか、そういやクリオスって、戦闘シーンはそんなにないよな?」 「もー、失礼なこと言うねぇ。クリオスはサポート役だから、あんまり戦わないけど、ちゃんと演技してるんだからね!」 結乃が頬を膨らませる。ハムスターみたいでちょっとかわいい。 「でもね、グリーティングではサスティナより子供たちに絡まれやすいの。やっぱりピンクと白の色合いが可愛いからかな?」 「確かに、クリオスはちっちゃい子達に人気あるよな」 そう言うと、結乃は「でしょ~?」と満足げに頷く。 「それに、サスティナみたいにカッコよさで売ってるわけじゃないから、ファンにいじられやすいっていうか……あっ! そうだ、悠斗くん、グリーティング中ずっとサスティナにベタベタされてたでしょ?」 「っ……」 「ほらほら、あの密着プレイの感想、改めて聞かせてよ?」 結乃がニヤニヤしながら言う。 俺が何も言えずにいると、アキが追い討ちをかけるように言葉を重ねた。 「ねぇ、悠斗。サスティナのスーツのフィット感とか、触り心地どうだった?」 「いや、それは……」 「ほら、前に言ってたじゃん。"サスティナのスーツに包まれたボディラインがすごい"って」 「っっ!?」 「でしょー?」 結乃が同調するように笑う。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 290 :推しの正体は :2025/02/17(月) 11:57:36
- 今夜中には何もなければ最後までアップしようと思います。
それまでもう暫くお付き合い下さいませ。
個人的にはフェチに全振りなSSも良いけどたまには青年誌レベルの全年齢向けにレベルを落とした甘いやつも読んでみたかったり。今回の作品は誰にリクエストする予定だった物を最終的に自分で書いちゃったものです。
- 291 :名無しさん@着ぐるみすと :2025/02/17(月) 11:58:15
- いえす!
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